JP4997005B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸水性ポリマーを含んで構成される吸収体を備えた吸収性物品に関する。
従来、おむつや生理用品等の吸収性物品の吸収体は、吸水性ポリマーとフラッフ状の木材パルプで構成されているが、携帯性及び着用感を良くする観点から、不織布状の基材の中に吸水性ポリマーを担持させた薄型吸収体の開発が行われている。更に、吸水性ポリマーの吸収効率を上げたり、機能性を持たせるために、吸水性ポリマーを偏在させたり、吸収体を複層構造にすることも知られている。
例えば、親水性繊維等に吸水性ポリマーを含む薄型吸収体であって、肌当接面側に吸水性ポリマーを配置しない構造が知られている(特許文献1参照)。これは、動的な作用によって吸水性ポリマーが脱落するのを防ぐために、吸水性ポリマーを配置させている。
また、複層構造を有する多機能シート状吸収体であって、吸収と拡散・アクイジションという機能分化のため、吸収層に吸水性ポリマーを偏在させている構造も知られている(特許文献2参照)。
更に、液体を保持する性能を改善し、吸水性ポリマーの吸収効率を向上させる、液体捕捉・分配・貯蔵性を改善させるために、積層構造をとっている吸収体も知られている(特許文献3参照)。
特開平8−246395号公報 特開2000−201975号公報 特開2005−515020号公報
特許文献1〜3に記載の技術では、吸水性ポリマーを吸収体内部に分散配置しているため、吸収体からの水蒸気蒸散が起こりやすく、肌がムレやすいため、薄さとムレ防止を両立させる点で、不十分だった。
従って本発明の目的は、厚みが薄く、液吸収性が高く、ムレが低減できる吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シート、裏面シート及び吸収体を備えた吸収性物品において、前記吸収体は、繊維集合体と、該繊維集合体の非肌当接面側の面と隣接する隣接部材とを有し、前記繊維集合体は、合成繊維、再生セルロース繊維及び半合成セルロース繊維からなる群から選択される1種以上の繊維と、多数の粒子状の吸水性ポリマーとを含んで構成されており、多数の粒子状の前記吸水性ポリマーは、前記繊維集合体が吸液する前は、該繊維集合体の非肌当接面側に偏在し、該繊維集合体が吸液した後は、少なくともその一部が該繊維集合体から脱離して、該繊維集合体と前記隣接部材との間に介在されることを特徴とする吸収性物品を提供することにより、上記課題を解決するものである。
本発明の吸収性物品によれば、着用及び液吸収前の薄さと吸収性とを両立し、かつ、ムレを低減できる。このような特徴を有する吸収性物品は、優れた携帯性と着用感を実現できる。
特に、本発明では、繊維集合体の構成繊維として合成繊維、再生セルロース繊維及び半合成セルロース繊維からなる群から選択される1種以上を用いているため、該構成繊維としてこれら以外の繊維、例えば通常用いられる木材パルプを用いた場合よりも少ない繊維量で多くの吸水性ポリマーを保持することができ、これによって、吸収体の薄型化が可能であり、吸液後にも繊維自体が保水しづらくへたりにくいため、ムレを低減できる。
さらに、繊維集合体に含まれている吸水性ポリマーは、繊維集合体が尿や経血等の体液を吸液する前は、その非肌当接面側に偏在し、吸液後は、少なくともその一部が繊維集合体から脱離して、該繊維集合体と該繊維集合体の非肌当接面側の面に隣接して配される隣接部材(例えば、吸収体を被覆する被覆シート)との間に介在されるため、両者間に介在された吸水性ポリマーが拡散層を形成することで吸収性とムレ防止を両立することができる。
以下、本発明の吸収性物品をその好ましい一実施形態に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の吸収性物品の第1実施形態としてのおむつ1は、使い捨ておむつに係るものである。おむつ1は、表面シート2、裏面シート3、及び両シート2、3間に介在された吸収体4を具備し、実質的に縦長に形成されており、おむつの長手方向の一端から他端に向かって、着用時に着用者の背側に配される背側部A、着用者の液***部に対向配置される***部対向部B、及び着用者の腹側に配される腹側部Cを順に有している。おむつ1は、背側部Aの左右両側縁部に一対のファスニングテープ5,5が設けられている、いわゆる展開型のおむつであり、腹側部Cの外表面(腹側部Cの非肌当接面側の面)に、該ファスニングテープ5,5に対応するランディングテープ6を有している。おむつ1の長手方向の両側には、図示しない立体ギャザーが形成されている。
第1実施形態のおむつ1において、吸収体4は、図2に示すように、繊維集合体11と、該繊維集合体11の非肌当接面側の面11bと隣接する隣接部材としての下部被覆シート13bとを有している。繊維集合体11は、多数の粒子状の吸水性ポリマー12と、繊維14とを含んで構成されている。下部被覆シート13bは、繊維集合体11の非肌当接面側の面11bの全面に亘って当接している。
繊維集合体11は、前記下部被覆シート13bと上部被覆シート13aとからなる被覆シート13により被覆されている。被覆シート13は液透過性のシートである。上部被覆シート13aは、吸収体4の長手方向及び幅方向の長さと同一寸法であり、繊維集合体11の肌当接面側の面11aと対向して配されている。下部被覆シート13bは、上部被覆シート13aより幅広であり、繊維集合体11の非肌当接面側の面11bと対向して配され、且つ繊維集合体11の両側縁から延出した部分が、繊維集合体11の肌当接面側の面11aを被覆する上部被覆シート13a上に巻き上げられている。上部被覆シート13aと繊維集合体11の肌当接面側の面11aとの間は、ホットメルト粘着剤等の接合手段により接合されている。吸収体4は、実質的に縦長であり、全体として縦長の矩形形状(長方形形状)を有している。
吸水性ポリマー12は、繊維集合体11が尿や経血等の体液を吸液する前は、図2に示すように、繊維集合体11の非肌当接面側に偏在している。このとき、吸水性ポリマー12は繊維集合体11を構成する繊維14の繊維間隙に保持されている。ここでの「繊維集合体の非肌当接面側に偏在している」とは、繊維集合体に含まれる吸水性ポリマーのうちの50重量%以上、好ましくは70重量%以上が、該繊維集合体の厚み方向における非肌当接面側半分(繊維集合体11の非肌当接面側の面11bから、その厚み方向に該繊維集合体11全体の厚みの50%に相当する距離離間した箇所に亘る下層領域)に存在していることを指す。
また、吸水性ポリマー12は、繊維集合体11が体液を吸液した後は、図3に示すように、多数の該吸水性ポリマー12の少なくとも一部が繊維集合体11から脱離して、繊維集合体11と下部被覆シート13b(隣接部材)との間に介在される。これにより、繊維集合体11の非肌当接面側の面11bと下部被覆シート13bとの間の当接部分の少なくとも一部が、繊維集合体11から脱離した吸水性ポリマー12によって分離される。
つまり、繊維集合体11が尿や経血等の体液を吸収することにより、吸水性ポリマー12の吸液膨潤に追随して繊維集合体11を構成する繊維14が伸張し、該吸水性ポリマー12は、その直径が繊維14の繊維間距離を越えて膨潤したところで繊維集合体11の非肌当接面側の外側に飛び出し、繊維集合体11と下部被覆シート13b(隣接部材)との間に、脱離した吸水性ポリマーからなる吸水性ポリマー層15が形成される。この吸水性ポリマー層15により、吸液前に当接していた、繊維集合体11の非肌当接面側の面11bと被覆シート13bとの間の少なくとも一部が、分離される。
本明細書において、「吸液」とは、1cm2あたり0.1g以上の液体状物質を吸収・保持することを意味する。液体状物質には尿や経血、おりもの等の体液が挙げられるが、この範囲に限定されるものではない。
上述したように、繊維集合体11が吸液する前において吸水性ポリマー12が繊維集合体11の非肌当接面側に偏在していることにより、吸液後、吸水性ポリマー12が、繊維集合体11の非肌当接面側の面11bから該繊維集合体11の外方に出やすくなり、繊維集合体11の厚み方向における肌当接面側半分(繊維集合体11の肌当接面側の面11aから、その厚み方向に該繊維集合体11全体の厚みの50%に相当する距離離間した箇所に亘る上層領域)にはほとんど吸水性ポリマー12が含まれなくなる。こうして、吸水性ポリマー12の含有量が低下した、吸液後の繊維集合体11は、液保持した吸水性ポリマー12からなる吸水性ポリマー層15からの液戻りや水蒸気蒸散を抑制する、スペーサーの役割を果たすようになり、これによって、ムレを防止できる。
液拡散性を高め、液戻りや水蒸気蒸散を防ぐ観点から、吸液後の吸液した部分において、繊維集合体11から脱離する吸水性ポリマーの量は、吸液前に繊維集合体11に含まれる吸水性ポリマー12のうちの好ましくは50〜85重量%、より好ましくは55〜85重量%、更に好ましくは60〜80重量%である。通常、繊維集合体11から脱離した吸水性ポリマー12の略全てが、繊維集合体11と下部被覆シート13b(隣接部材)との間に形成される吸水性ポリマー層15となる。従って、吸液後の繊維集合体11からの吸水性ポリマー12の脱離量が、上記範囲にあることは、吸水性ポリマー層15を形成する吸水性ポリマー12の量も上記範囲にあることになる。
吸水性ポリマー層15の厚みは、上述した効果と吸収体の薄型化とのバランスの観点から、好ましくは0.3〜2.0mm、更に好ましくは0.5〜1.5mmである。
吸水性ポリマー層15の面積(水平面の面積、平面視における面積)は、繊維集合体11の非肌当接面側の面11bの平面視における面積に対して、好ましくは35〜80%、更に好ましくは40〜75%である。
吸水性ポリマー12からなる吸水性ポリマー層15の形成は、吸収体4から繊維集合体11を剥がした時に、吸水性ポリマー層15と分離できることから確認できる。また、吸水性ポリマー層15を形成している吸水性ポリマー12の量は、吸収体4から繊維集合体11を剥がした際、該繊維集合体11の非肌当接面側の面11bにはみだした吸水性ポリマー12と、隣接部材(第1実施形態では下部被覆シート13b)の肌当接面側の面上に残留している(吸水性ポリマー層15を形成している)吸水性ポリマー12を取り出して乾燥させた後の重量で確認できる。
このような吸液前後での吸水性ポリマー12の分布変動の実現には、吸液前において、吸水性ポリマー12が繊維集合体11の非肌当接面側に偏在していること、即ち、繊維集合体11に含まれる吸水性ポリマー12の総量の50重量%以上(好ましくは70重量%以上)が、該繊維集合体11の厚み方向における非肌当接面側半分に存在していることが必要である。吸水性ポリマーがこのように偏在していない繊維集合体においては、上述した吸液前後での吸水性ポリマーの分布変動は生じない。例えば、1)吸水性ポリマーが繊維集合体の全体に均一分布している場合、あるいは2)吸水性ポリマーが繊維集合体の肌当接面側に偏在している場合は、吸液後に繊維集合体から脱離する吸水性ポリマーの量が不充分であり、吸水性ポリマーの分布変動は生じにくい。
また、繊維集合体11を構成する繊維14の繊維間距離、繊維径、吸水性ポリマー12の平均粒径、繊維集合体11の製造方法等は、上述した吸水性ポリマー12の分布変動の実現に大きな影響を及ぼすため、これらを適切に調整することも重要である。
以下に説明する繊維集合体11の構成は、上述した吸液前後での吸水性ポリマーの分布変動を生じ得るものである。
繊維集合体11を構成する繊維14としては、合成繊維、再生セルロース繊維及び半合成セルロース繊維からなる群から選択される1種以上の繊維が用いられる。これらの繊維は、この種の吸収体において従来用いられている木材パルプに比べ、少ない繊維量で多くの吸水性ポリマーを固定できるため、吸収体の薄型化が可能であり、吸液後にも繊維自体が保水しづらくへたりにくいため、ムレが低減できる。
合成繊維としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル等の親水性合成繊維;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の疎水性合成繊維が挙げられる。再生セルロース繊維としては、例えば、レーヨン、キュプラ等が挙げられる。半合成セルロース繊維としては、例えば、アセテート等が挙げられる。合成繊維は、単独で用いても複合して用いてもよい。複合して用いる場合は、芯鞘構造(同芯、偏芯)やサイドバイサイド型、分割繊維等を用いることができる。
また、液体の吸収性を良好にするために、繊維14の表面が親水性を有することが好ましい。繊維表面に親水性を付与する方法としては、例えば、合成繊維表面を界面活性剤により親水化処理する方法、親水性物質を繊維に練りこむ方法が挙げられる。
繊維集合体11を構成する繊維14は、捲縮していることが好ましい。特に、吸水性ポリマーの吸液膨潤に追随して伸張しやすいことから、繊維集合体11を構成する繊維14としては、捲縮を有する合成繊維が好ましい。繊維の捲縮率(JIS L0208)は好ましくは10〜90%であり、より好ましくは10〜60%であり、更に好ましくは10〜50%である。
捲縮している繊維は、伸縮性を有するため、吸液前、繊維集合体中に吸水性ポリマーがより安定に保持され、吸水性ポリマーが該繊維集合体内で平面方向における存在ムラを生じたり、該繊維集合体から脱落したりすることが抑制される。吸液後は、吸水性ポリマーが繊維集合体の繊維間距離以上に膨潤すると繊維集合体から外に出やすくなる。
また、捲縮している繊維は、伸張性を有するため、吸液後は、捲縮が伸びて該繊維が吸水性ポリマーの吸液膨潤に追随できる。なお、捲縮の形状は、二次元的でも三次元的でもよい。
前記捲縮率は、繊維を引き伸ばしたときの長さAと、引き伸ばす前の元の繊維の長さBとの差の、該長さAに対する百分率で定義され、以下の式から算出される。
捲縮率=((A−B)/A) × 100 (%)
元の繊維の長さとは、繊維が自然状態において、繊維の両端部を直線で結んだ長さをいう。自然状態とは、繊維の一方の端部を水平な板に固定し、繊維の自重で下方に垂らした状態をいう。繊維を引き伸ばした時の長さとは、繊維の捲縮がなくなるまで伸ばした時の最小荷重時の長さをいう。繊維集合体11を構成する繊維14の捲縮数は、1cm当たり2〜25個、特に4〜20個、とりわけ10〜20個であることが好ましい。
繊維集合体11を構成する繊維14として、捲縮している繊維を用いた場合、繊維集合体11自体が伸縮性及び伸張性を有する。
繊維集合体11の伸縮性は、100%伸長時の荷重、及び100%伸長後に収縮させたときの残留ひずみによって評価できる。伸縮性の程度は、100%伸長時の荷重が10〜400cN/25mm、特に15〜100cN/25mmであることが好ましい。また、繊維集合体11は、100%伸張状態から収縮させたときの残留ひずみが15%以下であることが好ましい。
繊維集合体11の伸張率は、繊維集合体を引き伸ばしたときの長さAと、引き伸ばす前の元の繊維集合体の長さBとの差の、該長さAに対する百分率で定義され、以下の式から算出される。
伸張率=((A−B)/A) × 100 (%)
元の繊維集合体の長さとは、繊維集合体が自然状態において、両端部を直線で結んだ長さをいう。自然状態とは、繊維集合体の一方の端部を水平な板に固定し、繊維集合体の自重で下方に垂らした状態をいう。繊維集合体を引き伸ばした時の長さとは、繊維集合体を構成する繊維の捲縮がなくなるまで伸ばした時の最小荷重時の長さをいう。繊維集合体11の伸張率は、好ましくは5〜75%であり、より好ましくは5〜70%であり、更に好ましくは10〜65%である。
繊維集合体11は、その繊維間隙に吸水性ポリマー12を固定することから、適度な繊維間距離を持ったカードウエブ・ガーネットウエブ・エアレイドウエブであることが好ましい。これらは、機械的絡み合いや摩擦力等によりごく僅かに拘束されているものであっても、熱接着・超音波接着等によって繊維同士が結合されている不織布であってもよい。
特に、吸液後に吸水性ポリマー12が繊維集合体11の外に出やすい、吸収体4の強度が優れ、防漏性の低下やヨレが生じにくいという観点から、繊維集合体11は不織布であることが好ましい。即ち、繊維集合体11が不織布であると、繊維集合体11の繊維間距離が広がりにくいため、吸水性ポリマー12が繊維集合体11の外に出やすい(不織布は、構成繊維同士が結合して構成されているため、繊維間距離が広がりにくくのびしろが小さい。このため、吸水性ポリマーの膨潤に追随できる繊維間距離の長さに限界があり、該繊維間距離がこの限界を超えると、吸水性ポリマーが不織布の外に出やすくなる。)。また、着用者の動きによって吸収体4に圧縮や曲げといった力が加わっても、不織布の融着点を介して力を分散しあうため、吸収体4に破壊・偏りが生じづらく、よって含まれる吸水性ポリマー12が吸液前に移動しづらくなり、防漏性の低下が生じにくい。
繊維集合体11は、繊維14を含み且つ吸水性ポリマー12を含まない繊維ウエブ(繊維集合体11の前駆体)に、吸水性ポリマー12を含ませることにより形成されている。この繊維ウエブを構成する繊維の繊維間距離、即ち、繊維ウエブに吸水性ポリマーを含ませる前の該繊維ウエブを構成する繊維の繊維間距離は、吸水性ポリマー12の平均粒径と同等か該平均粒径より小さいことが好ましく、該平均粒径より小さいことがより好ましい。特に、繊維ウエブが繊維集合体11となったときの非肌当接面側(繊維集合体11の厚み方向における非肌当接面側半分)を構成する繊維14の繊維間距離は、吸水性ポリマー12の平均粒径と同等か該平均粒径より小さいことが好ましく、該平均粒径より小さいことがより好ましい。繊維集合体11の前駆体である繊維ウエブの繊維間距離が、吸水性ポリマー12の平均粒径と同等か該平均粒径より小さいと、繊維集合体11の吸液前において、繊維集合体11内部に吸水性ポリマー12を含み固定できるため、吸水性ポリマー12が繊維集合体11から脱落しにくくなる。繊維ウエブ(繊維集合体11の前駆体)を構成する繊維の繊維間距離と、吸水性ポリマー12の平均粒径との差は、好ましくは0〜300μm、更に好ましくは0〜250μmである。
尚、繊維集合体11の前駆体である繊維ウエブの繊維間距離が吸水性ポリマー12の平均粒径と同等かこれより小さくても、繊維集合体11(吸収体4)の作製、及び上述した本発明に係る吸液前後での吸水性ポリマーの分布変動に支障をきたすことはない。即ち、繊維ウエブの繊維間距離と吸水性ポリマー12の平均粒径との大小関係が上記のようになっていても、吸収体4の作製時において繊維ウエブに吸水性ポリマー12を含ませる際には、繊維ウエブの繊維間距離は、吸水性ポリマー12が繊維間隙にもぐりこむことが可能な程度に広がるため、繊維ウエブに吸水性ポリマー12を含ませて繊維集合体11とすることができる。また、繊維集合体11が吸液した後においては、繊維集合体11の繊維間距離は、上述した吸水性ポリマー12の繊維集合体11からの脱離が可能な程度に広がる(吸水性ポリマーの平均粒径と同等又はこれより大きくなる)ため、上述した本発明に係る吸液前後での吸水性ポリマーの分布変動に支障をきたすことはない。
繊維集合体11は、例えば次のようにして作製することができる。繊維集合体11の前駆体である前記繊維ウエブ(繊維14を含み且つ吸水性ポリマー12を含まない繊維ウエブ)を常法に従って作製し、この繊維ウエブの一面側から吸水性ポリマー12を散布した後、該一面をゴムローラー等で圧縮したり、該一面(吸水性ポリマー散布面)と反対側から吸引するなどして、繊維ウエブの繊維間隙に吸水性ポリマー12をもぐりこませることにより、作製することができる。繊維ウエブを構成する繊維の繊維間距離(吸水性ポリマー12担持前の繊維ウエブを構成する繊維14の繊維間距離)は、好ましくは80μm〜500μmであり、より好ましくは90μm〜400μm、更に好ましくは130μm〜300μmである。吸水性ポリマー12の平均粒径については後述する。
前記繊維ウエブあるいは繊維集合体11を構成する繊維14の繊維間距離は、Wrotnowskiの仮定に基づく式により求められる。Wrotnowskiの仮定に基づく式は、一般に、不織布を構成する繊維の繊維間距離を求める際に用いられる。Wrotnowskiの仮定の下では、繊維は円柱状であり、それぞれの繊維は交わることなく規則正しく並んでいる。繊維間距離Aは不織布の厚みh、坪量e、不織布を構成する繊維の繊維径d、繊維密度ρによって、以下の式で求められる。
Figure 0004997005
繊維集合体11を構成する繊維14の繊維長は、JIS L1015の平均繊維長測定方法(C法)で測定した場合、好ましくは70mm未満、より好ましくは5mm以上70mm未満、更に好ましくは10〜64mmである。繊維長を5mm以上にすることで、従来吸収体に用いられているフラッフ状の木材パルプ繊維の繊維長よりも長くなり、繊維が少量でもより多くの吸水性ポリマーを固定することができて、吸収体の薄型化が可能になる。また、繊維長を70mm未満にすることで、良好なスポット吸収性(液が平面方向に広がらずに吸収できること)が得られる。
繊維集合体11を構成する繊維14の繊維径は、吸収性ポリマーを効率的に担持させる観点から、好ましくは0.5〜15dtex、更に好ましくは2〜10dtexである。
吸水性ポリマー12の材料としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収体に従来使用されている各種公知のポリマー材料を用いることができ、例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられる。これらの吸水性ポリマーは2種以上を併用することもできる。
吸水性ポリマー12は粒子状である。この粒子の形状は、球状、塊状、ブドウ状、粉末状または繊維状等があるが、繊維集合体への固定性、液吸収性能の面から、塊状であることが好ましい。具体的には、水溶液重合法により重合した吸水性ポリマー含水ゲルを板状にキャストし乾燥後に粉砕したものや、逆相懸濁重合法で界面活性剤の種類や攪拌力を制御することにより不定形粒子が凝集してできたものである。
吸水性ポリマー12の平均粒径は、好ましくは150〜600μm、より好ましくは200〜500μm、更に好ましくは300〜400μmである。吸水性ポリマーの平均粒径は次のようにして求めることができる。
(吸水性ポリマーの平均粒径の測定方法)
吸水性ポリマー50gを振とう機(レッチェ社製、AS200型)を用いてふるい分けを行った。使用したふるいはJIS Z 8801で規定された東京スクリーン社製の標準ふるいであり、目開き850、600、500、355、300、250、150のものを用いた。振とうの条件は、50Hz、振幅0.5mm、10分間で行った。測定は3回行い、平均値をふるい上重量とした。得られた各ふるい上重量を50で除して相対頻度を求め、粒度累積曲線を描いた。累積曲線の中央累積値(50%)に相当する粒子径を平均粒径とした。
吸水性ポリマー12は、繊維集合体11が吸液する前において、繊維集合体11を構成する繊維14に接合されていないことが好ましい。換言すれば、繊維集合体11は、繊維14に吸水性ポリマー12を接合させるための結合剤成分を含んでいないことが好ましい。ここで、「結合剤成分」は、従来のこの種の吸収体において、吸収体中の繊維成分と吸水性ポリマーとを結合・固定させるために添加される、繊維成分及び吸水性ポリマーとは別個の成分であり、例えば、融着繊維(バインダー繊維)、ホットメルト粘着剤、合成バインダー等が挙げられる。吸水性ポリマー12が繊維14に接合されずに、繊維集合体11に含まれている(担持されている)状態では、繊維14は吸水性ポリマー12に絡みつき、あるいは引っ掛かりを生じ、あるいはまた、吸水性ポリマー12は自身の粘着性を発現させることにより繊維14に付着しているが、繊維14と吸水性ポリマー12とは化学的に接合していない。これにより、吸液による吸水性ポリマー12の移動の自由度が低下せず、結合剤成分等によって吸水性ポリマーの表面が覆われて吸収阻害を起こすことがない。従って、上述した吸液前後での吸水性ポリマー12の分布変動(吸水性ポリマー層15の形成)がより確実に生じるようになる。
吸水性ポリマー12は、その遠心脱水法による生理食塩水の吸水量が30g/g以上、特に30〜50g/gであることが、吸水性ポリマーの使用量の点や、液吸収後のゲル感が低下することを防止する点から好ましい。吸水性ポリマーの遠心脱水法による生理食塩水の吸水量の測定は以下のようにして行う。すなわち、吸水性ポリマー1gを生理食塩水150mlで30分間膨潤させた後、250メッシュのナイロンメッシュ袋に入れ、遠心分離機にて143G(800rpm)で10分間脱水し、脱水後の全体重量を測定する。ついで、下記式に従って遠心脱水法による生理食塩水の吸水量(g/g)を算出する。
(遠心脱水法による吸水量)=(脱水後の全体重量−ナイロンメッシュ袋重量−乾燥時吸水性ポリマー重量−ナイロンメッシュ袋液残り重量)/(乾燥時吸水性ポリマー重量)
上述の如き繊維14及び吸水性ポリマー12を含んで構成される繊維集合体11は、その坪量が、好ましくは10〜260g/m2、より好ましくは10〜100g/m2、更に好ましくは10〜30g/m2である。繊維集合体の坪量が10g/m2に満たないと、吸水性ポリマー12を充分に固定できない可能性がある。一方、坪量が260g/m2を越えると繊維集合体が嵩高くなって厚みを増してしまう。また、繊維集合体の密度が上がりすぎて吸収体が硬くなり、装着感を損ねる可能性がある。
繊維集合体11の坪量は、その目的に応じて適宜調整することができる。例えば、液の取り込み速度を向上させたい場合、液戻りを防止したい場合には、坪量を15〜100g/m2、特に20〜80g/m2、とりわけ25〜50g/m2とすることが好ましい。一方、吸収体のクッション性を高めたい場合、吸収体のヨレを起こりにくくしたい場合、吸収体に圧縮回復性を付与したい場合、水蒸気蒸散を抑制したい場合には、坪量を25〜200g/m2、特に30〜150g/m2、とりわけ40〜120g/m2とすることが好ましい。
吸液前の繊維集合体11における繊維14及び吸水性ポリマー12の合計含有量は、繊維集合体11の全重量に対して、好ましくは70〜100重量%、更に好ましくは85〜100重量%である。
また、吸液前の繊維集合体11における繊維14と吸水性ポリマー12との重量比は、吸収体の薄型化の観点から、繊維:吸水性ポリマー=1:9〜5:5が好ましく、繊維:吸水性ポリマー=1:9〜3:7が更に好ましい。
上述したように、第1実施形態の吸収体4は、被覆シート13(上部被覆シート13a、下部被覆シート13b)により被覆された繊維集合体11から構成されている。このように繊維集合体11を被覆シート13で被覆することは、繊維集合体11の形状安定性の向上に有効であると共に、繊維集合体11における吸水性ポリマー12の担持状態の維持にも有効であると考えられる。
被覆シート13としては、例えば繊維材シートや、穿孔フィルムなどを用いることができる。液の透過が良好な観点から、被覆シート13は親水性の繊維シートからなることが好ましい。親水性の繊維シートとしては、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布を用いることができる。不織布としては、コットンやレーヨンなどの親水性繊維からなる不織布や、合成樹脂の繊維に親水化処理を施してなる不織布が挙げられる。具体的には、界面活性剤で処理されたスパンボンド不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布、エアスルー不織布などが挙げられる。
第1実施形態のおむつ1は、通常の展開型のおむつと同様に使用することができる。
第1実施形態のおむつ1によれば、吸収体4(繊維集合体11)は、尿や軟便等の体液を保持する作用を有する。
特に、第1実施形態のおむつ1においては、繊維集合体11が尿等の体液を吸液した後、繊維集合体11の非肌当接面側に偏在している吸水性ポリマー12が、吸液膨潤して繊維14を押しのけ、その繊維間距離を超えたところで繊維集合体11の非肌当接面の面11bより該繊維集合体11の外側に出て、図3に示すように吸水性ポリマー12からなる吸水性ポリマー層15を形成する。このため、吸水性ポリマー層15ではゲル閉塞が起こりやすくなり、液は平面方向に拡散する。特に、繊維集合体11として合成繊維からなる不織布を用いた薄型の吸収体(厚みが好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは0.3〜2.0mmの吸収体)の場合は、厚み方向の体積が小さいため、平面方向に広がることで、液固定体積をかせぎ、より多くの吸水性ポリマーで液を固定することが出来るため、吸収性能が向上する。また、繊維集合体11が、液保持した吸水性ポリマー層15と肌との距離を離すため、液戻りや水蒸気蒸散を防ぎ、ムレが防止できる。
次に、本発明の第2実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。以下の実施形態については、上述した第1実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
第2実施形態のおむつ1においては、吸収体4は、繊維集合体11の非肌当接面側の面11bと隣接する親水性繊維集合体16を有している。即ち、第2実施形態においては、親水性繊維集合体が前記隣接部材である。親水性繊維集合体16は、吸収体4の吸収性能の向上、及び繊維集合体11の形態保持性の向上に特に有効である。
繊維集合体11と親水性繊維集合体16との積層体は、その肌当接面側の面(繊維集合体の肌当接面側の面)及び非肌当接面側の面(親水性繊維集合体16の非肌当接面側の面)を被覆シート13により被覆されている。吸収体4は実質的に縦長である。親水性繊維集合体16は、実質的に縦長であり、全体として長手方向中央部が括れた砂時計形状を有している。繊維集合体11は縦長の矩形形状(長方形形状)を有している。図4の形態において、親水性繊維集合体16と繊維集合体11とは、長手方向の長さは同一であるが、幅方向の長さは異なる。即ち、繊維集合体11の幅方向の長さは、親水性繊維集合体16の幅狭部の幅(長手方向中央部の括れ部における最小幅)よりも大きく、且つ親水性繊維集合体16の幅広部の幅(最大幅)よりも小さい。
親水性繊維集合体16は、親水性繊維17を必須成分として含有して構成されている。親水性繊維17としては、針葉樹クラフトパルプや広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ及びわらパルプ等の天然セルロース繊維、レーヨンやキュプラ等の再生セルロース繊維、アセテート等の半合成セルロース繊維、ポリビニルアルコール及びポリアクリロニトリル等の親水性合成繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成繊維表面に、界面活性剤等を塗布して親水性を付与したもの等が挙げられる。合成繊維は、単独で用いても複合して用いてもよい。複合して用いる場合は、芯鞘構造(同芯、偏芯)やサイドバイサイド型、分割繊維等を用いることができる。これらの繊維は1種又は2種以上を用いてもよい。特に液保持性を向上させる観点から、親水性繊維17としては木材パルプが好ましい。
親水性繊維集合体16は、構成繊維である親水性繊維17が、機械的絡み合いや摩擦力等によりごく僅かに拘束されている形態であっても、熱接着・超音波接着等によって繊維同士が結合されている不織布や紙の形態であってもよい。また、親水性繊維集合体16は単層であっても複層であってもよい。
親水性繊維集合体16は、繊維集合体11を透過してきた尿や軟便等の体液を吸収・保持し得るようにする観点から、坪量が15〜260g/m2、特に20〜200g/m2、とりわけ25〜170g/m2であることが好ましい。
親水性繊維集合体16の厚みは、おむつの薄型化を実現する観点から、好ましくは1.0〜2.5mm、更に好ましくは1.5〜2.0mmである。
第2実施形態においては、更に吸収体の吸収性能を高める目的で、親水性繊維集合体16は、親水性繊維17に加えて吸水性ポリマー12を含んでいる。親水性繊維集合体16における吸水性ポリマー12の分布量は、15〜260g/m2、特に20〜200g/m2、とりわけ25〜170g/m2であることが好ましい。
また、親水性繊維集合体16が吸水性ポリマー12を含む場合、親水性繊維集合体16における親水性繊維17と吸水性ポリマー12との重量比は、尿や軟便、経血等を十分に保持固定し得るようにする観点から、親水性繊維:吸水性ポリマー=7:3〜3:7が好ましく、親水性繊維:吸水性ポリマー=6:4〜3:7が更に好ましい。
親水性繊維集合体16は、親水性繊維集合体16を構成する繊維(親水性繊維17)に吸水性ポリマー12を接合させるための結合剤成分を含んでいないことが好ましい。即ち、吸水性ポリマー12は、親水性繊維17に接合されていないことが好ましい。この点は、前述した繊維集合体11と同様であり、斯かる構成により、吸水性ポリマーの移動の自由度が低下したり、結合剤成分等によって吸水性ポリマーの表面が覆われて吸収阻害を起こしたりすることを防ぐことができる。
第2実施形態のおむつ1においては、尿や経血等の体液が吸収体4の肌当接面側の面に向けて***されると、先ず、繊維集合体11において、上述した吸水性ポリマー12の分布変動が生じる。即ち、繊維集合体11の非肌当接面側に偏在する多数の吸水性ポリマー12の一部が、吸液膨潤して繊維14を押しのけ、その繊維間距離を超えたところで繊維集合体11の非肌当接面側の面11bから外方に向けて脱離し、繊維集合体11と親水性繊維集合体16(隣接部材)との間に介在される。これにより、繊維集合体11と親水性繊維集合体16との間に、脱離した吸水性ポリマー12からなる吸水性ポリマー層15が形成される(図6参照)。この吸水性ポリマー層15が体液を拡散させるため、吸収体4の広い範囲が有効に活用できる。
また、吸水性ポリマー12の脱離を生じた繊維集合体11は、吸液前に比して吸水性ポリマー12の含有量が低下しており、特に、繊維集合体11の厚み方向における肌当接面側半分(繊維集合体11の肌当接面側の面11aから、その厚み方向に該繊維集合体11全体の厚みの50%に相当する距離離間した箇所に亘る上層領域)にはほとんど吸水性ポリマー12を含まなくなる。このように、吸水性ポリマー12をほとんど含まない繊維集合体11が、液保持した吸水性ポリマー層15と肌との距離を離す役割を果たすことにより、吸収体からの液戻り及び水蒸気蒸散が抑制されて、ムレが防止される。
更に、第2実施形態のおむつ1においては、親水性繊維集合体16は、その構成繊維17が親水性であるため液が浸透しやすく、液保持能力が高いため、より多量の液を吸収することが出来る。また、親水性繊維集合体16を繊維集合体11の非肌当接面側に積層することによって、吸液後に液保持した親水性繊維集合体16と肌との距離を、繊維集合体11によって離すことが出来るため、液戻り及び水蒸気蒸散によるムレが抑制できる。
第2実施形態の使い捨ておむつは、上述の如く構成された吸収体4を有するので、厚みが薄く、液吸収性が良好で、ムレを低減できる。
次に、第2実施形態のおむつに用いられる吸収体4(図4に示す吸収体4)の好ましい製造方法を、図7を参照しながら説明する。図7に示す装置20は、図4に示す吸収体4を高速にて連続生産可能な吸収体の製造装置である。
製造装置20を作動させると、図示しない搬送機構によって、上部被覆シート13aの前駆体である帯状のシート13a'が連続的に繰り出され搬送される。そして、粘着剤塗布装置21によって、シート13a'の幅方向中央部を含む所定箇所に、ホットメルト粘着剤等の粘着剤がスパイラル状等の所定の塗布パターンで塗布される。
次いで、連続搬送されるシート13a'の幅方向中央部に、常法に従い別途製造された繊維集合体11の前駆体である不織布11'(吸水性ポリマーを含んでいない不織布)が連続的に載置される。不織布11'はエアスルー不織布で、ネット面(不織布製造時のネット側の面)がシート13a'と対向するように載置される。不織布11'は長方形形状で、シート13a'よりも幅狭に形成され、粘着剤によってシート13a'上に接合固定される。
次いで、不織布11'上に、ポリマー散布装置22により吸水性ポリマー12が均一に散布される。散布された吸水性ポリマーは、不織布11'のエアー面(不織布製造時のネット側と反対の面)側から不織布11'の内部に侵入し、不織布11'に担持される。このように、不織布のエアー面側から吸水性ポリマーを散布することは、吸水性ポリマー12が繊維集合体11に担持されやすく、吸液後には繊維集合体11から脱離しやすくなるため好ましい。
次いで、別途製造された親水性繊維集合体16の前駆体である、親水性繊維と吸水性ポリマーとの混合積繊体16'が、搬送中の不織布11'上に重ねあわされ、積層される。混合積繊体16'は、砂時計状の形状を有する。混合積繊体16'の長辺は、不織布11'の長手方向と同一長さを有し、混合積繊体16'の短辺は、幅広部の幅(最大幅)は不織布11'の短辺より長く、幅狭部の幅(長手方向中央部の括れ部における最小幅)は不織布11'の短辺より短い。混合積繊体16'は、不織布11'のエアー面と対向するように不織布11'上に積層される。こうして、不織布11'(繊維集合体11の前駆体)上に混合積繊体16'(親水性繊維集合体16の前駆体)を積層してなる積層体8が形成される。
次いで、図示しない搬送機構によって連続的に繰り出され搬送される、下部被覆シート13bの前駆体である帯状のシート13b'が、搬送中の積層体8における混合積繊体16'上に重ね合わされ積層される。シート13b'は、混合積繊体16'上に重ね合わされる前に、粘着剤塗布装置23によって、混合積繊体16'との対向面の幅方向中央部を含む所定箇所に、ホットメルト粘着剤等の粘着剤がスパイラル状等の所定の塗布パターンで塗布されており、シート13b'と混合積繊体16'との間は該粘着剤によって接合される。図8に、以上の工程で得られた被搬送物(図7中、Xで示す箇所における被搬送物)の幅方向断面(図4のI−I線で示した箇所に対応する箇所の断面)を模式的に示す。
次いで、シート13b'の積層体8の両側縁から延出した部分13b'a,13b'aが、折り返し装置24により、それぞれ積層体8の最下面を形成するシート13a'の下面まで巻き下げられ、幅方向中央側に向かって折り返される。こうして吸収体連続体4'が得られる。
折り返し装置24は、シート13b'の幅方向中央部を、シート13b'に張力を掛けた状態において加圧する図示しない加圧手段(ローラー及び/又はガイド板等)と、シート13b'の両側部13b'a,13b'aを、シート13b'の幅方向の中央方向に向けて折り曲げる図示しないガイド手段(ローラー及び/又はガイド板等)とを有している。
次いで、吸収体連続体4'は、その上下面側からプレス装置25により加圧される。プレス装置25は、一対のゴムロール間のニップ部で被加圧体を加圧する公知の加圧手段である。この加圧工程により、吸収体連続体4'の構成が安定化される。特に、この加圧工程により、親水性繊維集合体16の前駆体である混合積繊体16'と不織布11'との積層体8が、その上下面側から加圧されることによって、混合積繊体16'及び不織布11'それぞれに含まれている吸水性ポリマー12が各層にしっかりと食い込み、この結果、前述した吸水性ポリマーの担持状態が作製される。該担持状態を確実に作製する観点から、該加圧工程は、線圧100〜800N/cmで行われることが好ましい。
こうして加圧された吸収体連続体4'を、切断装置26により所定の長さに切断し、反転装置27によって上下反転させると、目的とする吸収体4(第2実施形態の吸収体)が得られる。
本発明の吸収性物品は、前述した実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変形可能である。
例えば、吸収体の形状は特に制限されない。
また前記実施形態は展開型の使い捨ておむつに係るものであるが、本発明はその他の吸収性物品、例えばパンツ型の使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等にも適用可能である。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
下記手順により、図4に示す吸収体4と同様の構成の吸収体を作製した。繊維径3.3dtex、繊維長64mmの合成繊維(芯がポリエチレンテレフタレート、鞘がポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維、界面活性剤で表面処理をしているため親水性を有する)をカード機で開繊し、熱風処理によって繊維同士を熱融着し、坪量26g/m2のエアスルー不織布(繊維集合体の前駆体)を作成した。このエアスルー不織布は、長手方向が360mm、幅方向は100mmの長方形形状で、厚みは0.5mm、不織布の繊維間距離は93.2μmであった。このエアスルー不織布のエアー面(不織布製造時にネットと接触していた(ネット上に配されていた)ネット面とは反対側の面)上に、粒子状の吸水性ポリマー(サンダイヤポリマー製 商品名「サンウエット IM−930」、ポリアクリル酸ソーダ、平均粒径300μm)147g/m2を散布した。こうして得られた、吸水性ポリマーが担持された不織布を、前記繊維集合体として用いた。
上記不織布(繊維集合体)のエアー面(吸水性ポリマーの散布面)上に、開繊したフラッフパルプ(親水性繊維)100重量部と吸水性ポリマー100重量部とを気流中で均一混合して得た、坪量330g/m2、厚み1.8mmの前記親水性繊維集合体を重ね、積層体を得た。この親水性繊維集合体の形状は砂時計形状で、該親水性繊維集合体におけるフラッフパルプ及び吸水性ポリマーの坪量はそれぞれ165g/m2であった。得られた積層体の上下面を、ホットメルト粘着剤5g/m2がスプレー塗工された坪量16g/m2のティッシュペーパー(被覆シート)で包んだ。これをゴムローラーで圧縮し、上下反転させて吸収体を得た。この不織布(繊維集合体)においては、吸水性ポリマーは合成繊維に接合せずに担持されており、また、不織布に含まれる吸水性ポリマーのうちの75重量%が、該不織布の厚み方向におけるエアー面側半分に存在している。
得られた吸収体全体の坪量は545g/m2、厚みは2.4mmであった。また、この吸収体のサイズは、長手方向が360mm(繊維集合体及び親水性繊維集合体共に同一)、幅方向は、長方形形状の繊維集合体では100mm、砂時計形状の親水性繊維集合体では幅広部の幅(最大幅)が125mm、幅狭部の幅(長手方向中央部の括れ部における最小幅)が70mmであった。
上記手順により得られた吸収体の一面側の面(該吸収体を構成する上記不織布のネット面。最終的に該吸収体の肌当接面側の面となる面)上に、表面シートとして、芯材がポリプロピレンで鞘材がポリエチレンである芯鞘構造の複合繊維からなる親水化処理された不織布を配した。また吸収体の他面側の面(最終的に非肌当接面側の面となる面)上に、裏面シートとして、ポリエチレン製フィルムを配した。更に、公知のファスニングテープ、ランディングテープ、立体ギャザー等を配して、図1に示す形態のベビー用Mサイズの使い捨ておむつを得、これを実施例1のサンプルとした。
〔実施例2〕
実施例1において、不織布(繊維集合体)を構成する芯鞘型複合繊維の太さを6.7dtex)とした(繊維長は実施例1と同じ)以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを製造し、これを実施例2のサンプルとした。
〔比較例1〕
開繊したフラッフパルプ100重量部と吸水性ポリマー100重量部とを気流中で均一混合し、坪量520g/m2の混合体を得、該混合体を親水性繊維集合体(前記隣接部材に相当)として用いた。この混合体の形状は、実施例1の親水性繊維集合体と同様の砂時計形状であった。この混合体におけるフラッフパルプ及び吸水性ポリマーの坪量はそれぞれ260g/m2であった。この混合体においては、吸水性ポリマーは該混合体の全体に亘って略均一に分布している。得られた混合体の全体を、ホットメルト粘着剤5g/m2がスプレー塗工された坪量16g/m2のティッシュペーパー(被覆シート)で包み、吸収体を得た。この吸収体の坪量は562g/m2、厚みは3.7mmであり、また、この吸収体の幅広部の幅(最大幅)及び幅狭部の幅(長手方向中央部の括れ部における最小幅)は、それぞれ実施例1の親水性繊維集合体と同一であった。
この吸収体を用いた以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを製造し、これを比較例1のサンプルとした。比較例1は、上述した本発明に係る繊維集合体を具備していないサンプルである。
〔比較例2〕
実施例1において、エアスルー不織布(繊維集合体の前駆体)に代えて、不織布化(熱処理)前の未結合のウエブを用いた以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを製造し、これを比較例2のサンプルとした。尚、繊維集合体となるウエブにおいては、吸液前において、吸水性ポリマーは、該ウエブの厚さ全体に亘って均一に存在している。
〔比較例3〕
実施例1において、繊維集合体(不織布)の構成繊維(合成繊維)の繊維径を2.4dtexとし、且つ親水性繊維集合体を該繊維集合体のネット面(吸水性ポリマーの散布面とは反対側の面)上に重ねて吸収体を製造した以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを製造し、これを比較例3のサンプルとした。比較例3のサンプルにおける繊維集合体においては、吸水性ポリマーが該繊維集合体の肌当接面側に偏在している。
実施例及び比較例で得られたおむつについて以下の方法で、繊維集合体に含まれていた吸水性ポリマーの該繊維集合体からの脱離量を測定した。結果を下記表1に示す。
〔吸水性ポリマーの脱離量の測定〕
おむつの吸収体上に、生理食塩水40gを4回、計160g注入した。その後、おむつの注入部付近70mm四方(おむつが完全に濡れている部分)を切り出し、表面シート、繊維集合体(または、それに準ずるもの)を順次剥がし、繊維集合体を剥がした時に、該繊維集合体の非肌当接面側の面にはみだした吸水性ポリマーと、隣接部材(親水性繊維集合体、あるいは被覆シート)の肌当接面側の面上に残留(脱離)している吸水性ポリマーの乾燥重量(A)を求め、吸液前に繊維集合体に含まれていた吸水性ポリマーの全量(B)に対する100分率(A/B)を算出し、これを脱離量(%)とした。
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られたおむつについて以下の方法で吸収体の厚み、尿モレ吸収性能、蒸発量をそれぞれ評価した。これらの結果を下記表1に示す。
<吸収体の厚み>
おむつから吸収体を取り出し、2.5g/m2での加圧下における厚みを測定した。
<尿モレ吸収性能>
おむつをベビーモデルに装着させ、40g/回ずつ人工尿を注入して腹側から漏れるまでの注入量を測定する。この注入量を尿モレ吸収性能とする。この注入量が多いほど、尿モレ吸収性能は高評価となる。
<蒸発量>
おむつに120gの生理食塩水を注入して重量を測定し、表面シートを上に向けて平板上に置いた。これを室温33±2℃、50±3%相対湿度(RH)の恒温室に配置し、16時間後、再度おむつの重量を測定した。このときの、おむつの重量減少分を蒸発量とした。この蒸発量が少ないほど、おむつ着用時にムレにくい。
Figure 0004997005
本発明の吸収性物品の第1実施形態を示す平面図で、展開状態における肌当接面側(表面シート側)を、一部破断して示したものである。 図1のI−I線断面を示す模式断面図で、吸液前の状態である。 図1のI−I線断面を示す模式断面図で、吸液後の状態である。 本発明の吸収性物品の第2実施形態における吸収体の斜視図である。 (a)は、図4のI−I線断面を示す模式断面図、(b)は、図4のII−II線断面を示す模式断面図であり、(a)及び(b)何れも吸液前の状態である。 図4のII−II線断面を示す模式断面図で、吸液後の状態である。 図4に示す吸収体(第2実施形態の吸収体)の製造方法を実施する装置の例を示す模式図である。 図7のXで示す箇所における被搬送物(中間製造物)の断面の模式図であり、図4のI−I線断面の完成前の状態を示す図である。
符号の説明
1 吸水性物品(おむつ)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 ファスニングテープ
6 ランディングテープ
11 繊維集合体
11a 繊維集合体の肌当接面側の面
11b 繊維集合体の非肌当接面側の面
12 吸水性ポリマー
13 被覆シート
13a 上部被覆シート
13b 下部被覆シート(第1実施形態の隣接部材)
14 繊維
15 吸水性ポリマー層
16 親水性繊維集合体(第2実施形態の隣接部材)
17 親水性繊維
A 背側部
B ***部対向部
C 腹側部

Claims (4)

  1. 表面シート、裏面シート及び吸収体を備えた吸収性物品において、
    前記吸収体は、繊維集合体と、該繊維集合体の非肌当接面側の面と隣接する隣接部材とを有し、
    前記繊維集合体は、合成繊維、再生セルロース繊維及び半合成セルロース繊維からなる群から選択される1種以上の繊維と、多数の粒子状の吸水性ポリマーとを含んで構成されており、且つ
    前記繊維集合体は、前記繊維を含み且つ前記吸水性ポリマーを含まないエアスルー不織布に、該エアスルー不織布製造時のネット側の面とは反対側のエアー面側から該吸水性ポリマーを散布することにより形成されており、該エアー面が、該繊維集合体の非肌当接面側の面とされており、
    多数の粒子状の前記吸水性ポリマーは、前記繊維集合体が吸液する前は、該繊維集合体の非肌当接面側に偏在し、該繊維集合体が吸液した後は、少なくともその一部が該繊維集合体から脱離して、該繊維集合体と前記隣接部材との間に介在されることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記隣接部材が親水性繊維集合体である請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記親水性繊維集合体が吸水性ポリマーを含む請求項2記載の吸収性物品。
  4. 前記繊維集合体が吸液する前において、前記吸水性ポリマーが該繊維集合体を構成する繊維に接合されていない請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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