JP5179314B2 - 固有振動数同定方法と構造体免震方法と構造体制振方法 - Google Patents

固有振動数同定方法と構造体免震方法と構造体制振方法 Download PDF

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本発明は、構造体の特定の振動モードである特定振動モードでの固有振動数を同定する固有振動数同定方法とその方法を用いて構造体の特定の振動モードを免震する構造体免震方法または制振する構造体制振方法とに係る。
地震が発生すると、建物、構造物等の構造体が水平、垂直に揺すられる。
地震等による加速度レベルが大きいと、構造体が損傷をうけたり、構造体の中にあるものが予想を越えて加速度を受けたり、予想を超える変位をうけたりする。
そこで、基礎から構造体へ伝達する振動エネルギーを減少させて振動を免震する免震装置、または構造体が振動した際に振動エネルギーを吸収し振動レベルを小さくして振動を制振する制振装置として各種の構造の装置が試されている。
構造とその構造を構成する要素の諸元を適正に設定することにより、所望の免震性能や制振性能を発揮できる。
例えば、長手方向に沿ってねじ送り方向を向けた雄ねじを設けられた直動軸と雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた回転体と回転体を回転自在に支持するフレームとフレームの内面と回転体との隙間に封入された粘性流体とで構成される粘性マスダンパーを用いる。
粘性マスダンパーは、直動軸を所定の相対加速度で直動変位させたさいに作用する反力を直動変位の相対加速度で割った値であるみかけの慣性質量mrと直動軸を一定の相対速度で直動変位させた際に作用する反力を相対速度で割った値に対応する減衰係数cとを持つ。
また、その粘性マスダンパーに弾性体を直列接続されたバネ付き粘性マスダンパーを用いる。
バネ付き粘性マスダンパーは、バネ要素を直動方向に相対距離だけ変位させた際に発生する反力を相対距離で割った値である弾性係数kbと粘性マスダンパーの直動軸を直動方向に所定の相対加速度で直動させたさいに直動方向に作用する反力を相対加速度で割った値であるみかけの慣性質量mrとに対応するダンパー固有振動数ωrと粘性マスダンパーの直動軸を一定の相対速度で直動させた際に直動方向に作用する反力を相対速度で割った値に対応する減衰係数Cとを持つ。
直動軸が直動変位すると回転体が回転する。
回転体の回転慣性能率に対応した回転反力が発生する。回転反力は雄ねじと雌ねじの作用で直動変位する方向の反力に変換される。
回転体が回転すると回転体とフレームとの隙間に封入した粘性流体に剪断力が生じ、その剪断力に対応した回転反力が発生する。回転反力は、雄ねじと雌ねじの作用で直動変位する方向の反力に変換される。
この慣性力と剪断力による反力は回転体の質量と粘性流体の量に比較してみかけ上の大きな質量と大きなダンパーにより組み合わされた質量系としての動特性をもつ。
粘性マスダンパーと弾性体が直列接続されるので、見掛け上の大きな質量と大きなダンパーにより組み合わされたバネマス系としての振動特性をもつ。
発明者らは、このバネ付き粘性マスダンパーを構造体に連結し、構造体の固有振動数とバネ付き粘性マスダンパーの固有振動数とを適当な関係にすると、構造体を効率よく免震し、制振できることを見いだした。
一般に、構造体の固有振動数とバネ付き粘性マスダンパーの固有振動数との適当な関係は、構造体の固有振動数を同定できていることを前提として、数値解析により求められる。
構造体の固有振動数を同定するには、従来、構造体に加速度ピックアップ等を固定して、構造体が自由振動するか、または構造体を強制振動させることにより、加速度ピックアップの出力を解析し、その解析結果から、構造体の固有振動数を同定する。
鉄骨構造体や鉄筋コンクリート製構造体の固有振動数を同定しようとすると、構造体が多数の振動モードを持っていることと、振動モード毎に大きな減衰が生ずる。
このため、従来の固有振動数の同定手法では、より精度の高い固有振動数の同定に困難を感じていた。
特開平10−100945号 特開平10−184757号 特開2000−017885号 特開2003−138784号 特開2004−239411号 特開2005−180492号 特開2005−207547号
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な手順により構造体の特定の振動モードである特定振動モードでの固有振動数を同定する固有振動数同定方法とその固有振動数同定方法をもちいた構造体の特定の振動モードを免震する構造体免震方法または制振する構造体制振方法を提供しようとする。
上記目的を達成するため、本発明に係る構造体の特定の振動モードである特定振動モードでの固有振動数を同定する固有振動数同定方法を、長手方向に沿ってネジ送り方向を向けた雄ねじを設けられた直動軸と前記雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた回転体と前記回転体を回転自在に支持するフレームとを有するマスダンパーと、前記ネジ送り方法に沿って変位する直動変位に対応して弾性反力を発生する弾性部材とを有し、前記マスダンパーと前記弾性部材とを前記ネジ送り方向に沿って直列接続されたバネ付きマスダンパーを準備する準備工程と、構造体の特定の箇所での特定振動モードで相対変位をする2点間に前記ネジ送り方向を相対変位する向きに沿わせる様に前記バネ付きマスダンパーを接続する接続工程と、前記回転体の回転慣性能率または前記弾性部材の弾性係数のすくなくとも一方を変化させて前記バネ付きマスダンパーの固有振動数であるダンパー固有振動数ωrを変化させながら前記バネ付きマスダンパーの振動データを前記ダンパー固有振動数ωrに対応させてデータ取得するデータ取得工程と、前記振動データを用いて建物の特定振動モードでの固有振動数ωnを決定する固有振動数決定工程と、を備えるものとした。
上記本発明の構成により、バネ付きマスダンパーは、前記マスダンパーと前記弾性部材とを前記ネジ送り方向に沿って直列接続される。前記マスダンパーは、長手方向に沿ってネジ送り方向を向けた雄ねじを設けられた直動軸と前記雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた回転体と前記回転体を回転自在に支持するフレームとを有する。前記弾性部材は、前記ネジ送り方法に沿って変位する直動変位に対応して弾性反力を発生する。構造体の特定の箇所での特定振動モードで相対変位をする2点間に前記ネジ送り方向を相対変位する向きに沿わせる様に前記バネ付きマスダンパーを接続する。前記回転体の回転慣性能率または前記弾性部材の弾性係数のすくなくとも一方を変化させて前記バネ付きマスダンパーの固有振動数であるダンパー固有振動数ωrを変化させながら前記バネ付きマスダンパーの振動データを前記ダンパー固有振動数ωrに対応させてデータ取得する。前記振動データを用いて建物の特定振動モードでの固有振動数ωnを決定する。
その結果、構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードの振動データをデータ取得でき、前記振動データを基に構造体の前記特定振動モードの固有振動数を精度良く同定できる。
以下に、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
また、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法は、前記振動データが前記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の振動振幅ΔUと前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の振動振幅ΔU’との振幅応答比ΔU’/ΔUに対応する値Xを含み、前記固有振動数決定工程が前記値Xのうちで値が最大となる最大値Xmaxに対応する前記ダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであると決定する。
上記本発明に係る実施形態の構成により、値Xが前記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の振動振幅ΔUと前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の振動振幅ΔU’との振幅応答比ΔU’/ΔUに対応する値である。前記値Xのうちで値が最大となる最大値Xmaxに対応する前記ダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであると決定する。
その結果、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードの振動に共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
さらに、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法は、前記振動データが前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を含み、前記固有振動数決定工程が実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrに頂点を持つピークの近傍にある他のピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する。
上記本発明に係る実施形態の構成により、実時間の値Y(t)が前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する値である。実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrに頂点を持つピークの近傍にある他のピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する。
その結果、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードの振動に共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
さらに、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法は、前記振動データが前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を含み、前記固有振動数決定工程が実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する。
上記本発明に係る実施形態の構成により、実時間の値Y(t)が前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する値である。実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する。
その結果、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードの振動に共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
さらに、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法は、前記振動データが前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を含み、前記固有振動数決定工程が実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときの前記ダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の固有振動数ωnであると決定する。
上記本発明に係る実施形態の構成により、実時間の値Y(t)が前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する値である。実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときの前記ダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の固有振動数ωnであると決定する。
その結果、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードの振動に共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
さらに、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法は、前記振動データが前記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)と前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)との実時間での振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)に対応する実時間の値Z(t)を含み、前記固有振動数決定工程が実時間の値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数を前記ダンパー固有振動数ωrであると決定する。
上記本発明に係る実施形態の構成により、実時間の値Z(t)が記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)と前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)との実時間での振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)に対応する値である。実時間の値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数を前記ダンパー固有振動数ωrであると決定する。
その結果、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位に加振され固有振動する現象を利用して、ダンパー固有振動数ωrを決定できる。
上記目的を達成するため、本発明に係る構造体の特定の振動モードを免震する構造体免震方法または制振する構造体制振方法を、上記に記載の固有振動数同定方法により建物の固有振動数ωnを同定する固有振動数同定工程と、構造体の特定振動モードでの振動を免震しまたは制振するために前記固有振動数ωnに対応して建物の前記2点間に接続した前記バネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrの最適値である最適ダンパー固有振動数ωroptを導出する最適ダンパー固有振動数導出工程と、最適ダンパー固有振動数ωroptの値に一致したダンパー固有振動数ωrを持つ前記バネ付きマスダンパーを構造体の前記2点間に接続するダンパー接続工程と、前記フレームの内面と前記回転体との隙間に粘性流体を封入するダンパー粘性係数調整工程と、を備えるものとした。
上記本発明の構成により、上記に記載の固有振動数同定方法により建物の固有振動数ωnを同定する。構造体の特定振動モードでの振動を免震しまたは制振するために前記固有振動数ωnに対応して建物の前記2点間に接続した前記バネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrの最適値である最適ダンパー固有振動数ωroptを導出する。最適ダンパー固有振動数ωroptの値に一致したダンパー固有振動数ωrを持つ前記バネ付きマスダンパーを構造体の前記2点間に接続する。前記フレームの内面と前記回転体との隙間に粘性流体を封入する。
その結果、構造体の特定振動モードでの振動を最適に免震しまたは制振できる。
以上説明したように、本発明に係る固有振動数同定方法は、その構成により、以下の効果を有する。
バネ付きマスダンパーをは、長手方向に沿ってネジ送り方向を向けた雄ねじを設けられた直動軸と前記雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた回転体と前記回転体を回転自在に支持するフレームとを有するマスダンパーと、前記ネジ送り方法に沿って変位する直動変位に対応して弾性反力を発生する弾性部材とを有し、前記マスダンパーと前記弾性部材とを前記ネジ送り方向に沿って直列接続されたものである。
構造体の特定振動モードで相対変位する2点間に前記バネ付きマスダンパーを接続し、前記バネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数を変化させながら前記バネ付きマスダンパーの振動データを取得し、その振動データから建物の特定振動モードでの固有振動数ωnを決定するので、構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードの振動データをデータ取得でき、前記振動データを基に前記特定振動モードの固有振動数を精度良く同定できる。
また、前記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の振動振幅ΔUと前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の振動振幅ΔU’との振幅応答比ΔU’/ΔUに対応する値Xのうちで値が最大となる最大値Xmaxに対応する前記ダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrに頂点を持つピークの近傍にある他のピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときの前記ダンパー固有振動数に等しい値を建物の固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体の前記2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、前記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)と前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)との実時間での振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)に対応する実時間の値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数を前記ダンパー固有振動数ωrであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持った前記バネ付きマスダンパーが構造体に加振されて固有振動する現象を利用して、ダンパー固有振動数ωrを決定できる。
以上説明したように、本発明に係る構造体免震方法または構造体制振方法は、その構成により、以下の効果を有する。
上記に記載の固有振動数同定方法により建物の固有振動数ωnを同定し、固有振動数ωnから構造体を免震しまたは制振するための最適ダンパー固有振動数ωroptを導出し、構造体の前記2点間に接続した前記バネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrが最適ダンパー固有振動数ωroptに一致し、前記フレームの内面と前記回転体との隙間に粘性流体を封入する様にしたので、構造体の特定振動モードでの振動を最適に免震しまたは制振できる。
従って、簡易な手順で構造体の特定振動モードでの固有振動数を同定でき、構造体の特定の振動モードを免震する構造体免震方法または制振する構造体制振方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
最初に、本発明の固有振動数同定方法に用いるバネ付きマスダンパーの基本構造を、一例を示して、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る振動系のモデル図である。図2は、本発明の第一の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。
バネ付きマスダンパーは、直動変位に対応して反力を発生する機械要素であって、マスダンパー100と弾性部材200とを直列接続されたものである。
マスダンパー100は、さらに粘性流体を備えてもよい。
例えば、粘性マスダンパーは、直動変位に対応して反力を発生する機械要素であって、直動軸110と回転体120とフレーム130と粘性流体140とで構成される。
粘性流体を備えるマスダンパーを、粘性マスダンパーと呼称する。
例えば、バネ付き粘性マスダンパーは、連結部材150を用いて構造体30に連結される。
構造体30は、バネ付き粘性マスダンパーにより免震または制振をされる構造物である。
免震のためには、構造体30はバネ付き粘性マスダンパーを基礎部分に設置される。
制振のためには、構造体30はバネ付き粘性マスダンパーを構造体の主要構造部材の層間に設置される。
直動軸110は、長手方向に沿ってネジ送り方向を向けた雄ねじを設けられた部材である。
例えば、直動軸110は、雄ねじ部材111と長手部材112とで構成される。
図2には、雄ねじを外周に形成された雄ねじ部材111と雄ねじ部材に一体につながった長手部材112とが示される。
回転体120は、雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた部材である。
回転体120は、雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられ円盤状の回転部材122を備える。
例えば、回転体120は、雌ねじ部材121と円筒状の回転部材122と回転軸126とを備える。
雌ねじ部材121は、雌ねじが設けられた部材である。
円筒状の回転部材122は、直動軸110の直動運動に対応して中心軸まわりに回転運動する。
雌ねじ部材121と円板状の回転部材122とが同軸上に配置される。
回転軸126は、雌ねじ部材121と円筒状の回転部材122とを連結する部材である。
図2には、雌ねじを設けられた雌ねじ部材121と回転部材122と回転軸126とで構成され、回転軸126が回転部材122の端部を支持する構造の回転体120が示される。
雄ねじ部材111の雄ねじと雌ねじ部材121の雌ねじとは、複数のボールを介してねじ状に組み合わされてもよい。
直動軸110が回転を拘束されて直動運動すると、ボールを介して雌ねじ部材121が回転され、雌ねじ部材121に同軸上に固定される回転部材122と回転軸126とが回転する。
フレーム130は、回転体120を回転自在に支持する構造体である。
図2には、回転体120を囲うようになった円筒状の構造をもったフレーム130が示される。
フレーム130に固定された軸受135が、回転体120を回転自在に支持する。
軸受135は、回転体120を回転自在に支持する機械要素である。
粘性流体140は、フレーム130の内面と回転体120との隙間に封入された液体である。
回転体120がフレーム130に対して相対的に回転すると、粘性流体140は回転体に回転方向と逆方向の粘性力を作用させる。
粘性力は、回転体120に回転トルク反力を与える。
回転トルク反力は雄ねじと雌ねじとの作用により直動変位の方向に作用する反力に変換される。
この反力は、直動軸の直動変位の速度に略比例する。
連結部材150は、バネ付きマスダンパーを構造体30に連結するための部材である。
連結部材150は、第一連結部材151と第二連結部材152とで構成される。
第一連結部材151は、直動変位の方向に交差するひとつの可動軸を中心に揺動可能になった連結部材である。
第一連結部材151は、構造体30とフレーム130とを連結する。
第二連結部材152は、直動変位の方向に交差するひとつの可動軸を中心に揺動可能になった連結部材である。
第二連結部材152は、直動軸110と弾性部材200とを連結する。
弾性部材200は、直動変位に対応して弾性反力を発生する部材である。
弾性部材200は、弾性板211と第一フランジ212と第二フランジ213とで構成される。
弾性板211は、弾性素材製の板材である。
弾性板211は、板面を直動変位の方向に沿わせて第一フランジ212と第二フランジ213とに挟まれる。
第一フランジ212と第二フランジ213とがねじ送り方向に沿って接近離間すると、弾性板211に剪断力が生じ、第一フランジ212と第二フランジ213とに相対的な反力が発生する。この反力は第一フランジ212と第二フランジ213との相対変位に略比例する。
第一フランジ212は、第二連結部材152に結合される。
第二フランジ213は、構造体30に結合される。
以下に、振動モデルを参照して、バネ付きマスダンパー、バネ付き粘性マスダンパーの固有振動数であるダンパー固有振動数ωrを説明する。
図1は、振動モデルを示す。
振動モデルは、粘性マスダンパー系10とバネ要素20と構造体30とで構成される。
粘性マスダンパー系10は、慣性接続要素11とダンパー要素12とで構成される。
構造体30は、主質量31と主弾性要素32とで構成される。
主質量31は、構造体30の特定振動モードを1自由度のバネ−質量系に模したときのみかけの質量である。
主弾性要素32は、構造体30の特定振動モードを1自由度のバネ−質量系に模したときのみかけの弾性要素である。
バネ付き粘性マスダンパーまたはバネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrは、弾性係数Kbと慣性接続要素11のみかけの慣性質量mrとに対応する。
慣性接続要素11は、直動軸110と回転体120とフレーム130とで構成する機械要素に対応する。
弾性係数kbは、バネ要素20を直動方向に相対距離だけ変位させた際に発生する反力を相対距離で割った値である。
見かけの慣性質量mrは、マスダンパーの直動軸110を直動方向に所定の相対加速度で直動させたさいに直動方向に作用する反力を相対加速度で割った値である。
さらに、バネ付き粘性マスダンパの減衰係数Cは、粘性マスダンパーの直動軸を一定の相対速度で直動させた際に直動方向に作用する反力を相対速度で割った値に対応する。
バネ付き粘性マスダンパのダンンパー要素12は、直動軸110と回転体120とフレーム130と粘性流体140で構成する機械要素に対応する。
以下に、構造体30へのバネ付きマスダンパーの複数のタイプの取り付け構造を、図を基に、説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの取付構造の説明図である。
以下に、複数のタイプの取付構造を、図を基に、各々に説明する。
図3における取り付け位置は例示である。
実際の取り付け位置は、後述する固有振動数同定方法の説明において説明する。
最初に、第一のタイプの取り付け構造を、図を基に、説明する。
第一のタイプの取り付け構造は、図3の基礎部に示される。
図4は、本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの第一の取付構造の詳細説明図である。
バネ付きマスダンパーを構造体30の基礎に取り付ける。
バネ付きマスダンパーの一方の端部を基礎に固定し、他方の端部を構造体の下部に固定する。
バネ付きマスダンパーのネジ送り方法は、水平方向に沿わせる。
この様にすると、構造体の基礎の水平方向に相対変位する振動モードによる相対変位に対して、バネ付きマスダンパーが応答して伸縮する。
バネ付きマスダンパーが伸縮すると、振動する周波数の応じて、マスダンパー100と弾性部材200とがネジ送り方向に沿って各々に伸縮する。
マスダンパー100の取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離U1と弾性部材200の取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離U2との和がバネ付きマスダンパーの取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離Uに一致する。
次に、第二のタイプの取り付け構造を、図を基に、説明する。
第二のタイプの取り付け構造が、図3の1階部分に示される。
バネ付きマスダンパーを構造体30の層間に取り付ける。
バネ付きマスダンパーの一方の端部を下の層に固定し、他方の端部を構造体の上の層に固定する。
バネ付きマスダンパーのネジ送り方法は、垂直方向に沿わせる。
この様にすると、バネ付きマスダンパーが、構造体の基礎を支持点とし上層部を自由端とする垂直方向の伸縮振動の振動モードによる相対変位に応答して伸縮する。
バネ付きマスダンパーが伸縮すると、振動する周波数の応じて、マスダンパー100と弾性部材200とが個別にネジ送り方向に沿って伸縮する。
マスダンパー100の取り付け箇所の間の垂直方向に沿った離間距離U1と弾性部材200の取り付け箇所の間の垂直方向に沿った離間距離U2との和がバネ付きマスダンパーの取り付け箇所の間の垂直方向に沿った離間距離Uに一致する。
次に、第三のタイプの取り付け構造を、図を基に、説明する。
第三のタイプの取り付け構造が、図3の2階部分に示される。
図5は、本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの第二の取付構造の詳細説明図である。
バネ付きマスダンパーを構造体30の層間に取り付ける。
バネ付きマスダンパーの一方の端部を下の層に固定し、他方の端部を構造体の上の層に固定する。
バネ付きマスダンパーのネジ送り方法は、斜め方向に沿わせる。
この様にすると、例えば、バネ付きマスダンパーが、構造体の基礎を支持点とし上層部を自由端とする片持ち梁の曲げ振動の振動モードによる相対変位に応答して伸縮する。
バネ付きマスダンパーが伸縮すると、振動する周波数の応じて、マスダンパー100と弾性部材200とが個別にネジ送り方向に沿って伸縮する。
マスダンパー100の取り付け箇所の間の斜め方向に沿った離間距離U1と弾性部材200の取り付け箇所の間の斜め方向に沿った離間距離U2との総和がバネ付きマスダンパーの取り付け箇所の間の斜め方向に沿った離間距離Uに一致する。
次に、第四のタイプの取り付け構造を、図を基に、説明する。
第四のタイプの取り付け構造が、図3の3階部分に示される。
バネ付きマスダンパーを構造体30の層間に取り付ける。
バネ付きマスダンパーの一方の端部を下の層に固定し、他方の端部を構造体の上の層に固定された構造治具に固定する。
バネ付きマスダンパーのネジ送り方法は、水平方向に沿わせる。
この様にすると、例えば、バネ付きマスダンパーが、構造体の基礎を支持点とし上層部を自由端とする片持ち梁の曲げ振動の振動モードによる相対変位に応答して伸縮する。
バネ付きマスダンパーが伸縮すると、振動する周波数の応じて、マスダンパー100と弾性部材200とがネジ送り方向に沿って各々に伸縮する。
マスダンパー100の取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離U1と弾性部材200の取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離U2との和がバネ付きマスダンパーの取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離Uに一致する。
次に、第五のタイプの取り付け構造を、図を基に、説明する。
第五のタイプの取り付け構造が、図3の4階部分に示される。
図6は、本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの第三の取付構造の詳細説明図である。
バネ付きマスダンパーを構造体30の層間に取り付ける。
バネ付きマスダンパーの一方の端部を下の層に固定し、他方の端部を構造体の上の層に固定する。
弾性部材200が、一端を上の層に固定され、他端を下方に降ろし自由端とした弾性板211である。
バネ付きマスダンパーのネジ送り方法は、水平方向に沿わせる。
この様にすると、例えば、バネ付きマスダンパーが、構造体の基礎を支持点とし上層部を自由端とする片持ち梁の曲げ振動の振動モードによる相対変位に応答して伸縮する。
バネ付きマスダンパーが伸縮すると、振動する周波数の応じて、マスダンパー100と弾性部材200とが個別にネジ送り方向に沿って伸縮する。
マスダンパー100の取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離U1と弾性板211の自由端とマスダンパー100との接続箇所の水平方向に沿った離間距離U2との総和がバネ付きマスダンパーの取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離Uに一致する。
次に、第六のタイプの取り付け構造を、図を基に、説明する。
第六のタイプの取り付け構造が、図3の5階部分に示される。
バネ付きマスダンパーを構造体30の層間に取り付ける。
バネ付きマスダンパーの中央部を上の層に固定し、両方の端部を構造体の下の層に固定された構造治具に固定する。
バネ付きマスダンパーのネジ送り方法は、水平方向に沿わせる。
この様にすると、例えば、バネ付きマスダンパーが、構造体の基礎を支持点とし上層部を自由端とする片持ち梁の曲げ振動の振動モードによる相対変位に応答して伸縮する。
バネ付きマスダンパーが伸縮すると、振動する周波数の応じて、マスダンパー100と弾性部材200とが個別にネジ送り方向に沿って伸縮する。
マスダンパー100の取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離U1と弾性部材200の取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離U2との和がバネ付きマスダンパーの取り付け箇所の間の水平方向に沿った離間距離Uに一致する。
バネ付きマスダンパーの蓄積できる振動エネルギーが構造体の蓄積できる振動エネルギーに比較して極めて小さいのが通常であるので、バネ付きマスダンパーは実質的に構造体の振動による離間距離Uの変動により変位強制振動を受けると考えられる。
伸縮による離間距離U(t)の伸縮変位をΔU(t)とする。その伸縮変位の振動振幅をΔUとする。
伸縮による離間距離U1(t)の伸縮変位をΔU1(t)とする。その伸縮変位の振動振幅をΔU1とする。
伸縮による離間距離U2(t)の伸縮変位をΔU2(t)とする。その伸縮変位の振動振幅をΔU2とする。
次に、バネ付きマスダンパーの回転体の回転慣性能率または弾性部材の弾性係数のすくなくとも一方を容易に変化させることをできる構造をした複数の形式のバネ付きマスダンパーを、図を基に、説明する。
最初に、バネ付きマスダンパーの弾性部材の弾性係数を容易に変化させることをできる構造をしたの形式のバネ付きマスダンパーを、図を基に、説明する。
積層弾性板214を持ち弾性係数を容易に変化させることのできる3つのタイプの弾性部材を説明する。
図7は、本発明の第一の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの部分概念図である。
図7(A)は、複数の積層弾性板214で構成され、積層弾性板214の積層数を変化させることをできる積層部材200を示される。
積層数を変化させるのに対応して、弾性係数が変化する。
図7(B)は、貫通穴を設けられた積層弾性板本体215と貫通穴に差し込みまたは抜き取り可能になった積層弾性板断片216とで構成される積層弾性板214を持った弾性部材が示される。
積層弾性板断片216を貫通穴に差し込みまたは抜き取るのに対応して、弾性係数が変化する。
図7(C)は、同心円状または渦巻き状に重ねられ取り付けまたは取り外し自由になった積層弾性板部材127でできた積層弾性板214を持った弾性部材が示される。
積層弾性板部材127を取り付けまたは取り外すのに対応して、弾性係数が変化する。
以下に、弾性梁220で構成され弾性係数を容易に変化させることをできる2つの形式の弾性部材200を説明する。
図8は、本発明の第二の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。
図8(A)は、マスダンパーと弾性梁220との取り付け位置をねじ送り方向に交差する向きに移動して固定できる弾性梁220を示す。
例えば、弾性梁220は固定板バネ221と第一案内部材222と第二案内部材223とで構成される。第一案内部材222が第二案内部材223をねじ送り方向に交差する向きに移動自在に案内し固定できる。
マスダンパー100が第二案内部材223に固定される。
第二案内部材223が第一案内部材222に案内されて移動して固定されると、固定される位置に対応して弾性係数が変化する。
図8(B)は、曲げ剛性を変化させることをできる弾性梁220を示す。
例えば、弾性梁220は、固定板バネ221と付加板バネ224とで構成される。
付加板バネ224を固定板バネ221に取り付け、または取り外すことをできる。
固定板バネ221に取り付け、または取り外すのに対応して弾性係数が変化する。
次に、バネ付きマスダンパーの回転体の回転慣性能率を容易に変化させることをできる構造をしたの形式のバネ付きマスダンパーを、図を基に、説明する。
付加部材123または移動部材124とのうちの少なくともいっぽうと回転部材122とで構成され、全体の回転慣性能率を容易に変化させることをできる2つの形式の回転体120を説明する。
図9は、本発明の第三の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。
図9(A)は、回転部材122と回転部材122の側面に取り付け、または取り外し可能に固定される付加部材123とで構成される構造を示す。
例えば、付加部材123が回転部材122の側面に回転軸を揃えて取り付け、または取り外すことをできる。
付加部材123を取り付け、または取り外すのに応じて回転体120の回転慣性能率が変化する。
図9(B)は、回転部材122と回転部材122の側面に半径方向に沿って移動可能に固定される移動部材124とで構成される構造を示す。
例えば、移動部材124が回転部材122の側面に半径方向に沿って伸びた案内部材125に案内され半径方向に移動自在に固定される。
移動部材124が半径方向に移動するのに対応して、回転体120の回転慣性能率が変化する。
次に、回転部材122に同軸状に付加部材129を取り付けられ、付加部材129の変化により全体の回転慣性能率を変化させることをできる2つの形式の回転体120を説明する。
図10は、本発明の第四の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。
図10(A)は、回転体120の回転軸126に付加部材123が取り付け、または取り外し自在に固定される構造を示す。
例えば、回転軸126の端面がフレーム130から突出し、付加部材123を回転軸126の端面に同軸状に取り付け、または取り外し自在になっている。
付加部材123が回転軸126の端面に取り付け、または取り外すされるのに対応して、回転体120の回転慣性能率が変化する。
また、寸法の異なる付加部材123が回転軸126の端面に取り付けられるのに対応して、回転体120の回転慣性能率が変化する。
図10(B)は、回転部材122と回転部材122に案内され半径方向に移動自在に固定される移動部材128とで構成される構造を示す。
例えば、回転軸126が回転部材122を支持し、回転部材122に設けられた溝に案内された移動部材128が半径方向に移動自在に固定される。
例えば、複数の移動部材128が付加部材123に案内され半径方向に移動自在に固定される。
移動部材128が半径方向に移動するのに対応して、回転体120の回転慣性能率が変化する。
次に、回転部材122の外周の端部がフレーム130から飛び出し、移動部材128または付加部材129が回転部材122の外周部に支持される構造を説明する。
図11(A)は、回転部材122と回転部材122に半径方向に移動自在に固定される移動部材128とで構成される構造を示す。
例えば、フレーム130が第一側板部材131と第二側板部材132とを備え、シール部材139が第一側板部材131と回転部材122との間と第二側板部材132と回転部材122との間をシールする。
移動部材128が回転部材122に設けられた溝に半径方向に移動自在に案内され、固定される。
例えば、複数の移動部材128が回転部材122に設けられた複数の溝に半径方向に各々に移動自在に案内され、固定される。
移動部材128が半径方向に移動するのに対応して、回転体120の回転慣性能率が変化する。
図11(B)は、回転部材122と回転部材122の縁に取り付け、または取り外し可能に固定される付加部材129とで構成される構造を示す。
例えば、フレーム130が第一側板部材131と第二側板部材132とを備え、シール部材139が第一側板部材131と回転部材122との間と第二側板部材132と回転部材122との間をシールする。
例えば、付加部材129が回転部材122の縁に取り付け、または取り外し可能に取り付けされる。
例えば、複数の付加部材129が回転部材122の縁の円周状の複数箇所に取り付け、または取り外し可能に取り付けされる。
付加部材129が取り付け、または取り外されるのに対応して、回転体120の回転慣性能率が変化する。
次に、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法と構造体免震方法または構造体制振方法を説明する。
最初に固有振動数同定方法を説明する。
固有振動数同定方法は、構造体の特定の振動モードである特定振動モードでの固有振動数を同定する方法であって、準備工程S11と接続工程S12とデータ取得工程S13と固有振動数決定工程S14とで構成される。
準備工程S11は、バネ付きマスダンパーを準備する工程である。
バネ付きマスダンパーは、マスダンパーと弾性部材とをネジ送り方向に沿って直列接続されたものである。
マスダンパーは、長手方向に沿ってネジ送り方向を向けた雄ねじを設けられた直動軸110と雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた回転体120と回転体を回転自在に支持するフレーム130とを有するものである。
弾性部材200は、ネジ送り方法に沿って変位する直動変位に対応して弾性反力を発生するものである。
バネ付きマスダンパーは、さらに粘性流体140を備えていてもよい。
粘性流体は、フレームの内面と回転体との隙間に封入される流体である。
粘性流体を備えるか否かは、後工程でのバネ付きマスダンパーの振動の程度により決められる。
また、粘性流体の量は、後工程でのバネ付きマスダンパーの振動の程度により決められる。
後工程でのバネ付きマスダンパーの振動が大きいため不都合を生ずるばあいには、粘性流体の量を多くする。
後工程でのバネ付きマスダンパーの振動が小さいため不都合を生ずるばあいには、粘性流体を封入しない。
また、後工程でのバネ付きマスダンパーの振動が小さいため不都合を生ずるばあいには、粘性流体の量を少なくする。
後工程での作業を容易にするためには、前述した構造を有するバネ付きマスダンパーを用いても良い。
接続工程S12は、構造体の特定の箇所での特定振動モードで相対変位をする2点間にネジ送り方向を相対変位する向きに沿わせる様にバネ付きマスダンパーを接続する工程である。
最初に、特定振動モードを決定する。
さらに、振動の次数を決定してもよい。
振動モードとは構造体の振動のタイプを特定するものである。
振動モードは、構造体の構造に依存する。
例えば、構造体が略タワー状の建物である場合には、一般に曲げ振動モード、ねじり振動モード、縦揺れ振動モード、水平剪断変形モード等の振動モードが考慮される。
例えば、構造体が殻体状の構造物である場合に、一般に、殻体を構成する面部材の面外変形を伴う振動モードが考慮される。
構造体の特定の箇所での特定振動モードで相対変位する2点を決定する。
後工程を容易にするために、特定振動モードにおいて卓越した相対変位を予想される構造体の特定の箇所での2点を決定する。
決定した2点間にネジ送り方向を相対変位する向きに沿わせる様にバネ付きマスダンパーを接続する。
この様にすると、構造体に振動エネルギーが入力された際に、バネ付きマスダンパーを強制振動させる強制変位を大きくし、後工程で取得する振動データのS/N比が向上する。
例えば、バネ付きマスダンパーの直動軸110と弾性部材200とが接続されている場合に、バネ付きマスダンパーのフレーム130を2点のうちの一方に接続し、弾性部材200を2点のうちの他方に接続する。
例えば、バネ付きマスダンパーの直動軸110と弾性部材200とが第二連結部材152を介してを接続されている場合に、バネ付きマスダンパーのフレーム130を2点のうちの一方に第一連結部材151を介して接続し、弾性部材200を2点のうちの他方に接続する。
データ取得工程S13は、回転体120の回転慣性能率または弾性部材200の弾性係数のすくなくとも一方を変化させてバネ付きマスダンパーの固有振動数であるダンパー固有振動数ωrを変化させながらバネ付きマスダンパーの振動データをダンパー固有振動数ωrに対応させてデータ取得する工程である。
例えば、回転体120の回転慣性能率を変化させてバネ付きマスダンパーの固有振動数であるダンパー固有振動数ωrを小さい値と大きな値との間で連続的または断続的に変化させながらバネ付きマスダンパーの振動データをダンパー固有振動数ωrに対応させてデータ取得する。
例えば、弾性部材200の弾性係数を変化させてバネ付きマスダンパーの固有振動数であるダンパー固有振動数ωrを小さい値と大きな値との間で連続的または断続的に変化させながらバネ付きマスダンパーの振動データをダンパー固有振動数ωrに対応させてデータ取得する。
振動データが値Xを含んでもよい。
値Xは、バネ付きマスダンパーのネジ送り方向の振動振幅ΔUとマスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の振動振幅ΔU’との振幅応答比ΔU’/ΔUに対応する値である。
例えば、振動振幅ΔUは、バネ付きマスダンパーを取り付けた2点のネジ送り方向の離間距離Uの振動振幅である。
例えば、振動振幅ΔU’は、弾性部材200の取り付けのための両端部のネジ送り方向の離間距離U1の振動振幅である。
例えば、振動振幅ΔU’は、マスダンパー100の取り付けのための両端部のネジ送り方向の離間距離U2の振動振幅である。
また、振動データが実時間の値Y(t)を含んでもよい。
実時間の値Y(t)は、マスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値である。
ここで、「実時間の」とは「実際の時間の経過に応じて連続的に取得された」の意である。
例えば、振動振幅ΔU’(t)は、弾性部材200の取り付けのための両端部のネジ送り方向の離間距離U1の実時間の振動振幅である。
例えば、振動振幅ΔU’(t)は、マスダンパー100の取り付けのための両端部のネジ送り方向の離間距離U2の実時間の振動振幅である。
また、振動データが実時間の値Z(t)を含んでもよい。
実時間の値Z(t)は、バネ付きマスダンパーのネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)とマスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)との実時間での振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)に対応する値である。
例えば、振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)は、バネ付きマスダンパーのネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)と弾性部材300の取り付けのための両端部のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU1(t)との実時間での比である。
例えば、振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)は、バネ付きマスダンパーのネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)とマスダンパー100の取り付けのための両端部のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU2(t)との実時間での比である。
固有振動数決定工程S14は、振動データを用いて建物の特定振動モードでの固有振動数ωnを決定する工程である。
以下に、本発明の実施形態にかかる固有振動数同定方法におけるを複数のタイプの固有振動数決定工程を、図を基に、説明する。
最初に、第一のタイプの固有振動数決定工程を説明する。
図13は、本発明の第一の実施形態に係る固有振動数同定方法の説明図である。
第一のタイプの固有振動数決定工程は、値Xのうちで値が最大となる最大値Xmaxに対応するダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであると決定する。
図13は、構造体の振動モデルとバネ付きマスダンパーの振動モデルを仮定しておこなった数値シミュレーション結果のグラフである。
数値シミュレーションでは、構造体の振動モデルに実際の地震データを入力して行った。
グラフにおいて、横軸はダンパー固有振動数ωrと構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnの比ωr/ωnである。
縦軸は、値Xである。
グラフ中の実線は、ΔU1/ΔUに一致する値Xである。これは、ΔU1/ΔUに対応する値Xに相当する。
グラフ中の2点破線は、ΔU2/ΔUに一致する値Xである。これは、ΔU2/ΔUに対応する値Xに相当する。
グラフから、ωr/ωn=1のときに値Xが最大値を取る。
すなわち、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnは、値Xのうちで値が最大となる最大値Xmaxに対応するダンパー固有振動数ωrに等しいことが分かる。
次に、本発明の第二〜四のタイプの固有振動数決定工程を、図を基に、説明する。
図14は、本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase1の説明図である。図15は、本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase2の説明図である。図16は、本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase3の説明図である。図17は、本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase4の説明図である。
図14、図15、図16、図17は、構造体の振動モデルとバネ付きマスダンパーの振動モデルを仮定しておこなった数値シミュレーション結果のグラフである。
数値シミュレーションでは、構造体の振動モデルに実際の地震データを入力して行った。
図14、図15、図16、図17中の(A)は、数値シミュレーションにおいてダンパー固有振動数ωrを段階的に変化させた際の、ΔU、ΔU1、ΔU2のフーリエスペクトラムグラフである。
図14、図15、図16、図17中の(B)は、数値シミュレーションにおいてダンパー固有振動数ωrを段階的に変化させた際の、ΔU1/ΔU、ΔU2/ΔUのフーリエスペクトラムグラフである。
ダンパー固有振動数は、4つのcaseを想定した。
case1では、ωrは0.5ωnに等しい。
case2では、ωrはωnに等しい。
case3では、ωrは1.41ωnに等しい。
case4では、ωrは3.16ωnに等しい。
図14は、case1での数値シミュレーション結果を示す。
図15は、case2での数値シミュレーション結果を示す。
図16は、case3での数値シミュレーション結果を示す。
図17は、case4での数値シミュレーション結果を示す。
以下に、第二のタイプの固有振動数決定工程を説明する。
第二のタイプの固有振動数決定工程は、実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるダンパー固有振動数ωrに頂点を持つピークの近傍にある他のピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する。
図14(A)〜図15(A)は、(A)に表すフーリエスペクトルグラフの中で、ダンパー固有振動数ωrに頂点を持つピークの近傍にダンパー固有振動数ωrが変化しても頂点の位置が変化しない他のピークが存在し、その他のピークの頂点が建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであることを示している。
また、第二のタイプの固有振動数決定工程は、値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数をダンパー固有振動数ωrであると決定してもよい。
すわわち、値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークをバネ付きマスダンパーの共振ピークであると推測する。
図14(B)〜図15(B)は、(B)に表すフーリエスペクトルグラフの中で、ωrが変化すると頂点の位置が変化するピークが存在し、そのピークの頂点がダンパー固有振動数ωrであることを示している。
次に、第三のタイプの固有振動数決定工程を説明する。
第三のタイプの固有振動数決定工程は、実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークがダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する。
図14(A)〜図15(A)は、(A)に表すフーリエスペクトルグラフの中で、ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークがダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのピークの頂点が建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであることを示している。
図14、図16、図17の(A)は、隣合ったピークは、ダンパー固有振動数ωrが変化するに従って頂点の位置が変化するピークとダンパー固有振動数ωrが変化しての頂点の位置が変化しないピークであることを示す。
図15(A)は、ダンパー固有振動数ωrと構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnとが一致したとき、1対のピークが重なることを示す。
また、第三のタイプの固有振動数決定工程は、値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数をダンパー固有振動数ωrであると決定してもよい。すわわち、値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークをバネ付きマスダンパーの共振ピークであると推測する。
この推測工程は第二のタイプの固有振動数決定工程におけるものと同じなので、説明を省略する。
次に、第四のタイプの固有振動数決定工程を説明する。
第四のタイプの固有振動数決定工程S14は、値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークがダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の固有振動数ωnであると決定する。
図14〜図17の説明は、第三のタイプの固有振動数決定工程のものと同じなので、説明を省略する。
また、第四のタイプの固有振動数決定工程は、値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数をダンパー固有振動数ωrであると決定してもよい。すわわち、値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークをバネ付きマスダンパーの共振ピークであると推測する。
この推測工程は第二のタイプの固有振動数決定工程におけるものと同じなので、説明を省略する。
次に、本発明の実施形態に係る構造体免震方法または構造体制振方法を、図を基に、説明する。
図12は、本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法と構造体免震方法または構造体制振方法の手順図である。
構造体免震方法または構造体制振方法は、構造体の特定の振動モードを免震する構造体免震方法または制振する構造体制振方法である。
構造体免震方法または構造体制振方法は、固有振動数同定工程S10と最適ダンパー固有振動数導出工程S20とダンパー接続工程S30とダンパー粘性係数調整工程S40とで構成される。
固有振動数同定工程S10は、上述した固有振動数同定方法により建物の固有振動数ωnを同定する工程である。
最適ダンパー固有振動数導出工程S20は、構造体の特定振動モードでの振動を免震しまたは制振するために固有振動数ωnに対応して建物の2点間に接続したバネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrの最適値である最適ダンパー固有振動数ωroptを導出する工程である。
例えば、特定振動モードにおいて固有振動数ωnを持つ構造体にバネ付きマスダンパーを接続した数値モデルを仮定して構造体を振動させたときに構造体の応答倍率を計算し、、加振周波数ωと固有振動数ωnとの比ω/ωnを横軸として構造体の応答倍率を縦軸としたとき、応答倍率を示す線の上で粘性流体による粘性係数の値のいかんにかかわらず一定値となる複数の定点での応答倍率が略等しくなるようなダンパー固有振動数ωrとダンパー固有振動数の比を決定し、その比を満足するダンパー固有振動数を最適ダンパー固有振動数ωroptとする。
ここで、応答倍率は、構造体を強制加振させた際の加振力による構造体の静的変位と応答して振動した構造体の振幅との比である絶対応答倍率、支持体を強制加振した際の支持体の変位と応答して振動した構造体の変位との比である変位応答倍率、または支持体を強制加振した際の支持体の加速度と応答して振動した対象物の加速度との比である加速度応答倍率等がある。
ダンパー接続工程S30は、適ダンパー固有振動数ωroptの値に一致したダンパー固有振動数ωrを持つバネ付きマスダンパーを構造体の2点間に接続する工程である。
例えば、上述した構造をもち回転体の回転慣性能率または弾性部材の弾性係数のすくなくとも一方を容易に変化させることをできるバネ付きマスダンパーを構造物に接続し、ダンパー固有振動数ωrを最適ダンパー固有振動数ωroptに等しい値に一致させる。
例えば、ダンパー固有振動数ωrを最適ダンパー固有振動数ωroptに等しい値に一致させる新たな構造のバネ付きマスダンパーを組み立てて、構造物の2点間に接続する。
ダンパー粘性係数調整工程S22は、フレームの内面と回転体との隙間に粘性流体を封入する工程である。
例えば、数値解析により、加振周波数ωと固有振動数ωnとの比ω/ωnを横軸として構造体の応答倍率を縦軸としたとき、応答倍率を示す線の上に位置する2つの定点での応答倍率が実質的に略極大になる最適減衰係数を求め、減衰係数が最適減衰係数になるように、粘性流体をフレームの内面と回転体との隙間に封入する。
構造体の応答倍率が希望の値になる様に、粘性流体をフレームの内面と回転体との隙間に封入する。
また、以上説明したように、本発明に係る固有振動数同定方法は、その構成により、以下の効果を有する。
バネ付きマスダンパーをは、長手方向に沿ってネジ送り方向を向けた雄ねじを設けられた直動軸と雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた回転体と回転体を回転自在に支持するフレームとを有するマスダンパーと、ネジ送り方法に沿って変位する直動変位に対応して弾性反力を発生する弾性部材とを有し、マスダンパーと弾性部材とをネジ送り方向に沿って直列接続されたものである。
構造体の特定振動モードで相対変位する2点間にバネ付きマスダンパーを接続し、バネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrを変化させながらバネ付きマスダンパーの振動データを取得し、その振動データから建物の特定振動モードでの固有振動数ωnを決定するので、構造体の2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードの振動データをデータ取得でき、振動データを基に特定振動モードの固有振動数を精度良く同定できる。
すなわち、バネ付きマスダンパーは、構造体の2点間のネジ送り方向の振動を選択的に入力し、振動応答するので振動データのS/N比が顕著に向上する。
また、バネ付きマスダンパーのネジ送り方向の振動振幅ΔUとマスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の振動振幅ΔU’との振幅応答比ΔU’/ΔUに対応する値Xのうちで値が最大となる最大値Xmaxに対応するダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持ったバネ付きマスダンパーが構造体の2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、マスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるダンパー固有振動数ωrに頂点を持つピークの近傍にある他のピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持ったバネ付きマスダンパーが構造体の2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、マスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークがダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持ったバネ付きマスダンパーが構造体の2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、マスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークがダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのダンパー固有振動数に等しい値を建物の固有振動数ωnであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持ったバネ付きマスダンパーが構造体の2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、構造体の特定振動モードでの固有振動数ωnを精度よく同定できる。
また、バネ付きマスダンパーのネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)とマスダンパーまたは弾性部材のうちの一方のネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)との実時間での振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)に対応する実時間の値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数をダンパー固有振動数ωrであると決定する様にしたので、ダンパー固有振動数ωrを持ったバネ付きマスダンパーが構造体の2点間で卓越した相対変位をする特定振動モードに共振する現象を利用して、ダンパー固有振動数ωrを決定できる。
また、以上説明したように、本発明に係る構造体免震方法または構造体制振方法は、その構成により、以下の効果を有する。
上記に記載の固有振動数同定方法により建物の固有振動数ωnを同定し、固有振動数ωnから構造体を免震しまたは制振するための最適ダンパー固有振動数ωroptを導出し、構造体の2点間に接続したバネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrを最適ダンパー固有振動数ωroptになるように調整し、フレームの内面と回転体との隙間に粘性流体を封入する様にしたので、構造体の特定振動モードでの振動を最適に免震しまたは制振できる。
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない歯非で各種の変更が可能である。
バネ付きマスダンパーの各種の構造を説明したがこれに限定されない。
本発明の実施形態に係る振動系のモデル図である。 本発明の第一の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。 本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの取付構造の説明図である。 本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの第一の取付構造の詳細説明図である。 本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの第二の取付構造の詳細説明図である。 本発明の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの第三の取付構造の詳細説明図である。 本発明の第一の実施形態に係るバネ付き粘性マスダンパーの部分概念図である。 本発明の第二の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。 本発明の第三の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。 本発明の第四の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。 本発明の第五の実施形態に係るバネ付きマスダンパーの概念図である。 本発明の実施形態に係る固有振動数同定方法と構造体免震方法または構造体制振方法の手順図である。 本発明の第一の実施形態に係る固有振動数同定方法の説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase1の説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase2の説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase3の説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る固有振動数同定方法のcase4の説明図である。
符号の説明
S10 固有振動数同定工程
S11 準備工程
S12 接続工程
S13 データ取得工程
S14 固有振動数決定工程
S20 最適ダンパー固有振動数導出工程
S30 ダンパー接続工程
S40 ダンパー粘性係数調整工程
10 粘性マスダンパー系
11 慣性接続要素
12 ダンパー要素
20 バネ要素
30 構造体
31 主質量
32 主弾性要素
40 支持構造
50 取付構造
100 マスダンパー
110 直動軸
111 雄ねじ部材
120 回転体
121 雌ねじ部材
122 回転部材
123 付加部材
124 移動部材
125 案内部材
126 回転軸
128 移動部材
129 付加部材
130 フレーム
131 第一側板部材
132 第二側板部材
135 軸受
139 シール部材
140 粘性流体
150 連結部材
151 第一連結部材
152 第二連結部材
153 第三連結部材
154 第四連結部材
200 弾性部材
211 弾性板
212 第一フランジ
213 第二フランジ
214 積層弾性板
215 積層弾性板本体
216 積層弾性板断片
217 積層弾性板部材
220 弾性梁
221 固定板バネ
222 第一案内部材
223 第二案内部材
224 付加板バネ

Claims (7)

  1. 構造体の特定の振動モードである特定振動モードでの固有振動数を同定する固有振動数同定方法であって、
    長手方向に沿ってネジ送り方向を向けた雄ねじを設けられた直動軸と前記雄ねじに嵌めあう雌ねじを設けられた回転体と前記回転体を回転自在に支持するフレームとを有するマスダンパーと、前記ネジ送り方法に沿って変位する直動変位に対応して弾性反力を発生する弾性部材とを有し、前記マスダンパーと前記弾性部材とを前記ネジ送り方向に沿って直列接続されたバネ付きマスダンパーを準備する準備工程と、
    構造体の特定の箇所での特定振動モードで相対変位をする2点間に前記ネジ送り方向を相対変位する向きに沿わせる様に前記バネ付きマスダンパーを接続する接続工程と、
    前記回転体の回転慣性能率または前記弾性部材の弾性係数の少なくとも一方を変化させて前記バネ付きマスダンパーの固有振動数であるダンパー固有振動数ωrを変化させながら前記バネ付きマスダンパーの振動データを前記ダンパー固有振動数ωrに対応させてデータ取得するデータ取得工程と、
    前記振動データを用いて建物の特定振動モードでの固有振動数ωnを決定する固有振動数決定工程と、
    を備える固有振動数同定方法。
  2. 前記振動データが前記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の振動振幅ΔUと前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の振動振幅ΔU’との振幅応答比ΔU’/ΔUに対応する値Xを含み、
    前記固有振動数決定工程が前記値Xのうちで値が最大となる最大値Xmaxに対応する前記ダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の特定振動モードでの固有振動数ωnであると決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の固有振動数同定方法。
  3. 前記振動データが前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を含み、
    前記固有振動数決定工程が実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrに頂点を持つピークの近傍にある他のピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の固有振動数同定方法。
  4. 前記振動データが前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を含み、
    前記固有振動数決定工程が実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときのピークの頂点での固有振動数を建物の固有振動数ωnであると決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の固有振動数同定方法。
  5. 前記振動データが前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)に対応する実時間の値Y(t)を含み、
    前記固有振動数決定工程が実時間の値Y(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れる前記ダンパー固有振動数ωrの近傍で隣り合った1対のピークが前記ダンパー固有振動数ωrの変化に応じて相対移動して重なったときの前記ダンパー固有振動数ωrに等しい値を建物の固有振動数ωnであると決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の固有振動数同定方法。
  6. 前記振動データが前記バネ付きマスダンパーの前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU(t)と前記マスダンパーまたは前記弾性部材のうちの一方の前記ネジ送り方向の実時間での振動振幅ΔU’(t)との実時間での振幅応答比ΔU’(t)/ΔU(t)に対応する実時間の値Z(t)を含み、
    前記固有振動数決定工程が実時間の値Z(t)を周波数解析して得たスペクトルグラフにおいて横軸の周波数に沿って現れるピークの頂点での固有振動数を前記ダンパー固有振動数ωrであると決定する、
    ことを特徴とする請求項3乃至請求項5のうちの一つに記載の固有振動数同定方法。
  7. 構造体の特定の振動モードを免震する構造体免震方法または制振する構造体制振方法であって、
    請求項1乃至請求項6のうちのひとつの固有振動数同定方法により建物の固有振動数ωnを同定する固有振動数同定工程と、
    構造体の特定振動モードでの振動を免震しまたは制振するために前記固有振動数ωnに対応して建物の前記2点間に接続した前記バネ付きマスダンパーのダンパー固有振動数ωrの最適値である最適ダンパー固有振動数ωroptを導出する最適ダンパー固有振動数導出工程と、
    最適ダンパー固有振動数ωroptの値に略一致したダンパー固有振動数ωrを持つ前記バネ付きマスダンパーを構造体の前記2点間に接続するダンパー接続工程と、
    前記フレームの内面と前記回転体との隙間に粘性流体を封入するダンパー粘性係数調整工程と、
    を備えることを特徴とする構造体免震方法または構造体制振方法。
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