JP4341023B2 - 金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、TABテープ、COFテープ等の電子部品の素材となる金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法に関するものである。
近年、マイクロエレクトロニクス分野の技術の発展には目覚ましいものがあり、携帯用電子機器等において小型・軽量化の要求が顕著で、高密度実装に対する期待は大きくなっている。
これに伴い、配線板の多層化、配線ピッチの狭幅化、ビアホールの微細化など、より集積化に耐える材料が要求されている。
かかる要求に応える基板材料としては、例えば、ポリイミドが挙げられる。ポリイミドは、優れた耐熱性を有し、また機械的、電気的および化学的特性において他のプラスチック材料に比べ遜色のないことから、例えば、プリント配線板(PWB)、フレキシブルプリント配線板(FPC)、テープ自動ボンディング(TAB)用テープ、そしてチップオンフィルム(COF)用テープ等の電子部品用の絶縁基板材料として多用されている。
具体的には、上記PWB、FPC、TABテープ、COFテープは、ポリイミド基板の少なくとも片面に金属導体層として主に銅を被覆した金属被覆ポリイミド基板を加工することによって製造されている。
また、金属被覆ポリイミド基板には、ポリイミド基板と銅箔とを接着剤を介して接合した3層銅ポリイミド基板と、ポリイミド基板に直接銅層を形成した2層銅ポリイミド基板があり、更に、2層銅ポリイミド基板には、市販の銅箔にポリイミドを成膜するキャスティング基板と、市販のポリイミドにスパッタリング法および電解めっきまたは無電解めっき、もしくはその両方を併用し、直接金属を積層するめっき法により製造された2層銅ポリイミド基板がある。
このうち、近時の携帯電子機器の小型、薄型化に伴い、上記TABテープ、COFテープに対しても小型、薄型、すなわち高密度化が要求され、その配線ピッチ(配線幅/スペース幅)は益々微細になっていることから、導体層(銅皮膜)の膜厚を薄く、自由に管理できる2層銅ポリイミド基板が注目されている。
しかしながら、2層銅ポリイミド基板は初期密着力こそ実用レベルにあるものの、耐熱環境における密着力や高温高湿環境における密着力等、接続信頼性に関わる密着性について従来の3層銅ポリイミド基板と比較して低く、その改善が望まれている。
従って、市場からは3層銅ポリイミド基板と同等の密着力(300〜400N/m程度)を有することが2層銅ポリイミド基板には求められている。
ところで、2層めっき基板用フィルムとしては、上記ポリイミドフィルムを始めとする高周波特性や寸法安定性に優れた熱可塑性液晶ポリマーが注目されており、かかる熱可塑性液晶ポリマーはポリマーを構成する分子が容易に配向するので、力学的物性の優れた成形物を与える一方、配向方向に割れ易い、裂け易いという欠点を有する。
このため、例えば、射出成形法により製造された成形物は、その表層部が強い配向のために剥離し、毛羽立ちが生じ易く、そのままでは接着剤との接着不良、印刷インキや導電性塗料との密着不良、無電解めっき層との密着不良となり、しわが発生する等という問題を有する。
また、インフレーション成形法により製造された液晶ポリマーフィルムにおいても同様の問題がある。
かかる液晶ポリマーからなる成形物の表面を改質する方法として、例えば特許文献1にあるように、サンドブラスト処理、クロム酸混液処理、紫外線照射処理等が提案されているが、いずれの方法も実用的な成果は得られていない。
また、特許文献2には、熱可塑性液晶ポリマーフィルムであって、その表面部の酸素原子対炭素原子のモル比が内部の該モル比の1.2倍以上であるフィルムが、接着剤や導電性塗料との親和性が良好で、かつ無電解めっき層との密着性に優れること、かかるフィルムは熱可塑性液晶ポリマーフィルムに、気体状の酸素原子含有化合物の存在下で、気体放電プラズマ処理を施すことにより得られることが記載されており、更に、特許文献3には、液晶ポリマーフィルムに形成する金属コーティング膜の密着性を向上させるために、プラズマエッチングにより液晶ポリマーフィルム表面を粗面化し、パラジウム薄膜を形成した後、めっき法で金属コーティング膜が形成されたフィルムが提案されているが、いずれの場合にも、上記のような機械的特性(密着強度)に優れた金属被覆液晶ポリマーフィルムまでには至っていない。
特開平1−236246号公報 特開2001−49002号公報 特表2002−501986号公報
本発明の目的は、電子絶縁材料として有用であり、耐熱性、耐薬品性、電気的性質(電気絶縁性、誘電的性質等)等に優れた金属被覆液晶ポリマーフィルムを提供することにあり、より具体的には、放電プラズマ処理された金属被覆液晶ポリマーフィルムと該フィルムの上にスパッタリング法で作製できる金属シード層、該金属シード層と該金属シード層の上にスパッタリング法により形成される銅導電層との親和性、密着性が良好で、さらに該銅導電層の上に湿式めっき法で作製される銅導電層を積層した状態でもスパッタリング法により形成された銅導電層との親和性、密着性に優れた熱可塑性液晶ポリマーフィルムを用いた金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの表面に、酸素ガス圧0.6〜2.5Paの雰囲気下で放電プラズマ処理を施した後、該フィルム上にスパッタリング法で金属シード層を形成し、さらにスパッタリング法で銅導電層を形成し、しかも、これら金属シード層と銅導電層の合計の膜厚を0.05〜1μmとし、次いで該銅導電層の上に湿式めっき法で1〜30μmの膜厚の銅導電層を形成することによって、放電プラズマ処理された金属被覆液晶ポリマーフィルムと該フィルムの上にスパッタリング法で作製できる金属シード層、該金属シード層と該金属シード層の上にスパッタリング法により形成される銅導電層との親和性、密着性が良好で、さらに該銅導電層の上に湿式めっき法で銅導電層を積層した状態でもスパッタリング法により形成された銅導電層との親和性、密着性に優れた金属被覆液晶ポリマーフィルムが得られること、従って、かかる金属被覆液晶ポリマーフィルムは、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、TABテープ、COFテープ等の電子部品の素材に極めて有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法は、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと、該フィルム上に形成された金属シード層と、該金属シード層上に形成された銅導電層とからなる金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法において、熱可塑性液晶ポリマーフィルム表面に酸素ガス圧0.6〜2.5Paの雰囲気下で放電プラズマ処理を施した後、スパッタリング法により合計膜厚が0.05〜1μmとなるように金属シード層と銅導電層とを順次形成し、次いで湿式めっき法により合計膜厚が1〜30μmとなるように銅導電層を形成したことを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法は、前記熱可塑性液晶ポリマーフィルムの表面粗さは、前記放電プラズマ処理の前後とも、算術平均高さRaが10〜100nmであり、かつ、最大高さRzが100〜1000nmであることを特徴とし、更に、前記放電プラズマ処理に要する時間は、10〜100秒であることを特徴とし、また、前記放電プラズマ処理における対放電電極間に、500〜3000Vの直流電圧を加えることを特徴とするものである。
本発明に係る金属被覆液晶ポリマーフィルムによれば、初期密着力と、150℃大気中に168時間放置された後の耐熱密着力と、121℃、95%、2気圧、100時間のPCT試験後のPCT密着力とが、いずれも銅導電層の膜厚8μmにおいて300N/m以上となるという優れた機械的強度を得ることが可能となる。
また、本発明に係る金属被覆液晶ポリマーフィルムによれば、放電プラズマ処理された金属被覆液晶ポリマーフィルムと該フィルムの上にスパッタリング法で作製できる金属シード層、該金属シード層と該金属シード層の上にスパッタリング法により形成される銅導電層との親和性、密着性が良好で、さらに該銅導電層の上に湿式めっき法で銅導電層を積層した状態でもスパッタリング法により形成された銅導電層との親和性、密着性に優れた金属被覆液晶ポリマーフィルムが得られる。
このため、本発明に係る金属被覆液晶ポリマーフィルムは、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、TABテープ、COFテープ等の電子部品の素材に有用となる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明に係る金属被覆ポリマーフィルムの製造方法は、上述のように、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと、該フィルム上に形成された金属シード層と、該金属シード層上に形成された銅導電層とからなる金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法において、熱可塑性液晶ポリマーフィルム表面に酸素ガス圧0.6〜2.5Paの雰囲気下で放電プラズマ処理を施した後、スパッタリング法により合計膜厚が0.05〜1μmとなるように金属シード層と銅導電層とを順次形成し、次いで湿式めっき法により合計膜厚が1〜30μmとなるように銅導電層を形成したことを特徴とするものである。
(イ)<熱可塑性液晶ポリマーフィルム>
本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーの原料は、特に限定されるものではないが、その具体例として、芳香族または脂肪族ジヒドロキシ化合物、芳香族または脂肪族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシアミンまたは芳香族アミノカルボン酸に分類される化合物およびその誘導体から導かれる公知のサーモトロピック液晶ポリエステルおよびサーモトロピック液晶ポリエステルアミドを挙げることができる。ただし、光学的に異方性の溶融相を形成し得るポリマーを得るためには、各々の原料化合物の組み合わせには好適な範囲がある。
そして、本発明に使用される金属被覆液晶ポリマーフィルムを構成する熱可塑性液晶ポリマーは、1種類であっても2種類以上の組成物であってもよく、かつ、他の電気絶縁性材料、例えば、酸化アルミニウム等のセラミックス粉体、ポリアリレート、ポリエーテルケトン、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン等の熱可塑性ポリマーとの組成物であってもよい。また、前記組成物はアロイ化されたものでもよい。
さらに、本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーには、例えば潤滑剤、酸化防止剤等の添加剤を配合することもできる。
また、本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーとしては、金属被覆液晶ポリマーフィルムの所望の耐熱性および加工性を得る目的においては、約200〜約400℃の範囲内、特に約250〜約350℃の範囲内に融点を有するものが好ましいが、前記フィルム製造の観点からは、比較的低い融点を有するものが好ましい。したがって、より高い耐熱性や融点が必要な場合には、一旦得られたフィルムを加熱処理することによって、所望の耐熱性や融点にまで高めることが有利である。加熱処理の条件の一例を説明すれば、一旦得られたフィルムの融点が283℃の場合でも、260℃で5時間加熱すれば、融点は320℃になる。
更に、本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、熱可塑性液晶ポリマーを押出成形して得られる任意の押出成形法が適用できるが、周知のTダイ法、ラミネート体延伸法、インフレーション法等が工業的に有利である。特にインフレーション法やラミネート体延伸法では、フィルムの機械軸方向(以下「MD方向」と略す)だけでなく、これと直交する方向(以下「TD方向」と略す)にも応力が加えられるため、MD方向とTD方向における機械的性質および熱的性質のバランスのとれた金属被覆液晶ポリマーフィルムが得られるので、より好適に用いられる。
また、本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、任意の厚みであってよく、1mm以下の板状またはシート状のものをも包含する。ただし、本発明においては、そのフィルムの膜厚は、20〜150μmの範囲内にあることが好ましく、20〜50μmの範囲内にあることがより好ましい。金属被覆液晶ポリマーフィルムの膜厚が薄過ぎる場合には、該フィルムの剛性や強度が小さくなるため、得られる配線基板に電子部品を実装する際に加圧により変形して、配線の位置精度が悪化して接続不良の原因となる。
放電プラズマ処理を行う前には、該フィルムの加熱処理を行い、製造工程、保管中に吸着した水分や付着有機成分を脱離させておくことが好ましい。加熱温度は150〜230℃として5〜100秒間加熱空間にあれば良い。上記範囲を外れ、加熱温度が低く時間が短い場合は加熱処理の効果が低く、加熱温度が高く加熱時間も長くなると、該熱可塑性液晶ポリマーフィルム自体が変質してしまう場合がある。
(ロ)<放電プラズマ処理>
前記のようにして得られた熱可塑性液晶ポリマーフィルムの表面に、スパッタリング法により金属シード層や銅導電層を密着させるため粗さを発生するための手段としては、放電プラズマ処理が代表的であり、放電プラズマ処理の場合は、直流方式、交流方式どちらでもよい。他に、コロナ放電処理やイオン照射処理等で条件を適宜選択することにより適用でき、その際、表面粗さは、製造条件によって異なるが、本発明に用いるためには、算術平均高さRaが10〜100nmであり、かつ、最大高さRzが100〜1000nmとなることが好ましい。
即ち、放電プラズマ処理前の粗さと同程度の粗さを放電プラズマ処理後にも保つことが好ましい。従来方法による表面処理では、該熱可塑性液晶ポリマーフィルム表面層だけでなく、さらに内部のフィルムまでを粗くしてしまい、該フィルム上に形成された導電層との密着力は確保できるが、導電層である金属シード層、銅導電層の欠陥の発生につながり好ましくない。また、表面粗さが大きくなることによって、金属シード層による均一な被覆ができなくなり銅導電層から銅が該熱可塑性液晶ポリマーフィルムへ拡散し、それを原因として、該フィルム上に形成された導電層とフィルムの密着力が低下する場合があるからである。
Ra、Rzが前記範囲より外れ大きくなると、該熱可塑性液晶ポリマーフィルム上に形成される金属シード層、銅導電層の欠陥の発生につながり好ましくない。一方、前記範囲より外れ小さくなることは該フィルム上の導電リードのファインピッチ化には有効であるが、該フィルム上に形成された導電層の密着力は低下する傾向になり、また現状安定的に生産することはかなり困難である。
ここで、前記表面粗さは、原子間力顕微鏡AFM(Atomic Force Microscopy)を用い、測定範囲:10μm×10μmとし測定したものであり、算術平均高さRaは、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の方向にX軸、縦方向にY軸をとり、y=f(x)で表した時に、下記する数式1によって、
Figure 0004341023
によって求められる値をいう。
また、最大高さRzは、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の山頂線と谷底線との間隔を粗さ曲線のたて倍率方向に測定した値をいう。前記表面粗さは、JIS B0601−2001に基づいている。
本発明においては、熱可塑性液晶ポリマーフィルム表面に、放電プラズマ処理を施すことが必要である。この放電プラズマ処理は、酸素ガス圧0.6〜2.5Paの雰囲気下で実施する必要があり、この際対放電電極間に500〜3000Vの直流電圧を加えることが好ましい。また、電力密度としては0.1〜1.5W/cmの範囲となることが望ましい。一方、ガス圧が0.6Pa未満もしくは直流電圧が500V未満である場合には、放電が不安定となり表面全体を均一に改質することが難しく、また、表面改質に要する処理時間が長くなる。また、ガス圧が2.5Paを超える場合もしくは直流電圧が3000Vを超える場合には、放電が不安定になるので表面全体の処理の均一性が悪くなるばかりか、金属被覆液晶ポリマーフィルム表面の一部が損傷することもある。
放電プラズマ処理に要する時間は、10秒以上であればよく、10〜100秒の範囲が好ましい。処理時間が10秒未満の場合には、十分な表面改質効果が得られ難い。一方、100秒を超える場合には、金属被覆液晶ポリマーフィルムに熱負荷がかかり過ぎ変形してしまうおそれがある。
放電プラズマ処理を施す装置としては、電極の形状には特に制限はなく、平板状、リング状、棒状等各種の形状の電極が使用できる。一対の放電電極はそれぞれ同一の形状でも、また異なった形状でもよい。ロール状の熱可塑性液晶ポリマーフィルムを、放電プラズマ処理装置内部に設置した巻出機から巻出し、一対の放電電極間を通過させて巻取機に導紙させながら、放電プラズマ処理を行う方法が効果的であり好ましい。また、次工程である金属シード層のスパッタリング工程に真空を破らずにフィルムを搬送することが好ましい。
(ハ)<スパッタリング法による金属シード層>
前記放電プラズマ処理の後、熱可塑性液晶ポリマーフィルム上にニッケル、クロム、またはこれらの合金からなる金属シード層を、スパッタリング法を用いて形成する。
本発明において、熱可塑性液晶ポリマーフィルム表面に、放電プラズマ処理を施した後に、続いてスパッタリング法で金属シード層、続いて後述する銅導電層を形成する順序としているのは、金属シード層は該熱可塑性液晶ポリマーフィルムに対するバリア層の役割を持っており、銅導電層を直接フィルム上に形成すると、銅導電層から銅が該熱可塑性液晶ポリマーフィルムに拡散してフィルム変質層が形成され、該フィルム上に形成された導電層は該変質層とともに、該変質層とフィルムとの境界から剥離しやすくなり、結果として該フィルム上に形成された導電層とフィルムの密着力が低下する場合があるからである。
スパッタリング方法は特に限定されず、直流スパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法等を用いることができる。例えば、直流マグネトロンスパッタリング法を用いれば、金属シード層として、例えばNiCr合金ターゲットを用いて、Arガス圧0.13Pa〜1.3Paで、スパッタリング電力密度1〜10W/cmで行うことができる。膜厚は、3〜100nm程度の範囲であり、特に、5〜50nm程度が密着性の点から好ましい。
(ニ)<スパッタリング法による銅導電層>
前記金属シード層を形成の後、スパッタリング法で銅導電層を形成し、金属シード層と銅導電層の合計の膜厚を0.05〜1μmとする必要がある。好ましくは0.05〜0.5μmとし、さらには0.1〜0.3μmが特性を安定させる上で最も好ましい。膜厚が0.05μm未満の薄さであると後工程の湿式めっき法による銅導電層形成時必要な電流密度で行うことができない。また、銅導電層形成後その表面の酸化層をエッチング処理で除去しようとすると、一部で銅導電層全体が除去されてしまうことがあり好ましくない。一方、膜厚が1μmよりも厚くなると熱可塑性液晶ポリマーフィルムに熱負荷がかかり変形してしまう。
(ホ)<湿式めっき法による銅導電層>
次にスパッタリング法により形成された銅導電層の上に、電気銅めっきもしくは無電解銅めっき、また両者を併用して銅導電層を形成する。本発明で行うポリイミド樹脂表面の無電解めっき前処理および無電解銅めっき処理は特に限定されず公知の方法を用いて良く、例えば触媒付与処理としてはキャタライジング−アクセレレーティング法を用いれば良く、また無電解銅めっき処理としては銅源として硫酸銅、銅錯化剤としてエチレンジアミン四酢酸、還元剤としてホルムアルデヒドを用いためっき液を用いることもできる。
湿式めっき法による銅導電層の膜厚は1〜30μmの範囲であることが必要であり、好ましくは4〜20μmであり、さらには4〜10μmの範囲が高精細なパターン形成には最適である。1μm未満と薄い場合は、実装工程での接続信頼性が十分に得られない。一方、膜厚が30μmを超えて厚くなると膜形成時間が長くなり生産性や経済性に劣るほか、エッチング加工時のパターン形成の困難となり、過度のエッチングによる断線やエッチング残渣によるショート等の不良が発生する傾向にある。
前記の製造工程を用いて得られた金属被覆液晶ポリマーフィルムは、作製された状態で測定した初期密着力と、150℃大気中に168時間放置された後の耐熱密着力と、121℃、95%、2気圧、100時間のPCT(Pressure Cooker Test)試験後のPCT密着力が、いずれも、銅導電層の膜厚8μmにおいて300N/m以上である。
なお、密着力の測定は、いずれも、JPCA BM01−11.5.3に準じて実施した。このとき、密着力は、銅導電層の折り曲げに要する力と界面の接着力の合力であり、銅導電層が厚いほど密着力が大きくなるため、銅導電層の膜厚を8μmとして測定を行った。
以下に本発明の実施例を、比較例と共に具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1〜6)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)からなるフィルムの表面を表1に示した条件で放電プラズマ処理を施し、その一部にスパッタリング法でニッケル・クロム合金のシード層および銅導電層を形成した。その後表面の酸化層をエッチング除去し、硫酸銅溶液で電解銅めっきを施し合計膜厚8μmの金属層を形成させた試料を作製した。
残りの膜形成していない部分について、原子間力顕微鏡AFM(DI社製 NS-■ D5000システム)により表面粗さを測定した。
前記金属層を塩化第一鉄溶液によりエッチングし、1mm幅のパターンを形成し、密着力を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)のフィルム表面に放電プラズマ処理を施さないこと以外は実施例と同様の手順で金属層を形成した。表面粗さおよび密着力の結果を表1に示す。金属被覆液晶ポリマーフィルムとしては十分な密着力は得られなかった。
(比較例2)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)のフィルム表面に酸素ガス圧0.5Paの雰囲気下で放電プラズマ処理を施そうとしたが放電が不安定となり、処理できなかった。
(比較例3)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)のフィルム表面に酸素ガス圧3Paの雰囲気下で放電プラズマ処理を施したが、放電後しばらくしてしわが発生した。
(比較例4)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)のフィルム表面に表1に示す条件で5秒間の放電プラズマ処理を施し、実施例1と同様の手順で金属層を形成した。しかし放電プラズマ処理時間が短く、金属被覆液晶ポリマーフィルムとしては十分な密着力は得られなかった。
(比較例5)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)のフィルム表面に表1に示す条件で放電プラズマ処理を施し、スパッタリング法により合計膜厚0.04μmの金属シード層と銅導電層を形成した。その後、表面の酸化層をエッチング除去し、電解銅めっきを行ったが、銅導電層の厚さが不足して導電性が十分ではなく、特にめっきの初期段階で電流が不安定となり、結果的に膜厚の薄いところができた。
(比較例6)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)のフィルム表面に表1に示す条件で放電プラズマ処理を施し、スパッタリング法により本発明の範囲内のニッケル・クロム合金層を形成した。続いてスパッタリング法により銅導電層が1.5μmになるように処理をしていたところ、しばらくしてしわが発生した。
(比較例7)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)のフィルム表面に表1に示す条件で150秒間の放電プラズマ処理を施したところ、しばらくしてしわが発生した。
(比較例8)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)の表面に表1に示す条件でプラズマ処理を施し、実施例6と同様の手順で金属層を形成した。プラズマ処理電圧が400Vと低く表面処理が不十分であったため、金属層形成樹脂基板としては十分な密着力は得られなかった。
(比較例9)
熱可塑性液晶ポリマー(クラレ社製 ベクスター CT−X100 50μm)の表面に表1に示す条件でプラズマ処理を施したところ、プラズマ処理電圧が3200Vと高く、処理中しばらくしてしわが発生した。
Figure 0004341023
表1より分かる通り本発明の実施例によれば、比較例に比べて初期密着力、耐熱密着力、PCT密着力共に優れた密着性を示す。
本発明により得られた金属被覆液晶ポリマーフィルムは、初期密着力と、150℃大気中に168時間放置された後の耐熱密着力と、121℃、95%、2気圧、100時間のPCT試験後のPCT密着力とが、いずれも銅導体層の膜厚8μmにおいて、300N/m以上であり、また、放電プラズマ処理された金属被覆液晶ポリマーフィルムと該フィルムの上にスパッタリング法で作製できる金属シード層、該金属シード層と該金属シード層の上にスパッタリング法により形成される銅導電層との親和性、密着性が良好で、さらに該銅導電層の上に湿式めっき法で作製される銅導電層を積層した状態でもスパッタリング法により作製された銅導電層との親和性、密着性に優れた熱可塑性液晶ポリマーフィルムを用いた金属被覆液晶ポリマーフィルムが得られ、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、TABテープ、COFテープ等の電子部品用の絶縁基板素材料として有用である。

Claims (3)

  1. 熱可塑性液晶ポリマーフィルムと、該フィルム上に形成された金属シード層と、該金属シード層上に形成された銅導電層とからなる金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法において、熱可塑性液晶ポリマーフィルム表面に酸素ガス圧0.6〜2.5Paの雰囲気下で放電プラズマ処理を施すことにより、該熱可塑性液晶ポリマーフィルムの表面粗さを、該放電プラズマ処理の前後とも、算術平均高さRaを10〜100nm、かつ、最大高さRzを100〜1000nmとした後、スパッタリング法により合計膜厚が0.05〜1μmとなるように金属シード層と銅導電層とを順次形成し、次いで湿式めっき法により合計膜厚が1〜30μmとなるように銅導電層を形成したことを特徴とする金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法。
  2. 前記放電プラズマ処理に要する時間は、10〜100秒であることを特徴とする請求項1記載の金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法。
  3. 前記放電プラズマ処理における対放電電極間に、500〜3000Vの直流電圧を加えることを特徴とする請求項1又は2記載の金属被覆液晶ポリマーフィルムの製造方法。
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