JP4384752B2 - 多層フィルム - Google Patents

多層フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP4384752B2
JP4384752B2 JP16495699A JP16495699A JP4384752B2 JP 4384752 B2 JP4384752 B2 JP 4384752B2 JP 16495699 A JP16495699 A JP 16495699A JP 16495699 A JP16495699 A JP 16495699A JP 4384752 B2 JP4384752 B2 JP 4384752B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
multilayer film
evoh
grams
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16495699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000351181A (ja
Inventor
薫 根本
和彦 根岸
七歩才 林
浩幸 下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Tohcello Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Tohcello Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd, Tohcello Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP16495699A priority Critical patent/JP4384752B2/ja
Priority to CA 2310925 priority patent/CA2310925C/en
Priority to US09/589,805 priority patent/US6503588B1/en
Priority to CNB001240552A priority patent/CN1198714C/zh
Priority to KR10-2000-0031915A priority patent/KR100499437B1/ko
Priority to DE2000630035 priority patent/DE60030035T8/de
Priority to EP20000111909 priority patent/EP1059163B1/en
Publication of JP2000351181A publication Critical patent/JP2000351181A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4384752B2 publication Critical patent/JP4384752B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる樹脂層およびポリプロピレン樹脂層が接着性樹脂層を介して積層されてなる多層構造体を、高倍率で少なくとも一軸方向に延伸してなるガスバリアー性、特に高湿度下におけるガスバリアー性、保香性および透明性に優れた延伸多層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にポリプロピレン樹脂(以下、PPと略記することがある)は、延伸等の成形加工が容易であり、成形品の機械的特性および外観に優れていることから、食品包装をはじめ広い分野で使用されている。しかし、PPの欠点として、ガスバリアー性が悪いことが挙げられる。
【0003】
他方、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記することがある)フィルムは、酸素、二酸化炭素および窒素に対するバリアー性、透明性および耐油性に優れるという特徴を生かして、食品や医薬品等の包装材料として使用されている。しかしながら、EVOHフィルムは、バリアー性が湿度による影響を大きく受けるため、高湿度下でバリアー性が低下するという欠点、衝撃強度が劣るという欠点がある。
【0004】
そこで、PPのガスバリアー性が低いという欠点、EVOHの防湿性、耐衝撃性が悪いという欠点を補うために、防湿性、耐衝撃性に優れるポリオレフィン、例えばPPと、ガスバリアー性に優れたEVOHとを積層した多層フィルムが検討されているが、一般的にEVOHの延伸性はPPに比べて非常に悪いため、PPとEVOHとの積層からなる多層フィルムの製造にあたっては、EVOHに十分な延伸性を持たせるための様々な工夫が行われている。
【0005】
例えば、特許第2679823号(米国特許第4880706号)には、EVOHとPPとを用いた多層バリアー性フィルムとして、PP層/接着層/EVOH層/接着層/PP層という構成の多層構造体からなる二軸延伸フィルムが開示されているが、この二軸延伸フィルムは、多層構造体(多層同時押出しフィルム)を作成後、直ちに50℃付近まで急速冷却し、135〜150℃の範囲で予熱後、縦方向に4〜7倍延伸し、次に170〜180℃の範囲で予熱後155〜165℃の範囲で横方向に7〜10倍延伸して得られている。そして、EVOHとして、エチレン含量が45モル%以上、加水分解度が99%以上、190℃、2160グラムにおけるEVOHのメルトフローレート(以下、MFRという)が14〜18グラム/10分であるEVOHが好適に用いられている。積層して用いられるポリオレフィンとしては、MFRが2〜6グラム/10分のPPが記載されている。
【0006】
また、例えば、特開昭60−187538号公報(米国特許第4561920号)では、MFRが少なくとも約8グラム/10分のEVOHが好適とされ、更にこのEVOHを含む多層構造体をEVOHの結晶化度が約25%を超えないように急速に冷却している。
【0007】
上記文献は、いずれも、EVOHに充分な延伸性を持たせるために、特定の範囲のMFRを有するEVOH、あるいは高いエチレン含量のEVOHが用いられているため、必ずしもガスバリアー性が高いとは言えない。
【0008】
このように、EVOHの延伸性が悪いため、PPとEVOHの多層構造体を延伸する際には、EVOHに十分な延伸性を持たせること、すなわちEVOH中のエチレン含量を高くすることが検討されている。しかしながら、EVOHのバリアー性は100%RHのように極端な高湿度条件を除いた場合、エチレン含量が少ないほどガスバリアー性は良好であることは周知の事実である。従って、通常のEVOHを用いる場合は、延伸工程において十分な延伸性を持たせるためにも、ガスバリア性を犠牲にしてでも、エチレン含量が高いEVOHを使わざるを得ない状況である。
【0009】
さらに、上記先行文献は、EVOHとPPとの積層物のうち、EVOHの検討を主としたものであり、使用するPPは特に限定されておらず、汎用のPPの記載があるのみである。
【0010】
このように、未だ、延伸性に優れ、高湿度下においてもガスバリアー性の高い、EVOHとPPとを有する多層構造体フィルムが得られていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる樹脂層およびPP層が接着性樹脂層を介して積層され、延伸されており、従来の特性である保香性を維持し、かつ従来のものよりもガスバリアー性、特に高湿度下におけるガスバリアー性、保香性および透明性に優れた多層フィルムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ほとんど研究されることがなかったPP層に使用する樹脂について検討し、高いガスバリアー性を有するEVOHと特定のPP樹脂とを組合せることにより、高湿度下においてもガスバリアー性に優れ、延伸性に優れた多層フィルムを見出して本発明を完成させた。
【0013】
すなわち、本発明は、エチレン含量20〜60モル%でケン化度が90%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(A)層及び230℃、2160グラム荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜100グラム/10分の範囲であり、沸騰ヘプタン不溶成分の13C−NMRスペクトルにおけるPmmmmとPwとの吸収強度から下記式(1)にて規定された立体規則性指標[M5]の値が0.950〜0.995の範囲であるポリプロピレン樹脂(C)層が接着性樹脂(B)層を介して積層されてなる多層構造体を、少なくとも一軸方向に3〜12倍に延伸してなる多層フィルムに関する。
【0014】
[M5]=[Pmmmm]/[Pw] ……(1)
【0015】
式中、
[Pmmmm]は、プロピレン単位が5単位連続してアイソタクチック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度であり、
[Pw]は、すべてのプロピレン単位のメチル基に由来する吸収強度である。
【0016】
好ましい実施態様では、上記多層フィルムを構成する樹脂(A)が、融点の異なる少なくとも2種類以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂からなっている。
【0017】
さらに好ましい実施態様では、上記多層フィルムを構成する前記樹脂(A)のエチレン含量が35〜50モル%である。
【0018】
好ましい実施態様では、上記多層フィルムを構成する接着性樹脂(B)が、カルボン酸変性ポリオレフィンからなる。
【0019】
また、好ましい実施態様では、本発明の多層フィルムは、樹脂(A)層、ポリプロピレン樹脂(C)層および接着性樹脂(B)層が同時に共押出成形されてなる多層構造体が縦方向に4〜10倍、横方向に5〜12倍に二軸延伸されている多層フィルムである。
【0020】
好ましい実施態様では、本発明の多層フィルムは、縦方向に4〜10倍に延伸されたポリプロピレン樹脂(C)層上に、接着性樹脂(B)層と樹脂(A)層とを含む多層構造体を押出コーティングしてなる多層構造体を、横方向に5〜12倍に延伸してなる多層フィルムである。
【0021】
好ましい実施態様では、本発明の多層フィルムは、接着性樹脂(B)層を有するポリプロピレン樹脂(C)層を縦方向に4〜10倍に延伸し、該延伸した接着性樹脂(B)層上に樹脂(A)層または樹脂(A)層を含む多層構造体を押出コーティングしてなる多層構造体を横方向に5〜12倍に延伸してなる多層フィルムである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の多層フィルムは、エチレン含量20〜60モル%でケン化度が90%以上のエチレンービニルアルコール共重合体樹脂(A)層及び230℃、2160グラム荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜100グラム/10分の範囲であり、沸騰ヘプタン不溶成分の13C−NMRスペクトルにおけるPmmmmとPwとの吸収強度から下記式(1)にて規定された立体規則性指標[M5]の値が0.950〜0.995の範囲であるポリプロピレン樹脂(C)層が接着性樹脂(B)を介して積層されてなる多層構造体を、少なくとも一軸方向に3〜12倍に延伸してなる多層フィルムである。
【0023】
[M5]=[Pmmmm]/[Pw] ……(1)
【0024】
式中、
[Pmmmm]は、プロピレン単位が5単位連続してアイソタクチック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度であり、
[Pw]は、すべてのプロピレン単位のメチル基に由来する吸収強度である。
【0025】
本発明の特徴は、特定の立体規則性指標[M5]を有するポリプロピレン樹脂を使用する点である。そこで、まず、立体規則性指標[M5]について説明する。
【0026】
プロピレンの単独重合体は、例えば下記式(A)のように表すことができる。
【0027】
【化1】
Figure 0004384752
【0028】
ここで、プロピレン単位
【0029】
【化2】
Figure 0004384752
【0030】
を┘と略記し、┘┘をm、┘┐をrとしたときに、┘┘┘┘┘は、mmmmで表され、上記式(A)は、mmmmmrで表される。なお、mはmesoを、rはracemiを表わす。
【0031】
この式で表されるポリピレン単位5連鎖(mmmm)中の3単位目のメチル基(例えば、上記式(A)のMe、Me)に由来する13C−NMRスペクトルにおける吸収強度をPmmmmとし、プロピレン単位中の全メチル基(Me、Me、Me…)に由来する吸収強度をPwとすると、上記式(A)で表される重合体の立体規則性は、PmmmmとPmの比、すなわち上記式(1)から求められる立体規則性指標の値[M5]で評価することができる。
【0032】
本発明に用いられるポリプロピレン樹脂(C)の立体規則性指標の値[M5]は、沸騰ヘプタン不溶成分を13C−NMRで測定して求められる。
【0033】
沸騰ヘプタン不溶成分の抽出法は、以下の通りである。ポリプロピレン樹脂3gと、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール20gと、n−デカン500mlとを撹拌装置付きフラスコに入れ、145℃で加熱溶融させ、樹脂試料が溶解した後、室温までゆっくり冷却し、ついで23℃の水浴上で8時間以上保持する。析出した重合体(23℃、n−デカン不溶成分)を含むn−デカン懸濁液をグラスフィルター(G−4) で濾過分離し、減圧乾燥した後、析出物を少なくとも6時間以上ヘプタンを用いてソックスレー抽出した後、乾燥して、沸騰ヘプタン不溶成分を得た。
【0034】
得られた沸騰ヘプタン不溶成分の13C−NMRの測定法は、以下の通りである。沸騰ヘプタン不溶成分0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに溶解させ、グラスフィルター(G−2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMR測定用チューブに入れる。そして、日本電子製GX−550型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は、1000回以上とした。立体規則性指標[M5]の値は、上記の測定によって得られる各々の構造に起因するピーク強度の積分値で求める。
【0035】
ポリプロピレン樹脂(C)の立体規則性指標[M5]の値は、0.950〜0.995の範囲であり、0.960〜0.995が好ましく、0.970〜0.995がより好ましい。このような立体規則性指標[M5]の範囲を有するポリプロピレン樹脂(B)は、高結晶性である。立体規則性指標[M5]の値が0.950を下廻ると、高温での延伸が不可能となり低エチレン含量のEVOHを用いることができない。
【0036】
さらに、ポリプロピレン樹脂(C)は、230℃、2160グラム荷重におけるMFRが0.1〜100グラム/10分であり、1〜50グラム/10分であることが好ましく、2〜10グラム/10分であることがより好ましい。ポリプロピレン樹脂(C)のMFRが0.1グラム/10分未満となった場合、押出機にかかる負荷が大きくなり、また、100グラム/10分を超えた場合は層間に流れムラが生じ成形が困難となる。
【0037】
上記の性質を有するポリプロピレン樹脂(C)は、高立体規則性、高結晶性のポリプロピレン樹脂であり、剛性が高く、高い熱変形温度、融点、結晶化温度を有するため優れた耐熱性を示す。そのため、EVOHとの多層構造体を延伸する場合、高温での延伸が可能となり、これまで延伸不可能であった低エチレン含量のEVOHを用いても高倍率で延伸できる。
【0038】
また、本発明の目的を阻害しない範囲でポリプロピレン樹脂(C)には、従来用いられている核剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、石油樹脂等が含まれてもよい。
【0039】
核剤としては、例えば、ジベンジリデンソルビトール、ジメチルベンジリデンソルビトール等のソルビトール誘導体、p−tert−ブチル安息香酸ナトリウム、ジ安息香酸アルミニウム等の芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩またはアルミニウム塩、リン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム等の芳香族リン酸エステルの金属塩に代表される有機系結晶核剤、タルク、マイカなどの無機系結晶化核剤、ポリシクロヘキセン、ポリシクロペンテン、ポリシクロブテン等の環状構造が側鎖に存在する分岐型環状重合体、ポリ3−メチル−1−ブテン、ポリ3−メチル−1−ペンテン、ポリ3−エチル−1−ペンテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン等の炭素数3以上の分岐オレフィン重合体、ポリテトラフルオロエチレン等の含フッ素重合体等の高分子系結晶核剤などが挙げられる。
【0040】
酸化防止剤としては、フェノール系BHT、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、置換ベンゾトリアゾール、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、フェニルサルチレート、4−t−ブチルフェニルサリチレート等が挙げられる。
【0041】
帯電防止剤としては、アルキルアミンおよびその誘導体、高級アルコール、高級脂肪酸のグリセリンエステル類、ピリジン誘導体、硫酸化油、石鹸類、オレフィンの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル類、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、琥珀酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0042】
滑剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、高級アルコール、流動パラフィン等が挙げられる。
【0043】
ブロッキング防止剤としては、合成シリカ、炭化カルシウム、非晶性アルミノシリケート、ゼオライト、ケイソウド土、タルク、長石、架橋ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
【0044】
紫外線吸収剤としては、エチレン−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2、2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4オクトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
【0045】
石油樹脂としては、Tg(ガラス転移温度)70℃以上で水添率99%以上のポリジシクロペンタジエン等の水素添加石油樹脂、あるいは極性基を実質的に含まないテルペン樹脂例えば、ピネン、ジペンテン、カレン、ミルセン、オシメン、リモネン、テレピレン、ザビネン、トリシクレン、ビサボレン、ジンギピレン、サンタレン、カンホレン、ミレン、トタレン等が挙げられる。
【0046】
また、ポリプロピレン樹脂(C)は本発明の目的を阻害しない範囲で、本発明に用いるポリプロピレン樹脂(C)以外の、ポリプロピレンあるいはポリオレフィンを含んで用いても良い。さらに、ポリプロピレン樹脂(C)は、2種類以上の混合系で用いても良い。
【0047】
本発明に用いられるEVOH樹脂(A)のエチレン含有量は約20〜60モル%で、ケン化度が約90%以上である。
【0048】
樹脂(A)のエチレン含有量は約20〜60モル%であるが、約35〜50モル%であることが好ましい。エチレン含有量が約20モル%を下廻る場合、PPとの積層体の延伸を行うことが出来ない。一方、エチレン含有量が約60モル%を上廻る場合、得られる多層延伸フィルムのバリアー性が充分でない。樹脂(A)のエチレン含有量は約37〜48モル%であることがより好ましく、約40〜45モル%であることが最も好ましい。
【0049】
樹脂(A)のケン化度は約90モル%以上であることが必要であり、約95モル%以上であることがより好ましく、約99モル%以上であることが最も好ましい。ケン化度をかかる範囲とすることが、得られる多層フィルムのバリアー性を維持する観点から好ましい。
【0050】
なお、樹脂(A)のエチレン含有量およびケン化度は、H−NMRによって、定量した値である。
【0051】
更に樹脂(A)が、融点の異なる少なくとも2種類以上のEVOHのブレンド物であることがより好ましい。
【0052】
2種のEVOHを用いる場合、それぞれ、約10〜90重量%の含有量であることが好ましく、約20〜80重量%であることがより好ましく、約30〜70重量%含まれることが最も好ましい。
【0053】
少なくとも2種類のEVOHがブレンドされている場合、熱分析、特にDSC解析において単一組成のEVOHと判別することができる。ブレンドされる2種類以上のEVOHの融点が大きく異なる場合は、DSCのピークが二本以上観測される。融点が近いEVOHをブレンドした場合には、見掛け上単一ピークになることがあるが、融点が一定値以上離れている場合には、ピークの形状がブロードなものとなる。ただし、単一ピークになる場合であっても、DSCの昇温速度を下げることにより、二本以上のピークもしくは主ピークに対し肩部のピークの存在を観測できる場合もある。
【0054】
EVOHの融点は、例えば、エチレン含量を変化させることにより調整される。エチレン含量が同じ場合には、ケン化度を変えることにより融点が調整される。
【0055】
ブレンドしたEVOH中のエチレンの全体としての含有量は、上記の通りであるが、ブレンドするEVOHのエチレン含有量の差は、好ましくは約3〜30モル%であり、より好ましくは約3〜15モル%である。
【0056】
ブレンドしたEVOHのケン化度は、上記の通りであるが、ブレンドするEVOHのケン化度は、それぞれ、約90モル%以上であることが好ましく、約95モル%以上がより好ましく、約99モル%以上が最も好ましい。
【0057】
さらに、本発明においては、本発明のフィルムの延伸性、バリアー性を損なわない限り、上記EVOH樹脂に加えて、第三成分としてのEVOHをさらに添加することは自由である。
【0058】
また、本発明に用いる樹脂(A)の性能を阻害しない範囲であれば、EVOHが少量のオレフィンとの共重合体であっても良い。共重合できる単量体の例としては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフィンが挙げられる。
【0059】
また、本発明に用いる樹脂(A)の好適なMFR(210℃、2160グラム荷重下、JIS K7210に基づく)は0.1〜100グラム/10分、より好適には0.5〜50グラム/10分である。
【0060】
MFRが0.1グラム/10分より小さいと、溶融成形が困難になり、溶液コート法によるフィルム化しかできなくなる虞があり、本発明における高倍率の延伸フィルムが得られない虞がある。一方、MFRが100グラム/10分を超えると、多層構造体を得た後の、高倍率での延伸が困難となる虞があるばかりでなく、得られた多層延伸フィルムの充分な強度が得られない虞もある。
【0061】
また、本発明の目的を阻害しない範囲で熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フィラー、他の樹脂(ポリアミド、ポリオレフィンなど)、グリセリンやグリセリンモノステアレートなどの可塑剤を樹脂(A)にブレンドすることもできる。
【0062】
接着性樹脂(B)としては、商品名として、例えば、デュポン社製のCAX−3036、三井化学株式会社のアドマー、日本ポリオレフィン株式会社製のアドテックス、USI社のプレキサーなどが挙げられる。
【0063】
これらのうちでも、ポリオレフィン系樹脂をベースとし、不飽和カルボン酸またはその無水物、エステル、アミドなどをグラフト重合したいわゆる酸変性ポリオレフィン樹脂を用いることが本発明においては好ましい。なかでも、ポリプロピレン樹脂をベースとする方が、より好ましい。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。
【0064】
接着性樹脂(B)の230℃、2160グラム荷重におけるMFRは、約1〜50グラム/10分であることが好ましく、約2〜10グラム/10分であることがより好ましい。接着性樹脂(b)が約1グラム/10分に満たないと、押出機にかかる負荷が大きくなる虞があり、また、約50グラム/10分を超えると層間に流れムラが生じ成形が困難となる虞がある。
【0065】
本発明の多層フィルムは、EVOH(A)層および高結晶性PP樹脂(C)層が接着性樹脂(B)層を介して積層されてなる多層構造体を延伸してなるものであり、高結晶性PP層は少なくとも1軸、好ましくは2軸配向した状態にある。
【0066】
多層構造体の具体的な層構成としては、PP樹脂(C)をC、接着性樹脂(B)をB、EVOH樹脂(A)をAとして表すと、C/B/A/B/Cの5層構造、C/B/A/Bの4層構造あるいはC/B/Aの3層構造等であるが、特に限定されるのもではない。また、これらの層に加えて、ヒートシール性、帯電防止性、防湿性などの機能性を付与する層を設けることもできる。
【0067】
ヒートシール性を付与するには、片面もしくは両面の最外層のPPにもう1層のヒートシール層を設けることができる。すなわち、ヒートシール性樹脂層をHで表すと、H/C/B/A/B/C、H/C/B/A/B/C/H、H/C/B/A/B、H/C/B/A/B/H、H/C/B/Aなどの層構成を挙げることができる。また、ヒートシール性樹脂としては、プロピレンと炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体または、プロピレンと炭素数4以上のα−オレフィンとエチレンのランダム共重合体、ポリエチレン、エチレンビニルアセテート(EVA)等が挙げられる。
【0068】
静電防止性を付与するには、少なくとも1つのPP層に前記に挙げた帯電防止剤を1類または2種類以上の混合系で添加し、添加したPP層をコロナ処理等の表面処理を行う。また、少なくとも片面の最外層に、静電防止剤が添加された溶液をコートする方法もある。
【0069】
防湿性を付与するには、少なくとも1つのPP層に前記に挙げた石油樹脂あるいは極性基を実質的に含まないテルペン樹脂を1種類または2種類以上添加する。
【0070】
また、上記層構成には、必要に応じて回収(Reg)層を設けることもできる。かかる回収層を別途設けても良いし、本発明におけるPP層、もしくは接着性樹脂層に回収物を加え、実質的に回収層とすることもできる。具体的な層構成の例としては、Reg/C/B/A/B/C、Reg/C/B/A/B/C/Reg、C/Reg/B/A/B/C、C/Reg/B/A/B/Reg/C、Reg/C/B/A/B、C/Reg/B/A/B、Reg/C/B/A、C/Reg/B/A等を挙げることが出来るがこれに限定されるものではない。
【0071】
また、印刷およびラミネートを行うためにフィルム表面にコロナ放電処理やフレーム処理を行うこともできる。
【0072】
延伸後の多層延伸フィルムの厚みは、全体の厚みで約10μm以上が好ましい。約15〜100μmがより好ましく、約15〜50μmがさらに好ましい。
【0073】
接着性樹脂(B)の層厚みは約0.5〜50μmが好ましく、約2〜20μmがより好ましく、3〜10μmがさらに好ましい。接着性樹脂(B)が0.5μm未満であるとPP(C)層とEVOH(A)層の層間接着性が充分でなくなり、目的の多層フィルムを得ることができなくなる虞がある。50μmを超えるとコストが高くなる。
【0074】
また、EVOH(A)層は約1〜20μmが好ましく、約4〜9μmがさらに好ましい。EVOH(A)層が約1μm未満の場合、目的のバリア性が得られにくくなり、20μm以上では得られた延伸フィルムの剛性が劣る場合がある。
【0075】
更にPP(C)層の層厚みは約5〜95μmが好ましく、約8〜50μmがより好ましく、約10〜30μmがさらに好ましい。
【0076】
Reg層を設ける場合、Reg層の厚みは特に限定されない。
【0077】
延伸前の多層構造体の製造方法は、PP樹脂(C)、接着性樹脂(B)、EVOH樹脂(A)を別々の押出機より押出しダイス内で、例えば、C/B/A/B/Cとなるよう積層し共押出し、50℃以下好ましくは40℃以下の冷却ロール上にキャストし多層構造体を作成する。
【0078】
PPとEVOHの多層積層構造体を延伸する方法として、一般的な製造法である、逐次二軸延伸法あるいは同時二軸延伸法が挙げられる。
【0079】
逐次二軸延伸法で延伸する場合、例えば、PP樹脂(C)、接着性樹脂(B)およびEVOH樹脂(A)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cとなるよう積層し、共押出し、冷却ロール上にキャストし、積層シートを作成する。ついで、機械方向にロール延伸した後、テンターにて横方向に延伸して目的の多層フィルムを製造する。
【0080】
また、PP樹脂(C)と接着性樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でPP/接着性樹脂となるよう積層し共押出し、冷却ロール上にキャストし積層シートを作成する。ついで、機械方向に延伸した後、別の押出機よりEVOH(A)層、またはEVOH(A)層を含む多層構造体を押出し接着層上に押出ラミネーションした後、テンターにて横方向に延伸して目的の多層フィルムを製造することもできる。
【0081】
さらに、PP樹脂(C)を押出し機により押出し、冷却ロール上にキャストしシートを作成する。ついで、機械方向に延伸した後、別の押出機より接着性樹脂(B)層とEVOH(A)層とを含む多層構造体を押出し、PP(C)層上に(B)層がくるように押出ラミネーションした後、テンターにて横方向に延伸して目的の多層フィルムを製造することもできる。
【0082】
同時二軸延伸法としては、例えば、PP樹脂(C)、接着性樹脂(B)およびEVOH樹脂(A)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cとなるよう積層し、円筒ダイスより共押出し、チューブ状の積層体を作成する。ついで、機械方向、横方向同時に延伸して目的の多層フィルムを製造する。
【0083】
また、例えば、PP樹脂(C)、接着性樹脂(B)およびEVOH樹脂(A)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cとなるよう積層し、共押出し、冷却ロール上にキャストし多層構造体を作成する。ついで、テンターにて機械方向、横方向同時に延伸して目的の多層フィルムを製造することもできる。
【0084】
なお、ここで示した層構成は、一例であり特に限定されるのもではない。
【0085】
以下、本発明の多層フィルムを得る好ましい製造方法について説明する。
【0086】
第1の方法として、同時共押出成形物の逐次二軸延伸を説明する。PP樹脂(C)、接着性樹脂(B)およびEVOH樹脂(A)を別々の押出機より押出しダイス内で、例えば、C/B/A/B/Cとなるよう積層し、共押出し、約50℃以下、好ましくは約40℃以下の冷却ロール上にキャストし多層構造体を作成する。ついで、約100〜140℃、好ましくは、約110〜130℃で機械方向に約4〜7倍好ましくは約5〜6倍に延伸した後、予熱温度が約180〜200℃、好ましくは約185〜195℃で加熱し、約160〜175℃、好ましくは約165〜170℃で横方向に約7〜12倍、好ましくは約8〜10倍に延伸して目的の多層フィルムを製造することができる。
【0087】
第2の方法として、押出コーティングを用いた逐次二軸延伸法を説明する。PP樹脂(C)と接着性樹脂(B)とを別々の押出機より押出しダイス内で、例えば、C/Bとなるよう積層し共押出し、約50℃以下、好ましくは約40℃以下の冷却ロール上にキャストし、多層構造体を作成する。ついで、約100〜140℃好ましくは約110〜130℃で機械方向に約4〜7倍好ましくは約5〜6倍に延伸した後、別の押出機より、例えば、EVOHを押出し、接着層上に押出ラミネーションした後、予熱温度が約180〜200℃、好ましくは約185〜195℃で加熱し、約160〜175℃、好ましくは約165〜170℃で横方向に約7〜12倍、好ましくは約8〜10倍に延伸して、目的の多層フィルムを製造することができる。
【0088】
第3の方法として、同時二軸延伸法を説明する。すなわち、PP樹脂(C)、接着性樹脂(B)、EVOH樹脂(A)を別々の押出機より押出しダイス内で、例えば、C/B/A/B/Cとなるよう積層し、円筒ダイスより共押出し、約50℃以下、好ましくは約40℃以下の冷却水で冷却し、チューブ状の積層体を作成する。ついで、環状赤外線ヒーター用い加熱した後、加圧空気を送り込んだバブル状で機械方向に約4〜7倍好ましくは約5〜6倍、横方向に約4〜7倍、好ましくは約5〜6倍、同時に延伸して目的の多層フィルムを製造することができる。
【0089】
第4の方法として、テンター法を用いた同時二軸延伸を説明する。すなわち、PP樹脂(C)、接着性樹脂(B)、EVOH樹脂(A)を別々の押出機より押出しダイス内で、例えば、C/B/A/B/Cとなるよう積層し、共押出し、約50℃以下好ましくは約40℃以下の冷却ロール上にキャストし多層構造体を作成する。ついで、テンター内にて、予熱温度が約180〜200℃好ましくは約185〜195℃で加熱し、約160〜175℃好ましくは約165〜170℃で機械方向に約4〜12倍好ましくは約5〜10倍、横方向に約4〜12倍好ましくは約5〜10倍同時に延伸して目的の多層フィルムを製造することができる。
【0090】
こうして得られた、多層フィルムは、機械的強度、ガスバリアー性に優れ、コストメリットもある。よって、ガスバリアー性を要求される包装分野において広く用いることが可能となった。特に本発明の多層フィルムは燃やしたときに有害ガスを発生しないので、その点からも食品包装をはじめ医薬等幅広い用途で使用可能なものである。
【0091】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は、これにより何ら限定されるものではない。
【0092】
各実施例におけるPP樹脂(C)の立体規則性指数[M5]は、上記方法に従って、沸騰ヘプタン不溶成分を抽出し、13C−NMRを測定して求めた。
【0093】
多層構造体、多層フィルムの評価は、以下の方法に従った。
【0094】
(1)延伸性(同時共押出成形の場合)
延伸時の切断状況および作成した多層フィルムの状態を目視にて評価し、3段階で表した。
○: 延伸可能であった。
△: 一部延伸ムラが見られたが、延伸可能であった。
×: 延伸不可能であった(切断した。)。
【0095】
(2)延伸性(押出コーティングの場合)
延伸時の切断状況および作成した多層フィルムの状態を目視にて評価し、3段階で表した。
○: 延伸可能であった。
△: 一部延伸ムラが見られたが、延伸可能であった。
×: 延伸不可能であった。
【0096】
(3)フィルムの外観
作成した多層フィルムの状態を目視、およびフィルムのヘイズを測定し評価した。
【0097】
目視による評価以下の3段階で表した。
○: 透明であった。
△: すりガラス状(マット調)であった。
×: 網目状であった。
【0098】
ヘイズ値の測定は、JIS K7150に記載の方法に準じて日本電色工業株式会社製のヘイズメーター300Aを用いた。値は、フィルム4枚を重ね合わせて測定したものである。
【0099】
(4)酸素透過度
MODERN CONTROLS INC.製酸素透過量測定装置MOCONOX−TRAN2/20型を用い、20℃、85%RH、および95%RHの高湿度条件でJIS K7126(等圧法)に記載の方法に準じて測定した。評価したサンプルは、C/B/A/B/C構成の延伸フィルムの場合は5×10倍、C/B/A構成の延伸フィルムの場合は11倍に延伸されたものである。なお、本発明でいう酸素透過度は、C/B/A/B/C構成またはC/B/A構成の延伸フィルムについて、任意のEVOH膜厚で測定した酸素透過量(ml/m・day・atm)を、EVOH層の厚み20μmでの酸素透過量に換算した値(ml・20μm/m・day・atm)である。
【0100】
実施例1
エチレン含有量47モル%、ケン化度99.6%、MFR=13グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2g/10分(210℃、2160g荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6.0g/10分(210℃、2160g荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/C構成となるよう積層し、共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし、積層シートを作成した。ついで、120℃で機械方向に5〜6倍に延伸した後、予熱温度185℃で加熱し、165℃で横方向に8〜10倍延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0101】
実施例2
エチレン含量44モル%、ケン化度99.5%、MFR=13グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/C構成となるよう積層し共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、120℃で機械方向に5〜6倍に延伸した後、予熱温度が190℃で加熱し、170℃で横方向に8〜10倍延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0102】
実施例3
下記の2種のEVOH樹脂a1およびa2:
EVOH樹脂a1;エチレン含有量38モル%、ケン化度99.6%、MFR3.8g/10分(210℃、2160g)、融点175℃であり、リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で100ppm、ナトリウム塩(酢酸ナトリウム)をナトリウム元素換算で50ppm含有している;
EVOH樹脂a2;エチレン含有量48モル%、ケン化度99.6%、MFR33g/10分(210℃、2160g)、融点160℃であり、リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で50ppm含有している;
をそれぞれ50重量部づつドライブレンドした後、直径40mm、L/D=24、圧縮比3.8のマドック型混練部を有するスクリューで溶融押出し、樹脂組成物のペレットを得た。得られたEVOH(A)は、エチレン含量43モル%、ケン化度99.6%、MFR=7.7グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であった。
【0103】
このEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cの構成となるよう積層し共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、120℃で機械方向に5〜6倍に延伸した後、予熱温度が195℃で加熱し、170℃で横方向に8〜10倍延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0104】
実施例4
立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内で高結晶性ポリプロピレン/接着性樹脂となるよう積層し共押出し、35℃以下の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、115℃で機械方向に5〜6倍に延伸した後、別の押出機よりエチレン含有量47モル%、ケン化度99.6%、MFR=33グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)を押出し、接着層上に押出ラミネーションした後、予熱温度が185℃で加熱し、165℃で横方向に8〜10倍延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0105】
実施例5
立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内で高結晶性ポリプロピレン/接着性樹脂となるよう積層し共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、115℃で機械方向に5〜6倍に延伸した後、別の押出機よりエチレン含量44モル%、ケン化度99.5%、MFR=13グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)を押出し接着層上に押出ラミネーションした後、予熱温度が190℃で加熱し、170℃で横方向に8〜10倍延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0106】
実施例6
立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内で高結晶性ポリプロピレン/接着性樹脂となるよう積層し共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、115℃で機械方向に5〜6倍に延伸した後、実施例3で調製した、2種のEVOHをブレンドして得られたEVOH(A)を別の押出機より押出し接着層上に押出ラミネーションした後、予熱温度が195℃で加熱し、170℃で横方向に8〜10倍延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0107】
実施例7
エチレン含有量47モル%、ケン化度99.6%、MFR=13グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6.0グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cの構成となるよう積層し、円筒状のダイスより共押出し、30℃の冷却水で冷却しチューブ状の積層体を作成した。ついで、環状赤外線ヒーターの設定温度を380℃で加熱した後、加圧空気を送り込んだバブル状で機械方向に5.0〜6.0倍、横方5.0〜6.0倍同時に延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0108】
実施例8
エチレン含量44モル%、ケン化度99.5%、MFR=13グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cの構成となるよう積層し円筒ダイスより共押出し、30℃の冷却水で冷却しチューブ状の積層体を作成した。ついで、環状赤外線ヒーターの設定温度を390℃で加熱した後、加圧空気を送り込んだバブル状で機械方向に5.0〜6.0倍、横方5.0〜6.0倍同時に延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0109】
実施例9
実施例3で調製した、2種のEVOHをブレンドして得られたEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cの構成となるよう積層し円筒ダイスより共押出し、30℃の冷却水で冷却しチューブ状の積層体を作成した。ついで、環状赤外線ヒーターの設定温度を400℃で加熱した後、加圧空気を送り込んだバブル状で機械方向に5.0〜6.0倍、横方5.0〜6.0倍同時に延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0110】
実施例10
エチレン含有量47モル%、ケン化度99.6%、MFR=13グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6.0グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cの構成となるよう積層し共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、テンター内にて、予熱温度が185℃で加熱し、165℃で機械方向に5〜6倍、横方向に9〜10倍同時に延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0111】
実施例11
エチレン含量44モル%、ケン化度99.5%、MFR=13グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cの構成となるよう積層し共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、テンター内にて、予熱温度が190℃で加熱し、170℃で機械方向に5〜6倍、横方向に9〜10倍同時に延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0112】
実施例12
実施例3で調製した、2種のEVOHをブレンドして得られたEVOH(A)と、立体規則性指数[M5]=0.98、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)、MFR=6グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B)を別々の押出機より押出しダイス内でC/B/A/B/Cの構成となるよう積層し共押出し、35℃の冷却ロール上にキャストし積層シートを作成した。ついで、テンター内にて、予熱温度が195℃で加熱し、170℃で機械方向に5〜6倍、横方向に9〜10倍同時に延伸して目的の多層フィルムを製造した後、上記の評価項目に記載した評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0113】
比較例1
実施例1において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0114】
比較例2
実施例2において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0115】
比較例3
実施例3において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0116】
比較例4
実施例4において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例4と同様に評価を行った。その結果を表2に示す。
【0117】
比較例5
実施例5において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)である高結晶性ポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例4と同様に評価を行った。その結果を表2に示す。
【0118】
比較例6
実施例6において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例4と同様に評価を行った。その結果を表2に示す。
【0119】
比較例7
実施例7において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0120】
比較例8
実施例8において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0121】
比較例9
実施例9において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0122】
比較例10
実施例10において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0123】
比較例11
実施例11において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0124】
比較例12
実施例12において、高結晶性ポリプロピレン(C)の代わりに立体規則性指数[M5]=0.92、MFR=2グラム/10分(210℃、2160グラム荷重)であるポリプロピレン(C)を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0125】
【表1】
Figure 0004384752
【0126】
【表2】
Figure 0004384752
【0127】
立体規則性指数[M5]が特定範囲にあるポリプロピレンを用いて得られた実施例のフィルムは、延伸性に優れるとともに、高湿度下におけるガスバリアー性も高く保持されていた。また、外観も透明性も優れていた。これに対して、立体規則性指数[M5]が特定範囲外のポリプロピレンを用いて得られた比較例のフィルムは、延伸性が悪く成形不良であった。また、外観も透明性も悪かった。
【0128】
【発明の効果】
立体規則性指数[M5]とMFRが特定範囲にあるポリプロピレンと、エチレン含量とケン化度が特定範囲のEVOHとを用いて得られた多層フィルムは、延伸性に優れるとともに、高湿度下におけるガスバリアー性も高く保持されており、外観も透明性も優れている。

Claims (7)

  1. エチレン含量20〜60モル%でケン化度が90%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(A)層及び230℃、2160グラム荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜100グラム/10分の範囲であり、沸騰ヘプタン不溶成分の13C−NMRスペクトルにおけるPmmmmとPwとの吸収強度から下記式(1)にて規定された立体規則性指標[M5]の値が0.950〜0.995の範囲であるポリプロピレン樹脂(C)層が接着性樹脂(B)層を介して積層されてなる多層構造体を、少なくとも一軸方向に3〜12倍に延伸してなる多層フィルム。
    [M5]=[Pmmmm]/[Pw] ……(1)
    式中、
    [Pmmmm]は、プロピレン単位が5単位連続してアイソタクチック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度であり、
    [Pw]は、すべてのプロピレン単位のメチル基に由来する吸収強度である。
  2. 前記樹脂(A)が、融点の異なる少なくとも2種類以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂からなる、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記樹脂(A)のエチレン含量が35〜50モル%である請求項1または2に記載の多層フィルム。
  4. 前記接着性樹脂(B)が、カルボン酸変性ポリオレフィンからなる請求項1ないし3いずれかの項に記載の多層フィルム。
  5. 樹脂(A)層、ポリプロピレン樹脂(C)層および接着性樹脂(B)層が同時に共押出成形されてなる多層構造体を、縦方向に4〜10倍、横方向に5〜12倍に二軸延伸してなる請求項1ないし4いずれかの項に記載の多層フィルム。
  6. 縦方向に4〜10倍に延伸されたポリプロピレン樹脂(C)層上に、接着性樹脂(B)層と樹脂(A)層とを含む多層構造体を押出コーティングしてなる多層構造体を、横方向に5〜12倍に延伸してなる請求項1ないし5いずれかの項に記載の多層フィルム。
  7. 接着性樹脂(B)層を有するポリプロピレン樹脂(C)層を縦方向に4〜10倍に延伸し、該延伸した接着性樹脂(B)層上に樹脂(A)層または樹脂(A)層を含む多層構造体を押出コーティングしてなる多層構造体を横方向に5〜12倍に延伸してなる請求項1ないし5いずれかの項に記載の多層フィルム。
JP16495699A 1999-06-11 1999-06-11 多層フィルム Expired - Lifetime JP4384752B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16495699A JP4384752B2 (ja) 1999-06-11 1999-06-11 多層フィルム
CA 2310925 CA2310925C (en) 1999-06-11 2000-06-07 Multilayered structure
US09/589,805 US6503588B1 (en) 1999-06-11 2000-06-09 Multilayered structure
KR10-2000-0031915A KR100499437B1 (ko) 1999-06-11 2000-06-10 다층 구조체 및 이를 열성형하여 수득한 열성형 용기
CNB001240552A CN1198714C (zh) 1999-06-11 2000-06-10 多层结构体
DE2000630035 DE60030035T8 (de) 1999-06-11 2000-06-13 Mehrschichtige Struktur
EP20000111909 EP1059163B1 (en) 1999-06-11 2000-06-13 Multilayered structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16495699A JP4384752B2 (ja) 1999-06-11 1999-06-11 多層フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000351181A JP2000351181A (ja) 2000-12-19
JP4384752B2 true JP4384752B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=15803069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16495699A Expired - Lifetime JP4384752B2 (ja) 1999-06-11 1999-06-11 多層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4384752B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4526770B2 (ja) * 2003-02-12 2010-08-18 グンゼ株式会社 2軸延伸積層evohフィルム
CN101391501B (zh) * 2007-09-20 2012-07-04 泉州利昌塑胶有限公司 纸塑热复合用双向拉伸聚丙烯薄膜及其制造方法
JP2012076305A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Toppan Printing Co Ltd 積層体およびその製造方法
CN113683838A (zh) * 2020-05-19 2021-11-23 中国石油天然气股份有限公司 一种聚丙烯纤维树脂及其制备方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50109981A (ja) * 1974-02-07 1975-08-29
JPS5441972A (en) * 1977-07-12 1979-04-03 Mitsubishi Petrochem Co Ltd Preparation of laminated composite film of biaxially oriented propylene polymer having excellent gas barrier properties
JPH0647644B2 (ja) * 1986-12-22 1994-06-22 株式会社クラレ 熱成形用樹脂組成物
JP3330733B2 (ja) * 1993-07-16 2002-09-30 三井化学株式会社 ポリプロピレン樹脂組成物およびその用途
JP3415204B2 (ja) * 1993-07-16 2003-06-09 三井化学株式会社 ポリプロピレン多層フィルム
JPH10157033A (ja) * 1996-10-04 1998-06-16 Mitsui Chem Inc ポリプロピレン系多層積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000351181A (ja) 2000-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100499437B1 (ko) 다층 구조체 및 이를 열성형하여 수득한 열성형 용기
JP5883360B2 (ja) 積層フィルム組成物、それらから作製される包装品、および使用方法
US20060024520A1 (en) Permeable polypropylene film
US4623587A (en) Multi-layer film or sheet material
JP3539846B2 (ja) 樹脂組成物およびその積層体
JPS6054832A (ja) 熱可塑性フルオロポリマーと熱可塑性ポリマーとの同時押出
WO2012063914A1 (ja) ポリオレフィン複合フィルム
US20170282507A1 (en) Biaxially oriented polyolefin film with high moisture vapor barrier and stiffness properties
JP4384752B2 (ja) 多層フィルム
JPH07285201A (ja) 包装に好適な複合ポリオレフィンフィルム
JPH0241246A (ja) 樹脂積層体
JP6377611B2 (ja) シュリンクラベル
JP3999108B2 (ja) 熱ラミネート用多層フィルム、積層シートおよび熱成形容器
CA2605363A1 (en) Permeable polypropylene film
WO2022209431A1 (ja) 樹脂組成物および当該樹脂組成物からなる層を有する積層体
JP3895011B2 (ja) 樹脂組成物およびその積層体
KR101154590B1 (ko) 폴리프로필렌계 필름 및 그 제조 방법
JP2007044930A (ja) 二軸延伸多層プロピレン系重合体フィルム
JP2015518788A (ja) 改善された機械的および密閉特性を有するポリプロピレン系フィルムおよびその作製方法
JP4651993B2 (ja) 易カット性積層フィルム
JP2016182674A (ja) シュリンクフィルム
JP2007283698A (ja) 積層ポリプロピレン系樹脂フィルム
US20030152791A1 (en) Extruded multilayer film structure including an ethylene acid terpolymer layer for improved heat seal and metal adhesion
JP4730076B2 (ja) ポリプロピレン系複合無延伸フィルム
JP4217591B2 (ja) 熱ラミネート用多層フィルム、積層体および熱成形容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090908

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090928

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4384752

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term