JP4761169B2 - 磁気転写装置、磁気転写方法、及び磁気転写用被転写媒体製造方法 - Google Patents

磁気転写装置、磁気転写方法、及び磁気転写用被転写媒体製造方法 Download PDF

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Description

本発明は磁気転写装置、磁気転写方法、及び磁気転写用被転写媒体製造方法に係り、特にハードディスク装置等に用いられる被転写媒体に、マスターディスクからフォーマット情報等の磁気情報パターンを転写する磁気転写技術に関する。
近年、急速に普及しているハードディスクドライブに使用される磁気ディスク(ハードディスク)は、磁気ディスクメーカーよりドライブメーカーに納入された後、ドライブに組み込まれる前に、フォーマット情報やアドレス情報が書き込まれるのが一般的である。この書き込みは、磁気ヘッドにより行うこともできるが、これらのフォーマット情報やアドレス情報が書き込まれているマスターディスクより一括転写する方法(磁気転写)が効率的であり、好ましい。
この磁気転写にあたっては、マスターディスクを保持するディスクホルダを2つ設け、各々のディスクホルダはマスターディスクを保持し、一方のディスクホルダを稼動させて他方のディスクホルダに接近させて2枚のマスターディスクでスレーブディスクを挟み込む。すると、各々のディスクホルダの凹部で形成される空間は、シール材としてのO−リングで密閉される。
そして、この状態で2枚のマスターディスクとスレーブディスクの内周部および外周部の空間のエアを真空吸引する。そして、2枚のマスターディスクとスレーブディスクの接触面に部分的に滞留していたエアがディスクの内周側および外周側に排出され、接触面に隙間がなくなる。そのため、スレーブディスクは2枚のマスターディスクで密着狭持される。そしてその後、マスターディスクからスレーブディスクへ磁気転写を行う。
特開2006−196120号公報 特開2004−79027号公報 特開2004−103111号公報
しかしながら、ディスクホルダの凹部で密閉空間を形成した状態からディスク(2枚のマスターディスクとスレーブディスクの両方を含む)の内周部および外周部の空間のエアを真空吸引すると、吸着保持していたディスクの吸着保持力が減少する。そのため、ディスク位置が移動して、2枚のマスターディスクとスレーブディスクの中心の位置がずれる。したがって、転写信号がスレーブディスクの中心に対して偏芯した状態で磁気転写されるおそれがある。
特に、コンタミ汚染防止の観点からスレーブディスクをマスターディスク以外とは非接触で吸着保持している場合には、常にエアが吸引され続けるため、スレーブディスクのマスターディスクに接する面の反対面側が負圧になりディスクの位置ずれが生じやすい。
また、ディスクホルダを開ける時、通常はスレーブディスクが保持側(固定側)のディスクホルダに残るが、鏡面どうしの密着により非保持側(可動側)に持って行かれ、装置が異常停止するおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ディスクホルダの閉時においてディスクの位置ずれの発生を防止し、ディスクホルダの開時においてスレーブディスクが可動側のディスクホルダ側に持って行かれることを防止する磁気転写装置、磁気転写方法及び当該磁気転写方法を用いた磁気転写用被転写媒体製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の磁気転写装置は、第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写装置であって、前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダと、前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させる移動手段と、前記移動手段により前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させて接近させることにより前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダから形成される密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給する気体供給手段と、前記密閉空間の気体を吸引する気体吸引手段と、前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程及び前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程において、前記気体供給手段により前記ディスク面空間へ気体を供給するとともに、前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程における前記気体供給手段からの単位時間あたりの気体の供給量が異なるように、前記気体供給手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、被転写用ディスクの第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するので、第1ディスクホルダに対して被転写用ディスクを保持するための保持力が与えられ、被転写用ディスクは移動しない。そのため、第1マスターディスクと第2マスターディスクにより被転写用ディスクを密着狭持した時に、被転写用ディスクの中心の位置と第1マスターディスクおよび第2マスターディスクの中心の位置とが合わされた状態で維持される。
また、第1ディスクホルダに対して被転写用ディスクを保持するための保持力が与えられ、被転写用ディスクは、第2ディスクホルダ側に持っていかれることなく、第1ディスクホルダ側に残らせることができる。さらに、密着狭持工程と密閉空間開放工程の各工程に適した気体の供給量を設定することができる。また、前記目的を達成するために本発明の磁気転写装置は、第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写装置であって、前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダと、前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させる移動手段と、前記移動手段により前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させて接近させることにより前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダから形成される密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給する気体供給手段と、前記密閉空間の気体を吸引する気体吸引手段と、前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程または前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程の少なくともいずれか一方の工程において、前記気体供給手段により前記ディスク面空間へ気体を供給するとともに、前記密着狭持工程において前記気体供給手段により前記ディスク面空間に気体を供給させながら、前記気体吸引手段により前記密閉空間の気体を吸引させて、前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させるように、前記気体供給手段及び前記気体吸引手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。本発明によれば、密着狭持工程において気体供給手段によりディスク面空間に気体を供給させるので、気体吸引手段により密閉空間の気体を吸引させても、第1ディスクホルダに対して被転写用ディスクを保持するための保持力が与えられ、第1ディスクホルダに吸引保持される被転写用ディスクは移動しない。
本発明の一態様として、前記被転写用ディスクは、前記第1マスターディスクに重ねられた状態で吸引されることにより前記第1ディスクホルダに保持され、前記気体供給手段は、前記ディスク面空間が正圧に維持されるように気体を供給すること、を特徴とする。
かかる態様によれば、ディスク面空間が正圧に維持されるので、第1ディスクホルダに対して被転写用ディスクを保持するための保持力が与えられ、第1ディスクホルダに吸引保持される被転写用ディスクは移動しない。
本発明の一態様として、前記気体供給手段は、前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面うち前記被転写用ディスクが径方向について前記第2マスターディスクより突出している部分の面を加圧するように気体を供給すること、を特徴とする。
かかる態様によれば、被転写用ディスクに対し局部的に加圧がなされるので、第1ディスクホルダに対して被転写用ディスクを保持するための保持力が局部的に与えられ、第1ディスクホルダに吸引保持される被転写用ディスクは移動しない。
本発明の一態様として、前記気体供給手段の気体送出口は、前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面と同一面または前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面から突出した面のいずれかに形成されていること、を特徴とする。
かかる態様によれば、より確実にディスク面空間に気体を供給することができ、より確実に第1ディスクホルダに対して被転写用ディスクを保持するための保持力が与えられ、第1ディスクホルダに吸引保持される被転写用ディスクは移動しない。
本発明の一態様として、機械的外力を付与する機械的外力付与手段を有し、前記制御手段は、前記機械的外力付与手段により機械的外力を付与して、前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させるように制御すること、を特徴とする。
かかる態様によれば、機械的外力を加えて第1マスターディスクと第2マスターディスクにより被転写用ディスクを密着狭持させるので、コンタミの防止を図ることができる。
前記目的を達成するために本発明の磁気転写方法は、第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写方法であって、前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、前記密着狭持工程及び前記密閉空間開放工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程における前記密閉空間内への単位時間あたりの気体の供給量が異なること、を特徴とする。また、本発明の磁気転写方法は、第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写方法であって、前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程の少なくとも一方の工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、前記密着狭持工程では、前記ディスク面空間に気体を供給しつつ、前記密閉空間内の気体を減圧させることにより前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させること、を特徴とする。
本発明の一態様として、前記被転写用ディスクは前記第1マスターディスクに重ねられた状態で吸引されることにより前記第1ディスクホルダに保持され、前記ディスク面空間が正圧に維持されるように気体を供給すること、を特徴とする。
本発明の一態様として、前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面うち前記被転写用ディスクが径方向について前記第2マスターディスクより突出している部分の面を加圧するように気体を供給すること、を特徴とする。
本発明の一態様として、前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面と同一面または前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面から突出した面のいずれかより前記ディスク面空間に気体を供給すること、を特徴とする。
本発明の一態様として、前記密着狭持工程では、機械的外力を付与して前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させること、を特徴とする。
前記目的を達成するために本発明の磁気転写用被転写媒体製造方法は、磁気転写用の被転写用ディスクからなる被転写媒体製造方法であって、前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、前記密着狭持工程及び前記密閉空間開放工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程における前記密閉空間内への単位時間あたりの気体の供給量が異なる磁気転写用の被転写用ディスクからなる被転写媒体製造方法であって、前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、前記密着狭持工程及び前記密閉空間開放工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程における前記密閉空間内への単位時間あたりの気体の供給量が異なること、を特徴とする。また、本発明の磁気転写用被転写媒体製造方法は、磁気転写用の被転写用ディスクからなる被転写媒体製造方法であって、前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程の少なくとも一方の工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、前記密着狭持工程では、前記ディスク面空間に気体を供給しつつ、前記密閉空間内の気体を減圧させることにより前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させること、を特徴とする
本発明によれば、ディスクホルダの閉時においてディスクの位置ずれの発生を防止し、ディスクホルダの開時においてスレーブディスクが可動側のディスクホルダに保持されるマスターディスクに持って行かれることを防止できる。
以下添付図面に従って、本発明に係る磁気転写装置、磁気転写方法、磁気転写用被転写媒体の好ましい実施の形態について詳説する。なお、各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。
〔磁気転写装置の概念〕
図1は、転写装置の一例である磁気転写装置の概念を表わす斜視図である。磁気転写装置1は、図1には記載していない被転写用ディスクであるスレーブディスクを、2枚のマスターディスクで密着挟持する第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12とを有する転写ユニット10を構成する。
また、第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12の上面及び下面に配置された磁石31を有する転写用磁界印加手段30、第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12又は磁石31、31を図の矢印A方向に相対的に回転させる図示しない回転手段、及びスレーブディスクとマスターディスクとを転写ユニット10に搬入、搬出する図示しない搬送手段等も構成する。
〔磁気転写装置の構成〕
図2は、磁気転写装置1の実施の形態を表わす側面図である。磁気転写装置1のベース10a上には転写ユニット10が設けられ、転写用磁界印加手段30、30は図のX方向の水平移動と図のθ方向の回転運動を行う駆動手段32、32で磁石31、31を保持している。
また、第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12には、エア供給用のポンプ60とエア吸引用のポンプ61、および後述する各流路へのエアの供給・吸引を制御する制御機器(制御弁など、不図示)が接続され、さらに、エア供給用のポンプ60とエア吸引用のポンプ61、および制御機器の動作は制御手段である制御部35により制御されている。
〔転写ユニットの構成〕
図3は、転写ユニット10の構成を説明するための側面図である。転写ユニット10は、第1のディスクホルダ11、第2のディスクホルダ12、第1のディスクホルダ11の姿勢調整を行うチルチング調整手段23、及び第2のディスクホルダ12を第1のディスクホルダ11に対して接近又は離間させる移動手段40等から構成されている。
図3に示すように、転写ユニット10のユニットベース29には取り付け板27が固定され、取り付け板27にはチルチング調整手段23を構成するチルチングベース24が取り付けられている。チルチングベース24には第1のディスクホルダ11が図3のY方向(紙面に垂直方向)及びZ方向の傾斜調整が可能に取り付けられている。
チルチング調整手段23は、チルチングベース24、4個の先端が球形の微調ネジ(調整ボルト)25、25、…と4個のクランプネジ26、26、…とからなる調整部材とで構成されている。微調ネジ25は押しネジでクランプネジ26は引きネジとして作用する。
また、第1のディスクホルダ11は、スレーブディスクとマスターディスクとを保持するホルダ板13、ホルダ板13を複数のL字状コマ(固定部材)17、17、…を介して固定保持する中間板(取り付け部材)16、中間板16を位置決め固定するディスクホルダベース18等で構成されている。
ディスクホルダベース18は、一方の面に凹部18aを有しており、ホルダ板13を固定保持した中間板16を凹部18aに挿入し、押圧部材である押しネジ19で中間板16の上部側面を押圧することにより中間板16の他の側面2面がディスクホルダベース18の凹部18aの壁面に形成された位置規制部位に当接し、中間板16が位置決めされるようになっている。このため、押しネジ19を緩め、ホルダ板13を中間板16ごとディスクホルダベース18から取りはずしても又再現性良く位置決めが可能である。
このために、ホルダ板13でスレーブディスクとマスターディスクとを保持した時のスレーブディスクとマスターディスクの中心線CLを所定位置にあわせこむ調整を磁気転写装置1の外部で行うことができる。
取り付け板27、チルチングベース24、ディスクホルダベース18、及び中間板16の夫々中央部には図の点線で示す貫通孔が形成されており、転写用磁界印加手段30の磁石31が中心線CLを中心に回転可能に挿入されるようになっている。
また、転写ユニット10のユニットベース29にはリニアガイド42が設けられ、テーブル41を図3のX方向に案内し、テーブル41はモータ44で駆動されるボールネジ43によって図のX方向に移動されるようになっている。このリニアガイド42、テーブル41、ボールネジ43、及びモータ44等で移動手段40を構成している。
移動手段40のテーブル41には取り付け板28が固定されており、取り付け板28には第2のディスクホルダ12が取り付けられている。第2のディスクホルダ12は、マスターディスクを保持するホルダ板20、ホルダ板20を複数のL字状コマ17、17、…を介して固定保持する中間板21、中間板21を位置決め固定するディスクホルダベース22等で構成されている。
ディスクホルダベース22は、一方の面に凹部22aを有しており、ホルダ板20を固定保持した中間板21を凹部22aに挿入し、押しネジ19で中間板21の上部側面を押圧することにより中間板21の他の側面2面がディスクホルダベース22の凹部22aの壁面に形成された位置規制部位に当接し、中間板21が位置決めされるようになっている。このため、押しネジ19を緩め、ホルダ板20を中間板21ごとディスクホルダベース22から取りはずしても又再現性良く位置決めが可能である。
このために、ホルダ板20でマスターディスクを保持した時のマスターディスクの中心線CLを第1のディスクホルダ11のホルダ板13でスレーブディスクとマスターディスクとを保持した時のスレーブディスクとマスターディスクの中心線CLとに一致させるようにあわせこむ調整を磁気転写装置1の外部で行うことができる。
また、取り付け板28、ディスクホルダベース22、及び中間板21の夫々中央部には図の点線で示す貫通孔が形成されており、他方側の転写用磁界印加手段30の磁石31が中心線CLを中心に回転可能に挿入されるようになっている。
第2のディスクホルダ12は前述のように、移動手段40によって図のX方向に接近又は離間されるようになっているので、第2のディスクホルダ12を第1のディスクホルダ11に向けて接近させることにより、磁気転写されるスレーブディスクは第1のディスクホルダ11及び第2のディスクホルダ12に保持されたマスターディスクに両側から密着保持されるようになっている。
〔ディスクホルダの構造〕
図4は、第1のディスクホルダ11のホルダ板13、及び第2のディスクホルダ12のホルダ板20を表わす断面図である(ホルダ板13に関しては、後述する図5の4−4線に沿った断面図に相当)。第1のディスクホルダ11のホルダ板13は、円板状で周縁部に薄肉部が形成されており、この薄肉部で複数のL字状コマ17、17、…を介して中間板16に固定保持されるようになっている。
また、ホルダ板13の中央部は中心部分に凸形状のコア13rを備えた大きな凹部13pになっており、凹部13pの底面がディスク受け面(保持面)13bになっている。また、ホルダ板13の側面から内部に向けて1個の小径の孔13eが形成され、コア13rにて開口されている。また、ホルダ板13の別の側面から内部に向けて1個の小径の孔13fが形成され、コア13rにて開口されている。なお、コア13rはホルダ板13と一体成形されたものであってもよい。
小径の孔13eは、ホルダ板13と第2のディスクホルダ12のホルダ板20とでマスターディスク92、スレーブディスク91、及びマスターディスク93を挟持した時のディスク中心孔の内周側の空間Pに加圧用のエアを供給するエア供給路13eであり、小径の孔13fは空間Pのエアを吸引する内周側エア吸引路13fである。内周側エア吸引路13fはポンプ61(図4参照)を介して真空源に接続され、空間Pのエアを吸引する。
エア供給路13eにはエア供給用のポンプ60、内周側エア吸引路13fにはエア吸引用のポンプ61が接続され、ポンプ60とポンプ61の動作は制御部35(図2,図3参照)により制御されている。
また、図5はディスクを保持しないときにホルダ板13をディスク受け面(保持面)13b側から見たときの正面図である。また、図5の6−6線に沿った断面図を図6に、図5の線に沿った断面図を図7示す。
図5に示すように、ホルダ板13は円形を成し、中央部は中心部分にコア13rを備えた大きな凹部13pになっており、凹部13pの底面がディスク受け面(保持面)13bになっている。
コア13rは、図4に示すように断面が階段状に形成され、図5で示したときに中心から円形状の第1面13k、輪環形状の第2面13m、同じく輪環形状の第3面13nが形成されている。
図5に示すように、時計の6時方向に位置するホルダ板13の側面から内部に向けて前記のエア供給路13eが形成され、コア13rの第1面13kにて開口されている。また、時計の12時方向に位置するホルダ板13の別の側面から内部に向けて前記の内周側エア吸引路13fが形成され、コア13rの第3面13nにて開口されている。
また、時計の1〜2時方向に位置するホルダ板13の側面から内部に向けて1個の小径の孔13gが形成され、凹部13pに到達した位置でディスク受け面13bにて開口されている。また、時計の4〜5時方向に位置するホルダ板13の別の側面から内部に向けて1個の小径の孔13hが形成され、凹部13pに到達した位置でディスク受け面13bにて開口されている。
小径の孔13gはマスターディスク92、93とスレーブディスク91の外周側の空間Q(図4参照)のエアを吸引する外周側エア吸引路13gであり、小径の孔13hはディスクホルダ内の真空状態を破壊するため空間Qにエアを供給する真空破壊エア供給路13hである。図6に示すように、外周側エア吸引路13gにはエア吸引用のポンプ61、真空破壊エア供給路13hにはエア供給用のポンプ60が接続されている。
また、時計の9時方向に位置するホルダ板13の別の側面から内部に向けて1個の小径の孔13iが形成され、コア13rの第3面13nにて開口されている。小径の孔13iは、ディスクの吸着状態を破壊するため空間P(図4参照)にエアを供給する吸着破壊エア供給路13iである。図7に示すように、吸着破壊エア供給路13iにはエア供給用のポンプ60が接続されている。
以上のように、エア供給路13e、内周側エア吸引路13f、外周側エア吸引路13g、真空破壊エア供給路13h、吸着破壊エア供給路13iの各流路は、各々別の流路にすることが望ましい。これにより、コンタミの防止を図ることができる。
なお、エア供給路13e、真空破壊エア供給路13h、吸着破壊エア供給路13iの各流路には、共通のエア供給用のポンプ60が接続されているが、各流路へのエア供給のタイミングや供給量は制御弁などの制御機器(不図示)により制御している。同様に、内周側エア吸引路13f、外周側エア吸引路13gの各流路には、共通のエア吸引用のポンプ61が接続されているが、各流路へのエア供給のタイミングや供給量は制御弁などの制御機器(不図示)により制御している。
また、真空破壊エア供給路13h、吸着破壊エア供給路13iの各流路にはエア供給用のポンプ60を接続せずに、大気開放できるようにしておいてもよい。
また、エア供給路13e、内周側エア吸引路13f、外周側エア吸引路13g、真空破壊エア供給路13h、吸着破壊エア供給路13iの各流路の配置の仕様は、図5の仕様に限定されない。
図4に示すように、ホルダ板13の凹部13pの底面であるディスク受け面13bには緩衝材15が取り付けられている。また、ホルダ板13の凹部13pと薄肉部との間の厚肉部には溝13cが形成され、溝13cにはシール材としてО−リング14が設けられている。
ホルダ板13の凹部13pの底面には、図4の2点鎖線で示すような、前述のエア供給路13e、内周側エア吸引路13fとは別の真空吸引路13dが形成され、マスターディスク92を吸着保持する。真空吸引路13dにはエア吸引用のポンプ61が接続されている。
第2のディスクホルダ12のホルダ板20も円板状で周縁部に薄肉部が形成されており、この薄肉部で複数のL字状コマ17、17、…を介して中間板21に固定保持されるようになっている。
また、ホルダ板20の内部も大きな凹部20cになっており、凹部20cの底面がディスク受け面20aになっている。また、ディスク受け面20aには緩衝材15が取り付けられている。ホルダ板20の凹部20cの底面には図4の2点鎖線で示す真空吸引路20bが形成され、マスターディスク93を吸着保持する。真空吸引路20bにはエア吸引用のポンプ61が接続されている。
また、図4に示すように、スレーブディスク91の中心孔の径はマスターディスク92、93の中心孔の径よりも小径に形成されており、内周側エア吸引路13fで真空吸引した時にこの中心孔の径差によって生ずるスレーブディスク91の露出面に吸引力が作用し、スレーブディスク91がマスターディスク92に固定される。
なお、マスターディスク92のホルダ板13への保持及びマスターディスク93のホルダ板20への保持は、真空吸引路13d及び真空吸引路20bを設けて吸着保持するようにしたが、真空吸引路13d及び真空吸引路20bを設けずに、ホルダ板13及びホルダ板20の緩衝材15に接着で取り付けるようにしてもよい。
図4に示すようにホルダ板13でマスターディスク92とスレーブディスク91を保持し、ホルダ板20でマスターディスク93を保持した状態でホルダ板20をホルダ板13に向けて近接させ、マスターディスク92とマスターディスク93とでスレーブディスク91を挟み込んだときに、ホルダ板20の凹部20cと薄肉部との間の厚肉部がホルダ板13のO−リング14に僅かに当接するように、ホルダ板13及びホルダ板20の凹部(13p,20c)の深さが決定されている。
ホルダ板20をホルダ板13に向けて近接させ、マスターディスク92とマスターディスク93とでスレーブディスク91を挟み込むと、ホルダ板13の凹部13pとホルダ板20の凹部20cとで形成される空間はシール材としてのO−リング14で密閉される。
この状態で内周側エア吸引路13fからマスターディスク92、93とスレーブディスク91の内周部の空間Pのエアを真空吸引し、外周側エア吸引路13gからマスターディスク92、93とスレーブディスク91の外周側の空間Qのエアを真空吸引することにより、マスターディスク92とスレーブディスク91、及びスレーブディスク91とマスターディスク93との接触面に部分的に滞留していたエアがディスクの内周側及びディスクの外周側に排出され、接触面には隙間がなくなって、スレーブディスク91はマスターディスク92とマスターディスク93とで密着挟持される。
以上説明した転写ユニット10を構成する部材のうち、安定した転写磁界を印加するために、少なくとも第1のディスクホルダ11、第2のディスクホルダ12、第1のディスクホルダ11の姿勢調整を行うチルチング調整手段23、及び取り付け板27、28の材質は、例えばSUS304等の非磁性材料が用いられる。
〔磁気転写方法の説明〕
次に、磁気転写装置1による磁気転写方法について以下に説明する。最初に、転写ユニット10において、第1のディスクホルダ11のホルダ板13のディスク受け面13bが第2のディスクホルダ12のホルダ板20のディスク受け面20aに対して平行になるように、第1のディスクホルダ11の姿勢を調整する。この調整はチルチング調整手段23にて行う。即ち、チルチング調整手段23に設けられた複数の微調ネジ25又はクランプネジ26のうち少なくとも3個を用いて行う。
次に、中間板16の外形を基準として、ホルダ板13でスレーブディスク91とマスターディスク92とを保持した時のスレーブディスク91とマスターディスク92の中心線CLが所定位置になるようにホルダ板13の位置を調整し、次いでホルダ板13を中間板16に固定する。
この時、L字状コマ17、17、…を介してネジで固定する。なお、L字状コマ17、17、…は挟み込み方向以外の方向への移動や回転が規制されているので、正確に位置調整されたホルダ板13が固定時にずれることがない。
なお、このホルダ板13の位置調整は、磁気転写装置1の外部でいわゆる外段取りで行う。次いで中間板16をディスクホルダベース18の凹部18aに挿入し、押しネジ19で中間板16を押圧する。
これにより、中間板16はディスクホルダベース18の凹部18aに形成された位置規制面に押圧され、再現性よく位置決めされる。
第2のディスクホルダ12のホルダ板20も同様にして、ホルダ板20でマスターディスク93を保持した時のマスターディスク93の中心線CLが所定位置になるように調整し、ホルダ板20を中間板21に固定する。この時も、L字状コマ17、17、…を介してネジで固定する。この調整も、外段取りで行う。次いで第1のディスクホルダ11同様に中間板21をディスクホルダベース22の凹部22aに挿入し、押しネジ19で中間板21を押圧して位置決めする。
以上の第1のディスクホルダ11のチルチング調整、及びホルダ板13、20の位置調整によって、第1のディスクホルダ11の前述した中心線CLと第2のディスクホルダ12の前述した中心線CLとが同一直線上で一致する。
次に、第1のディスクホルダ11のホルダ板13にマスターディスク92を挿入し、真空吸引路13dで真空吸引して保持する。また、第2のディスクホルダ12のホルダ板20にマスターディスク93を挿入し、真空吸引路20bで真空吸引保持する。なお、一旦、ホルダ板13にマスターディスク92を、ホルダ板20にマスターディスク93を真空吸引して保持した後は、スレーブディスク91のみ入れ換えることにより、複数のスレーブディスク91への磁気転写を行うことにしてもよい。
次に、スレーブディスク91への磁気転写へと進んでいくが、以後の作用については、図8の動作フローチャート図を用いて詳細に説明する。
図8に示すように、まず、ホルダ板13にスレーブディスク91を供給し、同時にスレーブディスク91の吸着を開始する(ステップS1)。
具体的には、マスターディスク92と重ねるようにスレーブディスク91をホルダ板13に挿入して供給する。同時に、内周側エア吸引路13fで真空吸引することにより、スレーブディスク91の吸着を開始して固定状態にする。
ここで、ホルダ板13にスレーブディスク91を挿入する時に使用する吸引ヘッド50の近辺の断面図を、図9に示す。吸引ヘッド50は、全体が円柱状に形成され、図9に示すように、その内部の一部に中空部50aが形成されることにより、断面が凹型に形成されている。そして、中空部50aが形成される面側には、円柱の一周にわたって吸引孔50bが開口している。また、中空部50aが形成される面の反対側には、吸引孔50bと外部の双方に連通する排出孔50cが形成されている。
そして、ホルダ板13にスレーブディスク91を挿入する時には、吸引孔50bからの吸引により、スレーブディスク91を吸引ヘッド50に吸着させて搬送することにより、スレーブディスク91の供給元からホルダ板13に供給する。
さらに、ホルダ板13にスレーブディスク91を挿入する時には、中空部50aとディスクの中心孔の内周側にわたって形成される空間Rを、正圧にしておくことが望ましい。具体的には、制御部35によりポンプ(60,61)および制御機器(制御弁など、不図示)の動作を制御して、ホルダ板13にスレーブディスク91を保持するため内周側エア吸引路13fから真空吸引する一方で、エア供給路13eから空間Rに加圧用のエアを供給しておくことが考えられる。
これにより、スレーブディスク91は、エア供給路13eから供給される加圧用のエアにより加圧され、かつ、内周側エア吸引路13fにより真空吸引されるので、位置ずれが生じない。そのため、ホルダ板13にスレーブディスク91を挿入し終えて吸引ヘッド50をスレーブディスク91から退避させた後も、マスターディスク92の中心の位置とスレーブディスク91の中心の位置を合わせた状態を維持することができる。
次に、スレーブディスク91の内周側への加圧エアの供給を開始する(ステップS2)。具体的には、制御部35によりポンプ60および制御機器(制御弁など、不図示)の動作を制御して、エア供給路13eから加圧用のエアをスレーブディスク91の内周側の部分(図4において空間P)へ供給する。
なお、ステップS1においてすでにエア供給路13eから加圧用のエアを供給している場合には、そのまま継続させることにより、加圧用のエアをスレーブディスク91の内周側の部分へ供給する。
次に、可動側のディスクホルダである第2のディスクホルダ12を、第1のディスクホルダ11に向けて移動させる(ステップS3)。
次に、第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12により密閉空間を形成する(ステップS4)。具体的には、図10に示すように、ディスクの内周側の空間Pとディスクの外周側の空間Qからなる密閉空間が形成される。
この時、ホルダ板13に保持されたスレーブディスク91に対し、ホルダ板20に保持されたマスターディスク93を押付けた状態となる。この押付けにより、緩衝材15、15に反発力が生じるとともに、ホルダ板13の凹部13pとホルダ板20の凹部20cとで形成される空間はシール材としてのO−リング14で密閉される。
次に、空間Pと空間Qからなる密閉空間内の吸引を開始する(ステップS5)。具体的には、内周側エア吸引路13fによって空間Pのエアを吸引し(図10参照)、外周側エア吸引路13g(図5、図6参照)によって空間Qのエアを吸引する。
ここで、前記のステップS2で説明したように、エア供給路13eから加圧用のエアをスレーブディスク91の内周側の部分(空間P)へ供給している。これにより、スレーブディスク91がマスターディスク92に接する面の反対面に接するディスク面空間にも加圧用のエアが供給され、ディスク面空間が正圧に維持される。
特に、スレーブディスク91がマスターディスク92に接する面の反対面における、図11に示すようなスレーブディスク91の内周部分α(スレーブディスク91が径方向についてマスターディスク93より突出している部分)の面に、局部的に加圧用のエアを供給することができる。そして、図11に示すように、スレーブディスク91の内周部分αにおいて正圧に維持する。そのため、内周側エア吸引路13fにより真空吸引される吸引力との差圧によるスレーブ保持力が発生し、スレーブディスク91の位置ずれが生じない。
なお、エア供給路13eからの加圧用のエアの単位時間あたりの供給量は、内周側エア吸引路13fからの単位時間あたりのエアの吸引量と外周側エア吸引路13gからの単位時間あたりのエアの吸引量の合計量よりも少なくする。これにより、空間Pと空間Qからなる密閉空間内のエアを減圧させることができる。
また、エア供給路13eが開口するコア13rの第1面13kの位置は、第1のディスクホルダ11に保持されたスレーブディスク91の第2のディスクホルダ12側の面と同一面上、あるいは、より第2のディスクホルダ12側に突出した面上となるように形成しておくことが望ましい。これにより、より確実にエア供給路13eからスレーブディスク91の内周部分αに加圧用のエアを供給することができる。
次に、スレーブディスク91がマスターディスク92とマスターディスク93とによって密着挟持される(密着狭持工程)(ステップS6)。具体的には、空間Pと空間Qからなる密閉空間内の吸引によって、マスターディスク92とスレーブディスク91との接触面、及びスレーブディスク91とマスターディスク93との接触面に僅かに滞留していたエアが排出される。
そして、両ディスクの接触面が互いに吸引され、スレーブディスク91がマスターディスク92とマスターディスク93とによって確実に密着挟持される。そしてその後、最終的に空間Pと空間Qからなる密閉空間は真空状態となる。
ここで、前記のステップS5で説明したように、スレーブ保持力を発生させて、スレーブディスク91の位置ずれが生じないようにしている。そのため、スレーブディスク91がマスターディスク92とマスターディスク93とによって密着挟持されたときに、スレーブディスク91の中心の位置とマスターディスク92とマスターディスク93の中心の位置とが合わされた状態で維持される。
次に、スレーブディスク91の内周側への加圧エアの供給を終了する(ステップS7)。具体的には、制御部35によりポンプ60および制御機器(制御弁など、不図示)の動作を制御して、エア供給路13eからスレーブディスク91の内周側の部分(図4の空間P)への加圧用のエアの供給を終了する。
次に、マスターディスク92及びマスターディスク93の磁気情報をスレーブディスク91に転写する(磁気転写工程)(ステップS8)。具体的には、内周側エア吸引路13fと外周側エア吸引路13gからのエアの吸引を停止した後、転写用磁界印加手段30、30から転写磁界を印加し、パターン状の磁性層を備えたマスターディスク92及びマスターディスク93の磁気情報をスレーブディスク91の磁性層に転写する。
ここで、前記のステップS6の作用の結果、スレーブディスク91の中心の位置とマスターディスク92とマスターディスク93の中心の位置とが合わされた状態で維持されている。そのため、転写信号がスレーブディスク91の中心に対して偏芯して信号抜けや信号変形等の転写不良が発生することがなく、良質の磁気記録媒体が得られる。
次に、スレーブディスク91の内周側への加圧エアの供給を開始し、空間Pと空間Qからなる密閉空間内の吸引を終了し、空間Pと空間Qからなる密閉空間内に真空破壊エアを供給する(ステップ9)。
具体的には、内周側エア吸引路13fによる空間Pのエアを吸引、外周側エア吸引路13gによる空間Qのエアの吸引を終了する。そして同時に、制御部35によりポンプ60および制御機器(制御弁など、不図示)の動作を制御して、空間Qに真空破壊エア供給路13hから真空破壊エアを供給する。
そして同時に、制御部35によりポンプ60および制御機器(制御弁など、不図示)の動作を制御して、エア供給路13eから加圧用のエアをスレーブディスク91の内周側の部分(図10において空間P)へ供給する。これにより、スレーブディスク91のマスターディスク92に接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間にも加圧用のエアが供給され、ディスク面空間が正圧に維持される。
次に、可動側のディスクホルダである第2のディスクホルダ12を、第1のディスクホルダ11から退避させる(ステップS10)。具体的には、移動手段40(図3参照)を作動させ、第2のディスクホルダ12を第1のディスクホルダ11から退避させる。
ここで、前記のステップS9で説明したように、エア供給路13eから加圧用のエアをスレーブディスク91の内周側の部分(空間P)へ供給している。これにより、スレーブディスク91がマスターディスク92に接する面の反対面に接する空間(ディスク面空間)内であって、図11に示すようなスレーブディスク91の内周部分α(スレーブディスク91が径方向についてマスターディスク93より突出している部分)の面に、局部的に加圧用のエアを供給することができる。そして、図11に示すように、スレーブディスク91の内周部分αにおいて正圧に維持する。そのため、内周側エア吸引路13fにより真空吸引される吸引力との差圧によるスレーブ保持力が発生し、スレーブディスク91が第2のディスクホルダ12側に持っていかれるおそれがない。
次に、内周側エア吸引路13fからの真空吸引を終了して、スレーブディスク91の吸着を終了する(ステップS11)。
次に、ホルダ板13からスレーブディスク91を取り出す(ステップS12)。具体的には、吸引孔50bからの吸引により、スレーブディスク91を吸引ヘッド50に吸着させて搬送することにより、スレーブディスク91のホルダ板13から排出する。
ここで、ステップS12では、空間R(図9参照)を正圧にしておくことが望ましい。具体的には、吸着破壊エア供給路13i(図5、図7参照)から空間Rに吸着破壊用のエアを供給しておくことが考えられる。これにより、吸着破壊エアがスレーブディスク91とマスターディスク92の間に流入するので、吸引ヘッドによりスレーブディスク91を確実に吸着させて排出させることができる。
以上のようにして、スレーブディスク91への磁気転写が終了する。
なお、エア供給路13eから空間Pに供給する加圧用のエアの単位時間当たりの流量は、ステップS4の時とステップS10の時で異なるように設定することが望ましい。より具体的には、ステップS4の時よりもステップS10の時のほうが、単位時間当たりの流量を多く設定しておくことが望ましい。
また、図12に示すような動作フローチャート図で表すことのできる実施例も考えられる。図12の実施例では、空間Pと空間Qからなる密閉空間の形成(ステップS4)後であって、空間Pと空間Qからなる密閉空間内の吸引開始(ステップS5)前に、機械的外力を付与してスレーブディスク91をマスターディスク92とマスターディスク93とにより密着狭持させる(ステップS4´)。
具体的には、機械的外力付与手段として移動手段40(図3参照)を作動させ、第2のディスクホルダ12を第1のディスクホルダ11に向けてさらに接近させて、ホルダ板13に保持されたスレーブディスク91にホルダ板20に保持されたマスターディスク93をさらに押付けることが考えられる。これにより、空間Pと空間Qからなる密閉空間内の吸引開始前に予め、スレーブディスク91をマスターディスク92とマスターディスク93により密着狭持させておく。
また、空間Pと空間Qからなる密閉空間内の吸引開始(ステップS5)により、その後、ディスク間の密着力をアップさせておく(ステップS6´)。
その他の各ステップについては図8の実施例と共通する。
なお、図8や図12において、ステップS1にてスレーブディスク91の外周側を吸着保持し、ステップS2とステップ9にてスレーブディスク91の外周側から加圧エアを供給する実施例も考えられる。
この実施例を実現するための構造として、具体的には、第1のディスクホルダ11側のディスク板13について図13に示すような構造とすること、が考えられる。図13に示すように、スレーブディスク91の外径はマスターディスク92、93の外径よりも大きく形成されており、外周側エア吸引路13sで真空吸引した時にこの外径差によって生ずるスレーブディスク91の突出面に吸引力が作用し、スレーブディスク91がマスターディスク92に固定される。
また、制御部35によりポンプ60および制御機器(制御弁など、不図示)の動作を制御して、エア供給路13tから加圧用のエアをスレーブディスク91の外周側の部分(図13の空間Q)へ供給する。これにより、スレーブディスク91の外周部分に、局部的に加圧用のエアを供給することができる。そして、スレーブディスク91の外周部分において正圧に維持する。そのため、外周側エア吸引路13sにより真空吸引される吸引力との差圧によるスレーブ保持力が発生し、スレーブディスク91の位置ずれが生じない。
なお、その他の実施例として、図8や図12において、ステップS1にてスレーブディスク91の内周側と外周側の両方を吸着保持し、ステップS2とステップ9にてスレーブディスク91の内周側と外周側の両方から加圧エアを供給する実施例も考えられる。
また、前述した実施の形態では、磁気転写装置1の構成について、スレーブディスク91及びマスターディスク92、93の軸心を水平方向に配置した構成で説明したが、水平方向に限らず、垂直方向、あるいは水平方向に対して所定角度傾斜した方向に配置した構成の磁気転写装置であってもよい。
以上、本発明の磁気転写装置、磁気転写方法、及び磁気転写用被転写媒体について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
磁気転写装置の概念を表わす斜視図 磁気転写装置の実施の形態を表わす側面図 転写ユニットの実施の形態を表わす側面図 第1のディスクホルダのホルダ板および第2のディスクホルダのホルダ板を表わす断面図 第1のディスクホルダのホルダ板の正面図 第1のディスクホルダのホルダ板を表わす断面図(図5の6−6線に沿った断面図) 第1のディスクホルダのホルダ板を表わす断面図(図5の7−7線に沿った断面図) 磁気転写装置の動作フローチャート図 吸引ヘッドの近辺の断面図 第1のディスクホルダと第2のディスクホルダにより密閉空間を形成している状態を表す断面図 スレーブディスクの内周部分に、局部的に加圧用のエアを供給した図 磁気転写装置の動作フローチャート図 スレーブディスクの外周側を吸着保持し、スレーブディスクの外周側から加圧エアを供給した例を表す断面図
符号の説明
1…磁気転写装置、10…転写ユニット、11…第1のディスクホルダ(ディスクホルダ)、12…第2のディスクホルダ(ディスクホルダ)、13…ホルダ板、13b…ディスク受け面(保持面)、13e…エア供給路、13f…内周側エア吸引路、16…中間板、18…ディスクホルダベース、19…押しネジ、20…ホルダ板、23チルチング調整手段、40…移動手段、91…スレーブディスク(被転写用ディスク)、92・93…マスターディスク、P…内周側の空間、Q…外周側の空間

Claims (14)

  1. 第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写装置であって、
    前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、
    前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダと、
    前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させる移動手段と、
    前記移動手段により前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させて接近させることにより前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダから形成される密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給する気体供給手段と、
    前記密閉空間の気体を吸引する気体吸引手段と、
    前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程及び前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程において、前記気体供給手段により前記ディスク面空間へ気体を供給するとともに、前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程における前記気体供給手段からの単位時間あたりの気体の供給量が異なるように、前記気体供給手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする磁気転写装置。
  2. 第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写装置であって、
    前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、
    前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダと、
    前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させる移動手段と、
    前記移動手段により前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダを相対的に移動させて接近させることにより前記第1ディスクホルダと前記第2ディスクホルダから形成される密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給する気体供給手段と、
    前記密閉空間の気体を吸引する気体吸引手段と、
    前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程または前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程の少なくともいずれか一方の工程において、前記気体供給手段により前記ディスク面空間へ気体を供給するとともに、前記密着狭持工程において前記気体供給手段により前記ディスク面空間に気体を供給させながら、前記気体吸引手段により前記密閉空間の気体を吸引させて、前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させるように、前記気体供給手段及び前記気体吸引手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする磁気転写装置。
  3. 請求項1または2磁気転写装置において、
    前記被転写用ディスクは、前記第1マスターディスクに重ねられた状態で吸引されることにより前記第1ディスクホルダに保持され、
    前記気体供給手段は、前記ディスク面空間が正圧に維持されるように気体を供給すること、
    を特徴とする磁気転写装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つ磁気転写装置において、
    前記気体供給手段は、前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面うち前記被転写用ディスクが径方向について前記第2マスターディスクより突出している部分の面を加圧するように気体を供給すること、
    を特徴とする磁気転写装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか1つの磁気転写装置において、
    前記気体供給手段の気体送出口は、前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面と同一面または前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面から突出した面のいずれかに形成されていること、
    を特徴とする磁気転写装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1つの磁気転写装置において、
    機械的外力を付与する機械的外力付与手段を有し、
    前記制御手段は、前記機械的外力付与手段により機械的外力を付与して、前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させるように制御すること、
    を特徴とする磁気転写装置。
  7. 第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写方法であって、
    前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、
    前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、
    前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、
    前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、
    前記密着狭持工程及び前記密閉空間開放工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、
    前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程における前記密閉空間内への単位時間あたりの気体の供給量が異なること、
    を特徴とする磁気転写方法。
  8. 第1マスターディスク及び第2マスターディスクの磁気情報を被転写用ディスクに転写する磁気転写方法であって、
    前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた前記第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、
    前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、
    前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、
    前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、
    前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程の少なくとも一方の工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、
    前記密着狭持工程では、前記ディスク面空間に気体を供給しつつ、前記密閉空間内の気体を減圧させることにより前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させること、
    を特徴とする磁気転写方法。
  9. 請求項7または8の磁気転写方法において、
    前記被転写用ディスクは前記第1マスターディスクに重ねられた状態で吸引されることにより前記第1ディスクホルダに保持され、
    前記ディスク面空間が正圧に維持されるように気体を供給すること、
    を特徴とする磁気転写方法。
  10. 請求項7乃至9のいずれか1つ磁気転写方法において、
    前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面うち前記被転写用ディスクが径方向について前記第2マスターディスクより突出している部分の面を加圧するように気体を供給すること、
    を特徴とする磁気転写方法。
  11. 請求項乃至10のいずれか1つの磁気転写方法において、
    前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面と同一面または前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面から突出した面のいずれかより前記ディスク面空間に気体を供給すること、
    を特徴とする磁気転写方法。
  12. 請求項乃至11のいずれか1つの磁気転写方法において、
    前記密着狭持工程では、機械的外力を付与して前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させること、
    を特徴とする磁気転写方法。
  13. 磁気転写用の被転写用ディスクからなる被転写媒体製造方法であって、
    前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、
    前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、
    前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、
    前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、
    前記密着狭持工程及び前記密閉空間開放工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、
    前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程における前記密閉空間内への単位時間あたりの気体の供給量が異なること、
    を特徴とする磁気転写用被転写媒体製造方法
  14. 磁気転写用の被転写用ディスクからなる被転写媒体製造方法であって、
    前記被転写用ディスクと当該被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第1マスターディスクとを吸着保持する第1ディスクホルダと、前記被転写用ディスクに対して転写するためのパターンを備えた第2マスターディスクを吸着保持する第2ディスクホルダにより密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、
    前記密閉空間内で前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させて真空吸引する密着狭持工程と、
    前記被転写用ディスクに前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクのパターンを転写する転写工程と、
    前記密閉空間を開放する密閉空間開放工程と、を有し、
    前記密着狭持工程と前記密閉空間開放工程の少なくとも一方の工程では、前記密閉空間内であって前記被転写用ディスクの前記第1マスターディスクに接する面の反対側の面に接している空間であるディスク面空間に気体を供給するとともに、
    前記密着狭持工程では、前記ディスク面空間に気体を供給しつつ、前記密閉空間内の気体を減圧させることにより前記第1マスターディスクと前記第2マスターディスクにより前記被転写用ディスクを密着狭持させること、
    を特徴とする磁気転写用被転写媒体製造方法
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