JP5266803B2 - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5266803B2
JP5266803B2 JP2008056463A JP2008056463A JP5266803B2 JP 5266803 B2 JP5266803 B2 JP 5266803B2 JP 2008056463 A JP2008056463 A JP 2008056463A JP 2008056463 A JP2008056463 A JP 2008056463A JP 5266803 B2 JP5266803 B2 JP 5266803B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excitation
inductance
torque
value
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008056463A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009213331A (ja
Inventor
寿江 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2008056463A priority Critical patent/JP5266803B2/ja
Publication of JP2009213331A publication Critical patent/JP2009213331A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5266803B2 publication Critical patent/JP5266803B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

本発明は誘導電動機の制御装置に関し、特に、ベクトル制御にて誘導電動機を可変速制御する方法に適用して好適なものである。
誘導電動機は極数と周波数によって定まる回転数がほぼ一定、構造が簡単で堅牢であり、保安性および耐環境性に優れ、コストパフォーマンスが高いことから、民生・産業機械の動力源として広く使用されている。そして、ファンやポンプなどの動力源では省エネルギー等の手段として可変速度の運転が活用され、可変速を行う制御方式として、V/F制御とベクトル制御が主に使用されている。ここで、V/F制御では、構成が簡単で調整も容易である一方で、オープンループ制御であるために、制御応答性が高くとれないなどの制約がある。これに対して、ベクトル制御では、すべり周波数制御に加えて電流位相を変化させることで、過渡的な負荷変動に対しても磁束を不変にすることができ、高速応答を得ることができる。
例えば、特許文献1には、軸ずれ補償技術を用いたすべり周波数形ベクトル制御による誘導電動機の制御装置が開示されている。
図3は、従来の軸ずれ補償技術を用いたすべり周波数形ベクトル制御による誘導電動機の制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図3において、誘導電動機40には、スイッチング動作によって直流を可変電圧可変周波数の交流に変換するインバータ10が接続され、誘導電動機40の回転軸には負荷45が接続され、インバータ10には、PWM(Pulse Width Modulation)方式にてインバータ10をスイッチング制御する制御装置2が接続されている。そして、誘導電動機40の入力側には、インバータ10から出力される交流の電圧を検出する電圧検出手段20、インバータ10から出力される交流の電流を検出する電流検出手段30が設けられ、負荷45側には、誘導電動機40の回転速度を検出する速度検出手段50が設けられている。
ここで、誘導電動機の制御装置2には、トルク電流指令値作成手段130、電流制御手段100、回転二相/三相座標変換手段110、三相/回転二相座標変換手段120、すべり周波数演算手段150、軸ずれ補償器160、加算器71、72、積分器140が設けられている。
なお、以下の説明では、励磁軸としてγ軸またはd軸と表記することもあり、トルク軸としてδ軸またはq軸と表記することもある。また、以下の説明では、励磁軸方向の値についてはγまたはdというサフィックスを付し、トルク軸方向の値についてはδまたはqというサフィックスを付し、1次側の値については1またはsというサフィックスを付し、2次側の値については2またはrというサフィックスを付した。
そして、トルク電流指令値作成手段130は、制御装置2に入力される励磁電流指令値P1とトルク指令値P2からトルク電流指令値P0を作成することができる。なお、励磁電流指令値P1をiγs *、トルク指令値P2をT*、トルク電流指令値P0をiδs *とすると、以下の(1)式にてトルク電流指令値P0を求めることができる。
iδs *=T*r/(pM2iγs *) ・・・(1)
ただし、
M:励磁インダクタンス
r:二次インダクタンス
p:極対数
である。
三相/回転二相座標変換手段120は、積分器140から出力された位相角P14に基づいて、電流検出手段30にて検出された三相電流の検出値を変換することで、励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6を算出するとともに、電圧検出手段20にて検出された三相電圧の検出値を変換することで、励磁電圧検出値P7およびトルク電圧検出値P8を算出することができる。
電流制御手段100は、三相/回転二相座標変換手段120にて算出された励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6と、励磁電流指令値P1およびトルク電流指令値P0との各偏差に基づいて、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4をそれぞれ算出することができる。
回転二相/三相座標変換手段110は、積分器140から出力された位相角P14に基づいて、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4を三相の電圧指令に変換し、インバータ10に出力することができる。
すべり周波数演算手段150は、トルク電流検出値P6を励磁電流検出値P5で除した値を二次時定数の逆数に掛けることにより、誘導電動機40のすべり周波数P9を算出することができる。
加算器71は、すべり周波数演算手段150から出力されたすべり周波数P9と、速度検出手段50にて検出された回転速度検出値P10を加算することにより、一次周波数指令値P11を算出することができる。
軸ずれ補償器160は、励磁電流検出値P5、トルク電流検出値P6および励磁電圧検出値P7に基づいて誘起電圧の励磁軸成分を算出し、誘導電動機40の二次磁束に基づく軸と、制御装置2内の励磁軸の角度に基づいて一次周波数補償値P12を算出することができる。
図4は、図3の軸ずれ補償器の概略構成を示すブロック図である。
図4において、軸ずれ補償器160には、誘起電圧演算回路510および位置ずれ量演算回路520が設けられている。
ここで、誘起電圧演算回路510には、励磁電流検出値P5、トルク電流検出値P6および励磁電圧検出値P7が入力され、励磁軸誘起電圧P41を出力することができる。なお、励磁軸誘起電圧P41をe2dとすると、励磁軸誘起電圧e2dは、以下の(2)式にて求めることができる。
2d=v1d−(R1+d/dtLσ)i1d+ω1Lσi1q ・・・(2)
ただし、
1d:電圧の励磁軸成分
ω1:一次周波数
1d:励磁軸電流
1q:トルク軸電流
1:一次抵抗
Lσ:漏れインダクタンス
である。
また、位置ずれ量演算回路520には、一次周波数指令値P11および励磁軸誘起電圧P41が入力され、一次周波数補償値P12を出力することができる。なお、一次周波数補償値P12をΔω1とすると、一次周波数補償値Δω1は、以下の(3)式にて求めることができる。
Δω1=sgn(ω1 *)Kp{e2d+(1/TI)∫e2ddt} ・・・(3)
ただし、
ω1 *:一次周波数指令値
sgn(ω1 *):ω1 *の符号データ
p:比例ゲイン
I:積分時定数
である。
また、図3において、加算器72は、加算器71から出力された一次周波数指令値P11と、軸ずれ補償器160にて算出された一次周波数補償値P12を加算することにより、一次周波数指令値P13を算出することができる。
積分器140は、加算器72から出力された一次周波数指令値P13を積分することにより、位相角P14を算出することができる。
そして、励磁電流指令値P1およびトルク指令値P2はトルク電流指令値作成手段130に入力されるとともに、励磁電流指令値P1は電流制御手段100に入力される。そして、励磁電流指令値P1およびトルク指令値P2がトルク電流指令値作成手段130に入力されると、トルク電流指令値作成手段130は、(1)式の演算を行うことでトルク電流指令値P0を作成し、電流制御手段100に出力する。
また、電流検出手段30にて検出された三相電流の検出値は三相/回転二相座標変換手段120に入力されるとともに、電圧検出手段20にて検出された三相電圧の検出値は三相/回転二相座標変換手段120に入力され、積分器140にて算出された位相角P14は三相/回転二相座標変換手段120および回転二相/三相座標変換手段110に入力される。そして、三相/回転二相座標変換手段120は、積分器140から出力された位相角P14に基づいて、三相電流の検出値を励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6に変換し、電流制御手段100、すべり周波数演算手段150および軸ずれ補償器160に出力するとともに、三相電圧の検出値を励磁電圧検出値P7およびトルク電圧検出値P8に変換し、軸ずれ補償器160に出力する。
そして、電流制御手段100は、励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6を三相/回転二相座標変換手段120から受け取り、トルク電流指令値P0をトルク電流指令値作成手段130から受け取り、励磁電流指令値P1を外部から受け取ると、励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6と、励磁電流指令値P1およびトルク電流指令値P0との各偏差に基づいて、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4をそれぞれ算出し、回転二相/三相座標変換手段110に出力する。
そして、回転二相/三相座標変換手段110は、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4を電流制御手段100から受け取ると、積分器140から出力された位相角P14に基づいて、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4を三相の電圧指令に変換し、インバータ10に出力する。
また、すべり周波数演算手段150は、励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6を三相/回転二相座標変換手段120から受け取ると、トルク電流検出値P6を励磁電流検出値P5で除した値を二次時定数の逆数に掛けることにより、すべり周波数P9を算出し、加算器71に出力する。また、速度検出手段50にて検出された回転速度検出値P10は加算器71に出力される。そして、加算器71は、すべり周波数P9をすべり周波数演算手段150から受け取るとともに、回転速度検出値P10を速度検出手段50から受け取ると、すべり周波数P9と回転速度検出値P10とを加算することにより、一次周波数指令値P11を算出し、軸ずれ補償器160および加算器72に出力する。
そして、軸ずれ補償器160は、励磁電流検出値P5、トルク電流検出値P6、励磁電圧検出値P7を三相/回転二相座標変換手段120から受け取るとともに、一次周波数指令値P11を加算器71から受け取ると、(2)、(3)式の演算を行うことで一次周波数補償値P12を算出し、加算器72に出力する。
そして、加算器72は、一次周波数指令値P11を加算器71から受け取るとともに、一次周波数補償値P12を軸ずれ補償器160から受け取ると、一次周波数指令値P11と一次周波数補償値P12とを加算することにより、一次周波数指令値P13を算出し、積分器140に出力する。そして、積分器140は、一次周波数指令値P13を加算器72から受け取ると、一次周波数指令値P13を積分することにより、位相角P14を算出し、三相/回転二相座標変換手段120および回転二相/三相座標変換手段110に出力する。
これにより、軸ずれ補償器160にて一次周波数を補正することができ、制御装置2内の励磁軸の方向と誘導電動機40の磁束軸の方向とを一致させることが可能となることから、磁束演算を正確に行うことができ、指令値どおりのトルクを発生させることができる。
ただし、図3の構成では、電動機パラメータを用いて求めた励磁軸誘起電圧e2dに基づいて一次周波数補償値Δω1を求めているため、動作条件によって誘導電動機40のインダクタンスが変動する場合には、一次周波数補償値P12の演算精度が劣化する。例えば、誘導電動機40の二次漏れインダクタンスは、二次電流の大きさにより変化する。具体的には、非特許文献1には、回転子バーの周りに磁気飽和が起こる磁路があると、二次電流が変化した時に漏れインダクタンスが変化する現象が実験で示されている。また、(2)式から、励磁軸誘起電圧e2dの演算における漏れインダクタンスの誤差の影響は、一次周波数ω1に比例して大きくなることが判る。
一方、非特許文献2には、通常はモータの定数は拘束試験で測定されるが、通常運転時にもモータの二次インダクタンスを測定できる方法が開示されている。この方法では、二次時定数の同定が行われるが、二次時定数は二次インダクタンスを二次抵抗値で除した値であるので、短時間に負荷電流が変化し、二次時定数の変化が観測された場合、抵抗の変化はインダクタンスの変化に比べて非常に遅いため、二次時定数の変化は二次インダクタンスの変化に起因するとみなすことができる。
非特許文献2の方法では、以下の(4)式の無効電力成分を利用する。
F=Lr/M{(vd−σLsd/dtid)iq−(vq−σLsd/dtiq)id} ・・・(4)
ただし、
d:誘導電動機40の三相電流を固定座標上で三相二相変換した時の励磁軸電流成分
q:誘導電動機40の三相電流を固定座標上で三相二相変換した時のトルク軸電流成分
d:誘導電動機40の三相電流を固定座標上で三相二相変換した時の励磁軸電圧成分
q:誘導電動機40の三相電流を固定座標上で三相二相変換した時のトルク軸電圧成分
s:誘導電動機40の一次インダクタンス
である。
この(4)式は、誘導電動機40の二次時定数と制御装置2内ですべり周波数演算に利用される二次時定数とが等しければ、以下の(5)式と一致する。
*=−Mω1iγs 2 ・・・(5)
非特許文献2の方法では、(4)式のFと(5)式のF*との差をPI演算することにより、二次時定数を同定する。この非特許文献2で提案されているアルゴリズムを適用することにより、無負荷時と一次周波数ω1が低い場合に二次時定数を安定して同定することができる。
このため、負荷電流の変化に起因して二次漏れインダクタンスが変化した場合においても、同定された二次時定数から二次インダクタンスLrを精度よく求めることができ、励磁インダクタンスMが変化しなければ、二次漏れインダクタンスを正確に求めることができる。
特開2000−333500号公報 小倉和也・山本康弘・鉢呂友康「誘導電動機における二次漏れインダクタンスの非線形モデル」,平成12年電気学会産業応用部門大会,pp.165−168 若林誠一郎・久保田寿夫・松瀬貢規「誘導電動機の二次時定数同定における固定トレース法アルゴリズムの改善−実機実験による検証」,平成12年電気学会産業応用部門大会,No.167
しかしながら、非特許文献2に開示された方法では、励磁電流が小さく、励磁電流が多少変化しても励磁インダクタンスMが変化しない場合には、二次漏れインダクタンスを正確に求めることができるが、励磁電流が大きくなり、鉄心が飽和しつつある状態に動作点が置かれる場合には、二次漏れインダクタンスの算出精度が劣化するという問題があった。
図5は、誘導電動機の内部構成を模式的に示す断面図である。
図5において、ロータ101には、鉄心104が設けられるとともに、鉄心104には回転子バー102が装着され、ロータ101の周囲には固定子巻線103が配置されている。
ここで、ベクトル制御される誘導電動機40では、励磁磁束が通る位置の近傍に最大のトルク電流が流れる回転子バー102が配置されているため、トルク電流により回転子バー102の周囲に形成される漏れ磁束が励磁磁束と重なり合う部分が発生する。
このため、トルク電流が増加すると、回転子バー102の周囲に形成される漏れ磁束は増加するものの、回転子バー102の周囲に励磁磁束が多く存在すると、磁気飽和が発生する。この結果、励磁電流による磁束は減少し、回転子バー102により磁束が飽和して増加するのが抑えられることから、トルク軸の二次漏れインダクタンスおよび励磁軸方向の励磁インダクタンスは、負荷電流の大きさに応じて減少する。
従って、非特許文献2に開示された方法では、無効電力の変化が、励磁インダクタンスの変化によるものか、二次漏れインダクタンスの変化によるものか区別することができず、二次漏れインダクタンスを正確に求めることができなくなる。また、トルク軸と励磁軸のインダクタンスの値を互いに異なる値に設定する必要がある。
そこで、本発明の目的は、誘導電動機に負荷をかけた時のトルク軸方向の励磁インダクタンスの変化と二次漏れインダクタンスの変化とを計測することが可能な誘導電動機の制御装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載の誘導電動機の制御装置によれば、トルク軸方向のエアギャップ磁束がゼロになるように決定された一次周波数に基づいて誘導電動機を動作させた時の前記誘導電動機の入出力の観測値に基づいて、励磁軸方向の励磁インダクタンスとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスとを推定する励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段と、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段にて算出された励磁軸方向の励磁インダクタンスとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスとを記憶する励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス記憶手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2記載の誘導電動機の制御装置によれば、前記励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス記憶手段に記憶された励磁軸方向の励磁インダクタンスを考慮しつつ、励磁電流指令値とトルク指令値からトルク電流指令値を作成するトルク電流指令値作成手段を備えることを特徴とする。
また、請求項3記載の誘導電動機の制御装置によれば、前記励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス記憶手段に記憶されたトルク軸方向の二次漏れインダクタンスを考慮することで誘起電圧の励磁軸成分を算出し、前記誘導電動機の二次磁束に基づく軸と、制御装置内の励磁軸の角度に基づいて、一次周波数補償値を算出する軸ずれ補償器を備えることを特徴とする。
また、請求項4記載の誘導電動機の制御装置によれば、前記励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段は、前記誘導電動機に印加される電圧の検出値から一次電圧による電圧降下分を差し引いた値を一次周波数で割った値から励磁軸一次磁束およびトルク軸一次磁束を算出する一次磁束演算手段と、前記一次磁束演算手段にて算出されたトルク軸一次磁束、トルク電流および前記誘導電動機の回転速度に基づいて一次周波数を算出する一次周波数演算手段と、励磁軸方向の励磁インダクタンス値と励磁軸一次電流値とを乗算して得られた値と、励磁軸方向の励磁インダクタンスと公称値の二次漏れインダクタンスとを足した値と励磁軸二次電流値とを乗算して得られた値とを加算して励磁軸二次磁束を算出する二次磁束演算手段と、前記一次磁束演算手段にて算出された励磁軸一次磁束および前記二次磁束演算手段にて算出された励磁軸二次磁束に基づいて励磁軸二次電流を算出し、前記励磁軸二次電流を用いることで励磁軸方向の励磁インダクタンスとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスを算出する励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス演算手段とを備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、トルク軸方向のエアギャップ磁束がゼロになるように決定された一次周波数に基づいて誘導電動機を動作させた時の入出力を観測することで、誘導電動機に負荷をかけた時の励磁軸方向の励磁インダクタンスの変化とトルク軸方向の二次漏れインダクタンスの変化とを計測することが可能となる。このため、励磁電流が大きくなり、鉄心が飽和しつつある状態に動作点が置かれた場合においても、二次漏れインダクタンスを精度よく算出することが可能となり、磁束演算を正確に行うことが可能となることから、指令値どおりのトルクを発生させることができる。
以下、本発明の実施形態に係る誘導電動機の制御装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る誘導電動機の制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、誘導電動機40には、スイッチング動作によって直流を可変電圧可変周波数の交流に変換するインバータ10が接続され、誘導電動機40の回転軸には負荷45が接続され、インバータ10には、PWM方式にてインバータ10をスイッチング制御する制御装置1が接続されている。そして、誘導電動機40の入力側には、インバータ10から出力される交流の電圧を検出する電圧検出手段20、インバータ10から出力される交流の電流を検出する電流検出手段30が設けられ、負荷45側には、誘導電動機40の回転速度を検出する速度検出手段50が設けられている。
ここで、誘導電動機の制御装置1には、トルク電流指令値作成手段135、電流制御手段100、回転二相/三相座標変換手段110、三相/回転二相座標変換手段120、すべり周波数演算手段150、軸ずれ補償器165、加算器61、減算器62、積分器140、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310、切り替え手段320が設けられている。
なお、電流制御手段100、回転二相/三相座標変換手段110、三相/回転二相座標変換手段120、すべり周波数演算手段150、積分器140は図3の構成と同様である。
また、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300は、トルク軸方向のエアギャップ磁束がゼロになるように決定された一次周波数に基づいて誘導電動機40を動作させた時の誘導電動機40の入出力の観測値に基づいて、励磁軸の磁気飽和を考慮した励磁インダクタンスMγとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδとを推定することができる。具体的には、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300は、励磁電流検出値P5、トルク電流検出値P6、励磁電圧検出値P7、トルク電圧検出値P8、すべり周波数P24、回転速度検出値P10を入力とし、トルク電流検出値P6に対応した励磁軸方向の励磁インダクタンスMγおよびトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδを出力するとともに、励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδを推定するために必要な一次周波数P22を出力することができる。
励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310は、トルク電流検出値P6を入力とし、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300にて算出された励磁軸方向の励磁インダクタンスMγとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδとをトルク電流検出値P6に対応させて記憶することができる。
切り替え手段320は、励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδを推定する場合には、励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδを推定するために必要な一次周波数P22を出力として選択し、誘導電動機40の通常運転時には、すべり周波数演算手段150から出力されたすべり周波数P9が軸ずれ補償器165にて算出された一次周波数補償値P20にて補償された一次周波数指令値P21を出力として選択することができる。
トルク電流指令値作成手段135は、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310に記憶された励磁軸方向の励磁インダクタンスMγを考慮しつつ、励磁電流指令値P1とトルク指令値P2からトルク電流指令値P00を作成することができる。なお、トルク電流指令値作成手段135は、(1)式の公称値の励磁インダクタンスMの代わりに励磁軸方向の励磁インダクタンスMγ、(1)式の二次インダクタンスLrの代わりに励磁軸方向の励磁インダクタンスMγと公称値の二次漏れインダクタンスlrとを足した値Lrγ=Mγ+lrを用いることで、以下の(6)式にてトルク電流指令値P00=iδs *を求めることができる。
iδs *=T*rγ/(pMγ2iγs *) ・・・(6)
軸ずれ補償器165は、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310に記憶されたトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδを考慮することで誘起電圧の励磁軸成分を算出し、誘導電動機40の二次磁束に基づく軸と、制御装置1内の励磁軸の角度に基づいて、一次周波数補償値P20を算出することができる。なお、軸ずれ補償器165は、励磁軸誘起電圧e2dを求める場合、(2)式の代わりに以下の(7)式を用いることができる。
2d=v1d−(R1+d/dtLσ)i1d+ω1Lσ21q ・・・(7)
ただし、(7)式の最後の項において、Lσ2=(1−M2/(LrσLs))Ls、Lrσ=M+lrδとし、トルク軸磁束の漏れ磁束を計算するために、トルク軸の二次漏れインダクタンスlrδを用いることができる。
加算器61は、すべり周波数演算手段150から出力されたすべり周波数P9と、軸ずれ補償器165にて算出された一次周波数補償値P20を加算することにより、一次周波数指令値P21を算出することができる。
減算器62は、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300より出力された一次周波数P22から回転速度検出値P10を減算することにより、すべり周波数P24を算出することができる。
なお、図1の実施形態では、インバータ10から出力される交流の電圧を検出するために、電圧検出手段20を設ける方法について説明したが、インバータ10に与える電圧指令値からインバータ10の出力電圧を正確に算出することができるならば、電圧検出手段20の代わりに、電圧指令値からインバータ10の出力電圧を推定する電圧推定手段を設けるようにしてもよい。
そして、励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδを推定する場合、切り替え手段320は、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300から出力される一次周波数P22を出力として選択する。
そして、誘導電動機40は負荷45をかけた状態で運転され、定常状態にあるものとすると、三相/回転二相座標変換手段120にて算出された励磁電流検出値P5、トルク電流検出値P6、励磁電圧検出値P7およびトルク電圧検出値P8は励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300に入力されるとともに、速度検出手段50にて検出された回転速度検出値P10は励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300に入力される。
そして、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300は、トルク軸方向のエアギャップ磁束がゼロになるように一次周波数P22を決定する。そして、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300にて決定された一次周波数P22は、切り替え手段320を介して積分器140に出力され、積分器140にて一次周波数P22が積分されることで、位相角P23が算出された後、回転二相/三相座標変換手段110および三相/回転二相座標変換手段120に出力される。
そして、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300は、トルク軸方向のエアギャップ磁束がゼロになるように決定した一次周波数P22に基づいて誘導電動機40を動作させた時の励磁電流検出値P5、トルク電流検出値P6、励磁電圧検出値P7およびトルク電圧検出値P8を用いることにより、励磁軸方向の励磁インダクタンスMγおよびトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδを推定し、それらの励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδを励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310に記憶する。
そして、誘導電動機40の通常運転を行う場合、切り替え手段320は、加算器61から出力される一次周波数指令値P21を出力として選択する。そして、励磁電流指令値P1およびトルク指令値P2はトルク電流指令値作成手段135に入力されるとともに、励磁電流指令値P1は電流制御手段100に入力される。また、三相/回転二相座標変換手段120にて算出されたトルク電流検出値P6は励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310に入力され、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310は、トルク電流検出値P6に対応した励磁インダクタンスMγをトルク電流指令値作成手段135に入力するとともに、トルク電流検出値P6に対応した二次漏れインダクタンスlrδを軸ずれ補償器165に入力する。
そして、励磁電流指令値P1、トルク指令値P2および励磁インダクタンスMγがトルク電流指令値作成手段135に入力されると、トルク電流指令値作成手段135は、(6)式の演算を行うことでトルク電流指令値P00を作成し、電流制御手段100に出力する。
また、三相/回転二相座標変換手段120は、積分器140から出力された位相角P23に基づいて、三相電流の検出値を励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6に変換し、電流制御手段100、すべり周波数演算手段150および軸ずれ補償器165に出力するとともに、三相電圧の検出値を励磁電圧検出値P7およびトルク電圧検出値P8に変換し、軸ずれ補償器165に出力する。
そして、電流制御手段100は、励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6を三相/回転二相座標変換手段120から受け取り、トルク電流指令値P00をトルク電流指令値作成手段135から受け取り、励磁電流指令値P1を外部から受け取ると、励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6と、励磁電流指令値P1およびトルク電流指令値P00との各偏差に基づいて、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4をそれぞれ算出し、回転二相/三相座標変換手段110に出力する。
そして、回転二相/三相座標変換手段110は、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4を電流制御手段100から受け取ると、積分器140から出力された位相角P23に基づいて、励磁軸電圧指令値P3およびトルク軸電圧指令値P4を三相の電圧指令に変換し、インバータ10に出力する。
また、すべり周波数演算手段150は、励磁電流検出値P5およびトルク電流検出値P6を三相/回転二相座標変換手段120から受け取ると、トルク電流検出値P6を励磁電流検出値P5で除した値を二次時定数の逆数に掛けることにより、すべり周波数P9を算出し、加算器61に出力する。
また、軸ずれ補償器165は、二次漏れインダクタンスlrδを励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310から受け取るとともに、励磁電流検出値P5、トルク電流検出値P6、励磁電圧検出値P7を三相/回転二相座標変換手段120から受け取ると、(7)式および(3)式の演算を行うことで一次周波数補償値P20を算出し、加算器61に出力する。
そして、加算器61は、すべり周波数P9をすべり周波数演算手段150から受け取るとともに、一次周波数補償値P20を軸ずれ補償器165から受け取ると、すべり周波数P9と一次周波数補償値P20とを加算することにより、一次周波数指令値P21を算出し、切り替え手段320を介して積分器140に出力する。そして、積分器140は、一次周波数指令値P21を加算器61から受け取ると、一次周波数指令値P21を積分することにより、位相角P23を算出し、三相/回転二相座標変換手段120および回転二相/三相座標変換手段110に出力する。
これにより、トルク軸方向のエアギャップ磁束がゼロになるように決定された一次周波数に基づいて誘導電動機40を動作させた時の入出力を観測することで、誘導電動機40に負荷をかけた時の励磁軸方向の励磁インダクタンスMγの変化とトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδの変化とを計測することが可能となる。このため、励磁電流が大きくなり、鉄心が飽和しつつある状態に動作点が置かれた場合においても、二次漏れインダクタンスを精度よく算出することが可能となり、磁束演算を正確に行うことが可能となることから、指令値どおりのトルクを発生させることができる。
図2は、図1の励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段の概略構成を示すブロック図である。
図2において、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300には、一次磁束演算手段400、一次周波数演算手段410、二次磁束演算手段420および励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス演算手段430が設けられている。
なお、以下の説明では、励磁電流が変化しないため、一次漏れインダクタンスlsと励磁軸方向の二次漏れインダクタンスlrγとは公称値からあまり変化しないものとする。また、誘導電動機40は負荷45をかけた状態で運転され、定常状態にあるものとする。
ここで、一次磁束演算手段400は、三相/回転二相座標変換手段120から出力された励磁電圧検出値P7およびトルク電圧検出値P8から一次抵抗による電圧降下分を差し引いた値を一次周波数で割った値から励磁軸一次磁束λγsおよびトルク軸一次磁束λδsを算出することができる。具体的には、一次磁束演算手段400は、以下の(8)式の演算を行うことにより、励磁軸一次磁束λγsおよびトルク軸一次磁束λδsを算出することができる。
λγs=(vδs−Rsiδs)/ω1、λδs=−(vγs−Rsiγs)/ω1 ・・・(8)
ただし、
vγs:励磁電圧検出値
vδs:トルク電圧検出値
iγs:励磁軸一次電流
iδs:トルク軸一次電流
s:一次抵抗
である。
一次周波数演算手段410は、一次磁束演算手段400にて算出されたトルク軸一次磁束λδsとトルク軸一次電流iδsから偏差(λδs−lsiδs)を計算し、偏差(λδs−lsiδs)をPI演算した値を回転速度の値に足すことで、一次周波数ω1を算出することができる。具体的には、一次周波数演算手段410は、以下の(9)式の演算を行うことにより、一次周波数ω1を算出することができる。
ω1=Kp(λδs−lsiδs)+Ki∫(λδs−lsiδs)+ωre ・・・(9)
ただし、
s:一次漏れインダクタンス
p:比例ゲイン
i:積分ゲイン
ωre:回転速度
である。
このように、一次周波数ω1を制御することにより、トルク軸一次磁束λδsはlsiδsに収束し、トルク軸のエアギャップ磁束λδmがゼロに収束する。この時、トルク軸一次電流iδsとトルク軸二次電流iδrの大きさは等しくなり、iδs=−iδrという関係を満たす。また、トルク軸二次磁束λδrはlrδiδsに等しくなる。
二次磁束演算手段420は、トルク軸方向のエアギャップ磁束λδmがゼロの時のトルク軸一次電流iδsとトルク軸二次電流iδrの関係、トルク軸一次磁束λδsおよびトルク軸二次磁束λδrの値に基づいて、二次抵抗とトルク電流を掛けた値をすべり周波数で割った値から励磁軸二次磁束λγrを算出することができる。
ここで、励磁軸一次磁束λγsおよび励磁軸二次磁束λγrは、以下の(10)式および(11)式でそれぞれ表すことができる。
λγs=Mγiγr+Lsiγs=Mγiγm+lsiγs ・・・(10)
λγr=Mγiγs+Lrγiγr=Mγiγm+lrγiγr ・・・(11)
ただし、
iγm=iγs+iγr
iγs:励磁軸一次電流
iγr:励磁軸二次電流
rγ:励磁軸の二次漏れインダクタンス
である。
励磁軸一次磁束λγsおよび励磁軸二次磁束λγrの値には、トルク電流を増やすことで変化する励磁インダクタンスMγが含まれているが、励磁軸一次磁束λγsおよび励磁軸二次磁束λγrを観測的に算出することができるので、励磁インダクタンスMγを算出することができる。
励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス演算手段430は、一次磁束演算手段400にて算出された励磁軸一次磁束λγsおよび二次磁束演算手段420にて算出された励磁軸二次磁束λγrに基づいて励磁軸二次電流iγrを算出し、励磁軸二次電流を用いることで励磁軸方向の励磁インダクタンスMγとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδを算出することができる。具体的には、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス演算手段430は、(10)式および(11)式を用いて、以下の(12)式の演算を行うことにより、励磁軸二次電流iγrおよび励磁インダクタンスMγを算出することができる。
iγr=(λγr−(λγs−lsiγs))/lrγ、 Mγ=(λγs−lsiγs)/iγm
・・・(12)
また、励磁軸二次電流iγrを用いることにより、以下の(13)式にてトルク軸方向の二次漏れインダクタンスlrδを算出することができる。
rδ=−Rriγr/ωseiδs ・・・(13)
そして、誘導電動機40の運転範囲に応じて、大きさの異なるトルク電流を流す運転を行い、(12)式および(13)式の演算によって各トルク電流に対する励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδを求めてから、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310に格納することができる。
あるいは、誘導電動機40の運転範囲が不明であれば、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段300が出力する一次周波数を用いても誘導電動機40のトルク制御が可能であるので、この一次周波数を用いて誘導電動機40の運転を行いながら、(12)式および(13)式の演算によって各トルク電流に対する励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδを求め、励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310に格納するようにしてもよい。
そして、各トルク電流に対する励磁インダクタンスMγおよび二次漏れインダクタンスlrδが励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル310に格納されると、切り替え手段320を切り替えることで、加算器61から出力される一次周波数指令値P21を積分器140に入力し、誘導電動機40の通常運転を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る誘導電動機の制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段の概略構成を示すブロック図である。 従来の誘導電動機の制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図3の軸ずれ補償器の概略構成を示すブロック図である。 誘導電動機の内部構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 誘導電動機の制御装置
10 インバータ
20 電圧検出手段
30 電流検出手段
40 誘導電動機
45 負荷
50 速度検出手段
61 加算器
62 減算器
100 電流制御手段
110 回転二相/三相座標変換手段
120 三相/回転二相座標変換手段
135 トルク電流指令値作成手段
140 積分器
150 すべり周波数演算手段
165 軸ずれ補償器
300 励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段
310 励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス参照テーブル
320 切り替え手段
400 一次磁束演算手段
410 一次周波数演算手段
420 二次磁束演算手段
430 励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス演算手段

Claims (4)

  1. トルク軸方向のエアギャップ磁束がゼロになるように決定された一次周波数に基づいて誘導電動機を動作させた時の前記誘導電動機の入出力の観測値に基づいて、励磁軸方向の励磁インダクタンスとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスとを推定する励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段と、
    励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段にて算出された励磁軸方向の励磁インダクタンスとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスとを記憶する励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス記憶手段とを備えることを特徴とする誘導電動機の制御装置。
  2. 前記励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス記憶手段に記憶された励磁軸方向の励磁インダクタンスを考慮しつつ、励磁電流指令値とトルク指令値からトルク電流指令値を作成するトルク電流指令値作成手段を備えることを特徴とする請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
  3. 前記励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス記憶手段に記憶されたトルク軸方向の二次漏れインダクタンスを考慮することで誘起電圧の励磁軸成分を算出した値に基づいて、一次周波数補償値を算出する軸ずれ補償器を備えることを特徴とする請求項1または2記載の誘導電動機の制御装置。
  4. 前記励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス推定手段は、
    前記誘導電動機に印加される電圧の検出値から一次電圧による電圧降下分を差し引いた値を一次周波数で割った値から励磁軸一次磁束およびトルク軸一次磁束を算出する一次磁束演算手段と、
    前記一次磁束演算手段にて算出されたトルク軸一次磁束、トルク電流および前記誘導電動機の回転速度に基づいて一次周波数を算出する一次周波数演算手段と、
    励磁軸方向の励磁インダクタンス値と励磁軸一次電流値とを乗算して得られた値と、励磁軸方向の励磁インダクタンスと公称値の二次漏れインダクタンスとを足した値と励磁軸二次電流値とを乗算して得られた値とを加算して励磁軸二次磁束を算出する二次磁束演算手段と、
    前記一次磁束演算手段にて算出された励磁軸一次磁束および前記二次磁束演算手段にて算出された励磁軸二次磁束に基づいて励磁軸二次電流を算出し、前記励磁軸二次電流を用いることで励磁軸方向の励磁インダクタンスとトルク軸方向の二次漏れインダクタンスを算出する励磁インダクタンス・二次漏れインダクタンス演算手段とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の誘導電動機の制御装置。
JP2008056463A 2008-03-06 2008-03-06 誘導電動機の制御装置 Active JP5266803B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008056463A JP5266803B2 (ja) 2008-03-06 2008-03-06 誘導電動機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008056463A JP5266803B2 (ja) 2008-03-06 2008-03-06 誘導電動機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009213331A JP2009213331A (ja) 2009-09-17
JP5266803B2 true JP5266803B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=41185924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008056463A Active JP5266803B2 (ja) 2008-03-06 2008-03-06 誘導電動機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5266803B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3029734B2 (ja) * 1992-04-23 2000-04-04 株式会社東芝 誘導電動機制御装置
JP3265768B2 (ja) * 1993-11-25 2002-03-18 株式会社明電舎 可変速装置
JPH07163188A (ja) * 1993-11-30 1995-06-23 Meidensha Corp 誘導電動機のトルクブースト制御装置
JP3161237B2 (ja) * 1994-08-15 2001-04-25 松下電器産業株式会社 誘導電動機制御装置
JPH118900A (ja) * 1997-06-16 1999-01-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子機器
JP3827052B2 (ja) * 1999-05-21 2006-09-27 富士電機機器制御株式会社 誘導電動機の可変速制御装置
JP4667741B2 (ja) * 2003-12-25 2011-04-13 三菱電機株式会社 誘導電動機の制御装置
JP2006050766A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Yaskawa Electric Corp 誘導電動機ドライブ装置とそのチューニング方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009213331A (ja) 2009-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5104239B2 (ja) 永久磁石形同期電動機の制御装置
JP5223109B2 (ja) 永久磁石形同期電動機の制御装置
KR101700051B1 (ko) 동기 전동기의 구동 장치
JP2010011564A (ja) 永久磁石同期電動機の制御装置、及び電動機制御システム
JP6179389B2 (ja) 電動機の制御装置
JP5276688B2 (ja) 同期機制御装置
JP6166601B2 (ja) モータ制御装置及び発電機制御装置
JP5994355B2 (ja) 永久磁石形同期電動機の制御装置
JP5416183B2 (ja) 永久磁石同期電動機の制御装置
JP4053511B2 (ja) 巻線界磁式同期機のベクトル制御装置
JP5050387B2 (ja) モーター制御装置
JP6033381B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
US20230198438A1 (en) Rotary machine control device
US10333446B2 (en) Controller for induction motor
JP2017077099A (ja) 交流モータの鉄損を補償する制御装置
JP5957809B2 (ja) モータ制御装置
US20230216439A1 (en) Motor iron-loss calculation device and motor control device comprising same
JP5266803B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
JP7251424B2 (ja) インバータ装置及びインバータ装置の制御方法
JP6108114B2 (ja) 永久磁石形同期電動機の制御装置
JP5925058B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
JP2018125955A (ja) モータ制御装置
JP4346574B2 (ja) サーボモータ制御装置
JP3067660B2 (ja) 誘導電動機の制御方法
JP5040605B2 (ja) 永久磁石形同期電動機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20101015

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5266803

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250