JP5148460B2 - 浄化処理装置及び浄化処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノバブルを含むナノバブル含有液体を製造するための製造装置及び製造方法に関するものである。
近年、小さな直径を有する気泡(バブル)には様々な作用効果があることが明らかになりつつあり、現在、このような気泡を作製する技術及びその効果に対する研究が進みつつある。そして、気泡を用いて、様々な有機物を分解しようとする試みもなされている。
上記気泡は、その直径に応じて、マイクロバブル、マイクロナノバブル及びナノバブルに分類することができる。具体的には、マイクロバブルは、その発生時において10μm〜数十μmの直径を有する気泡であり、マイクロナノバブルは、その発生時において数百nm〜10μmの直径を有する気泡であり、ナノバブルは、その発生時において数百nm以下の直径を有する気泡である。なお、マイクロバブルは、発生後の収縮運動によって、その一部がマイクロナノバブルに変化することがある。また、ナノバブルは、長期に渡って液体中に存在することができるという性質を有している。
例えば、従来から、様々なナノバブルの利用方法、及びナノバブルを利用した各種装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。より具体的には、特許文献1には、ナノバブルが、浮力の減少、表面積の増加、表面活性の増大、局所高圧場の生成、または静電分極の実現によって、界面活性作用及び殺菌作用を示すことが記載されている。さらに、特許文献1には、ナノバブルが有する界面活性作用及び殺菌作用を用いて、各種物体を洗浄する技術及び汚濁水を浄化する技術が記載されている。さらに、特許文献1には、ナノバブルを用いて生体の疲労を回復する方法が記載されている。なお、特許文献1では、水を電気分解するとともに、当該水に超音波振動を加えることによって、ナノバブルを作製している。
また、従来から、液体を原料としてナノバブルを作製する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。上記作製方法は、液体中において、1)上記液体の一部を分解ガス化する工程、2)上記液体に超音波を印加する工程、または3)上記液体の一部を分解ガス化する工程及び上記液体に超音波を印加する工程、からなるものである。なお、液体の一部を分解ガス化する工程として、電気分解法または光分解法を用いることができることが記載されている。
また、従来から、オゾンガスからなるマイクロバブル(オゾンマイクロバブル)を利用する廃液処理装置が用いられている(例えば、特許文献3参照)。上記廃液処理装置では、オゾン発生装置によって作製されたオゾンガスと廃液とを、加圧ポンプを用いて混合することによって、オゾンガスからなるマイクロバブルを作製している。そして、当該マイクロバブルが廃液中の有機物と反応することによって、廃液中の有機物が酸化分解される。
さらに、近年、ナノバブルを多量に発生することができるナノバブル発生装置も開発されている(特許文献4参照)。このナノバブル発生装置によれば、多量に発生させたナノバブルを用水処理、排水処理、及び浴槽処理に適用することが可能であり、さらに健康分野及び医療分野にまで用途を拡大しつつある。
特開2004−121962号公報(平成16年4月22日公開) 特開2003−334548号公報(平成15年11月25日公開) 特開2004−321959号公報(平成16年11月18日公開) 特許第4118939号公報(平成20年7月16日発行)
上述したように、ナノバブルは様々な分野において、その有用性が期待されており、特に、用水処理、廃水処理などの様々な水処理において利用されている。そこで、水処理効率の高いナノバブル含有液体を製造できる製造装置を製作することが求められている。また、ナノバブル含有液体を用いた水処理方法には、さらなる改良が望まれている。本発明の目的は、水処理効率の高いナノバブル含有液体を製造し、該液体を用いた効率のよい浄化処理を行うことができる浄化処理装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、以下の1)〜4)を見出し、本発明を完成させるに至った。つまり、
1)微細気泡含有液体作製手段を有する水槽を3槽以上直列に配置して、当該水槽に順次被処理液体を流して得られた微細気泡含有液体から浮遊物質を除去し、当該微細気泡含有液体を浄化処理装置に導入すると、浄化処理装置における処理効率が向上し、汚泥の発生を大幅に削減することができること、
2)当該水槽の少なくとも何れか1つに界面活性剤を添加することによって、より多量の微細気泡を含有する微細気泡含有液体が得られ、当該微細気泡含有液体を、微生物を用いる浄化処理装置に導入すると、当該微生物の状態が良好になり、水処理効率が向上すること、
3)当該水槽の少なくとも何れか1つに無機塩類を添加することによって、多量の微細気泡を含有する微細気泡含有液体が得られ、当該微細気泡含有液体を、微生物を用いる浄化処理装置に導入すると、当該微生物の状態が良好になり、水処理効率が向上すること、
4)当該水槽の少なくとも何れか1つに界面活性剤及び無機塩類を添加することによって、さらに多量の微細気泡を含有する微細気泡含有液体が得られ、当該微細気泡含有液体を、微生物を用いる浄化処理装置に導入すると、当該微生物の状態が良好になり、水処理効率がさらに向上すること。
したがって、本発明に係る浄化処理装置は、第1の槽内に導入された被処理液体を用いて第1の微細気泡含有液体を作製するマイクロバブル含有液体作製手段と、第2の槽内に導入された第1の微細気泡含有液体を用いて第2の微細気泡含有液体を作製するマイクロナノバブル含有液体作製手段と、第3の槽内に導入された第2の微細気泡含有液体を用いて第3の微細気泡含有液体を作製するナノバブル含有液体作製手段と、第3の微細気泡含有液体が導入される浄化処理槽とを備え、第1の槽と第2の槽との間、第2の槽と第3の槽との間、及び第3の槽と上記浄化処理槽との間には、隣接する槽の上部側間において、槽内の液体を移送する上部移送手段と、当該上部移送手段よりも下側に位置し、隣接する槽の下部側間において、槽内の液体を移送する下部移送手段とが、それぞれ設けられており、上記浄化処理槽の上部側から当該槽内の液体を排出する上部排出手段と、当該上部排出手段の下に設けられ、当該浄化処理槽の下部側から第3の微細気泡含有液体を移送する下部排出手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明に係る水処理方法は、第1の槽内に導入された被処理液体を用いて第1の微細気泡含有液体を作製するマイクロバブル含有液体作製工程と、第2の槽内に導入された第1の微細気泡含有液体を用いて第2の微細気泡含有液体を作製するマイクロナノバブル含有液体作製工程と、第3の槽内に導入された第2の微細気泡含有液体を用いて第3の微細気泡含有液体を作製するナノバブル含有液体作製工程と、第3の微細気泡含有液体を浄化処理槽に導入する工程とを包含し、第1槽と第2槽との間、第2槽と第3槽との間、及び第3槽と上記浄化処理槽との間の液体の移送は、隣接する槽の上部側間及び下部側間において行い、第3の微細気泡含有液体を上記浄化処理槽の上部側及び下部側から別々に排出する工程をさらに包含することを特徴としている。
上記の構成であれば、第1の微細気泡含有液体、第2の微細気泡含有液体、および第3の微細気泡含有液体に含まれる微細気泡によって、被処理液体中の懸濁物質が浮上し、浮遊物質となる。浮遊物質は上昇し、水面近くにおいて高濃度となる。本発明によれば、第1の槽から第2の槽へ、第2の槽から第3の槽へ、第3の槽から第4の槽へと、各槽のより上側にある被処理液体を、各槽のより上側に設けられた上部移送手段によって移送し、各槽のより下側にある被処理液体を各槽のより下側に設けられた上部移送手段によって移送する。したがって、水面近くに高濃度に存在する浮遊物質を含む液体を上部移送手段によって移送し、各槽の下部付近の浮遊物質の含有量が低下した微細気泡を含む被処理液体を下部移送手段によって移送することができるので、微細気泡を含む被処理液体と浮遊物質とを別々に移送することにより、被処理液体を含む第3の微細気泡含有液体(ナノバブル含有液体)と浮遊物質とを分離することができ、その結果、浄化処理槽において、浮遊物質を容易に除去することができる。よって、ナノバブル含有液体から懸濁物質を除くことができるので、例えば、当該ナノバブル含有液体を水処理などに用いる場合には、より処理効率を向上させることができる。
また、本発明の浄化処理装置は、上記下部排出手段から排出された当該第3の微細気泡含有液体を浄化処理する浄化処理手段をさらに備えていることが好ましい。これにより、浄化処理槽において分離した浮遊物質を上部排出手段により排出して、懸濁物質が取り除かれた被処理液体を含むナノバブル含有液体を浄化処理槽内から浄化処理手段に移送して浄化処理することができる。すなわち、ナノバブル含有液体と浮遊物質とをより高精度に分離して、懸濁物質の含有量が低い被処理液体を浄化処理するので、より効率よく浄化処理をおこなうことができる。
また、本発明の浄化処理装置において、マイクロバブル含有液体作製手段はさらに、上記被処理液体と第1の供給気体とを混合及びせん断して第1の微細気泡含有液体を作製する第1のせん断部を備え、マイクロナノバブル含有液体作製手段はさらに、第1の微細気泡含有液体をさらにせん断して第2の微細気泡含有液体を作製する第2のせん断部を備え、ナノバブル含有液体作製手段はさらに、第2の微細気泡含有液体をさらにせん断して第3の微細気泡含有液体を作製する第3のせん断部を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1のせん断部が、液体と第1の供給気体とを混合及びせん断して作製した第1の微細気泡含有液体を、続いて第2のせん断部によってさらにせん断して第2の微細気泡含有液体を作製し、第2の微細気泡含有液体をさらに第3のせん断部によってせん断して第3の微細気泡含有液体を作製する。すなわち、簡易な構造の複数のせん断部によって、液体中のバブルの大きさを段階的小さくし、ナノバブルを含むナノバブル含有液体を効率よく作製することができる。
また、本発明の浄化処理装置において、マイクロバブル含有液体作製手段はさらに、第1のせん断部に第1の供給気体を供給する第1の気体供給手段を備えていることが好ましい。上記の構成によれば、第1のせん断部によって効率よく第1の微細気泡含有液体が作製される結果、効率よくナノバブル含有液体を作製することができる。
また、本発明の浄化処理装置において、マイクロナノバブル含有液体作製手段はさらに、第2のせん断部に第2の供給気体を供給する第2の気体供給手段を備え、第2のせん断部は第2の供給気体と第1の微細気泡含有液体とを混合及びせん断して第2の微細気泡含有液体を作製し、ナノバブル含有液体作製手段はさらに、第3のせん断部に第3の供給気体を供給する第3の気体供給手段を備え、第3のせん断部は第3の供給気体と第2の微細気泡含有液体とを混合及びせん断して第3の微細気泡含有液体を作製することが好ましい。
上記の構成によれば、第2のせん断部は、第1のせん断部で作製した第1の微細気泡含有液体にさらに第2の供給気体を混合させてせん断し、より多量のマイクロナノバブルを含む第2の微細気泡含有液体を作製する。そして、第3のせん断部は、第2の微細気泡含有液体にさらに第3の供給気体を混合させてせん断し、より多量のナノバブルを含む第3の微細気泡含有液体を作製する。したがって、より多量のナノバブルを含むナノバブル含有液体を効率よく作製することができる。
また、本発明の浄化処理装置において、第1〜3のせん断部の少なくともいずれか1つは、加圧溶解型のポンプであることが好ましい。これにより、各バブル含有液体作製手段によって効率よく微細気泡含有液体を作製することができるので、より効率よくナノバブル含有液体を作製することができる。
また、本発明の浄化処理装置は、界面活性剤を貯留した界面活性剤タンクと、上記界面活性剤タンク内の上記界面活性剤を第1〜3の槽にそれぞれ供給する界面活性剤供給手段とをさらに備えていることが好ましい。上記の構成によれば、第1〜3の槽の少なくともいずれか1つの槽に界面活性剤を導入することによって、界面活性剤の作用により微細気泡の発生量を増加させることができる。その結果、作製するナノバブル含有液体中のナノバブル含有量を増加させることができる。
また、本発明の浄化処理装置は、第3の微細気泡含有液体中のナノバブル含有量を測定するナノバブル含有量測定手段と、上記ナノバブル含有量測定手段が測定した上記ナノバブル含有量に基づいて、上記界面活性剤の供給量を調節する界面活性剤定量弁とをさらに備えていることが好ましい。上記の構成によれば、作製したナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を測定し、その測定結果に基づいて、界面活性剤の供給量を調節する。これにより所望の量のナノバブルを含有するナノバブル含有液体を容易に作製することが可能である。
また、本発明の浄化処理装置は、上記ナノバブル含有量測定手段が測定したナノバブル含有量に基づいて、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように、上記界面活性剤の供給量を調節するように上記界面活性剤定量弁を制御する制御手段をさらに備えていることが好ましい。上記の構成によれば、制御手段が、ナノバブル発生量測定手段によって測定されたナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量に基づいて、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように、界面活性剤定量弁を制御する。すなわち、作製したナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量に基づいて界面活性剤の供給量を、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように調整することによって、所望の含有量でナノバブルを含有するナノバブル含有液体を容易に作製することができる。
また、本発明の浄化処理装置は、無機塩を貯留した無機塩タンクと、上記無機塩タンク内の上記無機塩を第1〜3の槽にそれぞれ供給する無機塩供給手段とをさらに備えていることが好ましい。上記の構成によれば、第1〜3の槽の少なくともいずれか1つの層に無機塩を導入することによって、無機塩の作用により微細気泡の発生量を増加させることができる。その結果、作製するナノバブル含有液体中のナノバブル含有量を増加させることができる。さらに、界面活性剤と無機塩類との両方を第1〜3の槽に添加した場合には、微細気泡の発生量をさらに増加させることができる。
また、本発明の浄化処理装置は、第3の微細気泡含有液体中のナノバブル含有量を測定するナノバブル含有量測定手段と、上記ナノバブル含有量測定手段が測定した上記ナノバブル含有量に基づいて、上記無機塩の供給量を調節する無機塩定量弁とをさらに備えていることが好ましい。上記の構成によれば、作製したナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を測定し、その測定結果に基づいて、無機塩の供給量を調節する。これにより所望の量のナノバブルを含有するナノバブル含有液体を容易に作製することが可能である。
また、本発明の浄化処理装置は、上記ナノバブル含有量測定手段が測定したナノバブル含有量に基づいて、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように、上記無機塩の供給量を調節するように上記無機塩定量弁を制御する制御手段をさらに備えていることが好ましい。上記の構成によれば、制御手段が、ナノバブル発生量測定手段によって測定されたナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量に基づいて、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように、無機塩定量弁を制御する。すなわち、作製したナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量に基づいて無機塩の供給量を、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように調整することによって、所望の含有量でナノバブルを含有するナノバブル含有液体を容易に作製することができる。
また、本発明の浄化処理装置では、上記ナノバブル含有量測定手段はさらに、酸化還元電位検出手段を備え、上記酸化還元電位検出手段において検出した第3の微細気泡含有液体の酸化還元電位に基づいてナノバブル含有量を測定することが好ましい。
上記の構成によれば、第3の槽で得られたナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を、ナノバブル含有液体中の酸化還元電位の値から測定することができる。つまり、酸化還元電位の値はナノバブルの含有量と相関関係を示すため、測定した酸化還元電位の値に基づいて、作製するナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を調整することができる。
また、本発明の浄化処理装置では、上記ナノバブル含有量測定手段はさらに、ゼータ電位検出手段を備え、上記ゼータ電位検出手段において検出した第3の微細気泡含有液体のゼータ電位に基づいてナノバブル含有量を測定することが好ましい。
上記の構成によれば、第3の槽で得られたナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を、ナノバブル含有液体中のゼータ電位の値から測定することができる。つまり、ゼータ電位の値はナノバブルの含有量と相関関係を示すため、測定したゼータ電位の値に基づいて、作製するナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を調整することができる。
また、本発明の浄化処理装置では、上記浄化処理手段はさらに、微生物を含有し、第3の微細気泡含有液体が導入される処理槽と、上記処理槽内から、上記微生物と第3の微細気泡含有液体との第1の混合物が導入される沈殿槽とを備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、被処理液体を含むナノバブル含有液体に含まれるナノバブルによって、処理槽内の微生物を活性化し、活性化した微生物によって効率よく被処理液体を浄化処理することができる。また、処理槽内の微生物と被処理液体を含むナノバブル含有液体との第1の混合物を沈殿槽に導入して汚泥を沈降させるとき、ナノバブルの作用によって汚泥の沈降性を向上させることができる。このように、処理槽及び沈殿槽における浄化処理効率を向上させることができる。
また、本発明の浄化処理装置では、上記処理槽内及び上記沈殿槽内の少なくともいずれか一方における、第1の混合物のpH値を測定するpH測定手段と、上記pH測定手段において測定したpH値に基づいて、界面活性剤及び無機塩の少なくともいずれか一方の供給量を調節する制御手段とをさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、処理槽内及び沈殿槽内の少なくともいずれか一方に置ける被処理液体を含むナノバブル含有液体のpHの測定値に基づいて、界面活性剤及び無機塩の少なくともいずれか一方の添加量を調節することによって、ナノバブル含有液体中のナノバブル含有量を調節する。これにより、浄化処理後に沈殿槽から排出する液体のpHを調節することができるので、排出液体中のpHを調節するためのさらなる中和工程を省略することができる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記浄化処理手段はさらに、上記浄化処理槽と上記処理槽との間に設けられ、第3の微細気泡含有液体と上記沈殿槽内の沈殿物とが導入される混合槽と、上記混合槽内の第3の微細気泡含有液体と上記沈殿物との第2の混合物を、上記処理槽内に移送する混合物移送手段とを備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、ナノバブル含有液体と沈殿槽内において沈降した汚泥を含む沈殿物とを混合してえられた第2の混合物を処理槽内において浄化処理する。これにより、ナノバブルの作用によって沈殿物中に高濃度で存在する微生物が活性化し、当該微生物によって被処理液体を効率よく浄化処理することができる。また、沈殿物中の汚泥に含まれる有機物をナノバブルによって酸化分解することができる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記沈殿槽から上記混合槽に上記沈殿物を移送する沈殿物移送手段をさらに備え、上記沈殿物移送手段には、上記沈殿物に供給気体を吐出する気体吐出ポンプが設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、沈殿槽内の沈殿物を気体吐出ポンプにより混合槽に移送すると共に、当該ポンプから吐出される供給気体によって沈殿物中の汚泥に含まれる微生物を活性化することができる。また、気体吐出ポンプのから吐出される気体によって、汚泥中の酸素濃度を高めることができるので、当該汚泥に含まれる好気性微生物を延命化させることができる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記処理槽が、内部に導入された第1の混合物を曝気するための曝気槽、内部に導入された第1の混合物を接触酸化するための接触酸化槽、微生物を担持するための回転可能な円盤を備えた回転円盤槽及び第1の混合物をラグーン処理するためのラグーン槽からなる群より選択されるものであることが好ましい。
上記の構成によれば、被処理液体を容易に浄化処理することができる。
すなわち、上記処理槽が曝気槽である場合、曝気槽内に導入された被処理液体を含むナノバブル含有液体と微生物との混合物を曝気することによって活性化した当該微生物を、ナノバブルの作用によってさらに活性化することができ、被処理液体の浄化処理効率を向上させることができる。さらに、処理槽が接触酸化槽であれば、接触酸化により活性化された当該槽内の微生物を、ナノバブルの作用によってさらに活性化することができ、被処理液体の浄化処理効率を向上させることができる。
また、処理槽が回転円盤槽である場合、微生物を担持する回転可能な円盤を回転円盤槽内において回転させることによって活性化した当該微生物を、ナノバブルの作用によってさらに活性化することができ、被処理液体の浄化処理効率を向上させることができる。また、処理槽がラグーン槽である場合、ナノバブル含有液体に含まれるナノバブルによって、ラグーン槽内の微生物を活性化することができ、被処理液体の浄化処理効率を向上させることができる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記曝気槽に導入された第1の混合物中にマイクロナノバブルを発生させるマイクロナノバブル発生手段をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、マイクロナノバブル発生手段が発生したマイクロナノバブルによって、曝気槽内の当該微生物をマイクロナノバブルによりさらに活性化することができる。その結果、処理効率をより向上させることができる。また、曝気槽内の被処理液体を含むナノバブル含有液体と微生物との第1の混合物を流動させることによって、曝気槽内を撹拌することができる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記曝気槽は、第1の混合物を好気処理する上部槽と、上記曝気槽内における当該上部槽の下部に位置し、第1の混合物を嫌気処理する下部槽とを包含し、上記上部槽と上記下部槽との間に、流体が通過可能なように設けられた分離壁をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成であれば、曝気槽内を、水面側に位置し、被処理液体を含む第1の混合物を好気処理する上部槽と、当該上部槽の下部(底面側)に位置し、被処理液体を含む第1の混合物を嫌気処理する下部槽とに区切ることができ、上部槽内に好気性微生物を、また下部槽内に嫌気性微生物を、それぞれ繁殖させることができる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記マイクロナノバブル発生手段は上記上部槽内にマイクロナノバブルを発生させるものであり、上記混合物移送手段は、上記下部槽内に第2の混合物を移送するものであることが好ましい。このように、上部槽内にマイクロバブルを発生させることによって、好気性微生物を効率よく活性化することができ、さらに、上部槽内を撹拌することができる。また、上記の構成によれば、下部槽の底部付近においては微生物濃度が高くなるため、効率よく嫌気処理することができる。また、ナノバブル含有液体と汚泥とによる、曝気槽内の微生物に対する影響を小さくすることができるので、例えば被処理液体として、毒性物質、難分解性物質などを含有する排水などを用いた場合に、処理効率を向上させることができる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記処理槽における水面から底面までの長さが9m以上15m以下であることが好ましい。上記の構成によれば、処理槽を、好気性の領域と嫌気性の領域とに分けることが容易となる。
また、本発明の浄化処理装置において、上記上部移送手段は、オーバーフロー管であり、上記下部移送手段は、連通管であることが好ましい。上記の構成によれば、第1の槽〜浄化処理槽に微細気泡含有液体を移送するとき、オーバーフロー管によって隣接する槽の上部側間において槽内の浮遊物質を含む液体を効率よく移送するとともに、連通管によって隣接する槽の下部側において槽内の浮遊物質の含有量の少ない液体を効率よく移送することができる。この結果、作製するナノバブル含有液体中の懸濁物質を効率よく除去することができる。
本発明に係る浄化処理装置は、以上のように、第1の槽内に導入された被処理液体を用いて第1の微細気泡含有液体を作製するマイクロバブル含有液体作製手段と、第2の槽内に導入された第1の微細気泡含有液体を用いて第2の微細気泡含有液体を作製するマイクロナノバブル含有液体作製手段と、第3の槽内に導入された第2の微細気泡含有液体を用いて第3の微細気泡含有液体を作製するナノバブル含有液体作製手段と、第3の微細気泡含有液体が導入される浄化処理槽とを備え、第1の槽と第2の槽との間、第2の槽と第3の槽との間、及び第3の槽と上記浄化処理槽との間には、隣接する槽の上部側間において、槽内の液体を移送する上部移送手段と、当該上部移送手段よりも下側に位置し、隣接する槽の下部側間において、槽内の液体を移送する下部移送手段とが、それぞれ設けられており、上記浄化処理槽の上部側から当該槽内の液体を排出する上部排出手段と、当該上部排出手段の下に設けられ、当該浄化処理槽の下部側から第3の微細気泡含有液体を移送する下部排出手段とを備えているので、水処理効率の高いナノバブル含有液体を製造し、該液体を用いて効率よく浄化処理を行うことができる。
〔第1の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第1の実施形態について、図1を参照して以下に説明する。図1は、第1の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る浄化処理装置80は、主にナノバブル含有液体製造部78及び浄化処理部(浄化処理手段)79により構成されている。
浄化処理装置80は、被処理液体からナノバブル含有液体を作製し、当該ナノバブル含有液体を処理する装置である。すなわち、まず、ナノバブル含有液体製造部78に被処理液体を導入してナノバブル含有液体(第3の微細気泡含有液体)を作製し、得られたナノバブル含有液体を浄化処理部79に導入する。次に、浄化処理部79に導入されたナノバブル含有液体を浄化処理する。本発明における被処理液体とは、浄化処理手段による浄化処理の対象となる、混入物又は不純物を含む液体であることが意図される。このような被処理液体としては特に限定されないが、原水、排水、上水、再利用水、地下水、水道水、又は有機フッ素化合物含有排水であることが好ましい。
例えば、被処理液体が原水、排水などであれば、これらの液体にナノバブルを多量に含有させることにより、液体中の有機物などの成分に対してナノバブルが保有する酸化力により酸化処理することができる。また、被処理液体が上水であれば、上水にナノバブルを多量に含有させることにより、上水中の微量の残存化学成分などに対してナノバブルが保有する酸化力により酸化処理することができる。また、被処理液体が再利用水であれば、再利用水にナノバブルを多量に含有させることにより、再利用水中の微量の残存化学成分、有機物などに対してナノバブルが保有する酸化力により酸化処理することができる。また、被処理液体が地下水であれば、地下水にナノバブルを多量に含有させることにより、地下水中の微量の難分解性化学成分、難分解性有機物などに対してナノバブルが保有する酸化力により酸化処理することができる。
さらに、ナノバブルを含有させた地下水を水質改善設備などにおいて処理する場合には、地下水中にナノバブルが長期間に亘って保持されることにより、地下水の処理効率が改善することになり、ひいてはランニングコストの低減、又は地下水の品質の向上に役立つ。また、被処理液体が水道水であれば、比較的自由に確保することが可能であり、被処理液体が有機フッ素化合物含有排水であれば、ナノバブルによって被処理液体中の有機フッ素化合物を分解処理することができる。
本実施の形態においては、被処理液体として原水を用いた例について説明する。まず、ナノバブル含有液体製造部78及び浄化処理部79の主な構成について以下に説明する。
ナノバブル含有液体製造部78は、被処理液体からナノバブル含有液体を作製するものである。図1に示すように、ナノバブル含有液体製造部78は、主に、マイクロバブル発生槽(第1の槽)5、マイクロナノバブル発生槽(第2の槽)11、ナノバブル発生槽(第3の槽)20、及び浮遊物質分離槽(浄化処理槽)48を備えている。
さらに、ナノバブル含有液体製造部78は、マイクロバブル発生槽5内に導入された被処理液体を用いてマイクロバブル含有液体(第1の微細気泡含有液体)を作製するマイクロバブル発生装置(第1のマイクロバブル含有液体作製手段)98と、マイクロナノバブル発生槽11内に導入されたマイクロバブル含有液体を用いてマイクロナノバブル含有液体(第2の微細気泡含有液体)を作製するマイクロナノバブル発生装置(第2のマイクロバブル含有液体作製手段)99と、ナノバブル発生槽20内に導入されたマイクロナノバブル含有液体を用いてナノバブル含有液体(第3の微細気泡含有液体)を作製するナノバブル発生装置(第3のマイクロバブル含有液体作製手段)100とを備えている。
さらにまた、ナノバブル含有液体製造部78には、マイクロバブル発生槽5とマイクロナノバブル発生槽11、マイクロナノバブル発生槽11とナノバブル発生槽20、ナノバブル発生槽20と浮遊物質分離槽48との間に、各槽内の上部に存在する液体を移送するオーバーフロー管(上部移送手段)10、19及び28と、各槽内の下部に存在する液体を移送する連通管(下部移送手段)50、51及び52とがそれぞれ設けられている。
マイクロバブル発生装置98、マイクロナノバブル発生装置99、及びナノバブル発生装置100のそれぞれは、マイクロバブル含有液体を作製するための装置であってもよい。本実施の形態におけるナノバブル含有液体製造部78では、マイクロバブル含有液体を作製するための装置を設置した槽が3槽直列に配置されており、被処理液体をマイクロバブル発生槽5からナノバブル発生槽20まで順次導入するとともに各装置を運転することによって、ナノバブル発生槽20においてナノバブル含有液体が得られる。なお、マイクロバブル含有液体を作製するための装置を設置した槽の数は、これに限定されず、当該槽が3槽以上直列に配置されていればよい。
浮遊物質分離槽48は、ナノバブル発生槽20の下流に備えられており、ナノバブル発生槽20において作製したナノバブル含有液体が導入される。浮遊物質分離槽48は、ナノバブル含有液体と、該液体に含まれる浮遊物質とを分離するための槽である。
被処理液体を用いて作製したナノバブル含有液体中には、被処理液体に含まれていた懸濁物質が多く混入している。このため、この液体を浄化処理する際、生じる汚泥等の沈殿物の量が多くなりすぎて、処理効率が低下してしまう。そこで、本発明に係る浄化処理装置80においては、ナノバブル含有液体中の懸濁物質をナノバブルの作用によって浮遊させ、この浮遊物質を浮遊物質分離槽48内において分離するので、その後の浄化処理効率を向上させることができる。本発明によれば、被処理液体中に微細なナノバブルを発生させることができるので、被処理液体中の懸濁物質、特に肉眼では確認できない超微小な懸濁物質をも確実に浮上させ、浮遊物質とすることができる。
ここで、本発明における浮遊物質とは、被処理液体中に含まれる、液体中に浮遊する性質を有する物質や、バブルが付着することにより液体中に浮遊する性質を獲得した懸濁物質などを意味し、スカムとも呼ばれる浮上した汚泥や、肉眼では確認できない超微小な浮遊物質などをも含んでいる。懸濁物質とは、被処理液体中に含まれる混入物、不純物などを含む不溶性物質などを意味し、肉眼では確認できない超微小な物質をも含んでいる。懸濁物質の種類、量、大きさなどは、被処理液体の種類によって異なる。本明細書中では、これらの被処理液体中に混入する物質を懸濁物質と称し、懸濁物質が液体中に浮遊したものを浮遊物質と称する。
ここで、浮遊物質分離槽48においてナノバブル含有液体と浮遊物質とを分離する仕組みについて以下に説明する。
マイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20の各槽内においては、液体中の浮遊物質がバブルの作用によって、液体の上部側、例えば水面近くに浮上している。このような浮遊物質を、液体とともに、各槽の上部側、例えば水面近くに設けられたオーバーフロー管10、19及び28によって、マイクロバブル発生槽5の上部側からマイクロナノバブル発生槽11の上部側へ、さらにマイクロナノバブル発生槽11の上部側からナノバブル発生槽20の上部側へ、さらにまたナノバブル発生槽20の上部から浮遊物質分離槽48の上部49へと移送される。その結果、浮遊物質分離槽48の上部49に浮遊物質を集積させることができる。
一方、各槽内の下部側に存在する液体は、下部に設けられた連通管50、51及び52によって、マイクロバブル発生槽5の下部側からマイクロナノバブル発生槽11の下部側へ、さらにマイクロナノバブル発生槽11の下部側からナノバブル発生槽20の下部側へ、さらにまたナノバブル発生槽20の下部側から浮遊物質分離槽48へと移送される。上述したように、浮遊物質は各槽内の上部側に浮上し、各槽内の下部側に存在する浮遊物質はごくわずかであるため、浮遊物質分離槽48の下部側には、浮遊物質の含有量が低減した液体を移送することができる。
すなわち、オーバーフロー管10、19及び28は、各槽内の水面近傍に浮遊する浮遊物質を移送するように、各槽の上部側、すなわち水面側間を繋ぐように設けられており、連通管50、51及び52とは、各槽内の底面近傍に存在する浮遊物質又は懸濁物質の含有量が少ない液体を移送するように、各槽の下部側又は底面間を繋ぐように設けられていればよい。つまり、オーバーフロー管10、19及び28は、連通管50、51及び52よりも上側(水面側)の位置において、各槽間を繋ぐように設けられていればよい。
ところで、各槽内に発生したバブルには、浮上する性質を有するバブルと、液体中に滞留する性質を有するバブルとが含まれており、特にサイズが小さいナノバブルなどは、液体中に滞留する性質を有している。そのため、液体中に滞留する性質を有するバブルは、各槽の下部にも存在し得るので、このようなバブルは連通管によって液体とともに移送され得る。その結果、各バブル発生槽では、主に連通管50、51及び52により導入された、バブルを含む液体を用いて、より微細なバブルを含有する液体を作製することができる。
上述した仕組みによって、浮遊物質分離槽48内においては、上部49に浮遊物質が集積し、下部には浮遊物質をほとんど含まないナノバブル含有液体が存在することとなる。本実施の形態におけるナノバブル含有液体製造部78は、このように、浮遊物質分離槽48において浮遊物質とナノバブル含有液体とを効率よく分離することができる。
また、ナノバブル含有液体製造部78は、ナノバブル含有液体中のナノバブル含有量を測定する測定槽29をさらに備えている。測定槽29には、浮遊物質分離槽48の下部に存在するナノバブル含有液体を連通管54を介して導入する。これにより、測定したナノバブル含有量に基づいて、後述する界面活性剤タンク32及び無機塩タンク37から供給される界面活性剤及び無機塩の供給量をそれぞれ調節することができる。その結果、作製するナノバブル含有液体中のナノバブル含有量を調節することができる。
なお、測定槽29は、ナノバブル発生槽20において作製されたナノバブル含有液体のナノバブル含有量を測定するものであればよく、したがって例えば、ナノバブル発生槽20と浮遊物質分離槽48との間に備えられていてもよい。この場合には、ナノバブル発生槽20と測定槽29との間、及び、測定槽29と浮遊物質分離槽48との間に、それぞれ、各槽内の上部側に存在する液体を移送するオーバーフロー管と、各槽内の下部側に存在する液体を移送する連通管とが設けられることが好ましい。
浄化処理部79は、ナノバブル含有液体製造部78において作製されたナノバブル含有液体に含まれる被処理液体を浄化処理するものである。ここで、浄化処理とは、被処理液体中の混入物又は不純物を除去することが意図され、混入物又は不純物の除去には混入物又は不純物を分解することにより取り除くことが含まれる。また、水処理技術におけるいわゆる上水処理、中水処理及び下水処理も、浄化処理に含まれる。
このように、本実施の形態に係る浄化処理装置80によれば、各バブル発生装置として、複雑な構造を有するナノバブル発生装置ではなく、すべてマイクロバブル発生装置を使用して、低コスト且つ効率よくナノバブル含有液体を作製することが可能であり、さらに当該ナノバブル含有液体から浮遊物質を分離して除去することができるため、当該ナノバブル含有液体によって被処理液体を効率よく浄化処理することが可能である。また、浄化処理装置の製造コストが抑えられ、且つ装置を短時間に製造することができる。
<ナノバブル含有液体製造部78>
次に、ナノバブル含有液体製造部78の詳細な構成について以下に説明するとともに、被処理液体を用いてナノバブル含有液体を作製する工程について説明する。
ナノバブル含有液体製造部78は、図1に示すように、貯水槽1、マイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、ナノバブル発生槽20、浮遊物質分離槽48、測定槽29、シーケンサー(制御手段)31、界面活性剤タンク32、及び無機塩タンク37を備えている。
本実施の形態に係るナノバブル含有液体製造部78では、まず、被処理液体となる原水を、流入配管2を通じて外部から貯水槽1に導入し、さらに貯水槽1内の被処理液体を、貯水槽1に設けられたポンプ3により液体配管4を経由してマイクロバブル発生槽5に移送する。
マイクロバブル発生槽5にはマイクロバブル発生装置98が設置されており、当該装置を運転することによって被処理液体からマイクロバブル含有液体を作製する。マイクロバブル発生装置98は、後述するマイクロバブル含有液体作製工程(第1のマイクロバブル含有液体作製工程)によりマイクロバブル含有液体を作製する。これにより、マイクロバブル発生槽5内にはマイクロバブル含有液体が貯められるとともに、上述したように、被処理液体中に含まれる懸濁物質にマイクロバブルが付着して生じた浮遊物質が浮上する。
次に、マイクロバブル発生槽5の上部側に存在するマイクロバブル含有液体を、オーバーフロー管10を介してマイクロナノバブル発生槽11の上部側に移送すると同時に、マイクロバブル発生槽5の下部側に存在するマイクロバブル含有液体を、連通管50を介してマイクロナノバブル発生槽11の下部側に移送する。このとき、浮遊物質はオーバーフロー管10を介してマイクロナノバブル発生槽11の上部側に移送される。また、液体中に滞留する性質を有するマイクロバブルなどのバブルの多くは、連通管50を介してマイクロナノバブル発生槽11の下部側に移送される。
マイクロナノバブル発生槽11には、マイクロナノバブル発生装置99が設置されており、当該装置を運転することによってマイクロバブル含有液体からマイクロナノバブル含有液体を作製する。マイクロナノバブル発生装置99は、後述するマイクロナノバブル作製含有液体作製工程(第2のマイクロバブル含有液体作製工程)によりマイクロナノバブル含有液体を作製する。これにより、マイクロナノバブル発生槽11内にはマイクロナノバブル含有液体が貯められるとともに、被処理液体中に含まれる懸濁物質にマイクロナノバブルが付着して生じた浮遊物質が浮上する。
さらに、マイクロナノバブル発生槽11の上部側に存在するマイクロナノバブル含有液体を、オーバーフロー管19を介してナノバブル発生槽20の上部側に移送すると同時に、マイクロナノバブル発生槽11の下部側に存在するマイクロナノバブル含有液体を、連通管51を介してナノバブル発生槽20の下部側に移送する。このとき、浮遊物質はオーバーフロー管19を介してナノバブル発生槽20の上部側に移送される。また、液体中に滞留する性質を有するマイクロナノバブルなどのバブルの多くは、連通管51を介してナノバブル発生槽20の下部側に移送される。
ナノバブル発生槽20には、ナノバブル発生装置100が設置されており、当該装置を運転することによってマイクロナノバブル含有液体からナノバブル含有液体を作製する。ナノバブル発生装置100は、後述するナノバブル含有液体作製工程(第3のマイクロバブル含有液体作製工程)によりナノバブル含有液体を作製する。これにより、ナノバブル発生槽20内にはナノバブル含有液体が貯められるとともに、被処理液体中に含まれる懸濁物質にナノバブルが付着して生じた浮遊物質が浮上する。
さらに、ナノバブル発生槽20の上部側に存在するナノバブル含有液体を、オーバーフロー管28を介して浮遊物質分離槽48の上部側に移送すると同時に、ナノバブル発生槽20の下部側に存在するナノバブル含有液体を、連通管52を介して浮遊物質分離槽48の下部側に移送する。このとき、浮遊物質はオーバーフロー管28を介して浮遊物質分離槽48の上部側に移送される。また、液体中に滞留する性質を有するナノバブルなどのバブルの多くは、連通管52を介して浮遊物質分離槽48の下部側に移送される。
なお、ナノバブル含有液体製造部78に設置される各バブル発生槽には、図1に示すように、マイクロバブル発生装置98は水中ポンプ型のマイクロバブル発生機(第1のせん断部)6を備えており、マイクロナノバブル発生装置99及びナノバブル発生装置100は、循環ポンプ15及び24等を有するマイクロナノバブル発生機(第2のせん断部)13及びナノバブル発生機(第3のせん断部)22をそれぞれ備えている。
ここで、各バブル発生装置を用いたナノバブル含有液体の作製方法について説明する。ナノバブル含有液体は、主に、マイクロバブル含有液体作製工程、マイクロナノバブル含有液体作製工程、及びナノバブル含有液体作製工程の3つの工程により作製される。それぞれの工程について、以下に説明する。
(マイクロバブル含有液体作製工程)
マイクロバブル含有液体作製工程では、マイクロバブル発生槽5内に導入された被処理液体を用いてマイクロバブル含有液体を作製する。マイクロバブル発生槽5に設置されたマイクロバブル発生装置98は、水中ポンプ型のマイクロバブル発生機6、小型ブロワー(第1の気体供給手段)7、及び気体配管8を備えており、一般的な水中ポンプと同様に、インペラ部分(図1中のマイクロバブル発生機6の下部)を高速回転させることによって、供給された気体をせん断し、マイクロバブルを発生させることができる。
すなわち、まず、被処理液体が導入されたマイクロバブル発生槽5内において、水中ポンプのインペラ部分を高速回転させる。その後、気体配管8を経由して、小型ブロワー7からインペラ部分に気体(第1の供給気体)を供給する。気体の供給量は、例えば2〜5リットル/分であってもよい。さらに、この気体をマイクロバブル発生槽5内の被処理液体と混合し、インペラ部分を高速回転させてせん断することにより、マイクロバブル含有液体を作製する。このとき、インペラ部分の回転数は、例えば500〜600回転/秒であることがより好ましい。これにより、容易にマイクロバブル含有液体を作製することができる。
このように作製したマイクロバブル含有液体をマイクロバブル発生槽5内に吐出して、バブル液流9を発生させる。ここで、マイクロバブル発生装置98に採用した水中ポンプ型のマイクロバブル発生機6は、360度方向、すなわち、全周囲方向に向かってマイクロバブルを噴射することができる。よって、被処理液体の全域に亘ってより均一にマイクロバブルを噴射し、マイクロバブル含有液体を作製することができる。
このようにして得られたマイクロバブル含有液体は、オーバーフロー管10及び連通管50を通じてマイクロナノバブル発生槽11に移送される。
(マイクロナノバブル含有液体作製工程)
マイクロナノバブル含有液体作製工程では、マイクロナノバブル発生槽11内に導入されたマイクロバブル含有液体を用いて、マイクロナノバブル含有液体を作製する。
マイクロナノバブル発生槽11に設置されたマイクロナノバブル発生装置99は、マイクロナノバブル発生機13、吸い込み配管14、循環ポンプ15、気体配管16、気体ニードルバルブ(第2の気体供給手段)17、及び液体配管18を備えている。
マイクロナノバブル含有液体作製工程では、マイクロバブル含有液体の圧力を流体力学的に制御するとともに、負圧部を形成しながら当該負圧部に吸入した気体をせん断することによって、マイクロナノバブルを作製する。すなわち、まず、循環ポンプ15を用いて吸い込み配管14によりマイクロナノバブル発生機13内に吸い込んだマイクロバブル含有液体において混相旋回流を発生させ、高速旋回する気体空洞部を形成する。
吸い込み配管14は、マイクロナノバブル発生槽11の下部側に存在するマイクロバブル含有液体を吸い込むように設置されていることが好ましい。上記の構成であれば、マイクロバブル含有液体の上部側に存在する浮遊物質を吸い込むことがないため、マイクロナノバブル発生機13を閉塞させて性能を低下させることがなく、多量のマイクロナノバブルを発生させることができる。
循環ポンプ15としては、特に限定されないが、揚程15m以上(1.5kg/cm2の圧力)の高揚程のポンプであることが好ましい。また、循環ポンプ15としては、トルクが安定している2ポールのポンプを用いることが好ましい。上記構成によれば、マイクロナノバブル発生装置99内のマイクロバブル含有液体に対して所望の圧力を加えることが可能であり、その結果、マイクロバブル含有液体に含まれるマイクロバブルをより微細にせん断することができる。さらに、循環ポンプ15において、ポンプの圧力は制御されていることが好ましく、例えば循環ポンプ15の回転数は、インバーター等の回転制御部(図示せず)によって制御されていることが好ましい。これにより、マイクロバブル含有液体中のマイクロバブルを所望のサイズに揃えることができる。
次に、気体空洞部を圧力によって竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。このとき、気体空洞部に対して、当該気体空洞部の負圧を利用して気体ニードルバルブ17から気体配管16を通じて気体(第2の供給気体)を自動的に供給させる。空洞部に供給させる気体としては、例えば、空気、オゾンガス、炭酸ガス、窒素ガス、及び酸素ガスが挙げられる。気体の供給量は、例えば1リットル/分であってもよい。その後、さらにマイクロバブル含有液体中のマイクロバブルを切断・粉砕しながら混相旋回流を回転させる。なお、この切断・粉砕は、マイクロナノバブル発生装置99の出口内外における気液二相流体の回転速度の差によって生じる。この回転速度の差は、500〜600回転/秒であることが好ましい。
このように、マイクロナノバブル発生装置99において、循環ポンプ15によってマイクロバブル含有液体を高速流体運動させることによって負圧部を形成するとともに、流体力学的にマイクロバブル含有液体の圧力を制御することによって負圧部に対して気体を供給している。ここで、負圧部とは、気体と液体との混合物において、周囲と比較して圧力が小さな領域が意図される。その結果、多くのマイクロナノバブル含有液体を作製することができる。
このようにして得られたマイクロナノバブル含有液体は、オーバーフロー管19及び連通管51を通じてナノバブル発生槽20に移送される。
(ナノバブル含有液体作製工程)
ナノバブル含有液体作製工程では、ナノバブル発生槽20内に導入されたマイクロナノバブル含有液体を用いて、ナノバブル含有液体を作製する。
本実施の形態において、ナノバブル発生槽20に設置されたナノバブル発生装置100は、上述したマイクロナノバブル発生装置99と同様の構成を有しており、ナノバブル発生機22、吸い込み配管23、循環ポンプ24、気体配管25、気体ニードルバルブ(第3の気体供給手段)26、及び液体配管27を備えている。よって、ナノバブル含有液体作製工程では、使用する液体がマイクロナノバブル含有液体である点が異なるものの、その他の動作はすべて上述のマイクロナノバブル含有液体作製工程と同様に行なうことが可能である。
このようにして得られたナノバブル含有液体は、オーバーフロー管28及び連通管52を通じて浮遊物質分離槽48に移送される。
また、本発明の第1〜3のせん断部は、加圧溶解型のポンプであってもよい。加圧溶解型のポンプとは、一般的な加圧溶解(加圧−減圧)法、すなわち加圧した後、減圧する方式を用いて液体内にマイクロバブルを作製するポンプであればよい。例えば、液体とともに空気を取り込んだ後、ポンプのインペラーを高速回転してマイクロバブルを発生させる構造のものなどが挙げられる。このようなポンプとしては、例えば株式会社ニクニ社製の渦流タービンポンプK型などが挙げられる。このように、3つのせん断部を同じものにすることにより、ナノバブル含有液体製造部78の構造をシンプルにすることができ、製造やメンテナンスなどが容易になる。
以上が、ナノバブル含有液体作製工程についての説明である。
浮遊物質分離槽48では、上述したように、上部49側に浮遊物質が集積し、下部側には浮遊物質をほとんど含まないナノバブル含有液体が存在している。浮遊物質分離槽48の上部49側に集積した浮遊物質は、浮遊物質の集合体を作っており、液体の一部とともに高濃度浮遊物質として高濃度浮遊物質配管(上部排出手段)53を介して外部に排出される。また、浮遊物質分離槽48の下部側に存在するナノバブル含有液体は、連通管(下部排出手段)54を介して測定槽29に移送される。
測定槽29は、ナノバブル含有液体中のナノバブル含有量を測定するための水槽である。以下に、測定槽29におけるナノバブル含有量測定の詳細について説明する。
(ナノバブル含有量の測定)
本実施の形態における測定槽29は、ナノバブル含有量測定手段として酸化還元電位検出手段である酸化還元電位検出部30及び酸化還元電位調節計62(いずれも東亜DKK株式会社製)を備えている。酸化還元電位検出手段とは、酸化還元電位に基づいてナノバブル量を測定する手段である。
つまり、ナノバブルは物質に対して酸化力があることからプラスミリボルトで測定されるが、その際、ナノバブルを含有している液体の種類、ナノバブルの数、及びナノバブルの密度によって、測定されるナノバブルの酸化還元電位が異なる。このように、ナノバブル含有液体の酸化還元電位とナノバブル含有量との間には相関関係があるため、酸化還元電位を測定することによってナノバブル含有量を導き出すことができる。
酸化還元電位の測定は、+20mV〜+40mVの範囲において行えばよいが、これに限定されず、例えば、排水処理における脱窒槽、すなわち還元槽に導入された液体の酸化還元電位を測定する場合には、酸化に対して還元槽であるため、−50mV〜−400mVの範囲で行なってもよい。
本実施の形態におけるナノバブル含有量の測定では、まず、測定槽29に導入されたナノバブル含有液体の酸化還元電位を酸化還元電位検出部30が検出する。次に、検出された酸化還元電位の値に基づいて、酸化還元電位調節計62がナノバブル含有液体中のナノバブル含有量を測定する。そして、酸化還元電位調節計62は、測定したナノバブル含有量を示す信号を作製し、当該信号を以下に説明するシーケンサー31に送信する。
なお、本実施の形態ではナノバブル含有量測定手段として酸化還元電位検出手段を用いたが、これに限定されず、例えば、ナノバブル含有液体のゼータ電位を測定するゼータ電位検出手段、又はナノバブル含有液体における単位容量当たりのナノバブルの個数を試験的に確認するコールターカウンター(ベックマン・コールター株式会社製)を用いてもよい。
シーケンサー31は、測定槽29において測定されたナノバブル含有液体中のナノバブル含有量に基づいて、ナノバブル含有量が予め設定された値になるように、各バブル発生槽に対する界面活性剤及び無機塩の供給量を制御する制御手段である。さらに、後述する浄化処理部79におけるpH測定手段により測定されたpH値に基づいて、pH値が予め設定された値になるように、界面活性剤及び無機塩の供給量を制御する。ここで、ナノバブル含有量及びpH値の設定値は、予めユーザーが設定してもよいし、ユーザーが設定した処理済液体の水質の理想値等に基づいて適宜設けた計算機が算出した値であってもよい。
シーケンサー31の具体的な構成としては特に限定されないが、例えば、酸化還元電位検出部30、酸化還元電位調節計62、pH検出部88、pH調節計89、界面活性剤定量弁(第1定量ポンプ33、第2定量ポンプ34、及び第3定量ポンプ35)、及び無機塩定量弁(第4定量ポンプ38、第5定量ポンプ39、及び第6定量ポンプ40)と、信号線55を介して接続されていればよい。これにより、酸化還元電位調節計62から受信したナノバブル含有量、及びpH調節計89から受信したpH値に基づいて、信号線55によって接続された各部材に信号を送って連携運転し、界面活性剤定量弁及び無機塩定量弁による界面活性剤及び無機塩の供給量を、pH値が予め設定された値になるように調節することができる。
具体的には、ナノバブル含有量が不足している場合、すなわち酸化還元電位が設定値よりも低い場合は、まず、信号線55を介して界面活性剤定量弁(33、34、及び35)及び無機塩定量弁(38、39、及び40)に信号を送信する。次に、酸化還元電位が設定値となるように、界面活性剤定量弁及び無機塩定量弁が各バブル発生槽に対して界面活性剤及び無機塩をそれぞれ供給するように指令を出す。その結果、酸化還元電位を設定値まで上げることになり、ひいてはナノバブル含有量を増加させることができる。
界面活性剤タンク32は、界面活性剤が導入されるタンクであり、当該タンク内の界面活性剤が各バブル発生槽に供給される。界面活性剤タンク32は、界面活性剤タンク32内の界面活性剤を攪拌するための第1攪拌機36を備えている。第1攪拌機36は、攪拌することにより、界面活性剤タンク32内の界面活性剤の濃度を均一にすることができる。界面活性剤タンク32内の界面活性剤は、第1定量ポンプ33、第2定量ポンプ34、及び第3定量ポンプ35の開閉により、各薬品配管(界面活性剤供給手段)43、44、45を介して、マイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20に供給される。
上記の構成によれば、界面活性剤タンク32内に導入された界面活性剤をマイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20の少なくともいずれか1つに供給することにより、より多量のナノバブルを含有するナノバブル含有液体を作製することができる。ここで、界面活性剤は、界面張力を低下させる作用を有する物質であるため、マイクロバブル含有液体、マイクロナノバブル含有液体、又はナノバブル含有液体が吐出されるマイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20の少なくともいずれか1つの槽に界面活性剤を供給することによって、これらの液体中の各バブル量をそれぞれ増加させることができる。その結果、ナノバブル発生槽20内において、多量のナノバブルを含有するナノバブル含有液体を得ることができる。
また、界面活性剤タンク32に第1〜3定量ポンプが設置されているため、マイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20のそれぞれに供給される界面活性剤の量を容易に調節することが可能であり、作製したナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を容易に調節することができる。
ここで、界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、及びノニオン界面活性剤を含む。界面活性剤の添加量としては、特に限定されるものではなく、ナノバブルを発生させる対象である液体の種類によって適宜変更すればよい。
無機塩タンク37は、無機塩が導入されるタンクであり、当該タンク内の無機塩が各バブル発生槽に供給される。本明細書において、無機塩は、無機塩類と称することもあり、例えば、カルシウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等の無機塩が意図される。無機塩タンク37は、無機塩タンク37の無機塩を攪拌するための第2攪拌機41を備えている。無機塩タンク37内の無機塩を第2攪拌機41によって攪拌することにより、無機塩タンク37内の無機塩濃度を均一にすることができる。無機塩タンク37内の無機塩は、第4定量ポンプ38、第5定量ポンプ39、及び第6定量ポンプ40の開閉により、各薬品配管(無機塩供給手段)42、46、47を介して、マイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20に供給される。
上記の構成によれば、無機塩タンク内に導入された無機塩をマイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20の少なくともいずれか1つに供給することにより、より多量のナノバブルを含有するナノバブル含有液体を作製することができる。ここで、無機塩を液体に添加すると、当該液体は電解質となり、バブルが発生し易くなる。そのため、無機塩をマイクロバブル含有液体、マイクロナノバブル含有液体、又はナノバブル含有液体が吐出されるマイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20の少なくともいずれか1つの槽に供給することにより、これらの液体中の各バブル量を増加させることができる。その結果、ナノバブル発生槽20内において、多量のナノバブルを含有するナノバブル含有液体を得ることができる。
また、無機塩タンク37に第4〜6定量ポンプが設置されているため、マイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20のそれぞれに供給される無機塩の量を容易に調節することが可能であり、作製したナノバブル含有液体中のナノバブルの含有量を容易に調節することができる。無機塩の添加量としては、特に限定されるものではなく、ナノバブルを発生させる対象である液体の種類によって適宜変更すればよい。
なお、本実施の形態では、測定槽29における酸化還元電位の値が20mV以上となるように、シーケンサー31による制御により界面活性剤又は無機塩を供給しているが、これに限定されず、例えば、マイクロバブル発生槽5における酸化還元電位の値が5mV以上、マイクロナノバブル発生槽11における酸化還元電位の値が10mV以上、又はナノバブル発生槽20における酸化還元電位の値が20mV以上となるように設定してもよい。
<浄化処理部79>
次に、浄化処理部79について、以下に説明する。
本実施の形態に係る浄化処理部79は、図1に示すように、主に混合槽56、曝気槽61、及び沈殿槽66を備えている。本実施の形態においては、処理槽として曝気槽61を用いた例について説明するが、特にこれに限定されない。浄化処理部79において、ナノバブル含有液体製造部78において作製されたナノバブル含有液体に含まれる被処理液体が浄化処理される。以下に、浄化処理部79の詳細な構成について説明するとともに、浄化処理工程について説明する。
まず、ナノバブル含有液体製造部78において作製したナノバブル含有液体を、測定槽29からオーバーフロー管57を介して混合槽56に導入する。また、後述する沈殿物配管(沈殿物移送手段)59を介して、沈殿槽66内に沈殿した汚泥を含む沈殿物を混合槽56内に導入する。混合槽56は、撹拌機58を備えており、導入したナノバブル含有液体と沈殿物とを、混合槽56内において撹拌機58により撹拌して混合し、ナノバブル含有液体と沈殿物との混合物(第2の混合物)を得る。そして当該混合物を、流入配管60及び処理槽下部配管(混合物移送手段)63を介して曝気槽61内に導入する。なお、上記沈殿物は、後述するように微生物を多量に含んでいるので、当該混合物中には多くの微生物が含まれることとなる。すなわち、本実施形態において、当該混合物は、ナノバブル含有液体と微生物との混合物(第1の混合物)でもあり得る。
曝気槽61において、導入したナノバブル含有液体と沈殿物との混合物を曝気することによって、ナノバブル含有液体中の被処理液体を浄化処理する。曝気槽61内には、混合物中の微生物が存在しており、当該微生物の作用と、ナノバブル含有液体中のナノバブルが有するフリーラジカルによる酸化作用とによって、被処理液体に含まれる有機物などが酸化分解される。
また、曝気槽61は、分離壁101によって上部領域(上部槽)と下部領域(下部槽)とに分離されている。分離壁101は、曝気槽61の4つの側面にそれぞれ設けられており、図1に示すように、断面が三角形状であることが好ましい。分離壁101は、後述するように、上部領域を好気性領域とし、下部領域を嫌気性領域とするものであればよく、かつ流体が通過可能なように設けられていることが好ましい。分離壁101によって、後述する上部領域における水流の、下部領域に対する影響を少なくすることができる。なお、曝気槽61における微生物の濃度が7000ppm以上であれば、分離壁101の形状を小さくすることが可能である。
上部領域は、好気性領域となっており、好気性微生物が繁殖している。一方、下部領域は嫌気性領域となっており、嫌気性微生物が繁殖している。したがって、上部領域においては、被処理液体を好気処理するとともに、下部領域においては、被処理液体を嫌気処理する。
下部領域には、処理槽下部配管63を介して混合槽56内のナノバブル含有液体と沈殿物との混合物が導入されるようになっている。すなわち、処理槽下部配管63は曝気槽61内の下部領域近傍に設けられている。処理槽下部配管63には、流出穴87が設けられており、流出穴87から混合槽56内のナノバブル含有液体と沈殿物との混合物を曝気槽61内の下部領域に導入する。流出穴87は、処理槽下部配管63に多数設けられていることが好ましい。上記の構成であれば、当該混合物を、密集させず曝気槽61内全体に均等に拡散させることができる。下部領域には、自然沈降によって沈降した微生物が高濃度にて存在している。したがって、下部領域は、多くの微生物により溶存酸素が消費され、容易に嫌気性となり、嫌気性微生物が繁殖する。そして、繁殖した嫌気性微生物によって、ナノバブル含有液体中の被処理液体を嫌気処理することができる。また、下部領域では嫌気性微生物が繁殖することによって微生物による汚泥(微生物汚泥)が消化されるため、後述する沈殿槽66において、余剰の微生物汚泥が沈殿することを防ぐことができる。
処理槽下部配管63の流出穴87から導入された混合物は、バブルの作用により、上述したように嫌気処理されながら曝気槽61内を下部領域から上部領域へと上昇する。上部領域には、マイクロナノバブル発生部(マイクロナノバブル発生手段)82が設けられている。
マイクロナノバブル発生部82は、らせん状流路83及びカレントカッター(きのこ状衝突体構造部)84を備えている。マイクロナノバブル発生部82は、ブロワー64から吐出された空気をらせん流に変換するらせん状流路83と、らせん流となった空気を微細に破砕する数多くの突起(きのこ状衝突体)を有するカレントカッター84と、を備えている。マイクロナノバブル発生部82に送り込まれた空気を、らせん状流路83を通過させることによりらせん流に変換した後、カレントカッター84のきのこ状衝突体に衝突させ、衝突及びせん断を繰り返すことによって、空気を含むマイクロナノバブルを曝気槽61の上部領域のナノバブル含有液体中に発生させる。マイクロナノバブル発生部82の上部から吐出されるマイクロナノバブルは、水流86を発生させ、該水流86によって上部領域内を撹拌するとともに、マイクロナノバブル発生部82の下部から新たにナノバブル含有液体を含む混合物を吸い込んで当該混合物中にマイクロナノバブルを発生させる。
なお、マイクロナノバブル発生部82は、その上部から吐出するマイクロナノバブルの吐出量の約1.3倍量の液体をその下部から吸い込み、該液体内にマイクロナノバブルを発生させるものであることが好ましい。上記の構成であれば、上部領域内を効率よく撹拌することができる。マイクロナノバブル発生部82としては、例えばラインミキサーなどが挙げられる。ラインミキサーは、汚泥などによって目詰まりすることがない。したがって、ラインミキサーは、通常の散気管に比べ、酸素溶解効率が高い。例えば、通常の散気管の酸素溶解効率は8%以下であり、さらに時間の経過とともに目詰まりを起こして低下していくのに比べ、ラインミキサーの酸素溶解効率は約10%であり、さらにその効率が維持される。したがって、好気性微生物による処理効率を維持することができる。また、ラインミキサーは、空気の吸い込み量が、一般的なマイクロバブル発生装置における吸い込み量に比べて非常に多いため、多量の空気を吐出できるので、曝気槽61内を効率よく撹拌することができる。
また、上部領域では、サイズが小さいバクテリアなどの微生物が存在し、このような微小のバクテリアによって、微小なバブルであるナノバブルが効率よく利用されることとなる。したがって、上部領域では、微小なバクテリアがナノバブルにより活性化されるので、被処理液体に含まれる有機物などを効率よく処理することができるため、その結果得られる処理水の水質を向上させることができる。
なお、曝気槽における水面から底面までの長さは、曝気槽を好気性の領域と嫌気性の領域とに効率よく分けるため9m以上であることが好ましく、曝気槽内の撹拌の効率や水槽建築施工の観点から15m以下であることが好ましい。
次に、曝気槽61において処理されたナノバブル含有液体と微生物との混合物を沈殿槽66に導入する。沈殿槽66に導入した混合物中では、ナノバブルの作用によって沈降性が向上した微生物を含む汚泥などが沈殿し、沈殿物として生じる結果、該混合物が曝気処理後の被処理液体と沈殿物とに分離される。そして、この沈殿物に含まれる微生物などを含む汚泥は、沈殿槽66の下部において汚泥かき寄せ機67によって集められ、濃縮した沈殿物となる。このような沈殿物は、沈殿物ポンプ69により沈殿物吸い上げ配管68に吸い上げられ、沈殿物配管59を介して混合槽56に移送(返送)される。
本実施の形態における沈殿物ポンプ69は、加圧溶解型のポンプ(気体吐出ポンプ)であってもよい。加圧溶解型のポンプとしては、上述したものを用いることができる。このような構成であれば、沈殿物移送手段59により沈殿物を混合槽56に移送する際、沈殿物ポンプ69により沈殿物中にマイクロバブルを発生させることができるので、沈殿物に含まれる微生物をマイクロバブルによって活性化させることができる。また、沈殿物中は、一般的には嫌気性になることが予想されるが、マイクロバブルを混入させることにより沈殿物中の酸素濃度を高めることができ、好気性微生物の延命化を達成することができる。
また本実施形態において、沈殿槽66は、pH測定手段として、pH検出部88と、pH調節計89とを備えている。pH検出部88により沈殿槽66の曝気処理後の被処理液体を含む液体中のpHを測定する。当該液体のpHは、ナノバブルの酸化作用により、適切なpH値より低くなることがあるため、このような場合処理後の液体として外部に排出するために適切なpHとなるよう、調節する必要がある。
このため、まず、pH検出部88によって沈殿槽66内の液体のpHを検出し、pH調節計89により、検出したpH値を示す信号を上述したシーケンサー31に信号線55を介して送信する。シーケンサー31は、設定されたpH値と比較して曝気処理後の被処理液体のpHが低い場合には、マイクロバブル発生槽5、マイクロナノバブル発生槽11、及びナノバブル発生槽20への、界面活性剤及び無機塩の供給量を減少させることによって、被処理液体のpHを調節する。
このようにしてpHが調節された処理後の液体を処理水配管77を介して外部に排出する。
(微生物)
本明細書において、微生物とは、原生動物、バクテリアなどを意味し、例えば活性汚泥などの各種微生物の集合体、被処理液体中に混入している微生物が自然に繁殖したもの(資化菌)などをも含む。
曝気槽61に含まれる微生物は、沈殿槽66において沈殿する沈殿物が含む微生物であってもよく、また、曝気槽61に被処理液体とは別に添加した微生物であってもよい。また、被処理液体中に混入している微生物であってもよい。被処理液体とは別に曝気槽61に添加する場合、例えば下水処理場、し尿処理場などの排水処理場にて得られる活性汚泥を種汚泥として曝気槽61に添加することができる。微生物の添加方法は、特に限定されないが、例えば本発明の浄化処理装置を運転する前、例えば試運転する時などに曝気槽61に直接投入してもよい。
本発明において、曝気槽61に被処理液体とは別に微生物を添加するか否か、また添加する場合の微生物の添加量及び種類は、被処理液体の種類に基づいて決定することが好ましい。一般的に、被処理液体として排水などを用いる場合には、活性汚泥などを種汚泥として曝気槽61に添加することが好ましい。しかしながら、例えば非処理液体として食品排水、乳業排水などを用いる場合には、曝気槽61内にてこれらの排水を単に曝気することなどにより、活性汚泥が自然に発生するので、活性汚泥などを添加しなくてもよい。
また、被処理液体として上水、再利用水などを用いる場合は、極僅かの活性汚泥を添加してもよいが、全く添加しなくてもよい。また、添加する場合には、他の上水処理設備や、他の再利用設備などにて馴養された微生物を添加することが好ましい。馴養された微生物であれば、処理効率を向上させることができる。
被処理液体が上水、再利用水などの場合や活性汚泥を投入しない場合など、曝気槽61内の微生物の数が少ない場合には、曝気槽61内に微生物固定化担体(図示せず)を充填してもよい。このような構成であれば、固定化担体に生物膜が発生するので、微生物を曝気槽61内に効率よく維持することが可能になる。固定化担体としては、流動するものや、固定床式のものなどを用いることができる。上記の構成により、例えば被処理液体中の有機物濃度指標になっているBOD、COD、TOC濃度などを効率よく減少させることができる。
本実施の形態の浄化処理部79においては、上述した微生物を、混合槽56又は曝気槽61においてナノバブル含有液体と混合する。したがって当該微生物は、ナノバブル含有液体に含まれるナノバブルによって活性化され、その結果浄化処理部79における微生物による処理効率が向上する。浄化処理部79では、このような微生物による作用と、ナノバブルが有するフリーラジカルによる酸化作用とによって、被処理液体中の混入物を効率的に酸化分解することができる。
なお、本実施形態においては処理槽として曝気槽61を用いたが、本発明はこれに限定されず、内部に導入された被処理液体を含むナノバブル含有液体と微生物との混合物を接触酸化するための接触酸化槽、微生物を担持するための回転可能な円盤を備えた回転円盤槽、又は被処理液体を含むナノバブル含有液体と微生物との混合物をラグーン処理するためのラグーン槽を用いてもよい。
処理槽として接触酸化槽を備えていれば、接触酸化により活性化された当該槽内の微生物を、ナノバブルの作用によってさらに活性化することができ、被処理液体の浄化処理効率を向上させることができる。また、処理槽として回転円盤槽を備えていれば、微生物を担持する回転可能な円盤を回転円盤槽内において回転させることによって活性化した当該微生物を、ナノバブルの作用によってさらに活性化することができ、被処理液体の浄化処理効率を向上させることができる。また、処理槽としてラグーン槽を備えていれば、ナノバブルの作用によって活性化された微生物、藻類などによって、被処理液体を効率よく浄化することができる。さらに、これらの処理槽を用いることによって、被処理液体がナノバブル含有液体中に長時間滞留することによって、ナノバブルが有するフリーラジカル起因の酸化力で、被処理液体中の有機物や化学物質等の混入物を酸化分解することができる。
〔第2の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第2の実施形態について、図2を参照して以下に説明する。図2は、第2の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。
第2の実施形態では、無機塩タンク37及びその周囲の部材(第4定量ポンプ38、第5定量ポンプ39、第6定量ポンプ40、及び薬品配管42、46、47)が設置されていない点が第1の実施形態と異なっており、他は第1の実施形態と同様に構成されている。よって、本実施形態では、第1の実施形態と異なる点のみについて説明し、同様の構成の部材には同じ部材番号を付してその説明は省略する。
本実施形態では、無機塩タンク37が設置されていないので、各バブル発生槽に無機塩は供給されない。しかしながら、被処理液体の種類によっては無機塩の添加が必要ではなく、界面活性剤を添加するのみでも各バブル含有液体中の各バブルの発生量を十分に増加させることができる。
〔第3の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第3の実施形態について、図3を参照して以下に説明する。図3は、第3の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。第3の実施形態では、界面活性剤タンク32及びその周囲の部材(第1定量ポンプ33、第2定量ポンプ34、第3定量ポンプ35、及び薬品配管43、44、45)が設置されていない点が第1の実施形態と異なっており、他は第1の実施形態と同様に構成されている。よって、本実施形態では、第1の実施形態と異なる点のみについて説明し、同様の構成の部材には同じ部材番号を付してその説明は省略する。
本実施形態において、界面活性剤タンク32が設置されていないので、各バブル発生槽に界面活性剤は供給されない。しかしながら、被処理液体の種類によっては界面活性剤の添加が必要ではなく、無機塩を添加するのみでも各バブル含有液体中の各バブルの発生量を十分に増加させることができる。
〔第4の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第4の実施形態について、図4を参照して以下に説明する。図4は、第4の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。第4の実施形態では、第1の実施形態における酸化還元電位検出部30及び酸化還元電位調節計62が、ゼータ電位検出部90及びゼータ電位調節計70に置き換わっている点が第1の実施形態と異なっており、他は第1の実施形態と同様に構成されている。よって、本実施形態では、第1の実施形態と異なる点のみについて説明し、同様の構成の部材には同じ部材番号を付してその説明は省略する。
ゼータ電位とは、一般的に、「表面電位によって形成された電気二重層の滑り面における電位」と定義されている。このゼータ電位は、酸化還元電位と同様にナノバブル含有液体中のナノバブル含有量と相関関係があり、ナノバブル含有量を管理する手段となり得る。
使用するゼータ電位検出部90及びゼータ電位調節計70は特に限定されるものではないが、例えば、日本ルフト株式会社製の「ゼータ電位測定装置DT型」などを用いることができる。また、ナノバブル含有液体中のナノバブル含有量は、被処理液体によって異なるが、例えば、ゼータ電位において−30mV〜−70mVの範囲となり得る。
〔第5の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第5の実施形態について、図5を参照して以下に説明する。図5は、第5の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。第5の実施形態では、第1の実施形態において、水中ポンプ型のマイクロバブル発生機6等から構成されるマイクロバブル発生装置98が設置されていたが、マイクロバブル発生機92及び循環ポンプ94等から構成されるマイクロバブル発生装置98’が設置されている点が第1の実施形態と異なっており、他は第1の実施形態と同様に構成されている。よって、本実施形態では、第1の実施形態と異なる点のみについて説明し、同様の構成の部材には同じ部材番号を付してその説明は省略する。
本実施の形態によれば、循環ポンプ94等から構成されるマイクロバブル発生装置98’が設置されているので、水中ポンプ型のマイクロバブル発生機6よりも細かい、すなわちより微細なマイクロバブルを発生させることができる。その結果、第1の実施形態においてナノバブル発生槽20において得られるナノバブルよりもサイズの小さなナノバブルが得られる。ここで、マイクロバブル又はナノバブルについてのバブルサイズとしては、より微細な方が優れた作用効果を得られることが分かっているので、本発明のナノバブル含有液体製造部において採用することは有利である。
〔第6の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第6の実施形態について、図6を参照して以下に説明する。図6は、第6の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。第6の実施形態では、貯水槽1に導入される被処理液体が排水である点が第1の実施形態と異なっており、他は第1の実施形態と同様に構成されている。よって、本実施形態では、第1の実施形態と異なる点のみについて説明し、同様の構成の部材には同じ部材番号を付してその説明は省略する。
本実施形態によれば、貯水槽1には排水が導入されるので、ナノバブル含有液体製造部78において、排水にナノバブルを多量に含ませることができる。したがって、浄化処理部79において、ナノバブルが有する酸化力と、ナノバブルによって活性化された微生物とによって、排水中の成分を酸化処理することができる。
〔第7の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第7の実施形態について、図7を参照して以下に説明する。図7は、第7の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。第7の実施形態では、貯水槽1に導入される被処理液体が上水である点が異なるのみで、他は第1の実施形態と同様に構成されている。
本実施形態によれば、貯水槽1には上水が導入されるので、ナノバブル含有液体製造部78において、上水にナノバブルを多量に含ませることができる。したがって、浄化処理部79において、ナノバブルが有する酸化力と、ナノバブルによって活性化された微生物とによって、上水中に含有している微量の残存化学成分を酸化処理することができる。
〔第8の実施形態〕
本発明に係る浄化処理装置の第8の実施形態について、図8を参照して以下に説明する。図8は、第8の実施形態に係る浄化処理装置80の概略構成を示す模式図である。第8の実施形態では、貯水槽1に導入される被処理液体が再利用水である点が第1の実施形態と異なっており、他は第1の実施形態と同様に構成されている。よって、本実施形態では、第1の実施形態と異なる点のみについて説明し、同様の構成の部材には同じ部材番号を付してその説明は省略する。
本実施形態によれば、貯水槽1には再利用水が導入されるので、ナノバブル含有液体製造部78において、再利用水にナノバブルを多量に含ませることができる。したがって、浄化処理部79において、ナノバブルが有する酸化力と、ナノバブルによって活性化された微生物とによって、再利用水中に含有している微量の残存化学成分又は有機物を酸化処理することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
図1に基づいて、ナノバブル含有液体製造部78及び浄化処理部79から構成される浄化処理装置80を作製した。
このとき、貯水槽1の容量を2m、マイクロバブル発生槽5の容量を0.4m、マイクロナノバブル発生槽11の容量を0.4m、ナノバブル発生槽20の容量を0.4m、浮遊物質分離槽48の容量を0.6m、測定槽29の容量を0.2m、曝気槽61の容量を10m、沈殿槽66の容量を3m、界面活性剤タンク32の容量を0.02m、無機塩タンク37の容量を0.02mとした。
また、マイクロバブル発生装置98としては、野村電子工業株式会社製の「マイクロバブラーMD−400」を用い、マイクロナノバブル発生装置99及びナノバブル発生装置100としては、株式会社ナノプラネット研究所製の製品M2型を用いた。また、測定槽29に設置する酸化還元電位検出部30及び酸化還元電位調節計62としては、東亜DKKの製品を用いた。
界面活性剤タンク32には、界面活性剤としてカチオン界面活性剤を投入し、第1攪拌機36を運転して攪拌した。また、無機塩タンク37には、無機塩として塩化ナトリウムを投入し、第2攪拌機41を運転して攪拌した。
このようにして構成した浄化処理装置80の貯水槽1に被処理液体として半導体工場から排出された有機物排水を導入し、装置を稼動した。装置の稼動を開始して1ヶ月後の測定槽29内におけるナノバブル含有液体のナノバブル含有量をコールターカウンター(ベックマン・コールター株式会社製)によって測定したところ、直径約160nmの大きさのナノバブルが216,000個/ml確認された。このとき、測定槽29内に含まれるナノバブル含有液体の酸化還元電位を測定したところ、+36mVであった。
また、上記装置を3ヶ月運転した後、貯水槽1内の排水と、処理水配管77から得られる処理水とにおける、全有機炭素(TOC)、化学的酸素要求量(COD)、及び浮遊物質(SS)を測定し、両者を比較した。その結果を表1に示す。
Figure 0005148460
表1に示すように、貯水槽1内の排水(以下、単に「排水」という)の全有機炭素は1260ppmであったのに対し、処理水配管77から得られる処理水(以下、「処理水」という)の全有機炭素は32ppmであった。このことから、全有機炭素における有機物質の除去率は97%であることが分かった。
また、排水の化学的酸素要求量は620ppmであったのに対し、処理水の化学的酸素要求量は42ppmであった。このことから、化学的酸素要求量における有機物質の除去率は93%であることが分かった。
さらに、排水の浮遊物質は26ppmであったのに対し、処理液体の浮遊物質は5ppmであった。このことから、浮遊物質の除去率は81%であることが分かった。
以上の結果から、本実施例では、貯水槽1内の排水中に含まれる有機物質は、処理水配管77から得られる処理水において、全有機炭素、化学的酸素要求量、及び浮遊物質の測定結果により示されるように、好適に除去されていることが分かった。
本発明に係る浄化処理装置は、排水処理、上水処理、再利用水処理、地下水処理、水道水処理、及び有機フッ素化合物含有排水処理に利用することが可能である。
本発明に係る浄化処理装置の第1の実施形態を示す模式図である。 本発明に係る浄化処理装置の第2の実施形態を示す模式図である。 本発明に係る浄化処理装置の第3の実施形態を示す模式図である。 本発明に係る浄化処理装置の第4の実施形態を示す模式図である。 本発明に係る浄化処理装置の第5の実施形態を示す模式図である。 本発明に係る浄化処理装置の第6の実施形態を示す模式図である。 本発明に係る浄化処理装置の第7の実施形態を示す模式図である。 本発明に係る浄化処理装置の第8の実施形態を示す模式図である。
符号の説明
1 貯水槽
2 流入配管
3 ポンプ
4 液体配管
5 マイクロバブル発生槽(第1の槽)
6 マイクロバブル発生機(第1のせん断部)
7 小型ブロワー(第1の気体供給手段)
8 気体配管
9 バブル液流
10、19、28 オーバーフロー管(上部移送手段)
11 マイクロナノバブル発生槽(第2の槽)
13 マイクロナノバブル発生機(第2のせん断部)
14 吸い込み配管
15 循環ポンプ
16 気体配管
17 気体ニードルバルブ(第2の気体供給手段)
18 液体配管
20 ナノバブル発生槽(第3の槽)
22 ナノバブル発生機(第3のせん断部)
23 吸い込み配管
24 循環ポンプ
25 気体配管
26 気体ニードルバルブ(第3の気体供給手段)
27 液体配管
29 測定槽
30 酸化還元電位検出部
31 シーケンサー(制御手段)
32 界面活性剤タンク
33 第1定量ポンプ
34 第2定量ポンプ
35 第3定量ポンプ
36 第1攪拌機
37 無機塩タンク
38 第4定量ポンプ
39 第5定量ポンプ
40 第6定量ポンプ
41 第2攪拌機
42、46、47 薬品配管(無機塩供給手段)
43、44、45 薬品配管(界面活性剤供給手段)
48 浮遊物質分離槽(浄化処理槽)
50、51、52 連通管(下部移送手段)
53 高濃度浮遊物質配管(上部排出手段)
54 連通管(下部排出手段)
55 信号線
56 混合槽
57 オーバーフロー管
58 撹拌機
59 沈殿物配管(沈殿物移送手段)
60 流入配管
61 曝気槽
62 酸化還元電位調節計
63 処理槽下部配管(混合物移送手段)
64 ブロワー
65 オーバーフロー管
66 沈殿槽
67 汚泥かき寄せ機
68 沈殿物吸い上げ配管
69 沈殿物ポンプ
77 処理水配管
78 ナノバブル含有液体製造部
79 浄化処理部(浄化処理手段)
80 浄化処理装置
82 マイクロナノバブル発生部(マイクロナノバブル発生手段)
88 pH検出部
89 pH調節計
98 マイクロバブル発生装置(第1のマイクロバブル含有液体作製手段)
99 マイクロナノバブル発生装置(第2のマイクロバブル含有液体作製手段)
100 ナノバブル発生装置(第3のマイクロバブル含有液体作製手段)
101 分離壁

Claims (26)

  1. 第1の槽内に導入された被処理液体を用いて第1の微細気泡含有液体を作製するマイクロバブル含有液体作製手段と、
    第2の槽内に導入された第1の微細気泡含有液体を用いて第2の微細気泡含有液体を作製するマイクロナノバブル含有液体作製手段と、
    第3の槽内に導入された第2の微細気泡含有液体を用いて第3の微細気泡含有液体を作製するナノバブル含有液体作製手段と、
    第3の微細気泡含有液体が導入される浄化処理槽とを備え、
    第1の槽と第2の槽との間、第2の槽と第3の槽との間、及び第3の槽と上記浄化処理槽との間には、隣接する槽の上部側間において、槽内の液体を移送する上部移送手段と、当該上部移送手段よりも下側に位置し、隣接する槽の下部側間において、槽内の液体を移送する下部移送手段とが、それぞれ設けられており、
    上記浄化処理槽の上部側から当該槽内の液体を排出する上部排出手段と、当該上部排出手段の下に設けられ、当該浄化処理槽の下部側から第3の微細気泡含有液体を移送する下部排出手段とを備えていることを特徴とする浄化処理装置。
  2. 上記下部排出手段から排出された当該第3の微細気泡含有液体を浄化処理する浄化処理手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の浄化処理装置。
  3. マイクロバブル含有液体作製手段はさらに、上記被処理液体と第1の供給気体とを混合及びせん断して第1の微細気泡含有液体を作製する第1のせん断部を備え、
    マイクロナノバブル含有液体作製手段はさらに、第1の微細気泡含有液体をさらにせん断して第2の微細気泡含有液体を作製する第2のせん断部を備え、
    ナノバブル含有液体作製手段はさらに、第2の微細気泡含有液体をさらにせん断して第3の微細気泡含有液体を作製する第3のせん断部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の浄化処理装置。
  4. マイクロバブル含有液体作製手段はさらに、第1のせん断部に第1の供給気体を供給する第1の気体供給手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の浄化処理装置。
  5. マイクロナノバブル含有液体作製手段段はさらに、第2のせん断部に第2の供給気体を供給する第2の気体供給手段を備え、第2のせん断部は第2の供給気体と第1の微細気泡含有液体とを混合及びせん断して第2の微細気泡含有液体を作製し、
    ナノバブル含有液体作製手段はさらに、第3のせん断部に第3の供給気体を供給する第3の気体供給手段を備え、第3のせん断部は第3の供給気体と第2の微細気泡含有液体とを混合及びせん断して第3の微細気泡含有液体を作製することを特徴とする請求項3又は4に記載の浄化処理装置。
  6. 第1〜3のせん断部の少なくともいずれか1つは、加圧溶解型のポンプであることを特徴とする請求項5に記載の浄化処理装置。
  7. 界面活性剤を貯留した界面活性剤タンクと、
    上記界面活性剤タンク内の上記界面活性剤を第1〜3の槽にそれぞれ供給する界面活性剤供給手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の浄化処理装置。
  8. 第3の微細気泡含有液体中のナノバブル含有量を測定するナノバブル含有量測定手段と、
    上記ナノバブル含有量測定手段が測定した上記ナノバブル含有量に基づいて、上記界面活性剤の供給量を調節する界面活性剤定量弁とをさらに備えていることを特徴とする請求項7に記載の浄化処理装置。
  9. 上記ナノバブル含有量測定手段が測定したナノバブル含有量に基づいて、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように、上記界面活性剤の供給量を調節するように上記界面活性剤定量弁を制御する制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項8に記載の浄化処理装置。
  10. 無機塩を貯留した無機塩タンクと、
    上記無機塩タンク内の上記無機塩を第1〜3の槽にそれぞれ供給する無機塩供給手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の浄化処理装置。
  11. 第3の微細気泡含有液体中のナノバブル含有量を測定するナノバブル含有量測定手段と、
    上記ナノバブル含有量測定手段が測定した上記ナノバブル含有量に基づいて、上記無機塩の供給量を調節する無機塩定量弁とをさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載の浄化処理装置。
  12. 上記ナノバブル含有量測定手段が測定したナノバブル含有量に基づいて、ナノバブル含有量が予め設定された量になるように、上記無機塩の供給量を調節するように上記無機塩定量弁を制御する制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の浄化処理装置。
  13. 上記ナノバブル含有量測定手段はさらに、酸化還元電位検出手段を備え、
    上記酸化還元電位検出手段において検出した第3の微細気泡含有液体の酸化還元電位に基づいてナノバブル含有量を測定することを特徴とする請求項8又は11に記載の浄化処理装置。
  14. 上記ナノバブル含有量測定手段はさらに、ゼータ電位検出手段を備え、
    上記ゼータ電位検出手段において検出した第3の微細気泡含有液体のゼータ電位に基づいてナノバブル含有量を測定することを特徴とする請求項8又は11に記載の浄化処理装置。
  15. 上記浄化処理手段はさらに、
    微生物を含有し、第3の微細気泡含有液体が導入される処理槽と、
    上記処理槽内から、上記微生物と第3の微細気泡含有液体との第1の混合物が導入される沈殿槽とを
    備えていることを特徴とする請求項2に記載の浄化処理装置。
  16. 上記処理槽内及び上記沈殿槽内の少なくともいずれか一方における、第1の混合物のpH値を測定するpH測定手段と、
    上記pH測定手段において測定したpH値に基づいて、pH値が予め設定された値になるように、界面活性剤及び無機塩の少なくともいずれか一方の供給量を調節する制御手段とを
    さらに備えていることを特徴とする請求項15に記載の浄化処理装置。
  17. 上記浄化処理手段はさらに、
    上記浄化処理槽と上記処理槽との間に設けられ、第3の微細気泡含有液体と上記沈殿
    槽内の沈殿物とが導入される混合槽と、
    上記混合槽内の第3の微細気泡含有液体と上記沈殿物との第2の混合物を、上記処理槽内に移送する混合物移送手段とを
    備えていることを特徴とする請求項15に記載の浄化処理装置。
  18. 上記沈殿槽から上記混合槽に上記沈殿物を移送する沈殿物移送手段をさらに備え、
    上記沈殿物移送手段には、上記沈殿物に供給気体を吐出する気体吐出ポンプが設けられていることを特徴とする請求項17に記載の浄化処理装置。
  19. 上記処理槽が、内部に導入された第1の混合物を曝気するための曝気槽、内部に導入された第1の混合物を接触酸化するための接触酸化槽、微生物を担持するための回転可能な円盤を備えた回転円盤槽及び第1の混合物をラグーン処理するためのラグーン槽からなる群より選択されるものであることを特徴とする請求項18に記載の浄化処理装置。
  20. 上記曝気槽に導入された第1の混合物中にマイクロナノバブルを発生させるマイクロナノバブル発生手段をさらに備えていることを特徴とする請求項19に記載の浄化処理装置。
  21. 上記曝気槽は、第1の混合物を好気処理する上部槽と、上記曝気槽内における当該上部槽の下部に位置し、第1の混合物を嫌気処理する下部槽とを包含し、
    上記上部槽と上記下部槽との間に、流体が通過可能なように設けられた分離壁をさらに備えていることを特徴とする請求項20に記載の浄化処理装置。
  22. 上記マイクロナノバブル発生手段は上記上部槽内にマイクロナノバブルを発生させるものであり、
    上記混合物移送手段は、上記下部槽内に第2の混合物を移送するものであることを特徴とする請求項21に記載の浄化処理装置。
  23. 上記曝気槽における水面から底面までの長さが9m以上15m以下であることを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の浄化処理装置。
  24. 上記上部移送手段は、オーバーフロー管であり、
    上記下部移送手段は、連通管であることを特徴とする請求項1〜23のいずれか1項に記載の浄化処理装置。
  25. 第1の槽内に導入された被処理液体を用いて第1の微細気泡含有液体を作製するマイクロバブル含有液体作製工程と、
    第2の槽内に導入された第1の微細気泡含有液体を用いて第2の微細気泡含有液体を作製するマイクロナノバブル含有液体作製工程と、
    第3の槽内に導入された第2の微細気泡含有液体を用いて第3の微細気泡含有液体を作製するナノバブル含有液体作製工程と、
    第3の微細気泡含有液体を浄化処理槽に導入する工程とを包含し、
    第1槽と第2槽との間、第2槽と第3槽との間、及び第3槽と上記浄化処理槽との間の液体の移送は、隣接する槽の上部側間及び下部側間において行い、
    第3の微細気泡含有液体を上記浄化処理槽の上部側及び下部側から別々に排出する工程をさらに包含することを特徴とする浄化処理方法。
  26. 上記浄化処理槽内の第3の微細気泡含有液体を、微生物を含有する処理槽に導入して浄化処理する工程と、
    上記処理槽内の第3の微細気泡含有液体と上記微生物との混合物を沈殿槽内に導入して
    液体と上記微生物を含む沈殿物とに分離する工程とを
    さらに包含することを特徴とする請求項25に記載の浄化処理方法。
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