JP4506443B2 - 車両用シート装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両用シート装置に関し、特にリクライニング機構やオットマン機構等の快適装備を備えた車両用シート装置に関する。
従来、車両用シート装置には、乗員が車室内で快適に過ごせるように、様々な快適装備を設置することが知られている。
例えば、下記特許文献1のように、シートクッションの前端部を上方に変位させて所謂チルトアップ状態とするチルトアップ機構や、下記特許文献2のように、足のふくらはぎ等を載せるオットマンをシートクッションの前方に展開させるオットマン機構等をシート装置に設置することが知られている。
特開平7−186793号公報 特開2000−157367号公報
ところで、通常の車両においては、車室内に多くの乗員を着座させるため、車両前後方向に複数のシート装置を配置することが多い。このため、前部のシート装置(以下、前部シート)と後部のシート装置(以下、後部シート)のそれぞれに乗員が着座する場合がある。
この場合においても、乗員は前述の快適装備を使用して、車室内で快適に過ごせるように、シート装置を通常時と異なる形態にすることがあるが、このように、前部シートと後部シートに乗員が着座した状態で、シート装置の形態を変化させた場合には、車両の後面衝突(以下、後突)の際に、新たな問題が生じるおそれがある。
それは、図10(a)示すように、後部シート1Bの乗員Mが、車室C内で快適に過ごせるようにシートクッション11bの前端部をチルトアップ機構40で上方変位させて、乗員Mの足を通常時よりも上方に位置させた場合には、(b)に示すように、後突の際に、後突の衝撃によって後傾する前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bの乗員Mの足とが接触し、後部シート1Bの乗員Mが不快感を感じるという問題である。
すなわち、シート装置のシートバックは、後突の衝撃を受けた場合には、乗員への衝撃を緩和するため、ある程度、後方に弾性変形(後傾)をして衝撃を吸収するように設定されているが、このように、後突時、シートバックの傾斜角が一時的に大きくなると、後部シートのチルトアップによって上方に位置した後部シートの乗員の足と接触するという問題が生じるのである。
そこで、この発明は、所謂チルトアップ機構等の快適装備を備えた車両用シート装置において、後部シートのシートクッションの前端部を上方に位置させた場合における後突時の後部シート乗員の不快感をなくすことができる車両用シート装置を提供することを目的とする。
この発明の車両用シート装置は、車室内に設置し、車両の後面衝突時の衝撃によってシートバックが後傾する前部シートと、該前部シートの車両後方側に設置し、シートクッションの前端部を上下動させるシートクッション位置変更部を設けた後部シートとを備える車両用シート装置であって、車両の後面衝突を検出又は予知する後突判定手段と、該後突判定手段で後面衝突を検出又は予知した際に、前記後部シートのシートクッションの前端部が上方変位している時には、前記前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を、所定距離以上に離間する離間手段とを備えたものである。
上記構成によれば、後突判定手段で車両の後面衝突を検出又は予知して、その後面衝突を検出又は予知した際には、離間手段によって、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を所定距離以上に離間することになる。
このため、後突の衝撃でシートバックの後傾が生じても、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔は、少なくとも所定距離確保される。
なお、この所定距離とは、乗員の足、具体的には膝部分が、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間に存在できる程度に設定しておくのが望ましい。
また、後突判定手段は、より確実に所定距離を確保するために、後面衝突を予知するものの方が望ましい。
さらに、前述の前部シートと後部シートとは、車両の前後位置に連続して設置されたシートであれば、あらゆるシート装置を含むものであり、例えば、三列シートの車両の場合では、一列目と二列目、又は二列目と三列目であってもよい。
この発明の一実施態様においては、前記離間手段を、シートクッションの前端部が下方変位するよう前記シートクッション位置変更部を制御する制御手段で構成したものである。
上記構成によれば、制御手段によって、シートクッションの前端部を上下動させるシートクッション位置変更部、例えば、チルトアップ機構等をシートクッションの前端部が下方変位するように制御することにより、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を、後突時又は後突予知時に離間することになる。
よって、簡単且つスピーディに離間動作を行わせることができる。
この発明の一実施態様においては、前記離間手段を、後部シートのシートクッションの前端部を、シートクッションを支持するシートクッション支持部から脱落させるシートクッション脱落部で構成したものである。
上記構成によれば、シートクッション脱落部で、後部シートのシートクッションの前端部を、シートクッション支持部から脱落させることにより、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を、後突時又は後突予知に離間することになる。
よって、シートクッション支持部から脱落させるという簡単な構成で、離間手段を構成することができ、また、乗員の自重を利用して作動させるためスピーディに離間作動を行わせることができる。
この発明の一実施態様においては、前記離間手段を、前記前部シートを車両前方側に変位させる又は前記後部シートを車両後方側に変位させるスライド機構部で構成したものである。
上記構成によれば、スライド機構部で、前部シートを車両前方側に変位させる又は後部シートを車両後方側に変位させることにより、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を、後突時又は後突予知時に離間することになる。
よって、一般的な既存のシートスライド機構を利用して、離間手段を構成することができる。
この発明の一実施態様においては、前記後部シートのシートバックが所定角度以上後方に傾斜して、リクライニング状態となっている場合には、前記後部シートのシートクッションの前端部の上方変位を維持するシートクッション位置維持手段を設けたものである。
上記構成によれば、スライド機構部で前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を離間した際に、後部シートのシートバックが所定角度以上後方に傾斜して、リクライニング状態となっている場合には、シートクッション位置維持手段によって、後部シートのシートクッションの前端部の上方変位を維持することになる。
このため、シートバックが大きく後方に傾斜してリクライニング状態となっている場合に生じる、後突時の乗員の後方移動という現象が、シートクッションの前端部の上方変位が維持されることで、その乗員のふくらはぎ等がシートクッションの前端面に引っ掛かって抑制される。
よって、前述のスライド機構部で、後突又は後突予知の際に、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を、所定距離確保しつつも、シートクッション位置維持手段でシートクッションの前端部の上方変位を維持するため、後部シートの乗員の後方移動をも防止することができる。
この発明の車両用シート装置は、車室内に設置し、車両の後面衝突時の衝撃によってシートバックが後傾する前部シートと、該前部シートの車両後方側に設置し、シートクッションの前端部を上下動させるシートクッション位置変更部を設けた後部シートとを備える車両用シート装置であって、前記後部シートのシートクッション前端部の所定部位を、シートクッションの他の部位に比して弾性変形量を大きく設定したものである。
上記構成によれば、後部シートのシートクッション前端部の所定部位を、シートクッションの他の部位に比して弾性変形量を大きく設定したことで、後突時に前部シートのシートバックが後傾しても、乗員の足は、所定部位でシートクッション内に沈み込むことになる。
よって、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を離間しなくても、離間した場合と同様に、後部シートの乗員の足と前部シートのシートバックとの接触が緩和されることになり、乗員の不快感を緩和することができる。
なお、所定部位とは、一般的に乗員が足の膝を載せている部位をいい、例えば、シートクッションの前端部上面の略中央部分をいう。
第一の発明によれば、後突時の衝撃によって生じるシートバックの後傾によって近接する前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を、離間手段によって、所定距離以上に離間する。
このため、後突の際にシートバックが後傾しても、前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔は、少なくとも所定距離確保される。
また、第二の発明によれば、後部シートのシートクッション前端部の所定部位を、シートクッションの他の部位に比して弾性変形量を大きく設定したことで、後突時に前部シートのシートバックが後傾しても、乗員の足は、所定部位でシートクッション内に沈み込むことになる。
このため、後部シートの乗員の足と前部シートのシートバックとの接触が緩和される。
したがって、所謂チルトアップ機構等の快適装備を備えた車両用シート装置において、後部シートのシートクッションの前端部を上方に変位させた場合における後突時の後部シート乗員の不快感をなくすことができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は、第一の実施形態のシート装置のレイアウト構造を示した側面図である。
本実施形態のシート装置は、車室C内で、車両前方側に設置した前部シート1Aと車両後方側に設置した後部シート1Bとを備え、前後二列のシートレイアウト構造を採用している。
前部シート1Aと後部シート1Bは、共に、それぞれ乗員Mが前向きに着座しうるように、水平方向に延設するシートクッション11a,11bと、上下方向に立設するシートバック12a,12bとを備えている。また、後部シート1Bには、乗員Mが足のふくらはぎ等を載せるオットマン2を設けている。
また、前部シート1Aと後部シート1Bは、共に、車室フロアFからやや離間した高さを有するように、支持脚ブラケット18…で、その下部を支持している。
なお、いずれのシート1A,1Bも、車両前後方向にスライド移動するようにスライドレール15a,15bをその下部に設置している。もっとも、前部シート1Aは支持脚ブラケット18の上部にスライドレール15aを設置しているのに対し、後部シート1Bは支持脚ブラケット18の下部、すなわち車室フロアFにスライドレール15bを設置している。
これは、後部シート1Bの場合には、スライド量を多くして、車室空間を有効に利用したいという要求が高いが、スライドレールが車室フロアFの上方に突出してしまうと、その突出部分で、結局、車室空間を利用できなくなるため、車室フロアFに直接スライドレール15bを設置しているのである。
後部シート1Bについて、さらに詳細に説明する。図2は後部シート1Bの下部を説明する透過斜視図、図3は後部シート1Bの内部構造を説明する透過側面図、図4はその内部構造の作動状態を説明する透過側面図、図5は後部シート1Bのチルトアップ機構40の内部構造を主に示した平面図、図6は後部シート1Bのオットマン機構20の内部構造を主に示した平面図である。
この後部シート1Bは、シート座面をなす略四角形状のシートクッション11bと、シート背もたれをなすシートバック12bとを備え、前述のようにシートクッション11bの車両前方側にオットマン2を備えている。
シートクッション11bは、図5などに示すように、その内部に、両側部で車両前後方向に延びる二つのシートクッションフレーム31,31と、その前端と後端で車幅方向に延びて二つのシートクッションフレームを連結するクロスフレーム32,32とを設けている。このシートクッションフレーム31,31とクロスフレーム32,32とによって矩形形状のシートクッション11bの骨格を構成している。
このシートクッション11bの下方には、車幅方向両側で車両前後方向に延びる二本のベースフレーム16,16と、この二本のベースフレームを車幅方向に延びて連結するクロスメンバー17とで構成した下部フレーム13を設置している、この下部フレーム13は、二本のベースフレーム16,16の前端と後端にそれぞれ設けた四つの支持脚ブラケット18…によって、車室フロアF上に設置している。
また、この支持脚ブラケット18…は、その下部を車室フロアFに設置した車両前後方向に延びる二本のスライドレール15b,15bに対してスライド係合することで、車両前後方向にスライド移動可能となっている。このため、後部シート1Bを、車両前後方向にスライド移動させることができ、車室空間を有効に利用することができる。
なお、このスライドレール15b,15bは、図示しない係合機構で支持脚ブラケット18…を係止固定して、後部シート1Bの位置を固定するように構成している。
シートバック12bは、その下端をシートクッション11bの後端に、回動ヒンジ33を介してリクライニング自在に支持され、鉛直から後方に所定の傾斜角αをもって上下方向に立設している。
オットマン2は、PP(ポリプロピレン樹脂)製の長方形形状の平板部材で形成し、後述するオットマン機構20によって、その上端部を中心として、鉛直方向から水平方向にかけて、その傾斜角βを自由に変位しうるように構成している。
次に、シートクッション11a,11bの前端部を上下動させるチルトアップ機構40について説明する。
チルトアップ機構40は、前述のシートクッションフレーム31,31に対して複数の構成要素を組付けることで構成している。
このシートクッションフレーム31,31は、ベースフレーム16,16に対して前端部を前側リンク部材41を介して枢着し、後端部を後側リンク部材42を介して枢着することで、ベースフレーム16,16に、揺動自在に固定している。このシートクッションフレーム31,31の前端部をベースフレーム16,16に対して、上下動することで、シートクッション11bをチルトアップ(シートクッション11bの前端部を上方に変位)したり、チルトダウン(シートクッション11bの前端部を下方に変位)したりできるように構成している。
シートクッションフレーム31の側方外端部には、乗員によって操作される操作レバー43を設けている。この操作レバー43は車幅方向に延びる回動軸43aを介してチルト歯車44に連結している。このため、操作レバー43の操作力は、チルト歯車44を介してチルトアップ機構40内に伝達される。
このチルト歯車44は、その前方に配置した第一アイドル歯車45に噛合し、その第一アイドル歯車45は、さらにその前方に配置した第二アイドル歯車46に噛合する。そして、この第二アイドル歯車46は前側リンク部材41に形成したラック歯41aに噛合している。こうした一連の歯車の噛合を介して、チルト歯車44からの前側リンク部材41に操作力が伝達される。
なお、各歯車は、シートクッションフレーム31及びサポートフレーム34に車幅方向に延びる回動軸を介して両持ち支持されて、シートクッションフレーム31に強固に支持されている。
一方、操作力が伝達される前側リンク部材41は、その下部の枢着点41bをベースフレーム16に枢着し、中央のピン部41cをシートクッションフレーム31の車両前後方向に穿設した長穴31aに係合固定している。これにより、前側リンク部材41は、ラック歯41aで車両後方側に引き込まれる力を受けると、下部の枢着点41bを中心として上方に回動して、それと同時にシートクッション11bの前端部を、上方に移動させる。
こうして、チルトアップ機構40では、図4に示すように乗員が操作レバー43を引き上げることにより、チルト歯車44が時計回りに回動して、その後、第一アイドル歯車45と第二アイドル歯車46がそれぞれ反時計回り、時計回りと回動することで、チルト歯車44からの操作力が前側リンク部材41に車両後方側に引き込む力として伝達される。このため、シートクッションフレーム31の前端部が、図4に示すように上昇する。
また、前側リンク部材41は、スプリング部材等の付勢手段47によって下向きに付勢されるため、常時ラック歯41aを第二アイドル歯車46に噛合させておくことができる。このため、シートクッション11bの前端部の上下位置を安定させておくことができる。
さらに、チルト歯車44には、ラチェット機構48が係合し、チルト歯車44の位置(回動角)を保持するように構成している。このため、乗員が操作レバー43から手を離しても、シートクッション11bのチルトアップ位置が保持される。
このように、本実施形態のチルトアップ機構40では、操作レバー43による手動操作により、シートクッション11bをチルトアップ、チルトダウンできるように構成している。
さらに、このチルトアップ機構40では、後突時に強制的にシートクッション11bの前端部を、下方に変位させるチルトテンショナ装置49を設けている。
このチルトテンショナ装置49は、チルト歯車44の後方のシートクッションフレーム31に、車両前後方向に延びるように設置しており、そのワイヤの前端をチルト歯車44の回動軸43aの下方に係止固定している。
このため、チルトテンショナ装置49が作動(引込作動)すると、チルト歯車44が図4に示す反時計回りに回動して、シートクッション11bの前端部を強制的に下方変位(チルトダウン)させることになる。
なお、チルト歯車44の位置を保持するラチェット機構48は、図示しないが、所定の衝撃を感知した場合にチルト歯車44との係合を解除する解除構造を採用している。後突時に、チルト歯車44の位置の保持を解放するように構成した方が、チルトテンショナ装置49の作動を阻害しないからである。
また、シートクッション11bの前端部を後突時に強制的に下方変位させる構造は、このチルトテンショナ装置49以外にも、例えば、スプリング部材等を用いてチルト歯車44を強制的に回動させる構造や、チルトアップ機構40を電動モータ等で作動する場合には、その電動モータ等を用いてチルト歯車44を回動させる構造を採用することも考えられる。また、チルト歯車44を回動させる構成ではなく、前側リンク部材41を強制的に下方に回動させてシートクッション11bの前端部を下方変位させる構成を採用してもよい。
次に、ふくらはぎを載せるオットマン2を回動させるオットマン機構20について、説明する。
オットマン2は、前述のように、シートクッション11bの車両前方側に設置され、不使用時には、シートクッション11bの前端面に沿うように鉛直方向に折り畳まれている。このオットマン2の背面側には、略四角形の板状のベース体21を設けている。
このベース体21には、オットマン2から延びる二つのボス部24を係止する二条の長穴21aを穿設しており、この長穴21aにボス部24をスライド係合することで、オットマン2をスライド自在に支持している。
また、このベース体21は、その上端を車幅方向に回動軸を有するベース歯車22に固定している。このため、ベース体はベース歯車22の回動に応じて変位するようになっている。そして、このベース歯車22は、車幅方向に延びる円柱状歯車で構成し、シートクッション11b内の前端部上部に設置している。
このベース歯車22の後方側には、ベース歯車22に噛合するオットマン歯車23を設置している。このオットマン歯車23も、車幅方向に回動軸を有する円柱状歯車で構成している。こうして、オットマン歯車23の回動に応じて最終的にオットマン2が回動するように構成している。
このオットマン歯車23の両側部には、表面が平滑なプーリ部23aを形成している。このプーリ部23aは、オットマン2のボス部24を係止固定したワイヤ部材25を巻き取るために設定しており、このワイヤ部材25の他端も係止固定している。
このワイヤ部材25は、オットマン2を使用状態においてベース体21から車両前方側に大きく突出させるために設けている。
また、オットマン歯車23の回動軸には、車両後方側に延びるアーム部材26を介して振り子部材27を設けている。この振り子部材27は、金属製の円柱錘部材27aと吊り下げワイヤ27bとで構成し、後述のように、車両の後突を検出した際には、車両後方側に揺動するように構成している。
また、アーム部材26の側方には、ラチェット歯車28を設けており、その後方の板ばねラチェット歯29に噛合することで、オットマン歯車23の回動位置を保持するように構成している。
こうして、ラチェット歯車28と板ばねラチェット歯29とによりオットマン歯車23の回動位置を保持することで、オットマン2の傾斜角β(回動位置)を保持している。
このため、オットマン2の傾斜角βを変位させる場合には、ラチェット歯車28と板ばねラチェット歯29の保持力に抗してオットマン2を回動させる必要があり、本実施形態では、乗員がオットマン2を手動で回動することで、この保持力に抗してオットマン2の傾斜角βを変位させるように構成している。
もっとも、別途操作レバー43を設けて、オットマン2の傾斜角βを変位させるように構成してもよい。
また、この後部シート1Bは、シートバック12bの回動ヒンジ33部分に、具体的には図示しないが、周知のリクライニング機構50を設け、シートバック12bの傾斜角αを、乗員の操作によって、自由に変更できるように構成している。
また、このリクライニング機構50には、こうして変更したシートバック12bの傾斜角αを検出するリクライニングセンサ62を設けている。
次に、この後部シート1Bの後突時の作動システムについて、図7のシステムブロック図、図8の制御フローチャートにより説明する。
この実施形態のシステムブロックは、図7に示すように、後部シート1Bの後突時の作動を制御する制御手段としてのCPU(中央処理装置)60を備え、このCPU60に対して、入力手段として、後突の予知を行う後突センサ61と、シートバック12aの傾斜角αを検出するリクライニングセンサ62と、後部シート1Bに着座した乗員等の重量を検出する重量センサ63とを連結している。
なお、後突センサ61は、図示しない車両後部の後部バンパーに設置して、重量センサ63は、シートクッション11bの内部に設置している。
一方、出力手段としては、シートクッション11bの前端部を上下動させるチルトアップ機構40(チルトテンショナ装置49)をCPU60に連結している。
こうして構成されたシステムブロックは、図8に示す制御フローで制御される。
まず、S1で、前述の各入力手段の各種データをCPU60に読み込む。
次に、S2で所定重量以上かを判断する。所定重量以上でない場合(NO)、例えば、乗員が後部シート1Bに着座していない場合や、乳幼児が着座している場合には、制御を行うことが無駄となったり、安全性が害されるおそれがあるため、以下の制御を行わず、そのままリターンに移行する。
次に、S3で後突予知かを判断する。この予知は、後続車との車間距離をレーダーセンサ等で検出し、この距離をその変化度合とに応じて判断する。これにより、例えば、1〜3秒後に後突される可能性が高いと判断したときは、後突予知を判断する。後突予知を判断した場合(YES)には、後突前に予め以下の制御を行う。このように予め制御を行うことで、確実に乗員の不快感をなくすことができる。
もっとも、衝突予知を判断しなかった場合(NO)には、そのままリターンに移行し、次の制御にそなえる。
そして、衝突予知を判定した場合(YES)には、S4に移行してチルトダウン制御を行う。このチルトダウン制御は、チルトテンショナ装置49を作動させることにより行う。このチルトテンショナ装置49を作動することにより、チルト歯車44は、シートクッション11bの前端部を下方に変位させる方向に回動する。
このように制御することで、本実施形態では、後突予知時に、後部シート1Bのシートクッション11bの前端部を下方変位するように構成している。
また、本実施形態では、後突時に後部シート1Bのオットマン2が格納状態に変位するように構成している。
すなわち、図9に示すように、所定値以上の後突荷重を受けた場合には、振り子部材27が車両後方側に移動し、振り子部材27の吊り下げワイヤ27aが板ばねラチェット歯29を後方に変位させるため、板ばねラチェット歯とラチェット歯車28の噛合が解放される(一点鎖線)。これにより、オットマン歯車23は、回動角の保持が解除され、自重により回動して、オットマン2を使用状態の略水平方向から格納状態の鉛直方向に変位させるのである。
なお、このように板ばね部材で、オットマン歯車23の回動角の保持を行っているため、本実施形態では、衝突荷重に応じてその解放度合を変化させることになる。すなわち、大きな後突荷重を受けた場合には、板ばねラチェット歯29はほとんど後方に変位せず、格納状態までオットマン2を大きく変位させることになり、小さな後突荷重を受けた場合には、板ばねラチェット歯29は小さく後方に変位して、さほどオットマン2を変位させないようになる。
よって、本実施形態では、オットマン歯車23の保持を板ばね部材で行うことで、衝突度合に応じてオットマン2の変位量を変化させることができる。
以上のように、本実施形態では、後突時及び後突予知時に、後部シート1Bのシートクッション11bをチルトダウンし、オットマン2を格納状態とすることで、後部シート1Bの乗員が、後突時に違和感を感じないようにしている。
すなわち、従来のシート装置の場合には、図10(a)に示すように、後部シート1Bの乗員Mが、チルトアップ機構40でシートクッション11bの前端部を上方変位させて、乗員Mの足を通常時よりも上方に位置させた場合には、(b)に示すように、後突の際に衝撃によって後傾する前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bの乗員Mの足が接触して、後部シート1Bの乗員Mが、後突時に不快感を感じるといった問題があった。
これに対して、本実施形態のシート装置の場合、図11(a)のように、チルトアップ機構40でシートクッション11bの前端部を上方変位させて、後部シート1Bの乗員Mの足を通常時よりも上方に位置させた場合でも、(b)に示すように、後突及び後突予知の際に後部シート1Bのシートクッション11bの前端部を下方変位(チルトダウン)するため、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔(L)を離間することができ、この間に、乗員Mの足が存在しうるような空間を確保できる。
このため、後突の際に生じた前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bの乗員Mの足との接触が無くなり、後部シート1Bの乗員Mの不快感を解消することができる。
なお、このときの間隔(L)の離間量は、大きければ大きい程接触の可能性がなくなるため、大きい方が望ましいが、最低限、乗員の足が存在できる程度に離間すればよい。
また、本実施形態では、既存のチルトアップ機構40によって、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bの前端部との間隔を離間するように構成している。
よって、チルトアップ機構40という既存の機構を有効に利用して、簡単且つスピーディに離間動作を行わせるという効果も奏することができる。
さらに、本実施形態では、後突時にオットマン2も格納状態に変位させている。このため、乗員Mの足のスネ部分についても、前部シート1Aのシートバック12aとの接触がなくなり、より確実に乗員Mの不快感を解消することができる。
なお、本実施態様では、後突時及び後突予知時のチルトアップ機構40の作動を電気的に行い、オットマン2機構の作動を機械的に行っているが、いずれの作動も電気又は機械に統一して行うように構成してもよい。
次に、図12、図13で第二の実施形態について説明する。この第二の実施形態は、後突の際に、シートクッション11bの前端部を支持する支持脚ブラケット118から、シートクッション11bを脱落させ、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔を離間するものである。なお、前述の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
この第二の実施形態のシート装置においても、図12(a)に示すようにチルトアップ機構40でシートクッション11bの前端部を上方変位させて、通常時よりも後部シート1Bの乗員Mの足を上方に位置させた場合でも、(b)に示すように、後突の際に、後部シート1Bのシートクッション11bの前端部を、支持脚ブラケット118から脱落させるため、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔(L)を離間することができ、この間に乗員Mの足が存在しうるような空間を確保することができる。
具体的な脱落構造は、図13の模式図に示すように、支持脚ブラケット118とベースフレーム116との結合をピン結合として、後突時に、このピン結合を解除することにより、ベースフレーム116を支持脚ブラケット118から脱落させる構成としている。
すなわち、ベースフレーム116側に設けたピン117を、支持脚ブラケット118に設けた係合溝119に係止し、このピン117の係止状態を係止方向(車両前方側)に付勢された係止カム120で係止固定することで、支持脚ブラケット118とベースフレーム116をピン結合しているが、この係止カム120は、その後方に位置する揺動オモリ121に連結されているため、後突時に、この揺動オモリ121がスプリング122の付勢力に抗して車両後方側に揺動すると(一点鎖線の状態)、係止カム120も後方に移行して、ピン117の係止状態を解除することになり、ピン117が支持脚ブラケット118の係合溝119から下方に脱落することになるのである。
このように、本実施形態でも、後突の際に、シートクッション11bの前端部を支持脚ブラケット118から脱落させることで、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔を確実に確保できるため、乗員Mの不快感を解消することができる。
特に、本実施形態では、支持脚ブラケット118からシートクッション11bを脱落させるという簡単な構成で、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔を離間することができる。また、乗員Mの自重を利用して作動させるためスピーディに離間作動を行わせることができる。
また、本実施形態では、揺動オモリ121を利用して後突の検出をしているため、作動の信頼性を高めることができ、また、後突センサも必要としないため生産コストも低減できるという効果も奏する。
なお、脱落構造については、この構造の限定されるものではなく、例えば、後突の衝撃によってベースフレーム16と支持脚ブラケット18との間で相対的な位置変化が生じた場合に、ベースフレーム16が支持脚ブラケット18から離脱するような構造を採用してもよいし、また、後突の衝撃で両者の結合部が破断するような構成を採用してもよい。
また、支持脚ブラケット18自体が変形又破損して、シートクッション11bの前端部を下方に変位させるものでもよい。
その他の、作用効果ついては、前述の実施形態と同様である。
次に、図14〜図16で第三の実施形態について説明する。この第三の実施形態は、後突及び後突予知の際に、前部シート1Aを車両前方側にスライド移動させて、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔を離間するものである。なお、前述の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態のシステムブロックは、図14に示すように、前述の図7と同様、制御手段としてのCPU(中央処理装置)60を備え、このCPU60に対して、後突センサ61と、リクライニングセンサ62と、重量センサ63を入力手段として連結している。
一方、出力手段としては、チルトアップ機構40(チルトテンショナ装置49)に加え、前部シート1Aを車両前方側にスライドするシートスライド機構(スライドテンショナ装置)130を、CPU60に連結している。
こうして構成されたシステムブロックは、図15に示す制御フローで制御される。
まず、S11で、前述の各入力手段の各種データをCPU60に読み込む。
次に、S12で所定重量以上かを判断する。所定重量以上でない場合(NO)、例えば、乗員Mが後部シート1Bに着座していない場合や、乳幼児が着座している場合には、制御を行うことが無駄となったり、安全性が害されるおそれがあるため、以下の制御を行わず、そのままリターンに移行する。
次に、S13で後突予知かを判断する。後突予知を判断した場合(YES)には、後突前に予め以下の制御を行う。このように予め制御を行うことで、確実に乗員Mの不快感をなくすことができる。
もっとも、衝突予知を判断しなかった場合(NO)には、そのままリターンに移行し、次の制御にそなえる。
そして、S13で衝突予知を判定した場合(YES)には、S14に移行して後部シート1Bのシートバック12bの傾斜角αが所定角度以上かを判断する。ここでの所定角度は約45度に設定するのが望ましい。この理由については後述する。
S14で、所定角度以上であると判断しなかった場合(NO)には、S15、S16に移行して、シートスライド制御とチルトダウン制御を行う。すなわち、前部シート1Aを車両前方側に強制的にスライド移動させると共に、後部シート1Bのシートクッション11bの前端部を下方に変位させるのである。
一方、S14で、所定角度以上であると判断した場合(YES)には、S17、S18に移行して、シートスライド制御を行いつつも、チルトアップをそのまま維持する。すなわち、前部シート1Aを車両前方側にスライド移動させるものの、後部シート1Bのシートクッション11bの前端部は上方位置を維持するのである。
このように、後部シート1Bのシートバック12bの傾斜角αが所定角度以上かを判断して、制御を変更しているのは、後突時における後部シート1Bの乗員Mの後方移動を防止するという別の目的のためである。
すなわち、シートバック12bが45度以上後方に傾斜している場合には、後部シート1Bの乗員Mの体勢がシート上で略水平状態となっており、この状態で後突荷重を受けると、乗員Mが後方移動しやすくなるといった現象がある。これを、シートクッション11bのチルトアップ状態を維持することにより、乗員Mの足のふくらはぎがシートクッション11bの前端面に引き付けられ、後突時にこのふくらはぎがシートクッション11bに引っ掛かり、乗員Mの後方移動を防ぐことができるのである。
もっとも、このようにチルトアップ状態を維持できるのは、前部シート1Aを車両前方側にスライド移動させて、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔を確実に離間しているために行えるのであり、スライド移動しない場合には、前述の実施形態の如く、シートクッション11a,11bの前端部を下方に変位させる方が望ましい。
このため、この実施形態においても、後部シート1Bのシートバック12bの傾斜角αが所定角度以上でない場合には、チルトダウン制御を行い、シートクッション11bの前端部を下方に変位させて、後部シート1Bの乗員Mの足と前部シート1Aのシートバック12aとの接触が完全に生じないようにしている。
図16に、この実施形態における後突時の挙動を示した側面模式図を示す。この実施形態においても、(a)に示すようにチルトアップ機構40でシートクッション11bの前端部を上方変位させて、通常時よりも後部シート1Bの乗員Mの足を上方に位置させた場合でも、(b)に示すように、後突の際に前部シート1Aをその下部に設けたスライドテンショナ装置130を作動して前部シート1Aを車両前方側にスライド移動させるため、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔(L)を離間することができ、この間に乗員Mの足が存在しうるような空間を確保することができる。なお、この車両前方側へのスライド移動は、前部シート1Aのスライドレール15aを利用して行っている。
また、後部シート1Bのシートクッション11bは、シートバック12bの傾斜角αが所定角度以上であるため、チルトアップを維持した状態としている。さらに、後部シート1Bのオットマン2は、前述の実施形態と同様に格納位置に変位している。
このように本実施形態でも、後突予知の際に、前部シート1Aを車両前方側にスライド移動させることで、後突時の前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔を確保できるため、乗員Mの不快感を解消することができる。
また、後部シート1Bのシートバック12bが大きく後方に傾斜してリクライニング状態となっている場合には、シートクッション11a,11bの前端部の上方変位(チルトアップ)が維持されるため、後突時に生じる後部シート1Bの乗員Mの後方移動も防止できる。
さらに、本実施形態では、スライドレール15aを利用して前部シート1Aをスライド移動しているため、一般的な既存の装備を利用して、前部シート1Aのシートバック12aと後部シート1Bのシートクッション11bとの間隔を確保することができる。
なお、本実施形態では、前部シート1Aをスライド移動するもので説明したが、車両後方に移動スペースがあれば、後部シート1Bを車両後方側にスライド移動させる構造を採用してもよい。この場合には、後部シート1Bに車両後方側にスライド移動させるスライドテンショナ装置等を設けることになる。
また、スライド移動の駆動源についても、チルトテンショナ装置130に限定されるものではなく、電動モータや、スプリング部材であってもよい。
その他の作用効果ついては、前述の実施形態と同様である。
次に、図17、図18で第四の実施形態について説明する。この第四の実施形態は、後部シート1Bのシートクッション211の前端部における所定部位を他の部位よりも変形しやすく構成して、後突の際に、乗員Mの足がその所定部位でシートクッション211内に沈み込むようにしたものである。なお、前述の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
この第四の実施形態においても、図17(a)に示すようにチルトアップ機構40でシートクッション211の前端部を上方変位させて、通常時よりも後部シート1Bの乗員Mの足を上方に位置させた場合でも、(b)に示すように、後突の際に後部シート1Bのシートクッション211の前端部に乗員Mの足が沈み込むため、前部シート1Aのシートバック12aが後傾しても、後部シート1Bのシートクッション211の前端部に乗員Mの足が存在しうるような空間を確保することができる。
具体的なシートクッション211の構造は、図18の透過斜視図に示すように、左右のシートクッションフレーム231,231を車幅方向に延びて連結するクロスフレーム232…のうち、前端部のクロスフレーム232に、車幅方向中央で下側に屈曲する変形部233を設けたものである。
このように、クロスフレーム232に変形部233を設けることにより、クッション体(図示せず)で覆われたシートクッション211の前端部のうち、変形部233に対応する中央部位234(ハッチング領域)のみが他の部位に比して大きく変形することになる。
このため、後部シート1Bの乗員Mの足がこの変形部233に対応する中央部位234にあれば、後突時、前部シート1Aのシートバック12aが後突の衝撃で後傾したとしても、乗員Mの足は、シートクッション211内に沈み込むことになる。
よって、本実施形態によると、後突時の前部シート1Aのシートバック12aと乗員Mの足との接触が緩和されるため、乗員Mの不快感を緩和することができる。
特に、本実施形態では、前述の実施形態のように、後突時又は後突予知時にシートの形態を変化させる構造を必要としないため、生産コストを掛けることなく乗員Mの不快感を緩和することができる。
また、本実施形態によれば、後突後に後部シート1Bとして再度使用する場合においても、そのままの状態で使用できるため、メンテナンスコストも不要となる。
なお、この他に、後部シート1Bのシートクッション211前端部の所定部位を他の部位よりも変形しやすくすれば同様の効果が得られるため、例えば、前端部のクロスフレーム232に脆弱部を設けたり、またシートクッション211のクッション体を前端部の所定部位のみ柔軟な材質のもので構成したりすることが考えられる。
以上、複数の実施形態について説明したが、この発明はこれらの実施態様に限定されるものではない。前述の実施形態では、二列シートの車両で説明したが、三列シートの車両で実施してもよいし、それ以上の複数列シートの車両で実施してもよい。また、後突判定についても、後突検出、後突予知、いずれを判定してもよい。
以上、この発明の構成と、前述の実施形態との対応において、
この発明のシートクッション位置変更部は、実施形態のチルトアップ機構40に対応し、
以下同様に、
後突判定手段は、後突センサ61、揺動オモリ121に対応し、
離間手段は、CPU60、係止カム120、係合溝119、シートスライド機構130に対応し、
制御手段は、CPU60に対応し、
シートクッション脱落部は、係止カム120、係合溝119に対応し、
スライド機構部は、シートスライド機構130に対応し、
シートクッション位置維持手段は、CPU60に対応するも、
この発明は、あらゆる車両用シート装置に適用する実施形態を含むものである。
第一の実施形態におけるシート装置のレイアウト構造を示した側面図。 後部シートの下部を説明する透過斜視図。 後部シートの内部構造を説明する透過側面図。 内部構造の作動状態を説明する透過側面図。 後部シートのチルトアップ機構の内部構造を主に示した平面図。 後部シートのオットマン機構の内部構造を主に示した平面図。 第一の実施形態のシステムブロック図。 第一の実施形態の制御フローチャート。 オットマン機構の後突時の作動を説明する要部詳細平面図。 従来のシート装置における後突時の挙動を説明する模式図。 第一の実施形態における後突時の挙動を説明する模式図。 第二の実施形態における後突時の挙動を説明する模式図。 シートクッションの脱落構造を説明する模式図。 第三の実施形態のシステムブロック図。 第三の実施形態の制御フローチャート。 第三の実施形態における後突時の挙動を説明する模式図。 第四の実施形態における後突時の挙動を説明する模式図。 第四の実施形態のシートクッションの透過斜視図
符号の説明
1A…前部シート
1B…後部シート
11a,11b…シートクッション
12a,12b…シートバック
40…チルトアップ機構(シートクッション位置変更部)
50…リクライニング機構(リクライニング機構部)
61…後突センサ(後突判定手段)
60…CPU(離間手段)
119・・・係合溝(離間手段)
120・・・係止カム(離間手段)
121…揺動オモリ(後突判定手段)
130・・・シートスライド機構(離間手段)

Claims (6)

  1. 車室内に設置し、車両の後面衝突時の衝撃によってシートバックが後傾する前部シートと、該前部シートの車両後方側に設置し、シートクッションの前端部を上下動させるシートクッション位置変更部を設けた後部シートとを備える車両用シート装置であって、
    車両の後面衝突を検出又は予知する後突判定手段と、
    該後突判定手段で後面衝突を検出又は予知した際に、前記後部シートのシートクッションの前端部が上方変位している時には、前記前部シートのシートバックと後部シートのシートクッションの前端部との間隔を、所定距離以上に離間する離間手段とを備えた
    車両用シート装置。
  2. 前記離間手段を、シートクッションの前端部が下方変位するよう前記シートクッション位置変更部を制御する制御手段で構成した
    請求項1記載の車両用シート装置。
  3. 前記離間手段を、後部シートのシートクッションの前端部を、シートクッションを支持するシートクッション支持部から脱落させるシートクッション脱落部で構成した
    請求項1記載の車両用シート装置。
  4. 前記離間手段を、前記前部シートを車両前方側に変位させる又は前記後部シートを車両後方側に変位させるスライド機構部で構成した
    請求項1記載の車両用シート装置。
  5. 前記後部シートのシートバックが所定角度以上後方に傾斜して、リクライニング状態となっている場合には、前記後部シートのシートクッションの前端部の上方変位を維持するシートクッション位置維持手段を設けた
    請求項4記載の車両用シート装置。
  6. 車室内に設置し、車両の後面衝突時の衝撃によってシートバックが後傾する前部シートと、該前部シートの車両後方側に設置し、シートクッションの前端部を上下動させるシートクッション位置変更部を設けた後部シートとを備える車両用シート装置であって、
    前記後部シートのシートクッション前端部の所定部位を、シートクッションの他の部位に比して弾性変形量を大きく設定した
    車両用シート装置。
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