JP4265022B2 - デジタル信号の磁気記録装置及び方法、デジタル信号の磁気再生装置及び方法 - Google Patents

デジタル信号の磁気記録装置及び方法、デジタル信号の磁気再生装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープに対してデジタル信号の記録又は再生をするデジタル信号の磁気記録装置及び方法、デジタル信号の磁気再生装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルのビデオ信号及びデジタルのオーディオ信号を磁気テープに記録する家庭用のカメラ一体型デジタルビデオテープレコーダや家庭用の据え置き型のデジタルビデオテープレコーダが登場している。
【0003】
このようなデジタルビデオテープレコーダの記録方式として、いわゆるDV方式と呼ばれるフォーマットがある(IEC 61834 helical scan digital video tape cassette recording system using 6.35mm magnetic tape for consumers(525/60,625/50,1125/60and1250/50systems)。このDV方式では、使用するビデオテープのテープ幅が6.35mm(=1/4インチ)となっており、従来のアナログビデオテープレコーダの記録方式(例えば8mm方式:IEC 60843 helical scan video tape cassette recording system using 8mm magnetic tape for consumers)で使用するビデオテープのテープ幅より狭くなっている。これにも関わらず、DV方式では、記録する信号を圧縮するとともに記録密度を上げているので、従来の方式よりも高い画質で長時間の記録が可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記DV方式と従来のアナログビデオテープレコーダの記録方式(例えば8mm方式)との間で互換性は無いが、例えば、この従来の記録方式で使用するテープ幅の広いビデオテープに対して上記DV方式における信号を記録できれば、高品質の信号をより長時間に渡って記録することが可能になる。また、このように、従来の記録方式で使用するビデオテープに対してDV方式の信号の記録再生が可能になれば、この従来の記録方式で使用するビデオテープの生産設備や部品等の資源を有効に利用できることにもなる。
【0005】
本発明は、従来の磁気テープの生産設備や部品等を有効に利用して、高品質な信号を磁気テープに長時間記録できるデジタル信号の記録装置及び方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、磁気テープへの記録効率をより高めさらに長時間記録できるデジタル信号の磁気記録装置及び方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、従来のビデオテープの生産設備や部品等を有効に利用して、高品質な信号を長時間記録した磁気テープから信号を再生するデジタル信号の再生装置及び方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、記録効率をより高めさらに長時間記録した磁気テープから信号を再生するデジタル信号の磁気再生装置及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデジタル信号の磁気記録装置は、所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データを生成する記録データ生成手段と、上記第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープに上記記録データ生成手段が生成した記録データを記録する記録手段とを備え、上記記録手段は、第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して上記記録データ生成手段が生成した上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して記録するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録することを特徴とする。
【0009】
このデジタル信号の磁気記録装置では、第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して、第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記デジタル記録フォーマットのデータパターンで連続して記録する。さらに、このデジタル信号の磁気記録装置では、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録する。
【0010】
本発明に係るデジタル信号の磁気記録方法は、所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データを生成し、上記第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して、上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して記録するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録することを特徴とする。
【0011】
このデジタル信号の磁気記録方法では、第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して、第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記デジタル記録フォーマットのデータパターンで連続して記録する。さらに、このデジタル信号の磁気記録方法では、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録する。
【0012】
本発明に係るデジタル信号の磁気再生装置は、所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データが記録された上記所定のテープ幅より幅が広い第2の磁気テープから、上記記録データを再生する再生手段と、上記再生手段により再生した記録データのデータ処理をするデータ処理手段とを備え、上記再生手段は、上記第2の磁気テープに形成された1つのトラックから、上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して再生するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生することを特徴とする。
【0013】
このデジタル信号の磁気再生装置では、第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して、第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記デジタル記録フォーマットのデータパターンで連続して再生する。さらに、このデジタル信号の磁気再生装置では、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生する。
【0014】
本発明に係るデジタル信号の磁気再生方法は、所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データが記録された上記所定のテープ幅より幅が広い第2の磁気テープに形成された1つのトラックから、上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して再生するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生し、再生した記録データのデータ処理をすることを特徴とする。
【0015】
このデジタル信号の磁気再生方法では、第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して、第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記デジタル記録フォーマットのデータパターンで連続して再生する。さらに、このデジタル信号の磁気再生方法では、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生する。
【0017】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施の形態として、ビデオデータ及びオーディオデータ等をテープ状のデータ記録媒体である磁気テープに記録する記録方式について説明する。本発明を適用した記録方式は、テープ幅が8mmの磁気テープにいわゆるDV方式のデジタル信号を記録する方式であり、ここでは、デジタル8mm方式と呼ぶものとする。なお、以下、本発明を適用した記録方式を説明するのにあたり、従来より知られている記録方式であるDV方式(IEC 61834)及び8mm方式(IEC 60843)と比較しながら説明する。
【0018】
図1に、DV方式のデジタル信号を、DV方式で用いるテープ幅6.35mmの磁気テープ(以下、この磁気テープをDVテープと呼ぶ。)に記録したときのトラックパターンを示す。
【0019】
DV方式では、図1に示すように、テープ幅が6.35mm(=1/4インチ)のDVテープに対して、回転ドラムによりビデオ信号等が回転記録される。この回転ドラムには、例えばアジマス角の異なる2つの磁気ヘッドが180度対向した位置に設けられている。そのため、この2つの磁気ヘッドがDVテープの走行方向に対して所定の角度を以て走査され、この図1に示すように、トラックパターンが形成される。このDV方式では、一方の磁気ヘッドで記録されたトラックをオッドトラックO1,O3,O5,O7,O9とし、他方の磁気ヘッドで記録されたトラックをイーブントラックE2,E4,E6,E8,E10としたとき、オッドトラック5本及びイーブントラック5本の全部で10本のトラックに、NTSC方式に対応したビデオ信号が1フレーム分記録される。また、PAL方式では、全部で12本のトラックに1フレーム分のビデオ信号が記録される。
【0020】
また、このDV方式では、各トラックに記録するデータ全てに24/25変換が施される。記録するデータを24/25変換することにより、ATF(Automatic Track Finding)の為のパイロット信号がトラック全体に重畳される。そして、再生時においてこのパイロット信号を検出することにより、磁気ヘッドのトラッキングを取ることができる。この24/25変換では、24ビット(3バイト)毎のデータに対してエキストラビット(1ビット)を挿入することにより、記録するデータのデータ列に3つの周波数の低域パイロット成分を重畳している。具体的には、記録するデータのランレングスを9以下にし、図2のスペクトラムを満たすような、周波数f0,周波数f1,周波数f2のパイロット信号を各トラックに重畳する。そして、このDV方式では、例えば、オッドトラックO1,O3,O5,O7,O9に周波数f0のパイロット信号を重畳し、イーブントラックE2,E4,E6,E8,E10に周波数f1及び周波数f2のパイロット信号を交互に重畳する。従って、全体としては各トラックに対して、・・・f0,f1,f0,f2,f0,f1,f0,f2・・・といった繰り返しとなるような各周波数のパイロット信号が記録される。このようなパイロット信号を記録することによって、周波数f0が記録されたトラックを磁気ヘッドが走査するとき、隣接トラックから周波数f1,f2のパイロット成分をクロストーク信号として得ることができ、再生時において安定したトラッキングをかけることができる。
【0021】
図3に、本発明を適用したデジタル8mm方式のデジタル信号を、テープ幅が8mmの磁気テープ(以下、この磁気テープを8mmテープと呼ぶ。)上に記録したときのトラックパターンを示す。
【0022】
デジタル8mm方式では、DVテープよりもテープ幅が広い8mmテープに対して、デジタルのビデオ信号等が回転記録される。この8mmテープは、従来のアナログのビデオ信号を記録する8mm方式(IEC60843)で用いられていた磁気テープと同一である。回転記録をする為の回転ドラムには、従来のアナログの8mm方式と同様に、アジマス角の異なる例えば2つの磁気ヘッドが回転中心を挟んで180度対向した位置に設けられている。そのため、2つの磁気ヘッドが8mmテープの走行方向に対して所定の角度を以て走査され、この図3に示すようなトラックパターンが形成される。
【0023】
ここで、デジタル8mm方式では、8mmテープの1つのトラックに対して、DV方式における2トラック分のデータを、DV方式のデータパターンのまま、連続して記録する。すなわち、デジタル8mm方式では、DV方式におけるオッドトラックのデータとイーブントラックのデータとを組にして、データの内容は変えずに、1つのトラックに記録している。
【0024】
例えば、デジタル8mm方式では、DV方式におけるオッドトラックO1のデータとイーブントラックE2のデータを組にして、1つのトラックに記録する。次のトラックには、オッドトラックO3のデータとイーブントラックE4のデータを組にして記録する。さらに、オッドトラックO5とイーブントラックE6、オッドトラックO7とイーブントラックE8、オッドトラックO9とイーブントラックE10、といったように続く8mmテープ上の各トラックに対して、DV方式におけるそれぞれ連続する2つのトラックのデータを組にして記録する。
【0025】
従って、デジタル8mm方式では、8mmテープの5本のトラックに、NTSCに対応したビデオ信号が1フレーム分記録される。また、8mmテープの6本のトラックにPALに対応したビデオ信号が1フレーム分記録される。
【0026】
なお、このデジタル8mm方式では、8mmテープの1つのトラックに対して、DV方式における2トラック分のデータとともに拡張データが記録される。
【0027】
また、デジタル8mm方式では、24/25変換を施すことにより、ATFの為の3つの周波数f0,f1,f2のパイロット信号を各トラックに重畳している。すなわち、デジタル8mm方式における1トラック毎に、DV方式に対応させれば2トラック毎に、周波数が異なるパイロット信号を記録する。具体的には、DV方式におけるイーブントラックのデータとオッドトラックのデータの一組からなる1つのトラック毎に、・・・f0,f1,f0,f2,f0,f1,f0,f2・・・といった繰り返しとなる周波数のパイロット信号を記録する。このようにパイロット信号を記録することによって、周波数f0が記録されたトラックを磁気ヘッドが走査するとき、隣接トラックから周波数f1,f2のパイロット成分をクロストーク信号として得ることができ、再生時において安定したトラッキングをかけることができる。なお、このパイロット信号は、拡張データにも記録する。拡張データに記録されるパイロット信号は、そのトラックに記録されるDV方式における2トラック分のデータと同一の周波数とする。
【0028】
図4に、デジタル8mm方式における回転ドラムへのテープ巻付角を説明する為の図を示す。
【0029】
この図4に示すように、デジタル8mm方式では、206°の範囲で8mmテープが回転ドラムに巻き付けられる。1つの磁気ヘッドがこの206度の巻付角の範囲内を移動したときに記録される信号が、8mmテープ上における1トラックを構成する。なお、この8mmテープの巻付角は、従来のアナログの8mm方式と同様に、211°とし、その内の206°の範囲に信号を記録するようにしても良い。
【0030】
図5に、デジタル8mm方式における1トラック内の有効ラップ角を説明する為の図を示す。また、図6に、デジタル8mm方式におけるテープ上のトラックパターンを説明する為の図を示す。
【0031】
デジタル8mm方式では、その有効ラップ角が、図5及び図6に示すように、177°となっている。この有効ラップ角内には、2つのサブトラック(SubTr#0,SubTr#1)が設けられている。各サブトラックは、巻付角が87°の範囲で構成され、DV方式における1トラック分のデータが、DV方式のデータフォーマットのまま記録される。すなわち、この有効ラップ角内には、上述したオッドトラック及びイーブントラックのデータがそのまま1トラック分ずつ連続して記録される。また、有効ラップ内には、2つのサブトラック(SubTr#0,SubTr#1)の間に、3°のギャップ(ITG:Inter Track Gap)が設けられている。
【0032】
また、デジタル8mm方式では、有効ラップ角の前段に、すなわち、トラックのヘッド突入口側に、拡張エリアが設けらている。この拡張エリアの巻付角は、26°となっている。従って、1トラックの巻付角は、拡張エリアの巻付角26°と、有効ラップ角の177°とを併せて、全体で206°となる。
【0033】
また、このデジタル8mm方式では、回転ドラムの回転位相に同期して発生するスイッチングパルスSWPにより、回転ドラムに設けられた2つの磁気ヘッドが切り換えられる。一方の磁気ヘッド(例えばAch)による有効ラップ角内のデータの記録が終了した時点で、スイッチングパルスSWPが切り換えられ、他方の磁気ヘッド(例えばBch)の有効ラップ角内のデータの記録が開始する。このスイッチングパルスSWPは、回転ドラムが180°回転する毎に切り換えられる。そのため、有効ラップ角の前後段に1.5°のマージンが発生する。
【0034】
なお、拡張エリア部分のデータは、例えば後述する拡張用トラック同期情報(Ex−ITI)又は前のトラックのトラック同期情報(ITI)により同期が取られ、スイッチングパルスSWPが切り換えられる前から記録が開始される。
【0035】
デジタル8mm方式では、8mmテープ上に形成されるトラックのトラック角、つまり、ヘッド走行方向とテープ走行方向とのなす角は4.8999°である。
【0036】
また、8mmテープの長手方向のヘッド突入口側の一端から拡張エリアの記録開始位置までの幅は、1.013mmとなっている。8mmテープの長手方向のヘッド突入口側の一端から有効ラップ角の記録開始位置までの幅は、1.786mmとなっている。8mmテープの長手方向のヘッド突入口側の一端から有効ラップ角の記録終了位置までの幅は、7.047mmとなっている。有効ラップ角の記録開始位置から有効ラップ角の記録終了位置までの幅は、5.261mmとなっている。8mmテープの長手方向のヘッド突入口側の一端から有効ラップ角の中心位置つまりサブトラックSubTr#1の記録開始位置までの幅は、4.461mmとなっている。なお、以上示した8mmテープ上における各幅は、テープ走行方向に対して直交する方向に対する距離を示しているものである。
【0037】
以下、本発明を適用した磁気テープに対する記録方式の仕様の一例を、NTSC及びPALに対応させて具体的に表にして示す。なお、比較のために従来のアナログの8mm方式の仕様も一部併せて示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004265022
【0039】
【表2】
Figure 0004265022
【0040】
【表3】
Figure 0004265022
【0041】
このように本発明を適用した磁気テープに対する記録方式では、8mmテープに対して、DV方式の2本分のデータをそのままのデータパターンでトラック1本分に連続して記録するようにしているので、テープ面積を有効に使うことができて、より長時間分の記録が可能になっている。言い換えると、同じ時間分の記録を行うのであれば、8mmテープにDVのトラックパターンを1本ずつ記録する場合に比べて、必要なテープ長さを短くすることができ、テープコンサンプションを改善することができる。
【0042】
もちろん、この記録方式は一例であり、DV方式のトラック3本分や4本、さらにそれ以上をトラック1本に連続して記録することが可能である。これにより、さらに長時間分の記録が可能になり、逆に、同じ時間分の記録を行うのであれば、必要とされるテープの長さをさらに短くすることが可能となる。
【0043】
また、この記録方式を用いれば、記録再生装置は、ドラムの回転数を1800rpmから4500rpmに変更すれば、従来のアナログの8mmビデオテープレコーダのメカデッキ部分をそのまま使用でき、8mmテープに対して上述したトラックパターンを形成することが可能となる。
【0044】
なお、キャプスタンのスピード(すなわちテープ送り速度)は、トラックピッチを決定するだけであり、必要なトラックピッチはテープ、ヘッドの特性により、または互換性の有無により決定される項目であり、必要に応じて決めればよい。
【0045】
つぎに、有効ラップ角内に記録されるデータのデータフォーマット及び拡張エリア内に記録されるデータのデータフォーマットについて更に詳細に説明する。なお、有効ラップ角内の領域を、拡張エリアに対して通常エリアと呼ぶものとする。
【0046】
デジタル8mm方式では、図7に示すように、拡張エリアと通常エリアとの間に、ガード領域(Guard)が設けられている。このガード領域は、巻付角が1.95°である。
【0047】
通常エリアは、図8に示すように、DV方式の1トラック分のデータがDV方式のデータパターンのままで記録される第1のサブトラック(SubTr#0)と、ギャップ(ITG)と、DV方式の1トラック分のデータが記録される第2のサブトラック(SubTr#1)とから構成される。この通常エリアには、NTSCの場合274624ビット、PALの場合274350ビットのデータが記録される。
【0048】
第1のサブトラック(SubTr#0)には、NTSCの場合、ヘッド突入口側から、プリアンブル(1400bit)、トラック同期情報(ITI:Insert and Track Information 1920bit)、ポストアンブル(280bit)、ギャップ(625bit)、プリアンブル(500bit)、オーディオデータ(10500bit)、ポストアンブル(550bit)、ギャップ(700bit)、プリアンブル(500bit)、ビデオデータ(111750bit)、ポストアンブル(975bit)、ギャップ(1550bit)、ランアップ(1200bit)、サブコード(1200bit)、ガード領域(1200bit)が順に記録される。また、PALの場合、最後のガード領域が1335ビットとなる。なお、この第1のサブトラック(SubTr#0)内に記録されるデータは、DV方式における1トラック内に記録されるデータと同じデータである。
【0049】
また、第2のサブトラック(SubTr#0)にも、上記第1のサブトラックと同様のデータが記録される。
【0050】
ギャップ(ITG)には、1250ビット分のイレースマージンと、2150ビット分(PALの場合2155ビット分)のギャップが設けられている。
【0051】
拡張エリアには、図9に示すように、NTSCの場合、ヘッド突入口側から、プリアンブル(1400bit)、拡張用トラック同期情報(Ex−ITI:1920bit)、ポストアンブル(280bit)、ギャップ(2325bit)、プリアンブル(500bit)、第1の拡張用データ(Ex−DATA:10500bit)、ポストアンブル(550bit)、ギャップ(2325bit)、プリアンブル(500bit)、第2の拡張用データ(Ex−DATA:10500bit)、ポストアンブル(550bit)、ギャップ(2325bit)、ランアップ(1200bit)、拡張用サブコード(Ex−SubCode:1200bit)、ガード領域(1200bit)、ギャップ(3065Bit)が順に記録される。また、PALの場合、最後のガード領域が1335ビットとなる。
【0052】
拡張エリアの拡張用トラック同期情報は、DV方式のトラック同期情報と同様に、時間軸及びトラッキングサーボの基準として用いられる。また、拡張エリアの拡張用サブコードも、DV方式のサブコードと同様に、ビデオデータやオーディオデータ等の付加情報として用いられる。
【0053】
第1と第2の拡張用データの領域には、通常エリアのオーディオデータ領域と同様の構成のオーディオデータを記録することが可能である。そのため、通常エリアとは独立にオーディオデータを拡張エリアに記録することができ、アフターレコーディングを容易に行うことができる。また、オーディオデータを拡張エリアに記録した場合、例えば、拡張用サブコードとして、記録したオーディオデータのタイムコードや通常エリアのオーディオデータとの切り換え情報を記録してもよい。
【0054】
また、この拡張用データの領域に、テロップ画像や静止画像、その他デジタル情報を記録することも可能である。
【0055】
このような拡張エリアを設けることによって、デジタル8mm方式では、通常エリアに記録されたデータに上書きすることなく、オーディオデータや画像データのアフターレコーディングをすることができる。特に、十分なギャップと、この拡張エリアのデータの為のトラック同期情報を持つことにより、確実なアフターレコーディングが可能となる。また、DV方式では、サブコードがトラックの後方にあるため、直線性の影響でサブコード単独の書き換えは難しかったが、拡張エリアのサブコードは拡張用ITIの近傍にあるため、サブコードのみの書き換えが容易に可能となる。
【0056】
つぎに、以上説明したデジタル8mm方式を用いてビデオデータ及びオーディオデータを記録する記録再生装置について説明する。
【0057】
図10に、本発明の実施の形態の記録再生装置の概略構成を示す。
【0058】
本発明の実施の形態の記録再生装置10は、いわゆるカメラ一体型のビデオテープレコーダであり、上記デジタル8mm方式で構成されたビデオデータ等を8mmテープ1に記録し、また、この8mmテープ1からこのビデオデータ等を再生する装置である。
【0059】
本発明の実施の形態の記録再生装置10は、被写体を撮像してアナログビデオ信号を出力する撮像部11と、撮像部11により生成されたアナログビデオ信号をDVデータに変換し、また、8mmテープ1から読み出したDVデータをアナログビデオ信号に変換するDVデータ処理部12と、8mmテープ1の拡張エリアに記録する拡張データを生成し、また、8mmテープ1の拡張エリアから読み出した拡張データのデータ処理をする拡張データ処理部13と、8mmテープ1に対してデータの書き込み及び読み出しをする書込/読出部14と、各部の制御をするメインコントローラ15とを備えている。また、記録再生装置10は、アナログビデオ信号が出力されるビデオ出力端子16と、オーディオ信号が入出力されるオーディオ入出力端子17と、オーディオ入出力端子17から入力されたオーディオ信号をDVデータ処理部12又は拡張データ処理部13のいずれかに切り換えて供給し、また、DVデータ処理部12又は拡張データ処理部13のいずれかから出力されたオーディオ信号を切り換えてオーディオ入出力端子から出力するスイッチ18とを備えている。
【0060】
撮像部11は、例えば、レンズ等の光学系と、CCDと、信号処理回路等の電気系とから構成される。この撮像部11は、アナログのビデオ信号(輝度信号、赤色差信号、青色差信号)を生成し、このアナログのビデオ信号をDVデータ処理部12に送る。
【0061】
DVデータ処理部12には、記録時において、撮像部11から送られたアナログのビデオ信号、オーディオ入出力端子17を介して外部から供給されたアナログのオーディオ信号、及び、メインコントローラから送られた付加情報が入力される。DVデータ処理部12は、記録時において、これらの信号及び情報を、図8に示したようなDV方式に対応したデータフォーマットに変換し、DV方式における1トラック分のデータ(つまり、サブトラック(SubTr#0又は#1)に書き込むデータ)毎に書込/読出部14に送る。また、DVデータ処理部12は、再生時において、8mmテープ1の通常エリア(つまり、有効ラップ角内)から読み出したDVデータが、書込/読出部14から送られる。DVデータ処理部12は、再生時において、このDVデータから、ビデオデータ、オーディオデータ、及び付加情報を分割する。DVデータ処理部12は、分割したビデオデータをアナログのビデオ信号に変換し、このアナログのビデオ信号をビデオ出力端子16を介して外部に出力する。また、DVデータ処理部12は、分割したオーディオデータをアナログのオーディオ信号に変化し、このアナログのオーディオ信号をオーディオ入出力端子17を介して出力する。また、DVデータ処理部12は、分割した付加情報を、メインコントローラ15に送る。
【0062】
拡張データ処理部13には、記録時や音声のアフターレコーディング時において、オーディオ入出力端子17を介して外部から供給されたオーディオ信号、及びメインコントローラから送られる付加情報が入力される。拡張データ処理部13は、これらの信号及び情報を、図9に示したような拡張エリアに記録するためのデータフォーマットに変換し、この拡張エリアに記録するための拡張データとして書込/読出部14に送る。また、拡張データ処理部13には、再生時において、8mmテープ1の拡張エリアから読み出した拡張データが、書込/読出部14から送られる。拡張データ処理部13は、この拡張データから、オーディオデータ、及び付加情報を分割する。拡張データ処理部13は、分割したオーディオデータをアナログのオーディオ信号に変化し、このアナログのオーディオ信号をオーディオ入出力端子17を介して出力する。また、拡張データ処理部13は、分割した付加情報を、メインコントローラ15に送る。
【0063】
なお、この拡張データ処理部13は、記録する拡張データに24/25変換をして、パイロット信号を記録している。このパイロット信号は、そのトラックに記録されるDVデータに記録されたパイロット信号と同一の周波数となる。
【0064】
スイッチ18は、記録時において通常エリア内のオーディオ領域にオーディオ信号を記録する場合には、DVデータ処理部12側に端子を切り換えてオーディオ信号をこのDVデータ処理部12に供給する。また、スイッチ18は、記録時やアフターレコーディング時に拡張エリア内の拡張データ領域にオーディオデータを記録する場合には、拡張データ処理部13側に端子を切り換えてオーディオ信号をこの拡張データ処理部13に供給する。また、スイッチ18は、再生時において通常エリア内のオーディオデータ出力する場合には、DVデータ処理部12側に端子を切り換えてこのDVデータ処理部12から出力されるオーディオ信号をオーディオ入出力端子から送出する。また、スイッチ18は、再生時において拡張エリア内のオーディオデータを出力する場合には、拡張データ処理部13側に端子を切り換えてこの拡張データ処理部13から出力されるオーディオ信号をオーディオ入出力端子から送出する。
【0065】
書込/読出部14は、磁気ヘッドの切り換え制御、回転ドラムの回転制御、8mmテープ1の走行速度の制御等を行って、通常エリア及び拡張エリアへの、DVデータ及び拡張データの書き込み及び読み出しを行う。
【0066】
メインコントローラ15は、DVデータ処理部12の制御、拡張データ処理部13の制御、書込/読出部14の制御、DVデータ処理部12及び拡張データ処理部13に供給する付加情報の生成、8mmテープ1から読み出した付加情報の処理等を行う。また、メインコントローラ15は、スイッチ18の切り換え制御も行う。
【0067】
つぎに、DVデータ処理部12の構成と処理内容をさらに詳細に説明する。
【0068】
図11は、DVデータ処理部12のブロック構成図である。
【0069】
DVデータ処理部12は、A/D変換器21と、D/A変換器22と、ブロッキング/シャッフリング部23と、メモリ24と、離散コサイン変換/逆離散コサイン変換(DCT/IDCT)部25と、量子化/逆量子化部26と、固定長化部27と、シャッフル/デシャッフル部28と、メモリ29と、AD/DA変換器31と、オーディオデータ処理部32と、マルチプレクス/デマルチプレクス部33と、ECC部34と、24/25変換部35と、変調/復調部36とを備えている。
【0070】
まず、記録時におけるDVデータ処理部12の処理内容について説明する。
【0071】
撮像部11から供給されたアナログのビデオ信号(輝度信号、赤色差信号、青色差信号)は、A/D変換器21によりデジタルデータに変換される。A/D変換器21によりデジタル化されたビデオデータは、ブロッキング/シャッフリング部23に送られる。
【0072】
ブロッキング/シャッフリング部23は、ビデオデータにブロック処理とシャッフリング処理を施す。ブロック処理は、ビデオデータ(輝度データY、赤色差データCR、青色差データCB)を、DCT(離散コサイン変換)の基本単位である8×8の画素ブロックに分割する処理である。なお、輝度データYの4ブロックと色差データCR,CBの各1ブロックからなる計6ブロックが1つの処理単位として扱われる。この処理単位をマクロブロックと呼ぶ。シャッフリング処理は、圧縮された後のデータ量が画面内で平均化されるように5マクロブロック単位でデータの入れ替えをする処理である。ブロック処理及びシャッフリング処理は、メモリ24上で行われる。ブロック処理及びシャッフリング処理が施されたビデオデータは、DCT/IDCT部25に送られる。
【0073】
DCT/IDCT部25は、入力されたビデオデータに対してDCTを施して、ビデオデータを直交変換し、量子化/逆量子化部26に送る。
【0074】
量子化/逆量子化部26は、DCT係数を量子化ステップと呼ぶ整数値で除算し量子化を行う。具体的には、量子化後のビット数がターゲットビット数を超えない範囲で最大のビット数となる量子化ステップを選択し、量子化を行う。さらに、量子化/逆量子化部26は、ブロック毎に量子化したDCT係数を直流成分のデータからジグザグスキャンし、可変長符号化をする。量子化及び可変長符号化がされたビデオデータは、固定長化部27に送られる。
【0075】
固定長化部27は、入力されたビデオデータを5シンクブロック毎にパッキングする。シンクブロックとは、磁気テープ(8mmテープ1及びDVテープ)のトラックを分割した小領域を示すものである。つまり、磁気テープ上のトラックの記録エリアがシンクブロックと呼ばれる小領域に分割されており、この単位にビデオデータをパッキングする。DV方式では、1トラックに含まれるシンクブロックの数は、135である。本発明を適用した実施の形態のデジタル8mm方式では、DV方式における2トラック分のデータが1トラックに記録されるため、1トラックに含まれるシンクブロックの数は、その倍の270である。5シンクブロック毎にパッキングされたビデオデータは、シャッフル/デシャッフル部28に送られる。
【0076】
シャッフル/デシャッフル部28は、5シンクブロック毎にパッキングされたビデオデータを、もともとの画像の時間的な流れとできるだけ同じ流れでデータが再生できるように、メモリ29上でデータの入れ替えを行う。入れ替えられたビデオデータは、マルチプレクス/デマルチプレクス部33に送られる。
【0077】
また、外部マイクや音声入力端子から供給されたアナログのオーディオ信号は、AD/DA変換器31によりデジタルデータに変換される。AD/DA変換器31によりデジタル化されたオーディオデータは、オーディオデータ処理部32に送られる。
【0078】
オーディオデータ処理部32は、入力されたオーディオデータを、シンクブロック毎にパッキングする等のDV方式に応じたデータフォーマットにして、マルチプレクス/デマルチプレクス部33に送る。
【0079】
また、メインコントローラ15は、サブコード、ITI、ビデオAUX、オーディオAUX等に記録するための付加情報を、マルチプレクス/デマルチプレクス部33に送る。例えば、トラックに関する情報、ビデオデータのタイトル、オーディオデータのタイトル等をマルチプレクス/デマルチプレクス部33に送る。
【0080】
マルチプレクス/デマルチプレクス部33は、DV方式における1トラック分のデータを形成するように、供給されたビデオデータ、オーディオデータ、付加情報を多重化する。そして、多重化したデータを、DV方式における1トラック分のデータ毎に、ECC部34に送る。
【0081】
ECC部34は、DV方式における1トラック毎に供給されたデータに、エラー訂正符号付加をする。ECC部34は、ビデオデータ、オーディオデータ、付加情報それぞれ独立に、インナーパリティ及びアウターパリティを付加する。エラー訂正符号が付加されたデータは、24/25変換部35に送られる。
【0082】
24/25変換部35は、供給されたデータを24/25変換し、ATFの為の3つの周波数f0,f1,f2のパイロット信号をデータに重畳する。ここで、この24/25変換部35は、デジタル8mm方式における1トラック毎に、周波数が異なるパイロット信号を記録する。具体的には、DV方式における2トラック分のデータ毎に同一のパイロット信号を付加する。24/25変換がされたデータは、変調/復調部36に送られる。
【0083】
変調/復調部36は、記録するデータにチャンネルコーディングを施し、デジタル記録再生系に適合するようにデータ列を変換する。
【0084】
DVデータ処理部12では、記録時には、以上のように処理をしたデータをDVデータとして出力する。
【0085】
続いて、再生時におけるDVデータ処理部12の処理内容について説明する。
【0086】
再生時には、書込/読出部14により8mmテープ1から読み出されたDVデータが、このDVデータ処理部12に供給される。
【0087】
変調/復調部36は、チャンネルコーディングされたデータを復調して、24/25変換部35に送る。24/25変換部35は、復調したデータの24ビットのデータに1ビット加えられているエキストラビットを取り除き、24/25変換する前のデータに変換する。24/25変換部35は、このエキストラビットを取り除いたデータをECC部34に送る。ECC部35は、ビデオデータ、オーディオデータ、付加情報のそれぞれに付加されているエラー訂正符号に基づき、エラー訂正処理を行う。エラー訂正処理がされたデータは、マルチプレクス/デマルチプレクス部33に送られる。
【0088】
マルチプレクス/デマルチプレクス部33は、DV方式における1トラック毎に多重化されているビデオデータ、オーディオデータ、付加情報を分離する。分離された付加情報は、メインコントローラ15に送られる。分離されたオーディオデータは、オーディオデータ処理部32によりデータ処理がされた後、AD/DA変換器31によりアナログ信号に変換され、外部に出力される。また、分離されたビデオデータは、シャッフル/デシャッフル部28に送られる。
【0089】
このビデオデータは、シャッフル/デシャッフル部28によりデシャッフル処理、固定長化部27によりデパッキング処理、量子化/逆量子化部26により逆量子化がされ、DCT/IDCT部25に送られる。DCT/IDCT部25は、入力されたビデオデータにIDCTを施し、ブロッキング/シャッフリング部23に送る。ブロッキング/シャッフリング部23は、入力されたビデオデータにデシャッフル処理及びブロック分解処理を行い、D/A変換器22に送る。
【0090】
D/A変換器22は、デジタルのビデオデータをアナログのビデオ信号に変換し、外部装置に出力する。
【0091】
DVデータ処理部12では、再生時には、8mmテープ1からDVデータを読み出し、アナログのビデオ信号、アナログにオーディオ信号を出力する。
【0092】
つぎに、書込/読出部14の構成と処理内容をさらに詳細に説明する。
【0093】
図12は、書込/読出部14のブロック構成図である。
【0094】
書込/読出部14は、回転ドラム40と、回転ドラム40に設けられた第1の磁気ヘッド41及び第2の磁気ヘッド42と、第1の磁気ヘッド41を駆動する第1の増幅器43と、第2の磁気ヘッド42を駆動する第2の増幅器44と、記録するDVデータ及び拡張データの合成及び分離をするデータ合成/分離部45と、8mmテープ1を走行させるテープ走行系46と、回転ドラム40を駆動するドラム駆動系47と、制御部48とを備えている。
【0095】
回転ドラム40には、8mmテープ1が巻き付けられている。また、この回転ドラム40には、第1の磁気ヘッド41及び第2の磁気ヘッド42が、回転中心を挟んで180°対向する位置に設けられている。
【0096】
この第1の磁気ヘッド41及び第2に磁気ヘッド42は、回転ドラム40が回転駆動することによって、長手方向に対して4.8999°の角度で8mmテープ1上を走行し、信号の記録及び再生をする。第1の磁気ヘッド41及び第2の磁気ヘッド42は、回転ドラム40の回転位置に応じて切り換えられて、信号の記録又は再生が行われる。この切り換えは、制御部48が生成するスイッチングパルスSWPに同期して行われる。制御部48は、回転ドラム40の回転位相を示すPG信号に基づき、回転ドラム40が180°回転する毎にハイ/ローが切り換えられるスイッチングパルスSWPを発生する。例えば、スイッチングパルスSWPがハイの期間は第1の磁気ヘッド41に切り換えられて信号の記録又は再生が行われ、スイッチングパルスSWPがローの期間は第2の磁気ヘッド42に切り換えられて信号の記録又は再生が行われる。
【0097】
テープ走行系41は、通常の記録及び再生時において、8mmテープ1を一定速度で走行させる。
【0098】
ドラム駆動系47は、通常の記録及び再生時に、回転ドラム40を一定の回転速度(4500rpm)で回転駆動する。
【0099】
制御部48は、再生時において回転ドラム40の回転位相を制御して、第1の磁気ヘッド41及び第2の磁気ヘッド42のトラッキング制御をする。回転ドラム40の回転位相の制御は、データ合成/分離部45により検出されるATFパイロット信号に応じて行われる。すなわち、各トラックに記録されているデータには、ATFパイロット信号が重畳されている。制御部48は、周波数f0が記録されたトラックを第1の磁気ヘッド41(或いは第2の磁気ヘッド42の一方)が走査するとき、隣接トラックからf1,f2のパイロット成分をクロストーク信号として検出し、隣接したトラックからのパイロット信号が等しくなるようにトラッキングをかける。
【0100】
また、制御部48は、再生時或いは上書き記録時において、ITIやEX−ITIを検出してトラック内の磁気ヘッドの記録位置或いは再生位置の制御をする。例えば、オーディオデータのみの書き換え、ビデオデータのみの書き換え、サブコードのみの書き換え、又は、拡張データのみの書き換えの場合、磁気ヘッドが1つのトラック内の所定の位置と成ったときにデータの上書きを開始し、その他の部分のデータ上には新たなデータを書き込まないように制御を行う。具体的には、制御部48は、通常エリアのオーディオデータや通常エリアのビデオデータの書き換えを行う場合には、通常エリアのトラックの先頭に記録されているITIを検出してクロックを生成し、回転ドラム40、第1の磁気ヘッド41、第2の磁気ヘッド42の書き込み制御を行う。また、拡張エリアの拡張データや拡張エリアのサブコード等の書き換えを行う場合には、拡張エリアの先頭に記録されているEX−ITIを検出してクロックを生成し、回転ドラム40、第1の磁気ヘッド41、第2の磁気ヘッド42の書き込み制御を行う。
【0101】
なお、通常エリアのデータのみ記録され拡張エリアのデータが全く記録されていない状態から拡張エリアの全てのデータを書き込む場合には、例えば、前のトラックの通常エリアのITIを用いてクロックを生成しても良い。この場合、ITIの検出から拡張エリアまでの距離が長くなっているため、誤差が生じる可能性があるが、拡張エリアには十分なギャップやガードを設けているので、問題はない。
【0102】
データ合成/分離部45には、記録時に、DVデータ処理部12からDVデータが供給され、拡張データ処理部13から拡張データが供給される。このデータ合成/分離部45は、記録時に、DVデータをDV方式における2トラックずつに分離するとともに、この分離したDVデータと拡張データの1トラック分のデータとを合成する処理を行い、このデジタル8mm方式における1トラック分のデータを形成する。そして、データ合成/分離部45は、スイッチングパルスSWPに応じて、記録する磁気ヘッドを切り換え、切り換えた磁気ヘッドに1トラック分のデータを供給する。
【0103】
また、データ合成/分離部45には、再生時に、第1の磁気ヘッド41及び第2の磁気ヘッド42から、8mmテープ1から読み出したデータが供給される。データ合成/分離部45は、各磁気ヘッド41,42から供給された1トラック分のデータを、通常エリアから読み出したDV方式における2トラック分のDVデータと、拡張エリアから読み出した拡張データとに分離する。そして、このデータ合成/分離部45は、スイッチングパルスSWPに応じて、読み出す磁気ヘッドを切り換えながら、分離したDVデータをDVデータ処理部12に供給し、分離した拡張データを拡張データ処理部13に供給する。
【0104】
ここで、本発明の実施の形態の記録再生装置10の記録時における磁気ヘッド41,42の切換タイミングを、従来のDV方式の記録再生装置の記録時における磁気ヘッドの切換タイミングと比較しながら説明する。
【0105】
図13に、従来のDV方式の記録再生装置の記録時における磁気ヘッドの切換タイミング及びATFパイロット信号の順番を示し、図14に、本発明の実施の形態の記録再生装置10の記録時における磁気ヘッド41,42の切換タイミング及びATFパイロット信号の順番を示す。なお、従来のDV方式の記録再生装置の場合、回転ドラムの直径は21.7mmで、ドラム回転数は9000rpmとなっているのに対し、本発明の実施の形態の記録再生装置10の場合、ドラムの直径は前記40mmで、ドラム回転数は前記4500rpmである。
【0106】
先ず、図13に示す従来のDV方式の記録再生装置において、RF信号はクロック周波数(記録レート/1ヘッド)が41.85Mbpsであり、このRF信号がオッドトラックのデータ(Och)とイーブントラックのデータ(Ech)で交互に配置される。これらオッドトラック(Ech)とイーブントラック(Och)のRF信号は、それぞれドラム回転角度の174度分に相当する長さを有し、また、これらオッドトラック(Och)とイーブントラック(Ech)との間はドラム回転角度の3度分毎に相当する期間をおいて形成される。
【0107】
回転ドラム上に配置されている2つのヘッドは、図13に示すように、イーブントラックEch用のヘッドとオッドトラックOch用のヘッドとしてそれぞれ動作し、これら2つのヘッドは、ドラムが180度回転する毎に、ヘッド切り換え用のスイッチングパルスSWPによって交互に切り換えられる。
【0108】
これにより、オッドトラック(Och)とイーブントラック(Ech)のRF信号は、ドラム回転角度の174度分毎にそれぞれ1本のトラック上に記録されることになる。
【0109】
また、従来のDV方式の記録再生装置におけるATFパイロット信号は、オッドトラック(Och)とイーブントラック(Ech)とが交互に配置される各トラックに対して、・・・f0,f1,f0,f2,f0,f1,・・・のような繰り返しとなるように記録される。
【0110】
一方、本発明の実施の形態の記録再生装置10では、RF信号のクロック周波数(記録レート/1ヘッド)が41.85Mbpsとなっており、従来のDV方式の記録再生装置と変わらない。第1のサブトラック(SubTr#0)には、従来のDV方式の記録再生装置のオッドトラック(Och)のデータが記録され、第2のサブトラック(SubTr#1)には、従来のDV方式の記録再生装置のイーブントラック(Ech)のデータが記録される。第1のサブトラック(SubTr#0)と第2のサブトラック(SubTr#1)との間には、巻付角の3度分毎に相当する期間が形成され、第1のサブトラック(SubTr#0)のデータの開始位置から、次の第1のサブトラック(SubTr#0)のデータの開始位置までの回転角が180°となる。図14に示すように、回転ドラム40上に配されている2つの磁気ヘッド41,42は、サブトラック(SubTr#0)及びサブトラック(SubTr#1)の一組のRF信号からなるチャンネル毎に、スイッチングパルスSWPによって交互に切り換えられる。
【0111】
すなわち、本発明の実施の形態の記録再生装置10では、DV方式におけるオッドトラック(Och)及びイーブントラック(Ech)の一組のRF信号を、1つのチャンネルとして扱っており、したがって、これら一組のRF信号からなる1つのチャンネルを、ドラムが180度回転する毎に1本のトラックとして記録することになる。
【0112】
また、本発明の実施の形態の記録再生装置10におけるATFパイロット信号は、それら一組のRF信号からなる1つのチャンネルが交互に配置される各トラックに対して、・・・f0,f1,f0,f2,f0,f1,・・・のような繰り返しとなるように記録される。上述したようなヘッド切り換え及びATFパイロット信号の組み換えを行い、トラックパターンを形成している。
【0113】
ところで、従来のDV方式では、色々なビットレートで送られてくるプログラムに対して1つの記録モードで対応すると記録効率が悪くなってしまう場合がある。例えば、低いビットレートのプログラムを記録する場合、DVテープに対してスタッフィングバイトや情報なしパック等の無駄データが多く記録され、記録効率が悪くなってしまう。そのため、従来のDV方式では、以上説明した記録モードを基本モード(SDモード)とし、このSDモードに対してデータを間欠的にDVテープに記録することにより記録効率を高めた記録モード(SDLモード)を設定し、記録するプログラムのビットレートが低い場合に対応している。このSDLモードでは、記録再生時におけるDVテープのテープ走行速度をSDモードの1/2の速度として、磁気ヘッドからDVテープへの記録タイミングを間欠的にし、すなわち、DVテープに対して時間的に連続して信号を記録するのではなく、磁気ヘッドからDVテープへの記録を2回に1回間引いて、トータルの記録時間を2倍にし、記録効率を高めている。
【0114】
デジタル8mm方式を採用した本発明の実施の形態の記録再生装置10でも、記録再生時の磁気ヘッドの切換タイミング、回転ドラム40に配置する磁気ヘッドの位置、RF信号の信号処理タイミングを変更することにより、DV方式におけるSDLモードに対応した記録再生を行い、記録効率をさらに高めることが可能となる。
【0115】
以下、本発明の実施の形態の記録再生装置10において、従来のDV方式のSDLモードに対応した記録モードで信号の記録再生を行う方式について、従来のDC方式のSDLモードと比較しながら説明をする。
【0116】
従来のDV方式のSDLモードでは、DVテープのテープ速度を通常のSDモードのテープ速度に対して1/2として、回転ドラムの2回転中に2トラック分の信号を記録している。
【0117】
通常のSDモードでは、回転ドラムに対して180°の対向配置した2つの磁気ヘッドを用いて回転ドラムの1回転中に2トラック分の信号を記録しているが、単純にこの回転ドラムに対して180°の対向配置した2つの磁気ヘッドを用いて回転ドラムの2回転中に2トラック分の信号(或いは、1回転中に1トラック分の信号)を記録すると、記録したトラックのアジマスが全て同じとなってしまう。つまり、一方の磁気ヘッドのみを用いて信号が記録されていってしまうこととなる。そのため、DV方式におけるSDLモードでは、90°の角度を以て2つの磁気ヘッドが配設された回転ドラムや、隣接してつまり0°の角度を以て2つの磁気ヘッドが配設された回転ドラムを用いて、隣接したトラックのアジマスが異なるようにつまり2つの磁気ヘッドが交互に用いられるように記録がされる。
【0118】
図15に、90°の角度を以て2つの磁気ヘッドが配設された回転ドラムを用いて、従来のDV方式のSDLモードで信号を記録再生するタイミングを示す。なお、イーブントラック用ヘッドEとオッドトラック用ヘッドOとの位置関係は、回転ドラムの回転方向に対して、オッドトラック用ヘッドOが先行する位置にあるものとする。また、DVテープのテープ速度は、通常のSDモードの場合の1/2のテープ速度となっている。また、2つの磁気ヘッドのヘッド段差は、Och=Ech+(θ/360)Tpとなる。なお、θは、2つの磁気ヘッドの配設角であり(図15の場合90°)、Tpは、トラックピッチである。
【0119】
まず、時刻t0でスイッチングパルスSWPが立ち上がり、イーブントラック用ヘッドEが記録開始位置となり、イーブントラックのデータ(Ech)の記録が開始される。
【0120】
続いて、この時刻t0から回転ドラムが180°回転した時刻t1で、イーブントラックのデータ(Ech)の記録が終了する。
【0121】
この時刻t1から、スイッチングパルスSWPが立ち上がってから回転ドラムが270°回転した時刻t2まで、何らデータは記録されない。
【0122】
続いて、この時刻t2でスイッチングパルスSWPが立ち下がり、オッドトラック用ヘッドOが記録開始位置となり、オッドトラックのデータ(Och)の記録が開始される。
【0123】
この時刻t2から回転ドラムが90°回転した時刻t3で、回転ドラムが一回転(時刻t0から360°回転)したこととなる。この時刻t3では、オッドトラックのデータ(Och)の記録が続行している。
【0124】
続いて、この時刻t3から回転ドラムが90°回転(時刻t0から450°回転)した時刻t4で、オッドトラックのデータ(Och)の記録が終了する。
【0125】
この時刻t4から、回転ドラムが270°回転した(時刻t0から720°回転)時刻t5まで、何らデータは記録されない。
【0126】
そして、この時刻t5つまり回転ドラムが2回転した時点から、再度、時刻t0からの処理を繰り返し、イーブントラックのデータ(Ech)とオッドトラックのデータ(Och)の記録を2回転毎に繰り返していく。
【0127】
以上のように、DV方式におけるSDLモードでは、DVテープのテープ速度を1/2にして、回転ドラムが2回転する毎にアジマスの異なる2つのトラック(Ech,Och)を記録していく。このようにデータを間欠的にDVテープに記録することにより、DVテープに記録するトラックのトラックピッチを狭めずに、記録効率を高めることができる。なお、ここでは、テープ速度を1/2にする場合について説明したが、例えば、磁気ヘッドの数、磁気ヘッドのヘッド段差、スイッチングパルスの切換方式等を代えることにより、テープ速度が1/4、1/6、1/8・・・に対応した記録モードとし、更に記録効率を高めることができる。
【0128】
一方、本発明の実施の形態の記録再生装置10でも、記録再生時における8mmテープのテープ走行速度を通常の1/2の速度として、磁気ヘッドから8mmテープへの記録タイミングを間欠的にし、すなわち、8mmテープに対して時間的に連続して信号を記録するのではなく磁気ヘッドから8mmテープへの記録を2回に1回間引いて、トータルの記録時間を2倍にし、記録効率を高めることができる。
【0129】
図16に、90°の角度を以て2つの磁気ヘッドが配設された回転ドラムを用いて記録効率を高め記録時間を2倍にした場合における記録再生するタイミングを示す。なお、第1の磁気ヘッド41(ch1)と第2の磁気ヘッド42(ch2)との位置関係は、回転ドラムの回転方向に対して、第2の磁気ヘッド42(ch2)が先行する位置にあるものとする。また、8mmテープのテープ速度は、従来のアナログ8mm方式の場合の1/2のテープ速度となっている。また、2つの磁気ヘッドのヘッド段差は、ch2=ch1+(θ/360)Tpとなる。なお、θは、2つの磁気ヘッドの配設角であり(図16の場合90°)、Tpは、トラックピッチである。
【0130】
まず、時刻t10でスイッチングパルスSWPが立ち上がり、第1の磁気ヘッド41(ch1)が記録開始位置となり、第1の磁気ヘッド41(ch1)により第1のサブトラック(SubTr#0)の記録が開始される。
【0131】
続いて、この時刻t10から回転ドラムが90°回転した時刻t11で、第1のサブトラック(SubTr#0)の記録が終了し、第2のサブトラック(SubTr#1)の記録が開始される。
【0132】
続いて、この時刻t11から回転ドラムが90°回転(時刻t10から180°回転)した時刻t12で、第1の磁気ヘッド41(ch1)によるデータの記録が終了する。
【0133】
この時刻t1から、回転ドラムが90°回転(時刻t10から270°回転)した時刻13まで、何らデータは記録されない。
【0134】
続いて、この時刻t13でスイッチングパルスSWPが立ち下がり、第2の磁気ヘッド42(ch2)が記録開始位置となり、第2の磁気ヘッド42(ch2)により第1のサブトラック(SubTr#0)の記録が開始される。
【0135】
続いて、この時刻t13から回転ドラムが90°回転(時刻t10から360°回転)した時刻t14で、第1のサブトラック(SubTr#0)の記録が終了し、第2のサブトラック(SubTr#1)の記録が開始される。この時刻t14で、回転ドラムが一回転したこととなる。
【0136】
続いて、この時刻t14から回転ドラムが90°回転(時刻t10から450°回転)した時刻t15で、第2の磁気ヘッド42(ch2)によるデータの記録が終了する。
【0137】
この時刻t15から、回転ドラムが270°回転(時刻t10から720°回転)した時刻t16まで、何らデータは記録されない。
【0138】
そして、この時刻t16つまり回転ドラムが2回転した時点から、再度、時刻t10からの処理を繰り返し、第1の磁気ヘッド41(ch1)及び第2の磁気ヘッド42(ch2)によるデータの記録を2回転毎に繰り返し記録していく。
【0139】
以上のように、本発明の実施の形態の記録再生装置10では、8mmテープのテープ速度を通常の1/2にして、回転ドラムが2回転する毎にアジマスの異なる2つのトラックを記録していく。このようにデータを間欠的に8mmテープに記録することにより、8mmテープに記録するトラックのトラックピッチを狭めずに、記録効率を高めることができる。なお、ここでは、テープ速度を1/2にする場合について説明したが、例えば、磁気ヘッドの数、磁気ヘッドのヘッド段差、スイッチングパルスの切換方式等を代えることにより、テープ速度が1/4、1/6、1/8・・・に対応した記録モードとし、更に記録効率を高めることができる。
【0140】
以上のように、本発明の実施の形態の記録再生装置10では、例えば8mmビデオテープのようなDV方式で用いられる磁気テープよりもテープ幅が広い磁気テープに、DV方式のデータを記録することができる。それとともに、DV方式における2トラック分のデータを、そのデータフォーマットを変えずに、1本のトラックに連続して記録することで、テープ面積を有効に使うことができて、より長時間分の記録を可能にしている。逆に、同じ時間分の記録を行うのであれば、幅広テープにDVのトラックパターンを1本づつ記録する場合に比べて、必要なテープ長さを短くすることができ、テープコンサンプションを改善可能となしている。
【0141】
また、本発明の実施の形態の記録再生装置10では、例えば既存の8mmテープレコーダのメカデッキに対してドラム回転数を変えるだけの簡単な変更と、DVの信号系のスイッチングパルスとATFパイロット信号の組み換えだけの少ない変更により、DVフォーマットの信号を8mmビデオテープに記録できるため、従来のビデオテープの生産設備や部品等の資源を有効に利用できる。
【0142】
また、本発明の実施の形態の記録再生装置10では、拡張エリアを設けているので、通常エリアに記録されたデータに上書きすることなく、オーディオデータや画像データのアフターレコーディングをすることができる。特に、十分なギャップと、この拡張エリアのデータの為のトラック同期情報を持つことにより、確実なアフターレコーディングが可能となる。また、記録再生装置10では、サブコードがトラックの後方にあるため、直線性の影響でサブコード単独の書き換えは難しかったが、拡張エリアのサブコードは拡張用ITIの近傍にあるため、サブコードのみの書き換えが容易に可能となる。
【0143】
さらに、本発明の実施の形態の記録再生装置10では、DV方式におけるSDLモードと同様に、記録再生時における8mmテープのテープ走行速度を通常の1/2の速度として、磁気ヘッドから8mmへの記録タイミングを間欠的にし、トータルの記録時間を2倍にし、記録効率を高めることができる。
【0144】
【発明の効果】
本発明では、第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して、第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して記録或いは再生する。本発明では、第2の磁気テープに対して高品質で長時間のデータの記録を可能にするとともに、従来の生産設備や部品等の資源の有効活用を可能とする。さらに、本発明では、磁気テープの走行速度を遅くして、記録効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DV方式のデジタル信号を、DV方式で用いるテープ幅6.35mmの磁気テープに記録したときのトラックパターンを示す図である。
【図2】各トラックのデータに重畳されるパイロット信号のスペクトラムを示す図である。
【図3】ビデオデータ及びオーディオデータ等を磁気テープに記録する為の本発明を適用した記録方式のデジタル信号を、テープ幅が8mmの磁気テープ上に記録したときのトラックパターンを示す図である。
【図4】上記本発明を適用した記録方式における回転ドラムへのテープ巻付角を説明する為の図である。
【図5】上記本発明を適用した記録方式における1トラック内の有効ラップ角を説明する為の図である。
【図6】上記本発明を適用した記録方式におけるテープ上のトラックパターンを説明する為の図である。
【図7】上記本発明を適用した記録方式におけるトラックのデータパターンを説明する為の図である。
【図8】上記本発明を適用した記録方式におけるトラックの通常エリアのデータパターンを説明する為の図である。
【図9】上記本発明を適用した記録方式におけるトラックの拡張エリアのデータパターンを説明する為の図である。
【図10】本発明の実施の形態の記録再生装置のブロック構成図である。
【図11】本発明の実施の形態の記録再生装置のDVデータ処理部のブロック構成図である。
【図12】本発明の実施の形態の記録再生装置の書込/読出部のブロック構成図である。
【図13】DV方式の記録再生装置の記録時における磁気ヘッドの切換タイミング及びATFパイロット信号の順番を説明する為の図である。
【図14】本発明の実施の形態の記録再生装置の記録時における磁気ヘッドの切換タイミング及びATFパイロット信号の順番を説明する為の図である。
【図15】DV方式のSDLモードによる記録時における磁気ヘッドの切換タイミング等を説明する為の図である。
【図16】本発明の実施の形態の記録再生装置の高記録モードによる記録時における磁気ヘッドの切換タイミング等を説明する為の図である。
【符号の説明】
1 8mmテープ、10 記録再生装置、11 撮像部、12 DVデータ処理部、13 拡張データ処理部、14 書込/読出部

Claims (20)

  1. 所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データを生成する記録データ生成手段と、
    上記第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープに上記記録データ生成手段が生成した記録データを記録する記録手段とを備え、
    上記記録手段は、第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して上記記録データ生成手段が生成した上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して記録するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録する
    ことを特徴とするデジタル信号の磁気記録装置。
  2. 上記記録データ生成手段は、第2の磁気テープの1つのトラックに対して連続して記録する上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データに、同一のトラッキング用パイロット信号を付加すること
    を特徴とする請求項1に記載のデジタル信号の磁気記録装置。
  3. 上記記録手段は、上記第2の磁気テープを走行させるテープ走行手段と、少なくとも2つ以上の磁気ヘッドが配設され上記第2の磁気テープに対して上記記録データを回転記録する回転ドラムとを有し、この回転ドラムに配設された1つの磁気ヘッドにより上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記第2の磁気テープの1つのトラックに記録すること
    を特徴とする請求項1に記載のデジタル信号の磁気記録装置。
  4. 上記テープ走行手段は、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度の1/2のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させ、
    上記回転ドラムには、角度がθ且つヘッド段差が(θ/360)Tp {Tpはトラックピッチ}を以て配設された2つの磁気ヘッドが設けられていること
    を特徴とする請求項3に記載のデジタル信号の磁気記録装置。
  5. 上記記録データ生成手段は、DVフォーマットに対応した記録データを生成し、
    上記記録手段は、テープ幅が8mmの第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して上記記録データ生成手段が生成した上記DVフォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して記録するとともに、8mmフォーマットに対応したテープ速度の1/x(xは2以上の偶数)のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル信号の磁気記録装置。
  6. 所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データを生成し、
    上記第1の磁気テープよりテープ幅が広い第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックに対して、上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して記録するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録すること
    を特徴とするデジタル信号の磁気記録方法。
  7. 第2の磁気テープの1つのトラックに対して連続して記録する上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データに、同一のトラッキング用パイロット信号を付加すること
    を特徴とする請求項6に記載のデジタル信号の磁気記録方法。
  8. 上記第2の磁気テープを走行し、少なくとも2以上の磁気ヘッドが配設された回転ドラムの1つの磁気ヘッドにより上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記第2の磁気テープの1つのトラックに回転記録することを特徴とする請求項6に記載のデジタル信号の磁気記録方法。
  9. 上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度の1/2のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させ、
    上記回転ドラムには、角度がθ且つヘッド段差が(θ/360)Tp {Tpはトラックピッチ}を以て配設された2つの磁気ヘッドが設けられていること
    を特徴とする請求項8に記載のデジタル信号の磁気記録方法。
  10. DVフォーマットに対応した記録データを生成し、
    テープ幅が8mmの第2の磁気テープの1つのトラックに対して、上記DVフォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して記録するとともに、8mmフォーマットに対応したテープ速度の1/x(xは2以上の偶数)のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に記録すること
    を特徴とする請求項6に記載のデジタル信号の磁気記録方法。
  11. 所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データが記録された上記所定のテープ幅より幅が広い第2の磁気テープから、上記記録データを再生する再生手段と、
    上記再生手段により再生した記録データのデータ処理をするデータ処理手段とを備え、
    上記再生手段は、上記第2の磁気テープに形成された1つのトラックから、上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して再生するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生すること
    を特徴とするデジタル信号の磁気再生装置。
  12. 上記再生手段は、第2の磁気テープの1つのトラックに対して連続して記録された上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データから、トラッキング用パイロット信号を検出して、各トラックのトラッキング制御を行うことを特徴とする請求項11に記載のデジタル信号の磁気再生装置。
  13. 上記再生手段は、上記第2の磁気テープを走行させるテープ走行手段と、少なくとも2つ以上の磁気ヘッドが配設され上記第2の磁気テープから上記記録データを回転再生する回転ドラムとを有し、この回転ドラムに配設された1つの磁気ヘッドにより上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記第2の磁気テープの1つのトラックから再生することを特徴とする請求項11に記載のデジタル信号の磁気再生装置。
  14. 上記テープ走行手段は、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度の1/2のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させ、上記回転ドラムには、角度がθ且つヘッド段差が(θ/360)Tp {Tpはトラックピッチ}を以て配設された2つの磁気ヘッドが設けられていること
    を特徴とする請求項13に記載のデジタル信号の磁気再生装置。
  15. 上記再生手段は、テープ幅が8mmの第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックから、DVフォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して再生するとともに、8mmフォーマットに対応したテープ速度の1/x(xは2以上の偶数)のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生し、
    上記データ処理手段は、上記再生手段が再生した上記DVフォーマットに対応した記録データのデータ処理をする
    ことを特徴とする請求項11に記載のデジタル信号の磁気再生装置。
  16. 所定のテープ幅の第1の磁気テープに適用されるデジタル記録フォーマットに対応した記録データが記録された上記所定のテープ幅より幅が広い第2の磁気テープに形成された1つのトラックから、上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して再生するとともに、上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度より遅いテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生し、
    再生した記録データのデータ処理をする
    ことを特徴とするデジタル信号の磁気再生方法。
  17. 第2の磁気テープの1つのトラックに対して連続して記録された上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データから、トラッキング用パイロット信号を検出して、各トラックのトラッキング制御を行うことを特徴とする請求項16に記載のデジタル信号の磁気再生方法。
  18. 上記第2の磁気テープを走行し、少なくとも2つ以上の磁気ヘッドが配設された回転ドラムの1つの磁気ヘッドにより上記デジタル記録フォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを上記第2の磁気テープの1つのトラックから回転再生する
    ことを特徴とする請求項16に記載のデジタル信号の磁気再生方法。
  19. 上記第2のテープに適用される記録フォーマットに対応したテープ速度の1/2のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させ、上記回転ドラムには、角度がθ且つヘッド段差が(θ/360)Tp {Tpはトラックピッチ}を以て配設された2つの磁気ヘッドが設けられている
    ことを特徴とする請求項18に記載のデジタル信号の磁気再生方法。
  20. テープ幅が8mmの第2の磁気テープ上に形成される1つのトラックから、DVフォーマットにおける少なくとも2トラック分の記録データを連続して再生するとともに、8mmフォーマットに対応したテープ速度の1/x(xは2以上の偶数)のテープ速度で上記第2の磁気テープを走行させて上記記録データを間欠的に再生し、
    上記DVフォーマットに対応した記録データのデータ処理をする
    ことを特徴とする請求項16に記載のデジタル信号の磁気再生方法。
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