JP4772590B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写して重畳されたトナー像を形成し、中間転写体上の重畳されたトナー像を転写材に2次転写する画像形成装置に関するものである。
従来、像担持体たる感光体に順次形成したトナー像を、中間転写体たる中間転写ベルト上に順次重ね合わせて中間転写し、この中間転写ベルト上のトナー像を転写材に一括して二次転写する中間転写方式の画像形成装置が知られている。この中間転写方式のカラー画像形成装置の場合は、中間転写ベルトに転写されたトナー像に別の色のトナー像を重畳することで、カラートナー像を形成している。このため、中間転写ベルト上のトナー像が何度も一次転写ニップを通過することとなる。このように何度か一次転写ニップを通過する間にトナーに電荷が注入されて、逆帯電し、感光体に転写してしまう所謂、逆転写が起こってしまう。このような逆転写が起こると、ベタ画像は、部分的にトナーが減少してしまい、ボソついた画像となってしまう。
このため、中間転写ベルト上に各色のテストパターン像を形成し、全色のテストパターン像が一次転写し終わった後の中間転写ベルト上の各色のテストパターン像についてそれぞれトナー付着量を検知して、全色のトナー像が一次転写された後の中間転写ベルト上の各色のトナー付着量が所定量となるように、各色の現像バイアスなどの画像パラメータを調整するものがある。この場合、逆転写によって中間転写ベルトから失われるトナー量分、感光体上に形成される各色のトナー像のトナー付着量が増加することとなる。よって、逆転写によってトナー付着量が減少しても、全色のトナー像が一次転写し終わった後の中間転写ベルト上の各色のトナー付着量を所定の付着量とすることができ、画像のボソツキを抑制することができる。しかしながら、この場合、トナー消費量が多くなり、トナーに対するコストが高くなるという問題があった。
特許文献1には、中間転写ベルト上のトナーが次の一次転写ニップに到達する前に、コロナ放電器によって中間転写ベルト上のトナーを再帯電させるものが記載されている。これにより、中間転写ベルト上のトナーが一次転写ニップを通過する間に電荷が注入されて帯電量が落ちても、次の一次転写ニップに到達する前にトナーが再帯電される。その結果、一次転写ニップで中間転写ベルト上のトナーが逆帯電することが抑制され、一次転写ニップで中間転写ベルト上のトナーが逆転写するのを抑制する。
しかしながら、中間転写ベルト上のトナーを再帯電させるコロナ放電器を設ける必要があり、装置のコスト高や装置が大型化してしまうなどの問題がある。また、装置の消費電力が多くなるという問題もある。特に、複数の感光体を備えたタンデム型の画像形成装置の場合は、各一次転写ニップ間にコロナ放電器を設ける必要があり、上述のコスト高、装置が大型化、消費電力の増加の問題が顕著になってしまう。
特許文献2には、全色のトナー像が一次転写し終わった後の中間転写ベルト上の最初に中間転写ベルトに転写する色(マゼンタM)のトナー付着量を検知して、M色トナーの逆転写量が、所定量を超えた場合、その他の色(イエローY、シアンC、ブラックBk)の一次転写バイアス(一次転写電流)を所定値減少させるものが記載されている。このように、2番目以降の一次転写バイアスを減少させることで、中間転写ベルト上のM色トナーへの電荷注入が抑えられ、逆帯電するM色トナーが少なくなり、逆転写するM色トナーを少なくすることができる。また、コロナ放電器など、トナーを再帯電させる装置を用いないので、装置のコスト高や装置が大型化を抑制することができる。また、消費電力を減少させることができ、省エネルギー化することができる。
特許3344792号公報 特開2005−284275号公報
しかしながら、特許文献2のように、2番目以降の色の1次転写バイアスを減少させると、連続プリントを行った場合、所定枚数以降から2番目以降の色のトナー像の一次転写性が低下して色ムラなどの異常画像が生じる問題があった。
以下に、その理由を説明する。一次転写ニップでは、中間転写ベルトの裏面からトナーと逆極性の一次転写バイアスを印加して一次転写電界が形成されている。このため、中間転写ベルトが一次転写ニップを通過するとき上記一次転写電界の影響で中間転写ベルト表面にトナーと同極性の電荷が移動し、中間転写ベルトの裏面にトナーと逆極性の電荷が移動して、ベルトの表面が帯電する。ベルトの電位減衰性が悪いと、一次転写電界により上昇した中間転写体の表面電位が、トナー像が転写紙に二次転写された後、中間転写ベルトが1回転しても中間転写ベルト内部を通じて自己減衰できないで、中間転写体表面に電荷が残留してしまう。その結果、連続プリントを行った場合、徐々に中間転写ベルト表面の電位が上昇して、中間転写ベルトの表面電位の影響によって、転写ニップに作用する一次転写電界が弱くなる。その結果、1次転写バイアスを減少させて転写電界を弱めている2番目以降の色においては、さらに一次転写電界が弱まってしまう。これにより、2番目以降の色のトナー像の一次転写性が、連続プリントを行った場合、所定枚数以降から低下してしまうと考えられる。
また、ベルトの電位減衰性が悪いと、中間転写ベルトの表面に前の画像の電位履歴が、残ってしまい次回の画像形成時の記録媒体上に二次転写されたトナー像に、前回の画像形成時におけるトナー像の残像が発生するという不具合も発生してしまう。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次に示す画像形成装置を提供することである。すなわち、一次転写ニップで中間転写ベルト上のトナーが逆転写するのを抑制し、2番目以降の転写バイアスを最初の転写バイアスよりも低くしても、2番目以降中間転写体に一次転写されるトナー像の転写性の低下を抑制することのできる画像形成装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写し、前記中間転写体上に重畳されたトナー像を形成し、前記中間転写体上の重畳されたトナー像を転写材に2次転写する画像形成装置において、トナー像を一次転写するときに前記中間転写体に常に予め決められた固定の一次転写バイアスを印加するとともに、前記一次転写バイアスを、トナー像の一次転写順に順次小さくなるように設定するように構成するとともに、前記中間転写体として、500Vが印加された中間転写体部分の残留電位が、5秒後に250V以下となっているような表面電位減衰率を有する中間転写体を用いたことを特徴ものである。
また、請求項2の発明は請求項1の画像形成装置において、最後に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をブラックとしたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、最初に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をイエローとしたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、2番目に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をマゼンタとし、3番目に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をシアンとしたことを特徴とした画像形成装置。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、前記像担持体を複数備え、各像担持体上に形成したトナー像を順次中間転写体に一次転写するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、前記中間転写体として、単層構造のベルト状部材を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、前記中間転写体の体積抵抗率を1×10Ωcm以上1×1011Ωcm以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、前記トナー像を構成するトナーとして、結着樹脂および着色剤を含有したトナー母体粒子表面に添加剤を外添したものであって、前記添加剤の飽和添加剤埋没率が40%以上のトナーを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、前記トナーの結着樹脂として、ポリエステル樹脂を用いたことを特徴とするものである。
請求項1乃至の発明によれば、500Vが印加された中間転写体部分の残留電位が、5秒後に250V以下となっているような表面電位減衰率を有する中間転写体を用いているので、次のような効果を得ることができる。すなわち、一次転写電界により上昇した中間転写体の表面電位が、トナー像が転写紙に二次転写されてから、最初の一次転写バイアスが印加されるまでの間に、中間転写体の表面電位が良好に減衰する。これにより、連続プリントを行っても、中間転写ベルト表面の電位が上昇するのを抑制することができ、中間転写ベルトの表面電位の影響によって、転写ニップに作用する一次転写電界が弱くなることが抑制される。その結果、2番目以降の転写バイアスを最初の転写バイアスよりも低くして、連続プリントを行っても、2番目以降のトナー像の転写性が所定枚数以降から低下するのを抑制することができるという効果である。そして、2番目以降の転写バイアスを最初の転写バイアスよりも低くすることで、中間転写体上のトナーへの電荷注入が抑えられ、逆帯電するトナーが少なくなり、逆転写するトナーを少なくすることができる。
また、中間転写体の表面電位減衰率を上記のようにすることで、中間転写体表面の前の画像の電位履歴が、トナー像が転写紙に二次転写されてから、最初の一次転写バイアスが印加されるまでの間になくなる。よって、前の画像の電位履歴が、次の画像の転写を阻害することがなく、次回の画像形成時の転写紙上に2次転写されたトナー像に、前回の画像形成時におけるトナー像の残像が発生するという不具合も抑制することができる。
図1は、この発明の実施形態1を示すもので、タンデム型間接転写方式のカラー電子写真複写機の概略構成図である。このカラー電子写真複写機は、複写装置本体100、この複写機本体を載せる給紙テーブル200、複写装置本体上に取り付けるスキャナ300、さらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)400から主に構成されている。
上記複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト10を設ける。中間転写ベルト10は、図示例では、3つの支持ローラ14,15,16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能としている。
この図示例では、3つの支持ローラ14,15,16のうち第2と第3の支持ローラ15,16の間に張架されている中間転写ベルト表面に、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置17を設けている。
また、3つの支持ローラ14,15,16のうち第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写ベルト10上には、その搬送方向に沿って、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの4つの画像形成手段18Y、M、C、Bkを横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。そして、このタンデム画像形成装置20の上には、図1に示すように、さらに露光装置21を設ける。
上記タンデム画像形成装置20の各画像形成手段18は、像担持体としてイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色トナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム40Y、M、C、Bkを有している。また、各感光体ドラム40Y、M、C、Bkから中間転写ベルト10にトナー像を転写する一次転写位置には、中間転写ベルト10を間に挟んで各感光体ドラム40Y、M、C、Bkに対向するように一次転写手段の構成要素としての一次転写ローラ62Y、M、C、Bkが設けられている。また、支持ローラ14は中間転写ベルト10を回転駆動する駆動ローラである。ブラック単色画像を中間転写ベルト上に形成する場合には、駆動ローラ14以外の支持ローラ15、16を移動させて、イエロー,マゼンタ,シアンの感光体40Y、M、Cを中間転写ベルト10から離間させる。
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、二次転写手段としての二次転写装置22を備える。二次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである二次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上の画像を転写紙に転写する。
また、二次転写装置22の横には、転写紙上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
上述した二次転写装置22には、画像転写後の転写紙をこの定着装置25へと搬送する転写紙搬送機能も備えてなる。もちろん、二次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写紙搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような二次転写装置22および定着装置25の下側に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する転写紙反転装置28を備える。
さて、いまこのカラー電子写真複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14,15,16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体ドラム40Y、M、C、Bkを回転して各感光体ドラム40Y、M、C、Bk上にそれぞれ、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、一次転写ローラ62Y、M、C、Bkが印加する一次転写バイアスによってそれらの単色画像を順次一次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写紙を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間に転写紙を送り込み、二次転写装置22で転写して転写紙上にカラー画像を記録する。
画像転写後の転写紙は、二次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えて転写紙反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙の紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。バイアスを印加する場合、例えば導電性ゴムローラを用いてバイアスを印加する。導電性ゴムローラは、径φ18で、表面が1[mm]厚みの導電性NBRゴムである。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10E9Ωcm程度であり、印加バイアスはトナーを転写する側(表側)に−800[V]程度、裏側に+200[V]程度程度とする。
一般的に中間転写方式は紙粉が感光体ドラム40にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写紙をより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。
このようにバイアス印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写紙への転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
ところで、本実施形態のようなタンデム画像形成装置20においては、中間転写ベルト上のトナー像が何度も一次転写ニップを通過するため、この一次転写ニップでトナーに電荷が注入されて、トナーが逆帯電して中間転写ベルト上のトナーが感光体側へ逆転写する場合があった。特に、中間転写ベルト上に最初に転写されるY色のトナーは、M色、C色、Bk色の3回一次転写ニップを通過するため、逆転写するトナーが多い。このため、Y色の画像にボソツキが顕著に現れてしまっていた。そこで、従来においては、逆転写しても所定の付着量が維持できるように、Y色のトナー付着量を他の色の付着量よりも多くしていた。しかし、この場合は、Y色のトナーが他のトナーよりも多く消費されてしまうため、Y色のトナーボトルを頻繁に交換するという不具合があった。そこで、本実施形態においては、他の色の一次転写ローラに印加する一次転写バイアスVm、Vc、Vbを、中間転写ベルト移動方向最上流にあるY色の一次転写ローラに印加する一次転写バイアスVyよりも低く設定して、逆転写を抑制している。以下に、その具体的な構成について説明する。
図2は、転写率と逆転写率と一次転写バイアス(一次転写電流)との関係を示した図である。図に示すように、一次転写電流を上げると、逆転写率が上昇するが、転写率は、図中矢印の範囲の転写率ピーク付近においては、転写率があまり変動しないことがわかる。また、転写率と転写電流との関係は、図に示すように環境などの変動によって、大きく変動する。図に示す例では、良条件の転写率および一次転写電流の関係と、悪条件の転写率および一次転写電流の関係は、転写率が低下しているだけであるが、環境条件によっては、転写率および一次転写電流の関係が図中右側にシフトしたり、図中左側にシフトしたりする場合もある。
Y色の一次転写ニップは、他の色の一次転写ニップよりも転写中間転写ベルト移動方向上流にあるため、Y色の一次転写ニップを通過する中間転写ベルト上には、他のトナーが付着していることがない。このため、Y色の一次転写ニップにおいては、逆転写率を考慮する必要がない。よって、Y色の転写ニップにおいては、環境条件によって転写率および一次転写電流の関係が図中右側にシフトしたり、図中左側にシフトしたりしても、一次転写電流を転写率のピーク範囲(図中矢印の範囲)に留まるように、例えば、転写率のピーク範囲の中央となるような一次転写電流値Cに設定する。
一方、Y色の一次転写ニップよりも下流側にある他の色の転写ニップにおいては、少なくともY色のトナーが付着した中間転写ベルトが通過するため、逆転写が発生する。このため、M、C、Bk色の一次転写ローラ62M、C、Bkに印加する一次転写電流は、逆転写率と転写率とを考慮した値に設定する必要がある。このため、一次転写電流を転写率のピーク範囲(図中矢印の範囲)の最低値Aに設定すれば、逆転写率を抑えることができ、かつ、転写率の低下も抑えることができる。しかし、一次転写電流を転写率のピーク範囲(図中矢印の範囲)の最低値Aに設定した場合、転写率と一次転写電流との関係が図中右側にシフトすると一次転写電流を転写率のピーク範囲(図中矢印の範囲)を外れてしまい、転写率が大幅に低下してしまう場合がある。このため、一次転写電流は、転写率のピーク範囲(図中矢印の範囲)の最低値Aよりも大きく設定する必要がある。このため、M、C、Bk色の一次転写ローラ62M、C、Bkに印加する一次転写電流は、転写率と一次転写電流との関係が図中右側にシフトしても、転写率のピーク範囲(図中矢印の範囲)を外れない最小値Dに設定する。これにより、逆転写率を抑えることができるとともに、環境変動が生じても、転写率が大幅に減少してしまうのを抑制することができる。
また、感光体上の転写残トナーを回収して現像に戻し再利用する所謂トナーリサイクルのシステムを備えた場合、逆転写を抑えることで、別の色のトナーが混ざるのを抑制することができる。
また、一次転写バイアスをベルト移動方向上流に向かうほど高く設定してもよい。以下に色順がY→M→C→Bkの場合について説明する。
上記、M、C、Bk色の一次転写バイアスを上記Dに設定しても、環境などによって、転写率ピーク範囲を外れる場合がある。一次転写バイアスが転写率のピーク範囲を外れると、M,C,Bkの転写性が一律に低下する。すると、逆転写を含めた総合的な一次転写率が、M<C<Bkとなり、ベルト移動方向上流にいくに従って悪くなる。これは、M色は、C色、Bk色で逆転写によって、中間転写ベルト上の付着量が低下するのに対し、C色は、Bk色のみで逆転写によりトナーの付着量が低下し、Bk色は、逆転写によって中間転写ベルト上の付着量が低下しない。このため、Bk色が転写率のピーク範囲を外れて多少転写性が低下しても、総合的な一次転写率が大きく低下することがない。一方、M色の場合は、転写率のピーク範囲を外れて転写性が低下し中間転写ベルトに付着するトナー量が減ってしまうと、中間転写ベルト上の減少したトナー量から、さらにC色のBk色にニップで逆転写によって中間転写ベルト上のトナーが奪われるため、著しく総合的な一次転写性が低下してしまう。このため、転写率のピーク範囲に外れて、M、C,Bk一律に転写性が低下すると、逆転写を含めた総合的な一次転写率が、Bk、C、Mの順で悪くなるのである。よって、中間転写ベルトの一次転写バイアスをY>M>C>Bkとして、Bk色、C色、M色の順で一次転写バイアスが転写率のピーク範囲を外れ難く設定する。これにより、Bk色の一次転写バイアスが転写率のピーク範囲を外れたとしても、M色、C色の一次転写バイアスは転写率のピーク範囲に収めることができ、M、C色については、総合一次転写率が減少することがない。また、Bk色の一次転写バイアスが転写率のピーク範囲を外れて多少転写性が低下しても、C色、M色の転写性が低下したときに比べて、総合的な一次転写率の低下が少ないため、画質への影響を抑えることができる。よって、Bk色に関しては、逆転写を考慮した一次転写バイアス値(最小値D)に設定する。さらに、C色の一次転写バイアスが転写率のピーク範囲から外れて転写性が低下してトナー付着量が減少しても、C色は、Bk色のみから逆転写によりトナーが奪われるだけであり、また、Bk色の転写バイアスも低めの抑えられているので、逆転写するトナー量も抑えられている。よって、M色の転写性が低下したときに比べて、総合的な転写性の低下は、抑えることができる。よって、C色は、逆転写と環境変動による転写性の低下との両方を考慮して、一次転写バイアスをBk色よりも大きく、M色よりも小さく設定する。また、M色の一次転写バイアスが転写率のピーク範囲から外れて転写性が低下してトナー付着量が減少すると、著しく総合転写性が低下するから、M色の一次転写バイアスは、環境変動による転写性の低下を考慮して、C色、Bk色よりも高く設定する。これにより、環境変動などが生じても、C、M、Bkを一律に一次転写バイアスを最小値Dに設定するものに比べて総合転写率の低下を抑制することができ、安定的に画像品質を保つことができる。
また、本実施形態においては、最初に中間転写ベルト10に転写されるトナーをY色のトナーにしている。これは、Y色は、ボソツキや白抜けといった画像不良が他の色に比べて目立ちにくい。最初に中間転写ベルトに転写されるトナーは、最も多くの一次転写ニップを通過するため、逆転写率が最も悪く、ボソツキや白抜けが発生しやすい。このようなボソツキや白抜けが生じると、色むらなどの画像不良となる。このため、他の色に比べてボソツキや白抜けが目立ちにくいY色のトナーを最初に中間転写ベルト10に転写することで、多少のボソツキや白抜けが発生しても、色むらなどの画像不良を目視で確認し難くすることができる。
また、本実施形態においては、最後に中間転写ベルト10に転写されるトナーをBk色のトナーにしている。中間転写ベルト10のトナーがある部分は、トナーがない部分に比べてトナーの抵抗の影響で一次転写電界が弱くなる。このため、中間転写ベルト上のトナーがある部分にトナーを転写する場合、その部分の転写性が低下してしまう。M色、C色のトナーは、中間転写ベルト上のトナーがある部分にトナーを転写する場合が多いため、トナーがある部分に一次転写する場合でも十分な転写性が得られるように、一次転写バイアスを大幅に下げることができない。一方、Bk色のトナーは、一般的に他の色のトナーと重ねあわせることがないので、一次転写時に中間転写ベルト上のトナーの抵抗の影響を受けることがない。よって、M色、C色に比べて、一次転写バイアスを弱めても、良好な転写性が得られる。このため、Bk色の一次転写バイアスは、C色、M色の一次転写バイアスに比べて、小さく設定することができる。よって、最後に中間転写ベルト10に転写されるトナーをBk色のトナーとすることで、他の色の逆転写を最低限に抑えることができる。
また、中間転写ベルト上のカラートナー像を転写紙に2次転写した場合、複数色のトナーが重ね合わさっている部分においては、下層の(中間転写ベルト側)のトナー色が転写残トナーとして中間転写ベルト10に残ってしまう。その結果、転写紙上のカラー画像にボソツキや色むらが生じる場合がある。このため、複数色が重ね合わされたトナー像の下層が転写残トナーとして中間転写ベルトに残っても、転写紙上のカラー画像にボソツキや色むらが目立たない色から順に、中間転写ベルトに転写するのが好ましい。
表1は、図1に示す複写機を用い、中間転写ベルト10に転写する順番を異ならせて、転写紙上に形成されたレッド画像、グリーン画像、ブルー画像についてのボソツキレベルについて調べた結果である。なお、レッド画像は、Y色とM色のトナーが重ね合わさって形成されるものであり、グリーン画像は、Y色とC色のトナーが重ね合わさって形成されるものであり、ブルー画像は、M色とC色のトナーが重ね合わさって形成されるものである。ボソツキレベルの評価は、ボソツキが許容できる場合を「○」、ボソツキが許容できない場合を「×」とした。
Figure 0004772590
表1に示すように、Y色とM色のトナーが重ね合わさって形成されるレッド画像の場合は、M色よりもY色のトナーを先に中間転写ベルト10に転写することで、ボソツキを許容できるレベルにすることができることがわかる。これは、Y色のトナーを先に中間転写ベルト10に転写した場合、Y色のトナーが中間転写ベルト10に転写残トナーとして残る。その結果、転写紙上のレッド画像のY色のトナーが抜けた部分は、下地のマゼンタが現れる。マゼンタは、レッドと同系統の色であるため、レッド画像のボソツキが目立ちにくいため、ボソツキが許容できるレベルに抑えることができたと考えられる。
また、表1に示すように、Y色とC色のトナーが重ね合わさって形成されるグリーン画像の場合は、C色よりもY色のトナーを先に中間転写ベルト10に転写することで、ボソツキを許容できるレベルにすることができることがわかる。これは、Y色のトナーを先に中間転写ベルト10に転写した場合、転写紙上のグリーン画像の下地がシアンとなる。下地がシアンとなることで、2次転写部でイエローが抜けても、グリーン画像のボソツキが目立ちにくくなり、ボソツキが許容できるレベルに抑えることができたと考えられる。
また、表1に示すように、M色とC色のトナーが重ね合わさって形成されるブルー画像の場合は、C色よりもM色のトナーを先に中間転写ベルト10に転写することで、ボソツキを許容できるレベルにすることができることがわかる。これは、M色のトナーを先に中間転写ベルト10に転写した場合、転写紙上のブルー画像の下地がシアンとなる。下地が
シアンとなることで、2次転写部でマゼンタが抜けても、ブルー画像のボソツキが目立ちにくくなり、ボソツキが許容できるレベルに抑えることができたと考えられる。
よって、中間転写ベルトに転写される順番をY→M→C→Bkにすれば、2次転写で下層の(中間転写ベルト側)のトナー色が転写残トナーとして中間転写ベルト10に残っても転写紙上のカラー画像のボソツキを抑制することができる。
また、本実施形態においては、C、M、Bk色の一次転写ローラに印加する一次転写バイアスを小さくしても、連続プリントにおいて良好な一次転写性を維持できるように、中間転写ベルト10として、電圧500Vが印加されてから5秒後にその位置の表面電位が250V以下になるものを用いている。即ち、中間転写ベルト表面の電荷のうち5秒後に残留している率である表面電位減衰率が1/2以下となる中間転写ベルト10を用いた。
これは、中間転写ベルト10が一次転写ニップを通過するとき、一次転写電界の影響で中間転写ベルト表面にマイナスの電荷が移動し、中間転写ベルト10の裏面にプラスの電荷が移動する。中間転写ベルト10が一次転写ニップを通過して、一次転写電界の影響がなくなると、中間転写ベルト表面のマイナスの電荷は、中間転写ベルトの裏面側へ移動して、中間転写ベルト裏面のプラスの電荷は、中間転写ベルトの表面へ移動する。そして、互いの電荷を打ち消しあうことで、中間転写ベルトの電位が減衰していく。しかし、電位減衰率が1/2以上と減衰しにくい中間転写ベルトの場合は、中間転写ベルトが1回転しても中間転写ベルトの表面にマイナス電荷が残ってしまう。その結果、連続プリントを行った場合、徐々に中間転写ベルト表面の電位が上昇して、中間転写ベルトの表面電位の影響によって、転写ニップに作用する一次転写電界が弱くなる。その結果、1次転写バイアスを減少させて転写電界を弱めているC,M、Bkの色においては、さらに一次転写電界が弱まってしまい、連続プリントを行った場合、所定枚数プリントすると、M、C、Bk色の転写性が低下するのである。
しかし、本実施形態においては、表面電位減衰率が1/2以下となる中間転写ベルト10を用いたので、次の一次転写ニップを通過する前に、中間転写ベルトの表面電位が良好に減衰し、連続プリントを行った場合でも、中間転写ベルトの表面電位によって一次転写電界が弱まることがない。このため、C、M、Bk色の一次転写ローラに印加する一次転写バイアスを小さくしても、連続プリントを行った場合でも、良好な転写性を維持することができる。
中間転写ベルト10の表面電位減衰率測定には図3に示す減衰特性測定装置を用いた。この装置は、中間転写ベルト片面にプローブを押し当て、対向する面に接地した対向電極を接触させる。プローブは三菱化学製ハイレスタ‐UP(MCP−HT450)高抵抗率計用の同社のURSプローブ(MCP−HTP14)を用い、500[V]の電圧を図中のスイッチによって所定のタイミングで印加できるようにしている。電圧を印加後、スイッチを切り替え、中間転写ベルト表面の電位を表面電位計により非接触で測定する。なお、高圧電源にはTrek製COR−A−TROL(610C)、表面電位計にはTrek製MODEL344を用いた。
また、中間転写ベルト10の表面電位減衰率が1/2以下とすることで、転写ムラも抑制することができる。転写ムラの発生原因は大きく分けて次の2つがある。
その1つは、一次転写の際に感光体ドラム40上の潜像の電位に影響され、その電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト10表面に生じる場合があることである。この電位ムラが生じた中間転写ベルト表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われると、上記電位ムラに対応した転写ムラが生じる。
一次転写の際に生じる中間転写ベルト10表面の電位差は次のようにして発生する。感光体ドラム40上に潜像が形成されると、潜像が形成されている画像部と、潜像が形成されていない非画像部(地肌部ともいう)との間には表面電位に差が生じた状態となる。この潜像が現像された状態となっても、感光体ドラム40表面に画像部と非画像部との間に電位差が生じた状態である。このような感光体ドラム40が一次転写ニップで中間転写ベルトを挟んで一次転写ローラ等の一次転写部材に対向すると、画像部と非画像部とで一次転写ローラに対する電位差が異なる。そして、電位差の大きい部分では一次転写電界が強く、電位差の小さい部分では一次転写電界が弱くなる。そして、一次転写電界の強い部分は流れる電流の量が多くなるため、一次転写電界の弱い部分に比して中間転写ベルト10の表面電位も高くなる。この電位ムラが次の一次転写まで保持されてしまうと、一次転写効率に差が生じ、転写ムラとなるのである。
また、最後の色の一次転写転写ニップを通過した中間転写ベルト表面に生じている電位ムラが、二次転写ニップを通過し次の画像の一次転写ニップまで残留して次の画像を一次転写する際に転写ムラを生じさせる場合もある。最後の色の一次転写転写ニップを通過した中間転写ベルト表面に生じている電位ムラは、一色目から最後の色まで複数回行われる一次転写のうち一回に限らず複数回の累積で生じる場合もある。
次に、中間転写ベルト10の表面電位減衰率と転写ムラとの関係について本発明者が調べた結果について説明する。
表2は、図1に示す複写機を用い、表面電位減衰率が異なる6つの中間転写ベルト10のNo1乃至6を用いて画像形成を行い、最終的に得られた画像上での転写ムラの状態を評価した結果である。この評価を行った各種条件は次の通りである。また、図4は、用いた6つの中間転写ベルト10のNo1乃至6に500[V]の電圧を印加してからの時間に対する残留電位をグラフ化したものである。用いた6つの中間転写ベルト10は、ポリイミド樹脂からなる単層のシームレスベルトで、導電剤を調節して、電位減衰特性の異なる6つのベルトを得た。
中間転写ベルト線速:282[mm/sec]
中間転写ベルト周長:1178[mm]
隣り合う感光体ドラム40間隔は150[mm]、但し、感光体ドラム40間隔とは、各色ごとに感光体ドラム40と中間転写ベルト10とが対向して形成している一次転写ニップの隣り合った位置同士の間隔である。この感光体ドラム40間隔は、Y−C間,C−M間,M−Bk間のいずれも同じ距離である。転写ムラの評価は、「○」問題なし、「△」許容する限界、「×」許容できない、の3つのランクで行ったものである。
Figure 0004772590
表2の結果より、500[V]印加した後の電位5秒値が207[V]であるNo.3の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「△」となり許容する限界であった。これ以上に表面電位が減衰しているNo.4〜6の中間転写ベルト10を用いた場合は全て転写ムラが「○」となり問題はなかった。一方、電位5秒値が436[V]又は481[V]までしか減衰していないNo.2及び1の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「×」となり許容できない状態であった。これより、一次転写バイアスVが印加されてから5秒後に表面電位減衰率が1/2以下となる中間転写ベルト10を用いた場合に、転写ムラを許容範囲内に収めることができることが分かる。
以上の結果から、中間転写ベルト10に一次転写バイアスVを印加した後、印加した部分の電位5秒値が1/2以下となるものを用いることで、一次転写あるいは二次転写の際に生じた中間転写ベルト10表面の電荷が次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となる。
これによって、前の一次転写の際に感光体ドラム40上の潜像の電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト10表面に生じても、この電位ムラが生じた中間転写ベルト10表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われる際には転写ムラが生じる程には電位ムラが残らない。また、中間転写ベルト表面が二次転写部を通過しトナーと同極性の電荷が中間転写ベルト表面に付与されても、次の一次転写が行われる際には転写ムラが生じる程にはその電位が残らない。
また、中間転写ベルトの体積抵抗率を1×10〜1×1011Ωcmにしている。中間転写ベルトの体積抵抗率が1×10未満と、体積抵抗率が低いと、一次転写バイアスを印加すると、一次転写ニップ部よりも上流の中間転写ベルト表面電位が高くなり、一次転写ニップ部上流で、一次転写電界の作用により感光体上のトナーが飛翔し、トナー像が非画像部へ飛び散る異常画像である転写チリが発生してしまう。また、トナー層の抵抗の影響が大きくなりベタ部転写性が劣化する。
一方、体積抵抗率が1×1011Ωcmを越えると、一次転写電流が流れづらくなりベタ部転写性が劣化する。また、中間転写ベルト内での電荷の移動が悪くなり、電位減衰性が悪くなる。その結果、中間転写ベルトの表面電位減衰率が1/2以上となり、連続プリント時の転写性の低下や残像跡を生じる。ここで言う残像跡とは、前に形成したトナー像の影響で残留した電荷が、後に形成するトナー像の一次転写性を乱し、前のトナー像の跡として現れるというものである。
表3は、図1に示す複写機を用い、異なる7つの中間転写ベルト10のNo7乃至13を用いて画像形成を行い、転写チリ・ベタ部転写性・残像跡を評価した結果である。用いた7つの中間転写ベルト10は、ポリイミド樹脂からなる単層のシームレスベルトで、導電剤を調節して、体積抵抗率の異なる7つのベルトを得た。
転写チリは、転写紙上に形成された、文字、ライン、ベタ画像周囲のチリレベルを評価することで行った。チリレベル評価は、「○」問題なし、「△」許容する限界、「×」許容できない、の3つのランクで行った。
ベタ部転写性評価は、転写紙上に形成されたベタ画像の、濃度均一性を評価することで行った。濃度均一性の評価は、「○」問題なし、「△」許容する限界、「×」許容できない、の3つのランクで行った。
残像跡評価は、転写紙上に形成されたテストパターンの残像レベルを評価することで行った。残像は前の画像の履歴が次の画像に表れるという特性上、評価パターンは連続で数十枚通紙を行った。残像レベル評価は、「○」問題なし、「△」許容する限界、「×」許容できない、の3つのランクで行った。
Figure 0004772590
表2の結果より、体積抵抗率が1×1011Ωcmを越えるNo7、8の中間転写ベルトには、残像跡が見られた。また、No8の中間転写ベルトには、ベタ部転写性が低下していた。また、体積抵抗率が1×10Ωcm未満のNo9、10の中間転写ベルトは、転写チリやベタ部転写性が低下していた。一方、体積抵抗率が1×10〜1×1011ΩcmのNo11〜13の中間転写ベルトは、転写チリ・ベタ部転写性・残像跡とも問題なく、良好な画像を得ることができた。これにより、体積抵抗率が1×10〜1×1011Ωcmとすることで、転写チリ・ベタ部転写性・残像跡のない良好な画像を得られることがわかる。
また、中間転写ベルト10は、単層ベルトが好ましい。これは、中間転写ベルト10が2層以上の場合、層と層との境界面に電荷が留まって、中間転写ベルト10の電位減衰性が悪くなる。その結果、中間転写ベルト10が所定の電位に帯電した状態で、次の一次転写ニップに到達してしまい、上述同様、一次転写電界が弱まって、所定の転写性が得られなくなってしまう。一方、単層ベルトの場合は、層と層との境界面に電荷が留まることがないので、電位減衰性が良好になり、中間転写ベルト10の電位が十分減衰した状態で、次の一次転写ニップに到達させることができる。
中間転写ベルトの材料としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)などの樹脂材料およびこれらを主原料としてなる樹脂材料が挙げられる。
電気抵抗を制御するために、これらの樹脂材料に電子導電性導電剤またはイオン導電性導電剤を添加する。電子導電性導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル金属、あるいは酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウムなどの金属酸化物が挙げられる。また、イオン導電性導電剤としては、スルホン酸塩、アンモニア塩など、またはカチオン系、アニオン系、ノニオン系などの各種の界面活性剤などが挙げられる。また、導電性ポリマをブレンドしてもよく、これらの導電剤、導電性ポリマ、または界面活性剤を1種または2種以上組み合わせることによって上記の求める抵抗率を安定して得ることができる。
中間転写ベルトの好適な1例として、カーボンブラック分散のポリイミド樹脂からなるシームレスベルトがある。このカーボンブラック分散のポリイミド樹脂からなるシームレスベルトは、次のようにして得ることができる。
ポリアミック酸の溶液中にカーボンブラックを分散させ、分散液を金属ドラムに流して乾燥させた後、ドラムから剥離したフィルムを高温度下で伸ばしてポリイミドフィルムを形成し、更に適当な大きさに切り出してエンドレスベルトとすることで製造する。フィルム成形の一般的な方法としては、カーボンブラックを分散したポリマー溶液を円筒金型に注入して、100℃〜200℃に加熱しつつ円筒金型を回転させながら、遠心成形によりフィルム状に成膜する。得られたフィルムを半硬化した状態で脱型して鉄芯に被せて300℃〜450℃でポリイミド化反応を進行させて硬化が行われる。
次に、トナーについて説明する
本実施形態においては、下記の条件で埋没処理した後のトナー表面に外添された添加剤たる無機微粒子の飽和埋没度が40%以上となるトナーが用いられる。無機微粒子の飽和埋没度Xが40%以上となるようなトナーを用いることで、低温定着性に優れた画像形成装置を提供することができる。
次に飽和添加剤埋没率Xを算出するときに行われる添加剤埋没処理について説明する。
内容積300〜500mLのポリエチレン製軟膏瓶に、トナー10g、樹脂コートフェライト系キャリア100gを入れ、ターブラーミキサーを用いて100rpmで30分間混合する。これにより、トナーの添加剤の埋没の進行が収まる(飽和)する。そして、樹脂コートフェライト系キャリアとしては、従来から公知のものが使用できるが、本発明においてはシリコーン系樹脂でコートされたフェライトキャリアEF963−60B(粒径35〜85μm、パウダーテック(株)製)を使用した。また、ターブラーミキサーはターブラーミキサーT2F型(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を使用した。その後、軟膏瓶中に水300mLを加え、撹拌棒で軽く撹拌して水中でトナーとキャリアを分離させ、上澄み液であるトナー分散液を濾過処理した。濾過で得られたトナーは、室温環境で減圧乾燥し、添加剤埋没処理後のトナーを得た。
添加剤埋没処理前のトナー、および添加剤埋没処理後のトナーのBET比表面積は、自動比表面積/細孔分布測定装置TriStar3000(島津製作所製)を使用して測定した。具体的には、トナー1gを専用セルに入れ、TriStar用脱ガス専用ユニット バキュプレップ061(島津製作所製)を用いて、前記専用セル内の脱気処理を行った。脱気処理は室温で少なくとも100mtorr以下の減圧条件下で20時間行った。脱気処理を行った専用セルは、TriStar3000を用いて自動でBET比表面積を得ることが出来る。なお、吸着ガスとしては窒素ガスを用いて行った。
図5に示すように、上記条件(内容積300〜500mLのポリエチレン製軟膏瓶に、トナー10g、樹脂コートフェライト系キャリア100gを入れ、ターブラーミキサーを用いて100rpmで攪拌)でトナーを所定時間(飽和時間)以上攪拌すると、添加剤の埋没の進行が収まり、BET比表面面積がほぼ一定の値を示す。そして、無機微粒子の飽和添加剤埋没率Xは、式2に示すように、上記条件でトナーの添加剤の埋没の進行が収まる(飽和)までトナーを攪拌(30分攪拌)して、添加剤埋没処理前のトナーのBET比表面積をA(cm/g)と、添加剤埋没処理を行った後のトナーのBET比表面積をB(cm/g)とを用いて算出するものである。
添加剤埋没率X (%)={(A−B)/A}×100
本実施形態の画像形成装置に用いるトナーとしては、上記の条件を満たしていれば特に限定されるものではなく、従来の公知の製造法で得られるトナーが全て使用できる。また、トナーに用いられる結着樹脂、着色剤としては、従来の公知のものが全て使用できる。
結着樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリオール系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。特に、低温定着性の点から用いる結着樹脂は、ポリエステル系樹脂が好ましい。結着樹脂のガラス転移点(Tg)としては、40〜75℃、好ましくは45〜65℃である。Tgが低すぎると、トナーの耐熱保存性が悪化し、逆に高すぎると低温定着性が不十分となる。Tgは、示差走査熱量分析装置(DSC)により測定することができる。TgはDSC−60A((株)島津製作所製)を用いて、昇温速度10℃/minの条件で得られるDSC曲線から求めた。
着色剤としては、公知の染料および顔料が全て使用できる。例えば、カーボンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、パーマネントレッド、オイルレッド、キナクリドンレッド、フタロシアニンブルー、アントラキノンブルー、等が挙げられる。が特に限定されるものではない。
また、トナーに、結着樹脂、着色剤と共に離型剤を含有させても良い。離型剤としては公知のものが全て使用できる。例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワッックス等が挙げられる。また、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用できる。例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料等が挙げられる。帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではない。
一方、トナー粒子に添加剤として含有する無機微粒子は、流動特性、現像特性、帯電特性等を改善する目的で用いられる。通常、この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmのものが好ましく用いられる。この無機微粒子の使用割合は、種類にもよるが、トナー粒子に対してその0.01〜5重量%の範囲で用いられることが多い。無機微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム等を挙げることができる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、本実施形態の画像形成装置は、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いたトナーが、好適に用いられる。トナーの結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いることで、低温定着可能な画像形成装置を提供することができる。上記ポリエステル樹脂を用いたトナーは、エステル伸長重合法によって得ることができる。
エステル伸長重合法は、ポリエステルプレポリマーを含む有機溶媒相を活性水素含有化合物とともに、水系媒体相中に分散させて、水系媒体相中で伸長反応および/または架橋反応させ、有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー粒子を形成する製造法である。この製造法は、造粒性にも優れ、粒径、粒度分布、形状の制御が容易である。以下に、上記製法と用いられる材料について説明する。
ポリエステルプレポリマーは、水系媒体中で活性水素含有化合物と伸長反応および/または架橋反応することで、より高分子量のトナーバインダー(結着樹脂)を形成する成分である。ポリエステルプレポリマーとしては、例えば、インシアネート基等の活性水素と反応する官能基を有するポリエステルプレポリマー等が挙げられる。好ましく使用されるポリエステルプレポリマーは、このイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーである。このポリエステルプレポリマーは、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物で、且つ活性水素基を有するポリエステルに、ポリイソシアネート(PIC)を反応させることによって製造される。活性水素基を有するポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物としては、例えば、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物と、ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸等)、3価以上のポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)の重縮合物が挙げられる。ポリイソシアネート(PIC)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2、6−ジイソシアナトメチルカプロエート等)、脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等)、芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等)、芳香脂肪族ジイソシアネート(α、α、α’、α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等)、イソシアヌレート類、前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、およびこれら2種以上の組み合わせが挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常、1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、更に好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、伸長反応後のポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。また、ポリエステルプレポリマーは、上記のとおり、有機溶媒相中に溶解して用いられるが、その使用量・配合量は、トナー母体中の含有量として、10〜55重量%、好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは15〜30重量%である。
また、上記ポリエステルプレポリマーと共に、非反応性ポリエステルを有機溶媒相中に溶解して併用することができる。この非反応性ポリエステルを併用することで、トナーの低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、前記ポリエステルプレポリマーを単独で使用する場合よりも好ましい。非反応性ポリエステルとしては、上記のポリイソシアネート(PIC)との反応に供されるポリエステルと同様のポリオールとポリカルボン酸との重縮合物等が挙げられ、好ましいものについても上記と同様である。非反応性ポリエステルを有機溶媒相中に含有させる場合、その配合量は、ポリエステルプレポリマーと非反応性ポリエステルの重量比として、10/90〜55/45、好ましくは10/90〜40/60、更に好ましくは15/85〜30/70である。ポリエステルプレポリマーの重量比が低すぎると、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性を両立させることが困難となる。なお、非反応性ポリエステル以外の樹脂を用いても良く、例えば、スチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合等の従来から公知のトナー結着樹脂が更に配合されていても差し支えない。
活性水素化合物としては、アミン類を用いることが好ましく、上記ポリエステルプレポリマーのイソシアネート基との反応により、ウレア変性ポリエステル系樹脂を得ることができる。アミン類としては、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、およびこれらのアミン類のアミノ基をブロックしたもの等が挙げられる。好ましくは、4、4’−ジアミノジフェニルメタン、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミン、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピオン酸、およびこれらのアミノ基をメチルエチルケトン等のケトン類でブロックしたケチミン化合物等が挙げられる。
着色剤もしくは着色剤マスターバッチは、上記ポリエステルプレポリマーと、上記非反応性ポリエステルと共に、予め有機溶媒相中に溶解または分散させておくことが最も好ましい。また、必要に応じて離型剤や帯電制御剤を有機溶媒相中に溶解または分散させておいても良い。
上記水系媒体相を形成する水系媒体としては、水単独でもよいが、有機溶剤を併用することもできる。特に、上記有機溶媒相に含まれる樹脂成分が水系媒体中に分散された際の粘度を低くするために、前記樹脂成分が可溶である有機溶剤を併用することが好ましい。また、有機溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であると、その留去が容易となる点から好ましい。例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1、2−ジクロロエタン、1、1、2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
また、水系媒体中には樹脂微粒子を分散させて用いることが好ましい。前記樹脂微粒子は、トナー形状(円形度、粒度分布等)を制御することを目的として使用され、主として形成されるトナー粒子の表面上に偏在する。樹脂微粒子は、水系媒体中で分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。中でも好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂またはそれらの組み合わせである。ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。この樹脂微粒子の水系媒体中における分散・配合量は、有機溶媒相に対して0.5〜10wt%とするのが好ましく、この範囲でないと乳化不良の原因となり、造粒できない。また、より好ましくは1〜3wt%である。樹脂微粒子の平均粒径は、造粒性の点から、5〜200nm、好ましくは20〜300nmが良い。また、低温定着性、トナー保存性の点から、ガラス転移点(Tg)は40〜90℃であることが好ましく、更に50〜70℃の範囲内であることが好ましい。
ポリエステル樹脂を用いたトナーは、上記ポリエステルプレポリマーを含む有機溶媒相をアミン類と共に、上記水系媒体相中に分散させて、水系媒体相中で伸長反応および/または架橋反応させ、ウレア変性ポリエステルを形成する工程を経て形成する。
ポリエステルプレポリマーと、上記非反応性ポリエステルとともに、着色剤もしくは着色剤マスターバッチ、離型剤および荷電制御剤は、予め有機溶媒相中に溶解または分散させておくことが好ましい。
水系媒体中に有機溶媒相およびアミン類の分散体を安定して形成させる方法としては、剪断力を作用させて分散させる方法等が挙げられる。前記分散方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、低速剪断方式、高速剪断方式、摩擦方式、高圧ジェット方式、超音波等の公知の方法が適用できる。また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。分散剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等の陰イオン界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩等の四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオン界面活性剤、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン等の両性界面活性剤が挙げられる。
得られた分散液から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温させ、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を用いるのが好ましい。
次に、本発明について実験例に基づきより具体的に説明する。
まず、実験例に用いたトナーについて説明する。
実施例および比較例に使用したトナーは、次のようにして得られたものである。
水950部、ビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水分散液(三洋化成工業製)20部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業製)16部、高分子保護コロイド カルボキシメチルセルロース(セロゲンBSH、三洋化成工業製)の3.0%水溶液を12部、および酢酸エチル130部を混合撹拌させ、乳白色の液体を得た。これを水相とする。
水1200部、カーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)50部、ポリエステル樹脂(RS801、三洋化成工業製、重量平均分子量 19、000、Tg64)50部を、更には水30部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールで150℃、30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、カーボンブラックマスターバッチを得た。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、ポリエステル樹脂(RS801、三洋化成製、重量平均分子量 19、000、Tg64)500部、カルナバワックス30部、および酢酸エチル850部を仕込み、撹拌下80℃に昇温、80℃のまま5時間保持した後、1時問かけて30℃にまで冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度:1.2Kg/hr、ディスク周速度:8m/秒、0.5mmジルコニアビーズ充填量:80体積%、パス数:3回の条件で、ワックスの分散を行った。次いで、容器に上記カーボンブラックマスターバッチ110部、および酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して溶解物を得た。その後更に、酢酸エチル240部を加え、上記のビーズミルを用いて、送液速度:1.2Kg/hr、ディスク周速度:8m/秒、0.5mmジルコニアビーズ充填量:80体積%、パス数:3回の条件で、分散液を得た。これを油相とする。
上記油相1780部、ポリエステルプレポリマーの50%酢酸エチル溶液(三洋化成製、数平均分子量3800、重量平均分子量15000、Tg60℃)100部、イソブチルアルコール15部、およびイソホロンジアミン7.5部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)を用いて6、000rpmで1分間混合した後、容器に水相1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数7、500rpmで20分間混合して、水系媒体分散液を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、上記水系媒体分散液を投入し、30℃で12時間脱溶剤した後、45℃で8時間熟成を行い、有機溶媒が留去された分散液を得た。この分散液100部を減圧濾過した後、濾過後ケーキにイオン交換水500部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後、再度減圧濾過した。前記濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー粒子の母体を得た。
上記で得られたトナー粒子の母体100重量部と、外添剤として平均一次粒子径約12nmの疎水性シリカ(クラリアントジャパン製)1.2重量部、平均一次粒子径約12nmの疎水性酸化チタン(テイカ製)0.5重量部、平均一次粒子径約120nmの疎水性シリカ(信越化学製)0.8重量部をヘンシェルミキサーにより混合し、目開き38μmの篩を通過させて凝集物を取り除くことによって、トナーAを得た。
得られたトナーAの重量平均粒径(D4)は5.8μm、個数平均粒径(Dn)は5.1μ、平均円形度は0.97、添加剤埋没率Xは42%であった。
なお、重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)の測定は、コールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いて測定を行った。測定カウント数は50、000カウントとした。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。
また、平均円形度の測定は、超微粉トナーの計測にフロー式粒子像分析装置FPIA−2100(シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスホン酸塩ネオゲンSC−A、第一工業製薬製)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100にて濃度を5000〜15000個/μlが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5000〜15000個/μlにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、すなわち添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことが出来ないため、分散が不十分となる。またトナー添加量は粒径のより異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3〜7μmの場合、トナー量を0.1〜0.5g添加することにより分散液濃度を5000〜15000個/μlにあわせる事が可能となる。
実験例に使用した中間転写ベルト10は、ポリイミド樹脂からなる単層のシームレスベルトを用い、体積抵抗率は1×10Ωcm、表面抵抗率1×1011Ω/□であった。なお、体積抵抗率と表面抵抗率の測定には、三菱化学製ハイレスタ−UP(MCP−HT450)高抵抗計を用い、プローブは同社のURSプローブ(MCP−HTP14)を用いた。
[実験1]
図1に示す複写機を用い、一次転写バイアスを異ならせた場合の各色の逆転写量を含む総合一次転写率を調べた。その結果を表4に示す。なお、総合一次転写率は、次のようにして、測定したものである。
まず、一定画像形状の単色トナー像を複数形成する。画像形状は面積が大きいほど測定精度が高くなるが、感光体径によって決まる。次に、感光体上にトナー像が形成されている状態で電源を瞬断、感光体ユニットを機械本体から取り出し、感光体上のトナー像を、フィルターを介して吸引し、感光体上付着量Ktを計測する。次に、中間転写ベルト上にトナー像が転写され、さらに複数回ある一次転写の最後の一次転写ニップをトナー像が通過後にも電源を瞬断、中間転写ユニットを機械本体から取り出し、中間転写ベルト上のトナー像を、フィルターを介して吸引し、中間転写体上付着量Btを計測する。その後、KtとBtから、下流における逆転写を含んだ総合一次転写率を計算する。この測定は、各色それぞれに対して行う。
総合一次転写率(%)=Bt1×100/Kt1
Figure 0004772590
表4に示すように、比較例1の各色の一次転写バイアスを等しくした場合、比較例2の比較例1よりもバイアスを上げた場合、比較例3の比較例1よりもバイアスを下げた場合、比較例4の最後の一次転写バイアスだけを下げた場合、いずれも最初に一次転写を行うY色の総合一時転写率80%は、程度と低い水準となっている。一方、一次転写バイアスを各色成分ごとに順次小さくなるように制御した実施例1,2では、どちらも各色転写率90%以上と、総合転写率が改善していることがわかる。比較例1のY色と実施例1のY色とは、一次転写バイアスが同じ値であるため、感光体から中間転写ベルトへの転写性能は、同程度である。しかし、比較例1のY色の総合一次転写率が72%に対し、実施例1の総合一次転写率が91%となっている。すなわち、実施例1のように一次転写バイアスを各色成分ごとに順次小さくなるように制御することで、逆転写が少なくなっているのである。よって、最初に中間転写ベルトに転写される色の一次転写バイアスを他の色の一次転写バイアスよりも大きくすることで、逆転写を少なくすることができることがわかる。
[実験2]
次に、添加剤埋没率Xの異なるトナーを用いて、実験1と同様な実験を行った。この添加剤埋没率は、樹脂の分子量を調節することで調整することができる。例えば、ポリエステル樹脂(RS801、三洋化成製、重量平均分子量19,000、Tg64℃)を、ポリエステル樹脂(三洋化成製、重量平均分子量12,000、Tg56℃)に変更すると、重量平均粒径(D4)は5.7μm、個数平均粒径(Dn)は5.1μ、平均円形度は0.98、添加剤埋没率は56%のトナーが得られる。このように、樹脂の分子量を調節することで、添加剤埋没率38%、42%、56%、70%のトナーを用意した。また、樹脂にスチレン−アクリル樹脂を用いた、添加剤埋没率が30%、38%のトナーも用意した。また、低温低湿(10℃15%)環境における定着性を調べた。定着性評価は、転写紙上に形成された多色重ねベタ画像(トナー付着量最大)の定着性レベルを評価することで行った。定着性レベル評価は、「○」問題なし、「△」許容する限界、「×」許容できない、の3つのランクで行った。その結果を表5に示す。
Figure 0004772590
表5に示すように、添加剤埋没率Xが40%未満のトナーは、添加剤埋没率が40%以上のトナーに比べて、Y,M,C,Kの一次転写バイアスが同じ場合でも、総合一次転写率が高いが、低温低湿環境下における定着性が不十分であった。それとは逆に、添加剤埋没率が40%以上のトナーは、低温低湿環境下における定着性は良好であったが、多くのトナーが逆転写し、総合一次転写率80%以下となることがわかる。すなわち、添加剤埋没率が40%以上のトナーは、逆転写しやすいトナーであることがわかる。このような、逆転写しやすい添加剤埋没率が40%以上のトナーであっても、実施例3、4、5に示すように、一次転写バイアスを各色成分ごとに順次小さくなるように制御することで、逆転写するトナー量を減らすことができ、総合一次転写率が改善されることがわかる。
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、表面電位減衰率が1/2以下となる中間転写ベルト10を用いたので、中間転写ベルトが一回転する間にベルトの表面電位が良好に減衰する。これにより、2番目以降(M、C,Bk色)の転写バイアスを最初の転写バイアスよりも低くして、連続プリントを行っても、M、C,Bk色の転写性が所定枚数以降から低下するのを抑制することができる。また、2番目以降に中間転写ベルトにトナー像を一次転写するときに中間転写ベルトに印加する一次転写バイアスを最初に中間転写ベルトにトナー像を一次転写するときの一次転写バイアスよりも低くすることで、中間転写ベルト上のトナーへの電荷注入が抑えられ、逆帯電するトナーが少なくなり、逆転写するトナーを少なくすることができる。よって、ボソツキのない良好な画像を得ることができる。
また、中間転写ベルト表面の前の画像の電位履歴が、トナー像が転写紙に二次転写されてから、最初の一次転写バイアスが印加されるまでの間になくなる。よって、前の画像の電位履歴が、次の画像の転写を阻害することがなく、次回の画像形成時の転写紙上に2次転写されたトナー像に、前回の画像形成時におけるトナー像の残像が発生するという不具合も抑制することができる。
また、M、C、Bk色の一次転写ローラに印加する一次転写バイアスを順次小さくなるように設定する。これにより、転写性が低下して中間転写ベルトの付着量が低下すると、総合的な一次転写率が著しく低下する逆転写トナー量の多いベルト移動方向上流側色の一次転写バイアスを、転写率のピーク範囲からはずれ難くすることができる。よって、逆転写するトナー量の多いベルト移動方向上流側の色の総合的な転写性が環境変動によって低下するのを抑制することができる。その結果、環境変動などが生じても、総合転写率の低下を抑制することができ、安定的に画像品質を保つことができる。
最初に中間転写ベルト上に一次転写されるトナーは、最も転写ニップを通過する回数が多いため、逆転写するトナーが多く、トナー付着量が減少して、ボソツキなどの異常画像となりやすい。しかし、ボソツキなどの画像不良が目立ちにくいイエローのトナー像を最初に中間転写ベルトに転写されるように設定しているので、ボソツキなどの異常画像が発生したとしても、このような異常画像を目立ちにくくすることができる。
また、中間転写ベルトのトナー像上に重畳されることの少ないブラックのトナーは、中間転写ベルト上のトナー像の抵抗による一次転写電界の影響を受けないため、中間転写ベルトのトナー像上に重畳されることの多いマゼンタ、シアンに比べて、一次転写バイアスを弱く設定しても、転写性に影響があまりでない。よって、最も一次転写バイアスを低く抑えることのできるブラックトナーを最後に中間転写ベルトに一次転写することで、他の3色の逆転写を抑えることができ、効果的である。
また、中間転写ベルトに転写される順番をY→M→Cとすることで、2次転写時に中間転写ベルト上の重畳されたトナー像のうち最下層のトナーの一部が転写材に付着せずに転写残トナーとして残って、転写材に重畳されたトナー像のうち最上層のトナー付着量が低減してしまっても、トナー付着量が少なくなることで生じるボソツキなどの異常画像を目立ちにくくすることができる。
また、中間転写ベルトとして単層構造とすることで、複数の層構造をもつものに比べて、電位減衰性を良好にすることができる。よって、中間転写ベルトが次の一次転写ニップに到達する前に、中間転写ベルトの表面電位を良好に減衰させることができ、中間転写ベルトの表面電位によって一次転写電界が弱まるのを抑制することができる。
また、中間転写ベルトの体積抵抗率を1×10〜1×1011とすることで、転写チリなどの異常画像を抑制することができるとともに、中間転写ベルトの電位減衰率を1/2以下にすることができる。
また、添加剤の添加剤埋没率Xが40%以上のトナーを用いるので、トナーを低温で溶融させることができ、定着エネルギーを低減させることができ、画像形成装置を省電力化することができる。
さらに、トナーの結着樹脂として、低温定着性に優れたポリエステル樹脂を用いることで、定着温度を低減することができ、画像形成装置を省電力化することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 転写率と逆転写率と一次転写バイアス(一次転写電流)との関係を示した図。 中間転写ベルト10の表面電位減衰率を調べるために用いた減衰特性測定装置。 6つの中間転写ベルトNO、1乃至6の電圧を印加してからの時間に対する残留電位を示したグラフ。 トナー攪拌時間と、トナーのBET比表面積との関係を示す図。
符号の説明
10 中間転写ベルト
18C、M、Y、K 画像形成手段
20 タンデム画像形成部
22 二次転写装置
25 定着装置
26 定着ローラ
27 加圧ローラ
40Y、C、M、K 感光体
62Y、C、M、K 一次転写ローラ

Claims (9)

  1. 像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写し、前記中間転写体上に重畳されたトナー像を形成し、前記中間転写体上の重畳されたトナー像を転写材に2次転写する画像形成装置において、
    トナー像を一次転写するときに前記中間転写体に常に予め決められた固定の一次転写バイアスを印加するとともに、前記一次転写バイアスを、トナー像の一次転写順に順次小さくなるように設定するように構成するとともに、前記中間転写体として、500Vが印加された中間転写体部分の残留電位が、5秒後に250V以下となっているような表面電位減衰率を有する中間転写体を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    最後に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をブラックとしたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    最初に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をイエローとしたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項の画像形成装置において、
    2番目に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をマゼンタとし、3番目に中間転写体上に一次転写されるトナー像の色をシアンとしたことを特徴とした画像形成装置。
  5. 請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、
    前記像担持体を複数備え、各像担持体上に形成したトナー像を順次中間転写体に一次転写するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、
    前記中間転写体として、単層構造のベルト状部材を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、
    前記中間転写体の体積抵抗率を1×10Ωcm以上1×1011Ωcm以下としたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至いずれかの画像形成装置において、
    前記トナー像を構成するトナーとして、結着樹脂および着色剤を含有したトナー母体粒子表面に添加剤を外添したものであって、前記添加剤の飽和添加剤埋没率が40%以上のトナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項の画像形成装置において、
    前記トナーの結着樹脂として、ポリエステル樹脂を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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