JP5565698B2 - シートベルトのバックルの収納構造 - Google Patents

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Description

本発明は、
上側が開口したバックル収納部がシートクッションに形成され、
前記バックル収納部にシートベルトのバックルが収納されているシートベルトのバックルの収納構造に関する。
上記のシートベルトのバックルの収納構造は、位置固定状態のバックルが上方に向かって開口していることから、シートベルトのタングをバックルに簡単に連結することができるという利点がある。そのために、近年、多くの自動車に採用されている。
従来、上記のシートベルトのバックルの収納構造では、特許文献1に開示されているように、バックルをバックル収納部から出退自在に構成し、バックルの一部分をシートクッションの上面から突出させるとともに、バックル収納部の開口周縁部とバックルの外周面との間を伸縮式のカバー部材で覆い、シートバックが前側に倒伏した時は、バックルがシートバックに押圧されてバックル収納部内に引退するよう構成してあった。
特開2010−64639号公報
上記従来の構造によれば、バックルの一部分をシートクッションの上面から突出させてあったために、着座者(乗員)が車内で右席から左席にあるいはその逆に移動する際や着座の際に着座者の臀部や大腿部にバックルが当接するといった問題があった。
また、バックルはシートバックに押圧されてバックル収納部内に引退するために、シートバックにバックルによる圧迫痕が残っていた。
そして、バックルが出退式に構成されていたために、バックルの取り付け構造が複雑化していた。さらに、カバー部材を表皮材に縫製しなければならず、縫製構造が複雑で工数が増えていた。その結果、製作コストが高くなっていた。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、着座者(乗員)が車内で右席から左席にあるいはその逆に移動する際や着座の際に着座者の臀部や大腿部にバックルが当接することがなく、シートバックにバックルによる圧迫痕が残ることを回避することができ、バックルの取り付け構造を簡素化でき、製作コストを低廉化することができるシートベルトのバックルの収納構造を提供する点にある。
本発明の特徴は、
上側が開口したバックル収納部がシートクッションに形成され、
前記バックル収納部にシートベルトのバックルが収納されているシートベルトのバックルの収納構造であって、
前記バックル収納部に収納された状態の前記バックルの上端は前記シートクッションの上面よりも下方に位置し
前記シートベルトのウェビングの幅方向に対応する方向の前記バックルの一側部を受け止め支持する第1バックル支持部が前記バックル収納部の内周部に形成され、
前記バックルに連結した前記シートベルトのタングを受け入れるタング受け入れ部が前記シートクッションに形成され、
前記タング受け入れ部に前記タングを受け止める受け面が形成され、
前記受け面は、前記第1バックル支持部のバックル支持面に対して段差面状に形成されて、前記第1バックル支持部のバックル支持面よりも前記ウェビングの幅方向外方側に対応する側に位置している点にある。(請求項1)
上記の構成によれば、前記バックル収納部に収納された状態の前記バックルの上端は前記シートクッションの上面よりも下方に位置しているから、着座者(乗員)が車内で右席から左席にあるいはその逆に移動する際や着座の際に着座者の臀部や大腿部にバックルが当接することがない。
また、シートバックが前側に倒伏自在に構成されていても、前側に倒伏したシートバックにバックルが当接することがなく、バックルによる圧迫痕がシートバックに残ることがない。
そして、バックルにバックルの出退機構を設ける必要がなく、出退式の構造のバックルに比べると、バックルの取り付け構造を簡素化することができる。
さらに、カバー部材等を表皮材に縫製する必要がなくて縫製構造を簡素化することができ、縫製の工数の増加を抑えて製作コストを低廉化することができる。
また、バックルはバックル収納部に収納され、シートベルトのウェビング(帯)の幅方向に対応する方向の前記バックルの一側部は、バックル収納部の内周部に形成された第1バックル支持部に受け止め支持される。
シートベルトのタングにはシートベルトのウェビングが挿通するスリットが形成されていることから、スリットが形成されるタング部分が、タングの先端部(バックルに挿入される挿入部)やバックルよりも幅広に形成されている。そのために、タングをバックルに挿入連結した状態では、前記タング部分がバックルよりも幅方向(ウェビングの幅方向に対応する方向)に突出した状態になる。
本発明の上記構成によれば、バックルに連結したシートベルトのタングを受け入れるタング受け入れ部がシートクッションに形成され、タング受け入れ部の受け面は、第1バックル支持部のバックル支持面に対して段差面状に形成されて、第1バックル支持部のバックル支持面よりもウェビングの幅方向外方側に対応する側に位置しているから、シートクッションとタングとの干渉を避け、バックル収納部を必要最小限の容量に抑えつつ、タングの装着性を向上させることができる。
また、バックルの一側部が第1バックル支持部のバックル支持面に受け止められるから、シートクッションとバックルとの隙間を無くすことができて、シートクッションの下への物落ちを防止することができる。
しかも、第1バックル支持部のバックル支持面がバックルの一側部を受け止め支持することで、バックルをタングと連結した状態の使用位置で固定させることができ、シートベルトの装着性をより向上させることができる。(請求項1)
本発明において、
前記第1バックル支持部は前記シートクッションのクッションパッドに形成されて前記第1バックル支持部のバックル支持面が表皮材で覆われ、
前記タング受け入れ部は前記クッションパッドに形成されて前記受け面が前記表皮材で覆われ、
前記表皮材は、前記クッションパッドの上面と前記第1バックル支持部のバックル支持面とに前記受け面から浮き上がった状態に張り渡され、
前記シートベルトのタングが前記タング受け入れ部に入り込むに伴って、前記表皮材が前記タングに押圧されて前記受け面側に凹むと、次の作用を奏することができる。(請求項
前記表皮材は、前記クッションパッドの上面と前記第1バックル支持部のバックル支持面とに、前記受け面から浮き上がった状態に張り渡されているから、タングの未装着状態であっても、タングを挿入しない状態のバックル収納部の凹みを極力小さく見せて、自然な外観を得ることができる。そして、シートベルトのタングがタング受け入れ部に入り込むに伴って、表皮材がタングに押圧されて受け面側に凹むから、タングをタング受け入れ部に円滑に受け入れることができる。(請求項
本発明において、
前記シートクッションのクッションパッドは、表側の第1パッドと、前記第1パッドよりも硬い裏側の第2パッドとを備えた複数層構造に構成され、
前記第1バックル支持部と前記タング受け入れ部は前記第1パッドに形成され、
前記第1バックル支持部の裏側の前記第2パッドに、前記第1バックル支持部を介して前記バックルを支持する第2バックル支持部が形成され、
前記バックルからの荷重による前記第1バックル支持部の撓みが抑制されるように、前記第2バックル支持部のバックル支持面が前記第1バックル支持部のバックル支持面に近接していると、次の作用を奏することができる。(請求項
着座時のクッション性を確保できるように比較的軟らかくしてある第1パッドの第1バックル支持部がバックルからの荷重で撓むことを、第1パッドよりも硬い裏側の第2パッドの第2バックル支持部で抑制することができる。これにより、バックルを第1バックル支持部と第2バックル支持部でしっかりと支持することができる。(請求項
本発明において、
前記第2パッドは、前記シートベルトのタングからの荷重による前記タング受け入れ部の撓みを阻止しないように、前記タング受け入れ部から遠ざけられていると、次の作用を奏することができる。(請求項
前記第2パッドは、前記シートベルトのタングからの荷重による前記タング受け入れ部の撓みを阻止しないように、前記タング受け入れ部から遠ざけられているから、タングからの荷重を受けたタング受け入れ部を十分に撓ませることができ、表皮材の伸縮をより自然に保つことができる。(請求項
本発明において、
前記第1バックル支持部のバックル支持面と前記第2バックル支持部のバックル支持面と前記タング受け入れ部の受け面とはそれぞれシート前方側ほど上方に位置する傾斜面に形成されていると、次の作用を奏することができる。(請求項
バックルを前上がりの傾斜姿勢に設定することができ、シートベルトのタングをバックルに円滑に連結することができる。(請求項
本発明において、
前記バックルの奥側の端部がバックル支持部材を介して車体に、前記ウェビングの幅方向と直交する方向に沿う軸芯周りに揺動自在に連結され、
前記第1バックル支持部のバックル支持面の水平方向に対する傾斜角が、前記第2バックル支持部のバックル支持面の水平方向に対する傾斜角よりも大きく設定されて、前記第1バックル支持部の肉厚が、前記バックル収納部の軸芯方向で前記バックル収納部の開口側ほど厚く設定されていると、次の作用を奏することができる。(請求項
前記バックルの奥側の端部がバックル支持部材を介して車体に、前記ウェビングの幅方向と直交する方向に沿う軸芯周りに揺動自在に連結されているから、シートベルトを乗員の体の厚みや座高に合せて追従させることができ、乗員の体に合わせてシートベルトを配索させることができる。
また、前記第1バックル支持部のバックル支持面の水平方向に対する傾斜角が、前記第2バックル支持部のバックル支持面の水平方向に対する傾斜角よりも大きく設定されて、前記第1バックル支持部の肉厚が、前記バックル収納部の軸芯方向で前記バックル収納部の開口側ほど厚く設定されているから、第1パッドの第1バックル支持部でバックルの揺動端部側を奥側の端部よりも軟らかく支持することができる。
これにより、シートベルトを乗員の体の厚みや座高に合せてより追従させやすくすることができ、乗員の体に合わせてシートベルトを配索させやすくすることができる。(請求項
本発明によれば、
着座者(乗員)が車内で右席から左席にあるいはその逆に移動する際や着座の際に着座者の臀部や大腿部にバックルが当接することがなく、シートバックにバックルによる圧迫痕が残ることを回避することができ、バックルの取り付け構造を簡素化でき、製作コストを低廉化することができるシートベルトのバックルの収納構造を提供することができた。
自動車用のシートの分解斜視図 シートベルトのタングとバックルを示す斜視図 シートバックをシート前方側に倒伏させた状態のシートの断面図 シートベルトのバックルの収納構造の断面図 バックルの組み付け前のシートクッションの断面図 バックルの組み付け後のシートクッションの断面図 バックルにシートベルトのタングを連結した状態のシートクッションの断面図 バックル収納部の斜視図
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に自動車用の2人掛けのリアシート1を示してある。このリアシート1は着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション2と上肢を支持するシートバック3とヘッドレストから成る。
シートクッション2は、シートフレームと、シートフレームに支持されるシートクッションパッド4(シートクッションのクッションパッドに相当、図3参照)と、シートクッションパッド4を覆う表皮材5とを備え、シートバック3は、シートフレームと、シートフレームに支持されるシートバックパッドと、シートバックパッドを覆う表皮材とを備えている。シートバック3は下側の横軸芯周りに揺動自在に構成され、図3に示すように、シート前方側Fr(車両前方側Fr)に倒伏してシートクッション2に重なることで、前記シートバック3の後方の後部荷室を車両前方側Frに拡大する。
図3,図4に示すように、前記シートクッションパッド4は、表側の第1パッド6と、第1パッド6よりも硬い裏側の第2パッド7とを備えた2層構造(複数層構造に相当)に構成されている。第1パッド6は第2パッド7の下面以外の面を覆っている。第2パッド7には下側が開放した複数の角穴8が分散配設されて、第2パッド7の軽量化が図られている。
図1〜図3,図8に示すように、シートクッション2の後端部の左右中央部に、上側が開口した断面長方形孔状のバックル収納部9が形成され、このバックル収納部9にシートベルト11の左右一対のバックル10が収納されている。図4に示すように、バックル収納部9に収納された状態のバックル10の上端10Jはシートクッション2の上面2Jよりも下方(より詳しくは第1パッド6の上面よりも下方)に位置している。後述のように、バックル10は前上がりに傾斜した姿勢になるようにバックル収納部9に収納されるので、バックル10の上側の両コーナーのうちシート後方向Rr(車両後方側Rr)のコーナーが前記上端10Jとなる。
左側のバックル10は左側のシート用のバックル10であり、右側のバックル10は右側のシート用のバックル10である。上記のシートベルト11のバックルの収納構造によれば、例えば、シートクッション2に一端部が固定された短いウェビング12の他端部にバックル10を接続した構造に比べると、位置固定状態のバックル10が上方(斜め前方向)に向かって開口していることから、シートベルト11のタング13をバックル10に簡単に連結することができるという利点がある。
[シートベルト11の構造]
図1に示すように、シートベルト11は、リトラクタ(図示せず)に連結するウェビング12と、ウェビング12の長手方向中間部に摺動可能に外挿されたプレート状のタング13とを備えている。図2に示すように、タング13は、ウェビング12が挿通されるスリット14Sが形成されたリング部14と、リング部14から突出し、前記バックル10に係合する係合プレート15とを備えている。
図2,図3,図4に示すように、バックル10は長手方向一端部にタング挿入口10Hを備えた断面長方形のボックス状に形成され、バックル10の奥側の端部10Aがバックル支持部材16を介してフロアパネル(車体に相当、図示せず)に、ウェビング12の幅方向と直交する方向に沿う揺動軸芯O周りに揺動自在に連結されている。バックル支持部材16の下端部はフロアパネルに固定されている。また、バックル10の内部に被係合部が設けられ、この被係合部に係合する角孔状の係合孔15Hがタング13の係合プレート15に形成されている。
ウェビング12の幅方向に対応する方向でリング部14は係合プレート15及びウェビング12よりも幅広に設定され、係合プレート15はウェビング12よりも幅狭に設定されている。
前記リアシート1を車体に組み付ける場合、バックル10をフロアパネルにバックル支持部材16を介して組み付けた後、シートバック3をヒンジ機構(リクライニング機構であってもよい)を介して前記横軸芯周りに揺動可能にフロアパネル(図示せず)上に配置し、さらにシートクッション2をシートバック3の下端とフロアパネルの間に差し込む。その際にシートクッション2の後端部のバックル収納部9に、フロアパネルに固定されたバックル10を挿入させる。
[バックル収納部9の構造]
バックル収納部9は、軸芯9P(図5参照)がシート前方側Fr(車両前方側Fr)ほど上方に位置するように前上がりに傾斜し、バックル収納部9の左右方向の幅(シート幅方向の幅)はほぼ一定に設定されている。
そして、シートベルト11のウェビング12の幅方向に対応する方向のバックル10の一側部10S1を受け止め支持する第1バックル支持部19が、バックル収納部9の内周部のうち前側の内周部分に形成されている。第1バックル支持部19のバックル支持面19Mはシート前方側Fr(車両前方側)ほど上方に位置するように傾斜している。従って、バックル収納部9に収納された状態のバックル10は前上がりに傾斜した姿勢に設定されるとともに、前上がりに傾斜した前記一側部10S1が第1バックル支持部19のバックル支持面19Mに重なって受け止め支持される。
図4,図7に示すように、バックル収納部9の内周部のうち後ろ側の内周部分の内面9Nとバックル10の他側部10S2との間には、物が落下することが生じ難いことから隙間Sを形成し、この隙間Sによりバックル10が前記揺動軸芯O周りに若干の揺動ができるように構成されている。この揺動範囲は僅かではあるが、シートベルト11が乗員の体の厚みや座高に合せて追従し、乗員の体に合わせてシートベルト11を配索させるために必要とされている。
図4,図7に示すように、前記バックル10に連結したシートベルト11のタング13を受け入れるタング受け入れ部18がシートクッション2に形成され、タング受け入れ部18にタング13を受け止める受け面18Mが形成されている。この受け面18Mは、第1バックル支持部19のバックル支持面19Mに対して段差面状に形成されて、第1バックル支持部19のバックル支持面19Mよりもウェビング12の幅方向外方側に対応する側に位置している。タング受け入れ部18の受け面18Mはシート前方側Frほど上方に位置するように傾斜している。
前記受け面18Mと第1バックル支持部19のバックル支持面19Mとの間の段差部Dはタング13の形状に沿う様に設定されている。これにより、シートベルト11の装着時にも必要以上にバックル収納部9が広がることがなく、シートベルト11の装着時の外観が損なわれることがない。
前記第1バックル支持部19とタング受け入れ部18はシートクッションパッド4の第1パッド6に形成され、第1バックル支持部19のバックル支持面19Mとタング受け入れ部18の受け面18Mとが表皮材5で覆われている。図3,図5,図6に示すように、表皮材5は、シートクッションパッド4の上面4Jと第1バックル支持部19のバックル支持面19Mとに受け面18Mから浮き上がった状態に張り渡されている。表皮材5はある程度の伸縮性を備えている。そして、シートベルト11のタング13がタング受け入れ部18に入り込むに伴って、表皮材5がタング13に押圧されて前記受け面18M側に凹むように構成されている(図7参照)。前記受け面18M側に凹んだ表皮材5は前記受け面18Mに重なる。
図4,図7に示すように、第1バックル支持部19の裏側の前記第2パッド7に、第1バックル支持部19を介してバックル10を支持する第2バックル支持部20が形成されている。そして、バックル10からの荷重による第1バックル支持部19の撓みが抑制されるように、第2バックル支持部20のバックル支持面20Mが第1バックル支持部19のバックル支持面19Mに近接している。第2バックル支持部20のバックル支持面20Mはシート前方側Frほど上方に位置するように傾斜している。
前記第2バックル支持部20のバックル支持面20Mから第1バックル支持部19のバックル支持面19Mまでの厚み(第1バックル支持部19の肉厚)は、シートクッションパッド4の型形成時に材料となるウレタンが発泡しながら広がることが充分できる厚みとすることにより、シートクッションパッド4の欠肉などの発泡不良を防止することができる。
前記厚み(この厚みは後述のようにバックル収納部9の軸芯方向でバックル収納部9の開口9K(バックル収納部9の上側の開口9K)側ほど厚く設定されているので最も厚い個所の厚みである)はウェビング12の幅方向に対応する方向のバックル10の幅よりも小さく設定され、本実施形態では前記バックル10の幅のほぼ1/2に設定されている(図7参照)。
前記第2パッド7は、シートベルト11のタング13からの荷重によるタング受け入れ部18の撓みを阻止しないように、タング受け入れ部18から遠ざけられている。すなわち、図3に示すように、第2パッド7の後半部7Bの高さ寸法は、第2パッド7の上面7Jがタング受け入れ部18よりも下方に位置する寸法に設定されている。第2パッド7の前半部7Aの高さ寸法は、後半部7Bの高さ寸法よりも長く(高く)設定されている。
前述のように、前記第1バックル支持部19のバックル支持面19Mと第2バックル支持部20のバックル支持面20Mとタング受け入れ部18の受け面18Mとはそれぞれシート前方側Frほど上方に位置する傾斜面に形成されている。そして、第1バックル支持部19のバックル支持面19Mの水平方向に対する傾斜角が、前記第2バックル支持部20のバックル支持面20Mの水平方向に対する傾斜角よりも大きく設定されて、前記第1バックル支持部19の肉厚が、前記バックル収納部9の軸芯方向で前記バックル収納部9の開口9K側ほど厚く設定されている。
上記の構成により、
(1) バックル収納部9に収納された状態のバックル10の上端10Jはシートクッション2の上面2Jよりも下方に位置しているから、着座者(乗員)が車内で右席から左席にあるいはその逆に移動する際や着座の際に着座者の臀部や大腿部にバックル10が当接することがない。
また、シート前方側Frに倒伏したシートバック3にバックル10が当接することがなく、バックル10による圧迫痕がシートバック3に残ることがない。
そして、バックル10にバックル10の出退機構を設ける必要がなく、出退式の構造のバックル10に比べると、バックル10の取り付け構造を簡素化することができる。
さらに、カバー部材等を表皮材に縫製する必要がなくて縫製構造を簡素化することができ、縫製の工数の増加を抑えて製作コストを低廉化することができる。
(2) バックル10はバックル収納部9に収納され、シートベルト11のウェビング12の幅方向に対応する方向の前記バックル10の一側部10S1は、バックル収納部9の内周部に形成された第1バックル支持部19に受け止め支持される。
また、バックル10に連結したシートベルト11のタング13を受け入れるタング受け入れ部18がシートクッション2に形成され、タング受け入れ部18の受け面18Mは、第1バックル支持部19のバックル支持面19Mに対して段差面状に形成されて、第1バックル支持部19のバックル支持面19Mよりもウェビング12の幅方向外方側に対応する側に位置しているから、シートクッション2とタング13との干渉を避け、バックル収納部9を必要最小限の容量に抑えつつ、タング13の装着性を向上させることができる。
また、バックル10の一側部10S1が第1バックル支持部19のバックル支持面19Mに受け止められるから、シートクッション2とバックル10との隙間を無くすことができて、シートクッション2の下への物落ちを防止することができる。
しかも、第1バックル支持部19のバックル支持面19Mがバックル10の一側部10S1を受け止め支持することで、バックル10をタング13と係合した状態の使用位置で固定させることができ、シートベルト11の装着性をより向上させることができる。
(3) 前記表皮材5は、シートクッションパッド4の上面4Jと第1バックル支持部19のバックル支持面19Mとに、前記受け面18Mから浮き上がった状態に張り渡されているから、タング13の未装着状態であっても、タング13を挿入しない状態のバックル収納部9の凹みを極力小さく見せて、自然な外観を得ることができる。そして、シートベルト11のタング13がタング受け入れ部18に入り込むに伴って、表皮材5がタング13に押圧されて受け面18M側に凹むから、タング13をタング受け入れ部18に円滑に受け入れることができる。
(4) シートクッションパッド4は着座時のクッション性を確保できるように比較的軟らかくしてあるが、シートクッションパッド4は上記の複数層構造に構成されているから、第1パッド6の第1バックル支持部19がバックル10からの荷重で撓むことを、第1パッド6よりも硬い裏側の第2パッド7の第2バックル支持部20で抑制することができる。これにより、バックル10を第1バックル支持部19と第2バックル支持部20でしっかりと支持することができる。
(5) 前記第2パッド7は、シートベルト11のタング13からの荷重によるタング受け入れ部18の撓みを阻止しないように、タング受け入れ部18から遠ざけられているから、タング13からの荷重を受けたタング受け入れ部18を十分に撓ませることができ、表皮材5の伸縮をより自然に保つことができる。
(6) バックル10を前上がりの傾斜姿勢に設定することで、シートベルト11のタング13をバックル10に円滑に連結することができる。
(7) 前記バックル10の奥側の端部10Aがバックル支持部材16を介してフロアパネルに、前記ウェビング12の幅方向と直交する方向に沿う揺動軸芯O周りに揺動自在に連結されているから、シートベルト11を乗員の体の厚みや座高に合せて追従させることができ、乗員の体に合わせてシートベルト11を配索させることができる。
また、前記第1バックル支持部19のバックル支持面19Mの水平方向に対する傾斜角が、前記第2バックル支持部20のバックル支持面20Mの水平方向に対する傾斜角よりも大きく設定されて、前記第1バックル支持部19の肉厚が、前記バックル収納部9の軸芯方向で前記バックル収納部9の開口9K側ほど厚く設定されているから、第1パッド6の第1バックル支持部19でバックル10の揺動端部10B側を奥側の端部10Aよりも軟らかく支持することができる。
これにより、シートベルト11を乗員の体の厚みや座高に合せてより追従させやすくすることができ、乗員の体に合わせてシートベルト11を配索させやすくすることができる。
2 シートクッション
2J シートクッションの上面
4 シートクッションのクッションパッド(シートクッションパッド)
4J クッションパッドの上面
5 表皮材
6 第1パッド
7 第2パッド
9 バックル収納部
9K バックル収納部の開口
10 バックル
10A バックルの奥側の端部
10J バックルの上端
10S1 バックルの一側部
11 シートベルト
12 ウェビング
13 シートベルトのタング
16 バックル支持部材
18 タング受け入れ部
18M 受け面
19 第1バックル支持部
19M 第1バックル支持部のバックル支持面
20 第2バックル支持部
20M 第2バックル支持部のバックル支持面
Fr シート前方側

Claims (6)

  1. 上側が開口したバックル収納部がシートクッションに形成され、
    前記バックル収納部にシートベルトのバックルが収納されているシートベルトのバックルの収納構造であって、
    前記バックル収納部に収納された状態の前記バックルの上端は前記シートクッションの上面よりも下方に位置し
    前記シートベルトのウェビングの幅方向に対応する方向の前記バックルの一側部を受け止め支持する第1バックル支持部が前記バックル収納部の内周部に形成され、
    前記バックルに連結した前記シートベルトのタングを受け入れるタング受け入れ部が前記シートクッションに形成され、
    前記タング受け入れ部に前記タングを受け止める受け面が形成され、
    前記受け面は、前記第1バックル支持部のバックル支持面に対して段差面状に形成されて、前記第1バックル支持部のバックル支持面よりも前記ウェビングの幅方向外方側に対応する側に位置しているシートベルトのバックルの収納構造。
  2. 前記第1バックル支持部は前記シートクッションのクッションパッドに形成されて前記第1バックル支持部のバックル支持面が表皮材で覆われ、
    前記タング受け入れ部は前記クッションパッドに形成されて前記受け面が前記表皮材で覆われ、
    前記表皮材は、前記クッションパッドの上面と前記第1バックル支持部のバックル支持面とに前記受け面から浮き上がった状態に張り渡され、
    前記シートベルトのタングが前記タング受け入れ部に入り込むに伴って、前記表皮材が前記タングに押圧されて前記受け面側に凹む請求項記載のシートベルトのバックルの収納構造。
  3. 前記シートクッションのクッションパッドは、表側の第1パッドと、前記第1パッドよりも硬い裏側の第2パッドとを備えた複数層構造に構成され、
    前記第1バックル支持部と前記タング受け入れ部は前記第1パッドに形成され、
    前記第1バックル支持部の裏側の前記第2パッドに、前記第1バックル支持部を介して前記バックルを支持する第2バックル支持部が形成され、
    前記バックルからの荷重による前記第1バックル支持部の撓みが抑制されるように、前記第2バックル支持部のバックル支持面が前記第1バックル支持部のバックル支持面に近接している請求項1又は2記載のシートベルトのバックルの収納構造。
  4. 前記第2パッドは、前記シートベルトのタングからの荷重による前記タング受け入れ部の撓みを阻止しないように、前記タング受け入れ部から遠ざけられている請求項記載のシートベルトのバックルの収納構造。
  5. 前記第1バックル支持部のバックル支持面と前記第2バックル支持部のバックル支持面と前記タング受け入れ部の受け面とはそれぞれシート前方側ほど上方に位置する傾斜面に形成されている請求項3又は4記載のシートベルトのバックルの収納構造。
  6. 前記バックルの奥側の端部がバックル支持部材を介して車体に、前記ウェビングの幅方向と直交する方向に沿う軸芯周りに揺動自在に連結され、
    前記第1バックル支持部のバックル支持面の水平方向に対する傾斜角が、前記第2バックル支持部のバックル支持面の水平方向に対する傾斜角よりも大きく設定されて、前記第1バックル支持部の肉厚が、前記バックル収納部の軸芯方向で前記バックル収納部の開口側ほど厚く設定されている請求項記載のシートベルトのバックルの収納構造。
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