JP5132892B2 - 耐震支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、家具などの耐震支持装置に関する。
従来、家具などの耐震支持装置として例えば、コイル・スプリングを用いたものがある。この耐震支持装置は、固定片とL型の取付片とこの固定片及び取付片間のコイル・スプリングからなり、固定片を壁に固定し、取付片を家具の天板に取付けたものである。
地震時に家具に入力される振動加速度により取付片に動的荷重が働き、この動的荷重をコイル・スプリングが緩衝する。
従って、固定片が釘などにより壁に固定される場合、地震時の動的荷重が釘に直接入力されるのを規制し、釘の抜けを抑制し、家具の転倒を押さえることができる。
しかし、上記のような構造では、固定片及び取付片の間に単にコイル・スプリングが介設されているだけであるため、その支持剛性を高めるのが困難であるのが現状である。
特開平11−75975号公報
解決しようとする問題点は、支持剛性に欠ける点である。
本発明は、家具等被支持体の支持剛性を向上させながらエネルギー吸収可能とするため、壁面等の固定側面に取り付ける固定部材と家具等の被支持体に取り付ける支持部材との当接面を面方向で相対運動可能に締結結合し、前記固定部材と支持部材との当接面間に、粘性抵抗を有するグリス等の流動性の粘性体を封入又は塗布し、前記被支持体の動作に起因した面方向での相対動により粘性抵抗を発生させる抵抗面を設けたことを特徴とする。
本発明の耐震支持装置は、壁面等の固定側面に取り付ける固定部材と、家具等の被支持体に取り付ける支持部材との当接面を面方向で相対運動可能に締結結合し、前記固定部材と支持部材との当接面間に、粘性抵抗を有するグリス等の流動性の粘性体を封入又は塗布し、前記被支持体の動作に起因した面方向での相対動により粘性抵抗を発生させる抵抗面を設けたから、家具等被支持体をグリス等の流動性の粘性体の粘性抵抗を利用したエネルギー吸収が可能な耐震支持装置を容易に得ることができる。
家具等被支持体の支持剛性を向上させながらエネルギーの吸収を可能化するという目的を、固定部材と支持部材との間に、両者の相対運動により摩擦抵抗又は粘性抵抗の少なくとも一方を発生させる抵抗面を設けたことにより実現した。
図は本発明の実施例1に係る耐震支持装置を示し、図1は取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は(A)のA−A矢視断面図、図2は同上作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は(A)のA−A矢視断面図である。
本発明の実施例1からなる耐震支持装置E1は、壁面等の固定側Hに取り付ける固定部材10と、家具等の被支持体Kに取り付ける支持部材20から成り、前記固定部材10の一方側10aに壁面等の固定側Hへの取り付け部11を形成すると共に、支持部材20側に延びる他方側10bに両者の相対運動を許容する長穴12を設け、この長穴12を介して前記固定部材10と支持部材20とをボルト30及びナット31等締結具Bで締結することにより構成されている。
さらに説明すると、この実施例において前記固定部材10は、弾塑性を有する樹脂で成形され、一方側10aをL字状に折り曲げて前記取り付け部11を形成し、その外側面にゲル状の粘着シート13が装着されており、他方側10bに近接した位置に前記支持部材20との相対運動を許容する前記長穴12が、この固定部材10の軸線に沿って設けられている。
前記支持部材20もこの実施例において前記固定部材10と同様に弾塑性を有する樹脂で成形され、その長手方向の両端は、家具等の被支持体K側に折り曲げて支持部材20の強度を向上せしめ、この各折り曲げ部20a,20bの間にゲル状の粘着シート21が装着されている。なお、この粘着シート21の被支持体K側の面は、各折り曲げ部20a,20bの被支持体K側の端面よりも突出するように装着されている。
そして、前述したように長穴12を介して固定部材10と支持部材20とは締結具Bを構成するボルト30及びナット31で摩擦抵抗調節可能に締結されている。従って、壁面等の固定側Hに取り付けられた固定部材10に対して、被支持体Kに取り付けられた支持部材20は、長穴12の長さLだけ移動することができ、固定部材10と支持部材20との間に形成された抵抗面としての抵抗面としての摺動面Pの締結摩擦抵抗により地震等入力された動的荷重を確実に緩和することができる。
なお、固定部材10と支持部材20との締結は、上述したように摩擦抵抗調節可能ではなく両者間の摩擦抵抗を所要の値に固定して締結しても良い。締結具Bとしてこの実施例ではボルト30及びナット31を用いたが、これはリベットなどにより締結しても良い。このことは後述する他の実施例でも同様である。
また、この実施例において被取り付け部への取り付け手段としてゲル状の粘着シート13,21を用いたが、これは接着テープでも良くビス止めあるいは、これらの併用でも良い。また、この実施例において固定部材10の他方側10bの自由端側は、図1(B)及び図2(B)に示すように少し上方に折り曲げたから、自由端側の強度を大幅に向上することができる。
実施例1は上述したように構成したから、地震等によりこの耐震支持装置E1に、固定部材10の取り付け方向の動的荷重が作用すると、その動的荷重が、固定部材10と支持部材20との締結に基づく設定摩擦力以内であると、固定部材10のL字状に折り曲げた取り付け部11の有する軸方向のバネ効果、及びゲル状の粘着シート13,21の有する緩衝効果で吸収することができる。
さらに、上記動的荷重が増大し、締結に基づく設定摩擦力を越えると、固定部材10と支持部材20とが相互に移動し、抵抗面としての摺動面Pの相互間の摩擦抵抗によって動的荷重を吸収緩和できる。この移動の範囲は、固定部材10に形成された長穴12の長さLの範囲であり、この範囲内で固定部材10と支持部材20間の締結摩擦抵抗により入力された動的荷重を確実に緩和することができる。
上記動的荷重がさらに増大し、許容範囲を越え、また、前記L字状に折り曲げた取り付け部11の変形が弾性限界を越えた場合、この取り付け部11が塑性変形して動的荷重を吸収する。この結果、弾性変形の範囲でエネルギーを吸収することに加えて、塑性変形でもエネルギーを吸収することができ、固定部材10及び支持部材20に作用する離脱方向への荷重を軽減することができて、固定部材10及び支持部材20が壁や家具等の被取付部から離脱するのを阻止することができる。
なお、この塑性変形によるエネルギー吸収を行わせるためには、固定部材10及び支持部材20をビス止めするのが好ましい。
また、前記取り付け方向に対して直交する入力方向の動的荷重も、上述したボルト30及びナット31による締結部Sを中心とする摩擦抵抗を伴った固定部材10と支持部材20との相互回転により緩和することができる。
また、固定部材10及び支持部材20の壁や家具等への取付部には、粘着シート13,21に換えてスポンジから成る発泡材を一体的に取り付けても良い。これら発泡材の肉厚は、必要に応じて選定すればよく、その表面には接着機能を持たせ、剥離シートを装着しておくのは勿論である。このように発泡材を用いると、一層緩衝効果を向上することができる。
なお、この実施例1において、前記固定部材10及び支持部材20は、弾塑性を有する樹脂で構成したが、これはバネ鋼等の金属やFRP、FRTP等の繊維強化プラスチックスにより構成しても良いのは勿論である。
図3は、本発明の実施例2に係る耐震支持装置の取り付け状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図、図4は同上作動状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図である。
本発明の実施例2からなる耐震支持装置E2は、前述した実施例1からなる耐震支持装置E1と、主たる構成及びその奏する効果が略同一であるため、相異点のみを説明する。
この実施例2からなる耐震支持装置E2は、前述した実施例1からなる耐震支持装置E1の前記固定部材10と、前記支持部材20の締結部S側との間に前記相対動に抗する付勢力を発生する弾性部材40を介設して、相互間に引っ張り応力を付与したことを特徴としている。 すなわち、前記支持部材20の上面に締結部Sに近接して突設したフック22と、前記固定部材10の取り付け部11に締結部S側に向かって突設したフック14との間に、弾性部材40であるコイルスプリング40を掛け渡すことにより構成されている。
従って、動的荷重が耐震支持装置E2に作用した際の荷重衝撃を緩和することができる。
図は本発明の実施例3に係る耐震支持装置E3を示し、図5は取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図、図6は同上作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。
本発明の実施例3からなる耐震支持装置E3は、壁面等の固定側Hに取り付ける固定部材10と、家具等の被支持体Kに取り付ける支持部材20と、前記固定部材10と前記支持部材20とを連結するリンク部材50から構成されており、前記固定部材10は、一面側に壁面等の固定側Hへの取り付け部15を設けると共に、他面側にブラケット16を設け、前記支持部材20は、正面視略Z字状に折り曲げ、その一方側に家具等の被支持体Kへの取り付け部23を設けると共に、他方側に両者の相対運動を許容する長穴24を設け、この長穴24と前記ブラケット16とを、前記リンク部材50を介して連結することにより構成されている。
さらに説明すると、この実施例において前記固定部材10は、弾塑性を有する樹脂で成形され、前記取り付け部15にゲル状の粘着シート17が装着されており、他面側に前記ブラケット16が一体的に突設されている。
前記支持部材20もこの実施例において前記固定部材10と同様に弾塑性を有する樹脂で成形され、前記取り付け部23にゲル状の粘着シート25が装着されており、前記長穴24は壁面等の固定側Hと平行に設けられている。
そして、この長穴24を介して前記リンク部材50の一方51が、ボルト30及びナット31で摩擦抵抗調節可能に締結され、他方52が前記固定部材10のブラケット16にボルト30及びナット31で摩擦抵抗調節可能に締結され
ている。
従って、壁面等の固定側Hに取り付けられた固定部材10に対して、被支持体Kに取り付けられた支持部材20は、前記リンク部材50の一方51側の締結部S1と、他方52側の締結部S2との距離Wだけ移動することができる一方、支持部材20とリンク部材50の一方51側の締結部S1との間の締結摩擦抵抗及び、固定部材10とリンク部材50の他方52側の締結部S2との間の締結摩擦抵抗により地震等入力された動的荷重を確実に緩和することができる。
なお、前記締結部S1,S2の締結は、上述したように摩擦抵抗調節可能ではなく両者間の摩擦抵抗を所要の値に固定して締結しても良い。また、この実施例において被取り付け部への取り付け手段としてゲル状の粘着シート17,25を用いたが、これは接着テープでも良くビス止めあるいは、これらの併用でも良い。
実施例3は上述したように構成したから、地震等によりこの耐震支持装置E3に、固定部材10の取り付け方向の動的荷重が作用すると、その動的荷重が、前記締結部S1,S2の締結に基づく設定摩擦力以内であると、ゲル状の粘着シート17,25の有する緩衝効果で吸収することができる。
さらに、上記動的荷重が増大し、締結に基づく設定摩擦力を越えると、固定部材10と支持部材20とがリンク部材50を介して相互に移動する相互間の摩擦抵抗や、上述したボルト30及びナット31による締結部S1,S2を中心とする摩擦抵抗を伴った固定部材10と支持部材20とリンク部材50の相互回転によって動的荷重を吸収緩和できる。
また、固定部材10及び支持部材20の壁や家具等への取付部には、粘着シート17,25に換えてスポンジから成る発泡材を一体的に取り付けても良い。これら発泡材の肉厚は、必要に応じて選定すればよく、その表面には接着機能を持たせ、剥離シートを装着しておくのは勿論である。このように発泡材を用いると、一層緩衝効果を向上することができる。
なお、この実施例3において、前記固定部材10及び支持部材20並びにリンク部材50は、弾塑性を有する樹脂で構成したが、これはバネ鋼等の金属やFRP、FRTP等の繊維強化プラスチックスにより構成しても良いのは勿論である。
図は本発明の実施例4に係る耐震支持装置E4を示し、図7は取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図、図8は同上作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。
本発明の実施例4からなる耐震支持装置E4は、壁面等の固定側Hに取り付ける固定部材10と、家具等の被支持体Kに取り付ける支持部材20と、前記固定部材10と前記支持部材20とを連結する2本のリンク部材50及び60から構成されている。
前記固定部材10は、一面側に壁面等の固定側Hへの取り付け部15を設けると共に、他面側にブラケット16を設け、前記支持部材20は、正面視略Z字状に折り曲げ、その一方側に家具等の被支持体Kへの取り付け部23を設け、他方側の折り曲げ部26と、前記ブラケット16とを、2個のリンク部材50及び60を介して連結することにより構成されている。
さらに説明すると、この実施例において前記固定部材10は、弾塑性を有する樹脂で成形され、前記取り付け部15にゲル状の粘着シート17が装着されており、他面側に前記ブラケット16が一体的に突設されている。
前記支持部材20もこの実施例において前記固定部材10と同様に弾塑性を有する樹脂で成形され、前記取り付け部23にゲル状の粘着シート25が装着されている。
そして前記折り曲げ部26と、前記ブラケット16を、2個のリンク部材50及び60を介してボルト30及びナット31でそれぞれ摩擦抵抗調節可能に連結することにより構成されている。
従って、壁面等の固定側Hに取り付けられた固定部材10に対して、被支持体Kに取り付けられた支持部材20は、前記2個のリンク部材50及び60の各締結部S1,S2,S3間の距離の総和分の距離だけ移動することができる一方、各締結部S1,S2,S3の締結摩擦抵抗により地震等入力された動的荷重を確実に緩和することができる。
なお、前記締結部S1,S2,S3の締結は、上述したように摩擦抵抗調節可能ではなく両者間の摩擦抵抗を所要の値に固定して締結しても良い。また、この実施例において被取り付け部への取り付け手段としてゲル状の粘着シート17,25を用いたが、これは接着テープでも良くビス止めあるいは、これらの併用でも良い。
実施例4は上述したように構成したから、地震等によりこの耐震支持装置E4に、固定部材10の取り付け方向の動的荷重が作用すると、その動的荷重が、前記締結部S1,S2,S3の締結に基づく設定摩擦力以内であると、ゲル状の粘着シート17,25の有する緩衝効果で吸収することができる。
さらに、上記動的荷重が増大し、締結に基づく設定摩擦力を越えると、固定部材10と支持部材20とがリンク部材50及び60を介して相互に移動する相互間の摩擦抵抗や、上述したボルト30及びナット31による締結部S1,S2,S3を中心とする摩擦抵抗を伴った固定部材10と支持部材20とリンク部材50及び60の相互回転によって動的荷重を吸収緩和できる。
また、前記取り付け方向に対して直交する入力方向の動的荷重も、上述したボルト30及びナット31による締結部S1,S2,S3を中心とする摩擦抵抗を伴った固定部材10と支持部材20とリンク部材50及び60の相互回転によって動的荷重を吸収緩和できる。
また、固定部材10及び支持部材20の壁や家具等への取付部には、粘着シート17,25に換えてスポンジから成る発泡材を一体的に取り付けても良い。これら発泡材の肉厚は、必要に応じて選定すればよく、その表面には接着機能を持たせ、剥離シートを装着しておくのは勿論である。このように発泡材を用いると、一層緩衝効果を向上することができる。
なお、この実施例4において、前記固定部材10及び支持部材20並びにリンク部材50,60は、弾塑性を有する樹脂で構成したが、これはバネ鋼等の金属やFRP、FRTP等の繊維強化プラスチックスにより構成しても良いのは勿論である。
図は本発明の実施例5に係る耐震支持装置E5を示し、図9は取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図、図10は同上作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。
本発明の実施例5からなる耐震支持装置E5は、壁面等の固定側Hに取り付ける固定部材10と、家具等の被支持体Kに取り付ける支持部材20と、前記固定部材10と前記支持部材20とを連結する2本のリンク部材50及び60から構成されている。
前記固定部材10は、一面側に壁面等の固定側Hへの取り付け部15を設けると共に、他面側にブラケット16を設け、前記支持部材20は、一面側に家具等の被支持体Kへの取り付け部23を設けると共に、他面側にブラケット27を設け、このブラケット27と、前記ブラケット16とを、2個のリンク部材50及び60を介して連結することにより構成されている。
さらに説明すると、この実施例において前記固定部材10は、弾塑性を有する樹脂で成形され、前記取り付け部15にゲル状の粘着シート17が装着されており、他面側に前記ブラケット16が一体的に突設されている。
前記支持部材20もこの実施例において前記固定部材10と同様に弾塑性を有する樹脂で成形され、前記取り付け部23にゲル状の粘着シート25が装着されており、他面側に前記ブラケット27が一体的に突設されている。
そして前記ブラケット27と、前記ブラケット16を、2個のリンク部材50及び60を介して締結具Bであるボルト30及びナット31でそれぞれ摩擦抵抗調節可能に連結することにより構成されている。
従って、壁面等の固定側Hに取り付けられた固定部材10に対して、被支持体Kに取り付けられた支持部材20は、前記2個のリンク部材50及び60の各締結部S1,S2,S3間の距離の総和分の距離だけ移動することができる一方、各締結部S1,S2,S3の締結摩擦抵抗により地震等入力された動的荷重を確実に緩和することができる。
この実施例5において前記支持部材20は、図8(B)及び図9(B)に図示されているように、家具等の被支持体Kへの取り付け部23にブラケット27を上方に向かって突設し、このブラケット27の上部と固定部材10側のブラケット16とをリンク部材50,60を介して連結している。従って、支持部材20と固定部材10との連結位置を、ブラケット27の高さの分だけ高くできる事になり、図示したように、家具等の被支持体Kの上面に枠K1等の障害物が存在しても、耐震支持装置E5の取り付けや作動に支障を来す事がない。
なお、前記締結部S1,S2,S3の締結は、上述したように摩擦抵抗調節可能ではなく両者間の摩擦抵抗を所要の値に固定して締結しても良い。また、この実施例において被取り付け部への取り付け手段としてゲル状の粘着シート17,25を用いたが、これは接着テープでも良くビス止めあるいは、これらの併用でも良い。
実施例5は上述したように構成したから、地震等によりこの耐震支持装置E5に、固定部材10の取り付け方向の動的荷重が作用すると、その動的荷重が、前記締結部S1,S2,S3の締結に基づく設定摩擦力以内であると、ゲル状の粘着シート17,25の有する緩衝効果で吸収することができる。
さらに、上記動的荷重が増大し、締結に基づく設定摩擦力を越えると、固定部材10と支持部材20とがリンク部材50及び60を介して相互に移動する相互間の摩擦抵抗や、上述したボルト30及びナット31による締結部S1,S2,S3を中心とする摩擦抵抗を伴った固定部材10と支持部材20とリンク部材50及び60の相互回転によって動的荷重を吸収緩和できる。
また、前記取り付け方向に対して直交する入力方向の動的荷重も、上述したボルト30及びナット31による締結部S1,S2,S3を中心とする摩擦抵抗を伴った固定部材10と支持部材20とリンク部材50及び60の相互回転によって動的荷重を吸収緩和できる。
また、固定部材10及び支持部材20の壁や家具等への取付部には、粘着シート17,25に換えてスポンジから成る発泡材を一体的に取り付けても良い。これら発泡材の肉厚は、必要に応じて選定すればよく、その表面には接着機能を持たせ、剥離シートを装着しておくのは勿論である。このように発泡材を用いると、一層緩衝効果を向上することができる。
なお、この実施例5において、前記固定部材10及び支持部材20並びにリンク部材50,60は、弾塑性を有する樹脂で構成したが、これはバネ鋼等の金属やFRP、FRTP等の繊維強化プラスチックスにより構成しても良いのは勿論である。
図11は、本発明の実施例6に係る耐震支持装置の取り付け状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図、図12は同上作動状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図である。
本発明の実施例6からなる耐震支持装置E6は、前述した実施例5からなる耐震支持装置E5と、主たる構成及びその奏する効果が略同一であるため、相異点のみを説明する。
この実施例6からなる耐震支持装置E6は、前述した実施例5からなる耐震支持装置E5の前記固定部材10と、前記支持部材20との間に弾性部材40を介在して、相互間に引っ張り応力を付与したことを特徴としている。 すなわち、前記支持部材20の取り付け部23に突設したフック22と、前記固定部材10の取り付け部15に突設したフック14との間に、弾性部材40であるコイルスプリング40を掛け渡すことにより構成されている。
従って、動的荷重が耐震支持装置E6に作用した際の荷重衝撃を緩和することができる。
図は本発明の実施例7に係る耐震支持装置を示し、図13は取り付けた状態を示しており(A)は平面視説明図、(B)は(A)のA−A矢視断面図である。
本発明の実施例7からなる耐震支持装置E7は、前述した実施例1からなる耐震支持装置E1と、主たる構成及びその奏する効果が略同一であるため、相異点のみを説明する。
この実施例7からなる耐震支持装置E7は、前述した実施例1からなる耐震支持装置E1の前記固定部材10と支持部材20との間に、前記被支持体Kの動作に起因した両者の相対運動により粘性抵抗を発生させる抵抗面Tを設けたことを特徴としている。
すなわち、前記支持部材20の上面つまり固定部材10との当接面に、凹面部28を設け、この凹面部28内に粘性抵抗を有するグリス等の粘性体29を充填し、粘性体29の表面と固定部材10との当接面との間に、前記抵抗面Tが形成されるよう構成されている。従って、前記被支持体Kの動作に起因した両者の相対運動により粘性抵抗を発生させ、動的荷重が耐震支持装置E7に作用した際の荷重衝撃を緩和することができる。
図は本発明の実施例8に係る耐震支持装置を示し、図14は取り付けた状態を示しており(A)は平面視説明図、(B)は正面視説明図である。
本発明の実施例8からなる耐震支持装置E8は、前述した実施例5からなる耐震支持装置E5と、主たる構成及びその奏する効果が略同一であるため、相異点のみを説明する。
この実施例8からなる耐震支持装置E8は、前述した実施例5からなる耐震支持装置E5の前記支持部材20を構成するブラケット27とリンク部材60との締結部S1及び固定部材10を構成するブラケット16とリンク部材50との締結部S3に、前記被支持体Kの動作に起因した両者の相対運動により粘性抵抗を発生させる抵抗面Tを設けたことを特徴としている。
すなわち、前記ブラケット27の一側面つまりリンク部材60との当接面に、凹面部28を設けこの凹面部28内に粘性抵抗を有するグリス等の粘性体29を充填すると共に、前記ブラケット16の一側面つまりリンク部材50との当接面に凹面部18を設けこの凹面部18内に粘性抵抗を有するグリス等の粘性体19を充填し、粘性体29の表面とリンク部材60との当接面との間及び粘性体19の表面とリンク部材50との当接面との間に、それぞれ前記抵抗面Tが形成されるよう構成されている。従って、前記被支持体Kの動作に起因した両者の相対運動により粘性抵抗を発生させ、動的荷重が耐震支持装置E8に作用した際の荷重衝撃を緩和することができる。
上述した実施例7及び8で説明した構成は、前述した他の各実施例にも容易に施すことができ、前記被支持体Kの動作に起因した両者の相対運動により粘性抵抗を発生させ、動的荷重が耐震支持装置に作用した際の荷重衝撃を緩和することができるのは勿論である。
なお、上述した本発明の各実施例からなる耐震支持装置において、前述した摺動面Pには粘性抵抗を有するグリス等を塗布しても良い。このように摺動面Pにグリス等を塗布しておくと、摺動面Pの経時変化を長時間に亘って阻止することができる。
また、固定部材10とリンク部材Rとの間又は支持部材20とリンク部材Rとの間に、前記相対動に抗する付勢力を発生する弾性部材40を介設して、相互間に引っ張り応力を付与しても良い。
上述した本発明の各実施例からなる耐震支持装置は、地震等による動的荷重が作用すると、固定部材10と支持部材20との抵抗面としての摺動面Pの相互間の摩擦抵抗によって動的荷重を吸収緩和することができ、また、リンク部材Rを介して相互に移動する抵抗面としての摺動面Pの相互間の摩擦抵抗や、締結具Bによる締結部Sを中心とする抵抗面としての摺動面Pの摩擦抵抗を伴った相互回転によって動的荷重を吸収緩和することができる。
従って、地震等による動的荷重が家具等の被支持体Kに直接的に作用するのを
確実に阻止し、被支持体Kの転倒を防止することができる一方、被支持体K内に収容されている内容物の飛び出しを抑制することができ、また、各耐震支持装置は、前述したように、いずれも構造的に堅牢で、被支持体Kの支持剛性を大幅に向上することができる。
なお、上述した本発明の各実施例からなる耐震支持装置において、前述した摺動面Pには粘性抵抗を有するグリス等を塗布しても良い。このように摺動面Pにグリス等を塗布しておくと、摺動面Pの経時変化を長時間に亘って阻止することができる。
また、固定部材10とリンク部材Rとの間又は支持部材20とリンク部材Rとの間に、前記相対動に抗する付勢力を発生する弾性部材40を介設して、相互間に引っ張り応力を付与しても良い。
実施例1に係る耐震支持装置の取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は(A)のA−A矢視断面図である。 同上耐震支持装置の作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は(A)のA−A矢視断面図である。 実施例2に係る耐震支持装置の取り付け状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図である。 同上作動状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図である。 実施例3に係る耐震支持装置の取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。 同上作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。 実施例4に係る耐震支持装置の取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。 同上作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。 実施例5に係る耐震支持装置の取り付けた状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。 同上作動状態を示しており(A)は平面図、(B)は同上正面図である。 実施例6に係る耐震支持装置の取り付け状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図である。 同上作動状態を示す一部を切り欠いた正面視断面図である。 実施例7に係る耐震支持装置の取り付けた状態を示してお(A)は平面視説明図、(B)は(A)のA−A矢視断面図である。 実施例8に係る耐震支持装置の取り付けた状態を示しており(A)は平面視説明図、(B)は正面視説明図である。
符号の説明
10 固定部材
12 長穴
20 支持部材
40 弾性部材
B 締結具
H 固定側
K 被支持体
P 摺動面
R リンク部材
S 締結部
T 抵抗面

Claims (6)

  1. 壁面等の固定側面に取り付ける固定部材と、家具等の被支持体に取り付ける支持部材との当接面を面方向で相対運動可能に締結結合し、前記固定部材と支持部材との当接面間に、粘性抵抗を有するグリス等の流動性の粘性体を封入又は塗布し、前記被支持体の動作に起因した面方向での相対動により粘性抵抗を発生させる抵抗面を設けた
    ことを特徴とする耐震支持装置。
  2. 請求項1記載の耐震支持装置であって、
    前記固定部材は、前記固定側面に接着又は粘着させ、前記支持部材は、前記被支持体に接着又は粘着させた
    ことを特徴とする耐震支持装置。
  3. 請求項1又は2記載の耐震支持装置であって、
    前記固定部材及び支持部材は、長穴を介して締結結合され、両者間の前記相対動を許容する、
    ことを特徴とする耐震支持装置。
  4. 請求項1記載の耐震支持装置であって、
    前記固定部材及び支持部材の締結結合を、リンク部材に対して行い、前記固定部材とリンク部材との当接面間又は前記支持部材とリンク部材との当接面間に、粘性抵抗を有するグリス等の粘性体を封入又は塗布し、このリンク部材を固定部材及び前記支持部材に対し相対回転させて前記相対動を許容する
    ことを特徴とする耐震支持装置。
  5. 請求項4記載の耐震支持装置であって、
    前記固定部材とリンク部材又は支持部材とリンク部材は、長穴を介して締結結合され、両者間の前記相対動を許容する、
    ことを特徴とする耐震支持装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の耐震支持装置であって、
    前記固定部材及び支持部材間に、前記相対動に抗した付勢力を発生する弾性部材を介設した
    ことを特徴とする耐震支持装置。
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