JP4854413B2 - トナー分級装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、またはトナージェット方式記録法の如き画像形成方法に用いられるトナーの製造装置及び製造方法に関する。
電子写真法の如き画像形成方法においては、静電荷像を現像するためのトナーが使用される。トナーの製造法としては粉砕法および重合法に大別され、簡便かつポピュラーな製造方法としては粉砕法が挙げられる。この粉砕法による一般的な製造方法としては、転写材に定着させるための結着樹脂、トナーとしての色味を出させる着色剤が使用され、必要に応じてトナー粒子に電荷を付与させるための荷電制御剤、トナー自身に搬送性などを付与するための磁性材料や、離型剤、流動性付与剤などの添加剤を加えて混合し、溶融混練して冷却固化した後、混練物を粉砕手段により微細化し、分級手段により所望の粒度分布に分級したり、更に流動化剤などを添加したりして、画像形成に供するトナーとしている。また、二成分現像方法に用いるトナーの場合には、各種磁性キャリアと上記トナーとを混合した後、画像形成に供する。
近年、高速印字のためにトナー材料として、低融点樹脂そして高解像度を得るために小粒径で離型剤、典型的にはWaxを含有したトナーが増えてきており、トナーの粉砕や分級の際にトナー粒子界面に現れまたはトナー粒子より脱離し、遊離するWaxの低分子量、低融点の性質によってベタ付きが発生し、製造機械内への付着が問題となってきている。
図1は、微粉体製造システム(トナー製造システム)の一例を示すブロック図である。このシステムでは、原料を粉砕する粉砕手段と、粉砕された原料を粒度分級する分級手段を備えている。
図1のシステムでは、分級手段(832)は、粉砕手段(831)により粉砕された原料を、規定粒度よりも大きい粒度の粗粉と、規定粒度内の中粉(製品)と、規定粒度よりも小さい粒度の微粉とに粒度分級する。粗粉は粉砕手段(831)により再粉砕され、再び分級手段(832)に供給される。微粉は回収されて原料混合工程へと戻される。粉砕手段には、公知の気流式粉砕機や機械式粉砕機等が使用される。また、分級手段には後述する多分割気流式分級機や鉛直軸式の空気分流機公知の各種分級機が使用される。
トナー分級装置は、羽根車型でない分級装置と、羽根車型の分級装置とに分けることができるが、本発明は、後者の羽根車型のトナー分級装置に効果的に適用することができる。羽根車型のトナー分級装置には、例えば特許文献1の特開平10−118571号公報あるいは特許文献2の特開2001−104888号公報に開示されている機械的遠心力型風力分級機(通称TSP(トナーセパレータ))や、特許文献3の特開2001−293438号公報あるいは特許文献4の特願2005−216675号明細書及び図面に開示されているTTSP(タンデムトナーセパレータ)と称される風力分級機が含まれる。前者のTSP分級機は、回転するロータに設けられた羽根による遠心力(粗粉収集・取り出し)とファン吸引力による求心力(したがって、回転軸周辺部から微粉収集・取り出し)との均衡によって分級を行うものであり、後者のTTSP分級機は、1つのケーシング内で片側を支承されていてモータで駆動可能な2つの羽根車型分級ロータを有し、同軸上の該各分級ロータが、その軸方向の第1の端部において閉じられたカバー円板を有し、且つその軸方向の第2の端部において微粒物若しくは中粒物の取り出し機構を有し、各分級ロータの互いに向き合う端部間において、分級ロータの両方の第1の端部は端面が互いに向き合うように配置されていて、軸方向に微小な流動空間を形成している軸方向に微小な流動空間を形成しているものである。
ところで、近年、高画質の要請から、現像、転写工程でドット変動が少ないためにドット再現性に優れる粒径分布がシャープなトナーが求められている。このため、製造装置として、4μm以下のトナーを精度良く分級し、5μm以上成分のトナーを高い収率で得ることができる装置が求められている。
また、近年では特に次のような要請により、付着、融着し易いトナーが用いられている。すなわち、(1)消費エネルギー低減の観点から、トナーの低温定着化。(2)カラートナーにおいては、混色性の要請から低軟化点のバインダー樹脂が使用される。(3)オイルレス定着に対応した、離型剤を含有したトナーが求められている。
これらのトナーは粉砕機、分級機、混合機の内部で付着、融着を生じやすい。特に離型剤含有トナーは、トナー付着、トナー融着が顕著で問題が大きく、粉砕機、分級機においては、トナー付着の進行、トナー固着の進行はトナーの生産性を低下させてしまい、また、トナー凝集塊の脱離が、分級機稼働中において含塵濃度の脈動の原因となって分級精度を低下させてしまう。また、混合機においては、固着したトナーの混入が製品の品質を低下させ画質低下につながる。
上記不都合は、前述のTTSPで顕著である。TTSPまたはTSPは分級精度に優れるが、回転子と固定子によって分級された製品出口部が狭いため、トナー付着、トナー融着による排出性が問題であった。
TTSPまたはTSPにおける、連続稼働時のトナー付着、トナー固着による製品排出性悪化の主たるものとして、次のようなものがある。
1.)分級ロータの場合、狭キャップのため、外周面に固着が発生し、固着物が脱離して粗粒側(製品側)に混入する。
2.)分級室の場合、トナー付着によりトナーの滞留時間が不安定になり分級精度が低下する。
3.)粗粒(製品)排出口の場合、付着が進行すると排出ができなくなり、分級ロータ過負荷による稼働停止。
4.)粗粒物−排出リングの場合、付着トナーが堆積して、融着が発生し稼働停止となる。
5.)渦巻部材の場合、付着トナーが堆積して、流入空気風量低下による分級精度が低下し、稼働停止となる。
このような付着を防止する技術としては、特許文献2に開示の技術が既に知られている。特許文献2には、フッ素樹脂他の手法によるコーティングにより付着を防止することが開示されている。
この他、特許文献5の特開平11−197607号公報には、慣性式分級機において、分級点を決定する分級エッジの表面が、金属溶射後、フッ素化合物処理を施すことによって被覆された複合表面処理層を有しているこの分級機による電子写真用トナーの製造方法が開示されている。
しかし、前記特許文献2あるいは特許文献5の炭化クロムを含有するクロム合金やフッ素化合物は、金属(母材)に比べて抵抗値が高く、粉体との摩擦帯電により、機器内面に付着が少ずつ進行し、融着防止効果が低下してしまうという難点があった。またコーティング面の強度も十分ではなく、長時間使用後は、分解して剥離し再度コーティングする必要があるという問題もあった。
特開平10−118571号公報 特開2001−104888号公報 特開2001−293438号公報 特願2005−216675号明細書及び図面 特開平11−197607号公報
したがって、本発明の目的は、機械的遠心力型風力分級機(TSP;トナーセパレータやTTSP;タンデムトナーセパレータ)の風力分級機における上記の問題点を解決し、長期にわたって該機械的遠心力型風力分級機を含むトナー製造設備機内にトナー付着がなく、安定した分級粒度の確保ができ、トナーを高処理量かつ高収率で生産できるトナーの製造設備、製造方法を提供することにある。
本発明では、電子写真トナー製造用等に用いるトナー分級装置において、分級装置の出口配管の引圧を分級機内圧よりもマイナス側へ低くすることで、排出管での付着がなくなり、結果、装置内にトナー付着がなく安定した分級粒度を確保しての長期稼働が可能になる。ここでの分級装置には、分級ロータ及び分級ロータを収容した1つの分級室を1つまたは2つの同軸に配置された分級室を含み構成されたものも含まれる。
分級装置の出口配管の引圧を分級機内圧よりもマイナス側へ低くする手段としては、出口配管にホース等を接続し吸引することで排出管内の引圧が高まり、分級機内で分級されたトナーがスムーズに出口配管に排出されることで、トナー付着防止に良好な結果が効率的に得られる。
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「羽根車型のトナー分級装置であって、分級機の分級製品トナー出口に接続される出口配管、該出口配管の下流側に配置された排出バルブ、分級機の微粉排出口に接続される微粉排出配管及び、吸引ホースを有し、該吸引ホースは、出口配管の排出バルブよりも上流側の側壁に一端が接続され、他端が吸引手段に接続されており、分級機稼動時に、前記出口配管の排出バルブよりも上流側領域と分級機の分級製品トナー出口とのマイナス静圧の関係が、出口配管内圧>分級製品トナー出口内圧、の関係になるように維持されるトナー分級装置」、
)「前記分級機内の微粉排出室に通じる微粉排出配管を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする前記第(1)項に記載のトナー分級装置」、
)「前記分級機の原料投入口を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載のトナー分級装置」、
)「前記吸引ホースと出口配管との接続状態は、少なくとも吸引部の向きが製品排出側に接続されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のトナー分級装置」、
)「前記吸引ホースの内径がφ2〜φ30mmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のトナー分級装置」、
)「前記吸引ホースに流量調整弁を具備し分級機出口内圧に対し出口配管内圧が−1〜−20Kpa引圧であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載のトナー分級装置」により達成される。
また、上記課題は、本発明の()「羽根車型のトナー分級装置を用いた分級工程を有するトナー製造方法であって、前記羽根車型の分級装置は、分級機の分級製品トナー出口に接続される出口配管、該出口配管の下流側に配置された排出バルブ、分級機の微粉排出口に接続される微粉排出配管及び、吸引ホースを有し、該吸引ホースは、出口配管の排出バルブよりも上流側の側壁に一端が接続され、他端が吸引手段に接続されており、分級機稼動時に、前記出口配管の排出バルブよりも上流側領域と分級機の分級製品トナー出口とのマイナス静圧の関係が、出口配管内圧>分級製品トナー出口内圧、の関係になるように維持されるトナー分級装置であること特徴とするトナー製造方法」、
)「前記分級機内の微粉排出室に通じる微粉排出配管を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする前記第(7)項に記載のトナー製造方法」、
)「前記分級機の原料投入口を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする前記第(7)項または第(8)項に記載のトナー製造方法」、
10)「前記吸引ホースと出口配管との接続状態は、少なくとも吸引部の向きが製品排出側に接続されていることを特徴とする前記第(7)項乃至第(9)項のいずれかに記載のトナー製造方法」、
11)「前記吸引ホースの内径がφ2〜φ30mmであることを特徴とする前記第(7)項乃至第(10)項のいずれかに記載のトナー製造方法」、
12)「前記吸引ホースに流量調整弁を具備し分級機出口内圧に対し出口配管内圧が−1〜−20Kpa引圧であることを特徴とする前記第(7)項乃至第(11)項のいずれかに記載のトナー製造方法」により達成される。
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明による分級装置を用いて、装置内にトナー付着がなく、安定した分級粒度の確保ができることが判った。本発明は、長期にわたって装置内にトナー付着がなく、分級粒度の確保等、安定して所望処理ができトナーを高処理量かつ高収率で生産できるトナーの製造設備が提供される。
そして、本発明のトナー製造方法は、本発明に係る製造装置部分で、高品位な処理が行える結果、より高性能のトナーが安定して製造できる。また、当該装置部分でのメンテナンスの省力化ができコスト低減につながるという極めて優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に従って説明する。図2は、本発明に係る機械的遠心力型風力分級機(TSP;トナーセパレータ)の実施形態の概略構成を示す一部破断斜視図、図3〜図8は本発明に係るTTSP(タンデムトナーセパレータ)型のトナー分級機の実施形態の構成を示す図で、うち、図3、図4は同TTSP型トナー分級機の概略構成を示す一部破断斜視図、図5は、同TTSP型トナー分級機全体の内部構造を示す斜視図で、図6は同TTSP型トナー分級機の内部構造を示す一部破図で、図7は同分級機の場合の本発明の特徴部の1例を示す拡大断面図、図8は本発明の他の特徴部の1例を示す詳細図である。
[第1実施形態;TSP]
図2の機械的遠心力型風力トナー分級機(TSP;トナーセパレータ)は、特許文献2の特開2001−104888号公報にも判り易く開示されているような基本構造を有するものであるので、この特許文献2の説明に準拠して、この型の分級機の場合の本発明の要部構造を説明する(図中の各符号(601〜)は下2桁を〔特許文献2〕での符号に対応させて付してある)。先に記述したように、この型のトナー分級機は、回転するロータに設けられた羽根による遠心力とファン吸引力による求心力との均衡によって分級を行う。
この鉛直軸式の空気分級機は、ケーシング(601)と、ケーシング(601)内部の上方に収納された円筒状の分級ロータ(602)と、分級ロータ(602)の下方において垂直に配置された円筒状の駆動軸(603)と、駆動軸(603)の上端と分級ロータ(602)の下端を結合し分級ロータ(602)の下端を垂直に支持する分級ロータ支持部材(604)と、分級ロータ(602)の外周面に対して分級ロータ(602)の半径方向外側に間隔をおいて同軸状に配置された案内羽根環(605)とを備えている。分級ロータ(602)は、頂壁としての分配円板(606)と、この分配円板(606)に対して垂直下方に間隔をおいて配置された底壁としてのカバー円板(607)と、分配円板(606)とカバー円板(607)の周縁部間に配置された分級羽根環(608)とからなっている。この鉛直軸式の空気分級機においては、掃除を容易にするために、分配円板(606)、カバー円板(607)、及び分級羽根環(608)は、ネジ等によって、分解できるように固定されているが、溶接等により分解できないように固定するようにしてもよい。分配円板(606)は、回転すると、ケーシングカバー(614)に設けられた原料投入口(615)を介して投入される被分級原料(原料トナー粉)を全周に亘って均一に分配するように形成されている。分配円板(606)の中心部には、ネジ(611)の取り付け及び取り外しのための工具を挿入する孔(606a)が設けられ、孔(606a)の内周面にはネジ溝が刻設されており、キャップ要のネジ(609)が螺着されている。
分級羽根環(608)は、分級円板(606)及びカバー円板(607)の周縁部に沿って等間隔をおいて環状に配列された垂直方向に伸びる複数個の分級羽根によって構成され、その横断面形状及び向きは、同図(B)〜(E)に示されるように、互いに隣接する二つの分級羽根(608a)、(608b)間に形成されるスリット状の間隙(S)の横断面形状が、分級空気の流れに適した形状となるように設定されている。
カバー円板(607)の中心部には、貫通孔(610)が設けられており、その周囲のカバー円板(607)下面に分級ロータ支持部材(604)が固定されている。分級ロータ支持部材(604)はネジ(611)によって駆動軸(603)の上端に取り外し可能に固定されている。分級ロータ支持部材(604)は、円形の天板(623)とこの天板(623)に対して垂直下方に伸びる複数個の間隔ウエブ(625)とからなっている。
天板(623)の上面の周縁部には、周方向に等間隔をおいて配置された複数個のネジ孔が設けられており、天板(623)は、このネジ孔に螺合するネジ(不図示)を介して分級ロータ(602)の下面に取り外し可能に固定されている。天板(623)には、円形の貫通孔(626)が同心状に形成されており、この貫通孔(626)と分級ロータ(602)のカバー円板(607)に形成された貫通孔(610)によって、分級ロータ支持部材(604)の内部と分級ロータ(602)の内部が連通した状態となっている。貫通孔(610)の径は、貫通孔(626)の径よりも小さくなっており、これによって絞り作用を有する遮蔽部が形成される。
これによって、分級ロータ(602)内部の空気が分級ロータ支持部材(604)に流れこみにくくなり、分級ロータ(602)内部の空気密度が幾分高くなるため、分級ロータ(602)内部に流れ込もうとする分級空気の流れが抑制され、粗粉トナーが分級ロータ(602)内部に流れ込みにくくなる。また、分級ロータ支持部材(604)内部に流れ込む空気が加速されるため、分級ロータ支持部材(604)内部の微粉の排出が促進される。
間隔ウエブ(625)は天板(623)及び底板(624)の周縁部に沿って等間隔をおいて環状に配列されており、その横断面形状及び向きは、互いに隣接する二つの間隔ウエブ(625)、(625)間に形成されるスリット状の間隙の横断面形状が、分級ロータ支持部材(604)から排出される空気の流れに適した形状となるように、例えば図2(B)〜(E)に示すような分級羽根(608a)の横断面形状に対応した形状になっている。
なお、間隔ウエブ(625)、(625)間に形成される間隙の、分級ロータ支持部材(604)の周壁の外周面に対する開口率は20%以上であることが好ましいとされている。また、この開口率は、分級ロータ(602)の外周面における分級羽根環(608)、(608)間の間隙の開口率以上であることが好ましい。また、駆動軸(603)は下端側で中心線まわりに回転可能に支持されており、下端部は駆動モータ(不図示)の回転軸に連結されている。
案内羽根環(605)は、分級ロータ(602)の外周面の周方向と平行な方向に等間隔をおいて環状に配列され、ケーシング(601)に固定された複数個の垂直方向に延びる案内羽根によって構成されている。案内羽根の横断面形状及び向きは、互いに隣接する二つの案内羽根間に形成されるスリット状の間隙の横断面形状が分級空気の流れに適した形状となるように、例えば図2(B)〜(E)に示すような分級羽根(608a)の横断面形状に対応した形状になっている。
ケーシング(601)は上面に分級ロータ(602)を挿脱するための開口部(613)を有し、この開口部(613)にはケーシングカバー(614)が取り外し可能に取り付けられている。ケーシングカバー(614)の中心部には原料投入口(615)が設けられている。ケーシング(601)の内部には、案内羽根環(605)の外側に同軸状に配置された環状の分級空気供給室(616)と、分級ロータ(602)の下方において駆動軸(603)と同軸状に配置された環状の微粉排出室(617)と、微粉排出室(617)の外側に駆動軸(603)と同軸状に配置された環状の粗粉トナー排出室(618)とが設けられている。
分級空気供給室(616)は内周面が開口した断面矩形状のもので、案内羽根環(605)を構成する複数個の案内羽根間の間隙を介して分級空間(612)に連通している。分級空気供給室(616)には外部から分級空気を取り入れるための分級空気供給管(619)が連通接続されている。
微粉排出室(617)は、分級ロータ支持部材(604)に設けられた間隔ウェブ(625)及びカバー円板(607)に設けられた貫通孔(610)を介して分級ロータ(602)内部と連通している。微粉排出室(617)には、内部の微粉を外部に排出するための微粉出口としての微粉排出管(660)が連通接続されている。
粗粉トナー排出室(618)は分級空間(612)の下側に位置し、分級空間(612)の下端に連通している。粗粉トナー排出室(618)には、内部の粗粉トナーを外部に排出するための粗粉トナー出口としての粗粉トナー排出管(621)が連通接続されている。
分級ロータ(602)の下面とケーシング(601)の間にはシール部(622)が設けられている。このシール部(622)は、カバー円板(607)の下面周縁部全周部分と、これと同心状に対面するケーシング(601)の上面環状部分とによって構成され、これらの間には微小な間隙が形成されている。このシール部(622)によって、微粉排出室(617)が分級空間(612)及び粗粉トナー排出室(618)に対してシールされた状態になっている。
分級空間(612)の内部には、分級空間(612)内部における被分級物の滞留時間と凝集を制御するための螺旋状の渦巻部材(627)が分級ロータ(602)と同軸状に配置されている。渦巻部材(627)は帯状の部材を螺旋状に形成したもので、案内羽根環5の内周部に固定され、分級空間(612)の高さ方向のほぼ全長にわたって延びている。渦巻部材(627)の内周部と分級羽根環(608)の外周部の間には微小な間隙が形成されている。
渦巻部材(627)の勾配を選択することによって被分級物の滞留時間を調節することができる。即ち、勾配を大きくすると滞留時間が短くなり、勾配を小さくすると滞留時間が長くなる。
また、渦巻部材(627)の勾配を分級羽根環(608)の高さ方向に種々変化させることもできる。このようにすると、被分級物の滞留時間が分級羽根環(608)の高さ方向に種々調節されることになる。例えば、分級羽根環(608)の上部に対向する部位では勾配を大きくして被分級物を迅速に引き入れるようにし、分級羽根環(608)の高さ方向中央部に対向する部位では、勾配を小さくして被分級物の滞留時間を長くするようにし、分級羽根環(608)の下部に対向する部位では勾配を大きくして被分級物が迅速に排出されるようにする。
被分級物の凝集の制御は渦巻部材(627)の数を変化させることによって行うことができる。なお、渦巻部材(627)は必ずしも分級羽根の高さ方向全長にわたって延びている必要はなく、分級羽根の高さ方向の一部に設けるようにしてもよい。
粗粉トナー排出室(618)内部には、環状の粗粉トナー排出用部材(628)が同心状に設けられている。粗粉トナー排出用部材(628)は、粗粉トナー排出室(218)の内側側面及び底面に沿うように形成された断面L字形のもので、その上端は分級ロータ(602)のカバー円板(607)に固定されていて、分級ロータ(602)と一体的に回転する。これによって、粗粉排出室(218)内部の粗粉トナーが流動化して粗粉トナー排出室(218)からの排出が促進される。
粗粉トナー排出室(618)の内側側面及び底面と粗粉トナー排出用部材(628)の間には、後述する洗浄用空気が通るための間隙が形成されている。なお、粗粉トナー排出用部材(628)は、必ずしも粗粉トナー排出室(618)の全周にわたって存在するように環状に形成される必要は無く、粗粉トナー排出室(618)の周方向の一部にのみ存在するように形成してもよい。また、形状も上記形状に限定されるものではない。
ケーシング(601)には、分級ロータ(602)の下面との間に形成された間隙に洗浄用空気を導入するための空気通路(629)が形成されている。空気通路(619)の上端は分級ロータ(602)の下面とケーシング(601)の間に形成された環状の空気室(C)に連通しており、空気室(C)に供給された洗浄用空気は分級ロータ(602)の下面とケーシング(601)の間の微小な間隙を通って粗粉排出室(618)に流入し、さらに粗粉排出用部材(628)と粗粉排出室(618)の間の間隙を通って粗粉排出管(621)に流入し、外部に排出される。これによって、粗粉排出室(618)の内側側面及び底面と粗粉排出用部材(628)の間の粗粉を除去することができる。
上記洗浄用空気は分級ロータ(602)の下面とケーシング(601)の間の微小な間隙を通って微粉トナー排出室(617)にも流入するので、この間隙における微粉トナーの詰まりや付着を防止することができる。また、粗粉トナー排出室(618)内部の上方には円筒状の押さえリング(630)が同軸状に配置されており、この押さえリング(630)はケーシング(601)に固定されている。この押さえリング(630)によって粗粉トナー排出室(618)内部の粗粉トナーが分級空間(612)内に逆流するのが防止される。
この分級機の作用について説明する。分級空気室(616)には分級空気供給管(619)を介して分級空気が供給されており、この分級空気は案内羽根環(605)に形成された間隙を介して分級空間(612)内に噴出し、分級羽根環(608)に形成された間隙を介して、回転している分級ロータ(602)内部に流れ込んでいる。原料投入口(615)を介して投入された被分級物トナーは分級ロータ(602)の分配円板(606)によって全周方向に分散し、分級空間(612)内に流れ込む。
分級空間(612)内に流れ込んだ被分級物トナーは渦巻部材(627)の上面に沿って下方に移動してゆく。そして、被分級粗トナーが分級空間(612)内を通過する間に粒径の小さいトナー微粉は分級空気流に乗って分級ロータ(602)内部に流れ込み、分級空気流とともに軸方向下方に変向され、カバー円板(607)に形成された貫通孔(610)を介して分級ロータ支持部材(604)内部に流れ込む。そして、この微粉トナーは間隔ウエブ(625)、(625)間の間隙を介して微粉トナー排出室(617)内部に流れ込み、微粉トナー排出管(660)を介して外部に排出される。
一方、分級空間(612)内で分級空気流に乗らなかった粗粉トナーは渦巻部材(627)に沿って分級空間(612)内を下降し、粗粉トナー排出室(618)によって受け止められる。そして、この粗粉トナーは粗粉排出用部材(628)によって流動化され、粗粉トナー排出管(621)を介して外部に排出される。
しかし、分級ロータ支持部材(604)内部に流れ込む空気の加速は充分とはいえず、そのため、分級ロータ支持部材(604)内部の微粉の排出促進も充分ではない。
[第2実施形態;TTSP(その1)]
次に、上記のように、例えば通称TTSP(タンデムトナーセパレータ)と称される羽根車型の分級機が知られており、図3、図4にこの型の分級機の場合の本発明の1例を示す。この図3、図4の遠心力型風力トナー分級機(TTSP)は、特許文献3の特開2001−293438号公報にも判り易く開示されているような基本構造を有するものであるので、この特許文献3の説明に準拠して、この型の分級機の場合の本発明を、要部構造を中心に説明する。
先に説明しように、図3、図4に示される分級機TTSPは、一つのケーシング内で同軸上に複数の羽根車型ロータを有し、各分級ロータは回転数を互いに同じか或いは異ならせて接待可能であり、その各分級ロータに対応した複数段の分級が同時に行なえ、また、各分級ロータの互いに向き合う端部間において、軸方向に微小な流動空間を形成しているものである。
図3の分級機(1)は、分割可能でかつ蝶番(2)を介して旋回可能なケーシングからなっており、このケーシングは、上方のケーシング半部(3)と、下方のケーシング半部(4)とを有していて、それぞれ分級ロータ(5)、分級ロータ(9)を収容している。同図ではケーシング半部が閉じた状態を示しており、図4ではケーシング半部同士が開いた状態を示している。分級ロータ(5)は、上方のケーシング半部(3)内で、その駆動軸(7)が軸受部(6)内に回転可能に嵌合されている。分級ロータ(5)の駆動は駆動モータ(8)によって行なわれ、この駆動モータ(8)は駆動軸(7)を介して分級ロータ(5)と接続されている。
同様にして、上方のケーシング半部(3)と同軸上に対照的に向き合っている下方のケーシング半部(4)において、分級ロータ(9)は、その駆動軸(10)が軸受部(11)内に回転可能に嵌合されている。分級ロータ(9)の駆動は駆動モータ(12)によって行なわれ、この駆動モータ(12)は駆動軸(10)を介して分級ロータ(9)と接続されている。
各分級ロータ(5)および(9)は、片側を支承されている分級ロータであり、それぞれの駆動軸(7)および(10)、微粒子トナー取出室(14)および(13)、並びに軸受部(6)及び(11)は、同一の側に閉じたカバー円板(16)及び(15)を有している。分級ロータ(5)及び(9)の軸方向外方側にはそれぞれ粗粒物−排出リング(セントリフューガルリング)(28)及び(29)が配設されている(図5参照)。
分級ロータ(5)の上側には、短管(17)が配置されており、この短管(17)を介して、分級される原料トナー(T)が円周範囲の1つの箇所から投入される。粗粒物のための出口短管(粗粒排出口)(18)は、分級ロータ(9)の下側に配置されている。符号(13),(14)は軸方向外方上下にそれぞれ設けられた微粉排出口である。分級空気の供給は、分級ロータ(5)及び(9)の円周において、両方の接線方向側に開口した分級空気供給部(19)及び(20)を介して行われる。
分級ロータ(5)及び(9)は、分級機(1)内で同軸上に対照的に向き合って配置されており、それぞれのカバー円板(16)及び(15)は間隔をおいて互いに平行な平面内にある。この状態で、分級ロータ(5)及び(9)は同方向に回転する。そして、分級ロータ(5)及び(9)の回転数を同一に調整することにより、微粒物と粗粒物とに分級することができる。さらに、分級ロータ(5)及び(9)の回転数を異ならせて調整することにより、例えば微粒物取り出し室(14)からは微粒物を、微粒物取り出し室(13)からは中粒物を、そして出口短管(18)からは粗粒物を、それぞれ取り出すことができる。なお、分級ロータ(5)及び(9)が互いに逆方向に回転する構成とすることもできる。上記カバー円板(16)及び(15)の間には流動空間(B)が形成されている。
この分級機(1)は、各分級ロータ(5),(9)の外周面に接する円筒状の分級空間(分級室)(26)内には分級ロータ外周面から半径方向外側に間隔をおいて分級ロータ(5)(9)と同軸状に配置された円環状部材(ベーンリング)に螺旋状の渦巻部材(27)を備えている(分級ロータ(9)のための渦巻部材は図3〜図5では省略されているが、図6に示されるように無論、設けてもよい)。渦巻部材(27)は、分級空間(26)内部における被分級物の滞留時間と凝集を制御するための部材で、帯状部材を螺旋状に形成しベーンリングとして構成してあり、ケーシング半部(3)及び/又は(4)の内周部に固定され、分級空間(26)の高さ方向に延びている。渦巻部材(27)の内周部と分級羽根間隔(8)の外周部の間には微小な間隙が形成されている。
上記カバー円板(16)及び(15)の間には流動空間が形成されている。この流動空間は、図3(a)の一点鎖線で囲んだA部の詳細図となっている。同図(b)において、符号(g)は被分級物トナー粒子を示しており、これらは分級ロータ(5)及び(9)の外周に沿って下方に落下する。このとき、分級ロータ(5)及び(9)、並びにそれぞれのカバー円板(16)及び(15)の回転によって、矢印(B)で示されるように、流動空間内にある空気が、回転するカバー円板(16)及び(15)の壁の近くで外方に向って押し出され、そこで、被分級物トナー粒子(g)を引き込み、これを流動空間内に運び込んで分散させる。
図4は、分割可能なケーシングの開き旋回による開放状態を示す図であり、同図(a)
は開き始めた状態を、同図(b)は完全に開いた状態を示している。
図5から理解されるように、この分級機(1)は、1つのケーシング(3),(4)内で片側を支承されていてモータ(8),(12)で駆動可能な2つの羽根車型分級ロータ(5),(9)を有する。同軸上の各分級ロータ(5),(9)が、その軸方向の第1の端部において閉じられたカバー円板(15),(16)を有し、且つその軸方向の第2の端部において微粒物若しくは中粒物の取り出し機構を有している。
各分級ロータ(5),(9)の互いに向き合う端部間において、分級ロータの両方の第1の端部は端面が互いに向き合うように配置されていて、軸方向に微小な流動空間を形成している軸方向に微小な流動空間を形成している。
羽根車型分級ロータ(5),(9)はそれぞれ1つの接線方向分級空気供給部(19),(20)を有しており、この分級空気供給部は各分級ロータの高さのところに配置されており、さらに、被分級物供給部(17)と、粗大分級物の取り出し機構(18)と、分級領域とを有している。
この分級領域を通って、被分級物トナーが分級ロータの軸方向の延びの方向に流動する。各分級ロータ(5),(9)は回転数を互いに同じか或いは異ならせて設定可能であり、該各分級ロータに対応した複数段の分級を同時に行える。
即ち、図に示した分級機(1)は、分割可能で且つ蝶番(2)を介して矢印(R)方向に開き旋回可能なケーシングから成っており、このケーシングは上方のケーシング半部(3)と、下方のケーシング半部(4)とを有していて、それぞれ分級ロータ(5)及び(9)を収容している。同図ではケーシング半部が閉じた状態を示している。分級ロータ(5)は、上方のケーシング半部(3)内で、その駆動軸(7)が軸受け部(6)内に回転可能に嵌合されている。分級ロータ(5)の駆動は駆動モータ(8)によって行われ、この駆動モータ(8)は伝達機構(8’)を介して駆動軸(7)及び分級ロータ(5)と接続されている。
同様にして、上方のケーシング半部(3)と同軸上に対照的に向き合っている下方のケーシング半部(4)において、分級ロータ(9)は、その駆動軸(10)が軸受け部(11)内に回転可能に嵌合されている。分級ロータ(9)の駆動は駆動モータ(12)によって行われ、この駆動モータ(12)は伝達機構(12’)を介して駆動軸(10)及び分級ロータ(9)と接続されている。
各分級ロータ(5)及び(9)は、片側を支承されている分級ロータであり、それぞれの駆動軸(7)及び(10)、微粒トナー取出室(14)及び(13)、並びに軸受け部(6)及び(11)は、軸方向外方(上下端側)に対称に配置されている。また、それぞれ逆の側(軸方向中央側)に、閉じたカバー円板(16)及び(15)を有している。分級ロータ(5)及び(9)の軸方向外方側にはそれぞれ粗粒物−排出リング(セントリフューガルリング)(28)及び(29)が配設されている。
分級ロータ(5)の上側には、短管(17)が配置されており、この短管(17)を介して、分級される粒状物(T)(原料)が円周範囲の1つの箇所から装入される。粗粒物のための出口短管(粗粒(製品)排出口)(18)は、分級ロータ(9)の下側に配置されている。符号(13),(14)は軸方向外方上下にそれぞれ設けられた微粉排出口である。分級空気の供給は、分級ロータ(5)及び(9)の円周において、両方の接線方向側に開口した分級空気供給部(19)及び(20)を介して行われる。
分級ロータ(5)及び(9)は、分級機(1)内で同軸上に対照的に向き合って配置されており、それぞれのカバー円板(16)及び(15)は間隔をおいて互いに平行な平面内にある。この状態で、分級ロータ(5)及び(9)は同方向に回転する。そして、分級ロータ(5)及び(9)の回転数を同一に調整することにより、微粒物と粗粒物とに分級することができる。さらに、分級ロータ(5)及び(9)の回転数を異ならせて調整することにより、例えば微粒物取り出し室(14)からは微粒物を、微粒物取り出し室(13)からは中粒物を、そして出口短管(18)からは粗粒物を、それぞれ取り出すことができる。なお、分級ロータ(5)及び(9)が互いに逆方向に回転する構成とすることもできる。上記カバー円板(16)及び(15)の間には流動空間(B)が形成されている。
この分級機(1)は、各分級ロータ(5),(9)の外周面に接する円筒状の分級空間(分級室)(26)内には分級ロータ外周面から半径方向外側に間隔をおいて分級ロータ(5)(9)と同軸状に配置された円環状部材(ベーンリング)に螺旋状の渦巻部材(27)を備えている(分級ロータ(9)のための渦巻部材はこの図5では省略されているが、無論、図6に示されるように設けてもよい)。渦巻部材(27)は、分級空間(26)内部における被分級物の滞留時間と凝集を制御するための部材で、帯状部材を螺旋状に形成しベーンリングとして構成してあり、ケーシング半部(3)及び/又は(4)の内周部に固定され、分級空間(26)の高さ方向に延びている。渦巻部材(27)の内周部と分級羽根環(8)の外周部の間には微小な間隙が形成されている。
図7、図8に示されるように、本実施形態では、以上のように構成された分級機の軸方向外方上下にそれぞれ設けられた微粉排出口(13)、(14)に接続する微粉排出配管(31)に、出口配管(18)につながる吸引ホース(30)を設け、ここに流量調整バルブ(32)を備えている。この吸引ホース等はマイナス静圧が分級機出口内圧<出口配管内圧の関係を維持出来れば微粉配管に接続しなくてもよい。たとえば、原料投入ホッパーへ接続する方法や吸引ホースのみ単独吸引するブロワー装置等の吸引手段を備えても同様な効果が得られる。


本実施形態においては、マイナス静圧が分級機出口内圧<出口配管内圧の関係となるよう出口配管(35)に吸引ホース(30)等を備えることにより、分級機出口部でのトナー滞留をなくすことができてトナーが付着し難くなる。
上述の吸引ホース等は、出口配管に対し直角方向に接続しても勿論良いが、本実施形態では良品率向上を考慮して吸込口の方向を排出孔側に取り付けを実施している。(図8参照)
次に、既述した実施形態での効果を実施例により以下に説明する。先ず、本発明の効果を確認するために粉粒体の付着発生の過多・分級品の収率等を評価する方法について、以下に説明する。粒径分布の測定はコールター法による。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。
以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満
;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
<トナー製造例>
結着樹脂:ポリエステル樹脂 100重量部
帯電制御剤:3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸亜鉛塩 2重量部
離型剤:カルナバワックス 3重量部
着色剤:C.I.ピグメントイエロー180 5重量%
上記各素材の混合物を、2軸混練機で溶融混練後、冷却固化後粗粉砕してトナー原料を準備した。このトナー原料500kgをジェットミルにて粉砕して、重量平均粒径5.08μm、4μm以下が58.3個数%の被試験粉砕物を得た。
D4(重量平均径)/D1(個数平均径)は、1.32であった。
上記の被試験粉砕物を、分級品のD4(重量平均径)/D1(個数平均径)が1.20となるように初期条件設定し、実施例1及び比較例1では、TTSPを用い、本発明による分級機出口配管にホースを接続し吸引した場合と未吸引の場合それぞれについて、ロータ周速60m/sec、投入量60kg/時の条件で、粉砕物200kgを連続処理し、粉体の付着状況について、下記のイ.〜ト.の評価を行った。
イ.分級ロータ外周面の固着発生の有無
ロ.粗粒(製品)排出口の付着状態
ハ.粗粒物−排出リングの付着状態
ニ.渦巻部材の付着状態
ホ.分級品の収率
ヘ.200kg連続処理の最後、10kg処理時の分級品のD4/D1
ト.200kg連続処理の最後、10kg処理時の分級品の4μm以下含有率
実施例1及び比較例1、それぞれについての評価結果をまとめて表1として示す。
Figure 0004854413
Figure 0004854413
<画像出力例1>
また、実施例1にて得られた分級品100重量部に、シリカ微粒子0.2重量部、酸化チタン0.2重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、篩にかけて、トナーAを得た。
このトナーA5重量部と、重量平均径60μmのシリコンコートキャリア95重量部をターブラミキサーで混合し、二成分現像剤Aを作成した。
この二成分現像剤Aをリコー製IPSIO COLOR 8150にセットして、画像出力を行ったところ、極めて鮮明で、かつ、なめらかな階調の画像が得られた。
<画像出力例2>
次に比較例1にて得られた分級品を画像出力例1と同様にシリカ及び酸化チタンを混合し、トナーBを得た。画像出力例1と同様に二成分現像剤を作成し、画像出力例1と同様に画像出力を行ったところ、画像出力例1に比べて、鮮明さに劣り、ざらついた画像が得られた。
微粉体製造システム(トナー製造システム)の一例を示すブロック図である。 本発明に係る機械的遠心力型風力分級機(TSP;トナーセパレータ)の実施形態の概略構成を示す一部破断斜視図である。、図3〜図8は本発明に係るTTSP(タンデムトナーセパレータ)型のトナー分級機の実施形態の構成を示す図で、うち、図3、図4は同TTSP型トナー分級機の概略構成を示す一部破断斜視図、図5は、同TTSP型トナー分級機全体の内部構造を示す斜視図で、図6は同TTSP型トナー分級機の内部構造を示す一部破図で、図7は同分級機の場合の本発明の特徴部の1例を示す拡大断面図、図8は本発明の他の特徴部の1例を示す詳細図。 本発明に係るTTSP(タンデムトナーセパレータ)型のトナー分級機の実施形態の構成を示す図である。 本発明に係るTTSP(タンデムトナーセパレータ)型のトナー分級機の実施形態の構成を示す別の図である。 本発明に係るTTSP型トナー分級機全体の内部構造を示す斜視図である。 本発明に係るTTSP型トナー分級機の内部構造を示す一部破図である。 本発明に係る分級機の場合の本発明の特徴部の1例を示す拡大断面図である。 本発明の他の特徴部の1例を示す詳細図である。
符号の説明
1 分級機
2 蝶番
3,4 ケーシング半部
5,9 分級ロータ
6,11 軸受部
7,10 駆動軸
8 分級羽根間隔
8,12 駆動モータ
8’,12’ 伝達機構
13,14 微粒物取出室(微粉排出口)
15,16 カバー円板
17 短管(被分級物供給部)
18 出口短管(分級物の取り出し機構、出口配管)
19,20 分級空気供給部
26 分級室(分級空間、案内羽根間隔)
27 渦巻部材
28,29 粗粒物−排出リング
30 吸引ホース
31 微粉排出配管
32 流量調整バルブ
33 排出バルブ
34 排出バルブ
35 吸引ホース出口配管取付図
601 ケーシング
602 分級ロータ
603 駆動軸
604 分級ロータ支持部材
605 案内羽根環
606 分配円板(頂壁)
606a 孔
607 カバー円板(底壁)
608 分級羽根環
609 ネジ
610 カバー円板の貫通孔
611 ネジ
612 分級空間
613 ケーシングの開口部
614 ケーシングカバー
615 原料投入口
616 分級空気供給室
617 微粉排出室
618 粗粉排出室
619 分級空気供給管
620 微粉排出管(微粉出口)
621 粗粉排出管(粗粉出口)
622 シール部
623 天板
624 底板
625 間隔ウェブ
626 貫通孔
627 渦巻部材
628 粗粉トナー排出用部材
630 押さえリング
831 粉砕手段
832 分級手段
B 方向
C 空気室
g 分級物粒子
R 旋回方向
T 粒状物

Claims (12)

  1. 羽根車型のトナー分級装置であって、分級機の分級製品トナー出口に接続される出口配管、該出口配管の下流側に配置された排出バルブ、分級機の微粉排出口に接続される微粉排出配管及び、吸引ホースを有し、該吸引ホースは、出口配管の排出バルブよりも上流側の側壁に一端が接続され、他端が吸引手段に接続されており、分級機稼動時に、前記出口配管の排出バルブよりも上流側領域と分級機の分級製品トナー出口とのマイナス静圧の関係が、出口配管内圧>分級製品トナー出口内圧、の関係になるように維持されるトナー分級装置。
  2. 前記分級機内の微粉排出室に通じる微粉排出配管を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする請求項1に記載のトナー分級装置。
  3. 前記分級機の原料投入口を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー分級装置。
  4. 前記吸引ホースと出口配管との接続状態は、少なくとも吸引部の向きが製品排出側に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のトナー分級装置。
  5. 前記吸引ホースの内径がφ2〜φ30mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー分級装置。
  6. 前記吸引ホースに流量調整弁を具備し分級機出口内圧に対し出口配管内圧が−1〜−20Kpa引圧であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー分級装置。
  7. 羽根車型のトナー分級装置を用いた分級工程を有するトナー製造方法であって、前記羽根車型の分級装置は、分級機の分級製品トナー出口に接続される出口配管、該出口配管の下流側に配置された排出バルブ、分級機の微粉排出口に接続される微粉排出配管及び、吸引ホースを有し、該吸引ホースは、出口配管の排出バルブよりも上流側の側壁に一端が接続され、他端が吸引手段に接続されており、分級機稼動時に、前記出口配管の排出バルブよりも上流側領域と分級機の分級製品トナー出口とのマイナス静圧の関係が、出口配管内圧>分級製品トナー出口内圧、の関係になるように維持されるトナー分級装置であること特徴とするトナー製造方法。
  8. 前記分級機内の微粉排出室に通じる微粉排出配管を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする請求項7に記載のトナー製造方法。
  9. 前記分級機の原料投入口を前記吸引手段として、前記吸引ホースの他端と接続していることを特徴とする請求項7または8に記載のトナー製造方法。
  10. 前記吸引ホースと出口配管との接続状態は、少なくとも吸引部の向きが製品排出側に接続されていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のトナー製造方法。
  11. 前記吸引ホースの内径がφ2〜φ30mmであることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のトナー製造方法。
  12. 前記吸引ホースに流量調整弁を具備し分級機出口内圧に対し出口配管内圧が−1〜−20Kpa引圧であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載のトナー製造方法。
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