JP5140357B2 - スチルベン誘導体、発光素子、表示装置、電子機器 - Google Patents

スチルベン誘導体、発光素子、表示装置、電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、発光材料に関する。当該発光材料を備えた発光素子に関する。また、このような発光素子を有する表示装置、電子機器に関する。
発光材料を用いた発光素子は、薄型軽量、高速応答性、直流低電圧駆動などの特徴を有しており、次世代のフラットパネルディスプレイへの応用が期待されている。また、発光素子をマトリクス状に配置した発光装置は、従来の液晶表示装置と比較して視野角が広いため視認性が優れている。
発光素子の発光機構を記す。一対の電極間に挟まれた発光層に電圧を印加したとき、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が発光層の発光中心で再結合して分子励起子を形成する。そして、その分子励起子が基底状態に戻る際に光エネルギーを放出する為、発光が生じる。
発光素子の発光波長は、発光素子中に含まれる発光分子のバンドギャップによって決定される。従って、発光分子の構造を工夫することによって、種々の発光色を有する発光素子を得ることができる。そして、赤の発光素子と、青の発光素子と、緑の発光素子とを用いることによって、フルカラーの発光装置を作製することができる。
フルカラーの発光装置を作製する為には、赤の発光素子と、緑の発光素子と、青の発光素子とが必要である。しかし、赤の発光材料及び緑の発光材料と比較して、信頼性の高い青色の発光材料の開発が遅れている。この問題を解決すべく、青色の発光素子について多くの研究がなされている(例えば、特許文献1)。
特開2001−335516号公報
特許文献1には、アントラセン骨格とスチルベン骨格を組み合わせた幾つかの化合物が開示されている。しかしながら、これらの特許文献1の実施例に記載のように、ガラス転移温度Tgが135℃以下である(特許文献1の段落0086、表2の(25)、(26)、(33)、(34)を参照すると、Tg(ガラス転移温度(点))は順に130℃、135℃、105℃、110℃である)。より信頼性の高い青色発光材料を得る為には、より耐熱性の高い材料を開発する必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、青色の発光を与え、且つ耐熱性の高い新規材料、並びにこれを用いた発光素子、表示装置、電子機器を提供することを目的とする。
本発明の材料は、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体である。ただし、式中X及びYは、下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表される置換基であり、XとYとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
Figure 0005140357
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本発明の材料は、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体である。ただし、式中X及びYは、下記一般式(2)で表される置換基であり、XとYとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
Figure 0005140357
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本発明の材料は、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体である。ただし、式中X及びYは、下記一般式(3)で表される置換基であり、XとYとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
Figure 0005140357
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本発明の材料は、下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体である。ただし、式中Xは、下記一般式(2)で表される置換基であり、式中Yは、下記一般式(3)で表される置換基である。
Figure 0005140357
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本発明の材料は、下記構造式(4)で表されるスチルベン誘導体である。
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本発明の発光素子用材料は、上記したスチルベン誘導体のいずれかを含むことを特徴とする。
本発明の発光素子は、2つの電極に挟まれた有機物層を有し、前記有機物層には、上記のスチルベン誘導体のいずれかが含まれることを特徴とする。
本発明の表示装置は、上記した発光素子を有することを特徴とする。
本発明の電子機器は、上記した表示装置を有することを特徴とする。
本発明により、青色の発光材料を提供出来る。また、本発明の発光材料は、従来のアントラセンとスチルベンを用いた青色の発光を与える材料と比較して、ガラス転移温度が40℃以上高い。ガラス転移点が高い材料は、耐熱性に優れた材料であり信頼性に優れた材料である。したがって、本発明により、青色の発光材料であって、耐熱性の高い(信頼性の高い)材料を提供することができる。また、これを用いた発光素子、表示装置、電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されない。従って、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。よって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本発明におけるスチルベン誘導体は、下記一般式(1)、又は(5)〜(10)で表されるものである。
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上記式中Xは、下記一般式(2)、(3)、又は構造式(11)〜(15)で表される置換基である。
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上記式中Yは、下記一般式(2)、(3)、又は構造式(11)〜(15)で表される置換基である。
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なお、XとYとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。
上述した一般式(1)〜(13)で示される本発明のスチルベン誘導体として、下記構造式(16)〜(112)で表されるスチルベン誘導体が挙げられる。
なお、本発明のスチルベン誘導体は、下記構造式(16)〜(112)で示されるものに限定されず、一般式(1)〜(13)で示される範囲のもの全てを含む。
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本発明のスチルベン誘導体は、青色発光が得られるという特徴を有している。
(実施の形態2)
一般式(1)で表される本発明のスチルベン誘導体の合成方法を以下に示す。
[ステップ1;ハロゲン化されたスチルベン誘導体(St1)の合成]
まず、下記合成スキーム(A)に示すように、ベンゼン環がハロゲン化されたベンジル誘導体のトリフェニルホスホニウム塩(α1)とベンゼン環がハロゲン化されたベンズアルデヒド(β1)とを塩基存在下にて反応させることにより、各ベンゼン環がハロゲン化されたジハロゲン化スチルベン誘導体(St1)を得る(いわゆるウィティッヒ(Wittig)反応)。このジハロゲン化スチルベン誘導体(St1)は、合成スキーム(A’)に示すように、トリフェニルホスホニウム塩(α1)に換えてホスホン酸エステル(α2)を用いることによっても得ることができる(いわゆるホルナー−エモンズ(Horner−Emmons)反応)。
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[ステップ2;一般式(1)で表される本発明のスチルベン誘導体の合成]
次いで、下記合成スキーム(B)に示すように、ハロゲン化されたスチルベン誘導体(St1)とボロン酸誘導体又は有機ホウ素化合物とを、塩基存在下にて金属触媒を用いてカップリングすることにより、一般式(1)で表される本発明のスチルベン誘導体を得ることができる。金属触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)等のパラジウム触媒を用いることができる。また、塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩又はナトリウム−tert−ブトキシド(略称:tert−BuONa)、カリウム−tert−ブトキシド等の有機塩基を用いることができる。また、ハロゲンとしては、臭素又はヨウ素が好ましい。
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上記式中Xは、下記一般式(2)又は(3)で表される置換基である。
Figure 0005140357
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上記式中Yは、下記一般式(2)又は(3)で表される置換基である。
Figure 0005140357
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(実施の形態3)
本発明では、実施の形態1に示すスチルベン誘導体を用いて発光素子を形成することができる。
なお、本発明における発光素子の素子構成は、図1に示すように第1の電極101と第2の電極102との間に発光物質を含む層103が挟まれた構造を有する。また、発光物質を含む層103には、本発明のスチルベン誘導体が含まれている。ここでは、第1の電極101が陽極であり、第2の電極102が陰極である場合について説明する。なお、陽極から発光物質を含む層103に正孔が注入され、陰極から、発光物質を含む層103に電子が注入される。
また、発光物質を含む層103の構成としては、少なくとも発光層を含む積層構造を有する。例えば、正孔注入層と発光層と電子輸送層とが順次積層された構造、正孔注入層と正孔輸送層と発光層と電子輸送層とが順次積層された構造、正孔注入層と正孔輸送層と発光層と正孔阻止層と電子輸送層とが順次積層された構造、正孔注入層と正孔輸送層と発光層と正孔阻止層と電子輸送層と電子注入層とが順次積層された構造等の積層構造が挙げられる。
また、本発明の発光素子は基板上に形成されていることが好ましい。基板は、ガラス、石英、透明プラスチックなどからなるものを用いることができる。
また、発光物質を含む層103には公知の材料を用いることができる。例えば、低分子系化合物および高分子系化合物のいずれをも用いることができる。なお、発光物質を含む層103を形成する材料には、有機化合物のみから成るものだけでなく、無機化合物を含むものを用いても良い。
なお、発光物質を含む層103は、正孔注入性物質からなる正孔注入層、正孔輸送性物質またはバイポーラ性物質からなる正孔輸送層、発光性物質からなる発光層、ホールブロッキング性物質からなる正孔阻止層(ホールブロッキング層)、電子輸送性物質からなる電子輸送層、電子注入性物質からなる電子注入層、第1のバッファー層、第2のバッファー層などの層を積層することにより形成される。
本発明において、スチルベン誘導体を発光物質を含む層103に用いる場合には、発光層又は他の層(例えば、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、第1のバッファー層、第2のバッファー層等)のいずれかに本発明のスチルベン誘導体を用い、該発光層と、該他の層とを積層することにより発光素子を形成することができる。これらの層に用いる具体的な物質を以下に示す。
また、本発明の発光素子の陽極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)物質を用いることが好ましい。(例えば、金属、合金、導電性化合物、またはこれらの混合物など)。なお、陽極材料の具体例としては、ITO(indium tin oxide)、酸化珪素を含み酸化インジウムに2〜20atomic%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、金(Au)、白金(Pt)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物等を用いることができる。
なお、陽極と発光層の間に第1のバッファー層を設けることができ、それによって、第1のバッファー層は、さまざまな電極材料とオーミックな接触をするので、仕事関数の小さい物質も陽極材料として用いることができる(例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li等)。
第1のバッファー層は、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、又は芳香族炭化水素(ビニル骨格を少なくとも一つ含む芳香族炭化水素を含む)のうちのいずれかと、金属化合物とから構成される。
また、本発明のスチルベン誘導体と金属化合物からなる層を第1のバッファー層として用いてもよい。
また、芳香族アミン化合物としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、N,N’−ビス[4−[ビス(3−メチルフェニル)アミノ]フェニル]−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N,N−ジ(m−トリル)アミノ]ベンゼン(略称:m−MTDAB)、4,4’,4’’−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)、2,3−ビス(4−ジフェニルアミノフェニル)キノキサリン(略称:TPAQn)、2,2’,3,3’−テトラキス(4−ジフェニルアミノフェニル)−6,6’−ビキノキサリン(略称:D−TriPhAQn)、2,3−ビス{4−[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]フェニル}ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:NPADiBzQn)等が挙げられる。
また、カルバゾール誘導体としては、例えば、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、N−(2−ナフチル)カルバゾール(略称:NCz)、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、9,10−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]アントラセン(略称:BCPA)、3,5−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ビフェニル(略称:BCPBi)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)等が挙げられる。
また、芳香族炭化水素としては、アントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、テトラセン、ルブレン、ペンタセン、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)等が挙げられる。
一方、上記金属化合物としては、遷移金属の酸化物又は窒化物が望ましい。特に、第4〜8属に属する金属の酸化物もしくは窒化物が望ましい。また、上述した芳香族アミン、カルバゾール誘導体、および芳香族炭化水素(ビニル骨格を少なくとも一つ含む芳香族炭化水素を含む)から電子を受け取りやすい性質を有するものが好ましい。例えば、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、レニウム酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、タングステン酸化物、銀酸化物等の金属化合物が挙げられる。
なお、第1のバッファー層において、金属化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、又は芳香族炭化水素(ビニル骨格を少なくとも一つ含む芳香族炭化水素を含む)と、金属とは、その質量比が0.5〜2であることが好ましい(若しくはモル比が1〜4であることが好ましい)。また、第1のバッファー層は、導電率が高いので膜厚は50nm以上の膜厚とすることができる。50nm以上の厚い膜厚とすることによって、陽極と陰極とのショートを防止することができる。
一方、陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下の)物質を用いることができる(金属、合金、導電性化合物、又はこれらの混合物などを用いることができる)。なお、陰極材料としては、元素周期表の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、Mg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、若しくはこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)、化合物(LiF、CsF、CaF2)、又は希土類金属を含む遷移金属、Al、Ag、ITO(indium tin oxide)等を用いることができる。
なお、陰極と陽極の間には第2のバッファー層も設けることができ、それによって、第2のバッファー層は、さまざまな電極材料とオーミックな接触をするので、仕事関数の大きい物質も陰極材料として用いることができる(例えば、ITO(indium tin oxide)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、酸化珪素を含み酸化インジウムに2〜20atoms%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)等)。
第2のバッファー層は、電子輸送性物質又はバイポーラ性物質から選ばれる少なくとも一の物質と、これらの物質に対し電子を放出しやすい性質を有する物質(ドナー)と、から構成される。電子輸送性物質又はバイポーラ性物質としては、1×10-6cm2/Vs以上の電子移動度を有する物質が好ましい。電子輸送性物質又はバイポーラ性物質としては、それぞれ後述する材料を用いることができる。
なお、陽極材料又は陰極材料は、蒸着法、スパッタリング法等により薄膜を形成することができる。膜厚は、10〜500nmとするのが好ましい。
また、本発明の発光素子において、発光物質を含む層103から生ずる光を、陽極側のみから射出する構成と、陰極側のみから射出する構成と、陽極側及び陰極側の両方から射出する構成と、を選択することができる。陽極側から光を射出させる構成を用いる場合には、陽極を透光性の材料で形成する。陰極側から光を射出させる構成を用いる場合には、陰極を透光性の材料で形成する。
正孔注入層としては、有機化合物であればポルフィリン系の化合物を用いることができきる。例えば、フタロシアニン(以下、H2−Pcと示す)、銅フタロシアニン(以下、Cu−Pcと示す)等を用いることができる。また、導電性高分子化合物に化学ドーピングを施した材料を用いることもできる(例えば、ポリスチレンスルホン酸(以下、PSSと示す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下、PEDOTと示す)など)。
正孔輸送層は、1×10-6cm2/Vs以上の正孔移動度を示す正孔輸送性物質またはバイポーラ性物質を用いて形成することが好ましい。なお、正孔輸送性物質とは、電子移動度の値よりも正孔移動度の値が高い物質である。
また、正孔輸送性物質としては、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物を用いることができる。広く用いられている物質として、例えば、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、TPDと示す)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPBと示す)、4,4’,4’’−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(以下、TCTAと示す)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下、TDATAと示す)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(以下、MTDATAと示す)などが挙げられる。
また、バイポーラ性物質とは、電子移動度の値と正孔移動度の値とを比較したときに、電子移動度の値と正孔移動度の値のうち、大きい値を小さい値で割ったときの値が100以下である物質をいう。バイポーラ性の物質として、例えば、2,3−ビス(4−ジフェニルアミノフェニル)キノキサリン(略称:TPAQn)、2,3−ビス{4−[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]フェニル}ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:NPADiBzQn)等が挙げられる。バイポーラ性の物質の中でも特に、正孔移動度の値及び電子移動度の値が1×10-6cm2/Vs以上の物質を用いることが好ましい。
発光層は、少なくとも一種の発光物質を含んでいる。発光物質とは、発光効率が良好で、所望の波長を有する光を発光し得る物質である。なお、本実施の形態における発光層は、本発明のスチルベン誘導体をホスト物質とした発光層である。
本発明のスチルベン誘導体を発光層に用いることで、青色発光が得られる。
電子輸送層は、1×10-6cm2/Vs以上の電子移動度を示す電子輸送性物質またはバイポーラ性物質を用いて形成することが好ましい。なお、電子輸送性物質とは、正孔移動度の値よりも電子移動度の値が高い物質であり、好ましくは正孔の移動度に対する電子の移動度の比の値が100よりも大きい物質をいう。
電子輸送性物質としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3と示す)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Almq3と示す)などのキノリン骨格、またはビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(以下、BeBq2と示す)などのベンゾキノリン骨格を有する金属錯体、混合配位子錯体であるビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(以下、BAlqと示す)などが好適である。また、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(以下、Zn(BOX)2と示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、Zn(BTZ)2と示す)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、PBDと示す)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(以下、OXD−7と示す)などのオキサジアゾール誘導体、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、TAZと示す)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、p−EtTAZと示す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(以下、BPhenと示す)、バソキュプロイン(以下、BCPと示す)等のフェナントロリン誘導体、その他、4,4−ビス(5−メチルベンズオキサゾリル−2−イル)スチルベン(以下、BzOsと示す)等を用いることができる。
また、ホールブロッキング性物質としては、BAlq、OXD−7、TAZ、p−EtTAZ、BPhen、BCP等を用いることができる。
以上のように、本発明のスチルベン誘導体を発光層に用いた発光素子を作製することで、青色発光素子が得られる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、図2、図3を参照して、本発明の発光装置の作製方法を説明する。なお、本実施の形態ではアクティブマトリクス型の発光装置を作成する例を示すが、本発明は実施の形態6に示すようにパッシブマトリクス型の発光装置についても適用することが可能である。
まず、第1の基板50上に第1の下地絶縁層51a、及び第2の下地絶縁層51bを形成する。その後、半導体層を第2の下地絶縁層51b上に形成する。
第1の基板50の材料としては、ガラス、石英やプラスチック(ポリイミド、アクリル、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルスルホンなど)等を用いることができる。これら第1の基板50は必要に応じてCMP等により研磨してから使用しても良い。本実施の形態においてはガラスを用いる。
第1の下地絶縁層51a及び第2の下地絶縁層51bは、第1の基板50中に含まれるアルカリ金属又はアルカリ土類金属などの半導体膜の特性に悪影響を及ぼすような元素が半導体層中に拡散するのを防ぐ為に設ける。材料としては酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒素を含む酸化ケイ素、酸素を含む窒化ケイ素などを用いることができる。本実施の形態では、第1の下地絶縁層51aは窒化ケイ素を用いており、第2の下地絶縁層51bは酸化ケイ素を用いている。本実施の形態では、第1の下地絶縁層51aと第2の下地絶縁層51bの2層構造とした。しかし、下地絶縁層は単層構造でも良く、3層以上の積層構造であっても良い。
次に、半導体層を形成する。本実施の形態ではケイ素膜を用いる。第2の下地絶縁層51b上に非晶質ケイ素膜を25〜100nm(好ましくは30〜60nm)の膜厚で形成する。作製方法としては公知の方法、例えばスパッタ法、減圧CVD法またはプラズマCVD法などが使用できる。その後、500℃で1時間の加熱処理を行い、非晶質水素膜の水素出しを行う。
次に、非晶質ケイ素膜をレーザ結晶化して結晶質ケイ素膜を形成する。本実施の形態のレーザ結晶化ではエキシマレーザを使用する。
非晶質ケイ素膜の結晶化の方法として別の結晶化方法を用いても良い。例えば、熱処理のみにより結晶化を行う方法、結晶化を促進する触媒元素を用い加熱処理を行う方法等がある。結晶化を促進する元素としてはニッケル、鉄、パラジウム、スズ、鉛、コバルト、白金、銅、金などが挙げられる。結晶化を促進する触媒元素を用い加熱処理を行う方法は、熱処理のみで結晶化を行う方法と比較して、低温、短時間で結晶化を行うことができる。
次に、必要に応じて、半導体層にしきい値をコントロールする為の微量の不純物を添加する(いわゆるチャネルドーピング)、不純物の添加は、n型を付与する不純物(例えばリン等)もしくはp型を付与する不純物(例えばボロン等)をイオンドーピング法などを用いて行う。
その後、半導体層を所定の形状に成形することにより島状の半導体層52を得る。半導体層の成形は、半導体層にフォトレジストを形成し、このフォトレジストに対して露光をすることにより所定のマスク形状を形成し、このフォトレジストを焼成する。このようにして半導体層上にレジストマスクを形成する。そして、このレジストマスクをマスクとして半導体層をエッチングをすることにより島状の半導体層52を形成することができる。
次に、島状の半導体層52を覆ってゲート絶縁層53を形成する。ゲート絶縁層53はプラズマCVD法またはスパッタ法を用いて形成する。本実施の形態では酸化ケイ素を用いて形成する。膜厚は40〜150nmとする。
次いで、ゲート絶縁層53上にゲート電極54を形成する。ゲート電極54はタンタル、タングステン、チタン、モリブデン、アルミニウム、銅、クロム、ニオブから選ばれた元素、または当該元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成することができる。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶ケイ素膜を用いても良い。また、AgPdCu合金を用いてもよい。
また、本実施の形態ではゲート電極54を単層で形成している。しかし、ゲート電極54は積層構造でも良い。例えば、下層にタングステン、上層にモリブデンを用いた2層の積層構造がある。
次に、ゲート電極54をマスクとして島状の半導体層52に高濃度の不純物を添加する。これによって島状の半導体層52、ゲート絶縁層53、及びゲート電極54を含む薄膜トランジスター70が形成される。
なお、薄膜トランジスタの作製工程については特に限定されず、所望の構造のトランジスタを作製できるように適宜変更すればよい。
本実施の形態では、レーザ結晶化を使用して結晶化した結晶性シリコン膜を用いたトップゲートの薄膜トランジスタを用いた。しかし、ボトムゲート型の薄膜トランジスタを画素部に用いることも可能である。
不純物元素の添加について説明する。不純物元素は島状の半導体層52に一導電型を付与することができる元素である。n型の導電型を付与する不純物元素としてはリンがあげられる。また、p型の導電型を付与する不純物元素としてはボロンなどが挙げられる。発光素子の第1の電極101を陽極として機能させる場合にはp型の不純物元素を選択することが望ましい。一方、発光素子の第1の電極101を陰極として機能させる場合にはn型となるように不純物元素を選択することが望ましい。
その後、ゲート電極54及びゲート絶縁層53を覆って絶縁膜59を窒化ケイ素により形成する。絶縁膜59を形成後、480℃で1時間程度加熱することにより、不純物元素の活性化及び島状の半導体層52の水素化を行う(図2(A))。
次に、絶縁膜59(水素化膜)を覆う第1の層間絶縁層60を形成する。第1の層間絶縁層60としては酸化ケイ素、アクリル樹脂、ポリイミド又はシロキサン等を用いるとよい。本実施の形態では酸化ケイ素膜を用いて形成した(図2(B))。
次に、島状の半導体層52に至るコンタクトホールを形成する。コンタクトホールはレジストマスクを用いて、島状の半導体層52が露出するまでエッチングを行うことで形成することができる(図2(C))。
その後、導電層を形成する。当該導電層を所望の形状に加工し、接続部61a、第1の配線61bなどを形成する。この配線はアルミニウム、銅、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とモリブデンの合金等の単層構造又は積層構造を用いる(図2(D))。
その後、第2の層間絶縁層63を形成する。第2の層間絶縁層63の材料としてはアクリル樹脂、ポリイミド、シロキサンなどが利用できる。本実施の形態ではシロキサンを第2の層間絶縁層63として用いる(図2(E))。
次に、第2の層間絶縁層63上に窒化ケイ素などの無機絶縁層を形成してもよい。当該の無機絶縁層の形成により、後の画素電極のエッチングにおいて、第2の層間絶縁層63が必要以上にエッチングされてしまうのを防ぐことができる。次に、第2の層間絶縁層63を貫通して接続部61aに至るコンタクトホールを形成する。
次いで、透光性を有する導電層を形成する。その後、当該透光性を有する導電層を加工して下部電極64を形成する。下部電極64は接続部61aと接触している。
下部電極64の材料としてはアルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)などの導電性を有する金属、又はアルミニウムとシリコンからなる合金(Al−Si)、アルミニウムとチタンからなる合金(Al−Ti)、アルミニウム、シリコン及び銅からなる合金(Al−Si−Cu)等の合金、または窒化チタン等の金属材料の窒化物、ITO(indiumtinoxide)、ケイ素を含有するITO、酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indiumzincoxide)等の金属化合物などを用いることができる。
また、発光を取り出す方の電極は透明性を有する導電膜により形成する。透明性を有する導電膜の材料としてはITO(indiumtinoxide)、ケイ素を含有するITO(以下ITSOという)、酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indiumzincoxide)などの金属化合物の他、Al、Ag等金属の薄膜を用いる。また、第2の電極102の方から発光を取り出す場合は下部電極64は反射率の高い材料(Al、Ag等)を用いることができる。本実施の形態ではITSOを下部電極64として用いた(図3(A))。
次に有機材料もしくは無機材料からなる絶縁層を形成する。続いて当該絶縁層を下部電極64の一部が露出するように加工することにより、隔壁65を形成する。隔壁65の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)を用いることができる。なお、感光性を有さない有機材料や無機材料を用いてもかまわない(図3(B))。
次に、発光物質を含む層66を形成する。続いて発光物質を含む層66を覆う上部電極67を形成する。これによって、下部電極64と上部電極67との間に発光物質を含む層66を挟んでなる発光素子部93を作製することができる。そして、発光素子部に電圧をかけることによって発光を得ることができる。上部電極67の材料は、下部電極64の材料と同様の材料を用いることができる。本実施の形態ではアルミニウムを上部電極67として用いた。
また、発光物質を含む層66は、蒸着法、インクジェット法、スピンコート法、ディップコート法などによって形成される。発光物質を含む層66には、本願のスチルベン誘導体が含まれている。発光物質を含む層66は、実施の形態3で述べたように、各機能を有する層の積層であっても良いし、発光層の単層であっても良い。また、発光物質を含む層66には実施の形態1に記載の材料が発光層として含まれている。また、実施の形態1に記載の材料は発光層のホストとして含まれていても良いし、ドーパントとして含まれていても良い。また、実施の形態1に記載の材料は発光物質を含む層における発光層以外のその他の層やその一部として含まれていても良い。また、実施の形態1に記載の材料と組み合わせて用いる材料は、低分子系材料、中分子材料(オリゴマー、デンドリマーを含む)、または高分子系材料であっても良い。また、発光物質を含む層66に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本発明においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。
その後、パッシベーション膜としてプラズマCVD法により窒素を含む酸化ケイ素膜を形成する。プラズマCVD法でSiH4、N2O、及びNH3から作製される酸化窒化ケイ素膜、またはSiH4及びN2Oから作製される酸化窒化ケイ素膜、あるいはSiH4及びN2OをArで希釈したガスをもちいて作製される酸化窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O及びH2から作製される酸化窒化ケイ素膜を適用しても良い。
続いて発光素子の劣化を促進する物質(例えば、水分など)から発光素子を保護するために、表示部の封止を行う。第2の基板94を封止に用いる場合は、外部接続部が露出するように絶縁性のシール材を用いて貼り合わせる。次に外部接続部にフレキシブル配線基板を貼り付けることによって、発光装置が完成する。
以上のように作製した発光装置の構成の一例を図4を参照しながら説明する。なお、形が異なっていても同様の機能を示す部分には同じ符号を付し、その説明を省略する部分もある。本実施の形態では、LDD構造を有する薄膜トランジスター70が接続部61aを介して発光素子部93に接続している。
図4(A)に示した構造において、下部電極64は透光性を有する導電膜により形成されており、第1の基板50側から光が取り出される構造である。なお第2の基板94は、発光素子部93が形成された後、シール材などを用い、第1の基板50に固着される。第2の基板94と素子との間に透光性を有する樹脂88等を充填し、封止することによって発光素子部93が水分により劣化することを防ぐ事ができる。また、透光性を有する樹脂88が吸湿性を有していることが望ましい。さらに透光性を有する樹脂88中に透光性の高い乾燥剤89を分散させると水分の影響を抑えることが可能になるため望ましい。
図4(B)において、下部電極64と上部電極67両方が透光性を有する導電膜により形成されており、第1の基板50及び第2の基板94から光が射出される構成となっている。また、この構成では第1の基板50と第2の基板94に外側偏光板90を設けることによって画面が透けてしまうことを防ぐことができるので、視認性が向上する。外側偏光板90の外側には保護フィルム91を設けると良い。
なお、表示機能を有する本発明の発光装置に供給する信号は、アナログのビデオ信号、デジタルのビデオ信号のどちらを用いてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の発光装置であるパネルの外観について図5を用いて説明する。図5はパネルの上面図であって、該パネルはトランジスタおよび発光素子が、TFT基板4001と対向基板4006とシール材4005によって封止してある。そして、図5(B)は図5(A)の断面図に相応する。また、このパネルに搭載されている発光素子は、他の実施形態に記載のものを適用可能である。
TFT基板4001上に、画素領域4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とを囲うようにシール材4005が設けられている。また、画素領域4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004の上に対向基板4006が設けられている。また、充填材4007が、画素領域4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とともに密封されている。
また、画素領域4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とはそれぞれ薄膜トランジスタを複数有している。図5(B)に信号線駆動回路4003に含まれる駆動回路部薄膜トランジスタ4008と、画素領域4002に含まれる画素部薄膜トランジスタ4010とを示す。
また、発光素子部4011は、画素部薄膜トランジスタ4010と電気的に接続されている。
また、第1の引き回し配線4014は、画素領域4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004とに、信号または電源電圧を供給する為の配線に相当する。第1の引き回し配線4014は、第2の引き回し配線4015a及び第3の引き回し配線4015bを介して接続端子4016と接続されている。接続端子4016はフレキシブルプリントサーキット(以下FPC4018という)が有する端子と異方性導電膜4019を介して電気的に接続されている。
なお、充填材4007としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができる。例えば、ポリビニルクロライド、アクリル樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、またはポリビニルブチラル等を用いることができる。
なお、本発明の発光装置は発光素子を有する画素部が形成されたパネルと、該パネルにICが実装されたモジュールとをその範疇に含む。
本実施の形態は他の実施の形態と組み合わせて用いることができる。
(実施の形態6)
図6(A)に本発明の発光装置の構成の一例を示す。図6(A)はパッシブマトリクス型の発光装置の画素部における断面図である。図6(A)に示した本発明の発光装置は第1の基板200、発光素子の第1の電極201、隔壁202、発光積層体203、発光素子の第2の電極204、第2の基板207の構成を含む。
画素となる部分は、第1の電極201と第2の電極204とに発光積層体203が挟まれている部分である。第1の電極201と第2の電極204とは互いに直交するストライプ状に形成され、交差部分に画素となる部分が形成される。隔壁202は第2の電極204と平行に形成され、画素となる部分は第1の電極201を同一とする他の画素となる部分と隔壁202によって絶縁されている。
本実施の形態において、第1の電極201、第2の電極204、発光積層体203の具体的な材料及び構成については実施の形態5を参照すればよい。
その他、図6(A)における第1の基板200、隔壁202、第2の基板207は各々実施の形態4における第1の基板50、隔壁65、第2の基板94に対応し、それらの構成、材料及び効果については実施の形態5と同様であるので繰り返しとなる説明を省略する。実施の形態5の記載を参照されたい。
発光装置は水分などの侵入を防ぐ為に保護膜210が形成され、ガラス、石、アルミナなどのセラミック材料又は合成材料などの第2の基板207をシール用の接着剤211で固着する。また外部入力端子には外部回路と接続する際に、異方性導電膜212を介してフレキシブルプリント配線基板213を用い接続をとる。保護膜210は、窒化ケイ素等を用いることができる。
図6(B)に、図6(A)に示すパネルに外部回路を接続して形成された、モジュールの様子を示す。モジュールは外部入力端子部18、外部入力端子部19にフレキシブルプリント配線基板25を固着することによって、モジュールと、電源回路及び信号処理回路が形成された外部回路基板と、を電気的に接続する。また、外部回路の一つであるドライバIC28の実装方法は、COG法、TAB法のどちらでも良い。図6(B)は、外部回路の一つであるドライバIC28を、COG法を用いて実装している様子である。外部回路基板に形成された信号処理回路及びドライバIC28は発光素子の制御回路である。制御回路を搭載した発光装置及び電子機器は、制御回路によって発光素子の点灯及び非点灯又は輝度の制御が行われることによって様々な映像をパネルに映し出すことができる。
なおパネルとモジュールは、本発明の発光装置の一形態に相当し、共に本発明の範疇に含まれることとする。
(実施の形態7)
本発明の発光装置(モジュール)を搭載した本発明の電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図7に示す。
図7(A)は発光装置でありテレビ受像器やパーソナルコンピュータのモニターなどがこれに当たる。これらは、筐体2001、表示部2003、スピーカー部2004等を含む。本発明の発光装置は表示部2003の表示品質が良く、信頼性の高い発光装置である。画素部にはコントラストを高めるため、偏光板、又は円偏光板を備えるとよい。
図7(B)は携帯電話である。これは、本体2101、筐体2102、表示部2103、音声入力部2104、音声出力部2105、操作キー2106、アンテナ2108等を含む。本発明の携帯電話は表示部2103の表示品質が良く、信頼性の高い携帯電話である。
図7(C)はコンピュータである。これは、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングデバイス2206等を含む。本発明のコンピュータは表示部2203の表示品質が良く、信頼性の高いコンピュータである。図7(C)ではノート型のコンピュータを例示したが、本発明はハードディスクと表示部が一つになっているデスクトップ型のコンピュータなどにも適用することが可能である。
図7(D)はモバイルコンピュータである。これは、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明のモバイルコンピュータは表示部2302の表示品質が良く、信頼性の高いモバイルコンピュータである。
図7(E)は携帯型のゲーム機である。これは、筐体2401、表示部2402、スピーカー部2403、操作キー2404、記録媒体挿入部2405等を含む。本発明の携帯型ゲーム機は表示部2402の表示品質が良く、信頼性の高い携帯型ゲーム機である。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
本発明のアントラセン誘導体の一例として実施の形態1の構造式(16)で表される化合物、(E)−4,4’−ビス[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]スチルベン(以下、PAP2Sと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:(E)−4,4’−ジブロモスチルベンの合成]
(i)4−ブロモベンジルトリフェニルホスホニウムブロミドの合成
4−ブロモベンジルブロミド25.2g(101mmol)、アセトン100mLを200mL三角フラスコへ入れた後、トリフェニルホスフィン29.1g(111mmol)を加えた。その後、この混合物を室温で23時間撹拌することにより反応させた。反応終了後、反応混合物中の析出物を吸引ろ過により回収した。そして、目的物である4−ブロモベンジルトリフェニルホスホニウムブロミドの白色粉末状固体を50.5g、収率98%で得た。4−ブロモベンジルトリフェニルホスホニウムブロミドの合成スキームを以下に示す(合成スキーム a−1)。
Figure 0005140357
(ii)4,4’−ジブロモスチルベンの合成
4−ブロモベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド50.2g(97.9mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド21.7g(118mmol)を500mL三口フラスコへ入れた。そして、フラスコ内の空気を窒素に置換した。その後、この混合物にテトラヒドロフラン(略称:THF)200mLを加えた。この混合物にカリウム−tert−ブトキシド13.2g(118mmol)をTHF100mLに混合した懸濁液を滴下した。その後、室温で24時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応溶液を水で洗浄した後、析出物を吸引ろ過により回収した。そして、目的物である(E)−4,4’−ジブロモスチルベンの白色粉末状固体を14.0g、収率42%で得た。さらに、析出物を回収したろ液を酢酸エチルで抽出し、抽出溶液を硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製した。得られた溶液を濃縮しところ、(Z)−4,4’−ジブロモスチルベンの淡黄色固体を14.8g、収率45%で得た。4,4’−ジブロモスチルベンの合成スキームを以下に示す(合成スキーム a−2)。
Figure 0005140357
[ステップ2:4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニルボロン酸の合成]
(i)9−フェニルアントラセンの合成
9−ブロモアントラセン25.4g(100mmol)、フェニルボロン酸12.8g(105mmol)、酢酸パラジウム(II)0.233g(1.00mmol)、トリ(オルト−トリル)ホスフィン0.913g(3.00mmol)を500mL三口フラスコへ入れた。そして、フラスコ内の空気を窒素に置換した。その後、この混合物へエチレングリコールジメチルエーテル(略称:DME)100mL、炭酸カリウム水溶液(2.0mol/L)を75mL(150mmol)加えて、この混合物を90℃で6時間還流して反応させた。反応終了後、反応混合物中の析出物を吸引ろ過により回収した。得られた固体をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒により再結晶したところ、目的物である9−フェニルアントラセンの白色粉末状固体を20.8g、収率82%で得た。9−フェニルアントラセンの合成スキームを以下に示す(合成スキーム b−1)。
Figure 0005140357
(ii)9−ブロモ−10−フェニルアントラセン合成法
9−フェニルアントラセン20.8g(81.7mmol)、四塩化炭素300mLを500mL三口フラスコへ入れた。そして、この混合物に臭素13.1g(81.7mmol)を四塩化炭素5.00mLに溶かした溶液を滴下した。滴下終了後、この反応溶液を室温で3時間攪拌して反応させた。そして、反応溶液にチオ硫酸ナトリウム水溶液約100mLを加えて反応を終了した。この混合物の有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥後、混合物を吸引ろ過し、ろ液を濃縮して固体を得た。得られた固体をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒により再結晶したところ、目的物である9−ブロモ−10−フェニルアントラセンの淡黄色粉末状固体を23.8g、収率71%で得た。9−ブロモ−10−フェニルアントラセンの合成スキームを以下に示す(合成スキーム b−2)。
Figure 0005140357
(iii)9−ヨード−10−フェニルアントラセンの合成法
9−ブロモ−10−フェニルアントラセン10g(30mmol)を500mL三口フラスコへ入れた。そして、フラスコ内の空気を窒素に置換した。そして、へテトラヒドロフラン(略称:THF)200mLを加えてから、低温恒温層にフラスコを入れて反応溶液を−40℃にした。この溶液にn−ブチルリチウム(1.54mol/Lヘキサン溶液)を36mL(23mmol)滴下した後、同温度で1時間攪拌して反応させた。攪拌後、反応溶液にヨウ素9.1g(39mmol)をTHF40mLに溶かした溶液を−40℃に保ちながら1時間かけて滴下した後、同温度で1時間攪拌した。その後、低温恒温層からフラスコを取り出し24時間撹拌して反応溶液を室温に戻した。反応終了後、チオ硫酸ナトリウム水溶液約100mLを加えて反応を終了した。この混合物の有機層を、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥後、混合物を吸引ろ過し、ろ液を濃縮して残渣を得た。得られた残渣をトルエンに溶かしてフロリジール、セライト、アルミナを通して吸引ろ過した。ろ液を濃縮し、目的物である9−ヨード−10−フェニルアントラセンの黄色固体を29g、収率96%で得た。9−ヨード−10−フェニルアントラセンの合成スキームを以下に示す(合成スキーム b−3)。
Figure 0005140357
(iv)9−(4−ブロモフェニル)−10−フェニルアントラセンの合成法
9−ヨード−10−フェニルアントラセン5.3g(14mmol)、4−ブロモフェニルボロン酸2.9g(14mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.18g(0.15mmol)を100mL三口フラスコへ入れた。そして、フラスコ内の空気を窒素に置換した。この混合物へトルエン30mL、炭酸ナトリウム水溶液(2.0mol/L)15mL(31mmol)を加えて、この混合物を110℃で10時間還流して反応させた。反応終了後、反応混合物中の析出物を吸引ろ過により回収した。得られた固体をトルエンに溶かしてフロリジール、セライト、アルミナを通して吸引ろ過し、ろ液を濃縮した。得られた固体をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒により再結晶したところ、目的物である9−(4−ブロモフェニル)−10−フェニルアントラセンの淡黄色粉末状固体を4.1g、収率72%で得た。9−(4−ブロモフェニル)−10−フェニルアントラセンの合成スキームを以下に示す(合成スキーム b−4)。
Figure 0005140357
(v)4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニルボロン酸合成法
9−(4−ブロモフェニル)−10−フェニルアントラセン20.0g(48.9mmol)を500mL三口フラスコへ入れた。そして、フラスコ内の空気を窒素に置換した。ここへテトラヒドロフラン(略称:THF)300mLを加えてから、低温恒温層にフラスコを入れて反応溶液を−78℃にした。この溶液へ、n−ブチルリチウム(1.57mol/Lヘキサン溶液)34.2mL(53.8mmol)を滴下し、同温度で2時間攪拌した。その後、ホウ酸トリメチル12.6mL(112mmol)を加え、低温恒温層からフラスコを取り出し24時間撹拌して反応溶液を室温に戻した。反応終了後、反応溶液に1.0mol/L塩酸200mLを加え、室温で1時間撹拌した。この混合物の有機層を水で洗浄し、洗浄した水層を酢酸エチルで抽出した。抽出溶液を有機層と合わせて飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過し、ろ液を濃縮して残渣を得た。得られた残渣をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒により再結晶したところ、目的物である4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニルボロン酸の白色粉末状固体を15.3g、収率84%で得た。目的物である4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニルボロン酸の合成スキームを以下に示す(合成スキーム b−5)。
Figure 0005140357
[ステップ3:(E)−4,4’−ビス[4−(10フェニル−9−アントリル)フェニル]スチルベンの合成]
(E)−4,4’−ジブロモスチルベン2.0g(5.9mmol)、4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニルボロン酸4.9g(13mmol)、酢酸パラジウム(II)0.053g(0.24mmol)、トリ(オルト−トリル)ホスフィン0.25g(0.83mmol)を100mL三口フラスコへ入れた。そして、フラスコ内の空気を窒素に置換した。この混合物へエチレングリコールジメチルエーテル(略称:DME)30mL、炭酸カリウム水溶液(2.0mol/L)18mL(35mmol)を加えて、この混合物を90℃で6時間還流して反応させた。反応終了後、反応混合物中の析出物を吸引ろ過により回収した。回収した析出物をトルエンで洗浄したところ、目的物である(E)−4,4’−ビス[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]スチルベン(略称:PAP2S)の淡黄色粉末状固体を4.7g、収率94%で得た。(E)−4,4’−ビス[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]スチルベンの合成スキームを以下に示す(合成スキーム c−1)。
Figure 0005140357
得られた(E)−4,4’−ビス[4−(10−フェニル−アントリル)フェニル]スチルベンの1H NMRデータを以下に示す。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.14−7.21(m, 2H),7.30−7.44(m, 11H),7.48−7.52(m, 5H),7.54−7.61(m, 8H),7.63−7.73(m, 8H),7.77−7.81(m, 6H),7.83−7.91(m, 4H)
また、1H NMRチャートを図8に示す。なお、図8(B)は、図8(A)における7.0ppm〜8.0ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
また、得られたPAP2Sを蒸着法によって成膜した。そして、薄膜状態におけるPAP2Sの吸収スペクトルを、UV・可視光分光光度計(日本分光社製、V−550)を用いて測定した。PAP2Sの吸収スペクトルを図9、図10に示す。図9、図10において横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。また、図9は薄膜状態における吸収スペクトルである。一方、図10はトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトルである。また、PAP2Sの発光スペクトルを図11、図12に示す。図11、図12において横軸は波長(nm)、縦軸は発光強度(任意単位)を表す。また、図11は、薄膜状態における発光スペクトル(励起波長402nm)である。一方、図12はトルエン溶液に溶解させた状態における発光スペクトル(励起波長341nm)である。図11、図12から、PAP2Sからの発光は、単膜状態において449nmと542nmのところにピークを有している。また、トルエン溶液中において431nmにピークを有することが分かる。そしてこれらの発光は、青色の発光色として視認された。このように、PAP2Sは、青色の発光を呈する発光物質として適する物質であることが分かった。
また、薄膜状態におけるPAP2Sのイオン化ポテンシャルを、光電子分光装置(理研計器社製、AC−2)を用いて測定したところ5.72eVであった。したがって、HOMO準位は−5.72eVであることがわかった。また、薄膜状態におけるPAP2Sの吸収スペクトルから、直接遷移を仮定したtaucプロットにより吸収スペクトルの長波長側の吸収端の波長を見積もり、エネルギーギャップを求めたところ2.93eVであった。このエネルギーギャップとHOMO準位の値からLUMO準位を求めたところ、LUMO準位は−2.79eVであった。
PAP2Sの熱重量測定―示差熱分析(TG―DTA:Thermogvavimetry−Differential Thermal Analysis)を行った。測定には高真空差動型示唆熱天秤(ブルカー・エイエックスエス(株)製。TDA2410SA)を用いた。重量と温度の関係(熱重量測定)から、測定開始時における重量に対して95%以下の重量になる温度は、475℃であり、PAP2Sは良好な耐熱性を示すことがわかった。
また得られた(E)−4,4’−ビス[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]スチルベン(略称:PAP2S)1.3gを、圧力5.1Pa、アルゴン流量3.0mL/minの条件下で、380℃に加熱して昇華精製を行ったところ、0.9gを回収し、回収率75%であった。
また、示差走査熱量測定装置(DSC、パーキンエルマー社製、Pyris1)を用いて、PAP2Sの熱物性を測定した。まず、PAP2Sを4.5mg秤量して、装置内に導入した。そして、40℃/minの昇温速度で−10℃から320℃まで加熱することにより、図13のDSCチャートを得た。このチャートから、PAP2Sにはガラス転移点が観測され、そのガラス転移温度(Tg)は176℃であることがわかった。このことから、PAP2Sは高いガラス転移点を有することがわかった。
本発明の発光素子を表す図。 本発明のアクティブマトリクス型発光装置の作製方法を説明する断面図。 本発明のアクティブマトリクス型発光装置の作製方法を説明する断面図。 本発明の発光装置の断面図。 本発明の発光装置の上面図及び断面図。 本発明の発光装置の上面図及び断面図。 本発明を適用可能な電子機器の例示した図。 PAP2Sの1H NMRチャート PAP2Sの吸収スペクトル PAP2Sの吸収スペクトル PAP2Sの発光スペクトル PAP2Sの発光スペクトル PAP2SのDSCチャート
符号の説明
18 外部入力端子部
19 外部入力端子部
25 フレキシブルプリント配線基板
28 ドライバIC
50 第1の基板
51a 第1の下地絶縁層
51b 第2の下地絶縁層
61a 接続部
61b 第1の配線
52 島状の半導体層
53 ゲート絶縁層
54 ゲート電極
59 絶縁膜
60 第1の層間絶縁層
63 第2の層間絶縁層
64 下部電極
65 隔壁
66 発光物質含有層
67 上部電極
70 薄膜トランジスター
88 樹脂
89 乾燥剤
90 外側偏光板
93 発光素子部
94 第2の基板
101 第1の電極
102 第2の電極
103 発光物質を含む層
200 第1の基板
201 第1の電極
202 隔壁
203 発光積層体
204 第2の電極
207 第2の基板
210 保護膜
211 接着剤
212 異方性導電膜
213 フレキシブルプリント配線基板
4001 TFT基板
4002 画素領域
4003 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 シーリング材
4006 対向基板
4007 充填材
4008 駆動回路部薄膜トランジスタ
4010 画素部薄膜トランジスタ
4011 発光素子部
4014 第1の引き回し配線
4016 接続端子
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4015a 第2の引き回し配線
4015b 第3の引き回し配線

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体。
    Figure 0005140357
    (式中X及びYは、下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表される置換基であり、XとYとは同じであっても良いし、異なっていても良い。)
    Figure 0005140357
    Figure 0005140357
  2. 下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体。
    Figure 0005140357
    (式中X及びYは、下記一般式(2)で表される置換基であり、XとYとは同じであっても良いし、異なっていても良い。)
    Figure 0005140357
  3. 下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体。
    Figure 0005140357
    (式中X及びYは、下記一般式(3)で表される置換基であり、XとYとは同じであっても良いし、異なっていても良い。)
    Figure 0005140357
  4. 下記一般式(1)で表されるスチルベン誘導体。
    Figure 0005140357
    (式中Xは、下記一般式(2)で表される置換基であり、式中Yは、下記一般式(3)で表される置換基である。)
    Figure 0005140357
    Figure 0005140357
  5. 下記構造式(4)で表されるスチルベン誘導体。
    Figure 0005140357
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のスチルベン誘導体を含む発光素子用材料。
  7. 2つの電極に挟まれた発光材料を含む層を有し、
    前記発光材料を含む層には、請求項6に記載の発光素子用材料が含まれることを特徴とする発光素子。
  8. 請求項7に記載の発光素子を有することを特徴とする表示装置。
  9. 請求項8に記載の表示装置を有することを特徴とする電子機器。
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