JP4441871B2 - 分散制御システム及びその制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の制御装置間においてデータをパルス列信号によりシリアル伝送しつつそれら各制御装置の制御対象を分散制御する分散制御システム及びその制御装置に関する。
従来、複数の制御装置を信号線にて相互接続してなる分散制御システムが様々な分野において利用されている。例えば車両には、エンジン制御装置や変速機制御装置等の間においてデータの授受を行いつつ、それら制御装置の各々によりエンジンや変速機等の制御対象を制御する分散制御システムが搭載されている。
こうした分散制御システムにおいて制御装置間の通信には、複数種類のデータをパルス列信号によりシリアル伝送する方法が広く用いられている。そして、かかる通信方法としては、データと、当該データの属性を表すヘッダデータとを交互に伝送する方法(特許文献1参照)や、二つのパルスのオンタイミング間とオフタイミング間とにそれぞれ別種類のデータを割り付けて伝送する方法(特許文献2参照)が公知である。
特公平7−71068号公報 特許第3389643号公報
しかし、特許文献1に開示の方法により一種類のデータDを伝送するときには、図20(A)の如く、当該データDの伝送とヘッダデータHの伝送とにそれぞれ一周期ずつ、即ち合計二周期(2t)分の時間が費やされることとなる。そのため、通信効率を向上するには限界があり、望ましくない。
一方、特許文献2に開示の方法では、図20(B)の如く、二種類のデータD1,D2の伝送に費やされる時間がそれぞれ一周期分に抑えられるので、特許文献1に開示の方法に比べて通信効率を向上することができる。しかし、本発明者が鋭意研究を行った結果、分散制御システムの安全性を確保すべく、制御対象の状態量を表すデータと、制御対象の異常を表すデータとをそれぞれデータD1,D2として伝送するようにした場合に、次の問題が生じることが判明した。その問題とは、制御対象の異常を表すデータD2は当該異常の発生時にのみ必要なデータであるため、制御対象の正常時においてデータD2は実質的に不要なダミーデータとなってしまうというものである。即ち制御対象の正常時には、一種類のデータD1を二周期分(2t)の時間にて伝送することと等価となり、通信効率の向上効果が殆ど得られなくなってしまうのである。
本発明の目的は、制御対象の異常時において安全性を確保すると共に、制御対象の正常時において通信効率を向上する分散制御システム及びその制御装置を提供することにある。
請求項1〜に記載の発明は、複数の制御装置間においてデータをパルス列信号によりシリアル伝送しつつそれら各制御装置の制御対象を分散制御する分散制御システムである。
そして、請求項1に記載の分散制御システムによると、送信側制御装置の制御対象に異常が発生した場合に、当該異常を表す異常データを、送信側制御装置の制御対象の状態量を表す状態量データと同一周期で当該状態量データと交互に送信側制御装置から受信側制御装置に伝送する。これにより、送信側制御装置の制御対象に生じた異常を受信側制御装置が認識することができるので、例えば異常に応じた制御を各制御装置により実施して安全性を確保することができる。さらに請求項1に記載の分散制御システムによると、送信側制御装置の制御対象が正常である場合に送信側制御装置から受信側制御装置に伝送するデータは、当該正常な制御対象の状態量を表す状態量データである。即ち、送信側制御装置の制御対象が正常である場合には、送信側制御装置から受信側制御装置に異常データが伝送されないので、一種類の状態量データの伝送に費やされる時間をパルス一周期分の時間に抑えることができる。したがって、通信効率が従来に比べて向上する。
尚、制御対象の状態量には、例えば制御対象の速度、温度、開度、角度、位置、回転数、荷重、圧力、流量等の物理量の他、オンオフ状態、位置状態等の状態を数値化したものが含まれる。
また、分散制御システムを構成する制御装置は、送信側制御装置としての機能のみを有するものであってもよいし、受信側制御装置としての機能のみを有するものであってもよいし、請求項2に記載の如く双方の機能を有するものであってもよい。
請求項に記載の分散制御システムによると、送信側制御装置の制御対象に異常が発生した場合に、異常データと状態量データとを交互に伝送するので、送信側制御装置及び受信側制御装置における信号処理を簡素化することが可能となる。こうした信号処理の簡素化は、信号処理速度を含めたトータルの通信速度の高速化に繋がるので、通信効率の向上に貢献することができる。
尚、請求項に記載の分散制御システムにおいて、異常データの伝送と状態量データの伝送との前後関係については、いずれのデータ伝送が前であってもよい。また、異常データと状態量データの伝送順序については、請求項に記載の順序以外であってもよく、例えば異常データの伝送前又は伝送後に複数の状態量データの伝送を実施してもよい。
ここで、パルス列信号のオンデューティ比又はオフデューティ比を注目デューティ比と定義する。
請求項に記載の分散制御システムによると、状態量データを伝送するときのパルス列信号の注目デューティ比と、異常データを伝送するときのパルス列信号の注目デューティ比とを相異させる。具体的には、予め定められた範囲で、かつ、重ならないように、両者を相異させる。これにより受信側制御装置では、受信データが状態量データ及び異常データのうちのいずれであるのかを正確に識別することができる。したがって、データ識別用の信号を送信側制御装置から受信側制御装置に伝送する必要性がなくなるので、信号線の数を低減することができる。
なお、分散制御システムを構成する制御装置は、送信側制御装置としての機能のみを有するものであってもよいし、受信側制御装置としての機能のみを有するものであってもよいし、請求項2に記載の如く双方の機能を有するものであってもよい。
請求項に記載の分散制御システムによると、状態量データを伝送するときのパルス列信号の注目デューティ比と、異常データを伝送するときのパルス列信号の注目デューティ比とについて、前者のレンジを後者のレンジよりも広く設定する。これにより、状態量データの分解能を高めることができるので、通信精度が向上する。
請求項に記載の発明は、分散制御システムにおいて用いられ、パルス列信号によってデータを受信側制御装置にシリアル送信しつつ制御対象を制御する制御装置である。そして、請求項に記載の制御装置によると、制御対象に異常が発生した場合に、当該異常を表す異常データを、制御対象の状態量を表す状態量データと同一周期で状態量データと交互に受信側制御装置に送信する。これにより請求項に記載の制御装置は、制御対象に生じた異常を受信側制御装置に認識させることができるので、例えば異常に応じた制御を分散制御システムの各制御装置により実施して安全性を確保することが可能となる。さらに請求項に記載の制御装置によると、制御対象が正常である場合に受信側制御装置に送信するデータは、制御対象の状態量を表す状態量データである。即ち請求項に記載の制御装置は、制御対象が正常である場合に異常データを受信側制御装置に送信しないので、一種類の状態量データの伝送に費やされる時間をパルス一周期分の時間に抑えることができる。したがって、通信効率が従来に比べて向上する。
また、状態量データと異常データとを交互に送信すること、注目デューティ比を異ならせること、から上記分散制御システムと同様の効果が奏される。
請求項に記載の発明は、分散制御システムにおいて用いられ、パルス列信号によって送信側制御装置からシリアル送信されたデータを受信しつつ制御対象を制御する制御装置である。そして、請求項に記載の制御装置によると、送信側制御装置の制御対象に異常が発生した場合に、当該異常を表す異常データを、送信側制御装置の制御対象の状態量を表す状態量データと同一周期で状態量データと交互に送信側制御装置から受信する。これにより請求項に記載の制御装置は、送信側制御装置の制御対象に生じた異常を認識することができるので、例えば異常に応じた制御を分散制御システムの各制御装置により実施して安全性を確保することが可能となる。さらに請求項に記載の制御装置によると、送信側制御装置の制御対象が正常である場合に、当該正常な制御対象の状態量を表す状態量データを送信側制御装置から受信する。即ち請求項に記載の制御装置は、送信側制御装置の制御対象が正常である場合に異常データを送信側制御装置から送信されないので、一種類の状態量データの伝送に費やされる時間をパルス一周期分の時間に抑えることができる。したがって、通信効率が従来に比べて向上する。
また、状態量データと異常データとを交互に送信すること、注目デューティ比を異ならせること、から上記分散制御システムと同様の効果が奏される。
尚、請求項4,5に記載の制御装置においては、請求項2,3に記載の発明に準ずる構成を採用するようにしてもよい。また、請求項4,5に記載の制御装置を同一の制御装置によって実現するようにしてもよい。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による分散制御システムを図2に示す。分散制御システム10は、信号線11を介して複数の制御装置20,30を相互接続してなる車両用電子制御システムである。各制御装置20,30は、CPU21,31、メモリ22,32及び入出力インタフェース23,33を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。
変速機制御装置20は、メモリ22に記憶されている制御プログラムをCPU21で実行することにより、有段式又は無段式自動変速機24の油圧制御回路を電子制御する。具体的に変速機制御装置20の入出力インタフェース23には、入出力軸用の回転数センサ、レンジセンサ、油圧センサ、油温センサ等の複数の変速機センサ26がそれぞれ信号線27を介して接続されている。変速機制御装置20は各変速機センサ26の出力信号を受けて、当該信号により伝送される各変速機センサ26の検出データを抽出する。
変速機制御装置20の入出力インタフェース23にはさらに、自動変速機24の油圧制御回路を構成する電磁弁等の複数の回路電装品28がそれぞれ信号線29を介して接続されている。変速機制御装置20は、各変速機センサ26の出力信号から抽出したデータに基づいて、各回路電装品28に出力する制御信号と、エンジン制御装置30に出力するデータ信号とを生成する。ここでデータ信号は、所定のデータを一パルスのオン時間Tonに変換してなるパルス列信号である。
エンジン制御装置30は、メモリ32に記憶されている制御プログラムをCPU31で実行することにより、内燃式、ハイブリッド式等のエンジン34を電子制御する。具体的にエンジン制御装置30の入出力インタフェース33には、変速機制御装置20の入出力インタフェース23が信号線11を介して接続されている。エンジン制御装置30は、変速機制御装置20の出力信号であるデータ信号を受けて、当該信号により伝送されるデータを抽出する。
エンジン制御装置30の入出力インタフェース33にはさらに、スロットル開度センサ、アクセル開度センサ、吸気量センサ、吸気圧センサ、水温センサ等の複数のエンジンセンサ36がそれぞれ信号線37を介して接続されている。エンジン制御装置30は各エンジンセンサ36の出力信号を受けて、当該信号により伝送される各エンジンセンサ36の検出データを抽出する。
またさらにエンジン制御装置30の入出力インタフェース33には、スロットル装置、インジェクタ、イグナイタ等の複数のエンジン電装品38がそれぞれ信号線39を介して接続されている。エンジン制御装置30は、変速機制御装置20及び各エンジンセンサ36の出力信号から抽出したデータに基づいて、各エンジン電装品38に出力する制御信号を生成する。
次に、変速機制御装置20におけるデータ信号生成フローについて、図3に従って説明する。
ステップS101では、自動変速機24における異常の発生有無を判定する。このとき自動変速機24の異常は、予め決められた一つ又は複数の部位を対象として、特定の一つ又は複数の変速機センサ26の検出データや、回路電装品28による制御信号の受信状況等に基づき判断される。尚、自動変速機24の異常部位を検知した場合に変速機制御装置20は、安全を確保するためのフェイルセーフ制御を本フローとは別のフローによって自動変速機24に対し実施する。
ステップS102では、自動変速機24の状態量を表す状態量データと、自動変速機24の異常を表す異常データとの中から、データ信号によりエンジン制御装置30に送信するデータを選択する。このとき、異常なしと判定したステップS101に続く場合には状態量データのみを選択し、異常ありと判定したステップS101に続く場合には状態量データ及び異常データの双方を選択する。ここで状態量データは、一状態量を表す一変速機センサ26の検出データであってもよいし、複数の変速機センサ26の検出データに基づいて割り出される一状態量、例えば変速によるトルクダウン量等を表すデータであってもよい。また一方、異常データは、異常の種類を表すデータ、具体的にはステップS101で異常ありと判定された部位を表すデータとされる。
ステップS103では、データ信号においてステップS102で選択されたデータを割り付けるオン時間Tonを設定する。このとき、状態量データのみを選択したステップS102に続く場合には、図1(A)の如く状態量データを割り付けるオン時間Ton1を、第一時間レンジTR1の範囲内に設定する。ここで第一時間レンジTR1は、例えば10ms〜75msの範囲に予め設定されており、またオン時間Ton1は、例えば状態量データである検出データの数値に対して図4の如き線形関係を有するように設定される。一方、状態量データ及び異常データの双方を選択したステップS102に続く場合には、図1(B)の如く状態量データを割り付けるオン時間Ton1を、第一時間レンジTR1の範囲内に設定すると共に、図1(B)の如く異常データを割り付けるオン時間Ton2を、第二時間レンジTR2の範囲内に設定する。ここで、第一時間レンジTR1及びオン時間Ton1については、状態量データのみを選択したステップS102に続く場合と同様である。また、第二時間レンジTR2は、第一時間レンジTR1と重ならないように、さらに望ましくは第一時間レンジTR1よりも狭くなるように、例えば80ms〜100msの範囲に予め設定されている。また、オン時間Ton2は、例えば図5の如く異常判定の対象部位が複数存在する場合、各部位A〜C毎に離散値をとるように設定される。
ステップS104では、ステップS102で選択されたデータが一つであるか否かを判定する。選択データが一つである、即ち状態量データのみを出力する正常時にはステップS105に移行し、選択データが一つでない、即ち状態量データ及び異常データを出力する異常時にはステップS106に移行する。
ステップS105では、CPU21の内部クロックを利用して、ステップS103で設定されたオン時間Ton1のパルスを所定の周期Tにて出力することにより、データ信号を生成する。そして、ステップS105の終了後には、ステップS101へと戻る。したがって、自動変速機24が正常であることによりステップS101〜S105が繰り返し実行されるときには、図1(A)の如く、一種類の状態量データが一周期T分の時間にてシリアル送信されることとなる。
一方、ステップS106では、CPU21の内部クロックを利用して、ステップS103で設定されたオン時間Ton1のパルスと、ステップS103で設定されたオン時間Ton2のパルスとをそれぞれ周期Tにてシリアル出力することにより、データ信号を生成する。このとき、図1(B)の如く前者のパルスを出力した後に後者のパルスを出力するようにしてもよいし、後者のパルスを出力した後に前者のパルスを出力するようにしてもよい。そして、このようなステップS106の終了後にも、ステップS105の場合と同様にステップS101へと戻る。したがって、自動変速機24に異常が発生したことによりステップS101〜S104,S106が繰り返し実行されるときには、例えば図1(B)の如く、状態量データと異常データとがそれぞれ一周期T分の時間にて交互にシリアル送信されることとなる。
次に、エンジン制御装置30におけるデータ信号からのデータ抽出フローについて、図6に従って説明する。
ステップS201では、変速機制御装置20から受けるデータ信号がオフ状態からオン状態に切り換わるオンタイミングを検出するまで待つ。
ステップS202では、CPU31の内部クロックを利用してデータ信号のオン時間Tonを検出する。
ステップS203では、ステップS202で検出されたオン時間Tonが第一時間レンジTR1内、第二時間レンジTR2内、第一及び第二時間レンジTR1,TR2外のいずれであるかを判定する。
ステップS203においてオン時間Tonが第一時間レンジTR1内の値、即ちTon1であると判定した場合にはステップS204に移行して、当該オン時間Ton1から状態量データを復原する。尚、エンジン制御装置30は、復原した状態量データに基づく制御を本フローとは別のフローによってエンジン34に対し実施する。
一方、ステップS203においてオン時間Tonが第二時間レンジTR2内の値、即ちTon2であると判定した場合にはステップS205に移行して、当該オン時間Ton2から異常データを復原する。このとき、例えば上記データ信号生成フローのステップS103で各異常対象部位A〜C毎にオン時間Ton2が設定される場合には、オン時間Ton2に生じ得る誤差を考慮しつつ異常データを復原することで、異常対象部位の正確な識別が可能となる。尚、エンジン制御装置30は、復原した異常データに基づくフェイルセーフ制御を本フローとは別のフローによってエンジン34に対し実施する。
また一方、ステップS203においてオン時間TonがレンジTR1,TR2外の値であると判定した場合にはステップS206に移行して、通信異常が発生したと判定する。尚、通信異常が発生したと判定された場合にエンジン制御装置30は、上記異常データの復原時とは異なるフェイルセーフ制御を本フローとは別のフローによってエンジン34に対し実施する。
以上説明した第一実施形態によると、自動変速機24に異常が発生した場合には、状態量データと異常データとが交互にエンジン制御装置30からエンジン制御装置30へと伝送される。そしてその結果、自動変速機24を制御対象としないエンジン制御装置30においても自動変速機24の異常が認識されてフェイルセーフ制御が実施されるので、高い安全性を確保することができる。また、状態量データ及び異常データの交互伝送は、制御装置20,30における信号処理の簡素化、ひいては信号処理速度を含めたトータルの通信速度の高速化をもたらす。しかも、自動変速機24が正常である場合には、状態量データのみが変速機制御装置20からエンジン制御装置30へと伝送されるので、一種類の状態量データの伝送に費やされる時間を一周期T分の時間に抑えることができる。したがって、第一実施形態によれば、異常時における通信速度の高速化と正常時におけるデータ伝送時間の抑制とによって通信効率を従来よりも向上することができる。
さらに第一実施形態によると、状態量データを伝送するときのデータ信号のオン時間Ton1と、異常データを伝送するときのデータ信号のオン時間Ton2とについて、前者の設定レンジTR1が後者の設定レンジTR2よりも広く設定される。これによりオン時間Ton1とオン時間Ton2とが相異させられ、その結果、エンジン制御装置30では、変速機制御装置20からの受信データが状態量データ及び異常データのうちのいずれであるのかを正確に識別可能となっている。したがって、制御装置20,30間においてデータ識別用の信号をデータ信号とは別に伝送する必要がなくなるので、信号線の数、ひいては製造コストを低減することができる。また、オン時間Ton1の設定レンジTR1がオン時間Ton2の設定レンジTR2よりも広く設定されることにより、オン時間Ton1に変換される状態量データの分解能が高められるので、通信精度を向上することができる。
(第二実施形態)
図7に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と実質的に同一の部分には同一の符号を付すことで説明を省略する。
第二実施形態の変速機制御装置20におけるデータ信号生成フローでは、第一実施形態のステップS101と同様にステップS301を実行する。
ステップS302では、異常なしと判定したステップS301に続く場合に所定の二種類の状態量データを選択し、また一方、異常ありと判定したステップS301に続く場合に当該二種類の状態量データと異常データとを選択する。
ステップS303では、二種類の状態量データを選択したステップS302に続く場合、図8(A)の如く各状態量データを割り付けるオン時間Ton11,on12を第一時間レンジTR1の範囲内に設定する。一方、二種類の状態量データと異常データとを選択したステップS102に続く場合のステップS303では、図8(B)の如く各状態量データを割り付けるオン時間Ton11,on12を、第一時間レンジTR1の範囲内に設定すると共に、図8(B)の如く異常データを割り付けるオン時間Ton2を、第二時間レンジTR2の範囲内に設定する。尚、いずれの場合においてもオン時間Ton11,on12については、例えば互いに異なるレンジの範囲内に設定することで、エンジン制御装置30側において二種類の状態量データの識別を可能にする。
ステップS304では、ステップS302で選択されたデータが二つであるか否かを判定する。選択データが二つである、即ち二種類の状態量データを出力する正常時にはステップS305に移行し、選択データが二つでない、即ち二種類の状態量データと異常データとを出力する異常時にはステップS306に移行する。
ステップS305では、ステップS303で設定されたオン時間Ton11,on12のパルスをそれぞれ周期Tにてシリアル出力することにより、データ信号を生成した後、ステップS301へと戻る。したがって、ステップS301〜S305が繰り返し実行されるときには、図8(A)の如く、二種類の状態量データがそれぞれ一周期T分の時間にてシリアル送信されることとなる。
一方、ステップS306では、ステップS303で設定されたオン時間Ton11,on12,Ton2のパルスをそれぞれ周期Tにてシリアル出力することにより、データ信号を生成した後、ステップS301へと戻る。ここでパルスの出力については、図8(B)の如くオン時間Ton11,on12のパルス出力を実施した後にオン時間Ton2のパルス出力を実施するようにしてもよいし、オン時間Ton2のパルス出力を実施した後にオン時間Ton11,on12のパルス出力を実施するようにしてもよいし、オン時間Ton11,on12の各パルス出力の間にオン時間Ton2のパルス出力を実施するようにしてもよい。したがって、このような第二実施形態においてステップS301〜S304,S306が繰り返し実行されるときには、例えば図8(B)の如く、二種類の状態量データ及び異常データがそれぞれ一周期T分の時間にてシリアル送信されることとなる。
以上説明した第二実施形態によると、自動変速機24の異常時には、第一実施形態と同様の原理によって高い安全性を確保することができる。しかも自動変速機24の正常時には、二種類の状態量データがそれぞれ一周期T分の時間にて変速機制御装置20からエンジン制御装置30へと伝送されるので、通信効率を従来よりも向上することができる。
さらに第二実施形態によると、状態量データを伝送するときのデータ信号のオン時間Ton11,Ton12と、異常データを伝送するときのデータ信号のオン時間Ton2とについて、前者の設定レンジTR1が後者の設定レンジTR2よりも広く設定される。したがって、第一実施形態と同様の原理によってコストの低減と通信精度の向上とを図ることもできる。
(第三実施形態)
図9に示すように、本発明の第三実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と実質的に同一の部分には同一の符号を付すことで説明を省略する。
エンジン制御装置100の入出力インタフェース101は、信号線11,102を介して変速機制御装置110の入出力インタフェース111に接続されている。エンジン制御装置100は、第一実施形態で説明したデータ抽出並びに信号生成に加え、信号線102を通じて変速機制御装置110に出力するデータ信号を生成する。ここで、エンジン制御装置100におけるデータ信号の生成フローは、第一実施形態で説明した変速機制御装置20におけるデータ信号生成フローに準じて実施される。但し、ステップS101に相当するステップでは、特定の一つ又は複数のエンジンセンサ36の検出データや、エンジン電装品38による制御信号の受信状況等に基づいて、エンジン34における異常の発生有無を判定する。また、ステップS102に相当するステップにおいて選択される状態量データは、一状態量を表す一エンジンセンサ36の検出データであってもよいし、複数のエンジンセンサ36の検出データに基づいて割り出される一状態量、例えば走行状態(登坂、降坂)等を表すデータであってもよい。
変速機制御装置110は、第一実施形態で説明したデータ抽出に加え、エンジン制御装置100からデータ信号により伝送されるデータを抽出すると共に、当該データと各変速機センサ26の検出データとに基づいて各回路電装品28への制御信号を生成する。ここで、変速機制御装置110におけるデータ信号からのデータ抽出フローは、第一実施形態で説明したエンジン制御装置30におけるデータ信号からのデータ抽出フローに準じて実施される。但し、ステップS204に相当するステップおいて状態量データが復原された場合に変速機制御装置110は、当該復原データに基づく制御を自動変速機24に対して実施する。また一方、ステップS205に相当するステップおいて異常データが復原された場合、並びにステップS206に相当するステップにおいて通信異常ありと判定された場合に変速機制御装置110は、所定のフェイルセーフ制御を自動変速機24に対して実施する。
以上説明した第三実施形態によると、エンジン34や自動変速機24に異常が発生した場合には、制御装置100,110間において状態量データと異常データとが交互に伝送される。そしてその結果、エンジン34を制御対象としない制御装置110と、自動変速機24を制御対象としない制御装置100とにおいて、それら非制御対象要素34,24の異常がそれぞれ認識されてフェイルセーフ制御が実施されるので、高い安全性を確保することができる。また、状態量データ及び異常データの交互伝送は、制御装置100,110における信号処理の簡素化、ひいては信号処理速度を含めたトータルの通信速度の高速化をもたらす。しかも、エンジン34や自動変速機24が正常である場合には、制御装置100,110間において状態量データのみが伝送されるので、一種類の状態量データの伝送に費やされる時間を一周期T分の時間に抑えることができる。したがって、第一実施形態によれば、異常時における通信速度の高速化と正常時におけるデータ伝送時間の抑制とによって通信効率を従来よりも向上することができる
さらに第三実施形態によると、第一実施形態と同様の原理によってコストの低減と通信精度の向上とを図ることもできる。
(第四実施形態)
図10に示すように、本発明の第四実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と実質的に同一の部分には同一の符号を付すことで説明を省略する。
第四実施形態の変速機制御装置20におけるデータ信号生成フローでは、第一実施形態のステップS101,S102と同様にステップS401,S402を実行する。
ステップS403では、データ信号においてステップS402で選択されたデータを割り付けるオンデューティ比Don、即ちここでは所定の周期Tに対するオン時間Tonの割合を設定する。このとき、状態量データのみを選択したステップS402に続く場合には、図11(A)の如く状態量データを割り付けるオンデューティ比Don1を、第一デューティ比レンジDR1の範囲内に設定する。ここで第一デューティ比レンジDR1は、例えば5%〜80%の範囲に予め設定されており、またオンデューティ比Don1は、例えば状態量データである検出データの数値に対して図12の如き線形関係を有するように設定される。一方、状態量データ及び異常データの双方を選択したステップS402に続く場合には、図11(B)の如く状態量データを割り付けるオンデューティ比Don1を、第一デューティ比レンジDR1の範囲内に設定すると共に、図11(B)の如く異常データを割り付けるオンデューティ比Don2を、第二デューティ比レンジDR2の範囲内に設定する。ここで、第一デューティ比レンジDR1及びオンデューティ比Don1については、状態量データのみを選択したステップS402に続く場合と同様である。また、第二デューティ比レンジDR2は、第一デューティ比レンジDR1と重ならないように、さらに望ましくは第一デューティ比レンジDR1よりも狭くなるように、例えば85%〜95%の範囲に予め設定されている。また、オンデューティ比Don2は、例えば図13の如く異常判定の対象部位が複数存在する場合、各部位A〜C毎に離散値をとるように設定される。
ステップS404では、第一実施形態のステップS104と同様の処理を実施することにより、ステップS402での選択データが一つである場合にはステップS405に、また当該選択データが一つでない場合にはステップS406に移行する。
ステップS405では、CPU21の内部クロックを利用して、ステップS403で設定されたオンデューティ比Don1のパルスを周期Tにて出力することにより、データ信号を生成する。そして、ステップS405の終了後には、ステップS401へと戻る。したがって、自動変速機24が正常であることによりステップS401〜S405が繰り返し実行されるときには、図11(A)の如く、一種類の状態量データが一周期T分の時間にてシリアル送信されることとなる。
一方、ステップS406では、CPU21の内部クロックを利用して、ステップS403で設定されたオンデューティ比Don1のパルスと、ステップS403で設定されたオンデューティ比Don2のパルスとをそれぞれ周期Tにてシリアル出力することにより、データ信号を生成する。このとき、図11(B)の如く前者のパルスを出力した後に後者のパルスを出力するようにしてもよいし、後者のパルスを出力した後に前者のパルスを出力するようにしてもよい。そして、このようなステップS406の終了後にも、ステップS405の場合と同様にステップS401へと戻る。したがって、自動変速機24に異常が発生したことによりステップS401〜S404,S406が繰り返し実行されるときには、例えば図11(B)の如く、状態量データと異常データとがそれぞれ一周期T分の時間にて交互にシリアル送信されることとなる。
さて、図14に示すように、第四実施形態のエンジン制御装置30におけるデータ信号からのデータ抽出フローでは、第一実施形態のステップS201と同様にステップS501を実行する。
ステップS502では、CPU31の内部クロックを利用してデータ信号のオンデューティ比Donを検出する。
ステップS503では、ステップS502で検出されたオンデューティ比Donが第一デューティ比レンジDR1内、第二デューティ比レンジDR2内、第一及び第二デューティ比レンジDR1,DR2外のいずれであるかを判定する。
ステップS503においてオンデューティ比Donが第一デューティ比レンジDR1内の値、即ちDon1であると判定した場合にはステップS504に移行して、当該オンデューティ比Don1から状態量データを復原する。尚、第一実施形態の場合と同様にエンジン制御装置30は、復原した状態量データに基づいてエンジン34を制御することとなる。
一方、ステップS503においてオンデューティ比Donが第二デューティ比レンジDR2内の値、即ちDon2であると判定した場合にはステップS505に移行して、当該オンデューティ比Don2から異常データを復原する。このとき、例えば上記データ信号生成フローのステップS403で各異常対象部位A〜C毎にオンデューティ比Don2が設定される場合には、オンデューティ比Don2に生じ得る誤差を考慮しつつ異常データを復原することで、異常対象部位の正確な識別が可能となる。尚、第一実施形態の場合と同様にエンジン制御装置30は、復原した異常データに基づくフェイルセーフ制御をエンジン34に対して実施することとなる。
また一方、ステップS503においてオンデューティ比DonがレンジDR1,DR2外の値であると判定した場合にはステップS506に移行して、通信異常が発生したと判定する。尚、第一実施形態の場合と同様にエンジン制御装置30は、上記異常データの復原時とは異なるフェイルセーフ制御をエンジン34に対して実施することとなる。
以上説明した第四実施形態によると、第一実施形態と同様の原理によって安全性の確保と通信効率の向上とを実現することができる。
さらに第四実施形態によると、状態量データを伝送するときのデータ信号のオンデューティ比Don1と、異常データを伝送するときのデータ信号のオンデューティ比Don2とについて、前者の設定レンジDR1が後者の設定レンジDR2よりも広く設定される。したがって、第一実施形態と同様の原理によってコストの低減と通信精度の向上とを図ることもできる。
しかも第四実施形態によると、データ信号のオンデューティ比Donにデータが変換されるので、データ信号のオン時間Tonにデータが変換される場合に比べて信号処理精度、ひいては通信精度が向上する。
(第五実施形態)
図15に示すように、本発明の第五実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と実質的に同一の部分には同一の符号を付すことで説明を省略する。
第五実施形態の変速機制御装置20におけるデータ信号生成フローでは、第一実施形態のステップS101,S102と同様にしてステップS601,S602を実行する。
ステップS603では、データ信号においてステップS102で選択されたデータを割り付けるパルス周期PT及びオンデューティ比Donを設定する。このとき、状態量データのみを選択したステップS602に続く場合には、図16(A)の如く状態量データを割り付けるパルス周期PT1及びオンデューティ比Don1を設定する。ここでパルス周期PT1は、例えば10ms程度に設定される。また、オンデューティ比Don1は、ここではパルス周期PT1に対するオン時間Ton1の割合であり、0%〜100%の範囲内に設定される。そして、例えばオンデューティ比Don1は、状態量データである検出データの数値に対して図17の如き線形関係を有するように設定される。一方、状態量データ及び異常データの双方を選択したステップS602に続く場合には、図16(B)の如く状態量データを割り付けるパルス周期PT1及びオンデューティ比Don1を設定すると共に、図16(B)の如く異常データを割り付けるパルス周期PT2及びオンデューティ比Don2を設定する。ここで、パルス周期PT1及びオンデューティ比Don1については、状態量データのみを選択したステップS602に続く場合と同様である。また、パルス周期PT2は、パルス周期PT1と重ならないように、さらに望ましくはパルス周期PT1よりも長くなるように、例えば50ms程度に設定される。また、オンデューティ比Don2は、ここではパルス周期PT2に対するオン時間Ton2の割合であって、0%〜100%の範囲内に設定される。そして、例えばオンデューティ比Don2は、図18の如く異常判定の対象部位が複数存在する場合、各部位A〜C及びそれらの組み合わせ毎に離散値をとるように設定される。
ステップS604では、第一実施形態のステップS604と同様の処理を実施することにより、ステップS602での選択データが一つである場合にはステップS605に、また当該選択データが一つでない場合にはステップS606に移行する。
ステップS605では、CPU21の内部クロックを利用して、ステップS603で設定された周期PT1及びオンデューティ比Don1にてパルスを出力することにより、データ信号を生成する。そして、ステップS605の終了後には、ステップS601へと戻る。したがって、自動変速機24が正常であることによりステップS601〜S605が繰り返し実行されるときには、図16(A)の如く、一種類の状態量データがパルス周期PT1分の時間にてシリアル送信されることとなる。
一方、ステップS606では、CPU21の内部クロックを利用して、ステップS603で設定された周期PT1及びオンデューティ比Don1のパルスと、同ステップS603で設定された周期PT2及びオンデューティ比Don2のパルスとをシリアル出力することにより、データ信号を生成する。このとき、図16(B)の如く前者のパルスを出力した後に後者のパルスを出力するようにしてもよいし、後者のパルスを出力した後に前者のパルスを出力するようにしてもよい。そして、このようなステップS606の終了後にも、ステップS605の場合と同様にステップS601へと戻る。したがって、自動変速機24に異常が発生したことによりステップS601〜S604,S606が繰り返し実行されるときには、例えば図16(B)の如く、状態量データと異常データとがそれぞれパルス周期PT1,PT2分の時間にて交互にシリアル送信されることとなる。
さて、図19に示すように、第五実施形態のエンジン制御装置30におけるデータ信号からのデータ抽出フローでは、第一実施形態のステップS201と同様にステップS701を実行する。
ステップS702では、CPU31の内部クロックを利用してデータ信号のパルス周期PT及びオンデューティ比Donを検出する。
ステップS703では、ステップS702で検出されたパルス周期PTが第一周期レンジPTR1内、第二周期レンジPTR2内、第一及び第二周期レンジPTR1,PTR2外のいずれであるかを判定する。ここで第一周期レンジPTR1は、パルス周期PT1に生じ得る誤差を考慮して予め設定されており、例えば上記データ信号生成フローのステップS603でパルス周期PT1が10ms程度に設定される場合には、8ms〜12msの範囲とされる。また、第二周期レンジPTR2は、パルス周期PT2に生じ得る誤差を考慮して予め設定されており、例えば上記データ信号生成フローのステップS603でパルス周期PT2が50ms程度に設定される場合には、48ms〜52msの範囲とされる。
ステップS703においてパルス周期PTが第一周期レンジPTR1内の値、即ちパルス周期PT1であると判定した場合にはステップS704に移行して、ステップS702で検出されたオンデューティ比Don1から状態量データを復原する。尚、第一実施形態の場合と同様にエンジン制御装置30は、復原した状態量データに基づいてエンジン34を制御することとなる。
一方、ステップS703においてパルス周期PTが第二周期レンジPTR2内の値、即ちパルス周期PT2であると判定した場合にはステップS705に移行して、ステップS702で検出されたオンデューティ比Don2から異常データを復原する。このとき、例えば上記データ信号生成フローのステップS603で各異常対象部位A〜C及びそれらの組み合わせ毎にオンデューティ比Don2が設定される場合には、オンデューティ比Don2に生じ得る誤差を考慮しつつ異常データを復原することで、異常対象部位の正確な識別が可能となる。尚、第一実施形態の場合と同様にエンジン制御装置30は、復原した異常データに基づくフェイルセーフ制御をエンジン34に対して実施することとなる。
また一方、ステップS703においてパルス周期PTがレンジPTR1,PTR2外の値であると判定した場合にはステップS706に移行して、通信異常が発生したと判定する。尚、第一実施形態の場合と同様にエンジン制御装置30は、上記異常データの復原時とは異なるフェイルセーフ制御をエンジン34に対して実施することとなる。
以上説明した第五実施形態によると、第一実施形態と同様の原理によって安全性の確保と通信効率の向上とを実現することができる。
さらに第五実施形態によると、状態量データを伝送するときのデータ信号のパルス周期PT1が、異常データを伝送するときのデータ信号のパルス周期PT2よりも短く設定される。これによりエンジン制御装置30では、変速機制御装置20からの受信データが状態量データ及び異常データのうちのいずれであるのかを正確に識別可能となっているので、第一実施形態と同様に信号線数、ひいてはコストを低減することができる。また、パルス周期PT1がパルス周期PT2よりも短く設定されることにより、自動変速機24の正常時には、データ信号のパルス周期PT1を可及的に短くして通信効率の向上効果を高めることができる。
またさらに第五実施形態によると、上述の如くデータ信号のパルス周期PTによってデータの種別が伝送されると共に、データ信号のオンデューティ比Donによってデータの詳細が伝送される。これにより、オンデューティ比Donのレンジが0%〜100%という最大範囲に設定可能となっているため、状態量データの分解能を高めることができると共に、例えば図18の如く、異常データとして伝送される異常の種類を増大することができるのである。
しかも第五実施形態によると、データ信号のオンデューティ比Donによってデータの詳細が伝送されることにより、データ信号のオン時間Tonによってデータが伝送される場合に比べて信号処理精度が向上する。
したがって、このような第五実施形態によれば、通信精度の向上を図ることができる。
ここまで本発明の複数の実施形態について説明してきたが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。
具体的に第一〜第五実施形態では、車両用の分散制御システムにおいて変速機制御装置とエンジン制御装置との間のデータ伝送に本発明を適用した例について説明したが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではない。例えば、車両用の分散制御システムにおいて変速機制御装置以外の制御装置、例えば吸気流制御装置等とエンジン制御装置との間のデータ伝送に本発明を適用してもよいし、車両用以外の分散制御システムにおける制御装置間のデータ伝送に本発明を適用してもよい。
また、第一〜第五実施形態では、CPUを有するマイクロコンピュータを主体として分散制御システムの各制御装置を構成しているが、そうしたマイクロコンピュータを持たない電気回路によって少なくとも一つの制御装置を構成するようにしてもよい。
さらに第一〜第三実施形態では、データ信号のオン時間にデータを変換しているが、データ信号のオフ時間にデータを変換するようにしてもよい。また、第四及び第五実施形態では、データ信号のオンデューティ比にデータを変換しているが、データ信号のオフデューティ比、即ち周期に対するオフ時間の割合にデータを変換するようにしてもよい。
またさらに第二実施形態では、正常時及び異常時に三種類以上の状態量データを伝送するようにしてもよい。また、第三〜第五実施形態では、第二実施形態に準じて二種類、又は三種類以上の状態量データを正常時及び異常時に伝送するようにしてもよい。
加えて第三実施形態では、変速機制御装置からエンジン制御装置へのデータ伝送を実施しないようにしてもよい。また、第三実施形態では、各制御装置間における双方向のデータ伝送を第四又は第五実施形態の方法によって実施するようにしてもよい。
第一実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による分散制御システムを示すブロック図である。 第一実施形態による分散制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 第一実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による分散制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 第二実施形態による分散制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 第二実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第三実施形態による分散制御システムを示すブロック図である。 第四実施形態による分散制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 第四実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第四実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第四実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第四実施形態による分散制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 第五実施形態による分散制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 第五実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第五実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第五実施形態による分散制御システムの作動を説明するための模式図である。 第五実施形態による分散制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 従来例の作動を説明するための模式図である。
符号の説明
10 分散制御システム、11,102 信号線、20 変速機制御装置(送信側制御装置)、24 自動変速機(制御対象)、26 変速機センサ、28 回路電装品、30 エンジン制御装置(受信側制御装置)、34 エンジン(制御対象)、36 エンジンセンサ、38 エンジン電装品、100 エンジン制御装置(送信側制御装置、受信側制御装置)、110 変速機制御装置(送信側制御装置、受信側制御装置)、T 周期、Ton,Ton1,Ton11,Ton12,Ton2 オン時間、TR1 第一時間レンジ、TR2 第二時間レンジ、Don,Don1,Don2 オンデューティ比、DR1 第一デューティ比レンジ、DR2 第二デューティ比レンジ、PT,PT1,PT2 パルス周期、PTR1 第一周期レンジ、PTR2 第二周期レンジ

Claims (5)

  1. 複数の制御装置間においてデータをパルス列信号によりシリアル伝送しつつそれら各制御装置の制御対象を分散制御する分散制御システムであって、
    送信側制御装置の制御対象が正常である場合に、当該正常な制御対象の状態量を表す状態量データを前記送信側制御装置から受信側制御装置に伝送し、
    前記送信側制御装置の制御対象に異常が発生した場合に、当該異常を表す異常データを、前記状態量データと同一周期で前記状態量データと交互に前記送信側制御装置から前記受信側制御装置に伝送し、
    前記パルス列信号のオンデューティ比又はオフデューティ比を注目デューティ比と定義すると、
    前記状態量データを伝送するときの前記注目デューティ比と前記異常データを伝送するときの前記注目デューティ比とを、予め定められた範囲で、かつ、重ならないように、相異させること
    を特徴とする分散制御システム。
  2. 前記送信側制御装置としての機能と前記受信側制御装置としての機能とを共に有する制御装置を少なくとも一つ備えることを特徴とする請求項1に記載の分散制御システム。
  3. 前記状態量データを伝送するときの前記注目デューティ比のレンジを、前記異常データを伝送するときの前記注目デューティ比のレンジよりも広く設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の分散制御システム。
  4. 分散制御システムにおいて用いられ、パルス列信号によってデータを受信側制御装置にシリアル送信しつつ制御対象を制御する制御装置であって、
    前記制御対象が正常である場合に、前記制御対象の状態量を表す状態量データを前記受信側制御装置に送信し、
    前記制御対象に異常が発生した場合に、当該異常を表す異常データを、前記状態量データと同一周期で前記状態量データと交互に前記受信側制御装置に送信し、
    前記パルス列信号のオンデューティ比又はオフデューティ比を注目デューティ比と定義すると、
    前記状態量データを伝送するときの前記注目デューティ比と前記異常データを伝送するときの前記注目デューティ比とを、予め定められた範囲で、かつ、重ならないように、相異させること
    を特徴とする分散制御システムの制御装置。
  5. 分散制御システムにおいて用いられ、パルス列信号によって送信側制御装置からシリアル送信されたデータを受信しつつ制御対象を制御する制御装置であって、
    前記送信側制御装置の制御対象が正常である場合に、当該正常な制御対象の状態量を表す状態量データを前記送信側制御装置から受信し、
    前記送信側制御装置の制御対象に異常が発生した場合に、当該異常を表す異常データを、前記状態量データと同一周期で前記状態量データと交互に前記送信側制御装置から受信し、
    前記パルス列信号のオンデューティ比又はオフデューティ比を注目デューティ比と定義すると、
    前記状態量データを伝送するときの前記注目デューティ比と前記異常データを伝送するときの前記注目デューティ比とを、予め定められた範囲で、かつ、重ならないように、相異させること
    を特徴とする分散制御システムの制御装置。
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