JP4588613B2 - ステータ - Google Patents
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Description
また、U相、V相、W相からなる3相の各相毎の巻線が周方向で隣り合うティース間を縫うようにして周回させられることで波状に巻装されたステータを備え、このステータによりロータを3相駆動する3相モータが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかも、波巻きにより巻線が巻装されるステータにおいては、隣り合うティース間での巻線占積率を向上させることが困難であり、さらに、コイルエンドの高さを低減してモータの軸線方向の寸法を低減し、車両等への搭載性を向上させることが困難であるという問題が生じる。
このため、ステータの構成を簡略化することで部品点数を削減し、ステータの製造工程を簡略化すると共に、ステータでの巻線占積率を向上させつつコイルエンドの高さを低減してモータの軸線方向の寸法を低減し、車両等へのモータの搭載性を向上させることが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、構成を簡略化することで部品点数を削減し、製造工程を簡略化すると共に、巻線占積率を向上させつつコイルエンドの高さを低減して軸線方向の寸法を低減し、車両等への搭載性を向上させることが可能なステータを提供することを目的とする。
さらに、請求項2に記載の本発明のステータは、前記所定のティースは、前記ロータ対向部から前記接続部に向かうことに伴い、前記環状巻線の周方向で隣り合う前記ティース同士間の間隔が増大傾向に変化するように設定されてなることを特徴としている。
上記構成のステータによれば、ステータの径方向に沿ってティース先端部のロータ対向部からティース基端部の接続部に向かうことに伴い、周方向で隣り合うティース同士間の間隔が増大傾向に変化するように設定することで、ロータに対するロータ対向部の相対位置は不変のまま、ステータ本体に接続される接続部近傍においてティース同士間の間隔を適切に設定することができ、出力可能な最大トルクが低下したり、コギングトルクやトルクリップルが増大してしまうことを防止しつつ、巻線占積率が低下してしまうことを防止することができる。
さらに、請求項2に記載の本発明のステータによれば、出力可能な最大トルクが低下したり、コギングトルクやトルクリップルが増大してしまうことを防止しつつ、巻線占積率が低下してしまうことを防止することができる。
さらに、請求項5に記載の本発明のステータによれば、ロータに対向する拡張部の対向面を通過した磁束が、さらに、拡張部とティースの先端部との接続部を通過してティースの基端部へと流出するまでの間において、磁気飽和により低減してしまうことを防止し、ロータとステータの各ティースとの間の界磁磁束を有効利用することができる。
本実施の形態に係るステータ10は、例えば内燃機関と共に車両の駆動源としてハイブリッド車両に搭載されるクローポール型モータを構成し、例えば内燃機関とクローポール型モータとトランスミッションとを直列に直結した構造のパラレルハイブリッド車両では、少なくとも内燃機関またはクローポール型モータの何れか一方の駆動力は、トランスミッションを介して車両の駆動輪に伝達されるようになっている。
また、車両の減速時に駆動輪側からクローポール型モータに駆動力が伝達されると、クローポール型モータは発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する。さらに、内燃機関の出力がクローポール型モータに伝達された場合にもクローポール型モータは発電機として機能して発電エネルギーを発生する。
各蛇行部31,32の周方向Cの幅つまりコイルピッチは、例えば図1に示すように、電気角で120°に設定され、各蛇行部31,32は互いに異なる方向(つまり互いの対向方向であって軸線方向Pの一方および他方)に向かい突出するように設けられ、U相環状巻線14とW相環状巻線15とは、電気角で240°の位相差を有するようにして周方向Cに沿って相対的にずれた位置に配置されている。これにより、例えばU相蛇行部31に対して、周方向Cの一方側で隣り合うW相蛇行部32は電気角で240°の位相差を有し、周方向Cの他方側で隣り合うW相蛇行部32は電気角で120°の位相差を有することになる。そして、2相の各環状巻線14,15は、互いの対向方向に突出する互いの各蛇行部31,32が周方向Cに沿って交互に配列され、互いに交差しないように配置されている。
これにより、周方向Cで隣り合う各ティース22,24または24,26または22,26間を縫うようにして配置された2相の各環状巻線14,15は所謂電気角で120°の短節波巻きをなすように形成されている。
なお、下記数式(1)において、L=−2Mであり、漏れ磁束を無視した。
次に、W相環状巻線15をW相ステータリング13に対して軸線方向Pの一方から他方に向かい相対移動させ、W相環状巻線15の複数の各W相蛇行部32,…,32内にW相ステータリング13の複数の各W相ティース26,…,26を相対的に挿入する。
次に、V相ステータリング12を軸線に対して同軸に配置した状態でW相環状巻線15に対して軸線方向Pの一方から他方に向かい相対移動させ、W相環状巻線15の周方向Cで隣り合うW相蛇行部32,32間にV相ステータリング12の単一のV相ティース24を相対的に挿入し、W相ステータリング13のW相ヨーク25とV相ステータリング12のV相ヨーク23とを軸線方向Pに沿って積み重ねるようにして接続する。
次に、U相ステータリング11を軸線に対して同軸に配置した状態でU相環状巻線14に対して軸線方向Pの一方から他方に向かい相対移動させ、U相環状巻線14の複数の各U相蛇行部31,…,31内にU相ステータリング11の複数の各U相ティース22,…,22を相対的に挿入する、V相ステータリング12のV相ヨーク23とU相ステータリング11のU相ヨーク21とを軸線方向Pに沿って積み重ねるようにして接続する。
そして、V相ティース24は、径方向Rに沿って先端部から基端部に向かうことに伴い、V相ティース24の周方向幅CVを変化させずに、周方向CでのV相ティース24の位置が不変となるように形成されている。
この第1変形例では、各ティース22,24,26のロータ(図示略)に対するロータ対向部の相対位置は不変のまま、各基端部近傍において各ティース22,24,26同士間の間隔を適切に設定することができ、出力可能な最大トルクが低下したり、コギングトルクやトルクリップルが増大してしまうことを防止しつつ、巻線占積率が低下してしまうことを防止することができる。
そして、V相ティース24は、径方向Rに沿って先端部から基端部に向かうことに伴い、V相ティース24の周方向幅CVおよび軸方向幅αを変化させずに、周方向CでのV相ティース24の位置が不変となるように形成されている。
この第2変形例では、各ティース22,24,26のロータ対向面を通過した全ての磁束が各ティース22,24,26の基端面を通過するように設定することができ、所望のトルクを発生させる際の単位電流あたりの導通損失が増大することを防止しつつ、各基端部近傍において各ティース22,24,26同士間の間隔を適切に設定することができ、巻線占積率が低下してしまうことを防止することができる。
しかも、周方向Cで隣り合う各ティース22,24,26同士間に形成されるスロットでは、各スロットが伸びる方向に対する断面形状を略長方形状に設定することができ、例えば特別な断面形状を有する各環状巻線14,15を用いる必要無しに、例えば平角線等の単純な断面形状を有する各環状巻線14,15によって所望の巻線占積率を容易に確保することができる。
この場合には、ロータに対向する各拡張部41,42,43の対向面を通過した磁束が、さらに、各拡張部41,42,43と各ティース22,24,26の先端部との各接続部を通過して各ティース22,24,26の基端部へと流出するまでの間において、磁気飽和により低減してしまうことを防止し、ロータとステータ10の各ティース22,24,26との間の界磁磁束を有効利用することができる。
各永久磁石52は、例えば径方向に磁化されており、周方向で隣り合う永久磁石52,52の磁化方向が互いに反対方向となるように、すなわち外周側がN極とされた永久磁石52には、外周側がS極とされた他の永久磁石52が隣接するように配置されている。
なお、各永久磁石52の外周面上には、ステータ10の各ティース22,24,26の先端部に対向する対向面をなす表面ヨーク54が設けられている。
このクローポール型モータ50によれば、周方向Cで隣り合う各ティース22,24,26間の間隔を、各スロットに配置される各環状巻線14,15の本数に応じた値に設定して、不均等になるように設定することに起因するコギングトルクやトルクリップルの発生を抑制することができる。
11 U相ステータリング
12 V相ステータリング
13 W相ステータリング
14 U相環状巻線(環状巻線)
15 W相環状巻線(環状巻線)
22 U相ティース(ティース)
22a 先端部(ロータ対向部)
22b 基端部(接続部)
24 V相ティース(ティース)
26 W相ティース(ティース)
26a 先端部(ロータ対向部)
26b 基端部(接続部)
31 U相蛇行部(蛇行部)
32 W相蛇行部(蛇行部)
41,42,43 拡張部
50 クローポール型モータ
51,52,53 対向部
Claims (5)
- 2相の環状巻線を備える3相のステータであって、
前記環状巻線は蛇行部を備え、該蛇行部に装着されるティースのうち所定のティースは、ロータに対向するロータ対向部から、ステータ本体に接続される接続部に向かうことに伴い、前記環状巻線の周方向での前記ティースの幅が減少傾向に変化すると共に、前記環状巻線の軸線に略平行な軸線方向での前記ティースの長さが増大傾向に変化するように設定されてなることを特徴とするステータ。 - 前記所定のティースは、前記ロータ対向部から前記接続部に向かうことに伴い、前記環状巻線の周方向で隣り合う前記ティース同士間の間隔が増大傾向に変化するように設定されてなることを特徴とする請求項1に記載のステータ。
- 前記ティースの先端部から前記環状巻線の周方向に突出する拡張部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のステータ。
- 前記先端部および前記拡張部からなる対向部に対し、
前記環状巻線の周方向で隣り合う前記ティース同士の前記対向部間の間隔が均等になるように設定されてなることを特徴とする請求項3に記載のステータ。 - 前記拡張部は、前記環状巻線の周方向に沿って前記拡張部の先端部から基端部に向かうことに伴い、前記環状巻線の径方向に沿った前記拡張部の厚さが増大傾向に変化するように設定されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のステータ。
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