JP4435068B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源側とモータの正転用の第1端子側とに接続される第1スイッチング素子と、接地側と前記モータの前記第1端子側とに接続される第2スイッチング素子と、前記電源側と前記モータの逆転用の第2端子側とに接続される第3スイッチング素子と、前記接地側と前記モータの前記第2端子側とに接続される第4スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び、前記第4スイッチング素子の夫々に対してオフ指令を出力する回転停止用指令状態、前記第1スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子に対してオン指令を出力し、かつ、前記第2スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子に対してオフ指令を出力する正転駆動用指令状態、及び、前記第2スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力し、かつ、前記第1スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子に対してオフ指令を出力する逆転駆動用指令状態に切換え自在な制御手段とが設けられたモータ制御装置に関する。
上記モータ制御装置の従来例として、正転駆動用指令状態や逆転駆動用指令状態において、モータの第1端子又は第2端子が接地側に接続される異常(以下、地絡異常という。)や、モータの第1端子及び第2端子間が接続される異常(以下、端子間短絡異常という。)が発生した場合に、スイッチング素子の焼損を防止する保護手段を備えたものがある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
説明を加えると、制御手段が正転駆動用指令状態となっているとき、即ち、制御手段が、第1スイッチング素子に対してオン指令を指令して、それにより、第1スイッチング素子がオン状態になっているとき、モータは正転駆動状態となっている。この状態では、モータにおける第1端子及び第2端子の間には電源電圧に近い電圧が印加されており、第1スイッチング素子における電源側端子及びモータ側端子の間には、スイッチング素子のオン抵抗による僅かな電位差しか発生していない。
制御手段が正転駆動用指令状態であるときに、何らかの原因により、例えば、モータの第1端子に地絡異常が発生した場合には、第1スイッチング素子の一端が電源側に、他端が接地側に接続されることになり、第1スイッチング素子の両端子間の電位差は電源電圧に近い電圧となり、第1スイッチング素子に電源電圧に近い電圧が印加される状態(高電位差発生状態)となり、第1スイッチング素子に過電流が流れる。
また、制御手段が正転駆動用指令状態であるときに、何らかの原因により、例えば、モータの第1端子と第2端子の間が短絡して端子間短絡異常が発生した場合には、モータの第1端子に地絡異常が発生した場合と同様に、第1スイッチング素子の一端が電源側に、他端がオン状態の第4スイッチング素子を介して接地側に接続されることになり、第1スイッチング素子の電源側端子と第4スイッチング素子の接地側端子の両端の電位差は電源電圧に近い電圧となり、両素子のオン抵抗の大きさが略等しい場合には、第1スイッチング素子及び第4スイッチング素子のそれぞれに電源電圧の約半分の電圧が印加される状態(高電位差発生状態)となり、第1スイッチング素子及び第4スイッチング素子に過電流が流れる。
上記従来のモータ制御装置では、上述のような高電位差発生状態となった場合に高電位差発生状態を検出する電圧検出手段や電流検出手段を設けて、高電位差発生状態となってスイッチング素子に過電流が流れた場合に、マイコンで構成される制御手段が電圧検出手段や電流検出手段の検出情報に基づいて保護手段を作動させて、過電流を遮断するようになっている。
ちなみに、特許文献1のモータ制御装置は、保護手段としての保護回路4と、第1スイッチング素子における電源側端子の電位とモータ側端子の電位との電位差、及び、第3スイッチング素子における電源側端子の電位とモータ側端子の電位との電位差を電圧値として検出する電圧検出手段としての第1の電圧検出手段7及び第2の電圧検出手段8と、これらの電圧検出手段の検出した電圧値が正常か異常かを判断して保護回路4に対して制御信号を出力するマイコン6とが設けられており、地絡異常や端子間短絡異常が発生して高電位差発生状態となってスイッチング素子に過電流が流れた場合には、マイコン6が、電圧検出手段の検出する電圧が異常であると判断し、制御信号を出力して保護回路4を作動させ、スイッチング素子に流れる過電流を遮断するようになっている。
また、特許文献2のモータ制御装置は、保護手段としてのフェイルリレー16と、スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段としての第1電流検出回路15と、この第1電流検出回路15の検出した電流値が正常か異常かを判断してフェイルリレー16に対して制御信号を出力する制御装置5とが設けられており、地絡異常や端子間短絡異常が発生して高電位差発生状態となってスイッチング素子に過電流が流れた場合には、制御装置5が、第1電流検出回路15の検出する電流が異常であると判断し、制御信号を出力してフェイルリレー16を作動させ、スイッチング素子に流れる過電流を遮断するようになっている。
特開平11−341851号公報 特開平04−046867号公報
ところが、上記従来の構成であると、電圧検出手段や電流検出手段の検出情報に基づいて、制御手段が制御信号出力して、保護手段を作動させてスイッチング素子に流れる電流を止めるまでには、ハード回路の応答時間に加えて制御手段の処理時間に応じた相当の時間が必要であるため、制御手段の処理速度によっては、スイッチング素子の焼損を回避できない場合があるという不都合があった。
また、従来の構成であると、モータ制御装置に保護手段を別途設ける必要があり、その保護手段はスイッチング素子に流れる過電流を遮断できるように構成する必要があるため、モータ制御装置が複雑で大型なものとなってしまうという不都合があった。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、モータの地絡異常や端子間短絡異常が発生した場合におけるスイッチング素子の焼損を、簡素な構成で的確に回避することができるモータ制御装置を提供する点にある。
本発明のモータ制御装置の第1特徴は、
電源側とモータの正転用の第1端子側とに接続される第1スイッチング素子と、
接地側と前記モータの前記第1端子側とに接続される第2スイッチング素子と、
前記電源側と前記モータの逆転用の第2端子側とに接続される第3スイッチング素子と、
前記接地側と前記モータの前記第2端子側とに接続される第4スイッチング素子と、
前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び、前記第4スイッチング素子の夫々に対してオフ指令を出力する回転停止用指令状態、前記第1スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子に対してオン指令を出力し、かつ、前記第2スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子に対してオフ指令を出力する正転駆動用指令状態、及び、前記第2スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力し、かつ、前記第1スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子に対してオフ指令を出力する逆転駆動用指令状態に切換え自在な制御手段とが設けられたモータ制御装置において、
前記第1スイッチング素子における電源側端子の電位とモータ側端子の電位との電位差が所定電圧より大きい高電位差発生状態を検出する正転用電位差検出回路と、
前記第3スイッチング素子における電源側端子の電位とモータ側端子の電位との電位差が所定電圧より大きい高電位差発生状態を検出する逆転用電位差検出回路と、
前記制御手段が前記第1スイッチング素子に対してオン指令を出力している状態において、前記正転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出すると、前記第1スイッチング素子を強制的にオフ状態にする正転駆動用保護回路と、
前記制御手段が前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力している状態において、前記逆転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出すると、前記第3スイッチング素子を強制的にオフ状態にする逆転駆動用保護回路とが設けられ、
前記正転駆動用保護回路が、
前記制御手段が前記第1スイッチング素子に対してオン指令を出力している間は、前記正転用電位差検出回路の断続的な高電位差発生状態の検出に対して前記第1スイッチング素子の強制的なオフ状態を保持するラッチ状態となり、前記制御手段が前記第1スイッチング素子に対してオン指令を出力しなくなると、前記制御手段からの前記第1スイッチング素子に対するオフ指令によって前記第1スイッチング素子の強制的なオフ状態の保持を解除する非ラッチ状態となるように構成され、
前記逆転駆動用保護回路が、
前記制御手段が前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力している間は、前記逆転用電位差検出回路の断続的な高電位差発生状態の検出に対して前記第3スイッチング素子の強制的なオフ状態を保持するラッチ状態となり、前記制御手段が前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力しなくなると、前記制御手段からの前記第3スイッチング素子に対するオフ指令によって前記第3スイッチング素子の強制的なオフ状態の保持を解除する非ラッチ状態となるように構成されている点にある。
本発明の第1特徴によると、第1スイッチング素子における電源側端子の電位とモータ側端子の電位との電位差が所定電圧より大きい高電位差発生状態になると、正転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出し、これにより、正転駆動用保護回路が作動して第1スイッチング素子を強制的にオフ状態にするので、モータが正転駆動しているときに、モータの第1端子に地絡異常が発生した場合や、第1端子及び第2端子の間に端子間短絡異常が発生した場合には、正転用電位差検出回路及び正転駆動用保護回路の応答時間が経過すると、第1スイッチング素子がオフ状態となって、第1スイッチング素子に流れる過電流が遮断される。
同様に、モータが逆転駆動しているときに、モータの第2端子に地絡異常が発生した場合や、第1端子及び第2端子の間に端子間短絡異常が発生した場合には、逆転用電位差検出回路及び逆転駆動用保護回路の応答時間が経過すると、第3スイッチング素子がオフ状態となって、第3スイッチング素子に流れる過電流が遮断される。
つまり、第1スイッチング素子や第3スイッチング素子に過電流が流れる時間は、正転用電位差検出回路及び正転駆動用保護回路や逆転用電位差検出回路及び逆転駆動用保護回路といった電子回路の応答時間に応じた短い時間となるので、従来のように制御手段が実行するプログラムの処理時間の経過を待つことなく、第1スイッチング素子又は第3スイッチング素子に流れる過電流を即座に止めることができる。また、スイッチング素子をオフ状態にすることによりスイッチング素子に流れる過電流を遮断するので、過電流を遮断できるように構成された保護手段を別途設ける必要がない。
したがって、モータの地絡異常や端子間短絡異常が発生した場合におけるスイッチング素子の焼損を、簡素な構成で的確に回避することができるモータ制御装置を得るに至った。
制御手段が第1スイッチング素子に対してオン指令を出力している間、正転駆動用保護回路は第1スイッチング素子をオフ状態に保持するラッチ状態となるので、例えば、モータの端子において地絡異常や短絡異常が発生している状態で制御手段が回転停止用指令状態から正転駆動用指令状態に切換わると、正転駆動用保護回路は第1スイッチング素子を強制的にオフ状態にし、その状態を保持する。また、例えば、制御手段が正転駆動用指令状態であるときに、モータの端子において地絡異常や短絡異常が発生すると、正転駆動用保護回路は第1スイッチング素子を強制的にオフ状態にし、その状態を保持する。したがって、正転駆動用保護回路により第1スイッチング素子がオフ状態にされた後に、異常原因が断続的に解消するなどして地絡異常や短絡異常が断続的に回復するようなことがあっても、最初に発生した地絡異常や短絡異常に基づいて第1スイッチング素子はオフ状態に保持されるので第1スイッチング素子がオン状態となることがない。
そして、制御手段が第1スイッチング素子に対するオン指令を出力しなくなると、第1スイッチング素子のオフ状態の保持を解除する非ラッチ状態となるが、制御手段がオフ指令を出力するので第1スイッチング素子はオフ状態となったままである。つまり、最初に発生した地絡異常や短絡異常に基づいてオフ状態となった第1スイッチング素子は、制御手段が第1スイッチング素子に対するオン指令を出力しなくなる前後に亘ってオフ状態が継続する。
このように、本発明の第1特徴によると、制御手段が出力するオン指令によりオン状態となった第1スイッチング素子は、正転駆動用保護回路により一旦オフ状態にされると、ラッチ状態の正転駆動用保護回路の作動により、制御手段がオン指令を出力する間はオフ状態に保持され、制御手段がオン指令を出力しなくなると、正転駆動用保護回路は非ラッチ状態となるが、制御手段が出力するオフ指令に基づいて第1スイッチング素子は、そのままオフ状態となる。
第3スイッチング素子についても、上述した第1スイッチング素子のオン状態とオフ状態との変化と同様に、制御手段が出力するオン指令によりオン状態となった第3スイッチング素子は、逆転駆動用保護回路により一旦オフ状態にされると、ラッチ状態の逆転駆動用保護回路の作動により、制御手段がオン指令を出力する間はオフ状態に保持され、制御手段がオン指令を出力しなくなると、逆転駆動用保護回路は非ラッチ状態となるが、制御手段が出力するオフ指令に基づいて第3スイッチング素子は、そのままオフ状態となる。
このように、本発明の第1特徴によると、接触不良等が原因で地絡異常や短絡異常が断続的に回復するようなことがあっても、最初に発生した地絡異常や短絡異常に基づいて、第1スイッチング素子又は第3スイッチング素子がオフ状態に保持されるので第1スイッチング素子又は第3スイッチング素子がオン状態となることがない。したがって、接触不良等が原因で地絡異常や端子間短絡異常が断続的に発生しても、スイッチング素子に断続的に過電流が流れることを防止することができる。
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴において、
前記正転駆動用保護回路が、
前記制御手段が前記逆転駆動用指令状態から前記正転駆動用指令状態に切換わるのに伴って前記ラッチ状態となる時期を遅延させる正転化遅延回路を備えて構成され、
前記逆転駆動用保護回路が、
前記制御手段が前記正転駆動用指令状態から前記逆転駆動用指令状態に切換わるのに伴って前記ラッチ状態となる時期を遅延させる逆転化遅延回路を備えて構成されている点にある。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様の作用に加えて、以下のような作用を奏する。
制御手段が逆転駆動用指令状態から正転駆動用指令状態へ切換わる場合は、第1スイッチング素子がオン状態になる直前においては、正転用電位差検出回路は、モータの慣性による逆起電力により高電位差発生状態を検出している。そして、制御手段が出力するオン指令により第1スイッチング素子がオン状態となると、第1スイッチング素子の両端子間には高電位差は発生しなくなるため、正転用電位差検出回路は高電位差発生状態を検出しなくなる。
一方、正転駆動用保護回路は、制御手段が第1スイッチング素子にオン指令を出力している状態において、正転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出すると、第1スイッチング素子をオフ状態に保持するラッチ状態になるが、正転化遅延回路を備えているため、制御手段が第1スイッチング素子にオン指令を出力してから正転駆動用保護回路がラッチ状態になるまでの時間が長くなる。
したがって、正転駆動用保護回路がラッチ状態になるまでの間に、正転用電位差検出回路は、高電位差発生状態を検出しなくなるので、正転駆動用保護回路が第1スイッチング素子をオフ状態にしたままラッチ状態となることを回避できる。
同様に、制御手段が正転駆動用指令状態から逆転駆動用指令状態へ切換わる場合は、逆転駆動用保護回路がラッチ状態になるまでの間に、逆転用電位差検出回路は、高電位差発生状態を検出しなくなるので、逆転駆動用保護回路が第3スイッチング素子をオフ状態にしたままラッチ状態となることを回避できる。
このように、本発明の第2特徴によると、制御手段が逆転駆動用指令状態から正転駆動用指令状態へ切換わる場合や、正転駆動用指令状態から逆転駆動用指令状態へ切換わる場合に、正転駆動用保護回路及び逆転駆動用保護回路が、モータ端子の地絡異常や短絡異常が発生していないにもかかわらず動作してしまうことを防止して、モータの駆動方向の切換えを適切に行うことができる。
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴において、前記制御手段に、前記正転用電位差検出回路及び前記逆転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出しているか否かを示す検出信号が入力されるように構成されている点にある。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様の作用に加えて、以下のような作用を奏する。
制御手段に、正転用電位差検出回路及び逆転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出しているか否かを示す検出信号が入力されるので、制御手段は、入力された検出信号に基づいて、モータの端子の異常を検出することができる。
説明を加えると、制御手段が回転停止指令状態であって、第1〜第4のスイッチング素子が全てオフ状態であれば、モータの第1端子又は第2端子に地絡異常が生じると、正転用電位差検出回路は、高電位差発生状態を検出する。
また、制御手段が回転停止指令状態であって、第1〜第4のスイッチング素子が全てオフ状態であれば、モータMの第1端子又は第2端子に地絡異常が生じていれば、逆転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出する。
つまり、制御手段が回転停止指令状態であって、第1〜第4のスイッチング素子が全てオフ状態であれば、モータの第1端子に地絡異常が発生した場合でも、第2端子に地絡異常が発生した場合でも、正転用電位差検出回路、及び、逆転用電位差検出回路の双方が高電位差発生状態を検出する。したがって、制御手段は、回転停止用指令状態である場合における正転用電位差検出回路及び逆転用電位差検出回路の検出状態に基づいて、モータの第1端子又は第2端子の地絡異常を検出することができる。
このように、本発明の第3特徴によると、制御手段が、スイッチング素子を保護するための構成を利用して、モータを正転駆動又は逆転駆動させる前にモータの端子の地絡異常を事前に検出することができるので、コストの上昇を抑えつつ高機能なモータ制御装置を得るに至った。
以下、本発明のモータ制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。本モータ制御装置は、建設機械やコンバイン等の作業機械に搭載されるエンジンのスロットルバルブの電子制御等に使用されるモータを駆動するものであり、Hブリッジ回路によるモータ駆動制御方式を採用している。
図1に示すように、本モータ制御装置のHブリッジ回路1は、電源側に接続されるスイッチング素子としての第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3を、pチャンネルのMOS−FETで構成し、接地側に接続されるスイッチング素子としての第2スイッチSW2及び第4スイッチSW4をnチャンネルのMOS−FETで構成している。
電源側に接続されたハイサイド側のスイッチの接続状態を説明すると、図1に示すように、第1スイッチSW1のソース端子T1s及び第3スイッチSW3のソース端子T3sが、いずれも、電源2に接続された電源ラインEに接続され、第1スイッチSW1のドレイン端子T1dがモータMの第1端子Tm1に、また、第3スイッチSW3のドレイン端子T3dがモータMの第2端子Tm2に接続されている。
接地側に接続されたローサイド側のスイッチの接続状態を説明すると、図1に示すように、第2スイッチSW2のソース端子T2s及び第4スイッチSW4のソース端子T4sが、いずれも、接地されたグランドラインGに接続され、第2スイッチSW2のドレイン端子T2dがモータMの第1端子Tm1に、また、第4スイッチSW4のドレイン端子T4dがモータMの第2端子Tm2に、接続されている。
第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4のゲート端子T1g〜T4gは、制御手段としてのマイコン3に後述するドライバ回路D1〜D4を介して接続されており、マイコン3が出力するオン指令及びオフ指令により、各MOS−FETがオン状態とオフ状態とに切換えられるようになっている。
なお、マイコン3は、オン指令をハイレベルの信号にて出力し、オフ指令をローレベルの信号にて出力するアクティブハイで動作するが、pチャンネルのMOS−FETで構成されたハイサイド側のスイッチSW1及びSW3のゲート端子T1g及びT3gには、ハイサイドドライバ回路D1及びD3によりアクティブローの信号が入力される。
本モータ制御装置の正転側及び逆転側のハイサイドドライバ回路は、同一の構成となっており、具体的には、図3に示すように、エミッタ接地のpnp接合のバイポーラトランジスタTr1,Tr3等で構成されている。マイコン3が第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4にオン指令を出力したときの上記ドライバ回路の動作について以下に説明する。
例えば、マイコン3が第1スイッチSW1に対してハイレベル信号によるオン指令を出力すると、正転側のハイサイドドライバ回路D1のトランジスタTr1がオンして、第1スイッチSW1のゲート端子T1gをグランドラインGに接続された状態にするので、ゲート端子T1gと電源ラインEに接続されたソース端子T1sとの間にMOS−FETのゲートしきい電圧以上の電位差が生じるため、第1スイッチSW1がオン状態になる。
また、マイコン3が第3スイッチSW3に対してハイレベル信号によるオン指令を出力すると、逆転側のハイサイドドライバ回路D3のトランジスタTr3がオンして、第3スイッチSW3のゲート端子T3gをグランドラインGに接続された状態にするので、ゲート端子T3gと電源ラインEに接続されたソース端子T3sとの間にMOS−FETのゲートしきい電圧以上の電位差が生じるため、第3スイッチSW3がオン状態になる。
一方、マイコン3が第4スイッチSW4に対して出力するオン指令は、正転側のローサイドドライバ回路D4を作動させて、第4スイッチSW4のゲート端子T4gを電源ラインEに接続された状態に切換える。これにより、ソース端子T4sと電源ラインEに接続されたゲート端子T4gとの間にMOS−FETのゲートしきい電圧以上の電位差が生じるため、第4スイッチSW4がオン状態となる。
同様に、マイコン3が第2スイッチSW2に対して出力するオン指令は、逆転側のローサイドドライバ回路D2を作動させて、第2スイッチSW2のゲート端子T2gを電源ラインEに接続された状態に切換える。これにより、ソース端子T2sと電源ラインEに接続されたゲート端子T2gとの間にMOS−FETのゲートしきい電圧以上の電位差が生じるため、第2スイッチSW2はオン状態となる。
マイコン3は、上位のコントローラCが指令する正転駆動指令F、逆転駆動指令R、及び回転停止指令Nを検出すると、これらの指令に対応した指令状態となる。
つまり、マイコン3は、回転停止指令Nを検出すると、回転停止用指令状態Snとなって、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、及び、第4スイッチSW4の夫々に対してオフ指令を出力する。これにより、図2に示すように、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、及び、第4スイッチSW4の全てがオフ状態となるので、モータMの第1端子Tm1と第2端子Tm2との間には電圧が印加されず、モータMの回転駆動力は発生しない。
また、マイコン3は、正転駆動指令Fを検出すると、正転駆動用指令状態Sf2となって、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4に対してオン指令を出力し、かつ、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3に対してオフ指令を出力する。これにより、図2に示すように、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4がオン状態となり、かつ、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3がオフ状態となるので、モータMの第1端子Tm1がオン状態の第1スイッチSW1を介して電源ラインEに接続され、モータMの第2端子Tm2がオン状態の第4スイッチSW4を介してグランドラインGに接続される。したがって、モータMの第1端子Tm1と第2端子Tm2との間に電源電圧に近い電圧が印加され、モータが正転駆動する。
また、マイコン3は、逆転駆動指令Rを検出すると、逆転駆動用指令状態Sr2となって、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3に対してオン指令を出力し、かつ、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4に対してオフ指令を出力する。これにより、図2に示すように、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3がオン状態となり、かつ、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4がオフ状態となるので、モータMの第2端子Tm2がオン状態の第3スイッチSW3を介して電源ラインEに接続され、モータMの第1端子Tm1がオン状態の第2スイッチSW2を介してグランドラインGに接続される。したがって、モータMの第2端子Tm2と第1端子Tm1との間に電源電圧に近い電圧が印加され、モータが逆転駆動する。
なお、詳しい説明は避けるが、モータMの回転速度制御をPWM制御により行う場合、正転駆動状態であれば第4スイッチSW4のオン時間、オフ時間を制御しながらオンオフの切換えを行い、逆転駆動状態であれば第2スイッチSW2のオン時間、オフ時間を制御しながらオンオフの切換えを行うことになるので、正転駆動状態であれば正転駆動用指令状態Sf2と正転準備用指令状態Sf1とが繰返し現出することになり、逆転駆動状態であれば逆転駆動用指令状態Sr2と逆転準備用指令状態Sr1とが繰返し現出することになる。
一般に、Hブリッジ回路を備えたモータ制御装置においては、逆転駆動しているモータを正転駆動させるとき、或いは、正転駆動しているモータを逆転駆動させるときには、Hブリッジ回路のハイサイドスイッチとローサイドスイッチとに亘って貫通電流(本実施形態でいうと、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2の双方がオン状態となって、又は、第3スイッチSW3と第4スイッチSW4の双方がオン状態となって、電源側と接地側が2つのスイッチを介して短絡された場合に流れる電流)が流れないように、Hブリッジの全てのスイッチング素子がオフした状態を経るように、スイッチング素子のオン状態とオフ状態を切換えるようになっている。
本モータ制御装置のマイコン3は、正転駆動用指令状態Sf2から逆転駆動用指令状態Sr2に切換わる場合、及び、逆転駆動用指令状態Sr2から正転駆動用指令状態Sf2に切換わる場合には、夫々、図2の実線で示す矢印A及び点線で示す矢印Bに示す向きで指令状態が順次変化して、各スイッチSW1〜SW4のオンオフ状態を変化させる。
説明を加えると、マイコン3が、例えば、正転駆動状態のモータMを逆転駆動状態に切換える場合は、マイコン3は、正転駆動用指令状態Sf2から正転準備用指令状態Sf1を経て、一旦、回転停止用指令状態Snとなる。これにより、正転駆動用指令状態Sf2でオン状態であった第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4のうち、ローサイドスイッチである第4スイッチSW4が先にオフ状態に切換えられ、その後、ハイサイドスイッチである第1スイッチSW1がオフ状態に切換えられる。
そして、マイコン3は、回転停止用指令状態Snから逆転準備用指令状態Sr1を経て逆転駆動用指令状態Sr2となる。これにより、回転停止用指令状態Snでオフ状態であった第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3のうち、ハイサイドスイッチである第3スイッチSW3が先にオン状態に切換えられ、その後、ローサイドスイッチである第2スイッチSW2がオン状態に切換えられる。
なお、逆転駆動状態のモータMを正転駆動状態に切換える場合は、マイコン3は、上述した変化順序を逆の順序で、指令状態が逆転駆動用指令状態Sf2から正転駆動用指令状態Sf1に変化し、それに伴って、各スイッチSW1〜SW4のオンオフ状態が切換えられる。
本モータ制御装置のHブリッジ回路はスイッチSW1〜SW4の焼損やモータ3の異常動作を防止するためラッチ機能付きの正転駆動用保護回路4及び逆転駆動用保護回路5を備えている。
正転駆動用保護回路4は、マイコン3が第1スイッチSW1に対してオン指令を出力している状態において、正転用電位差検出回路としての正転側ソースドレイン間電圧監視回路6が高電位差発生状態を検出すると、pチャンネルMOS−FETで構成された第1スイッチSW1のゲート端子T1gの電位をハイレベルにプルアップされた状態に復帰させ、ゲート端子T1gの電位とソース端子T1sの電位との電位差をなくして、第1スイッチSW1を強制的にオフ状態にするものである。
正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は、第1スイッチSW1におけるソース端子T1sとドレイン端子T1dとの間に発生する電位差を監視する。第1スイッチSW1のオンオフ状態にかかわらず、ソース端子T1sとドレイン端子T1dとの間に所定電圧以上の電位差が発生する高電位差発生状態になると、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は、高電位差発生状態を検出する。
逆転駆動用保護回路5は、マイコン3が第3スイッチSW3に対してオン指令を出力している状態において、逆転用電位差検出回路としての逆転側ソースドレイン間電圧監視回路7が高電位差発生状態を検出すると、pチャンネルMOS−FETで構成された第3スイッチSW3のゲート端子T3gの電位をハイレベルにプルアップされた状態に復帰させ、ゲート端子T3gの電位とソース端子T3sの電位との電位差をなくして、第3スイッチSW3を強制的にオフ状態にするものである。
逆転側ソースドレイン間電圧監視回路7は、第3スイッチSW3におけるソース端子T3sとドレイン端子T3dとの間に発生する電位差を監視する。第3スイッチSW3のオンオフ状態にかかわらず、ソース端子T3sとドレイン端子T3dとの間に所定電圧以上の電位差が発生する高電位差発生状態になると、逆転側ソースドレイン間電圧監視回路7は、高電位差発生状態を検出する。
本モータ制御装置の正転駆動用保護回路4及び正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は図4に示すような構成となっている。逆転駆動用保護回路5及び逆転側ソースドレイン間電圧監視回路7は、正転駆動用保護回路4及び正転側ソースドレイン間電圧監視回路6と同様の構成となっており、Hブリッジにおける配置個所が異なるだけに過ぎないので、以下、代表として正転駆動用保護回路4及び正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の構成及び動作について説明する。
まず、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6について説明する。正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は、第1スイッチSW1のソース端子T1sとドレイン端子T1dとの両端に抵抗R1とR2を設けて、これらの抵抗の中間接続点にトランジスタTr2のベースを接続し、抵抗R1の電源ラインE、つまり、第1スイッチSW1のソース端子T1sにトランジスタTr2のエミッタを接続し、トランジスタTr2のコレクタは正転駆動用保護回路4に接続されている。
正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の動作について説明すると、例えば、第1スイッチSW1がオフ状態(マイコン3が回転停止指令状態Sn、逆転準備用指令状態Sr1、又は逆転駆動用指令状態Sr2の場合)であれば、モータMの第1端子Tm1に地絡異常が発生すると、直列接続された抵抗R1及び抵抗R2に電源電圧が印加されるので、トランジスタTr2のエミッタ・ベース間に抵抗R1における電圧降下分の電位差が発生し、トランジスタTr2のエミッタ・ベース間に順方向バイアスが発生する。したがって、トランジスタTr2がオンに変化する。
また、第1スイッチSW1がオフ状態であれば、モータMの第2端子Tm2に地絡異常が発生した場合も、モータMの抵抗値が抵抗R1,R2の抵抗値に比べて十分小さいことから、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は、上述した第1端子の地絡異常が発生した場合と同様の応答をして、トランジスタTr2がオンに変化する。
ちなみに、第1スイッチSW1がオフ状態のときは、マイコン3は、マイコン3が回転停止指令状態Sn、逆転準備用指令状態Sr1、又は逆転駆動用指令状態Sr2であるので、第4スイッチSW4はオンすることがないので、モータMの第1端子Tm1と第2端子Tm2とが短絡して端子間短絡異常が発生しても、トランジスタTr2はオンしない。なお、端子間短絡異常が発生した場合は、マイコン3が正転準備用指令状態Sf1を経て正転駆動用指令状態Sf2となって、第4スイッチSW4がオン状態となった時点で、抵抗R1及びR2の両端に電源電圧が印加され、トランジスタTr2がオンに変化する。
第1スイッチSW1がオン状態のときに、モータMの第1端子Tm1の地絡異常が発生した場合及び第1端子Tm1と第2端子Tm2との端子間短絡異常が発生した場合は、その時点で、抵抗R1及びR2の両端に電源電圧が印加され、トランジスタTr2がオンに変化する。
また、マイコン3が逆転駆動用指令状態Sr2であると、第2スイッチSW2がオン状態となるので、モータMの第1端子及び第2端子のいずれにも異常が発生していなくても、オフ状態の第1スイッチSW1のソースドレイン間には電源電圧が印加された状態となるため、抵抗R1及びR2の両端に電源電圧が印加され、トランジスタTr2はオンとなっている。
さらに、逆転駆動用指令状態Sr2から回転停止指令状態Snへ変化しても、逆転駆動状態での回転慣性モーメントによりモータMが逆起電力を発生していると、オフ状態の第1スイッチSW1のソースドレイン間にはある程度の電圧が印加された状態となっており、モータMの端子の地絡異常や短絡異常が発生していなくても、抵抗R1及びR2の両端にある程度の電圧が印加された状態となるため、トランジスタTr2がオンとなる場合がある。
モータMの端子に地絡異常や短絡異常が発生していないのもかかわらず正転側ソースドレイン間電圧監視回路6が高電位差発生状態を検出する上述した現象については、逆転駆動状態が継続する限り問題とはならないが、モータMの駆動状態を切換える際、具体的には、マイコン3が回転停止指令状態Snから正転準備用指令状態Sf1に切換わって第1スイッチSW1をオン状態にする際に正転駆動用保護回路4が誤動作するおそれがあるため問題となる。そこで、正転駆動用保護回路4には後述するように遅延用コンデンサ8を設けてある。
正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の抵抗R1及びR2の夫々の抵抗値は、第1スイッチSW1のソース端子T1sとドレイン端子T1dとの間に発生する電位差VsdがスイッチSW1のオン抵抗で発生する電位差に比べ異常に高い電圧(例えば、電源電圧の30%)以上となった場合には、トランジスタTr2がオンする値が選択されている。本実施形態では、電源電圧12[V]に対してR1=2k[Ω],R2=10k[Ω]としている。
このように、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は、第1スイッチSW1のソース端子T1sとドレイン端子T1dとの間に発生する電位差Vsdが、電源電圧並びに抵抗R1及びR2で設定される所定電圧以上になると、トランジスタTr2がオンして高電位差発生状態を検出する。これにより、正転駆動用保護回路4の入力端子Tinが電源ラインEに接続された状態となるので、以下に説明するように、正転駆動用保護回路4のトランジスタTr4及びTr5等が高電位差発生状態に基づく動作状態となる。
また、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6のトランジスタTr2のコレクタ端子はマイコン3にも接続されており、マイコン3は、トランジスタTr2がオンしてコレクタ端子の信号ラインがハイレベルである場合と、トランジスタTr2がオフしてコレクタ端子の信号ラインがハイレベルでない場合とを判別できるようになっている。つまり、本モータ制御装置のマイコン3は、正転用電位差検出回路6が高電位差発生状態を検出しているか否かを示す検出信号が入力されるように構成されている。これにより、マイコン3は、回転停止指令状態Snにおいて、端子の地絡が発生していないかを判別することができ、本モータ制御装置では、モータMを駆動させる前に、事前に端子部の地絡異常を検出することができる。
次に、正転駆動用保護回路4について説明する。正転駆動用保護回路4は、図4に示すように、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の監視情報をラッチ回路9にセットするトランジスタTr4と、監視情報を保持するラッチ回路9を構成するトランジスタTr5及びトランジスタTr6と、オンするとラッチ回路9をリセットするトランジスタTr7と、オンすると第1スイッチSW1を強制的にオフ状態にするトランジスタTr8等で構成されている。
正転駆動用保護回路4の動作を、第1端子又は第2端子に地絡異常が発生している場合(駆動前地絡発生時)の動作と、第1端子と第2端子との間の端子間短絡異常が発生している場合(駆動前短絡発生時)の動作と、正常状態において正転駆動が開始された後に地絡状態となった場合(駆動後地絡発生時)の動作と、正常状態において正転駆動が開始された後に短絡状態となった場合(駆動後短絡発生時)の動作と、正常時の動作とに分類して説明する。
なお、以下では、マイコン3が回転停止用指令状態Snから正転駆動用指令状態Sf2に変化する場面での正転駆動用保護回路4の動作の説明をするが、マイコン3が回転停止用指令状態Snから逆転駆動用指令状態Sr2に変化する場面での逆転駆動用保護回路5の動作についても同様の説明となる。
〔駆動前地絡発生時の動作〕
まず、モータMの第1端子Tm1に地絡異常が発生している場合について説明する。
マイコン3が、回転停止指令状態Snであるので、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4は図2に示すように、全てオフ状態である。
トランジスタTr7のベースは、正転側のハイサイドドライバ回路D1のトランジスタTr1がオフであるので、トランジスタTr1によるプルダウン作用を受けておらず、なおかつ、電源ラインE側に抵抗及びダイオード等を介して接続されているので、正転駆動用保護回路4のトランジスタTr7のベースエミッタ間に順バイアスが発生している。したがって、トランジスタTr7はオンしている。トランジスタTr7がオンしていることから、トランジスタTr6のベースがプルダウンされる。トランジスタTr6のエミッタは電源ラインEに接続されているため、トランジスタTr6のベースエミッタ間に順バイアスが発生している。したがって、トランジスタTr6はオンしている。トランジスタTr6がオンしていることから、トランジスタTr8のベースエミッタ間に順バイアスは発生していない。したがって、トランジスタTr8はオフしている。
また、モータMの第1端子Tm1が地絡しているので、上述の通り、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6のトランジスタTr2はオンしている。このためトランジスタTr4のベースエミッタ間に順バイアスが発生しているためエミッタ接地のトランジスタTr4はオンとなっている。したがって、トランジスタTr5のベースエミッタ間に順バイアスは発生していないため、エミッタ接地のトランジスタTr5はオフとなっている。
マイコン3が、正転準備用指令状態Sf1となると、正転側のハイサイドドライバ回路D1のトランジスタTr1がオンするので、第1スイッチSW1のゲート端子T1gがローレベルとなってオンするとともに、遅延用コンデンサ8の放電によりトランジスタTr7が所定の遅延時間Tdly経過後にオンからオフになる。トランジスタTr7がオフすると、トランジスタTr6のベースは、トランジスタTr7によるプルダウン作用を受けなくなり、かつ、トランジスタTr5がオフしているのでトランジスタTr5によるプルダウン作用も受けない状態となって、トランジスタTr6のベースエミッタ間に順バイアスは発生していない状態となる。したがって、トランジスタTr6はオフする。
トランジスタTr6のオフにより、トランジスタTr8のベースエミッタ間に順バイアスが発生し、トランジスタTr8がオンとなって、第1スイッチSW1のゲート端子T1gが、オンとなったトランジスタTr8を介して電源ラインEに接続された状態となる。したがって、第1スイッチSW1のゲート端子T1gの電位が、ソース端子T1sの電位と略同電位になるので、第1スイッチSW1はオフ状態となる。
次に、モータMの第2端子Tm2に地絡異常が発生している場合について説明する。
マイコン3が回転停止用指令状態Snである間は、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は、上述した第1端子Tm1に地絡異常が発生している場合と同様の状態となっている。
マイコン3が正転準備用指令状態Sf1となって、第1スイッチSW1がオンすると、モータMの第2端子Tm2が地絡しているので、電源ラインEとグランドラインGとの間に第1スイッチSW1とモータMが直列に接続された状態となる。第1スイッチSW1のオン抵抗がモータMの抵抗値より十分小さいため、第1スイッチSW1のソース端子T1sとドレイン端子T1dとの間に電圧は殆ど発生せず、トランジスタTr2のベースエミッタ間に順バイアスがなくなり、トランジスタTr2がオフし、トランジスタTr4もオフする。この時点でトランジスタTr6はオンであるから、トランジスタTr5のベースは、オンのトランジスタTr6によりプルアップされた状態が維持され、トランジスタTr5はオンしている。
その後、上述したようにトランジスタTr7がオンからオフになるので、トランジスタTr6のベースは、トランジスタTr7によるプルダウン作用を受けなくなるが、オンのトランジスタTr5によるプルダウン作用を受けているのでトランジスタTr6はオンを維持する。したがって、トランジスタTr8のベースエミッタ間に順バイアスは発生せず、オンしないので、第1スイッチM1はオフされない。
このように、モータMの第2端子Tm2に地絡異常が発生している場合に第1スイッチSW1がオンされても、正転駆動用保護回路4は第1スイッチSW1をオフしないので、第1スイッチSW1がオン状態となったまま、マイコン3は正転駆動用指令状態Sf2になる。ちなみに、モータMの第2端子Tm2に地絡異常が発生している場合にマイコン3が逆転準備用指令状態Sr1になって第3スイッチSW3がオン状態となると、第1端子Tm1に地絡異常が発生しているときにマイコン3が正転準備用指令状態Sf1になった場合に対応する状態であり、逆転駆動用保護回路5が第3スイッチSW3を強制的にオフ状態とする。
〔駆動前短絡発生時の動作〕
この場合は、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の動作についての説明においてすでに述べたように、マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2となって、第4スイッチSW4がオンされた時点で、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6のトランジスタTr2がオンする。したがって、マイコン3が正転準備用指令状態Sf1となった時点では、トランジスタTr2はオンしないため、第1スイッチSW1がオン状態となったまま、マイコン3は正転駆動用指令状態Sf2となる。
マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2となって、トランジスタTr2がオンするとトランジスタTr4がオフからオンになり、それによりトランジスタTr5がオンからオフになる。マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2となるときにはトランジスタTr7はすでにオフしているため、トランジスタTr5がオフするとトランジスタTr6がオンからオフになる。これによりトランジスタTr8がオンして、上述した〔駆動前地絡発生時の動作〕と同様に、第1スイッチSW1はオフ状態となる。
〔駆動後地絡発生時の動作〕
マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2であるので第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4がオン状態となっている。この場合も、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の動作についての説明においてすでに述べたように、モータMの第1端子に地絡異常が発生した時点で正転側ソースドレイン間電圧監視回路6のトランジスタTr2がオンする。
トランジスタTr2がオンするとトランジスタTr4がオフからオンになり、それによりトランジスタTr5がオンからオフになる。マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2であるのでトランジスタTr7はすでにオフしているから、トランジスタTr5がオフするとトランジスタTr6がオンからオフになる。これによりトランジスタTr8がオンして、上述した〔駆動前地絡発生時の動作〕と同様に、第1スイッチSW1はオフ状態となる。
なお、マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2であると、モータMの第2端子は、オン状態の第4スイッチSW4により接地側に接続された状態であるため、第2端子の地絡が生じても、第4スイッチSW4がオン状態であることによるものと区別がないため、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6は、第2端子の地絡異常を検出できないが、マイコン3が一旦回転停止指令状態Snとなった後、正転準備用指令状態Sf1に遷移した時点で第2端子の地絡異常を検出できる。また、回転停止指令状態Snから逆転準備用指令状態Sr1に遷移した場合は、逆転側ソースドレイン間電圧監視回路7により第2端子の地絡異常を検出できる。
〔駆動後短絡発生時の動作〕
マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2であるので第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4がオン状態となっている。この場合も、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の動作についての説明においてすでに述べたように、モータMの第1端子と第2端子との短絡異常が発生した時点で正転側ソースドレイン間電圧監視回路6のトランジスタTr2がオンする。
トランジスタTr2がオンするとトランジスタTr4がオフからオンになり、それによりトランジスタTr5がオンからオフになる。マイコン3が正転駆動用指令状態Sf2であるのでトランジスタTr7はすでにオフしているから、トランジスタTr5がオフするとトランジスタTr6がオンからオフになる。これによりトランジスタTr8がオンして、上述した〔駆動前地絡発生時の動作〕と同様に、第1スイッチSW1はオフ状態となる。
上記いずれの場合においても、一端、正転駆動用保護回路4が作動して第1スイッチSW1はオフ状態となると、正転駆動用保護回路4は、マイコン3が第1スイッチSW1に対してオン指令を出力している間、第1スイッチSW1をオフ状態に保持し、マイコン3が第1スイッチSW1に対してオン指令を出力しなくなると、第1スイッチSW1のオフ状態の保持を解除するように構成されている。
説明を加えると、第1スイッチSW1をオフ状態に保持しているトランジスタTr8をオフに切換えるには、トランジスタTr6をオンにすることによりトランジスタTr8のベースをハイレベルにプルアップする必要がある。ところが、トランジスタTr6のベースエミッタ間の順バイアスは、ベース側に接続されたトランジスタTr5が一旦オフすると、同じくトランジスタTr6のベース接続されたトランジスタTr7がオンしなければ発生しない。つまり、モータMの端子の地絡異常や短絡異常が解消して正転側ソースドレイン間電圧監視回路6のトランジスタTr2がオフしても、トランジスタTr4がオフになるものの、トランジスタTr7がオフしている限り、オフであるトランジスタTr5及びトランジスタTr6には影響しない。つまり、トランジスタTr7がオフするとラッチ回路9はラッチ状態となる。
そして、トランジスタTr7がオンして、トランジスタTr6がオンになると、トランジスタTr5は、トランジスタTr4のオンオフ、つまり、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の動作状態に対応してオン又はオフが同回路6の動作状態の変化に追従するように切換わることになる。つまり、トランジスタTr7がオンするとラッチ回路9は非ラッチ状態となる。
このように、トランジスタTr5及びトランジスタTr6等で構成されるラッチ回路9は、マイコン3が第1スイッチSW1に対してオン指令を出力してトランジスタTr7がオフすると、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6が最初に出力した異常検出情報を保持するラッチ状態になるように構成されている。したがって、ラッチ回路9を備える正転駆動用保護回路4は、マイコン3が第1スイッチSW1に対してオン指令を出力している間、第1スイッチSW1をオフ状態に保持するラッチ状態となり、マイコン3が第1スイッチSW1に対してオン指令を出力しなくなると、第1スイッチSW1のオフ状態の保持を解除する非ラッチ状態となるように構成されている。
これにより、本モータ制御装置の正転駆動用保護回路4は、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の出力に基づいてモータMの端子の地絡異常や短絡異常を検出して、第1スイッチSW1を一旦強制的にオフ状態にすると、その後、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の出力が変化しても、第1スイッチSW1をオフ状態に保持するので、モータMに接続されるハーネスの接触不良等のように、地絡異常や短絡異常が断続的に発生する場合に、断続的に第1スイッチSW1がオン状態になってモータMが異常作動したり、断続的な過電流により第1スイッチSW1や第4スイッチング素子SW4が焼損してしまうことを防止できる。
また、第4スイッチSW4を頻繁にオンオフさせるPWM制御でモータの回転速度を制御する場合において、端子間短絡異常が発生すると、第4スイッチ4のオンオフの変化にともなって正転側ソースドレイン間電圧監視回路6の出力が変化するが、一旦、第1スイッチがオフ状態にされた後は、第1スイッチSW1をオフ状態に保持する。したがって、PWM制御を行っているときにモータ端子間の短絡異常が発生しても、モータMの異常動作を防止することができると共に、第1スイッチSW1や第4スイッチSW4の焼損を防止することができる。
以上においては、モータMの端子に地絡異常や短絡異常が発生した場合の正転駆動用保護回路4の動作について説明したが、モータMの端子に地絡異常や短絡異常が発生していない正常時であるにも拘らず、モータMの駆動方向を切換える場合には、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6が高電位差発生状態を検出する場合があることはすでに述べた通りである。以下に、その対策として設けられた遅延用コンデンサ8の作用を中心に、モータMを逆転駆動状態から正転駆動状態に切換える場合おける正転駆動用保護回路4の動作について説明する。
〔正常時の動作〕
モータMを逆転駆動状態から正転駆動状態にする場合、マイコン3は、図2の矢印Bで示す順に指令状態が順次切換わる。
図5のタイミングチャートに示すように、マイコン3が逆転駆動用指令状態Sr2から逆転準備用指令状態Sr1になると第2スイッチSW2がオフする。その直後にモータMのコイルの誘導電流が第1スイッチSW1のフライホイールダイオードを流れるため、トランジスタTr2は一瞬オフしてそれに追従してトランジスタTr4も一瞬オフするが、慣性回転状態にあるモータMの逆起電力により第1スイッチSW1のソースドレイン間にはある程度の電圧が発生し、トランジスタTr2が再びオンとなり、トランジスタTr4も再びオンする。
一方、マイコン3が、回転停止用指令状態Snから正転準備用指令状態Sf1に切換わって第1スイッチSW1に対してオン指令を出力すると、トランジスタTr1がオンし、第1スイッチSW1がオン状態になる。また、トランジスタTr1のオンにより、トランジスタTr7がオフしてラッチ回路9が非ラッチ状態からラッチ状態に切換わる。ところが、この時点で、トランジスタTr4がオンであると、その状態で正転駆動用保護回路4がラッチ状態となるので、ラッチ回路9のトランジスタTr5はオフで保持され、これに基づいて、正転駆動用保護回路4が誤動作して第1スイッチSW1を強制的にオフ状態としてしまう。
そこで、遅延用コンデンサ8を設けて、第1スイッチSW1がオン状態となってから、第1スイッチSW1のソース端子T1sの電位とドレイン端子T1dの電位との電位差が十分小さくなり、トランジスタTr2、トランジスタTr4がオフして、オンのトランジスタTr6によりオフのトランジスタTr5が確実にオンになるまで、トランジスタTr7がオンを維持できるようにしている。
具体的には、図5に示すように、トランジスタTr1をオンした時点からトランジスタTr5がオフである期間TngにトランジスタTr7がオフとならないように、トランジスタTr1をオンした時点から遅延時間Tdlyだけ経過してからトランジスタTr7がオフとなるようになっている。
このように、本モータ制御装置の正転駆動用保護回路4は、マイコン3が逆転駆動用指令状態Sr2から正転駆動用指令状態Sf2に切換わるのに伴ってラッチ状態となる時期を遅延させる遅延用コンデンサ8を備えて構成されている。つまり、遅延用コンデンサ8は正転化遅延回路として機能している。これにより、本モータ制御装置では、モータMの回転駆動方向を逆転駆動方向から正転駆動方向に切換える際に、正転駆動用保護回路4が誤動作して、モータMが正転駆動されないという事態の発生が防止される。
以上の説明ではモータMを正転駆動させる場合を中心に説明したが、逆転駆動させる場合についても同様の説明ができることは既に述べた通りである。
以上説明したように、本モータ制御装置は、モータMの第1端子又は第2端子に地絡異常や短絡異常が発生して、Hブリッジを構成するスイッチに過電流が流れた場合に、マイコンにより保護手段を作動させて過電流を止める従来のものに比べて短時間で電流を止めることができるので、モータの地絡異常や端子間短絡異常が発生した場合におけるスイッチング素子の焼損を、簡素な構成で的確に回避することができる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、Hブリッジを構成するスイッチング素子として、ハイサイドスイッチがpチャンネルMOS−FETでローサイドスイッチがnチャンネルMOS−FETであるものを例示したが、ハイサイドスイッチもnチャンネルMOS−FETであるものや、MOS−FETに代えてバイポーラトランジスタ等、その他の半導体素子で構成されたものであってもよい。
(2)上記実施形態では、正転側ソースドレイン間電圧監視回路6及び逆転側ソースドレイン間電圧監視回路7を、バイポーラトランジスタTr2で構成したものを例示したが、コンパレータ等で構成したものでもよい。
(3)正転駆動用保護回路4及び逆転駆動用保護回路5の構成は、本実施形態で例示した回路に限定されるものでもなく適宜変更可能である。
モータ制御装置の全体ブロック図 マイコンの各指令状態と各スイッチのオン状態及びオフ状態との対応表 ハイサイドドライバ回路の回路図 正転駆動用保護回路及び逆転駆動用保護回路の回路図 モータを逆転駆動状態から正転駆動状態へ切換えるときの各素子の動作状態を示すタイミングチャート
SW1 第1スイッチング素子
SW2 第2スイッチング素子
SW3 第3スイッチング素子
SW4 第4スイッチング素子
T1s 第1スイッチング素子における電源側端子
T1d 第1スイッチング素子におけるモータ側端子
T3s 第3スイッチング素子における電源側端子
T3d 第3スイッチング素子におけるモータ側端子
Tm1 第1端子側
Tm2 第2端子側
E 電源側
G 接地側
M モータ
Sf2 正転駆動用指令状態
Sn 回転停止用指令状態
Sr2 逆転駆動用指令状態
3 制御手段
4 正転駆動用保護回路
5 逆転駆動用保護回路
6 正転用電位差検出回路
7 逆転用電位差検出回路
8 正転化遅延回路

Claims (3)

  1. 電源側とモータの正転用の第1端子側とに接続される第1スイッチング素子と、
    接地側と前記モータの前記第1端子側とに接続される第2スイッチング素子と、
    前記電源側と前記モータの逆転用の第2端子側とに接続される第3スイッチング素子と、
    前記接地側と前記モータの前記第2端子側とに接続される第4スイッチング素子と、
    前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、及び、前記第4スイッチング素子の夫々に対してオフ指令を出力する回転停止用指令状態、前記第1スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子に対してオン指令を出力し、かつ、前記第2スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子に対してオフ指令を出力する正転駆動用指令状態、及び、前記第2スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力し、かつ、前記第1スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子に対してオフ指令を出力する逆転駆動用指令状態に切換え自在な制御手段とが設けられたモータ制御装置であって、
    前記第1スイッチング素子における電源側端子の電位とモータ側端子の電位との電位差が所定電圧より大きい高電位差発生状態を検出する正転用電位差検出回路と、
    前記第3スイッチング素子における電源側端子の電位とモータ側端子の電位との電位差が所定電圧より大きい高電位差発生状態を検出する逆転用電位差検出回路と、
    前記制御手段が前記第1スイッチング素子に対してオン指令を出力している状態において、前記正転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出すると、前記第1スイッチング素子を強制的にオフ状態にする正転駆動用保護回路と、
    前記制御手段が前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力している状態において、前記逆転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出すると、前記第3スイッチング素子を強制的にオフ状態にする逆転駆動用保護回路とが設けられ、
    前記正転駆動用保護回路が、
    前記制御手段が前記第1スイッチング素子に対してオン指令を出力している間は、前記正転用電位差検出回路の断続的な高電位差発生状態の検出に対して前記第1スイッチング素子の強制的なオフ状態を保持するラッチ状態となり、前記制御手段が前記第1スイッチング素子に対してオン指令を出力しなくなると、前記制御手段からの前記第1スイッチング素子に対するオフ指令によって前記第1スイッチング素子の強制的なオフ状態の保持を解除する非ラッチ状態となるように構成され、
    前記逆転駆動用保護回路が、
    前記制御手段が前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力している間は、前記逆転用電位差検出回路の断続的な高電位差発生状態の検出に対して前記第3スイッチング素子の強制的なオフ状態を保持するラッチ状態となり、前記制御手段が前記第3スイッチング素子に対してオン指令を出力しなくなると、前記制御手段からの前記第3スイッチング素子に対するオフ指令によって前記第3スイッチング素子の強制的なオフ状態の保持を解除する非ラッチ状態となるように構成されているモータ制御装置。
  2. 前記正転駆動用保護回路が、
    前記制御手段が前記逆転駆動用指令状態から前記正転駆動用指令状態に切換わるのに伴って前記ラッチ状態となる時期を遅延させる正転化遅延回路を備えて構成され、
    前記逆転駆動用保護回路が、
    前記制御手段が前記正転駆動用指令状態から前記逆転駆動用指令状態に切換わるのに伴って前記ラッチ状態となる時期を遅延させる逆転化遅延回路を備えて構成されている請求項記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段に、前記正転用電位差検出回路及び前記逆転用電位差検出回路が高電位差発生状態を検出しているか否かを示す検出信号が入力されるように構成されている請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
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