JP4610758B2 - ベルトスリーブ脱型方法及び脱型装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダブルコグベルトの製造過程において、加硫後のダブルコグ型のベルトスリーブが巻回されているドラム付き内母型を外母型から抜き取る方法及び装置に係り、詳しくは、ドラム付き内母型と外母型との脱型作業を不都合無く機械化させて、労力の軽減、製造効率向上等の利点を得るための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ローエッジ等のダブルコグベルトの製造方法としては、プリフォーム製法やスパンコグ製法がよく知られている。スパンコグ製法は、モールドに装着した円筒状のドラム付き内母型に、予め型付けしていない補強布と未加硫ゴムシートとを巻付け、心線を大きな張力でもってスパイラルに巻付けた後に、型付けしていない帆布と未加硫ゴムシートを巻付け、内側にコグ形状を有した円筒状の外母型に嵌め込んで成形を終え、加硫工程に移送するというものである。
【0003】
又、プリフォーム製法は、予め補強布と未加硫ゴムシートとを、歯部と溝部とを交互に配した平坦な金型に設置して加圧することでコグ形状に型付けされたコグパッドを形成し、成形時にそのコグパッドをモールドに装着した円筒状のドラム付き内母型に嵌め込み、コグパッドの両端部を突き合わせて接合して無端化する。そして、無端化された円筒状のコグパッド外周に心線をスパイラルに巻付けた後に、型付けしていない未加硫ゴムシートと帆布を巻付け、内側にコグ形状を有した円筒状の外母型に嵌め込んで成形を終え、加硫工程に移送するというものである。
【0004】
前記したいずれの製法でも、内外の母型に囲まれた状態での加硫工程の後には、ベルトスリーブを両母型から外すことが必要であり、先に、外周にベルトスリーブが巻回されたドラム付き内母型を外母型から抜き出す第1脱型工程を行う。この第1脱型工程では、内外の母型どうしを無理なく引き離せるように、先ず、ベルトスリーブと外母型とを剥離させる剥離工程を行う。
【0005】
即ち、外母型が硬質ゴム材で構成されていてある程度の可撓性を有していることから、従来では、外母型の上下全長に亘る長尺状のナイロン樹脂板材で成る「へら」を、人為操作によってベルトスリーブと外母型との間に無理矢理押し込んで挿入し、それから再び人為操作でへらを周方向に強引に移動させるという、人為的な剥離工程によってベルトスリーブと外母型とを剥離させていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の剥離工程は人為操作で行われるものであるから、そのための設備が不要である点は良いが、腕力等の体力が相当必要であり、労力的に負担であるとともに、時間も多く掛かるものであった。加えて、加硫処理後の外母型は100℃以上の高温になっているため、剥離作業中に火傷するおそれもあり、人為操作による剥離工程には改善に余地が残されていた。
【0007】
本発明の目的は、加硫後におけるドラム付き内母型に巻回されたダブルコグ型ベルトスリーブと外母型との剥離工程を良好に作動する状態で機械化させ、外周にベルトスリーブが巻回されたドラム付き内母型を外母型から抜き出す第1脱型工程を、楽に、そして効率良く行えるようにする点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の方法は、圧縮ゴム層と伸張ゴム層との双方にコグ部が配されたダブルコグ型のベルトスリーブを、これに内嵌されているドラム付き内母型と一緒に、ベルトスリーブに外嵌されている外母型から抜取るベルトスリーブ脱型方法において、ベルトスリーブが巻回されている前記ドラム付き内母型を、前記外母型に対して前記ベルトスリーブの抜取り方向に押圧して若干距離だけ強制移動させる強制移動機構を用い、ベルトスリーブが巻回されているドラム付き内母型を、外母型に対してベルトスリーブの抜取り方向に押圧することで若干距離だけ強制移動させる強制移動工程と、前記強制移動機構によって若干距離だけ強制移動され、かつ、前記外母型の位置を固定自在な固定機構によって前記外母型が位置固定された状態において、前記ドラム付き内母型を引張って前記外母型から引き抜く引抜き機構を用い、強制移動されたドラム付き内母型を、外母型が位置固定された状態にて引張って外母型から引き抜く引抜き工程とを有したことを特徴とする。
【0009】
請求項1の方法によれば、ベルトスリーブが巻回されたドラム付き内母型を、外母型に対してベルトスリーブの抜取り方向に押圧して若干距離だけ強制移動させるので、その強制移動工程による強力なせん断方向の押圧力によってベルトスリーブと外母型とを剥離させることが可能になる。そして、ベルトスリーブと外母型とが剥離された状態での引抜き工程では、これら両者間の引き摺り抵抗が剥離前に比べて明確に小さくなるから、例えば、ドラム付き内母型をワイヤーロープで引張り上げるといった簡便な機構を用いて簡単、容易に外母型から引き抜けるようになる。
【0010】
つまり、ベルトスリーブと外母型とを剥離するには、内外の母型どうしを相対的にベルトスリーブの軸方向に単に押圧すれば良いから、流体圧や電動シリンダ等によって強制移動工程を機械化することができるから、人為作業による従来に比べて、労力が軽減されるとともに作業効率も向上する。又、前述のように、引抜き工程も小規模な機構によって機械化できるから、ベルトスリーブが巻回されたドラム付き内母型と外母型とを効率良く、かつ、簡単で楽に行えるようになる。
【0011】
請求項2の方法は、請求項1の方法において、外母型が、円筒形で複数の部分外型をベルトスリーブの抜取り方向に連設して成るものであることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2の方法によれば、外母型を、円筒形で複数の部分外型をベルトスリーブの軸方向に連設して構成してあるから、部分外型単品の作製屋取り扱いが容易になり、単一で大きな外母型を用いる場合に比べて、成形時における型のセッティング作業を楽に行えるようになる。ところが、外母型の複数分割化によって新たに生じる不都合がある。それは、隣合う部分外型間の隙間に加硫によって軟化したベルトスリーブが入り込み、所謂「バリ」が形成されてしまうので、ベルトスリーブと外母型との剥離に必要な操作力が大きくなるのである。
【0013】
しかしながら、強制移動工程では機械化によってドラム付き内母型を押出すようにするので、油圧シリンダ等の駆動源出力をそれに見合ったものに設定する等して容易に対応させることができるから、製作面や取り扱い面で有利な分割構造の外母型としながら、請求項1の方法による前記作用を得ることができる。
【0014】
請求項3の構成は、圧縮ゴム層と伸張ゴム層との双方にコグ部が配されたダブルコグ型のベルトスリーブを、これに内嵌されているドラム付き内母型と一緒に、ベルトスリーブに外嵌されている外母型から抜取るベルトスリーブ脱型装置において、ベルトスリーブが巻回されているドラム付き内母型を、外母型に対してベルトスリーブの抜取り方向に押圧して若干距離だけ強制移動させる強制移動機構と、外母型の位置を固定自在な固定機構と、強制移動機構によって若干距離だけ強制移動され、かつ、固定機構によって外母型が位置固定された状態において、ドラム付き内母型を引張って外母型から引き抜く引抜き機構とを備えて成ることを特徴とするものである。
【0015】
請求項3の構成によれば、強制移動機構によってベルトスリーブと外母型とを剥離できるとともに、固定機構によって位置固定された外母型に対して、ベルトスリーブを備えたドラム付き内母型を引抜き機構によって引き抜けるようになる。つまり、請求項1の方法による作用と同様の作用を得ることができる。
【0016】
請求項4の構成は、請求項3の構成において、固定機構が、外母型の外周面に挟持作用して該外母型を位置固定させるものに構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項4の構成によれば、固定機構は、円筒状の外母型を、その外周面に挟持作用して、即ち摩擦力によって位置固定させるから、ボルトやピンを用いて位置固定させるような手段に比べて、外母型に何らの変更や改造を伴うことが無い。そして、スペース的に制約の殆ど無い空間部分に固定機構を配置することができるので、設計や施工が行い易い点も有利である。
【0018】
請求項5の構成は、請求項3又は4の構成において、強制移動機構が、上下向きに配置されたドラム付き内母型の底面側から作用して該ドラム付き内母型を突き上げ自在な流体圧シリンダで構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項5の構成によれば、強大な力が比較的簡単に得られる流体圧シリンダによってドラム付き内母型を押し上げるので、外母型が単一品であるとか複数分割品であるとかに拘らずに、ベルトスリーブと外母型とを良好に剥離させることができる。又、ドラム付き内母型を上方に移動させることで脱型させるから、設置場所の点で有利な上下方向への型抜き構造であり、強制移動機構による若干の上昇移動、並びにベルトスリーブ付きドラム付き内母型の引抜き移動が目視によって容易に確認できる点も好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図10にダブルコグベルトVの一例を示す。このダブルコグベルトVは、内部に心線22が埋め込まれた接着ゴム層21と、その上部の伸張ゴム層23と、下部の圧縮ゴム層24とから構成されている。伸張ゴム層23及び圧縮ゴム層24には、夫々一定ピッチでベルト長手方向に沿ったコグ部25,26が設けられている。
【0021】
ここで、ダブルコグベルトVの製造工程の1サイクルを概略説明する。尚、説明の便宜上、ドラム4付き内母型1、ベルトスリーブv、外母型2とが一体化されたものを成形型体S(図2参照)と呼び、成形型体Sから外母型2が除去されたものを成形体s(図4参照)と呼び、ドラム4付き内母型1をモールドm(図5参照)と呼ぶものと定義しておく。
【0022】
先ず、ベルトスリーブvの原材を、プリフォーム成形の場合は予め成形されたコグ形状が内母型1のコグ形状に嵌まるように、モールドmに巻付けることで、内側コグ部を有するコグパッドを形成する(図5参照)。成形体sは、ドラム4の外周面に松ヤニを用いてゴム製の内母型1を貼着して成るものである。次に、成形体sの外径よりも大なる内径を有した硬質ゴム製で円筒状の外母型2を、複数のガイド棒20を介することで芯出しされた状態し(ガイド棒20を用いなくても良い)、人為操作によって成形体sに上方から降ろして外嵌し、成形型体Sの状態にする(図6及び7参照)。
【0023】
成形型体Sを加硫缶内の支持台3の上に置き、円筒状のジャケットJを外嵌するとともに、その上から加硫缶蓋Fを被せる(図8参照)。その状態で、ジャケットJの外周側から高温で高圧の蒸気を作用させることで外母型2を内径側に強制的に押圧して縮径させ、コグパッドの外周面に外コグ部25を形成するとともに、この外コグ部25が形成されたベルトスリーブvを加硫処理する。しかる後に、加硫缶蓋Fを開け、ジャケットJから成形型体Sを取り外し、ドラム4をその中心孔4aに水を循環させて冷却するとともに、成形型体Sの外周側からエアブローして水切り作用と空冷作用とを付与し、成形型体Sを冷却して乾燥させる。
【0024】
それから、固定機構Kによって外母型2が位置固定された状態において強制移動機構Lを作動させる強制移動工程を行い、成形体sを若干距離上方に持上げて、ベルトスリーブvと外母型2とを剥離させる(図3参照)。そして、若干上昇している成形体sを、引抜き機構Mによって吊下げ状態で上方に引張り上げ、完全に外母型2から抜き取る引抜き工程を行う(図4参照)。これら強制移動工程と引抜き工程とにより、成形体sを外母型2から外す第1脱型工程と定義する。
【0025】
抜き取られた成形体sは、その外周に帆布巻回処理を施し、再び、固定機構K、強制移動機構L、引抜き機構Mを用いて、ベルトスリーブvが位置固定された状態にてモールドmを強制上昇及び引張り上昇させ、モールドmからベルトスリーブvを外す第2脱型工程を行い、幅広なダブルコグベルトVを作製する(図9参照)。後述する理由によって上下中央部分が除去されて2分割されたダブルコグベルトVを、所定の幅寸法に細断すれば、所望幅寸法のダブルコグベルトVが得られるのである。次に、部分的な工程や、各部の構造等について説明する。
【0026】
図5に、内母型1を用いてベルト内側にコグ部26を成形する方法を示している。内母型1は、コグ部26を成形するための歯部1aと溝部1bとを交互に有する硬質ゴム製シートを定寸カットして両端をジョイントした筒状体であり、ドラム4の外周に挿入し松ヤニを用いて接着することでドラム外周に形成されている。ドラム4は、自己保形性に乏しい内母型1の型としての強度を出すためのものであり、中央に貫通孔4aを備えた金属材料の円筒部材で構成されている。
【0027】
先ず、数枚の補強布15と、圧縮ゴム層24になる未加硫ゴムシート16と、接着ゴム層21になる未加硫ゴムシート17とを積層したものを、コグ形状の型に押し付けることにより、未加硫の内コグ部26が成形されたコグパッドを形成する。このコグパッドを内母型1に巻き付ける。それから、コグパッドの外周に心線22をスパイラルに巻付け、さらに、数枚の補強布19と、伸張ゴム層23になる未加硫ゴムシート18との積層物を巻付けることでベルトスリーブvが作製される。
【0028】
図6に示すように、比較的長さの長い外母型2は、その円筒軸方向に2分割された部分外型2A,2Aをベルトスリーブvの軸方向に連設することで成るものに構成されている。これにより、部分外型2A単品としての大型化を抑制でき、持ち運び易く取り扱い性も良好となるようにしてある。
【0029】
図3、図4に示すように、外周にベルトスリーブvが巻回された内母型1を外母型2から抜き出す第1脱型工程は、ベルトスリーブvを外母型2から剥離する強制移動工程と、若干距離移動されたベルトスリーブ付き内母型1を、位置固定の外母型2に対して上方に吊り上げて(引張って)引き抜く引抜き工程とから成っている。尚、ベルトスリーブvは、圧縮ゴム層24と伸張ゴム層23との双方にコグ部26,25が配され、かつ、心線22が接着ゴム層21に埋設されたダブルコグ型のものである。
【0030】
先ず、第1脱型工程にて使用される各機構装置類について説明する。図1、図2に示すように、第1脱型工程では、外母型2を動かないように位置固定する固定機構K、内母型1を外母型2対して押し上げることで強制上昇移動させる強制移動機構L、内母型1を外母型2対して吊り上げることで上昇移動させる引抜き機構M等が使用される。
【0031】
固定機構Kは、支持台3上の所定高さ位置に、環状枠5を介して4個の挟持シリンダ6を、上下向きの仮想配置中心Pに関する周方向に均等角度(90度)ずつ離した対象状態に横臥配置して構成されている。挟持シリンダ6のピストンロッド6aの先端には、表面側にクッション材7aを備えた挟持パッド7を装備してあり、4個の挟持シリンダ6の伸張駆動により、ソフトに或いは強固にといった具合に挟持力が調節自在な状態で外母型2の外周面2aに作用して位置固定することができる。尚、挟持パッド7は、そのガイドバー27を、環状枠5のボス部5aにスライド自在に嵌合して支持されている。
【0032】
強制移動機構Lは、支持台3下方のピット8内において上下向きに配置された昇降シリンダ(流体圧シリンダの一例)9で構成されており、そのピストンロッド9a先端に装備された昇降台10に内母型1が載置される寸法関係に設定してある。
【0033】
引抜き機構Mは、横向き梁11に装備された天井クレーン12で構成されており、内母型1の上端部に形成された取っ手部13の孔13aに、クレーンフック14を引っ掛けて引張り上げることにより、内母型1を吊り下げ状態で昇降移動自在である。
【0034】
第1脱型工程の作用を説明する。先ず、図3(イ)に示すように、支持台3に載置された加硫処理後の成形型体Sに、固定機構Kを作用させて(挟持シリンダ6を伸張駆動させて)外母型2を位置固定する。次いで、図3(ロ)に示すように、強制移動機構Lを作動させて(昇降シリンダ9を伸張駆動させて)、昇降台10を介して成形体sを若干距離(約100mm)強制上昇させて、ベルトスリーブvと外母型2とを剥離させる強制移動工程を行う。
【0035】
それから、図4に示すように、引抜き機構Mを作動させて(天井クレーン12を巻き上げ駆動させて)成形体sを吊り上げ移動させる引抜き工程を行うことにより、成形体sを外母型2から完全に抜き取ることができるのである。つまり、大なる力の必要なベルトスリーブvと外母型2との剥離は、昇降シリンダ9による強大な出力によって行わせ、剥離後の成形体sは、市販の廉価な天井クレーン12によって容易に吊り上げ上昇させることができるのである。
【0036】
ところで、前述したように、内側にコグ型2bが形成された外母型2は2個の部分外型2A,2Aから構成されていることにより、加硫成形時に溶けたゴム材が両部分外型2A,2A間に染込み、外径方向に張り出た突部、所謂「バリ」がベルトスリーブvの外周面に形成される。このバリの存在による抵抗増により、ベルトスリーブvと外母型2との剥離には大なるパワーが必要であり、そのために昇降シリンダ9によって対処してある。もはや従来のような人為作業による剥離は全く不可である。
【0037】
バリの存在によって製品としては使えないので、加硫後のベルトスリーブvは、その長手方向中央部(幅20〜30mm程度)を切断・廃棄する。又、加硫後の成形体sに帆布を巻付けるのは、外母型の離型剤が付着して、第2脱型工程における固定機構Kの挟持パッド7との間にスリップが生じるのを防止するためのである。
【0038】
〔別実施形態〕
固定機構Kは、外母型2の上端面に上方から押え付け作用して、昇降シリンダ9が伸張駆動されても外母型2が連れ上がりしないようにする構造のものでも良い。強制移動機構Lは、油圧シリンダ等によって成形体sを吊り上げ上昇させる構造ものでも良い。引抜き機構Mは、昇降シリンダ9とは別で、かつ、ロングストロークの流体圧シリンダを用いて成形体sを押し上げる構造のものでも良い。
【0039】
また、挟持シリンダ6や昇降シリンダ9に用いる流体は、油、空気、水等種々のものが可能である。外母型2は、単一部品から成るものでも良い。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載のベルトスリーブ脱型方法では、押圧力を用いてベルトスリーブと外母型とを剥離させてから、外母型に対してドラム付き内母型を引き抜くようにする工程工夫により、従来の人為操作による強引な剥離作業が不要になり、労力負担が激減するとともに、そのための強制移動工程及び引抜き工程が機械化によって効率化できるようにもなった。
【0041】
請求項2に記載のベルトスリーブ脱型方法では、外母型をベルトスリーブの軸方向へ複数に分割させることにより、持ち運びや管理がし易く、製作や取扱い面でも有利なものとしながら、請求1の方法による前記効果を奏することができた。
【0042】
請求項3に記載のベルトスリーブ脱型装置では、強制移動機構によってベルトスリーブと外母型とを剥離させ、固定機構と引抜き機構とによって外母型に対してドラム付き内母型を引き抜くように機能する構造工夫により、請求項1の方法による効果と同様に、従来の人為操作による強引な剥離作業が不要になり、労力負担が激減するとともに、そのための強制移動工程及び引抜き工程が機械化によって効率化できるようにもなった。
【0043】
請求項4に記載のベルトスリーブ脱型装置では、外母型に作用する固定機構を無理なく良好に機能する好ましい状態のものとしながら、請求項3の構成による前記効果を奏することができた。
【0044】
請求項5に記載のベルトスリーブ脱型装置では、請求項3又は4の構成による前記いずれかの効果を奏するとともに、大出力に好適な流体圧シリンダを強制移動機構の駆動源とする工夫により、省スペースな設備としながらベルトスリーブと外母型とを良好に剥離できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1脱型工程を行う機構類の平面図
【図2】第1脱型工程を行う機構類を示す一部切欠きの側面図
【図3】(イ)は固定機構の作用図、(ロ)は強制移動工程の作用図
【図4】引抜き工程を示す作用図
【図5】モールド及び加工途中のベルトスリーブから成る成形体の平面図
【図6】支持台に置かれた成形体の斜視図
【図7】成形体に外母型を外嵌する途中の作用図
【図8】蒸気加熱による加硫処理状態を示す概略の側面図
【図9】第2脱型工程を示す作用図
【図10】ダブルコグベルトの構造を示す斜視図
【符号の説明】
1 ドラム付き内母型
2 外母型
2A 部分外型
2a 外周面
9 流体圧シリンダ
23 伸張ゴム層
24 圧縮ゴム層
25,26 コグ部
v ベルトスリーブ
K 固定機構
L 強制移動機構
M 引抜き機構

Claims (5)

  1. 圧縮ゴム層と伸張ゴム層との双方にコグ部が配されたダブルコグ型のベルトスリーブを、これに内嵌されているドラム付き内母型と一緒に、前記ベルトスリーブに外嵌されている外母型から抜取るベルトスリーブ脱型方法であって、
    ベルトスリーブが巻回されている前記ドラム付き内母型を、前記外母型に対して前記ベルトスリーブの抜取り方向に押圧して若干距離だけ強制移動させる強制移動機構を用い、ベルトスリーブが巻回されている前記ドラム付き内母型を、前記外母型に対して前記ベルトスリーブの抜取り方向に押圧することで若干距離だけ強制移動させる強制移動工程と、
    前記強制移動機構によって若干距離だけ強制移動され、かつ、前記外母型の位置を固定自在な固定機構によって前記外母型が位置固定された状態において、前記ドラム付き内母型を引張って前記外母型から引き抜く引抜き機構を用い、強制移動された前記ドラム付き内母型を、前記外母型が位置固定された状態にて引張って前記外母型から引き抜く引抜き工程とを有したベルトスリーブ脱型方法。
  2. 前記外母型が、円筒形で複数の部分外型を前記ベルトスリーブの抜取り方向に連設して成るものである請求項1に記載のベルトスリーブ脱型方法。
  3. 圧縮ゴム層と伸張ゴム層との双方にコグ部が配されたダブルコグ型のベルトスリーブを、これに内嵌されているドラム付き内母型と一緒に、前記ベルトスリーブに外嵌されている外母型から抜取るベルトスリーブ脱型装置であって、
    ベルトスリーブが巻回されている前記ドラム付き内母型を、前記外母型に対して前記ベルトスリーブの抜取り方向に押圧して若干距離だけ強制移動させる強制移動機構と、前記外母型の位置を固定自在な固定機構と、前記強制移動機構によって若干距離だけ強制移動され、かつ、前記固定機構によって前記外母型が位置固定された状態において、前記ドラム付き内母型を引張って前記外母型から引き抜く引抜き機構とを備えて成るベルトスリーブ脱型装置。
  4. 前記固定機構が、前記外母型の外周面に挟持作用して該外母型を位置固定させるものに構成されている請求項3に記載のベルトスリーブ脱型装置。
  5. 前記強制移動機構が、上下向きに配置された前記ドラム付き内母型の底面側から作用して該ドラム付き内母型を突き上げ自在な流体圧シリンダで構成されている請求項3又は4に記載のベルトスリーブ脱型装置。
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