JP5041335B2 - トロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法 - Google Patents

トロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5041335B2
JP5041335B2 JP2007174774A JP2007174774A JP5041335B2 JP 5041335 B2 JP5041335 B2 JP 5041335B2 JP 2007174774 A JP2007174774 A JP 2007174774A JP 2007174774 A JP2007174774 A JP 2007174774A JP 5041335 B2 JP5041335 B2 JP 5041335B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trunnion
trunnions
cable
disk
pulley
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007174774A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009014055A (ja
Inventor
祐二 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2007174774A priority Critical patent/JP5041335B2/ja
Publication of JP2009014055A publication Critical patent/JP2009014055A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5041335B2 publication Critical patent/JP5041335B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pulleys (AREA)
  • Friction Gearing (AREA)

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機、および、そのようなトロイダル型無段変速機において同期ケーブルをプーリに取り付けるための同期ケーブル取り付け方法に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図4および図5に示すように構成されている。図4に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図5参照)が回転自在に挟持されている。
図4中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図4の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部1eに螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図4のA−A線に沿う断面図である図5に示すように、ケーシング50の内側であって、出力側ディスク3,3の側方位置には、両ディスク3,3を両側から挟む状態で一対のヨーク23A,23Bが支持されている。これら一対のヨーク23A,23Bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン15の両端部に設けられた枢軸14を揺動自在に支持するため、ヨーク23A,23Bの四隅には、円形の支持孔18が設けられるとともに、ヨーク23A,23Bの幅方向の中央部には、円形の係止孔19が設けられている。
一対のヨーク23A,23Bは、ケーシング50の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト64,68により、僅かに変位できるように支持されている。これらの支持ポスト64,68はそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間にある第1キャビティ221および第2キャビティ222にそれぞれ対向する状態で設けられている。
したがって、ヨーク23A,23Bは、各支持ポスト64,68に支持された状態で、その一端部が第1キャビティ221の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ222の外周部分に対向している。
第1および第2のキャビティ221,222は同一構造であるため、以下、第1キャビティ221のみについて説明する。
図5に示すように、ケーシング50の内側において、第1キャビティ221には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図5においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、その本体部である支持板部16の長手方向(図5の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、前述したように、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図5の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。前述したように、各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、前述したように、ヨーク23A,23Bの幅方向(図5の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、支持ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図5で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図5の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(枢軸14から延びる軸部)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、駆動軸22の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2および入力軸1に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図5の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
以上から分かるように、トロイダル型無段変速機における変速は、パワーローラ11を支持するトラニオン15を上下させることにより発生するサイドスリップ力を用いて行なわれる。そして、トラニオン15の上下運動は、駆動ピストン33に圧力差を与えることにより行なわれる。この場合、駆動ピストン33が各トラニオン15に設けられているため、何らかの理由で一つの駆動ピストン33に油圧が供給できなくなってしまった場合には、そのピストン33が設けられたトラニオン15が変位しなくなり、したがって、このトラニオン15に支持されたパワーローラ11の傾転制御ができなくなってしまい、各トラニオン15の揺動が同期しなくなってしまう。この状態で、動力伝達が行なわれると、パワーローラ11のトラクション面が破損してしまう虞がある。
これを回避するために、例えば図6および図7に示されるような同期構造が知られている。なお、図6および図7において、前述した図4および図5と同様の構成部分については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
図6および図7に示すように、第1のキャビティ221の各トラニオン15にそれぞれ一体に且つラジアルニードル軸受30の上側でこのラジアルニードル軸受30に隣接して溝(以下、ケーブル溝という)260,261を形成し、これらのケーブル溝260,261にワイヤ状の同期ケーブル262が襷掛け状に巻き掛けられている。同様に、第2キャビティ222の各トラニオン15もそれぞれ一体に且つラジアルニードル軸受30の上部に隣接してケーブル溝260a,261aを形成し、これらのケーブル溝260a,261aに同期ケーブル263が襷掛け状に巻き掛けられている。
また、第1のキャビティ221の図6中右側のトラニオン15における枢軸14に結合された駆動ロッド29にこの駆動ロッド29と一体に回転するようにプーリ264を設け、これに隣り合う第2キャビティ222のトラニオン15における枢軸14に結合された駆動ロッド29にこの駆動ロッド29と一体に回転するようにプーリ265を設け、これらプーリ264,265に同期ケーブル266が襷掛け状に巻き掛けられている。同様に、第1キャビティ221の図6中左側のトラニオン15における枢軸14に結合された駆動ロッド29にこの駆動ロッド29と一体に回転するようにプーリ264aを設け、これに隣り合う第2のキャビティ222のトラニオン15における枢軸14に結合された駆動ロッド29にこの駆動ロッド29と一体に回転するようにプーリ265aを設け、これらプーリ264a,265aに同期ケーブル267が襷掛け状に巻き掛けられている。
このように、従来では、各トラニオン15において、それぞれ隣接する対ごとに一本ずつ同期ケーブルを用い、合計で4本の同期ケーブル262,263,266,267により、各トラニオン15の揺動を強制的に同期させていた(例えば、特許文献1ないし特許文献3参照)。
ところで、以上のようにトラニオン15のプーリ264(265),264a(265a)に対して掛け渡されて強制的な同期化を図る同期ケーブル266(267)は、一般に、図8に示すように、ワイヤロープWと、ワイヤロープWを例えば8の字型の無端ループ状に連結するようにワイヤロープWに固着または締結される円弧状のチューブ320とから成っている。そして、同期ケーブル266(267)は、前述したようにトラニオン15側(駆動ロッド29)に設けられたプーリ264(265),264a(265a)の係止溝330(図9参照)内にチューブ320が係止され、チューブ320の端面320aと係止溝330の端面330aとの当て付きによりトラニオン15同士の動きを同期させるようになっている(図10参照)。
特許第3674263号公報 特開2005−214318号公報 特開2006−189091号公報
しかしながら、前述したようにワイヤロープWにチューブ320を装着し、このチューブ320をプーリ264(265),264a(265a)の係止溝330内に係止させる構造では、チューブ320という別個の装着部品が必要となり、また、プーリ264(265),264a(265a)に係止溝330を加工して形成しなければならないため、部品点数が多くなり部品コストがかかるとともに、加工コストも嵩む。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、安価な構造でプーリに対して同期ケーブルを取り付けることができるトロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法を提供することを目的とする。
それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に揺動するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記トラニオンのうちの1つの揺動動作を他の1つのトラニオンに伝えてこれら両方のトラニオンを同期させる同期ケーブルとを備えるトロイダル型無段変速機であって、前記トラニオン側に設けられたプーリが両側に一対のスリットを有する屈曲変形可能な加締め部を有しており、前記同期ケーブルは、前記プーリに対して前記加締め部が周溝側に向けて内側に屈曲変形されることにより直接に締結されていることを特徴とする。
この請求項1に記載された発明においては、プーリに対して同期ケーブルを加締めにより直接に締結するようにしているので、締結用のチューブ等の付加的な部材を同期ケーブルに設ける必要がなくなり、また、そのような部材をプーリに係止するための溝等をプーリに加工する必要もなくなる。そのため、部品点数を削減して部品コストの低減を図れるとともに、加工費を大幅に削減することもできる。また、上記構成では、同期ケーブルとトラニオンの傾転動作とのガタ付きを少なくすることができる。すなわち、従来の構造では、プーリに設けた係止溝と同期ケーブルの締結用のチューブとが嵌り合うようになっていることから、製造上の精度の問題によりガタを有して装着されていた。しかし、本発明の上記構成によれば、プーリに対して同期ケーブルを直接加締めて装着するので、このようなガタが発生することがない。そのため、傾転同期の機能が向上する。
また、両側に一対のスリットを有する屈曲変形可能な加締め部を有しているので、加締め作業が容易となる。
また、請求項2に記載された同期ケーブル取り付け方法は、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に揺動するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記トラニオンのうちの1つの揺動動作を他の1つのトラニオンに伝えてこれら両方のトラニオンを同期させる同期ケーブルとを備えるトロイダル型無段変速機において前記同期ケーブルを前記トラニオン側に設けられたプーリに対して取り付けるための同期ケーブル取り付け方法であって、前記トラニオン側に設けられたプーリが両側に一対のスリットを有する屈曲変形可能な加締め部を有しており、前記同期ケーブルを前記プーリに対して前記加締め部を周溝側に向けて内側に屈曲変形することにより直接に締結することを特徴とする。
この請求項2に記載された発明においても、請求項1に記載された発明と同様の作用効果を得ることができる。
本発明のトロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法によれば、プーリに対して同期ケーブルを直接加締めて装着するようにしているため、安価な構造でプーリに対して同期ケーブルを取り付けることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、トラニオンの同期化の構造形態にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図4〜図10と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は本発明の実施形態を示している。図示のように、本実施形態において、第1のキャビティ221および第2のキャビティ222のトラニオン15側に設けられたプーリ264(265),264a(265a)には、一方のトラニオン15の揺動動作を他方のトラニオン15に伝えてその一方のトラニオン15と他方のトラニオン15とを同期させる同期ケーブル262,263,266.267が掛け渡されている。
この場合、プーリ264(265),264a(265a)には、図2に示すように、対応する2本の同期ケーブルが掛け渡される2つの周溝(2条溝)380,382が形成されており、また、第1の周溝380側および第2の周溝382側にはそれぞれ、同期ケーブルを直接に加締めにより装着するための加締め部400,402が設けられている。これらの加締め部400,402はそれぞれ、両側に一対のスリットSを有しており、それにより周溝側に向けて内側に容易に屈曲変形できるようになっている。
したがって、このような構成では、図3に示すように、プーリ264(265),264a(265a)の各周溝380,382に対応する同期ケーブル262,263,266.267を掛け渡し、その状態で、加締め部400,402を加締めて同期ケーブルをプーリに対して固定する。
以上説明したように、本実施形態では、プーリ264(265),264a(265a)に対して同期ケーブル262,263,266.267を加締めにより直接に締結するようにしているため、締結用のチューブ等の付加的な部材を同期ケーブルに設ける必要がなくなり、また、そのような部材をプーリに係止するための溝等をプーリに加工する必要もなくなる。そのため、部品点数を削減して部品コストの低減を図れるとともに、加工費を大幅に削減することもできる。また、上記構成では、同期ケーブル262,263,266.267とトラニオン15の傾転動作とのガタ付きを少なくすることができる。すなわち、従来の構造では、プーリに設けた係止溝と同期ケーブルの締結用のチューブとが嵌り合うようになっていることから、製造上の精度の問題によりガタを有して装着されていた。しかし、本発明の上記構成によれば、プーリ264(265),264a(265a)に対して同期ケーブル262,263,266.267を直接加締めて装着するため、このようなガタが発生することがない。そのため、傾転同期の機能が向上する。また、本実施形態では、両側に一対のスリットSを有する屈曲変形可能な加締め部400,402がプーリ264(265),264a(265a)に設けられているため、加締め作業が容易となる。
なお、上記実施形態では、プーリ264(265),264a(265a)に2条の同期ケーブル(前後と左右)を掛け渡して加締める構成となっているが、1条の同期ケーブルのみを掛け渡しても良い。すなわち、本発明において、プーリに掛け渡される同期ケーブルの本数に制限はない。
本発明は、様々な形態のトロイダル型無段変速機に適用することができる。
本発明の実施形態に係る同期ケーブル構造の概略図である。 本発明の実施形態に係るプーリの斜視図である。 図2のプーリに同期ケーブルを掛け渡した状態を示す斜視図である。 従来から知られているトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図4のA−A線に沿う断面図である。 従来の同期ケーブルの掛け渡し構造の一例を示す要部断面図である。 同期ケーブルの掛け渡し形態を示す模式図である。 従来の同期ケーブルの斜視図である。 従来のプーリの斜視図である。 図9のプーリに図8の同期ケーブルを掛け渡した状態を示す斜視図である。
符号の説明
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
15 トラニオン
262,263,266.267 同期ケーブル
264(265),264a(265a) プーリ
400,402 加締め部
S スリット

Claims (2)

  1. それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に揺動するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記トラニオンのうちの1つの揺動動作を他の1つのトラニオンに伝えてこれら両方のトラニオンを同期させる同期ケーブルとを備えるトロイダル型無段変速機において、
    前記トラニオン側に設けられたプーリが両側に一対のスリットを有する屈曲変形可能な加締め部を有しており、
    前記同期ケーブルは、前記プーリに対して前記加締め部が周溝側に向けて内側に屈曲変形されることにより直接に締結されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に揺動するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記トラニオンのうちの1つの揺動動作を他の1つのトラニオンに伝えてこれら両方のトラニオンを同期させる同期ケーブルとを備えるトロイダル型無段変速機において前記同期ケーブルを前記トラニオン側に設けられたプーリに対して取り付けるための同期ケーブル取り付け方法であって、
    前記トラニオン側に設けられたプーリが両側に一対のスリットを有する屈曲変形可能な加締め部を有しており、
    前記同期ケーブルを前記プーリに対して前記加締め部を周溝側に向けて内側に屈曲変形することにより直接に締結することを特徴とする同期ケーブル取り付け方法。
JP2007174774A 2007-07-03 2007-07-03 トロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法 Expired - Fee Related JP5041335B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007174774A JP5041335B2 (ja) 2007-07-03 2007-07-03 トロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007174774A JP5041335B2 (ja) 2007-07-03 2007-07-03 トロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009014055A JP2009014055A (ja) 2009-01-22
JP5041335B2 true JP5041335B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=40355202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007174774A Expired - Fee Related JP5041335B2 (ja) 2007-07-03 2007-07-03 トロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5041335B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102840308A (zh) * 2011-10-28 2012-12-26 南通天华和睿科技创业有限公司 一种带有紧固结构的双滑轮组

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004156662A (ja) * 2002-11-05 2004-06-03 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP4287354B2 (ja) * 2004-10-25 2009-07-01 株式会社日立製作所 手術器具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009014055A (ja) 2009-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5041335B2 (ja) トロイダル型無段変速機および同期ケーブル取り付け方法
JP4758809B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6331449B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4947492B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4923989B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4656409B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP5817282B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4894178B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007247691A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4587119B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4662136B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP5966625B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP5115712B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH1151136A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4706959B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2015090160A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4626883B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6421647B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6488566B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6364961B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4605460B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP5003140B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007298094A (ja) トロイダル型無段変速機
JP6390187B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4513008B2 (ja) 無段変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120618

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5041335

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120701

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150720

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees