JP5509141B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
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Description
トナー母粒子に含まれる結着樹脂は、従来からトナー粒子の結着樹脂として用いられている樹脂であれば特に制限されない。結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、トナー中の着色剤に対する分散性、トナーの帯電性、用紙に対する定着性の面から、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましい。以下、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂について説明する。
静電潜像現像用トナーは、結着樹脂中に、着色剤を含む。静電潜像現像用トナーに含まれる着色剤は、トナー粒子の色に合わせて、公知の顔料や染料を用いることができる。トナーに添加する好適な着色剤の具体例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等の体質顔料が挙げられる。これらの着色剤は、トナーを所望の色相に調整する目的等で2種以上を組み合わせて用いることもできる。
静電潜像現像用トナーは、結着樹脂中に電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルの安定性や、所定の帯電レベルに短時間でトナーを帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。トナーを正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、トナーを負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
静電潜像現像用トナーは、定着性や耐オフセット性を向上させる目的で、離型剤を含んでいてもよい。トナーに添加する離型剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。離型剤としてはワックスが好ましく、ワックスの例としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素樹脂系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等が挙げられる。これらの離型剤は2種以上を組み合わせて使用できる。かかる離型剤をトナーに添加することにより、形成画像におけるオフセットや像スミアリング(画像をこすった際の画像周囲の汚れ)の発生をより効率的に抑制することができる。
本発明の静電潜像現像用トナーは、所望により、結着樹脂中に磁性粉を配合することができる。磁性粉の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な磁性粉の例としては、フェライト、マグネタイト等の鉄;コバルト、ニッケル等の強磁性金属;鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金;鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物;熱処理等の強磁性化処理を施された強磁性合金;二酸化クロムが挙げられる。
本発明の静電潜像現像用トナーは、トナー母粒子の表面が、樹脂微粒子により被覆され、樹脂微粒子同士がシラノール基の脱水縮合反応により架橋されたものである。樹脂微粒子同士の架橋は、加水分解によりシラノール基を生成する基を有する樹脂微粒子を用い、加水分解により樹脂微粒子表面にシラノール基を生成させ、シラノール基同士を反応させることにより行われる。以下、加水分解によりシラノール基を生成する基を「シラノール生成基」とも記す。
−SiR1 nR2 3−n (I)
〔式(I)中、R1はアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、クロル基、及びブロモ基からなる群より選択される1種以上の基であり、R2は炭化水素基であり。nは1〜3の整数である。〕
ポリウレタン樹脂微粒子は、シラノール生成基を有するポリウレタン樹脂であれば特に限定されない。典型的には、シラノール生成基を有するポリウレタン樹脂微粒子は、ポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤と、シラノール生成基含有化合物とを、公知のポリウレタン製造方法に従って共重合することによって製造される。ポリウレタン樹脂は、プレポリマーやポリマーの合成後に水に自己乳化させただけの水性分散液の形態で用いることもでき、界面活性剤等を用いて乳化分散させた形態で用いることもできる。以下、ポリウレタン樹脂微粒子の原料となる、ポリオール、ポリイソシアネート、鎖延長剤、及びシラノール生成基含有化合物について順に説明する。
ポリウレタン樹脂微粒子の調製に使用できるポリオール類は、従来からポリウレタン樹脂の製造に使用されているポリオールであれば特に限定されない。ポリウレタン樹脂微粒子の調製に用いるポリオールの具体例としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂微粒子の調製に使用できるポリイソシアネートとしてはジイソシアネートの使用が好ましい。ジイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、水素添加4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、及びノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、及びナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
ポリウレタン樹脂微粒子の調製に使用できる鎖延長剤としては、分子内に少なくとも2個の活性水素を有する低分子化合物を用いることができる。鎖延長剤の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、スピログリコール、ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、及びキシリレングリコール等のグリコール類、トリメチロールプロパン、及びグリセリン等のポリオール類、ピペラジン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、イソフォロンジアミン、及びメチレン(ビス−o−クロルアニリン)等のアミン類が挙げられる。
ポリウレタン樹脂微粒子の調製に使用できるシラノール生成基含有化合物は、イソシアネート基との反応を有する官能基と、シラノール生成基とを有する化合物を用いる。シラノール生成基含有化合物としては、アミノアルキルアルコキシシランや、メルカプトアルキルアルコキシシランが好適に用いられる。シラノール生成基含有化合物の具体例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
スチレンアクリル系樹脂微粒子は、シラノール生成基を有するスチレンアクリル系樹脂であれば特に限定されない。シラノール生成基をスチレンアクリル系樹脂に導入する方法としては、スチレン系単量体とアクリル系単量体とを重合する際に、シラノール生成基と炭素−炭素不飽和結合を有する化合物とを共重合する方法や、スチレン系単量体と、アクリル系単量体と、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の反応性基を有する単量体とを共重合してスチレンアクリル系樹脂を調製した後、シラノール生成基を有する化合物を、スチレンアクリル系樹脂に含まれる水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の反応性基と反応させる方法等が挙げられる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、トナー母粒子の表面を樹脂微粒子により被覆した後に、所望により外添剤により処理することができる。外添剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からトナー用に使用されている外添剤から適宜選択できる。好適な外添剤の具体例としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の金属酸化物が挙げられる。これらの外添剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。また、これらの外添剤は、アミノシランカップリング剤やシリコーンオイル等の疎水化剤により疎水化して使用することもできる。疎水化された外添剤を用いる場合、高温高湿下でのトナーの帯電量の低下を抑制しやすく、流動性に優れるトナーを得やすい。
静電潜像現像用トナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。2成分現像剤を調製する場合、磁性キャリアを用いるのが好ましい。
本発明の静電潜像現像用トナーは、結着樹脂に、着色剤と、必要に応じて、離型剤、電荷制御剤、磁性粉等の任意の成分とを配合した後に、所望の粒子径のトナー母粒子を調製し、得られたトナー母粒子の表面に、樹脂微粒子を単独で付着させるか、樹脂微粒子と外添剤とを付着させることにより製造できる。
以下の方法に従って、トリエトキシシリル基を有するポリウレタン樹脂の水性エマルジョン(エマルジョンI)を調製した。
撹拌装置、温度計、冷却管、及び窒素導入装置を備えるガラス製の反応容器に、単量体としてイソフォロンジシアネート(IPDI)80g、分子量2000のポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)252g、及びジメチロールプロピオン酸(DMPA)14.4gを仕込み、溶媒として酢酸エチル100gを仕込み、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.02gを仕込んだ。オイルバスにより反応混合物を80℃に昇温し、同温度にて6時間反応を行った。次いで、反応混合物を60℃まで冷却し、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン11.5gを加え、同温度にて30分間反応を行って、イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーの溶液を得た。得られたポリウレタンプレポリマーの溶液を、トリエチルアミン9g、及びイオン交換水500gからなるトリエチルアミン水溶液に注ぎ、ポリウレタンプレポリマーの溶液を水中に分散させて乳化液を調製した。乳化液に、ピペラジン6水和物1.19gとビス(アミノプロピル)アミン2.4gとをイオン交換水180gに溶解させた水溶液を加え、30℃にて3時間反応させて、高分子量化を行った。次いで、酢酸エチルを減圧下にて留去した後、イオン交換水を加えてエマルジョン中のポリウレタン樹脂粒子の含有量を35質量%に調整して、トリエトキシシリル基を有するポリウレタンの水性エマルジョン(エマルジョンI)を得た。なお、エマルジョンIに含まれるポリウレタン樹脂粒子の体積平均粒子径は、0.08μmであった。
以下の方法に従って、トリメトキシシリル基を有するスチレンアクリル系樹脂の水性エマルジョン(エマルジョンII)を調製した。
撹拌装置、温度計、冷却管、及び窒素導入装置を備えるガラス製の反応容器に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アニオン系界面活性剤)20gとイオン交換水3000gとを仕込んだ。窒素雰囲気下で撹拌しながら、反応容器内温を80℃まで昇温させた後に、反応容器に、過硫酸カリウム(重合開始剤)10gとイオン交換水200gとからなる重合開始剤の水溶液を加えた。次いで、反応容器にヒドロキシエチルアクリレート(HEA)400g、スチレン(ST)400g、n−ブチルアクリレート(BA)200g、及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン10gからなる単量体混合物と、濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液と、濃度2質量%のメルカプトエタノール水溶液とを、それぞれ3時間かけて、80℃にて反応容器に滴下し、滴下終了後、同温度で1時間保持した。1時間保持後、濃度10質量%のジ−t−ブチルパーオキサイド水溶液20gと濃度10質量%のロンガリット水溶液20gとを加えて、さらに80℃で1時間保持した。反応液を室温まで冷却した後、濃度25質量%のアンモニア水により反応液のpHを7〜8の範囲に調整して、トリメトキシシリル基を有するスチレンアクリル系樹脂の水性エマルジョン(エマルジョンII)を得た。なお、エマルジョンIIに含まれるスチレンアクリル系樹脂粒子の体積平均粒子径は、0.10μmであった。また、エマルジョンIIのスチレンアクリル系樹脂粒子の含有量は45質量%であった。
撹拌装置、温度計、冷却管、及び窒素導入装置を備えるガラス製の反応容器に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アニオン系界面活性剤)20gとイオン交換水3000gとを仕込んだ。窒素雰囲気下で撹拌しながら、反応容器内温を80℃まで昇温させた後に、反応容器に、過硫酸カリウム(重合開始剤)10gとイオン交換水200gとからなる重合開始剤の水溶液を加えた。次いで、反応容器内温を75℃に冷却し、反応容器にスチレン(ST)2300g、n−ブチルアクリレート(BA)600g、及びアクリル酸(AA)100gからなる単量体混合物を1時間かけて反応容器に滴下した。滴下終了後、75℃で6時間重合を行い、スチレンアクリル系樹脂の水性エマルジョン(エマルジョンIII)を得た。また、水性エマルジョンIIIの一部を、スプレードライヤー(ナノスプレードライヤー B90(日本ビュッヒ株式会社製))により噴霧乾燥して、粉体状のスチレンアクリル系樹脂を得た。なお、エマルジョンIIIに含まれるスチレンアクリル系樹脂粒子の体積平均粒子径は、0.10μmであった。また、エマルジョンIIIのスチレンアクリル系樹脂粒子の含有量は45質量%であった。
(トナー母粒子の調製)
ポリエステル樹脂(結着樹脂、酸価18.5mgKOH/g、フローテスター軟化点(Tm)91℃)100質量部と、銅フタロシアニン顔料(着色剤、C.I. Pigment Blue 15:3)4質量部と、合成エステルワックス(離型剤、WEP−3(日本油脂株式会社製))5質量部と、電荷制御剤(P51(クラリアント社製))1質量部とを、ヘンシェルミキサー(三井三池工業株式会社製)にて混合した。次いで、得られた混合物を、押出機(PCM−30(株式会社池貝製))にて溶融混練した。得られた混練物をカッターミル(ロートプレックス(登録商標)(ホソカワミクロン株式会社製))により粗粉砕し、次いで、粗粉砕物を粉砕機(ターボミル(ターボ工業株式会社製))により微粉砕した後、分級機(ターボミル(ターボ工業株式会社製))にて分級して、体積平均粒子径6.8μmの不定形のトナー母粒子を得た。
エマルジョンIにイオン交換水を加え、固形分濃度を20質量%に調整した。トナー母粒子500gを、コーティング装置(スーパーファインプロセッサ(株式会社パウレック製))に投入し、風量0.6m3/分、吸気温度80℃、排気温度45℃の条件で、トナー母粒子に対して、濃度調整されたエマルジョンI250g(樹脂微粒子含有量50g)を5g/分の速度で噴霧して、トナー母粒子がポリウレタン樹脂微粒子に被覆されており、シラノール基間の反応によりポリウレタン樹脂微粒子が架橋された被覆粒子を得た。
得られた被覆粒子100質量部と、シリカ微粒子(RA200H(日本アエロジル株式会社製))1.5質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(三井三池工業株式会社製)にて混合してトナーを得た。
容量20mlのポリ容器にトナー3gを秤量した。トナーの入ったポリ容器を60℃に設定された恒温器内に3時間静置した。次いで、トナーの入ったポリ容器を20±3℃、湿度60±10%の環境下に12時間静置する。次いで、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)のマニュアルに従い、レオスタッド目盛り5、時間30秒の条件で、140メッシュ(目開き105μm)の篩によりトナーを篩別して、下式により凝集度(%)を求めた。凝集度10%以下を○と判定し、凝集度10%超を×と判定した。
(凝集度算出式)
凝集度(%)=篩上に残留したトナー質量/篩別前のトナーの質量×100
プリンター(FS−C5400DN(京セラミタ株式会社製))の定着器を取り外し、定着器に外部駆動装置、及び定着温度制御装置を設置して定着試験器を作成した。次いで、プリンター(FS−C5400DN(京セラミタ株式会社製))により、サイズ2cm×3cm、トナー量1.8g/cm2の未定着ベタ画像を形成した。得られた未定着画像を、所定の温度に設定された定着試験機により、線速97mm/秒の条件で定着させた。定着後の画像を、画像部が内側となるように半分に折り曲げ、底面を布帛により被覆された1kgの重りにより、折り目上を5往復摩擦した。次いで、紙を広げ、画像部を重りにより5往復摩擦した。折り曲げ部のトナーの剥がれが1mm以内を○と判定し、1mm超を×と判定した。5℃刻みで定着温度を変えて評価を行い、トナーの剥がれが○と判定される最低の定着温度を、最低定着温度とした。最低定着温度125℃以下を○と判定し、最低定着温度130℃以上を×と判定した。なお、低温定着性の評価は、以下の方法に従って調製した2成分現像剤を用いて行った。
(キャリアの調製)
MnO換算で39.7mol%、MgO換算で9.9mol%、Fe2O3換算で49.6mol%、SrO換算で0.8mol%になるように各原材料を適量配合し、水を加え、湿式ボールミルで10時間かけて粉砕・混合した。得られた混合物を乾燥した後、950℃で4時間保持した。次いで、混合物を湿式ボールミルで24時間かけて粉砕してスラリーを調製した。スラリーを造粒乾燥した後、造粒物を、酸素濃度2%の雰囲気中で1270℃にて6時間保持した後、解砕、粒度調整を行い、マンガン系フェライト粒子(キャリア芯材)を得た。得られたマンガン系フェライト粒子は、平均粒子径が35μmであり、印加磁場が3000(103/4π・A/m)の時の飽和磁化が70Am2/kgであった。
2成分現像剤の質量に対するトナーの質量が12.0質量%となるように、実施例1のトナーとキャリアとを、ロッキングミキサー(RM−10(愛知電機株式会社製))にて、常温常湿条件下において、回転数78rpmで30分間混合して、2成分現像剤を得た。
固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンIの使用量を200gに変えることの他は、実施例1と同様にしてトナーを得た。実施例2のトナーについて、実施例1と同様に耐熱保存性、及び低温定着性を評価した。実施例2のトナーの評価結果を表1に記す。
固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンIの使用量を150gに変えることの他は、実施例1と同様にしてトナーを得た。実施例3のトナーについて、実施例1と同様に耐熱保存性、及び低温定着性を評価した。実施例3のトナーの評価結果を表1に記す。
固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンIの使用量を100gに変えることの他は、実施例1と同様にしてトナーを得た。実施例4のトナーについて、実施例1と同様に耐熱保存性、及び低温定着性を評価した。実施例4のトナーの評価結果を表1に記す。
固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンI250gに変えて、固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンII250gを用いることの他は、実施例1と同様にして、トナー母粒子がスチレンアクリル系樹脂微粒子に被覆されており、シラノール基間の反応によりスチレンアクリル系樹脂微粒子が架橋されたトナーを得た。実施例5のトナーについて、実施例1と同様に耐熱保存性、及び低温定着性を評価した。実施例5のトナーの評価結果を表1に記す。
(機械的ストレスによる、樹脂微粒子によるトナー母粒子の被覆)
実施例1と同様にしてトナー母粒子を調製した。トナー母粒子180gと、エマルジョンIIIを噴霧乾燥して得たスチレンアクリル系樹脂微粒子の粉体18gとを、表面改質装置(ノビルタ(登録商標)130(ホソカワミクロン株式会社製))に投入し、動力3kW/h、処理温度45℃の条件により、機械的ストレスによってトナー母粒子の表面をスチレンアクリル系樹脂微粒子により被覆して被覆粒子を得た。
得られた被覆粒子100質量部と、シリカ微粒子(RA200H(日本アエロジル株式会社製))1.5質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(三井三池工業株式会社製)にて混合してトナーを得た。
(熱ストレスによる、樹脂微粒子によるトナー母粒子の被覆)
実施例1と同様にしてトナー母粒子を調製した。トナー母粒子180gと、エマルジョンIIIを噴霧乾燥して得たスチレンアクリル系樹脂微粒子の粉体18gとを混合し、表面改質装置(メテオレインボー(登録商標)(日本ニューマチック工業株式会社株式製))に投入し、350℃の条件で熱風処理を行い、熱ストレスによってトナー母粒子の表面をスチレンアクリル系樹脂微粒子により被覆して被覆粒子を得た。
得られた被覆粒子100質量部と、シリカ微粒子(RA200H(日本アエロジル株式会社製))1.5質量部とを加え、ヘンシェルミキサー(三井三池工業株式会社製)にて混合してトナーを得た。
固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンI250gに変えて、固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンIII250gを用いることの他は、実施例1と同様にして、トナー母粒子がスチレンアクリル系樹脂微粒子に被覆されたトナーを得た。比較例3のトナーについて、実施例1と同様に耐熱保存性、及び低温定着性を評価した。比較例3のトナーの評価結果を表1に記す。
固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンI250gに変えて、固形分濃度が20質量%に調整されたエマルジョンIII150gを用いることの他は、実施例1と同様にして、トナー母粒子がスチレンアクリル系樹脂微粒子に被覆されたトナーを得た。比較例4のトナーについて、実施例1と同様に耐熱保存性、及び低温定着性を評価した。比較例4のトナーの評価結果を表1に記す。
Claims (3)
- 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー母粒子が樹脂微粒子により被覆されており、
前記樹脂微粒子により被覆されているトナー母粒子は、気流によりトナー母粒子を流動化し、流動状態のトナー母粒子に、加水分解によりシラノール基を生成する基を有する樹脂微粒子の水性エマルジョンが噴霧された後に乾燥されることで得られ、
前記樹脂微粒子同士はシラノール基の脱水縮合反応により架橋されている静電潜像現像用トナー。 - 前記樹脂微粒子の質量が、前記トナー母粒子の質量に対して5〜20質量%である、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記樹脂微粒子がポリウレタン樹脂微粒子、又はスチレンアクリル系樹脂微粒子である、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナー。
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JP2012230140A (ja) | 2012-11-22 |
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