JP4292841B2 - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置はインクジェット記録ヘッドを主走査方向に往復させ、また記録紙等を副走査方向に搬送させて、複数のノズルから選択的にインク滴を吐出させることで記録紙等に文字や画像を印刷する。インクジェット記録ヘッドは圧力室内のインクをアクチュエータ、例えば、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子を用いて加圧することで、各イジェクタの圧力室に連通するノズルからインク滴を吐出する方法が知られている。
【0003】
さて、近年、インクジェット記録装置は高速化の傾向が強まっている。このためインクジェット記録ヘッドを長尺化し、インクジェット記録ヘッド、一つあたりのノズル数を増やしてマトリックス状に行列配置することで、より短時間に広い領域に画像形成することが可能なインクジェット記録ヘッドが作られている。
【0004】
このようにノズルをマトリックス状に配置する場合、インク供給部から導入されたインクは、まず、第2共通インク流路に充填され、第2共通インク流路から分岐した各第1共通インク流路に充填される。そして、第1共通インク流路から各イジェクタにインクが充填される構成となっているインクジェット記録ヘッドがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001-334661号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようにインクが第2共通インク流路から分岐した各第1共通インク流路に供給される構成において、第1共通インク流路の上方に第2共通インク流路が配置されている場合、第2共通インク流路と第1共通インク流路との連通部の下流側の角部(図11のY部)は、インクの流れが遅くなる澱みを生じ、スムーズにインクが流れていかない。このため、連通部には気泡が残留する。この残留した気泡は、振動などで移動し圧力室に進入するとインク滴の吐出特性が悪化したり、不吐出を引き起こす。
【0007】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、第2共通インク流路と第1共通インク流路との連通部に発生する澱みの領域を減少させることで、気泡の排出性を向上させ、気泡の残留を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、ノズルと、該ノズルに連通した圧力室と、該圧力室に接して該圧力室内のインクを加圧し、前記ノズルからインク滴を吐出させるアクチュエータと、前記圧力室に連通し、該圧力室にインクを供給するインク供給路と、を有するイジェクタと、前記イジェクタの前記インク供給路の開口部にインクを流す支流と、前記支流よりも上流側に配置され、インクタンクからインクを供給される本流と、を備えるインクジェット記録ヘッドであって、前記ノズルを鉛直方向下方側に配置した状態において、前記支流と前記本流との間に形成され、前記ノズルから吐出されるインク滴の吐出方向と略直交する方向にインクが流れる下流側の流路の上に上流側の流路が重なって形成された連通部の一つ以上に、前記連通部における下側の隅部に、前記上流側の流路の下面と前記連通部の下面との間に配置され且つ前記連通部の下面に対して平行なステップ面と、前記ステップ面の上流側端部から立ち上がる立面と、で構成された段部を一段又は複数段備えた階段部が設けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
【0009】
請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドによれば、支流と本流との間に形成される少なくとも一つ以上の連通部における下側の隅部に、ステップ面と立面とで構成された段部を一段又は複数段備えた階段部が設けられているため、インクの流れが遅い澱みの領域が減少する。従って、連通部の気泡の排出性が向上し、気泡の残留が防止される。
【0010】
尚、連通部に気泡が残留しても、気泡が移動せず、そこに留まっていれば吐出特性に影響を及ぼすことは無い。しかし、振動や衝撃等の何らかの要因で残留していた気泡が移動し、インク供給路を通り圧力室に流入すると、気泡によって圧力室にかけられた圧力が吸収される。そのため、そのイジェクタではインク滴の吐出特性が悪化したり、最悪の場合は不吐出となる。つまり、連通部の気泡の残留は、インクジェット記録ヘッドの信頼性を大きく損なう原因となる。従って、気泡の残留を防止する必要がある。
【0011】
しかし、上述したように連通部に階段部が設けられ、気泡の残留が防止されているので、圧力室に気泡が進入することに起因する、インク滴の吐出特性の悪化や不吐出が防止される。
【0012】
請求項2に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、ノズルと、該ノズルに連通した圧力室と、該圧力室に接して該圧力室内のインクを加圧し、前記ノズルからインク滴を吐出させるアクチュエータと、前記圧力室に連通し、該圧力室にインクを供給するインク供給路と、を有するイジェクタを備え、該イジェクタの前記インク供給路の開口部から前記インク供給路にインクを供給する第1共通インク流路と、前記第1共通インク流路にインクを供給する第2共通インク流路と、を備えたインクジェット記録ヘッドであって、 前記ノズルを鉛直方向下方側に配置した状態において、前記ノズルから吐出されるインク滴の吐出方向と略直交する方向にインクが流れる前記第1共通インク流路の上に前記第2共通インク流路が重なって形成された連通部における下側の隅部に、前記第2共通インク流路の下面と前記連通部の下面との間に配置され且つ前記連通部の下面に対して平行なステップ面と、前記ステップ面の上流側端部から立ち上がる立面と、で構成された段部を一段又は複数段備えた階段部が設けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
【0013】
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドによれば、第1共通インク流路の上に第2共通インク流路が重なって形成された連通部における下側の隅部に、ステップ面と立面とで構成された段部を一段又は複数段備えた階段部が設けられているため、インクの流れが遅い澱みの領域が減少する。従って、連通部の気泡の排出性が向上し、気泡の残留が防止される。
【0014】
従って、請求項1と同様に圧力室に気泡が進入することに起因する、インク滴の吐出特性の悪化や不吐出が防止される。
【0015】
請求項3に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、請求項2に記載の構成において、前記ノズルを鉛直方向下方側に配置した状態において、前記階段部の第2共通インク流路側から、前記階段部の第2共通インク流路側からn段目の前記ステップ面のインク流れ方向の幅をLn、前記n段目の前記立面の高さをHn、としたとき、
0.1≦Hn/Ln≦3.0
の関係を有することを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載のインクジェット記録ヘッドによれば、請求項2と同様の作用を奏すが、上記の関係式を満たすことで、連通部の落差が段階的に減少するので、インクの流れが遅い澱みの領域が減少する。従って、連通部の気泡の排出性が向上し、気泡の残留が防止される。
【0017】
請求項4に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、請求項3に記載の構成において、前記立面の高さHnと前記ステップ面の幅Lnが
0.3≦Hn/Ln≦2.6
の関係を有することを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドによれば、請求項3と同様の作用を奏すが、上記関係を満たすことで、インクの流れが遅い澱みの領域が、より減少する立面の高さHnとステップ面の幅Lnの関係となっている。従って、連通部の気泡の排出性がより向上し、気泡の残留も防止される。
【0019】
請求項5に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、請求項4に記載の構成において、前記立面の高さHnと前記ステップ面の幅Lnが
Hn/Ln=1.5
の関係を有することを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドによれば、請求項4と同様の作用を奏すが、上記関係を満たすことで、インクの流れが遅い澱みの領域が、最も減少する立面の高さHnとステップ面の幅Lnの関係となっている。従って、連通部の気泡の排出性が最も向上し、気泡の残留も防止される。
【0021】
請求項6に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記第1共通インク流路は、前記第1共通インク流路となる孔が形成された2枚以上のプールプレートを積層することで構成され、前記孔の孔壁をずらして前記階段部を形成し、前記第2共通インク流路側からn番目の前記プールプレートの厚みが前記立面の高さHnとなり、前記n番目とn+1番目の前記プールプレートの孔の孔壁のずれ幅が前記ステップ面の幅Lnとなることを特徴としている。
【0022】
請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドによれば、請求項2〜請求項5のいずれか1項と同様の作用を奏すが、第1共通インク流路は、第1共通インク流路となる孔が形成された2枚以上のプールプレートを積層することで構成され、孔の孔壁をずらして積層することで連通部に階段部を形成しているので、容易に低コストで階段部が形成されている。
【0023】
請求項7に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の構成において、前記第2共通インク流路に複数の前記第1共通インク流路が連通し、前記イジェクタがマトリックス状に行列配置されていることを特徴としている。
【0024】
請求項7に記載のインクジェット記録ヘッドによれば、請求項2〜請求項6のいずれか1項と同様の作用を奏すが、第2共通インク流路に複数の第1共通インク流路が連通しているため、多数のマトリックス状に行列配置されているイジェクタに効率良くインクの供給を行うことができる。また、多数のノズルがマトリックス状に行列配置されるので広い領域に画像形成が可能である。
【0025】
尚、このように多数のイジェクタを接続しているため、第1共通インク流路には多量のインクが流れる。従って、インクを安定して供給する為に、第1共通インク流路へのインクの流量を十分確保する必要がある。このため第2共通インク流路と第1共通インク流路との連通部の深さを深くしたい。
【0026】
このように連通部の深さが深くなると連通部の下流側の角部の澱みの領域が大きくなる。しかし、連通部には階段部が設けられているので、澱みの領域が大きくなることはなく、スムーズにインクが流れる。このため気泡の残留が防止される。
【0027】
請求項8に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の構成において、前記アクチュエータが、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子であることを特徴としている。
【0028】
請求項9に記載の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の構成において、前記アクチュエータが、前記圧力室内のインクを加熱し発泡させることで加圧する発熱抵抗体であることを特徴としている。
【0029】
請求項10に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを使用することを特徴としている。
【0030】
請求項10に記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを使用しているので、連通部の澱みの領域が減少している。従って、気泡の排出性が向上し、連通部に気泡が残留することが防止される。このため、気泡が圧力室に進入することに起因する、インク滴の吐出特性の悪化や不吐出が防止されている。
【0031】
インク滴の吐出特性が悪化したり、不吐出が発生したりした場合等、インクジェット記録ヘッドにキャップ部材を当接させ、ノズルからインクを吸引することで吐出特性を回復する吸引回復動作を行う必要がある。このような吸引回復動作をしばしば行うことは、ユーザーの信頼性を損なうだけでなく、吸引によってインクを浪費するためランニングコストも増加することになる。
【0032】
インク滴の吐出特性が悪化したり、不吐出が発生したりする原因は、いくつかあげられるが、前述したように、連通部に残留した気泡が、何らかの原因で圧力室に進入することでも発生する。
【0033】
しかし、本発明のインクジェット記録装置は、請求項1乃至は請求項9に記載のインクジェット記録ヘッドを使用しているので、連通部に残留した気泡に起因する吐出特性の悪化や不吐出を回復する為の吸引回復動作を行うことはない。このためユーザーの信頼性を損なったり、吸引によりインクを浪費しランニングコストも増加することもない。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクジェット記録ヘッドの第1実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。尚、各図の矢印Fはインクの流れを表す矢印である。
【0035】
図1乃至は図3に示すように、図示しないインクタンクに繋がる4箇所のインク供給部52から導入されたインクが、それぞれ充填される4個の第2共通インク流路50を備えている。この各第2共通インク流路50は5箇所の連通部54から、インクジェット記録ヘッド112を平面視したとき略長方形をした第1共通インク流路14が、それぞれ平行に伸びている。つまり第2共通インク流路50を本流とすれば、第1共通インク流路14は、第2共通インク流路50から分岐した支流となっている。
【0036】
第1共通インク流路14は、後述するように、インクの吐出する方向に見たときにインクの流れる方向が長手方向の略長方形の孔が形成された2枚のプールプレート24、26を積層することで構成され、この孔が第1共通インク流路14となる。また、第2共通インク流路50との連通部54の下流側にはインク流れの方向に対して突出している階段部54Aが設けられている。図3に示すように、この階段部54Aの立面の高さHは、上段にあるプールプレート26の厚みとなり、ステップ面のインクの流れ方向の幅Lは、下段にあるプールプレート24との孔の孔壁のずれ幅となる。また、その関係は、
0.1≦H/L≦3.0
であるのが、望ましく、
更に
0.3≦H/L≦2.6
であるのが、より望ましい。
尚、最も望ましいのは、
H/L=1.5
となっていることである。
【0037】
従って、本実施形態では、上段にあるプールプレート26の厚み(立面の高さH)は150μmであるので、下段に有るプールプレート24とのずれ幅(ステップ面の幅L)は100μmとなっている。このような構成とする事で、後述するように、連通部54の下流側のインクの流れが遅い澱みの領域が減少する為、スムーズにインクが流れる。
【0038】
尚、第1共通インク流路14は、2枚のプールプレート24、26の連通部54側の孔の孔壁をずらして積層することで連通部54に階段部54Aを構成しているので、例えば、エッチング加工によって階段部を形成するより、容易に低コストで階段部54Aを形成することができる。
【0039】
図1に示すように、この第1共通インク流路14には各々13個のイジェクタ60が接続し、インクジェット記録ヘッド112全体を平面視するとイジェクタ60がマトリックス状に配置されている。
【0040】
また、このように第1共通インク流路14に多数のイジェクタが接続されているため、第1共通インク流路14には多量のインクが流れる。このため、インクを安定して供給する為に、第1共通インク流路14へのインクの流量を十分確保する必要がある。従って、第2共通インク流路50と第1共通インク流路14との連通部54は深くなっている。
【0041】
このように連通部54の深さが深くなると連通部54の下流側の角部の澱みの領域が大きくなる。しかし、本実施形態の連通部54には階段部54Aが設けられているので澱みの領域が大きくなることはなく、スムーズにインクが流れる。また、このため気泡の残留も防止される。
【0042】
図4及び図5に示すようにイジェクタ60は、インク滴を吐出するノズル10と、インクを加圧し連通するノズル10からインク滴を吐出させ、インクの吐出方向から平面視したとき六角形形状をした圧力室12と、を備えている。そして、ノズル10と圧力室12とを連通するノズル連通室16と、第1共通インク流路14の開口部20と圧力室12とを連通するインク供給路18とを備えている。
【0043】
また、インクの吐出方向を垂直方向としたとき、垂直方向に平面視すると第1共通インク流路14とインク供給路18と圧力室12とが重なるように配置されている。このような配置とすることで、第1共通インク流路14とインク供給路18と圧力室12とが、水平方向に対して高密度に配置可能となる。
【0044】
更に、圧力室12の上面には振動板34が接着され、振動板34の上面には圧電素子36が接着し、圧電素子36の上面にはボール半田40を介して配線基板38が接合されている。
【0045】
次に本実施形態のインクジェット記録ヘッド112の製造方法について説明する。インクジェット記録ヘッド112の各インク及び各インク流路は、孔が形成された複数のプレートを積層し、その孔によって構成された空間が各インク流路及び各インク流路となる。
【0046】
具体的には、ノズル10が形成されるノズルプレート22と、ノズル連通室16と第1共通インク流路14とを形成するインクプールプレート24、26と、ノズル連通室16と第1共通インク流路14の開口部20と第2共通インク流路50とを形成するスループレート28と、インク供給路18と第2共通インク流路50が形成されたインク供給路プレート30と、圧力室12と第2共通インク流路50が形成された圧力室プレート32とを順番に積層し接合する。
【0047】
次にノズルプレート22の表面に撥水コート膜を被覆すると共に、エキシマレーザにてノズル10を開ける。
【0048】
そして、ノズル10を形成後に圧力室プレート32に振動板34を接着する。
【0049】
尚、ノズルプレート22の材質はポリイミドであり、インクプールプレート24、26、スループレート28、インク供給路プレート30、圧力室プレート32、振動板34の材質はSUSである。尚、インクプールプレート24、26、スループレート28、インク供給路プレート30、圧力室プレート32、振動板34が接合されたものを流路プレートユニットと言う。
【0050】
次に別途、剥離可能な接着剤、例えば接着後に所定の温度で加熱すると、発泡して接着力が大幅に低下する性質を有する熱発泡性接着フィルムを介して図示しない固定基板に接着された、図示しない圧電プレートに、例えばサンドブラスト加工を用いて、マトリックス状に配列された圧電素子36を作成する。
【0051】
この固定基板上にマトリックス状に作成された圧電素子36の固定基板が接着された逆の面を、前述した流路プレートユニットの振動板34の面に接着する
尚、圧電プレートの両面には、電極層として第1及び第2電極層がスパッタリングなどで予め形成されており、共通電極として兼用する振動板34と導電性接着剤で接着することで、第一電極層、すなわち圧電素子36と振動板34とは電気的にも接続される。
【0052】
続いて、固定基板を加熱して熱発泡性接着フィルムの接着力を低減させ、固定基板を剥離する。
【0053】
剥離後、各圧電素子36毎にボール半田40を形成した配線基板38を圧電素子36と接合する。前述したように圧電素子36の両面には第1及び第2電極層が形成されているので、第2電極層、すなわち圧電素子36と配線基板38とは電気的に接続されている。また、配線基板38と振動板34とは導電性材にて接続されている。
【0054】
このような製造方法によって本実施の形態のインクジェット記録ヘッド112が完成する。
【0055】
次に第1実施形態の作用について説明する。
【0056】
第2共通インク流路50のインク供給部52からインクが導入され、第2共通インク流路50に充填される。第2共通インク流路50に充填後、各連通部54から各第1共通インク流路14に充填されていく。
【0057】
第1共通インク流路14に充填された後、図4(B)の矢印Fのように共通インク流路14の開口部20からインク供給路18を通って各圧力室12とノズル連通室16とにインクが充填され、ノズル10において表面が圧力室12側に僅かに凹んだメニスカスを形成する。
【0058】
このようにインクが充填された状態で、例えばボール半田40から振動板34へと通電することで圧電素子36がたわみ、振動板34を介して圧力室12のインクが加圧され、ノズル10からインク滴が吐出する。
【0059】
第1共通インク流路14の第2共通インク流路50との連通部54にはインクの流れが遅い澱みの領域が生じる。このような澱みには気泡が残留しやすい。尚、連通部54に気泡が残留しても、気泡が移動せず、そこに留まっていれば吐出特性に影響を及ぼすことは無い。しかし、振動や衝撃等の何らかの要因で残留していた気泡が移動し、インク供給路18を通り圧力室12に流入すると、気泡によって圧力室12にかけられる圧力が吸収される。そのため、そのイジェクタ60ではインク滴の吐出特性が悪化したり、最悪の場合は不吐出となる。つまり、連通部54の気泡の残留は、インクジェット記録ヘッド112の信頼性を大きく損なう原因となる。従って、連通部54の気泡の残留を防止する必要がある。
【0060】
本実施形態では、第1共通インク流路14となる孔が形成された上段のプールプレート26と下段のプールプレート24との連通部54側の孔の孔壁ずらすことで、階段部54Aが形成されている。この階段部54Aの立面の高さHとステップ面のインクの流れ方向の幅Lとの関係は、プールプレート26の厚みが150μmであり下段にあるプールプレート24との孔の孔壁のずれ幅が100μmとなっているので、
H/L=150μm/100μm=1.5
となっている。後述するように、このような関係の形状のステップを有する階段部54Aを設けていれば、連通部54でのインクの流れの遅い澱みの領域が少なくなる。従って、連通部54では、インクはスムーズに流れ、気泡の排出性が向上し、気泡の残留が防止される。
【0061】
さて、連通部54に階段部54Aを設ける事で澱み部の領域が少なくり、気泡の残留が防止されることを実験及び三次元解析ソフトウエアによって検証したので、以下に説明する。
【0062】
先ず、実験による検証について説明する。
【0063】
実験は観察用のインク充填観察用記録ヘッドを用いて行った。インク充填観察用記録ヘッドとは、振動板、圧電素子、配線基板等が積層されず、圧力室プレートの上が透明な樹脂板等で構成され、インクの流れの澱みに気泡が残留する様子が目視にて観察可能な実験用の記録ヘッドである。
【0064】
さて、連通部に階段部が設けられていないインク充填観察用記録ヘッドA(図11参照)と連通部に階段部が設けられ、また本実施形態と同様に、その立面の高さHが150μm、ステップ面のインクの流れ方向の幅Lが100μmであるインク充填観察用記録ヘッドB(図3参照)とを用意し、各々のインク充填観察用記録ヘッドA、Bにインクを充填していき、第1共通インク流路の第2共通インク流路との連通部の気泡の残留状態を目視にて観察した。
【0065】
この結果、インクの充填に際し、インク充填観察用記録ヘッドAの連通部には多数の気泡が残留しているのが観察されたが、インク充填観察用記録ヘッドBの連通部には気泡の残量は観察されなかった。
【0066】
従って、連通部54に階段部54Aを設けることで、インクがスムーズに流れていき、連通部54の気泡の排出性が向上し、気泡の残量が防止されることが確認された。
【0067】
次に、三次元解析ソフトウエアによる検証を説明する。
【0068】
三次元解析ソフトウエアには、株式会社エス・イー・エー社のFLOW−3D(登録商標)を用いておこなった。このFLOW−3D(登録商標)はコントロール・ボリューム法(有限差分法)を用い、自由表面解析機能を有する3次元熱流体解析ソフトウェアで、自由表面および2流体界面の大変形を伴う複雑な流動現象を精度よく計算する。
【0069】
図6は、このFLOW−3D(登録商標)によって、階段部を設けない場合(H/L=0)の連通部(図11参照)の澱み領域を100%としたとき、階段部を設けた場合の立面の高さHとステップ面のインクの流れ方向の幅Lとの比、H/Lによる、澱みの領域の減少率を表している。尚、澱み領域とは流速が6.0cm/秒以下の領域と定義した。
【0070】
このグラフから判るように、高さHと幅Lの関係が
0.1≦H/L≦3.0
のときに、澱み部の領域が、階段部が無い(グラフでは、H/Lが0のとき)場合の85%に、
更に、
0.3≦H/L≦2.6
のときに、澱み部の領域が、階段部が無いない場合の約50%となる。
また、
H/L=1.5
のときに、澱み部の領域が、最も減少し階段部が無い場合の約30%となる。
【0071】
尚、階段部54Aが1段でなく2段以上の場合も、それぞれのステップにおいて同様の関係を有する。つまり、第2共通インク流路50側からn番目の立面の高さをHnとし、n番目のステップ面のインクの流れ方向の幅をLnとするとき、
0.1≦Hn/Ln≦3.0
の関係であれば澱み部の領域が、減少し、
また、
0.3≦Hn/Ln≦2.6
の関係であれば澱み部の領域が、より減少し、
更に、
Hn/Ln=1.5
のときに、澱み部の領域が、最も減少する。
【0072】
また、連通部に階段部が設けられていない場合と階段部が設けられている場合(立面の高さHが150μm、ステップ面のインクの流れ方向の幅Lが100μm)のインクの流れを示すベクトル図を本ソフトウェアを用いて出力した。このベクトル図を元にインクの流速の分布を模式的に表したものが図7である。図7の上図は、連通部に階段部が設けられていない場合の図であり、図7の下図は、階段部が設けられてる場合の図である。これらを比較すると階段部によってインクの流れの速度の遅い領域、すなわち澱みの領域Yが少なくなっていることが判る。
【0073】
次に本発明に係る第2実施形態について図8及び図9に基づいて説明する。尚、第一実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0074】
第1実施形態では、第1インク共通室14はインクの吐出する方向に見たときに略長方形の孔が形成された2枚のプールプレート24、26を積層することで構成されていたが、本実施径形態では略長方形の孔が形成された3枚のプールプレート24、26、27を積層することで構成されている以外は、第1実施形態と同様である。
【0075】
連通部54の下流側にはインク流れの方向に対して突出している2段のステップを有する階段部54Bが設けられている。この階段部54Bは、プールプレート24、26、27の孔の孔壁をずらすことで構成されている。
【0076】
また、最上段のプールプレート27の厚み、つまり第2共通インク流路50側から1段目の立面の高さH1と中間のプールプレート26とのずれ、つまり1段目のステップ面のインクの流れ方向の幅L1との関係、及び、中間のプールプレート26の厚み、つまり2段目の立面の高さH2と最下段のプールプレート24とのずれ幅、つまり2段目のステップ面の幅L2の関係は共に
H1/L1=60μm/40μm=1.5
H2/L2=90μm/60μm=1.5
となっている。
【0077】
次に第2実施形態の作用について説明する。
【0078】
第2実施形態も連通部54に階段部54Bを設けており、また、その立面の高さとステップ面の幅の関係も、
H1/L2=H2/L2=1.5
となっているので、第1実施形態同様、澱み部の領域が少なくスムーズにインクが流れていき、気泡の残留が防止される。
【0079】
尚、連通部54に設けてある階段部54Bは2段のステップを有しているので、澱み部となる領域がより少なくなり、インクがよりスムーズに流れていく。その結果、気泡の排出がより向上する。
【0080】
次に本実施形態のインクジェット記録ヘッド112、113を使用したインクジェット記録装置について説明する。図10は、インクジェット記録ヘッド112又はインクジェット記録ヘッド113を備えたインクジェット記録装置102の部分断面斜視図である。
【0081】
インクジェット記録装置102はインクジェット記録ヘッド112又はインクジェット記録ヘッド113を搭載するキャリッジ104、キャリッジ104を主走査方向Mに走査する為の主走査機構106、記録媒体としての記録紙Pを副走査方向Sに走査する為の副走査機構108、及びメンテナンスステーション110等を含んで構成されている。
【0082】
インクジェット記録ヘッド112、113は、ノズル10が形成されたノズルプレート22(図4及び図5参照)が、記録用紙Pと対向するようにキャリッジ104上に搭載されており、主走査機構106によって主走査方向Mに移動されながら記録用紙Pに対してインク滴を吐出することにより、一定のバンド領域BEに対して画像の記録を行う。主走査方向Mへの1回の移動が終了すると、副走査機構108によって記録用紙Pが副走査方向Sに搬送され、再びキャリッジ104を主走査方向Mに移動させながら次のバンド領域BEを記録する。こうした動作を複数回繰り返すことにより、記録用紙Pの全面にわたって画像記録を行うことができる。
【0083】
また、インクジェット記録ヘッド112、113は、前述したようにマトリックス状に配置された多数のイジェクタ60を備えている。このためキャリッジ104の主走査方向Mの一回の移動で、広いバンド領域BEに画像を形成することができる。つまり、少ないキャリッジ104の移動回数で記録用紙Pの全面にわたって画像記録を行うことができるので、高速に印字できるインクジェット記録装置となっている。
【0084】
また、メンテナンスステーション110は、図示しない、キャップ部材、吸引ポンプ、ダミージェット受け、クリーニング機構等を含んで構成されており、吸引回復動作、ダミージェット動作、クリニーニング動作等のメンテナンス動作を行う。
【0085】
吸引回復動作とは、インク滴の吐出特性が悪化したり、不吐出が発生したりした場合等、インクジェット記録ヘッド112、113のノズルプレート22面にキャップ部材を当接させノズル10からインクを吸引することで吐出特性を回復する動作のことをいう。尚、このような吸引回復動作をしばしば行う事は、ユーザーの信頼性を損なうだけでなく、吸引によってインクを浪費するためランニングコストも増加することになる。
【0086】
インク滴の吐出特性が悪化したり、不吐出が発生したりする原因は、いくつかあげられるが、前述したように、連通部54に残留した気泡が、何らかの原因で圧力室12に進入することでも発生する。しかし、本実施形態のインクジェット記録ヘッド112、113は、連通部54に階段部54A、54Bが設けられているので、澱みの領域が少ない。従って、連通部54の気泡の排出性が向上し、気泡の残留が防止されている。このため、連通部54に残留した気泡に起因する吐出性の悪化や不吐出の為、吸引回復動作を行うことは無く、ユーザーの信頼性を損なったり、吸引によりインクを浪費しランニングコストも増加することもない。
【0087】
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0088】
例えば、上記実施の形態では、2枚或いは3枚のプールプレート24、26、27から構成されていたが、これに限定されない。4枚以上のプールプレートから構成されていても良い。尚、この場合も
0.1≦Hn/Ln≦3.0
であるのが、望ましく、
更に
0.3≦Hn/Ln≦2.6
であるのが、より望ましい。
尚、最も望ましいのは、
Hn/Ln=1.5
となっていることである。
【0089】
このような条件を満たすことで、澱み部の領域が少なくなり、スムーズにインクが流れていき、気泡の残留が防止される。
【0090】
尚、このように多数のプレートを用いて、連通部に設ける階段部が多数のステップを有しているほうが、澱み部となる領域が、より少なくなり、この結果、よりスムーズにインクが流れていき、気泡の残留が防止されることは言うまでも無い。
【0091】
また、例えば、上記実施の形態では、複数のプールプレート24、26、27の第1共通インク流路14となる孔の孔壁ずらして積層することで階段部54A、54Bを形成していたが、これに限定されない。その他の方法を用いて連通部に階段部を設けてもよい。例えば、エッジング加工、削り出し加工、等を用いて階段部を形成しても良い。
【0092】
また、例えば、上記実施の形態では、インクジェット記録ヘッド112、113をキャリッジ104によって搬送しながら記録を行ったが、これに限定されるものではない。例えば、ノズルを記録媒体の全幅にわたって配置したインクジェット記録ヘッドを用い、インクジェット記録ヘッドは固定して、記録媒体のみを搬送しながら記録を行っても良い。
【0093】
また、例えば、上記実施の形態では圧電素子36は、1枚の圧電素子36のたわみ振動によって圧力室12を加圧したが、これに限定されない。例えば、圧電素子を積層する形態であっても良いし、縦振動タイプの圧電素子であっても良い。或いは、その他形態の圧電素子であっても良い。
【0094】
また、例えば、上記実施の形態では、アクチュエータは圧電素子36からなっているが、これに限定されない。例えば、圧力室内のインクを加熱し発泡させることで加圧する発熱抵抗体であっても良いし、静電力や磁力を利用したものであっても良い。或いは、その他の形態のアクチュエータであっても良い。
【0095】
また、例えば、上記実施の形態では、イジェクタ60につながる第1共通インク流路14とそれに繋がる第2インク流路50の連通部54に階段部54A、Bを設けたが、これに限定されない。例えば、インク供給口からイジェクタの開口部まで第1共通インク流路、第2共通インク流路、第3共通インク流路と3つの流路を有する場合、第2共通インク流路と第3共通インク流路との連通部に階段部を設けることも有効である。
【0096】
また、本明細書におけるインクジェット記録とは、記録紙上への文字や画像の記録に限定されるものではない。すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したりするなど、工業用的に用いられる液滴噴射装置全般に対して本発明を利用することが可能である。
【0097】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係るインクジェット記録ヘッドは第2共通インク流路と第1共通インク流路との連通部に発生する澱みの領域を減少させることで、気泡の排出性を向上させ、気泡の残留を防止している。また、このため、ユーザーの信頼性を損なったり、インクを浪費しランニングコストが増加することのないインクジェット記録装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドを示す図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの第1共通インク流路と第2共通インク流路との連通部を示す断面斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの連通部及び階段部を示す図である。
【図4】 (A)は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を示す断面斜視図である。(B)は、(A)のX部分の拡大図である。
【図5】 (A)は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を示す断面図である。(B)は、(A)のA−A断面の図である。
【図6】 階段部を設けた場合の澱みの領域の減少率を示すグラフである。
【図7】 階段部を設けない場合のインクの流れ速度の分布と階段部を設けた場合の速度の分布とを模式的に表した模式図である。
【図8】 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの第1共通インク流路と第2共通インク流路との連通部を示す断面斜視図であう。
【図9】 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの連通部及び階段部を示す図である。
【図10】 本発明の第1実施形態又は第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドを使用したインクジェット記録装置を示す図である。
【図11】 階段部を設けていない従来のインクジェット記録ヘッドの連通部を示し、連通部の澱みを模式的に表す図である。
【符号の説明】
10 ノズル
12 圧力室
14 第1共通インク流路、支流
24、26、27 プールプレート
38 圧電素子(アクチュエータ)
50 第2共通インク流路、本流
54A、B 階段部
60 イジェクタ
102 インクジェット記録装置
112、113 インクジェット記録ヘッド

Claims (10)

  1. ノズルと、
    該ノズルに連通した圧力室と、
    該圧力室に接して該圧力室内のインクを加圧し、前記ノズルからインク滴を吐出させるアクチュエータと、
    前記圧力室に連通し、該圧力室にインクを供給するインク供給路と、
    を有するイジェクタと、
    前記イジェクタの前記インク供給路の開口部にインクを流す支流と、
    前記支流よりも上流側に配置され、インクタンクからインクを供給される本流と、
    を備えるインクジェット記録ヘッドであって、
    前記ノズルを鉛直方向下方側に配置した状態において、
    前記支流と前記本流との間に形成され、前記ノズルから吐出されるインク滴の吐出方向と略直交する方向にインクが流れる下流側の流路の上に上流側の流路が重なって形成された連通部の一つ以上に、前記連通部における下側の隅部に、
    前記上流側の流路の下面と前記連通部の下面との間に配置され且つ前記連通部の下面に対して平行なステップ面と、前記ステップ面の上流側端部から立ち上がる立面と、で構成された段部を一段又は複数段備えた階段部が設けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. ノズルと、
    該ノズルに連通した圧力室と、
    該圧力室に接して該圧力室内のインクを加圧し、前記ノズルからインク滴を吐出させるアクチュエータと、
    前記圧力室に連通し、該圧力室にインクを供給するインク供給路と、
    を有するイジェクタを備え、
    該イジェクタの前記インク供給路の開口部から前記インク供給路にインクを供給する第1共通インク流路と、
    前記第1共通インク流路にインクを供給する第2共通インク流路と、
    を備えたインクジェット記録ヘッドであって、
    前記ノズルを鉛直方向下方側に配置した状態において、
    前記ノズルから吐出されるインク滴の吐出方向と略直交する方向にインクが流れる前記第1共通インク流路の上に前記第2共通インク流路が重なって形成された連通部における下側の隅部に、
    前記第2共通インク流路の下面と前記連通部の下面との間に配置され且つ前記連通部の下面に対して平行なステップ面と、前記ステップ面の上流側端部から立ち上がる立面と、で構成された段部を一段又は複数段備えた階段部が設けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記ノズルを鉛直方向下方側に配置した状態において、
    前記階段部の第2共通インク流路側からn段目の前記ステップ面のインク流れ方向の幅をLn、前記n段目の前記立面の高さをHn、としたとき、
    0.1≦Hn/Ln≦3.0
    の関係を有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記立面の高さHnと前記ステップ面の幅Lnが、
    0.3≦Hn/Ln≦2.6
    の関係を有することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記立面の高さHnと前記ステップ面の幅Lnが
    Hn/Ln=1.5
    の関係を有することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記第1共通インク流路は、該第1共通インク流路となる孔が形成された2枚以上のプールプレートを積層することで構成され、
    前記孔の孔壁をずらして前記階段部を構成し、
    前記第2共通インク流路側からn番目の前記プールプレートの厚みが前記立面の高さHnとなり、
    前記n番目とn+1番目の前記プールプレートの孔の孔壁のずれ幅が前記ステップ面の幅Lnとなることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 前記第2共通インク流路に複数の前記第1共通インク流路が連通し、前記イジェクタがマトリックス状に行列配置されていることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 前記アクチュエータが、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 前記アクチュエータが、前記圧力室内のインクを加熱し発泡させることで加圧する発熱抵抗体であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 請求項1〜請求項9のずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを使用することを特徴とするインクジェット記録装置。
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