JP4827017B2 - 電気自動車の制御装置 - Google Patents

電気自動車の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4827017B2
JP4827017B2 JP2006308135A JP2006308135A JP4827017B2 JP 4827017 B2 JP4827017 B2 JP 4827017B2 JP 2006308135 A JP2006308135 A JP 2006308135A JP 2006308135 A JP2006308135 A JP 2006308135A JP 4827017 B2 JP4827017 B2 JP 4827017B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
unit
system voltage
control
input power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006308135A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007202383A (ja
Inventor
啓一 川上
常幸 江上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2006308135A priority Critical patent/JP4827017B2/ja
Priority to EP06126802.5A priority patent/EP1800934A3/en
Priority to US11/643,980 priority patent/US8046123B2/en
Publication of JP2007202383A publication Critical patent/JP2007202383A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4827017B2 publication Critical patent/JP4827017B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Multiple Motors (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Description

本発明は、直流電源の電圧を変換手段で変換してシステム電圧を発生させ、このシステム電圧によってインバータを介して交流モータを駆動するシステムを搭載した電気自動車の制御装置に関するものである。
車両の動力源として交流モータを搭載した電気自動車においては、例えば特許文献1(特開2004−274945号公報)に記載されているように、車両の駆動輪を駆動するための交流モータと、内燃機関で駆動されて発電するための交流モータとを備え、直流電源(二次電池)の電圧を昇圧コンバータで昇圧した直流電圧を電源ラインに発生させ、この電源ラインに、それぞれインバータを介して各交流モータを接続し、昇圧コンバータで昇圧した直流電圧をインバータで交流電圧に変換して交流モータを駆動したり、交流モータで発電した交流電圧をインバータで直流電圧に変換して、この直流電圧を昇圧コンバータで降圧してバッテリに回収させるようにしたものがある。
このようなシステムにおいては、電源ラインの電圧を安定化させるために、昇圧コンバータで電源ラインの電圧を目標電圧に制御すると共に、電源ラインに接続された平滑コンデンサで電源ラインの電圧を平滑するようにしたものがある。
特開2004−274945号公報
しかし、車両の運転状態の変化等によって一方の交流モータの駆動電力と他方の交流モータの発電電力との関係(2つの交流モータの電力収支)が大きく変化した場合、それによって生じる電源ラインの電圧変動を昇圧コンバータや平滑コンデンサで吸収しきれずに電源ラインの電圧が過大になって、電源ラインに接続された電子機器に過電圧が印加されてしまう可能性がある。この対策として、昇圧コンバータの高性能化や平滑コンデンサの大容量化によって電源ラインの電圧安定化効果を高める方法があるが、この方法では、昇圧コンバータや平滑コンデンサの大型化、高コスト化を招いてしまい、システムの小型化、低コスト化の要求を満たすことができないという問題がある。
尚、上記特許文献1では、直流電源の故障時に直流電源と昇圧コンバータとの間をリレーで遮断する際に2つの交流モータのエネルギの総和(電力収支)を「0」にするようにインバータを制御する技術が開示されているが、この技術は、直流電源の故障時の対策であって、直流電源の正常時には電源ラインの電圧安定化効果を高めることができない。また、仮に、通常時に2つの交流モータのエネルギの総和を「0」にするようにインバータを制御しようとしても、一方の交流モータが車両の駆動軸に連結され、他方の交流モータが内燃機関の出力軸に連結されている場合(つまり2つの交流モータが挙動の異なる要素に連結されている場合)や、車両の運転状態が変化する過渡時のようにインバータ制御の演算遅れの影響が大きくなる場合には、2つの交流モータのエネルギの総和を「0」にするように制御するのは極めて困難である。更に、内燃機関に連結されている交流モータは、内燃機関のトルク変動に起因する電力変動を避けられず、これが2つの交流モータのエネルギの総和を「0」にする制御を更に困難にする。
本発明は、これらの事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、システムの小型化、低コスト化の要求を満たしながら、電源ラインの電圧安定化効果を高めることができる電気自動車の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、直流電源の電圧を変換して電源ラインにシステム電圧を発生させる変換手段と、電源ラインに接続されたインバータ及び該インバータで駆動される交流モータからなる複数のモータ駆動ユニット(以下「MGユニット」と表記する)とを備えた電気自動車の制御装置において、電気自動車の運転状態に応じて複数のMGユニットのうちの1つ又は2つ以上を選択手段により選択し、選択されたMGユニットの入力電力をシステム電圧の目標値と検出値との偏差が小さくなるように操作してシステム電圧の変動を抑制するシステム電圧安定化制御を実行するシステム電圧制御手段を備え、前記システム電圧制御手段は、前記選択手段で選択されたMGユニットの交流モータのトルクを一定に保持したまま該MGユニットの入力電力の操作量を変化させるd軸指令電流とq軸指令電流を求める手段を有することを特徴とするものである。
この構成では、システム電圧安定化制御によってMGユニットの入力電力を操作してシステム電圧の変動を抑制することが可能となるため、車両の運転状態の変化等によって交流モータの電力収支が大きく変化した場合でも、システム電圧(電源ラインの電圧)を効果的に安定化させることができる。しかも、変換手段の高性能化や平滑コンデンサの大容量化を行うことなく、電源ラインの電圧安定化効果を高めることができ、システムの小型化、低コスト化の要求を満たすことができる。
ところで、電気自動車の運転状態の変化によって各MGユニット(各交流モータ)の駆動状態や発電状態が変化すると、各MGユニットの入力電力操作量の上限値(入力電力の最大許容操作量)が変化するため、常に同一のMGユニットのみでシステム電圧安定化制御(MGユニットの入力電力操作によるシステム電圧の制御)を実行する構成にすると、電気自動車の運転状態によっては、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットの入力電力操作量の上限値がシステム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量よりも小さくなって、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量を実現できなくなり、システム電圧を十分に安定化させることができなくなる可能性がある。
この対策として、本発明は、電気自動車の運転状態に応じて複数のMGユニットのうちの1つ又は2つ以上を選択し、その選択したMGユニットでシステム電圧安定化制御を実行する。つまり、電気自動車の運転状態に応じて各MGユニットの駆動状態や発電状態が変化して、各MGユニットの入力電力操作量の上限値が変化するため、電気自動車の運転状態に応じてMGユニットを選択することで、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量を実現できるMGユニットを選択することができる。そして、選択された1つのMGユニットでシステム電圧安定化制御を実行したり、或は、選択された2つ以上のMGユニットでシステム電圧安定化制御を分担して実行することで、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量を確実に実現することができ、電気自動車の運転状態に左右されずにシステム電圧安定化機能を十分に発揮させることができる。
この場合、請求項2のように、電気自動車の運転状態の情報として車両の情報及び/又はMGユニットの情報を用いてシステム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択するようにすると良い。具体的には、請求項3のように、車両の情報として車速と車両の出力軸トルクのうちの少なくとも一方を用いるようにしても良い。車速や車両の出力軸トルクは、各MGユニットの駆動状態や発電状態と相関関係があり、各MGユニットの駆動状態や発電状態に応じて各MGユニットの入力電力操作量の上限値が変化するため、車速や車両の出力軸トルクは、各MGユニットの入力電力操作量の上限値を精度良く判定する情報となる。従って、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択する際に、車速や車両の出力軸トルクを用いれば、各MGユニットの入力電力操作量の上限値を精度良く判定して、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量を実現できるMGユニットを選択することができる。
また、請求項4のように、MGユニットの情報として交流モータのトルク、回転速度、入力電力のうちの少なくとも1つを用いるようにしても良い。各交流モータのトルク、回転速度、入力電力は、各MGユニットの駆動状態や発電状態と相関関係があり、各MGユニットの駆動状態や発電状態に応じて各MGユニットの入力電力操作量の上限値が変化するため、各交流モータのトルク、回転速度、入力電力は、各MGユニットの入力電力操作量の上限値を精度良く判定する情報となる。従って、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択する際に、交流モータのトルク、回転速度、入力電力を用いれば、各MGユニットの入力電力操作量の上限値を精度良く判定して、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量を実現できるMGユニットを選択することができる。
ところで、システム電圧安定化制御によってMGユニットの入力電力(特に無効電力)を過度に増加させると、交流モータの温度(巻線温度等)が上昇し過ぎてMGユニットが過熱状態になる可能性がある。そこで、請求項5のように、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択する際に、MGユニットの情報として交流モータの温度(巻線温度等)を用いるようにしても良い。各交流モータの巻線温度に応じて各MGユニットの余裕熱量(過熱状態に至らない最大許容発熱量)が変化するため、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択する際に、交流モータの温度(巻線温度等)を用いれば、各MGユニットの余裕熱量を精度良く判定して、余裕熱量の大きいMGユニットを選択することができ、システム電圧安定化制御によるMGユニットの過熱を未然に防止することができる。
また、システム電圧安定化制御の際に、MGユニットの入力電力の操作によって交流モータのトルクが大きく変動すると、車両の運転状態に悪影響を及ぼす可能性がある。この対策として、請求項6のように、交流モータのトルク発生に必要な電力とは異なる入力電力(つまり無効電力)を操作してシステム電圧を制御するようにすると良い。このようにすれば、交流モータのトルクを一定(例えばトルク指令値)に保持したまま交流モータの入力電力を操作してシステム電圧を制御することができ、車両の運転状態に悪影響を及ぼすことなくシステム電圧の変動を抑制することができる。
その際、請求項7のように、交流モータを正弦波PWM制御方式で制御する場合には、交流モータに通電する電流ベクトル又は交流モータに印加する電圧ベクトルを操作することでMGユニットの入力電力を操作するようにすると良い。交流モータを正弦波PWM制御方式で制御する場合には、交流モータのトルク発生に寄与しない無効電力のみを変化させるように電流ベクトルや電圧ベクトルを操作することで、交流モータのトルクを一定に保持したまま交流モータの入力電力を操作してシステム電圧を制御することができる。
また、請求項8のように、交流モータを矩形波制御方式で制御する場合には、交流モータに通電する際の矩形波のデューティ比及び/又は位相を操作することでMGユニットの入力電力を操作するようにすると良い。交流モータを矩形波制御方式で制御する場合には、矩形波のデューティ比や位相を操作することで、交流モータのトルクを一定に保持したまま交流モータの入力電力を操作してシステム電圧を制御することができる。
また、システム電圧安定化制御の具体的な制御方法は、請求項のように、システム電圧の目標値を目標電圧設定手段により設定すると共に、システム電圧を電圧検出手段により検出して、システム電圧の目標値と検出したシステム電圧とに基づいてMGユニットの入力電力の操作量を操作量演算手段により演算し、この操作量に基づいてMGユニットの入力電力を操作してシステム電圧を制御するようにしても良い。このようにすれば、システム電圧の目標値とシステム電圧の検出値との偏差を小さくするようにMGユニットの入力電力を操作することができ、システム電圧の変動を確実に抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を2つの実施例1,2を用いて説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図6に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて電気自動車の駆動システムの概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン12と第1の交流モータ13及び第2の交流モータ14が搭載され、エンジン12と第2の交流モータ14が車輪11を駆動する動力源となる。エンジン12のクランク軸15の動力は、遊星ギヤ機構16で二系統に分割される。この遊星ギヤ機構16は、中心で回転するサンギヤ17と、このサンギヤ17の外周を自転しながら公転するプラネタリギヤ18と、このプラネタリギヤ18の外周を回転するリングギヤ19とから構成され、プラネタリギヤ18には図示しないキャリアを介してエンジン12のクランク軸15が連結され、リングギヤ19には第2の交流モータ14の回転軸が連結され、サンギヤ17には、主に発電機として使用する第1の交流モータ13が連結されている。
二次電池等からなる直流電源20には昇圧コンバータ21(変換手段)が接続され、この昇圧コンバータ21は、直流電源20の直流電圧を昇圧して電源ライン22とアースライン23との間に直流のシステム電圧を発生させたり、このシステム電圧を降圧して直流電源20に電力を戻す機能を持つ。電源ライン22とアースライン23との間には、システム電圧を平滑化する平滑コンデンサ24や、システム電圧を検出する電圧センサ25(電圧検出手段)が接続され、電流センサ26(電流検出手段)によって電源ライン22に流れる電流が検出される。
更に、電源ライン22とアースライン23との間には、電圧制御型の三相の第1のインバータ27と第2のインバータ28が接続され、第1のインバータ27で第1の交流モータ13が駆動される共に、第2のインバータ28で第2の交流モータ14が駆動される。第1のインバータ27と第1の交流モータ13で第1のモータ駆動ユニット(以下「第1のMGユニット」と表記する)29が構成され、第2のインバータ28と第2の交流モータ14で第2のモータ駆動ユニット(以下「第2のMGユニット」と表記する)30が構成されている。
メイン制御装置31は、車両全体を総合的に制御するコンピュータであり、アクセル操作量(アクセルペダルの操作量)を検出するアクセルセンサ32、車両の前進運転や後退運転やパーキング或はニュートラルなどのシフト操作を検出するシフトスイッチ33、ブレーキ操作を検出するブレーキスイッチ34、車速を検出する車速センサ35等の各種センサやスイッチの出力信号を読み込んで車両の運転状態を検出する。このメイン制御装置31は、エンジン12の運転を制御するエンジン制御装置36と、第1及び第2の交流モータ13,14の運転を制御するモータ制御装置37との間で制御信号やデータ信号を送受信し、各制御装置36,37によって車両の運転状態に応じてエンジン12と第1及び第2の交流モータ13,14の運転を制御する。
次に、図2に基づいて第1及び第2の交流モータ13,14の制御について説明する。第1及び第2の交流モータ13,14は、それぞれ三相永久磁石式同期モータで、永久磁石が内装されたものであり、そのロータの回転位置を検出するロータ回転位置センサ39,40が搭載されている。また、電圧制御型の三相の第1のインバータ27は、モータ制御装置37から出力される三相の電圧指令信号UU1 ,UV1 ,UW1 に基づいて、電源ライン22の直流電圧(昇圧コンバータ21によって昇圧されたシステム電圧)を三相の交流電圧U1 ,V1 ,W1 に変換して第1の交流モータ13を駆動する。第1の交流モータ13のU相電流iU1 とW相電流iW1 が、それぞれ電流センサ41,42によって検出される。
一方、電圧制御型の三相の第2のインバータ28は、モータ制御装置37から出力される三相の電圧指令信号UU2 ,UV2 ,UW2 に基づいて、電源ライン22の直流電圧を三相の交流電圧U2 ,V2 ,W2 に変換して第2の交流モータ14を駆動する。第2の交流モータ14のU相電流iU2 とW相電流iW2 が、それぞれ電流センサ43,44によって検出される。
尚、第1及び第2の交流モータ13,14は、インバータ27,28で負のトルクで駆動されるときには発電機として機能する。例えば、車両の減速時には減速エネルギにより第2の交流モータ14で発電した交流電力がインバータ28で直流電力に変換されて直流電源20に充電される。通常は、エンジン12の動力の一部がプラネタリギヤ18を介して第1の交流モータ13に伝達されて第1の交流モータ13で発電することでエンジン12の動力を引き出し、その発電電力が第2の交流モータ14に供給されて第2の交流モータ14が電動機として機能する。また、エンジン12の動力が遊星ギヤ機構16で分割されてリングギヤ19に伝達されるトルクが車両走行に要求されるトルクより大きくなる状態では、第1の交流モータ13が電動機として機能してエンジン12の動力を引き出し、この場合、第2の交流モータ14が発電機として機能して、その発電電力が第1の交流モータ13に供給される。
モータ制御装置37は、第1の交流モータ13をトルク制御する場合には、メイン制御装置31から出力されるトルク指令値T1*と、第1の交流モータ13のU相電流iU1 とW相電流iW1 (電流センサ41,42の出力信号)と、第1の交流モータ13のロータ回転位置θ1 (ロータ回転位置センサ39の出力信号)に基づいて正弦波PWM制御方式で三相電圧指令信号UU1 ,UV1 ,UW1 を次のようにして生成する。
まず、第1の交流モータ13のロータ回転位置θ1 (ロータ回転位置センサ39の出力信号)を第1の回転速度演算部45に入力して第1の交流モータ13の回転速度N1 を演算する。この後、第1の交流モータ13のロータの回転座標として設定したd−q座標系において、d軸電流id1とq軸電流iq1をそれぞれ独立に電流フィードバック制御するために、第1のトルク制御電流演算部46で、第1の交流モータ13のトルク指令値T1*と回転速度N1 とに応じた第1のトルク制御電流ベクトルit1* (d軸トルク制御電流idt1*,q軸トルク制御電流iqt1*)をマップ又は数式等により演算する。この第1のトルク制御電流ベクトルit1* を第1の指令電流演算部70に入力して、後述する方法により最終的な第1の指令電流ベクトルi1*(d軸指令電流id1* ,q軸指令電流iq1* )を求める。
この後、第1の電流ベクトル制御部47で、第1の交流モータ13のU相,W相の電流iU1 ,iW1 (電流センサ41,42の出力信号)と第1の交流モータ13のロータ回転位置θ1 (ロータ回転位置センサ39の出力信号)に基づいて実際の電流ベクトルi1 (d軸電流id1,q軸電流iq1)を演算し、d軸指令電流id1* と実際のd軸電流id1との偏差Δid1が小さくなるようにPI制御によりd軸指令電圧Vd1* を演算すると共に、q軸指令電流iq1* と実際のq軸電流iq1との偏差Δiq1が小さくなるようにPI制御によりq軸指令電圧Vq1* を演算する。そして、d軸指令電圧Vd1* とq軸指令電圧Vq1* を三相電圧指令信号UU1 ,UV1 ,UW1 に変換し、これらの三相電圧指令信号UU1 ,UV1 ,UW1 を第1のインバータ27に出力する。
一方、モータ制御装置37は、第2の交流モータ14をトルク制御する場合には、メイン制御装置31から出力されるトルク指令値T2*と、第2の交流モータ14のU相電流iU2 とW相電流iW2 (電流センサ43,44の出力信号)と、第2の交流モータ14のロータ回転位置θ2 (ロータ回転位置センサ40の出力信号)に基づいて正弦波PWM制御方式で三相電圧指令信号UU2 ,UV2 ,UW2 を次のようにして生成する。
まず、第2の交流モータ14のロータ回転位置θ2 (ロータ回転位置センサ40の出力信号)を第2の回転速度演算部48に入力して第2の交流モータ14の回転速度N2 を演算する。この後、第2の交流モータ14のロータの回転座標として設定したd−q座標系において、d軸電流id2とq軸電流iq2をそれぞれ独立に電流フィードバック制御するために、第2のトルク制御電流演算部54で、第2の交流モータ14のトルク指令値T2*と回転速度N2 とに応じた第2のトルク制御電流ベクトルit2* (d軸トルク制御電流idt2*,q軸トルク制御電流iqt2*)をマップ又は数式等により演算する。この第2のトルク制御電流ベクトルit2* を第2の指令電流演算部71に入力して、後述する方法により最終的な第2の指令電流ベクトルi2*(d軸指令電流id2* ,q軸指令電流iq2* )を求める。
この後、第2の電流ベクトル制御部55で、第2の交流モータ14のU相,W相の電流iU2 ,iW2 (電流センサ43,44の出力信号)と第2の交流モータ14のロータ回転位置θ2 (ロータ回転位置センサ40の出力信号)に基づいて実際の電流ベクトルi2 (d軸電流id2,q軸電流iq2)を演算し、d軸指令電流id2* と実際のd軸電流id2との偏差Δid2が小さくなるようにPI制御によりd軸指令電圧Vd2* を演算すると共に、q軸指令電流iq2* と実際のq軸電流iq2との偏差Δiq2が小さくなるようにPI制御によりq軸指令電圧Vq2* を演算する。そして、d軸指令電圧Vd2* とq軸指令電圧Vq2* を三相電圧指令信号UU2 ,UV2 ,UW2 に変換し、これらの三相電圧指令信号UU2 ,UV2 ,UW2 を第2のインバータ28に出力する。
また、モータ制御装置37は、第1の交流モータ13や第2の交流モータ14のトルク発生に必要な電力とは異なる入力電力(つまり無効電力)のみを変化させるように電流ベクトルを操作することで、各交流モータ13,14のトルクを一定(トルク指令値T1*,T2*)に保持したまま第1の交流モータ13や第2の交流モータ14の入力電力を操作してシステム電圧の変動を抑制するように制御するシステム電圧安定化制御を実行する。
その際、モータ制御装置37は、電気自動車の運転状態の情報として各MGユニット29,30の情報(例えば各交流モータ13,14のトルク指令値、回転速度、巻線温度等)を用いて第1及び第2のMGユニット29,30のうちの一方又は両方を選択し、その選択したMGユニットでシステム電圧安定化制御を実行する。
各交流モータ13,14のトルク指令値や回転速度は、各MGユニット29,30の駆動状態や発電状態と相関関係があり、各MGユニット29,30の駆動状態や発電状態に応じて各MGユニット29,30の入力電力操作量の上限値(入力電力の最大許容操作量)が変化するため、各交流モータ13,14のトルク指令値と回転速度は、各MGユニット29,30の入力電力操作量の上限値を精度良く判定する情報となる。従って、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択する際に、各交流モータ13,14のトルク指令値と回転速度を用いれば、各MGユニット29,30の入力電力操作量の上限値を精度良く判定して、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量Pm*を実現できるMGユニットを選択することができる。
また、各交流モータ13,14の巻線温度に応じて各MGユニット29,30の余裕熱量(過熱状態に至らない最大許容発熱量)が変化するため、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択する際に、各交流モータ13,14の温度(巻線温度等)を用いれば、各MGユニット29,30の余裕熱量を精度良く判定して、余裕熱量の大きいMGユニットを選択することができる。
具体的には、まず、システム電圧目標値演算部50(目標電圧演算手段)で、システム電圧の目標値Vs*を演算し、電圧センサ25で検出したシステム電圧の検出値Vs を第1のローパスフィルタ51(第一の低域通過手段)に入力してシステム電圧の検出値Vs のうちの低周波域の成分のみを通過させるローパスフィルタ処理を施す。この後、偏差器52でシステム電圧の目標値Vs*とローパスフィルタ処理後のシステム電圧の検出値Vsfとの偏差ΔVs を求め、この偏差ΔVs をPI制御器53(電力操作量演算手段)に入力して、システム電圧の目標値Vs*とローパスフィルタ処理後のシステム電圧の検出値Vsfとの偏差ΔVs が小さくなるようにPI制御により目標入力電力操作量Pm*を演算する。
この後、MG選択協調制御部69(選択手段)でシステム電圧安定化制御を実行するMGユニットを次のようにして選択する。図3に示すように、まず、第1の交流モータ13のトルク指令値T1*と回転速度N1 を第1の入力電力操作量上限値演算部72に入力してマップ又は数式等により第1のMGユニット29の入力電力操作量上限値Pm1(max) を算出すると共に、第2の交流モータ14のトルク指令値T2*と回転速度N2 を第2の入力電力操作量上限値演算部73に入力してマップ又は数式等により第2のMGユニット30の入力電力操作量上限値Pm2(max) を算出する。
更に、図示しない第1の温度センサで検出した第1の交流モータ13の温度t1 (巻線温度等)を第1の余裕熱量演算部74に入力してマップ又は数式等により第1のMGユニット29の余裕熱量hc1を算出すると共に、図示しない第2の温度センサで検出した第2の交流モータ14の温度t2 (巻線温度等)を第2の余裕熱量演算部75に入力してマップ又は数式等により第2のMGユニット30の余裕熱量hc2を算出する。尚、各交流モータ13,14の温度t1 ,t2 は、各交流モータ13,14の運転状態、外気温、吸気温等に基づいて推定するようにしても良い。
この後、MG選択・目標入力電力操作量決定部76で、目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)と第1のMGユニット29の入力電力操作量上限値Pm1(max) と第2のMGユニット30の入力電力操作量上限値Pm2(max) の大小関係を判定すると共に、第1のMGユニット29の余裕熱量hc1と第2のMGユニット30の余裕熱量hc2の大小関係を判定する。
そして、第1及び第2のMGユニット29,30の入力電力操作量上限値が両方とも目標入力電力操作量Pm*よりも大きい場合には、いずれか一方のMGユニットのみで目標入力電力操作量Pm*を実現できるため、余裕熱量が大きい方のMGユニットをシステム電圧安定化制御を実行するMGユニットとして選択し、その選択したMGユニットの目標入力電力操作量を目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)に設定する。
また、第1及び第2のMGユニット29,30の入力電力操作量上限値のうちの一方のみが目標入力電力操作量Pm*よりも大きい場合には、そのMGユニットをシステム電圧安定化制御を実行するMGユニットとして選択し、その選択したMGユニットの目標入力電力操作量を目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)に設定する。
また、第1及び第2のMGユニット29,30の入力電力操作量上限値が両方とも目標入力電力操作量Pm*以下の場合には、いずれか一方のMGユニットのみでは目標入力電力操作量Pm*を実現できないため、第1及び第2のMGユニット29,30の両方をシステム電圧安定化制御を実行するMGユニットとして選択する。この場合、各MGユニット29,30の目標入力電力操作量の合計値が目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)になると共に、余裕熱量が大きいMGユニットの目標入力電力操作量の方が大きくなるように各MGユニット29,30の目標入力電力操作量を設定する。
このMGユニットの選択協調制御は、図4に示すMG選択協調制御プログラムに従って実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、PI制御器53から出力される目標入力電力操作量Pm*を取得する。
この後、ステップ102に進み、現在の第1の交流モータ13のトルク指令値T1*と回転速度N1 とに応じた第1のMGユニット29の入力電力操作量上限値Pm1(max) をマップ又は数式等により算出すると共に、現在の第2の交流モータ14のトルク指令値T2*と回転速度N2 とに応じた第2のMGユニット30の入力電力操作量上限値Pm2(max) をマップ又は数式等により算出する。各MGユニット29,30の入力電力操作量上限値(入力電力の最大許容操作量)は各モータ13,14の最大電流と最大電圧とトルク指令値によって決まるが、最大電流は各インバータ27,28の特性によって定まる値であり、最大電圧は最大電流と回転速度によって変化するため、各モータ13,14のトルク指令値T1*,T2*と回転速度N1 ,N2 を用いれば、各MGユニット29,30の入力電力操作量上限値Pm1(max) ,Pm2(max) を精度良く算出することができる。
この後、ステップ103に進み、現在の第1の交流モータ13の温度t1 に応じた第1のMGユニット29の余裕熱量hc1をマップ又は数式等により算出すると共に、現在の第2の交流モータ14の温度t2 に応じた第2のMGユニット30の余裕熱量hc2をマップ又は数式等により算出する。各MGユニット29,30の余裕熱量(過熱状態に至らない最大許容発熱量)は、各モータ13,14の温度と耐熱温度と熱容量によって決まるが、耐熱温度と熱容量は各モータ13,14の仕様によって定まる値であるため、各モータ13,14の温度を用いれば、各MGユニット29,30の余裕熱量hc1,hc1を精度良く算出することができる。
この後、ステップ104〜106で、目標入力電力操作量Pm*と第1のMGユニット29の入力電力操作量上限値Pm1(max) と第2のMGユニット30の入力電力操作量上限値Pm2(max) の大小関係を判定し、その判定結果に従って次のように制御する。
[1]Pm*<Pm1(max) 且つPm*<Pm2(max) と判定された場合、つまり第1及び第2のMGユニット29,30の入力電力操作量上限値Pm1(max) ,Pm2(max) が両方とも目標入力電力操作量Pm*よりも大きいと判定された場合には、いずれか一方のMGユニットのみで目標入力電力操作量Pm*を実現できるため、余裕熱量が大きい方を選択するために、ステップ107に進み、第1のMGユニット29の余裕熱量hc1と第2のMGユニット30の余裕熱量hc2の大小関係を判定する。
このステップ107で、第1のMGユニット29の余裕熱量hc1が第2のMGユニット30の余裕熱量hc2よりも大きい(hc1>hc2)と判定された場合には、ステップ108に進み、余裕熱量が大きい第1のMGユニット29をシステム電圧安定制御を実行するMGユニットとして選択し、その選択した第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* を目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)に設定する。尚、選択されなかった第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* は「0」に設定する。
Pm1* =Pm*
Pm2* =0
一方、上記ステップ107で第2のMGユニット30の余裕熱量hc2が第1のMGユニット29の余裕熱量hc1以上である(hc1≦hc2)と判定された場合には、ステップ109に進み、余裕熱量が大きい第2のMGユニット30をシステム電圧安定制御を実行するMGユニットとして選択し、その選択した第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* を目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)に設定する。尚、選択されなかった第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* は「0」に設定する。
Pm1* =0
Pm2* =Pm*
[2]Pm2(max) ≦Pm*<Pm1(max) と判定された場合、つまり第1及び第2のMGユニット29,30の入力電力操作量上限値Pm1(max) ,Pm2(max) のうちの第1のMGユニット29の入力電力操作量上限値Pm1(max) のみが目標入力電力操作量Pm*よりも大きいと判定された場合には、ステップ110に進み、入力電力操作量上限値が大きい第1のMGユニット29をシステム電圧安定制御を実行するMGユニットとして選択し、その選択した第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* を目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)に設定する。尚、選択されなかった第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* は「0」に設定する。
Pm1* =Pm*
Pm2* =0
[3]Pm1(max) ≦Pm*<Pm2(max) と判定された場合、つまり第1及び第2のMGユニット29,30の入力電力操作量上限値Pm1(max) ,Pm2(max) のうちの第2のMGユニット30の入力電力操作量上限値Pm2(max) のみが目標入力電力操作量Pm*よりも大きいと判定された場合には、ステップ111に進み、入力電力操作量上限値が大きい第2のMGユニット30をシステム電圧安定制御を実行するMGユニットとして選択し、その選択した第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* を目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)に設定する。尚、選択されなかった第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* は「0」に設定する。
Pm1* =0
Pm2* =Pm*
[4]Pm1(max) ≦Pm*且つPm2(max) ≦Pm*と判定された場合、つまり第1及び第2のMGユニット29,30の入力電力操作量上限値Pm1(max) ,Pm2(max) が両方とも目標入力電力操作量Pm*以下であると判定された場合には、いずれか一方のMGユニットのみでは目標入力電力操作量Pm*を実現できないため、第1及び第2のMGユニット29,30の両方をシステム電圧安定化制御を実行するMGユニットとして選択する。
この場合、ステップ112に進み、第1のMGユニット29の余裕熱量hc1と第2のMGユニット30の余裕熱量hc2の大小関係を判定し、第1のMGユニット29の余裕熱量hc1が第2のMGユニット30の余裕熱量hc2よりも大きい(hc1>hc2)と判定された場合には、ステップ113に進み、余裕熱量が大きい第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* を入力電力操作量上限値Pm1(max) に設定し、余裕熱量が小さい第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* を目標入力電力操作量Pm*と入力電力操作量上限値Pm1(max) との差に設定する。
Pm1* =Pm1(max)
Pm2* =Pm*−Pm1(max)
これにより、各MGユニット29,30の目標入力電力操作量Pm1* ,Pm2* の合計値が目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)になると共に、余裕熱量が大きい第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* の方が大きくなるように各MGユニット29,30の目標入力電力操作量Pm1* ,Pm2* を設定する。
一方、上記ステップ112で、第2のMGユニット30の余裕熱量hc2が第1のMGユニット29の余裕熱量hc1以上である(hc1≦hc2)と判定された場合には、ステップ114に進み、余裕熱量が大きい第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* を入力電力操作量上限値Pm2(max) に設定し、余裕熱量が小さい第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* を目標入力電力操作量Pm*と入力電力操作量上限値Pm2(max) と
の差に設定する。
Pm1* =Pm*−Pm2(max)
Pm2* =Pm2(max)
これにより、各MGユニット29,30の目標入力電力操作量Pm1* ,Pm2* の合計値が目標入力電力操作量Pm*(PI制御器53の出力値)になると共に、余裕熱量が大きい第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* の方が大きくなるように各MGユニット29,30の目標入力電力操作量Pm1* ,Pm2* を設定する。
このようにして、MG選択協調制御部69で、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択して、各MGユニット29,30の目標入力電力操作量Pm1* ,Pm2* を設定した後、図2に示すように、第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* を第1の指令電流演算部70(システム電圧制御手段)に入力すると共に、第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* を第2の指令電流演算部71(システム電圧制御手段)に入力する。
第1の指令電流演算部70では、図5に示すように、第1の交流モータ13のトルク発生に寄与しない無効電力を第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* だけ変化させる第1の電力制御電流ベクトルip1* (d軸電力制御電流idp1*,q軸電力制御電流iqp1*)を求め、第1のトルク制御電流ベクトルit1* (d軸トルク制御電流idt1*,q軸トルク制御電流iqt1*)と第1の電力制御電流ベクトルip1* (d軸電力制御電流idp1*,q軸電力制御電流iqp1*)とを合成して最終的な第1の指令電流ベクトルi1*(d軸指令電流id1* ,q軸指令電流iq1* )を求める。
i1*(id1* ,iq1* )=it1* (idt1*,iqt1*)+ip1* (idp1*,iqp1*)
尚、第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* =0の場合には、第1のトルク制御電流ベクトルit1* をそのまま最終的な第1の指令電流ベクトルi1*とする。
i1*(id1* ,iq1* )=it1* (idt1*,iqt1*)
この第1の指令電流ベクトルi1*の演算は、図6に示す指令電流ベクトル演算プログラムに従って実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、第1の交流モータ13のトルク指令値T1*と回転速度N1 とに応じた第1のトルク制御電流ベクトルit1* (d軸トルク制御電流idt1*,q軸トルク制御電流iqt1*)をマップ又は数式等により演算する。
この後、ステップ202に進み、第1のMGユニット29の目標入力電力操作量Pm1* と第1のトルク制御電流ベクトルit1* (d軸トルク制御電流idt1*,q軸トルク制御電流iqt1*)とに応じたd軸電力制御電流idp1*をマップ又は数式等により演算した後、ステップ203に進み、d軸電力制御電流idp1*を用いて次式によりq軸電力制御電流iqp1*を演算する。
Figure 0004827017
ここで、φは鎖交磁束、Ld はd軸インダクタンス、Lq はq軸インダクタンスであり、それぞれ第1の交流モータ13の機器定数である。
これらのステップ202,203の処理により、第1の交流モータ13のトルクを一定(トルク指令値T1*)に保持したまま第1の交流モータ13の入力電力(無効電力)を目標入力電力操作量Pm1* だけ変化させる第1の電力制御電流ベクトルip1* (d軸電力制御電流idp1*,q軸電力制御電流iqp1*)を求める。
この後、ステップ204に進み、第1のトルク制御電流ベクトルit1* (d軸トルク制御電流idt1*,q軸トルク制御電流iqt1*)と第1の電力制御電流ベクトルip1* (d軸電力制御電流idp1*,q軸電力制御電流iqp1*)とを合成して最終的な指令電流ベクトルi1*(d軸指令電流id1* ,q軸指令電流iq1* )を求める。
i1*(id1* ,iq1* )=it1* (idt1*,iqt1*)+ip1* (idp1*,iqp1*)
一方、第2の指令電流演算部71では、前記第1の指令電流演算部70と同じように、第2の交流モータ14のトルク発生に寄与しない無効電力を第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* だけ変化させる第2の電力制御電流ベクトルip2* (d軸電力制御電流idp2*,q軸電力制御電流iqp2*)を求め、第2のトルク制御電流ベクトルit2* (d軸トルク制御電流idt2*,q軸トルク制御電流iqt2*)と第2の電力制御電流ベクトルip2* (d軸電力制御電流idp2*,q軸電力制御電流iqp2*)とを合成して最終的な第2の指令電流ベクトルi2*(d軸指令電流id2* ,q軸指令電流iq2* )を求める。
i2*(id2* ,iq2* )=it2* (idt2*,iqt2*)+ip2* (idp2*,iqp2*)
尚、第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* =0の場合には、第2のトルク制御電流ベクトルit2* をそのまま最終的な第2の指令電流ベクトルi2*とする。
i2*(id2* ,iq2* )=it2* (idt2*,iqt2*)
以上のようにして、各交流モータ13,14のトルクを一定に保持したままシステム電圧の目標値Vs*と検出値Vsfとの偏差ΔVs が小さくなるように第1のMGユニット29や第2のMGユニット30の入力電力を操作してシステム電圧の変動を抑制するシステム電圧安定化制御を実行する。
更に、モータ制御装置37は、前述したシステム電圧安定化制御(第1のMGユニット29や第2のMGユニット30の入力電力操作によるシステム電圧の制御)と、昇圧コンバータ21によるシステム電圧の制御との干渉を防止するために、昇圧コンバータ21の出力電力(以下「変換電力」という)の指令値Pi*と検出値Pi との偏差ΔPi が小さくなるように昇圧コンバータ21の図示しないスイッチング素子の通電デューティ比Dc を制御する変換電力制御を実行する。
具体的には、図2に示すように、変換電力の指令値Pi*を演算する場合には、まず、第1の交流モータ13のトルク指令値T1*と回転速度N1 を第1の軸出力演算部56に入力して第1の交流モータ13の軸出力PD1 を演算すると共に、第1の交流モータ13のトルク指令値T1*と回転速度N1 を第1の出力損失演算部57に入力して第1の交流モータ13の出力損失PL1 を演算した後、加算器58で第1の交流モータ13の軸出力PD1 に出力損失PL1 を加算して第1の交流モータ13の入力電力Pi1を求める。この際、第1の交流モータ13が発電機として機能している場合には、第1の交流モータ13の入力電力Pi1の演算結果が負の値となる。
更に、第2の交流モータ14のトルク指令値T2*と回転速度N2 を第2の軸出力演算部59に入力して第2の交流モータ14の軸出力PD2 を演算すると共に、第2の交流モータ14のトルク指令値T2*と回転速度N2 を第2の出力損失演算部60に入力して第2の交流モータ14の出力損失PL2 を演算した後、加算器61で第2の交流モータ14の軸出力PD2 に出力損失PL2 を加算して第2の交流モータ14の入力電力Pi2を求める。この際、第2の交流モータ14が発電機として機能している場合には、第2の交流モータ14の入力電力Pi2の演算結果が負の値となる。
この後、合計器62で第1の交流モータ13の入力電力Pi1と第2の交流モータの入力電力Pi2とを合計して合計電力Pi*を求め、この合計電力Pi*を第2のローパスフィルタ63(第二の低域通過手段)に入力して合計電力Pi*のうちの低周波域の成分のみを通過させるローパスフィルタ処理を施し、このローパスフィルタ処理後の合計電力Pif* を変換電力の指令値Pif* とする。これら合計器62と第2のローパスフィルタ63が変換電力指令値演算手段としての役割を果たす。
一方、変換電力の検出値Pi を演算する場合は、電流センサ26で検出した昇圧コンバータ21の出力電流の検出値ic を第3のローパスフィルタ64(第三の低域通過手段)に入力して昇圧コンバータ21の出力電流の検出値ic のうちの低周波域の成分のみを通過させるローパスフィルタ処理を施し、変換電力検出部65(変換電力検出手段)でシステム電圧の目標値Vs*とローパスフィルタ処理後の昇圧コンバータ21の出力電流の検出値icfとを乗算して変換電力の検出値Pi を求める。尚、システム電圧の検出値Vsfと出力電流の検出値icfとを乗算して変換電力の検出値Pi を求めるようにしても良い。
この後、偏差器66で変換電力の指令値Pif* と検出値Pi との偏差ΔPi を求め、この偏差ΔPi をPI制御器67(変換電力制御量演算手段)に入力し、変換電力の指令値Pif* と検出値Pi との偏差ΔPi が小さくなるようにPI制御により昇圧コンバータ21の図示しないスイッチング素子の通電デューティ比Dc を演算する。この後、昇圧駆動信号演算部68(変換電力制御手段)で、通電デューティ比Dc に基づいて昇圧駆動信号UCU,UCLを演算し、この昇圧駆動信号UCU,UCLを昇圧コンバータ21に出力する。
このようにして、変換電力の指令値Pif* と検出値Pi との偏差ΔPi が小さくなるように昇圧コンバータ21の出力電力を制御する変換電力制御を実行することで、システム電圧安定化制御(第1のMGユニット29や第2のMGユニット30の入力電力操作によるシステム電圧の制御)と、昇圧コンバータ21によるシステム電圧の制御との干渉を防止する。
以上説明した本実施例1では、システム電圧の目標値Vs*と検出値Vsfとの偏差ΔVs が小さくなるように第1のMGユニット29や第2のMGユニット30(第1の交流モータ13や第2の交流モータ14)の入力電力を操作してシステム電圧(電源ライン22の電圧)の変動を抑制するシステム電圧安定化制御を実行するようにしたので、車両の運転状態の変化等によって2つの交流モータ13,14の電力収支が大きく変化した場合でも、システム電圧を効果的に安定化させることができる。しかも、昇圧コンバータ21の高性能化や平滑コンデンサ24の大容量化を行うことなく、電源ライン22の電圧安定化効果を高めることができ、システムの小型化、低コスト化の要求を満たすことができる。
しかも、本実施例1では、電気自動車の運転状態に応じて各MGユニット29,30の駆動状態や発電状態が変化して、各MGユニット29,30の入力電力操作量の上限値が変化することを考慮して、電気自動車の運転状態の情報として各MGユニット29,30の情報(例えば各交流モータ13,14のトルク指令値、回転速度、温度)を用いて第1及び第2のMGユニット29,30のうちの一方又は両方を選択するようにしたので、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量Pm*を実現できるMGユニットを選択することができ、その選択された一方のMGユニットでシステム電圧安定化制御を実行したり又は両方のMGユニットでシステム電圧安定化制御を分担して実行することで、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量Pm*を確実に実現することができ、電気自動車の運転状態に左右されずにシステム電圧安定化機能を十分に発揮させることができる。
また、本実施例1では、各交流モータ13,14のトルク指令値T1*,T2*と回転速度N1 ,N2 を用いて各MGユニット29,30の入力電力操作量上限値Pm1(max) ,Pm2(max) を算出し、目標入力電力操作量Pm*と各MGユニット29,30の入力電力操作量上限値Pm1(max) ,Pm2(max) の大小関係を判定して、システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択するようにしたので、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量Pm*を確実に実現できるMGユニットを選択することができる。
更に、本実施例1では、各交流モータ13,14の温度t1 ,t2 を用いて各MGユニット29の余裕熱量hc1,hc2を算出し、各MGユニット29,30の余裕熱量hc1,hc2の大小関係を判定して、余裕熱量が大きい方のMGユニットをシステム電圧安定化制御を実行するMGユニットとして選択するようにしたので、システム電圧安定化制御によるMGユニットの過熱を未然に防止することができる。
また、本実施例1では、第1及び第2の交流モータ13,14を正弦波PWM制御方式で制御するシステムにおいて、システム電圧安定化制御の際に、第1の交流モータ13や第2の交流モータ14のトルク発生に寄与しない無効電力のみを変化させるように電流ベクトルを操作することで、各交流モータ13,14のトルクを一定(トルク指令値T1*,T2*)に保持したまま第1の交流モータ13や第2の交流モータ14の入力電力を操作してシステム電圧を制御するようにしたので、車両の運転状態に悪影響を及ぼすことなくシステム電圧の変動を抑制することができる。
尚、上記実施例1では、第1の交流モータ13や第2の交流モータ14の電流ベクトルを操作することで、各交流モータ13,14のトルクを一定に保持したまま第1の交流モータ13や第2の交流モータ14の入力電力を操作するようにしたが、第1の交流モータ13や第2の交流モータ14の電圧ベクトルを操作することで、各交流モータ13,14のトルクを一定に保持したまま第1の交流モータ13や第2の交流モータ14の入力電力を操作するようにしても良い。
次に、図7乃至図9を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
前記実施例1では、第1及び第2の交流モータ13,14を正弦波PWM制御方式で制御するようにしたが、本実施例2では、第1の交流モータ13を正弦波PWM制御方式で制御すると共に、第2の交流モータ14を矩形波制御方式で制御するようにしている。
図7に示すように、モータ制御装置37は、第2の交流モータ14をトルク制御する場合には、メイン制御装置31から出力されるトルク指令値T2*と、第2の交流モータ14のU相電流iU2 とW相電流iW2 と、第2の交流モータ14のロータ回転位置θ2 に基づいて矩形波制御方式で三相電圧指令信号UU2 ,UV2 ,UW2 を生成する。この矩形波制御方式は、交流モータ14の電気角で所定角度毎に通電を転流させて交流モータ14を制御する方式である。
その際、第2の交流モータ14に通電する矩形波のデューティ比Dutyを操作してパルス幅を操作したり、矩形波の位相φを操作することで、第2の交流モータ14のトルクを一定(トルク指令値T2*)に保持したまま第2の交流モータ14の入力電力を操作してシステム電圧の変動を抑制するように制御する。
具体的には、まず、第2の交流モータ14のロータ回転位置θ2 (ロータ回転位置センサ40の出力信号)を回転速度演算部48に入力して、第2の交流モータ14の回転速度N2 を演算すると共に、第2の交流モータ14のU相,W相の電流iU2 ,iW2 (電流センサ43,44の出力信号)とロータ回転位置θ2 をトルク推定部77に入力して、第2の交流モータ14に流れる電流により発生しているトルクT2 を推定する。
この後、図8に示すように、トルク制御部78(モータ制御手段)の偏差器80で、第2の交流モータ14のトルク指令値T2*と推定トルクT2 との偏差ΔT2 を求め、この偏差ΔT2 をPI制御器81に入力して、トルク指令値T2*と推定トルクT2 との偏差ΔT2 が小さくなるようにPI制御により矩形波の位相φt を演算すると共に、デューティ演算部82で、第2の交流モータ14のトルク指令値T2*と回転速度N2 とに応じた矩形波のデューティ比Dt をマップ又は数式等により演算する。
更に、MG選択協調制御部69から出力された第2のMGユニット30の目標入力電力操作量Pm2* と推定トルクT2 と回転速度N2 を電力制御部79(システム電圧制御手段)の矩形波操作量演算部83に入力して、デューティ比操作量Dp と位相操作量φp を次のようにして演算する。まず、目標入力電力操作量Pm2* と推定トルクT2 と回転速度N2 に応じた矩形波のデューティ比操作量Dp をマップ又は数式等により演算することで、図9に示すように、第2の交流モータ14の入力電力を目標入力電力操作量Pm2* だけ変化させるデューティ比操作量Dp を求める。更に、目標入力電力操作量Pm2* と第2の交流モータ14の推定トルクT2 と回転速度N2 に応じた矩形波の位相操作量φp をマップ又は数式等により演算してデューティ比操作量Dp に応じた位相操作量φp を求めることで、図9に示すように、デューティ比操作量Dp によるデューティ比の操作によって発生する第2の交流モータ14のトルク変動を抑制するように位相操作量φp を求める。
また、矩形波操作量演算部83は、デューティ比操作量Dp 及び位相操作量φp を所定の限界値で制限(ガード処理)するリミット手段(図示せず)を備え、このリミット手段でデューティ比操作量Dp 及び位相操作量φp が限界値を越えて過剰に大きくなることを防止するようにしている。
尚、デューティ比操作量Dp と位相操作量φp を演算する際に、推定トルクT2 に代えてトルク指令値T2*を用いるようにしても良い。また、後述する最終的なデューティ比Duty(=Dt +Dp )とトルク指令値T2*とに基づいて位相操作量φp を演算することで、デューティ比の操作によって発生する第2の交流モータ14のトルク変動を抑制するように位相操作量φp を求めるようにしても良い。
この後、電力制御部79の加算器84で矩形波の位相φt に位相操作量φp を加算して最終的な矩形波の位相φ(=φt +φp )を求めると共に、加算器85で矩形波のデューティ比Dt にデューティ比操作量Dp を加算して最終的な矩形波のデューティ比Duty(=Dt +Dp )を求めた後、トルク制御部78の矩形波演算部86で、矩形波の位相φ及びデューティ比Dutyと第2の交流モータ14のロータ回転位置θ2 と回転速度N2 とに基づいて三相電圧指令信号UU2 ,UV2 ,UW2 (矩形波指令信号)を演算し、これらの三相電圧指令信号UU2 ,UV2 ,UW2 を第2のインバータ28に出力する。
このようにして、第2の交流モータ14のトルクを一定(トルク指令値T2*)に保持したままシステム電圧の目標値Vs*と検出値Vsfとの偏差ΔVs が小さくなるように第2のMGユニット30(第2の交流モータ14)の入力電力を操作してシステム電圧の変動を抑制するシステム電圧安定化制御を実行する。
更に、モータ制御装置37は、前記実施例1と同じようにして、電気自動車の運転状態の情報として各MGユニット29,30の情報(例えば各交流モータ13,14のトルク指令値、回転速度、温度)を用いて第1及び第2のMGユニット29,30のうちの一方又は両方を選択し、選択されたMGユニットでシステム電圧安定化制御を実行する。
以上説明した本実施例2においても、電気自動車の運転状態の情報として各MGユニット29,30の情報(例えば各交流モータ13,14のトルク指令値、回転速度、温度)を用いて第1及び第2のMGユニット29,30のうちの一方又は両方を選択するようにしたので、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量Pm*を実現できるMGユニットを選択することができ、その選択された一方のMGユニットでシステム電圧安定化制御を実行する又は両方のMGユニットでシステム電圧安定化制御を分担して実行することで、システム電圧安定化に必要な目標入力電力操作量Pm*を確実に実現することができ、電気自動車の運転状態に左右されずにシステム電圧安定化機能を十分に発揮させることができる。
また、本実施例2では、第2の交流モータ14を矩形波制御方式で制御するシステムにおいて、システム電圧安定化制御の際に、第2の交流モータ14の入力電力を目標入力電力操作量Pm2* だけ変化させるデューティ比操作量Dp を求め、このデューティ比操作量Dp によるデューティ比の操作によって発生する第2の交流モータ14のトルク変動を抑制するように位相操作量φp を求めるようにしたので、第2の交流モータ14のトルクを一定(トルク指令値T2*)に保持したまま第2の交流モータ14の入力電力を操作してシステム電圧を制御することができ、車両の運転状態に悪影響を及ぼすことなくシステム電圧の変動を抑制することができる。
尚、上記各実施例1,2では、各交流モータ13,14のトルク指令値と回転速度を用いて各MGユニット29,30の入力電力操作量上限値を判定するようにしたが、これに限定されず、各MGユニット29,30の情報(例えば各交流モータ13,14のトルク、回転速度、入力電力のうちの少なくとも1つ)を用いて各MGユニット29,30の入力電力操作量上限値を判定するようにしても良い。また、車両の情報(例えば車速と車両の出力軸トルクのうちの少なくとも一方)を用いて各MGユニット29,30の入力電力操作量上限値を判定するようにしても良い。
また、上記各実施例1,2では、変換電力制御の際に、昇圧コンバータ21の出力電力の指令値Pi*と検出値Pi との偏差ΔPi が小さくなるように昇圧コンバータ21の出力電力を制御するようにしたが、昇圧コンバータ21の入力電力の指令値Pi*と検出値Pi との偏差ΔPi が小さくなるように昇圧コンバータ21の入力電力を制御するようにしても良い。
また、上記各実施例1,2では、エンジンの動力を遊星ギヤ機構で分割する所謂スプリットタイプのハイブリッド車に本発明を適用したが、このスプリットタイプのハイブリッド車に限定されず、他の方式であるパラレルタイプやシリーズタイプのハイブリッド車に本発明を適用しても良い。更に、上記各実施例1,2では、交流モータとエンジンを動力源とする車両に本発明を適用したが、交流モータのみを動力源とする車両に本発明を適用しても良い。また、インバータと交流モータとからなるMGユニットを3つ以上搭載した車両に本発明を適用しても良い。
本発明の実施例1における電気自動車の駆動システムの概略構成図である。 交流モータの制御系の構成を示すブロック図である。 MG選択協調制御部の構成を示すブロック図である。 MG選択協調制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 指令電流ベクトルの演算方法を説明するための図である。 指令電流ベクトル演算プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の交流モータの制御系の構成を示すブロック図である。 トルク制御部と電力制御部の構成を示すブロック図である。 デューティ比操作量と位相操作量の演算方法を説明するための図である。
符号の説明
13,14…交流モータ、20…直流電源、21…昇圧コンバータ(変換手段)、22…電源ライン、23…アースライン、24…平滑コンデンサ、25…電圧センサ(電圧検出手段)、26…電流センサ(電流検出手段)、27,28…インバータ、29,30…MGユニット、37…モータ制御装置、50…システム電圧目標値演算部(目標電圧演算手段)、53…PI制御器(電力操作量演算手段)、69…MG選択協調制御部(選択手段)、70,71…指令電流演算部(システム電圧制御手段)、78…トルク制御部(モータ制御手段)、79…電力制御部(システム電圧制御手段)

Claims (9)

  1. 直流電源の電圧を変換して電源ラインにシステム電圧を発生させる変換手段と、前記電源ラインに接続されたインバータ及び該インバータで駆動される交流モータからなる複数のモータ駆動ユニット(以下「MGユニット」と表記する)とを備えた電気自動車の制御装置において、
    前記電気自動車の運転状態に応じて前記複数のMGユニットのうちの1つ又は2つ以上を選択する選択手段と、
    前記選択手段で選択されたMGユニットの入力電力を前記システム電圧の目標値と検出値との偏差が小さくなるように操作して前記システム電圧の変動を抑制するシステム電圧安定化制御を実行するシステム電圧制御手段と
    を備え
    前記システム電圧制御手段は、前記選択手段で選択されたMGユニットの交流モータのトルクを一定に保持したまま該MGユニットの入力電力の操作量を変化させるd軸指令電流とq軸指令電流を求める手段を有することを特徴とする電気自動車の制御装置。
  2. 前記選択手段は、前記電気自動車の運転状態の情報として車両の情報及び/又はMGユニットの情報を用いて前記システム電圧安定化制御を実行するMGユニットを選択することを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の制御装置。
  3. 前記選択手段は、前記車両の情報として車速と車両の出力軸トルクのうちの少なくとも一方を用いることを特徴とする請求項2に記載の電気自動車の制御装置。
  4. 前記選択手段は、前記MGユニットの情報として前記交流モータのトルク、回転速度、入力電力のうちの少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項2又は3に記載の電気自動車の制御装置。
  5. 前記選択手段は、前記MGユニットの情報として前記交流モータの温度を用いることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電気自動車の制御装置。
  6. 前記システム電圧制御手段は、前記交流モータのトルク発生に必要な電力とは異なる入力電力を操作して前記システム電圧を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気自動車の制御装置。
  7. 前記交流モータを正弦波PWM制御方式で制御するモータ制御手段を備え、
    前記システム電圧制御手段は、前記正弦波PWM制御方式で前記交流モータに通電する電流ベクトル又は前記交流モータに印加する電圧ベクトルを操作することで前記MGユニットの入力電力を操作することを特徴とする請求項6に記載の電気自動車の制御装置。
  8. 前記交流モータを矩形波制御方式で制御するモータ制御手段を備え、
    前記システム電圧制御手段は、前記矩形波制御方式で前記交流モータに通電する際の矩形波のデューティ比及び/又は位相を操作することで前記MGユニットの入力電力を操作することを特徴とする請求項6に記載の電気自動車の制御装置。
  9. 前記システム電圧の目標値を設定する目標電圧設定手段と、
    前記システム電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記目標電圧設定手段で設定したシステム電圧の目標値と前記電圧検出手段で検出したシステム電圧とに基づいて前記MGユニットの入力電力の操作量を演算する電力操作量演算手段とを備え、
    前記システム電圧制御手段は、前記電力操作量演算手段で演算した入力電力の操作量に基づいて前記MGユニットの入力電力を操作して前記システム電圧を制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電気自動車の制御装置。
JP2006308135A 2005-12-26 2006-11-14 電気自動車の制御装置 Expired - Fee Related JP4827017B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006308135A JP4827017B2 (ja) 2005-12-26 2006-11-14 電気自動車の制御装置
EP06126802.5A EP1800934A3 (en) 2005-12-26 2006-12-21 Control apparatus for electric vehicles
US11/643,980 US8046123B2 (en) 2005-12-26 2006-12-22 Control apparatus for electric vehicles

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372966 2005-12-26
JP2005372966 2005-12-26
JP2006308135A JP4827017B2 (ja) 2005-12-26 2006-11-14 電気自動車の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007202383A JP2007202383A (ja) 2007-08-09
JP4827017B2 true JP4827017B2 (ja) 2011-11-30

Family

ID=38456386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006308135A Expired - Fee Related JP4827017B2 (ja) 2005-12-26 2006-11-14 電気自動車の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4827017B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5067325B2 (ja) * 2008-09-12 2012-11-07 トヨタ自動車株式会社 回転電機制御システム
KR101132948B1 (ko) * 2010-05-13 2012-04-05 엘에스산전 주식회사 전기자동차 충방전 시스템, 충방전 장치, 충방전 방법
JP5661008B2 (ja) 2011-09-06 2015-01-28 トヨタ自動車株式会社 モータ制御システム
JP6090748B2 (ja) * 2013-06-03 2017-03-08 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動車両用電力制御装置および電動四輪駆動車両

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4667608B2 (ja) * 2001-01-24 2011-04-13 トヨタ自動車株式会社 交流電動機の駆動制御装置
JP2003259505A (ja) * 2002-03-05 2003-09-12 Nissan Motor Co Ltd 電気自動車の回生制御装置
JP3969165B2 (ja) * 2002-04-16 2007-09-05 トヨタ自動車株式会社 電圧変換装置、電圧変換方法、電圧変換の制御をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP4120310B2 (ja) * 2002-08-06 2008-07-16 トヨタ自動車株式会社 電気負荷駆動装置、電気負荷駆動方法、電気負荷の駆動をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP2004260904A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Toyota Motor Corp 前後輪駆動装置、それにおけるモータ駆動方法およびモータの駆動をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP3901116B2 (ja) * 2003-03-14 2007-04-04 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車
JP2005176569A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Toyota Motor Corp 電気自動車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007202383A (ja) 2007-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4381408B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4538850B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4479919B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4844753B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4479922B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4479920B2 (ja) 電気自動車の制御装置
US7701156B2 (en) Electric motor drive control system and control method thereof
JP4984236B2 (ja) 電気自動車の制御装置
EP1800934A2 (en) Control apparatus for electric vehicles
JP4697603B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4697602B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4827017B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4683303B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP5099579B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4636443B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP5067604B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4479921B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4827018B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4655026B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP5067603B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4775656B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4683382B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP4683302B2 (ja) 電気自動車の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110822

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4827017

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110904

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees