JP4415916B2 - 車両用前照灯装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ステアリングハンドルの操舵に応じて灯具をスイブルさせて前照灯の配光範囲を変化させる車両用前照灯装置(車両用前照灯システム)に関するものである。特に、この発明は、灯具が段階的(不連続的)にスイブルして前照灯の配光範囲が段階的に変化する車両用前照灯装置に関するものである。なお、この明細書において、「路面など」とは、路面およびその路面上の人(歩行者など)や物(ガードレールや他の車両や道路標識や建物など)などを言う。
AFS(Adaptive Front lighting System)のように、ステアリングハンドルの操舵に応じて灯具をスイブルさせて前照灯の配光範囲を変化させる車両用前照灯装置は、従来からある(たとえば、特許文献1)。以下、従来の車両用前照灯装置について説明する。従来の車両用前照灯装置は、制御回路により、ステアリング角度に応じてモータを駆動させてランプをスイブルさせて配光範囲を変化させるものである。すなわち、自動車が進行しようとする道路に沿って光を照射するものである。
ところが、従来の車両用前照灯装置は、ランプを車両正面から最大スイブル角まで連続的にスイブルさせて配光範囲を連続的に変化させるものであるから、下記の不具合がある。すなわち、交差点などにおける左折右折時や直角曲路など(急なカーブ)における走行時に視認性(視界)を確保できるように最大スイブル角を大きく取った場合、図3(B)中の一点鎖線や二点鎖線に示すように、通常の曲路など(緩いカーブなど)における走行時では、ステアリングの操舵角に対して灯具(ランプ)を大きくスイブルさせてしまい(いわゆる、振り過ぎ、スイブル角が大き過ぎる)、配光が車両の進行方向から外れてしまう。逆に、通常の曲路などにおける走行時に視認性を確保できるように最大スイブル角を小さく設定した場合、図3(B)中の点線に示すように、交差点などにおける左折右折時や直角曲路などにおける走行時では、ステアリングを大きく操舵しても灯具が小さい最大スイブル角で停止してしまい、左折右折時などに求められる近傍側方において十分な明るさが得られない。
特開2002−225621号公報
この発明が解決しようとする問題点は、従来の車両用前照灯装置では通常の曲路走行時と左折右折時や直角曲路走行時との双方に適した配光が得られないという点にある。
この発明(請求項1にかかる発明)は、操舵角センサからの操舵角信号に基づいて、ステアリングハンドルの中立付近から第1所定操舵角までの範囲、および、ステアリングハンドルの第2所定操舵角から第3所定操舵角までの範囲においてはスイブル装置を駆動させて灯具をスイブルさせ、中立付近の範囲、および、第1所定操舵角から第2所定操舵角までの範囲、および、第3所定操舵角以上の範囲においてはスイブル装置を停止させて灯具を固定させる制御装置を備える、ことを特徴とする。
また、この発明(請求項2にかかる発明)は、制御装置が第1所定操舵角から第2所定操舵角までの範囲では第1所定操舵角における灯具のスイブル角を維持する、ことを特徴とする。
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)は、制御装置が第3所定操舵角以上の範囲では第3所定操舵角における灯具のスイブル角を維持する、ことを特徴とする。
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)は、中立付近から第1所定操舵角までの範囲における灯具のスイブルスピードが第2所定操舵角から第3所定操舵角までの範囲における灯具のスイブルスピードよりも遅い、ことを特徴とする。
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯装置は、灯具が段階的(不連続的)にスイブルして前照灯の配光範囲が段階的に変化するものである。このために、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯装置は、ステアリングハンドルの中立付近から第1所定操舵角までの範囲において通常の曲路などにおける走行時での視認性を確保でき、また、ステアリングハンドルの第2所定操舵角から第3所定操舵角までの範囲において左折右折時や直角曲路などの走行時での視認性を確保できる。この結果、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯装置は、交通安全に貢献することができる。
しかも、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯装置は、第1所定操舵角から第2所定操舵角までの範囲においてスイブル装置を停止させて灯具を固定させて配光を一旦固定させるものである。このために、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯装置は、一旦固定された配光を基準として、道路の曲率を小さい曲率(曲率が小さい曲路、緩いカーブ)と大きい曲率(曲率が大きい曲路、急なカーブ)とに容易に判断することができ、長時間の運転時などの疲労を軽減することができ、かつ、交通安全に貢献することができる。
また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯装置は、第1所定操舵角から第2所定操舵角までの範囲では第1所定操舵角における灯具のスイブル角を維持する。このために、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯装置は、左折右折時や直角曲路などの走行時を除く通常の曲路などの走行時において、ドライバーに違和感を与えることなく車両の進行方向の前方の視認性を確保することができ、交通安全に貢献することができる。
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯装置は、第3所定操舵角以上の範囲では第3所定操舵角における灯具のスイブル角を維持する。このために、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯装置は、左折右折時や直角曲路などの走行時において、近傍側方に十分な明るさが得られ、しかも、車両の進行方向の視認性が過度に失われるのを防止することができ、交通安全に貢献することができる。
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)の車両用前照灯装置は、通常の曲路走行時において灯具のスイブルが緩やかであるから、配光がふらつくことがなく、ドライバーに煩わしさを与えるようなことがない。一方、左折右折時や直角曲路などの走行時において灯具のスイブルが急であるから、配光が素早く所定の方向に変化し、視認性を素早く確保することができる。
以下に、この発明にかかる車両用前照灯装置の実施例のうちの1例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、この実施例にかかる車両用前照灯装置の構成について説明する。この実施例にかかる車両用前照灯装置は、図1に示すように、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rと、左側のスイブル装置2L右側のスイブル装置2Rと、左側のスイブル角センサ3L右側のスイブル角センサ3Rと、操舵角センサとしての操舵角検出手段4と、車両情報検出部としての車両情報検出手段5と、制御装置としてのスイブル角算出手段6およびスイブル角制御手段7と、を備える。
前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rは、図2に示すように、車両8の前部の左側右側にそれぞれ装備されるものである。前記左側の前照灯1Lは、路面などの主に左側を所定の配光パターン(配光範囲)PLで照明する。前記右側の前照灯1Rは、路面などの主に右側を所定の配光パターン(配光範囲)PRで照明する。前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rは、ほぼ垂直軸回りに左右に回転可能(スイブル可能)である。この結果、前記の配光パターンPL、PRを車両8の外側方向、たとえば、前記左側の前照灯1Lの場合車両8の正面方向から左側方向(前記右側の前照灯1Rの場合車両8の正面方向から右側方向)、または、車両8の正面方向から左右両側方向に変化させることができる。
前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rは、この例では、放電灯(いわゆる、メタルハライドランプなどの高圧金属蒸気放電灯、高輝度放電灯(HID)など)を光源とするプロジェクタタイプの灯具である。なお、灯具(前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1R)としては、放電灯を光源とするプロジェクタタイプの灯具以外の灯具、たとえば、LEDなどの半導体型光源、ハロゲンランプ、白熱ランプなどを光源とするもの、また、反射タイプの灯具、直射タイプの灯具などでもよい。さらに、前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rは、ランプユニット全体がスイブルするものであるが、リフレクタのみをスイブルするものでもよい。
前記左側のスイブル装置2L前記右側のスイブル装置2Rは、前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rをほぼ垂直軸回りに左右にスイブルさせるものである。前記左側のスイブル装置2L前記右側のスイブル装置2Rは、たとえば、ステッピングモータや通常のモータなどの駆動部と、前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rをほぼ垂直軸回りに回転可能に支持する支持部と、前記駆動部と前記支持部との間に設けられている駆動力伝達部と、から構成されている。
前記左側のスイブル角センサ3L前記右側のスイブル角センサ3Rは、前記左側のスイブル装置2L前記右側のスイブル装置2Rによりスイブルされた前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rのスイブル角度を検出し、その検出した角度データを前記スイブル角算出手段6に出力送信する。前記左側のスイブル角センサ3L前記右側のスイブル角センサ3Rは、たとえば、ホール素子やポテンショメータやその他のデバイスを使用するものである。
前記操舵角検出手段4は、ステアリングハンドル(図示せず、ステアリングホイール、ハンドルなど同意語)の操舵角(舵角と同意語)および操舵方向を検出して、操舵角信号および操舵方向信号を前記スイブル角算出手段6に出力するものである。すなわち、前記操舵角検出手段4は、たとえば、車両8が曲路(左カーブの道路や右カーブの道路)を走行する場合に、また、車両8が交差路を左折したり右折したりする場合に、ドライバーが操舵するステアリングハンドルの操舵角(回転角)および操舵方向(回転方向)を検出して、操舵角信号および操舵方向信号を前記スイブル角算出手段6に出力するものである。前記操舵角信号および前記操舵方向信号は、たとえば、車両8に搭載されている前記操舵角検出手段4および前記スイブル角算出手段6がネットワーク化され、具体的な数値データとして得られる。具体的な数値データとしては、たとえば、ステアリングハンドルを右側に10°切ると、+10°の数値データ、一方、ステアリングハンドルを左側に10°切ると、−10°の数値データとして得られる。また、具体的な数値データとしては、たとえば、ステアリングハンドルを右側に10°切ると、「1000」のニュートラル数値に対して「990」の数値データ、一方、ステアリングハンドルを左側に10°切ると、「1000」のニュートラル数値に対して「1010」の数値データとして得られる。一方、前記操舵角信号および前記操舵方向信号は、たとえば、車両に搭載されている前記操舵角検出手段4(たとえば、光学センサ)が前記スイブル角算出手段6に出力する電気信号として得られる。
前記車両情報検出手段5は、車両の情報を検出して情報信号を前記スイブル角算出手段6に出力するものである。前記車両情報検出手段5は、たとえば、ヘッドランプスイッチや車速センサなどから構成されている。前記ヘッドランプスイッチは、ドライバーがONあるいはOFFを操作して前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rを点灯消灯させるものであって、ONのときON信号(たとえば、ハイレベル信号)を出力し、OFFのときOFF信号(たとえば、ローレベル信号)を前記スイブル角算出手段6に出力するものである。前記車速センサは、車速を検出して車速信号を前記スイブル角算出手段6に出力するものである。なお、前記操舵角検出手段4も、車両の情報を検出して情報信号を出力する車両情報検出手段を構成するものである。
前記制御装置は、中央演算処理装置・CPU(演算制御部)などからなる前記スイブル角算出手段6と、左側のスイブル装置のドライバー回路右側のスイブル装置のドライバー回路(左側のスイブル装置の駆動部(ドライバー部)前記右側のスイブル装置の駆動部(ドライバー部))などからなる前記スイブル角制御手段7と、から構成されている。前記制御装置は、車両に搭載されているコンピュータ、たとえば、カーナビゲーション(ナビゲーションシステム)のコンピュータ、また、制御回路部やECU・電子制御ユニットのコンピュータなどを使用する。
前記スイブル角算出手段6には、前記左側のスイブル角センサ3L前記右側のスイブル角センサ3Rと、前記操舵角検出手段4と、前記車両情報検出手段5と、がそれぞれ接続されている。前記スイブル角算出手段6は、前記左側のスイブル角センサ3L前記右側のスイブル角センサ3Rからの前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rのスイブル角度の角度データと、前記操舵角検出手段4からのステアリングハンドルの操舵角および操舵方向の操舵角信号および操舵方向信号と、前記車両情報検出手段5からの車両の情報の情報信号(たとえば、ヘッドランプスイッチからのON信号OFF信号や車速センサからの車速信号)と、に基づいて、車両8の現在の走行状態における最適なスイブル角を算出し、スイブル角データを前記スイブル角制御手段7に出力するものである。
前記スイブル角制御手段7には、前記左側のスイブル装置2L前記右側のスイブル装置2Rと、前記スイブル角算出手段6と、がそれぞれ接続されている。前記スイブル角制御手段7は、前記スイブル角算出手段6からのスイブル角データに基づいて、前記左側のスイブル装置2L前記右側のスイブル装置2Rのいずれか一方もしくは双方を駆動させて、前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rをほぼ垂直軸回りに左右に回転(スイブル)させて、前記配光パターンPL、PRを変化させるものである。なお、前記スイブル角制御手段7の前記左側のスイブル装置のドライバー回路前記右側のスイブル装置のドライバー回路としては、たとえば、リレーや半導体スイッチ(FETやトランジスタなど)などを使用する。
前記スイブル角算出手段6および前記スイブル角制御手段7から構成されている前記制御装置は、図4に示すフローチャートの工程を順次処理し、かつ、図3に示す特性に基づいて、前記左側のスイブル装置2L前記右側のスイブル装置2Rを駆動制御するものである。
前記の図3(A)は、ステアリングハンドルの操舵角と、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブルスピードと、の相対関係を示す説明図である。前記の図3(A)において、縦軸にスイブルスピードをとり、横軸に操舵角をとる。また、前記の図3(B)は、ステアリングハンドルの操舵角と、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブル角と、の相対関係を示す説明図である。前記の図3(B)において、縦軸にスイブル角をとり、横軸に操舵角をとる。
前記制御装置において、前記の図3(A)に示すステアリングハンドルの操舵角と左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブルスピードとの相対関係、および、前記の図3(B)に示すステアリングハンドルの操舵角と左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブル角との相対関係は、以下のとおりである。まず、前記制御装置は、前記操舵角検出手段4からの操舵角信号および操舵方向信号と、前記車両情報検出手段5からの車両情報信号(たとえば、ヘッドランプスイッチからのON信号や車速センサからの車速≠0の信号)と、に基づいて動作状態にある。ここで、操舵角が0〜α0の中立付近の範囲、いわゆる、不感帯の範囲の場合、車両8がほぼ直進している状態であるから、スイブル角が0であり、図2(A)に示す配光パターンPL、PRが得られる。これは、車両8がほぼ直進している状態のときには、配光パターンPL、PRを固定して、配光パターンPL、PRがふらつくことによる違和感や煩わしさを防止するためである。また、図2(A)に示す配光パターンPL、PRにおいては、遠方の視認対象物9および近傍の視認対象物10がいずれも入っていないので、ドライバーは遠方の視認対象物9および近傍の視認対象物10を視認することができない。
つぎに、操舵角がα0〜第1所定舵角(第1所定操舵角)α1の範囲、すなわち、通常の曲路走行時におけるステアリングハンドルを操舵する範囲の場合、たとえば、車両8が左曲路を走行する場合、左側の前照灯1LがスイブルスピードS1(図3(A)参照)で左方向に算出されたスイブル角(スイブル角と操舵角とは、ほぼ比例して変化する。たとえば、操舵角がα0からα1に増すとスイブル角が0からθ1に漸増する。図3(B)の実線を参照)分スイブルする。スイブル角がθ1に達した時点で、図2(B)に示す配光パターンPL、PRが得られる。図2(B)に示す配光パターンPL、PRにおいては、車両8の進路上となる遠方の視認対象物9が入るので、ドライバーは遠方の視認対象物9を視認することができる。
つづいて、操舵角が第1所定舵角α1〜第2所定舵角(第2所定操舵角)α2の範囲、すなわち、前記のα0〜α1の範囲とほぼ同様に通常の曲路走行時におけるステアリングハンドルを操舵する範囲の場合、たとえば、車両8が引き続き左曲路を走行する場合、スイブル角がθ1に達した時点で、左側の前照灯1Lのスイブルが停止される(スイブル角がθ1に維持されている。図3(B)の実線を参照)。このために、図2(B)に示す配光パターンPL、PRが引き続き維持される。
そして、操舵角が第2所定舵角α2〜第3所定舵角(第3所定操舵角)α3の範囲、すなわち、右左折時等におけるステアリングハンドルを操舵する範囲の場合、たとえば、車両8が左折する場合、左側の前照灯1LがスイブルスピードS2(スイブルスピードS1は、スイブルスピードS2よりも遅い。図3(A)参照)で左方向に算出されたスイブル角(スイブル角と操舵角とは、ほぼ比例して変化する。たとえば、操舵角がα2からα3に増すとスイブル角がθ1からθ2に漸増する。図3(B)の実線を参照)分スイブルする。スイブル角がθ2に達した時点で、図2(C)に示す配光パターンPL、PRが得られる。図2(C)に示す配光パターンPL、PRにおいては、車両8の進路前方の視界、すなわち、近傍の視認対象物10が入るので、ドライバーは近傍の視認対象物10を視認することができる。
つづいて、操舵角が第3所定舵角α3以上の範囲、すなわち、前記のα2〜α3の範囲とほぼ同様に右左折時等におけるステアリングハンドルを操舵する範囲の場合、たとえば、車両8が引き続き左折する場合、スイブル角がθ2に達した時点で、左側の前照灯1Lのスイブルが停止される(スイブル角がθ2に維持される。図3(B)の実線を参照)。このために、図2(C)に示す配光パターンPL、PRが引き続き維持される。
なお、前記の図3に示す特性に基づいては、前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rのいずれか一方がスイブルするものであるが、前記左側の前照灯1L前記右側の前照灯1Rの双方がスイブルするものでもよい。
この実施例にかかる車両用前照灯装置は、以上のごとき構成からなり、以下、この実施例にかかる車両用前照灯装置の作用について説明する。すなわち、制御装置は、図4に示すフローチャートの工程を順次処理する。以下、制御装置の工程処理の手順(作用)を図4のフローチャートを参照して説明する。
制御装置の作用をスタートさせると、操舵角検出手段4は、ステアリングハンドルの操舵角および操舵方向を検出して、検出信号(操舵角信号および操舵方向信号)をスイブル角算出手段6に出力し、また、車両情報検出手段5は、車両8の情報信号をスイブル角算出手段6に出力する。スイブル角算出手段6は、操舵角センサ2からの検出信号と、車両情報検出手段5からの車両情報信号と、を入力する(操舵角α読込み S1)。
スイブル角算出手段6は、操舵角が0〜α0の中立付近の範囲にあるか否かを判断する(α≒中立? S2)。操舵角が0〜α0の中立付近の範囲にある場合、スイブル角算出手段6は、スイブル角制御手段7および左側のスイブル装置2L右側のスイブル装置2Rを介して、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rがスイブルしていなく正面を向いている場合にはスイブル角0を維持し、または、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rがスイブルして外側もしくは内側を向いている場合にはスイブルさせてスイブル角0に戻す(中央へ灯具をスイブル S3)。その後(S1)に戻る。
前記の(S2)において、操舵角が0〜α0の中立付近の範囲にない場合、スイブル角算出手段6は、操舵角がα0〜第1所定舵角α1の範囲にあるか否かを判断する(α<α1? S4)。操舵角がα0〜第1所定舵角α1の範囲にある場合、スイブル角算出手段6は、スイブル角を算出し(スイブル角算出 S5)、スイブル角制御手段7および左側のスイブル装置2L右側のスイブル装置2Rを介して、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rを算出したスイブル角までスイブルスピードS1でスイブルさせる(算出したスイブル角までスイブルスピード=S1で灯具をスイブル S6)。その後(S1)に戻る。
前記の(S4)において、操舵角がα0〜第1所定舵角α1の範囲にない場合、スイブル角算出手段6は、操舵角が第1所定舵角α1〜第2所定舵角α2の範囲にあるか否かを判断する(α1≦α<α2? S7)。操舵角が第1所定舵角α1〜第2所定舵角α2の範囲にある場合、スイブル角算出手段6は、スイブル角制御手段7および左側のスイブル装置2L右側のスイブル装置2Rを介して、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rをスイブル角θ1に維持する(α1の時のスイブル角に灯具を保持 S8)。その後(S1)に戻る。
前記の(S7)において、操舵角が第1所定舵角α1〜第2所定舵角α2の範囲にない場合、スイブル角算出手段6は、操舵角が第2所定舵角α2〜第3所定舵角α3の範囲にあるか否かを判断する(α2≦α<α3? S9)。操舵角が第2所定舵角α2〜第3所定舵角α3の範囲にある場合、スイブル角算出手段6は、スイブル角を算出し(スイブル角算出 S10)、スイブル角制御手段7および左側のスイブル装置2L右側のスイブル装置2Rを介して、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rを算出したスイブル角までスイブルスピードS2でスイブルさせる(算出したスイブル角までスイブルスピード=S2で灯具をスイブル S11)。その後(S1)に戻る。
前記の(S9)において、操舵角が第2所定舵角α2〜第3所定舵角α3の範囲にない場合、スイブル角算出手段6は、スイブル角制御手段7および左側のスイブル装置2L右側のスイブル装置2Rを介して、左側の前照灯1L右側の前照灯1Rをスイブル角θ2に維持する(α3の時のスイブル角に灯具を保持 S12)。その後(S1)に戻る。
この実施例にかかる車両用前照灯装置は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、この実施例にかかる車両用前照灯装置の効果について説明する。
この実施例にかかる車両用前照灯装置は、以上のごとき構成および作用から明らかなように、灯具すなわち左側の前照灯1L右側の前照灯1Rが段階的(不連続的)にスイブルして配光パターンPL、PRが図2(A)、(B)、(C)に示すように、段階的に変化するものである。このために、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、ステアリングハンドルの中立付近から第1所定舵角α1までの範囲において通常の曲路などにおける走行時での視認性を確保でき、また、ステアリングハンドルの第2所定舵角α2から第3所定舵角α3までの範囲において左折右折時や直角曲路などの走行時での視認性を確保できる。この結果、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、交通安全に貢献することができる。
しかも、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、第1所定舵角α1から第2所定舵角α2までの範囲において左側のスイブル装置2L右側のスイブル装置2Rを停止させて左側の前照灯1L右側の前照灯1Rを固定させて配光パターンPL、PRを図2(B)に示す状態に一旦固定させるものである。このために、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、一旦固定された配光パターンPL、PR(図2(B)を参照)を基準として、道路の曲率を小さい曲率(曲率が小さい曲路、緩いカーブ)と大きい曲率(曲率が大きい曲路、急なカーブ)とに容易に判断することができ、長時間の運転時などの疲労を軽減することができ、かつ、交通安全に貢献することができる。
また、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、第1所定舵角α1から第2所定舵角α2までの範囲では第1所定舵角α1における左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブル角θ1を維持する。すなわち、図2(B)に示す配光パターンPL、PRを維持する。このために、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、左折右折時や直角曲路などの走行時を除く通常の曲路などの走行時において、ドライバーに違和感を与えることなく車両8の進行方向の前方の視認性を確保することができ、遠方の視認対象物9を視認することができ、交通安全に貢献することができる。
さらに、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、第3所定舵角α3以上の範囲では第3所定舵角α3における左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブル角θ2を維持する。このために、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、左折右折時や直角曲路などの走行時において、近傍側方に十分な明るさが得られ、近傍の視認対象物10を視認することができ、しかも、車両8の進行方向の視認性が過度に失われるのを防止することができ、交通安全に貢献することができる。
さらにまた、この実施例にかかる車両用前照灯装置は、通常の曲路走行時において左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブルが緩やかであるから、配光パターンPL、PRがふらつくことがなく、ドライバーに煩わしさを与えるようなことがない。一方、左折右折時や直角曲路などの走行時において左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブルが急であるから、配光パターンPL、PRが素早く所定の方向に変化し、視認性を素早く確保することができる。
以下、前記の実施例以外の例について説明する。前記の実施例においては、図3(B)に示すように、ステアリングハンドルの中立付近から第1所定舵角α1までの範囲における左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブル角の変化と、また、ステアリングハンドルの第2所定舵角α2から第3所定舵角α3までの範囲における左側の前照灯1L右側の前照灯1Rのスイブル角の変化とが、直線的(正比例的)である。ところが、この発明においては、左側の前照灯右側の前照灯のスイブル角の変化が曲線もしくは傾きが異なる直線の複合などでもよい。
この発明にかかる車両用前照灯装置の実施例を示す構成ブロック図である。 同じく、配光パターンの変化を示す平面説明図である。 同じく、ステアリングハンドルの操舵角と左側の前照灯右側の前照灯のスイブルスピードおよびスイブル角との相対関係を示す説明図である。 同じく、制御装置(スイブル角算出手段およびスイブル角制御手段)の作用(工程処理の手順)を示すフローチャートである。
符号の説明
1L 左側の前照灯(灯具)
1R 右側の前照灯(灯具)
2L 左側のスイブル装置
2R 右側のスイブル装置
3L 左側のスイブル角センサ
3R 右側のスイブル角センサ
4 操舵角検出手段(操舵角センサ)
5 車両情報検出手段
6 スイブル角算出手段(制御装置)
7 スイブル角制御手段(制御装置)
8 車両
9 遠方の視認対象物
10 近傍の視認対象物
α1 第1所定舵角(第1所定操舵角)
α2 第2所定舵角(第2所定操舵角)
α1 第3所定舵角(第3所定操舵角)
PL 左側の前照灯の配光パターン
PR 右側の前照灯の配光パターン

Claims (4)

  1. ステアリングハンドルの操舵に応じて灯具をスイブルさせて前照灯の配光範囲を変化させる車両用前照灯装置において、
    前記灯具と、
    前記灯具をスイブルさせるスイブル装置と、
    前記ステアリングハンドルの操舵角を検出して操舵角信号を出力する操舵角センサと、
    前記操舵角センサからの操舵角信号に基づいて、前記ステアリングハンドルの中立付近から第1所定操舵角までの範囲、および、前記ステアリングハンドルの第2所定操舵角から第3所定操舵角までの範囲においては前記スイブル装置を駆動させて前記灯具をスイブルさせ、前記中立付近の範囲、および、前記第1所定操舵角から前記第2所定操舵角までの範囲、および、前記第3所定操舵角以上の範囲においては前記スイブル装置を停止させて前記灯具を固定させる制御装置と、
    を備える、ことを特徴とする車両用前照灯装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1所定操舵角から前記第2所定操舵角までの範囲では前記第1所定操舵角における前記灯具のスイブル角を維持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯装置。
  3. 前記制御装置は、前記第3所定操舵角以上の範囲では前記第3所定操舵角における前記灯具のスイブル角を維持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯装置。
  4. 前記中立付近から前記第1所定操舵角までの範囲における前記灯具のスイブルスピードは、前記第2所定操舵角から前記第3所定操舵角までの範囲における前記灯具のスイブルスピードよりも遅い、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用前照灯装置。
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