JP4710254B2 - パルプ不織布用合成ゴムラテックス - Google Patents

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Description

本発明は、パルプ不織布用合成ゴムラテックスに関するもので、さらに詳細には、湿潤強度がより優れ、且つ遊離ホルマリン量が少ないので紙おしぼり用等のバインダーとして好適に使用できるパルプ不織布用合成ゴムラテックスに関する。
近年、おしぼりとして乾式パルプ不織布等のパルプ不織布のおしぼりが衛生上好ましいことから用いられるようになってきている。前記パルプ不織布は、一般に交絡したパルプ繊維を水性バインダーによって結合したものである。水性バインダーとしては、例えば、脂肪族共役ジエン単量体20〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%、エチレン系不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体0.1〜5重量%及びこれらと共重合可能な単量体からなる単量体混合物を乳化重合して得られる合成ゴムラテックスが知られている(例えば、特許文献1参照。)。前記特許文献1に記載された合成ゴムラテックスは、遊離ホルマリンが少なく、パルプ不織布の湿潤強度もある程度優れてはいるが、湿潤強度がより優れている合成ゴムラテックスが求められている。
特開2001−11766号公報
本発明の課題は、湿潤強度がより優れ、且つ遊離ホルマリン量が少ないパルプ不織布用合成ゴムラテックス、特に紙おしぼり用のバインダーとして好適に使用できるパルプ不織布用合成ゴムラテックスを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、エチレン性不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)、脂肪族ジエン系単量体(b)、ホモポリマーのガラス転移点が0℃以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)としてのアクリル酸−2−エチルヘキシルおよび/またはアクリル酸ブチル、エチレン性不飽和カルボン酸(d)及び前記(a)〜(d)と共重合可能なビニル系単量体(e)としてのスチレンを共重合して得られる共重合体を含有するパルプ不織布用合成ゴムラテックスであり、前記(a)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の1〜3.5重量%で、前記(b)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の〜18重量%で、前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の5〜50重量%で、前記エチレン性不飽和カルボン酸(d)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の0.5〜20重量%で、且つ、前記ビニル系単量体(e)としてのスチレンの使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の20〜85重量%である合成ゴムラテックスを水性バインダーとして使用すると、湿潤引張強度が強く、且つ遊離ホルマリン量が少ないパルプ不織布のおしぼりが得られること等を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明はエチレン性不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)、脂肪族ジエン系単量体(b)、ホモポリマーのガラス転移点が0℃以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)としてのアクリル酸−2−エチルヘキシルおよび/またはアクリル酸ブチル、エチレン性不飽和カルボン酸(d)及び前記(a)〜(d)と共重合可能なビニル系単量体(e)としてのスチレンを共重合して得られる共重合体を含有するパルプ不織布用合成ゴムラテックスであり、前記(a)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の1〜3.5重量%で、前記(b)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の〜18重量%で、前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の5〜50重量%で、前記エチレン性不飽和カルボン酸(d)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の0.5〜20重量%で、且つ、前記ビニル系単量体(e)としてのスチレンの使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の20〜85重量%であることを特徴とするパルプ不織布用合成ゴムラテックスを提供するものである。
本発明によれば湿潤強度が強く、且つ遊離ホルマリン量が少ないパルプ不織布用合成ゴムラテックスを提供することができる
本発明で用いるエチレン系不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)としては、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミドなどが挙げられるが、好ましくはN−メチロールアクリルアミドである。
前記エチレン系不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)の使用量は、エチレン系不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)、脂肪族ジエン単量体(b)、(メタ)アクリル酸エステル単量体(c)、エチレン系不飽和カルボン酸(d)及び前記(a)〜(d)と共重合可能なビニル化合物(e)の合計重量の0.1〜4重量%である必要がある。使用量が0.1重量%より小さいと湿潤引張強度が強いパルプ不織布用合成ゴムラテックスが得られにくいので好ましくない。使用量が4重量%より多いと遊離ホルマリン量が少ないパルプ不織布用合成ゴムラテックスが得られにくいので好ましくない。エチレン系不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)の使用量は(a)〜(e)の合計重量の0.5〜3重量%が好ましい。
本発明で用いる脂肪族ジエン系単量体(b)としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどが挙げられるが、1,3−ブタジエンが好ましい。
前記脂肪族ジエン系単量体(b)の使用量は(a)〜(e)の合計重量の2〜18重量%であることが必要である。使用量が2重量%より少ないとゴム弾性が少なくなるので好ましくない。使用量が20重量%より多いと湿潤引張強度が強いパルプ不織布用合成ゴムラテックスが得られにくいので好ましくない。
脂肪族ジエン系単量体(b)の使用量は通常(a)〜(e)の合計重量の5〜18重量%が好ましいが、後述する(メタ)アクリル酸エステル単量体(c)のホモポリマーのガラス転移点や(メタ)アクリル酸エステル単量体(c)の使用量に応じて適宜変更することが好ましい。具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸エステル単量体(c)としてアクリル酸−2−エチルへキシルを(a)〜(e)の合計重量の20〜40重量%使用した場合、脂肪族ジエン系単量体(b)、好ましくは1,3−ブタジエンの使用量は5〜15重量%が好ましく、また(メタ)アクリル酸エステル単量体(c)としてアクリル酸ブチルを(a)〜(e)の合計重量の10〜30重量%使用した場合、脂肪族ジエン系単量体(b)、好ましくは1,3−ブタジエンの使用量は6〜13重量%が好ましい。
本発明において前記脂肪族ジエン系単量体(b)を前記(a)〜(e)の合計重量の2〜18重量%と、ホモポリマーのガラス転移点が0℃以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)とを併用することにより脂肪族ジエン系単量体(b)の三次元構造が減少し、直鎖状構造になるため、湿潤強度が強い合成ゴムラテックスが得られる。前記アクリル酸エステル単量体(C)ホモポリマーのガラス転移点が0℃より大きい(メタ)アクリル酸エステル系単量体を用いても湿潤強度が強い合成ゴムラテックスが得られにくいので好ましくない。
前記ホモポリマーのガラス転移点が0℃以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)としては、例えば、アクリル酸−3−エトキシプロピル、アクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、メタアクリル酸ラウリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸−2−エトキシエチル、アクリル酸−2−エトキシブチル、アクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸フェノキシエチル、エチルカルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等が挙げられる。
本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)としては、アクリル酸-2-エチルヘキシル(ホモポリマーのガラス転移点:−70℃)、アクリル酸ブチル(ホモポリマーのガラス転移点:−56℃)、アクリル酸イソブチル(ホモポリマーのガラス転移点:−40℃)が好ましく、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸ブチルがより好ましい。
また、本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステル系単量体(C)としては、ホモポリマーのガラス転移点が−80〜ー10℃である(メタ)アクリル酸エステル系単量体が好ましく、−75〜−30℃である(メタ)アクリル酸エステル系単量体がより好ましい。
前記(メタ)アクリル酸エステル単量体(c)の使用量は(a)〜(e)の合計重量の60重量%以下が好ましく、5〜50重量%がより好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
本発明で使用するエチレン系不飽和カルボン酸単量体(d)としては、例えば、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、メタアクリル酸、アクリル酸及びジカルボン酸のハーフエステル類等が挙げられるが、好ましくは、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸である。エチレン系不飽和カルボン酸単量体(d)は単独で使用しても良いし、複数使用しても良い。エチレン系不飽和カルボン酸単量体(d)の使用量は(a)〜(e)の合計重量の0.5〜20重量%であることが湿潤引張強度が強いパルプ不織布用合成ゴムラテックスが得られ、且つ、可溶性が良好なパルプ不織布用合成ゴムラテックスが得られることから好ましい。
本発明で用いる前記(a)〜(d)と共重合可能な前記ビニル化合物(e)としては、例えば、スチレン、アクリルアミド、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、メタアクリロニトリル、アクリロニトリル、ブチルメタアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタアクリレート、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸プロピル、ヒドロキシエチルメタアクリレート、アクリル酸メチル、アミノエチルメタアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレート、ジエチルアミノエチルメタアクリレート、アクリル酸2−エチルヘキシルヒドロキシエチルアクリレート、アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等が挙げられる。ビニル化合物(e)が単独で使用しても良いし、複数種を使用しても良い。ビニル化合物(e)として最も好ましいのはスチレンである。また、ビニル化合物(e)の使用量は(a)〜(e)の合計重量の20〜85重量%であることが好ましく、特に40〜75重量%が好ましい。
本発明で用いる共重合体は前記(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)を共重合して得られる。共重合体の製法には制限はなく、例えば、前記(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)を混合した混合物を用いて乳化重合反応を行う方法(1段重合法)、前記(c)及び(d)との混合物を乳化重合して重合体(I)を得た後、前記重合体(I)の存在化で(a)、(b)および前記(a)〜(d)と共重合可能なビニル化合物(e)の混合物を乳化重合する方法(2段重合法)等が挙げられる。本発明で用いる共重合体は、メチロール基が共重合体粒子表面に局在化し、紙おしぼりの湿潤強度への寄与が多くなることから、2段重合法により得られる共重合体が好ましい。
更に、前記重合体(I)は更に、(c)、(d)、(b)および(e)との混合物を乳化重合して得られる重合体が好ましい。
本発明で用いる共重合体は、例えば、前記(a)〜(e)の単量体に乳化剤、重合開始剤、重合促進剤、連鎖移動剤、塩基性化合物等を加え、45℃〜90℃で重合することにより得ることができる。2段重合法による共重合体を得る際には、(c)及び(d)にさらに乳化剤、重合開始剤、重合促進剤、連鎖移動剤、塩基性化合物等を加えて重合体(I)を得た後、重合体(I)、(a)、(b)および(e)に更に必要に応じて乳化剤、重合開始剤、重合促進剤、連鎖移動剤、塩基性化合物等を加え乳化重合しても良い。また、乳化重合は、上記重合乳化剤、連鎖移動剤、重合開始剤、重合禁止剤等の他、必要に応じて各種電解質、pH調製剤等を添加しても良い。
前記乳化剤としては、反応性界面活性剤を含めた通常のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等があげられる。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、過酸化水素等を挙げられる。
重合促進剤としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第一鉄、グルコース、ホルムアルデヒド、L−アスコルビン酸、ナトリウムスルホキシレート等の還元剤;グリシン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩等のキレート剤等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、例えば、通常の重合で使用されるものを使用することができる、例えばt−ドデシルメルカプタン、n−トデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類、ターピノーレン、t−テルピネン、α−メチルスチレンダイマー、エチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンスルフィド、アミノフェニルスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
更に本発明で用いる共重合体を製造する際に重合停止剤等の分子量調整剤または重合率調整剤を適宜使用することができる。更に冷却による反応中断により分子量のコントロールを行っても良い。また粒子径をコントロールすべく、適当なラテックスを用いてシード重合を行っても構わない。
前記重合停止剤としては、例えばハイドロキノン(フェノール)系、アミン系、硫黄系、硫酸ヒドロキシルアミン、アンモニア、苛性ソーダ、苛性カリ等が挙げられ、またその他重合停止効果のあるものが使用でき、更にこれらを複数併用しても良い。その使用量は重合禁止剤の種類及び単量体との反応性比により異なる。
本発明のパルプ不織布用合成ゴムラテックスは前記共重合体を必須として、種々の添加剤を含有する。これらの添加剤としては例えば、水、水溶性の溶媒等の媒体;ホルマリンを捕捉しホルマリンの遊離を防ぐホルマリンキャッチャー等が挙げられる。本発明のパルプ不織布用合成ゴムラテックスには不揮発分が30〜70重量%であるのが取り扱い易いことから好ましい。これらの添加物は共重合体を製造する際に不飽和単量体混合物中に添加しておいても良いし、共重合体を合成後に添加しても良い。
前記ホルマリンキャッチャーとしては、例えば、尿素、エチレン尿素、ジシアンジアミド、塩酸ヒドロキシルアミン等が挙げられる。
本発明のパルプ不織布用合成ゴムラテックスには更に下記に示す添加物を添加することができる。このような添加剤としては、例えば、吸水剤、無機顔料、有機顔料等の着色剤、キレート剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、圧縮回復剤、消泡剤、殺菌剤、防腐剤、湿潤剤、メラミン系を除く架橋剤、酸化亜鉛・硫黄・加硫促進剤等の加硫剤、タック防止剤、起泡剤、整泡剤、浸透剤、撥水・撥油剤・ブロッキング防止剤、難燃剤、充填剤、増粘剤等を挙げることができる。前記添加剤の選択、添加量、添加順序等は、例えば、共重合体100重量部に対して0.0001重量部〜10重量部の範囲で添加することが好ましいが、ラテックスの製造条件、作業性、更に加工適性、塗布量等を考慮して、適宜に決定されれば良い。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、実施例及び表中における部及び%は特に断らない限り、重量基準である。
実施例1
蒸留水130g、ネオペレックスG−25(花王株式会社製の重合乳化剤)1.5g、t−ドデシルメルカプタン0.2g、ブタジエン18g、スチレン63g、N−メチロールアクリルアミド3g、アクリル酸ブチル15g及びイタコン酸1gオートクレーブ内に仕込み、60℃に昇温後、更に過硫酸アンモニウム0.3gを仕込み12時間反応を行い、共重合体を得た。得られた共重合体のpHをアンモニアでpHを8に調整した。その後ストリッピングを行い、尿素2部添加し、再度アンモニアでpHを8に調整し固形分濃度が5%になるように水を加え合成ゴムラテックス1を得た。
この合成ゴムラテックスを用いておしぼり用乾式パルプ不織布を作成し、該おしぼり用乾式パルプ不織布の強度測定(常態強度及び湿潤強度)とホルムアルデヒド遊離量の測定を行った。おしぼり用乾式パルプ不織布の作成方法とおしぼり用乾式パルプ不織布の強度測定及びホルムアルデヒド遊離量の測定方法を以下に示す。測定結果を第1表に示す。
<おしぼり用乾式パルプ不織布の作成>
パルプ繊維をシート化したマット(目付:40g/m、大きさ:35cm×25cm)に、前記合成ゴムラテックスを、スプレーにて5g均一に塗布、140℃で5分間乾燥させた。この操作を裏表の両面に行いおしぼり用パルプ不織布を得た。
<おしぼり用乾式不織布の強度測定>
(常態強度)
5cm(横)×15cm(縦)に裁断したおしぼり用パルプ不織布(紙おしぼりの乾燥状態)を、4枚重ねにし、引張試験器にて、チャック間10cm、引張速度200mm/分の条件で破断強度を測定した。この数値が大きい程、破断強度が強いことを示す。
(湿潤強度)
20cm(横)×15cm(縦)に裁断したおしぼり用パルプ不織布に、80g/mの割合で蒸留水を散布した後、横方向に四つ折りし(紙おしぼりのWET状態)、5cm(横)×15cm(縦)の試片を作成した。この試片を用いて引張試験器にて、チャック間10cm、引張速度200mm/分の条件で破断強度を測定した。この数値が大きい程、破断強度が強いことを示す。
<ホルムアルデヒド遊離量の測定>
JIS L 1041(アセチルアセトン法A法)に準拠し吸光度を測定した。吸光度の値が小さい程ホルムアルデヒド遊離量が少ないことを示す。
実施例2〜6
第1表に示した組成を用いた以外は実施例1と同様にして合成ゴムラテックス2〜6を得た。実施例1と同様にしておしぼり用乾式パルプ不織布の強度測定及びホルムアルデヒド遊離量の測定を行い、その結果を第1表に示す。
実施例7
蒸留水100g、ネオペレックスG−25(花王株式会社製の重合乳化剤)1.5g、t−ドデシルメルカプタン0.2g、ブタジエン10g、スチレン53g、アクリル酸-2-エチルヘキシル15g、アクリル酸3g及びイタコン酸1gオートクレーブ内に仕込んだ。これを一段目仕込みという。80℃に昇温後、過硫酸アンモニウム0.3gを仕込み8時間反応を行い重合体を得た。この重合体に二段目仕込みとしてスチレン10g、ブタジエン5g、N-メチロールアクリルアミド3gを仕込み、更に過硫酸アンモニウム0.2部を加え、更に80℃で4〜8時間反応を行い共重合体を得た。得られた共重合体のpHを8に調整した。その後、ストリッピングを行い、尿素2部添加し、再度アンモニアでpH8に調整し、固形分濃度が5%になるように水を加え合成ゴムラテックス7を得た。実施例1と同様にしておしぼり用乾式パルプ不織布の強度測定及びホルムアルデヒド遊離量の測定を行い、その結果を第2表に示す。
実施例8〜10
第2表に示した組成を用いた以外は実施例1と同様にして合成ゴムラテックス2〜6を得た。実施例1と同様にしておしぼり用乾式パルプ不織布の強度測定及びホルムアルデヒド遊離量の測定を行い、その結果を第2表に示す。
比較例1〜4
第3表に示す配合で単量体を用いた以外は実施例1と同様にして比較対照用合成ゴムラテックス1〜5を得た。実施例1と同様にしておしぼり用乾式パルプ不織布の強度測定及びホルムアルデヒド遊離量の測定を行い、その結果を第3表に示す。
比較例5〜8
第4表に示す配合で単量体を用いた以外は実施例7と同様にして比較対照用合成ゴムラテックス6〜9を得た。実施例1と同様にしておしぼり用乾式パルプ不織布の強度測定及びホルムアルデヒド遊離量の測定を行い、その結果を第4表に示す。
Figure 0004710254
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Claims (4)

  1. エチレン性不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)、脂肪族ジエン系単量体(b)、ホモポリマーのガラス転移点が0℃以下である(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)としてのアクリル酸−2−エチルヘキシルおよび/またはアクリル酸ブチル、エチレン性不飽和カルボン酸(d)及び前記(a)〜(d)と共重合可能なビニル系単量体(e)としてのスチレンを共重合して得られる共重合体を含有するパルプ不織布用合成ゴムラテックスであり、前記(a)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の1〜3.5重量%で、前記(b)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の〜18重量%で、前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の5〜50重量%で、前記エチレン性不飽和カルボン酸(d)の使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の0.5〜20重量%で、且つ、前記ビニル系単量体(e)としてのスチレンの使用量が前記(a)〜(e)の合計重量の20〜85重量%であることを特徴とするパルプ不織布用合成ゴムラテックス。
  2. 前記エチレン性不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)がN−メチロールアクリルアミドであり、前記脂肪族ジエン系単量体(b)が1,3−ブタンジエンである請求項1記載のパルプ不織布用合成ゴムラテックス。
  3. 前記エチレン性不飽和カルボン酸(d)がアクリル酸、メタアクリル酸およびイタコン酸からなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項1または2に記載のパルプ不織布用合成ゴムラテックス。
  4. 前記共重合体が前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体(c)とエチレン性不飽和カルボン酸(d)との混合物を乳化重合して重合体(I)を得た後、前記重合体(I)の存在でエチレン性不飽和カルボン酸アミドのメチロール誘導体(a)、脂肪族ジエン系単量体(b)および前記ビニル系単量体(e)の混合物を乳化重合することにより得られる共重合体である請求項1〜のいずれか1項記載のパルプ不織布用合成ゴムラテックス。
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