JP4293249B2 - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来から、この種の車両として、アクセルペダルが大きく踏み込まれたときに当該アクセルペダルと当接してオンするキックダウンスイッチを備えたハイブリッド自動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、アクセルペダルが大きく踏み込まれてキックダウンスイッチがオンすると、通常時用の要求トルク設定用マップよりも同一のアクセル開度に対してより大きなトルクを要求トルクとして規定する大トルク設定用マップを用いて要求トルクが設定され、設定された要求トルクが得られるように内燃機関や電動機が制御される。このようなキックダウンスイッチを備えた車両では、アクセルペダルが大きく踏み込まれたときに、要求トルクをより大きな値に設定して運転者による加速要求に迅速に応えることが可能となる。
特開2006−94688号公報
ところで、上述のようにキックダウンスイッチのオフ時とオン時とで要求トルク設定用マップを切り替える場合、キックダウンスイッチがオンするタイミングやキックダウンスイッチがオンするまでの要求トルクの設定態様によっては、アクセル操作に対する不感帯を生じてしまい、要求しているトルクが得られないといったような違和感を運転者に与えてしまうおそれもある。
そこで、本発明は、アクセル操作量に応じて駆動力の出力特性を変化させることができる車両において、駆動力の出力特性を違和感の無いより適正なものとすることを目的とする。
本発明による車両およびその制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明による車両は、
走行用駆動源からの動力を用いて走行可能な車両であって、
運転者によるアクセル操作量を取得するアクセル操作量取得手段と、
前記アクセル操作量が所定の実用最大値以上になるとオンすると共に該アクセル操作量が前記実用最大値よりも小さい所定値以下になるとオフするオンオフスイッチと、
前記オンオフスイッチのオフ時には、前記アクセル操作量に応じて実行用アクセル操作量が漸次増減するように該アクセル操作量と該実行用アクセル操作量との関係を規定する第1の制約と前記取得されたアクセル操作量とを用いて前記実行用アクセル操作量を設定し、前記オンオフスイッチのオン時には、前記第1の制約に比べて同一のアクセル操作量に対する前記実行用アクセル操作量をより大きく規定する傾向をもった第2の制約と前記取得されたアクセル操作量とを用いて前記実行用アクセル操作量を設定する実行用アクセル操作量設定手段と、
前記設定された実行用アクセル操作量を用いて走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記設定された要求駆動力に基づく動力を出力するように前記走行用駆動源を制御する制御手段と、
を備えるものである。
この車両では、オンオフスイッチのオフ時に、アクセル操作量に応じて実行用アクセル操作量が漸次増減するようにアクセル操作量と実行用アクセル操作量との関係を規定する第1の制約と取得されたアクセル操作量とを用いて実行用アクセル操作量が設定される。また、アクセル操作量が所定の実用最大値以上になってオンオフスイッチがオンすると、アクセル操作量が所定値以下になってオンオフスイッチがオフするまで、第1の制約に比べて同一のアクセル操作量に対する実行用アクセル操作量をより大きく規定する傾向をもった第2の制約と取得されたアクセル操作量とを用いて実行用アクセル操作量が設定される。そして、設定された実行用アクセル操作量を用いて走行に要求される要求駆動力が設定され、設定された要求駆動力に基づく動力を出力するように走行用駆動源が制御される。これにより、この車両では、例えばアクセル操作量が所定の実用最大値未満あるいは上記所定値以下であってオンオフスイッチがオフされていれば、第1の制約に従いアクセル操作量に応じて漸次増減するように実行用アクセル操作量が設定されることから、設定された実行用アクセル操作量に基づいて要求駆動力を設定することにより、滑らかな駆動力の出力特性を提供することができる。そして、アクセル操作量が所定の実用最大値以上になってオンオフスイッチがオンされると、実行用アクセル操作量が第2の制約に従いオンオフスイッチのオフ時に比べてより大きく設定されることになるので、設定された実行用アクセル操作量に基づいて要求駆動力を設定すれば、運転者による加速要求に良好に応えることが可能となる。従って、この車両では、駆動力の出力特性を違和感の無いより適正なものとすることが可能となる。
また、前記第1の制約は、前記アクセル操作量に応じて前記実行用アクセル操作量が値1よりも小さい第1の勾配で線形に増減するように該アクセル操作量と該実行用アクセル操作量との関係を規定するものであってもよく、前記第2の制約は、前記アクセル操作量に応じて前記実行用アクセル操作量が前記第1の勾配よりも大きい第2の勾配で線形に増減するように該アクセル操作量と該実行用アクセル操作量との関係を規定するものであってもよい。このように、オンオフスイッチがオフされているときに、実行用アクセル操作量を運転者によるアクセル操作量よりも低めかつアクセル操作量に対して線形に増減するように設定すると共に、第2の制約における勾配を第1の制約における勾配よりも大きくしておけば、オンオフスイッチのオフ時にアクセル操作に対する不感帯を生じさせることなく滑らかな駆動力の出力特性を提供すると共に、オンオフスイッチのオン時に実行用最大値を上限として実行用アクセル操作量をオンオフスイッチのオフ時に比べてより適正に大きく設定することが可能となる。
更に、前記第2の制約は、前記取得されたアクセル操作量が前記実用最大値以上であるときに前記実行用アクセル操作量を予め定められた実行用最大値とすると共に、前記取得されたアクセル操作量が前記所定値であるときに前記実行用アクセル操作量を前記第1の制約を用いて設定される値と同一の値とするものであってもよい。これにより、アクセル操作量が所定の実用最大値以上になってオンオフスイッチがオンされているときには、運転者による加速要求により適正に応えることが可能となる。また、運転者によるアクセル操作量が小さくなってオンオフスイッチがオフされる前後における駆動力の急変を抑制することができる。
そして、上記車両は、前記走行用駆動源として電動機を含むと共に、該電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段を更に備えるものであってもよい。また、上記車両は、前記走行用駆動源として内燃機関を更に含み、前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とのうちの少なくとも何れか一方を用いて走行可能なものであってもよい。更に、上記車両は、所定の車軸に接続される車軸側回転要素と前記内燃機関の機関軸に接続されると共に前記車軸側回転要素に対して差回転可能な機関側回転要素とを有し、前記機関軸からの動力の少なくとも一部を前記車軸側に出力可能な動力伝達手段を更に備えるものであってもよく、前記電動機は、前記車軸または該車軸とは異なる他の車軸に動力を出力可能であってもよい。この場合、前記動力伝達手段は、前記車軸と前記内燃機関の前記機関軸とに接続されて電力と動力との入出力を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記車軸側に出力すると共に前記蓄電手段と電力をやり取り可能な電力動力入出力手段であってもよい。また、前記電力動力入出力手段は、動力を入出力可能な発電機と、前記車軸と前記内燃機関の前記機関軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され、これら3軸のうちの何れか2軸に入出力される動力に基づく動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段とを含むものであってもよい。
本発明による車両の制御方法は、走行用の動力を出力可能な走行用駆動源と、運転者によるアクセル操作量を取得するアクセル操作量取得手段と、前記アクセル操作量が所定の実用最大値以上になるとオンすると共に該アクセル操作量が前記実用最大値よりも小さい所定値以下になるとオフするオンオフスイッチとを備えた車両の制御方法であって、
(a)前記オンオフスイッチのオフ時には、前記アクセル操作量に応じて実行用アクセル操作量が漸次増減するように該アクセル操作量と該実行用アクセル操作量との関係を規定する第1の制約と前記取得されたアクセル操作量とを用いて前記実行用アクセル操作量を設定し、前記オンオフスイッチのオン時には、前記第1の制約に比べて同一のアクセル操作量に対する前記実行用アクセル操作量をより大きく規定する傾向をもった第2の制約と前記取得されたアクセル操作量とを用いて前記実行用アクセル操作量を設定するステップと、
(b)ステップ(a)にて設定された実行用アクセル操作量を用いて走行に要求される要求駆動力を設定するステップと、
(c)ステップ(b)にて設定された要求駆動力に基づく動力を出力するように前記走行用駆動源を制御するステップと、
を含むものである。
この方法によれば、例えばアクセル操作量が所定の実用最大値未満あるいは上記所定値以下であってオンオフスイッチがオフされていれば、第1の制約に従いアクセル操作量に応じて漸次増減するように実行用アクセル操作量が設定されることから、設定された実行用アクセル操作量に基づいて要求駆動力を設定することにより、滑らかな駆動力の出力特性を提供することができる。また、アクセル操作量が所定の実用最大値以上になってオンオフスイッチがオンされると、実行用アクセル操作量が第2の制約に従いオンオフスイッチのオフ時に比べてより大きく設定されることになるので、設定された実行用アクセル操作量に基づいて要求駆動力を設定すれば、運転者による加速要求に良好に応えることが可能となる。従って、この方法によれば、駆動力の出力特性を違和感の無いより適正なものとすることが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る車両としてのハイブリッド自動車20の概略構成図である。同図に示すハイブリッド自動車20は、エンジン22と、エンジン22の出力軸であるクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された車軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、ハイブリッド自動車20の全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「ハイブリッドECU」という)70等とを備えるものである。
エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24による燃料噴射量や点火時期、吸入空気量等の制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22に対して設けられて当該エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。そして、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号や上記センサからの信号等に基づいてエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。機関側回転要素としてのキャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、車軸側回転要素としてのリングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側とにそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して最終的に駆動輪である車輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、何れも発電機として作動すると共に電動機として作動可能な周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介して二次電池であるバッテリ50と電力のやり取りを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の何れか一方により発電される電力を他方のモータで消費できるようになっている。従って、バッテリ50は、モータMG1,MG2の何れかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになり、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されないことになる。モータMG1,MG2は、何れもモータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号等が出力される。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンを実行し、モータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。また、モータECU40は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号等に基づいてモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からのバッテリ温度Tb等が入力されている。バッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70やエンジンECU24に出力する。更に、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量SOCを算出したり、当該残容量SOCに基づいてバッテリ50の充放電電力Pb*を算出したり、残容量SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50の充電に許容される電力である充電許容電力としての入力制限Winとバッテリ50の放電に許容される電力である放電許容電力としての出力制限Woutとを算出したりする。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定すると共に、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定可能である。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ(スタートスイッチ)80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置であるシフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ87からの車速V等が入力ポートを介して入力される。そして、ハイブリッドECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と各種制御信号やデータのやり取りを行なっている。
また、ハイブリッド自動車20では、アクセルペダル83に対して、当該アクセルペダル83が大きく踏み込まれたときにオンするキックダウンスイッチ(オンオフスイッチ)88が設けられている。実施例において、アクセルペダル83は、アクセル開度Accが実用上の最大値(実用最大値)である100%となる位置の奥に更に踏みしろを有するように構成されている。そして、キックダウンスイッチ88は、この踏みしろに配置されると共にアクセルペダル83が大きく踏み込まれてアクセル開度Accが100%以上になったとき(いわゆるベタ踏み状態になったとき)に当該アクセルペダル83と当接する接片を有しており、アクセルペダル83が接片と当接したときにオンしてその旨を示す信号をハイブリッドECU70に送信する。また、実施例のキックダウンスイッチ88は、アクセルペダル83が接片と当接した以降にアクセル操作感がそれまでより重くなるように当該接片を付勢する図示しないスプリング等の弾性体を含んでいる。更に、実施例のキックダウンスイッチ88は、アクセルペダル83の踏み込みに応じてオンした後、アクセルペダル83が踏み戻されてアクセル開度Accが所定のスイッチオフ開度(所定値:実施例では80%)以下になるとオフしてその旨を示す信号をハイブリッドECU70に送信するように構成されている。このようなキックダウンスイッチ88がオフされているときには、ハイブリッドECU70は、所定のキックダウンスイッチフラグFkdを値0に設定し、キックダウンスイッチ88が運転者によるアクセルペダル83の踏み込みに応じてオンした際にその旨を示す信号を受け取ると、キックダウンスイッチフラグFkdを値1に設定する。
上述のように構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*が計算され、この要求トルクTr*に対応する動力がリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御モードとしては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2から要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するように運転制御するモータ運転モード等がある。
次に、上述のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、実施例のハイブリッドECU70により所定時間ごと(例えば、数msecごと)に実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図2の駆動制御ルーチンの開始に際して、ハイブリッドECU70のCPU72は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ87からの車速V、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、充放電要求パワーPb*、バッテリ50の入出力制限Win,Wout、キックダウンスイッチフラグFkdの値といった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、モータECU40から通信により入力するものとした。また、充放電要求パワーPb*や入出力制限Win,Woutは、バッテリECU52から通信により入力するものとした。更に、キックダウンスイッチフラグFkdは、上述のように、運転者によるアクセルペダル83の踏み込みに応じた値に設定されて所定の記憶領域に保持されるものである。
ステップS100のデータ入力処理の後、入力したキックダウンスイッチフラグFkdが値0であるか否かを判定し(ステップS110)、キックダウンスイッチフラグFkdが値0である場合には、ステップS100にて入力したアクセル開度Accと通常時実行開度設定用マップ(第1の制約)とを用いて制御上のアクセル開度である実行用アクセル開度Acc*を設定する(ステップS120)。また、キックダウンスイッチフラグFkdが値1である場合には、ステップS100にて入力したアクセル開度Accとキックダウン時実行開度設定用マップ(第2の制約)とを用いて制御上のアクセル開度である実行用アクセル開度Acc*を設定する(ステップS130)。ここで、キックダウンスイッチ88がオフされているときに用いられる通常時用実行開度設定用マップは、図3において実線で示すように、0〜100%の範囲でアクセル開度Accに応じて実行用アクセル操作量*が値1よりも小さい任意の勾配α(実施例では、α=0.8)で線形に増減するようにアクセル操作量としてのアクセル開度Accと実行用アクセル操作量*との関係を規定するように予め作成されてROM74に記憶されている。これにより、キックダウンスイッチ88がオフされている場合、実行用アクセル開度Acc*は、ステップS100にて入力した運転者によるアクセル操作量としてのアクセル開度Accに値1よりも小さい正の係数(α)を乗じた値に、すなわちアクセル開度Accよりも低めの値に設定されることになる。また、キックダウンスイッチ88がオンされているときに用いられるキックダウン時実行開度設定用マップは、図3において点線で示すように、アクセル開度Accが実用上の最大値100%以上であるときに実行用アクセル開度Accをその最大値(実行用最大値)である100%とすると共に、アクセル開度Accが上記スイッチオフ開度(実施例では、80%)〜実用上の最大値(100%)の範囲内にあるときには通常時用実行開度設定用マップにおける勾配αよりも大きい任意の勾配でアクセル開度Accに応じて実行用アクセル開度Acc*が線形に増減するようにアクセル開度Accと実行用アクセル開度Acc*との関係を規定するように予め作成されてROM74に記憶されている。すなわち、キックダウン時実行開度設定用マップは、ステップS100にて入力したアクセル開度Accと次式(1)とを用いて実行用アクセル開度Acc*を設定するように作成されており、通常時実行開度設定用マップに比べて同一のアクセル開度Accに対する実行用アクセル開度Acc*をより大きく規定する傾向を有している。また、実施例では、アクセル開度Accがスイッチオフ開度(80%)であるときに、通常時用実行開度設定用マップとキックダウン時実行開度設定用マップとの何れを用いても、実行用アクセル開度Acc*は同一の値(実施例では、64%)に設定されることになる。
Acc* = Acc・α+(Acc−100・α) = (1+α)・Acc −100・α …(1)
ステップS120またはS130にて実行用アクセル開度Acc*を設定したならば、実行用アクセル開度Acc*とステップS100にて入力した車速Vとに基づいて車輪39a,39bに連結された車軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定した上で、エンジン22に要求される要求パワーPe*を設定する(ステップS140)。実施例では、実行用アクセル開度Acc*と車速Vと要求トルクTr*との関係が予め定められて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶されており、要求トルクTr*としては、与えられた実行用アクセル開度Acc*と車速Vとに対応したものが当該マップから導出・設定される。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。また、実施例において、要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと充放電要求パワーPb*とロスLossとの総和として計算される。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、図示するようにモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除するか、あるいは車速Vに換算係数kを乗じることによって求めることができる。次いで、ステップS140にて設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22が効率よく運転されるようにエンジン22の目標運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS150)。実施例では、予め定められたエンジン22を効率よく動作させるための動作ラインと要求パワーPe*とに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定するものとした。図5に、エンジン22の動作ラインと目標回転数Ne*と目標トルクTe*との相関曲線とを例示する。同図に示すように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とは、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定となることを示す相関曲線との交点から求めることができる。
エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定したならば、目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρ(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)とを用いて次式(2)に従いモータMG1の目標回転数Nm1*を計算した上で、計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づく式(3)の計算を実行してモータMG1から出力すべきトルクの仮の値である仮モータトルクTm1tmpを計算する(ステップS160)。ここで、式(2)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図6に例示する。図中、左側のS軸はモータMG1の回転数Nm1に一致するサンギヤ31の回転数を示し、中央のC軸はエンジン22の回転数Neに一致するキャリア34の回転数を示し、右側のR軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。また、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1にトルクTm1を出力させたときにこのトルク出力によりリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2にトルクTm2を出力させたときに減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。モータMG1の目標回転数Nm1*を求めるための式(2)は、この共線図における回転数の関係を用いれば容易に導出することができる。そして、式(3)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(3)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。続いて、次式(4)および(5)の双方を満たすようにモータMG1から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm1min,Tm1maxを設定し(ステップS170)、モータMG1に対するトルク指令Tm1*をトルク制限Tm1min,Tm1maxで仮モータトルクTm1tmpを制限した値として設定する(ステップS180)。ここで、式(4)は、モータMG1やモータMG2によりリングギヤ軸32aに出力されるトルクの総和が値0から要求トルクTr*までの範囲内に含まれることを示す関係式であり、式(5)は、モータMG1とモータMG2とにより入出力される電力の総和が入出力制限Win,Woutの範囲内に含まれることを示す関係式である。これら式(4)および式(5)に示される関係を図7に例示する。同図からわかるように、トルク制限Tm1min,Tm1maxは、同図中斜線で示した領域内のトルクTm1の最大/最小値として求めることができる。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) …(2)
Tm1tmp=-ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt …(3)
0≦-Tm1/ρ+Tm2・Gr≦Tr*…(4)
Win≦Tm1・Nm1+Tm2・Nm2≦Wout…(5)
モータMG1に対するトルク指令Tm1*を設定したならば、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮モータトルクTm2tmpを次式(6)に従い計算する(ステップS190)。更に、バッテリ50の入出力制限Win,WoutとS190にて設定したモータMG1に対するトルク指令Tm1*とモータMG1,MG2の現在の回転数Nm1,Nm2とを用いてモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(7)および式(8)に従い計算する(ステップS200)。そして、モータMG2に対するトルク指令Tm2*をトルク制限Tm2min,Tm2maxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値として設定する(ステップS210)。このようにしてモータMG2に対するトルク指令Tm2*を設定することにより、車軸としてのリングギヤ軸32aに出力するトルクをバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(6)は、図6の共線図から容易に導出することができる。こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1,MG2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*を設定したならば、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS220)、再度ステップS100以降の処理を実行する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを得るための制御を実行する。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*に従ってモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*に従ってモータMG2が駆動されるようにインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(6)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(7)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(8)
以上説明したように、実施例のハイブリッド自動車20では、キックダウンスイッチ88のオフ時に、アクセル開度Accに応じて実行用アクセル開度Acc*が漸次増減するようにアクセル開度Accと実行用アクセル開度Acc*との関係を規定する通常時実行開度設定用マップ(第1の制約)と検出されたアクセル開度Accとを用いて実行用アクセル開度Acc*が設定される(ステップS120)。また、アクセル開度Accが実用上の最大値100%以上になってキックダウンスイッチ88がオンすると、アクセル開度Accがスイッチオフ開度(80%)以下になってキックダウンスイッチ88がオフするまで、通常時実行開度設定用マップに比べて同一のアクセル開度Accに対する実行用アクセル開度Acc*をより大きく規定する傾向をもったキックダウン時実行開度設定用マップと検出されたアクセル開度Accとを用いて実行用アクセル開度Acc*が設定される(ステップS130)。そして、ステップS120またはS130にて設定された実行用アクセル開度Acc*を用いて走行に要求される要求トルクTr*が設定され(ステップS140)、要求トルクTr*に基づくトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22とモータMG1,MG2とが制御される(ステップS150〜S220)。これにより、ハイブリッド自動車20では、例えばアクセル開度Accが実用上の最大値100%未満あるいは上記スイッチオフ開度以下であってキックダウンスイッチ88がオフされていれば、通常時実行開度設定用マップに従いアクセル開度Accに応じて漸次増減するように実行用アクセル開度Acc*が設定されることから、設定された実行用アクセル開度Acc*に基づいて要求トルクTr*を設定することにより、車軸としてのリングギヤ軸32aにおける滑らかな駆動力(駆動トルク)の出力特性を提供することができる。そして、アクセル開度Accが実用上の最大値100%以上になってキックダウンスイッチ88がオンされると、実行用アクセル開度Acc*がキックダウン時実行開度設定用マップに従いキックダウンスイッチ88のオフ時に比べてより大きく設定されることになるので、設定された実行用アクセル開度Acc*に基づいて要求トルクTr*を設定すれば、運転者による加速要求に良好に応えることが可能となる。従って、ハイブリッド自動車20では、駆動力の出力特性を違和感の無いより適正なものとすることが可能となる。
また、上記実施例の通常時実行開度設定用マップは、アクセル開度Accに応じて実行用アクセル開度Acc*が値1よりも小さい勾配αで線形に増減するようにアクセル開度Accと実行用アクセル開度Acc*との関係を規定するものであり、キックダウン時実行開度設定用マップは、アクセル開度Accに応じて実行用アクセル開度Acc*が通常時実行開度設定用マップにおける勾配αよりも大きい勾配(実施例では、1+α)で線形に増減するようにアクセル開度Accと実行用アクセル開度Acc*との関係を規定するものである。すなわち、実施例のハイブリッド自動車20では、キックダウンスイッチ88がオフされているときに、実行用アクセル開度Acc*が運転者によるアクセル開度Accよりも低めかつアクセル開度Accに対して線形に増減するように設定され、キックダウンスイッチ88がオンされているときには、実行用アクセル開度Acc*が通常時実行開度設定用マップにおける勾配αよりも大きな勾配でアクセル開度Accに応じて増減するように設定される。これにより、キックダウンスイッチ88のオフ時にアクセル操作に対する不感帯を生じさせることなく滑らかな駆動力の出力特性を提供すると共に、キックダウンスイッチ88のオン時に実行用最大値(100%)を上限として実行用アクセル開度Accをキックダウンスイッチ88のオフ時に比べてより適正に大きく設定することが可能となる。ただし、通常時実行開度設定用マップおよびキックダウン時実行開度設定用マップの少なくとも何れか一方は、特にキックダウンスイッチ88のオフ時にアクセル操作に対する不感帯を生じさせないものであれば、アクセル開度Accに応じて実行用アクセル開度Acc*が非線形に増減するものとされてもよい。
更に、上記実施例のキックダウン時実行開度設定用マップは、アクセル開度Accが実用上の最大値100%以上であるときに実行用アクセル開度Accをその最大値100%とすると共に、アクセル開度Accがスイッチオフ開度であるときに実行用アクセル開度Accを通常時実行開度設定用マップを用いて設定される値と同一の値とするものである。従って、実施例のハイブリッド自動車20では、アクセル開度Accが実用上の最大値100%以上になってキックダウンスイッチ88がオンされているときに、運転者による加速要求により適正に応えることが可能となる。また、運転者によるアクセル操作量としてのアクセル開度Accが小さくなってキックダウンスイッチ88がオフされる前後における駆動力(駆動トルク)の急変を抑制することができる。
なお、上記実施例のハイブリッド自動車20では、駆動軸としてのリングギヤ軸32aとモータMG2とがモータMG2の回転数を減速してリングギヤ軸32aに伝達する減速ギヤ35を介して連結されているが、減速ギヤ35の代わりに、例えばHi,Loの2段の変速段あるいは3段以上の変速段を有したモータMG2の回転数を変速してリングギヤ軸32aに伝達する変速機を採用してもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20は、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された車軸に出力するものであるが、本発明の適用対象は、これに限られるものでもない。すなわち、本発明は、図8に示す変形例としてのハイブリッド自動車20Aのように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された車軸(車輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪39c,39dに接続された車軸)に出力するものに適用されてもよい。更に、実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して車輪39a,39bに接続される車軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものであるが、本発明の適用対象は、これに限られるものでもない。すなわち、本発明は、図9に示す変形例としてのハイブリッド自動車20Bのように、エンジン22のクランクシャフトに接続されたインナーロータ232と車輪39a,39bに動力を出力する車軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を車軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えたものに適用されてもよい。また、本発明は、動力分配統合機構30の代わりに、エンジン22の動力を車軸側に伝達する動力伝達手段として無段変速機(以下「CVT」という)を備えた車両に適用されてもよい。このような車両の一例であるハイブリッド自動車20Cを図10に示す。同図に示す変形例のハイブリッド自動車20Cは、エンジン22からの動力をベルト式あるいはトロイダル式のCVT200やデファレンシャルギヤ38等を介して例えば前輪である車輪39a,39bに出力する前輪駆動系と、同期発電電動機であるモータMGからの動力をデファレンシャルギヤ38′等を介して例えば後輪である車輪39c,39dに出力する後輪駆動系とを備える。そして、モータMGは、インバータを介してエンジン22により駆動されるオルタネータ29や、当該オルタネータ29からの電力ラインに出力端子が接続されたバッテリ50に接続されている。これにより、モータMGは、オルタネータ29やバッテリ50からの電力により駆動されたり、回生を行って発電した電力によりバッテリ50を充電したりする。また、本発明による車両は、所定の車軸に動力を出力可能な電動機を備えた図示しない電気自動車として構成されてもよいことはいうまでもない。
ここで、上記実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明しておく。すなわち、上記実施例および変形例では、エンジン22、モータMG,MG2の少なくとも何れかが「走行用駆動源」に相当し、運転者によるアクセル操作量としてのアクセル開度Accを検出するアクセルペダルポジションセンサ84が「アクセル操作量取得手段」に相当し、アクセル開度Accが実用上の最大値100%以上になるとオンすると共にアクセル開度Accが実用上の最大値100%よりも小さいスイッチオフ開度以下になるとオフするキックダウンスイッチ88が「オンオフスイッチ」に相当し、図2のステップS110〜S130の処理を実行するハイブリッドECU70が「実行用アクセル操作量設定手段」に相当し、図2のステップS140の処理を実行するハイブリッドECU70が「要求駆動力設定手段」に相当し、図2のステップS150〜S220の処理を実行するハイブリッドECU70やエンジンECU24、モータECU40が「制御手段」に相当する。また、モータMG,MG2が「電動機」に相当し、モータMG,MG2等と電力をやり取り可能なバッテリ50が「蓄電手段」に相当し、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1および動力分配統合機構30の組み合わせや対ロータ電動機230、CVT200が「動力伝達手段」に相当し、モータMG1および動力分配統合機構30や対ロータ電動機230が「電力動力入出力手段」に相当し、モータMG1が「発電用電動機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。
なお、「アクセル操作量取得手段」は、運転者によるアクセル操作量を取得可能なものであれば、アクセル開度Accを検出するアクセルペダルポジションセンサ84以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。「オンオフスイッチ」は、アクセル操作量が所定の実用最大値以上になるとオンすると共に該アクセル操作量が実用最大値よりも小さい所定値以下になるとオフするものであれば、如何なる形式のものであっても構わず、実用最大値や所定値は任意に定められてもよい。「要求駆動力設定手段」は、実行用アクセル操作量を用いて走行に要求される要求駆動力を設定するものであれば、車速を用いることなく実行用アクセル操作量のみを用いて走行に要求される要求駆動力を設定するもの等、如何なる形式のものであっても構わない。「制御手段」は、設定された要求駆動力に基づく動力を出力するように走行用駆動源を制御するものであれば、ハイブリッドECU70とエンジンECU24とモータECU40との組み合わせ以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。「電動機」は、モータMG,MG2のような同期発電電動機に限られず、誘導電動機といったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「蓄電手段」は、バッテリ50のような二次電池に限られず、電動機と電力をやり取り可能なものであればキャパシタといったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「内燃機関」は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力するエンジン22に限られず、水素エンジンといったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「動力伝達手段」は、所定の車軸に接続される車軸側回転要素と内燃機関の機関軸に接続されると共に車軸側回転要素に対して差回転可能な機関側回転要素とを有し、機関軸からの動力の少なくとも一部を車軸側に出力可能なものであれば、モータMG1および動力分配統合機構30の組み合わせや対ロータ電動機230、CVT200以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。「電力動力入出力手段」は、モータMG1と動力分配統合機構30との組み合わせに限られず、対ロータ電動機のような他の如何なる形式のものであっても構わない。何れにしても、これら実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明の実施例に係る車両としてのハイブリッド自動車20の概略構成図である。 実施例のハイブリッドECU70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 通常時実行開度設定用マップとキックダウン時実行開度設定用マップとを例示する説明図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインと回転数NeとトルクTeとの相関曲線とを例示する説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 トルク制限Tm1min,Tm1maxの設定手順を説明するための説明図である。 変形例に係るハイブリッド自動車20Aの概略構成図である。 他の変形例に係るハイブリッド自動車20Bの概略構成図である。 他の変形例に係るハイブリッド自動車20Cの概略構成図である。
符号の説明
20,20A,20B,20C ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、29 オルタネータ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38,38′ デファレンシャルギヤ、39a〜39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、87 車速センサ、88 キックダウンスイッチ、200 CVT、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG,MG1,MG2 モータ。

Claims (8)

  1. 走行用駆動源からの動力を用いて走行可能な車両であって、
    運転者によるアクセル操作量を取得するアクセル操作量取得手段と、
    前記アクセル操作量が所定の実用最大値以上になるとオンすると共に該アクセル操作量が前記実用最大値よりも小さい所定値以下になるとオフするオンオフスイッチと、
    前記オンオフスイッチのオフ時には、前記アクセル操作量に応じて実行用アクセル操作量が漸次増減するように該アクセル操作量と該実行用アクセル操作量との関係を規定する第1の制約と前記取得されたアクセル操作量とを用いて前記実行用アクセル操作量を設定し、前記オンオフスイッチのオン時には、前記第1の制約に比べて同一のアクセル操作量に対する前記実行用アクセル操作量をより大きく規定する傾向をもった第2の制約と前記取得されたアクセル操作量とを用いて前記実行用アクセル操作量を設定する実行用アクセル操作量設定手段と、
    前記設定された実行用アクセル操作量を用いて走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記設定された要求駆動力に基づく動力を出力するように前記走行用駆動源を制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記第1の制約は、前記アクセル操作量に応じて前記実行用アクセル操作量が値1よりも小さい第1の勾配で線形に増減するように該アクセル操作量と該実行用アクセル操作量との関係を規定しており、前記第2の制約は、前記アクセル操作量に応じて前記実行用アクセル操作量が前記第1の勾配よりも大きい第2の勾配で線形に増減するように該アクセル操作量と該実行用アクセル操作量との関係を規定する請求項1に記載の車両。
  3. 前記第2の制約は、前記取得されたアクセル操作量が前記実用最大値以上であるときに前記実行用アクセル操作量を予め定められた実行用最大値とすると共に、前記取得されたアクセル操作量が前記所定値であるときに前記実行用アクセル操作量を前記第1の制約を用いて設定される値と同一の値とする請求項2に記載の車両。
  4. 前記走行用駆動源として電動機を含むと共に、該電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段を更に備える請求項1から3の何れかに記載の車両。
  5. 前記走行用駆動源として内燃機関を更に含み、前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とのうちの少なくとも何れか一方を用いて走行可能な請求項4に記載の車両。
  6. 請求項5に記載の車両において、
    所定の車軸に接続される車軸側回転要素と前記内燃機関の機関軸に接続されると共に前記車軸側回転要素に対して差回転可能な機関側回転要素とを有し、前記機関軸からの動力の少なくとも一部を前記車軸側に出力可能な動力伝達手段を更に備え、前記電動機は、前記車軸または該車軸とは異なる他の車軸に動力を出力可能である車両。
  7. 前記動力伝達手段は、前記車軸と前記内燃機関の前記機関軸とに接続されて電力と動力との入出力を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記車軸側に出力すると共に前記蓄電手段と電力をやり取り可能な電力動力入出力手段である請求項6に記載の車両。
  8. 前記電力動力入出力手段は、動力を入出力可能な発電機と、前記車軸と前記内燃機関の前記機関軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され、これら3軸のうちの何れか2軸に入出力される動力に基づく動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段とを含む請求項7に記載の車両。
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