JP4348819B2 - 洗浄水ガイドおよびそれを備えるタンク装置、便器、便器装置 - Google Patents

洗浄水ガイドおよびそれを備えるタンク装置、便器、便器装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄水タンク装置から便器に洗浄水を供給するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
水洗式の便器装置は、通常、洗浄水を貯える洗浄水タンク装置と便器とを備えている。図19は、従来の洗浄水タンク装置900の概略断面図である。図19(A),(B)は、それぞれ、洗浄水タンク装置900を側方から見たときの断面図と、正面から見たときの断面図を示している。
【0003】
図示するように、洗浄水タンク装置900は、洗浄水を貯えるタンク930と、洗浄水を排出するための排水口930aと、排水口を開閉するための弁940と、弁の開閉を操作するための操作ハンドル950とを備えている。操作ハンドル950には、L字状部材960が接続されており、L字状部材960は、玉鎖970を介して弁940と接続されている。操作ハンドル950を回動させると、L字状部材960も一緒に回動し、L字状部材960の先端に取り付けられた玉鎖970は弁940を引き上げる。このようにして開弁状態となると、洗浄水タンク装置900の排水口930aから洗浄水が排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、便器装置においては、便器内の汚物を排出するために、便器に勢いよく洗浄水を供給することが好ましい。すなわち、便器装置においては、洗浄水タンク装置から排出される洗浄水の単位時間あたりの流量を大きくすることが好ましい。
【0005】
このため、従来では、排水口の開口面積を大きくすることによって洗浄水の単位時間あたりの流量を大きくしていた。しかしながら、排水口930aの開口面積を大きくする場合には、操作ハンドル950を操作する際に、より大きな力が必要となってしまう。すなわち、排水口930aの開口面積が大きくなると、それに応じて弁940の面積も大きくなる。そして、弁940の面積が大きくなると、弁940上部に貯えられる洗浄水の量も大きくなるので、弁を下方に押す力も大きくなる。このとき、弁940を開くためには、弁940上部に貯えられた洗浄水が弁を下方に押す力に打ち勝つだけの力を操作ハンドル950に与える必要がある。このように、排水口930aの開口面積を大きくする場合には、より大きな力で操作ハンドル950を操作しなければならなくなってしまう。
【0006】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、洗浄水タンク装置の排水口の開口面積を比較的小さく保ったまま、便器に供給される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることのできる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第1の装置は、便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンク装置の排水口に設けられる洗浄水ガイドであって、
前記洗浄水タンク装置から排出される洗浄水を流入させるための流入口と、
流入した洗浄水を流出させる流出口と、
洗浄水を前記流入口から前記流出口に導くための流路を形成する側壁と、
を備え、
前記流出口の断面積は、前記流入口の断面積よりも大きく設定されており、
前記流路の断面積は、前記流入口から前記流出口に向かって連続的に変化することを特徴とする。
【0008】
このような洗浄水ガイドを用いて洗浄水タンク装置から洗浄水を排出すれば、洗浄水タンク装置の排水口の開口面積を比較的小さく保ったまま、便器に供給される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることが可能となる。
【0009】
上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記流路の断面積は、前記流入口から前記流出口に向かって単調に大きくなっていることが好ましい。
【0010】
このような洗浄水ガイドを用いれば、流路内において洗浄水が剥離するのを防止することができるので、洗浄水タンク装置の排水口の開口面積を比較的小さく保ったまま、便器に供給される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることが可能となる。
【0011】
あるいは、上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記流路は、絞り部を有するようにしてもよい。
【0012】
このような洗浄水ガイドを用いても、流路内において洗浄水が剥離するのを防止することができるので、洗浄水タンク装置の排水口の開口面積を比較的小さく保ったまま、便器に供給される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることが可能となる。
【0013】
上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記流路の長さは、前記流入口の幅より小さく設定されているようにしてもよい。
【0014】
このような洗浄水ガイドを用いる場合には、流路内において洗浄水が剥離する前に洗浄水が流出されるので、流路内の洗浄水の剥離を防止することができる。
【0015】
さらに、上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記洗浄水ガイド内に流入する洗浄水を分割して複数の分割流路を形成するための少なくとも1つの分割部材を備えるようにしてもよい。
【0016】
このような洗浄水ガイドを用いれば、洗浄水ガイド内に流入する洗浄水が側壁側を流通するようにできるため、流路内の洗浄水の剥離を防止することが可能となる。
【0017】
上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記分割部材は、筒状部材を含むようにしてもよい。
【0018】
また、上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記分割部材は、板状部材を含むようにしてもよい。
【0019】
筒状部材や板状部材を用いれば、容易に流路内の洗浄水の剥離を防止することができる。
【0020】
上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記洗浄水ガイドは可撓性を有する材料で形成されていることが好ましい。
【0021】
このように洗浄水ガイドが可撓性を有すれば、洗浄水ガイドを洗浄水タンク装置に取り付ける際に、排水口に洗浄水ガイドを嵌め込むだけで済み、また、他の取付装置を省略することができる。
【0022】
上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記流入口の断面形状の重心と前記流出口の断面形状の重心とは、偏心しているようにしてもよい。
【0023】
この洗浄水ガイドを用いれば、各重心のずれ方向に応じた所定の方向へ、効率よく洗浄水を流出させることが可能となる。
【0024】
さらに、上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記流入口から前記流出口までの側壁において、周回する突起部を有するようにしてもよい。
【0025】
このような周回する突起部を洗浄水ガイドに設ければ、洗浄水タンク装置と洗浄水ガイドとの間をうまくシールすることができるので、洗浄水タンク装置から便器に洗浄水を漏れなく供給することが容易となる。
【0026】
さらに、上記の洗浄水ガイドにおいて、
前記流入口に、前記流入口を開閉するための弁を備えるようにしてもよい。
【0027】
こうすれば、洗浄水タンク装置の排水口を開閉するための弁を省略することができる。
【0028】
本発明の第2の装置は、便器に洗浄水を供給するための洗浄水タンク装置であって、
洗浄水を貯えるタンクと、
前記タンクから洗浄水を排出するための排水口と、
前記排水口を開閉するための弁と、
前記排水口に接続された上記のいずれかに記載の洗浄水ガイドと、
を備えることを特徴とする。
【0029】
この洗浄水タンク装置を用いれば、排水口の開口面積を比較的小さく保ったまま、排出される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることが可能となる。また、洗浄水ガイドを別途準備する必要がないので、便器を準備するだけで容易に便器装置を組み立てることができる。
【0030】
本発明の第3の装置は、洗浄水を貯える洗浄水タンク装置の排水口から供給される洗浄水を用いる便器であって、
汚物を受けるためのボール部と、
前記排水口に接続された上記のいずれかに記載の洗浄水ガイドと、
前記洗浄水ガイドを介して供給される洗浄水を受け、前記ボール部に洗浄水を供給するための洗浄水供給部と、
前記ボール部から汚物とともに洗浄水を排出するための洗浄水排出部と、
を備えることを特徴とする。
【0031】
この便器を用いれば、別途準備される洗浄水タンク装置の排水口の開口面積を比較的小さく保ったまま、便器に供給される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることが可能となる。また、洗浄水ガイドを別途準備する必要がないので、洗浄水タンク装置を準備するだけで容易に便器装置を組み立てることができる。
【0032】
本発明の第4の装置は、便器装置であって、
洗浄水を貯える洗浄水タンク装置と、
便器と、
前記洗浄水タンク装置から便器に洗浄水を供給するための上記のいずれかに記載の洗浄水ガイドと、
を備え、
前記洗浄水タンク装置は、
洗浄水を貯えるタンクと、
前記タンクから洗浄水を排出するための排水口と、
前記排水口を開閉するための弁と、
を備え、
前記便器は、
汚物を受けるためのボール部と、
前記洗浄水ガイドを介して供給される洗浄水を受け、前記ボール部に洗浄水を供給するための洗浄水供給部と、
前記ボール部から汚物とともに洗浄水を排出するための洗浄水排出部と、
を備えることを特徴とする。
【0033】
この便器装置を用いれば、洗浄水タンク装置の排水口の開口面積を比較的小さく保ったまま、便器に供給される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。
【0035】
A.第1実施例:
A−1.便器装置:
図1は、本発明を適用した便器装置の概略断面図である。この便器装置は、洗浄水を貯える洗浄水タンク装置100と便器200とを備えている。洗浄水タンク装置100の下部には、洗浄水タンク装置100から便器200へ洗浄水を導くための洗浄水ガイド300が設けられている。
【0036】
A−2.洗浄水タンク装置:
図2は、図1の洗浄水タンク装置100を拡大して示す説明図である。図2(A)は、図1と同じ方向、すなわち、図1の+x方向から見たときの洗浄水タンク装置100の断面図を示しており、図2(B)は、+y方向から見たときの洗浄水タンク装置100の断面図を示している。
【0037】
洗浄水タンク装置100は、内部に貯えられた洗浄水を排出して、便器200(図1)に洗浄水を供給する。なお、この洗浄水タンク装置100は、大用洗浄時と小用洗浄時とで、排出する洗浄水の水量を変更可能である。
【0038】
洗浄水タンク装置100は、洗浄水を貯えるタンク130と、タンク底部に設けられた排水口130aと、排水口130aを開閉する弁140と、タンク本体130の側壁に設けられた操作ハンドル装置150と、操作ハンドル装置150と接続されたL字状部材160と、L字状部材160と弁140とを連結する玉鎖170と、玉鎖170の中程に取り付けられた浮子172と、を備えている。
【0039】
なお、この洗浄水タンク装置100は、タンク130の上部に、給水手段としてのボールタップ(図示せず)を備えている。ボールタップは、周知の構成であり、水道管に接続された給水弁と、タンク130内の水位に応じて上下動して給水弁を開閉するフロートとを備えている。タンク130内の洗浄水の水位が低下したときには、フロートが下降することにより給水弁が開かれ、洗浄水が供給される。一方、タンク130内への給水により水位が上昇したときには、フロートが上昇することにより給水弁が閉じられ、タンク130内は所定の満水位置に維持される。
【0040】
弁140は、軸体141を中心に開閉可能に設けられている。弁140が閉状態のときには、タンク130内部に洗浄水が貯えられ、開状態のときには、タンク130内部に貯えられた洗浄水が排出される。なお、この弁140自体は、水没状態で閉状態となるように構成されている。すなわち、弁140は、水より大きな比重を有している。このような弁を使用する代わりに、あるいは、このような弁を使用するとともに、弁に重錘を装着したり、スプリングで閉方向に力を加えたりしてもよい。
【0041】
操作ハンドル装置150は、操作ハンドル151と操作ハンドルの動作を調整する操作ハンドル調整部152とを備えている。
【0042】
操作ハンドル151は、矢印A,B方向に回動可能である。操作ハンドルを矢印Aの方向に回動させると大用洗浄処理が実行され、矢印Bの方向に回動させると小用洗浄処理が実行される。操作ハンドル151には、操作ハンドル調整部152を介してL字状部材160が接続されている。したがって、操作ハンドル151を回動させると、L字状部材160も回動し、この結果、L字状部材160の先端に取り付けられた玉鎖170は弁140を引き上げることとなる。このように、操作ハンドル151を回動させることにより、弁140は開状態となる。
【0043】
操作ハンドル調整部152は、大用洗浄時における洗浄水の排出量を決定する機能を有している。すなわち、操作ハンドル調整部152は、大用洗浄時において回転した操作ハンドル151およびL字状部材160が元の位置に戻る際に、抵抗力を発生させる。なお、この抵抗力は、操作ハンドル調整部152内に設けられたダンパ機構によって発生する。この結果、L字状部材160に玉鎖170を介して接続された弁140は、操作ハンドル調整部152から上方向の抵抗力を受けながらゆっくりと閉じる。この説明からも分かるように、操作ハンドル調整部152の抵抗力を調整すれば、弁140の開時間を調整できるので、タンク本体130から排出される洗浄水の排出量を調整することが可能である。なお、本実施例の操作ハンドル調整部152は、小用洗浄時においては、抵抗力を発生させないので、操作ハンドル151およびL字状部材160はすぐに元の位置に戻る。
【0044】
浮子172は、満水水位時には、弁140を閉状態に維持しつつ、水没状態で浮遊している。すなわち、浮子172は、水没状態において、閉弁方向の力より小さい浮力(開弁方向の力)を弁140に与えている。
【0045】
浮子172の玉鎖170への取付位置は、小用洗浄時における洗浄水の排出量を決定する。すなわち、洗浄水の排水により浮子172が水面に露出すると、浮力が急激に小さくなるので、浮子172は開弁方向の力を失う。このとき、弁140の開度は小さくなり、さらに、排水時の引き込み力により弁140は閉じる。このように、小用洗浄時においては、弁140は、浮子172が露出状態となるまで洗浄水を排出した後に閉じる。このことから、浮子172の玉鎖170への取付位置を変更すれば、小用洗浄時における洗浄水の排出量を調整するできる。
【0046】
以上の説明から分かるように、図2に示す初期状態から、操作ハンドル151を矢印A方向または矢印B方向に回動させると、L字状部材160により弁140の一端が引き上げられる。弁140は、軸体141を中心に回動して、排水口130aを開く。このようにして、タンク本体130内に貯えられた洗浄水は、排水口130aから流出される。なお、このような洗浄水タンク装置100については、例えば、本願出願人によって開示された特開平10−219785号公報にさらに詳述されている。
【0047】
A−3.便器:
図3は、図1の便器200を拡大して示す説明図である。図4は、図1の+z方向から見たときの便器200を示す説明図である。なお、図3は、図4のS−S’切断面における断面図を示している。
【0048】
便器200は、汚物を受けるためのボール部20と、ボール部20に洗浄水を供給するための洗浄水供給部と、ボール部20内から汚物とともに洗浄水を排出するための洗浄水排出部とを備えている。
【0049】
ボール部20は、便器200の非洗浄時でも溜水RWと接する覆水面23と、便器200の非洗浄時には溜水RWと接しない乾燥面24とを備えている。
【0050】
洗浄水供給部は、洗浄水給水路41と、洗浄水給水路41と接続されたゼット給水路46(図4参照)およびリム給水路43と、を備えている。
【0051】
洗浄水給水路41は、ボール部20の後方に設けられている。洗浄水給水路41は、洗浄水タンク装置100との接続部分に洗浄水給水孔40を有している。洗浄水タンク装置100から排出された洗浄水は、洗浄水給水孔40を介して洗浄水給水路41に供給される。洗浄水給水路41は、その途中の上壁に、リム給水路43(後述する)との接続孔である分岐孔42を有している。また、洗浄水給水路41は、分岐孔42よりも下流側に、斜め下向きの傾斜で延出した形状の滞留部41aを有している。
【0052】
ゼット給水路46は、図4に示すように便器内部を湾曲するように形成されている。ゼット給水路46は、滞留部41aの側壁に設けられたゼット給水孔45とゼット噴出孔22との間を接続する。
【0053】
リム給水路43は、図3,図4に示すように、ボール部20の上部に設けられたリム部21の内側に設けられている。リム給水路43は、ボール部20上端の内周に沿った範囲に筒状に成形された中空部である。分岐孔42に流入した洗浄水は、このリム給水路43を流通する。リム部21の裏側には、形状の異なる5種類の水出し孔44a〜44eが設けられており、各孔44a〜44eはリム給水路43と接続されている。
【0054】
洗浄水排出部は、ボール部20下部に設けられた凹部26と、接続路31と上昇路32と下降路33とから構成された排水路と、を備えている。
【0055】
凹部26は、汚物溜りとしての機能を有する。凹部26の奥には、排出口25が形成されている。凹部26は、排出口25において排水路31〜33と接続されている。
【0056】
排水路31〜33は、ボール部20から洗浄水や汚物を排出するための流路である。排水路は、排出口25から斜め上方向に延出する接続路31と、接続路31と連続して斜め上方向に延出する上昇路32と、上昇路32と連続して下方向に延出する下降路33とから構成される。下降路33は、図3に示すように、上昇路32の内壁下側の最も高い位置である堰34を越えた後、略鉛直下方向に向かって延出している。このため、堰34付近の排水路は、屈曲した屈曲部を形成している。下降路33は、排水ソケット70を介して排水立ち上げ管90と接続されている。
【0057】
なお、非洗浄時におけるボール部20内の溜水RWの水位は、排水路の堰34の高さと同じ通常水位線WLで保たれている。この溜水RWにより、排水機構からボール部20への臭気の逆流や虫などの進入を防止することができる。
【0058】
次に、上記の洗浄水供給部および洗浄水排出部による洗浄動作について説明する。洗浄水タンク装置100(図1)内の高い水位からの自由落下により、洗浄水ガイド300を介して洗浄水給水孔40に供給された洗浄水は、洗浄水給水路41の斜め下向きの傾斜に案内されて滞留部41aに流入する。この流入により、滞留部41a内の水位は、ボール部20内の水位よりも上昇し、これに伴い、滞留部41aの下部およびゼット給水路46内に溜まっていた溜水(以下、「ゼット溜水」と呼ぶ)が、ボール部20内のゼット噴出孔22方向に流動する。この結果、ゼット噴出孔22からは、ゼット溜水と滞留部41aに流入した洗浄水とが、順次噴出される。
【0059】
ゼット噴出孔22からの洗浄水は、排出口25に向かって噴出される。このため、接続路31および上昇路32内の溜水RWや凹部26に溜まった汚物は、堰34の方向に押し上げられる。この結果、上昇路32内における水位は通常水位線WLを越えて急激に上昇し、接続路31,上昇路32および屈曲部はすぐに満水状態となる。このとき、屈曲部に充満した水の先端面とボール部20内の溜水RWの水面との間に圧力差が生じる。この圧力差により、下方向への引き込み力が発生する。このような作用は、サイホン作用と呼ばれている。このサイホン作用により、ボール部20内の汚物が溜水RWや洗浄水と共に、堰34の方向に引き込まれる。
【0060】
洗浄水タンク装置100から供給された洗浄水は、次第に滞留部41aに溜まり、洗浄水給水路41内の水位が上昇する。洗浄水給水路41内の水位が、分岐孔42の高さまで上昇すると、洗浄水が分岐孔42に流入する。分岐孔42に流入した洗浄水は、リム給水路43に供給され、リム給水路43と接続された水出し孔44a〜44eから吐出される。
【0061】
なお、図4に示すように、便器200後方の分岐孔42に近い位置に形成された長孔44dと便器200前方に形成された長孔44eとからは、リム給水路43を右回りに流れてきた洗浄水が勢いよく多量に吐出される。この長孔44d,44eから吐出された洗浄水が主流となって、水出し孔44a〜44eから吐出された洗浄水には、右回りの旋回力が付与される。このように旋回力が付与された洗浄水は、便器200の乾燥面24の表面に沿って流下し、ボール部20内の溜水RWに合流する。この合流により、洗浄水の旋回力は、ボール部20内の溜水RWに伝達される。この結果、ボール部20内には右回りの旋回流が生じる。なお、ボール部20内の汚物は旋回流に巻き込まれて凹部26に集められ、排出口25に向かう。
【0062】
水出し孔44a〜44eからの吐出により増量されたボール部20内の溜水RWは、既に発生しているサイホン作用により、排水路に引き込まれる。汚水および汚物は、サイホン作用により、強い力で下降路33に引き込まれ、排水ソケット70を介して排水立ち上げ管90から排出される。
【0063】
サイホン作用の持続が終了すると、ボール部20内および排水路内には、洗浄開始前に溜まっていた溜水RWに替わり、水出し孔44a〜44eおよびゼット噴出孔22から供給された洗浄水の一部が、新たな溜水RWとして便器200に溜まる。
【0064】
洗浄水タンク装置100からの洗浄水の供給が終了すると、満水状態であった洗浄水給水路41内の水位が徐々に低下し、水出し孔44a〜44eからの洗浄水の吐出およびゼット噴出孔22からの洗浄水の噴出が、順次停止する。この後、溜水RWの水位は、洗浄開始前と同様、通常水位線WLの高さとなる。これにより、便器200の洗浄が完了する。
【0065】
A−4.洗浄水ガイド:
上述したように、洗浄水タンク装置100からの洗浄水は、洗浄水ガイド300を介して便器200に供給される。図5は、図1の洗浄水ガイド300を拡大して示す説明図である。洗浄水ガイド300は、洗浄水タンク装置100の排水口130aから排出される洗浄水を流入させるための流入口301と、洗浄水を流出させる流出口302と、洗浄水を流入口301から流出口302に導くための流路を形成する側壁303とを備えている。流入口301と流出口302とは略円形形状を有しており、洗浄水が流通する流路の断面も側壁303によって略円形形状に形成されている。流出口302の断面積S2は、流入口301の断面積S1よりも大きく設定されている。また、流路の断面積は、流入口301から流出口302に向かって次第に大きくなっている。
【0066】
なお、図1の接続状態からも分かるように、洗浄水ガイド300の流入口301の断面積S1は、洗浄水タンク装置100の排水口130aの断面積とほぼ同じ大きさに設定されている。
【0067】
この洗浄水ガイド300を用いて洗浄水タンク装置100から洗浄水を排出する場合には、洗浄水ガイド300を用いない場合と比べて、洗浄水タンク装置100から流出される単位時間あたりの洗浄水量を大きくすることができる。これは、洗浄水ガイド300の流出口302の断面積S2が、洗浄水タンク装置100の排水口130aの開口面積(流入口301の断面積S1にほぼ等しい)より大きくなっているからである。このような洗浄水ガイド300を便器装置(図1)に適用すれば、流出口302付近の流速をあまり小さくすることがないので、流出口302の断面積S2の大きさに応じて、単位時間あたりの流量を大きくすることができる。この結果、洗浄水タンク装置100から便器200(図3)に単位時間あたりにより多くの洗浄水が供給されるので、ボール部20に溜まった汚物を勢いよく流すことが可能となる。
【0068】
なお、図5に示す洗浄水ガイド300の流路の口径Rの増加率は、流入口301から流出口302に向かって次第に大きくなっているため、洗浄水ガイド300の流路は末広がりの円錐台形状となっているが、口径Rの増加率は一定であってもよい。口径Rの増加率が一定である場合には、洗浄水ガイドの流路は、略円錐台形状となる。一般には、洗浄水ガイドの流路の断面積は、流入口から流出口に向かって単調に大きくなっていればよい。
【0069】
図6は、洗浄水ガイド300と洗浄水タンク装置100との位置関係を示す説明図である。図6(A)は、洗浄水タンク装置100の排水口130aの位置に、洗浄水ガイド300の流入口301を合わせた場合を示しており、図1と同じ位置関係である。一方、図6(B)は、洗浄水タンク装置100の排水口130aの位置に、洗浄水ガイド300の中間部分を合わせた場合、すなわち、流入口301と流出口302との間に排水口130aが配置された場合を示している。このような位置関係で洗浄水ガイド300を配置する場合にも、洗浄水ガイド300を介して、洗浄水タンク装置100から便器200に単位時間あたりにより多くの洗浄水を確実に供給することが可能となる。
【0070】
図6(A),(B)に示す洗浄水ガイド300は、図示しない取付装置によって洗浄水タンク装置100に取り付けらている。この取付装置は、洗浄水ガイド300を洗浄水タンク装置100に固定する機能とともに、洗浄水ガイド300と洗浄水タンク装置100の排水口130aとの間をシールする機能を有している。これにより、洗浄水タンク装置100の排水口130aから排出された洗浄水は、洗浄水ガイド300を介して漏れなく便器200に供給される。
【0071】
なお、洗浄水ガイド300は、上記の取付装置を用いずに洗浄水タンク装置100に取り付けられてもよい。すなわち、洗浄水ガイド300をゴム等の可撓性を有する材料で形成した場合には、洗浄水ガイド300を洗浄水タンク装置100の排水口130aに嵌め込むだけでよいので、上記の取付装置を省略できる。可撓性を有する洗浄水ガイド300を用いる場合には、洗浄水ガイド300自体が上記の固定機能とシール機能とを発揮することとなる。
【0072】
図7は、シール機能を有する洗浄水ガイド300Aを示す説明図である。この洗浄水ガイド300Aは、図5の洗浄水ガイド300の流入口301から流出口302までの側壁303において、周回する突起部307を有している。
【0073】
図8は、図7の洗浄水ガイド300Aと洗浄水タンク装置100との位置関係を示す説明図である。図8(A)は、洗浄水タンク装置100の排水口130aの位置に、洗浄水ガイド300Aの流入口301を合わせた場合を示しており、図6(A)の位置関係に対応する。一方、図8(B)は、洗浄水タンク装置100の排水口130aの位置に、洗浄水ガイド300Aの中間部分を合わせた場合、すなわち、流入口301と流出口302との間に排水口130aが配置された場合を示しており、図6(B)の位置関係に対応している。
【0074】
図8(A),(B)に示すように、周回する突起部307を有する洗浄水ガイド300Aを用いる場合には、洗浄水ガイド300Aが洗浄水タンク装置100に取り付けられたときに、シール機能を発揮することとなる。なお、この洗浄水ガイド300Aは、通常、可撓性を有する材料で形成されるので、上記の取付装置を省略可能であるが、取付装置を使用する場合には、よりシール効果を向上させることができる。
【0075】
なお、図8(A),(B)では、洗浄水ガイド300Aは、突起部307の上面がタンク本体130の底部外壁に接するように設けられているが、突起部307の下面がタンク本体130の底部内壁に接するように設けられていてもよい。
【0076】
B.第2実施例:
第1実施例の洗浄水ガイド300(図5)の流路の断面積は、流入口から流出口に向かって単調に大きくなっている。図5では、洗浄水ガイド300の流路の断面積が徐々に大きくなっているが、流路断面積が急激に大きくなるような場合には、洗浄水タンク装置100から流出される単位時間あたりの洗浄水量をあまり大きくすることができない。これは、洗浄水タンク装置100から流出される単位時間あたりの洗浄水量を大きくするためには、洗浄水ガイド300の流路内が洗浄水で満たされる必要があるが、流路断面積が急激に大きくなる場合には、流路内が洗浄水によって満たされないからである。
【0077】
図9は、流路が洗浄水によって満たされない洗浄水ガイド800を示す説明図である。この洗浄水ガイド800は、図5に示す洗浄水ガイド300と同様の形状を有している。しかしながら、図9の洗浄水ガイド800では、図5の洗浄水ガイド300に比べ、流路の断面積の増加率が大きくなっている。このため、この洗浄水ガイド800を用いる場合には、図9に示すように、側壁で形成された流路内が洗浄水で満たされないこととなる。すなわち、この洗浄水ガイド800を用いる場合には、流入口801から流入した洗浄水が、図中一点鎖線で示す流出口802付近において、側壁803から剥離してしまう。このとき、洗浄水は、流出口802の全開口を通って流れないため、洗浄水タンク装置100から便器200に単位時間あたりにあまり多くの洗浄水を供給することができない。
【0078】
なお、この説明からも分かるように、図5に示す洗浄水ガイド300は、流路内で洗浄水が剥離しないような形状とされている。
【0079】
図10,図11は、それぞれ流路形状を工夫した洗浄水ガイド310,320を示す説明図である。図10に示す洗浄水ガイド310では、流入口311の口径D1が、流路の長さHよりも小さく設定されている。このように、流路の長さが流入口の幅より小さく設定された洗浄水ガイド310を用いる場合には、洗浄水は流路内で剥離する前に流出口312から流出されることになるので、流路内での洗浄水の剥離を防止することが可能となる。
【0080】
一方、図11に示す洗浄水ガイド320においては、流路の断面積は、流入口321から流出口322に向かって連続的に変化しているが、流路の途中において、断面積が最小となるような絞り部を有している。このような洗浄水ガイド320を用いる場合にも、流路内での洗浄水の剥離を防止できると考えられる。
【0081】
図10,図11においては、洗浄水ガイドの形状を工夫することによって流路内での洗浄水の剥離を防止しているが、洗浄水ガイド内の流路を複数の分割流路に分割することによっても流路内での洗浄水の剥離を防止することが可能である。
【0082】
図12,図13は、それぞれ複数の分割流路を有する洗浄水ガイド330,340を示す説明図である。
【0083】
図12に示す洗浄水ガイド330は、側壁333の内側に、筒状部材335と、側壁333と筒状部材335とを一体化するための2つの接続部材336とを備えている。洗浄水ガイド330に流入した洗浄水は、筒状部材335によって、その内側と外側との2つの流れに分割される。また、2つの接続部材336によって、計4つの流れに分割される。このような洗浄水ガイド330を用いれば、流入した洗浄水を強制的に側壁333側に流すことができるので、流路内の洗浄水の剥離を防止することが可能となる。
【0084】
なお、この洗浄水ガイド330では、筒状部材335は、側壁333と同様に末広がりの筒形状となっているが、円筒形状としてもよい。ただし、図12に示すように、筒状部材を末広がりの筒形状とすれば、より確実に剥離を防止することが可能となる。
【0085】
図13に示す洗浄水ガイド340は、側壁343の内側に、2つの板状部材345を有している。洗浄水ガイド340に流入する洗浄水は、2つの板状部材345によって、計3つの流れに分割される。このような洗浄水ガイド340を用いても、流路内の洗浄水の剥離を防止することができる。
【0086】
上記のように、洗浄水ガイド内に流入する洗浄水を、筒状部材335(図12)や板状部材345(図13)などの分割部材を用いて分割すれば、流路内で洗浄水が剥離するのを容易に防止でき、洗浄水ガイド330,340の流路を洗浄水で満たすことが可能となる。これにより、洗浄水タンク装置100から便器200に単位時間あたりにより多くの洗浄水を確実に供給することが可能となる。一般に、流路内での洗浄水の剥離を防止可能な洗浄水ガイドとしては、洗浄水ガイド内に流入する洗浄水を分割して複数の分割流路を形成するような少なくとも1つの分割部材を有するものであればよい。
【0087】
C.第3実施例:
第1および第2実施例の洗浄水ガイド300,310,320,330,340(図5,図10,図11,図12,図13)では、いずれも流入口の断面形状の重心と流出口の断面形状の重心とがほぼ一致しているが、各重心は一致していなくてもよい。なお、本明細書において、「流入口の断面形状の重心と流出口の断面形状の重心とがほぼ一致している」とは、流入口の断面形状と流出口の断面形状とを、垂直方向から見たときの重心位置がほぼ一致していることを意味する。
【0088】
図14は、流入口の断面形状の重心と流出口の断面形状の重心とを偏心させた洗浄水ガイド350を示す説明図である。この洗浄水ガイド350では、流入口351の断面形状の重心G1と、流出口352の断面形状の重心G2とは、一致しておらず、偏心している。具体的には、重心G2の位置は重心G1の位置より図中右方にずれている。このように偏心した洗浄水ガイド350を用いる場合には、偏心していない洗浄水ガイドを用いる場合に比べて、洗浄水を図中右方に多く流通させることが可能である。
【0089】
図15は、図14の洗浄水ガイド350を便器装置(図1)に設けた様子を示す説明図である。図示するように、洗浄水ガイド350は、重心G1よりも重心G2が+y方向にずれた状態で配置されている。このとき、洗浄水タンク装置100から排出された洗浄水は、便器200のボール部20の方向(+y方向)に多く向かうことになるので、ボール部20に流入する洗浄水の勢いをより大きくすることができる。
【0090】
このように、流入口の断面形状の重心と流出口の断面形状の重心とを偏心させた洗浄水ガイドを用いれば、洗浄水ガイドに流入した洗浄水を重心のずれ方向に応じた所定の方向へ効率よく流出させることが可能となる。
【0091】
D.第4実施例:
第1〜第3実施例の洗浄水ガイド300,310,320,330,340,350を便器装置(図1)に適用する場合には、通常、図2に示すように、弁140は洗浄水タンク装置100に設けられているが、弁は洗浄水ガイドに設けるようにしてもよい。
【0092】
図16は、弁を備える洗浄水ガイド300Bを示す説明図である。図16(A)は、洗浄水ガイド300Bの弁308が閉じた様子を示しており、図16(B)は、洗浄水ガイド300Bの弁308が開いた様子を示している。図示するように、弁308は、洗浄水ガイド300Bの流入口301に設けられており、ヒンジ部309を基準に開閉可能である。
【0093】
このような流入口を開閉するための弁を備える洗浄水ガイド300Bを用いれば、図2の洗浄水タンク装置100に弁140を設けなくて済むという利点がある。
【0094】
なお、図16では、弁308と側壁303との接続部には、ヒンジ部309が用いられているが、ヒンジ部309に代えて、粘着シートを用いるようにしてもよい。あるいは、弁308および側壁303とその接続部とを、可撓性を有する材料で一体形成するようにしてもよい。
【0095】
E.第5実施例:
上述の洗浄水ガイドは、通常、洗浄水タンク装置100および便器200とは別途準備される。そして、新規の便器装置(図1)を組み立てる際に、あるいは、既存の便器装置のメンテナンスを行う際に、洗浄水タンク装置100と便器200との間に設置される。しかしながら、洗浄水ガイドは、洗浄水タンク装置100あるいは便器200と一体化されていてもよい。
【0096】
図17は、洗浄水ガイド300(図5)が一体化された洗浄水タンク装置100を示す説明図である。図18は、洗浄水ガイド300(図5)が一体化された便器200を示す説明図である。このように、洗浄水タンク装置100または便器200が洗浄水ガイド300を備えている場合には、洗浄水ガイド300を別途準備する必要がないので、便器装置の組み立てを容易に行うことが可能となる。
【0097】
以上説明したように、本実施例の便器装置(図1)は、洗浄水タンク装置100と、便器200と、洗浄水タンク装置100から便器200へ洗浄水を導くための洗浄水ガイド300とを備えている。本発明を適用した洗浄水ガイドを用いれば、洗浄水タンク装置の排出口の開口面積を比較的小さく保ったまま、便器に供給される洗浄水の単位時間あたりの流量を比較的大きくすることが可能となる。
【0098】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0099】
(1)図5に示す洗浄水ガイド300では、流路の断面積が、流入口301から流出口302に向かって単調に大きくなっている。一方、図11に示す洗浄水ガイド320では、流路の途中において流路の断面積が最小となるような絞り部を有している。このように、洗浄水ガイドの断面積としては、一般に、流入口から流出口に向かって連続的に変化するものであればよい。
【0100】
(2)上記実施例では、洗浄水ガイドの流入口と流出口とは、互いに略平行となるように設定されているが、例えば、流入口が流路に対して斜めに設定されていてもよい。なお、この場合には、流入口の開口面積は大きくなっているが、流入口の断面積は変化しない。すなわち、本明細書における「断面積」とは、洗浄水の流れ方向(上記実施例では、鉛直下方向)に対してほぼ垂直な断面の面積を意味している。
【0101】
(3)上記実施例の洗浄水タンク装置100では、操作ハンドル151が設けられており、操作ハンドル151の回動に基づいて弁140を開閉しているが、これに代えて、赤外線センサ等のセンサを設け、その検知状態に基づいて弁140を開閉するようにしてもよい。
【0102】
また、上記の洗浄水タンク装置100では、操作ハンドル151の回動方向によって、大用洗浄時と小用洗浄時とで洗浄水の排水量を変更しているが、回動方向を一方向として、洗浄水の排水量を常に同じとしてもよい。
【0103】
また、上記の洗浄水タンク装置100では、弁140は、略円盤形状を有しているが、略半球形状を有していてもよいし、カップ形状を有していてもよい。すなわち、弁としては、排水口を開閉可能であればよい。
【0104】
一般に、洗浄水タンク装置としては、洗浄水を貯えるタンクと、タンクから洗浄水を排出するための排水口と、排水口を開閉するための弁と、を備えるようなものであればよい。
【0105】
(4)上記実施例では、サイホン作用を利用した便器200を利用しているが、サイホン作用を利用しない便器、例えば、洗浄水の勢いにより汚物を押して洗浄する洗い落とし式の便器を用いるようにしてもよい。
【0106】
また、上記実施例では、図1に示すように、便器として洋風の便器200を用いているが、和風の便器を用いるようにしてもよい。
【0107】
一般に、便器としては、汚物を受けるためのボール部と、洗浄水タンク装置から供給される洗浄水を受け、ボール部に洗浄水を供給するための洗浄水供給部と、ボール部から汚物とともに洗浄水を排出するための洗浄水排出部と、を備えるようなものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した便器装置の概略断面図である。
【図2】図1の洗浄水タンク装置100を拡大して示す説明図である。
【図3】図1の便器200を拡大して示す説明図である。
【図4】図1の+z方向から見たときの便器200を示す説明図である。
【図5】図1の洗浄水ガイド300を拡大して示す説明図である。
【図6】洗浄水ガイド300と洗浄水タンク装置100との位置関係を示す説明図である。
【図7】シール機能を有する洗浄水ガイド300Aを示す説明図である。
【図8】図7の洗浄水ガイド300Aと洗浄水タンク装置100との位置関係を示す説明図である。
【図9】流路が洗浄水によって満たされない洗浄水ガイド800を示す説明図である。
【図10】流路形状を工夫した洗浄水ガイド310を示す説明図である。
【図11】流路形状を工夫した洗浄水ガイド320を示す説明図である。
【図12】複数の分割流路を有する洗浄水ガイド330を示す説明図である。
【図13】複数の分割流路を有する洗浄水ガイド340を示す説明図である。
【図14】流入口の断面形状の重心と流出口の断面形状の重心とを偏心させた洗浄水ガイド350を示す説明図である。
【図15】図14の洗浄水ガイド350を便器装置(図1)に設けた様子を示す説明図である。
【図16】弁を備える洗浄水ガイド300Bを示す説明図である。
【図17】洗浄水ガイド300(図5)が一体化された洗浄水タンク装置100を示す説明図である。
【図18】洗浄水ガイド300(図5)が一体化された便器200を示す説明図である。
【図19】従来の洗浄水タンク装置900の概略断面図である。
【符号の説明】
20…ボール部
21…リム部
22…ゼット噴出孔
23…覆水面
24…乾燥面
25…排出口
26…凹部
31…接続路
32…上昇路
33…下降路
34…堰
40…洗浄水給水孔
41…洗浄水給水路
41a…滞留部
42…分岐孔
43…リム給水路
44a〜44e…水出し孔
45…ゼット給水孔
46…ゼット給水路
70…排水ソケット
90…排水立ち上げ管
100…洗浄水タンク装置
130…タンク
130a…排水口
140…弁
141…軸体
150…操作ハンドル装置
151…操作ハンドル
152…操作ハンドル調整部
160…L字状部材
170…玉鎖
172…浮子
200…便器
300,300A,300B…洗浄水ガイド
310,320,330,340,350…洗浄水ガイド
301…流入口
302…流出口
303…側壁
307…突起部
308…弁
309…ヒンジ部
311…流入口
312…流出口
321…流入口
322…流出口
333…側壁
335…筒状部材
336…接続部材
343…側壁
345…板状部材
351…流入口
352…流出口
800…洗浄水ガイド
801…流入口
802…流出口
803…側壁
900…洗浄水タンク装置
930…タンク
930a…排水口
940…弁
950…操作ハンドル
960…L字状部材
970…玉鎖

Claims (10)

  1. 便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンク装置の排水口に設けられる洗浄水ガイドであって、
    前記洗浄水タンク装置から排出される洗浄水を流入させるための流入口と、
    流入した洗浄水を流出させる流出口と、
    洗浄水を前記流入口から前記流出口に導くための流路を形成する側壁と、
    を備え、
    前記流出口の断面積は、前記流入口の断面積よりも大きく設定されており、
    前記流路の断面積は、前記流入口から前記流出口に向かって連続的に変化し、
    前記流路は、絞り部を有することを特徴とする洗浄水ガイド。
  2. 便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンク装置の排水口に設けられる洗浄水ガイドであって、
    前記洗浄水タンク装置から排出される洗浄水を流入させるための流入口と、
    流入した洗浄水を流出させる流出口と、
    洗浄水を前記流入口から前記流出口に導くための流路を形成する側壁と、
    を備え、
    前記流出口の断面積は、前記流入口の断面積よりも大きく設定されており、
    前記流路の断面積は、前記流入口から前記流出口に向かって連続的に変化し、
    前記流路の長さは、前記流入口の幅より小さく設定されていることを特徴とする洗浄水ガイド。
  3. 便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンク装置の排水口に設けられる洗浄水ガイドであって、
    前記洗浄水タンク装置から排出される洗浄水を流入させるための流入口と、
    流入した洗浄水を流出させる流出口と、
    洗浄水を前記流入口から前記流出口に導くための流路を形成する側壁と、
    を備え、
    前記流出口の断面積は、前記流入口の断面積よりも大きく設定されており、
    前記流路の断面積は、前記流入口から前記流出口に向かって連続的に変化し、
    前記洗浄水ガイドは、さらに、前記洗浄水ガイド内に流入する洗浄水を分割して複数の分割流路を形成するための少なくとも1つの分割部材を備えることを特徴とする洗浄水ガイド。
  4. 請求項に記載の洗浄水ガイドであって、
    前記分割部材は、筒状部材を含む、洗浄水ガイド。
  5. 請求項に記載の洗浄水ガイドであって、
    前記分割部材は、板状部材を含む、洗浄水ガイド。
  6. 便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンク装置の排水口に設けられる洗浄水ガイドであって、
    前記洗浄水タンク装置から排出される洗浄水を流入させるための流入口と、
    流入した洗浄水を流出させる流出口と、
    洗浄水を前記流入口から前記流出口に導くための流路を形成する側壁と、
    を備え、
    前記流出口の断面積は、前記流入口の断面積よりも大きく設定されており、
    前記流路の断面積は、前記流入口から前記流出口に向かって連続的に変化し、
    前記流入口の断面形状の重心と前記流出口の断面形状の重心とは、偏心していることを特徴とする洗浄水ガイド。
  7. 便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンク装置の排水口に設けられる洗浄水ガイドであって、
    前記洗浄水タンク装置から排出される洗浄水を流入させるための流入口と、
    流入した洗浄水を流出させる流出口と、
    洗浄水を前記流入口から前記流出口に導くための流路を形成する側壁と、
    を備え、
    前記流出口の断面積は、前記流入口の断面積よりも大きく設定されており、
    前記流路の断面積は、前記流入口から前記流出口に向かって連続的に変化し、
    前記流入口から前記流出口までの側壁において、周回する突起部を有することを特徴とする洗浄水ガイド。
  8. 請求項1ないしのいずれかに記載の洗浄水ガイドであって、
    前記洗浄水ガイドは可撓性を有する材料で形成されている、洗浄水ガイド。
  9. 請求項1ないしのいずれかに記載の洗浄水ガイドであって、さらに、
    前記流入口に、前記流入口を開閉するための弁を備える、洗浄水ガイド。
  10. 便器装置であって、
    洗浄水を貯える洗浄水タンク装置と、
    便器と、
    前記洗浄水タンク装置から便器に洗浄水を供給するための請求項1ないしのいずれかに記載の洗浄水ガイドと、
    を備え、
    前記洗浄水タンク装置は、
    洗浄水を貯えるタンクと、
    前記タンクから洗浄水を排出するための排水口と、
    前記排水口を開閉するための弁と、
    を備え、
    前記便器は、
    汚物を受けるためのボール部と、
    前記洗浄水ガイドを介して供給される洗浄水を受け、前記ボール部に洗浄水を供給するための洗浄水供給部と、
    前記ボール部から汚物とともに洗浄水を排出するための洗浄水排出部と、
    を備えることを特徴とする便器装置。
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