JP5500418B2 - アンダランプロテクタ及びアンダランプロテクタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のアンダランプロテクタ及びアンダランプロテクタ装置に関する。
特開平1−301434号公報には、貨物車両と乗用車との前面オフセット衝突時に乗用車が受ける衝撃の低減を目的として、貨物車両の前部のスポイラを前方へ湾曲させた構造が記載されている。
特開平1−301434号公報
上記構造では、貨物車両と乗用車とがオーバラップ率の低い前面オフセット衝突を起こした場合、乗用車は、前方へ湾曲するスポイラによって貨物車両の車幅方向外側に向かって斜め後方へ偏向して移動する。このため、衝突後の乗用車が貨物車両の側方へ押し出され、別の車両やガードレールなどの障害物に衝突する可能性(二次衝突の可能性)が生じる。
また、貨物車両と乗用車とがオーバラップ率の高い前面衝突を起こした場合、乗用車がスポイラの湾曲先端部分に当たるため、乗用車の上記偏向移動は生じ難く、また、乗用車のうちスポイラの湾曲先端部分と当たる領域は狭い範囲に限定される。このため、乗用車に加わる衝撃荷重が集中し、乗用車が過大な損傷を受けてしまう可能性が生じる。
そこで、本発明は、衝突時のオーバラップ率の高低によらず相手車両が受ける衝撃を低減し、且つ相手車両が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することが可能なアンダランプロテクタ及びアンダランプロテクタ装置の提供目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の第1の態様は、車体フレームの前方又は後方の端部下方で車体フレームに対して固定されるアンダランプロテクタである。このアンダランプロテクタは、車体フレームの車幅方向の略中央から前方又は後方の左右両側へ傾斜し又は湾曲し車幅方向の端部が該車体フレームよりも車幅方向の外側へ突出して延びるV形状又はU形状を有する。
上記アンダランプロテクタは、貨物車両などの大型車両の前方又は後方の端部下方に配置され、貨物車両と乗用車との衝突時において、乗用車の前部と当接し、貨物車両と路面との間への乗用車の潜り込みを阻止する。上記アンダランプロテクタは、車体フレームの前端部下方に配置されることにより、フロントアンダランプロテクタとして機能し、車体フレームの後端部下方に配置されることにより、リヤアンダランプロテクタとして機能する。
上記構成を有するフロントアンダランプロテクタを備えた貨物車両と乗用車とがオーバラップ率の低い前面オフセット衝突(例えば、貨物車両の前面右側と乗用車の前面左側とがオーバラップするオフセット衝突)を起こした場合、乗用車の前面左側がフロントアンダランプロテクタの右側部分に衝突し、乗用車は、フロントアンダランプロテクタによって貨物車両の車幅方向内側に向かって斜め後方へ偏向して移動する。このため、乗用車の衝突部分(前面左側)が貨物車両から受ける衝撃荷重が低減される。さらに、斜め後方への移動によって貨物車両の車幅方向略中央に達した乗用車は、その前面右側がフロントアンダランプロテクタの左側部分に衝突して停止する。このため、乗用車が貨物車両の側方へ押し出されて別の車両やガードレールなどの障害物に衝突する二次衝突の発生を確実に防止することができる。また、乗用車の前面右側とフロントアンダランプロテクタの左側部分との衝突時(2回目の衝突時)には、1回目の衝突(乗用車の前面左側とフロントアンダランプロテクタの右側部分との衝突)によって乗用車が減速されており、乗用車の慣性力が低下する。また、2回目の衝突時には、1回目とは反対側である乗用車の前面左側がフロントアンダランプロテクタに衝突する。このため、乗用車の衝突部分(前面右側)が貨物車両から受ける衝撃荷重が低減される。すなわち、フロントアンダランプロテクタから乗用車へ加わる荷重を、2回に分けて左右の異なる部分に分散させることができ、乗用車が受ける衝撃を低減することができる。
また、貨物車両と乗用車とがオーバラップ率の高い前面衝突を起こした場合、乗用車の前面左側がフロントアンダランプロテクタの右側部分に衝突し、前面右側がフロントアンダランプロテクタの左側部分に衝突する。このため、フロントアンダランプロテクタから乗用車へ加わる衝撃荷重を、左右の異なる部分に分散させることができ、乗用車が受ける衝撃を低減することができる。
このように、前面衝突時のオーバラップ率の高低によらず乗用車が受ける衝撃を低減することができ、且つ乗用車が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することができる。
なお、上記構成を有するリヤアンダランプロテクタを備えた貨物車両の後面と乗用車の前面との衝突時においても、上記フロントアンダランプロテクタの場合と同様に、衝突時のオーバラップ率の高低によらず乗用車が受ける衝撃を低減することができ、且つ乗用車が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することができる。
本発明の第2の態様は、アンダランプロテクタとプロテクタ移動手段とを備えたアンダランプロテクタ装置である。
アンダランプロテクタは、長尺状の左右のプロテクタ部材を有する。左右のプロテクタ部材は、車体フレームの前方又は後方の端部下方で車体フレームに支持され、車体フレームの車幅方向の略中央から左右両側へ直線状又は湾曲状にそれぞれ延びる。左右のプロテクタ部材は、待避位置と使用位置との間で移動自在である。待避位置の左右のプロテクタ部材は、車幅方向に沿って配置される。使用位置の左右のプロテクタ部材は、車体フレームの車幅方向の略中央から前方又は後方の左右両側へ傾斜し又は湾曲し車幅方向の端部が車体フレームよりも車幅方向の外側へ突出してそれぞれ延びV形状又はU形状を形成する。
プロテクタ移動手段は、待避位置の左右のプロテクタ部材を使用位置へ移動させて保持する。
上記アンダランプロテクタは、上記第1の態様と同様に、車体フレームの前端部下方に配置されることにより、フロントアンダランプロテクタとして機能し、車体フレームの後端部下方に配置されることにより、リヤアンダランプロテクタとして機能する。
上記構成を有するアンダランプロテクタ及びプロテクタ移動手段を備えた貨物車両と乗用車との衝突時において、その衝突前にプロテクタ移動手段によって左右のプロテクタ部材を使用位置に移動させて保持させておくことにより、上記第1の態様と同様に、衝突時のオーバラップ率の高低によらず乗用車が受ける衝撃を低減することができ、且つ乗用車が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することができる。
また、衝突の可能性が低い状況下では、プロテクタ移動手段によって左右のプロテクタ部材を待避位置に位置させておくことができるので、貨物車両のアプローチアングルの確保や、貨物車両の全長の短縮化を図ることができる。
本発明によれば、衝突時のオーバラップ率の高低によらず相手車両が受ける衝撃を低減し、且つ相手車両が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することができる。
本発明の第1実施形態のフロントアンダランプロテクタを備えた貨物車両の車体前部を示す斜視図である。 図1の側面図である。 図1の平面図である。 直線状のフロントアンダランプロテクタに対して略垂直方向から乗用車が衝突した状態を示す模式図である。 第1実施形態のフロントアンダランプロテクタを有する貨物車両と乗用車とがオーバラップ率の高い前面衝突を起こした状態を示す模式図である。 第1実施形態のフロントアンダランプロテクタを有する貨物車両と乗用車とがオーバラップ率の低い前面衝突を起こした際の1回目の衝突時の状態を示す模式図である。 第1実施形態のフロントアンダランプロテクタを有する貨物車両と乗用車とがオーバラップ率の低い前面衝突を起こした際の2回目の衝突時の状態を示す模式図である。 本発明の第2実施形態のフロントアンダランプロテクタを備えた貨物車両の車体前部を示す斜視図である。 図8の左右のプロテクタ部材の平面図であり、(a)は待避位置での状態を示し、(b)は使用位置での状態を示す。 図8のプロテクタ部材とスライド部材との連結部分を示す斜視図である。 第2実施形態のプロテクタ移動装置を示す模式図である。 第3実施形態のプロテクタ移動装置を示す模式図である。 アンダランプロテクタの変形例を示す模式図である。
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態のアンダランプロテクタは、大型トラックなどの貨物車両のフロントバンパの下方に取り付けられたフロントアンダランプロテクタである。なお、図中において、FRは貨物車両の前方を、UPは上方を、INは貨物車両の車幅方向内側をそれぞれ示している。また、以下の説明において、貨物車両の左右は貨物車両の前進方向を基準とした左右方向であり、乗用車の左右は乗用車の前進方向を基準とした左右方向である。
図1〜図3に示すように、貨物車両の車体フレーム2は、前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ5と、車幅方向に延びて左右のサイドメンバ5の前端部同士を連結するフロントクロスメンバ4と、車幅方向に延びて左右のサイドメンバ5の後端部同士を連結するリアクロスメンバ(図示省略)とを有する。
車体フレーム2の前端部には、下方(路面側)へ延びる左右一対のステー3が固定され、ステー3の前面部にフロントアンダランプロテクタ1が固定されている。フロントアンダランプロテクタ1は、断面中空の角パイプからなり、車体フレーム2の車幅方向の略中央から前方の左右両側へ傾斜して延びるV形状を有する。すなわち、フロントアンダランプロテクタ1は、車体フレーム2の車幅方向の略中央から前方左側と前方右側とへそれぞれ傾斜して延びる左側部分1aと右側部分1bとを有している。フロントアンダランプロテクタ1の左右の両端は、サイドメンバ5よりも車幅方向外側へ突出している。フロントアンダランプロテクタは、貨物車両と乗用車10(図4に示す)との衝突時において、貨物車両のフロントバンパの下方から車体フレーム2の下方へ進入する乗用車10の前部と当接し、貨物車両と路面との間への乗用車10の潜り込みを阻止する。
次に、貨物車両と乗用車10との前面衝突時の状態について説明する。
例えば、図4に示すように、直線状のフロントアンダランプロテクタ11に対して略垂直方向から乗用車10が衝突した場合(以下、直線状プロテクタへの衝突の場合と称する)、乗用車10の前面の先端部分10aがフロントアンダランプロテクタ11に衝突し、この先端部分にフロントアンダランプロテクタ11からの衝撃荷重Fが集中して入力する。
これに対し、本実施形態のフロントアンダランプロテクタ1では、貨物車両と乗用車10とがオーバラップ率の高い前面衝突を起こした場合、図5に示すように、乗用車10の前面左側10bがフロントアンダランプロテクタ1の右側部分1bに衝突し、この前面左側10bに衝撃荷重Fが入力する。また、乗用車10の前面右側10cがフロントアンダランプロテクタ1の左側部分1aに衝突し、この前面右側10cに衝撃荷重Fが入力する。すなわち、フロントアンダランプロテクタ1から乗用車10へ加わる衝撃荷重が、左右の異なる2箇所の部分に分散して入力するので、乗用車10の衝突部分に入力する衝撃荷重を上記直線状プロテクタへの衝突の場合よりも低く抑えることができ、乗用車10が受ける衝撃を低減することができる。
また、オーバラップ率の低い前面オフセット衝突(例えば、貨物車両の前面右側と乗用車10の前面左側10bとがオーバラップするオフセット衝突)を起こした場合、図6に示すように、最初に、乗用車10の前面左側10bがフロントアンダランプロテクタ1の右側部分1bに衝突する。このとき、フロントアンダランプロテクタ1の右側部分1bには、貨物車両の後方へ向かって乗用車10の慣性力Fm1が作用する。ここで、フロントアンダランプロテクタ1の左側部分1a及び右側部分1bの前後方向に対する開き角度をθ(全体の開き角度=2θ)とすると、慣性力Fm1のうち右側部分1bの垂直方向への分力Fd1(Fd1=Fm1sinθ)の反力Fc1(|Fc1|=|Fd1|)の前後方向成分Ff1(Ff1=Fc1sinθ)が前後方向(車両進行方向)の衝撃荷重(フロントアンダランプロテクタ1の抗力)として乗用車10の前面左側10bに作用する。従って、この衝突時において乗用車10に入力する前後方向の衝撃荷重は、上記直線状プロテクタへの衝突の場合よりも小さく、慣性力Fと上記反力Fc1との合力Fが作用することにより、乗用車10は、貨物車両の車幅方向内側に向かって斜め後方へ偏向して移動する。
斜め後方への移動によって貨物車両の車幅方向略中央に達した乗用車10は、図7に示すように、その前面右側10cがフロントアンダランプロテクタ1の左側部分1aに衝突して停止する。このため、乗用車10が貨物車両の側方へ押し出されて別の車両やガードレールなどの障害物に衝突する二次衝突の発生を確実に防止することができる。また、乗用車10の前面右側10cとフロントアンダランプロテクタ1の左側部分1aとの衝突時(2回目の衝突時)には、1回目の衝突(乗用車10の前面左側10bとフロントアンダランプロテクタ1の右側部分1bとの衝突)によって乗用車10が減速されており、乗用車の慣性力が低下する。また、2回目の衝突時には、1回目とは反対側である乗用車10の前面左側10cがフロントアンダランプロテクタ1に衝突し、乗用車10の慣性力Fm2の反力Fc2(|Fc2|=|Fm2|)の前後方向成分Ff2(Ff2=Fc2sinθ)が前後方向(車両進行方向)の衝撃荷重(フロントアンダランプロテクタ1の抗力)として乗用車10の前面右側10aに作用する。従って、この2回目の衝突時において乗用車10に入力する衝撃荷重は、上記直線状プロテクタへの衝突の場合よりも小さい。
すなわち、フロントアンダランプロテクタ1から乗用車10へ加わる荷重を、2回に分けて左右の異なる部分に分散させることができ、乗用車10が受ける衝撃を低減することができる。
このように、本実施形態のフロントアンダランプロテクタ1によれば、前面衝突時のオーバラップ率の高低によらず乗用車10が受ける衝撃を低減することができ、且つ乗用車10が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、フロントアンダランプロテクタ20の左右の開き角度が変更可能である点で上記第1実施形態と相違する。なお、上記第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態のプロテクタ装置は、図8及び図9に示すフロントアンダランプロテクタ20と、図11に示すプロテクタ移動装置(移動手段)30とを備える。
図8及び図9に示すように、フロントアンダランプロテクタ20は、左右のプロテクタ部材21と、回転軸22と、左右の延長部材2とを備える。車体フレーム2の前端下部にはステー24が固定され、ステー24にフロントアンダランプロテクタ20が支持されている。
各プロテクタ部材21は、中空断面を有する角パイプからなり、車体フレーム2の車幅方向の略中央から左右両側へそれぞれ直線状に延びる。各プロテクタ部材21は、車幅方向内側の基端部21aと車幅方向外側の先端部21bとを有し、その基端部21同士は、回転軸22によって回転自在に連結されている。回転軸22は、ステー24によって回転自在に支持されている。左右のプロテクタ部材21は、回転軸22を中心として回転移動することにより、車幅方向に沿って配置される待避位置(図9(a)に示す)と、車体フレーム2の車幅方向の略中央から前方の左右両側へそれぞれ延びてV形状を形成する使用位置(図8及び図9(b)に示す)とに設定される。本実施形態では、左右のプロテクタ部材21の開き角度は、後述するように段階的に設定される。
左右の延長部材23は、それぞれ左右のプロテクタ部材21の中空断面よりも僅かに小さい外形を有する断面中空の角パイプからなり、プロテクタ部材21の先端部21aから出没自在にプロテクタ部材21の内部に収容され支持される。
図11に示すように、プロテクタ移動装置30は、左右のスライド部材25と、アクチュエータ機構31と液体供給回路32と制御部33とを備える。
図8〜図10に示すように、左右のスライド部材25は、それぞれ左右のプロテクタ部材21の外形よりも僅かに大きい中空断面を有する角パイプからなり、スライド部材25の中空部分にはプロテクタ部材21がそれぞれ挿通される。この挿通によってプロテクタ部材21の外面上に装着されたスライド部材25は、プロテクタ部材21によってスライド移動自在に支持された状態となる。
図11に示すように、アクチュエータ機構31は、左右のプロテクタ部材21に対応してそれぞれ設けられた左右のシリンダ本体34及びシリンダロッド35を備え、シリンダ本体34内の制御室36に対して液体が入出することによってシリンダロッド35が伸縮する。シリンダ本体34とシリンダロッド35との間には、シリンダロッド35を収縮方向へ付勢する付勢部材(例えばコイルスプリング)37が設けられている。シリンダ本体34は、ステー24(図8に示す)に固定され、シリンダロッド35の伸長方向は車両前方に設定されている。シリンダロッド35の突出側の先端部は、連結軸38を介してスライド部材25に回転自在に連結されている。スライド部材25は、シリンダロッド35の伸縮に応じてプロテクタ部材21の外面上をスライド移動し、これにより、スライド部材25と回転軸22との距離が増減し、プロテクタ部材21が回転軸22を中心として回転移動する。左右のプロテクタ部材21は、左右のシリンダロッド35が最も短縮した状態で待避位置(図9(a)に示す)に設定され、この状態から左右のシリンダロッド35が伸長することによって、フロントアンダランプロテクタ20がV形状となる。待避位置では、左右のプロテクタ部材21の各先端部21bがサイドメンバ5よりも車幅方向外側へ突出する。また、左右のプロテクタ部材21の開き角度は、シリンダロッド35の伸長量の増大に応じて減少する。
液体供給回路32は、タンク41とポンプ42と制御弁43と供給管路44と戻り管路45とを備える。
供給管路44は、制御室36とポンプ42とを連通し、制御弁43は、供給管路44の中間部に設けられている。戻り管路45は、制御弁43とタンク41とを連通する。制御弁43は、制御部33からの制御信号に応じて、供給位置と排出位置と停止位置とに選択的に切り替わる。供給位置では、供給管路44の上流側(ポンプ側)と下流側(制御室側)とが連通し、戻り管路45が閉じる。排出位置では、供給管路44の上流側と戻り管路45とが連通し、供給管路44の下流側が閉じる。停止位置では、供給管路44の上流側が閉じる。
ポンプ42は、制御弁43が供給位置に設定された状態で駆動されることによって、タンク41に貯留された液体を供給管路44を介して制御室36へ供給する。ポンプ42による液体の供給圧は、付勢部材37の付勢力に抗してシリンダロッド35が伸長し得る圧力に設定されており、液体の供給によってフロントアンダランプロテクタ20の開き角度が減少する。
制御弁43が排出位置に設定された状態では、付勢部材37の付勢力によってシリンダロッド35が短縮し、制御室36内から液体が排出され戻り管路45を介してタンク41へ戻る。液体の排出によって、フロントアンダランプロテクタ20の開き角度が増大する。
また、制御弁43が停止位置に設定された状態では、制御室36に対して液体が入出せず、シリンダロッド35の伸縮が阻止される。すなわち、左右のプロテクタ部材21が、待避位置または所望の開き角度の使用位置で保持される。
制御部33は、位置センサ46が検出するシリンダロッド35の伸縮位置(位置信号)と、車速センサ47が検出する貨物車両の車速(車速信号)とを、それぞれ所定時間毎に受信する。制御部33には、車速と伸縮位置との対応関係(例えばテーブルやマップ)が予め記憶されており、受信した車速に応じた伸縮位置にシリンダロッド35が設定されるように、ポンプ42及び制御弁43をフィードバック制御する。車速と伸縮位置との対応関係は、車速が速いほどシリンダロッド35の伸長量が増大するように設定されている。車速と伸縮位置との対応関係は、車速の増大に応じて伸長量が連続的に増大するように設定されていてもよく、伸長量が段階的に増大する(例えば、車速が60km/hを超えているとき伸長量がLmm、車速が40km/hを超えて60km/h以下のとき伸長量がL/2mm、車速が0km/hを超えて40km/h以下のとき伸長量がL/4mm、車速が0kmのとき伸長量が0mmなど)ように設定されていてもよい。また、伸長量を段階的に増大させる場合、伸長量の変更は、車速の変化に応じて即時に実行してもよく、伸長量の変更要求が所定時間以上継続した後に変更してもよい。なお、位置センサ46の検出対象は、シリンダロッド35の伸縮位置に限定されるものではなく、左右のプロテクタ部材21の開き角度や、プロテクタ部材21の先端部の位置などであってもよい。
また、特に図示していないが、左右のプロテクタ部材21には、車速に応じて延長部材23を伸縮させる機構が内蔵されている。この機構は、シリンダロッド35に代えて延長部材23が設けられることを除き、アクチュエータ機構31とほぼ同様であり、左右のプロテクタ部材21内の制御室には、供給管路44の下流側から分岐した管路がそれぞれ連通する。なお、供給管路44の上流側から分岐する管路を左右それぞれに設け、各管路に制御弁を設け、各制御弁とタンク41とをそれぞれ戻り管路によって連通してもよい。この場合、延長部材23の伸縮位置を検出する位置センサが左右にそれぞれ設けられ、制御部33は、各位置センサが検出する伸縮位置に応じて各制御弁を制御する。また、延長部材23の伸縮量は、開き角度の減少に伴ってプロテクタ部材21の先端部が車幅方向内側へ移動した際に、延長部材23の先端が常にサイドメンバ5よりも車幅方向外側へ突出するように設定されている。
本実施形態によれば、貨物車両の走行中は、延長部材23の先端が常にサイドメンバ5よりも車幅方向外側へ突出した状態で、左右のプロテクタ部材21が所定の使用位置に保持される。従って、上記第1実施形態と同様に、乗用車10との衝突時のオーバラップ率の高低によらず乗用車10が受ける衝撃を低減することができ、且つ乗用車10が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することができる。
また、貨物車両の車速が速くなると、貨物車両と乗用車10との相対速度が増大し、前面衝突時に乗用車10が受ける衝撃荷重も増大する傾向となる。この点に関し、本実施形態では、貨物車両の車速が速くなると、左右のプロテクタ部材21の開き角度が減少する。プロテクタ部材21の開き角度が減少すると、乗用車10に入力する衝突荷重のうち、1回目の衝突時の入力割合が減少し、2回目の衝突時の入力割合が増大する。これにより、1回目の衝突時に乗用車10が受ける衝突荷重が過大とならないように、全体の衝突荷重を2回に分散させることができ、乗用車が受ける衝撃を好適に低減することができる。
さらに、前面衝突の可能性が低い貨物車両の停止時や、前面衝突時に乗用車10が受ける衝撃が比較的低い低速走行時において、左右のプロテクタ部材21を待避位置に設定しておくことができるので、貨物車両のアプローチアングルの確保や、貨物車両の全長の短縮化を図ることができる。
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、フロントアンダランプロテクタ20の左右の開き角度が変更可能である点で上記第2実施形態と共通し、貨物車両が乗用車10と前面衝突する可能性が高い場合に限りフロントアンダランプロテクタ20を待避位置から使用位置へ移動させる点で上記第2実施形態と相違する。なお、上記第1実施形態及び第2実施形態と同様の部分には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態のプロテクタ装置は、図8及び図9に示すフロントアンダランプロテクタ20と、図12に示すプロテクタ移動装置(移動手段)50とを備える。プロテクタ移動装置50は、左右のスライド部材25と、アクチュエータ機構51と液体供給回路52と制御部53とを備える。
アクチュエータ機構51は、左右のシリンダ本体34及びシリンダロッド35を備え、シリンダ本体34内の制御室36に対して液体が入出することによってシリンダロッド35が伸縮する。シリンダ本体34とシリンダロッド35との間には、シリンダロッド35の最大伸長量を規制するストッパ54が設けられている。本実施形態のストッパ54は、シリンダ本体34から突出する突起56と、シリンダロッド35から突出する突起57と、一端側が突起56に固定され他端側に環状部分を有するストッパリング58とを有する。ストッパリング58は、その環状部分に突起57が挿入されることにより、シリンダロッド35の最大伸長量を規制する。
液体供給回路52は、タンク41とポンプ42と制御弁55と供給管路44とを備える。制御弁55は、供給管路44の中間部に設けられ、制御部53からの制御信号に応じて供給管路44を開放する。供給管路44が開放されると、供給管路44の上流側(ポンプ側)と下流側(制御室側)とが連通し、閉止されると、供給管路44の上流側と下流側とが遮断される。ポンプ42は、供給管路44が開放された状態で駆動されることによって、タンク41に貯留された液体を供給管路44を介して制御室36へ供給する。なお、通常状態では、供給管路44は閉止されており、制御室36に対して液体が入出せず、シリンダロッド35の伸縮が阻止され、左右のプロテクタ部材21が待避位置で保持されている。
制御部53は、対象物検出センサ48の検出信号と車速センサ47の検出信号とを、所定時間毎にそれぞれ受信する。対象物検出センサ48は、貨物車両の前方に向けてレーザーやミリ波等の電磁波を発信し、その反射波に基づいて対象物と貨物車両との相対距離及び相対速度を検出する。車速センサ47は、エンジンの回転数などから現在の貨物車両の速度を検出する。制御部53は、対象物検出センサ48が検出した貨物車両と対象物との相対距離及び相対速度、並びに車速センサ47が検出した車両の車速及び加速度に基づいて、車両と対象物(乗用車10)とが接触する可能性が高い衝突発生前状態であるか否かを判定する。具体的には、貨物車両と乗用車10との相対距離が所定の閾値を下回った場合、貨物車両が乗用車10に接近する相対速度が所定の閾値を上回った場合、または貨物車両と乗用車10との相対距離を相対速度で除することによって求められる衝突余裕時間TTC(Time To Collision)の値が所定値(例えば、0.8秒)以下である場合に、制御部53は貨物車両と乗用車10とが接触する可能性が高い衝突発生前状態であると判定する。制御部53は、衝突発生前状態であると判定すると、ポンプ42を駆動するとともに制御弁53を開放する。これにより、シリンダロッド35が最大伸長量まで瞬時に伸長し、左右のプロテクタ部材21が待避位置(図9(a)に示す)から使用位置(図9(b)に示す)へ移動する。なお、構成の詳細な説明は省略するが、プロテクタ部材21の移動に伴って、延長部材23も最大伸長量まで伸長する。
本実施形態によれば、貨物車両が乗用車10と前面衝突する可能性が高いときは、延長部材23の先端が常にサイドメンバ5よりも車幅方向外側へ突出した状態で、左右のプロテクタ部材21が待避位置から使用位置へ瞬時に移動して保持される。従って、上記第1実施形態と同様に、乗用車10との衝突時のオーバラップ率の高低によらず乗用車10が受ける衝撃を低減することができ、且つ乗用車10が側方へ押し出されることによる二次衝突を防止することができる。
また、通常時にはプロテクタ部材21を待避位置に保持し、前面衝突の可能性が高いときに限定してプロテクタ部材21を使用位置に移動させるので、貨物車両のアプローチアングルの確保や、貨物車両の全長の短縮化を図ることができる。
なお、上記実施形態は本発明の一例であり、本発明を逸脱しない範囲において変更可能である。
例えば、フロントアンダランプロテクタ1を、図13に示すように、車体フレームの車幅方向の略中央から前方の左右両側へ湾曲して延びるU形状としてもよく、使用位置におけるフロントアンダランプロテクタ20の形状を上記U形状としてもよい。この場合、左右のプロテクタ部材21は、待避位置では図13中破線で示すように車幅方向に沿って配置される。
また、プロテクタ移動装置30,50は、上記に限定されるものではなく、上記液体に代えて制御室36へ圧縮空気を供給するものであってもよい。圧縮空気を供給する場合、プロテクタ部材21を使用位置で強固に保持するためのストッパなどを別途設けることが好ましい。また、アクチュエータ機構31、51及び液体供給回路32,52に代えて、電動モータなどの他の駆動機構を設けてもよく、プロテクタ部材21を使用位置に付勢する付勢部材と、付勢部材の付勢力に抗してプロテクタ部材21を待避位置に保持するストッパとを設け、ストッパによるプロテクタ部材21の保持を解除することによってプロテクタ部材21を使用位置に移動させてもよい。
さらに、待避位置のプロテクタ部材21を使用位置へ移動させる契機は、上記に限定されるものではなく、他の契機によって移動させてもよい。
また、上記フロントアンダランプロテクタ1,20の構成を、車体フレームの後端部下方に配置されるリヤアンダランプロテクタに適用してもよい。
本発明は、貨物車両などの大型の車両に広く適用可能である。
1,20:フロントアンダランプロテクタ(アンダランプロテクタ)
2:車体フレーム
3:ステー
5:サイドメンバ
10:乗用車
21:プロテクタ部材
22:回転軸
30,50:プロテクタ移動装置(プロテクタ移動手段)

Claims (2)

  1. 車体フレームの前方又は後方の端部下方で該車体フレームに対して固定され、該車体フレームの車幅方向の略中央から前方又は後方の左右両側へ傾斜し又は湾曲し車幅方向の端部が該車体フレームよりも車幅方向の外側へ突出して延びるV形状又はU形状を有する
    ことを特徴とするアンダランプロテクタ。
  2. 車体フレームの前方又は後方の端部下方で該車体フレームに支持されるとともに、該車体フレームの車幅方向の略中央から左右両側へ直線状又は湾曲状にそれぞれ延びる長尺状の左右のプロテクタ部材を有し、これら左右のプロテクタ部材が、車幅方向に沿って配置される待避位置と該車体フレームの車幅方向の略中央から前方又は後方の左右両側へ傾斜し又は湾曲し車幅方向の端部が該車体フレームよりも車幅方向の外側へ突出してそれぞれ延びV形状又はU形状を形成する使用位置との間で移動自在なアンダランプロテクタと、
    前記待避位置の左右のプロテクタ部材を前記使用位置へ移動させて保持するプロテクタ移動手段と、を備えた
    ことを特徴とするアンダランプロテクタ装置。
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