JP5200156B1 - 取水用除塵装置及び水力発電装置 - Google Patents

取水用除塵装置及び水力発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スクリーン材に塵が付着しにくく、メンテナンスをしなくても長期間に亘ってスクリーン材が詰まることなく、安定して取水することのできる取水用除塵装置及びそれを用いた水力発電装置を提供する。
【解決手段】取水用除塵装置を、取水口41から上流側に連続する水路の流れ方向に沿った領域をメッシュ状のスクリーン材12で囲う籠状の除塵ボックス10と、除塵ボックス10におけるスクリーン材12の内面に対して水路の流れ方向に所定間隔を隔てて固定された複数枚の案内板20とで構成した。それぞれの案内板20は、水路の下流側を向くその基端縁がスクリーン材12の内面に固定されて、水路の上流側を向くその先端縁がその基端縁が固定された箇所のスクリーン材12の内面から除塵ボックス10の内側に浮き上がるように傾斜した状態に設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、水路に設置した取水口の上流側に取り付けて該取水口から流入する水に塵が混入しないようにするための取水用除塵装置と、該取水用除塵装置を利用した水力発電装置とに関する。
水流によって発電機を駆動して電力を得る水力発電装置としては、これまでに各種のものが提案されている。この種の水力発電装置においては、取水を行う水路などを流れる落ち葉やゴミなどの塵が発電機に流れ込まないように、取水口において除塵を行うことが肝要である。取水口において除塵を行う取水用除塵装置としては、メッシュ状のスクリーン材で取水口を覆うものが一般的である。しかし、この種の取水用除塵装置にあっては、使用するうちに、上記の塵などによってスクリーン材が目詰まりしてしまい、所望の水量を取水できなくなるという欠点があった。このため、スクリーン材を数日おきに清掃する必要があった。したがって、メンテナンスを定期的に行わないと、安定して発電できなくなるという問題があった。
ところで、これまでには、スクリーン材の目詰まりを防止することを目的とした取水用除塵装置も提案されている。例えば、特許文献1には、スクリーン材を水流の向きに対して登り傾斜に配し、流れてくる塵を当該スクリーン材の上部に集めて他の水路(余水路)に流すようにした取水用除塵装置が記載されている。しかし、特許文献1の取水用除塵装置は、水位が低い場合には、余水路の高さまで塵が達せず、塵が余水路から流れなくなってスクリーン材を目詰まりさせるという欠点があった。このため、特許文献1の取水用除塵装置は、水位の変化しやすい水路などにおいては、好適に使用することができなかった。
また、特許文献2には、スクリーン材を水流の向きに対して下り傾斜に配し、流れてくる塵をスクリーン材の下方から下流側に流すようにした取水用除塵装置が記載されている。特許文献2の取水用除塵装置は、塵の比重がある程度大きい場合には有効であると考えられる。しかし、比重の小さい塵は、水流によってスクリーン材に押し付けられるため、やはり、スクリーン材が目詰まりを起こす可能性は否定できなかった。
さらに、特許文献3には、スクリーン材付近に設けた噴射手段から空気や水流を噴射させ、その噴射された空気や水流によってスクリーン材に付着した塵を除去するようにした取水用除塵装置が記載されている。しかし、特許文献3の取水用除塵装置は、噴射手段の駆動に電力などの動力を要するため、発電量が数kW程度の小型の水力発電装置に採用するものとしては適切ではなかった。また、特許文献3の取水用除塵装置は、噴射手段を設ける分、製造コストが高くなるという欠点もあった。
特開2007−224682号公報 実開昭56−016636号公報 特開2007−107269号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、スクリーン材に塵が付着しにくく、メンテナンスをしなくても長期間に亘ってスクリーン材が詰まることなく、安定して取水することのできる取水用除塵装置を提供するものである。また、電力などの動力を使用することなく、低コストで、水位が変化してもその除塵性能を安定して発揮することのできる取水用除塵装置を提供することも本発明の目的である。さらに、これらの取水用除塵装置を利用した水力発電装置を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、水路に設置した取水口の上流側に取り付けて該取水口から流入する水に塵が混入しないようにするための取水用除塵装置であって、前記取水口から上流側に連続する水路の流れ方向に沿った領域をメッシュ状のスクリーン材で囲う籠状の除塵ボックスと、除塵ボックスにおけるスクリーン材の内面に対して水路の流れ方向に所定間隔を隔てて固定された複数枚の案内板とで構成され、それぞれの案内板が、水路の下流側を向くその基端縁がスクリーン材の内面に固定されて、水路の上流側を向くその先端縁がその基端縁が固定された箇所のスクリーン材の内面から除塵ボックスの内側に浮き上がるように傾斜した状態に設けられたことを特徴とする取水用除塵装置を提供することによって解決される。
このように、スクリーン材の内面に案内板を傾斜して設けることにより、塵がスクリーン材に付着しにくくなることが確認できた。したがって、メンテナンスをしなくても長期間に亘ってスクリーン材が詰まることなく、安定して取水することのできる取水用除塵装置を提供することが可能である。このような現象が生じる理由は定かではないが、案内板を傾斜して設けたことにより、スクリーン材の外面付近に、除塵ボックスの内側から外側へ向かう水の流れ(図3における矢印Bを参照)が発生したことが原因であると考えられる。以下においては、この水の流れを「離反流」と表記する。本発明の取水用除塵装置は、除塵のために電力などの動力を要さず、低コストである。また、除塵ボックスの上部に設けた案内板は、その上面で水流を受けることによって下向きの力を発生させ、その力によって除塵ボックスを水路底部に押し付け、除塵ボックスをより安定させるという効果も奏する。
本発明の取水用除塵装置において、スクリーン材の内面に対するそれぞれの案内板の傾斜角度(図3における角度θを参照)は、水路を流れる水の流速や、案内板を設ける場所などによっても異なり、特に限定されない。しかし、傾斜角度θを小さくしすぎると、上記の離反流が発生しにくくなるおそれがある。このため、傾斜角度θは、通常、5°以上とされる。傾斜角度θは、10°以上とすると好ましく、15°以上とするとより好ましい。一方、傾斜角度θを大きくしすぎると、案内板の面積によっては、取水口から取り入れられる水の流速を低下させるおそれがある。このため、傾斜角度θは、通常、60°以下とされる。傾斜角度θは、45°以下であると好ましく、30°以下であるとより好ましい。傾斜角度θは、20〜25°であると最適である。
また、本発明の取水用除塵装置において、水路の流れ方向に隣り合う案内板の間隔(除塵ボックスの同一面に固定された仕切壁の間隔。図3における間隔Lを参照。)は、水路を流れる水の流速や、案内板を設ける場所などによっても異なり、特に限定されない。しかし、間隔Lを狭くしすぎると、案内板の固定が困難になるばかりか、多数の案内板を固定する必要が生じ、取水用除塵装置の製造コストが増大する。このため、間隔Lは、通常、5cm以上とされる。間隔Lは、10cm以上であると好ましく、15cm以上であるとより好ましい。一方、間隔Lを広くしすぎると、上記の離反流が発生しない場所が生じ、その場所において塵の付着を防止できなくなるおそれがある。このため、間隔Lは、通常、100cm以下とされる。間隔Lは、70cm以下であると好ましく、50cm以下であるとより好ましく、40cm以下であるとさらに好ましい。間隔Lは、20〜35cmとすると最適である。
さらに、本発明の取水用除塵装置において、除塵ボックスの具体的な構造は特に限定されない。しかし、除塵ボックスの製造や設置や除塵性能などを考慮すると、以下のようにすると好ましい。すなわち、除塵ボックスを、その前面を形成する前面用スクリーン材と、その上面を形成する上面用スクリーン材と、その底面を形成する底面用スクリーン材と、その両側の側面(左側面及び右側面)を形成する一対の側面用スクリーン材(左側面用スクリーン材及び右側面用スクリーン材)とで構成し、前面用スクリーン材、上面用スクリーン材、底面用スクリーン材及び一対の側面用スクリーン材のそれぞれの内面に案内板が複数枚ずつ固定する。この場合、取水用除塵装置は、その前面用スクリーン材が水路の上流側を向くように設置し、除塵ボックスの背面(前面用スクリーン材に対向する面)を取水口に接続する。
このとき、前面用スクリーン材が水路の流れに対して垂直となっていると、前面用スクリーン材の外面に対する塵の付着を防止しにくくなったり、流木などが前面用スクリーンに衝突して前面用スクリーンがダメージを受けやすくなったりするおそれがある。このため、前面用スクリーン材は、底面用スクリーン材に対して鋭角を為すように傾斜させると好ましい。底面用スクリーン材に対する前面スクリーン材の傾斜角度(図3における∠Qを参照)の具体的な値は、特に限定されない。しかし、当該傾斜角度を小さくしすぎると、除塵ボックスが長くなり、取水用除塵装置が大型化してしまう。このため、当該傾斜角度は、通常、5°以上とされる。当該傾斜角度は、10°以上であると好ましい。一方、当該傾斜角度を大きくしすぎると、前面用スクリーン材を傾斜させる意義が低下する。このため、当該傾斜角度は、通常、60°以下とされる。当該傾斜角度は、45°以下であると好ましく、30°以下であるとより好ましく、20°以下であるとさらに好ましい。
上述した本発明の取水用除塵装置は、その用途を特に限定されるものではなく、取水する必要のある各種用途に採用することができる。なかでも、水力発電用の取水用除塵装置として好適に採用できる。具体的には、上記の取水用除塵装置と、該取水用除塵装置の下流側に接続された取水装置と、該取水装置から取り入れられた水の流れにより発電する発電機とで構成された水力発電装置として好適である。なかでも、発電量が10kW以下、好ましくは5kW以下、より好ましくは3kW以下の小型水力発電装置に好適に採用することができる。
以上のように、本発明によって、スクリーン材に塵が付着しにくく、メンテナンスをしなくても長期間に亘ってスクリーン材が詰まることなく、安定して取水することのできる取水用除塵装置を提供することが可能になる。また、電力などの動力を使用することなく、低コストで、水位が変化してもその除塵性能を安定して発揮することのできる取水用除塵装置を提供することも可能になる。さらに、これらの取水用除塵装置を利用した水力発電装置を提供することも可能になる。
本発明の取水用除塵装置の全体を示した斜視図である。 本発明の取水用除塵装置からスクリーン材を取り除いた状態を示した斜視図である。 水路に設置された本発明の取水用除塵装置を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示した断面図である。 本発明の取水用除塵装置から前面用スクリーン材と上面用スクリーン材を取り除いた状態を示した平面図である。
[取水用除塵装置の概要]
本発明の取水用除塵装置の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の取水用除塵装置の全体を示した斜視図である。図2は、本発明の取水用除塵装置からスクリーン材を取り除いた状態を示した斜視図である。図2において、各案内板は宙に浮いた状態で示してある。図3は、水路に設置された本発明の取水用除塵装置を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示した断面図である。図4は、本発明の取水用除塵装置から前面用スクリーン材と上面用スクリーン材を取り除いた状態を示した平面図である。以下においては、本発明の取水用除塵装置を水力発電装置に組み込む場合を例に挙げて説明する。
本実施態様の取水用除塵装置は、水路に設置した取水口41の上流側(図中y軸方向負側)に取り付けて取水口41から流入する水に塵が混入しないようにするためのものとなっている。本実施態様の取水用除塵装置は、図1に示すように、取水口41から上流側に連続する水路の流れ方向(図中y軸方向)に沿った領域をメッシュ状のスクリーン材12で囲う籠状の除塵ボックス10と、除塵ボックス10におけるスクリーン材12の内面に対して水路の流れ方向に所定間隔を隔てて固定された複数枚の案内板20と、除塵ボックス10を支持するための複数本の脚部30とで構成している。
[除塵ボックス]
除塵ボックス10は、その前面を形成する前面用スクリーン材(図1における面Pを覆う部分)と、その上面を形成する上面用スクリーン材(図1における面Pを覆う部分)と、その底面を形成する底面用スクリーン材(図1における面P及び面Pを覆う部分)と、その左側面を形成する左側面用スクリーン材(図1における面Q及び面Qを覆う部分)と、その右側面を形成する右側面用スクリーン材(図1における面P及び面Pを覆う部分)とで構成されている。前面用スクリーン材は、底面用スクリーン材に対して傾斜して設けている。本実施態様の取水用除塵装置において、底面用スクリーン材に対する前面用スクリーン材の傾斜角度(図3における∠Q)は、約14°としている。
除塵ボックス10は、案内板20の固定する作業を容易に行うために、通常、複数箇所に分離可能な構造とされる。図1に示す例において、除塵ボックス10は、その先端部(三角柱P−Qの部分)と、その基端部(四角柱P−Qの部分)とに分離可能な構造となっているが、さらに細かく分離可能な構造としてもよい。特に、除塵ボックス10の先端部は、その先端になるにつれて先鋭となっており、案内板20の固定が困難になるため、その前後方向にさらに分離可能な構造とすると好ましい。例えば、線分Pの中点、線分Pの中点、線分Qの中点及び線分Qの中点を通る部分で分離可能な構造とすると好ましい。脚部30は、除塵ボックス10の継ぎ目となる部分の底部に設けると好ましい。
除塵ボックス10の寸法は、その用途や、それを設置する水路の状態などによっても異なり、特に限定されない。除塵ボックス10を発電量が1kW程度の小型水力発電装置における取水のために使用する場合には、通常、除塵ボックス10の全長(線分Pの長さ)は0.5〜5m、好ましくは1〜3m、より好ましくは1.5〜2m程度とされる。また、除塵ボックス10の幅(線分Pの長さ)は、通常20〜150cm、好ましくは30〜100cm、より好ましくは40〜70cmとされる。さらに、除塵ボックス10の高さ(線分Pの長さ)は、通常10〜100cm、好ましくは15〜50cm、より好ましくは20〜40cmとされる。本実施態様の取水用除塵装置において、除塵ボックス10の全長は180cm(線分Pが80cmで線分Pが100cm)、除塵ボックス10の幅は45cm、除塵ボックス10の高さは20cmとしている。
除塵ボックス10の前面、上面、底面、左側面及び右側面を形成する各スクリーン材12は、それぞれフレーム11の内部に張られた状態となっている。各スクリーン材12には、金属や樹脂などからなるメッシュ素材が使用される。各スクリーン材12のメッシュの目開き寸法は、特に限定されないが、小さすぎると、水路を流れる水が除塵ボックス10の内部に入り込みにくくなるだけでなく、目詰まりを好適に防止できなくなるおそれもある。このため、各スクリーン材12のメッシュの目開きは、通常、2mm以上とされる。各スクリーン材12のメッシュの目開きは、3mm以上であると好ましく、4mm以上であるとより好ましい。一方、各スクリーン材12のメッシュの目開きを大きくしすぎると、各スクリーン材12がスクリーン材としての機能を発揮しにくくなる。このため、各スクリーン材12のメッシュの目開きは、通常、20mm以下とされる。各スクリーン材12のメッシュの目開きは、15mm以下であると好ましく、10mm以下であるとより好ましい。本実施態様の取水用除塵装置において、各スクリーン材は、目開きが5mmの金網を使用している。
[案内板]
前面用スクリーン材の内面(下面)には、3枚の案内板20(案内板21a,21b,21c)を、水路の流れ方向に沿って15〜25cm間隔で固定している。また、上面用スクリーン材の内面(下面)には、3枚の案内板20(案内板21d,21e,21f)を、水路の流れ方向に沿って約30cm間隔で固定している。さらに、底面用スクリーン材の内面(上面)には、4枚の案内板20(案内板22a,22b,22c,22d)を、水路の流れ方向に沿って35〜60cm間隔で固定している。案内板22cと案内板22dの間隔が約60cmとなっており、案内板22aと案内板22bの間隔である約35cmや、案内板22bと案内板22cの間隔である約45cmよりも広くなっているのは、底面用スクリーン材に、案内板20の取付用あるいはメンテナンス用の窓10aを設けているからである。水路の表面近くを流れる塵などが除塵ボックス10の内部に入り込まないようにするためには、除塵ボックスにおける少なくとも前面用スクリーン材、上面用スクリーン材、左側面用スクリーン材及び右側面用スクリーン材に案内板20を設ければよいが、底面用スクリーン材にも案内板20を固定することで、水路の底部付近を流れる砂などが除塵ボックス10の内部に流れ込まないようにすることができる。
それぞれの案内板20は、それをスクリーン材12に固定するための固定基部(基端縁)と、該固定基部から傾斜して形成された仕切部(先端縁)とで構成されている。案内板20は、通常、防錆加工が施された金属板などにより形成され、少なくともその仕切部は、水の流れを制御できるように連続面状とされる。案内板20における固定基部に対する仕切部の角度は、スクリーン材12に対する案内板20の傾斜角度θ(図3を参照)に対応する。それぞれの案内板20は、その固定基部が水路の下流側(y軸方向正側)となり、その仕切部が水路の上流側(y軸方向負側)となる向きに設けられる。案内板20の傾斜角度θは、既に述べた範囲で設定されるが、前面用スクリーン材に固定される案内板21a,21b,21cは、それが固定される前面用スクリーン材自体が傾斜しているため、案内板22a〜22dなど他のスクリーン材12に固定される案内板20よりも傾斜角度θを小さくすることができる。本実施態様の取水用除塵装置において、案内板21a,21b,21cの傾斜角度θは20°としており、他の案内板20の傾斜角度θは25°としている。
案内板20の寸法は、除塵ボックス10の内部に固定できるのであれば特に限定されないが、その固定幅は、できるだけそれを固定するスクリーン材12の幅に一致させる。それぞれの案内板20の固定幅は、それを固定するスクリーン材12の幅に対して、通常50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上とされる。これにより、スクリーン材12を全幅に亘る部分で上記の離反流を発生させることができ、塵の付着を好適に防止することができる。本実施態様の取水用除塵装置において、案内板21a〜21f,22a〜22dの固定幅は約42cm、案内板23a,24aの固定幅は約10cm、案内板23b,24bの固定幅は約15cm、案内板23c,23d,24c,24dの固定幅は約18cmとしている。
案内板20における仕切部の傾斜方向に沿った長さは、傾斜角度θや除塵ボックス10の寸法などによっても異なり、特に限定されない。しかし、当該長さが短かすぎると、上記の離反流が発生しにくくなるおそれがある。このため、上記した寸法の除塵ボックス10を使用する場合において、案内板20における仕切部の傾斜方向に沿った長さは、好ましくは5cm以上、より好ましくは8cm以上とする。一方、案内板20における仕切部の傾斜方向に沿った長さが長すぎると、その案内板20が他の案内板20やスクリーン材12に干渉するおそれがあるため、当該長さは、好ましくは30cm以下、より好ましくは20cm以下とする。本実施態様の取水用除塵装置において、案内板20における仕切部の傾斜方向に沿った長さは、案内板21a,21bについては約8cm、案内板21c,22a,22b,23a〜23d,24a〜24dについては約10cm、案内板21c〜21f,22c,22dについては約13cmとしている。
[取水用除塵装置及び水力発電装置の設置方法]
次に、上述した取水用除塵装置を利用した水力発電装置及びその設置方法について説明する。本実施態様の水力発電装置は、図1〜4に示すように、上記の取水用除塵装置と、この取水用除塵装置の下流側(y軸方向正側)に接続された取水装置40と、取水装置40から取り入れられた水の流れにより発電する発電機(図示省略)より構成される。取水用除塵装置は、その除塵ボックス10が水路の水の流れと平行(y軸方向と平行)になるように、除塵ボックス10の前面を水路の上流側に向けて設置する。水路の底面付近の砂などが除塵ボックス10の内部に入り込まないようにするため、除塵ボックス10の底面は、脚部30よって、水路の底面から5cm以上浮いた状態とされる。ただし、除塵ボックス10の底面を高くしすぎると、水路の水位が低下した場合に取水口41から水が導入されなくなるために、除塵ボックス10の底面は、通常水路の底面から20cm以下、好ましくは10cm以下とされる。除塵ボックス10が水平となるように、各脚部30の高さを調節する。あるいは、水路の底面を水平に整えておく。除塵ボックス10や各脚部30は、水路の底面などに固定すると、増水して水路の水の流れが速くなったような場合であっても、取水用除塵装置が流されないようにすることができる。除塵ボックス10などの固定は、水路にある岩などを利用してもよい。
本実施態様の水力発電装置において、取水装置40は、除塵ボックス10における開放された背面に接続された漏斗状の取水口41と、取水口41の下流側に接続された取水管42とで構成されている。取水管42の断面積は、取水口41の上流側の開口面積よりも狭くなっている。このようにすることで、取水管42を流れる水の流れを速くして、発電機を安定して駆動させることが可能になる。発電機は、取水管42の内部に設けもよいが、取水管42を延長してその先に設けてもよい。この場合、取水管42の先を取水口41よりも低い位置になるようにすれば(サイフォン式の水力発電装置とすれば)、水路の水の流れに加えて、その落差による位置エネルギーも発電に生かすことが可能になる。発電量が1kW程度の小型の水力発電装置であれば、落差は50〜150cm程度もあれば十分である。発電機には、従来用いられている各種の水力発電機を採用することができるが、発電機のケース内の気圧が高く維持されて水がケース内に入り込まない構造となっているものが好適である。
[取水用除塵装置の除塵原理]
続いて、上述した取水用除塵装置の除塵原理について説明する。本実施態様の取水用除塵装置は、図3に示すように水路に設置される。このとき、水路を流れる落ち葉やゴミや砂などの塵は、水の流れ(図中の矢印A)に従って、主に除塵ボックス10の内部に入り込もうとするが、案内板20によって除塵ボックス10の外面付近に離反流(図中の矢印B)が発生しているため、除塵ボックス10の内部に入り込むことなく、除塵ボックス10の上方へと流されるようになっている。除塵ボックス10の前面には、最も勢いよく水流がぶつかるため、除塵ボックス10の前面においては、塵の付着を最も効果的に防止する必要があるが、本実施態様の取水用除塵装置においては、上述したように、除塵ボックス10の前面を傾斜させているため、除塵ボックス10の前面にぶつかる塵の流れを上方へと受け流しやすくしている。一方、水は、除塵ボックス10の各面を形成するスクリーン材12に遮られることなく、除塵ボックス10の内部に入り込み、取水口41から取り込まれる(図中の矢印C)。水路の水位が低下し、除塵ボックス10の上面よりも低くなると、除塵ボックス10の左側面、右側面又は底面などからも塵が入り込みやすくなるが、本実施態様の取水用除塵装置においては、除塵ボックス10の左側面、右側面又は底面を形成するスクリーン材12にも案内板20を固定しているため、これらの場所においても離反流を発生させ、塵が除塵ボックス10の内部に入り込まないようになっている。また、案内板21a,21b,21c,21d,21e,21fは、水流によって下向きの力を発生させ、除塵ボックスを水路底部に押さえ付けて安定させる効果も奏する。
以上により、本実施態様の取水用除塵装置は、水路を流れる水の流れから、落ち葉やゴミや砂などが除去された水を取水口41から取水することができるようになっている。また、これらの塵は、上記の離反流によって、除塵ボックス10の外面から離れた位置に流されて、除塵ボックス10の外面に付着することがないので、清掃などのメンテナンスをしなくても、除塵ボックス10のスクリーン材12が目詰まりすることなく、長期間、安定して除塵しながら取水することが可能になる。
10 除塵ボックス
10a 窓
11 フレーム
12 スクリーン材
20 案内板
30 脚部
40 取水装置
41 取水口
42 取水管

Claims (6)

  1. 水路に設置した取水口の上流側に取り付けて該取水口から流入する水に塵が混入しないようにするための取水用除塵装置であって、
    前記取水口から上流側に連続する水路の流れ方向に沿った領域をメッシュ状のスクリーン材で囲う籠状の除塵ボックスと、
    除塵ボックスにおけるスクリーン材の内面に対して水路の流れ方向に所定間隔を隔てて固定された複数枚の案内板とで構成され、
    それぞれの案内板は、水路の下流側を向くその基端縁がスクリーン材の内面に固定されて、水路の上流側を向くその先端縁がその基端縁が固定された箇所のスクリーン材の内面から除塵ボックスの内側に浮き上がるように傾斜した状態に設けられたことを特徴とする取水用除塵装置。
  2. スクリーン材の内面に対するそれぞれの案内板の傾斜角度が5〜60°に設定された請求項1記載の取水用除塵装置。
  3. 水路の流れ方向に隣り合う案内板の間隔が5〜100cmに設定された請求項1又は2記載の取水用除塵装置。
  4. 除塵ボックスが、その前面を形成する前面用スクリーン材と、その上面を形成する上面用スクリーン材と、その底面を形成する底面用スクリーン材と、その両側の側面を形成する一対の側面用スクリーン材とで構成され、
    前面用スクリーン材、上面用スクリーン材、底面用スクリーン材及び一対の側面用スクリーン材のそれぞれの内面に案内板が複数枚ずつ固定された請求項1〜3いずれか記載の取水用除塵装置。
  5. 前面用スクリーン材が、底面用スクリーン材に対して鋭角を為すように傾斜された請求項記載の取水用除塵装置。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の取水用除塵装置と、該取水用除塵装置の下流側に接続された取水装置と、該取水装置から取り入れられた水の流れにより発電する発電機とで構成された水力発電装置。
JP2011268665A 2011-12-08 2011-12-08 取水用除塵装置及び水力発電装置 Expired - Fee Related JP5200156B1 (ja)

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