JP5499503B2 - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents
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Description
図3は、従来例におけるエクストルージョン型のダイヘッド本体を有する塗布装置の要部を示す説明図である。ダイ内部の網目状の部分が塗液の流動する通り道である。図3には、流路の内z軸正方向のみを示している。供給口3から塗工液体4が供給され、マニホールドと言われる液溜め5に液が溜められる。マニホールド5からスリット6を通って塗工液が塗工対象物2に対して塗出される。ダイヘッド本体を有する塗布装置のダイヘッド1を塗工対象物2に対して速度Vで相対移動させて塗工する。スリットの長さ方向とは図におけるz方向である。
また、請求項3に係る発明は、前記マニホールドの長さ方向の中央と前記スリットの長さ方向の中央とは一致して設けられ、前記スリットの両端部よりも前記長さ方向に突出する前記マニホールドの両端部の突出量は互いに等しいことを特徴とする塗布装置である。
また、請求項4に係る発明は、前記供給口は、前記マニホールドの長さ方向の中央に設けられていることを特徴とする塗布装置である。
先ず、本発明における塗布装置であるエクストルージョン型のダイヘッドについて説明する。
このような内部構造をもつダイに塗工液を充填すると空気はマニホールド5の両端部に集まる。マニホールド5の両端部に空気抜きのための穴7が設けられているため、空気を抜くことが容易となっている。
ダイヘッド1は、ダイヘッド本体1Aと、ダイヘッド本体1Aの内部に水平方向に延在形成されたマニホールド5と、マニホールド5の長手方向の中間部に設けられ塗工液4が供給される供給口3と、マニホールド5に連通されたスリット6とを備えている。
スリット6は、図1、図2(b)に示すように、マニホールド5の長さ方向と同一の方向に延在する長さL2と、長さL2と直交する幅mと、長さL2および幅mと直交する高さlとを有している。
スリット6は、高さ方向の上端の上端開口6Aがマニホールド5に連通し、高さ方向の下端の下端開口6Bがダイヘッド本体1A(図4)の下端に開口している。
マニホールド5の長さL1はスリット6の長さL2よりも大きく、マニホールド5の長手方向の両端部がそれぞれスリット6の両端部よりも長さ方向に突出するように配置されている。
そして、マニホールド5内に混入した空気をマニホールド5外に排出する空気抜き穴7(7−1、7−2)が少なくとも2つ設けられている。
各空気抜き穴7の下端は、スリット6の両端部よりも長さ方向に突出するマニホールド5の両端部箇所に連通されている。
また、供給口3は、マニホールド5の長さ方向の中央に設けられている。
スリット6の高さlは、スリット6の長さL2方向の全長にわたって均一である。
マニホールド5の長さL1方向の中央とスリット6の長さL2方向の中央とは一致して設けられ、スリット6の両端部よりも長さ方向に突出するマニホールド5の両端部の突出量L3は互いに等しい。
すなわち、マニホールド5と、マニホールド5に連通するスリット6が設けられたエクストルージョン型のダイヘッド1を用いて、マニホールド5に供給した塗工液4をスリット6の下端開口6Bから基材2に塗工するに際して、マニホールド5を、スリット6の長さL2方向の両端からそれぞれ突出する長さで形成しておき、マニホールド5の長さL1 方向の両端から空気を抜きつつスリット6の下端開口6Bから塗工液4を基材2に塗工する。
この際、前記の空気抜きは、マニホールド5の長さL1方向の両端から交互に行うことが、言い換えると、2つ空気抜き穴7−1、7−2から交互に空気抜きを行うことが、マニホールド5の両端部に溜まった空気を効率よく除去し、空気の混入による塗布欠陥をさらに抑制する上で有利となる。
一方、均一塗工が可能かの検討結果を示す。対象とした塗液は、3(mPa・s)、密度1000(kg/m3)のニュートン流体である。スリットの長さがマニホールドの長さに対して短いダイの寸法としては、マニホールド断面を半円、半径R1およびR2をそれぞれ6,12(mm)とし、マニホールドの長さ760(mm)、スリットの長さ680(mm)、スリットの幅50(μm)、スリットの高さ(ランド長)12(mm)である。マニホールドの長さ、スリットの長さ、スリットの厚み、スリットの高さはそれぞれ図1における2L1、2L2 、m、lである。
また、スリット長さとマニホールド長さが同一である従来型のダイについて、マニホールド断面の半径を6(mm)、マニホールドの長さおよびスリットの長さを680(mm)、スリットの幅50(μm)、スリットの高さ(ランド長)12(mm)として比較を行った。
Claims (6)
- 塗工液を基材に塗工するエクストルージョン型のダイヘッドを有する塗布装置であって、
前記ダイヘッドは、
ダイヘッド本体と、前記ダイヘッド本体の内部に水平方向に延在形成されたマニホールドと、前記マニホールドの長手方向の中間部に設けられ前記塗工液が供給される供給口と、前記マニホールドに連通されたスリットとを備え、
前記スリットは、前記マニホールドの長さ方向と同一の方向に延在する長さと、前記長さと直交する幅と、前記長さおよび前記幅と直交する高さとを有し、前記高さ方向の上端の上端開口が前記マニホールドに連通し前記高さ方向の下端の下端開口が前記ダイヘッド本体の下端に開口しており、
前記マニホールドの上部を仕切る上部壁は、前記マニホールドの長手方向の両端部が中間部よりも高くなるように傾斜して設けられ、
前記マニホールドの長さは前記スリットの長さよりも大きく、前記マニホールドの長手方向の両端部がそれぞれ前記スリットの両端部よりも前記長さ方向に突出するように配置され、
前記マニホールド内に混入した空気を前記マニホールド外に排出する空気抜き穴が少なくとも2つ設けられ、
前記各空気抜き穴の下端が、前記スリットの両端部よりも前記長さ方向に突出する前記マニホールドの両端部箇所に連通され、
前記マニホールドの両端部が前記スリットの両端部よりもそれぞれ前記長さ方向に突出する長さL3は、前記マニホールドの両端部において、前記供給口から前記マニホールドの両端部に向かう前記塗工液の流れがスリットの幅方向の中央部に向かう流れとなりこの中央部に向かう流れが前記スリットの両端部から吐出される寸法で形成されている、
ことを特徴とする塗布装置。 - 前記スリットの前記高さは、前記スリットの長さ方向の全長にわたって均一であることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
- 前記マニホールドの長さ方向の中央と前記スリットの長さ方向の中央とは一致して設けられ、前記スリットの両端部よりも前記長さ方向に突出する前記マニホールドの両端部の突出量は互いに等しいことを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
- 前記供給口は、前記マニホールドの長さ方向の中央に設けられていることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
- マニホールドと、前記マニホールドに連通するスリットが設けられたエクストルージョン型のダイヘッドを用いて、前記マニホールドに供給した塗工液を前記スリットの下端開口から基材に塗工するに際して、
前記マニホールドを、前記スリットの長さ方向の両端からそれぞれ突出する長さで形成しておき、
前記マニホールド内に混入した空気を前記マニホールド外に排出する空気抜き穴を少なくとも2つ設け、
前記各空気抜き穴は、それらの下端が、前記スリットの両端部よりも前記長さ方向に突出する前記マニホールドの両端部箇所に連通するように形成し、
前記マニホールドの両端部が前記スリットの両端部よりもそれぞれ前記長さ方向に突出する長さL3が、前記マニホールドの両端部において、前記供給口から前記マニホールドの両端部に向かう前記塗工液の流れがスリットの幅方向の中央部に向かう流れとなりこの中央部に向かう流れが前記スリットの両端部から吐出される寸法で形成し、
前記各空気抜き穴から空気を抜きつつ前記スリットの下端開口から前記塗工液を前記基材に塗工するようにした、
ことを特徴とする塗布方法。 - 前記空気抜きは、前記マニホールドの長さ方向の両端から交互に行うことを特徴とする請求項5記載の塗布方法。
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