JP5034145B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
更に詳しくは、成形性、加工性、印刷性に優れるため、成形、加工、印刷製品または成形、加工、印刷時の工程フィルムとして好適なポリエステルフィルムに関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、成形、加工、印刷性に優れる材料としては、ポリ塩化ビニルフィルムがあったが、ポリマーの構成成分の中にハロゲン元素が含有されているため、焼却時にダイオキシンなどの有害成分の発生することが問題となっている。
【0004】
この問題を解決する方法として、特開平9−132682号公報、特開平9−226071号公報などに記載される軟質ポリオレフィンフィルム、あるいは、特開平3−231929号公報、特開平3−231930号公報などに記載される長鎖脂肪族ジカルボン酸を共重合されたポリエステルフィルムや脂環族グリコールなどを共重合したポリエステルフィルムが提案されている。軟質ポリオレフィンフィルムでは、柔軟性を有するものの、成形、加工性が十分とは言えず、長鎖脂肪族ジカルボン酸や脂環族グリコールなどを共重合したポリエステルフィルムではコストパフォーマンスが悪く、特に脂環族グリコール共重合ポリエステルでは耐溶剤性が低下するため、印刷時の白化や残留溶剤の点で十分に満足できるレベルにあるとは言えず、成形時の応力が高い点でも、種々の成形、加工機に適応できるレベルにはなかった。また、一般にA−PETフィルムと呼ばれるアモルファスPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムでは、成形、加工時に応力が高く、さらに応力を低下させるために高温で成形すると、軟化によるフィルムのしわや結晶化による白化が生じるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解消することにあり、成形性、加工性、印刷性に優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した本発明の目的は、エチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオールから選択されるグリコール成分を少なくとも2種類以上含有するポリエステルAを構成成分とし、下記式(1)を満足し、80℃におけるフィルムの平均破断伸度が800%以上であることを特徴とするポリエステルフィルムによって達成される。
【0007】
M/P≦1 ………(1)
(但し、式中のMはポリエステルA中に残存する触媒金属元素の濃度(ミリモル%)、PはポリエステルA中に残存するリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
本発明は、鋭意検討の結果、ある特定のグリコール成分を組み合わせ、触媒金属量とリン量を特定の範囲にすることで、コストパフォーマンスに優れるとともに成形性、加工性、印刷性良好なポリエステルフィルムが得られることを見出したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリエステルAは、ポリエステルの構成単位としては、成形性、加工性、印刷性を良好とする点で、グリコール成分がエチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオールから選択されるグリコール成分を少なくとも2種類以上含有するポリエステルであることが必要である。
【0009】
特に成形性、加工性、印刷性が重視される用途では、ポリエステルAのグリコール成分の10〜90モル%がエチレングリコールであることが好ましい。100℃以下の成形性、加工性を良好にする点で、ポリエステルAのグリコール成分の20〜90モル%がエチレングリコールであることがさらに好ましく、25〜85モル%がエチレングリコールであることが特に好ましい。
【0010】
特に、成形性、加工性、印刷性を良好とする点では、グリコール成分として、エチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオールの全てを含有させることが好ましい。その場合、エチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオールのモル%をそれぞれX、Y、Zとした際に、X+Z−Yが0以上であることが好ましい。
【0011】
100℃以下の成形性、加工性を良好にする点で、ポリエステルAのグリコール成分の10〜90モル%がブタンジオールおよび/またはプロパンジオールから選択されるグリコールであることが好ましく、10〜80モル%がブタンジオールおよび/またはプロパンジオールから選択されるグリコールであることがさらに好ましく、15〜75モル%がブタンジオールおよび/またはプロパンジオールから選択されるグリコールであることが特に好ましい。ブタンジオール、プロパンジオールは併用してもよい。
【0012】
さらに、その他のグリコール成分として、例えばペンタンジオ−ル、ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル; シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコール;ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS等)、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ハイドロキノン、レゾルシン等の芳香族グリコール;、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。含有されるジエチレングリコール量は0.1〜10モル%であることが、成形性、加工性、印刷性の点で好ましく、さらに耐侯性を悪化させない点で0.3〜5モル%であることが好ましい。
【0013】
ポリエステルAの酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマ−酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキシンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げることができる。耐熱性、成形性、加工性、印刷性の点でテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸などが好適に使用することができる。
【0014】
本発明のポリエステルA中にエチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオールから選択されるグリコール成分を少なくとも2種類以上含有させる手段としては、重合時にこれらのグリコールを添加して共重合ポリエステルを得る手法、押出機に複数のポリエステルをブレンドして得る方法が挙げられる。このとき、共重合ポリエステルを用いたフィルムでは耐溶剤性、印刷性、耐熱性などの点が悪化するので、複数のポリエステルのブレンドによるフィルムが好ましく、さらに、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPT(ポリプロピレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)から選ばれる2種類以上の樹脂のブレンドによるものが好ましい。ここでPET、PPT、PBTには上記酸成分及び/またはグリコール成分を20モル%以下、より好ましくは10モル%以下、特に好ましくは5%以下低率共重合したものも含まれる。また、特に成形性、耐白化などの点で好ましくはPETおよびPPTのブレンドであることが好ましく、特に好ましくは、PET40〜90重量%、PPT10〜60重量%より構成されるブレンドポリエステルである。
【0015】
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステルAが下記式(1)を満足することが、耐熱性、耐溶剤性、印刷性、品質のバラツキを低減させる上で必要である。
【0016】
M/P≦1 ………(1)
(但し、式中のMはポリエステルA中に残存する触媒金属元素の濃度(ミリモル%)、PはポリエステルA中に残存するリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
ここでこれらの金属元素濃度、およびリン元素濃度はポリエステルの繰り返し単位1ユニット(モル)あたりの濃度として表しているものである。
【0017】
好ましくはM/Pが0.0001以上1未満、さらに好ましくは0.001以上0.8以下、特に好ましくは0.01以上0.6以下である。
【0018】
M/P≦1の制御により、熱安定性が増し、ブレンドポリマーのエステル交換を抑制でき、熱処理による融点の低下を抑えることが可能である。この結果、上に挙げた特性を向上させることができる。
【0019】
本発明において、ポリエステルAを製造する際には、従来から用いられている反応触媒、着色防止剤を使用することができ、反応触媒としては、例えばアルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物等を用いることができ、着色防止剤としては、例えばリン化合物等を用いることができる。好ましくは、通常、ポリエステルの製造が完結する以前の任意の段階において、重合触媒としてアンチモン化合物またはゲルマニウム化合物、チタン化合物を添加することが好ましい。このような方法としては、例えば、ゲルマニウム化合物を例にすると、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま添加する方法や、あるいは特公昭54−22234号公報に記載されているように、ポリエステルの出発原料であるグリコ−ル成分中にゲルマニウム化合物を溶解させて添加する方法等を用いることができる。
【0020】
ゲルマニウム化合物としては、例えば二酸化ゲルマニウム、結晶水含有水酸化ゲルマニウム、あるいはゲルマニウムテトラメトキシド、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラブトキシド、ゲルマニウムエチレングリコキシド等のゲルマニウムアルコキシド化合物、ゲルマニウムフェノレ−ト、ゲルマニウムβ−ナフトレ−ト等のゲルマニウムフェノキシド化合物、リン酸ゲルマニウム、亜リン酸ゲルマニウム等のリン含有ゲルマニウム化合物、酢酸ゲルマニウム等を用いることができる。中でも二酸化ゲルマニウムが好ましい。
【0021】
アンチモン化合物としては、特に限定されないが、例えば、三酸化アンチモンなどのアンチモン酸化物、酢酸アンチモンなどを用いることができる。
【0022】
チタン化合物としては、特に限定されないが、テトラエチルチタネート、テトラブチルチタネートなどのアルキルチタネート化合物、またチタンと珪素、ジルコニウム、アルミニウム元素から選ばれる元素との複合酸化物などが好ましく使用できる。
【0023】
本発明におけるポリエステルに熱安定剤として添加されるリン化合物は特に限定されないが、リン酸、亜リン酸、リン酸エステルなどが好ましい。
【0024】
特に、製膜中のブリードアウトを抑制する点からは分子量300以上、特に好ましくは400以上のリン化合物が好ましく用いられる。分子量300以上のリン化合物としては、たとえばステアリルリン酸、トリフェニルホスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェートなどが挙げられるが、特にステアリルリン酸がブリードアウト抑制の点からは好ましい。
【0025】
ポリエステルA中に添加するリン化合物の含有量(添加量)は、熱安定性、色調などの点からはリン化合物をリン元素量として20〜1000ミリモル%であることが好ましく、より好ましくは90〜900ミリモル%、特に好ましくは120〜800ミリモル%の範囲である。
【0026】
さらにリン化合物の添加方法としては、重合時に添加する方法、押出機にポリマーと共に供給して添加する方法のいずれでも構わない。一般に重合時に多量のリン化合物を添加すると重合反応を阻害することから、通常のM/P>1の範囲のポリエステルと共に押出機に供給して添加する方法が好ましい。
ポリエステルAの融点としては、耐熱性、印刷性の点から、DSCにおける融点ピークの少なくとも一つが220℃以上280℃以下の範囲内にあることが好ましく、融点ピークの一つが230℃以上270℃以下であることがさらに好ましく、更に、融点ピークの一つが245℃以上260℃以下であることが特に好ましい。さらに成形性を特に良好とする点でDSCにおける融点ピークが1つであることが好ましい。
【0027】
ここで、本発明における結晶融解曲線のピークとは、フィルムを構成するポリマーに起因する結晶融解ピークであり、フィルム(5mg)をDSCにおいて窒素雰囲気下、20℃/分の昇温速度で測定したときのDSC曲線から求められる吸熱曲線の極小点、すなわち微分値が0となる点である。また、一つの吸熱曲線に部分的に重なる融解熱量が2J/g以上のショルダーピーク(ピークの極小点)についても独立した結晶融解曲線のピークとする。すなわち、本発明で言う実質的に単一のピークを示すものとは、融解熱量が2J/g以上の結晶融解ピークの極小点が単一にしか存在しないことを意味する。
【0028】
ポリエステルAの固有粘度は0.5〜1.5であることが好ましく、特に成形性、加工性において、より薄膜フィルムが要求される用途では、ポリエステルAの固有粘度が0.6〜1.3であることがさらに好ましく、固有粘度が0.7〜1.0であることが特に好ましい。
【0029】
本発明のポリエステルフィルムは、80℃におけるフィルムの平均破断伸度が800%以上であることが、種々の成形、加工性を良好にする上で必要である。ここで、フィルムの平均破断伸度とは、10mm幅、100mm長さのフィルムを300mm/分で伸長した際の縦、横方向の破断伸度を各10回測定し、各方向の最大、最小点を除き、平均した値である。80℃における平均破断伸度が900%以上であることがさらに好ましく、1000%以上2000%以下であることが特に好ましい。
【0030】
本発明に係るポリエステルフィルムは、成形性、加工性をさらに良好とし、フィルムの柔軟性を向上させる点で、分子量が3000以下の可塑剤を1〜60重量%含有することが好ましい。特に柔軟性を向上させる点では、分子量が3000以下の可塑剤を5〜60重量%含有させることが好ましい。また、可塑剤としては凝固点が30℃以下であるものが好ましく、さらに好ましくは20℃以下、特に好ましくは10℃以下である。
【0031】
可塑剤の種類としては、特に限定されないが、分子量3000以下の化合物であり、その種類としてはアジピン酸系可塑剤、リン系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、フタル酸系可塑剤などを用いることができる。これらの可塑剤は、ポリエステルAとの反応を抑制させる官能基封鎖基が導入されることが好ましい。本発明に使用する可塑剤としては、特に耐熱性、成形加工性の点から、エステル系可塑剤が好ましい。エステル系可塑剤としては、耐熱性の点で水酸基価が0〜20(mg/g)であるものが好ましく、さらに0〜15(mg/g)であるものが好ましい。酸価としては0〜5(mg/g)が好ましく、特に0〜3(mg/g)であることが好ましい。
【0032】
また、可塑剤の添加方法としては、重合反応前または後にバッチ添加する方法、ベント式押出機を用いる方法、スクリューまたは管壁から送液ポンプを用いて添加する方法などが挙げられる。
【0033】
本発明では、上述したポリエステルAを主たる成分とするA層の少なくとも片面に、ポリエステルB層を複合すると、可塑剤の耐ブリードアウト、ハンドリング性、加工時の非粘着性などを向上させることができ、また熱接着性など新たな機能を付与することができるのでより好ましい。
【0034】
ポリエステルAを主たる構成成分とするA層とポリエステルBを主たる構成成分とするB層は任意に複合することができる。例えば、ポリエステルA/ポリエステルB、ポリエステルA/ポリエステルB/ポリエステルA、ポリエステルB/ポリエステルA/ポリエステルBなどのように複合することが可能である。
【0035】
このとき特に上に挙げた可塑剤の耐ブリードアウト、ハンドリング性、加工時の非粘着性、あるいは熱接着性の特性向上の点からは、少なくとも片面にポリエステルBを積層したポリエステルA/ポリエステルB、より好ましくは両面にポリエステルBを積層したポリエステルB/ポリエステルA/ポリエステルBの構成が好ましい。
【0036】
ポリエステルBの酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマ−酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキシンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げることができる。耐熱性、成形性、加工性、印刷性の点でテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸などが好適に使用することができる。
【0037】
ポリエステルBのグリコール成分としては、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオールペンタンジオ−ル、ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル; シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコール; ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS等)、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ハイドロキノン、レゾルシン等の芳香族グリコール;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。含有されるジエチレングリコール量は0.1〜10モル%であることが、成形性、加工性、印刷性の点で好ましく、さらに耐侯性を悪化させない点で0.3〜5モル%であることが好ましい。
【0038】
特に成形性、加工性の要求される用途向けには、ポリエステルBの固有粘度は0.5〜1.5であることが好ましく、0.6〜1.3であることがさらに好ましく、0.7〜1.0であることが特に好ましい。
【0039】
また、ポリエステルBについてもポリエステルAと同様にM/P≦1であることが好ましく、より好ましくはM/Pの範囲が0.0001以上1未満、さらに好ましくは0.001以上0.8以下、特に好ましくは0.01以上0.6以下である。
【0040】
特に可塑剤の耐ブリードアウト、フィルムのハンドリング性、加工時の非粘着性などを向上させる点で、ポリエステルB層の厚みは0.1μm以上1mm以下とすることが好ましい。さらに好ましくは1μm以上1mm以下である。
【0041】
さらに、本発明ではフィルムのハンドリングと加工性を良好にするために各層に粒子を添加してもよい。
【0042】
具体的には、無機粒子としては、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、クレ−、酸化チタン、ジルコニア、ヒドロキシアパタイト等を用いることができる。
【0043】
また、有機粒子としては、さまざまな有機高分子粒子を用いることができるが、その種類としては、少なくとも一部がポリエステルに対し不溶の粒子であればいかなる組成の粒子でもかまわない。また、このような粒子の素材としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメチルメタクリレート、ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、架橋ポリスチレン、シリコーン樹脂などの種々のものを使用することができるが、耐熱性が高く、かつ粒度分布の均一な粒子が得られやすいビニル系架橋高分子粒子、架橋ポリスチレン粒子が特に好ましい。
【0044】
粒子はポリエステルAおよび/またはポリエステルBに添加され、粒子の平均粒子径としては0.01〜10μmであることが好ましく、特に加工性が重視される用途では平均粒子径が0.1〜5μmの粒子を含有させることが好ましい。
【0045】
各層に粒子を添加する場合、粒子の添加量としては0.01〜70重量%であることが好ましい。
【0046】
さらに、各層にワックスやシリコーンなどの低表面エネルギー性を付与する成分を含有させてもよく、その添加量としては、各層において0.01〜1重量%が好ましい。
【0047】
美麗性を良好にする点では、熱可塑性組成物を溶融押出する際に、30μm以下の粗大粒子、異物をカットするフィルターを用いることが好ましく、特に20μm以下をカットするフィルターを用いることが望ましい。
【0048】
さらに、成形、加工時の臭気を低減させたり、製品としての臭気を低減させる点で、フィルム中のアセトアルデヒドの含有量を好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下、特に好ましくは30ppm以下とすることが望ましい。
【0049】
フィルム中のアセトアルデヒドの含有量を低下させる方法は、特に限定されるものではないが、例えばポリエステルを重縮反応等で製造する際の熱分解によって生じるアセトアルデヒドを除去するため、ポリエステルを減圧下あるいは不活性ガス雰囲気下において、ポリエステルの融点以下の温度で熱処理する方法、好ましくはポリエステルを減圧下あるいは不活性ガス雰囲気下において150℃以上、融点以下の温度で固相重合する方法、ベント式押出機を使用して溶融押出する方法、ポリマを溶融押出する際に押出温度を可能な限り低下させ短時間で押出す方法等を用いることができる。
【0050】
本発明に係るポリエステルフイルムの厚さは、成形性、加工性の点で、10〜2000μmであることが好ましく、さらに好ましくは20〜1000μmである。
【0051】
本発明に係るポリエステルフィルムの製造方法としては、特に限定されないが、ポリエステルAとして粒子入りポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを混合する場合を例にすると、ポリエステルの混合物及び必要に応じてリン化合物を未乾燥または乾燥した後、単軸または二軸の溶融押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出し、ニップロールの間に落下させ、キャスティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸シートを得る。この際、ニップロールの小径化および/またはロール温度の高温化をすることが150μm以下のフィルムを製造する上で好ましい。ニップロールの小径化では直径400mm以下が好ましく、特に300mm以下が好ましい。ロール温度の高温化としては40℃以上150℃以下が好ましく、50℃以上140℃以下がさらに好ましい。フィルムの非粘着化のためにロール表面を粗面化してもよい得られたシートをロールシート状に巻き取り製品を得る。
【0052】
また、静電印加方式によるキャスティングドラムへの密着は、安定して冷却が可能であるため、加熱加工時の平面性を保持する点でより好ましく用いることができる。
【0053】
特に成形性、加工性が重視される用途では、上記のように未延伸フィルムを製造することが好ましい。
【0054】
一方、耐熱性が重視される用途では、必要に応じて、該未延伸シートをフィルムの長手方向及び/または幅方向に延伸、熱処理し、目的とする破断伸度を有するフィルムを得る方法がある。好ましくはフィルムの品質の点でテンター方式によるものが好ましく、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方式、長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方式が望ましい。延伸倍率としては、それぞれの方向に好ましくは1.5〜5.0倍、より好ましくは1.5〜4.0倍である。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同一としてもよい。また、延伸速度は1000%/分〜1000000%/分であることが望ましく、特に縦延伸速度を300000%/分以下で製膜することが好ましい。延伸温度は100℃以上150℃以下であれば任意の温度とすることができるが、ガラス転移温度+20℃〜60℃が好ましい。
【0055】
更に、この後にフィルムの熱処理を行うが、この熱処理はオ−ブン中、加熱されたロ−ル上等、従来公知の任意の方法で行なうことができる。熱処理温度は60℃以上250℃以下の任意の温度とすることができるが、好ましくは150〜240℃である。また熱処理時間は任意とすることができるが、0.1〜60秒間が好ましく、さらに好ましくは1〜20秒間である。
【0056】
熱処理は、フィルムをその長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行ってもよい。さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよく、その後熱処理を行ってもよい。
【0057】
本発明に係るポリエステルフイルムの厚さは、成形性、加工性の点で、10〜2000μmであることが好ましく、さらに好ましくは20〜1000μmである。
【0058】
本発明のポリエステルフィルムには、加工性、接着性を向上させる点で、必要に応じて巻き取る前、あるいは巻き取った後に再度巻きだしてコロナ放電処理やコーティング処理などを行ってもよい。このとき、表面エネルギーとして40〜60mN/mであることが好ましく、さらに45〜60mN/mであることが好ましい。
【0059】
本発明に係るポリエステルフィルムは、成形性、加工性を重視する場合は未延伸フィルムで使用することが好ましいが、一軸延伸または二軸延伸して使用する際には、成形性、加工性の点で面配向係数が0.03〜0.14であることが好ましい。特に、フィルムの成形性、耐熱性が要求される用途では面配向係数が0.03〜0.145であることが好ましく、さらに好ましくは0.04〜0.14、特に好ましくは0.05〜0.13である。ここで、面配向係数とは、フィルムの長手方向屈折率をnMD、フィルムの幅方向屈折率をnTD、フィルムの厚さ方向屈折率をnZDとした際に、面配向係数fn=(nMD+nTD)/2−nZDで表される。
【0060】
本発明に係るポリエステルフィルムが使用される用途としては、成形性、加工性、印刷性に優れることから、単体、非金属あるいは金属素材との積層構成で成形、加工される用途に用いられるものであり、使用目的は特に限定されないが、積層して使用される場合、非金属素材が紙、不織布、ガラス、ポリマー素材であると最終製品を軽量化する点で好ましい。一方、材料の強度の点が要求される用途では、金属あるいはガラス強化ポリマーと本フィルムを積層する構成で使用することができる。
【0061】
本発明に係るポリエステルフィルムは、熱により一部を融解させて、他の素材と接着させてもよいし、あらかじめ本発明のフィルムまたは他の素材に接着層を設けてもよい。さらに積層構成において他素材との間に接着層、印刷層などが形成されていてもよい。
【0062】
成形、加工方法としては、ラミネート成形、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、絞り成形、折り曲げ成形、あるいはこれらの成形や他の加工方法を組み合わせた成形、加工を単独または複数施されてもよく、成形、加工方法としては特に限定されない。
【0063】
単体で使用される場合は、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、絞り成形、折り曲げ成形、張り出し成形などの成形加工を一回または複数回施されてもよく、成形加工方法としては特に限定されない。
【0064】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、諸特性は以下の方法により測定、評価した。
(1)ポリエステルの固有粘度
ポリエステルをオルソクロロフェノ−ルに溶解し、25℃において測定した。
(2)ポリエステル中の触媒金属、リン量
蛍光X線分析により求めた。なお、定量は、各金属元素を一定量含有させたサンプルを作成し、基準線を作成して行った。
(3)ポリエステルフィルムの融点
ポリエステルフィルムを、示差走査熱量計(パーキン・エルマー社製DSC2型)により、10℃/分の昇温速度で測定し融解のピーク温度を融点とした。
(4)フィルムの屈折率
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて測定した。面配向係数は、フィルムの長手方向屈折率をnMD、フィルムの幅方向屈折率をnTD、フィルムの厚さ方向屈折率をnZDとした際に、面配向係数fn=(nMD+nTD)/2−nZDで表される。
(5)平均粒子径
フィルム断面を切断し超薄切片を作成し、透過型電子顕微鏡を用いて倍率5000〜20000程度で写真撮影し、ポリエステルA中に分散した各粒子の円相当径を測定し、平均粒子径を求めた。
(6)平均破断伸度
テンシロン(引っ張り試験機)を用いて、80℃において測定した。測定は、フィルムを30秒間測定温度で保温し、引っ張り速度300mm/min、幅10mm、試料長50mmとして、フィルム長手方向、幅方向の破断伸度(%)をそれぞれ10点測定し平均値を求めた。
(7)圧空成形性
温度を80〜130℃まで変更し、圧空成形機で成形性を判断した。最も良好な温度条件で成形した際の状態を下記のように判定した。
【0065】
◎:コーナーもシャープに成形され、成形後の厚みも均一であった。
【0066】
○:コーナーにやや丸みがあるが、成形後の厚みは均一であった。
【0067】
△:コーナーにやや丸みがあり、成形後の厚みがやや不均一であった。
【0068】
×:成形後の厚みが不均一であり、しわが入ったり、白化した。
(8)印刷性
酢酸エチル、トルエンを含有する溶剤系インキをグラビアコートし、80℃で乾燥した後の外観を確認した。
【0069】
◎:白化もなく、美麗性良好
○:やや白化が見られるが美麗性問題なし
△:白化が見られ、美麗性が低下
×:大きく白化し、外観が大きく変化
(9)エンボス加工性
本発明のポリエステルフィルムと、印刷を施した市販のPET二軸延伸フィルム(東レ株式会社製“ルミラー”、Sタイプ75μm)を酢酸エチルを溶剤とするウレタン系接着剤で接着し、80℃で乾燥した後、ロール加熱(100℃)と集光型ラジエーションによる直前加熱により本発明のポリエステルフィルム側を加熱し、エンボスロール(50μmの高さの凹凸)を通過させた後に、冷却ロール(40℃)で冷却した。ラジエーション加熱設定を変更し、最もよい状態での評価を行った。得られたフィルムのエンボス性を下記の通り判定した。なお、美麗性は、色の変化がないこと、しわ、ぎらつきがないことにより判定した。
【0070】
◎:エンボスロールの凹凸形状を大小ともにフィルム側へ良好に形成。美麗性も良好。
【0071】
○:エンボスロールの凹凸形状の大きい部分をフィルム側へ良好に形成。美麗性にほとんど変化なし。
【0072】
△:エンボスロールの凹凸形状をフィルム側へ形成しているがやや凹凸が浅い。
美麗性の変化も認められる。
【0073】
×:エンボスロールの凹凸形状をフィルム側へ形成しているが凹凸が浅く、美麗性の変化も大きい。
【0074】
実施例1
ジメチルテレフタレート、プロピレングリコールに、触媒としてチタン触媒を加えてエステル交換反応を行った後、熱安定剤としてリン酸(分子量98)を加え重縮合反応を行い、ポリエステル組成物I を得た(触媒金属元素量:13ミリモル%、リン元素量:3ミリモル%)。さらに、二軸押出機でポリエステル組成物I を真空ベント(5Torr)2ヶ所設けて溶融させ、粉末状の架橋ポリスチレン粒子(平均粒子径6μm)を所定量添加した。該ポリエステル組成物のポリマー物性は、固有粘度0.90であった。さらにジメチルテレフタレート、エチレングリコールに、触媒としてマンガン触媒を加えてエステル交換反応を行った後、重合触媒として三酸化アンチモンおよび熱安定剤としてリン酸(分子量98)を加え重縮合反応を行い、ポリエステル組成物IIを得た(触媒金属元素量:70ミリモル%、リン元素量:100ミリモル%)。該ポリエステル組成物のポリマー物性は、固有粘度0.71であった。
【0075】
上記したようにして得られたポリエステル組成物I とポリエステル組成物IIを表1に示す組成となるようにチップブレンドした。その後、150℃で真空乾燥し、押出機に供給し、常法により口金から吐出後、静電印加しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して100μmの未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの物性、成形性、印刷性、加工性を表1に示す。表1からわかるように成形性、印刷性、加工性に優れていることがわかった。
【0076】
実施例2
粒子、ポリエステルの組成を表1に示すように変更し、溶融押出時にリン化合物(旭電化工業株式会社製アデカスタブAX−71(ステアリルリン酸、平均分子量490))を未乾燥状態でフィーダーでポリエステルにリン元素量625ミリモル%添加するよう計量して、ポリエステルI (触媒金属元素量:13ミリモル%、リン元素量:3ミリモル%)とポリエステルII(触媒金属元素量:88ミリモル%、リン元素量27ミリモル%)の混合物を一定量、フィーダーで二軸押出機(ポリエステル溶融後に真空(5Torr)ベント3カ所)に供給し、270℃で溶融押出を行い、口金からスリット状に出てきたポリマーを50℃の冷却ドラムでニップロール(直径250mm)でキャストし、100μmのフィルムを得た以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。
【0077】
実施例3
ポリエステルI の粒子、ポリエステルI 、II、リン化合物の混合量を変更し、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル(分子量600)を5重量%液状で添加した以外は実施例2と同様に製膜を行った。特に加工性が良好となった。
【0078】
実施例4
実施例3の可塑剤を10重量%とし、ポリエステルの粒子を除いたものをポリエステルAとし、複合構成をB/A/B(複合比:1:10:1)とし、B層のポリエステルを実施例1で使用したポリエステルとし、複合製膜して60μmのフィルムを得た以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、特に印刷性に優れていた。
【0079】
比較例4
実施例4においてポリエステルAの可塑剤を5重量%とし、縦延伸温度を80℃、延伸倍率を3.1倍、横延伸温度100℃、2.8倍、熱処理温度230℃として二軸延伸フィルムを得た。成形性は低下したが印刷性に優れていた。
【0080】
実施例6
ポリエステルI としてPBT(固有粘度1.0、Ti触媒:50ミリモル%、リン30ミリモル%)を使用し、粒子、ブレンド量を変更したフィルムを得た。
【0081】
比較例1
実施例1においてポリエステルIIのみを使用し、ポリエステルIIの重合時に粒子を添加して、ロール直径450mm、キャスト温度を20℃として製膜を行った以外は実施例2と同様にしてフィルムを得た。その結果、表3に示すとおり、成形性、加工性が大きく低下した。
【0082】
比較例2
ポリエステルとしてシクロヘキサンジメタノール30モル%共重合PETを使用し、実施例1と同様の方法で厚み60μmのフィルムを得た。その結果、表3に示すとおり、印刷性が大きく低下した。
【0083】
比較例3
ブレンド量を変更し、M/Pが2となるようにした以外は実施例6と同様に製膜を行った。その結果、表3に示すとおり、成形性、印刷性が大きく低下した。
【0084】
【表1】
Figure 0005034145
【0085】
【表2】
Figure 0005034145
【0086】
【表3】
Figure 0005034145
【0087】
尚、表中の記号は次の通りである。
【0088】
EG:エチレングリコール
PG:プロパンジオール(1,3−プロパンジオール)
DEG:ジエチレングリコール
BG:ブタンジオール
PET/CHDM:シクロヘキサンジメタノール共重合PET
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、エチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオールから選択されるグリコール成分を少なくとも2種類以上含有するポリエステルフィルム中に含まれる触媒金属元素の濃度とリン元素濃度の比M/Pを1以下とし、80℃におけるフィルムの平均破断伸度を800%以上とすることにより、成形、加工、印刷製品または成形、加工、印刷時の工程フィルムとして好適なポリエステルフィルムを提供することができる。

Claims (5)

  1. エチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオールから選択されるグリコール成分を少なくとも2種類以上含有するポリエステルAを構成成分とし、下記式(1)を満足するポリエステルA層の少なくとも片面にポリエステルB層が複合されてなる、80℃におけるフィルムの平均破断伸度が800%以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
    M/P<1 ………(1)
    (但し、式中のMはポリエステルA中に残存する触媒金属元素の濃度(ミリモル%)、PはポリエステルA中に残存するリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
  2. ポリエステルAのグリコール成分の10〜90モル%がエチレングリコールであり、10〜90モル%がブタンジオールおよび/またはプロパンジオールであることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルフィルム。
  3. ポリエステルAが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートからなる群から選ばれる2以上の樹脂をブレンドしてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリエステルフィルム。
  4. ポリエステルAが、ポリエチレンテレフタレート40〜90重量%と、ポリプロピレンテレフタレート10〜60重量%とをブレンドしてなることを特徴とする請求項3に記載のポリエステルフィルム。
  5. ポリエステルAのDSCにおける融点ピークの少なくとも一つが220℃以上280℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
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