JP5275280B2 - コードブック生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コードブック生成方法に関し、特に、次世代移動通信システムにおけるコードブック生成方法に関する。
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいては、周波数利用効率の向上、データレートの向上を目的として、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)を採用することにより、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)をベースとしたシステムの特徴を最大限に引き出すことが行われている。このUMTSネットワークについては、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が検討されている。
第3世代のシステムは、概して5MHzの固定帯域を用いて、下り回線で最大2Mbps程度の伝送レートを実現できる。一方、LTE方式のシステムにおいては、1.4MHz〜20MHzの可変帯域を用いて、下り回線で最大300Mbps及び上り回線で75Mbps程度の伝送レートを実現できる。また、UMTSネットワークにおいては、更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継のシステムも検討されている(例えば、LTEアドバンスト(LTE−A))。例えば、LTE−Aにおいては、LTE仕様の最大システム帯域である20MHzを、100MHz程度まで拡張することが予定されている。
また、LTE方式のシステム(LTEシステム)においては、複数のアンテナでデータを送受信し、データレート(周波数利用効率)を向上させる無線通信技術としてMIMO(Multi Input Multi Output)システムが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。MIMOシステムにおいては、送受信機に複数の送信/受信アンテナを用意し、異なる送信アンテナから同時に異なる送信情報系列を送信する。一方、受信機側では、送信/受信アンテナ間で異なるフェージング変動が生じることを利用して、同時に送信された情報系列を分離して検出することにより、データレート(周波数利用効率)を増大することが可能である。
LTEシステムにおいては、異なる送信アンテナから同時に送信する送信情報系列が、全て同一のユーザのものであるシングルユーザMIMO(SU−MIMO(Single User MIMO))伝送と、異なるユーザのものであるマルチユーザMIMO(MU−MIMO(Multiple User MIMO))伝送とが規定されている。これらのSU−MIMO伝送及びMU−MIMO伝送においては、受信機側で送信機のアンテナに設定すべき位相・振幅制御量(プリコーディング行列(プリコーディングウェイト))と、このプリコーディング行列に対応づけられるPMI(Precoding Matrix Indicator)とを複数定めたコードブックから最適なPMIを選択し、送信機にフィードバックする。送信機側では、受信機からフィードバックされたPMIに基づいて各送信アンテナに対するプリコーディングを行って送信情報系列を送信する。
一般に、SU−MIMO伝送に適したコードブックにおいては、送信機である基地局装置eNodeBのアンテナ間の相関が低い場合に受信機である移動局装置UEで有効に信号分離できるようなプリコーディング行列を定めることが好ましい。一方、MU−MIMO伝送に適したコードブックにおいては、基地局装置eNodeBのアンテナ間の相関が高い場合に移動局装置UEで有効に信号分離できるようなプリコーディング行列を定めることが好ましい。このため、SU−MIMO伝送及びMU−MIMO伝送を切り替えてデータ送信を行う場合においては、基地局装置eNodeBのアンテナ間の相関が高い場合及び低い場合のいずれの場合にも移動局装置UEで有効に信号分離できるようなプリコーディング行列を定めておく必要がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、基地局装置のアンテナ間の相関の高低に関わらず、移動局装置で有効に信号分離可能なプリコーディング行列を定めたコードブックを生成することができるコードブック生成方法を提供することを目的とする。
本発明のコードブック生成方法は、基地局装置におけるアンテナ間の相関が高い場合に選択されるプリコーディング行列を定めたDFT(Discrete Fourier Transform)構造を有する複数の第1のコードブックと、前記基地局装置におけるアンテナ間の相関が低い場合に選択されるプリコーディング行列を定めた複数の第2のコードブックとで構成されるコードブック生成方法であって、前記第1、第2のコードブックに含まれるプリコーディング行列の行列間距離(Chordal distance)の最小値をランク毎に算出するステップと、前記第1のコードブック、又は先行して算出された前記行列間距離の最小値の算出結果に応じて更新された前記第2のコードブックに含まれるプリコーディング行列の行列間距離の最小値をランク毎に算出するステップと、更新前後の前記行列間距離の最小値の比較を繰り返してコードブック全体に含まれるプリコーディング行列の行列間距離の最小値が最大となる前記第2のコードブックを選択するステップとを具備し、前記行列間距離の最小値を算出する際に前記第1のコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列を演算対象から除くことを特徴とする。
この方法によれば、行列間距離の最小値を算出する際に第1のコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列が演算対象から除かれることから、第1のコードブックの一部が更新される事態を防止できるので、DFT構造を有する第1のコードブックにて本来的に享受可能なゲインを得ることができ、基地局装置におけるアンテナ間の相関が高い場合に移動局装置で有効に信号分離可能なプリコーディング行列を選択することができる。一方、第1のコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列間の演算処理を除いて行列間距離の最小値が最大となる第2のコードブックが選択されることから、互いに特性が類似しないプリコーディング行列を適切に選択できるので、基地局装置におけるアンテナ間の相関が低い場合に移動局装置で有効に信号分離可能なプリコーディング行列を選択することができる。これらの結果、基地局装置のアンテナ間の相関の高低に関わらず、移動局装置で有効に信号分離可能なプリコーディング行列を定めたコードブックを生成することが可能となる。
本発明によれば、行列間距離の最小値を算出する際に第1のコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列が演算対象から除かれることから、第1のコードブックの一部が更新される事態を防止できるので、DFT構造を有する第1のコードブックにて本来的に享受可能なゲインを得ることができ、基地局装置におけるアンテナ間の相関が高い場合に移動局装置で有効に信号分離可能なプリコーディング行列を選択することができる。一方、第1のコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列間の演算処理を除いて行列間距離の最小値が最大となる第2のコードブックが選択されることから、互いに特性が類似しないプリコーディング行列を適切に選択できるので、基地局装置におけるアンテナ間の相関が低い場合に移動局装置で有効に信号分離可能なプリコーディング行列を選択することができる。これらの結果、基地局装置のアンテナ間の相関の高低に関わらず、移動局装置で有効に信号分離可能なプリコーディング行列を定めたコードブックを生成することが可能となる。
LTEシステムにおけるコードブックの構成を説明するための概念図である。 DFTコードブックに定められるプリコーディング行列に対応する複素平面上の信号点を説明するための図である。 行列間距離の最小値における最大値がランクによって異なる2つのランダムコードブックの一例を示す図である。
まず、LTEシステムにおけるコードブックの構成について説明する。図1は、LTEシステムにおけるコードブックの構成を説明するための概念図である。なお、図1においては、PMIの数が16であり、ランク(ストリーム)の数が8である場合について示している。図1において、「n」は、PMIのインデックスを示し「dn,1」〜「dn,8」は、ランクを示している。コードブックには、それぞれのPMIの各ランクに応じたプリコーディング行列が定められている(図1においては、説明の便宜上、プリコーディング行列の表記を省略している)。なお、以下においては、説明の便宜上、図1に示すコードブック全体だけでなく、それぞれのPMIに対応づけられたプリコーディング行列(すなわち、8個のプリコーディング行列)をもコードブックと呼ぶものとする。
図1に示すように、LTEシステムにおけるコードブックは、送信機である基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関の高低の観点から2つのグループに分けることが可能である。すなわち、LTEシステムにおけるコードブックにおいては、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が高い場合に選択されるプリコーディング行列を定めた第1のコードブックグループと、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が低い場合に選択されるプリコーディング行列を定めた第2のコードブックグループとから構成されている。
上述した第1のコードブックグループに属するコードブックは、DFT(discrete Fourier transform)構造を有するコードブック(以下、「DFTコードブック」という)で構成されている。このDFTコードブックにおいては、例えば、PMI及びランク数がそれぞれ8×8のコードブックグループを例にすると、(式1)に示す行列成分を有することとなる。
(式1)
Figure 0005275280
例えば、(式1)に示す第2列の行列成分を見ると、第1行〜第8行には、(1,ω,ω,ω,ω,ω,ω,ω)の値が定められている。これらの値は、複素平面上に表すと、図2に示すように、等間隔で位相をシフトさせた信号点を構成する。これは、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が高い場合に信号が到来するいずれの方向にも均等なゲインを得ることができることを意味する。このDFTコードブックは、定めるDFTコードブックの数(例えば、図1の場合は8個)が特定された場合に一義的にそれぞれの行列成分(プリコーディング行列)を決定することができるという利点を有する。
一方、第2のコードブックグループに属するコードブックは、DFT構造を有さず、ランダムに決定されるコードブック(以下、「ランダムコードブック」という)で構成されている。このランダムコードブックにおいては、上述したDFTコードブックを含むコードブックとの関係において、後述する行列間距離(Chordal distance)の演算処理に基づいて算出される。この行列間距離の演算処理においては、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が低い場合に受信機である移動局装置UEで有効に信号分離できるようなプリコーディング行列が定められるように演算が行われる。
ここで、コードブックに定められるプリコーディング行列を評価するための基準について説明する。プリコーディング行列を評価するための基準は、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関の高低により異なる基準が採用される。基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が高い場合にはアレーレスポンスが用いられる。一方、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が低い場合には行列間距離が用いられる。
アレーレスポンスは、各アンテナ素子における受信信号ベクトルの、角度方向θにおいてアンテナ合成した後の振幅を示すものであり、例えば、(式2)により算出される(なお、(式2)ではランク1のプリコーディング行列のアレーレスポンスの算出結果を示している)。アレーレスポンスを基準として用いる場合においては、(式2)等により算出される値が最大となるようなプリコーディング行列が選択される。このようにプリコーディング行列を選択することで、アンテナに対して信号が到来する方向に適切なゲインを得ることができるものとなっている。ここで、a(θ)はステアリングベクトル(アレーレスポンスベクトル)であり、(式3)で表わされる。ここで、「e」は自然対数を示し、「j」は虚数を示す。また、「μ」は位相回転量を示し、(式4)に示すように、電波到来角θとアンテナ間隔d及びキャリア周波数に対する波長λで決定される。
(式2)
Figure 0005275280
(式3)
Figure 0005275280
(式4)
Figure 0005275280
なお、上述した第1のコードブックグループ(以下、「DFTコードブックグループ」という)に属するDFTコードブックにおいては、DFT構造を有することにより、信号が到来するいずれの方向にも均等なゲインを得ることができるプリコーディング行列を定めることができるものとなっている。
一方、行列間距離は、比較対象とされるプリコーディング行列の距離(言い換えると、プリコーディング行列に対応するプリコーディングベクトルの方向の類似度)を示すものであり、(式5)により算出される。行列間距離を基準として用いる場合においては、(式5)により算出された行列間距離dchordの最小値dmin(R)が(式6)により算出されると共に、この最小値dmin(R)が最大となるようなプリコーディング行列がランク毎に選択される。このようにコードブックを選択することで、互いに特性が類似しないプリコーディング行列がランダムコードブックに定めることができるものなっている。ここで、「R」はランクを示し、「n」、「m」はPMIのインデックスに対応する変数を示し、「G」はプリコーディング行列を示す。
(式5)
Figure 0005275280
(式6)
Figure 0005275280
このような行列間距離dchordの演算処理は、以下の工程により行われる。まず、所定数のDFTコードブックが設定された後、第2のコードブックグループ(以下、「ランダムコードブックグループ」という)に属するランダムコードブックがランダムに決定される。そして、決定されたランダムコードブック及びDFTコードブックに含まれる全てのプリコーディング行列の行列間距離dchordが、他のコードブックにおける同一ランクの全てのプリコーディング行列との間で算出される(式5)。そして、算出された行列間距離dchordの中の最小値dmin(R)がランク毎に算出される(式6)。次に、ランダムコードブック全体が更新され、再び更新後のランダムコードブック及びDFTコードブックに含まれる全てのプリコーディング行列の行列間距離dchordが算出されると共に、それらの最小値dmin(R)がランク毎に算出される。この場合において、先行する行列間距離dchordの最小値dmin(R)よりも後続する行列間距離dchordの最小値dmin(R)が大きい場合には、更新後のランダムコードブックが選択される。このような演算処理が、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるまで繰り返し行われる。
ここで、行列間距離dchordの演算処理の対象について図1を参照しながら説明する。図1に示すように、行列間距離dchordの演算処理は、同一のランクに属する2つのプリコーディング行列間で行われる。演算処理の対象とされる2つのプリコーディング行列は、(1)DFTコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列と、(2)DFTコードブックに含まれるプリコーディング行列とランダムコードに含まれるプリコーディング行列と、(3)ランダムコードに含まれる異なる2つのプリコーディング行列とで構成される。これらの演算処理がコードブック全体(DFTコードブック及びランダムコードブック)に含まれる全てのプリコーディング行列に対して行われる。
この場合において、上記(1)の演算処理における演算結果が行列間距離dchordの最小値dmin(R)であった場合には、該当するプリコーディング行列を含む一方又は双方のDFTコードブック(図1に示す例では、PMIインデックス#2、#5の一方又は双方のDFTコードブック)が更新される。上述したように、DFTコードブックグループにおいては、定めるDFTコードブックの数が特定された場合に一義的にそれぞれの行列成分(プリコーディング行列)が決定される結果として、信号が到来するいずれの方向にも均等なゲインを得ることが可能となる。このため、その一部のDFTコードブックが更新された場合には、信号が到来するいずれの方向にも均等なゲインを得ることが困難となる。この結果、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が高い場合に移動局装置UEで有効に信号分離することが困難となる事態が発生し得る。本発明者は、このようにプリコーディング行列の行列間距離の最小値の演算対象に、DFTコードブックに含まれる2つのプリコーディング行列が含まれることにより、DFTコードブックにて本来的に享受できるゲインが得られなくなっている点に着目し、本発明をするに至ったものである。
本発明に係るコードブック生成方法は、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が高い場合に選択されるDFTコードブック(第1のコードブック)と、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が低い場合に選択されるランダムコードブック(第2のコードブック)とで構成されるコードブックの生成方法であって、DFTコードブック及びランダムコードブックに含まれるプリコーディング行列の行列間距離の最小値をランク毎に算出し、先行して算出された行列間距離の最小値の算出結果に応じて更新されたDFTコードブック及びランダムコードブックに含まれるプリコーディング行列の行列間距離の最小値をランク毎に算出し、更新前後の行列間距離の最小値の比較を繰り返してコードブック全体に含まれるプリコーディング行列の行列間距離の最小値が最大となるランダムコードブックを選択する場合において、行列間距離の最小値を算出する際にDFTコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列を演算対象から除くようにしたものである。
本発明に係るコードブック生成方法においては、上記(式5)により全てのプリコーディング行列の行列間距離dchordを算出した後、これらの行列間距離dchordの最小値d´min(R)を(式7)により算出する。ここで、(式5)、(式6)と同様に、「n」、「m」はPMIのインデックスに対応する変数を示し、「N」はDFTコードブックブループに含まれるDFTコードブックの数を示している(図1においては、N=8の場合について示している)。
(式7)
Figure 0005275280
(式7)により行列間距離dchordの最小値d´min(R)を算出する場合には、一方の変数nからDFTコードブックに含まれるプリコーディング行列が除かれていることから、行列間距離dchordの最小値d´min(R)の演算対象の少なくとも一方には、ランダムコードブックに含まれるプリコーディング行列が含まれることとなる。このため、プリコーディング行列の行列間距離dchordの最小値d´min(R)の演算処理が、DFTコードブックに含まれる2つのプリコーディング行列間で行われるのを回避できるので、DFTコードブックの一部が更新される事態を防止でき、DFTコードブックにて本来的に享受可能なゲインを得ることが可能となる。これにより、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が高い場合に移動局装置UEで有効に信号分離可能なプリコーディング行列を選択することができる。
一方、行列間距離dchordの最小値d´min(R)は、DFTコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列間の演算処理を除いて(式7)により算出されることから、互いに特性が類似しないプリコーディング行列を適切に選択することができる。これにより、基地局装置eNodeBにおけるアンテナ間の相関が低い場合に移動局装置UEで有効に信号分離可能なプリコーディング行列を選択することができる。これらの結果、基地局装置eNodeBのアンテナ間の相関の高低に関わらず、移動局装置UEで有効に信号分離可能なプリコーディング行列を定めたコードブックを生成することが可能となる。
ところで、行列間距離dchordの最小値d´min(R)が最大となるプリコーディング行列を含むランダムコードブックを選択する際には、特定のランクのプリコーディング行列のみを更新することはできず、そのランダムコードブック全体を更新する必要がある。これは、コードブックに要求されるネスティッドプロパティという特性に基づく。ネスティッドプロパティとは、下位ランク(例えば、ランク2)のプリコデーディング行列は、上位ランク(例えば、ランク3)のプリコーディング行列の部分行列で構成されるという特性をいう。このような特性に対応するため、特定のランクのプリコーディング行列のみを更新することはできない。
しかしながら、ランダムコードブック全体を更新する場合、選択候補とされる2つのランダムコードブック(ここでは、ランダムコードブックA、Bとする)において、あるランクの行列間距離dchordの最小値d´min(R)では、ランダムコードブックAの方が大きな値が算出される一方、他のランクの行列間距離dchordの最小値d´min(R)では、ランダムコードブックBの方が大きな値が算出される事態が発生し得る。
図3は、行列間距離dchordの最小値d´min(R)の最大値がランクによって異なる2つのランダムコードブックの一例を示す図である。なお、図3においては、同一のPMIインデックスのランダムコードブックを選択する過程で候補とされるランダムコードブック(以下、「候補ランダムコードブック」という)の行列間距離dchordの最小値d´min(R)を示している。図3においては、候補ランダムコードブックとして、コードブックA、Bが選択された場合について示している。
図3に示すように、コードブックAとコードブックBとでは、ランク2、ランク4、ランク6及びランク8において、行列間距離dchordの最小値d´min(R)が同一の値である。そして、ランク1及びランク7においては、コードブックBの行列間距離dchordの最小値d´min(R)の方が大きい値となっている。一方、ランク3及びランク5においては、コードブックAの行列間距離dchordの最小値d´min(R)の方が大きい値となっている。
この場合、コードブックAを選択すれば、ランク3及びランク5でデータ送信する場合にコードブックBよりも移動局装置UEにて信号分離し易い送信ビームを形成できるのに対し、ランク1及びランク7でデータ送信する場合にコードブックBよりも移動局装置UEにて信号分離し難い送信ビームが形成されることとなる。一方、コードブックBを選択すれば、ランク1及びランク7でデータ送信する場合にコードブックAよりも移動局装置UEにて信号分離し易い送信ビームを形成できるのに対し、ランク3及びランク5でデータ送信する場合にコードブックAよりも移動局装置UEにて信号分離し難い送信ビームが形成されることとなる。
このため、本発明に係るコードブック生成方法においては、行列間距離dchordの最小値d´min(R)における最大値が異なる候補ランダムコードブックに存在する場合に、各ランクの行列間距離dchordの最小値d´min(R)を重み付け平均して得られる調整値d´´minに基づいてランダムコードブックを選択する。すなわち、本発明に係るコードブック生成方法においては、(式8)に示すように、各ランクの行列間距離dchordの最小値d´min(R)を重み係数αにて調整すると共に、調整後の値を相加平均することで得られる調整値d´´minに基づいてランダムコードブックを選択する。
(式8)
Figure 0005275280
ここで、重み係数αは、例えば、移動通信システムが重視するランクに応じて決定される。移動通信システムにて低いランクによるデータ送信が重視される場合、例えば、ランク1〜ランク4の重み係数α、α、α、αにそれぞれ0.3、0.3、0.2、0.2が設定され、ランク5〜ランク8の重み係数α、α、α、αに0が設定される。なお、重み係数αの決定は、データ送信で重視されるランクに限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
上述した例を用いると、図3に示すコードブックAから算出される調整値d´´min(R)、並びに、コードブックBから算出される調整値d´´min(R)は、それぞれ以下の通りとなる。
コードブックA_d´´min =0.3*0.8+0.3*1.0+0.2*1.1+0.2*1.2
=0.24+0.3+0.22+0.24=1.0
コードブックB_d´´min =0.3*0.9+0.3*1.0+0.2*1.0+0.2*1.2
=0.27+0.3+0.2+0.24=1.01
この場合、コードブックBから算出される調整値d´´minの方が、コードブックAから算出される調整値d´´minよりも大きいことから、コードブックBが選択されることとなる。
このように本発明に係るコードブック生成方法によれば、行列間距離dchordの最小値d´min(R)における最大値が異なる候補ランダムコードブックに存在する場合に、各ランクの行列間距離dchordの最小値d´min(R)を重み付け平均して得られる調整値d´´minに基づいてランダムコードブックを選択するようにしたことから、例えば、移動通信システムで重視されるランクに応じてランダムコードブックを選択することができるので、選択されたランクにてデータ送信する場合により移動局装置UEで信号分離し易いプリコーディング行列を選択することが可能となる。
なお、以上の説明においては、DFTコードブック及びランダムコードブックで構成されるコードブックにおいて、ランダムコードブックに含まれるプリコーディング行列を行列間距離dchordの演算処理により選定する際、DFTコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列を演算対象から除くコードブック生成方法において、調整値d´´minに基づいてランダムコードブックを選択する場合について説明している。しかしながら、各ランクの行列間距離の最小値を重み付け平均して得られる調整値に基づいてランダムコードブックを選択する手法については、ランダムコードブックを選択する全てのコードブックの生成方法に適用することが可能である。
また、行列間距離dchordの演算処理においては、上述したように、ランダムコードブックグループに属するランダムコードブックがランダムに決定された後、全てのプリコーディング行列の行列間距離dchordが、他のコードブックにおける対応するランクの全てのプリコーディング行列との間で算出される。そして、算出された行列間距離dchordの中の最小値dmin(R)が算出される。そして、ランダムコードブック全体が更新され、再び更新後の全てのプリコーディング行列の行列間距離dchordが算出されると共に、それらの最小値dmin(R)がランク毎に算出される。この場合において、先行する行列間距離dchordの最小値dmin(R)よりも後続する行列間距離dchordの最小値dmin(R)が大きい場合には、更新後のコードブックが選択される。このような演算処理が、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるまで繰り返し行われる。
すなわち、行列間距離dchordの演算処理においては、ランダムコードブック全体を更新しながら、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるランダムコードブックが探索される。しかしながら、この場合には、更新後の全てのプリコーディング行列の行列間距離dchordの演算対象となるため、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるランダムコードブックが探索されるまでの演算量が膨大になる。
このため、本発明に係るコードブック生成方法においては、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるランダムコードブックを探索する際、ランダムコードブック全体を更新するのではなく、その一部のランダムコードブックを更新する。具体的には、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が算出されたランダムコードブックの一方又は双方を更新する。なお、更新対象とされるランダムコードブックは、ランダムに選択される。
このような行列間距離dchordの演算処理においては、ランダムコードブックグループに属するランダムコードブックがランダムに決定された後、全てのプリコーディング行列(DFTコードブックに含まれる2つのプリコーディング行列を除く)の行列間距離dchordが、他のコードブックにおける対応するランクの全てのプリコーディング行列との間で算出される。そして、算出された行列間距離dchordの中の最小値dmin(R)が算出される。そして、行列間距離dchordの中の最小値dmin(R)を含むランダムコードブックが更新され、再び更新後の全てのプリコーディング行列の行列間距離dchordが算出されると共に、それらの最小値dmin(R)がランク毎に算出される。この場合において、先行する行列間距離dchordの最小値dmin(R)よりも後続する行列間距離dchordの最小値dmin(R)が大きい場合には、更新後のコードブックが選択される。このような演算処理が、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるまで繰り返し行われる。
このように本発明に係るコードブック生成方法によれば、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるランダムコードブックを探索する際、一部のランダムコードブックを更新するようにしたことから、ランダムコードブック全体を更新する場合に比べて大幅に行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるランダムコードブックを探索するまでの演算量を低減することが可能となる。
特に、本発明に係るコードブック生成方法においては、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が算出されたランダムコードブックの一方又は双方を更新するようにしたことから、更新対象となるランダムコードブックを特定し易く、効率的に行列間距離dchordの最小値dmin(R)が最大となるランダムコードブックを探索する演算処理を行うことが可能となる。
なお、以上の説明においては、DFTコードブック及びランダムコードブックで構成されるコードブックにおいて、ランダムコードブックに含まれるプリコーディング行列を行列間距離dchordの演算処理により選定する際、DFTコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列を演算対象から除くコードブック生成方法において、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が算出されたランダムコードブックの一方又は双方を更新する場合について説明している。しかしながら、行列間距離dchordの最小値dmin(R)が算出されたランダムコードブックの一方又は双方を更新する手法については、ランダムコードブックを選択する全てのコードブック生成方法に適用することが可能である。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。

Claims (4)

  1. 基地局装置におけるアンテナ間の相関が高い場合に選択されるプリコーディング行列を定めたDFT(discrete Fourier transform)構造を有する複数の第1のコードブックと、前記基地局装置におけるアンテナ間の相関が低い場合に選択されるプリコーディング行列を定めた複数の第2のコードブックとで構成されるコードブック生成方法であって、
    前記第1、第2のコードブックに含まれるプリコーディング行列の行列間距離(Chordal distance)の最小値をランク毎に算出するステップと、前記第1のコードブック、又は先行して算出された前記行列間距離の最小値の算出結果に応じて更新された前記第2のコードブックに含まれるプリコーディング行列の行列間距離の最小値をランク毎に算出するステップと、更新前後の前記行列間距離の最小値の比較を繰り返してコードブック全体に含まれるプリコーディング行列の行列間距離の最小値が最大となる前記第2のコードブックを選択するステップとを具備し、
    前記行列間距離の最小値を算出する際に前記第1のコードブックに含まれる異なる2つのプリコーディング行列を演算対象から除くことを特徴とするコードブック生成方法。
  2. 前記行列間距離の最小値をランク毎に重み係数にて調整すると共に、調整後の値を相加平均して得られる調整値に基づいて前記第2のコードブックを選択することを特徴とする請求項1記載のコードブック生成方法。
  3. 先行して算出された前記行列間距離の最小値の算出結果に応じて複数の前記第2のコードブックの一部のみを更新することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコードブック生成方法。
  4. 前記行列間距離の最小値の算出に用いられた前記第2のコードブックの一方又は双方を更新することを特徴とする請求項3記載のコードブック生成方法。
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