JP4730279B2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明はエンジンの吸気装置に関する。
特許文献1に示すように、本件出願人は、ブローバイ還元機能を備えたエンジンの吸気装置を提案している。特許文献1の構成では、ブローバイガスからオイルを分離するオイルセパレータをエンジン本体の吸気側の側面に設け、このオイルセパレータにブローバイガスコントロールバルブ(PCV)を接続し、PCVからホースを接続して、濾過後のブローバイガスを吸気系構造体に流していた。
特開2002−106429号公報
特許文献1においては、吸気系構造体とエンジン本体との間に効率的にオイルセパレータを配置できるという利点があった。
しかし、オイルセパレータの内部空間を区画する要素として、シリンダブロックの外壁を枠状に突出させ、それをカバー部材により覆う構造としていることから、どうしても重量的に不利で、また、吸気系構造体に対してホースによる接続が必要となり、狭い空間での組付けを強いられていた。
さらに、吸気系構造体には、スロットルボディが接続されるものであり、エンジン振動に耐えるため、上部のシリンダヘッドへの取り付けとは別に下部側をステーによりエンジン本体に取り付ける必要があり、重量を増加させることになっていた。
他方、近年、吸気系構造体が樹脂の組立体で設計されるようになったことに伴い、ブローバイガスの配管構造やオイルセパレータの構造を見直し、エンジンのさらなる軽量化、低価格化が要請されている。
本発明は上記要請に鑑みてなされたものであり、エンジンが廉価で軽くなる吸気装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、第1の発明は、複数の気筒を列状に配置したエンジン本体の吸気側面に固定され、サージタンク部と分岐管部とを有する合成樹脂製の吸気系構造体を備えたエンジンの吸気装置において、前記吸気系構造体は、複数の樹脂成形体を組み合わせた組立体であって、サージタンク部に延設されて前記エンジン本体側に張り出し、前記エンジン本体のクランク室から導入されたブローバイガスからオイルを分離するタンク状のオイルセパレータを有し、前記樹脂成形体は、少なくとも分岐管部の上流部を構成する分割体と、この分割体に一体成形され、前記オイルセパレータの一部を構成するハウジング分割体と、このハウジング分割体に溶着されることにより、前記オイルセパレータ全体を構成するエンジン側分割体とを有し、前記オイルセパレータは、前記エンジン本体のブローバイガス排出口に接続されてクランク室から排出されるブローバイガスを導入する導入口と、前記導入口の周囲に延設され、前記エンジン本体に固定される取付フランジとを有していることを特徴とするエンジンの吸気装置である。
この態様では、オイルセパレータ全体を樹脂成形品として、吸気系構造体に組み付けることができるので、オイルセパレータをエンジン本体に設けた従来の構成に比べて大幅に軽量化を図ることができる。また、オイルセパレータがブローバイガスの導入口の周囲に取付フランジを有しているので、オイルセパレータとエンジン本体との間の気密性が高まるとともに、取付フランジを吸気系構造体のエンジン本体への支持部として兼用でき、樹脂成形品による軽量化にも拘わらず、全体の剛性を高く維持することが可能になる。
また、吸気系構造体を樹脂成形品で構成するに当たり、一部の分割体にオイルセパレータのハウジングが一体成形されるので、部品点数を削減することができる。
また、第2の発明は、複数の気筒を列状に配置したエンジン本体の吸気側面に固定され、サージタンク部と分岐管部とを有する合成樹脂製の吸気系構造体を備えたエンジンの吸気装置において、前記吸気系構造体は、サージタンク部に延設されて前記エンジン本体側に張り出し、前記エンジン本体のクランク室から導入されたブローバイガスからオイルを分離するタンク状のオイルセパレータを有し、前記オイルセパレータは、前記エンジン本体のブローバイガス排出口に接続されてクランク室から排出されるブローバイガスを導入する導入口と、前記導入口の周囲に延設され、前記エンジン本体に固定される取付フランジと、前記サージタンク部に連通する排出路と、この排出路の上流側に区画され、前記導入口と連通する囲繞室とを有し、オイルから分離されたブローバイガスの前記サージタンク部への流通をコントロールするブローバイガスコントロールバルブを前記囲繞室に収容していることを特徴とするエンジンの吸気装置である。
本発明によれば、オイルセパレータを樹脂成形品としたため、上記第1の発明と同様、大幅な軽量化を図ることができるとともに、オイルセパレータの取付フランジを吸気系構造体のエンジン本体への支持部として兼用できるため、樹脂成形品による軽量化にも拘わらず、全体の剛性を高く維持することが可能になる。
また、ブローバイガスコントロールバルブが囲繞室に収容された状態で、例えば負圧の作用により、オイルが分離されたブローバイガスを所定のタイミングで排出路に流通させるので、外気とは遮断された状態でブローバイガスのコントロールを司ることになる。この結果、従来、ブローバイガスコントロールバルブとオイルセパレータとを接続していたチューブが不要となり、ブローバイガスコントロールバルブやブローバイガスの流路は、走行風から防護されることとなる。従って、オイルセパレータを形成する部材が合成樹脂製であるためにエンジン本体からの熱がブローバイガスコントロールバルブ等に伝わりにくい状況での極低温時にも、ブローバイガスコントロールバルブの走行風による冷却を抑制でき、ブローバイガスコントロールバルブの凍結を防止することができる。
上記第1および第2の発明において、好ましくは、前記取付フランジは、前記エンジン本体の吸気側面からみて当該吸気系構造体の投影エリアから下方に突出した位置にレイアウトされている。この態様では、分岐管部の下流端、すなわち、吸気系構造体の上端側の取付部位と取付フランジとの対向間隔が長くなるので、吸気系構造体のエンジン本体に対する取付剛性が高くなる。また、取付フランジをエンジン本体に取り付ける際の作業も容易になる。
上記第1および第2の発明において、好ましくは、前記オイルセパレータは、当該気筒列方向に沿って長く延びる略直方体に形成された中空のハウジングと、このハウジング内において、長手方向全長にわたって延び、導入口から導入されたブローバイガスのオイルを滴下させる複数のバッフルとを有している。この態様では、吸気系構造体と一体化されるオイルセパレータのハウジングが複数のバッフルを有しているとともに、各バッフルが気筒列方向に沿って長く延びる略直方体に形成されたハウジングの長手方向全長にわたって延びているので、オイルセパレータの構造体としての強度が高くなり、吸気系構造体の組付構造が堅固になる。
上記第1および第2の発明において、好ましくは、前記オイルセパレータは、前記導入口と連続する底面を有し、この底面の傾斜角は、当該エンジン本体を車両に搭載したときの水平面に対し、導入口側が下向きに傾斜するように設定されている。この態様では、オイルセパレータ内に滴下したオイルが、自重によって前記エンジン本体のブローバイガス排出口に流れ込むので、オイルセパレータ内に不要なオイルが滞留するのを防止することができる。
以上説明したように、本発明は、オイルセパレータ全体を樹脂成形品として、吸気系構造体に組み付けることができ、従来の構成に比べて大幅に軽量化を図ることができる。しかも、取付フランジによってオイルセパレータとエンジン本体との間の気密性を高めることができるとともに、取付フランジを吸気系構造体のエンジン本体への支持部として兼用でき、樹脂成形品による軽量化にも拘わらず、全体の剛性を高く維持することが可能になるという顕著な効果を奏する。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明のエンジンの吸気装置を採用したエンジンの概略図であり、図2は、同エンジンの吸気装置の正面図、図3は、同吸気装置の断面図、図3は、同エンジンの吸気装置の分解斜視図である。
各図を参照して、本実施形態に係るエンジン本体1は、横置き後方排気式の4気筒エンジンであり、各気筒を構成するシリンダブロック2の側部に吸気装置10が固定されている。
この吸気装置10は、図略のエアクリーナから供給される空気の流量を調整するスロットルボディ11と、このスロットルボディ11の下流側に配置される吸気系構造体20とを有している。
吸気系構造体20は、図3に示すように、樹脂の射出成形品を複数個成形し、振動溶着で一体化した組立体である。
組立体としての吸気系構造体20は、エンジン本体1のシリンダブロック2に固定されるサージタンク部30と、サージタンク部30と連続し、エンジン本体1の吸気ポート3毎に分岐する分岐管部60とを有している。
図2を参照して、サージタンク部30は、エンジン本体1のスロットルボディ11が付設される導入管31と、プレナム部32とを一体に有している。
導入管31の上流端には、フランジ31aが形成されており、このフランジ31aを介してスロットルボディ11が付設されている。
プレナム部32は、気筒列方向(クランク軸4に沿う方向)に沿って長く延びる正面視略長方形に形成されている。他方、図3に示すように、プレナム部32の断面は、導入管31を概ね中心として、渦巻き状にエンジン本体1と反対側が外側に膨出するように湾曲した円弧状を呈している。そして図示の実施形態では、プレナム部32の中央部よりもややスロットルボディ11側にオイルセパレータ33が形成されており、その内部には、負圧でブローバイガスの流通をコントロールするブローバイガスコントロールバルブ(PCV)34が設けられている。
オイルセパレータ33は、2つの分割体33A、33Bを振動溶着させることによって一体化されたタンク状のハウジング33aを備えている。ハウジング33aは、図2から明らかなように、クランク軸4に沿って長く延びる直方体形状の中空体である。ハウジング33aの上部には、筒状の囲繞室Cを区画する筒状壁33bが形成されており、この筒状壁33bの頂部は、キャップ33cによって開閉可能に閉塞されている。そして、囲繞室Cには、PCV34が内蔵されている。
筒状壁33bの側部には、排出路33dが接続されており、この排出路33dがプレナム部32に形成された排出路32dと連通することにより、オイルセパレータ33のハウジング33aは、プレナム部32と連通している。
他方、ハウジング33aの下部には、エンジン本体1のシリンダブロック2に形成されたブローバイガスの排出路5の開口に接合される導入口33eが形成されている。この導入口33eは、シールリング36を介し、気密性を保持した状態で排出路5と連通している。導入口33eの周囲には、図2に示すように取付フランジ35が一体成形されており、ボルト37でオイルセパレータ33の下部が固定されるようになっている。図2に示す通り、取付フランジ35は、前記エンジン本体1の吸気側面からみて、当該吸気系構造体20の投影エリアから下方に突出した位置、すなわち、吸気系構造体20の下側に露出した位置にレイアウトされている。この結果、取付フランジ35も外部に露出することになり、組付作業が容易になるばかりでなく、分岐管部60の下流端との対向間隔も長くなり、吸気系構造体20全体の取付剛性が高くなる。なお図示の実施形態では、図2に示すように、スロットルボディ11の重みを加味して、吸気系構造体20全体の重心に近づくように、取付フランジ35の位置をクランク軸方向において、スロットルボディ11側に寄せている。
オイルセパレータ33のハウジング33a内には、導入口33eから導入されたブローバイガスからオイルを分離するためのバッフル33fが突設されている。バッフル33fは、エンジン本体1側の内壁部から外側に向かって下向きに突出するものと、エンジン本体1に対向する内壁部からエンジン本体1に向かって下向きに突出するものとを上下に間隔を隔てて組み合わせて、迷路状のガス経路をハウジング33a内に形成している。これにより、ブローバイガスは、排出路5からバッフル33fの下面をかいくぐって上方に移動し、PCV34の制御によって所定のタイミングで排出路33d、32dを経てサージタンク部30のプレナム部32に導入される。
このブローバイガスがオイルセパレータ33のガス経路を通過する過程で、ブローバイガスに含まれるオイルは、バッフル33fの底面に付着し、下方に滴下する。そして、最終的にオイルがハウジング33aの底部に滴下し、エンジン本体1の排出路5に流れてクランク室内に戻される。ここで本実施形態では、滴下したオイルが排出路5内に流れやすくするために、ハウジング33aの底面33gの傾斜角A1が、エンジン本体1を車両に搭載したときの水平面Lに対し、導入口33e側が下向きに傾斜するように設定されている。
分岐管部60は、プレナム部32の外周を取り囲むように渦巻き状に湾曲して下流端をエンジン本体1の吸気ポート3に接続させている。分岐管部60の下流端には、エンジン本体1のシリンダブロック2に当該分岐管部60を固定するためのフランジ61が形成されている。フランジ61は、複数のボルト62でエンジン本体1のシリンダヘッド6に固定されている。
次に、上述のような吸気装置10を構成する個々の分割体について説明する。
図3を参照して、吸気装置10は、上下に2分割された一対の内周分割体100A、100Bと、両内周分割体100A、100Bの外側に配置される一対の外周分割体200A、200B、並びに下側の外周分割体200Bに一体形成されたハウジング分割体33Aと接合されるエンジン側分割体33Bとを有している。
上側の内周分割体100Aは、サージタンク部30(プレナム部32)の上部と、導入管31と、分岐管部60の下流端とを一体に有する樹脂製の射出成形品である。この内周分割体100Aの外周部には、分岐管部60の下流側内周部分を区画する溝部101Aが形成されているとともに、この溝部101Aの外側には、上側の外周分割体200Aと接合される接合面102Aが形成されている。また、内周分割体100Aは、分岐管部60の下流端側部分も一体に構成しており、フランジ61は、この内周分割体100Aに一体成形されている。
下側の内周分割体100Bは、サージタンク部30(プレナム部32)の下部と、分岐管部60の上流端とを一体に有する樹脂製の射出成形品である。この内周分割体100Bの外周部には、上側の内周分割体100Aと同様に、分岐管部60の上流側内周部分を区画する溝部101Bが形成されているとともに、この溝部101Bの外側には、下側の外周分割体200Bと接合される接合面102Bが形成されている。
上側の外周分割体200Aは、分岐管部60の下流側部分を構成するものであり、その内面には、各分岐管部60を形成する溝と上側の内周分割体100Aと接合される接合面とを有している。
下側の外周分割体200Bは、分岐管部60の上流側部分を構成するものであり、その内面には、各分岐管部60を形成する溝201Bと下側の内周分割体100Bと接合される接合面202Bとを有している。
図1および図3を参照して、下側の外周分割体200Bの下部には、エンジン本体1に対向するハウジング分割体33Aが一体成形されている。他方、エンジン側分割体33Bは、ハウジング分割体33Aと接合することにより、オイルセパレータ33を構成する分割体である。
ハウジング分割体33Aには、囲繞室Cを区画する筒状壁33bや排出路33d並びにエンジン本体側に突出するバッフル33fが一体に形成されている。
エンジン側分割体33Bには、導入口33eやフランジ35、並びにハウジング分割体33Aのバッフル33fの上下に配置されて、エンジン本体の外側に突出するバッフル33fが一体に形成されている。そして、何れの分割体33A、33Bにおいても、各バッフル33fは、オイルセパレータ33のハウジング33aの幅方向全長にわたって延びている。この結果、両分割体33A、33Bを接合した際、オイルセパレータ33の剛性が高くなる。
そして、各分割体100A、100B、200A、200B、33Bを振動溶着によって一体化し、ボルト37で取付フランジ35をシリンダブロック2に固定し、ボルト62で分岐管部60のフランジ61をシリンダヘッド6に固定することにより、オイルセパレータ33を一体に有する吸気系構造体20をエンジン本体1に固定することが可能になる。
以上説明したように本実施形態では、オイルセパレータ33全体を樹脂成形品として、吸気系構造体20に組み付けることができるので、オイルセパレータ33をエンジン本体1に設けた従来の構成に比べて大幅に軽量化を図ることができる。また、オイルセパレータ33がブローバイガスの導入口33eの周囲に取付フランジ35を有しているので、オイルセパレータ33とエンジン本体1との間の気密性が高まるとともに、吸気系構造体20のエンジン本体1に対する支持を賄うことができ、樹脂成形品による軽量化にも拘わらず、全体の剛性を高く維持することが可能になる。
また、本実施形態では、吸気系構造体20は、複数の樹脂成形体を組み合わせた組立体であって、樹脂成形体は、少なくとも分岐管部60の上流部を構成する下側の外周分割体100Bと、この外周分割体100Bに一体成形され、オイルセパレータ33の一部を構成するハウジング分割体33Aと、このハウジング分割体33Aに溶着されることにより、オイルセパレータ33全体を構成するエンジン側分割体33Bと有している。このため本実施形態では、吸気系構造体20を樹脂成形品で構成するに当たり、一部の分割体にオイルセパレータ33のハウジング33aが一体成形されるので、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態では、取付フランジ35は、エンジン本体1の吸気側面からみて当該吸気系構造体20の投影エリアから下方に突出した位置にレイアウトされている。このため本実施形態では、分岐管部60の下流端、すなわち、吸気系構造体20の上端側の取付部位(フランジ61)と取付フランジ35との対向間隔が長くなるので、吸気系構造体20のエンジン本体1に対する取付剛性が高くなる。また、取付フランジ35をエンジン本体1に取り付ける際の作業も容易になる。
また、本実施形態では、オイルセパレータ33は、サージタンク部30に連通する排出路32d、33dと、この排出路32d、33dの上流側に区画され、導入口33eと連通する囲繞室Cとを有し、オイルから分離されたブローバイガスのサージタンク部30への流通をコントロールするPCV34を囲繞室Cに収容している。このため本実施形態では、PCV34が囲繞室Cに収容された状態で、例えば負圧の作用により、オイルが分離されたブローバイガスを所定のタイミングで排出路32d、33dに流通させるので、外気とは遮断された状態でブローバイガスのコントロールを司ることになる。この結果、従来、ブローバイガスコントロールバルブとオイルセパレータとを接続していたチューブが不要となり、ブローバイガスコントロールバルブは、走行風から防護されることとなる。従って、PCV34やブローバイガスの流路は、走行風から防護されることとなり、オイルセパレータ33を形成する部材が合成樹脂製であるためにエンジン本体1からの熱がPCV34等に伝わりにくい状況での極低温時にも、PCV34の走行風による冷却を抑制でき、PCV34の凍結を防止することができる。
また、本実施形態では、オイルセパレータ33は、当該気筒列方向に沿って長く延びる略直方体に形成された中空のハウジング33aと、このハウジング33a内において、長手方向全長にわたって延び、導入口33eから導入されたブローバイガスのオイルを滴下させる複数のバッフル33fとを有している。このため本実施形態では、オイルセパレータ33の構造体としての強度が高くなり、吸気系構造体20の組付構造が堅固になる。
また、本実施形態では、オイルセパレータ33は、導入口33eと連続する底面33gを有し、この底面33gの傾斜角A1は、当該エンジン本体1を車両に搭載したときの水平面Lに対し、導入口33e側が下向きに傾斜するように設定されている。このため本実施形態では、オイルセパレータ33内に滴下したオイルが、自重によってエンジン本体1のブローバイガスの排出口5に流れ込むので、オイルセパレータ33内に不要なオイルが滞留するのを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態では、オイルセパレータ33全体を樹脂成形品として、吸気系構造体20に組み付けることができ、従来の構成に比べて大幅に軽量化を図ることができる。しかも、取付フランジ35によってオイルセパレータ33とエンジン本体1との間の気密性を高めることができるとともに吸気系構造体20自身の組付強度も高まり、樹脂成形品による軽量化にも拘わらず、全体の剛性を高く維持することが可能になるという顕著な効果を奏する。
なお、上述した実施形態は、本発明の好ましい具体例に過ぎず、本発明は上述した実施形態に限定されない。例えば、図4に示す実施形態を採用することも可能である。
図4は、本発明の別の実施形態に係るエンジンの吸気装置の断面図である。
図4を参照して、同図に示す実施形態では、エンジン本体1は、直列4気筒の竪置き式または横置き式のものであり、車両への搭載時の水平ラインLは、水平線と平行になっている。そこで、図4のエンジン本体1に装着される吸気系構造体20としては、エンジン側分割体33Bの底部の形状を変更し、この水平ラインLに対して僅かにエンジン側が下向きに傾斜するように形成されている。
図4の実施形態においても、図1の実施形態と同様の作用効果を奏することが可能になる。
図5は本発明のさらに別の実施形態に係るエンジンの吸気装置の正面図である。
図2および図5を参照して、上述した各実施形態において、取付フランジ61が形成される位置は、重量の観点からみれば、図2で示した位置が好ましい。しかし、これに限らず、例えば、図5に示すように、サージタンク部30の略中央部分に取付フランジ61を配置してもよい。
また、上述した各実施形態において、分岐管部としては、吸気経路長を変更可能なバルブを有する可変吸気経路システムを有する構成を採用してもよい。さらに、本発明は、横置きエンジンに限らず、竪置きエンジンにも適用できる。その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明のエンジンの吸気装置の断面図である。 同エンジンの吸気装置の正面図である。 同エンジンの吸気装置の分解斜視図である。 本発明の別の実施形態に係るエンジンの吸気装置の断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係るエンジンの吸気装置の正面図である。
1 エンジン本体
5 排出路
10 吸気装置
20 吸気系構造体
30 サージタンク部
32d 排出管
33 オイルセパレータ
33a ハウジング
33A ハウジング分割体
33B エンジン側分割体
33d 排出管
33e 導入口
33f バッフル
33g 底面
34 ブローバイガスコントロールバルブ
35 取付フランジ
37 ボルト
60 分岐管部
61 取付フランジ
100A 内周分割体
100B 内周分割体
200A 外周分割体
200B 外周分割体
A1 傾斜角
C 囲繞室
L 水平面

Claims (5)

  1. 複数の気筒を列状に配置したエンジン本体の吸気側面に固定され、サージタンク部と分岐管部とを有する合成樹脂製の吸気系構造体を備えたエンジンの吸気装置において、
    前記吸気系構造体は、複数の樹脂成形体を組み合わせた組立体であって、サージタンク部に延設されて前記エンジン本体側に張り出し、前記エンジン本体のクランク室から導入されたブローバイガスからオイルを分離するタンク状のオイルセパレータを有し、
    前記樹脂成形体は、少なくとも分岐管部の上流部を構成する分割体と、この分割体に一体成形され、前記オイルセパレータの一部を構成するハウジング分割体と、このハウジング分割体に溶着されることにより、前記オイルセパレータ全体を構成するエンジン側分割体とを有し、
    前記オイルセパレータは、前記エンジン本体のブローバイガス排出口に接続されてクランク室から排出されるブローバイガスを導入する導入口と、前記導入口の周囲に延設され、前記エンジン本体に固定される取付フランジとを有している
    ことを特徴とするエンジンの吸気装置。
  2. 複数の気筒を列状に配置したエンジン本体の吸気側面に固定され、サージタンク部と分岐管部とを有する合成樹脂製の吸気系構造体を備えたエンジンの吸気装置において、
    前記吸気系構造体は、サージタンク部に延設されて前記エンジン本体側に張り出し、前記エンジン本体のクランク室から導入されたブローバイガスからオイルを分離するタンク状のオイルセパレータを有し、
    前記オイルセパレータは、前記エンジン本体のブローバイガス排出口に接続されてクランク室から排出されるブローバイガスを導入する導入口と、前記導入口の周囲に延設され、前記エンジン本体に固定される取付フランジと、前記サージタンク部に連通する排出路と、この排出路の上流側に区画され、前記導入口と連通する囲繞室とを有し、オイルから分離されたブローバイガスの前記サージタンク部への流通をコントロールするブローバイガスコントロールバルブを前記囲繞室に収容している
    ことを特徴とするエンジンの吸気装置。
  3. 請求項1または2記載のエンジンの吸気装置において、
    前記取付フランジは、前記エンジン本体の吸気側面からみて当該吸気系構造体の投影エリアから下方に突出した位置にレイアウトされている
    ことを特徴とするエンジンの吸気装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載のエンジンの吸気装置において、
    前記オイルセパレータは、気筒列方向に沿って長く延びる略直方体に形成された中空のハウジングと、このハウジング内において、長手方向全長にわたって延び、導入口から導入されたブローバイガスのオイルを滴下させる複数のバッフルとを有している
    ことを特徴とするエンジンの吸気装置。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載のエンジンの吸気装置において、
    前記オイルセパレータは、前記導入口と連続する底面を有し、この底面の傾斜角は、当該エンジン本体を車両に搭載したときの水平面に対し、導入口側が下向きに傾斜するように設定されている
    ことを特徴とするエンジンの吸気装置。
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