JP4655936B2 - 半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法 - Google Patents

半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法に関し、特に、トンネル磁気抵抗素子をメモリセルとする半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法に関する。
近年、携帯電話等の携帯端末の急速な普及により、不揮発、大容量、低電圧動作、低消費電力特性を持つメモリの需要が高まっている。MRAM(Magnetic Randam Access Memory:磁気ランダムアクセスメモリ)は、これらの特性を備えたメモリとして研究されている。MRAMの記憶素子はトンネル磁気抵抗素子(以下、単に「磁気抵抗素子」という)を備える。磁気抵抗素子としては、MTJ(Magnetic Tunneling Junction)素子、TMR(Tunnel Magnetoresistive)素子が例示される。
図1A及び図1Bは、磁気抵抗素子の構造の例を示す断面図である。磁気抵抗素子120は、順に固定強磁性層(ピン層)123、トンネル絶縁層122、および自由強磁性層(フリー層)121を積層する構成を有する。ピン層123およびフリー層121中の矢印は、各層の(自発)磁化の向きを示す。ピン層123の磁化の向きは、製造時に固定されている。これに対して、フリー層121の磁化の向きは配線の電流の生成する磁場により反転可能である。例えば、磁気抵抗素子120の上下に配置されているビット線BLとワード線WLに流れる電流の生成する磁場により反転することができる。
磁気抵抗素子120には、その磁化の向きによって、記憶されるデータとして“1”または“0”が割り当てられる。ピン層123とフリー層121の磁化の相対方向が平行な時(図1Aでの“0”)は電気抵抗が小さい。一方、その磁化の向きが反平行な時(図1Bでの“1”)は電気抵抗が大きい。従って、その電気抵抗の差を検出することにより、記憶素子としての磁気抵抗素子120のデータ(状態)を読み出すことが可能である。
磁気抵抗素子120に対する情報の書き込みは、以下のようにして行う。
図2Aは、MRAM中の磁気抵抗素子120及びその周辺を示す概略図である。メモリセル102は、磁気抵抗素子120と、その上方において縦方向に延びるビット線BL105と、その下方において横方向に延びるワード線WL103とを含む。ビット線105とワード線103にそれぞれ電流IBL,IWLが流れた時、それぞれの電流が生成する磁場HX、HYの組み合わせが所定の条件を満たした時、フリー層121の磁化方向が反転される。
図2Bは、アステロイドカーブを示すグラフである。縦軸は電流IWL、横軸は電流IBLを示す。このアステロイドカーブは、フリー層121の磁化反転に必要な最低磁場を生成するのに必要な電流の組み合わせを示す。アステロイドカーブの外側(“Reversal”領域)となる電流に対応する磁場を印加すれば、選択されたメモリセルに対して書き込みを行うことができる。つまり、その磁化の向きを反転させることにより、“0”または“1”のデータの書込を行うことができる。一方、アステロイドカーブの内側(“Retention”領域)となる電流に対応する磁場が印加されても磁化反転は起きない。
図3は、メモリセルを用いた従来のMRAMを示すブロック図である。従来のMRAMは、メモリセルアレイ101、複数の書き込みワード線103、複数の読み出しワード線104、複数のビット線105、X側セレクタ108、X側電流源回路109、X側終端回路110、Y側セレクタ111、Y側電流源回路112、読み出し電流負荷回路113、Y側電流終端回路114及びセンスアンプ115を具備する。
メモリセルアレイ101は、メモリセル102が行列に配列されている。X側セレクタ108は、X軸方向(ワード線方向)に延設されている複数の読み出しワード線104及び複数の書き込みワード線103から、読み出し動作時には所望の選択読み出しワード線104sを、書き込み動作時には所望の選択書き込みワード線103sを選択する。X側電流源回路109は、データ書き込み動作時に、定電流を供給する定電流源である。X側電流源終端回路110は、複数の書き込みワード線103を終端する。Y側セレクタ111は、Y軸方向(ビット線方向)に延設されている複数の読み出しビット線105から、所望の選択ビット線105sを選択する。読み出し電流負荷回路113は、データ読み出し時に、選択されたメモリセル102(以下,選択セル102s)とリファレンスセル用のメモリセル102rとに所定の電流を供給する定電流源である。Y側電流終端回路114は、複数のビット線105を終端する。センスアンプ115は、リファレンス用のメモリセル102rにつながるリファレンス用のビット線105rの電圧と、選択セル102sにつながるビット線105の電圧との差に基づいて、選択セル102sのデータを出力する。
メモリセル102は、読み出しワード線104及び書き込みワード線103と、ビット線105との交点に対応して設けられている。メモリセル102は、メモリセル102の選択時に同時にONとなるMOSトランジスタ106と、磁気抵抗素子107とを含み、それらが直列に接続されている。磁気抵抗素子107は、データが“1”と“0”とで実効的な抵抗値が変わる(RとR+ΔR)ので、可変抵抗器で示している。
メモリセル102からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。すなわち、X側セレクタ108で選択された選択読み出しワード線104sと、Y側セレクタで選択された選択ビット線105sとの交点に対応する選択セル102sの磁気抵抗素子107に対して、読み出し電流負荷回路113により定電流が供給される。それにより、選択ビット線105sが、磁気抵抗素子107のフリー層121の状態(磁気抵抗素子107の抵抗値)に対応した大きさを有する電圧となる。一方、ビット線105rと選択読み出しワード線104sとで選択されるリファレンス用のメモリセル102rに対しても、同様に定電流が供給され、ビット線105rが、所定のリファレンス電圧となる。そして、センスアンプ115は,両電圧の大きさを比較し、例えば、選択ビット線105sの電圧がリファレンス電圧よりも大きければ,選択セル102sのデータは“1”、小さければ“0”と判定する。
メモリセル102へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。すなわち、X側セレクタ108で選択された選択書き込みワード線103sと、Y側セレクタで選択された選択ビット線105sとの交点に対応する選択セル102sの磁気抵抗素子107に対して、磁界HYと磁界HXとが発生し、合成磁界H0を生成する。ただし、磁界HYは、選択書き込みワード線103sに、X側電流原回路109により電流が流れることにより発生する。磁界HXは,選択ビット線105sに、Y側電流源回路112により書き込むデータに対応した向きを有する電流が流れることにより発生する。磁気抵抗素子107は、合成磁場H0を受け、書き込むデータに対応するように自発磁化の方向を反転する。
上記の書き込み動作について、更に説明する。
図4Aは、書き込み動作に関するタイミングチャートを示すグラフである。各グラフは、上から、選択ワード線103sを流れる電流IWL、選択ビット線105sを流れる電流IBL、電流IBLにより発生する磁界HXによる磁化(容易軸方向磁化)MX、電流IWLにより発生する磁界HYによる磁化(困難軸方向磁化)MY、書き込むデータDATAである。横軸は、時間である。
当初、メモリセルの状態は“0”(容易軸方向磁化MX=−1)であったとする。その場合、時刻t=t0において、選択ワード線103sに電流IX、選択ビット線105sに電流IYを流す。選択セル102sの磁化は、印加磁場方向に向けて回転を開始する。そして、困難軸方向磁化MYは最大値を取った後ゼロに、容易軸方向磁化Mxは0を経て+1に達する。つまり、時刻t=t1において磁化反転が完了し、セルに情報“1”が書き込まれたことになる。
逆にメモリセルの状態が“1”(容易軸方向磁化MX=1)であったとする。その場合、時刻t=t2において、選択ワード線103sに電流IX、選択ビット線105sに電流−IYを流す。そして、上述とは逆に時刻t=t3において“0”が書き込まれる。
図4Bは、図4Aのタイミングチャートにおける磁気抵抗素子120の磁化の方向の変化を模式的に示す図である。矢印が磁化の方向を示す。上の図がt=t0、次の図がt=t0+Δt、下の図がt=t1における磁気抵抗素子120の磁化の方向である。
ところが、一般的なMRAMの場合、図3が示すように、選択ビット線105sと選択ワード線103sには非選択セル102が多数接続されている。そのため、配線(選択ビット線105sと選択ワード線103s)に電流が流れると、非選択セル102は擾乱磁場を受けることになる。従って、書き込み電流として利用できるIX(電流IWL)、IY(電流IBL)の組み合わせ範囲(書き込みマージン)は、狭く、正確性が要求される。以下でこれを説明する。
MRAMのように非常に複数のメモリセルを用いる場合、各メモリセルの磁気抵抗素子の磁気特性にはバラツキがある。
図5は、複数のメモリセルのアステロイドカーブを重ねたグラフを示す図である。アステロイドカーブを重ねると、図5のような曲線SAと曲線SBとで挟まれた太い幅を有するアステロイドカーブになる。ただし、曲線SAは、フリー層の磁化反転に必要な最低磁場を生成するのに必要な電流の大きさが、複数のメモリセルの中で最大なアステロイドカーブである(各切片は、IX(max)、IY(max))。曲線SBは、フリー層の磁化反転に必要な最低磁場を生成するのに必要な電流の大きさが、複数のメモリセルの中で最小なアステロイドカーブである(各切片は、IX(min)、IY(min))。他の複数のメモリセルのアステロイドカーブは、曲線SA及びSBの間に入る。
書き込み電流(IX、IY)は、選択セル102sに書き込みができるように、選択セル102sに対しては曲線SAの上方の値(図2Bにおける曲線SAの“Reversal”領域)でなければならない。加えて、非選択セル102に書き込みを行わないように、非選択セル102に対しては曲線SBの各切片(IX(min),IY(min))以下の値(図2Bにおける曲線SBの“Retention”領域)でなければならない。このため、書き込み電流として許される領域は、図5の選択書き込み領域P0となる。各メモリセル間の磁気特性のバラツキが大きいと、この領域は非常に小さくなるか、最悪の場合、消滅する。
従って、選択的に書き込み動作を行なうためには、書き込み電流値の正確かつデリケートな調整が必要である。また、上記曲線SAと曲線SBとで挟まれたアステロイドカーブは、メモリセルの規模が大きくなるに従って、その幅が増大する傾向があるため、書き込み電流の制限はさらに厳しくなる。
そのため、選択されたメモリセルにデータの書き込みを行なう時、他のメモリセルに対して影響の小さい技術が望まれている。メモリセルアレイの中からひとつのメモリセルを選択する際、選択性が高いメモリセルの構成が求められている。磁気抵抗素子を用いた不揮発性メモリを高歩留まりで製造することが可能な技術が望まれている。そして、磁気抵抗素子を用いた不揮発メモリを安価で製造する技術が望まれている。
米国特許出願6,351,409号公報にMRAM書き込み装置及び方法の技術が開示されている。この技術のMRAM書き込み装置は、MRAMセル、困難軸書き込み線、容易軸書き込み線を備える。MRAMセルは、対応する共振周波数の強磁性共振を有する磁性材料のフリー層を備える。困難軸書き込み線は、磁性材料のフリー層と磁気的にやり取りする位置にある。容易軸書き込み線は、磁性材料のフリー層と磁気的にやり取りする位置にある。困難軸書き込み線及び容易軸書き込み線のいずれか一方は、対応する共振周波数を含む書き込み信号を受け取るように結合されている。
すなわち、この公報によれば、この技術は、フリー層の物質の強磁性共振に関連する共振周波数の成分を有する書き込み電流を用いることにより、書き込み動作に要求されるエネルギー(電流)を減らすことができるほか、MRAMセルの選択性をあげることができる。ただし、強磁性共振に関連する共振周波数は、材料及びその製造方法、製造状態に依存して変動する。従って、この技術を多くのMRAMセルを含むMRAMに適用する場合、全てのMRAMセルの共振周波数を等しく揃える必要がある。
特表2002−517083号公報にMRAMメモリ装置及びこのようなメモリ装置におけるデジタル情報の読取/書込を行うための方法の技術が開示されている。この技術のデジタルメモリユニット装置においてデジタル情報の読取/書込を行うための方法は、二つの磁性層のうちの一つにおいて磁−化の相対的な方向を変化させることによりデジタルメモリユニット装置においてデジタル情報の読取/書込を行う方法である。そのメモリユニット装置は第1および第2磁性層を有する。デジタル情報を記憶するための該層の磁化は互いに平行または逆平行に向けられている。そのメモリユニットは、さらに第1および第2磁性層の間の中間層および読取および書込電流を通すための少なくとも2つの互いに交差する配線を有している。そして、その方法は以下の工程を有する。すなわち、その少なくとも2つの互いに交差する配線に電流及び/又は電流パルスが印加され、その電流パルスのパルス持続が10nsより短いことを特徴とする工程と、その配線の交差領域においてその磁化容易方向に対して角度θをなして磁界が形成され、その結果磁化の相対的な方向が変化され、磁化が平行な方向から逆平行な方向に完全かつ確実に切り替えられる工程とを有する。その電流が前記軽い磁化に対して垂直に磁界を作り出す配線に印加される電流パルスが両極性パルスであり、他方の配線には静電気または電流パルスが印加されていても良い。
この公報によれば、この技術においても、共振現象を利用してメモリ装置の書込みを行う。その際、選択セルは共振モード、半選択セルは非共振モードであるために、選択率が上がる。共振現象を起こさせるためのバリエーションとして、両極性パルス、単極性パルスなどを用いる。この場合も、この技術を多くのMRAMセルを含むMRAMに適用する際、全てのMRAMセルの共振周波数を等しく揃える必要がある。
特開2002−358775号公報に磁気メモリ装置の技術が開示されている。この技術の磁気メモリ装置は、記憶素子と第一書き込み線と第二書き込み線とを備える。ただし、記憶素子は、磁気抵抗効果型である。第一書き込み線は、当該記憶素子の磁化容易軸方向に磁界を誘起する。第二書き込み線は、前記記憶素子の磁化困難軸方向に磁界を誘起する。前記第一書き込み線および前記第二書き込み線は、発生する電流磁界により前記記憶素子の磁化方向を反転させる。前記記憶素子の磁化方向を反転させるときの前記第一書き込み線における電流パルスの持続時間tBLと、前記第二書き込み線における電流パルスの持続時間tWLと、両者の時間差tholdとが、tBL=tWL+thold(ただしthold>0)の関係を満たすように構成される。
すなわち、この公報によれば、この技術は、ビット線及びワード線の書き込み電流を同時に流した後、ある時点でいずれか一方の書き込み電流を停止する。それにより、停止した方の書き込み電流の電力が節約され、磁気メモリ装置での消費電力を低減する。この場合、ビット線及びワード線の書き込み電流は、いずれも一方向にのみ流れる。そして、書き込み電流がビット線及びワード線のいずれか一方しか流れない時間がある。
特開2002−197851号公報に磁気ランダムアクセスメモリの技術が開示されている。この技術の磁気ランダムアクセスメモリは、ライトワード線と、ビット線と、磁気抵抗素子と、ドライバとを具備する。ビット線は、ライトワード線に交差する。磁気抵抗素子は、ライトワード線とビット線の交点に配置され、ライトワード線に流れる電流及びビット線に流れる電流により発生する磁場により変化する磁化の向きによりデータを記憶する。ドライバは、ライトワード線に一方向に向かう電流を流して磁気抵抗素子にデータを記憶させた後に、ライトワード線に一方向に対して逆方向に向かう電流を流す。
特開2003−91987号公報に磁気メモリ装置及びその記録制御方法の技術が開示されている。この技術の磁気メモリ装置は、磁気抵抗効果型の記憶素子を具備するとともに、当該記憶素子の記憶領域に係る磁化方向の変化を利用して情報記憶を行えるように構成された磁気メモリ装置である。上記した記憶領域の磁化困難軸方向に記録用補助磁界を発生させるための配線に対して、磁界発生のために流す電流及びその向きを制御する制御手段を設けるとともに、当該電流の向きが一方向に固定しないように制御される。
上記の特開2002−197851号公報や特開2003−91987号公報によれば、これらの技術は、ワード線やビット線に一方向の電流を流しつづけた場合に発生するエレクトロンマイグレーションによる配線の断線のような配線の劣化を防止する。
特開2002−56666号公報に、磁性薄膜メモリ、記録方法および再生方法の技術が開示されている。この技術の磁性薄膜メモリは、磁性体の磁化の方向によって情報を記憶する磁性薄膜メモリである。少なくとも1つのメモリセルが、少なくとも1つの横方向配線と少なくとも1つの縦方向配線とからなる単純マトリクス構造の電極配線に接続された構成である。ただし、少なくとも1つのメモリセルは、少なくとも1つの薄膜磁性体素子と少なくとも1つのバリスタ素子とが直列接続されている。その前記薄膜磁性体素子は、第1の磁性層と該第1の磁性層よりも保磁力の小さい第2の磁性層とで絶縁層を挟んでいる。前記第2の磁性層の磁化の方向で前記情報を記憶する。この公報によれば、この技術は、バリスタ素子により所望しないメモリセルに誤って情報が書き込まれることを防止する。
特開2002−170375号公報に、強磁性体不揮発性記憶素子ならびにその情報再生方法の技術が開示されている。この技術の強磁性体不揮発性記憶素子は、磁気抵抗素子と、ビット線と、センスアンプと、ノイズ除去手段とを有する。磁気抵抗素子は、第1の強磁性体膜と該第1の強磁性体膜より保磁力の小さい第2の強磁性体膜とを有し、前記第1の強磁性体膜の磁化の向きに応じて1ビットの情報が記憶される。ビット線は、前記磁気抵抗素子の一端が接続され、所定の電流が供給される。センスアンプは、前記第2の強磁性体膜が第1の磁化方向に磁化された場合の前記ビット線に生じる第1の電位と、前記第2の強磁性体膜が前記第1の磁化方向とは反対の向きである第2の磁化方向に磁化された場合の前記ビット線に生じる第2の電位とを比較する。ノイズ除去手段は、前記第2の強磁性体膜の第1の磁化方向から第2の磁化方向への磁化の反転、またはその逆の磁化の反転の際の前記ビット線に生じるノイズを除去する。この公報によれば、この技術は、電磁誘導によるノイズがセンスアンプに入ることを防止する。
特開2002−216467号公報に、トンネル磁気抵抗素子を利用した半導体記憶装置の技術が開示されている。複数のワード線と、複数のビット線と、複数のセルアレイと、第1手段と、第2手段と、第3手段と、第4手段とを備える。複数のビット線は、各々が前記複数のワード線と交差する。複数のセルアレイは、各々が前記複数のワード線と前記複数のビット線の交点の各々において各ワード線と各ビット線との間に接続される複数のトンネル磁気抵抗素子を備える。第1手段は、読み出し時に、読み出しの対象となるトンネル磁気抵抗素子が接続されるワード線である読み出しワード線を第1の電位の電圧源に接続する。第2手段は、読み出し時に、前記読み出しの対象となるトンネル磁気抵抗素子が接続されるビット線である読み出しビット線を前記第1の電位とは異なる第2の電位を入力電位として有するセンスアンプの入力に接続する。第3手段は、読み出し時に、前記読み出しの対象となるトンネル磁気抵抗素子が属するセルアレイのワード線であって前記読み出しワード線以外のものをフローティング状態にする。第4手段は、読み出し時に、前記読み出しの対象となるトンネル磁気抵抗素子が属するセルアレイのビット線であって前記読み出しビット線以外のものをフローティング状態にする。この公報によれば、この技術は、接地ノイズによるノイズ電流がセンスアンプに流れることを防止する。
特開2003−133530号公報に、MRAM及びMRAMの書き込み方法の技術が開示されている。この技術のMRAMは、第1手段と第2手段とを少なくとも有する。第1手段は、メモリセルを構成する磁性層の厚さ方向に電流を流し、該磁性層の磁化反転を補助する。第2手段は、前記メモリセル近傍に設けた配線に流れる電流により誘起される磁場を用いて、前記メモリセルの前記磁性層を磁化反転させる。この公報によれば、この技術は、MRAMの書き込みにおいて、書き込み電流マージンを大きくすることができる。
本発明の目的は、選択されたメモリセルにデータを書き込む時、残りのメモリセルに対する影響を低減できる半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、メモリセルにデータを書き込む時、書き込み用の電流のマージンをより大きくすることが可能な半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、メモリセルアレイの中からメモリセルを選択する時、選択性が高い半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法を提供することである。
本発明の別の目的は、高歩留まりで製造することが可能な半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、製造コストを抑制し、安価で製造することが可能な半導体記憶装置及び半導体記憶装置のデータ書き込み方法を提供することである。
従って、上記課題を解決するために、本発明の半導体記憶装置は、磁気記憶素子と磁界発生部とを具備する。磁気記憶素子は、自発磁化の磁化方向に対応させてデータを記憶する。磁界発生部は、磁気記憶素子へのデータ書き込み動作において、磁気記憶素子の近傍に、第1方向の第1磁界を発生した後、記憶されるデータに対応する磁化方向にその自発磁化を向かせるようにその第1方向とは異なる第2方向の第2磁界を発生する。
データの書き込み動作時に磁気記憶素子へ2回に分けて磁界を印加するので、1回当たりの磁界が小さくて済む。それにより、周辺の素子等に与える磁界の影響が抑制される。
上記の半導体記憶装置において、その第1磁界をかける時間は、その自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数の半周期よりも長い。
第1磁界をかける時間を所定の時間確保することで、磁気記憶素子の自発磁化に確実に第1磁界のエネルギーを伝達できる。
上記の半導体記憶装置において、その第2磁界をかける時間は、その半周期よりも長い。
第2磁界をかける時間を所定の時間確保することで、磁気記憶素子の自発磁化に確実に第2磁界のエネルギーを伝達できる。
上記の半導体記憶装置において、その第1磁界からその第2磁界への切り替え時間は、その自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数での半周期よりも短い。
切り替え時間を所定の時間以下にすることで、第1磁界と第2磁界とを組み合わせる効果を磁気記憶素子の自発磁化に確実に伝達できる。
上記の半導体記憶装置において、その切り替わり時間は、1nsec以下である。
切り替え時間として1nsec以下にすることで、第1磁界と第2磁界とを組み合わせる効果を磁気記憶素子の自発磁化に確実に伝達できる。
上記の半導体記憶装置において、磁気記憶素子は、磁気抵抗素子であり、その第1磁界及びその第2磁界は、磁気抵抗素子の磁化困難軸方向の磁界と磁気抵抗素子の磁化容易軸方向の磁界とにより発生する。
磁化困難軸方向の磁界と磁化容易軸方向の磁界との磁界を組み合わせて第1磁界及びその第2磁界を発生させることで、各磁界の大きさを制御を容易に行うことができる。
上記の半導体記憶装置において、磁界発生部は、第1配線と第2配線とを備える。第1配線は、磁気記憶素子の近傍を通り、第3方向へ延びる。第2配線は、磁気記憶素子の近傍を通り、第3方向と実質的に直角な第4方向へ延びる。第1配線は、そのデータ書き込み動作において、第1電流を流した後、書き込まれるデータに対応してその第1電流とは逆方向に第2電流を流す。第2配線は、データ書き込み動作において、書き込まれるデータに対応して第3電流を流す。その第1磁界は、第1電流と第3電流とに基づいて発生する磁界である。その第2磁界は、第2電流と第3電流とに基づいて発生する磁界である。
互いに交差する第1配線と第2配線とを流れる電流により、第1磁界及び第2磁界の制御を容易に行うことができる。データの書き込み動作時に、磁気記憶素子へ2回に分けて、書き込み電流を用いて磁界を印加するので、1回当たりの書き込み電流が小さくて済む。それにより、書き込みマージンを大きく拡大することができ、周辺の素子等に与える磁界の影響が抑制される。
上記の半導体記憶装置において、
第1配線は、第1補助配線と第2補助配線とを含む。第1補助配線は、そのデータ書き込み動作において、第1電流を流す。第2補助配線は、そのデータ書き込み動作において、第2電流を流す。
互いに逆方向の第1電流と第2電流とを別の配線で流すので、電流の切り替え時間を非常に短くすることが可能となる。
上記の半導体記憶装置において、第1電流及び第2電流は、基準電流値未満の大きさである。その基準電流値は、第1配線及び第2配線にそれぞれ一方向にだけ電流を流して磁気記憶素子の磁化方向を反転させる場合における、第1配線に流す最小の電流である。
すなわち、基準電流値は、書き込み動作を1回の磁界印加で行う従来の方式の電流値である。すなわち、図4AおけるIXである。本発明では、第1電流及び第2電流は、その基準電流値に比較していずれも小さくすることが出来る。それにより、書き込みマージンを大きく拡大することができ、周辺の素子等に与える磁界の影響が抑制される。
上記の半導体記憶装置において、データ書き込み動作では、第1電流IWL1と、第2電流IWL2とは、下式(1)に示す関係にある。
|IWL1|≠|IWL2| (1)
上記の半導体記憶装置において、データ書き込み動作では、第1電流IWL1と、第2電流IWL2とは、下式(2)に示す関係にある。
|IWL1|>|IWL2| (2)
上記の半導体記憶装置において、磁気記憶素子の容易磁化軸が第1配線に対して傾いている場合、データ書き込み動作において、第1電流IWL1と、第2電流IWL2とは、下式(3)に示す関係にある。
|IWL1|=|IWL2| (3)
上記の半導体記憶装置において、データ書き込み動作において、第1電流を流す時間Δtw1と、第2電流を流す時間Δtw2とは、下式(4)に示す関係にある。
Δtw1≠Δtw2 (4)
上記の半導体記憶装置において、データ書き込み動作では、その時間Δtw1と、その時間Δtw2とは、下式(5)に示す関係にある。
Δtw1<Δtw2 (5)
上記の半導体記憶装置において、データ書き込み動作では、その時間Δtw1と、その時間Δtw2と、その第3電流(IY)を流す時間Δtw3とは、下式(6)に示す関係にある。
Δtw3=Δtw1+Δtw2 (6)
上記の半導体記憶装置は、第1配線、第2配線、及び、磁気記憶素子は、それぞれ複数ある。複数の磁気記憶素子は、複数の第1配線と複数の第2配線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられる。磁界発生部は、複数の第1配線から選択された選択第1配線に流す電流を制御する電流制御部を更に備える。複数の磁気記憶素子の各々は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する磁気抵抗素子を備える。複数の第2配線から選択された選択第2配線と選択第1配線とで選択される選択素子へのデータ書き込み動作において、選択第2配線に第3電流が流れるとき、電流制御部は、選択第1配線に第1電流を流した後、第2電流を流す。
本発明は、互いに交差する複数の第1配線及び複数の第2配線と複数の磁気記憶素子とを有するMRAMに例示される記憶装置に適用されることが好ましい。複数の磁気記憶素子の製造上のばらつきの影響を受けることなく、書き込みマージンを大きく拡大することができ、周辺の素子等に与える磁界の影響が抑制される。
上記の半導体装置において、第3電流が流れるとき選択第2配線は、磁気抵抗素子の磁化容易軸方向の磁界を磁気抵抗素子へ及ぼす。第1電流及び第2電流が流れるとき選択第1配線は、磁気抵抗素子の磁化困難軸方向の磁界を磁気抵抗素子へ及ぼす。
上記課題を解決するために、本発明の半導体記憶装置は、磁気記憶素子の自発磁化の磁化方向に対応させて磁気記憶素子へデータを記憶する半導体記憶装置であって、磁気記憶素子の近傍に、第1方向の磁界を発生した後、記憶されるデータに対応する方向にその磁化方向が向くようにその第1方向とは異なる第2方向の磁界を発生する磁気発生部を具備する。
上記課題を解決するために、本発明の半導体記憶装置のデータ書き込み方法は、(a)自発磁化の磁化方向に対応させてデータを記憶する磁気記憶素子の近傍に、第1方向の第1磁界を発生するステップと、(b)その磁化方向を記憶されるデータに対応する方向に向かせるようにその第1方向とは異なる第2方向の第2磁界を発生するステップとを具備する。
上記の半導体記憶装置のデータ書き込み方法において、その第1磁界をかける時間及びその第2磁界をかける時間は、磁気記憶素子の自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数の半周期よりも長い。
上記の半導体記憶装置のデータ書き込み方法において、その第1方向からその第2方向へ磁界の切り替え時間は、磁気記憶素子の自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数での半周期よりも短い。
上記の半導体記憶装置のデータ書き込み方法において、磁気記憶素子は、磁気抵抗素子である。その第1磁界及びその第2磁界は、磁気抵抗素子の磁化困難軸方向の磁界と磁気抵抗素子の磁化容易軸方向の磁界とにより発生する。
本発明によれば、選択された磁気記憶素子(磁気抵抗素子)の書き込み電流を低減させることが可能となる。すなわち、書きこみマージンを大きくすることができる。それにより、他のメモリセルに対する影響が抑制され、誤書きこみの確率を大幅に低減することが可能になる。
図1Aは、磁気抵抗素子の構造の例を示す断面図である。 図1Bは、磁気抵抗素子の構造の例を示す断面図である。 図2Aは、MRAM中の磁気抵抗素子素子及びその周辺を示す概略図である。 図2Bは、アステロイドカーブを示すグラフである。 図3は、メモリセルを用いた従来のMRAMを示すブロック図である。 図4Aは、書き込み動作に関するタイミングチャートを示すグラフである。 図4Bは、図4Aのタイミングチャートにおける磁気抵抗素子の磁化の方向の変化を模式的に示す図である。 図5は、複数のメモリセルのアステロイドカーブを重ねたグラフを示す図である。 図6は、本発明のMRAMの概要を示すブロック図である。 図7Aは、本発明のMRAMの実施の形態における動作の概要を示すタイミングチャートである。 図7Bは、図7Aの各時刻における磁化の向きを示す図である。 図8Aは、本発明の書き込み方法の原理の概略を説明する図である。 図8Bは、本発明の書き込み方法の原理の概略を説明する図である。 図9は、図7Aの書き込みワード線の電流とビット線の電流の詳細を示すグラフである。 図10は、複数のメモリセルのアステロイドカーブを重ねたグラフを示す図である。 図11は、本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。 図12は、WCD反転回路の一例を示す回路図である。 図13は、本発明のMRAMの第1の実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。 図14は、本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。 図15は、X側電流値選択回路を示す回路図である。 図16は、WCDセレクタを示す回路図である。 図17は、本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態の構成を示すブロック図(半分)である。 図17は、本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態の構成を示すブロック図(他の半分)である。 図18は、第3の実施の形態におけるメモリセルの近傍での断面図である。 図19は、本発明のMRAMの第3の実施の形態の(書き込み)動作を示すタイミングチャートである。
本発明の半導体記憶装置の実施の形態について、本発明を磁気ランダムアクセスメモリ(以下、「MRAM」と記す)に適用した例に基づいて、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明を適用したMRAMの概要について説明する。本発明のMRAMは、書き込み期間中において、磁気抵抗素子の磁化困難軸方向に印加される磁場HYを、任意のタイミング・大きさに反転させる回路を有する。特に、書き込みサイクルにおいて、磁化困難軸方向磁場HYを生成する電流の方向を、サイクルの初期に一時的に逆方向にすることにより、磁場HYを反転する。それにより、選択セルの磁化を反転させる磁化反転電流を低減化することが出来る。
ここで、印加磁場(磁場HY)の反転は、書き込み電流(磁場HYを生成する電流)の逆転によって引き起こすことを前提にしている。以下では、従来通りの反転していない磁場HYを生成する電流を順方向の電流、反転した磁場HYを生成する電流を逆方向の電流と記す。電流の逆転と磁化の反転とは異なるタイミングである。
図6は、本発明のMRAMの概要を示すブロック図の一例である。メモリセルアレイ1、X側セレクタ8、X側電流源回路9、X側電流終端回路10、Y側セレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電流終端回路14、センスアンプ15、コントローラ50を具備する。
書き込み動作時、メモリセルアレイ1において、X側セレクタ8(デコーダの機能を含む)に選択された書き込みワード線3と、Y側セレクタ11(デコーダの機能を含む)に選択されたビット線5とにより、一つのメモリセル2が選択される。ビット線5を流れる電流は、メモリセル2に書き込むデータにより、所定の方向に流れる。その際、本発明では、書き込みワード線3に流れる電流が、逆方向及び順方向に流れる点で、従来のMRAMと異なる。そのため、書き込みワード線3に流れる電流の電流値、動作タイミングを自在に制御するコントローラ50が設けられている。
このMRAMにおける書き込み動作を説明する。
図7Aは、本発明のMRAMの実施の形態における動作の概要を示すタイミングチャートである。メモリセル2の状態が当初“0”(容易軸方向磁化MX=−1)である場合を考える。ここで、横軸は時間経過を示す。各項目は、IWLが書き込みワード線WL電流、IBLがビット線BL電流、MXが容易軸方向磁化、MYが困難軸方向磁化、DATAが書き込まれるデータである。
(1)t=t0〜t2:メモリセル2に情報“1”を書き込む場合
時刻t=t0において、書き込みワード線WL3に、逆方向の電流IWL=−IX(従来の技術と逆方向)、ビット線BL5に電流IBL=IYを流す。ただし、メモリセル2に電流IWL=−IX及び電流IBL=IYは、メモリセル2に磁化反転が起こらないような小さい値とする。メモリセル2の磁化は、印加磁場の方向(従来の技術とは逆方向)に向けて回転を開始する。しかし、ここでは電流IBL=IYが充分に小さいため、磁化反転は起こらない。
時刻t=t1において、磁気抵抗素子の磁化は、未だ“1”の磁化方向と逆方向である。しかし、書き込みワード線3の電流IWL=−IXにより回転(従来と逆方向)したので、エネルギー的に高い状態にある。そのため、続いて流される電流IWL、IBLがアステロイドカーブ(図2B)よりも小さくても、磁化反転は起こり得る状態にある。
次に、時刻t=t1において、書き込みワード線3に、順方向の電流IWL=IX(従来の技術と同じ順方向)を流す。ビット線5については、引き続き同じ大きさの電流IBL=IYを流す。
時刻t1<t<t2において、磁化は、時刻t0<t<t1での回転方向とは逆方向に回転を始める。そして、メモリセル2の磁気抵抗素子の困難軸方向に最大値を取った後、最終的にMX=+1に達する。つまり、時刻t=t2で、磁化反転が完了し、セル(磁気抵抗素子)に情報“1”が書き込まれたことになる。
(2)t=t3〜t5:メモリセル2に情報“0”を書き込む場合
時刻t=t3において書き込みワード線3に、逆方向の電流IWL=−IX(従来の技術と逆方向)、ビット線5に電流IBL=−IYを流す。
次に、時刻t=t4において、書き込みワード線3に、順方向の電流IWL=IX(従来の技術と同じ順方向)を流す。ビット線5については、引き続き同じ大きさの電流IBL=−IYを流す。そうすると、上述とは逆にセル(磁気抵抗素子)に“0”が書き込まれる。
このようにするため、各時間における電流IWL、IBLがアステロイドカーブ(図2B)よりも小さくても、磁化反転は起こり得る。
図7Bは、図7Aの各時刻(ただしt=t0〜t2)における磁気抵抗素子の磁化の向きを示す図である。磁化は、時刻t0<t<t1において、図の左回り(従来の技術と逆方向)に回転する。その後、時刻t1<t<t2において、図の右回り(従来の技術と同じ順方向)に回転し、時刻t=t2で、磁化反転が完了する。このとき、各時間における電流IWL、IBLがアステロイドカーブ(図2B)よりも小さい。
このような本発明のデータの書き込み方法の原理の概略について説明する。
図8A及び図8Bは、本発明の書き込み方法の原理の概略を説明する図である。図8Aは、従来の場合である。図8Bは、本発明の場合である。それぞれ、左側の図は、磁気抵抗素子(メモリセル)の有するエネルギーと記憶したデーダ“0”及び“1”との関係を示す。縦軸は磁気抵抗素子の有するエネルギー(内部エネルギー+電磁エネルギー)であり、横軸は磁気抵抗素子の磁化方向を示す。“0”及び“1”は、それぞれデータ“0”及び“1”を格納した場合の磁化方向を示す。例えば“0”を磁化方向0°とすると、“1”の磁化方向は180°である。右側の図は、磁気抵抗素子の磁化の方向を示す。ただし、ここでの説明は厳密ではなく、直感的にわかりやすくするためのものである。
図8Aを参照して、磁気抵抗素子の磁化方向は、“0”及び“1”において、それぞれエネルギーの極小点にあり安定である。従来の書き込み方式は、このような2重ポテンシャルの底で静止した一方の安定状態(例示:“0”)に対して、書き込みエネルギーを加えて、バリヤエネルギーUBを越えさせることに対応する。磁化反転のため最低限必要な書き込みエネルギーKWCは、UBとなる。この場合、図8Aの右図のように、アステロイドカーブ(図2B)に基づいて、磁化方向に対して約135度方向の磁場を印加する時が、磁場の大きさとして最も小さくて済む。
一方、図8Bを参照して、本発明における書き込み方式は、まず従来とは逆の方向に磁場を与える。そのことは、二重ポテンシャルの底から、高いポテンシャルエネルギーURを持つ位置まで状態の電磁エネルギーを持ち上げることに対応する((a)で表示)。ただし、UR<UBである。そのため、その後の磁化反転((b)で表示)のために最低限必要な書き込みエネルギーKWPは、UB−URで良いことになる。つまり、磁化反転に必要なエネルギーが下がる。すなわち、選択セルに対する書き込み電流をさげることが出来る。このとき、各時間における電流IWL、IBLがアステロイドカーブ(図2B)よりも小さい。この場合、図8Bの右図のように、磁化(従来とは逆の方向に磁場を与えた(a)の段階)に対して印加磁場の方向を約180度にして磁場を印加する時が、磁場の大きさとして最も小さくて済む。以下でこれを説明する。順方向磁場を印加した瞬間における印加磁場と磁化の形成する電磁エネルギー(ゼーマンエネルギー)が、上述のKWPに相当する。同じ大きさの印加磁場と磁化の場合、ゼーマンエネルギーは互いに逆平行、つまり180度をなす場合が、エネルギーとして最大になる。つまり,印加磁場の大きさとしては最も小さくて済む。
なお、図8Bにおいて、本発明における書き込み方式では、まず、従来と同じ方向に従来と比較して小さく磁化反転不可能な磁場を与え((a’)で表示)、次に、磁化反転に最低限必要な書き込みエネルギーKWP(=UB−UR)を有する従来と同じ方向の磁場を与えても良い。この場合でも、磁化反転に必要なエネルギーが下がる。すなわち、選択セルに対する書き込み電流をさげることが出来る。このとき、各時間における電流IWL、IBLがアステロイドカーブ(図2B)よりも小さい。ただし、この場合、磁化((a’)の段階)と磁化容易軸方向との角度が45度になるように磁場を印加する時が、磁場の大きさとして最も小さくて済む。これは、以下の理由による。図8B(a’)の場合、印加磁場と磁化のゼーマンエネルギーは小さいため、印加磁場が磁化に与えるトルクが支配的となる。この場合(45度書込み)は順方向電流による印加磁場と磁化((a’)の段階)のなす角度が90度になるため、印加磁場が磁界に与える歳差運動のトルクが最大になるためである。
図8Cは、図7Aのt0〜t2における書き込みワード線の電流IWLとビット線の電流IBLの詳細を示すグラフである。
書き込みワード線WL3に流す逆方向の電流IWL=−IXは、時間Δtw1=t1−t0+Δtα/2程度流れる。この時間Δtw1は、印加された磁場により、磁化のもつエネルギーが図8Bで示すエネルギーURの位置へ達するのに十分な時間であることが好ましい。磁気抵抗素子8のフリー層における強磁性共振の共振周波数ωMRの周期の半分(共振周期TMRの半分)より大きいことがより好ましい。それにより、エネルギーURの位置へ磁化を確実に励起させることができる。
書き込みワード線WL3に流す電流IWLを−IXから+IXへ切り替えるには、切り替え時間Δtαかかる。この時間Δtαは、その時間の間に磁化のもつエネルギーが図8Bで示すエネルギーの底(ここでは“0”の底)に安定的に戻ってしまうよりも短時間であることが好ましい。フリー層の共振周波数ωMRの周期の半分(共振周期TMRの半分)より小さい(その共振周波数ωMRより周波数が高い)ことがより好ましい。それにより、URを無駄にすることなく磁化の反転に利用することができる。
書き込みワード線WL3に流す順方向の電流IWL=+IXは、時間Δtw2=t2−t1−Δtα/2程度流れる。この時間Δtw2は、印加された磁場により、磁化のもつエネルギーが図8Bで示すエネルギーUBを超えて他のエネルギーの底(ここでは“1”の底)へ達するのに十分な時間であることが好ましい。フリー層の共振周波数ωMRの周期の半分(共振周期TMRの半分)より大きいことがより好ましい。それにより、図8Bで示すエネルギー(障壁)UBを超えて磁化を確実に反転させることができる。
図9において、図8Bで説明したように、書き込みワード線WL3に順方向の電流IWL=IX1(時間Δtw1、エネルギーUR)を流した後、切り替える切り替え時間Δtα以内に、順方向の電流IWL=+IX2(時間Δtw2、エネルギーKWP)を与えても良い。この場合にも、図8Bで示すポテンシャルエネルギー(障壁)UBを超えて磁化を確実に反転させることができる。
電流IW=−IX及び電流IW=IXは、基準電流値未満の大きさであることが好ましい。ただし、基準電流値は、書き込みワード線WL及びビット線BL5にそれぞれ一方向にだけ電流を流して磁気抵抗素子7の磁化方向を反転させる場合における、書き込みワード線WLに流す最小の電流である。すなわち、基準電流値は、書き込み動作を1回の磁界印加で行う従来の方式の電流値であり、図4AおけるIXである。本発明では、電流−IX及び電流IXは、その基準電流値に比較していずれも小さくすることが出来る。それにより、書き込みマージンを大きく拡大することができ、周辺の素子等に与える磁界の影響が抑制される。
LLG(Landau−Lifshits−Gilbert)シミュレーションを行った結果、磁性体の形状によって、最適な順方向電流と逆方向電流が存在することが分かっている。
例えば、容易磁化軸が傾いている形状(例示:矩形)に対しては、磁化を反転する困難軸方向の磁場を生成する順方向の電流IWL2(=IX)とそれと逆方向の磁場を生成する逆方向の電流IWL1(=−IX)とを等しくしすることで、磁化反転磁場が、従来の方法による磁化反転磁場の値の半分程度にできる。
一方、容易磁化軸が傾いていない形状(例示:楕円)に対しては、逆方向電流IWL1と順方向電流IWL2との値に比(差)をつけた方が良く、逆方向電流IWL1>順方向電流IWL2とした方が有効である。
逆方向電流IWL1>順方向電流IWL2が有効な理由は以下のとおりである。図8Bで説明したように、書き込みを行う場合、(a)の段階の後に磁化を反転するには、印加磁場の方向を磁化に対して約180度にすることが好ましい。加えて、その180度の向きが、アステロイドカーブの電流が最小となる位置(例えば、図8A右図の135度)の向きになることがより好ましい。この条件に近づくためには、逆方向電流IWL1を大きくして、(a)の段階で−45度の向きに傾かせておく必要があり、結果的に逆方向電流IWL1>順方向電流IWL2がより好ましいことになる。
図8を参照して、シミュレーションでの書き込み時間=t2−t0は20nsである。逆方向に電流を流す時間Δt1(=t1−t0)は、充分に短くて良い。磁化方向をずらすだけで、完全に反転させないからである。ただし、フリー層の共振周波数ωMRの周期の半分より大きいことがより好ましい。所定の方向に完全に向かせるためである。その後の順方向に電流を流す時間Δt2(=t2−t1)において、充分な長さの書き込み期間を与えれば良い。
同様に、書き込み時間=t5−t3は20nsである。逆方向に電流を流す時間Δt3(=t4−t3)は、充分に短くて良い。ただし、フリー層の共振周波数ωMRの周期の半分(共振周期TMRの半分)より大きいことがより好ましい。その後の順方向に電流を流す時間Δt4(=t5−t4)において、充分な長さの書き込み期間を与えれば良い。
本発明の書き込み方法は、選択セル以外の同一の書き込みワード線3に沿って設けられたメモリセル、及び、選択セル以外の同一のビット線5に沿って設けられたメモリセル(両者をあわせて「非選択セル」という)に対し、従来の書き込み方式における値以下の磁場HX、及び、HYしか加えていない。したがって、原理的に本発明の方式により誤書き込みが増加することはない。つまり、選択セルでは磁化反転に必要な磁場が低減される。非選択セルでは磁化反転に必要な磁場は変化しない。そのため、相対的に選択性が向上する。
図10は、複数のメモリセルのアステロイドカーブを重ねたグラフを示す図である。ただし、曲線SA及びSBは図5に示す従来の場合のアステロイドカーブである。曲線SC及びSDは、それぞれ本発明の場合のアステロイドカーブである。フリー層の磁化反転に必要な最低磁場を生成するのに必要な電流の大きさは、曲線SAからSCのように減少する。同様に、フリー層の磁化反転に必要な最低磁場を生成するのに必要な電流の大きさは、曲線SBから曲線SDのように減少する。その結果、従来の図5の場合に比較して、書き込みマージンを大きくする(選択的書き込み領域P1)ことができる。加えて、非選択セルの磁化反転に必要な電流IX(max)及びIX(min)、IY(max)及びIY(min)は変化していない。従って、相対的に書き込み動作時のセル選択性があがる。それにより、誤書きこみの確率を大幅に低減することが可能になる。
そして、選択セルに対する書き込み電流(ワード線及びビット線の少なくとも一方)が減少することにより、書き込み電流の磁場が非選択セルへ与える影響を低減することが可能となる。
すなわち、本発明の書き込み方式を用いた書き込み回路により、選択セルの磁化反転を行う電流を低減することが可能な半導体記憶装置(MRAM)を提供できる。その結果、書きこみマージンを大きくすることができるため、誤書きこみの確率を大幅に低減することが可能になる。結果的に歩留まりの向上、製造コストの低減を実現できる。加えて、本半導体記憶装置は、メモリセルの構成に対して何ら制限を与えない構成となっている。従って、集積度等に影響を与えることなく、簡単な周辺回路の変更のみで、セルの選択性を向上させることができる。更に、書き込み電流も数10%減少させることが出来、消費電力を大幅に低減することが出来る。本発明は新しく発見した書き込み原理に基づいており、各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変更されうることは明らかである。
本発明では、MRAMにおける多くのメモリセルに対して、強磁性共振に関連する共振周波数を等しく揃える必要はない。多くのメモリセルの共振周波数における最大値及び最小値(実験的に把握可能)に対応して動作させればよい。従って、共振周波数のばらつきに影響されること無く、多くのメモリセルを含むMRAMに対して容易に適用することが可能である。
[第1の実施の形態]
次に、本発明を適用した磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第1の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明を適用したMRAMの第1の実施の形態の構成について説明する。図11は、本発明を適用したMRAMの第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。MRAMは、メモリセルアレイ1、複数の書き込みワード線3、複数の読み出しワード線4、複数のビット線5、X側セレクタ8−1、X側セレクタ8−2、Y側セレクタ11、X側電流終端回路10−1、X側電流終端回路10−2、X側電流源回路9−1、X側電流源回路9−2、Y側電流源回路12、読み出し電流負荷回路13、センスアンプ15及び電流制御部18を具備する。
メモリセルアレイ1は、メモリセル2が行列に配列されている。ここでメモリセル2は、MOSトランジスタ6と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル2をリファレンスセル2rと記す。
MOSトランジスタ6は、ゲート電極を読み出しワード線4に、他の2つの電極の内の一方を磁気抵抗素子7に、他方をGNDに接続されている。読み出し動作時において、オンとなり、磁気抵抗素子7−GNDに電流を流すようにする。一方、書き込み動作時において、オフとなり、磁気抵抗素子7に電流が流れないようにする。
磁気抵抗素子7は、一端側を上記各MOSトランジスタ6に、他端側をビット線5に接続されている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転する(自発)磁化を有する。
ビット線5は、Y軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、一端をY側セレクタ11に、他端をY側電流終端回路14に接続されている。
書き込みワード線3は、Y軸方向に実質的に垂直なX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、一端をX側セレクタ8−1に、他端を8−2に接続されている。
読み出しワード線4は、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、一端をX側セレクタ8−1に、他端を8−2に接続されている。書き込みワード線3と組み合わされている。
上記各メモリセル2は、上記複数のビット線5と上記複数の書き込みワード線3(及び読み出しワード線4)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
X側セレクタ8−1及び8−2は、データの読み出し動作時に、複数の読み出しワード線4から、1つの読み出しワード線4を選択読み出しワード線4sとして選択する。加えて、データの書き込み動作時に、複数の書き込みワード線3から、1つの選択書き込みワード線3を選択書き込みワード線3sとして選択する。X側アドレス信号XA1−XAnは、X側セレクタ8−1及び8−2に入力される。X側セレクタ8−1及び8−2は、ここでは、デコーダの機能を含む。
Y側セレクタ11は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時のいずれの場合にも、複数のビット線5から,1つのビット線5を選択ビット線5sとして選択する。Y側セレクタ11は、ここでは、デコーダの機能を含む。
ここで、選択書き込みワード線3s/読み出しワード線4sと選択ビット線5sとで選択されるメモリセル2を、選択メモリセル2sと記す。
Y側電流源回路12は、データの書き込み動作時に、選択ビット線5sへ所定の電流の供給または引き込みを行う電流源である。Y側電流終端回路14は、複数のビット線5を終端する。ここで、Y側電流源回路12による所定の電流は、書き込むデータに応じて、選択ビット線4s−Y側終端回路14の経路を、Y側セレクタ11へ流れ込む方向またはY側セレクタ11から流れ出す方向に流れる。電流の方向は、信号DATAに応じて決定される。
電流制御部18は、WCD反転回路16、データ入力部19−1、19−2、AND18a、18b、インバータ18cを備える。
WCD反転回路16は、X側電流の電流方向を決定する回路である。図12は、WCD反転回路16の一例を示す回路図である。WCD反転回路16は、遅延部16a〜16d、デコーダ16e、NAND及びEXNORを備える。遅延部16a〜16dは遅延素子を含み、0ns〜数10ns程度の互いに異なる遅延時間ΔtD=Δta〜Δtdを作り出す。遅延素子はインバータ列等で構成され、例えば、1つで6nsの遅延時間を生じる。図12では、入力信号IN0とIN1のそれぞの“H”、“L”のレベルの組み合わせ(4種類)に対応して、デコーダ16eでデコードしてSEL0〜SEL3の4種類の遅延時間を選ぶ。遅延素子はイネーブル信号(書き込み電流ON信号WCSEN)付である。
書き込み電流ON信号WCSENがOFF(“L”レベル)の時、又はON(“H”レベル)して遅延時間ΔtD以下の経過時間内では、SEL0−SEL3は“L”レベルである。そのため、設定電流方向信号WCDの逆信号が出力信号SWCDとして出力される。書き込みモードにおいては、この出力信号が逆方向電流を与える。
一方、書き込み電流ON信号WCSENがON(“H”レベル)してΔtD以上の時間が経過すると、選択信号S0〜S3によってSEL0−SEL3のうち一つが“H”レベルとなる。そのため、REV信号が“H”レベルとなる。これにより、出力信号SWCDと設定電流方向信号WCDの値が等しくなる。その出力信号が順方向電流を与える。
つまり、本回路によれば、ワード線電流方向信号として、当初のΔtDの時間内は、電流方向として設定電流方向と逆向きの信号が出力される。
図11を参照して、この出力信号SWCDが“H”レベルの時は、X側電流源回路9−1からX側セレクタ8−1を経てX側終端回路10−1へ電流が流れる。一方、出力信号SWCDがL“レベルの時は、X側電流源回路9−2からX側セレクタ8−2を経てX側終端回路10−2へ電流が流れる。
データ入力部19−1は、出力信号SWCDが“H”の時、AND18aが受信する出力信号SWCD及び書き込み電流ON信号WCSENに基づいて選択される。そして、電流値をX側電流源回路9−1へ出力する。この場合、電流値は、DATA=“L”及び“H”のそれぞれに対して、順方向電流値ISi(DATA)(i=1−n)のnビットから選ばれる。
データ入力部19−2は、出力信号SWCDが“L”の時、AND18bが受信するインバータ18cで反転された出力信号/SWCDと書き込み電流ON信号WCSENに基づいて選択される。そして、電流値をX側電流源回路9−2へ出力する。この場合、電流値は、DATA=“L”及び“H”のそれぞれに対して、逆方向電流値IRi(DATA)(i=1−n)のnビットから選ばれる。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択ビット線4sへ所定の電流を流す。同様に、データの読み出し動作時に、リファレンスビット線5rへ所定の電流を流す。
センスアンプ15は、リファレンスセル2rにつながるリファレンスビット線5rの電圧と、選択セル2sにつながる選択ビット線5sの電圧との差に基づいて、選択セル2sからデータを読み出し、そのデータを出力する。
ここで、リファレンスセル2rは、基本構造は通常のメモリセル2sと同一である。ただし、抵抗値が所定の値に固定され、他のメモリセル2の読み出し動作の際、参照される。そのような設定としては、リファレンスセル2rに流す電流の値の設定や、リファレンスセル2rの磁気抵抗素子7の膜特性(膜厚,材料)等の変更により可能である。
次に、本発明を適用したMRAMの第1の実施の形態の動作について説明する。
図13は、本発明を適用したMRAMの第1の実施の形態の(書き込み)動作を示すタイミングチャートである。横軸は時間である。各信号は、/WEは書き込み動作許可信号の反転信号(本明細書では,”/”は論理反転を意味する)、XDENWはデコーダON信号、DATAは“1”又は“0”のデータ、WCSENは書き込み電流ON信号、WCDは設定電流方向信号、REVはWCD反転回路16の遅延部の遅延書き込み信号、SWCDはWCD反転回路16の出力信号、IBL(DATA=1)は磁気抵抗素子にDATA=1を格納する場合のビット線5の電流IBL、IBL(DATA=0)は磁気抵抗素子にDATA=0を格納する場合のビット線5の電流IBL、IWL(DATA=1)は磁気抵抗素子にDATA=1を格納する場合の書き込みワード線3の電流IWL、IWL(DATA=0)は磁気抵抗素子にDATA=0を格納する場合の書き込みワード線3の電流IWLをそれぞれ示す。ただし、メモリセル2からのデータの読み出し動作は、従来の技術と同様であるので、その省略する。
ただし、書き込み動作許可信号WEは、信号制御回路系(図示されず)で生成され、書き込み時のデコーダON信号XDENW、書き込み電流ON信号WCSENが活性化されるための条件信号である。デコーダON信号XDENWは、各セレクタを活性化するための信号である(図11において図示されず)。
書き込みワード線3の電流IWLは、DATA=“0”の時の設定値が、逆方向電流“4”、順方向電流“2”とする。DATA=“1”の時の設定値が、順方向電流“3”、逆方向電流“1”とする。ビット線5の電流IBLは、DATA=“0”、“1”ともに設定値を“2”とする。電流値の大きさは、これらの値に限定されるものではなく、MRAMの設計に応じて変更可能である。
(1)書き込み動作:書き込みワード線3の設定電流方向信号WCD=“L”の場合。
t=t00において、書き込み動作許可反転信号/WEが“L”になることで、書き込みモードに入る。書き込み電流ON信号WCSENが“L”なので、出力信号SWCDは、設定電流方向信号WCDを反転した信号、すなわち、“H”となる。
続いて、デコーダON信号“XDENW”が“H”となることでX側セレクタ8がONとなる。
その後、t=t01において、書き込み電流ON信号WCSEN=”H”となり、書き込み電流が流れる。
ただし、t01<t<t02の間は、遅延部の遅延時間に相当するので、遅延書き込み信号REV信号が”L”のままである。そのため、出力信号SWCDは“H”であり、逆方向電流が流れる。すなわち、DATA=”0”を書き込む時、書き込みワード線3の電流IWLとして、逆方向電流“4”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、書き込みワード線3の電流IWLとして、逆方向電流“3”が流れる。ビット線5の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“+2”が流れる。
その後t=t02において、遅延部の遅延時間が経過し、遅延書き込み信号REV信号が“H”となる。それにより、出力信号SWCD=“L”となって設定電流方向信号WCDと一致する。
これに応じて、時刻t02<t<t03の間、DATA=”0”を書き込む時、書き込みワード線3の電流IWLとして、順方向電流“2”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、書き込みワード線3のIWLとして、順方向電流“1”が流れる。ビット線5の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“+2”のままである。
その後、t=t03において、書き込み電流ON信号WCSENが“L”となるので、書き込みワード線3のIWL、及び、ビット線5の電流IBLは、ゼロとなる。
その後、デコーダON信号XDENWが“L”となり、遅延部の遅延時間経過後に、遅延書き込み信号REV信号が”L”となり、書き込み期間が終了する。
(2)書き込み動作:書き込みワード線3の設定電流方向信号WCD=“H”の場合。
t=t10において、書き込み動作許可反転信号/WEが“L”になることで、書き込みモードに入る。書き込み電流ON信号WCSENが“L”なので、出力信号SWCDは、設定電流方向信号WCDを反転した信号、すなわち、“L”となる。
続いて、デコーダON信号“XDENW”が“H”となることでX側セレクタ8がONとなる。
その後、t=t11において、書き込み電流ON信号WCSEN=”H”となり、書き込み電流が流れる。
ただし、t11<t<t12の間は、遅延部の遅延時間に相当するので、遅延書き込み信号REV信号が”L”のままである。そのため、出力信号SWCDは“L”であり、逆方向電流が流れる。すなわち、DATA=”0”を書き込む時、書き込みワード線3の電流IWLとして、逆方向電流“2”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、書き込みワード線3の電流IWLとして、逆方向電流“1”が流れる。ビット線5の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“+2”が流れる。
その後t=t12において、遅延部の遅延時間が経過し、遅延書き込み信号REV信号が“H”となる。それにより、出力信号SWCD=“H”となって設定電流方向信号WCDと一致する。
これに応じて、時刻t12<t<t13の間、DATA=”0”を書き込む時、書き込みワード線3の電流IWLとして、順方向電流“4”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、書き込みワード線3のIWLとして、順方向電流“3”が流れる。ビット線5の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“+2”のままである。
その後、t=t13において、書き込み電流ON信号WCSENが“L”となるので、書き込みワード線3のIWL、及び、ビット線5の電流IBLは、ゼロとなる。
その後、デコーダON信号XDENWが“L”となり、遅延部の遅延時間経過後に、遅延書き込み信号REV信号が”L”となり、書き込み期間が終了する。
書き込みを行う場合、上記(1)及び(2)のいずれの方法を用いる場合でも、本発明を実施することができる。そして、エレクトロンマイグレーションを回避するために、上記(1)及び(2)の方法を所定の周期や回数、データ値により交互に用いるようにしても良い。
本実施例により、書き込みワード線における書き込み電流を、書き込み期間中の初期に任意の値に逆転することが可能となる。それにより、選択セルの磁化反転の電流を低減することができる。この結果、書き込みマージンが拡大し、誤書きこみの確率を大幅に低減することが可能になる。消費電力を大幅に低減することが出来る。結果的として、歩留まりの向上、製造コストの低減を実現できる。加えて、本半導体記憶装置は、メモリセルの構成に対して何ら制限を与えない構成となっている。従って、集積度等に影響を与えることなく、簡単な周辺回路の変更のみで、セルの選択性を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を適用した磁気ランダムアクセスメモリの第2の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明を適用したMRAMの第2の実施の形態の構成について説明する。図14は、本発明のMRAMの第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ21、複数の書き込みワード線23、複数の読み出しワード線24、複数のビット線25、X側セレクタ28−1、X側セレクタ28−2、Y側セレクタ31、X側電流源回路29、Y側電流源回路32、読み出し電流負荷回路33、センスアンプ35、WCDセレクタ37、及び、WCD反転回路36及びX側電流値選択回路39を含む電流制御部38を具備する。
図14では、電流制御部38のX側電流値選択回路39とWCDセレクタ37とを設けることで、X側電流を書き込みワード線3の順逆両方向に流せるようにし、図11の場合のような2つのX側電流源回路を必要としない構成としている。
WCD反転回路36は、第1の実施の形態と同様の図12で与えられる回路である。入力信号IN0、IN1の入力パターンに基づいて、書き込みワード線23の最終的な電流方向を定める出力信号SWCDのレベルが切り替わる構成となっている。その切り替わるタイミングには遅延書き込み信号REV信号が“L”レベルから“H”レベルに変化し、図14のMRAMでは、この信号は、X側電流値選択回路39に入力される。
図15は、X側電流値選択回路39を示す回路図である。X側電流値選択回路39は、書き込み電流ON信号WCSEN=“H”かつ遅延書き込み信号REV=“L”の時は逆方向電流値IR(DATA)(=IR1〜IRn)がIOUTとして出力される。書き込み電流ON信号WCSEN=“H”かつ遅延書き込み信号REV=“H”の時は、順方向電流値IS(DATA)(=IS1〜ISn)がIOUTとして出力される。IOUTは、X側電流源回路29へ出力される。IR(DATA)とIS(DATA)は、DATA=“0”及び“1”のそれぞれに対して、デジタル設定値用に別途レジスタが用意されており、独立に値を選ぶことが出来る。本実施の形態でのX側電流値選択回路39は、n−bitで構成されている。
図16は、WCDセレクタ37を示す回路図である。WCDセレクタ37は、X側セレクタ28がONすると(/XDENW=“L”)、トランジスタMN04とMN14はOFFとなる。そして、出力信号SWCD=“L”の時は、トランジスタMP01、MN01、MN12がONし、MP11、MN02、MN11がOFFする。このため、X側電流源回路29からの電流は、WCDセレクタ37のWCSOUT1からX側セレクタ28−1、メモリセルアレイ21、X側セレクタ28−2を経てWCDセレクタ37のWCSOUT2へ至り、GNDへ流れ込む。出力信号SWCD=“H”の時は、以上のトランジスタのON/OFFが逆になり、書きこみ電流はWCSOUT2からX側セレクタ28−2、メモリセルアレイ21、X側セレクタ28−1を経てWCSOUT1へ至り、GNDへ流れ込む。つまり、出力信号SWCDのレベルによって、書き込みワード線23の電流方向が切り替わる。
メモリセルアレイ21、複数の書き込みワード線23、複数の読み出しワード線24、複数のビット線25、X側セレクタ28−1、X側セレクタ28−2、Y側セレクタ31、Y側電流源回路32、読み出し電流負荷回路33、センスアンプ35、WCDセレクタ37、及び、WCD反転回路36は、図11におけるメモリセルアレイ1、複数の書き込みワード線3、複数の読み出しワード線4、複数のビット線5、X側セレクタ8−1、X側セレクタ8−2、Y側セレクタ11、Y側電流源回路12、読み出し電流負荷回路13、センスアンプ15、及び、WCD反転回路16と同様であるので、その説明を省略する。
本発明のMRAMの第2の実施の形態におけるメモリセルへのデータの書き込み動作については、X側電流源回路29がひとつである、データ入力部19−1及び19−2が一つのX側電流値選択回路39である、そして、WCDセレクタ37を介してX側セレクタ28−1及びX側セレクタ28−2へ電流を供給する点を除いては、第1の実施の形態の動作と同様である。すなわち、図13と同一のタイミングチャートに従うので、その説明を省略する。加えて、メモリセル22からのデータの読み出し動作は、従来の技術と同様であるので、その省略する。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
加えて、X側電流源回路が一つになるので、回路面積が減少すると共に、回路の設計が容易になる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態の構成について説明する。図17A及び図17Bは、本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。本実施の形態の磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)は、メモリセルアレイ41、複数の書き込みワード線43A、複数の書き込みワード線43B、複数の読み出しワード線44、複数のビット線45、X側セレクタ48−1、X側セレクタ48−2、Y側セレクタ51、X側電流源回路49、Y側電流源回路52、読み出し電流負荷回路53、センスアンプ55、WCDセレクタ57、WCD反転回路56−1及びX側電流値選択回路59を含む電流制御部58、電流ブースト回路60、WCD反転回路56−2を具備する。
本実施の形態は、特に、大容量メモリアレイに対して反転電流回路を適用するのに適したMRAMである。大容量メモリアレイの場合、書き込み配線に寄生する抵抗や容量により、書き込み電流に遅延時間が発生する。ここで、本発明では、書き込み期間中に書き込みワード線を流れる電流を逆転させる。この電流の切り替わり時間は、上記の寄生抵抗や寄生容量により増大する可能性がある。例えば、電流の切り替わり時間>>磁化反転緩和時間(フリー層の強磁性共振の共振周波数の半周期程度)、であれば、電流を逆転させている間に磁化が安定な状態(「0」または「1」)に落ち着くことになり、効果が小さくなってしまう。
そのため、本実施の形態では、書き込みワード線に流れる方向の異なる電流のそれぞれに対して、専用の書き込み配線(書き込みワード線43A及び書き込みワード線43B)を設ける。この構成により、大容量メモリアレイにおいても速やかな電流逆転が行われ、書き込み原理を有効に活用することができる。
このとき、電流ブースト回路60を設けることにより、各書き込み配線の書き込み電流の立ち上げ時間をより短時間にすることができる。
書き込みワード線として、書き込みワード線43A及び書き込みワード線43Bの二本が用意される。そして、WCD反転回路56−1及び56−2からの出力信号SWCDのレベルに従って、X側セレクタ48−1及び48−2により、書き込みワード線43A及び43Bのうちの一方が選ばれる構成となっている。
2つのX側セレクタ48−1及び48−2は、図に示すような同一の回路構成を持っている。X側セレクタ48−2は、デコーダON信号XDENW、出力信号SWCD及び信号XAiの全て“H”の場合、書き込みワード線43Aに所定の電流を流す。デコーダON信号XDENW及び信号XAiが“H”、出力信号SWCDが“L”(出力信号/SWCDが“H”)の場合、書き込みワード線43Bに所定の電流を流す。
ここで、WCD反転回路56−2の機能は、WCD反転回路36と同様である。
メモリセルアレイ41、複数の読み出しワード線44、複数のビット線45、Y側セレクタ51、X側電流源回路49、Y側電流源回路52、読み出し電流負荷回路53、センスアンプ55、WCDセレクタ57、WCD反転回路56−1及びX側電流値選択回路59を含む電流制御部58は、図13におけるメモリセルアレイ21、複数の読み出しワード線24、複数のビット線25、Y側セレクタ51、X側電流源回路29、Y側電流源回路32、読み出し電流負荷回路33、センスアンプ35、WCDセレクタ37、WCD反転回路36及びX側電流値選択回路39を含む電流制御部38と同一である。
図18は、第3の実施の形態におけるメモリセル42の近傍での断面図である。MOSトランジスタ46は、半導体基板に埋め込まれている。ゲート電極は、読み出しワード線44に接続されている。他の2つの電極のうちの一方は、接地されている。他方はコンタクトを介して磁気抵抗素子47の一端に接続されている。磁気抵抗素子47の他端は、ビット線45に接続されている。磁気抵抗素子47の下(半導体基板側)の近傍(電気的に絶縁され、磁気的相互作用が可能な位置)に、書き込みワード線43A及び書き込みワード線43Bが位置している。ここでの書き込みワード線43A及び書き込みワード線43Bは、磁気抵抗素子47と電気的に接続させる必要がないので、このような構成が可能である。
他の構成は、第1の実施の形態の構成と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明のMRAMの第3の実施の形態の動作について説明する。
図19は、本発明のMRAMの第3の実施の形態の(書き込み)動作を示すタイミングチャートである。グラフの意味は、図13の場合と同様である。ただし、IWLA(DATA=1)は磁気抵抗素子にDATA=1を格納する場合の書き込みワード線43Aの電流IWLA、IWLB(DATA=1)は磁気抵抗素子にDATA=1を格納する場合の書き込みワード線43Bの電流IWLB、IWLA(DATA=0)は磁気抵抗素子にDATA=0を格納する場合の書き込みワード線43Aの電流IWLA、IWLB(DATA=0)は磁気抵抗素子にDATA=0を格納する場合の書き込みワード線43Bの電流IWLB、をそれぞれ示す。ここで、メモリセル42からのデータの読み出し動作は、従来の技術と同様であるので、その省略する。
書き込みワード線43Aの電流IWLAは、逆方向電流として使用される。DATA=“1”の時の設定値は逆方向電流“3”、DATA=“0”の時の設定値は逆方向電流“4”にそれぞれする。書き込みワード線43Bの電流IWLBは、順方向電流として使用される。DATA=“1”の時の設定値は順方向電流“−1”、DATA=“0”の時の設定値は順方向電流“−2”とする。ビット線45の電流IBLは、DATA=“1”のとき設定値を“2”、DATA=“0”のとき設定値を“−2”とする。
(1)書き込み動作:書き込みワード線43Aの設定電流方向信号WCD=“L”の場合。
t=t00において、書き込み動作許可反転信号/WEが“L”になることで、書き込みモードに入る。書き込み電流ON信号WCSENが“L”なので、出力信号SWCDは、設定電流方向信号WCDを反転した信号、すなわち、“H”となる。
続いて、デコーダON信号“XDENW”が“H”となることでX側セレクタ48がONとなる。
その後、t=t01において、書き込み電流ON信号WCSEN=”H”となり、書き込み電流が流れる。
ただし、t01<t<t02の間は、遅延部の遅延時間に相当するので、遅延書き込み信号REV信号が”L”のままである。そのため、出力信号SWCDは“H”であり、書き込みワード線43Aが選択され逆方向電流が流れる。すなわち、DATA=”0”を書き込む時、書き込みワード線43Aの電流IWLAとして、逆方向電流“4”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、電流IWLAとして、逆方向電流“3”が流れる。ビット線45の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“2”が流れる。
その後t=t02において、遅延部の遅延時間が経過し、遅延書き込み信号REV信号が“H”となる。それにより、出力信号SWCD=“L”となって設定電流方向信号WCDと一致する。これに応じて、書き込みワード線43Bが選択され順方向電流が流れる。
すなわち、時刻t02<t<t03の間、DATA=“0”を書き込む時、書き込みワード線43Bの電流IWLBとして、順方向電流“−2”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、電流IWLBとして、順方向電流“−1”が流れる。ビット線45の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“2”のままである。
その後、t=t03において、書き込み電流ON信号WCSENが“L”となるので、書き込みワード線43BのIWLB、及び、ビット線45の電流IBLは、ゼロとなる。
その後、デコーダON信号XDENWが“L”となり、遅延部の遅延時間経過後に、遅延書き込み信号REV信号が”L”となり、書き込み期間が終了する。
(2)書き込み動作:書き込みワード線43Aの設定電流方向信号WCD=“H”の場合。
t=t10において、書き込み動作許可反転信号/WEが“L”になることで、書き込みモードに入る。書き込み電流ON信号WCSENが“L”なので、出力信号SWCDは、設定電流方向信号WCDを反転した信号、すなわち、“L”となる。
続いて、デコーダON信号“XDENW”が“H”となることでX側セレクタ48がONとなる。
その後、t=t11において、書き込み電流ON信号WCSEN=”H”となり、書き込み電流が流れる。
ただし、t11<t<t12の間は、遅延部の遅延時間に相当するので、遅延書き込み信号REV信号が”L”のままである。そのため、出力信号SWCDは“L”であり、書き込みワード線43Bが選択され逆方向電流が流れる。すなわち、DATA=”0”を書き込む時、書き込みワード線43Bの電流IWLBとして、逆方向電流“−2”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、電流IWLBとして、逆方向電流“−1”が流れる。ビット線45の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“+2”が流れる。
その後t=t12において、遅延部の遅延時間が経過し、遅延書き込み信号REV信号が“H”となる。それにより、出力信号SWCD=“H”となって設定電流方向信号WCDと一致する。これに応じて、書き込みワード線43Aが選択され順方向電流が流れる。
すなわち、時刻t12<t<t13の間、DATA=“0”を書き込む時、書き込みワード線43Aの電流IWLAとして、順方向電流“4”が流れる。DATA=”1”を書き込む時、電流IWLAとして、順方向電流“3”が流れる。ビット線5の電流IBLは、DATA=”0”を書き込む時、電流“−2”、DATA=”1”を書き込む時、電流“2”のままである。
その後、t=t13において、書き込み電流ON信号WCSENが“L”となるので、書き込みワード線43AのIWLA、及び、ビット線45の電流IBLは、ゼロとなる。
その後、デコーダON信号XDENWが“L”となり、遅延部の遅延時間経過後に、遅延書き込み信号REV信号が”L”となり、書き込み期間が終了する。
書き込みを行う場合、上記(1)及び(2)のいずれの方法を用いる場合でも、本発明を実施することができる。そして、エレクトロンマイグレーションを回避するために、上記(1)及び(2)の方法を所定の周期や回数、データ値により交互に用いるようにしても良い。
本実施例により、第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
加えて、特に、大容量メモリアレイに対しても、電流の切り替えを高速に行うことが出来る。これにより、大容量メモリアレイにおいても速やかな電流逆転が行われ、本発明の書き込みの原理を有効に活用することが可能となる。

Claims (21)

  1. 自発磁化の磁化方向に対応させてデータを記憶する磁気記憶素子と、
    前記磁気記憶素子へのデータ書き込み動作において、前記磁気記憶素子の近傍に、第1方向の第1磁界を発生した後、記憶されるデータに対応する磁化方向に前記自発磁化を向かせる第2方向の第2磁界を発生する磁界発生部と
    を具備し、
    前記第1方向は、前記第2方向と逆の方向であり、
    前記第1磁界の強さは、前記磁気記憶素子の磁化反転が生じない大きさであり、
    前記第2磁界の強さは、前記磁気記憶素子の磁化反転が生じる大きさであり、
    前記第1磁界をかける時間は、前記自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数の半周期よりも長い
    半導体記憶装置。
  2. 請求項に記載の半導体記憶装置において、
    前記第2磁界をかける時間は、前記半周期よりも長い
    半導体記憶装置。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体記憶装置において、
    前記第1磁界から前記第2磁界への切り替え時間は、前記自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数での半周期よりも短い
    半導体記憶装置。
  4. 請求項に記載の半導体記憶装置において、
    前記切り替え時間は、1nsec以下である
    半導体記憶装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の半導体記憶装置において、
    前記磁気記憶素子は、磁気抵抗素子であり、
    前記第1磁界及び前記第2磁界は、前記磁気抵抗素子の磁化困難軸方向の磁界と前記磁気抵抗素子の磁化容易軸方向の磁界とにより発生する
    半導体記憶装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の半導体記憶装置において、
    前記磁界発生部は、
    前記磁気記憶素子の近傍を通り、第3方向へ延びる第1配線と、
    前記磁気記憶素子の近傍を通り、前記第3方向と実質的に垂直な第4方向へ延びる第2配線と
    を備え、
    前記第1配線は、前記データ書き込み動作において、第1電流を流した後、書き込まれるデータに対応して前記第1電流とは逆方向に第2電流を流し、
    前記第2配線は、前記データ書き込み動作において、前記書き込まれるデータに対応して第3電流を流し、
    前記第1磁界は、前記第1電流と前記第3電流とに基づいて発生する磁界であり、
    前記第2磁界は、前記第2電流と前記第3電流とに基づいて発生する磁界である
    半導体記憶装置。
  7. 請求項に記載の半導体記憶装置において、
    前記第1配線は、
    第1補助配線と、
    第2補助配線と
    を含み、
    前記第1補助配線は、前記データ書き込み動作において、前記第1電流を流し、
    前記第2補助配線は、前記データ書き込み動作において、前記第2電流を流す
    半導体記憶装置。
  8. 請求項又はに記載の半導体記憶装置において、
    前記第1電流及び前記第2電流は、基準電流値未満の大きさであり、
    前記基準電流値は、前記第1配線及び前記第2配線にそれぞれ一方向にだけ電流を流して前記磁気記憶素子の磁化方向を反転させる場合における、前記第1配線に流す最小の電流である
    半導体記憶装置。
  9. 請求項乃至のいずれか一項に記載の半導体記憶装置において、
    前記データ書き込み動作において、前記第1電流IWL1と、前記第2電流IWL2とは、下式(1)に示す関係にある
    |IWL1|≠|IWL2| (1)
    半導体記憶装置。
  10. 請求項に記載の半導体記憶装置において、
    前記データ書き込み動作において、前記第1電流IWL1と、前記第2電流IWL2とは、下式(2)に示す関係にある
    |IWL1|>|IWL2| (2)
    半導体記憶装置。
  11. 請求項乃至のいずれか一項に記載の半導体記憶装置において、
    前記磁気記憶素子の容易磁化軸が前記第1配線に対して傾いている場合、前記データ書き込み動作において、前記第1電流IWL1と、前記第2電流IWL2とは、下式(3)に示す関係にある
    |IWL1|=|IWL2| (3)
    半導体記憶装置。
  12. 請求項乃至11のいずれか一項に記載の半導体記憶装置において、
    前記データ書き込み動作において、前記第1電流を流す時間Δtw1と、前記第2電流を流す時間Δtw2とは、下式(4)に示す関係にある
    Δtw1≠Δtw2 (4)
    半導体記憶装置。
  13. 請求項12に記載の半導体記憶装置において、
    前記データ書き込み動作において、前記時間Δtw1と、前記時間Δtw2とは、下式(5)に示す関係にある
    Δtw1<Δtw2 (5)
    半導体記憶装置。
  14. 請求項12又は13に記載の半導体記憶装置において、
    前記データ書き込み動作において、前記時間Δtw1と、前記時間Δtw2と、前記第3電流を流す時間Δtw3とは、下式(6)に示す関係にある
    Δtw3=Δtw1+Δtw2 (6)
    半導体記憶装置。
  15. 請求項乃至14のいずれか一向に記載の半導体装置において、
    前記第1配線、前記第2配線、及び、前記磁気記憶素子は、それぞれ複数あり、
    複数の前記磁気記憶素子は、複数の前記第1配線と複数の前記第2配線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられ、
    前記磁界発生部は、前記複数の前記第1配線から選択された選択第1配線に流す電流を制御する電流制御部を更に備え、
    前記複数の前記磁気記憶素子の各々は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する磁気抵抗素子を備え、
    前記複数の前記第2配線から選択された選択第2配線と前記選択第1配線とで選択される選択素子へのデータ書き込み動作において、前記選択第2配線に前記第3電流が流れるとき、前記電流制御部は、前記選択第1配線に前記第1電流を流した後、前記第2電流を流す
    半導体記憶装置。
  16. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記第3電流が流れるとき前記選択第2配線は、前記磁気抵抗素子の磁化容易軸方向の磁界を前記磁気抵抗素子へ及ぼし、
    前記第1電流及び前記第2電流が流れるとき前記選択第1配線は、前記磁気抵抗素子の磁化困難軸方向の磁界を前記磁気抵抗素子へ及ぼす
    半導体記憶装置。
  17. 磁気記憶素子の自発磁化の磁化方向に対応させて前記磁気記憶素子へデータを記憶する半導体記憶装置であって、前記磁気記憶素子の近傍に、第1方向の磁界を発生した後、記憶されるデータに対応する方向に前記磁化方向が向く第2方向の磁界を発生する磁気発生部を具備し、
    前記第1方向は、前記第2方向と逆の方向であり、
    前記第1方向の磁界の強さは、前記磁気記憶素子の磁化反転が生じない大きさであり、
    前記第2方向の磁界の強さは、前記磁気記憶素子の磁化反転が生じる大きさであり、
    前記第1磁界をかける時間は、前記自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数の半周期よりも長い
    半導体記憶装置。
  18. (a)自発磁化の磁化方向に対応させてデータを記憶する磁気記憶素子の近傍に、第1方向の第1磁界を発生するステップと、
    (b)前記磁化方向を記憶されるデータに対応する方向に向かせる第2方向の第2磁界を発生するステップと
    を具備し、
    前記第1方向は、前記第2方向と逆の方向であり、
    前記第1磁界の強さは、前記磁気記憶素子の磁化反転が生じない大きさであり、
    前記第2磁界の強さは、前記磁気記憶素子の磁化反転が生じる大きさであり、
    前記第1磁界をかける時間は、前記自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数の半周期よりも長い
    半導体記憶装置のデータ書き込み方法。
  19. 請求項18に記載の半導体記憶装置のデータ書き込み方法において
    記第2磁界をかける時間は、前記磁気記憶素子の自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数の半周期よりも長い
    半導体記憶装置のデータ書き込み方法。
  20. 請求項18又は19に記載の半導体記憶装置のデータ書き込み方法において、
    前記第1方向から前記第2方向へ磁界の切り替え時間は、前記磁気記憶素子の自発磁化を有する磁性物質の強磁性共振の共振周波数での半周期よりも短い
    半導体記憶装置のデータ書き込み方法。
  21. 請求項18乃至20のいずれか一項に記載の半導体記憶装置のデータ書き込み方法において、
    前記磁気記憶素子は、磁気抵抗素子であり、
    前記第1磁界及び前記第2磁界は、前記磁気抵抗素子の磁化困難軸方向の磁界と前記磁気抵抗素子の磁化容易軸方向の磁界とにより発生する
    半導体記憶装置のデータ書き込み方法。
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