JP4584599B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電動モータ等を動力源として空気等の気体を圧縮するのに好適に用いられる圧縮機に関する。
一般に、圧縮機は、例えば釘打ち機等の空圧機器を駆動する空気圧縮機として広く用いられている。この種の従来技術による空気圧縮機は、モータと、該モータにより駆動されて圧縮空気を吐出する圧縮部と、該圧縮部から吐出される圧縮空気を貯留するタンクとにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−254254号公報
そして、例えば工事現場で釘打ち作業等を行うときには、釘打ち機を空気圧縮機に接続し、圧縮機を作動させることにより、そのタンク内に圧縮空気を貯えつつ、タンク内の圧縮空気を釘打ち機に供給して釘打ち作業を行うものである。
また、従来技術の空気圧縮機には、タンク内の圧力を検出する圧力センサと、該圧力センサの検出結果を用いてモータの運転状態を制御するモータ制御手段とが設けられている。そして、モータ制御手段は、モータを運転することによりタンク内の圧力が上昇すると、例えば圧力が上限値に達したときにモータを一旦停止し、その後、釘打ち機の使用等によってタンク内の圧力が下限値以下となったときに、モータを再び運転する構成となっている。
ところで、上述した従来技術の空気圧縮機は、例えば民家が近い建築現場や夜間の作業現場において、釘打ち機等と一緒に用いることがあるため、モータの作動音を可能な限り抑え、圧縮機の騒音を小さくしたいという要求がある。
しかし、例えばモータの回転数を低く設定し、これによって騒音を抑える構成とした場合には、圧縮空気の供給量に制約が生じ易い。このため、圧縮機の使用時には、例えば多数の釘打ち作業を連続的に行うと、モータが運転中であってもタンク内の空気圧が不足してしまい、空気圧が十分に上昇するまで作業を中断せざるを得ないことがあり、作業効率が低下するという問題がある。
これに対し、モータの回転数を高くする構成とした場合には、モータを運転するときに騒音が増大し、作業現場や周囲の環境が悪化する。このように、従来技術では、モータの回転数を適切に設定するのが難しいという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、モータの回転数を状況に応じて適切に制御でき、騒音を抑えつつ性能を向上できるようにした圧縮機を提供することにある。
上述した課題を解決するために本発明は、モータと、該モータにより駆動されて圧縮気体を吐出する圧縮部と、該圧縮部から吐出される圧縮気体を貯えるタンクと、該タンク内の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出した圧力が低下して下限値以下となったときに前記モータを運転し前記圧力が上昇して上限値に達したときに前記モータを停止させるモータ制御手段とからなる圧縮機に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、モータ制御手段は、前記圧力検出手段の検出結果を用いて前記タンク内の圧力が一定の時間に変化する圧力変化の値を演算する圧力変化演算手段と、前記タンク内の圧力に応じて異なり、前記タンク内の圧力の一次関数により決まる値であって、前記タンク内の前記圧縮気体の基準消費量に対応する圧力変化の値である圧力変化の判定値を演算する判定値演算手段と、該判定値演算手段により演算した前記判定値と前記圧力変化演算手段により演算した前記圧力変化との関係を判定する判定手段と、該判定手段の判定結果に応じてモータの回転数を低速側と高速側との間で切換える回転数切換手段とを備える構成としたことにある。
また、請求項2の発明によると、判定値演算手段は、モータを低速で運転しているときに低速運転用の判定値を演算する構成とし、回転数切換手段は、モータを低速で運転した状態でタンク内の圧力変化が低速運転用の判定値よりも小さいときにのみモータの回転数を低速から高速に切換える構成としている。
また、請求項3の発明によると、判定値演算手段は、モータを高速で運転しているときに高速運転用の判定値を演算する構成とし、回転数切換手段は、モータを高速で運転した状態でタンク内の圧力変化が高速運転用の判定値以上となったときにのみモータの回転数を高速から低速に切換える構成としている。
また、請求項4の発明によると、判定値演算手段は、モータを停止しているときに停止状態用の判定値を演算する構成とし、モータ制御手段には、モータを停止した状態でタンク内の圧力変化が停止状態用の判定値以上となったときにモータを停止状態から運転状態に復帰させる運転復帰手段を設ける構成としている。
また、請求項5の発明によると、判定値演算手段はモータの回転数とタンク内の圧力とを用いて判定値を演算する構成としている。
さらに、請求項6の発明によると、モータ制御手段は、圧力検出手段により検出されるタンク内の圧力を一定の検出時間毎に検出データとして記憶し、圧力変化演算手段は、各検出データのうち検出時間の2倍以上の時間間隔をもって記憶された2個の検出データの差を圧力変化として演算し、当該圧力変化の演算値を検出時間毎に更新する構成としている。
請求項1の発明によれば、圧力変化演算手段は、例えば圧力センサ等の検出信号を用いることにより、タンク内で一定の時間に生じる圧力変化の大きさを演算することができる。この場合、例えばモータの回転数を一定とした状態で、圧縮気体が一定の基準消費量をもって消費されているか否かを圧力変化によって判定しようとすると、この基準消費量に対応する圧力変化の大きさは、タンク内の圧力に応じて異なる値となる。従って、例えば基準消費量に対応する圧力変化の大きさを、タンク内の圧力に応じて異なり、タンク内の圧力の一次関数により決まる値である判定値の特性データとして予め記憶しておくことにより、判定値演算手段は、この特性データと圧力の検出値とを用いて、予め設定した基準消費量に対応する判定値を常に正確に演算することができ、圧力が変化しても、判定値が受ける影響を安定的に補償することができる。
そして、判定手段は、圧力変化の大きさと判定値とを比較することにより、タンクから実際に消費される圧縮気体の消費量が基準消費量よりも多いか否かを容易に判定することができる。また、回転数切換手段は、例えば圧縮気体の消費量が少ないときに、モータの回転数を低速側に切換えて圧縮機を効率よく運転でき、圧縮気体の消費量が多いときには、モータの回転数を高速側に切換えてタンク内に圧縮気体を十分に供給することができる。この結果、例えば釘打ち機等の空圧機器を圧縮機によって作動させる場合には、これを連続的に使用するときだけモータを高速側に切換えて空圧機器を円滑に作動させたり、空圧機器を断続的に使用するときにモータを低速側に切換えて騒音、振動等を抑えることができる。
従って、モータの作動音を抑えつつ、圧縮気体の消費量に応じてモータの回転数を適切に制御でき、これによってタンク内の圧力を安定的に維持できると共に、低騒音で運転効率が高い省エネルギ型の圧縮機を実現することができる。また、圧縮気体が消費される流量を圧力変化によって検出することができ、流量計等を用いる必要がないから、その分だけ圧縮機をコンパクトに形成できると共に、コストダウンを図ることができる。
また、請求項2の発明によれば、モータを低速で運転している状態でも、タンク内の圧力が上昇するときの圧力変化が低速運転用の判定値以上であるときには、圧縮気体の消費量が少ないと判定できるので、回転数を低速に保持しつつ、タンク内の圧力を効率よく維持することができる。また、圧力変化が低速運転用の判定値よりも小さいときには、圧縮気体の消費量が多いと判定できるので、モータの回転数を高速に切換え、圧縮部からタンク内に吐出される圧縮気体の流量を空気消費量に応じて適切に増やすことができる。
また、請求項3の発明によれば、モータを高速で運転している状態でも、タンク内の圧力が上昇するときの圧力変化が高速運転用の判定値よりも小さいときには、圧縮気体の消費量が多いと判定できるので、回転数を高速に保持し、圧縮部からタンク内に多量の圧縮気体を吐出し続けることができる。また、圧力変化が高速運転用の判定値以上であるときには、圧縮気体の消費量が少ないと判定できるので、モータの回転数を低速に切換え、余分な高速運転を防ぐことができる。
また、請求項4の発明によれば、タンク内の圧力が上限値以上となり、モータが停止された状態で、タンク内の圧力変化(圧力低下)が停止状態用の判定値以上となったときには、多量の圧縮気体が消費されていると判定することができる。この場合には、タンク内の圧力が下限値まで低下する前に、運転復帰手段によってモータを停止状態から運転状態に復帰させることができ、タンク内の圧縮気体が消費されることによって圧力が下限値よりも低下するのを防止することができる。
また、請求項5の発明によれば、例えばモータの回転数(停止状態も含めて)に応じた流量の圧縮気体がタンク内に流入するときに、一定の基準消費量に対応する圧力変化の大きさを、モータの回転数とタンク内の圧力とに応じて変化する判定値の特性データとして予め記憶しておくことができる。これにより、判定値演算手段は、この特性データと、モータの回転数と、圧力の検出値とを用いて、基準消費量に対応する圧力変化の判定値を常に正確に演算することができる。
さらに、請求項6の発明によれば、モータ制御手段は、例えば圧力の検出データを検出時間毎に記憶し、データの記憶を行う毎に圧力変化を演算することができる。これにより、圧力変化の演算値を検出時間毎に更新でき、タンク内の実際の圧力が変化するときに、圧力変化の演算値の応答性を高めることができる。
この場合、圧力変化の計測区間となる時間間隔は、検出時間の2倍以上の長い時間として設定できるから、圧力変化の演算時には、例えば信号ノイズ等による個々の検出データの誤差と比較して、圧力変化の演算値を大きな値とすることができ、演算値のS/N比を十分に確保することができる。これにより、タンク内で実際に生じる圧力の変化に応じて圧力変化を精度よく演算することができる。
以下、本発明の実施の形態による圧縮機として、釘打ち機等の空圧機器に圧縮空気を供給する空気圧縮機を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
1は例えば可搬式の圧縮機として構成された空気圧縮機で、該空気圧縮機1は、図1、図2に示す如く、後述のモータ2、圧縮部3、タンク4、圧力センサ5、モータ制御回路6により大略構成され、例えば釘打ち機等の空圧機器8に圧縮空気を供給するものである。
2は空気圧縮機1の動力源となる電動式のモータで、該モータ2は、例えばタンク4の上側に配置され、外部の電源からモータ制御回路6等を介して給電されることにより、圧縮部3を駆動するものである。この場合、モータ2の回転数Nは、後述の如くモータ制御回路6によって制御され、例えば1600rpm程度の低回転数Nと、2500rpm程度の高回転数Nとの間で切換設定される。
3はモータ2と共にタンク4の上側に設けられた圧縮部で、該圧縮部3は、例えば往復動型圧縮機、スクロール型圧縮機等からなり、モータ2によって駆動されるものである。そして、圧縮部3は、外部から空気を吸込んでタンク4内に圧縮空気を吐出し、その吐出量はモータ2の回転数Nが高くなるほど多くなる。
4は空気圧縮機1の下部側を構成するタンクで、該タンク4は、圧縮部3から吐出される圧縮空気を貯え、この圧縮空気を空圧機器8等に供給するものであり、本実施の形態では、例えば9リットル程度のタンク容量Vを有している。
5はタンク4に設けられた圧力検出手段としての圧力センサで、該圧力センサ5は、例えば汎用的な市販のセンサ部品等を用いて構成されている。そして、圧力センサ5は、図2に示す如く、タンク4内の圧力を検出し、その検出信号を圧力Pとしてモータ制御回路6に出力するものである。
6はモータ2の運転状態を制御するモータ制御手段としてのモータ制御回路で、該モータ制御回路6は、例えばモータ用の駆動回路を含んだ電子回路等からなり、後述の記憶回路7を備えている。また、モータ制御回路6には、その入力側には圧力センサ5等が接続され、その出力側にモータ2が接続されている。
そして、モータ制御回路6は、圧力センサ5から入力される検出信号を用いて後述の図7に示すモータ制御を行い、タンク4内の圧力Pが後述の上限値Pmax(例えば、3.0MPa程度)に達したときにモータ2を停止し、この圧力Pが下限値Pmin(例えば、2.6MPa程度)以下となったときにモータ2を再び運転する。また、モータ制御回路6は、後述の図8ないし図10に示す如く、空圧機器8により消費される圧縮空気の消費量(流量)等に応じてモータ2の回転数Nを制御するものである。
この場合、モータ制御回路6は、まず圧力センサ5により検出したタンク4内の圧力Pを、例えば0.5秒程度の検出時間t毎に読込んで後述の記憶回路7に記憶し、その記憶内容を用いて、例えば3秒程度の時間間隔Tの間にタンク4内の圧力が変化(上昇または低下)する値を圧力変化ΔPとして演算する。
また、モータ制御回路6は、後述の如くモータ2の回転数Nと、タンク4内の圧力Pとを用いて判定値(低速運転用の判定値S、高速運転用の判定値S及び停止状態用の判定値Sのうちの何れか)を演算する。そして、演算した判定値と圧力変化ΔPとの大小関係を比較、判定することにより、この判定結果に応じてモータ2の回転数Nを低速運転(低回転数N)と、高速運転(高回転数N)との間で切換える。
ここで、判定値S,S,Sとは、後述する数1ないし数3の式に示す如く、モータ2の運転状態を切換えるか否かの判定基準となる圧縮空気の消費量(後述の基準消費量K,K,K)を、圧力変化に換算した値である。従って、圧力変化ΔPと判定値S,S,Sとを比較する処理は、タンク4内の圧縮空気が基準消費量K,K,Kよりも多く消費されているか否かを判定する処理に相当している。
そして、モータ制御回路6は、例えばモータ2を低速運転した状態で、タンク4内の上昇方向の圧力変化ΔP(圧力が短時間で上昇するほど値が大きくなる圧力上昇ΔP)が低速運転用の判定値S以上であると判定したときに、図3に示す如く、モータ2を低回転数Nに保持する。即ち、この場合には、後述する図8中の区間a2に示す如く、後述する低速運転時の基準消費量K(例えば、20リットル/分程度)よりも圧縮空気の消費量が少量であり、タンク4内の圧力は、モータ2を低速運転していても適切な割合で上昇しているので、圧縮機を低速で効率よく運転できるものである。
また、タンク4内の圧力変化ΔPが判定値Sよりも小さくなったときには、例えば図8中の区間a3に示す如く、圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも増大し、低速運転ではタンク4内の圧力が速やかに上昇しない状態であると判定し、図3に示すように、モータ2を高回転数Nに切換える。
一方、モータ2を高速運転した状態で、タンク4内の上昇方向の圧力変化ΔPが高速運転用の判定値Sよりも小さいときには、図8中の区間a4に示す如く、後述する高速運転用の基準消費量K(例えば、10リットル/分程度)よりも圧縮空気の消費量が多いために圧力の上昇割合が緩やかである状態と判断し、モータ2を高回転数Nに保持する。また、圧力変化ΔPが判定値S以上となったときには、区間a5に示すように、圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも少なくなったので、低速運転でも十分な圧力を維持できると判定し、モータ2を低回転数Nに切換える構成としている。
さらに、モータ制御回路6は、モータ2を停止した状態において、タンク4内の圧力が低下することにより、低下方向の圧力変化ΔP(圧力が短時間で低下するほど値が大きくなる圧力低下ΔP)が停止状態用の判定値S以上となったときには、図9に示す如く、停止状態用の基準消費量K以上となる多量の圧縮空気が消費されていると判定し、モータ2を停止状態から復帰させると共に、これを高回転数Nで運転する構成としている。この場合、低下方向の圧力変化ΔPが判定値Sよりも小さいときには、図10に示す如く、タンク4内の圧力Pが下限値Pmin以下となるまで、モータ2が停止状態に保持される。
また、モータ制御回路6は、図6に示す如く、例えば0.5秒程度の検出時間t毎に圧力センサ5の検出信号を読込み、これを検出データDとして記憶回路7に記憶する。このとき、例えば新たな検出信号を読込む毎に、最新の検出データDと、時間間隔Tだけ前に記憶した検出データDとの差(例えばDn-1−Dn-7、Dn−Dn-6、Dn+1−Dn-5等)を圧力変化ΔPとして演算する。これにより、モータ制御回路6は、圧力変化ΔPの演算値を検出時間t毎に更新でき、タンク4内の実際の圧力が変化するときに、圧力変化ΔPの演算値の応答性を高めることができる。
この場合、圧力変化ΔPの計測区間となる時間間隔Tは、検出時間tの2倍以上(本実施の形態では6倍として例示)の長い時間として設定されている。これにより、モータ制御回路6は、例えば信号ノイズ等による個々の検出データDの誤差と比較して、圧力変化ΔPの演算値を大きな値とすることができ、演算値のS/N比を十分に確保することができる。これにより、タンク4内で実際に生じる圧力の変化に応じて圧力変化ΔPを精度よく演算することができる。
7はモータ制御回路6に設けられた例えばROM、RAM等の記憶回路で、該記憶回路7には、モータ制御のプログラムと、この制御で用いる上限値Pmax、下限値Pmin、復帰用設定値Pon,初期設定値Pstart等とが予め記憶されている。
この場合、タンク4内の圧力の上限を定める上限値Pmaxは、例えば3MPa程度の圧力に設定され、圧力の上限を定める下限値Pminは、例えば2.6MPa程度に設定されている。また、復帰用設定値Ponは、モータ2を停止状態から復帰させるときの上限値であり、例えば2.9MPa程度に設定されている。さらに、初期設定値Pstartは、電源投入時にタンク4内の圧力が十分な大きさであるか否かを判定する判定基準であり、例えば2.4MPa程度に設定されている。
また、記憶回路7には、低速運転用,高速運転用,停止状態用の判定値S,S,Sが予め記憶されている。これらの判定値について述べると、まず低速運転用の判定値Sは、図3中の特性線9に示す如く、モータ2が低回転数Nで運転されているときに、タンク4内の圧力Pに応じて設定され、モータ2を高回転数Nに切換えるか否かを判定するものである。この判定値Sは、後述する数8の式によって導かれ、例えば下記数1の式のように定められている。
Figure 0004584599
この式の右辺は、モータ2を低速運転することによってタンク4内に所定流量の圧縮空気が流入しつつ、この圧縮空気が一定の基準消費量Kをもって消費されるときに、タンク4内の圧力変化ΔPの大きさに対応している。この式から判るように、例えばモータ2の回転数Nを一定とすれば、基準消費量Kに対応する圧力変化ΔPの大きさは、タンク4内の圧力に応じて異なる値となる。
そして、例えば圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも増大したときには、タンク4内に流入する空気流量が消費量の増大分だけ実質的に減少するため、タンク4内の圧力変化ΔPは、前記数1の右辺、即ち判定値Sよりも小さくなる。また、圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも減少したときには、タンク4内に流入する空気流量が実質的に増えた状態となるため、圧力変化ΔPは判定値Sよりも大きくなる。
このように、前記数1の式の判定値Sと圧力変化ΔPとを比較することにより、低速運転時の圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも多いか否かを判定でき、空気消費量が基準消費量Kよりも多いときには、モータ2を低速運転から高速運転に切換えることができる。この低速運転時の基準消費量Kは、モータ2を高速運転しないとタンク4内の空気圧が不足するような流量値、例えば20リットル/分程度の比較的大きな流量値として設定されている。
一方、高速運転用の判定値Sは、図3中の特性線10に示す如く、モータ2が高回転数Nで運転されているときに、タンク4内の圧力Pに応じて設定され、モータ2を低回転数Nに切換えるか否かを判定するものである。そして、判定値Sは、後述する数10の式によって導かれ、例えば下記数2の式のように定められている。
Figure 0004584599
この式の右辺は、低速運転用の判定値Sの場合とほぼ同様に、モータ2を高速運転し、タンク4内の圧縮空気が一定の基準消費量Kをもって消費されているときに、圧力変化ΔPの大きさを表すものである。このため、前記数2の式の判定値Sと圧力変化ΔPとを比較することにより、高速運転時の圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも多いか否かを判定することができる。
そして、タンク4内の圧力変化ΔPが判定値S以上となったとき、即ち空気消費量が基準消費量K以下となったときには、モータ2を高速運転から低速運転に切換えることができる。この高速運転時の基準消費量Kは、モータ2を高速運転しなくてもタンク4内の空気圧が維持できるような流量値、例えば10リットル/分程度の比較的小さな流量値として設定されている。
さらに、停止状態用の判定値Sは、図5中の特性線11に示す如く、モータ2が停止しているときに、タンク4内の圧力Pに応じて設定され、モータ2を停止状態から復帰させて高回転数Nで運転するか否かを判定するものである。この判定値Sは、後述する数11の式によって導かれ、例えば下記数3の式のように定められている。
Figure 0004584599
次に、図4を参照しつつ、判定値S,S,Sを設定する前記数1ないし数3の導出方法について説明する。
まず、低速運転用の判定値Sについて述べると、例えばモータ2が低速運転に保持され、タンク4から流出する圧縮空気の流出量(消費量)が零である場合を考えてみる。この場合、圧縮部3からタンク4内に吐出される空気流量Q(リットル/分)は、タンク4内の圧力P(MPa)が高くなるほど減少するが、これらの関係は、例えば図4中の特性線12に示す如く、近似的に一次関数として表すことができる。この特性線12は、圧縮機1の仕様等に応じて異なる固有のものであり、これを数式化すると、下記数4の式のようになる。
Figure 0004584599
この運転条件で、タンク4内の圧縮空気が一定の流出量をもって外部に流出する状態を考えると、この状態は、前記数4の式の空気流量Qが流出量分だけ減少した状態(即ち、特性線12を流出量分だけ平行移動した状態)と等価的に扱うことができる。このため、例えば圧縮空気の流出量が20リットル/分程度の基準消費量Kとなった場合の特性線は、図4中に仮想線で示す特性線13のようになり、下記数5の式のように表すことができる。
Figure 0004584599
一方、タンク4内の圧力の変化ΔP′(kg・f/m/分)と、空気流量Q(リットル/分)と、タンク4の容量V(リットル)との間には、ΔP′=Q/Vとなる関係があるので、前記数5の式は、下記数6の式のように書換えることができる。
Figure 0004584599
また、モータ制御回路6により演算する時間間隔T(秒)間の圧力変化ΔP(MPa/秒)と、前記圧力の変化ΔP′(kg・f/m/分)との間には、単位系の差異等により、下記数7に示す関係がある。
Figure 0004584599
このため、前記数7の式に数6の式を代入することにより、下記数8の式を得ることができる。
Figure 0004584599
この数8の式は、モータ2が低速運転に保持され、圧縮空気が基準消費量Kで消費されているときの圧力変化ΔPの大きさを表している。従って、この式中の圧力変化ΔPを判定値Sに置換え、例えば時間間隔T=3(秒)、タンク容量V=9(リットル)を代入すれば、基準消費量Kに対応する判定値Sを前記数1の式として得ることができる。
このように、判定値Sは、圧縮部3から吐出される空気量と圧力Pとの関係を表す特性線12を用いて導出されており、圧力Pが高くなるほど吐出空気量が減少したとしても、その影響が補償されている。従って、圧縮機の低速運転時には、圧力Pの大きさに影響されることなく、圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも多いか否かを判定値Sによって常に安定的に判定することができる。
次に、高速運転用の判定値Sの導出方法について述べると、モータ2が高速運転状態で圧縮空気の消費量が零であるときに、空気流量Qと圧力Pとの関係は、例えば図4中に示す特性線14のようになり、下記数9の式として表される。
Figure 0004584599
この運転条件で、例えば圧縮空気の消費量が10リットル/分程度の基準消費量Kとなった場合の特性線は、低速運転の場合とほぼ同様に、図4中に仮想線で示す特性線15のようになり、下記数10の式のように表すことができる。
Figure 0004584599
この数10の式を前記数6ないし数8の式と同様の手順で変形することにより、前記数2の式を得ることができる。さらに、停止状態用の判定値Sについても、適切な大きさの基準消費量Kに対応する特性線(例えば、下記数11の式)を変形することにより、前記数3の式を導出することができる。
Figure 0004584599
本実施の形態による空気圧縮機1は上述の如き構成を有するもので、次に、図7を参照しつつ、モータ制御について説明する。
まず、圧縮機の電源を投入すると、ステップ1では、圧力センサ5により検出したタンク4内の圧力Pを検出時間t毎に読込み、これを記憶回路7に記憶する。この場合、図7中のステップ1,5,11,17,20,25に記載した圧力Pの読込・記憶処理は、例えばモータ制御の実行途中で検出時間t毎に繰返し実行される割込み処理等であり、これを複数箇所に図示したものである。
次に、ステップ2では、例えば圧力Pが2.4MPa程度の初期設定値Pstart以上であるか否かを判定し、「NO」と判定したときには、例えば図8中の区間a1に示す如く、電源投入後の初期状態におけるタンク4内の空気量が少ないので、ステップ3では、モータ2を高回転数NHで運転し、圧力Pを初期設定値Pstart以上の大きさまで速やかに上昇させる。そして、ステップ2で「YES」と判定したときには、タンク4内に十分な量の圧縮空気が貯えられたので、ステップ4に移り、モータ2の低速運転を行う。
この低速運転時には、まずステップ4でモータ2の回転数を低回転数Nに切換え、ある程度の吐出空気量でタンク4内の圧力を上昇させつつ、ステップ5で圧力Pを読込み、ステップ6では、圧力Pの上昇方向を正として時間間隔Tの間の圧力変化(圧力上昇)ΔPを演算する。そして、ステップ7では、圧力Pの読込値と、記憶回路7に記憶された特性データ(図3中の特性線9)とを用いて低速運転用の判定値Sを演算する。
次に、ステップ8では、圧力の上昇方向を正とする圧力変化ΔPが判定値S以上であるか否かを判定し、「YES」と判定したときには、図8中の区間a2に示す如く、圧縮空気の消費がないために、タンク4内の圧力Pが適切な割合で上昇している。そこで、ステップ9では、圧力Pが上限値Pmax以上となったか否かを判定し、「YES」と判定したときには、後述のステップ16で停止状態に移行する。また、ステップ9で「NO」と判定したときには、ステップ4に戻り、圧力Pが上限値Pmaxに達するまで低速運転を続行する。
一方、ステップ8で「NO」と判定したときには、例えば図8中の区間a3に示す如く、例えば釘打ち機等の空圧機器8が連続的に使用されることにより、低速運転用の基準消費量Kよりも多量の圧縮空気が消費され、圧力Pの上昇割合が緩やかになったので、ステップ10に移ってモータ2の高速運転を行う。これにより、区間a4に示す如く、タンク4内の圧力を円滑に上昇させることができる。
そして、この高速運転時には、まずステップ10でモータ2の回転数を高回転数Nに切換え、最大の吐出空気量でタンク4内の圧力を上昇させつつ、ステップ11で圧力Pを読込み、ステップ12では、圧力Pの上昇方向を正として時間間隔Tの間の圧力変化(圧力上昇)ΔPを演算する。そして、ステップ13では、圧力Pの読込値と、記憶回路7の特性データ(特性線10)とを用いて高速運転用の判定値Sを演算する。
次に、ステップ14では、圧力変化ΔPが判定値S以上であるか否かを判定する。そして、ステップ14で「YES」と判定したときには、例えば図8中の区間a5に示す如く、例えば空圧機器8の使用が断続的となることにより、空気消費量が高速運転用の基準消費量K以下となり、圧力Pの上昇割合が必要以上に大きくなっている。そこで、この場合には、区間a6に示す如く、ステップ4に戻って低速運転に移行し、低速運転で圧力Pが上限値Pmax以上となったときには、区間a7に示す如く、後述のステップ16で停止状態に移行する。
一方、ステップ14で「NO」と判定したときには、圧縮部3の吐出空気量が適切に設定され、圧力Pが適切な割合で上昇している。そこで、ステップ15では、圧力Pが上限値Pmax以上となったか否かを判定し、「YES」と判定したときには、ステップ16で停止状態に移行する。また、ステップ15で「NO」と判定したときには、圧力Pが上限値Pmaxに達するまで高速運転を続行する。
次に、ステップ16では、タンク4内の圧力Pが上限値Pmax以上となったので、モータ2の運転を停止させる。そして、この停止状態中には、ステップ17で圧力Pを読込み、ステップ18では、例えば圧力Pが2.9MPa程度の復帰用設定値Pon以下となったか否かを判定し、「NO」と判定したときには、例えば図9中の区間b1に示す如く、圧力Pが十分な大きさに維持されているので、ステップ17,18を繰返しつつ停止状態を保持する。
また、ステップ18で「YES」と判定したときには、ステップ19で圧力Pを読込み、ステップ20では、圧力Pの低下方向を正として時間間隔Tの間の圧力変化(圧力低下)ΔPを演算する。そして、ステップ21では、圧力Pの読込値と、記憶回路7の特性データ(特性線11)とを用いて停止状態用の判定値Sを演算する。
次に、ステップ22では、圧力変化ΔPが判定値S以上であるか否かを判定する。そして、ステップ22で「YES」と判定したときには、例えば図9中の区間b2に示す如く、空圧機器8が連続的に使用されることにより、空気消費量が停止状態用の基準消費量Kよりも多くなり、タンク4内の圧力Pが大きな割合で減少している。そこで、ステップ23では、区間b3に示す如く、モータ2を停止状態から復帰させ、高速で運転する。
そして、この高速運転時には、ステップ24で圧力Pを読込み、ステップ25で圧力Pが上限値Pmax以上となったか否かを判定し、「YES」と判定したときには、ステップ16で停止状態に戻る。また、ステップ25で「NO」と判定したときには、ステップ24,25を繰返しつつ高速運転を続行する。
このように、圧縮機が一旦停止状態となった後に、空圧機器8が多量の圧縮空気機を消費するときには、例えば図9中の区間b4に示す如く、高速運転と停止状態とを交互に繰返すことができ、タンク4内の圧力を上限値Pmaxと復帰用設定値Ponとの間に安定的に保持することができる。
一方、ステップ22で「NO」と判定したときには、空圧機器8による圧縮空気の消費量が少なく、例えば図10中の区間c1,c2に示す如く、停止状態から圧力Pが緩やかに減少している。そこで、ステップ26では、例えば圧力Pが2.6MPa程度の下限値Pmin以下となったか否かを判定する。
そして、ステップ26で「YES」と判定したときには、タンク4内の圧力が補充の必要な状態に達したので、図10中の区間c3に示す如く、モータ2の停止状態を解除し、ステップ4に戻って低速運転を行う。また、ステップ26で「NO」と判定したときには、ステップ19〜22,26を繰返して実行し、圧力Pが下限値Pmin以下となるまで停止状態を保持する。
このように、圧縮機が一旦停止状態となった後に、空圧機器8の空気消費量が比較的少ないときには、図10中の区間c2〜c4に示すように、モータ2を高速運転することなく、低速運転と停止状態とを交互に繰返すことができ、タンク4内の圧力を上限値Pmaxと下限値Pminとの間に効率よく保持することができる。
かくして、本実施の形態によれば、圧力センサ5により検出したタンク4内の圧力Pを用いて時間間隔Tの間の圧力変化ΔPを演算し、またモータ2の回転数Nとタンク4内の圧力Pとに応じて判定値S,S,Sを演算すると共に、圧力変化ΔPと判定値S,S,Sとの大小関係を判定し、その判定結果に応じてモータ2の回転数Nを低速側と高速側との間で切換える構成としている。
この場合、記憶回路7には、例えば一定の基準消費量K,K,Kに対応する圧力変化の大きさを、モータ2の回転数Nとタンク4内の圧力Pとに応じて変化する特性線9,10,11のデータとして予め記憶しておくことができる。従って、圧縮機1の運転時には、これらの特性線9,10,11と、モータ2の回転数Nと、タンク4内の圧力Pとに応じて、予め設定した基準消費量K,K,Kに対応する判定値S,S,Sを常に正確に演算でき、圧力Pが変化しても、判定値S,S,Sが受ける影響を安定的に補償することができる。
そして、圧力変化ΔPの大きさと判定値S,S,Sとを比較することにより、タンク4から実際に消費される圧縮空気の消費量が基準消費量K,K,Kよりも多いか否かを容易に判定することができる。これにより、例えば圧縮空気の消費量が少ないときには、モータ2の回転数を低回転数Nに切換えて圧縮機を効率よく運転でき、圧縮空気の消費量が多いときには、モータ2の回転数を高回転数Nに切換えてタンク4内に圧縮空気を十分に供給することができる。
このため、例えば釘打ち機等の空圧機器8を圧縮機によって作動させる場合には、これを連続的に使用するときだけモータ2を高速側に切換えて空圧機器8を円滑に作動させることができる。また、空圧機器8を断続的に使用するときには、モータ2を低速側に切換えて騒音、振動等を抑制することができる。
従って、モータ2の作動音を抑えつつ、圧縮空気の消費量に応じてモータ2の回転数Nを適切に制御でき、これによってタンク4内の圧力を安定的に維持できると共に、低騒音で運転効率が高い省エネルギ型の圧縮機1を実現することができる。また、圧縮空気が消費される流量を圧力変化ΔPによって検出することができ、流量計等を用いる必要がないから、その分だけ圧縮機をコンパクトに形成できると共に、コストダウンを図ることができる。
この場合、モータ2の回転数Nを低回転数Nに切換えた状態でタンク4内の圧力変化ΔPが低速運転用の判定値S以上であるときに低回転数Nを保持し、圧力変化ΔPが判定値Sよりも小さくなったときに高回転数Nに切換えるようにしたので、圧縮空気の消費量が基準消費量K以上であるときには、低回転数Nを保持しつつ、タンク4内の圧力を効率よく維持することができる。また、圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも多いときには、モータ2の回転数を高回転数Nに切換えることができ、圧縮部3からタンク4内に吐出される圧縮空気の流量を空気消費量に応じて適切に増やすことができる。
また、モータ2の回転数を高回転数Nに切換えた状態で圧力変化ΔPが高速運転用の判定値Sよりも小さいときに高回転数Nを保持し、圧力変化ΔPが判定値S以上となったときに低回転数Nに切換えるようにしたので、圧縮空気の消費量が基準消費量Kよりも多いときには、高回転数Nを保持することにより圧縮部3からタンク4内に多量の圧縮空気を吐出し続けることができる。また、圧縮空気の消費量が基準消費量K以下であるときには、低回転数Nに切換えて余分な高速運転を防ぐことができ、モータ2の消費電力を節約することができる。
また、モータ2の停止状態中には、タンク4内の圧力が低下して判定値S以上の圧力変化ΔPが生じたときに、モータ2を停止状態から復帰させて高回転数Nで運転するようにしたので、モータ2の停止状態中に多量の圧縮気体が消費されたときには、モータ2を速やかに停止状態から復帰させて高速で運転することができ、タンク4内の圧力が下限値Pminまで低下する前に、タンク4内に多量の圧縮空気を送込むことができる。これにより、タンク4内の圧縮空気が急速に消費されることによって空気圧が不足するのを確実に防止することができる。
なお、前記実施の形態では、図7中のステップ6,12,20が圧力変化演算手段の具体例を示し、ステップ7,13,21が判定値演算手段の具体例を示している。また、ステップ8,14,22が判定手段の具体例、ステップ4,10が回転数切換手段の具体例、ステップ23が運転復帰手段の具体例をそれぞれ示している。
また、実施の形態では、判定値演算手段として前記数1ないし数3の式を用いることにより、タンク4内の圧力P等に応じて判定値S,S,Sを演算する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば低速運転、高速運転及び停止状態からなる個々の運転状態毎に、前記数1ないし数3の式に相当する圧力と判定値との関係をマップデータとして記憶回路7内にそれぞれ記憶しておき、これらのマップデータにより判定値演算手段を構成してもよい。これにより、圧縮機の運転時には、モータ2の回転数Nとタンク4内の圧力Pとに応じて前記各マップデータの何れかを参照することにより、判定値を演算することができる。
また、実施の形態では、判定手段として圧力変化ΔPと判定値S,S,Sの大小関係を判定することにより、モータ2の回転数Nを低速と高速の何れかに設定する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば圧力変化ΔPと判定値S,S,Sとの値の組合わせに応じて個々の組合せ毎にモータ2の回転数Nを設定するマップデータを記憶回路7内に予め記憶しておき、このマップデータによって判定手段を構成してもよい。
さらに、前述した圧力Pと判定値S,S,Sとの関係を示すマップデータと、圧力変化ΔPと判定値S,S,Sとに応じて回転数Nを設定するマップデータとを組合せて一体化することにより、圧力Pと圧力変化ΔPとの値の組合わせに応じて個々の組合せ毎にモータ2の回転数Nを設定するマップデータを形成し、このマップデータによって判定値演算手段と判定手段とを構成してもよい。そして、この場合には、圧力Pが実質的な判定値として機能する。
一方、実施の形態では、低回転数N、高回転数N、基準消費量K,K、、タンク容量V、検出時間t、時間間隔T、上限値Pmax、下限値Pmin、復帰用設定値Pon、初期設定値Pstart等として、各種の具体的な数値を例に挙げて述べた。しかし、これらの数値は実施の形態で用いた一例に過ぎず、本発明はこれらの数値に限定されるものではないのは勿論である。
また、実施の形態では、圧力センサ5によりタンク4内の圧力を直接的に検出する構成とした。しかし、本発明の圧力検出部位はタンク4内に限るものではなく、タンク4内とほぼ同様の圧力が生じる任意の部位で圧力を検出すればよいものであり、例えばタンク4に接続された配管等の圧力を検出する構成としてもよい。
さらに、実施の形態では、空気圧縮機1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、空気以外の気体を圧縮する各種の圧縮機にも適用できるものである。
本発明の実施の形態による空気圧縮機を示す外観図である。 空気圧縮機の回路構成を示す構成図である。 低速運転用及び高速運転用の各判定値とタンク内の圧力との関係を示す特性線図である。 タンクに出入りする圧縮空気の流量とタンク内の圧力との関係を示す特性線図である。 停止状態用の判定値とタンク内の圧力との関係を示す特性線図である。 圧力センサの検出信号の読込みタイミングと圧力変化の演算タイミングとの関係を示す説明図である。 モータ制御を示す流れ図である。 圧縮機が初期状態から低速運転と高速運転とを行なう状態を示す特性線図である。 圧縮機が停止状態から高速運転に復帰する状態を示す特性線図である。 圧縮機が停止状態から低速運転に移行する状態を示す特性線図である。
符号の説明
1 空気圧縮機(圧縮機)
2 モータ
3 圧縮部
4 タンク
5 圧力センサ(圧力検出手段)
6 モータ制御回路(モータ制御手段)
7 記憶回路
8 空圧機器
N 回転数
低回転数
高回転数
P 圧力
t 検出時間
T 時間間隔
ΔP 圧力変化
,S,S 判定値
,K,K 基準消費量
Pmax 上限値
Pmin 下限値

Claims (6)

  1. モータと、該モータにより駆動されて圧縮気体を吐出する圧縮部と、該圧縮部から吐出される圧縮気体を貯えるタンクと、該タンク内の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出した圧力が低下して下限値以下となったときに前記モータを運転し前記圧力が上昇して上限値に達したときに前記モータを停止させるモータ制御手段とからなる圧縮機において、
    前記モータ制御手段は、
    前記圧力検出手段の検出結果を用いて前記タンク内の圧力が一定の時間に変化する圧力変化の値を演算する圧力変化演算手段と、
    前記タンク内の圧力に応じて異なり、前記タンク内の圧力の一次関数により決まる値であって、前記タンク内の前記圧縮気体の基準消費量に対応する圧力変化の値である圧力変化の判定値を演算する判定値演算手段と、
    該判定値演算手段により演算した前記判定値と前記圧力変化演算手段により演算した前記圧力変化との関係を判定する判定手段と、
    該判定手段の判定結果に応じて前記モータの回転数を低速側と高速側との間で切換える回転数切換手段とを備える構成としたことを特徴とする圧縮機。
  2. 前記判定値演算手段は、前記モータを低速で運転しているときに低速運転用の判定値を演算する構成とし、前記回転数切換手段は、前記モータを低速で運転した状態で前記タンク内の圧力変化が前記低速運転用の判定値よりも小さいときにのみ前記モータの回転数を低速から高速に切換える構成としてなる請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記判定値演算手段は、前記モータを高速で運転しているときに高速運転用の判定値を演算する構成とし、前記回転数切換手段は、前記モータを高速で運転した状態で前記タンク内の圧力変化が前記高速運転用の判定値以上となったときにのみ前記モータの回転数を高速から低速に切換える構成としてなる請求項1または2に記載の圧縮機。
  4. 前記判定値演算手段は、前記モータを停止しているときに停止状態用の判定値を演算する構成とし、前記モータ制御手段には、前記モータを停止した状態で前記タンク内の圧力変化が前記停止状態用の判定値以上となったときに前記モータを停止状態から運転状態に復帰させる運転復帰手段を設けてなる請求項1,2または3に記載の圧縮機。
  5. 前記判定値演算手段は前記モータの回転数と前記タンク内の圧力とを用いて前記判定値を演算する構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の圧縮機。
  6. 前記モータ制御手段は、前記圧力検出手段により検出される前記タンク内の圧力を一定の検出時間毎に検出データとして記憶し、前記圧力変化演算手段は、前記各検出データのうち前記検出時間の2倍以上の時間間隔をもって記憶された2個の検出データの差を前記圧力変化として演算し、当該圧力変化の演算値を前記検出時間毎に更新する構成としてなる請求項1,2,3,4または5に記載の圧縮機。
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