JP5185965B2 - 解析モデル作成装置、解析モデル作成プログラム及び解析モデル作成プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

解析モデル作成装置、解析モデル作成プログラム及び解析モデル作成プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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本発明は、コンピュータを用いた数値解析により物理現象を数値的に模擬するCAE(Computer Aided Engineering)システムに係り、特に、解析対象の形状モデルから数値解析で用いる解析用モデルを作成する装置及びこれに用いられるプログラムに関する。
コンピュータによる数値解析に用いられる解析モデルは、解析対象の3次元形状を表現した形状モデル(例えば、3次元CADによって作成されたCAD用形状モデルや、解析用に作成された解析用形状モデル)から作成されることがある。このとき、形状モデルから解析モデルを作成するプロセスには種々の手間が必要となる。特に、物体間において互いの位置関係を保持するために設けた手段(保持手段)の影響を考慮した解析モデルを作成するには、その保持状態をモデル化する必要がある。保持状態をモデル化するには、オペレータが自力で、保持手段を設ける箇所に保持手段を表現する要素を作成するか、物体間の位置の関連性を定義する。
保持状態のモデル化作業の効率向上を図った技術としては、物体間に締結が施されている場合のモデル化の自動化を行うものがある。具体的には、物体の形状から、当該物体に施される締結箇所を自動検索し、当該締結箇所のモデル化方法をオペレータに提示し、オペレータが選択したモデル化方法に対応する締結モデル作成処理を実行して締結モデルを生成するものがある(特許文献1参照)。この技術は、物体をシェル要素でモデル化可能であり、かつ、各物体が接触している場合において有効な技術である。
特開2001−265836号公報
3次元空間上で離れた所に配置された物体を3次元実形状のソリッド要素でモデル化した場合において、両者の距離を一定値以内に保持するために設けた保持状態のモデル化を行うには、保持手段を表現する要素形状を作成するために、保持する物体の形状(以下において「保持オブジェクト」と称することがある)を作成する必要がある。例えば、大型構造物では、上記のような保持オブジェクトが利用される部分は数千箇所にも及ぶこともあり、保持オブジェクトの作成に多大な時間と労力を要する。保持オブジェクトを効率良く作成する手段としては、特定の構造物や製品を構成する特定のソリッドオブジェクトに架け渡される保持オブジェクトを対象としたものが存在するが、任意の形状を有するソリッドオブジェクトの保持オブジェクトを対象としたものは未だ確立されていない。
本発明の目的は、種々の解析対象の形状モデル作成に際して、保持オブジェクトを効率良く作成できる解析モデル作成装置及び解析モデル作成プログラムを提供することにある。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、入力装置と、処理装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置において、前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手段と、前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手段と、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを作成する手段と、前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手段とを備えるものとする。
(2)また、本発明は、上記目的を達成するために、入力装置と、処理装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置において、前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手段と、前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手段と、前記中立軸オブジェクトと交差するフェースオブジェクトであって、前記保持オブジェクトの断面形状を規定するための局所座標系の基準となる座標オブジェクトを、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて作成する手段と、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを前記座標オブジェクト上に作成する手段と、前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手段とを備えるものとする。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記各ラインオブジェクトの作成手順は、当該各ソリッドオブジェクトを構成するオブジェクトを基準として定義されているものとする。
(4)上記(1)において、好ましくは、前記記憶装置には前記各オブジェクトの作成手順が複数パターン記憶されており、前記各オブジェクトを作成する各手段で用いられる手順は、当該複数パターンの中から前記入力装置を介して選択可能であるものとする。
(5)上記(1)において、好ましくは、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて作成された前記各オブジェクトの形状を、前記入力装置を介して入力されるパラメータに基づいて変更する手段を備えるものとする。
(6)上記(1)において、好ましくは、前記保持オブジェクト作成手段は、作成した保持オブジェクトを、数値解析に用いられる各種解析条件とともに前記記憶装置に記憶するものとする。
(7)上記(1)において、好ましくは、前記形状モデルは、3次元CAD形状データ又は解析用形状データであるものとする。
(8)上記(1)において、好ましくは、前記記憶装置に記憶された前記各オブジェクトの作成手順は、前記形状モデルを形成するオブジェクトを引数とする関数で定義されているものとする。
(9)上記目的を達成するために、本発明は、入力装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置に対して、前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手順と、前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手順と、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを作成する手順と、前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手順とを、解析モデル作成プログラムによって実行させるものとする。
(10)上記目的を達成するために、本発明は、入力装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置に対して、前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手順と、前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手順と、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを作成する手順と、前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手順とを実行させる解析モデル作成プログラムを、記録媒体に記録するものとする。
本発明によれば、オペレータは、解析モデル作成装置から提示される選択肢を選択し又は必要ならば更にパラメータを入力するのみで、保持オブジェクト作成の基礎となる中立軸オブジェクトを作成できるので、保持オブジェクトを作成する作業の効率化が図れ、オペレータの解析用モデル作成の作業負担を軽減できる。
本発明の実施の形態に係る解析モデル作成装置のハードウェア構成の概略図。 本発明の第1の実施の形態に係る解析モデル作成装置のハードウェア構成の詳細図。 2つのソリッドオブジェクトとこれらに架け渡された保持オブジェクト(typeA)の一例を示す図。 2つのソリッドオブジェクトとこれらに架け渡された保持オブジェクト(typeB)の一例を示す図。 図3に示した保持オブジェクト(typeA)の作成過程を示す図。 図4に示した保持オブジェクト(typeB)の作成過程を示す図。 本発明の実施の形態に係る保持オブジェクト作成手順DB22の詳細図。 本発明の実施の形態に係る保持オブジェクト作成手順DB22におけるデータ構造の一例を示す図。 オペレータによって選択された2つのソリッドオブジェクト1,2を形成するオブジェクト構成一例を示す図。 本発明の実施の形態に係る利用オブジェクト登録DB23における形状モデルに関するデータ構造の一例を示す図。 本発明の実施の形態に係る利用オブジェクト登録DB23における保持オブジェクト及びこれの作成に用いられるオブジェクトに関するデータ構造の一例の一部を示す図。 本発明の実施の形態において保持オブジェクト(typeA)200を作成する手順を表すフローチャートの前半部分。 本発明の実施の形態において保持オブジェクト(typeA)200を作成する手順を表すフローチャートの後半部分。 ソリッドオブジェクト1,2の内部にラインオブジェクトaxisB1,axisB2を作成する際に用いられるオブジェクトを示す図。 2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2を用いて中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2を作成するために中立軸オブジェクト作成手段32が提示する作成パターンを示す図。 中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2の作成ができない場合の例を示す図。 局所座標系CBを生成するためのsectBオブジェクトの生成手順を示した図。 ラインオブジェクトaxisSectBを作成するために座標オブジェクト作成手段33aが提示する作成パターンを示す図。 図18(a)の局所座標系CBにおいて中立軸オブジェクトLBに断面形状を付与した状態を示す図。 本発明の実施の形態において保持オブジェクト(typeB)300を作成する手順を表すフローチャートの前半部分。 本発明の実施の形態において保持オブジェクト(typeB)300を作成する手順を表すフローチャートの後半部分。 ソリッドオブジェクト1,2の内部にラインオブジェクトaxisS1,axisS2を作成する際に用いられるオブジェクトを示す図。 2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2を用いて中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2を作成するために中立軸オブジェクト作成手段32が提示する作成パターンを示す図。 局所座標系CSを生成するためのsectSオブジェクトの生成手順を示した図。 ラインオブジェクトaxisSectSを作成するために座標オブジェクト作成手段33aが提示する作成パターンを示す図。 図25(a)の局所座標系CSにおいて中立軸オブジェクトLSに断面形状を付与した状態を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係る解析モデル作成装置のハードウェア構成の詳細図。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る解析モデル作成装置のハードウェア構成の概略図であり、図2は本発明の第1の実施の形態に係る解析モデル作成装置のハードウェア構成の詳細図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る解析モデル作成装置は、キーボード及びポインティングデバイス等の入力装置10と、ハードディスク、RAM及びROM等の記憶装置20と、記憶装置20に記憶されたプログラムに従って解析モデルを作成するための各種処理を実行する処理装置(CPU)30と、処理装置30による処理結果等を表示する表示装置(モニタ)40を備えている。
図2において、記憶装置20には、CAD用形状モデルデータベース21と、保持オブジェクト作成手順データベース22と、利用オブジェクト登録データベース23と、解析用形状モデルデータベース24と、解析モデルデータベース25が記憶されている。
CAD用形状モデルDB21には、複数のソリッドオブジェクトから構成された解析対象の形状モデルであって、3次元CADによって作成されたものが記憶されている。CAD用形状モデルDB21には、解析対象の形状モデルを形成するソリッドオブジェクト及びこれを形成する1つ1つのオブジェクト(点(ポイントオブジェクト)、線(ラインオブジェクト)、面(フェースオブジェクト)など)が識別情報(ID)とともに登録されている。また、外部からの命令(プログラムなど)によって新規に作成されたオブジェクトとそのIDを登録する機能も持つ。
保持オブジェクト作成手順DB22には、2つのソリッドオブジェクトの間に架け渡され両者の距離を一定値以内に保持する保持オブジェクトを処理装置30に作成させるための手順がプログラムとして記憶されている。保持オブジェクトの具体例としては、2つのソリッドオブジェクトの距離を一定に保持する梁要素や、2つのソリッドオブジェクトの距離を一定値以内に保持するばね要素等がある。本実施の形態では保持オブジェクトとして梁要素を作成する場合を例にとって説明することにする。
図3及び図4は2つのソリッドオブジェクトとこれらに架け渡された保持オブジェクトの一例を示す図である。
図3における保持オブジェクト200は、ソリッドオブジェクト1とソリッドオブジェクト2の間に架け渡された梁要素であり、図3には当該梁要素と、当該梁要素を定義する断面形状が表示されている。この保持オブジェクト200は、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2と、中立軸オブジェクトLBと、座標オブジェクトsectFBと、断面オブジェクト210によって規定されている。2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2は、各ソリッドオブジェクト1,2の内部にそれぞれ配置されている。中立軸オブジェクトLBは、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2上に端点PB1,PB2を有し、保持オブジェクト200の中立軸となるラインオブジェクトである。座標オブジェクトsectFBは、中立軸オブジェクトLBと交差するフェースオブジェクトであって、保持オブジェクト200の断面形状を規定するための局所座標系CBの基準となるオブジェクトである。断面オブジェクト210は、保持オブジェクト200の断面形状を示すオブジェクトであって、座標オブジェクトsectFB上に配置されている。
一方、図4における保持オブジェクト300は、ソリッドオブジェクト1とソリッドオブジェクト2の間に架け渡された梁要素であり、図4には当該梁要素と、当該梁要素を定義する断面形状が表示されている。保持オブジェクト300は、各ソリッドオブジェクト1,2の表面にそれぞれ配置された2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2と、2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2上に端点PS1,PS2を有する中立軸オブジェクトLSと、局所座標系CSの基準となる座標オブジェクトsectFSと、断面オブジェクト310によって規定されている。
ところで、保持オブジェクトは、その保持方法によってモデル化の方法が異なり、(1)図3の保持オブジェクト200のように、中立軸オブジェクトの端点がソリッドオブジェクト1,2の内部に位置する場合と、(2)図4の保持オブジェクト300のように、中立軸オブジェクトの端点がソリッドオブジェクト1,2の表面に位置する場合がある。以降、中立軸オブジェクトの端点の位置をソリッドオブジェクトの内部とする保持オブジェクトを「保持オブジェクト(typeA)」と記し、中立軸オブジェクトの端点の位置をソリッドオブジェクトの表面とする保持オブジェクトを「保持オブジェクト(typeB)」と記すことがある。
ここで、保持オブジェクト作成手順DB22の説明をする前に、本実施の形態に係る保持オブジェクトの作成手順について説明する。図5は図3に示した保持オブジェクト(typeA)の作成過程を示す図であり、図6は図4に示した保持オブジェクト(typeB)の作成過程を示す図である。
これらの図に示した本発明による保持オブジェクト作成の手順は、簡潔に示せば、(1)保持オブジェクトを設けたい2つのソリッドオブジェクトの内部または表面にラインオブジェクト(軸線)を作成する手順、(2)その2つのラインオブジェクト上に端点を有する中立軸オブジェクトを作成する手順、(3)断面オブジェクトを作成するための座標オブジェクトを作成する手順、(4)断面オブジェクトによって中立軸オブジェクトに断面形状を付与して保持オブジェクトを作成する手順から構成されている。この(1)〜(4)の手順は、任意のソリッドオブジェクト間に保持オブジェクトを作成可能な手法・手順である。本実施の形態では、これらの手順の大部分を処理装置30に実行させるためのプログラムが保持オブジェクト作成手順DB22に予め記憶されており、保持オブジェクトの作成は主に処理装置30によって行われる。
保持オブジェクト(typeA)を作成する場合には、まず、図5(a)に示すように、ソリッドオブジェクト1,2の内部にラインオブジェクト(軸線)axisB1,axisB2を作成する。このラインオブジェクトaxisB1,axisB2は、中立軸オブジェクトLBを作成する際に使用されるオブジェクトである。なお、以下において、ラインオブジェクトaxisB1を作成するためのオブジェクトをaxisB1オブジェクトと、ラインオブジェクトaxisB2を作成するためのオブジェクトをaxisB2オブジェクトと、さらに、これらをまとめてaxisBオブジェクトと呼ぶことがある。
次に、図5(b)に示すように、図5(a)にて作成した2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2上に端点PB1,PB2を作成し、その端点PB1,PB2を接続して中立軸オブジェクトLBを作成する。ここで、PB1は中立軸オブジェクトLBのソリッドオブジェクト1側における端点であり、PB2は中立軸オブジェクトLBのソリッドオブジェクト2側における端点である。なお、以下において、中立軸オブジェクトLBの端点PB1およびPB2を生成するためのオブジェクトをbeamBオブジェクトと呼ぶことがある。
次に、図5(c)に示すように、図5(b)で作成した中立軸オブジェクトLBを用いて断面オブジェクト210を作成するための局所座標系CBの基準となる座標オブジェクトsectFBを作成し、さらに、座標オブジェクトsectFB上に断面オブジェクト210を作成し、座標オブジェクトsectFB及び断面オブジェクト210に基づいて保持オブジェクト200の作成が完了する。
図5(c)において、PBmは、中立軸オブジェクトLB上の点である。座標オブジェクトsectFBは、点PBmを通り中立軸オブジェクトLBに垂直な平面であり、局所座標系CBのyz平面を決めるオブジェクトである。方向ベクトルDirLBは、中立軸オブジェクトLBと同じ向きであり、局所座標系CBのx軸を決めるためのオブジェクトである。ラインオブジェクトaxisSectBは、座標オブジェクトsectFB平面上の線であり、局所座標系CBのy軸を決めるためのオブジェクトである。これらPBm、sectFB、DirLB、axisSectBは、局所座標系CBを決めるためのオブジェクトであり、以下において、これらをまとめてsectBオブジェクトと呼ぶことがある。
次に、図6を用いて、保持オブジェクト(typeB)を作成する場合について説明する。保持オブジェクト(typeB)の作成方法が、保持オブジェクト(typeA)のものと大きく異なる点は、2つのソリッドオブジェクト1,2に対してラインオブジェクトを作成する手順である。なお、2つのライ.lンオブジェクトを用いて中立軸オブジェクトを作成する手順はほとんど変わらず、断面オブジェクトを作成するための座標オブジェクトを作成する手順と断面形状を付与して保持オブジェクトを作成する手順は同じである。
保持オブジェクト(typeB)を作成する場合には、まず、図6(a)に示すように、ソリッドオブジェクト1,2の表面にラインオブジェクトaxisS1,axisS2を作成する。このラインオブジェクトaxisS1,axisS2は、中立軸オブジェクトLSを作成する際に使用されるオブジェクトである。なお、以下において、ラインオブジェクトaxisS1を作成するためのオブジェクトをaxisS1オブジェクトと、ラインオブジェクトaxisS2を作成するためのオブジェクトをaxisS2オブジェクトと、さらに、これらをまとめてaxisSオブジェクトと呼ぶことがある。
次に、図6(b)に示すように、図6(a)にて作成した2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2上に端点PS1,PS2を作成し、その端点PS1,PS2を接続して中立軸オブジェクトLSを作成する。ここで、PS1は中立軸オブジェクトLSのソリッドオブジェクト1側における端点であり、PS2は中立軸オブジェクトLSのソリッドオブジェクト2側における端点である。なお、以下において、中立軸オブジェクトLBの端点PS1およびPS2を生成するためのオブジェクトをbeamSオブジェクトと呼ぶことがある。
次に、図6(c)に示すように、図6(b)で作成した中立軸オブジェクトLSを用いて断面オブジェクト310を作成するための局所座標系CSの基準となる座標オブジェクトsectFSを作成し、さらに、座標オブジェクトsectFS上に断面オブジェクト310を作成し、座標オブジェクトsectFS及び断面オブジェクト310に基づいて保持オブジェクト300の作成が完了する。
図6(c)において、PSmは、中立軸オブジェクトLS上の点である。座標オブジェクトsectFSは、点PSmを通り中立軸オブジェクトLSに垂直な平面であり、局所座標系CSのyz平面を決めるオブジェクトである。方向ベクトルDirLSは、中立軸オブジェクトLSと同じ向きであり、局所座標系CSのx軸を決めるためのオブジェクトである。ラインオブジェクトaxisSectSは、座標オブジェクトsectFS上の線であり、局所座標系CSのy軸を決めるためのオブジェクトである。これらPSm、sectFS、DirLS、axisSectSは、局所座標系CSを決めるためのオブジェクトであり、以下において、これらをまとめてsectSオブジェクトと呼ぶことがある。
図7は保持オブジェクト作成手順DB22の詳細図である。この図に示すように、本実施の形態に係る保持オブジェクト作成手順DB22は、作成する保持オブジェクトの形状に違いに対応して、保持オブジェクト(typeA)作成手順データベース22Aと、保持オブジェクト(typeB)作成手順データベース22Bを有している。
保持オブジェクト(typeA)作成手順DB22Aには、ラインオブジェクト(typeA)作成手順データベース22a1と、中立軸オブジェクト(typeA)作成手順データベース22a2と、座標オブジェクト(typeA)作成手順データベース22a3と、断面オブジェクト(typeA)作成手順データベース22a4が含まれている。
ラインオブジェクト(typeA)作成手順DB22a1には、ラインオブジェクトaxisB1,axisB2を作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、オペレータが保持オブジェクト200を架け渡したい2つのソリッドオブジェクト1,2を入力装置10を介して選択した際に、処理装置30によって実行される作成手順として、その選択されたソリッドオブジェクト1,2の長手方向における両端面(フェースオブジェクト)の重心点を抽出し、その抽出した各重心点を連結してラインオブジェクトaxisB1,axisB2を作成する手順が記憶されている(詳細は後述)。
また、本実施の形態では、上記のように初期状態で設定された手順で作成されるラインオブジェクトaxisB1,axisB2がオペレータの意図しないものであった場合には、表示装置40を介してオペレータに提示される選択肢を入力装置10で選択し、さらに必要であればパラメータを入力することで、所望する形状のラインオブジェクトaxisB1,axisB2を作成する手順もラインオブジェクト作成手順DB22a1に記憶されている(詳細は後述)。
中立軸オブジェクト(typeA)作成手順DB22a2には、中立軸オブジェクトLBを作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、ラインオブジェクトaxisB1,axisB2の作成が完了した際に処理装置30によって実行される作成手順として、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2間の距離が最短となる点を選択し、その選択した2点を接続した線分を中立軸オブジェクトLBとする手順が記憶されている(詳細は後述)。なお、この手順で選択された点は中立軸オブジェクトLBの端点PB1,PB2となる。
また、本実施の形態では、上記のように初期状態で設定された手順で作成される中立軸オブジェクトLBがオペレータの意図しないものであった場合には、表示装置40を介してオペレータに提示される選択肢を入力装置10で選択し、さらに必要であればパラメータを入力することで、所望する形状の中立軸オブジェクトLBを作成する手順も中立軸オブジェクト作成手順DB22a2に記憶されている(詳細は後述)。なお、詳細は後述するが、本実施の形態の中立軸オブジェクト作成手順DB22a2には、上記の作成手順を含めて4パターンの作成手順が記憶されており、その中から初期状態で利用する手順を入力装置10を介して選択可能に構成されている。
座標オブジェクト(typeA)作成手順DB22a3には、座標オブジェクトsectFBを作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、中立軸オブジェクトLBの作成が完了した際に処理装置30によって実行される作成手順として、中立軸オブジェクトLBの中点を点PBmとし、当該点PBmを通り中立軸オブジェクトLBと垂直な平面を座標オブジェクトsectFBとする手順が記憶されている(詳細は後述)。なお、初期状態では、方向ベクトルDirLBは、中立軸オブジェクトLB上を点PBmからソリッドオブジェクト1へ向かうベクトルと設定されており、ラインオブジェクトaxisSectBは、ラインオブジェクトaxisB1を座標オブジェクトsectFBに投影した線に設定されている。すなわち、初期状態の局所座標系CBは、平面sectFBをyz平面とし、中立軸オブジェクトLBをx軸とし、ラインオブジェクトaxisB1と平行な線をy軸とした座標系で構成されている。
また、本実施の形態では、上記のように初期状態で設定された手順で作成される局所座標系CBがオペレータの意図しないものであった場合には、表示装置40を介してオペレータに提示される選択肢を入力装置10で選択し、さらに必要であればパラメータを入力することで、所望する局所座標系CBを作成する手順も座標オブジェクト作成手順DB22a3に記憶されている(詳細は後述)。なお、詳細は後述するが、本実施の形態の座標オブジェクト作成手順DB22a3には、上記の作成手順を含めて3パターンの作成手順が記憶されており、その中から初期状態で利用する手順を入力装置10を介して選択可能に構成されている。
断面オブジェクト(typeA)作成手順DB22a4には、梁要素に定義する断面形状を決定するために用いる断面オブジェクト210を作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、初期状態として、断面オブジェクト210を作成する手順ではなく、保持オブジェクト200を作成する際に利用される断面オブジェクト210が記憶されている。断面オブジェクト210として設定されている具体例としては、例えば、局所座標系CBのy軸及びz軸と平行な辺を有し、x軸上に中心を有する所定の大きさの正方形がある。
また、本実施の形態では、上記のように初期状態で設定されている断面オブジェクト210がオペレータの意図しないものであった場合には、表示装置40を介してオペレータに提示される選択肢を入力装置10で選択し、さらに必要であればパラメータを入力することで、所望する形状の断面形状オブジェクト210を作成する手順も断面オブジェクト作成手順DB22a4に記憶されている(詳細は後述)。
保持オブジェクト(typeB)作成手順DB22Bには、ラインオブジェクト(typeB)作成手順データベース22b1と、中立軸オブジェクト(typeB)作成手順データベース22b2と、座標オブジェクト(typeB)作成手順データベース22b3と、断面オブジェクト(typeB)作成手順データベース22b4が含まれている。
ラインオブジェクト(typeB)作成手順DB22b1には、ラインオブジェクトaxisS1,axisS2を作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、オペレータが保持オブジェクト300を架け渡したい2つのソリッドオブジェクト1,2を入力装置10を介して選択した際に、処理装置30によって実行される作成手順として、まず、表示装置40を介してオペレータにソリッドオブジェクト1,2上の面の選択を促し、その選択された面の面積を二等分しかつ当該面の長手方向に伸びる直線をラインオブジェクトaxisS1,axisS2とする手順が記憶されている(詳細は後述)。
中立軸オブジェクト(typeB)作成手順DB22b2には、中立軸オブジェクトLSを作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、ラインオブジェクトaxisS1,axisS2の作成が完了した際に処理装置30によって実行される作成手順として、2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2間の距離が最短となる点を選択し、その選択した2点を接続した線分を中立軸オブジェクトLSとする手順が記憶されている(詳細は後述)。なお、この手順で選択された点は中立軸オブジェクトLSの端点PS1,PS2となる。
座標オブジェクト(typeB)作成手順DB22b3には、座標オブジェクトsectFSを作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、中立軸オブジェクトLSの作成が完了した際に処理装置30によって実行される作成手順として、中立軸オブジェクトLSの中点を点PSmとし、当該点PSmを通り中立軸オブジェクトLSと垂直な平面を座標オブジェクトsectFSとする手順が記憶されている(詳細は後述)。なお、座標オブジェクト作成手順DB22b3に記憶されている手順は、座標オブジェクト作成手順DB22a3に記憶されているものと同じなので、どちらか一方を省略して共用しても良い。
断面オブジェクト(typeB)作成手順DB22b4には、梁要素に定義する断面形状を決定するために用いる断面オブジェクト310を作成する手順が記憶されている。本実施の形態では、初期状態として、断面オブジェクト310を作成する手順ではなく、保持オブジェクト300を作成する際に利用される断面オブジェクト310が記憶されている。具体的には、局所座標系CSのy軸及びz軸と平行な辺を有し、x軸上に中心を有する所定の大きさの正方形が初期状態の断面オブジェクト310として設定されている。なお、断面オブジェクト作成手順DB22b4に記憶されている手順は、断面オブジェクト作成手順DB22a4に記憶されているものと同じなので、どちらか一方を省略して共用しても良い。
なお、保持オブジェクト(typeA)作成手順DB22Aと同様に、保持オブジェクト(typeB)作成手順DB22B内の各DB22b1,22b2,22b3,22b4においても、初期状態で作成されるオブジェクトがオペレータの意図しないものであった場合に入力装置10を介して所望する形状のオブジェクトを作成する手順が記憶されている(詳細は後述)。詳細は後述するが、本実施の形態の中立軸オブジェクト作成手順DB22b2には、上記の作成手順を含めて5パターンの作成手順が記憶されており、座標オブジェクト作成手順DB22b3には、上記の作成手順を含めて3パターンの作成手順が記憶されている。
ところで、保持オブジェクト作成手順DB22に記憶する各オブジェクトの作成手順は、上記で例示したように、ソリッドオブジェクト1,2を構成するオブジェクト(点、線、面)を基準として定義しておくことが好ましい。例えば、上記のラインオブジェクト作成手順DB22a1では、ラインオブジェクトaxisB1,axisB2を作成する手順として、ソリッドオブジェクト1,2の長手方向におけるフェースオブジェクトの重心点をラインオブジェクトaxisB1,axisB2の端点と定義するものが初期状態として記憶されているが、これがそれに相当する。この他にも、同種の方法としては、ラインオブジェクトaxisB1,axisB2の端点を、ソリッドオブジェクト1,2上の所定の辺(ラインオブジェクト)の中点に設定するものや、ソリッドオブジェクト1,2上の所定の2つの頂点(ポイントオブジェクト)の中点に設定するもの等がある。このようにソリッドオブジェクト1,2を構成するオブジェクトを参照して各オブジェクトの作成手順を定義すると、保持オブジェクト200,300を一旦作成した後にソリッドオブジェクト1,2を移動したり、拡大縮小したりした場合にも、保持オブジェクト200,300のモデリング状態が正しく保持されるので、保持オブジェクト200,300を再度作成する手間が無くなる。
本実施の形態では、このようにソリッドオブジェクト1,2を構成するオブジェクトを参照しながら保持オブジェクト200,300及びその作成に必要なオブジェクトの作成手順を定義するために、各作成手順をソリッドオブジェクト1,2を構成するオブジェクトを引数とする関数で定義しており、その関数をデータベース内に記憶している。図8は本発明の実施の形態に係る保持オブジェクト作成手順DB22におけるデータ構造の一例を示す図である。この図に示すテーブルにおいて、メソッドのセル601には、上記で説明した各作成手順が格納されており、各作成手順で引数として利用されるオブジェクトが引数オブジェクト群のセル602に格納されている。引数パラメータ群のセル603には、初期状態で作成される各オブジェクトがオペレータの意図しないものであった場合において、各作成手順で引数として利用されるパラメータが格納されている。
図2に戻り、利用オブジェクト登録DB23は、保持オブジェクト200,300を作成する際に利用されるオブジェクトが記憶されるものである。具体的には、オペレータによって選択されたソリッドオブジェクト1,2及びこれらを構成するオブジェクトと、保持オブジェクト200,300の作成途中で作成される各オブジェクト(ラインオブジェクトaxisB1,axisB2,axisS1,axisS2、中立軸オブジェクトLB,LS、座標オブジェクトsectFB,sectFS、断面オブジェクト210,310等)と、保持オブジェクト200,300が記憶される。
例えば、保持オブジェクト200を作成するにあたって、CAD用形状モデルDB21に記憶されているソリッドオブジェクトの中からオペレータが2つのソリッドオブジェクト1,2を選択した場合には、その選択された2つのソリッドオブジェクト1,2及びこれらを構成するオブジェクトのIDが、利用オブジェクト登録DB23に登録される。
図9は、オペレータによって選択された2つのソリッドオブジェクト1,2を形成するオブジェクト構成一例を示す図である。この図に示すように、ソリッドオブジェクト1は、フェースオブジェクト1、フェースオブジェクト2…から構成され、フェースオブジェクト1はラインオブジェクト1、ラインオブジェクト2…から構成される。なお、図9における括弧内のV1,F1,F2,L1,L2等の符号は、各オブジェクトのIDを示すものとする。
図10は本発明の実施の形態に係る利用オブジェクト登録DB23における形状モデルに関するデータ構造の一例を示す図である。オペレータによって選択されたソリッドオブジェクト1,2及びこれらを構成するオブジェクトは、オブジェクトごとに分類されて図9に示したIDで登録される。すなわち、ソリッドオブジェクト1,2は、ソリッドIDのセル501に登録され、これに対応するフェースオブジェクト1,2,…及びラインオブジェクト1,2,…は、フェースIDのセル502及びラインIDのセル503に登録される。なお、CAD用形状モデルDB21におけるソリッドオブジェクト及びこれを構成するオブジェクトがIDを持っていない場合には、選択時に任意のIDを自動生成してセル501〜503に登録すれば良い。
図11は本発明の実施の形態に係る利用オブジェクト登録DB23における保持オブジェクト及びこれの作成に用いられるオブジェクトに関するデータ構造の一例の一部を示す図である。保持オブジェクト作成手順DB22に記憶された手順で作成される保持オブジェクト200,300及びこれらの作成途中で作成される各オブジェクトは、オブジェクトごとに分類されて各オブジェクトに付されたIDで登録される。
図11に示したテーブルには、作成した保持オブジェクトのIDが登録されるセル511と、これに対応する中立軸オブジェクトの端点の一方のIDが登録されるセル512と、当該端点の他方のIDが登録されるセル513と、保持オブジェクトに対応する中立軸オブジェクトのIDが登録されるセル514と、保持オブジェクトに対応する断面オブジェクトのIDが登録されるセル515と、この断面オブジェクトに関するパラメータが登録されるセル516と、数値解析時に利用される保持オブジェクトの物性値群(例えば、密度、ヤング率、ポアソン比、ばね定数(ばね要素のみ)等)や断面特性等(以下、これらを「各種解析条件」と称することがある)が登録されるセル517が設けられている。なお、上記の他にも、保持オブジェクトに対応する座標オブジェクトのIDが登録されるセルや、各オブジェクトをパラメータを利用して作成したときの当該パラメータが登録されるセル等がある。
解析用形状モデルDB24には、解析対象の解析用形状モデルが記憶されている。解析用形状モデルとは、CAD用形状モデルDB21に記憶された形状モデルを数値解析に利用可能なフォーマットにデータ変換した形状モデルのことをいう。CAD用形状モデルDB21に記憶された形状モデルは、処理装置30における解析用形状モデル変換手段35(後述)において、解析用形状モデルに変換される。
解析モデルDB25には、解析用形状モデルDB24に記憶された解析用形状モデルに各種解析条件を設定して数値解析を実行できる状態にしたモデル(解析モデル)が記憶されている。解析用形状モデルDB24に記憶された解析用形状モデルは、処理装置30における解析モデル生成手段36(後述)において、解析モデルに変換される。
処理装置30は、主に、ラインオブジェクト作成手段31と、中立軸オブジェクト作成手段32と、座標オブジェクト作成手段33aと、断面オブジェクト作成手段33と、保持オブジェクト作成手段34と、解析用形状モデル変換手段35と、解析モデル生成手段36として機能する。
ラインオブジェクト作成手段31はラインオブジェクト作成手順DB22a1,22b1に記憶された手順を実行するもので、中立軸オブジェクト作成手段32は中立軸オブジェクト作成手順DB22a2,22b2に記憶された手順を実行するもので、座標オブジェクト作成手段33aは座標オブジェクト作成手順DB22a3,22b3に記憶された手順を実行するもので、断面オブジェクト作成手段33は断面オブジェクト作成手順DB22a4,22b4に記憶された手順を実行するもので、保持オブジェクト作成手段34は保持オブジェクト作成手順DB22に記憶された保持オブジェクト作成手順を実行するものである。
解析用形状モデル変換手段35は、CAD用形状モデルDB21に記憶された形状モデルを数値解析に利用可能なフォーマットにデータ変換することを実行する部分である。解析用形状モデル変換手段35によって変換された解析用形状モデルは、解析用形状モデルDB24に記憶される。本実施の形態における解析用形状モデル変換手段35は、(ア)CAD用形状モデルDB21における全てのオブジェクト(点、線、面、ソリッド)を解析用形状モデルに変換できる機能と、(イ)CAD用形状モデルDB21における全てのオブジェクトのIDを継承する機能と、(ウ)解析条件の適用範囲をオブジェクトのIDで指定できる機能を備えている。
解析モデル生成手段36は、解析用形状モデルDB24に記憶された形状モデルに各種解析条件を設定し、メッシュ分割して解析モデルを生成することを実行する部分である。データ変換した各形状モデル(各オブジェクト)に対する解析条件の設定に際しては、利用オブジェクト登録DB23に登録されている各種解析条件を利用する。ソリッドオブジェクト1,2及び保持オブジェクト200,300の解析用形状データをメッシュ分割するときには、まず、ソリッドオブジェクト1,2をメッシュ分割する。次に、保持オブジェクト200,300の端点がメッシュ化されたソリッドオブジェクト1,2上の節点(メッシュの頂点)と一致するように、ソリッドオブジェクト1,2の節点を保持オブジェクト200,300の端点に移動させる。最後に保持オブジェクト200,300をメッシュ分割し、これらの解析用モデル化が完了する。ここで生成された解析モデルは、解析モデルDB25に記憶される。
次に、上記のように構成される解析用モデル作成装置による保持オブジェクト作成手順について説明する。本実施の形態における保持オブジェクトの作成は、処理装置30とオペレータの対話形式で行われ、処理装置30からオペレータへの要求は表示装置40の表示画面を介して行われ、オペレータから処理装置30への指示(選択肢の選択(パターン選択を含む)及びパラメータの入力等)は入力装置10を介して行われる。
まず、処理装置30は、保持オブジェクトの作成にあたって、typeAとtypeBのうちいずれのタイプの保持オブジェクトを作成するのかをオペレータに問う画面を表示装置40に表示する。そして、当該画面において入力装置10を介してオペレータに選択されたタイプの保持オブジェクトの作成を開始する。
図12及び図13は、本発明の実施の形態において保持オブジェクト(typeA)200を作成する手順を表すフローチャートである。図12及び図13において、実線で囲まれた処理は処理装置30が行うもので、破線で囲まれた処理はオペレータが入力装置10を介して行うものである。
S1101〜S1107は、保持オブジェクト200を設けたい2つのソリッドオブジェクト1,2の内部にラインオブジェクトaxisB1,axisB2を作成するために、ラインオブジェクト作成手段31がラインオブジェクト作成手順DB22a1を参照して実行する処理である。
まず、オペレータがCAD用形状モデルDB21に格納されている複数のソリッドオブジェクトのなかから保持オブジェクト200を設けたい2つのソリッドオブジェクトを選択する(S1101)。このとき、選択された2つのソリッドオブジェクト1,2におけるソリッドおよびソリッドを形成するオブジェクトのIDが利用オブジェクト登録DB23に登録され、その2つのソリッドオブジェクト内部にラインオブジェクトaxisB1,axisB2(初期状態)が生成される(S1102)。
初期状態では、ソリッドオブジェクト1,2の長手方向における両端面の重心点を通るラインオブジェクトaxisB1,axisB2がソリッドオブジェクト1,2の内部に生成される。初期状態で生成されるラインオブジェクトaxisB1,axisB2が所望のものであれば、そのラインオブジェクトaxisB1,axisB2をCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録する(S1107)。初期状態で生成されるラインオブジェクトaxisB1,axisB2が所望のものでなければ、ラインオブジェクトaxisB1,axisB2を変更をするためにS1103へ移る。
図14は、ソリッドオブジェクト1,2の内部にラインオブジェクトaxisB1,axisB2を作成する際に用いられるオブジェクト(axisBオブジェクト)を示す図である。ラインオブジェクトaxisB1は、その端点である2点axisB1F1PおよびaxisB1F2Pによって規定される。そこで、ラインオブジェクト作成手段31は、ラインオブジェクトaxisB1を変更するにあたって、まず、2つの端点axisB1F1P,axisB1F2Pを配置する2つの面をオペレータに選択するように促す旨を表示装置40に表示する。オペレータによって2つの面(axisB1F1およびaxisB1F2)が選択されたら(S1103)、その選択された面の重心位置に端点axisB1F1P,axisB1F2Pが自動生成され、これらを結ぶ線がラインオブジェクトaxisB1として生成される(S1104)。
面axisB1F1,axisB1F2における端点axisB1F1P,axisB1F2Pの位置を変更したいときは、面axisBlF1,axisB1F2に自動生成される局所座標系(axisBlFlC,axisB1F2C)のxy平面における2点(axisB1F1P,axisB1F2P)の座標(xおよびyの値)をパラメータとして入力する(S1105)。これにより、所望の位置に端点axisB1F1P,axisB1F2Pが作成され、ラインオブジェクトaxisB1が変更される(S1106)。
ここでは説明を省略するが、ソリッドオブジェクト2についてもS1103からS1105を行うことで、所望のラインオブジェクトaxisB2を作成できる。最終的に得られた所望のラインオブジェクトaxisB1,axisB2(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)はCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録される(S1107)。
次に、S1108〜S1114は、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2を用いて中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2を作成するために、中立軸オブジェクト作成手段32が中立軸オブジェクト作成手順DB22a2を参照して実行する処理である。
図15は、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2を用いて中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2を作成するために中立軸オブジェクト作成手段32がS1109において提示する作成パターンを示す図である。上記のようにラインオブジェクトaxisB1,axisB2が作成されると、初期状態の中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2が生成される(S1108)。初期状態では、図15(a)に示すように2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2間の距離が最短となる点を選択し、その選択した2点を接続した線分を中立軸オブジェクトLBとする。初期状態で生成される中立軸オブジェクトLBが所望のものであれば、その中立軸オブジェクトLBがCAD用形状モデルDB21に登録される(S1113)。初期状態で生成される中立軸オブジェクトLBが所望のものでなければ、中立軸オブジェクトLBの変更をするため、S1109へ移る。
S1109〜S1112で利用する中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2の作成パターンは、図15に示すように4パターンある(下記(1)〜(4)参照)。
(1)パターン1:2軸最短距離(図15(a)参照)
このパターンは、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2間の距離が最短となる点を選択し、その選択した2点を接続した線分を中立軸オブジェクトLBとするものであり、本実施の形態では初期状態として設定されている。ここでは、中立軸オブジェクトLBにおけるソリッドオブジェクト1側の端点をPB1、ソリッドオブジェクト2側の端点をPB2とする。
(2)パターン2:中立軸端点PB1位置指定(図15(b)参照)
このパターンは、ラインオブジェクトaxisB1上の点を中立軸オブジェクトLBの端点PB1として選択し、当該PB1を通りラインオブジェクトaxisB1に垂直な平面axisB1Fを生成し、ラインオブジェクトaxisB2と平面axisB1Fの交点を端点PB2として選択するものである。そして、このように選択した2点PB1およびPB2を接続した線分を中立軸オブジェクトLBとする。
(3)パターン3:中立軸端点PB2位置指定(図15(c)参照)
このパターンは、ラインオブジェクトaxisB2上の点を中立軸オブジェクトLBの端点PB2として選択し、当該PB2を通りラインオブジェクトaxisB2に垂直な平面axisB2Fを生成し、ラインオブジェクトaxisB1と平面axisB2Fの交点を端点PB1として選択するものである。そして、このように選択した2点PB1およびPB2を接続した線分を中立軸オブジェクトLBとする。
(4)パターン4:中立軸端点PB1およびPB2位置指定(図15(d)参照)
このパターンは、ラインオブジェクトaxisB1上の点を中立軸オブジェクトLBの端点PB1として選択し、ラインオブジェクトaxisB2上の点を中立軸オブジェクトLBの端点PB2として選択するものである。そして、このように選択した2点PB1およびPB2を接続した線分を中立軸オブジェクトLBとする。
図16は、上記(1)〜(3)のパターンにおいて、中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2が作成できない場合の例を示す図である。
図16(a)は、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2が平行で、なおかつ2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2間が最小距離となる線分を1つに決定できない場合を示している。ラインオブジェクトaxisB1,axisB2がこのような関係の場合は、上記(1)のパターンによって中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2の作成ができない。
図16(b),(c)は、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2のなす角度が直角の場合であり、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2がこのような関係の場合は上記(2)および(3)のパターンによって中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2の作成ができない。なお、このように中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2の作成ができない場合には、S1109において該当パターンを表示装置40に表示しないことが好ましい。
初期状態で生成される中立軸オブジェクトLBが所望のものでなければ、上記(1)〜(4)の中から中立軸オブジェクトLBの作成パターンを選択する旨が表示装置40に表示され、オペレータは当該表示に従って所望のパターンを選択する(S1109)。このとき、選択した作成パターンにおける初期状態の中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2が生成される(S1110)。S1109にて上記(2)〜(4)に示した作成パターンを選択した場合、初期状態では、端点PB1,PB2はラインオブジェクトaxisB1,axisB2の中点に配置される(パターン2ではPB1がaxisB1の中点、パターン3ではPB2がaxisB2の中点、パターン4ではPB1がaxisB1の中点でPB2がaxisB2の中点となるよう配置される)。
このように初期状態で生成された端点PB1,PB2の位置を変更(移動)させたいときは、ラインオブジェクトaxisB1,axisB2上の所望の位置に配置させるために、入力装置10を介して移動量および移動方向をパラメータとして入力する(S1111)。このように端点の位置を調整することで、所望の中立軸オブジェクトLB及びその端点PB1,PB2が作成される(S1112)。このように得られた所望の端点PB1,PB2と中立軸オブジェクトLBは、CAD用形状モデルDB21に登録され(S1113)、利用オブジェクト登録DB23に登録される(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)(S1114)。なお、S1111では、上記(1)による作成パターンを選択した場合でも、端点PB1,PB2の位置を変更させることができる。
S1115〜S1120は、断面オブジェクト210の作成に利用される局所座標系CBを作成するために、座標オブジェクト作成手段33aが座標オブジェクト作成手順DB22a3を参照して実行する処理である。
図17は、局所座標系CBを生成するためのsectBオブジェクトの生成手順を示した図である。保持オブジェクト200において、中立軸オブジェクトLBおよびその端点PB1,PB2が生成されると、座標オブジェクト作成手段33aは初期状態の局所座標系CBを生成する(S1115)。
局所座標系CBを生成するためには、まず、中立軸オブジェクトLB上の点PBmと、点PBmを通り中立軸オブジェクトLBに垂直な座標オブジェクトsectFBと、中立軸オブジェクトLBの方向ベクトルDirLBを生成する(図17(a))。次に、座標オブジェクトsectFB上にラインオブジェクトaxisSectBを生成する。最後に、座標オブジェクトsectFBをyz平面とし、方向ベクトルDirLBをx軸とし、ラインオブジェクトaxisSectBをy軸とした局所座標系CBを作成する(図17(b))。なお、初期状態では、点PBmは中立軸オブジェクトLBの中点に配置され、方向ベクトルDirLBは点PBmから端点PB1へ向かうベクトルとし、axisSectBはラインオブジェクトaxisB1を座標オブジェクトsectFBに投影させた線とする。
初期状態で生成される局所座標系CBが所望のものであれば局所座標系の作成を終了し、座標オブジェクトsectFB等のsectBオブジェクトがCAD用形状モデルDB21に登録される(S1120)。初期状態で生成される局所座標系CBが所望のものでなければ、局所座標系CBの変更をするためにS1116へ移る。
S1116では、点PBmの位置と、方向ベクトルDirLBの向きと、ラインオブジェクトaxisSectBの作成パターンを決定する。点PBmの位置は、中立軸オブジェクトLBの中点からどの方向に(ソリッドオブジェクト1側かソリッドオブジェクト2側か)どれだけ離れた位置に配置させるかを決定するために、入力装置10を介して移動方向と移動量をパラメータ入力する。方向ベクトルDirLBは、点PBmからソリッドオブジェクト1側(端点PB1側)へ向かう方向なのか、点PBmからソリッドオブジェクト2側(端点PB2側)へ向かう方向なのか、表示装置40に提示されるので所望の方向を指定する。ラインオブジェクトaxisSectBの作成パターンとしては、以下の(1)〜(3)の作成パターンが表示装置40に表示されるので、オペレータはその中から所望のパターンを入力装置10を介して選択する。図18は、ラインオブジェクトaxisSectBを作成するために座標オブジェクト作成手段33aが提示する作成パターンを示す図である。
(1)パターン1
このパターンは、ソリッド1におけるラインオブジェクトaxisB1を座標オブジェクトsectFBに投影させた線axisB1prを基準にして、ラインオブジェクトaxisSectBを作成するものである(図18(a))。
(2)パターン2
このパターンは、ソリッド2におけるラインオブジェクトaxisB2を座標オブジェクトsectFBに投影させた線axisB2prを基準にして、ラインオブジェクトaxisSectBを作成するものである(図18(b))。
(3)パターン3
このパターンは、2つのラインオブジェクトaxisB1,axisB2を座標オブジェクトsectFBに投影して得た2つの線axisBlpr,axisB2prの二等分線axisB12prを基準にして、ラインオブジェクトaxisSectBを作成するものである(図18(c))。
S1116においてラインオブジェクトaxisSectBの作成パターンが選択されると、初期状態では、ラインオブジェクトaxisSectBは、選択したパターンに応じて座標オブジェクトsectFB上に投影される線(axisB1pr、axisB2prまたはaxisB12pr)と一致するように作成され、そのラインオブジェクトaxisSectBにしたがって局所座標系CBが生成される(S1117)。局所座標系CBのy軸を初期状態から変更したい場合、すなわち、ラインオブジェクトaxisSectBを変更(調整)したい場合はS1118においてパラメータ入力を行う。
ラインオブジェクトaxisSectBを座標オブジェクトsectFB上に投影される線に一致させないようにするためには、S1116で座標オブジェクトsectFB上に投影される線を角度θだけ回転させたものをラインオブジェクトaxisSectBとすることができる。すなわち、所望のラインオブジェクトaxisSectBを作成するために、座標オブジェクトsectFB上に投影された線を回転させる角度θをパラメータ入力して指定する(S1118)。図18(d)に示した例は、S1118においてθを指定した場合に生成されるラインオブジェクトaxisSectBおよび局所座標系CBの一例であり、ラインオブジェクトaxisSectBの作成パターンを上記(3)としてaxisB12prを反時計回りに22.5度回転させた線をラインオブジェクトaxisSectBとした場合に生成された局所座標系CBである。
点PBmの位置と、方向ベクトルDirLBの向きと、ラインオブジェクトaxisSectBの作成パターンおよびパラメータ入力が終了すると、sectBオブジェクトおよび局所座標系CBの変更が行われる(S1119)。最終的に得られた所望のsectBオブジェクト(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)はCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録される(S1120)。なお、断面オブジェクト210が円の場合など、局所座標系CBを作成する必要がない場合は、S1115によって生成された初期状態における局所座標系で構わない。
S1121〜S1126は、梁要素に定義する断面形状を決定するために用いる断面オブジェクト210を作成するために、断面オブジェクト作成手段33が断面オブジェクト作成手順DB22a4を参照して実行する処理である。
初期状態では、断面オブジェクト作成手順DB22a4に記憶されている形状が保持オブジェクト200の作成に利用される断面オブジェクト210として設定される(S1121)。初期状態で設定される断面オブジェクト210が所望のものであれば、その断面オブジェクト210をCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録する(S1126)。初期状態で設定される断面オブジェクト210が所望のものでなければ、その断面オブジェクト210を変更するためにS1122へ移る。
S1122において、断面オブジェクト作成手段33は、断面オブジェクト作成手順DB22a4に記憶されている断面オブジェクト210の形状パターンを複数提示し、その中から所望の形状パターンを選択するようにオペレータに促す旨表示する。オペレータによって断面オブジェクト210の形状パターンが選択されたら(S1122)、その選択されたものを断面オブジェクト210の形状として設定する(S1123)。S1123で設定された断面オブジェクト210の寸法を変更したい場合には、入力装置10を介してパラメータを入力して(S1124)、断面オブジェクト210を修正する(S1125)。そして、断面オブジェクト作成手段33は、S1125で修正した断面オブジェクト210(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)をCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録する(S1126)。なお、本実施の形態では、断面オブジェクト210を複数の形状パターンの中から選択するように構成したが、所望の形状パターンが無い場合には、入力装置10を介して局所座標系CBのyz平面上に所望の断面オブジェクト210をモデリング可能に構成しても良い。
S1126が終了すると、保持オブジェクト作成手段34によって、中立軸オブジェクトLBに断面オブジェクト210に対応する断面が付与されて保持オブジェクト200を作成する手順が実行される(図17(c)参照)。作成された保持オブジェクト200は、保持オブジェクト作成手段34によってCAD用形状モデルDB21に登録され、さらに、数値解析に用いられる各種解析条件とともに利用オブジェクト登録DB23に登録される。これにより、2つのソリッドオブジェクト1,2間に設けた保持オブジェクト(typeA)200の作成が完了する(S1127)。引き続き、同ソリッド間に他の保持オブジェクト200を追加したい場合や、異なる2つのソリッドオブジェクトに他の保持オブジェクト200を作成したい場合には、S1101〜S1127の処理を繰り返せば良い。中立軸オブジェクトLBに断面形状を付与して最終的に得られた、本実施形態における保持オブジェクト(typeA)200を図19に示す。図19は、図18(a)の局所座標系CBにおいて中立軸オブジェクトLBに断面形状を付与した状態を示す図である。
図20及ぶ図21は、本発明の実施の形態において保持オブジェクト(typeB)300を作成する手順を表すフローチャートである。
S1801〜S1807は、保持オブジェクト300を設けたい2つのソリッドオブジェクト1,2の内部にラインオブジェクトaxisS11,axisS22を作成するために、ラインオブジェクト作成手段31がラインオブジェクト作成手順DB22b1を参照して実行する処理である。
まず、オペレータがCAD用形状モデルDB21に格納されている複数のソリッドオブジェクトのなかから保持オブジェクト300を設けたい2つのソリッドオブジェクトを選択する(S1801)。このとき、選択された2つのソリッドオブジェクト1,2におけるソリッドおよびソリッドを形成するオブジェクトのIDが利用オブジェクト登録DB23に登録される。次に、ソリッドオブジェクト1及びソリッドオブジェクト2において、ラインオブジェクトaxisS1,axisS2(換言すれば、中立軸オブジェクトLSの端点PS1,PS2)を配置したい平面を選択する(S1802)。これにより選択した面上に初期状態にしたがってラインオブジェクトaxisS1,axisS2が生成される(S1803)。
初期状態では、その選択された面の面積を二等分しかつ当該面の長手方向に伸びる直線がラインオブジェクトaxisS1,axisS2として生成される。初期状態で生成されるラインオブジェクトaxisS1,axisS2が所望のものであれば、そのラインオブジェクトaxisS1,axisS2をCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録する(S1808)。初期状態で生成されるラインオブジェクトaxisS1,axisS2が所望のものでなければ、ラインオブジェクトaxisS1,axisS2を変更をするためにS1804へ移る。
図22は、ソリッドオブジェクト1,2の内部にラインオブジェクトaxisS1,axisS2を作成する際に用いられるオブジェクト(axisSオブジェクト)を示す図である。ラインオブジェクトaxisS1は、その端点である2点axisS1L1PおよびaxisS1L2Pによって規定され、当該2つの端点axisS1L1PおよびaxisS1L2Pはオペレータに選択された2つの面上線(axisS1L1およびaxisS1L2)上に位置する。そこで、ラインオブジェクト作成手段31は、ライオンオブジェクトaxisS1を変更するにあたって、まず、2つの端点axisS1L1PおよびaxisS1L2Pを配置する2つの面上線をオペレータに選択するように促す旨を表示装置40に表示する。オペレータによって2つの面上線(axisS1L1およびaxisS1L2)が選択されたら(S1804)、その選択された面上線axisS1L1,axisS1L2の中点に端点axisS1L1P,axisS1L2Pが自動生成され、これらを結ぶ線がラインオブジェクトaxisS1として生成される(S1805)。
面上線axisS1L1,axisS1L2における端点axisS1L1P,axisS1L2Pの位置を変更したいときは、面上線の中点からの距離及び移動方向をパラメータとして入力する(S1806)。これにより、所望の位置に端点axisS1L1P,axisS1L2Pが作成され、ラインオブジェクトaxisS1が変更される(S1807)。
ここでは説明を省略するが、ソリッドオブジェクト2についてもS1804からS1806を行うことで、所望のラインオブジェクトaxisS2を作成できる。最終的に得られた所望のラインオブジェクトaxisS1,axisS2(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)はCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録される(S1808)。
次に、S1809〜S1815は、2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2を用いて中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2を作成するために、中立軸オブジェクト作成手段32が中立軸オブジェクト作成手順DB22b2を参照して実行する処理である。
図23は、2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2を用いて中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2を作成するために中立軸オブジェクト作成手段32がS1810において提示する作成パターンを示す図である。上記のようにラインオブジェクトaxisS1,axisS2が作成されると、初期状態の中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2が生成される(S1809)。初期状態では、図23(a)に示すように2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2間の距離が最短となる点を選択し、その選択した2点を接続した線分を中立軸オブジェクトLSとする。初期状態で生成される中立軸オブジェクトLSが所望のものであれば、その中立軸オブジェクトLSがCAD用形状モデルDB21に登録される(S1814)。初期状態で生成される中立軸オブジェクトLSが所望のものでなければ、中立軸オブジェクトLSの変更をするため、S1810へ移る。
S1810〜S1813で利用する中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2の作成パターンは、図23に示すように5パターンある(下記(1)〜(5)参照)。なお、パターン1からパターン4については、図15を用いて説明した先のものと同様である。
(1)パターン1:2軸最短距離(図23(a)参照)
このパターンは、2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2間の距離が最短となる点を選択し、その選択した2点を接続した線分を中立軸オブジェクトLSとするものであり、本実施の形態では初期状態として設定されている。ここでは、中立軸オブジェクトLSにおけるソリッドオブジェクト1側の端点をPS1、ソリッドオブジェクト2側の端点をPS2とする。
(2)パターン2:中立軸端点PS1位置指定(図23(b)参照)
このパターンは、ラインオブジェクトaxisS1上の点を中立軸オブジェクトLSの端点PS1として選択し、当該PS1を通りラインオブジェクトaxisS1に垂直な平面axisS1Fを生成し、ラインオブジェクトaxisS2と平面axisS1Fの交点を端点PS2として選択するものである。そして、このように選択した2点PS1およびPS2を接続した線分を中立軸オブジェクトLSとする。
(3)パターン3:中立軸端点PS2位置指定(図23(c)参照)
このパターンは、ラインオブジェクトaxisS2上の点を中立軸オブジェクトLSの端点PS2として選択し、当該PS2を通りラインオブジェクトaxisS2に垂直な平面axisS2Fを生成し、ラインオブジェクトaxisS1と平面axisS2Fの交点を端点PS1として選択するものである。そして、このように選択した2点PS1およびPS2を接続した線分を中立軸オブジェクトLSとする。
(4)パターン4:中立軸端点PS1およびPS2位置指定(図23(d)参照)
このパターンは、ラインオブジェクトaxisS1上の点を中立軸オブジェクトLSの端点PS1として選択し、ラインオブジェクトaxisS2上の点を中立軸オブジェクトLSの端点PS2として選択するものである。そして、このように選択した2点PS1およびPS2を接続した線分を中立軸オブジェクトLSとする。
(5)パターン5:既存の中立軸オブジェクトLBと同一直線上(図23(e)参照)
このパターンは、既存の保持オブジェクト(typeA)200の中立軸オブジェクトLBと、保持オブジェクト(typeB)300の中立軸オブジェクトLSの端点を配置させる平面F1およびF2との交点を生成し、当該生成した交点においてF1とLBとの交点をPS1としつつF2とLBとの交点をPS2とし、当該生成した点PS1と点PS2を接続した線分を中立軸オブジェクトLSとするものである。
上記(1)〜(3)のパターンによって中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2が作成できない場合は、保持オブジェクト200において図16を用いて説明した場合と同じである。これに加えて、上記(5)のパターンで作成するためには、中立軸オブジェクトLBが存在していることが条件となる。なお、このように中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2の作成ができない場合には、S1810において該当パターンを表示装置40に表示しないことが好ましい。
初期状態で生成される中立軸オブジェクトLSが所望のものでなければ、上記(1)〜(5)の中から中立軸オブジェクトLSの作成パターンを選択する旨が表示装置40に表示され、オペレータは当該表示に従って所望のパターンを選択する(S1810)。このとき、選択した作成パターンにおける初期状態の中立軸オブジェクトLSおよびその端点PS1,PS2が生成される(S1811)。S1810にて上記(2)〜(4)に示した作成パターンを選択した場合、初期状態では、端点PS1,PS2はラインオブジェクトaxisS1,axisS2の中点に配置される(パターン2ではPS1がaxisS1の中点、パターン3ではPS2がaxisS2の中点、パターン4ではPS1がaxisS1の中点でPS2がaxisS2の中点となるよう配置される)。
このように初期状態で生成された端点PS1,PS2の位置を変更(移動)させたいときは、ラインオブジェクトaxisS1,axisS2上の所望の位置に配置させるために、入力装置10を介して移動量および移動方向をパラメータとして入力する(S1812)。このように端点の位置を調整することで、所望の中立軸オブジェクトLS及びその端点PS1,PS2が作成される(S1813)。このように得られた所望の端点PS1,PS2と中立軸オブジェクトLSは、CAD用形状モデルDB21に登録され(S1814)、利用オブジェクト登録DB23に登録される(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)(S1815)。なお、S1812では、上記(1)又は(5)による作成パターンを選択した場合でも、端点PS1,PS2の位置を変更させることができる。
S1816〜S1821は、断面オブジェクト310の作成に利用される局所座標系CSを作成するために、座標オブジェクト作成手段33aが座標オブジェクト作成手順DB22b3を参照して実行する処理である。
図24は、局所座標系CSを生成するためのsectSオブジェクトの生成手順を示した図である。保持オブジェクト300において、中立軸オブジェクトLS及びその端点PS1,PS2が生成されると、座標オブジェクト作成手段33aは初期状態の局所座標系CSを生成する(S1816)。
局所座標系CSを生成するためには、まず、中立軸オブジェクトLS上の点PSmと、点PSmを通り中立軸オブジェクトLSに垂直な座標オブジェクトsectFSと、中立軸オブジェクトLSの方向ベクトルDirLSを生成する(図24(a))。次に、座標オブジェクトsectFS上にラインオブジェクトaxisSectSを生成する。最後に、座標オブジェクトsectFSをyz平面とし、方向ベクトルDirLSをx軸とし、ラインオブジェクトaxisSectSをy軸とした局所座標系CSを作成する(図24(b))。なお、初期状態では、点PSmは中立軸オブジェクトLSの中点に配置され、方向ベクトルDirLSは点PSmから端点PS1へ向かうベクトルとし、axisSectSはラインオブジェクトaxisS1を座標オブジェクトsectFSに投影させた線とする。
初期状態で生成される局所座標系CSが所望のものであれば局所座標系の作成を終了し、座標オブジェクトsectFS等のsectSオブジェクトがCAD用形状モデルDB21に登録される(S1821)。初期状態で生成される局所座標系CSが所望のものでなければ、局所座標系CSの変更をするためにS1817へ移る。
S1817では、点PSmの位置と、方向ベクトルDirLSの向きと、ラインオブジェクトaxisSectSの作成パターンを決定する。点PSmの位置は、中立軸オブジェクトLSの中点からどの方向に(ソリッドオブジェクト1側かソリッドオブジェクト2側か)どれだけ離れた位置に配置させるかを決定するために、入力装置10を介して移動方向と移動量をパラメータ入力する。方向ベクトルDirLSは、点PSmからソリッドオブジェクト1側(端点PS1側)へ向かう方向なのか、点PSmからソリッドオブジェクト2側(端点PS2側)へ向かう方向なのか、表示装置40に提示されるので所望の方向を指定する。ラインオブジェクトaxisSectSの作成パターンとしては、以下の(1)〜(3)の作成パターンが表示装置40に表示されるので、オペレータはその中から所望のパターンを入力装置10を介して選択する。図25は、ラインオブジェクトaxisSectSを作成するために座標オブジェクト作成手段33aが提示する作成パターンを示す図である。
(1)パターン1
このパターンは、ソリッド1におけるラインオブジェクトaxisS1を座標オブジェクトsectFSに投影させた線axisS1prを基準にして、ラインオブジェクトaxisSectSを作成するものである(図25(a))。
(2)パターン2
このパターンは、ソリッド2におけるラインオブジェクトaxisS2を座標オブジェクトsectFSに投影させた線axisS2prを基準にして、ラインオブジェクトaxisSectSを作成するものである(図25(b))。
(3)パターン3
このパターンは、2つのラインオブジェクトaxisS1,axisS2を座標オブジェクトsectFSに投影して得た2つの線axisS1pr,axisS2prの二等分線axisS12prを基準にして、ラインオブジェクトaxisSectSを作成するものである(図25(c))。
S1817においてラインオブジェクトaxisSectSの作成パターンが選択されると、初期状態では、ラインオブジェクトaxisSectSは、選択したパターンに応じて座標オブジェクトsectFS上に投影される線(axisS1pr、axisS2prまたはaxisS112pr)と一致するように作成され、そのラインオブジェクトaxisSectSにしたがって局所座標系CSが生成される(S1818)。局所座標系CSのy軸を初期状態から変更したい場合、すなわち、ラインオブジェクトaxisSectSを変更(調整)したい場合はS1819においてパラメータ入力を行う。
ラインオブジェクトaxisSectSを座標オブジェクトsectFS上に投影される線に一致させないようにするためには、S817で座標オブジェクトsectFS上に投影される線を角度θだけ回転させたものをラインオブジェクトaxisSectSとすることができる。すなわち、所望のラインオブジェクトaxisSectSを作成するために、座標オブジェクトsectFS上に投影された線を回転させる角度θをパラメータ入力して指定する(S1819)。図25(d)に示した例は、S1819においてθを指定した場合に生成されるラインオブジェクトaxisSectSおよび局所座標系CSの一例であり、ラインオブジェクトaxisSectSの作成パターンを上記(3)としてaxisS12prを反時計回りに22.5度回転させた線をラインオブジェクトaxisSectSとした場合に生成された局所座標系CSである。
点PSmの位置と、方向ベクトルDirLSの向きと、ラインオブジェクトaxisSectSの作成パターンおよびパラメータ入力が終了すると、sectSオブジェクトおよび局所座標系CSの変更が行われる(S1820)。最終的に得られた所望のsectSオブジェクト(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)はCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録される(S1821)。なお、断面オブジェクト310が円の場合など、局所座標系CSを作成する必要がない場合は、S1816によって生成された初期状態における局所座標系で構わない。
S1822〜S1827は、梁要素に定義する断面形状を決定するために用いる断面オブジェクト310を作成するために、断面オブジェクト作成手段33が断面オブジェクト作成手順DB22b4を参照して実行する処理である。
初期状態では、断面オブジェクト作成手順DB22b4に記憶されている形状が保持オブジェクト300の作成に利用される断面オブジェクト310として設定される(S1822)。初期状態で設定される断面オブジェクト310が所望のものであれば、その断面オブジェクト310をCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録する(S1827)。初期状態で設定される断面オブジェクト310が所望のものでなければ、その断面オブジェクト310を変更するためにS1823へ移る。
S1823において、断面オブジェクト作成手段33は、断面オブジェクト作成手順DB22b4に記憶されている断面オブジェクト310の形状パターンを複数提示し、その中から所望の形状パターンを選択するようにオペレータに促す旨表示する。オペレータによって断面オブジェクト310の形状パターンが選択されたら(S1823)、その選択されたものを断面オブジェクト310の形状として設定する(S1824)。S1824で設定された断面オブジェクト310の寸法を変更したい場合には、入力装置10を介してパラメータを入力して(S1825)、断面オブジェクト310を修正する(S1826)。そして、断面オブジェクト作成手段33は、S1826で修正した断面オブジェクト310(パラメータ入力した場合はパラメータも含む)をCAD用形状モデルDB21及び利用オブジェクト登録DB23に登録する(S1827)。なお、本実施の形態では、断面オブジェクト310を複数の形状パターンの中から選択するように構成したが、所望の形状パターンが無い場合には、入力装置10を介して局所座標系CSのyz平面上に所望の断面オブジェクト310をモデリング可能に構成しても良い。
S1827が終了すると、保持オブジェクト作成手段34によって、中立軸オブジェクトLSに断面オブジェクト310に対応する断面が付与されて保持オブジェクト300を作成する手順が実行される(図24(c)参照)。作成された保持オブジェクト300は、保持オブジェクト作成手段34によってCAD用形状モデルDB21に登録され、さらに、数値解析に用いられる各種解析条件とともに利用オブジェクト登録DB23に登録される。これにより、2つのソリッドオブジェクト1,2間に設けた保持オブジェクト(typeB)300の作成が完了する(S1828)。引き続き、同ソリッド間に他の保持オブジェクト300を追加したい場合や、異なる2つのソリッドオブジェクトに他の保持オブジェクト300を作成したい場合には、S1801〜S1828の処理を繰り返せば良い。中立軸オブジェクトLSに断面形状を付与して最終的に得られた、本実施形態における保持オブジェクト(typeB)300を図26に示す。図26は、図25(a)の局所座標系CSにおいて中立軸オブジェクトLSに断面形状を付与した状態を示す図である。
以上のように、本実施の形態によれば、処理装置30から提示される選択肢を選択し又は必要ならば更にパラメータを入力するのみで、保持オブジェクト200,300作成の基礎となる中立軸オブジェクトLB,LSを作成できるので、保持オブジェクト200,300を作成する作業の効率化が図れ、オペレータの解析用モデル作成の作業負担を軽減できる。本実施の形態では、中立軸オブジェクトLB,LSを作成した後についても、保持オブジェクト200,300の作成に用いられる座標オブジェクトsectFB,sectFS及び断面オブジェクト210,310を容易に作成できるので、保持オブジェクト200,300をさらに効率良く作成できる。また、本実施の形態において保持オブジェクト200,300の作成に用いた一連の手順によれば、任意のソリッドオブジェクト間に保持オブジェクト200,300を作成できるので、解析モデル作成装置の汎用性を向上することができる。
さらに、上記において既に述べたが、本実施の形態における中立軸オブジェクトLB,LSは、ソリッドオブジェクト1,2又はこれらを構成するオブジェクトを参照したオブジェクトとして作成されている。そのため、CAD用形状モデルを利用して中立軸オブジェクトLB,LSを作成した場合には、一旦保持オブジェクト200,300を作成した後にそれに係るソリッドオブジェクト1,2の寸法や位置関係を変更した場合でも、保持オブジェクト200,300は正しいモデリング状態を保持することができる。
図27は本発明の第2の実施の形態に係る解析モデル作成装置のハードウェア構成の詳細図である。本実施の形態は、解析用形状モデルDB24に記憶されている解析用形状モデルを利用して保持オブジェクト200,300を作成する場合における解析モデル作成装置の一構成例を示すものである。本実施の形態は、(ア)保持オブジェクト200,300を作成するときに参照するものが解析用形状モデルDB24内の解析用形状モデルである点、(イ)解析用形状モデル変換手段35が不必要である点において、CAD用形状モデルを利用して保持オブジェクト200,300を作成する第1の実施の形態と異なる。
解析用形状モデルDB24には、解析対象の解析用形状モデルを形成するソリッドオブジェクトと、これを形成する1つ1つのオブジェクト(点、線、面など)がIDとともに登録されている。また、外部からの命令(プログラムなど)によって新規に作成されたオブジェクトとそのIDを登録する機能を持つ。
本実施の形態における保持オブジェクト200,300の作成手順は、CAD用形状モデルDB21内のCAD用形状モデルを利用した第1の実施の形態と同様であり、作成する保持オブジェクトのパターン(typeAまたはtypeB)の選択や、保持オブジェクト200,300作成に必要な各オブジェクト作成に際する選択肢の選択又はパラメータ入力によってオブジェクトを新規に生成したり、既存のオブジェクトを変更したりして作成していく。新規に作成されたオブジェクトの解析用形状モデルは解析用形状モデルDB24に加えられ、解析用形状モデルDB24における既存のオブジェクトを変更した場合には当該オブジェクトのモデルが変更される。
本実施の形態における保持オブジェクト作成手段34は、作成した保持オブジェクト200,300を数値解析に用いられる各種解析条件とともに解析用形状モデルDB24に登録する機能を有するので、解析モデル生成手段36は解析用形状モデルDB24に登録された形状モデルに基づいて解析モデルを生成することができる。
このように解析用形状モデルを利用しても保持オブジェクト200,300を容易に作成することができるので、第1の実施の形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、上記の各実施の形態では、利用オブジェクト登録DB23に、保持オブジェクト200,300の作成途中で作成される各オブジェクトと、保持オブジェクト200,300を記憶したが、利用オブジェクト登録DB23に代替してCAD用形状モデルDB21又は解析用形状モデルDB25にこれらを記憶しても良い。
また、上記した保持オブジェクト200,300の作成手順を解析用モデル作成装置に実行させるためのプログラムは、CD−ROM、フロッピディスク、DVD−ROM等の記録媒体に記憶させることで、解析用モデル作成装置を所有するユーザーに提供することができる。また、サーバーのハードディスク装置等に当該プログラムを記憶させておき、解析用モデル作成装置を所有するユーザーに対してインターネット等のネットワーク回線を通じて配信することもできる。
10…入力装置、20…記憶装置、21…CAD用形状モデルDB、22…保持オブジェクト作成手順DB、22a1,22b1…ラインオブジェクト作成手順DB、22a2,22b2…中立軸オブジェクト作成手順DB、22a3,22b3…座標オブジェクト作成手順DB、22a4,22b4…断面オブジェクト作成手順DB、23…利用オブジェクト登録DB、24…解析用形状モデルDB、25…解析モデルDB、30…処理装置、31…ラインオブジェクト作成手段、32…中立軸オブジェクト作成手段、33…断面オブジェクト作成手段、33a…座標オブジェクト作成手段、34…保持オブジェクト作成手段、35…解析用形状モデル変換手段、36…解析モデル生成手段、40…表示装置、200…保持オブジェクト、210…断面オブジェクト、300…保持オブジェクト、310…断面オブジェクト、axisB1,axisB2,axisS1,axisS2…ラインオブジェクト、CB,CS…局所座標系、LB,LS…中立軸オブジェクト、PB1,PB2,PS1,PS2…中立軸オブジェクトの端点、sectFB,sectFS…座標オブジェクト

Claims (10)

  1. 入力装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置において、
    前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手段と、
    前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手段と、
    前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを作成する手段と、
    前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手段とを備えることを特徴とする解析用モデル作成装置。
  2. 入力装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置において、
    前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手段と、
    前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手段と、
    前記中立軸オブジェクトと交差するフェースオブジェクトであって、前記保持オブジェクトの断面形状を規定するための局所座標系の基準となる座標オブジェクトを、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて作成する手段と、
    前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを前記座標オブジェクト上に作成する手段と、
    前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手段とを備えることを特徴とする解析用モデル作成装置。
  3. 請求項1に記載の解析用モデル作成装置において、
    前記各ラインオブジェクトの作成手順は、当該各ソリッドオブジェクトを構成するオブジェクトを基準として定義されていることを特徴とする解析用モデル作成装置。
  4. 請求項1に記載の解析用モデル作成装置において、
    前記記憶装置には前記各オブジェクトの作成手順が複数パターン記憶されており、
    前記各オブジェクトを作成する各手段で用いられる手順は、当該複数パターンの中から前記入力装置を介して選択可能であることを特徴とする解析用モデル作成装置。
  5. 請求項1に記載の解析用モデル作成装置において、
    前記記憶装置に記憶された手順に基づいて作成された前記各オブジェクトの形状を、前記入力装置を介して入力されるパラメータに基づいて変更する手段を備えることを特徴とする解析用モデル作成装置。
  6. 請求項1に記載の解析用モデル作成装置において、
    前記保持オブジェクト作成手段は、作成した保持オブジェクトを、数値解析に用いられる各種解析条件とともに前記記憶装置に記憶することを特徴とする解析用モデル作成装置。
  7. 請求項1に記載の解析用モデル作成装置において、
    前記形状モデルは、3次元CAD形状データ又は解析用形状データであることを特徴とする解析用モデル作成装置。
  8. 請求項1に記載の解析用モデル作成装置において、
    前記記憶装置に記憶された前記各オブジェクトの作成手順は、前記形状モデルを形成するオブジェクトを引数とする関数で定義されていることを特徴とする解析用モデル作成装置。
  9. 入力装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置に対して、
    前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手順と、
    前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手順と、
    前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを作成する手順と、
    前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手順と
    を実行させることを特徴とする解析モデル作成プログラム。
  10. 入力装置と、記憶装置と、表示装置と、前記記憶装置に記憶された形状モデルに基づいて解析モデルを作成する手段とを備える解析モデル作成装置に対して、
    前記形状モデルを構成する複数のソリッドオブジェクトのうち、保持オブジェクトを架け渡すものとして前記入力装置を介して選択された2つのソリッドオブジェクトの表面又は内部に、前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、それぞれ1つずつラインオブジェクトを作成する手順と、
    前記各ラインオブジェクト上における点を前記記憶装置に記憶された手順に基づいて選択し、当該選択した2つの点を接続することで前記保持オブジェクトの中立軸となる中立軸オブジェクトを作成する手順と、
    前記記憶装置に記憶された手順に基づいて、前記保持オブジェクトの断面形状である断面オブジェクトを作成する手順と、
    前記断面オブジェクトと前記中立軸オブジェクトに基づいて保持オブジェクトを作成し、前記記憶装置に記憶する手順と
    を実行させる解析モデル作成プログラムを記録した記録媒体。
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