JP4252843B2

JP4252843B2 - wheelchair

Info

Publication number: JP4252843B2
Application number: JP2003145242A
Authority: JP
Inventors: 光也内田; 孟下貞; 耕治田中; 良治田中; 田中　　理
Original assignee: Nippon Kayaku Co Ltd; Prop Co Ltd
Current assignee: Nippon Kayaku Co Ltd; Prop Co Ltd
Priority date: 2003-05-22
Filing date: 2003-05-22
Publication date: 2009-04-08
Anticipated expiration: 2023-05-22
Also published as: JP2004344419A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、病人や障害者等によって使用されるとともに、使用者の脱落を防止するようにした車椅子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、病気や障害等によって歩行の不自由な人が使用する車椅子としては、例えば使用者または補助者の人力によって走行するものや、使用者の運転操作によって自走可能な電動式のものなどが知られている。即ち、歩行の不自由な人であっても、車椅子の使用により、車椅子の走行可能な範囲であれば自由に移動することができる。この場合、車椅子の走行可能な範囲であっても、走行時の振動や衝撃、或いは障害物との衝突等によって使用者が車椅子から脱落するおそれがあるため、従来ではシートベルトを備えたものが一般的である。
【０００３】
しかしながら、シートベルトは使用者の身体を拘束し、使用者に圧迫感を与えるため、シートベルトの着用を好まない使用者が多いのが現状である。そこで、使用者の身体を拘束することなく脱落から保護するようにした車椅子として、使用者の前方から両側方に亘って延びるパイプ状の保護部材を車椅子本体の肘掛けに取付けるようにしたものが知られている（例えば、特許文献１参照。）。
【０００４】
【特許文献１】
特開平７−１６２６１号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように車椅子本体の肘掛けに保護部材を取付けるようにしたものでは、使用者が車椅子に乗り降りする度に保護部材を車椅子本体に着脱しなければならず、使用者にとって不便であるという問題点があった。
【０００６】
また、近年では車椅子の使用者の行動範囲が広がる傾向にあるが、その分、不慮の事故や転倒等によって車椅子の使用者が衝撃を受けるおそれもある。このような場合、従来の車椅子には転倒時に使用者への衝撃を吸収する手段が設けられていないため、使用者の保護が十分でないという問題点があった。
【０００７】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、保護部材によって使用者の身体を拘束せず、しかも乗り降りを容易に行うことのできる車椅子を提供することにある。また、本発明は、前記目的に加え、使用者に対する衝撃を吸収することのできる車椅子を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の車椅子は、前記目的を達成するために、請求項１では、車椅子本体に着座する使用者の前方から両側方に亘って延びる保護部材と、車椅子本体に昇降可能に設けられ、保護部材を上下方向に回動自在に支持する支持部材と、保護部材に使用者の前方に位置するように設けられ、使用者の所定部位を覆う少なくとも一つのエアバッグと、エアバッグを膨張させる膨張手段と、エアバッグの膨張時に支持部材を所定位置まで上昇させる上昇機構とを備えている。
【０００９】
これにより、車椅子本体に着座する使用者の前方及び両側方が保護部材によって囲まれることから、走行時の振動や衝撃、或いは障害物との衝突等によって使用者が車椅子本体から脱落しそうになった場合でも、保護部材によって使用者の脱落が防止される。この場合、保護部材は使用者の前方から両側方に延びるように形成されているため、保護部材によって使用者の身体が拘束されることもない。また、保護部材を上方に回動することにより、使用者が容易に乗り降りすることができる。
【００１０】
更に、エアバッグを膨張させることにより、使用者が不慮の事故等によって衝撃を受けた場合でも、使用者への衝撃がエアバッグによって吸収される。その際、エアバッグの膨張時に保護部材の支持部材が所定位置まで上昇することから、例えば上昇させたエアバッグを使用者の頭部前方に膨出させることにより、使用者の前頭部や顔面への衝撃をエアバッグによって吸収することが可能となる。
【００１１】
また、請求項２では、請求項１記載の車椅子において、前記保護部材を上方に回動するように付勢する付勢手段と、保護部材を任意の下方回動位置でロック可能なロック手段とを備えている。これにより、請求項１の作用に加え、保護部材を下方に回動することにより、保護部材がロック手段によって任意の下方回動位置でロックされ、保護部材のロックを解除すると、保護部材が付勢手段によって上方に回動する。
【００１２】
また、請求項３では、請求項１または２記載の車椅子において、ガス発生剤を封入した封入体と、封入体を収容したシリンダと、封入体のガス発生剤を燃焼させる着火手段と、シリンダの一端側に移動自在に設けられた駆動部材とからなり、ガス発生剤の燃焼でシリンダ内に発生したガスの圧力により駆動部材をシリンダの外側に向かって突出させるアクチュエータを備え、アクチュエータの駆動部材によって前記上昇機構を作動させるように構成している。これにより、請求項１または２の作用に加え、アクチュエータのシリンダ内に収容したガス発生剤を燃焼させることにより、燃焼ガスの圧力によって駆動部材が突出し、駆動部材によって上昇機構が作動することから、駆動部材をガスの圧力によって瞬時に動作させることが可能となる。
【００１３】
また、請求項４では、請求項１、２または３記載の車椅子において、前記車椅子本体の傾斜を検知する傾斜検知手段と、傾斜検知手段によって車椅子本体の傾斜が検知されると前記エアバッグの膨張手段を作動させる制御手段とを備えている。これにより、請求項１、２または３の作用に加え、車椅子本体の傾斜が検知されると、エアバッグが膨張することから、例えば車椅子本体が転倒した場合にエアバッグを膨張させることが可能となる。
【００１４】
また、請求項５では、請求項４記載の車椅子において、前記傾斜検知手段を、車椅子本体の前後及び左右方向の複数箇所から路面までの距離をそれぞれ検出する複数の距離センサによって構成し、前側及び後側の各距離センサの検出距離の差または左側及び右側の各距離センサの検出距離の差に基づいて車椅子本体の傾斜を検知するようにしている。これにより、請求項４の作用に加え、各距離センサの検出距離の差に基づいて車椅子の前後及び左右の何れの方向の傾斜も検知される。
【００１５】
また、請求項５では、請求項４記載の車椅子において、前記傾斜検知手段を、前記車椅子本体の前後方向の軸を中心とする角速度及び左右方向の軸を中心とする角速度をそれぞれ検出する角速度センサによって構成し、角速度センサによって検出された各方向の角速度に基づいて車椅子本体の傾斜を検知するようにしている。これにより、請求項４の作用に加え、角速度センサによって検出された各方向の角速度に基づいて車椅子の前後及び左右の何れの方向の傾斜も検知される。
【００１６】
【発明の実施の形態】
図１乃至図８は本発明の第１の実施形態を示すもので、図１は車椅子の側面図、図２は保護部材の斜視図、図３は制御系を示すブロック図、図４は回動機構の側面図、図５はアクチュエータの側面断面図、図６はエアバッグ膨張時の動作を示す側面図、図７は車椅子の前後方向の傾斜状態を示す部分側面図、図８は車椅子の左右方向の傾斜状態を示す部分正面図である。
【００１７】
この車椅子は、使用者Ａが着座する車椅子本体１０と、車椅子本体１０に取付けられた保護部材２０と、車椅子本体１０に設けられた第１乃至第３のエアバッグ３０，３１，３２と、車椅子本体１０の傾斜を検知する複数の距離センサ４０と、各距離センサ４０によって車椅子本体１０の傾斜が検知されると各エアバッグ３０，３１，３２を膨張させる制御部５０と、各エアバッグ３０，３１，３２の膨張時に保護部材２０を所定位置まで上昇させる上昇機構６０とから構成されている。
【００１８】
車椅子本体１０は使用者Ａの着座する座部１１を有し、人力で走行する周知の構成からなる。即ち、車椅子本体１０の両側部にはそれぞれ前輪１２及び後輪１３が設けられ、各後輪１３には使用者Ａが人力によって回転力を加えるための把持リング１３ａが取付けられている。車椅子本体１０の前端下部には足載せ用のステップ１４が設けられ、ステップ１４は座部１１の前端から下方に延びる取付部材１４ａの下端に取付けられている。また、座部１１の両側部には肘掛部１５が設けられ、座部１１の背面側両側部には図示しない保持者が把持する把持部１６が設けられている。
【００１９】
保護部材２０はパイプ状の部材を屈曲してなり、車椅子本体１０に着座する使用者Ａの前方から両側方に亘って延びるように形成されている。即ち、保護部材２０は、使用者Ａの前方（腹部前方）を幅方向に水平延びる前部２１と、前部２１の幅方向両端側からそれぞれ後方に向かって斜め上方に延びる傾斜部２２と、使用者Ａの側方（首部側方）を各傾斜部２２の上端側からそれぞれ後方に向かって水平に延びる側部２３とからなり、各側部２３はクッション性を有する部材からなる緩衝材２３ａによって覆われている。また、車椅子本体１０の背面側には保護部材２０を支持する幅方向一対の支持部材２４が設けられ、各支持部材２４の上端には保護部材２０の両端がそれぞれ回動機構２５を介して回動自在に連結されている。
【００２０】
回動機構２５は、いわゆるラチェット機構からなり、保護部材２０の側部２３と支持部材２４とを回動自在に連結する回動軸２５ａと、回動軸２５ａを中心に保護部材２０の側部２３と一体に回転する回転板２５ｂと、保護部材２０を上昇方向に付勢する付勢手段としてのスプリング２５ｃと、回転板２５ｂの爪部２５ｄに係止する係止部材２５ｅとからなる。即ち、回動機構２５は、回転板２５ｂと係止部材２５ｅとの係止により、保護部材２０の回動を下方への回動（図中反時計回り）にのみに規制し、保護部材２０をスプリング２５ｃに抗して任意の位置まで下降させた位置でロックするロック手段を構成している。また、この場合、回動機構２５は、保護部材２０を通常の下降位置よりも下方に回動すると、回転板２５ｂと係止部材２５ｅとのロックを解除するように構成されている。また、図示しないレバー等の操作部を操作することによってロックを解除するように構成してもよい。
【００２１】
各エアバッグ３０，３１，３２は気密性及び耐久性の高い生地からなり、縫製または熱融着によって袋状に形成されている。第１のエアバッグ３０は使用者Ａの前方に配置され、保護部材２０の前部２１に取付けられた箱状の収納部３０ａに収縮状態で収納されている。第２のエアバッグ３１は使用者Ａの頭部背面側に配置され、車椅子本体１０の背面に取付けられた箱状の収納部３１ａに収縮状態で収納されている。第３のエアバッグ３２は使用者Ａの脚部の周囲に配置され、車椅子本体１０の各取付部材１４ａに亘って延びる帯状の収納部３２ａに収縮状態で収納されている。また、各エアバッグ３０，３１，３２にはそれぞれ膨張手段としての充気装置３３が設けられており、各充気装置３３によって各エアバッグ３０，３１，３２がそれぞれ瞬時に膨張するようになっている。この場合、充気装置３３はガスボンベを用いた周知のものからなり、例えば点火装置によって開放器の火薬を爆発させてボンベ内の高圧ガスを吐出させたり、或いは点火装置によってボンベ内のガスを直接燃焼させて燃焼ガスを吐出させるようにしたものなどが用いられる。また、充気装置３３は、自動車のエアバッグ等に使用されるパイロ方式のものであってもよい。
【００２２】
各距離センサ４０は超音波センサや光センサ等、検出対象物からの距離を検出する周知の機器からなり、車椅子１の下面に前後及び左右の計４箇所にそれぞれ取付けられている。即ち、各距離センサ４０は路面までの距離をそれぞれ検出するようになっている。
【００２３】
制御部５０はマイクロコンピュータによって構成され、各充気装置３３及び各距離センサ４０に接続されている。この制御部５０では、前後各距離センサ４０の検出距離の差または左右各距離センサ４０の検出距離の差が所定距離以上になった場合、各充気装置３３を作動させるようになっている。
【００２４】
上昇機構６０は、車椅子本体１０の背面側両側部にそれぞれ配置された本体部６１を備え、各本体部６１は各支持部材２４をそれぞれ上下方向に移動自在に支持している。この場合、各支持部材２４は所定の下方位置でロックされるとともに、図示しないスプリングによって上方に付勢されており、ロックが解除されるとスプリングによって上昇するようになっている。この場合、保護部材２０は、前部２１が使用者Ａの腹部付近から胸部付近まで上昇するようになっている。また、上昇機構６０は支持部材２４のロックを解除するためのアクチュエータ６２を備え、アクチュエータ６２は各本体部６１にそれぞれ取付けられている。
【００２５】
アクチュエータ６２は、図５(a) に示すように、ガス発生剤が封入された封入体６２ａと、封入体６２ａを収容したシリンダ６２ｂと、封入体６２ａのガス発生剤を燃焼させる点火器６２ｃと、シリンダ６２ｂの一端側に摺動自在に設けられた駆動部材６２ｄとからなる。このアクチュエータ６２では、外部からの電気信号により、封入体６２ａ内のガス発生剤が点火器６２ｃによって点火されると、ガス発生剤が燃焼してシリンダ６２ｂ内に高圧ガスが発生し、図５(b) に示すようにガスの圧力によって駆動部材６２ｄがシリンダ６２ｂの外側に向かって突出するようになっている。即ち、上昇機構６０では、アクチュエータ６２のシリンダ６２ｂから突出する駆動部材６２ｄにより、例えばロック部分を破断させるなどして支持部材２４のロックを解除するようになっている。また、各アクチュエータ６２は制御部５０に接続されている。尚、アクチュエータ６２において突出する駆動部材６２ｄで直接上昇機構６０の本体部６１を押し上げるように構成してもよい。
【００２６】
以上のように構成された車椅子においては、車椅子本体１０に着座する使用者Ａの前方及び両側方が保護部材２０によって囲まれ、走行時の振動や衝撃、或いは障害物との衝突等によって使用者Ａが車椅子本体１０から脱落しそうになった場合でも、保護部材２０によって使用者Ａの脱落が防止される。また、保護部材２０は使用者Ａの前方から両側方に延びるように形成されているため、保護部材２０によって使用者Ａの身体が拘束されることもない。この場合、保護部材２０を昇降させることにより、使用者Ａが容易に乗り降りすることができる。即ち、車椅子本体１０に乗る場合は、使用者Ａが車椅子本体１０に着座した後、保護部材２０を下方に回動することにより、保護部材２０が回動機構２４によって任意の下降位置でロックされる。また、使用者Ａが車椅子本体１０から降りる場合は、保護部材２０のロックを解除することにより、図１の一点鎖線で示すように保護部材２０がスプリング２５ｃによって所定の上昇位置まで回動する。
【００２７】
一方、車椅子の走行中に、段差による脱輪や障害物との衝突等によって車椅子本体１０が傾斜すると、車椅子本体１０の傾斜が各距離センサ４０によって検知され、各充気装置３３が作動する。これにより、図６に示すように各エアバッグ３０，３１，３２がそれぞれ膨張するとともに、上昇機構６０の各アクチュエータ６２が作動し、保護部材２０の支持部材２４が上昇する。その際、第１のエアバッグ３０は使用者Ａの前方に膨出するが、保護部材２０の前部２１が上昇機構６０によって使用者Ａの胸部付近まで上昇するため、第１のエアバッグ３０は使用者Ａの頭部前方に膨出する。また、第２のエアバッグ３１は使用者Ａの頭部後方に膨出し、第３のエアバッグ３２は使用者Ａの脚部を覆うように膨出する。これにより、車椅子本体１０が転倒した場合でも使用者Ａへの転倒衝撃が各エアバッグ３０，３１，３２によって吸収される。この場合、使用者Ａの頭部側方への衝撃は保護部材２０の各緩衝材２３ａによって吸収される。
【００２８】
また、車椅子本体１０の傾斜を検知する際、制御部５０では、図７に示すように車椅子本体１０が前後方向に傾斜した場合には、路面に対する前側の距離センサ４０と後側の距離センサ４０との検出距離の差Ｌ1 が所定距離以上になると、各充気装置３３及び各アクチュエータ６２を作動するようになっている。また、図８に示すように車椅子本体１０が左右方向に傾斜した場合には、路面に対する左側の距離センサ４０と右方の距離センサ４０との検出距離の差Ｌ2 が所定距離以上になると、各充気装置３３及び各アクチュエータ６２を作動するようになっている。
【００２９】
このように、本実施形態の車椅子によれば、使用者Ａの前方から両側方に亘って延びる保護部材２０によって使用者Ａの脱落を防止するようにしたので、使用者Ａの身体が保護部材２０によって拘束されることがなく、使用者Ａにシートベルトのような圧迫感を与えることがないという利点がある。この場合、保護部材２０を回動機構２５によって昇降可能に設けたので、シートベルトのような面倒な着脱作業を必要とせずに容易に乗り降りすることができ、体の不自由な使用者Ａにとって極めて有利である。
【００３０】
また、回動機構２５によって保護部材２０を任意の下降位置でロック可能に構成し、保護部材２０を上昇させる際、回動機構２５のロックを解除すると、保護部材２０がスプリング２４ｃによって上昇するようにしたので、使用者Ａが保護部材２０を手動で上昇させる必要がなく、保護部材２０の操作における使用者Ａの負担を大幅に軽減することができる。
【００３１】
更に、車椅子本体１０に使用者Ａの頭部等を覆う複数のエアバッグ３０，３１，３２を設けたので、不慮の事故等によって使用者Ａが衝撃を受けた場合でも、使用者Ａへの衝撃を各エアバッグ３０，３１，３２によって吸収することができ、使用者Ａを事故等から保護する場合に極めて有利である。
【００３２】
また、各エアバッグ３０，３１，３２の膨張時に保護部材２０を使用者Ａの胸部付近まで上昇させることにより、第１のエアバッグ３０を使用者Ａの頭部前方に膨出させるようにしたので、使用者Ａの前頭部や顔面への衝撃を第１のエアバッグ３０によって吸収することができ、前方への転倒や前方の障害物との衝突に対する使用者Ａの保護に有利である。
【００３３】
この場合、保護部材２０を上昇させる上昇機構６０を、アクチュエータ６２のシリンダ６２ｂ内に収容した封入体６２ａ内のガス発生剤を燃焼させ、燃焼ガスの圧力によって突出する駆動部材６２ｄによって作動させるようにしたので、駆動部材６２ｄをガスの圧力によって瞬時に動作させることができ、上昇機構６０を確実に作動させることができる。
【００３４】
また、車椅子本体１０の傾斜を検知すると、各エアバッグ３０，３１，３２を膨張させるようにしたので、車椅子本体１０が転倒した場合に各エアバッグ３０，３１，３２を膨張させることができ、転倒事故に対する使用者Ａの保護に有利である。
【００３５】
また、車椅子本体１０の傾斜検知手段を複数の距離センサ４０によって構成し、前側及び後側の各距離センサ４０の検出距離の差と、左側及び右側の各距離センサ４０の検出距離の差に基づいて車椅子本体１０の傾斜を検知するようにしたので、車椅子本体１０の前後及び左右方向の傾斜をそれぞれ検知することができ、何れの方向への転倒においても各エアバッグ３０，３１，３２を確実に膨張させることができる。
【００３６】
尚、前記実施形態では各エアバッグ３０，３１，３２によって使用者Ａの頭部と脚部を覆うようにしたものを示したが、それ以外の部位も覆うようにしたものであってもよい。
【００３７】
また、前記実施形態では、保護部材２０の支持部材２４を上方に移動させる上昇機構６０を備えたものを示したが、例えば図９に示すように保護部材２０を上方に回動させる上昇機構（図示せず）を備えたものであってもよい。
【００３８】
図１０乃至図１２は本発明の第２の実施形態を示すもので、図１０は制御系を示すブロック図、図１１は車椅子における角速度の方向を示す概略側面図、図１２は制御部の動作を示すフローチャートである。尚、前記実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
【００３９】
本実施形態では、傾斜検知手段として周知の二軸角速度センサ７０（以下、角速度センサ７０という。）を用いており、角速度センサ７０は車椅子本体１０の前後及び左右のほぼ中央に取付けられている。角速度センサ７０としては、例えば一つのセンサで二方向の角速度を検出可能な圧電型のセンサを用いることができる。即ち、角速度センサ７０は、図１１に示すように車椅子本体１０の左右方向の軸（Ｙ軸）を中心とする角速度及び前後方向の軸（Ｚ軸）を中心とする角速度をそれぞれ検出するようになっている。
【００４０】
本実施形態の制御部８０は、前記実施形態と同様、マイクロコンピュータによって構成され、各充気装置３３及び角速度センサ７０に接続されている。また、制御部８０にはタイマ８１が接続されている。この制御部８０では、角速度センサ７０によって検出されるＹ軸回りの角速度Ωy （車椅子本体１０の前後方向の傾斜における角速度）及びＺ軸回りの角速度Ωz （車椅子本体１０の左右方向の傾斜における角速度）に基づいて車椅子本体１０の路面に対する傾斜を検知し、各充気装置３３を作動するようになっている。
【００４１】
次に、図１２のフローチャートを参照し、前記制御部８０の動作を説明する。まず、図示しないスイッチがオンにされると（Ｓ１）、各角速度Ωy ，Ωz の検出を開始する（Ｓ２）。次に、前後方向の傾斜に対する角速度Ωy の絶対値が所定の基準速度Ｖy よりも大きくなった場合（Ｓ３）、タイマ８１の計時を開始する（Ｓ４）。ここで、所定時間ｔ（例えば０．７秒）が経過する前に（Ｓ５）、角速度Ωy の絶対値が基準速度Ｖy 以下になった場合には（Ｓ６）、タイマ８１をリセットし（Ｓ７）、ステップＳ３に戻る。また、ステップＳ６において角速度Ωy の絶対値が基準速度Ｖy 以下になる前に、ステップＳ５において時間ｔが経過したならば、各角速度Ωy ，Ωz の値をそれぞれ積分し（Ｓ８）、一方の角速度Ωy の積分値（傾斜角度）の絶対値が所定の基準値θy 以上の場合（Ｓ９）、または他方の角速度Ωz の積分値の絶対値が所定の基準値θz 以上の場合には（Ｓ１０）、各充気装置３３を作動して各エアバッグ３０，３１，３２を膨張させる（Ｓ１１）。また、ステップＳ９，１０において各角速度Ωy ，Ωz の積分値の絶対値が何れもその基準値θy ，θz 以上でない場合には、ステップＳ３に戻る。
【００４２】
このように、本実施形態によれば、車椅子本体１０の左右方向の軸を中心とする角速度及び前後方向の軸を中心とする角速度をそれぞれ検出するようにしたので、車椅子本体１０の前後及び左右方向の傾斜をそれぞれ検知することができ、何れの方向への転倒においても各エアバッグ３０，３１，３２を確実に膨張させることができる。
【００４３】
尚、第１の実施形態の各距離センサ４０と第２の実施形態の角速度センサ７０の両方を用いて、各センサ４０，７０による傾斜検知の両方が所定の条件を満たした場合にエアバッグ３０，３１，３２を膨張させるようにすれば、誤動作を極めて少なくすることができる。また、各センサ４０，７０による傾斜検知の何れか一方が所定の条件を満たした場合にエアバッグ３０，３１，３２を膨張させるようにしてもよい。
【００４４】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１の車椅子によれば、保護部材によって使用者の脱落を防止することができ、しかもシートベルトのように使用者の身体が拘束されることがないので、使用者に圧迫感を与えることがないという利点がある。この場合、保護部材を昇降させることにより、シートベルトのような面倒な着脱作業を必要とせずに容易に乗り降りすることができるので、体の不自由な使用者にとって極めて有利である。また、例えば不慮の事故等によって使用者が衝撃を受けた場合でも、使用者への衝撃をエアバッグによって吸収することができるので、使用者を事故等から保護する場合に極めて有利である。更に、例えばエアバッグを使用者の頭部前方に膨出するように上昇させることにより、使用者の前頭部や顔面への衝撃をエアバッグによって吸収することができるので、前方への転倒や前方の障害物との衝突に対する使用者の保護に有利である。
【００４５】
また、請求項２の車椅子によれば、請求項１の効果に加え、使用者が保護部材を手動で上方へ回動する必要がないので、保護部材の操作における使用者の負担を大幅に軽減することができる。
【００４６】
また、請求項３の車椅子によれば、請求項１または２の効果に加え、上昇機構を作動させる駆動部材をガスの圧力によって瞬時に動作させることができるので、上昇手段を確実に作動させることができる。
【００４７】
また、請求項４の車椅子によれば、請求項１、２または３の効果に加え、車椅子本体が傾斜した場合にエアバッグを膨張させることができるので、例えば転倒事故に対する使用者の保護に有利である。
【００４８】
また、請求項５または６の車椅子用転倒衝撃吸収装置によれば、請求項４の効果に加え、車椅子の前後及び左右方向の傾斜をそれぞれ検知することができるので、何れの方向への転倒においても空気袋を確実に膨張させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態を示す車椅子の側面図
【図２】保護部材の斜視図
【図３】制御系を示すブロック図
【図４】回動機構の側面図
【図５】アクチュエータの側面断面図
【図６】エアバッグ膨張時の動作を示す側面図
【図７】車椅子の前後方向の傾斜状態を示す部分側面図
【図８】車椅子の左右方向の傾斜状態を示す部分正面図
【図９】第１の実施形態の変形例を示す車椅子の側面図
【図１０】本発明の第２の実施形態を示す車椅子の制御系を示すブロック図
【図１１】車椅子における角速度の方向を示す概略側面図
【図１２】制御部の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
１０…車椅子本体、２０…保護部材、２５…回動機構、２５ｃ…スプリング、３０，３１，３２…エアバッグ、３３…充気装置、４０…距離センサ、５０…制御部、６０…上昇機構、６２…アクチュエータ、６２ａ…封入体、６２ｂ…シリンダ、６２ｃ…点火器、６２ｄ…駆動部材、７０…角速度センサ、８０…制御部、Ａ…使用者。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a wheelchair that is used by a sick person, a disabled person, and the like and that prevents the user from falling off.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, wheelchairs used by people who are unable to walk due to illness or disability, such as those that run by the power of the user or assistant, or those that can be driven by the user's driving operation, etc. Are known. That is, even a person who has difficulty in walking can move freely by using a wheelchair as long as the wheelchair can travel. In this case, even if the wheelchair can travel, there is a possibility that the user may fall off the wheelchair due to vibration or impact during traveling or collision with an obstacle. It is common.
[0003]
However, since the seat belt restrains the user's body and gives the user a feeling of pressure, there are many users who do not like wearing the seat belt. Therefore, as a wheelchair that protects the user's body from dropping without restraining the body, a pipe-shaped protective member that extends from the front of the user to both sides is attached to the armrest of the wheelchair body. (For example, refer to Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
JP 7-16261 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case where the protection member is attached to the armrest of the wheelchair body as described above, the protection member must be attached to and detached from the wheelchair body each time the user gets on and off the wheelchair, which is inconvenient for the user. There was a problem.
[0006]
In recent years, the range of behavior of wheelchair users tends to expand. However, there is a risk that wheelchair users may be shocked by accidents or falls. In such a case, since the conventional wheelchair is not provided with means for absorbing the impact to the user at the time of falling, there is a problem that the user is not sufficiently protected.
[0007]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a wheelchair that does not restrain the user's body by a protective member and that can be easily boarded and exited. . Moreover, this invention is providing the wheelchair which can absorb the impact with respect to a user in addition to the said objective.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  The present inventionThe wheelchair ofIn order to achieve the above-mentioned object, in claim 1, a protection member extending from the front of a user sitting on the wheelchair body to both sides is provided, and the wheelchair body can be moved up and down.Support member that supports the protection member in a vertically rotatable manner.When,At least one airbag provided on the protective member so as to be positioned in front of the user and covering a predetermined portion of the user, an inflating means for inflating the airbag, and the support member being raised to a predetermined position when the airbag is inflated With the rising mechanismI have.
[0009]
  As a result, the front and both sides of the user seated on the wheelchair body are surrounded by the protective member, so that the user is likely to fall out of the wheelchair body due to vibration or impact during traveling or collision with an obstacle. Even in this case, the protective member prevents the user from falling off. In this case, since the protection member is formed to extend from the front of the user to both sides, the user's body is not restrained by the protection member. Also, the protective memberRotate upwardThus, the user can easily get on and off.
[0010]
  Furthermore, by inflating the airbag, even if the user receives an impact due to an accident or the like, the impact on the user is absorbed by the airbag.At that time, since the support member of the protective member rises to a predetermined position when the airbag is inflated, for example, by raising the raised airbag in front of the user's head, the user's forehead and face It is possible to absorb the shock to the air bag.
[0011]
  Moreover, in Claim 2, in the wheelchair of Claim 1, the said protection member is set.UpwardInTo rotateThe biasing means for biasing and the protective memberTurnLocking means that can be locked in position. Thereby, in addition to the effect | action of Claim 1, a protection member is below.RotateThe protective member can beTurnLocked in position and unlocked by the biasing means.Times towardMove.
[0012]
  Claims3Then, the claim1 or 2In the wheelchair described, an enclosure enclosing a gas generating agent, a cylinder containing the enclosure, an ignition means for burning the gas generating agent in the enclosure, and a drive member movably provided on one end side of the cylinder And an actuator for projecting the driving member toward the outside of the cylinder by the pressure of the gas generated in the cylinder by the combustion of the gas generating agent.mechanismIs configured to operate. As a result, the claim1 or 2In addition to the above action, by burning the gas generating agent accommodated in the cylinder of the actuator, the drive member protrudes due to the pressure of the combustion gas and rises by the drive membermechanismTherefore, the driving member can be instantaneously operated by the gas pressure.
[0013]
  Claims4Then, the claim1, 2 or 3The wheelchair described includes an inclination detection means for detecting the inclination of the wheelchair body, and a control means for operating the inflation means of the airbag when the inclination detection means detects the inclination of the wheelchair body. As a result, the claim1, 2 or 3In addition to the above action, when the inclination of the wheelchair body is detected, the airbag is inflated. For example, when the wheelchair body falls, the airbag can be inflated.
[0014]
  Claims5Then, the claim4In the wheelchair described above, the inclination detection means is configured by a plurality of distance sensors that respectively detect the distance from a plurality of positions in the front-rear and left-right directions of the wheelchair body to the road surface, and the detection distances of the front and rear distance sensors are detected. The inclination of the wheelchair body is detected based on the difference or the difference between the detection distances of the left and right distance sensors. As a result, the claim4In addition to the above action, the inclination of the wheelchair in either the front-rear direction or the left-right direction is detected based on the difference between the detection distances of the distance sensors.
[0015]
  Claims5Then, the claim4In the wheelchair described above, the tilt detection unit is configured by an angular velocity sensor that detects an angular velocity centered on the longitudinal axis of the wheelchair body and an angular velocity centered on the left-right axis, and detected by the angular velocity sensor. The inclination of the wheelchair body is detected based on the angular velocity in each direction. As a result, the claim4In addition to the above action, the inclination of the wheelchair in either the front-rear direction or the left-right direction is detected based on the angular velocity in each direction detected by the angular velocity sensor.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 to 8 show a first embodiment of the present invention. FIG. 1 is a side view of a wheelchair, FIG. 2 is a perspective view of a protective member, FIG. 3 is a block diagram showing a control system, and FIG. FIG. 5 is a side sectional view of the actuator, FIG. 6 is a side view showing the operation when the airbag is inflated, FIG. 7 is a partial side view showing the tilted state of the wheelchair in the front-rear direction, and FIG. It is a partial front view which shows the inclination state of the left-right direction.
[0017]
This wheelchair includes a wheelchair body 10 on which a user A is seated, a protection member 20 attached to the wheelchair body 10, first to third airbags 30, 31, 32 provided on the wheelchair body 10, and a wheelchair. A plurality of distance sensors 40 that detect the inclination of the main body 10, a control unit 50 that inflates each airbag 30, 31, 32 when the inclination of the wheelchair main body 10 is detected by each distance sensor 40, It is comprised from the raising mechanism 60 which raises the protection member 20 to a predetermined position at the time of 31 and 32 expansion | swelling.
[0018]
The wheelchair body 10 has a seat 11 on which a user A is seated, and has a known configuration that travels manually. That is, a front wheel 12 and a rear wheel 13 are provided on both sides of the wheelchair main body 10, and a grip ring 13a for applying a rotational force by the user A to the user A is attached to each rear wheel 13. A footrest step 14 is provided at the lower front end of the wheelchair body 10, and the step 14 is attached to the lower end of an attachment member 14 a extending downward from the front end of the seat 11. In addition, armrests 15 are provided on both sides of the seat 11, and grips 16 that are held by a holder (not shown) are provided on both sides of the back of the seat 11.
[0019]
  The protection member 20 is formed by bending a pipe-like member and extends from the front of the user A sitting on the wheelchair body 10 to both sides. That is, the protection member 20 includes a front portion 21 extending horizontally in the width direction in front of the user A (front side of the abdomen), and an inclined portion 22 extending obliquely upward from the both ends of the front portion 21 in the width direction, respectively. The side of the user A (the side of the neck) is composed of side portions 23 extending horizontally from the upper end side of each inclined portion 22 toward the rear, and each side portion 23 is a cushioning material 23a made of a member having cushioning properties. Covered by. In addition, a pair of support members 24 in the width direction for supporting the protection member 20 is provided on the back side of the wheelchair main body 10, and each support member is provided.24Both ends of the protective member 20 are rotatably connected to the upper end of each through a rotation mechanism 25.
[0020]
The rotation mechanism 25 includes a so-called ratchet mechanism, and includes a rotation shaft 25a that rotatably connects the side portion 23 of the protection member 20 and the support member 24, and a side portion of the protection member 20 with the rotation shaft 25a as a center. A rotating plate 25b that rotates integrally with 23, a spring 25c as an urging means that urges the protective member 20 in the upward direction, and a locking member 25e that locks on the claw portion 25d of the rotating plate 25b. That is, the rotation mechanism 25 restricts the rotation of the protection member 20 only to the downward rotation (counterclockwise in the figure) by the engagement between the rotating plate 25b and the engagement member 25e. The lock means is configured to lock at a position lowered to an arbitrary position against the spring 25c. In this case, the rotation mechanism 25 is configured to release the lock between the rotating plate 25b and the locking member 25e when the protection member 20 is rotated downward from the normal lowered position. Moreover, you may comprise so that a lock | rock may be cancelled | released by operating operation parts, such as a lever which is not shown in figure.
[0021]
Each of the airbags 30, 31, 32 is made of a highly airtight and durable fabric and is formed into a bag shape by sewing or heat fusion. The first airbag 30 is disposed in front of the user A and is stored in a contracted state in a box-shaped storage unit 30 a attached to the front portion 21 of the protection member 20. The second airbag 31 is disposed on the back side of the head of the user A and is stored in a contracted state in a box-shaped storage unit 31 a attached to the back surface of the wheelchair body 10. The third airbag 32 is disposed around the leg portion of the user A, and is housed in a contracted state in a belt-like housing portion 32 a extending over each attachment member 14 a of the wheelchair body 10. Each air bag 30, 31, 32 is provided with a charging device 33 as an inflating means, and each air bag 30, 31, 32 is inflated instantaneously by each charging device 33. ing. In this case, the charging device 33 is a well-known device using a gas cylinder. For example, the explosive explosive is explode by an ignition device to discharge high-pressure gas in the cylinder, or the gas in the cylinder is directly discharged by the ignition device. A combustion gas discharged from the combustion gas is used. In addition, the charging device 33 may be of a pyro type used for an automobile airbag or the like.
[0022]
Each distance sensor 40 is a well-known device that detects a distance from a detection object, such as an ultrasonic sensor or an optical sensor, and is attached to the lower surface of the wheelchair 1 at a total of four locations, front and rear and left and right. That is, each distance sensor 40 detects the distance to the road surface.
[0023]
The control unit 50 is configured by a microcomputer and is connected to each charging device 33 and each distance sensor 40. In this control part 50, when the difference of the detection distance of each front and rear distance sensor 40 or the difference of the detection distance of each right and left distance sensor 40 becomes more than predetermined distance, each charging device 33 is operated.
[0024]
The ascending mechanism 60 includes main body portions 61 disposed on both sides on the back side of the wheelchair main body 10, and each main body portion 61 supports each support member 24 so as to be movable in the vertical direction. In this case, each support member 24 is locked at a predetermined lower position and is urged upward by a spring (not shown), and is lifted by the spring when the lock is released. In this case, the protection member 20 is configured such that the front portion 21 rises from the vicinity of the abdomen of the user A to the vicinity of the chest. The raising mechanism 60 includes an actuator 62 for releasing the lock of the support member 24, and the actuator 62 is attached to each main body 61.
[0025]
As shown in FIG. 5A, the actuator 62 includes an enclosure 62a in which a gas generating agent is enclosed, a cylinder 62b that contains the enclosure 62a, and an igniter 62c that burns the gas generating agent in the enclosure 62a. The drive member 62d is slidably provided at one end of the cylinder 62b. In this actuator 62, when the gas generating agent in the enclosure 62a is ignited by the igniter 62c by an electric signal from the outside, the gas generating agent burns to generate high-pressure gas in the cylinder 62b, and FIG. As shown in b), the driving member 62d protrudes toward the outside of the cylinder 62b by the gas pressure. That is, in the raising mechanism 60, the driving member 62d protruding from the cylinder 62b of the actuator 62 releases the lock of the support member 24, for example, by breaking the lock portion. Each actuator 62 is connected to the control unit 50. The main body 61 of the ascending mechanism 60 may be directly pushed up by the drive member 62d protruding from the actuator 62.
[0026]
In the wheelchair configured as described above, the front and both sides of the user A sitting on the wheelchair body 10 are surrounded by the protective member 20, and the user is caused by vibration or impact during traveling or collision with an obstacle. Even when A is about to fall off the wheelchair body 10, the protection member 20 prevents the user A from dropping off. Moreover, since the protection member 20 is formed so as to extend from the front of the user A to both sides, the body of the user A is not restrained by the protection member 20. In this case, the user A can get on and off easily by raising and lowering the protection member 20. That is, when the user A gets on the wheelchair body 10, after the user A is seated on the wheelchair body 10, the protection member 20 is rotated downward, so that the protection member 20 is locked at an arbitrary lowered position by the rotation mechanism 24. The Further, when the user A gets off the wheelchair body 10, the protection member 20 is unlocked, and the protection member 20 is rotated to a predetermined ascending position by the spring 25c, as shown by a one-dot chain line in FIG.
[0027]
On the other hand, when the wheelchair body 10 is tilted while the wheelchair is running due to wheel removal due to a step or collision with an obstacle, the tilt of the wheelchair body 10 is detected by each distance sensor 40 and each charging device 33 is activated. As a result, as shown in FIG. 6, the airbags 30, 31, and 32 are inflated, and the actuators 62 of the raising mechanism 60 are operated to raise the support member 24 of the protection member 20. At this time, the first airbag 30 is inflated forward of the user A, but the front portion 21 of the protection member 20 is raised to the vicinity of the chest of the user A by the raising mechanism 60, and therefore the first airbag 30. Bulges in front of the user A's head. The second airbag 31 is inflated rearward of the head of the user A, and the third airbag 32 is inflated so as to cover the legs of the user A. Thereby, even when the wheelchair body 10 falls, the fall impact on the user A is absorbed by the airbags 30, 31 and 32. In this case, the impact on the side of the head of the user A is absorbed by each cushioning material 23 a of the protection member 20.
[0028]
Further, when detecting the inclination of the wheelchair body 10, the control unit 50, when the wheelchair body 10 is inclined in the front-rear direction as shown in FIG. 7, the front distance sensor 40 and the rear distance sensor 40 with respect to the road surface. When the difference L1 between the detected distances exceeds a predetermined distance, each charging device 33 and each actuator 62 are operated. Also, as shown in FIG. 8, when the wheelchair body 10 is tilted in the left-right direction, when the difference L2 in the detection distance between the left distance sensor 40 and the right distance sensor 40 with respect to the road surface is equal to or greater than a predetermined distance, The charging device 33 and each actuator 62 are operated.
[0029]
As described above, according to the wheelchair of the present embodiment, the user A's body is prevented from falling off by the protective member 20 extending from the front of the user A to both sides. There is an advantage that it is not restrained by 20, and does not give the user A a feeling of pressure like a seat belt. In this case, since the protective member 20 is provided so as to be able to be moved up and down by the rotation mechanism 25, it is possible to easily get on and off without requiring troublesome attaching and detaching work such as a seat belt, and for the user A who has difficulty with the body. Very advantageous.
[0030]
Further, the protection member 20 is configured to be lockable at an arbitrary lowered position by the rotation mechanism 25, and when the protection member 20 is lifted, when the lock of the rotation mechanism 25 is released, the protection member 20 is lifted by the spring 24c. Therefore, it is not necessary for the user A to raise the protective member 20 manually, and the burden on the user A in the operation of the protective member 20 can be greatly reduced.
[0031]
Further, since the wheelchair body 10 is provided with a plurality of airbags 30, 31, and 32 that cover the head of the user A, even if the user A receives an impact due to an accident or the like, The impact can be absorbed by the airbags 30, 31, 32, which is extremely advantageous when protecting the user A from accidents.
[0032]
Further, the first airbag 30 is inflated in front of the head of the user A by raising the protective member 20 to the vicinity of the chest of the user A when the airbags 30, 31, 32 are inflated. Therefore, the impact on the user's A forehead and face can be absorbed by the first airbag 30, which is advantageous in protecting the user A against a forward fall or a collision with an obstacle ahead. .
[0033]
In this case, the raising mechanism 60 that raises the protection member 20 is operated by the driving member 62d that burns the gas generating agent in the enclosure 62a accommodated in the cylinder 62b of the actuator 62 and protrudes by the pressure of the combustion gas. Therefore, the drive member 62d can be instantaneously operated by the gas pressure, and the ascending mechanism 60 can be operated reliably.
[0034]
In addition, when the inclination of the wheelchair body 10 is detected, the airbags 30, 31, 32 are inflated. Therefore, when the wheelchair body 10 falls, the airbags 30, 31, 32 can be inflated. It is advantageous for the protection of the user A against a fall accident.
[0035]
Further, the tilt detection means of the wheelchair body 10 is constituted by a plurality of distance sensors 40, and is based on the difference between the detection distances of the front and rear distance sensors 40 and the detection distance of the left and right distance sensors 40. Since the inclination of the wheelchair main body 10 is detected, the inclination of the wheelchair main body 10 can be detected in the front-rear and left-right directions, respectively, and the airbags 30, 31, and 32 can be reliably detected in the case of falling in any direction. Can be inflated.
[0036]
In the above embodiment, the airbag 30, 31, 32 covers the user A's head and legs, but other portions may also be covered. .
[0037]
In the above embodiment, the lift mechanism 60 that moves the support member 24 of the protection member 20 upward is shown. However, for example, as shown in FIG. (Not shown) may be provided.
[0038]
10 to 12 show a second embodiment of the present invention. FIG. 10 is a block diagram showing a control system, FIG. 11 is a schematic side view showing the direction of angular velocity in a wheelchair, and FIG. It is a flowchart which shows. In addition, the same code | symbol is attached | subjected and shown to the component equivalent to the said embodiment.
[0039]
In the present embodiment, a well-known biaxial angular velocity sensor 70 (hereinafter referred to as an angular velocity sensor 70) is used as the tilt detection means, and the angular velocity sensor 70 is attached to the front and rear of the wheelchair main body 10 and at substantially the center on the left and right. As the angular velocity sensor 70, for example, a piezoelectric sensor that can detect angular velocities in two directions with one sensor can be used. That is, as shown in FIG. 11, the angular velocity sensor 70 detects an angular velocity centered on the left and right axis (Y axis) of the wheelchair body 10 and an angular velocity centered on the longitudinal axis (Z axis). It has become.
[0040]
The control part 80 of this embodiment is comprised with the microcomputer similarly to the said embodiment, and is connected to each charging device 33 and the angular velocity sensor 70. FIG. A timer 81 is connected to the control unit 80. In this control unit 80, the angular velocity Ωy around the Y axis detected by the angular velocity sensor 70 (angular velocity when the wheelchair body 10 tilts in the front-rear direction) and the angular velocity Ωz around the Z axis (angular velocity when the wheelchair body 10 tilts in the left-right direction) Based on the above, the inclination of the wheelchair body 10 with respect to the road surface is detected, and each charging device 33 is operated.
[0041]
Next, the operation of the control unit 80 will be described with reference to the flowchart of FIG. First, when a switch (not shown) is turned on (S1), detection of the angular velocities Ωy and Ωz is started (S2). Next, when the absolute value of the angular velocity Ωy with respect to the forward / backward inclination becomes larger than the predetermined reference velocity Vy (S3), the timer 81 starts to measure time (S4). Here, before the predetermined time t (for example, 0.7 seconds) elapses (S5), when the absolute value of the angular velocity Ωy becomes equal to or less than the reference velocity Vy (S6), the timer 81 is reset (S7). Return to step S3. If the time t has elapsed in step S5 before the absolute value of the angular velocity Ωy becomes equal to or less than the reference velocity Vy in step S6, the values of the angular velocities Ωy and Ωz are integrated (S8), and one angular velocity Ωy is obtained. When the absolute value of the integral value (inclination angle) of is not less than a predetermined reference value θy (S9), or when the absolute value of the other integral value of the angular velocity Ωz is not less than the predetermined reference value θz (S10), The charging device 33 is operated to inflate the airbags 30, 31, 32 (S11). If the absolute values of the integrated values of the angular velocities Ωy and Ωz are not more than the reference values θy and θz in steps S9 and S10, the process returns to step S3.
[0042]
As described above, according to the present embodiment, the angular velocity centered on the left-right axis of the wheelchair body 10 and the angular velocity centered on the front-rear axis are detected, respectively. The inclination of each direction can be detected, and each airbag 30, 31, 32 can be surely inflated even if the vehicle falls over in any direction.
[0043]
Note that the airbag 30 is used when both of the distance sensors 40 of the first embodiment and the angular velocity sensor 70 of the second embodiment are used, and both of the inclination detections by the sensors 40 and 70 satisfy a predetermined condition. , 31, 32 can be expanded, so that malfunctions can be extremely reduced. Further, the airbag 30, 31, 32 may be inflated when any one of the inclination detections by the sensors 40, 70 satisfies a predetermined condition.
[0044]
【The invention's effect】
  As described above, according to the wheelchair of claim 1, the user can be prevented from falling off by the protective member, and the user's body is not restrained like the seat belt. There is an advantage that it does not give a feeling of oppression to. In this case, by raising and lowering the protective member, it is possible to easily get on and off without requiring a troublesome attaching / detaching work like a seat belt, which is extremely advantageous for a user who has a physical disability.Further, even when the user receives an impact due to an unexpected accident or the like, the impact on the user can be absorbed by the airbag, which is extremely advantageous in protecting the user from an accident or the like. Further, for example, by raising the airbag so as to bulge forward in front of the user's head, the impact on the user's frontal head and face can be absorbed by the airbag, so It is advantageous for protecting the user against collisions with obstacles ahead.
[0045]
  According to the wheelchair of claim 2, in addition to the effect of claim 1, the user manually raises the protective member.Rotate towardTherefore, the burden on the user in operating the protective member can be greatly reduced.
[0046]
  Claims3According to the wheelchair1 or 2In addition to the effect ofmechanismSince the drive member for operating the can be operated instantaneously by the pressure of the gas, the raising means can be operated reliably.
[0047]
  Claims4According to the wheelchair1, 2 or 3In addition to the above effects, the airbag can be inflated when the wheelchair body is tilted, which is advantageous for protecting the user against a fall accident, for example.
[0048]
  Claims5Or6According to the wheelchair fall shock absorber,4In addition to the above effect, the inclination of the wheelchair in the front-rear direction and the left-right direction can be detected, so that the air bag can be reliably inflated in any direction.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a wheelchair showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a protective member.
FIG. 3 is a block diagram showing a control system.
FIG. 4 is a side view of the rotation mechanism.
FIG. 5 is a side sectional view of the actuator.
FIG. 6 is a side view showing the operation when the airbag is inflated.
FIG. 7 is a partial side view showing the tilted state of the wheelchair in the front-rear direction.
FIG. 8 is a partial front view showing the tilted state of the wheelchair in the left-right direction.
FIG. 9 is a side view of a wheelchair showing a modification of the first embodiment.
FIG. 10 is a block diagram showing a wheelchair control system showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a schematic side view showing the direction of angular velocity in a wheelchair.
FIG. 12 is a flowchart showing the operation of the control unit.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Wheelchair body, 20 ... Protective member, 25 ... Rotating mechanism, 25c ... Spring, 30, 31, 32 ... Air bag, 33 ... Charging device, 40 ... Distance sensor, 50 ... Control part, 60 ... Lifting mechanism, 62 ... Actuator, 62a ... Inclusion body, 62b ... Cylinder, 62c ... Ignition device, 62d ... Drive member, 70 ... Angular velocity sensor, 80 ... Control part, A ... User.

Claims

車椅子本体（１０）に着座する使用者（Ａ）の前方から両側方に亘って延びる保護部材（２０）と、
車椅子本体（１０）に昇降可能に設けられ、保護部材（２０）を上下方向に回動自在に支持する支持部材（２４）と、
保護部材（２０）に少なくとも使用者（Ａ）の前方に位置するように設けられ、使用者（Ａ）の所定部位を覆う少なくとも一つのエアバッグ（３０，３１，３２）と、
エアバッグ（３０，３１，３２）を膨張させる膨張手段（３３）と、
エアバッグ（３０，３１，３２）の膨張時に支持部材（２４）を所定位置まで上昇させる上昇機構（６０）とを備えた
ことを特徴とする車椅子。A protective member (20) extending from the front of the user (A) sitting on the wheelchair body (10) to both sides;
A support member (24) provided on the wheelchair body (10) so as to be movable up and down, and rotatably supporting the protection member (20) in the vertical direction ;
At least one airbag (30, 31, 32) provided on the protective member (20) so as to be positioned at least in front of the user (A) and covering a predetermined portion of the user (A);
Inflating means (33) for inflating the airbag (30, 31, 32);
A wheelchair comprising: a lifting mechanism (60) for lifting the support member (24) to a predetermined position when the airbag (30, 31, 32) is inflated .

前記保護部材（２０）を上方に回動するように付勢する付勢手段（２５ｃ）と、
保護部材（２０）を任意の下方回動位置でロック可能なロック手段（２５）とを備えた
ことを特徴とする請求項１記載の車椅子。A biasing means (25c) for biasing the protective member (20) so as to rotate upward ;
Wheelchair according to claim 1, characterized in that a lockable locking means (25) protecting member (20) in any lower lateral rotational position.

ガス発生剤を封入した封入体（６２ａ）と、封入体（６２ａ）を収容したシリンダ（６２ｂ）と、封入体（６２ａ）のガス発生剤を燃焼させる着火手段（６２ｃ）と、シリンダ（６２ｂ）の一端側に移動自在に設けられた駆動部材（６２ｄ）とからなり、ガス発生剤の燃焼でシリンダ（６２ｂ）内に発生したガスの圧力により駆動部材（６２ｄ）をシリンダ（６２ｂ）の外側に向かって突出させるアクチュエータ（６２）を備え、
アクチュエータ（６２）の駆動部材（６２ｄ）によって前記上昇機構（６０）を作動させるように構成した
ことを特徴とする請求項１または２記載の車椅子。An enclosure (62a) enclosing a gas generating agent, a cylinder (62b) containing the enclosure (62a), an ignition means (62c) for burning the gas generating agent in the enclosure (62a), and a cylinder (62b) The drive member (62d) is movably provided at one end of the cylinder. The drive member (62d) is moved outside the cylinder (62b) by the pressure of the gas generated in the cylinder (62b) by the combustion of the gas generating agent. An actuator (62) projecting toward the
The wheelchair according to claim 1 or 2 , wherein the lift mechanism (60) is operated by a drive member (62d) of an actuator (62).

前記車椅子本体（１０）の傾斜を検知する傾斜検知手段（４０，７０）と、
傾斜検知手段（４０，７０）によって車椅子本体（１０）の傾斜が検知されると前記エアバッグ（３０，３１，３２）の膨張手段（３３）を作動させる制御手段（５０，８０）とを備えた
ことを特徴とする請求項１、２または３記載の車椅子。Tilt detection means (40, 70) for detecting the tilt of the wheelchair body (10);
Control means (50, 80) for operating the inflation means (33) of the airbag (30, 31, 32) when the inclination of the wheelchair body (10) is detected by the inclination detection means (40, 70). The wheelchair according to claim 1, 2, or 3 .

前記傾斜検知手段（４０）を、前記車椅子本体（１０）の前後及び左右方向の複数箇所から路面までの距離をそれぞれ検出する複数の距離センサ（４０）によって構成し、
前側及び後側の各距離センサ（４０）の検出距離の差または左側及び右側の各距離センサ（４０）の検出距離の差に基づいて車椅子本体（１０）の傾斜を検知するようにした
ことを特徴とする請求項４記載の車椅子。The inclination detection means (40) is constituted by a plurality of distance sensors (40) that respectively detect the distance from a plurality of locations in the front and rear and left and right directions of the wheelchair body (10) to the road surface.
The inclination of the wheelchair body (10) is detected based on the difference in detection distance between the front and rear distance sensors (40) or the difference in detection distance between the left and right distance sensors (40). The wheelchair according to claim 4 .

前記傾斜検知手段（７０）を、前記車椅子本体の前後方向の軸を中心とする角速度及び左右方向の軸を中心とする角速度をそれぞれ検出する角速度センサ（７０）によって構成し、
角速度センサ（７０）によって検出された各方向の角速度に基づいて車椅子本体（１０）の傾斜を検知するようにした
ことを特徴とする請求項４記載の車椅子。The tilt detection means (70) is constituted by an angular velocity sensor (70) for detecting an angular velocity centered on the longitudinal axis of the wheelchair body and an angular velocity centered on the left-right axis, respectively.
The wheelchair according to claim 4, wherein the inclination of the wheelchair body (10) is detected based on the angular velocity in each direction detected by the angular velocity sensor (70).