JP4739442B2 - ステージ装置、及びステージ装置の制御方法、それを用いた露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

ステージ装置、及びステージ装置の制御方法、それを用いた露光装置及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ステージ装置、及びステージ装置の制御方法、それを用いた露光装置及びデバイスの製造方法に関するものである。
露光装置は、半導体素子や液晶表示素子等の製造工程であるリソグラフィ工程において、原版(レチクル)のパターンを、投影光学系を介して感光性の基板(例えば、表面にレジスト層が形成されたウエハやガラスプレート等)に転写する装置である。この露光装置は、例えば、ウエハをチャックに吸着させて位置決めステージ装置上に載置し、該位置決めステージ装置を走査移動させることによりウエハ上の被露光位置を適宜変更し、投影露光を繰り返す。同様に、レチクルを載置し走査移動させる際にも、位置決めステージ装置が使用される。
近年、位置決めステージ装置は、高精度の位置決めと高速移動が要求される。このような要求に対処するために、例えば、特許文献1は、コイルと永久磁石との間で力を発生させるリニアモータを用いた位置決め装置を開示している。このリニアモータは、コイルと磁石との相対位置に応じた電気角に基づいて電流ドライバへの指令電流値を算出して(いわゆる、コミュテーション処理)、コイルに流す電流を制御するものである。例えば、A相とB相を有する2相リニアモータで水平方向に駆動する場合、コイルと磁石との相対位置により定まる電気角θを用いて、A相にはcosθ、B相には−sinθに比例する指令電流値が電流ドライバに与えられる。このリニアモータで鉛直方向に駆動する場合には、A相にsinθ、B相にcosθに比例する指令電流値を電流ドライバに与えればよい。
特開2006−136154号公報
上記の電流ドライバは、コイルに流れる電流を検出してフィードバック制御を行う。しかしながら、コミュテーション処理された指令電流値からコイルに流れる電流までの伝達関数は、周波数に因らず一定であるのが理想であるが、実際には、コイルのインダクタンスや電流ドライバの回路に設けられたフィルタの影響等により、周波数特性を有する。この周波数特性により、コミュテーション処理された指令電流値が高周波であるほど、実際にコイルに流れる電流には遅れが発生する。したがって、従来のリニアモータでは、この遅れに起因した誤差電流が、駆動すべき方向とは異なる方向に力を発生してしまう。このような力は、リニアモータの制御特性を劣化させてしまうため、高精度に位置決めする上では、極力排除することが望ましい。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、コイルに流れる電流の遅れに起因して生じる、駆動すべき方向とは異なる方向への力を低減させるリニアモータを適用したステージ装置、及びステージ装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、コイル、及び複数の永久磁石を有するリニアモータと、コイルに電流を供給する電流ドライバと、該電流ドライバへの指令を生成する制御手段とを備えたステージ装置であって、制御手段は、コイルと永久磁石との相対位置に基づいて算出した電気角を用いた正弦波を、リニアモータへの推力指令値に乗算して得られる推力に応じた指令電流値を生成し、さらに、正弦波と90度位相がずれた正弦波を、推力指令に比例した係数に乗算して得られる推力に応じた補正指令電流値を生成し、指令電流値に補正指令電流値を加算することを特徴とする。
本発明によれば、指令(電流値)に対して、推力指令値に比例した振幅を持ち、かつ、正弦波と90度に位相がずれた正弦波の成分を含ませるので、コイルに流れる電流の遅れに起因して生じる駆動すべき方向とは異なる方向への力を低減させることができる。
本発明の平面リニアモータ型ステージ装置の構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る固定子ユニットを示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。 本発明の第4実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。 本発明の第5実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。 本発明の実施形態に係る露光装置の構成を示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係るリニアモータの構成を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る平面リニアモータ型ステージ装置(以下、単に「ステージ装置」と表記する)の概略図であって、(a)は、平面図であり、(b)は、側面図である。なお、このステージ装置は、半導体露光装置のウエハステージ(基板ステージ)に適用するものとして説明する。また、以下の各図において、ステージ装置の走査方向に対して鉛直方向上方にZ軸を取り、該Z軸に垂直な平面内で走査露光時のウエハの走査方向にY軸を取り、該Y軸に直交する非走査方向にX軸を取って説明する。
ステージ装置1は、ステージ2と、該ステージ2の基準ベースとなるベース部材3とを有する。ステージ2は、被処理基板であるウエハを載置、及び保持しつつ、XY方向に移動可能な移動体である。ステージ2の裏面には、ベース部材3上に設置されたコイル群4に対面するように、複数の永久磁石からなる可動磁石群5が設置されている。可動磁石群5は、主極磁石と補極磁石とで構成されており、Z方向に着磁された主極磁石が、特定の周期を持って磁極方向を変えて交互に設置され、一方、主極磁石の間に水平方向(XY方向)に着磁された補極磁石が、二次元のハルバッハ配列で適宜設置される。なお、以下、ベース部材3、及びコイル群4から構成される部材を「固定子ユニット」と表記する。
ステージ装置1は、コイル群4と可動磁石群5とにより平面リニアモータを構成し、水平方向(XY)及び鉛直(Z)方向に推力を与えるものである。なお、以下、X、Y、Zの各軸と、それぞれの軸周りの回転方向であるθx、θy、θz軸との六軸を、「制御軸」とする。ここで、本発明のステージ装置1は、可動磁石群5内に、中心からオフセットして非対称に張り出した不図示のθz用の磁石を設置しており、θz軸のモーメントを発生させることができる。更に、ステージ装置1は、Z方向の制御力のバランスにより、θy軸、θx軸のモーメントを発生させることができる。即ち、ステージ装置1に採用した平面リニアモータは、全ての各制御軸において推力を与えることができる。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。なお、図2において、図1と同一構成のものには同一の符号を付し、説明を省略する。また、図2は、Y軸の制御軸のみに関する図とし、図2で示すY軸の制御系と同様の制御系が、他の五軸の制御軸の全てに構成されている。これらの制御系により、ステージ2を所望の位置に位置決め制御する。リニアモータ制御系は、ステージ2のY方向の位置を計測するレーザ干渉計システム6と、制御装置7と、DAコンバータ8と、コイル群4に電流を供給する電流ドライバ9とから構成される。
レーザ干渉計システム6は、不図示であるが、レーザ発振器と、光折り曲げミラーと、干渉計と、干渉光受光器と、光ファイバーと、処理系電気基板とを備える。干渉計から出力される計測光10は、ステージ2に設けられた不図示の反射鏡により反射されて干渉計に戻る。そして、レーザ干渉計システム6は、ステージ2のY方向位置の電気信号である位置計測値(y)11を制御装置7に対して出力する。なお、レーザ干渉計システム6は、少なくとも6本の計測光10を有しており、制御軸に応じたステージ変位を測定する。
制御装置7は、後述のリニアモータの制御系を適用した制御手段である。制御装置7は、偏差演算器12と、フィードバック制御器13と、指令演算器14と、第1電気角演算器15と、第2電気角演算器16と、第3電気角演算器としての電気角加算器17と、コミュテーション演算器18とを備える。ここで、制御装置7は、コンピュータ、若しくはシーケンサ等からなるデジタル計算機において構成されており、制御装置7内の信号は、すべてデジタル値である。なお、上記のレーザ干渉計システム6の処理系電気基板も、デジタル計算機で構成されており、その出力値である位置計測値(y)11も同様にデジタル値である。
偏差演算器12は、ステージY方向位置指令(d)19と位置計測値(y)11との差分値である偏差(e)20を演算する部位である。フィードバック制御器13は、偏差(e)20を零にすべくフィードバック制御指令(fb)21を出力する部位である。ここで、制御理論としては、PID制御を用いているが、他の制御理論を用いてもよい。また、指令演算器14は、フィードバック制御信号(fb)21とフィードフォワード制御指令(ff)22を加算してゲインを乗じ、リニアモータへの指令値(Iy)23を演算する部位である。なお、以下、第1電気角演算器15、第1電気角(φ)24、第2電気角演算器16、第2電気角(ψ)25、電気角加算器17、電気角(θ)26、コミュテーション演算器18、指令電流値(Ya)27、及び指令電流値(Yb)28の詳細説明は、後述する。
デジタル値である指令電流値(Ya)27及び指令電流値(Yb)28の指令は、DAコンバータ8によりアナログ値の指令電流値(AYa)29及びアナログ値の指令電流値(AYb)30の指令に変換され、電流ドライバ9に入力される。電流ドライバ9は、接続されたコイル群4のコイルに、指令(電流値)を目標値として電流を供給する。
次に、本発明のリニアモータの制御系に適用されるコミュテーション処理について説明する。A相、B相のコイルに単位電流を流したときに発生するY方向の力FYa、FYbは、コイルと磁石との相対変位に対して正弦波状に変化する。この構成において、コイル位置は、不動と仮定しているので、コイルと磁石との相対変位は、ステージ変位と同じになる。したがって、Y方向のステージ位置計測値(y)11を用いて、FYa、FYbは、次式で表される。
FYa=Ky×cos(2π/T×y) (1)
FYb=−Ky×sin(2π/T×y) (2)
ここで、Kyは、推力定数(N/A)であり、Tは、周期(T=4/3P、P:コイルピッチ(A相とB相のコイル中心間距離))である。即ち、ステージ変位に応じて、A相、B相で発生する力は、正弦波状に変動する。以下、「2π/T×y」を電気角と呼ぶ。
次に、第1電気角演算器15は、第1電気角(φ)24を算出するために、次式の演算を実行する。
φ=2π/T×y (3)
まず、本発明の制御方法を用いずに、従来の制御方法を用いて説明する。即ち、コミュテーション演算器18は、指令値(Iy)23に対して、電気角θ=φを用いて、次式の演算を実行する。
Ya=Iy×cosθ (4)
Yb=−Iy×sinθ (5)
なお、指令電流値は、DAコンバータ8によりアナログ化されるが、指令の性質自体は変わらないものとし、以下、AYa=Ya、AYb=Ybとする。また、電流ドライバ9の低周波ゲイン(周波数0におけるゲイン)を1.0とし、電流ドライバ9では、誤差電流が発生せず、指令電流値通りの電流がコイルに流れるものと仮定する。
このとき、A相、B相で発生するY方向の推力fa、fbは、(1)、(2)式に(4)、(5)式の指令電流値をそれぞれ乗ずることで次式のように表される。なお、θは、(2π/T×y)とする。
fa=Ky×Iy×cosθ (6)
fb=Ky×Iy×sinθ (7)
ここで、推力の合力fy=fa+fbは、cosθ+sinθ=1の関係から、次式で表される。
fy=Ky×Iy (8)
(8)式に示すように、fyの式には、電気角θは現れない。即ち、推力fyは、ステージ位置計測値(y)11によらず、指令値Iyに比例したものとなる。このように、コイルと磁石との相対変位に応じて推力が変わるリニアモータにおいて、コイルと永久磁石との相対位置に基づいて算出した電気角で表された正弦波を、リニアモータへの推力指令値に乗ずることを「コミュテーション処理」と呼ぶ。
次に、指令演算器14は、指令値Iyを算出する演算を実行する。この場合、力の次元であるフィードバック制御指令(fb)21とフィードフォワード制御指令(ff)22とから指令値Iyを演算する際には、fbとffとの和を推力定数Kで除する。
Iy=(fb+ff)/Ky (9)
ここで、実際にコイルに流れる電流は、必ずしも指令通りにならず、電流ドライバ9の特性により誤差電流が生じる。以下、ここでも本発明の制御方法を用いずに、従来の技術を用いて、この影響を説明する。誤差電流は、指令電流の微分値に−α(α>0)のゲインを乗じたもので近似できる。したがって、(4)、(5)式の指令電流に対して、実際に流れる電流Yae、Ybeは、次式で表される。
Yae=Iy×cosθ−α(Iy×cosθ)´
=Iy×cosθ−αIy´cosθ+αIy×ωsinθ (10)
Ybe=−Iy×sinθ+α(Iy×sinθ)´
=−Iy×sinθ+αIy´sinθ+αIy×ωcosθ (11)
但し、ω=dθ/dtである。
Y方向の推力fyは、FYa×Yae+FYb×Ybeで、次式で表される。
fy=Ky×Iy−αKy×Iy´ (12)
(12)式に示すように、推力fyには、指令値Iyの微分であるIy´に比例した誤差力が生じる。この誤差力には、フィードフォワード制御指令(ff)22に対して、その微分値に比例した補正項を足す、公知のフィードフォワード技術を用いて対処できる。
ここで、不図示のフィードフォワード補正指令演算器は、フィードフォワード制御指令(ff)22の微分値に係数αを乗じた補正項を算出する演算を実行する。なお、(9)式のIyの主な成分は、ステージ加減速時のフィードフォワード制御指令(ff)22であり、フィードバック制御信号(fb)21は、フィードフォワード誤差分でしかなく、わずかな量である。このことを考慮し、フィードフォワード補正を用いると、(9)式から(9)´式が導かれる。
(fb+fb+αff´)/Ky=Iy+αIy´ (9)´
このフィードフォワード補正により、(12)式のfyは、次式で表される。
fy=Ky×Iy (12)´
このように、推力fyは、指令値Iyに比例した所望の値となる。なお、係数αの算出については、後述する。
次に、実際に流れる電流Yae、YbeによりZ方向に生じる他成分力について説明する。A相、B相に単位電流を流したときに発生するZ方向の力Fza、Fzbは、次式で表される。
Fza=Kz×sin(2π/T×y) (13)
Fzb=Kz×cos(2π/T×y) (14)
即ち、(13)、(14)式は、(1)、(2)式とは位相が90度ずれている。ここで、(11)、(12)、(13)、(14)式より、Y方向の指令値IyからのZ方向他成分力fzyは、Fza×Yae+Fzb×Ybeで、次式で表される。
fzy=αω×Kz×Iy (15)
このように、Z方向には、Y方向の指令値Iyに比例した力が発生する。また、この力は、ωにも比例しており、θの時間変化、即ち、ステージ位置の時間微分にも比例している。本来、Y方向の指令電流からのZ方向の他成分力は、全くないのが理想であり、この他成分力に起因して、ステージの位置決め特性が悪化する。
ここで、フィードフォワード補正による(9)´式を用いると、(15)式は、次式で表される。
fzy=αωKzIy+αωKzIy´ (15)´
係数αは、微小であり、(15)´式の第2項は、αが乗じられているため、ほぼ無視できる。したがって、以下、(15)式を採用する。なお、Z方向に関しても同様である。
次に、コミュテーション演算器18は、Z方向の指令値Izに対して、次式の演算を実行する。
Za=Iz×sinθ (16)
Zb=Iz×cosθ (17)
このとき、コイルに流れる電流に誤差電流が生じないと仮定すると、Z方向の推力fzは、(13)、(14)、(16)、(17)式より、Fza×Za+Fzb×Zbで、次式で表される。
fz=Kz×Iz (18)
また、電流ドライバ9の特性により誤差電流が生じた場合、コイルに流れる電流Zae、Zbeは、次式で表される。
Zae=Iz×sinθ−α(Iz×sinθ)´
=Iz×sinθ−αIz´sinθ−αIz×ωcosθ (19)
Zbe=Iz×cosθ−α(Iz×cosθ)´
=Iz×cosθ−αIz´cosθ+αIz×ωsinθ (20)
更に、Z方向推力fzは、(13)、(14)、(19)、(20)式より、Fza×Zae+Fzb×Zbeで、次式で表される。
fz=Kz×Iz−αKz×Iz´ (21)
(21)式に示すように、Z方向推力fzには、指令値Izの微分であるIz´に比例した誤差力が生じる。ここで、Z方向推力fzの主な成分は、ステージ自重分を支持するための力である。したがって、指令値Izの変動量が小さいので、Iz´による影響は、ほぼ無視することができ、Z方向推力fzは、次式で表わせる。
fz=Kz×Iz (21)´
また、Z方向の指令値IzからのY方向他成分力fyzは、FYa×Zae+FYb×Zbeで、(1)、(2)、(19)、(20)式より、次式で表される。
fyz=−αω×Ky×Iz (22)
このように、他成分力fyzは、Z方向の指令値Izと、ω、即ち、ステージ位置の時間微分に比例する。この他成分力fyzも、先と同様にステージの位置決め特性を悪化させる。そこで、本発明のリニアモータの制御方法では、第2電気角演算器16が、第2電気角(ψ)25を算出することを特徴とする。なお、算出方法の詳細は、後述する。
まず、電気角加算器17は、第1電気角(φ)24と第2電気角(ψ)25との和を電気角(θ)26として算出する演算を実行する。
θ=φ+ψ (23)
ここで、コミュテーション演算器18は、(23)式の電気角(θ)26を用いて演算を実行する。なお、第1電気角(φ)24は、(3)式であり、(1)、(2)式、及び(13)、(14)式において、三角関数の引数は、第1電気角(φ)24である。これを踏まえ、(4)、(5)式は、次式で表される。
Ya=Iy×cosθ
=Iy×cos(φ+ψ)
=Iy×(cosφ×cosψ−sinφ×sinψ) (24)
Yb=−Iy×sinθ
=−Iy×sin(φ+ψ)
=−Iy×(sinφ×cosψ+cosφ×sinψ) (25)
更に、電流ドライバ特性による誤差電流を考慮し、コイルに実際に流れる電流Yae、Ybeは、次式で表される。
Yae=Iy(cosφ×cosψ−sinφ×sinψ)
−α(Iy(cosφ×cosψ−sinφ×sinψ))´
=Iy(cosφ×cosψ−sinφ×sinψ)
−αIy´(cosφ×cosψ−sinφ×sinψ)
−αIy(−ωsinφ×cosψ−ξcosφ×sinψ
−ωcosφ×sinψ−ξsinφ×cosψ) (26)
Ybe=−Iy(sinφ×cosψ+cosφ×sinψ)
−α(−Iy(sinφ×cosψ+cosφ×sinψ))´
=−Iy(sinφ×cosψ+cosφ×sinψ)
+αIy´(sinφ×cosψ+cosφ×sinψ)
+αIy(ωcosφ×cosψ−ξsinφ×sinψ
−ωsinφ×sinψ+ξcosφ×cosψ) (27)
ただし、ω=dφ/dt、ξ=dψ/dtである。
この電流Yae、YbeによるY方向の推力fyは、(1)、(2)、(26)、(27)式より、次式で表される。
fy=Ky×Iy×cosψ−αKy×Iy´cosψ
+αξIy×sinψ+αωIy×sinψ (28)
同様に、この電流Yae、YbeによるZ方向他成分力fzyは、(13)、(14)、(26)、(27)式より、次式で表される。
fzy=Kz(−Iy×sinψ+αIy´sinψ
+αωIy×cosψ+αξIy×cosψ) (29)
ここで、ψ、α、ξの値が微小であり、sinψ=ψ、cosψ=1.0、及び、φ、α、ξの積を零と近似すると、(28)、(29)式は、次式で表される。
fy=Ky×Iy−αKy×Iy´ (30)
fzy=Kz×Iy(−ψ+αω) (31)
更に、ψ=αω (32)とすると、(31)式のY方向指令値IyからのZ方向他成分力fzyは、零となる。即ち、第2電気角(ψ)25は、ωに比例しており、ステージ位置の時間に関する微分値である。また、コイル位置は、不動としているので、ステージ位置の時間変化は、コイルと磁石との相対位置の時間に関する微分値である。実際は、先の近似条件の影響を受けるので、厳密には零にならないものの、実用上十分に小さくできる。更に、(30)式は、(9)´式のフィードフォワード補正により、次式で表される。
fy=Ky×Iy (30)´
したがって、Y方向推力fyは、所望の値となる。
同様に、コミュテーション演算器18は、Z方向の指令値Izに対して電気角(θ)26を用いて演算を実行する。ここで、Z方向推力fzと指令値IzからY方向への他成分力fyzは、次式で表される。
fz=Kz×Iz−αKz×Iz´ (33)
fyz=−Ky×Iz(−ψ+αω) (34)
ここで、(32)式を用いれば、Y方向への他成分力fyzは、零である。ここでも厳密には零ではないが、実用上十分に小さくできる。また、上記のようにIz´は、ほぼ零であるので、(33)式は、次式で表される。
fz=Kz×Iz (33)´
したがって、Z方向推力fzは、所望の値となる。このように、コイルと磁石との相対位置の時間に関する微分値に基づいて、第2電気角(ψ)25を演算可能である。
次に、制御装置7が実行するリニアモータの制御の流れについて説明する。図3は、本実施形態に係るリニアモータの制御の流れを示すフローチャートである。まず、第1電気角演算器15は、第1電気角算出ステップとして、(3)式を用いて第1電気角(φ)24を算出する(ステップS101)。なお、上述のとおり、ステージのY方向変位yの基準の取り方によっては、必ずしもy=0においてφ=0とはならないが、その場合は、初期オフセットφ0をφに足せば良い。
次に、第2電気角演算器16は、第2電気角算出ステップとして、(32)式を用いて、第2電気角(ψ)25を算出する(ステップS102)。ここで、ωは、dφ/dtであるので、(3)式より、ステージの位置の時間微分に比例する。なお、係数αは、次のように求める。即ち、まず、制御装置7は、ステージ2を非サーボ状態にして、ある位置で固定する。次に、電流ドライバ9は、コイル群4のコイルに正弦波の指令電流を入力し、制御装置7は、そのときコイルに流れる電流の応答を計測する。このように、係数αは、この入出力関係を正弦波の周波数を変えて計測した周波数特性から求めることができる。このαのデータは、予め制御装置7に設置された不図示の記憶部に記憶しておき、第2電気角演算器16が演算時に呼び出して用いるのが望ましい。
次に、電気角加算器17、及びコミュテーション演算器18は、コミュテーション処理ステップとして、第1電気角(φ)24と第2電気角(ψ)25の和を算出し((23)式)、電気角(θ)26を算出する(ステップS103)。更に、電気角加算器17、及びコミュテーション演算器18は、この電気角(θ)26を適宜三角関数の引数に適用し、指令電流に対してコミュテーション処理の演算を実行し、電流ドライバ9への指令を生成する。そして、電流ドライバ9は、電流制御ステップとして、指令に基づいてコイルに流れる電流を制御する(ステップS104)。
以上のように、本発明によれば、指令が推力指令値に比例した振幅を持ち、正弦波とは90度位相がずれた正弦波の成分を含むようにするので、コイルに流れる電流の遅れに起因して生じる駆動すべき方向とは異なる方向への力を低減させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態の(32)式では、第2電気角(ψ)25がステージ2の位置の時間微分に比例するのに対し、二階微分値に比例する値とすることを特徴とする。図4は、固定子ユニットの基準であるベース部材3と、該ベース部材3に対するコイル(コイル群4)を示す概略図である。通常、コイルをベース部材3に固定するときは、なるべく強固に固定する。しかしながら、通常のコイルは、銅の巻き線を樹脂等で固めたもので、金属材に比べると剛性が小さい。また、コイルのジュール熱による熱膨張を抑制させるために、強固な固定ができない場合もある。そこで、本実施形態では、図4に示すように、コイルは、ベース部材3に対して弾性部材40を介して固定する。この場合、弾性部材40は、バネが好適であるが、特に限定するものではない。
ここで、駆動反力がコイルに作用すると、ベース部材3に対してコイル位置が変動し、コイルと磁石との相対距離に対して誤差が生じる。したがって、第2電気角(ψ)25の算出値に誤差が生じ、他成分力の相殺の精度が悪くなる。これに対し、固定子ユニットに対してコイル位置を検出するセンサを設置しても良いが、コストが掛かる。そこで、ベース部材3とコイル群4との間の弾性部材40の剛性とコイル体の質量で定まる固有振動数が比較的高く、通常の駆動においては、その周波数が固有振動数よりはるかに低いことに着目し、コイルの変位を、駆動反力に比例するものとして近似する。この場合、駆動反力は、ステージ2の加速度に比例するので、ステージ2の加速度情報に基づいて、次式を用いて第2電気角(ψ)25の値を算出する。
ψ=αω+γdy/dt (35)
なお、補正値のゲインγは、弾性部材40の設計値やコイルの固有振動数の測定値等から算出しても良いし、実際にステージ2の加減速駆動を行い、他成分力が小さくなるように調整しても良い。以上のように、本実施形態のリニアモータの制御方法によれば、第1の実施形態の効果よりも、より精度の高い制御が可能となる場合がある。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。なお、図5において、図2と同一構成のものには同一の符号を付し、説明を省略する。本実施形態に係るステージ装置では、ベース部材3は、ステージ2の駆動方向に対して自由に移動可能に支持されており、固定子ユニットは、ステージ2の駆動反力により、ステージ2と逆方向に移動することを特徴としている。このステージ構成によれば、駆動反力が固定子ユニットやステージ2を支持する基準物に伝わらないので、ステージ装置全体の振動を抑制するという利点がある。
この場合、固定子ユニットが移動するので、コイルと磁石との相対距離を得るには、固定子ユニットの位置も計測する必要がある。そこで、第1電気角(φ)24の演算では、位置計測値(y)11と、新たに、固定子ユニットの計測値(yk)31を用いる。ベース部材3の位置計測は、応答が速く、高精度の計測が可能な、前述のレーザ干渉計システムを使用する。なお、ベース部材3の位置計測において、レーザ干渉計システムを採用するとコストが掛かるが、代わりに低価格の位置計測センサを使用すると、応答性が悪くなる可能性がある。ここで、センサの応答特性による位置検出誤差は、ほぼ一次遅れ系で近似できるので、ベース部材3の速度にほぼ比例する。即ち、ベース部材3とステージ2は、質量の逆比により反対方向の速度を持つので、ベース部材3とステージ2の速度は、比例関係にある。したがって、位置計測センサを採用する場合は、ステージ2の速度情報に基づいて、位置計測センサの遅れを補償すれば良い。この場合、第2電気角(ψ)19の値は、次式を用いて算出する。
ψ=αω+γdy/dt (36)
ここで、ゲインγは、ベース部材3の位置計測センサの周波数応答の値から算出すれば良い。若しくは、ゲインγを、実際にステージ2の加減速駆動を行う成分力が小さくなるように調整しても良い。
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。なお、図6において、図2と同一構成のものには同一の符号を付し、説明を省略する。第1の実施形態では、ステージ2の速度情報、及び加速度情報は、ステージ2の位置計測値に基づいて算出していたが、本実施形態に係るステージ装置では、ステージY方向位置指令(d)19を用いて算出することを特徴としている。これは、ステージ2が高精度に位置決めされていれば、ステージ2の速度、及び加速度は、ほぼ指令値と一致すると見なせることに基づく。本実施形態のリニアモータの制御方法によれば、第1の実施形態と、同等の効果を奏する。
(第5実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係るリニアモータ制御系のブロック図である。なお、図7において、図2と同一構成のものには同一の符号を付し、説明を省略する。本実施形態に係るステージ装置では、制御装置7において、新たに補正指令電流演算器32を採用することを特徴としている。前述のように、(4)、(5)式の指令電流に対して実際に流れる電流Yae、Ybeは、(10)、(11)式で表される。これに対して、補正指令電流演算器32では、指令電流に対し、次式のような補正指令電流を加算する。
Yac=−αIy×ωsinθ (37)
Ybc=−αIy×ωcosθ (38)
即ち、(37)式の補正指令電流は、(4)式に対して正弦波の位相が90度ずれている。同様に、(38)式の補正指令電流も、(5)式に対して正弦波の位相が90度ずれている。更に、ωを乗じていると言うことは、上記のように、コイルと磁石との相対位置の時間変化に比例したゲインを乗じていることになる。そこで、補正指令電流を指令電流に足し、電流ドライバ9への指令とする。
この場合、コイルに実際に流れる電流Yae、Ybeは、次式で表される。ここで、θは、第1電気角演算器15で算出された値を用いる。
Yae=Iy×cosθ−αIy×ωsinθ
−α(Iy×cosθ−αIy×ωsinθ)´
=Iy×cosθ−αIy´cosθ+αIy×ωcosθ (39)
Ybe=−Iy×sinθ−αIy×ωsinθ
−α(Iy×sinθ−αIy×ωcosθ)´
=−Iy×sinθ+αIy´sinθ−αIy×ωsinθ (40)
前述のように、αの値が微小であれば、αの項は、ほぼ無視できるので、(39)、(40)式の第3項は、零として近似できる。また、(9)´のフィードフォワード補正を行うことにより、(39)、(40)式の第2項も、零として近似できる。即ち、(39)、(40)式は、次式のように近似される。
Yae=Iy×cosθ (39)´
Ybe=−Iy×sinθ (40)´
更に、(1)、(2)式と、(39)´、(40)´式とにより、Y方向の推力は、次式で表され、Iyに比例した所望の値となる。
fy=Iy×cosθ+Iy×sinθ
=Ky×Iy (41)
同様に、(13)、(14)式と、(39)´、(40)´式とにより、Z方向の他成分力fzyは、次式で現される。
fzy=Iy×cosθ×sinθ−Iy×sinθ×cosθ
=0 (42)
以上のように、本実施形態によれば、フィードフォワード補正の(9)´式と、補正指令電流の(37)式と、補正指令電流(38)式とにより、Y方向の推力は、Iyに比例した所望の値になり、更には、Z方向の他成分を抑制することができる。
(露光装置)
図8は、本発明のステージ装置を適用した露光装置の構成を示す概略図である。露光装置100は、半導体集積回路等の半導体デバイスや、マイクロマシン、及び薄膜磁気ヘッド等の微細なパターンが形成されたデバイスの製造に利用される。原版ステージ102上に載置された原版(レチクル)を介して、被処理基板であるウエハ上に照明光学系101からの露光光を、投影光学系103を介して照射することにより、基板ステージ104に載置されたウエハ上に所望のパターンを形成する。前述した本発明のステージ装置は、原版ステージ102、若しくは基板ステージ104として利用可能である。
(デバイスの製造方法)
次に、上記の露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド等のデバイスは、レジスト(感光剤)が塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)を、上記の露光装置を用いて露光する工程を経る。続いて、露光された前記基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を行うことによってデバイスが製造される。該周知の工程は、例えば、酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング及びパッケージング等の少なくとも一つの工程を含む。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定するものでなく、本発明の目的が達成される範囲において、各構成が代替的に置換されても良い。
上記の各実施形態では、制御装置7内のブロック線図は、説明のために概念的に示したものである。制御装置7は、デジタル系で構成されており、ソフトウエアの記述手段によっては、乗算、加算の順序等が入れ替わる可能性もあるが、数式(1)〜(42)に基づくものであれば、本質的に差異は生じない。
また、上記の各実施形態では、二相リニアモータを用いて説明したが、本発明は、三相以上のリニアモータの構成にも適用できる。更に、リニアモータ構成は、コイルの片側のみに磁石がある平面リニアモータ構成で示したが、他の構成であっても良い。例えば、可動磁石の両側にコイルがある場合や、中心にコイルがあり、両側に可動磁石がある場合でも良い。
図9は、可動磁石の両側にコイルがある場合のリニアモータの構成を示す概略図である。固定子ユニット33は、Y方向に等間隔に並べられ、上下に対向して設けられたコイルを備える。更に、固定子ユニット33は、コイルの間のほぼ中央に、Z方向に着磁され、磁極が異なる主極磁石が等間隔に周期的に配列された可動子ユニット34を備える。可動子ユニット34は、不図示のステージユニットに結合されている。ステージユニットは、静圧案内等を用い、Y方向のみに移動自由に案内され、Z軸方向等の他の軸は、案内の剛性により移動を規制されている。このようなステージでは、リニアモータからはY方向のみの力を得ることが理想であり、Z方向等のY方向以外の他成分力は、ステージの姿勢を変化させる要因となる。本発明は、このような構成のリニアモータにも適用することができ、ステージの姿勢変化を抑制する効果を奏する。
1 ステージ装置
4 コイル群
6 レーザ干渉計システム
7 制御装置
9 電流ドライバ
15 第1電気角演算器
16 第2電気角演算器
17 電気角加算器
100 露光装置
102 レチクルステージ
104 ウエハステージ

Claims (10)

  1. コイル、及び複数の永久磁石を有するリニアモータと、前記コイルに電流を供給する電流ドライバと、該電流ドライバへの指令を生成する制御手段とを備えたステージ装置であって、
    前記制御手段は、前記コイルと前記永久磁石との相対位置に基づいて算出した電気角を用いた正弦波を、前記リニアモータへの推力指令値に乗算して得られる推力に応じた指令電流値を生成し、さらに、前記正弦波と90度位相がずれた正弦波を、前記推力指令に比例した係数に乗算して得られる推力に応じた補正指令電流値を生成し、前記指令電流値に前記補正指令電流値を加算することを特徴とするステージ装置。
  2. 前記係数は、前記相対位置の時間変化に比例したゲインを含むことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
  3. コイル、及び複数の永久磁石を有するリニアモータと、前記コイルに電流を供給する電流ドライバと、該電流ドライバへの指令を生成する制御手段とを備えたステージ装置であって、
    前記制御手段は、前記コイルと前記永久磁石の相対位置に基づいて第1電気角を算出する第1電気角演算器と、前記相対位置の時間に関する微分値に基づいて第2電気角を算出する第2電気角演算器とを備え、前記第1電気角と前記第2電気角とを加算した電気角に基づく正弦波を、前記前記リニアモータへの推力指令値に乗算して得られる推力に応じた指令電流値を生成することを特徴とするステージ装置。
  4. 前記第2電気角演算器は、前記相対位置の時間に関する微分値、及び二階微分値に基づいて、前記第2電気角を算出することを特徴とする請求項3に記載のステージ装置。
  5. 前記第2電気角演算器は、前記相対位置の時間に関する微分値に、予め記憶部に記憶された係数を乗ずることにより、前記第2電気角を算出することを特徴とする請求項3又は4に記載のステージ装置。
  6. 前記コイルと前記永久磁石との相対位置を検出するセンサを備え、
    前記第1電気角演算器及び第2電気角演算器は、前記センサの出力に基づいて演算を行うことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のステージ装置。
  7. コイル、及び複数の永久磁石を有するリニアモータと、前記コイルに電流を供給する電流ドライバと、該電流ドライバへの指令を生成する制御手段とを備えたステージ装置であって、
    前記制御手段は、前記コイルと前記永久磁石との相対位置に基づいて得られた第1電気角と、該第1電気角の時間に関する微分値に基づいて得られた第2電気角とを加算した電気角を用いた正弦波を、前記リニアモータへの推力指令値に乗ずることで前記指令を生成することを特徴とするステージ装置。
  8. コイル、及び複数の永久磁石を有するリニアモータと、前記コイルに電流を供給する電流ドライバとを備え、該電流ドライバへの指令を生成するステージ装置の制御方法であって、
    前記コイルと前記永久磁石との相対位置に基づいて、第1電気角を算出する第1電気角算出ステップと、
    前記相対位置の時間に関する微分値に基づいて、第2電気角を算出する第2電気角算出ステップと、
    前記第1電気角と前記第2電気角とを加算した電気角に基づく正弦波を、前記リニアモータへの推力指令値に乗算して前記電流ドライバへの指令を生成するコミュテーション処理ステップと、
    前記指令に基づいて、前記コイルに流す電流を制御する電流制御ステップと、
    を有することを特徴とするステージ装置の制御方法。
  9. 原版のパターンを基板に投影して露光する露光装置であって、
    前記原版又は前記基板を保持するステージ装置を備え、
    前記ステージ装置は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のステージ装置である、又は、請求項8に記載のステージ装置の制御方法を用いて制御されることを特徴とする露光装置。
  10. 請求項9に記載の露光装置を用いて基板にパターンを露光する工程と、
    露光された基板を現像する工程と、
    を有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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