JP4932221B2 - 使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法 - Google Patents

使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法 Download PDF

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Description

本発明は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAということがある)を製造したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出す方法に関する。
近年、有機合成反応における触媒としてイオン交換樹脂を用いることが積極的に研究され、該イオン交換樹脂を用いた種々の反応が工業的に実用化されている。これは、通常の化学薬品を触媒として用いた場合、反応混合物からの触媒除去などの後処理が煩雑であるのに対し、イオン交換樹脂を触媒として用いる場合、反応混合物の後処理が容易であるなどの利点を有するからである。特に、粒状イオン交換樹脂を反応器に充填し、これに原料を連続的に供給して反応させる固定床連続反応形式は、後処理が極めて簡単で有利である。このようなイオン交換樹脂を触媒として用いた例としては、ビスフェノールAの製造がある。このビスフェノールAは、ポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹脂などのエンジニアリングプラスチック若しくはエポキシ樹脂などの原料として重要な化合物であることが知られており、近年その需要はますます増大する傾向にある。ビスフェノールAは、通常スルフォン酸型陽イオン交換樹脂触媒の存在下にアセトンとフェノールとを50〜90℃で接触させることにより製造される。スルフォン酸型陽イオン交換樹脂は、経時的に、又は、一時的に活性が低下し、その活性が経済的にビスフェノールAを生産することができる程度以下になった場合に交換が必要となる。
このスルフォン酸型陽イオン交換樹脂における活性低下の原因としては、触媒活性点であるスルフォン酸基の加水分解による脱離がある(例えば、非特許文献1参照)が、これ以外にも金属イオン及び含窒素化合物によるスルフォン酸基の被毒や、反応副生物のイオン交換樹脂内の堆積等が考えられる。
触媒活性が低下した場合には反応器より触媒を抜き出すことが必要になるが、通常反応器内にはビスフェノールA及びフェノールを含有する反応混合物が存在し、抜き出し作業者の安全衛生上の問題を考慮しなければならないほか、反応混合物が抜き出し作業中に外気温まで冷却されると固化し、粒子状のイオン交換樹脂の流動性が著しく低下して抜き出し作業が困難になる。ちなみにフェノールの許容濃度は、5ppmである。また、廃触媒の抜き出しは、反応器上部からのバキュウムカーによる抜き出し等によって実施される。
一般的に、イオン交換樹脂は、粒子径0.2〜1.5mmの球状体であり、基本構造はスチレン基準で2〜6質量%のジビニルベンゼンで架橋したスチレンポリマーである。そして、このイオン交換樹脂は、単独では流動性が悪く、特許文献1に記載されているように、水に分散させたスラリー状態で移送することが一般に行われているが、ビスフェノールAの製造で使用したイオン交換樹脂触媒を水スラリーとした場合には、イオン交換樹脂が水を吸収して膨潤するため、その容量が増加して処理費用が嵩むばかりでなく、多量に発生する含フェノール排水の処理も容易ではなくなるので、反応外へ抜き出す排水量を最小限にすることが望ましい。
特許文献2には、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造触媒として使用したイオン交換樹脂において、イオン交換樹脂を廃棄するに先立って、有機化合物の付着したイオン交換樹脂から、該有機化合物を除去するに当たり、前記イオン交換樹脂に水及び/または水蒸気を接触させることを特徴とするイオン交換樹脂の洗浄方法が開示されている。
しかしながら、水を用いて使用済みの触媒を処理する場合には、許容フェノール濃度の5ppm以下に到達するまでに必要な洗浄水の量が多くなり、したがって、洗浄時間が長くなって、環境上好ましくない排水の量が多くなる。また、水蒸気を用いて使用済みの触媒を処理する場合には、スチームで処理した後の該触媒が高温になっており、抜き出し作業時の火傷等を考慮する必要があり、作業環境上問題がある。さらに、実装置において、長期間使用した廃触媒は、該触媒中に残存する反応重質物によって、所々にブロッキングを起こしており、これをほぐすための対応が必要である。また、ブロッキングした廃触媒は、水洗浄によるフェノール除去が困難で多量の洗浄水を必要とし、長時間の洗浄が必要になるとともに、該廃触媒中のフェノールが水に置き換わることにより、該廃触媒が膨潤し、環境上好ましくない廃触媒の量が増加し、廃触媒の処理費用が増加するといった問題点がある。
Ind. Eng. Chem. Res. 1994, 33, 592-599) 特開平4−16243号公報 特許第3425772号明細書
本発明は、上記のような状況下における問題点を解決するためになされたもので、ビスフェノールAの製造に使用した触媒の処理を安全に行なうことができ、触媒の洗浄に要する洗浄水の量と洗浄時間を低減し、使用済み触媒中に含まれる水分を蒸発、除去することにより該触媒の容量を低減するとともに、該触媒の反応器からの抜き出し時間を短縮することで作業効率が向上した使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた。その結果、ビスフェノールAの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、特定の工程を施すことにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、
(A)当該固定床反応器中の反応液をフェノールで置換した後、通水してフェノールを水で置換する工程、
(B)一時的に通水を停止し、当該固定床反応器の下部から、不活性ガスを間歇的にバブリングさせ、触媒と水とを攪拌して、触媒を洗浄した後、再度通水する工程、
を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出すことを特徴とする使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(2)2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、
(A)当該固定床反応器中の反応液をフェノールで置換した後、通水してフェノールを水で置換する工程、
(C)当該固定床反応器の上部から不活性ガス若しくは空気を通気して、当該反応器の下部から洗浄廃水を抜くとともに、触媒中の水を蒸発、除去する工程、
を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出すことを特徴とする使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(3)2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、
(A)当該固定床反応器中の反応液をフェノールで置換した後、通水してフェノールを水で置換する工程、
(B)一時的に通水を停止し、当該固定床反応器の下部から、不活性ガスを間歇的にバブリングさせ、触媒と水とを攪拌して、触媒を洗浄した後、再度通水する工程、
(C)当該固定床反応器の上部から不活性ガス若しくは空気を通気して、当該反応器の下部から洗浄廃水を抜くとともに、触媒中の水を蒸発、除去する工程、
を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出すことを特徴とする使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(4)吸引操作により、触媒を固定床反応器から抜き出す上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(5)不活性ガスが窒素ガスである上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(6)(A)工程及び/又は(B)工程における通水量が、通水量/イオン交換樹脂触媒量比(体積比)で1〜5である上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(7)(B)工程における不活性ガスの空塔速度が20〜80m/hrである上記(1)又は(3)に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(8)(B)工程における不活性ガスの通気時間が10〜120分である上記(1)又は(3)に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(9)(C)工程における不活性ガス若しくは空気の通気量が、触媒量に対して2〜1000倍(体積比)である上記(2)又(3)に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
(10)(B)工程における不活性ガスによるバブリング時に、反応器内の液層高さを触媒充填高さの1.2倍以上とする上記(1)又は(3)に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法、
である。
本発明によれば、水による洗浄操作により、安全上好ましくないフェノールが使用済み触媒中に含まれなくなるので、使用済み触媒の処理を安全に行なうことができ、水洗浄中に不活性ガスによるバブリング操作を行なうことにより、ブロッキングにより塊状となった触媒をほぐすと共に、触媒と水とが効率的に攪拌、接触することにより、洗浄水の使用量と洗浄時間とを削減することができ、洗浄時に発生する廃液の処理費用を低減することができる。また、不活性ガス又は空気の通気による乾燥操作により、使用済み触媒中に含まれる水分を蒸発、除去することで該触媒の量を低減することができ、且つ該触媒がさらさらの状態となり、反応器からの抜き出しが容易になり、作業効率の向上(抜き出し時間の短縮)及び処理費用を低減することができる。
本発明の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法においては、
(1)ビスフェノールAの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、下記の(A)工程及び(B)工程を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出す方法、
(2)ビスフェノールAの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、下記の(A)工程及び(C)工程を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出す方法、及び
(3)ビスフェノールAの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、下記の(A)工程、(B)工程及び(C)工程を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出す方法、
である。
本発明において、ビスフェノールAの製造に使用したイオン交換樹脂触媒としては、スルフォン酸系陽イオン交換樹脂が挙げられ、このスルフォン酸系陽イオン交換樹脂としては、スルフォン酸基を有する強酸性陽イオン交換樹脂であり、その具体例としては、スルフォン化スチレン・ジビニルベンゼンコポリマー、スルフォン化架橋スチレンポリマー、フェノールホルムアルデヒド−スルフォン酸樹脂及びベンゼンホルムアルデヒド−スルフォン酸樹脂等のスルフォン酸型イオン交換樹脂などを挙げることができ、これらイオン交換樹脂は固定床反応器に充填されている。
<(A)工程>
この工程は、当該固定床反応器中の反応液をフェノールで置換した後、通水してフェノールを水で置換する工程である。
フェノールでの置換は反応器の出口でビスフェノールAが検出されない状態になるまでフェノールを通液することにより行う。ビスフェノールAが検出されなくなった時点で、フェノールの通液を停止し、次いで水を反応器内に供給してフェノールを水で置換する操作を行なう。通水量は、通常、通水量/イオン交換樹脂触媒量比(体積比)で1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。この通水量/イオン交換樹脂触媒量比(体積比)が上記の範囲内であると洗浄が充分となる。
<(B)工程>
この工程は、一時的に通水を停止し、当該固定床反応器の下部から、不活性ガスを間歇的にバブリングさせ、触媒と水とを攪拌して、触媒を洗浄した後、再度通水する工程である。バブリングすることにより、触媒中に残存する反応重質物によって生じた塊状物をほぐすことができる。バブリング時間は、10〜120分程度が好ましく、より好ましくは10〜60分程度である。120分を超えてもバブリングの効果はほとんど変わらず、10分未満ではバブリングが不充分である。また、水の温度としては、10〜100℃程度が好ましい。
また、不活性ガスによるバブリング時に、反応器内の液層高さを触媒充填高さの1.2倍以上とすることが好ましい。反応器内の高さを触媒充填高さの1.2倍以上とすることにより、触媒層全体の攪拌、混合を十分に行なうことができる。
バブリングに用いる不活性ガスとしては、ヘリウムガス、アルゴンガス及び窒素ガス等が挙げられ、これらの中で窒素ガスが好ましい。バブリング時の空塔速度としては、20〜80m/hr程度が好ましく、30〜60m/hr程度がより好ましい。空塔速度が80m/hrを超えてもバブリング効果のさらなる向上が見られず、また、20m/hr未満ではバブリングの効果が乏しい。
バブリング後は、イオン交換樹脂触媒が完全に混合された状態に攪拌されているのが好ましい。バブリング終了後、再度通水を行なう。
<(C)工程>
この工程は、当該固定床反応器の上部から、不活性ガス若しくは空気を通気して当該反応器の下部から洗浄廃水を抜くとともに、触媒中の水分を蒸発、除去する工程である。
不活性ガス又は空気の通気量は、通気ガスの温度にもよるが、触媒量に対して20〜1000倍(体積比)程度が好ましい。通気量は、所望により変更することができる。
不活性ガス若しくは空気を通気することで触媒表面に付着した水分を除去することにより、触媒の流動性を向上させ、さらには、触媒内部の水分を除去することで廃触媒の質量を低減させることができる。触媒表面の水分を除去し、流動性の向上(触媒を抜き出しやすくする)だけを目的とするのであれば、該通気量は、触媒量20〜500倍(体積比)程度
で充分である。触媒の抜き出し易さの改善と、さらに、触媒内部の水分を除去し、廃触媒の質量を低減させるのであれば、通気量は、触媒量の200〜1000倍(体積比)程度が好ましい。
不活性ガス若しくは空気の通気温度は、20〜100℃が好ましい。該廃触媒乾燥用のガスは、加熱後反応器に導入してもよいし、反応器外部のトレース若しくはジャケットといった加熱装置(熱媒:温水、スチーム、電気)により加温してもよい。
この操作により、水分を含んで膨潤した触媒が乾燥して、その触媒粒子の粒径が小さくなるとともにさらさらの状態になり、触媒の抜き出しが容易となる。
イオン交換樹脂触媒の反応器からの抜き出しは、反応器に付設したノズル又はマンホール等から吸引操作で抜き出すことが好ましく、吸引手段としてはバキュームカー又はパワープロセッサー等により吸引する方法が好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって、なんら限定されるものではない。
実施例1、
イオン交換樹脂触媒(三菱化学株式会社製、ダイヤイオンSK−104H)45m3(水膨潤)を固定床反応器(内径4m、直胴部4m、1:2半楕円)に充填し、長時間の反応を行った。活性が低下したため反応を停止し、フェノールで反応器内をビスフェノールAが検出されなくなるまで洗浄した。その後、水を反応器一杯に張り込み、20℃の水を10m3/hrでアップフローで3時間通水した後、通水を一時的に停止し、一部、水を抜いて液面高さを触媒充填高さの1.7倍になるように調整し、反応器下部から常温の窒素ガスを500Nm3/hr(空塔速度:40m/hr)で20分間導入し、さらに20℃の水を10m3/hrでアップフローで6時間通水した。合計通水量/触媒比(体積比)は2であり、排水量は90m3であった。気相中のフェノール濃度は5ppmであった。抜き出した廃触媒にはフェノール臭は認められなかった。
実施例2
実施例1と同様にして行なった廃触媒に反応器上部より窒素ガスを400Nm3/hrで6時間(合計通ガス量/触媒量=53)通気して廃触媒を乾燥した。気相中のフェノール濃度は5ppmであった。抜き出された廃触媒にフェノール臭は認められなかった。該廃触媒は一般的に工場で使用されているバキュームカーで抜き出され、抜き出しに要した作業時間は3時間であり、廃触媒量(水膨潤状態)は44m3であり、排水量は90m3であった。
実施例3
実施例1と同様にして行なった廃触媒に反応器上部より窒素ガスを400Nm3/hrで48時間(合計通ガス量/触媒量=427)通気して廃触媒を乾燥した。気相中のフェノール濃度は5ppmであった。抜き出された廃触媒にフェノール臭は認められなかった。該廃触媒は一般的に工場で使用されているバキュウムカーで抜き出され、抜き出しに要した作業時間は2時間30分であり、廃触媒量(水膨潤状態)は36m3であり、排水量は90m3であった。
比較例1
窒素ガスによるバブリングを行なわない以外は実施例1と同様に行なった。気相中のフェノ−ル濃度は10ppmであり、抜き出された廃触媒にはわずかなフェノール臭気が認められた。
比較例2
バブリングを実施せず、通水時間を15時間とした以外は実施例1と同様に行なった。気相中のフェノール濃度は5ppmであった。抜き出された廃触媒にはフェノール臭気は認められなかった。該廃触媒はバキュウムカーで抜き出され、抜き出しに要した作業時間は5時間であり、廃触媒量(水膨潤状態)は45m3であった。合計通水量/触媒量(体積比)=3.3であり、排水量は150m3であった。

Claims (10)

  1. 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、
    (A)当該固定床反応器中の反応液をフェノールで置換した後、通水してフェノールを水で置換する工程、
    (B)一時的に通水を停止し、当該固定床反応器の下部から、不活性ガスを間歇的にバブリングさせ、触媒と水とを攪拌して、触媒を洗浄した後、再度通水する工程、
    を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出すことを特徴とする使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  2. 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、
    (A)当該固定床反応器中の反応液をフェノールで置換した後、通水してフェノールを水で置換する工程、
    (C)当該固定床反応器の上部から不活性ガス若しくは空気を通気して、当該反応器の下部から洗浄廃水を抜くとともに、触媒中の水を蒸発、除去する工程、
    を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出すことを特徴とする使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  3. 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造に使用したイオン交換樹脂触媒を固定床反応器から抜き出すに際し、
    (A)当該固定床反応器中の反応液をフェノールで置換した後、通水してフェノールを水で置換する工程、
    (B)一時的に通水を停止し、当該固定床反応器の下部から、不活性ガスを間歇的にバブリングさせ、触媒と水とを攪拌して、触媒を洗浄した後、再度通水する工程、
    (C)当該固定床反応器の上部から不活性ガス若しくは空気を通気して、当該反応器の下部から洗浄廃水を抜くとともに、触媒中の水を蒸発、除去する工程、
    を順次施した後、当該固定床反応器から触媒を抜き出すことを特徴とする使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  4. 吸引操作により、触媒を固定床反応器から抜き出す請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  5. 不活性ガスが窒素ガスである請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  6. (A)工程及び/又は(B)工程における通水量が、通水量/イオン交換樹脂触媒量比(体積比)で1〜5である請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  7. (B)工程における不活性ガスの空塔速度が20〜80m/hrである請求項1又は3に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  8. (B)工程における不活性ガスの通気時間が10〜120分である請求項1又は3に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  9. (C)工程における不活性ガス若しくは空気の通気量が、触媒量に対して2〜1000倍(体積比)である請求項2又3に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
  10. 不活性ガスを用いたバブリング時に、反応器内の液層高さを触媒充填高さの1.2倍以上とする請求項1又は3に記載の使用済みイオン交換樹脂触媒の抜出方法。
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