JP5002864B2 - 有機金属化合物を用いた酸化物光触媒材料およびその応用品 - Google Patents

有機金属化合物を用いた酸化物光触媒材料およびその応用品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は酸化物光触媒体において、特に高活性な光触媒機能が得られる酸化物光触媒材料とその応用品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酸化チタンに代表される酸化物光触媒はそのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を照射すると、光励起により光触媒機能を発現することが従来から知られている。その発現機構は、光励起により伝導帯に電子を生じ、価電子帯に正孔を生じることに起因し、電子の強い還元作用、正孔の強い酸化作用により、光触媒に接触してくる有機物や窒素酸化物を水や炭酸ガスなどに分解するものであり、防汚、防臭、抗菌機能等を有している。
【0003】
このような酸化物光触媒の防汚、防臭、抗菌機能等を利用した環境浄化方法,装置が現在注目されている。つまり昨今の水質汚染、大気汚染等の環境汚染問題に起因するものである。このような実情において、環境浄化方法の高性能化かつ高効率化を図るためには、酸化物光触媒自体の光触媒機能の高活性化が求められている。
【0004】
従来においては酸化物光触媒材料は通常粉末状で用いられており、取り扱いが非常に難しく、環境浄化装置に組み込むのは困難であった。粉末状の酸化物光触媒を固定化するために、粉末状の酸化物光触媒を有機バインダーと混合して基材上に塗布し、それを常温下または加熱して固定させることも考えられるが、この方法では有機物が酸化物光触媒表面の一部または大部分を覆ってしまうため、光触媒機能は粉末そのものに比べ、著しく不活性化するという欠点があった。さらに光触媒機能によって有機物が分解されてしまうため、被膜強度が劣化し、粉末が次第に脱落してしまうという耐久性に係るもう一つの大きな問題もあった。
光触媒機能は、光触媒体が表面に露出して初めて機能を発揮するものであり、無機バインダーで粉末状の酸化物光触媒を固定化した場合、粉末の脱落という欠点は克服されるが、酸化物光触媒の一部をバインダーが覆うため、光触媒機能に有効な表面の面積が減少し、光触媒機能が著しく低下してしまうという問題は改善されることはない。
【0005】
上記した粉末状酸化物光触媒の問題点を解決するものとして、特開平8−266910号公報,特開平9−192498号公報等に開示される真空蒸着法、特開平8−309204号公報,特開平11−12720号公報等に開示されるスパッタリング法、特開平7−100378号公報,特開平10−180118号公報等に開示されるゾル−ゲル法などが提案されている。
これらの先行技術により、上記した粉末状酸化物の問題点は解決され、良好な光触媒機能が得られているが、高活性化という点からは満足のいくものではない。
【0006】
また上記したように、光触媒機能は光が照射される光触媒体表面で起こるものである。このため、光触媒機能の高活性化を目的に光触媒体の表面状態を制御する技術、あるいは光触媒体表層部の結晶を制御する技術が従来から知られている。光触媒体の表面状態を制御する技術として特開平9―57912号公報、特開平10−36144号公報、特開平10―57817号公報および特開平10―231146号公報等が開示されている。これら先行技術に開示される基本構成は、ガラス基板の表面に直接あるいはアルカリ遮断用の下地膜を介して光触媒としての酸化チタン層が形成され、この酸化チタン層の表面に酸化ケイ素を形成したものである。
【0007】
これら先行技術は酸化ケイ素膜を多孔質に形成したり、酸化チタン膜やガラス基板に微細加工を施すことにより表面上に凹凸を設けることで、光触媒機能を高める工夫をしている。
すなわち、表面に微細な凹凸を形成することで光触媒体が露出する表面の面積が増大し光触媒機能が向上するというものであるが、必ずしも顕著な向上は見られない。また基板の加工、膜の加工、下地層の挿入などコスト面でも問題がある。
【0008】
光触媒体表層部を構成する結晶を制御する技術として特開平2000―288403号公報が開示されている。この先行技術に開示される基本構成は、酸化チタンがアナターゼ型の結晶であり、その表層部に存在する酸化チタンの結晶粒のうち、30%以上の結晶粒の形状が、楕円形又は半楕円形であることを特徴としたものである。そして楕円形又は半楕円形の酸化チタンの結晶を形成することで高活性な光触媒機能が得られるというものである。これは、結晶粒を楕円形又は半楕円形にすることで、光触媒体の露出する表面の面積が増加し、光触媒機能が向上するというものであるが、必ずしも顕著な向上は見られない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術においては、各種作製方法により形成された酸化物光触媒、また光触媒体表面状態の制御および光触媒体の表面層部を構成する結晶を制御することで形成した酸化物光触媒はそれぞれ良好な光触媒機能を示しているが、更に高活性な光触媒機能を有する酸化物光触媒が求められている。
【0010】
本願発明者等はこのような従来事情に鑑み、結晶形状の制御による酸化物光触媒の高活性化に主眼を置き、CVD法、PVD法等の各種製法ならびに有機金属化合物を用いたゾル−ゲル法により酸化物光触媒の作製について鋭意検討した。
その結果、CVD法またはPVD法などの各種製法より作製した結晶核を有機金属化合物から成るゾル溶液中にいれ、または前記結晶核にゾル溶液を塗布し、固化、熱処理して酸化チタン結晶を前記結晶核より成長させることにより、その結晶核より成長させた酸化チタン結晶の結晶形状が柱状結晶を成すことで高活性な光触媒機能が得られることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は請求項1記載のように、タンジオールを含む混合液に有機金属化合物を滴下して調整したゾル溶液に結晶核を入れ基板上に塗布し、これを固化、熱処理して、又は基板上に形成した結晶核上に上記ゾル溶液を塗布し、これを固化、熱処理して、前記結晶核より柱状形状の酸化チタン結晶を3次元的に露出して成長させたことを特徴とする酸化物光触媒材料である。
【0012】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の酸化物光触媒材料は、CVD法、PVD法等の各種製法ならびに有機金属化合物を用いたゾル−ゲル法により酸化物光触媒を作製したものであり、タンジオールを含む混合液に有機金属化合物を滴下して調整したゾル溶液に結晶核を入れ基板上に塗布し、これを固化、熱処理して、又は基板上に形成した結晶核上に上記ゾル溶液を塗布し、これを固化、熱処理して、前記結晶核より柱状形状の酸化チタン結晶を3次元的に露出して成長させたことを特徴とする。ここで、固化とは単に熱乾燥させても、他の熱成分を加えても、水を加えてゲル化しても良い。
【0013】
上記本発明の酸化物光触媒において、ゾル溶液中に投入する結晶核またはゾル溶液を塗布する結晶核は、紛体、単結晶、多結晶体、セラミックス、結晶化ガラス、金属の熱酸化膜、陽極酸化膜のいずれでも良い。
また、結晶核として、CVD法、PVD法で作製した結晶膜を用いてもかまわない。
また、これらの酸化チタン結晶を成長させる結晶核は、その結晶核物質の種類にかかわらず、その大きさは1nm〜350nmであると良い。
【0014】
上述したように本発明は、有機金属化合物から成るゾル溶液を固化、熱処理するにより結晶核から酸化チタン結晶を成長させることを特徴としている。該結晶核より成長させた酸化チタン結晶の形状は柱状であり、少なくとも結晶核上に一つ以上の柱状結晶を成長させること、該結晶核とその上に成長させる柱状結晶が同一方位に成長することを特徴としている。
本発明において、酸化チタン結晶の形状が柱状とは、角柱状、円柱状、棒状等を含み、また該柱状結晶は鉛直方向に真っ直ぐに伸びるもの、傾斜状に伸びるもの、湾曲しながら伸びるもの、枝状に分岐して伸びるもの、柱状結晶が複数本成長する途中で融合したもの等を含む。
【0015】
酸化物光触媒において、上記の結晶形状、すなわち有機金属化合物のゾル溶液中にCVD法、PVD法等の各種製法に作製した結晶核を入れ、又は該結晶核にゾル溶液を塗布し、固化、熱処理して柱状結晶を成す酸化チタン結晶を該結晶核より成長させることにより光触媒機能の高活性化が図れる。
【0016】
また本発明に係る酸化物光触媒材料を使用して清浄機能、抗菌機能、脱臭機能、防汚機能等を発揮する各種応用品を提供することができる。該応用品の具体例としては、例えば空気清浄器,脱臭機,冷暖房機等の各種空調機器あるいは清水器や水質浄化機器などの環境浄化装置といった各種製品をあげることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明についてさらに詳細に説明する。
図1(a)、(b)は本発明に係る酸化物光触媒材料の実施形態の一例の模式図を示す。図1(a)は、ガラス,金属または網目状構造を有する繊維等の各種の基板1上に、CVD法またはPVD法により作製した結晶膜を結晶核2として用いた場合の酸化チタン結晶(柱状結晶)3の成長模式図、図1(b)は、結晶核2’として紛体を用いた場合の酸化チタン結晶(柱状結晶)3の成長模式図である。図2は本発明に係る酸化物光触媒の実施形態の一例の電子顕微鏡写真を示す。
本発明に係る酸化物光触媒材料は上述したように、高活性な光触媒機能を示す酸化物光触媒作製という技術課題を解決するべく、結晶形状の制御による酸化物光触媒の高活性化に主眼を置き、そしてCVD法、PVD法等の各種製法ならびに有機金属化合物を用いたゾル−ゲル法により酸化物光触媒の作製に着目し、その結果、有機金属化合物のゾル溶液中に結晶核を入れ、又は結晶核にゾル溶液を塗布し、固化、熱処理して結晶形状が柱状を成す酸化チタン結晶を該結晶核より成長させることで光触媒機能の高活性化を実現したものである。
【0018】
図1(a)、(b)に示すように、本発明の酸化物光触媒は、基板1上の結晶核2から少なくとも一つ以上の柱状の酸化チタン結晶(柱状結晶)3を成長させることを特徴としている。
また、図2の電子顕微鏡写真から、柱状の酸化チタン結晶が形成されているのが明確に確認できる。ここで見られるように、柱状結晶とは角柱、円柱状等の結晶形状、または枝分かれした樹枝状の結晶形状、柱状結晶が複数本成長する途中で融合した形状などを含んでいる。
【0019】
結晶核2から成長させる酸化チタン結晶3は有機金属化合物から成るゾル溶液により作製したものである。
通常、結晶核と成る物質が存在しない状態で、有機金属化合物から成るゾル溶液を基板上に塗布し、固化、熱処理を施した場合、形成される酸化チタン結晶は粒状である。
これに対して本発明の酸化物光触媒は基板1に対して縦方向に成長した特異な結晶形状すなわち柱状結晶を形成する。酸化チタン結晶作製法におけるゾル溶液の固化過程で結晶化させた場合には、その時点で既に柱状結晶が形成されており、後の熱処理過程で残留有機物の蒸発とともに熱処理前の結晶形状と相似形の柱状酸化チタン結晶3が形成されることは確認済みである。
また、ゾル溶液の固化過程でゲル化させ、熱処理を施し、有機物と逃散させた場合についても柱状の酸化チタン結晶は形成されるが、その光触媒機能はあまり良くない。したがって、ゾル溶液の固化過程で結晶化させることが望ましい。
結晶核から成長する結晶形状が柱状を成す理由については明らかではないが、酸化チタン結晶の成長過程において、結晶成長を促す種結晶すなわち核となる結晶の存在の有無が形成される酸化チタンの結晶形状に大きく影響することは明らかである。また、このことから結晶核2上に形成される酸化チタン結晶3が、ほとんど結晶核2の方位と同方向に成長していることも観察されている。ただし、頻度は少ないが極まれに結晶核と異なった方位に成長するものもあることは確認済みである。
【0020】
光触媒機能は光触媒体表面で起こるということは上述のとおりである。本発明で得られた柱状結晶3は酸化物光触媒材料A表面において無数存在し、図1(a)に示すように基板1に対して大部分が縦方向に形成されているため、粒状の結晶と比較して、光触媒機能に寄与する光触媒体表面の露出する面積が増大することは明らかである。このような理由から光触媒機能が高活性化すると考えられる。また、同様の理由により基板1に対し、横方向に成長した柱状結晶が多く存在すると、その割合で光触媒機能が低下することもわかっている。
【0021】
酸化チタン結晶3を成長させる結晶核2は、特異な結晶形状を形成するために大きな影響を及ぼしていることは上述のとおりである。この結晶核2の種類は単結晶、多結晶体、紛体、セラミックス、金属の熱酸化膜、陽極酸化膜のいずれでもかまわない。ここに挙げる結晶核を有機金属化合物のゾル溶液に入れ、またはこの結晶核に有機金属化合物のゾル溶液を塗布し、固化、熱処理した場合についても、結晶核から柱状結晶を成す酸化チタン結晶が得られることは実証済みである。
【0022】
また、CVD法またはPVD法により基板1上に結晶膜すなわち結晶核を作製し、上記と同様の方法で酸化チタン結晶を成長させても、結晶核から柱状結晶を成す酸化チタン結晶が得られることは実証済みである。
【0023】
酸化チタン結晶3を成長させる結晶核2の大きさは以下の理由により、1nm〜350nmに限定すると良い。
すなわち、結晶核が1nmより小さいと結晶核の微細化により、結晶核上に成長する酸化チタン結晶がその影響を受けずに成長することが考えられる。また結晶核が350nmより大きくなっても、結晶核の粗大化によって同様のことが考えられる。すなわち、酸化チタン結晶が柱状結晶を成すために有効な結晶核の大きさは1nm〜350nmであることがいえる。
【0024】
上述のような結晶の形状、すなわち有機金属化合物のゾル溶液を固化、熱処理し、結晶核から柱状結晶を形成することによって、高活性な光触媒機能を発現する酸化物光触媒を得ることができる。そして、本発明の酸化物光触媒材料は紫外線光源と共に筺体に組み込み空気を循環することにより臭い成分、有害成分を分解し、空気の清浄を効率的に行い得ることは確認済みである。また、その他にも水の浄化、脱臭、抗菌、殺菌を目的とする環境浄化装置に応用ができることも実験により確認済みである。
【0025】
【実施例】
以下、実施例について説明する。
中性洗剤、イソプロピルアルコール、純水で洗浄処理を施した無アルカリガラスを基板1として用い、その基板1表面において、有機金属化合物から成るゾル溶液中に結晶核を入れ、または結晶核に有機金属化合物から成るゾル溶液を塗布し、固化、熱処理を施すことにより、結晶核2上に酸化チタン結晶3を形成した。
【0026】
有機金属化合物から成るゾル溶液の調整方法としては、ブタンジオール:45g、H2O:0.6g、硝酸:0.4gを混合し、この溶液にチタニウムテトライソプロポキシド(以下TTIPと記す)5gを攪拌しながら滴下し、その後4時間常温にて攪拌した。
【0027】
このようにして得られたゾル溶液に各種作製法により作製した結晶核を入れ、または各種作製法により作製した結晶核に前記のようにして得られたゾル溶液を塗布し、固化、熱処理を施すことにより、結晶核上に酸化チタン結晶を形成した。固化は乾燥機中で到達温度150℃、保持時間2時間の条件で行った。熱処理は電気炉中で昇温速度10℃/min、到達温度550℃、保持時間2時間の条件で行った。
【0028】
このようにして得られた酸化物光触媒材料を試料とし、光触媒機能の評価として、有害物質であるアセトアルデヒドの分解試験を実施した。
試験方法は、先ず作製した酸化物光触媒材料を20リットルのガラス製容器に入れ、容器内を人工空気で置換したのち、アセトアルデヒドガスを20ppmとなるように容器内に注入する。次に、ブラックライトで酸化物光触媒を照射し、アセトアルデヒド濃度が1ppm以下になるまでの時間をガスモニターにて測定した。
【0029】
また、上記試料における酸化物光触媒の結晶構造解析をX線回折により行った。酸化物光触媒の表面観察を走査型電子顕微鏡(SEM)にて行った。
表1に、実施例と比較例における実験条件を示す。
【0030】
【表1】
Figure 0005002864
【0031】
実施例1は酸化チタン粉末を結晶核として用いた。上記のようにして調整したゾル溶液中にこの結晶核を入れ、または前記ゾル溶液をこの結晶核に塗布し、上記のようにして酸化チタン結晶を成長させた。
酸化チタン粉末の調整方法としては、TTIP:7g(0.025mol)を、1-プロパノール50mlに溶かした溶液を常温で蒸留水にかき混ぜながらゆっくり滴下し、滴下後1時間攪拌し、吸引ろ過を施して110℃で一昼夜乾燥した。乾燥したものを乳鉢で粉砕し600℃で2時間、電気炉により熱処理を施した。
【0032】
実施例2は、結晶核としてスパッタリング法により作製した酸化チタン結晶膜を用い、この結晶膜上にゾル溶液を塗布して酸化チタン結晶を成長させた。
スパッタリング法による結晶膜の作製条件としては、使用ターゲット純度99.995%以上の金属チタン、印加電力1500W、スパッタ圧力10.0Pa、アルゴンと酸素の流量比20sccm対20sccm、基板温度200〜300℃、成膜時間3時間である。このようなスパッタリング法により得られた結晶膜は表面観察により、大きさ10nm〜60nmの結晶から構成されていることが確認された。
【0033】
実施例3は、結晶核として噴霧熱分解法により作製した酸化チタン結晶膜を用い、この結晶膜上にゾル溶液を塗布して酸化チタン結晶を成長させた。
噴霧熱分解法による酸化チタン結晶膜の作製方法として、原料溶液の調整はチタンテトライソプロポキシド(TTIP)にアセチルアセトン(Hacac)をmol比(Hacac/TTIP)1.0で添加し、イソプロピルアルコールで希釈、攪拌した。成膜条件は、噴霧圧力0.3Mpa、噴霧量1.0ml/sec、噴霧時間0.5min/回、基板温度450℃、噴霧回数200回で行った。噴霧熱分解法により作製した酸化チタン結晶膜は表面観察により、大きさ30nm〜100nmの結晶から構成されていることが確認された。
【0034】
比較例1は、結晶核のない状態でゾル溶液をガラス基板上に塗布し、酸化チタン結晶を作製したものである。
【0035】
比較例2は、スパッタリング法により酸化チタン結晶膜を作製したものであり、作製後にゾル溶液を担持しないものである。スパッタリング法による結晶膜の作製条件としては、使用ターゲット純度99.995%以上の金属チタン、印加電力1500W、スパッタ圧力10.0Pa、アルゴンと酸素の流量比20sccm対20sccm、基板温度200〜300℃、成膜時間3時間である。
【0036】
比較例3は、噴霧熱分解法により酸化チタン結晶膜を作製したものであり、作製後にゾル溶液を担持しないものである。噴霧熱分解法による酸化チタン結晶膜の作製方法として、原料溶液の調整はチタンテトライソプロポキシド(TTIP)にアセチルアセトン(Hacac)をmol比(Hacac/TTIP)1.0で添加し、イソプロピルアルコールで希釈、攪拌した。成膜条件は、噴霧圧力0.3Mpa、噴霧量1.0ml/sec、噴霧時間0.5min/回、基板温度450℃、噴霧回数200回で行った。
【0037】
これら実施例、比較例における実験結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 0005002864
【0039】
表2の結果から以下のことが分かる。
結晶核のない状態でゾル溶液をガラス基板上に塗布し、酸化チタン結晶を作製した比較例1では、結晶構造は光触媒機能に有効なアナターゼ型を有しており、アセトアルデヒドの分解時間は60minで比較的良好な光触媒機能を示した。
【0040】
スパッタリング法により酸化チタン結晶膜を作製し、作製後にゾル溶液を担持しない比較例2では、結晶構造は光触媒機能に有効なアナターゼ型を有しており、アセトアルデヒドの分解時間は45minで比較的良好な光触媒機能を示した。
【0041】
噴霧熱分解法により酸化チタン結晶膜を作製し、作製後にゾル溶液を担持しない比較例3では、結晶構造は光触媒機能に有効なアナターゼ型を有しているが、アセトアルデヒドの分解時間は180minであって良好な光触媒機能とはいえない。
【0042】
これに対し、実施例1〜3はそれぞれ酸化チタン粉末、スパッタリング法による結晶膜、噴霧熱分解法による結晶膜を結晶核として、ゾル溶液を担持したものである。これら実施例1〜3では、結晶核から柱状結晶が形成され、光触媒機能も比較例1〜3にくらべ顕著な向上を示している。
以下に、実施例1〜3の実験結果の詳細を記す。
【0043】
実施例1は、ゾル溶液中に酸化チタン粉末から成る結晶核を入れ基板上に塗布し、固化、熱処理を施すことにより該結晶核から酸化チタン結晶を成長させたものである。結晶構造は光触媒機能に有効なアナターゼ型を有しており、表面観察結果より、結晶核から柱状結晶が成長している様子が確認された。そしてアセトアルデヒドの分解時間は16minで非常に高活性な光触媒機能を示した。
【0044】
実施例2は、結晶核としてスパッタリング法により作製した酸化チタン結晶膜を用いたもので、ゾル溶液をこの結晶膜に塗布し、固化、熱処理を施すことにより該結晶核から酸化チタン結晶を成長させたものである。結晶構造は光触媒機能に有効なアナターゼ型を有しており、表面観察結果より結晶核から柱状結晶が成長している様子が確認された。そしてアセトアルデヒドの分解時間は15minで非常に高活性な光触媒機能を示した。
【0045】
実施例3は、結晶核として噴霧熱分解法により作製した酸化チタン結晶膜を用いたもので、ゾル溶液をこの結晶膜に塗布し、固化、熱処理を施すことにより該結晶核から酸化チタン結晶を成長させたものである。結晶構造は光触媒機能に有効なアナターゼ型を有しており、表面観察結果より、結晶核から柱状結晶が成長している様子が確認された。そしてアセトアルデヒドの分解時間は16minで非常に高活性な光触媒機能を示した。
【0046】
以上の実施例1〜3より、高活性な光触媒機能を発現する為には、酸化物光触媒の結晶が柱状結晶から構成されていることが有効であることが確認された。
そしてこの柱状結晶は、結晶核に有機金属化合物のゾル溶液を担持し、固化、熱処理することにより形成されることも確認された。
なお、上記実施例1〜3では、結晶核として酸化チタン粉末、スパッタリング法による結晶膜、噴霧熱分解法による結晶膜を例に挙げたが、これ以外の結晶核として単結晶、多結晶体、セラミックス、金属の熱酸化膜、陽極酸化膜、結晶化ガラスを用いた場合でも、結晶核から柱状結晶が形成され、高活性な光触媒機能を示すことは、実験により確認済みである。
また、上記実施例1〜3では、結晶核の形成およびゾル溶液の担持に用いた基板として無アルカリガラスを例に挙げたが、これ以外の基板として、織布、スポンジ様物体、または化学的腐食、機械加工等により多孔質とした物体を基板として用いた場合でも同様の結果が得られることは、実験により確認済みである。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の酸化物光触媒は、結晶核より成長させた酸化チタン結晶の結晶形状が柱状を成すことを特徴とし、該柱状結晶により酸化物光触媒薄膜を構成することで、高活性な光触媒機能が得られる。
また、本発明の酸化物光触媒によれば、紫外線光源と共に筺体に組み込み空気を循環することにより臭い成分、有害成分を分解し、空気の清浄を効率的に行い得る。
また、本発明の酸化物光触媒は柱状結晶の集合体であるため、微粒子や細菌の捕獲効果も大である。
さらに、本発明に係る酸化物光触媒材料は、結晶核を形成する基材となる基板に、花粉等の大型アレルギー物質と同程度の大きさの穴やみぞをつけておくことにより、上記大型アレルギー物質の捕獲効果を向上することができる等、多くの効果を奏する。
また本発明に係る酸化物光触媒材料は、上記したように清浄機能、抗菌機能、脱臭機能、防汚機能等において顕著な効果を有し、空気清浄機,脱臭機,冷暖房機等の各種空調機器あるいは清水器や水質浄化機器などの環境浄化装置に応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸化物光触媒材料の模式図で、(a)はCVD法またはPVD法により作製した結晶膜を結晶核として用いた例、(b)は結晶核として粉体を用いた例をそれぞれ示す。
【図2】本発明に係る酸化物光触媒材料の一例の電子顕微鏡写真。
【図3】図2の電子顕微鏡写真の解像度を粗くした電子顕微鏡写真。
【符号の説明】
A:酸化物光触媒材料
1:基板
2:結晶核
3:酸化チタン結晶(柱状結晶)

Claims (8)

  1. タンジオールを含む混合液に有機金属化合物を滴下して調整したゾル溶液に結晶核を入れ基板上に塗布し、これを固化、熱処理して、又は基板上に形成した結晶核上に上記ゾル溶液を塗布し、これを固化、熱処理して、前記結晶核より柱状形状の酸化チタン結晶を3次元的に露出して成長させたことを特徴とする酸化物光触媒材料。
  2. 上記柱状形状の酸化チタン結晶が上記結晶核の成長方位と同一方向に成長したものであることを特徴とする請求項1記載の酸化物光触媒材料。
  3. 上記結晶核が粉体であることを特徴とする請求項1または2記載の酸化物光触媒材料。
  4. 上記結晶核が単結晶であることを特徴とする請求項1または2項記載の酸化物光触媒材料。
  5. 上記結晶核が多結晶体、セラミックス、結晶化ガラス、金属の熱酸化膜、陽極酸化膜のうちの何れか一つであることを特徴とする請求項1または2記載の酸化物光触媒材料。
  6. 上記結晶核として、物理的蒸着法により形成した結晶膜を用いることを特徴とする請求項1または2記載の酸化物光触媒材料。
  7. 上記結晶核として、化学的蒸着法により形成した結晶膜を用いることを特徴とする請求項1または2記載の酸化物光触媒材料。
  8. 請求項1〜7の何れか1項記載の酸化物光触媒材料を使用して清浄機能、抗菌機能、脱臭機能、防汚機能等を発揮することを特徴とする酸化物光触媒材料応用品
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