JP4975541B2 - 回分式排水処理方法 - Google Patents

回分式排水処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4975541B2
JP4975541B2 JP2007183422A JP2007183422A JP4975541B2 JP 4975541 B2 JP4975541 B2 JP 4975541B2 JP 2007183422 A JP2007183422 A JP 2007183422A JP 2007183422 A JP2007183422 A JP 2007183422A JP 4975541 B2 JP4975541 B2 JP 4975541B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
treated water
batch
wastewater
aeration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007183422A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009018263A (ja
Inventor
文一 末広
直子 勝田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2007183422A priority Critical patent/JP4975541B2/ja
Publication of JP2009018263A publication Critical patent/JP2009018263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4975541B2 publication Critical patent/JP4975541B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)

Description

本発明は、回分式排水処理方法に関する。
近年、工場、事業場等からの産業系排水に関しては厳しい規制があるものの、産業系排水による汚濁負荷量が減少しない理由として、日平均排水量が50m未満の小規模な工場、事業場等には、水質汚濁防止法に基づく排水規制が適用されていないことが挙げられる。すなわち、個々の小規模な工場、事業場等からの排水量は少ないが、当該小規模な工場、事業場等の数が多いため、全体の汚濁負荷量が大きくなってしまうと考えられる。
このため、法規制等のための様々な検討が成されており、環境的な側面からも小規模な工場、事業場等からの排水に対する処理の必要性が日増しに高くなっている。従って、小規模な工場、事業場等に対しても排水処理装置を導入する方向に向かうと考えられるが、このような小規模な工場、事業場等に対して導入する場合には、小型、安価、維持管理が容易な排水処理装置が必要となる。
ここで、上記条件を満足する排水処理装置として、以下の特許文献1に記載の排水処理装置が知られている。この特許文献1に記載の技術は、SBAR(Sequencing Batch Airlift Reactor;SBR(Sequencing Batch Reactor)とも呼ぶ)と呼ばれる回分式(バッチ式)の処理装置であり、活性汚泥を収容した槽を用意し、当該槽内に排水を導入する排水導入工程と、導入した排水を曝気する曝気工程と、曝気後に静置する静置工程と、静置後に処理水を排出する排出工程と、を有し、この一連の工程によって好気性グラニュール状汚泥(粒状汚泥)を生成し、処理水の排出後に排水導入工程に戻りこれら工程を繰り返すことによって好気性グラニュール状汚泥を成長させるものである。
この技術にあっては、静置工程は3分間とされ、その後、排出工程を実行するため、粒径の大きいグラニュール状汚泥は沈降し槽より排出されないが、粒径の小さいグラニュール状汚泥は槽より排出され、上記一連の工程を繰り返すことによって、粒径の大きいグラニュール状汚泥が選択的に残り、最終的には、当該粒径の大きいグラニュール状汚泥が密集した汚泥が得られる。そして、この粒径の大きい好気性グラニュール状汚泥によって、排水処理が実行される。
特表2005−538825
しかしながら、上記公報記載の技術においては、好気性処理の反応性をより高めると共にランニングコストを低減することが望まれている。また、粒径の小さいグラニュール状汚泥を始めとした汚泥が処理水と共に後段に流出するため、SSが後段へ流出してしまうという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、好気性処理の反応性がより高められると共にランニングコストが低減され、且つ、SSの後段への流出が防止される回分式排水処理方法を提供することを目的とする。
ここで、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、静置工程において、3分間静置し粒径の大きい好気性グラニュール状汚泥(特許文献1に記載の好気性グラニュール状汚泥;以下単に従来の好気性グラニュール状汚泥と呼ぶ)を選択的に生成し残すというのでは無く、排水導入工程、曝気工程、静置工程後の排出工程において、高い位置の処理水排出口を選択し処理水を排出することで、汚泥のほぼ全量を沈降した状態とするのを可能とし、これにより、従来の好気性グラニュール状汚泥に比して粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥を生成し残すと共にフロック状汚泥を生成して残し、上記一連の工程を繰り返し、この繰り返しに伴いフロック状汚泥を粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥化して当該粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥を増加させ、この粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥の増加による密度の高まりに伴い汚泥床の高さが低くなり、従って、処理水排出口の高さ位置を下げ処理水を排出することで、排出工程において処理水の大部分を排出し、後の排水導入工程において、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥及びフロック状汚泥が高濃度の基質(薄まっていない排水)と接触し、上記一連の工程の繰り返しによって、最終的に、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥ばかりが高密度に密集した汚泥床が得られることを見出した。
そこで、本発明による回分式排水処理方法は、活性汚泥を収容し、処理水を排出するための処理水排出口を備えた槽を用意し、当該槽内に排水を導入する排水導入工程と、導入した排水を曝気する曝気工程と、曝気後に静置する静置工程と、静置後に処理水排出口から処理水を排出する排出工程と、を有し、排出後に排水導入工程に戻りこれら一連の工程を繰り返すことで、好気性グラニュール状汚泥を得る回分式排水処理方法において、処理水排出口を高さ方向に二個以上設け、一連の工程が繰り返されるのに伴い、排出工程で選択する処理水排出口を、それより以前の排出工程で選択した処理水排出口より低い位置の処理水排出口とすることを特徴としている。
このような回分式排水処理方法によれば、排水導入工程、曝気工程、静置工程後の排出工程において、高い位置の処理水排出口が選択されて処理水が排出されるため、汚泥のほぼ全量を沈降した状態とするのが可能とされ、これにより、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥が生成され残されると共にフロック状汚泥が生成され残される。そして、このような一連の工程が繰り返され、この繰り返しに伴いフロック状汚泥が粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥化して当該粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥が増加し、この粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥の増加による密度の高まりに伴って、汚泥床の高さが低くなる。そして、低い位置の処理水排出口が選択されて処理水が排出されるため、排出工程において処理水の大部分を排出するのが可能とされ、後の排水導入工程において、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥及びフロック状汚泥が高濃度の基質(薄まっていない排水)と接触し、上記一連の工程の繰り返しによって、最終的に、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥ばかりが高密度に密集した汚泥床が得られるようになる。
このような汚泥床を構成する粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥は、従来の好気性グラニュール状汚泥に比して表面積が大きく高密度に密集すると共に、前述のように排水導入工程において高濃度の基質と接触するため、好気性処理の反応性が高められる。また、前述のように一連の工程の繰り返しにより汚泥床の高さが低くなるため、排水導入量は従来と同じであるが曝気工程時の水深が従来に比して浅くなり、従って、曝気動力が低減され、ランニングコストが低減される。また、前述のように汚泥のほぼ全量が沈降可能とされるため、粒径の小さいグラニュール状汚泥を始めとした汚泥が処理水と共に後段に流出することが無く、SSの後段への流出が防止される。
ここで、排水導入工程において、排水を槽の下部から導入すると、汚泥が一層高濃度の基質と接触し、好気性処理の反応性が一層高められる。
また、静置工程において、汚泥の全量が沈降するまで静置すると、上記作用が確実に奏されるようになる。
このように本発明によれば、好気性処理の反応性を高めると共に、ランニングコストを低減し、且つ、SSの後段への流出を防止する回分式排水処理方法を提供できる。
以下、本発明による回分式排水処理方法の好適な実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。図1〜図4は、本発明の実施形態に係る回分式排水処理方法を示す工程説明図であり、本実施形態の回分式排水処理方法が採用される回分式排水処理装置は、小規模な工場、事業場等に対して好適に用いられるものである。
図1に示すように、本実施形態の回分式排水処理装置は、内部に活性汚泥を収容すると共に、底部に排水ディストリビューター8及び散気管6が配設された処理槽1を備えている。
排水ディストリビューター8は、槽1外に配設された排水ポンプ4に接続され、当該排水ポンプ4を駆動することで、排水(原水)Wを槽1内の全域に均等に振り分けるように導入する。
散気管6は、槽1外に配設された散気ポンプ5に接続され、当該散気ポンプ5を駆動することで、散気管6を介して給気し槽1内を曝気する。
また、槽1に対しては、処理水Wsを排出するための処理水排出口が異なる高さ位置に二個設けられ、上段処理水排出口21、下段処理水排出口22とされている。上段処理水排出口21は、最初に導入する排水のレベルH1のほぼ半分の高さ位置に設けられ、下段処理水排出口22は、上段処理水排出口21のほぼ半分の高さ位置に設けられる。
これらの処理水排出口21,22は、槽1外に配設された処理水ポンプ9に接続され、当該処理水ポンプ9を駆動することで、槽1内で処理された処理水Wsを後段に排出する。そして、これらの処理水排出口21,22は、後述する一連の工程の繰り返しに伴い、上から順に選択される(詳しくは後述)。
また、槽1の底部に対しては、槽1外に配設された余剰汚泥排出ポンプ11が接続され、当該余剰汚泥排出ポンプ11を駆動することで、槽1内の底部に蓄積する余剰汚泥Sを後段に排出する。
次に、このように構成された回分式排水処理装置による回分式排水処理方法について説明する。
この回分式排水処理方法にあっては、以下の排水導入工程、曝気工程、静置工程、排出工程が繰り返し実行される。
具体的には、先ず、排水導入工程が実行され、活性汚泥を収容する槽1に対して、図1に示すように、排水(原水)Wが、排水ディストリビューター8を介してレベルH1の高さまで導入される。そして、活性汚泥を排水Wに馴養すべく例えば40分程度の所定時間保持される。
従って、活性汚泥は排水中の高濃度の基質(薄まっていない排水)と接触し、排水中の汚濁成分である有機物、窒素、りん等が活性汚泥内へ深く浸透すると共に、当該浸透に従い活性汚泥の深層部を含む汚泥全体の活性が向上し、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10が少量生成される。また、活性汚泥法と同様にフロック状汚泥3が多量生成される。
次いで、曝気工程が実行され、槽1内に気泡7が生成されて例えば100分程度の所定時間曝気される。この曝気によって、汚濁成分である有機物、窒素、りん等が効果的に処理される。
次いで、静置工程が実行され、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10及びフロック状汚泥3が沈降するように、すなわち、汚泥のほぼ全量が沈降するように、例えば20分程度の所定時間静置される。
これにより、汚泥のほぼ全量が沈降し、槽2内の底から上下方向中程に亘って、多量のフロック状汚泥3及び少量の粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10より成る汚泥床が形成される(図2参照)と共に、当該汚泥床から上方のレベルH1までが処理水Wsとされる。
次いで、図2に示すように、排出工程が実行され、上段処理水排出口21を通して処理水Wsが後段へ排出される。
ここで、上段処理水排出口21は、1回目(最初)の静置工程で形成される汚泥床より多少上方のレベルH2の高さ位置に設置されている。
従って、多量のフロック状汚泥3及び少量の粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10より成る汚泥床、すなわち、汚泥のほぼ全量が残るようにして処理水Wsが排出される。
そして、排出工程を終えたら、前述した排水導入工程に戻り、曝気工程、静置工程、排出工程という一連の工程が繰り返される。
この一連の工程の繰り返しに伴い、フロック状汚泥3が粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥化し、当該粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10が増加していく(図3参照)。
そして、例えば2ヶ月程度の所定期間、一連の工程が繰り返されると、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10の密度が高まり、この密度の高まりに伴って、前述した汚泥床の高さが低くなっていく。
このように、汚泥床の高さが低くなったら、排出工程において、下段処理水排出口22を通して処理水Wsが後段へ排出される(図4参照)。なお、この状態にあっては、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10は図4より少なく、フロック状汚泥3は図4より多い。
ここで、下段処理水排出口22は、静置工程で形成される汚泥床より多少上方のレベルH4の高さ位置に設置されている。
従って、増加した粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10及び減少したフロック状汚泥3より成る汚泥床、すなわち、汚泥のほぼ全量が残るようにして処理水Wsが排出される。
このように、汚泥床の高さが低くなってきたところで、下段処理水排出口22を通して処理水Wsが排出されるため、当該排出工程では処理水Wsの大部分が排出される。
そして、この排出工程を終えたら、排水導入工程に戻り、このとき、処理水Wsはその大部分が排出され槽1内に殆ど残っていないため、排水導入工程では、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥及びフロック状汚泥は、高濃度の基質(薄まっていない排水)と接触し、さらに、フロック状汚泥3が粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥化する。
このとき、排水Wの導入量は常時同じであり、図3に示すように、レベルH3の高さまで導入され、増加した粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10による曝気工程が実行される。
そして、上記一連の工程の繰り返しに伴い、最終的に、図4に示すように、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10ばかりが高密度に密集した汚泥床が得られる。
このように、本実施形態の回分式排水処理方法によれば、排水導入工程、曝気工程、静置工程後の排出工程において、高い位置の上段処理水排出口21が選択されて処理水Wsが排出されるため、汚泥のほぼ全量を沈降した状態とするのが可能とされ、これにより、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10が生成され残されると共にフロック状汚泥3が生成され残され、そして、このような一連の工程が繰り返され、この繰り返しに伴いフロック状汚泥3が粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥化して当該粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10が増加し、この粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10の増加による密度の高まりに伴って、汚泥床の高さが低くなり、そして、低い位置の下段処理水排出口22が選択されて処理水Wsが排出されるため、排出工程において処理水Wsの大部分を排出するのが可能とされ、後の排水導入工程において、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10及びフロック状汚泥3が高濃度の基質(薄まっていない排水)と接触し、上記一連の工程の繰り返しによって、最終的に、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10ばかりが高密度に密集した汚泥床が得られる。
このような汚泥床を構成する粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10は、従来の好気性グラニュール状汚泥に比して表面積が大きく高密度に密集すると共に、前述のように排水導入工程において高濃度の基質と接触するため、好気性処理の反応性が高められ、有機物、窒素、リン等が効果的に処理される。また、前述のように一連の工程の繰り返しにより汚泥床の高さが低くなるため、排水導入量は従来と同じであるが曝気工程時の水深が従来に比して浅くなり、従って、曝気動力が低減され、ランニングコストが低減される。因みに、脱窒、脱リンが不要であれば、より動力の少ない運転が可能とされ、ランニングコストが一層低減される。また、前述のように汚泥のほぼ全量が沈降可能とされるため、粒径の小さいグラニュール状汚泥10を始めとした汚泥が処理水Wsと共に後段に流出することが無く、SSの後段への流出が防止される。
なお、最初から低い位置の下段処理水排出口22が選択される場合には、従来と同様に、粒径の小さいグラニュール状汚泥10を始めとした汚泥が処理水Wsと共に後段に流出するため、粒径の大きい好気性グラニュール状汚泥が選択的に生成し残ることになる。また、静置工程において汚泥のほぼ全量を沈降した状態としても、上段処理水排出口21のみから処理水を繰り返し排出する場合には、汚泥床の高さが低くなるに連れて処理水Wsの残量が増大していき、好気性グラニュール状汚泥及びフロック状汚泥が低濃度の基質に接触する(薄まった排水と接触する)結果、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10の生成・維持・増加が難しくなり、粒径の小さい好気性グラニュール状汚泥10が高密度に密集した汚泥床は得られない。
また、本実施形態にあっては、排水導入工程において、排水Wが槽1の下部から導入されるため、汚泥が一層高濃度の基質と接触し、好気性処理の反応性が一層高められている。
因みに、一連の工程の繰り返しの際に、好気性グラニュール状汚泥の形成への不安定因子が作用し当該好気性グラニュール状汚泥が崩壊した場合には、図1及び図2の状態の処理に戻り状態をリセットし、その後継続して、図3及び図4の状態の処理を行えば良い。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、処理水排出口を上段と下段の二個としているが、異なる高さ位置に三個以上設けて、上記一連の工程が繰り返されるのに伴い、順次低い位置の処理水排出口を選択していくようにしても良い。
また、上記実施形態においては、特に好適であるとして、小規模な工場、事業場等に対する適用を述べているが、大規模施設へも勿論適用することができる。
以下、実施例及び比較例を説明する。
(実施例1)
図1〜図4に示した回分式排水処理装置を用い、食品排水を対象とした。処理槽としては3Lの有効容積の槽を用いた。初期の2ヶ月間は、図1及び図2の状態での処理を継続した。MLSS濃度は初期濃度を3000mg/Lとし、容積負荷は1.3kg−BOD/m/dとし、曝気はDO濃度を3mg/L程度で保持しながら攪拌を行った。1回の回分(180分)の工程は以下の通りである。
排水導入工程;排水導入3分、保持40分
曝気工程;曝気時間109分
静置工程;静置時間25分
排出工程;排出時間3分
この工程を1日8サイクル繰り返した。
その結果、処理水のSS濃度は5mg/L以下で処理水質を維持できた。また、排水はBODで10mg/L以下で処理できた。フロック状汚泥は徐々に平均粒子径1mmφ以下の粒子状となって沈降性が向上し、2ヶ月後には沈降性の指標であるSVIが、初期の200ml/gから70mg/Lとなった。
続いて、図3及び図4の状態として処理を継続した。容積負荷は1.3kg−BOD/m/dとし、曝気はDO濃度を2mg/L程度で保持しながら攪拌を行った。1回の回分(180分)の工程は以下の通りである。
排水導入工程;排水導入3分、保持50分
曝気工程;曝気時間109分
静置工程;静置時間15分
排出工程;排出時間3分
この工程を1日8サイクル繰り返した。
その結果、MLSS濃度は8000mg/Lとなった。また、処理水質において窒素とリンの除去率は89%であった。また、処理水のSS濃度は10mg/L以下で処理水質を維持できた。また、排水はBODで10mg/L以下で処理できた。
そして、曝気工程時の水深が浅い分、曝気動力が従来に比して30%削減され、ランニングコストを低減できるのが確認された。
(比較例1)
従来のSBR型の回分式排水処理装置を用い、食品排水を対象とした。処理槽としては3Lの有効容積の槽を用いた。MLSS濃度は初期濃度を3000mg/Lとし、容積負荷は1.3kg−BOD/m/dとし、曝気はDO濃度を3mg/L程度で保持しながら攪拌を行った。すなわち、これらの条件は実施例1と同様とした。排水は、実施例1と同様に槽の下部から導入した。1回の回分(180分)の工程は以下の通りである。
排水導入工程;排水導入3分
曝気工程;曝気時間169分
静置工程;静置時間5分
排出工程;排出時間3分
この工程を1日8サイクル繰り返した。
その結果、MLSS濃度は初期に200mg/Lまで低下し、大量のSSが処理水と共に後段へ流出してしまい、別の方法を用いた処理が必要であった。
その後、急激に好気性グラニュール状汚泥が生成されて増加し、1ヶ月後にはMLSS濃度は6000mg/Lとなった。平均粒子径は2.5mmφと大きく、SVIは50mg/Lと優れていた。また、処理水質において窒素とリンの除去率は85%であった。また、処理水のSS濃度は30mg/L以下であった。また、排水はBODで10mg/L以下で処理できた。
このように、比較例1のMLSS濃度は、初期に200mg/Lであり、その後、安定化しても、6000mg/Lであり、実施例1のMLSS濃度8000mg/Lの方が高く、さらに、比較例1の窒素とリンの除去率は85%であり、実施例1の窒素とリンの除去率89%の方が高く、実施例1の好気性処理の反応性が比較例1のそれと同等若しくはそれ以上であることが分かる。また、比較例1にあっては、最初に大量のSSが後段に流出し、その後、安定化しても、処理水のSS濃度は30mg/L以下であり、実施例1の処理水のSS濃度5〜10mg/L以下の方が低く、実施例1の方がSSの後段への流出が防止されているのが分かる。これは、静置時間の違いによるものである。
本発明の実施形態に係る回分式排水処理方法を示す工程説明図である。 図1に続く工程説明図である。 図2に続く工程説明図である。 図3に続く工程説明図である。
符号の説明
1…処理槽、3…フロック状汚泥、5…散気ポンプ、6…散気管、7…気泡、8…排水ディストリビューター、10…好気性グラニュール状汚泥、11…余剰汚泥排出ポンプ、21…上段処理水排出口、22…下段処理水排出口、S…余剰汚泥、W…排水、Ws…処理水。

Claims (3)

  1. 活性汚泥を収容し、処理水を排出するための処理水排出口を備えた槽を用意し、当該槽内に排水を導入する排水導入工程と、導入した排水を曝気する曝気工程と、曝気後に静置する静置工程と、静置後に前記処理水排出口から処理水を排出する排出工程と、を有し、排出後に前記排水導入工程に戻りこれら一連の工程を繰り返すことで、好気性グラニュール状汚泥を得る回分式排水処理方法において、
    前記処理水排出口を高さ方向に二個以上設け、
    前記一連の工程が繰り返されるのに伴い、前記排出工程で選択する処理水排出口を、それより以前の排出工程で選択した処理水排出口より低い位置の処理水排出口とすることを特徴とする回分式排水処理方法。
  2. 前記排水導入工程において、前記排水を前記槽の下部から導入することを特徴とする請求項1記載の回分式排水処理方法。
  3. 前記静置工程において、汚泥の全量が沈降するまで静置することを特徴とする請求項1又は2記載の回分式排水処理方法。
JP2007183422A 2007-07-12 2007-07-12 回分式排水処理方法 Active JP4975541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183422A JP4975541B2 (ja) 2007-07-12 2007-07-12 回分式排水処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183422A JP4975541B2 (ja) 2007-07-12 2007-07-12 回分式排水処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009018263A JP2009018263A (ja) 2009-01-29
JP4975541B2 true JP4975541B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=40358373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007183422A Active JP4975541B2 (ja) 2007-07-12 2007-07-12 回分式排水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4975541B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016056367A1 (ja) * 2014-10-10 2016-04-14 オルガノ株式会社 排水処理方法及び排水処理装置
JP2016077931A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 オルガノ株式会社 排水処理方法及び排水処理装置
US10479710B2 (en) 2016-01-12 2019-11-19 Organo Corporation Granule-forming method and waste water treatment method
US10590018B2 (en) 2015-03-31 2020-03-17 Organo Corporation Method for forming aerobic granules, device for forming aerobic granules, method for treating wastewater, and device for treating wastewater
US11760668B2 (en) 2018-07-31 2023-09-19 Organo Corporation Water treatment method and water treatment device

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5205585B2 (ja) * 2009-02-04 2013-06-05 エコ・アース・エンジニアリング株式会社 汚染物質の浄化方法及び浄化施設
NL2008598C2 (en) * 2012-04-03 2013-10-07 Dhv B V Hybrid wastewater treatment.
CN103880165A (zh) * 2012-12-21 2014-06-25 陈晓波 一种高效污水好氧深度处理装置
CN103787494B (zh) * 2014-01-17 2015-08-26 复旦大学 一种好氧颗粒污泥的高盐液态存贮方法
CN103787560B (zh) * 2014-01-17 2015-08-26 复旦大学 一种基于丙酮脱水的好氧颗粒污泥的液态存贮方法
JP6480156B2 (ja) * 2014-11-14 2019-03-06 オルガノ株式会社 排水処理装置及び排水処理方法
JP2016193386A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 オルガノ株式会社 好気性グラニュールの形成方法、好気性グラニュールの形成装置、排水処理方法、および排水処理装置
CN105776524B (zh) * 2016-05-24 2018-09-18 杭州普而环境科技有限公司 好氧颗粒污泥强化启动及稳定运行方法
CN108217922B (zh) * 2016-12-22 2020-05-19 光大水务(济南)有限公司 市政污水处理方法
CN107337270B (zh) * 2017-07-12 2023-01-31 浙江工业大学 进水高度可调的底部进水高效脱氮好氧颗粒污泥反应器及处理工艺

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6793822B2 (en) * 2002-02-22 2004-09-21 Sut Seraya Pte Ltd. Aerobic biomass granules for waste water treatment
NL1021466C2 (nl) * 2002-09-16 2004-03-18 Univ Delft Tech Werkwijze voor het behandelen van afvalwater.
JP2007136367A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 生物学的排水処理装置及び生物学的排水処理方法
JP4804888B2 (ja) * 2005-11-18 2011-11-02 住友重機械工業株式会社 粒状微生物汚泥生成方法
JP2007136365A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 粒状微生物汚泥生成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016056367A1 (ja) * 2014-10-10 2016-04-14 オルガノ株式会社 排水処理方法及び排水処理装置
JP2016077931A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 オルガノ株式会社 排水処理方法及び排水処理装置
US10590018B2 (en) 2015-03-31 2020-03-17 Organo Corporation Method for forming aerobic granules, device for forming aerobic granules, method for treating wastewater, and device for treating wastewater
US10479710B2 (en) 2016-01-12 2019-11-19 Organo Corporation Granule-forming method and waste water treatment method
US11760668B2 (en) 2018-07-31 2023-09-19 Organo Corporation Water treatment method and water treatment device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009018263A (ja) 2009-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4975541B2 (ja) 回分式排水処理方法
CN105502826B (zh) 一种高效脱氮除磷污水处理工艺及其装置
CN101792230A (zh) 无回流连续曝气式污水处理***和处理方法
CN109305725B (zh) 一种生化污水处理工艺
JP2007136365A (ja) 粒状微生物汚泥生成方法
JP2020006341A (ja) 汚水処理方法および装置
US6767462B2 (en) Apparatus and method for purifying wastewater using back overflowed sludge
JP4409532B2 (ja) 畜産廃水及び糞尿等のような高濃度の窒素を含む汚廃水の処理装置及びその処理方法
JP2003033796A (ja) 生物脱窒方法
KR100683914B1 (ko) 연속 회분식 하수처리장치 및 이를 이용한 하수처리방법
KR100889377B1 (ko) 혐기성 및 호기성 반응처리법이 적용된 폐수처리장치
EP2049443B1 (en) A method and apparatus for simultaneous clarification and endogenous post denitrification
CN106430861A (zh) 一种高效的mbbr污水处理装置及其污水处理工艺
US7485231B2 (en) Activated sludge process using downflow sludge blanket filtration
CN106007176A (zh) 一种高温、高硬度、高cod、氨氮的污水处理***及工艺
KR101817471B1 (ko) 하폐수 고도처리시스템
US7056438B2 (en) Flood and drain wastewater treatment system and associated methods
KR20040079111A (ko) 연속유입 및 간헐배출식 하ㆍ폐수 처리장치 및 그 방법
CN106673306A (zh) 一种高浓度难降解含氨有机废水的处理方法
JPH09253687A (ja) 排水の嫌気・好気処理装置
CN108394996B (zh) 一种活性污泥一体化污水处理装置
KR101032068B1 (ko) 고효율 회분식 공정을 이용한 하.폐수 처리 장치 및 방법
CN105417694A (zh) 废水后置深度生物反硝化处理装置及其处理方法
JP3807945B2 (ja) 有機性廃水の処理方法及び装置
RU2170710C1 (ru) Способ биологической очистки бытовых и близких к ним по составу производственных сточных вод от органических соединений и взвешенных веществ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120410

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4975541

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420

Year of fee payment: 3