JP5531779B2 - 画像形成装置およびカール矯正方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真技術等を用いた複写機、プリンタ、複合機等のトナーを溶融して作像する画像形成装置に関し、より詳細には、圧接した部材の圧接部にトナー像が担持された紙などの転写材を通過させ、トナー像を熱によって溶融し転写材上に定着させる定着装置と、転写材のカール等の変形を矯正するカール矯正装置とを備える画像形成装置、およびカール矯正方法に関する。
従来より、電子写真方式を利用した画像形成装置においては、帯電装置で像担持体の表面に電荷を保持させ、画像情報に従って光照射装置よりレーザ光またはLED(Light Emitting Diode)光などを照射して像担持体上に潜像を形成し、この潜像を現像装置のトナーにより顕像化して、転写装置によりこのトナー像を転写ベルトに転写し、その後紙に転写する。次に紙上に形成されたトナー像を、定着装置において定着部材と加圧部材との間を通過させて加熱し記録媒体に定着させる。
このような電子写真方式の定着装置においては、定着部材と加圧部材との圧接部を出た紙が、加熱に起因して湿度を奪われ、この脱湿により収縮してしまう。このような定着装置では、その加熱ローラ側に熱源がある一方で、加圧側には熱源がなかったり、または熱源の出力が小さかったりする場合があり、このような場合に紙の表裏において表面温度の差が生じてしまう。そして、この温度差のため、紙の表裏の湿度の奪われ方に差異が生じ、こうじて収縮差が生じ、この差に依存してカールが発生する。そして、カールした紙がそのまま定着装置から排紙されてしまうと、定着後の搬送経路における紙詰まりや、排紙部での収容上のかさばり等が発生し易くなってしまう。
さらに紙を狭持する定着部では、接触面積を確保するため異なる硬度を有するローラまたはベルトが接触し変形している。これにより充分なトナーの溶融が行われるが、その副作用として、接触部の変形に倣い紙にカールを発生させてしまう。従来より、このような定着時に発生するカールを矯正するために、カール矯正装置を使用することがある。
カール矯正装置としては、例えば弾性ロールと、この弾性ロールを押圧して湾曲したニップ搬送部を形成しながら回転する押圧ロールとからなるロールニップ方式のものが知られている。その他、ベルト支持ロールに掛け回されて回転するベルトと、このベルトの支持ロールとなる部分とを押圧して湾曲したニップ搬送部を形成し、回転する押圧ロールとからなるベルトニップ方式のものが知られている。このようなカール矯正装置は、上記いずれの方式のものも、弾性ロールまたはベルトと押圧ロールとの間の湾曲したニップ搬送部に定着後の用紙を通過させて、その用紙をカールした方向とは反対側の方向に一時的に湾曲変形させることにより、カールのない状態に矯正するように構成されている。
このようなカール矯正装置は、定着後に発生するカールの状態が、転写用紙の種類やその用紙上に形成する画像の濃度や、環境湿度などの違いにより異なる結果となる。このため、従来では、転写用紙の種類や画像濃度等の所定のパラメータに応じて、そのカール矯正装置により矯正するカール矯正量を調整するようにしている。
例えば特開2002−316761号公報(特許文献1)は、環境変化や用紙種別に対して的確なカール矯正を行うことを目的として、周囲の環境や用紙の種類に応じて矯正量を算出することを特徴とする画像形成装置を開示している。より具体的には、特許文献1の技術では、環境情報入力手段により印字手段の周囲の環境情報を取得し、この取得した環境情報に基づきカール矯正手段による媒体の湾曲矯正量を演算している。これにより、周囲の温度や湿度の変化といった環境変動があっても比較的正確な湾曲矯正量によるカール矯正を行えるようにしている。また特許文献1の技術では、あらかじめ入力済みの用紙の種類によっても、カール矯正のローラを通る紙の巻き付け角度を調整できる。
さらに特許第4009051号明細書(特許文献2)は、確実にカールを矯正することができるとともに、そのために用いられる構成の繁雑性をなくしてコストアップを防止し、さらには使用されるシートに発生するカールの度合いに関係なくそのカールを矯正することを目的として、紙の搬送方向上流側に位置するローラがシートの厚さもしくはシートのカール量に応じて上記巻き付け角度が変更可能とされており、この巻き付き角度を複数段階に設定可能であることを特徴とするカール矯正装置を開示している。
また特開2007−328054号公報(特許文献3)は、定着装置にて定着されたシートの一方の面からの脱湿を抑制する第1の脱湿抑制手段と、定着装置にて定着されたシート2の他方の面からの脱湿を抑制する第2の脱湿抑制手段とを備え、定着装置により生成されるシートのカールを矯正するように上記第1および第2の脱湿抑制手段による脱湿抑制度合いを異ならせることを特徴とするシート矯正装置を開示している。
さらに、特開2006−208509号公報(特許文献4)は、待機時に加え、経時にも環境検知により定着温度補正をする制御を施すことにより、定着性が良好でかつ定着後に紙のカールが生じない、安定した定着性を得ることを目的として、定着装置内に複数の温度検知手段を有し、かつ、画像形成装置内に温度と湿度を検知する複数の検知手段を有し、これらの複数の検知手段により検出した温度又は湿度に応じて前記定着装置の目標制御温度を所定の値に変化させる温度補正を行う、画像形成装置を開示する。
しかしながら、実際の定着装置周辺の環境においては、100℃以上に熱せられた紙が通紙されるため、通紙時に紙の水分が蒸発しており、画像形成部近傍とは異なった状態が形成されている。また定着装置の定着ローラまたは定着ベルトの温度、対向する加圧ローラまたは加圧ベルトの温度は、常に一定というものではなく、朝まもなくの立ち上がり直後や連続通紙時などにおいて変動する。このような定着状態の変動は、画像形成部近傍の温湿度測定値や、紙種のみの情報からは把握することが困難である。
したがって、上記特許文献1および特許文献2が開示する従来技術では、画像形成部近傍の温湿度測定値や紙種の情報に応じてカール矯正を制御しているとしても、不確実なものとなってしまう。また上記特許文献3の技術も、朝まもなくの立ち上げ直後や連続通紙時にカール状態が変化し、また紙種によってカール状態が異なるような場合には、定着装置の加熱状態、紙種、通紙枚数等には充分に対応できず、不確実なカール矯正となってしまう点で充分なものではなかった。また特許文献4が開示する従来技術は、主に画像形成装置の内部の温度と、概ね外気に近い部分の温度との温度差、内部または外部の湿度の値に応じて緻密に定着装置の目標温度を補正することで、カールのない定着を行うことを目的とするものであるが、生成してしまったカールを矯正するというものではない。
定着装置では、定着ローラまたはベルトを暖めるヒータに通電してから、熱の伝導および輻射などによって対向側のローラまたはベルトを温めるが、画像形成装置の立ち上げ時には、対向側のローラまたはベルトが温まりきらずに、画像面の定着ローラまたはベルト側と、対向側のローラまたはベルトとの間に表面温度の差が生じてしまい、この温度差は、充分に温まった後の状態のものとも異なっている。また充分に温まった後であっても、連続して紙が通過すると、紙により定着装置の熱が奪われ、特に加熱手段がなかったり、または出力が充分でない対向側の加圧ローラであったりした場合など、温度が低下してしまう。
以下、定着ローラと加圧ローラとの温度差がある時のカールの生成メカニズムについて図18を用いて説明する。図18(A)において、加熱ローラと加圧ローラとのニップ部においては、加熱ローラが100℃を越える温度であるため、紙に含まれる含水分は気化して水蒸気となる。しかし、加熱ローラと加圧ローラとで両面を塞がれているため、水分が外部へ蒸散することができずに、紙内部にある繊維と繊維との間の空隙に放出される。この時、加圧側の温度が低く100℃に達していない場合、加熱側に近い紙内空隙においては気圧が高くなり、これに比べて低温側では気圧が低くなる。この空隙内部の気圧変化によって高温側よりも低温側の水蒸気密度が高くなる。
定着ニップから紙が排出された状態を示す図18(B)では、加圧側の温度が100℃付近となっていて充分に水蒸気を外部に蒸散できる状態であれば、加圧側から多くの水蒸気が蒸散されることになる。図18(D)は、紙の水分蒸発量と収縮量との関係を示しているが、紙の水分蒸発量と紙の収縮量とはほぼ比例関係にあり、多くの水分が蒸発した加圧ローラ側がにおいて大きく収縮するため、図18(C)のように加圧ローラ側にカールが発生する。実際、定着ニップの直後に、紙の表と裏の近傍に紙から蒸発する水分がセンシングできるような応答性をもつ温湿度計を設置し、測定を行うと、カールが起きる場合は、水分の多く蒸発した側を内側にカールし、その温湿度の差が大きいほどカールが大きいことが見出された。また、このように加熱側と加圧側の温度が大きい時に、内部の水分移動によって含水分が偏在するために、よりカール量が大きくなる。
つまり、従来技術では、画像形成装置の動作状況によっては、実際のカール量に比較してカール抑制効果が低かったり、または抑制効果を高めに調整すると反対に過剰となり逆側にカールしてしまったりなどの問題を発生させてしまい、動作状況に応じて変化する定着状態の変動に充分に対応できるものではなかった。また、カール量を予測するためには、カール算出用データが必要となるが、用紙の種類を特定できず、適切なカール算出用データが得られない場合も考えられ、このような場合、上記従来技術では対応することができなかった。また仮に用紙の種類が特定できた場合であっても、カール量を精度高く予測可能とするためには、その紙固有のカール算出用データが必要となる。例えば既存の種類であっても、その市場に出回っている紙は、常に一定の特性を備えるものではないため、現在の特性が過去のデータと異なっている可能性もある。また、新製品の対応も考慮すると、カール算出用データを更新しなければならないが、既に市場で稼働中の画像機器にデータを更新する事は多大な手間と労力を有する。
本発明は、上述した従来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本発明は、画像形成装置の動作状況の変化に伴う定着装置内の温度状態や転写材特性等の定着状態に影響を与える要因の変動に対応して、適正かつきめ細やかなカール矯正を実現することが可能な画像形成装置およびカール矯正方法を提供することを目的とする。また本発明の他の目的は、転写材の種類が特定できない場合や、転写材特性が変動する場合であっても、充分な精度でカール矯正を実現することが可能な、画像形成装置およびカール矯正方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題に鑑みて鋭意検討した結果、定着カールの大きさは、単に画像形成装置の設定環境と紙の種類とによって決まるというものではなく、画像形成装置の稼動状況、より具体的には定着ニップでの転写材の表裏の温度差の変化により大きく影響を受け、画像形成装置内の温度が気温と同程度の時に印刷開始直後に、上述のような湿度に関連するメカニズムが働き、大きなカールを発生させていることを見出し、本発明に至ったのである。上記メカニズムから考察することにより、画像形成装置の動作状況に応じて、定着装置内の温度・湿度状態や転写材特性等の定着状態に影響を与える要因の変動を勘案し、きめ細かなにカール矯正装置を制御することが重要であることが見出された。
本発明では、上記課題を解決するために、定着装置およびカール矯正装置とを備えた画像形成装置において、当該画像形成装置内の転写材の搬送経路に設けられ、搬送されてくる転写材の少なくとも1つの面近傍の湿度を検知して出力する第1検知センサ手段と、定着装置の圧接部を通過した転写材の少なくとも1つの面近傍の温度および湿度の一方または両方に関係する少なくとも1つの物理量を検知して出力する第2検知センサ手段とを配置する。そして、上記第1検知センサ手段から出力される湿度の出力値および上記第2検知センサ手段から出力される少なくとも1つの物理量の出力値からカール推定量を演算し、そのカール推定量に対応させて制御値を設定し、カール矯生装置を制御する。
上記構成によれば、転写材の少なくとも1つの面近傍の湿度と、圧接部を通過した転写材の少なくとも1つの面近傍の温度および湿度の一方または両方に関係する少なくとも1つの物理量といった、転写材に発生するカールに対しより直接的に影響を与える要因の物理量を測定することで、カール生成状態を推定し、機械内部での環境変動や定着装置における定着条件の変化、さらには転写材それぞれの厚みや吸湿状態などの種々の要因の影響を受け得るカール量を高い精度で推定することが可能となり、ひいては高精度のカール矯正が実現される。
さらに本発明では、画像形成装置に入力された使用の転写材の収縮特性を特徴付ける転写材情報を読み出し、転写材情報に応じてカール推定量を求めることができる。この転写材の収縮特性を特徴付ける転写材情報は、転写材の厚みを示す値、転写材の分類を識別する値または転写材の固有な種類を識別する値を含むことができる。本発明ではまた、第1検知センサ手段から出力される湿度の出力値と、少なくとも1つの物理量の出力値(例えば、)とからカール推定量を算出する関数、または第1検知センサ手段から出力される湿度の出力値と、少なくとも1つの物理量の出力値からカール推定量に対応付けるテーブルを用いて、当該カール推定量を求めることができる。
またさらに本発明では、ネットワークを介して接続されるサーバ装置と通信して、カール推定量を求めるための関数のパラメータまたはテーブルの更新処理を実施することができる。上記構成によれば、新規な転写材が用いられる場合や、流通している転写材の経時的な特性変化に対応することが可能となり、またその際の管理者の作業負担を大幅に低減することが可能となる。
さらに本発明では、上記第1検知センサ手段は、定着装置の圧接部に近接して配置することができ、定着装置の圧接部を通過した転写材の第1面近傍の湿度を検知する湿度センサ(例えばセンサ41a)を備えることができる。また、第2検知センサ手段は、第1検知手段に対向して配置することができ、定着装置の圧接部を通過した転写材の第2面近傍の湿度を上記物理量の1つとして検知する湿度センサ(例えばセンサ41b)を備えることができる。この場合、第1面側および第2面側の湿度の出力値の和および差分を用いてカール推定量を求めることができる。
さらに本発明では、上記第1検知センサ手段は、転写材の第1面近傍の温度を検知する温度センサ(例えばセンサ41a)を備え、第2検知センサ手段は、さらに、転写材の第2面近傍の温度を上記物理量の1つとして検知する温度センサ(例えばセンサ41b)を備えることができる。この場合、転写材の第1面および第2面の近傍の湿度の出力値の差分に代えて、第1面および第2面の近傍の温度の出力値の差分を用いてカール推定量を求めることができる。
さらに本発明では、第1検知センサ手段は、定着装置の圧接部に近接して配置することができ、定着装置の圧接部を通過した転写材の第1面近傍および第2面近傍の一方または両方の湿度を検知する少なくとも1つの湿度センサ(例えばセンサ41a,41b)を備えることができる。さらに、第2検知センサ手段は、それぞれ圧接部を構成する加圧部材および定着加熱部材の両方の表面温度を少なくとも1つの物理量として検知する2つの温度センサ(例えばセンサ36,39)を含むことができる。この場合、転写材の種類別に定義される2つの表面温度および少なくとも1つの湿度を含む少なくとも3変数に対し転写材のカール推定量の相関を定義する関数またはテーブルを用いて、転写材の種類に対応してカール推定量を求めることができる。
上記構成によれば、例えば転写材の種類が不明な場合には標準的なまたは平均のデータを使用することで対応し、転写材の厚みや分類のみが分かる場合については、その厚みの範囲または分類の標準的なまたは平均のデータを使用することで対応し、転写材の特定の種類(銘柄)まで分かる場合には、特定の種類固有のデータを用いてきめ細やかに対応するといったことが可能となる。
また、本発明では、第1検知センサ手段(例えばセンサ402)は、搬送経路の転写部の上流に設置することができ、第2検知センサ手段は、それぞれ圧接部を構成する加圧部材および定着加熱部材の両方の表面温度を少なくとも1つの物理量として検知する2つの温度センサ(センサ36,39)を含むことができる。この場合、第1検知センサ手段が出力する湿度の出力値から換算される転写材の含水率と、加圧部材および定着加熱部材の表面温度の出力値の差分とに対し転写材のカール推定量の相関を定義する関数またはテーブルを用いてカール推定量を求めることができる。
さらに本発明によれば、定着装置およびカール矯正装置とを備えた画像形成装置が実行するカール矯正方法が提供される。本発明のカール矯正方法では、当該画像形成装置内の転写材の搬送経路に設けられた第1検知センサ手段が、搬送されてくる転写材の少なくとも1つの面近傍の湿度を検知して出力するステップと、第2検知センサ手段が、定着装置の圧接部を通過した転写材の少なくとも1つの面近傍の温度および湿度の一方または両方に関係する少なくとも1つの物理量を検知して出力するステップと、演算手段が、第1検知センサ手段から出力される湿度の出力値および第2検知センサ手段から出力される少なくとも1つの物理量の出力値からカール推定量を演算するステップと、演算された記カール推定量に対応させて制御値を設定し、カール矯生装置を制御するステップとを含むことができる。
第1の実施形態の複合機の概略構成を示す図。 第1の実施形態の複合機における定着装置およびカール矯正装置の周辺の概略構成を示す図。 第1の実施形態の複合機におけるセンサの配置例を示す図。 第1の実施形態の複合機を含む画像形成システムのハードウェア構成を示す図。 第1の実施形態の複合機およびサーバ装置の機能ブロック図。 第1の実施形態の複合機が実行するカール矯正制御動作を示すフローチャート。 第1の実施形態の複合機が実行する更新処理を示すフローチャート。 第1センサおよび第2センサの湿度出力の時間変化を示す図(A)および転写材の表面および裏面近傍の湿度の差分に対し、カール量とをプロットしたグラフ(B)。 カール算出用データのデータ構造を例示する図。 転写材近傍の湿度に対し転写材の歪み量をプロットしたグラフ。 第2の実施形態において用いることができるカール算出用データのデータ構造を例示する図。 転写材の歪み量を試験する試験装置を例示する図。 第3の実施形態の複合機の概略構成を示す図。 第3の実施形態の転写材の厚みを計測する厚みセンサの構成を示す図。 第3の実施形態の複合機の機能ブロック図。 第3の実施形態の複合機が実行するカール矯正制御動作を示すフローチャート。 第3の実施形態のカール算出用データのデータ構造を例示する図。 定着ローラと加圧ローラとの温度差がある時のカールの生成メカニズムを示す図。
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。なお、以下に説明する実施形態では、画像形成装置の一例として、カラー印刷機能を有する複合機を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態の複合機の概略構成を示す。図1に示す複合機1では、ブラック(K)、マゼンダ(M)、シアン(C)およびイエロー(Y)の各カラー毎に、感光体ドラム3と、感光体ドラム3に電荷を帯電させる帯電ローラ4と、レーザダイオードやLEDなどの光照射装置6と、モータにより高速定速度で回転駆動され、感光体ドラム3の主走査方向に光ビームを走査するポリゴンミラー5と、現像剤を保持する現像装置7とが中間転写ベルト2に沿って並んで配置されている。図1に示す複合機1は、いわゆるタンデム方式の構成を採用している実施形態を例示している。
画像形成処理に際しては、まず感光体ドラム3a,3b,3c,3d上に、それぞれ帯電ローラ4a,4b,4c,4dにより負の電荷を付与し、一様に帯電する。書込画像信号に応じて光照射装置6a,6b,6c,6dからそれぞれ光ビームが出力され、ポリゴンミラー5a,5b,5c,5dを含む光学系を通して、帯電した感光体ドラム3a,3b,3c,3dの表面に照射され、光ビームの照射の有無および露光量に応じた電位分布が書き込まれる。
書き込まれる静電潜像は、スキャナやパーソナルコンピュータから送信されたデータを処理した後に生成されるトナー原色であるブラック(K)、マゼンダ(M)、シアン(C)およびイエロー(Y)の書込信号に応じて光ビームをオンオフ制御することによって形成される。形成された各静電潜像は、各感光体ドラム3a,3b,3c,3dが回動するにつれて現像装置7a,7b,7c,7d方向へと搬送され、トナーで現像される。そして、書きこみ信号に応じたトナー像が感光体ドラム3上に形成され、担持される。
一方、感光体ドラム3a,3b,3c,3dの下方には、ローラ21,22に張架された中間転写ベルト2が中間転写体として配置されている。中間転写ベルト2は、図示の矢印方向に回転され、その裏側にロ−ラ9a,9b,9c,9dが接触し、それぞれ接続された電源31a,31b,31c,31dによって1次バイアスが印加されている。トナー像は、感光体ドラム3が回動するにつれて、中間転写ベルト2側に搬送され、ローラ9により感光体ドラム3と中間転写ベルト2とが接する位置で中間転写ベルト2上に転写される。各色のトナー像は、位置を合わせて重畳され、中間転写ベルト2上に多色画像のトナー像が形成される。感光体ドラム3のトナー像の転写が完了した部分は、外周面に残留したトナーが感光体クリーナにより払拭された後、除電装置により除電され、次の像形成プロセスへと供給される。
中間転写ベルト2上に転写された多色画像のトナー像は、2次転写部の転写ローラ23方面に搬送される。一方、給紙カセット51または給紙カセット52内にセットされた紙などのシート状の部材である転写材が、設定されたタイミングで転写ローラ23方面に給紙され、搬送ローラ12のところから、画像書込みに合わせて適切なタイミングにて転写材が送出される。
転写ローラ23には、電源25から電荷が供給され、ローラ14とともに、給紙された転写材に中間転写ベルト2上のトナー像を一括して転写する。転写材は、中間転写ベルト2に接する位置まで搬送され、多色トナー像の転写を受ける。多色トナー像が形成された転写材は、加熱された定着装置の加熱定着ローラ30と加圧ローラ37との間のニップ部に供給される。そして、転写材と多色トナー像とが加熱加圧され、保持されたトナー像が転写材上に定着する。
定着後の転写材は、カール矯正装置40でカール矯正を受けた後、所定の搬送経路に沿って、排紙ローラにより排紙トレイ50上へ排紙される。一方、多色のトナー像を転写した後の中間転写ベルト2は、クリーニングブレードなどにより残留したトナー剤が除去された後、次の像形成プロセスへと供給される。なお、本実施形態では、定着部材および加圧部材として、加熱定着ローラ30および加圧ローラ37といったローラ状の部材を用いるものとして説明するが、他の実施形態では、ローラ状の部材に代えて、ベルト状の部材を用いて構成することもできる。
以下、図2を参照して、定着装置およびカール矯正装置の詳細について説明する。図2は、第1の実施形態の複合機における定着装置およびカール矯正装置の周辺の概略構成を示す。本実施形態の定着装置は、図2に示すように、加熱定着ローラ30と、この加熱定着ローラ30に対向する加圧ローラ37とを含む。加熱定着ローラ30は、パイプ状芯金30aの周面に耐熱性を有しかつ離型性の優れたフッ素樹脂(PFA)などの樹脂層30bが形成されている。そして、パイプ状芯金30aの内側にはヒータ34が備えられ、樹脂層30bの周面に接して温度センサ36が配置されている。
ヒータ34は、ハロゲンヒータや、電磁誘導方式のヒータなど、如何なるものを用いることができる。加熱定着ローラ30および加圧ローラ37は、図2の矢印で示す方向に回転し、これらが圧接するニップ部35に転写材Pを搬送および通過させる。ニップ部35の転写材入口側には、転写材の先端をニップ部35に向ける入口ガイド33が設けられている。
上述した定着装置は、画像転写後の転写材Pを入口ガイド33で案内し、加熱定着ローラ30と加圧ローラ37とのニップ部35に通過させ、転写された多色トナー像を熱および圧力で転写材P上に定着させる。このとき温度センサ36は、加熱定着ローラ30の表面温度を計測し、その計測信号に従って適宜温度制御を行い、ヒータ34の通電/遮断または電流値等の制御を行うことにより、加熱定着ローラ30の表面温度を一定に保っている。加熱定着ローラ30の温度範囲は、100℃〜180℃程度に設定され、一般的には概ね160℃前後に設定される。さらに定着装置の仕様に応じて、加圧ローラ37の表面に接して温度センサを設置することができ、本実施形態の定着装置では、加圧ローラ37側にも温度センサ39を備え、加圧ローラ37表面温度を測定可能に構成されている。
定着装置のニップ部35の転写材の通過方向下流側には、図2に示すように、第1センサ41aと、該第1センサ41aに対向させて第2センサ41bとが設置されている。本実施形態のセンサ41a,41bは、温湿度センサとして構成され、1秒以下の応答性能を有するものを用いることが好ましく、印刷のスループットを向上させる観点からは、0.1秒以下の応答性能を有するものを用いることがより好ましい。
温湿度センサのうちの湿度センサとしての部分は、例えば、高分子膜を誘電体としてコンデンサを形成し、水分の吸脱湿を静電容量の変化として電気信号に変換する静電容量式の湿度センサ、または基材の上に感湿性のある高分子材料と安定性のある金属とにより電極を構成し、電極での水分による抵抗の変化を電気信号に変換する電気抵抗式の湿度センサを用いることができる。温湿度センサの温度センサは、サーミスタや、バンドギャップ式温度センサなどを用いることができ、同じような性能を持つものであれば他の原理および構成のものを用いてもよい。また説明する実施形態では、センサ41a,41bは、湿度および温度の両方を検知する機能を有する温湿度センサとして構成しているが、他の実施形態では、湿度および温度の一方のみを検知するセンサとして構成してもよい。
図3は、本実施形態の複合機におけるセンサの配置例を示す。図3に示すように、これらのセンサ41a,41bは、加熱定着ローラ30と加圧ローラ37との間のニップ部35の出口から所定の距離Lだけ離れて配置されている。距離Lは、1mm〜50mmとすることができ、転写材の表面および裏面近傍の湿度および温度を安定的に精度高く検知する観点からは5mm〜20mmとすることがより好ましい。またセンサ41a,41bは、図3に示すように、通過する転写材の表面および裏面のそれぞれの位置から所定の距離Hだけ離れるように配置されている。距離Hは、10mm以内とすることができ、転写材の表面および裏面近傍の湿度および温度を精度高く検知する観点からは、0.1mm〜1mmとすることがより好ましい。
再び図2を参照すると、加熱定着ローラ30と加圧ローラ37との間のニップ部35を通過した転写材Pは、さらに、対向する第1センサ41aおよび第2センサ41bの間を通過する。定着装置を通過した転写材Pは、加熱定着ローラ30によって100℃〜180℃程度に熱せられているため、転写材Pが含有する水分が両面から空気中に蒸気となって放出される。上記センサ41a,41bは、これらの蒸気を捉えて、転写材Pの表面近傍および裏面近傍の蒸気の温湿度を検知し、CPU(Central Processing Unit)46に出力する。
図8(A)は、第1センサ41aおよび第2センサ41bの湿度出力の時間変化を示す。センサ41a,41bの出力は、図8(A)に示すように、転写材Pが通過する時間領域において、両方のセンサ41a,41bの湿度出力が増加し、第2センサ41bの出力が高く、第1センサ41aが低くなるようなデータが測定される。このようなデータが得られる場合は、蒸発量の多い側である第2センサ41b側を内側としたカールが転写材Pに発生することとなる。
本実施形態の複合機1のCPU46は、転写材Pの通過領域における第1センサ41aおよび第2センサ41bの温度出力値および湿度出力値の両方または一方を取得して、転写材Pのカール量の推定値(以下、カール推定量として参照する。)を演算する。なお、出力値は、転写材Pがセンサ41間を通過するタイミングに同期してサンプリングされる。センサ41a,41bが通過期間中に複数回のサンプリングが可能な程度の応答性能を有する場合には、複数のサンプリング点の平均値を用いることができる。なお、転写材Pがセンサ41間を通過するタイミングは、給紙のタイミングから計ることができるし、あるいは通紙センサなどを用いてもよい。
またCPU46は、加熱定着ローラ30側の温度センサ36および加圧ローラ37側の温度センサ39にも接続され、これらの温度出力値を取得することもできる。なお、カール推定量の演算手法については詳細を後述する。制御装置47は、演算されたカール推定量に従った制御値を用いてカール矯正装置40の動作を制御する。カール矯正装置40は、転写材Pの搬送路を構成するエンドレスベルト45と、該エンドレスベルト45の展張面に対向当接し、転写材の搬送方向に対応する方向に回転する搬送駆動ローラ42と、ばね43と、カム44とを含んで構成される。
カール矯正装置40は、転写材に発生したカールを矯正するため、制御装置47の制御の下、カム44を駆動し、ばね43によって力を加えることで、上記エンドレスベルト45の搬送駆動ローラ42の巻き付け角度を変更可能としている。これにより、カール推定量に応じたカール矯正が転写材Pに施される。なお、カール矯正装置40も、図示した実施形態のものに限定されるものではなく、所定のカール矯正量を制御可能である限り、如何なる構成のカール矯正装置を用いることができる。
以下、本実施形態の複合機1を含み構成される画像形成システムのハードウェア構成について説明する。図4は、本実施形態の複合機を含む画像形成システムのハードウェア構成100を示す。図4に示すように、本実施形態の複合機110は、画像形成および転写材の搬送などの画像形成動作、カール矯正装置40の動作を制御するCPU112と、ROM(Read Only Memory)114と、RAM(Random Access Memory)116と、NV−RAM(Non Volatile - RAM)118とを含む。
ROM114は、BIOS(Basic Input/Output System)などを格納する。RAM116は、CPU112の実行空間を提供する。NV−RAM118は、システム設定情報や後述するカール推定量を算出するためのカール算出用データ、カール推定量に応じてカール矯正装置40を調整するための制御値算出用データなどを記憶する。
さらに複合機110は、オペレーションパネルなどの表示装置120および入力装置122と、上記画像形成動作を行うためのプリンタ124と、画像読み取り動作を行うためスキャナ126と、複合機110をネットワーク130に接続させるNIC(Network Interface Card)128とをさらに含む。
図4に示した複合機110は、ROM114やNV−RAM118やSDカード(図示せず)などの記憶装置に格納されたプログラム(図示せず)を読出し、CPU112の作業領域を提供するRAM116のメモリ領域に展開することにより、後述の各機能部および各処理を実現する。
上記ネットワーク130は、イーサネット(登録商標)やTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)などのトランザクション・プロトコルによるLAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)や専用線を使用して接続されるWAN(Wide Area Network)などとして構成することができる。しかしながら、ネットワーク130の構成は、特に限定されるものではなく、図示しないルータを介して接続されるインターネットなどを含んでいてもよく、また有線または無線、またはこれらの混合のネットワークとして構成することができる。
図4には、さらに本実施形態のサーバ装置150のハードウェア構成が示されており、サーバ装置150は、ネットワーク130に接続されている。本実施形態のサーバ装置150は、転写材の種類(各供給元から供給される種々の製品の別を含む。)などに応じてカール推定量を演算するためのカール算出用データを一元管理し、ネットワーク130を介した複合機からの要求に応じて、適宜、カール算出用データの更新データを送信するサーバ機能を備える。
サーバ装置150は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ブレードサーバ、サーバ機能を備えた複合機などのコンピュータ装置として構成され、CPU152、ROM154、RAM156、ディスプレイ装置などの表示装置158、マウスやキーボードなどの入力装置160と、NIC162と、HDD164とを備える。これにより、上述したカール算出用データの更新データを提供するサーバ機能を実現している。
図5は、本実施形態の複合機およびサーバ装置の機能ブロックを示す。図5に示すように、複合機の機能ブロック200は、カール量演算部202と、カール矯正制御値決定部204と、カール矯正制御部206と、入力部216とを含む。入力部216は、給紙カセット51,52に現在セットされている転写材の種類の指定をオペレータより受けて、転写材情報214としてRAM116やNV−RAM118などの適切な記憶領域に保持する。
転写材情報214は、各給紙カセット毎の転写材の種類を識別する種類識別値を保持する。この種類識別値は、給紙セットの転写材を特徴付けるものであり、種類識別値として指定される値には、転写材の種類が不明であることを示す値、転写材の厚みを指定する厚み値、上質紙、再生紙、セミ光沢紙、光沢紙、マット紙などの転写材の分類を示す分類値を含むことができる。さらに好適な実施形態では、種類識別値として指定される値には、供給元の相違などを含め特定の種類(銘柄)の転写材を識別する識別値(品番あるいはシリーズ番号)などを含んでいてもよい。
カール量演算部202は、第1センサ41a、第2センサ41b、加熱定着ローラ30側の温度センサ36および加圧ローラ37側の温度センサ39からの出力値を適宜取得し、転写材情報214を読み出して、カール推定量を演算する。なお、カール量の演算には、上記センサの出力値のうち、転写材の表面の温度出力値、表面の湿度出力値、裏面の温度出力値および裏面の湿度出力値の少なくとも2変数が用いられる。
複合機の機能ブロック200は、さらに、記憶領域にカール量データベース(以下、データベースを単にDBと参照する。)208を備える。カール量DB208は、上述した転写材情報214の種類識別値毎に上記センサの出力値に関連してカール推定量を対応付けるカール算出用テーブルを保持している。
この場合カール量演算部202は、カール量DB208のカール算出用テーブルを参照し、各センサの出力値をキーとして用いて検索し、対応するカール推定量を求めることができる。しかしながら、詳細は後述するが、テーブル構造のカール算出用データではなく、所定の式によって表現される関数を用いてカール推定量を算出することもできる。この場合には、カール量DB208は、その関数式の係数などを保持するカール算出用データを保持することになる。
複合機の機能ブロック200は、さらに、カール推定量と上記制御値とを対応づける制御値算出用テーブルを保持する制御値DB210を含み、カール矯正制御値決定部204は、制御値算出用テーブルを使用して、カール量演算部202が求めたカール推定量から、カール矯正装置40において実際に所望の量のカール矯正を行うための制御値を決定する。制御値算出用テーブルは、所望の矯正量のカール矯正を行うために必要なカール矯正装置40の制御パラメータを定義づけるものである。
カール矯正制御値決定部204は、制御値DB210の制御値算出用テーブルを参照し、カール推定量を用いて検索し、対応する制御値を求めることができる。なお、制御値についても、テーブル構造の制御値算出用データではなく、所定の関数を用いてカール推定量を算出することもできる。カール矯正制御部206は、カール矯正制御値決定部204が決定した制御値に従ってカール矯正を行うようカール矯正装置40を制御する。
好適な実施形態では、複合機の機能ブロック200は、さらに、更新処理部218を含むことができる。更新処理部218は、市場に流通する転写材の新製品の発売や、仕様変更などの変化に対応するべく、カール量DB208内のデータの更新処理を行う。更新処理部218は、例えば、入力部216から転写材情報214の設定が変更され、その種類識別値に対応するカール算出用データが存在しないことを検出した際に、設定変更の有無にかかわらずスケジュールされたタイミングで、またはオペレータからの指示があったタイミングで、この更新処理を開始する。
更新処理においては、更新処理部218は、サーバ装置150側の転写材データ管理部260に対し、本複合機の機種識別値と、必要とするカール算出用データの種類識別値とを送信する。サーバ装置150側の転写材データ管理部260は、各機種に対応して、市場に流通する各種転写材毎にカール算出用データがデータベース化された転写材DB262にアクセスし、受信した機種識別値および種類識別値に対応するカール算出用データを取得し、複合機側の更新処理部218に更新データを送信する。更新処理部218は、更新データを取得すると、カール量DB208内のデータを更新する。時間の経過とともに流通する製品自体の特性が変わっている可能性もあるため、このような変化に対応させるべく、更新されるカール算出用データに有効期限を定め、定期的に最新のものに更新されるよう構成することが好ましい。
以下、本実施形態の複合機が実行するカール矯正制御動作について説明する。図6は、本実施形態の複合機が実行するカール矯正制御動作を示すフローチャートである。図6に示す動作は、転写材がセンサまたは定着装置を通過する適切なタイミングに合わせてステップS100から開始される。ステップS101では、CPU46は、各センサ41a,41b,36,39からの出力値を取得する。ステップS102では、CPU46は、転写材情報214を読み出し、現在のプロセスの給紙元の給紙カセットに指定される種類識別値を取得し、上記取得された出力値と、取得した種類識別値に対応するカール算出用データを用いて、カール推定量を求める。
ステップS103では、CPU46は、求められたカール推定量に応じてカール矯正装置40の制御値を決定する。ステップS104では、決定された制御値に従って巻き付け角度を変更するようカール矯正装置40を制御し、ステップS105で本動作を終了する。本カール矯正制御動作が終了した後、転写材はカール矯正装置40に搬送され、設定済みの巻き付け角度にてカール矯正が行われ、排紙トレイ50上に排紙される。
図7は、本実施形態の複合機が実行する更新処理を示すフローチャートである。図7に示す更新処理は、転写材情報214の設定が変更されたことを検出して、設定変更にかかわらずスケジュールされたタイミングが到来したことを検出して、またはオペレータからの更新処理実行の指示を検出して、ステップS200から開始される。更新処理が開始すると、更新処理部218は、ステップS201で、転写材情報214を読み出し、ステップS202で、更新が必要であるか否かを判定する。ここで更新が必要であると判定されるのは、新たに設定された種類識別値に対応するカール算出用データがカール量DB208中に存在しなかった場合や、有効期限が満了したカール算出データが存在した場合などである。
ステップS202で、更新が必要であると判定された場合(YES)には、ステップS203へ処理が進められる。続いて、更新処理部218は、ステップS203で、サーバ装置150との通信を開始し、ステップS204で、更新が必要とされた転写材の種類識別値と、本複合機の機種識別値とをサーバ装置に送信し、対応するカール算出データの問い合わせを行う。
更新処理部218は、ステップS205で、問い合わせのカール算出データを含む更新データをサーバ装置から受信し、ステップS206で、サーバ装置との通信を終了させる。ステップS207では、更新処理部218は、受信した更新データに従って、カール量DB208内のデータを更新し、ステップS208で、本更新処理を終了させる。一方、ステップS202で、更新の必要が無いと判定された場合(NO)には、ステップS208へ直接分岐させ、ステップS208で、本更新処理を終了させる。
以下、図8および図9を参照しながら、カール推定量の算出方法についてより詳細に説明する。本実施形態の複合機は、第1センサ41aおよび第2センサ41bから出力される転写材通過領域における湿度出力値を用いて、カール推定量を算出する。
図8(B)は、定着装置のニップ部35の直後に転写材の表面および裏面から蒸発する水分を検知する湿度センサを設置し、転写材の近傍における湿度を測定し、得られた転写材のカール量を測定して得られた実験結果を示すグラフである。図8(B)のグラフにおいて、縦軸はカール量の実測値を示し、横軸は表面および裏面の湿度センサの湿度出力の差分を示す。このような実験により、図8(B)に示すように、表面および裏面の湿度出力の差分に概ね比例してカール量が変化し、転写材に元々含まれていた水分量(含水分)に応じてその比例定数が変化するようなデータが得られる。そして、この含水分は、センサ41a,41bの湿度出力の和から良好に推定することができる。そこで、本実施形態では、転写材の表面および裏面の湿度出力値の和および差分を用いて、カール推定量を求める。
図9は、カール算出用データのデータ構造を例示する図である。図9(A)は、本実施形態の複合機で用いられるカール算出用テーブルを示す。図9(A)に示すカール算出用テーブルは、行が湿度出力の差分Dの範囲を表し、列が湿度出力の和Sの範囲を表し、行および列で指定されるセルには、当該範囲に該当する条件におけるカール推定量が保持されている。
図9(A)に示すカール算出用テーブルは、各種類識別値毎に定義されており、本実施形態では、カール量演算部202は、カール量DB208から種類識別値に対応するカール算出用テーブルを読み出し、第1センサ41aの湿度出力値および第2センサ41bの湿度出力値の和Sおよび差Dを算出し、読み出したカール算出用テーブルにおいて和Sおよび差分Dが該当する範囲で指定されるセルから値を読み出して、カール推定量を取得する。
各種類識別値毎のカール算出用テーブルは、各転写材の種類について測定した実験データから生成することができる。上記分類値や厚み値に対応する種類識別値には、例えば、各転写材毎に取得した実験データを上記分類や厚みでグループ分けし、そのグループ内での平均化することで、その分類や厚みに対応してカール算出用テーブルを生成することができるし、そのグループ内で最も一般的な紙を代表例としてカール算出用テーブルを生成することができる。また、転写材の種類が不明であることを示す値に対しては、例えばすべての実験データで平均化することで生成することができるし、最も標準的なものであるとみなされるグループ内で平均化することで生成することができるし、最も一般的な紙を代表例としてカール算出用テーブルを生成することもできる。
また上述したように、カール推定量の算出は、テーブル構造のカール算出用テーブルを用いずに、下記式(1)のような所定の関数式を用いてカール推定量を算出することもできる。下記式(1)において、Yは求められるカール推定量を表し、C(S)は湿度出力値の和Sと推定される含水分量との関係を規定する関数である。関数C(S)は、例えば和Sを変数とした多項式などによって表現され、上述した実験データをカーブフィッティングしてその係数を求めることができる。また、湿度出力の差分Dに対しては、図8(B)に示すようにカール量は概ね比例することから、下記式(1)では、カール推定量Yが差分Dについて一次の関数で表されている。
なお、関数C(S)の係数は、各種類識別値毎にカール算出用データとしてカール量DB208に保持しておくことができる。また上記式(1)は、例示を目的とするものであって、特に限定されるものではなく、より複雑な式を用いることもできる。例えば他の実施形態では、変数として、湿度出力値の和Sおよび差分Dに加えて、紙の厚み値を式中に含ませてもよい。
また上述までは、第1センサ41aおよび第2センサ41bから出力される転写材通過領域における湿度出力値のみを用いてカール推定量を算出する実施形態について説明してきた。しかしながら、他の実施形態では、第1センサ41aおよび第2センサ41bから出力される転写材通過領域における湿度出力値および温度出力値の両方を用いて、カール推定量を算出することもできる。
例えば、表面および裏面の温度差と湿度差とは、良好な相関を示し、温度差が大きいほどカール量が大きくなる傾向にある。このような知見から、上記湿度出力値の差分を求めることに代えて、表面および裏面の温度差を求め、センサ41a,41bの湿度出力値の和と、温度出力値の差分とを用いてカール量を推定することができる。なおこの場合にも、図9(A)に示すようなカール算出用テーブルを用いることができ、また上記式(1)に示すような関数式を用いることもできる。
また表面および裏面の温度と、加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度とは、それぞれ良好な相関を示すため、さらに他の実施形態では、第1センサ41aおよび第2センサ41bの温度値に代えて、定着装置のニップ部35を構成する加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度をそれぞれ検知する温度センサ36および温度センサ39からの温度出力値を用いることもできる。この場合には、第1センサ41aおよび第2センサ41bには、温度を計測する機能を備えなくともよく、複合機の製造コストを低減することができる。
また、紙などの転写材は、原料の繊維の太さやその製造過程、厚み等によってカール量が変化するが、転写材の種類と、転写材の表面および裏面の収縮量に影響を与える加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度の温度差とによって、カール量を良好な精度で推定できるという知見がある。そこで、他の実施形態では、転写材の種類と、加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度の差分とから、カール推定量を求めることもできる。
図9(B)は、他の実施形態の複合機で用いられるカール算出用テーブルを示す。図9(B)に示すカール算出用テーブルは、行が加熱定着ローラ30側の温度センサ36と、加圧ローラ37側の温度センサ39との温度出力値の差分Dの範囲を表し、列が転写材の種類を表し、行および列で指定されるセルには、対応するカール推定量が保持されている。このカール算出用テーブルは、種類識別値が厚み値や分類値であった場合に、好適に用いることができる。この場合、カール量演算部202は、カール量DB208から図9(B)に示すカール算出用テーブルを読み出し、温度センサ36,39の温度出力値の差分Dを算出し、読み出したカール算出用データにおいて、温度差Dが該当する範囲と、転写材の種類とで指定されるセルから値を読み出し、カール推定量を取得することができる。
上述したように、定着装置を通過した直後の転写材の表面および裏面の湿度および温度、転写材に熱を与える加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度など、転写材に発生するカールに対し直接的に影響を与える要因の物理量を測定し、その測定値からカール量を推定することによって、カール量の推定を精度高く行うことが可能となり、ひいては高精度のカール矯正を実現することができる。
転写材の種類が不明であることを示す値、転写材の厚みを指定する厚み値、転写材の分類を示す分類値、特定の種類(銘柄)の転写材を識別する値それぞれに対応してカール算出データを提供する構成により、きめ細やかに対応することが可能となる。すなわち、転写材の種類が不明な場合には標準的または平均的なデータを使用することで対応することができ、転写材の厚みや分類のみが分かる場合については、その厚みの範囲または分類の標準的なまたは平均のデータを使用することで対応することができ、転写材の特定の種類(銘柄)まで分かる場合には、特定の種類固有のデータを用いて対応することができる。
さらに、複合機がカール算出用データを保持していない新たな種類識別値が設定されたタイミング、スケジュールまたは指示によるタイミングで、上記カール算出用データを更新する構成によって、新製品や、流通する製品の経時的な特性変化に簡便に対応することが可能となり、その際の管理者の作業負担を大幅に低減することが可能となる。
以下、図10〜図12を参照して、他のカール推定量の算出方法を用いる第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の構成および動作を採用しているため、以下、相違点であるカール推定量の算出方法を中心に説明する。第2の実施形態の複合機においては、第1センサ41aおよび第2センサ41bから出力される転写材通過領域における湿度出力値と、加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度出力値とを用いて、カール推定量を算出する。
図10は、定着処理直後に転写材の表面および裏面から蒸発する水分を検知する湿度センサを設置して湿度を測定し、かつ得られた転写材の歪み量を測定した実験結果を示すグラフである。図10に示す実験結果は、例えば図12に示す試験装置300を用いて測定することができる。
図12(A)に示す試験装置300では、まず試料ホルダ302に紙試料304を保持して鉛直下方に垂らす。その紙試料304の両側には1mm程度の隙間を空けて上下に移動可能に取り付けられた湿度センサ306が配置されている。紙試料304の両側には所定の温度に加熱されたプレート308が水平可動なように取り付けられている。プレート308の表面には加熱ヒータ310とその表面にゴム312が貼り付けられており、さらに温度センサ314で加熱表面近傍の温度計測が可能とされている。図示しない温度制御部にて所定の温度に制御が可能となっている。
紙試料304の下端には、数十グラム程度のおもり316が取り付けられており、そのおもりの下面の位置を測定可能な距離センサ318が設置されている。距離センサ318は、レーザ光を用いた非接触タイプが望ましく、1μm以下の分解能を有するものが望ましい。
この試験機の動作は、図12(B)に示すように、まず所定の加圧力で所定の時間だけプレート308で左右から紙試料304を加圧加熱する。その後、所定時間に経過した後、プレート308を退避させ、図12(C)に示すように、湿度センサ306を紙試料304に沿って下降させ、すばやく紙表面の湿度を計測する。同時に、距離センサ318により、おもり下端の位置(高さ)を30秒ほど計測する。所定の時間後のおもりの変位をhとし、紙試料304の初期長さをLとすれば、歪み量Xは、下記式(2)により算出することができる。
図10は、このような紙試料の調湿、加熱プレートの温度を変動因子として多数のデータを測定し、湿度センサの出力値に対して歪み量をプロットしたものである。各温度について得られたデータをカーブフィッティングすることにより、温度センサの出力値と、その歪み量との関係を定義する関数を求めることができる。
第2の実施形態においては、カール量演算部202は、第1センサ41aおよび第2センサ41bから出力される転写材通過領域における湿度出力値と、加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の転写材通過時近傍の表面温度出力値とを用いて、上記温度センサの出力値と、その歪み量との関係を規定する関数に入力し、まず転写材の表面の歪み量E1および裏面の歪み量E2を算出する。そして、使用する転写材の厚みt用いて、下記式(3)によりカール推定量(カール曲率)Rを算出する。なお、転写材の厚みtは、種類識別値として入力される厚み値を用いてもよいし、各種類識別値のカール算出データに係数として含めていてもよいし、転写材の種類が不明な場合には、標準値を用いてもよい。
また上述したように、カール推定量の算出は、上記式に示したような関数を用いずに、テーブル構造のカール算出用テーブルを用いて算出することもできる。図11は、第2の実施形態において用いることができるカール算出用データのデータ構造を例示する図である。図11(A)に示すカール算出用テーブルは、湿度出力値の範囲および厚み毎に定義され、行が加圧ローラ37側の温度センサ39の温度出力の範囲を表し、列が加熱定着ローラ30側の温度センサ36の温度出力の範囲を表し、行および列で指定されるセルには、対応するカール推定量が保持されている。なお、いずれかの面の湿度出力と、両面の近傍温度に関連する温度出力値の少なくとも3変数があれば、カール量を良好に求めることができるため、ここで用いる湿度出力値は、第1センサ41a、第2センサ41bのいずれのものを用いてもよく、あるいは第1センサ41aおよび第2センサ41bの湿度出力値の平均値を用いてもよい。なお、図11(A)に示すカール算出用データは、図12(B)に示す試験装置を用いて得られる実験データから作成される。
図11(A)に示すカール算出用テーブルを用いる場合、カール量演算部202は、カール量DB208から、センサ41a,41bから得られる湿度出力値が該当する範囲でかつ種類識別値から求められる厚みに該当する範囲のものに対応するカール算出用データを読み出す。そして、カール量演算部202は、加圧ローラ37側の温度センサ39の温度出力値および加熱定着ローラ30側の温度センサ36の温度出力値が該当する範囲で指定されるセルから値を読み出し、カール推定量を取得する。
図11(B)は、第2の実施形態において用いることができる他のカール算出用データのデータ構造を例示する図である。なお、図11(B)に示すカール算出用データは、種類識別値が供給元の相違を含め特定の種類の転写材を指定する場合に好適に用いられる。図11(B)に示すカール算出用テーブルは、図11(A)と同様に、行が加圧ローラ37側の温度センサ39の温度出力の範囲を表し、列が加熱定着ローラ30側の温度センサ36の温度出力の範囲を表し、行および列で指定されるセルには、対応するカール推定量が保持されている。図11(A)の場合と異なり、図11(B)に示すカール算出用テーブルは、湿度出力値の範囲および種類識別値毎に定義されている。
図11(B)に示すカール算出用テーブルを用いる場合、カール量演算部202は、カール量DB208から、センサ41a,41bから得られる湿度出力値が該当する範囲のものであり、種類識別値が該当する範囲のものに対応するカール算出用データを読み出す。そして、カール量演算部202は、加圧ローラ37側の温度センサ39の温度出力値および加熱定着ローラ30側の温度センサ36の温度出力値が該当する範囲で指定されるセルから値を読み出し、カール推定量を取得する。
図11(B)に示すカール算出用テーブルは、供給元の相違を含め各転写材の種類に固有のものが定義できるため、より高い精度でカール矯正を行うことが可能となる。なお、第2の実施形態においては、転写材の表裏の温度に関連する要因として、加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度を測定することとしたが、他の実施形態では、センサ41a,41bで温度測定を行ってもよい。
以下、図13〜図17を参照して、他の構成を備える第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態は、第1の実施形態と類似する構成を有しているため、以下、相違点を中心に説明する。また、第1の実施形態のものと同様の構成要素については、同一符番を用いて説明する。
図13は、第3の実施形態の複合機の概略構成を示す。図13に示す複合機400は、概ね図1に示した第1の実施形態と同様の構成を備えるものであるが、図1に示す複合機1がニップ部35の転写材通過方向下流側に備えていた第1センサ41aおよび第2センサ41bの代わりに、転写材の搬送経路の上流側に設けられる湿度センサ402を備える。図13に示す例では、湿度センサ402は、搬送ローラ12の下流側で、かつ転写ローラ23の上流側に設置されている。この位置であれば、好適に、両面印刷時、表面を印刷した後の転写材の湿度も検知可能となるからである。
また、転写材がカセット51またはカセット52に積載されている間にも、複合機400の設置環境によっては転写材が吸湿することがあり、含水率が変化し得る。転写材が積層された状態では、転写材の端部から含水率が上昇してゆくため、中央部の含水率が低い場合でも、端部の含水率が高くなっている可能性がある。そこで、本実施形態の複合機400は、転写材の幅方向に複数箇所の湿度センサ402を備え、より好適には、転写材の端部側に少なくとも1つの湿度センサを備える。これにより、端部において発生した高い含水率を見逃してしまうことを回避し、カールを適切に矯正することができるようになる。
湿度センサ402としては、第1の実施形態におけるセンサ41a,41bと同様に、静電容量式の湿度センサまたは電気抵抗式の湿度センサを用いることができる。またその際の湿度センサ402の応答性としては、1秒以下、望ましくは0.1秒以下のものを用いることができる。転写材の含水率と転写材近傍の湿度とは相関関係があるため、このように転写材の搬送経路の定着装置より上流側において、湿度センサを用いて転写材の表面近傍の湿度を測定することで、転写材の全体的な含水率を近似する値として、カール推定量の算出に好適に使用することができる。
さらに図13に示す複合機400には、搬送ローラ12の上流側に、転写材の厚みを検知する厚み検知センサ406が備えられ、転写材の厚みを装置自体で計測可能なように構成されている。
図14は、本実施形態で好適に使用することができる厚み検知センサの構成を示す図である。厚み検知センサ406は、厚さ検知ローラ420と、厚さ検知レバー422と、駆動ローラ426とを備える。厚さ検知ローラ420は、厚さ検知レバー422に取り付けられ、スプリング424により駆動ローラ426に押し付けられている。厚さ検知レバー422は、支点428を中心に回動可能に支持される。駆動ローラ426は駆動手段(図示せず。)により、図中矢印方向に回転し、転写紙を搬送する。変位センサ430は、厚さ検知レバー422の回転変位を計測する。駆動ローラ426は、転写材を搬送するための摩擦駆動力を確保するため、ゴムローラが望ましく、また、厚さ検知精度を上げるためには硬度50度(アスカーA型)以上が望ましい。
駆動ローラ426と厚さ検知ローラ420との間に転写材が入ると、厚さ検知ローラ420が押し上げられ、厚さ検知レバー422が回動する。そして、変位センサ430との距離が変化し、それに応じた出力が発生し、転写材の厚みに応じた出力値が出力される。このように、厚み検知センサ406を用いた場合、装置自体が転写材の厚みを計測するため、操作者がカセット毎の紙の厚み値を入力しておくというような操作者の手間が省かれ、作業性が向上する。さらに、入力ミスによる矯正不良も防止することができる。
なお、厚み検知センサ406は、任意の構成であり、第1の実施形態において説明したように、操作者から入力された、あるいは外部のパーソナルコンピュータ装置から入力された紙種、厚み等の情報を使用してもよい。
また、転写材の厚みがある値以上である場合、転写材上のトナーを溶融定着するために必要な熱量が増加するため、定着装置のニップ時間を増加させる必要がある。そこで、このニップ時間の増加に対応して、厚み検知センサ406の出力値に応じて転写材の搬送速度を変化させることができる。また、カール量はニップ時間によっても変化するため、本実施形態のカール推定量の演算では、搬送速度の情報を使用する。
さらに、転写材の透気度が通常紙に比較して大きく異なるコート紙等の場合、同じ厚み、同じ含水率、同じ加熱条件であっても、カール量が異なる場合がある。そのため、このような転写材については、複合機400の入力部または接続されたコンピュータ装置等から紙種類を入力し、この紙種に関する情報を用いてカール推定量を演算することが好ましい。なお、図13に示す複合機400には、その他、搬送する転写紙の位置を把握するため、詳細を後述する転写材位置検知センサ404が設けられている。
図15は、第3の実施形態の複合機の機能ブロックを示す。図15に示す複合機400の機能ブロック500は、第1の実施形態と同様に、カール量演算部202と、カール矯正制御値決定部204と、カール矯正制御部206と、入力部216と、カール量DB208と、制御値DB210とを含む。入力部216は、給紙カセット51,52に現在セットされている転写材の種類の指定をオペレータより受けて、転写材情報としてRAM116やNV−RAM118などの適切な記憶領域に保持する。入力部216は、あるいは、ネットワークを介して外部のコンピュータ装置等から転写材の種類の指定を受けて、転写材情報として保持する。
カール量演算部202は、加熱定着ローラ温度センサ36、加圧ローラ側温度センサ39、入力部216およびカール量DB208に接続され、本実施形態では、さらに、湿度センサ402、厚み検知センサ406および搬送速度決定部410に接続されている。搬送速度決定部410は、転写材の厚みに合わせて搬送速度を制御する。カール量演算部202は、上述した各種センサからの出力値を取得し、適宜転写材情報を読み出し、カール量DB208のカール算出用テーブルを参照し、各出力値をキーとして用いて検索し、対応するカール推定量を求める。
複合機の機能ブロック500は、さらに、タイミング決定部412を含む。タイミング決定部412には、転写材位置検知センサ404と、搬送速度決定部410とが接続されている。上述したように、厚みが所定の値以上である場合、ニップ時間を増加させる必要があるが、搬送速度決定部410は、例えば転写材の厚みが既定値以上の場合に搬送速度を通常速度の半分に決定する。この場合、転写材の搬送路の各ローラを駆動するモータの速度は半減され、他のプロセスにおいても搬送速度に応じた制御を行われる。なお、搬送速度決定部410は、複合機400のCPU46の演算処理により実現することができる。
タイミング決定部412は、転写材位置検知センサ404が通紙を検知したタイミングと、搬送速度決定部410が決定した搬送速度とに従って、転写材がカール矯正装置40に到達するタイミングを演算する。カール矯正制御値決定部204は、制御値DB210の制御値算出用テーブルを使用して、カール量演算部202が求めたカール推定量から、カール矯正装置40における制御値を決定する。
カール矯正制御部206は、カール矯正装置40と、タイミング決定部412とに接続され、転写材がカール矯正装置40に達するタイミングの情報をタイミング決定部412から受け取り、カール矯正制御値決定部204が決定した制御値に従い、適切なタイミングでカール矯正装置40の矯正制御を開始する。好適な実施形態では、複合機の機能ブロック500は、さらに第1の実施形態で説明した更新処理部218を含むことができが、更新処理については説明を割愛する。
以下、第3の実施形態の複合機が実行するカール矯正制御動作について説明する。図16は、本実施形態の複合機が実行するカール矯正制御動作を示すフローチャートである。図16に示す動作は、転写材が厚み検知センサ406に到達する適切なタイミングに合わせて、ステップS300から開始される。ステップS301では、CPU46は、カセット51,52等から搬送されてくる転写材の厚さを厚み検知センサ406に測定させ、その測定値を取得する。ステップS302では、CPU46は、転写材位置検知センサ404により転写材の位置を検知し、適切なタイミングで湿度センサ402により転写材表面近傍の湿度を測定させ、その測定値を取得する。
ステップS303では、CPU46は、転写ローラ23においてトナー画像が転写された転写材が定着装置に到達する直前のタイミングで、加熱定着ローラ30の温度センサ36および加圧ローラ37の温度センサ39からそれぞれの表面温度の測定値を取得する。CPU46は、ステップS304で、さらに、搬送速度決定部410から搬送速度を取得し、ステップS305で、入力部216から転写材情報を取得する。ステップS306では、CPU46は、カール量DB208のカール算出用テーブルを参照し、カール推定量を算出する。
ステップS307では、CPU46は、決定したカール推定量に従い、制御値DB210の制御値算出用テーブルを参照し、カール矯正装置40の制御値を決定する。ステップS308では、CPU46は、転写材位置検知センサ404が通紙を検知したタイミングと、決定された搬送速度とを使用して、転写材がカール矯正装置40に達するタイミングを演算し、決定された制御値に従って適切なタイミングで巻き付け角度を変更するようカール矯正装置40の矯正制御を開始し、ステップS309で本動作を終了する。本カール矯正制御動作が終了した後、転写材はカール矯正装置40に搬送され、設定済みの巻き付け角度にてカール矯正が行われ、排紙トレイ50上に排紙される。このタイミング決定により、一枚ごと、転写材の特性および定着装置の加熱定着ローラ30、加圧ローラ37の温度変化に対応して適切なカール矯正が可能となる。
以下、図17を参照しながら、第3の実施形態のカール推定量の算出方法についてより詳細に説明する。本実施形態の複合機においては、湿度センサ402から出力される転写材通過領域における湿度出力値と、加熱定着ローラ30および加圧ローラ37の表面温度出力値とを用いて、カール推定量を算出する。
図8(B)を参照して説明したように、含水率が大きくなると、カール量は増大し、表面および裏面の湿度にそれぞれ影響を与える加熱定着ローラおよび加圧ローラの表面温度の温度差が増大すればカール量が増大する。カール算出テーブルで使用する値として含水率を用いる場合は、湿度センサ402の出力値と転写材の含水率との相関係数を算出し、カール推定量の算出の際に湿度センサ402の出力値を含水率に換算して、カール算出テーブルの値に対応させる。また、カール算出テーブルのデータを作成する際に、湿度センサ402と同等のセンサを用いることで、転写材の表面近傍の湿度値からカール量を対応付けるテーブルとしてもよく、この場合は、湿度センサ402の出力値をそのまま使用してデータベース化することができる。
図17は、第3の実施形態の複合機で好適に用いることができるカール算出用テーブルのデータ構造を示す。図17に示すカール算出用テーブルは、行が加熱定着ローラ30側の温度センサ36と、加圧ローラ37側の温度センサ39との温度出力値の差分Dの範囲を表し、列が湿度センサ402の出力から換算される含水率σの範囲を表し、行および列で指定されるセルには、当該範囲に該当する条件におけるカール推定量が保持されている。
図8(B)に示した曲線は、紙厚、加熱時間、紙種によって変化するため、各条件において計測し、データベース化し、各条件毎に図17に示すようなカール算出データを予め作成することが好ましい。あらゆる条件を網羅することは効率的ではないため、代表的な転写材の厚みおよび加熱時間で測定したデータを使用して、その間の転写材の厚みの値、加熱時間の値のものについては、線形補間により上記のセルの値を算出することができる。また、紙種によるカール量の変化に対しては、特徴的なコート紙を使用して、透気度による変化を求め、その係数を求めることができる。そして、透気度に応じた係数を乗算してカール算出データを変換し、カール推定量を算出することができる。
一例としては、カール算出テーブルのカールAと、コート紙の透気度apと、透気度に応じた係数Eとを用いて、カール推定量Yは、下記式(4)を用いて算出することができる。
係数apは、上述した実験により得られたデータをカーブフィッティングしてその係数を求めることができる。なお、上記式(4)は、例示を目的とするものであって、特に限定されるものではない。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、画像形成装置の動作状況の変化に伴う定着装置内の温度状態や紙特性等の定着状態に影響を与える要因の変動に対応して、適正かつきめ細やかなカール矯正を実現することが可能な、画像形成装置およびカール矯正方法を提供することができる。また上述した実施形態によれば、用紙の種類が特定できない場合や、紙特性が変動する場合であっても、充分な精度でカール矯正を実現することが可能な、画像形成装置およびカール矯正方法を提供することができる。また、用紙の種類が特定できる場合に、より高い精度でカール矯正を実現することが可能な、画像形成装置およびカール矯正方法を提供することができる。
なお、上述した実施形態では、画像形成装置の一例として、複合機を用いて説明してきたが、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置など、圧接した部材の圧接部にトナー像が担持された転写材を通過させ、トナー像を熱によって溶融し転写材上に定着させる定着装置および、転写材のカール等の変形を矯正するカール矯正装置を備える、如何なる画像形成装置として構成することができる。
また上記機能は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)、などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述されたコンピュータ実行可能なプログラムにより実現でき、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、ブルーレイディスク、SDカード、MOなど装置可読な記録媒体に格納して、あるいは電気通信回線を通じて頒布することができる。
1…複合機、2…中間転写ベルト、3…感光体ドラム、4…帯電ローラ、5…ポリゴンミラー、6…光照射装置、7…現像装置、9…ロ−ラ、12…搬送ローラ、14,21,22…ローラ、23…転写ローラ、25…電源、30…加熱定着ローラ、30a…パイプ状芯金、30b…樹脂層、31…電源、33…入口ガイド、34…ヒータ、35…ニップ部、36…温度センサ、37…加圧ローラ、39…温度センサ、40…カール矯正装置、41a…第1センサ、41b…第2センサ、42…搬送駆動ローラ、43…ばね、44…カム、45…エンドレスベルト、46…CPU、47…制御装置、50…排紙トレイ、51…給紙カセット、52…給紙カセット、100…ハードウェア構成、110…複合機、112…CPU、114…ROM、116…RAM、118…NV−RAM、120…表示装置、122…入力装置、124…プリンタ、126…スキャナ、128…NIC、130…ネットワーク、150…サーバ装置、152…CPU、154…ROM、156…RAM、158…表示装置、160…入力装置、162…NIC、164…HDD、200…機能ブロック、202…カール量演算部、204…カール矯正制御値決定部、206…カール矯正制御部、208…カール量DB、210…制御値DB、214…転写材情報、216…入力部、218…更新処理部、250…機能ブロック、260…転写材データ管理部、262…転写材DB、300…試験装置、302…試料ホルダ、304…紙試料、306…湿度センサ、308…プレート、310…加熱ヒータ、312…ゴム、314…温度センサ、316…おもり、318…距離センサ、400…複合機、402…湿度センサ、404…転写材位置検知センサ、406…厚み検知センサ、410…搬送速度決定部、412…タイミング決定部、420…厚さ検知ローラ、422…厚さ検知レバー、424…スプリング、426…駆動ローラ、428…支点、430…変位センサ、500…機能ブロック、P…転写材
特開2002−316761号公報 特許第4009051号明細書 特開2007−328054号公報 特開2006−208509号公報

Claims (9)

  1. 加熱された圧接部に転写材を通過させて、前記転写材上に担持されたトナー像を定着させる定着装置と、前記定着装置を通過した前記転写材に生じるカールを矯正するカール矯正装置とを備えた画像形成装置であって、
    当該画像形成装置内の転写材の搬送経路に設けられ、前記定着装置の前記圧接部に近接して配置されており、前記定着装置の前記圧接部を通過した前記転写材の第1面近傍の湿度を検知する湿度センサを備える、第1検知センサ手段と、
    前記第1検知センサ手段に対向して配置されており、前記定着装置の前記圧接部を通過した前記転写材の第2面近傍の湿度を検知する湿度センサを備える、第2検知センサ手段と、
    前記第1検知センサ手段から出力される前記第1面側の湿度の出力値および前記第2検知センサ手段から出力される前記第2面側の湿度の出力値の和および差分を用いてカール推定量を演算する演算手段と、
    演算された前記カール推定量に対応させて制御値を設定して、前記カール矯正装置を制御する制御手段と
    を含む、画像形成装置。
  2. 前記演算手段は、前記画像形成装置に入力された使用の前記転写材の収縮特性を特徴付ける転写材情報を読み出し、前記転写材情報に応じた前記カール推定量を求める、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記演算手段は、前記第1検知センサ手段から出力される前記第1面側の湿度の出力値と前記第2検知センサ手段から出力される前記第2面側の湿度の出力値とから前記カール推定量を算出する関数、または前記第1検知センサ手段から出力される前記第1面側の湿度の出力値と前記第2検知センサ手段から出力される前記第2面側の湿度の出力値とから前記カール推定量に対応付けるテーブルを用いて、前記カール推定量を求める、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、ネットワークを介して接続されるサーバ装置と通信し、前記カール推定量を求めるための関数の係数またはテーブルの更新処理を実施する更新手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 加熱された圧接部に転写材を通過させて、前記転写材上に担持されたトナー像を定着させる定着装置と、前記定着装置を通過した前記転写材に生じるカールを矯正するカール矯正装置とを備えた画像形成装置であって、
    当該画像形成装置内の転写材の搬送経路に設けられ、搬送される転写材の少なくとも1つの面近傍の湿度を検知して出力する第1検知センサ手段と、
    前記定着装置の前記圧接部を通過した転写材の少なくとも1つの面近傍の温度および湿度の一方または両方に関係する少なくとも1つの物理量を検知して出力する第2検知センサ手段と、
    前記第1検知センサ手段から出力される湿度の出力値および前記第2検知センサ手段から出力される少なくとも1つの物理量の出力値からカール推定量を演算する演算手段と、
    演算された前記カール推定量に対応させて制御値を設定して、前記カール矯正装置を制御する制御手段と
    を含み、前記第1検知センサ手段は、前記定着装置の前記圧接部に近接して配置されており、それぞれ前記定着装置の前記圧接部を通過した前記転写材の第1面近傍および第2面近傍の一方または両方の湿度を検知する少なくとも1つの湿度センサを備え、前記第2検知センサ手段は、それぞれ前記圧接部を構成する加圧部材および定着加熱部材の両方の表面温度を前記少なくとも1つの物理量として検知する2つの温度センサを含み、前記演算手段は、転写材の種類別に定義される2つの表面温度および少なくとも1つの湿度を含む少なくとも3変数に対し転写材のカール推定量の相関を定義する関数またはテーブルを用いて、前記転写材の種類に対応して前記カール推定量を求める画像形成装置。
  6. 搬送される転写材の厚みを検知する厚み検知センサを備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記厚み検知センサが出力する厚みに応じて、転写材の搬送速度が決定され、前記演算手段は、前記搬送速度に応じて前記カール推定量を求める、請求項に記載の画像形成装置。
  8. 前記演算手段は、搬送される転写材毎に前記カール推定量を求める、請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記転写材の収縮特性を特徴付ける前記転写材情報は、前記転写材の厚みを示す値、前記転写材の分類を識別する値、または転写材の固有な種類を識別する値を含む、請求項2に記載の画像形成装置。
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