JP4250600B2 - 動力切替制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行駆動力をエンジン及びモータで発生して駆動輪に伝達することにより走行するハイブリッド車両において、走行状況に応じてエンジン及びモータの駆動力の切り替えを行う動力切替制御装置に関する。
近時、内燃機関であるエンジンとモータとを組み合わせて動力を発生して駆動輪に伝達するハイブリッド車両が開発及び実用化されており、燃料消費量や排出ガスの排出量低減化を実現している。
ハイブリッド車両では、エンジン単体の駆動によるエンジン走行モード、モータ単体の駆動によるモータ走行モード及びエンジンの駆動に対してモータによる動力のアシストを行うハイブリッドモード等の走行モードがあり、走行状況や蓄電池の充電状況に応じて自動的に走行モードを切り替えながら走行を行う。
特許文献1に記載されたハイブリッド車両においては、エンジンとモータとの間にクラッチが設けられており、該クラッチを接続又は遮断することにより走行モードの切り替えが行われる。すなわち、モータ走行モードにおいては、クラッチを遮断するとともにコントローラの作用下に該モータを駆動し、変速機等を介して駆動輪に動力を伝達している。一方、エンジン走行モードでは、クラッチを接続するとともにエンジンを駆動することにより、エンジンの駆動力を駆動輪に伝達して走行する。
ところで、モータ走行モードからエンジン走行モードに切り替える際に、モータとエンジンのそれぞれの駆動力及び回転速度が一致していない場合には、クラッチの接続に伴い多少の接続音が発生することがある。このような接続音の発生を防止するために、特許文献1に記載されたハイブリッド車両においては、エンジンのトルク及びモータのトルクをそれぞれ検出し、エンジンのトルクをモータによりに吸収しながら、クラッチ入力軸の回転数をクラッチ出力軸の回転数と一致させた上でクラッチを接続している。
特開2000−23312号公報
前記特許文献1に記載されたハイブリッド車両では、エンジン及びモータのそれぞれのトルクや回転数を制御するため構成が複雑化するとともに、制御手順が煩雑となる。特にトルク検出センサは一般的に高価且つ複雑である。また、構成が複雑化することにともなって走行モードの切り替えのレスポンスの低下が懸念される。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡便な構成及び制御手順によって走行モードの切り替えを行い、且つ走行モードの切り替えにともなう接続音の発生を抑制することができる動力切替制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る動力切替制御装置は、走行駆動力を発生するエンジン及び駆動モータと、入力側が前記エンジンに接続され、出力側が前記駆動モータに接続されたワンウェイクラッチと、アクセル操作量を検出するアクセルセンサと、スロットルモータの作用下にスロットル開度を調整するスロットルバルブと、を有するハイブリッド車両における動力切替制御装置であって、前記アクセルセンサから前記アクセル操作量を読み込み、該アクセル操作量に基づいて前記スロットル開度の目標開度を求め、前記スロットル開度が前記目標開度と一致するように前記スロットルモータを駆動する制御部と、前記ワンウェイクラッチの入力回転速度を検出して前記制御部へ供給する入力回転センサと、前記ワンウェイクラッチの出力回転速度を検出して前記制御部へ供給する出力回転センサと、を備え、前記制御部は、前記入力回転速度と前記出力回転速度との速度差を求め、該速度差が所定値内であるときに、前記目標開度を前記アクセル操作量に基づいて求められる基準値よりも低い値として設定し、その低下量は前記速度差の変化率が大きいほど大きく調整されることを特徴とする。
このように、速度差が所定値内となったとき、つまりワンウェイクラッチが接続される直前から所定の接続制御時間までの間に、基準値よりも低い値の目標開度を設定することにより、エンジンの出力が抑制されて入力回転速度の上昇率が緩やかとなり、ワンウェイクラッチはスムーズに接続されて接続音の発生が抑制される。また、ワンウェイクラッチの入力側及び出力側ともトルク検出センサ又はトルク推定手段が不要であって、簡便且つ廉価である。
この場合、前記制御部は、所定の接続制御時間の経過後、前記目標開度を前記基準値に復帰させることにより、動力切替後には通常の走行フィーリングを保つことができる。
前記制御部は、前記速度差の変化率に基づいて前記ワンウェイクラッチが接続するまでの接続予想時間を求め、該接続予想時間に応じて前記スロットル開度の制御を行うと、より適切な期間だけエンジン出力を低減させることができ、動力切替の迅速化及び接続音の低減を図ることができる。
本発明では、発生する接続音は速度差の変化率に応じて変化すると考えられることから、走行状況に応じて、事前に求められた変化率に基づいて接続音を低減するための適度な低下量を設定することができる。これにより、接続音を十分低減させるとともに、不必要にエンジン出力を低下させることがなく、迅速な動力切替が可能となる。また、クランク軸の回転を無段階に変速するCVTを備え、前記エンジン、前記CVT、前記ワンウェイクラッチ及び前記駆動モータが順に直列接続されていてもよい。前記駆動モータの駆動力のみで走行するEV走行モードから前記エンジンの駆動力のみで走行するエンジン走行モードに切替えるときに、前記基準値を低下させてもよい。
本発明に係る動力切替制御装置によれば、速度差が所定値内となったとき、つまりワンウェイクラッチが接続される直前から所定の接続制御時間までの間に、基準値よりも低い値の目標開度を設定することにより、エンジンの出力が抑制されて入力回転速度の上昇率が緩やかとなる。したがって、ワンウェイクラッチはスムーズに接続されて、動力切替時の接続音の発生が抑制される。
以下、本発明に係る動力切替制御装置について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図10Dを参照しながら説明する。
先ず、本実施の形態に係る動力切替制御装置150(図5参照)が搭載されるハイブリッド車両10について図1〜図3を参照しながら説明する。
ハイブリッド車両10はスクータ式の自動二輪車であって、車体前方に前輪WFを軸支するフロントフォーク12を有し、該フロントフォーク12はヘッドパイプ14を介してハンドル16の操作によって操舵される。ハンドル16における右グリップ部は回動可能なアクセルとなっている。アクセル操作量Acc(図5参照)はアクセルセンサ152(図5参照)により検出される。
ヘッドパイプ14には後方且つ下方に向けてダウンパイプ18が取り付けられており、該ダウンパイプ18の下端には中間フレーム20が略水平に延設されている。中間フレーム20の後端には後方且つ上方に向けて後部フレーム22が設けられている。
中間フレーム20の後端部には動力源を含むパワーユニット24の一部が接続されており、該パワーユニット24は、その後方の端部側に駆動輪である後輪WRが回転可能に取り付けられるとともに、後部フレーム22に取り付けられたリアサスペンションにより吊り下げられている。
ダウンパイプ18、中間フレーム20及び後部フレーム22の外周は、車体カバー26で覆われており、該車体カバー26の後方上部には、搭乗者が着座するシート28が固定されている。該シート28とダウンパイプ18との間における中間フレーム20の上部には、搭乗者が足を置くステップフロア30が設けられている。
次に、パワーユニット24の構成について図2及び図3を参照しながら説明する。なお、図2及び図3はパワーユニット24の断面平面図及びその一部拡大断面図であり、左右方向が車幅方向、上方向が車両前方、下方向が車両後方に相当する。
図2に示すように、パワーユニット24は、走行駆動力を発生するエンジン32及び駆動モータ34と、エンジン32を始動させるスタータモータ36と、エンジン32のクランク軸38に設けられた遠心クラッチ40と、該遠心クラッチ40を介してクランク軸38の回転を無段階に変速するCVT(Continuously Variable Transmission、変速機)42と、供給される動力を一方向(前進時の回転方向)にのみ伝達するワンウェイクラッチ44と、回転を減速して後輪WRに伝達する減速機46とを有する。スタータモータ36はエンジン32の始動の用途に限らず、走行駆動の補助用に兼用としてもよい。
エンジン32のクランク軸38にはコンロッド50を介して連結されたピストン52が設けられている。ピストン52は、シリンダ54内を摺動可能であり、シリンダブロック56はシリンダ54の軸線が略水平になるように配設されている。シリンダブロック56の前面にはシリンダヘッド58が固定され、シリンダヘッド58及びシリンダ54並びにピストン52により混合気を燃焼させる燃焼室32aが形成されている。
シリンダヘッド58には、燃焼室32aへの混合器の吸気又は排気を制御するバルブ(図示せず)及び点火プラグ60が配設されている。バルブの開閉は、シリンダヘッド58に軸支されたカム軸62の回転により制御される。カム軸62は一端側に従動スプロケット64を備え、従動スプロケット64とクランク軸38の一端に設けた駆動スプロケット66との間には、環状のカムチェーン68が掛け渡されている。カム軸62の一端には、エンジン32を冷却するウォータポンプ70が設けられている。該ウォータポンプ70は、その回転軸70aがカム軸62と一体に回転するように取り付けられており、カム軸62が回転するとウォータポンプ70を稼動させることができる。
燃焼室32aに連通する吸気管路71(図5参照)には、吸気量を調整するためのスロットルバルブ72と、該スロットルバルブ72の下流側の圧力を検出する負圧センサ73と、燃焼室32aに燃料を噴射するインジェクタ74が設けられている。
クランク軸38を軸支するクランクケース80の車幅方向右側には、ステータケース76が連結されており、その内部には前記のスタータモータ36が収納されている。該スタータモータ36は、いわゆるアウタロータ形式のモータであり、そのステータは、ステータケース76に固定されたティース78に導線を巻き掛けたコイル82からなる。一方、アウタロータ84はクランク軸38に固定されており、ステータの外周を覆う略円筒形状を有している。また、アウタロータ84の内周面には、マグネット86が配設されている。
アウタロータ84には、スタータモータ36を冷却するためのファン88aが取り付けられており、該ファン88aがクランク軸38に同期して回転すると、ステータケース76のカバー92の側面に形成された冷却風取入口92aから、冷却用の空気が取り入れられる。
クランクケース80の車幅方向左側にはケース94が連結されており、その内部にはクランク軸38の左端部に固定されたファン88b、遠心クラッチ40を介してクランク軸38に駆動側が連結された前記のCVT42、該CVT42の従動側に連結された駆動モータ34が収納されている。ファン88bは、ケース94内に収容されたCVT42及び駆動モータ34を冷却するものであり、CVT42に対して駆動モータ34と同じ側、すなわち、車幅方向左側に配置されている。
ケース94の車体前方左側には、冷却風取入口96が形成されており、クランク軸38に同期してファン88bが回転すると、該ファン88bの近傍に位置する冷却風取入口96からケース94内に外気が取り入れられ、駆動モータ34及びCVT42が強制冷却される。
CVT42は、クランクケース80から車幅方向に突出したクランク軸38の左端部に遠心クラッチ40を介して装着された駆動側伝動プーリ98と、クランク軸38と平行な軸線をもってケース94に軸支された駆動軸100と、該駆動軸100にワンウェイクラッチ44を介して装着された従動側伝動プーリ102とを有する。CVT42は、さらに駆動側伝動プーリ98と従動側伝動プーリ102との間に巻き掛けられた環状のVベルト106を有しており、いわゆるベルトコンバータを構成している。
CVT42では、クランク軸38の回転数(つまりエンジン回転数N0)が上昇すると、ウェイトローラ98bに遠心力が作用して駆動側可動プーリ半体98cが駆動側固定プーリ半体98a側に移動する。この移動した分だけ駆動側可動プーリ半体98cが駆動側固定プーリ半体98aに接近し、駆動側伝動プーリ98の溝幅が減少するので、駆動側伝動プーリ98とVベルト106との接触位置が駆動側伝動プーリ98の半径方向外側にずれ、Vベルト106の巻き掛け径が増大する。これにともない、従動側伝動プーリ102においては、従動側固定プーリ半体102aと従動側可動プーリ半体102bとにより形成される溝幅が増大する。つまり、CVT42においては、エンジン回転数N0に応じた遠心力の作用によってVベルト106の巻き掛ける径が連続的に変化し、変速比が自動的且つ無段階に変化する。
図3に示すように、遠心クラッチ40は、スリーブ98dに固定されたカップ状のアウタケース40aと、クランク軸38の左端部に固定されたアウタプレート40bと、アウタプレート40bの外線部にウェイト40cを介して半径方向外側を向くように取り付けられたシュー40dと、シュー40dを半径方向内側に付勢するためのスプリング40eとを有する。遠心クラッチ40は、エンジン回転数N0が所定値以下の場合には、クランク軸38とCVT42との間の動力伝達は遮断されている。エンジン回転数N0が上昇して所定値を超えると、ウェイト40cに働く遠心力がスプリング40eにより半径方向内側に働く弾性力に抗し、ウェイト40cが半径方向外側に移動することによって、シュー40dがアウタケース40aの内周面を所定値以上の力で押圧する。これにより、クランク軸38の回転がアウタケース40aを介してスリーブ98dに伝達され、該スリーブ98dに固定された駆動側伝動プーリ98が駆動される。
次に、ワンウェイクラッチ44は、カップ状のアウタクラッチ44aと、該アウタクラッチ44aに同軸に内挿されたインナクラッチ44bと、該インナクラッチ44bからアウタクラッチ44aに対して一方向のみに動力を伝達するローラ44cとを有する。アウタクラッチ44aは、駆動モータ34のインナロータ本体を兼ね、インナロータ本体と同一部材で構成されている。さらに、インナクラッチ44bの内周と、従動側固定プーリ半体102aにおけるボス部102cの左端部とは、互いにスプライン結合されている。
このようなワンウェイクラッチ44によれば、エンジン32又は駆動モータ34の動力は駆動軸100及び減速機46を介して後輪WRに伝達される。一方、車両押し歩きの際や回生動作時等における後輪WR側からの動力は、アウタクラッチ44aがインナクラッチ44bに対して空転するので、CVT42又はエンジン32に伝達されることはなく、この動力を駆動モータ34で吸収することにより効率的に回生発電を行うことができる。
ケース94における車体後方側には、前記の駆動モータ34が駆動軸100をモータ出力軸となるように設けられている。駆動モータ34は、いわゆるインナロータ型式であり、そのインナロータ112は、CVT42の出力軸でもある駆動軸100と、カップ状をなしその中央部に形成されたボス部112bにて駆動軸100とスプライン結合されたインナロータ本体すなわち前記のインナクラッチ44bと、該インナクラッチ44bの開口側外周面に配設されたマグネット112cとを備えている。ステータ114は、ケース94内にステータケース114aに固定されたティース114bに導線を巻回したコイル114cにより構成されている。
減速機46は、ケース94の後端部右側に連なる伝達室120に内に設けられており、駆動軸100及び後輪WRの車軸122と平行に軸支された中間軸124を備えるとともに、駆動軸100の右端部及び中間軸124の中央部にそれぞれ形成された第1の減速ギア対126と、中間軸124の右端部及び車軸122の左端部にそれぞれ形成された第2の減速ギア対128とを備えて構成されている。この減速機46によれば、駆動軸100の回転は所定の減速比にて減速され、これと平行に軸支された後輪WRの車軸122に伝達される。
クランク軸38の近傍には第1ロータセンサ108aが設けられており、クランク軸38に設けられた被検知体としてのギア108bの歯を非接触で検知することにより入力側の回転数であるエンジン回転数N0を検出する。遠心クラッチ40の近傍におけるケース94には第2ロータセンサ110aが設けられており、シュー40dの外周部に環状配置された複数の被検知体110bを非接触で検知することにより遠心クラッチ40における出力側の中間回転数Ncを検出することができる。
ケース94における従動側固定プーリ半体102aの近傍には、第3ロータセンサ116aが設けられており、該第3ロータセンサ116aは、従動側固定プーリ半体102aの外周部に環状配置された複数の被検知体116b(図4参照)を非接触で検知することによりワンウェイクラッチ44における入力回転速度Niを検出する。
ケース94におけるワンウェイクラッチ44の近傍部には、第4ロータセンサ118aが設けられており、アウタクラッチ44aの外周部に環状配置された複数の被検知体118bを非接触で検知することによりワンウェイクラッチ44における出力回転速度Noを検出する。第4ロータセンサ118aが検出する出力回転速度Noは、ハイブリッド車両10の車速に対して減速機46の変速比及び後輪WRの径に基づく比例的な変化をすることから、第4ロータセンサ118aは車速センサを兼ねている。
次に、本実施の形態に係る動力切替制御装置150の構成について図5のブロック構成図を参照しながら説明する。
動力切替制御装置150は、アクセル操作量Accを検出するアクセルセンサ152と、スタータモータ36及び駆動モータ34の制御を行う第1インバータ153及び第2インバータ154と、スロットルバルブ72の回動角を調整するDBW(Drive By Wire、制御部)156と、ハイブリッド車両10の統合的な制御を行うECU(Electric Control Unit、制御部)158とを有する。また、動力切替制御装置150には、前記の第1ロータセンサ108a、第2ロータセンサ110a、第3ロータセンサ116a及び第4ロータセンサ118aが含まれる。
第1インバータ153及び第2インバータ154はECU158の作用下にスタータモータ36及び駆動モータ34の駆動制御及び回生制御を行い、回生制御を行う際にはバッテリ160に対して電力を供給、充電させることができる。バッテリ160は、所定のセンサにより電力残量SOCを検出してECU158へ供給する。DBW156は、ECU158の作用下にスロットルバルブ72の回動角を調整しエンジン32に対する吸気量を制御する。
図6に示すように、ECU158は、電力残量SOC、車速V及びアクセル操作量Acc等から判断される走行状況に応じて走行モードを判断するモード制御部170と、走行モード等に基づいてエンジン32の始動タイミングを判断して第1インバータ153に対してスタータモータ36の始動指示を与えるスタータモータ制御部172と、車速V及びアクセル操作量Accに基づいて駆動モータ34の駆動トルクを求めるモータトルク演算部174とを有する。ECU158は、さらに、エンジン回転数N0に基づいてインジェクタ74による燃料噴出量及び燃料噴出タイミングを設定するインジェクタ制御部176と、エンジン回転数N0、中間回転数Nc、入力回転速度Ni及び出力回転速度Noに基づいて遠心クラッチ40及びワンウェイクラッチ44の接続状態を判断するクラッチ接続判定部178と、アクセル操作量Accに基づいてスロットル目標開度Thを求めてDBW156に供給する目標開度演算部179とを有する。クラッチ接続判定部178では出力回転速度Noに基づいて車速Vを求める。
モード制御部170により選択される走行モードは、駆動モータ34の駆動力のみで走行するEV走行モード(又は電動走行モード)、エンジン32の駆動力のみで走行するエンジン走行モード、駆動モータ34及びエンジン32の両方を駆動させて走行するハイブリッド走行モード等が挙げられる。このうち、EV走行モードは、電力残量SOCが大きく、且つ走行負荷が小さいときに選択され、エンジン走行モードは、電力残量SOCが小さく、又は走行負荷が大きいときに選択される。ハイブリッド走行モードは、電力残量SOCが大きく、且つ高負荷でエンジン32を駆動モータ34でアシストする必要がある場合、又は燃料消費量を抑制するためにエンジン32の出力を低下させる場合等に選択される。モード制御部170は選択した走行モードに応じてスタータモータ制御部172、モータトルク演算部174及びインジェクタ制御部176に所定の動作指示を与える。
クラッチ接続判定部178は、エンジン回転数N0と中間回転数Ncとの速度差ΔN0を求める遠心クラッチ速度差算出部180と、入力回転速度Niと出力回転速度Noとの速度差ΔN1を求めるワンウェイクラッチ速度差算出部182と、該速度差ΔN1の変化率Rを求める変化量算出部184とを有する。また、変化量算出部184は、速度差ΔN1に基づいて、ワンウェイクラッチ44の接続状態を判断する機能を有し、接続完了時にはそのことを示す信号Xを目標開度演算部179に伝達する。
クラッチ接続判定部178は、さらに、速度差ΔN1と閾値Aとを比較する閾値判断部186と、該閾値判断部186により速度差ΔN1が閾値A以下であることが検知されたときを制御開始タイミングとして、変化率Rに基づいて接続制御時間Tsを求める接続制御時間算出部188と、制御開始タイミングにスロットルの開度低下量Qを求めるスロットル変化率算出部190とを有する。
接続制御時間算出部188は、変化率Rに基づいてワンウェイクラッチ44が接続されるまでの接続予想時間を求め、該接続予想時間に対して多少の余裕を持った長い時間として接続制御時間Tsを設定する。また、接続予想時間は、変化率Rに基づくルックアップテーブルを参照し又は所定の演算式によって求められる。後述するように動力切替制御装置150の作用によれば制御開始タイミング以降はエンジン回転数N0の上昇率が緩和されるため、ルックアップテーブル又は演算式において、この上昇率の緩和を考慮してワンウェイクラッチ44が実際に接続されるまでの接続予想時間が正確に求められるように設定されている。
スロットル変化率算出部190は、速度差ΔN1の変化率Rが大きいほど開度低下量Qを大きく設定する。具体的には、図7に示すように、変化率Rが理論上の最小値Rminであるときに開度低下量Qは初期値P(P>0)として設定され、変化率Rが大きくなるほど開度低下量Qも比例的に大きく設定される。このようにしてクラッチ接続判定部178で求められた接続制御時間Ts及び開度低下量Qは制御開始タイミングに目標開度演算部179に供給される。
目標開度演算部179は、アクセル操作量Accに基づき、負圧センサ73から供給される負圧Pbを参照しながらスロットルバルブ72を駆動する基準値Bを求め、該基準値Bをスロットル目標開度ThとしてDBW156に供給する。
ただし、制御開始タイミングから接続制御時間Tsが経過し、又はワンウェイクラッチ44が接続完了するまでの期間においては、スロットル目標開度Thは、クラッチ接続判定部178から供給された開度低下量Qを基準値Bから差し引いた値としてDBW156に供給する。この間のスロットル目標開度Thは制御開始タイミングにおいて最初に求められたスロットル目標開度Thを固定値としてもよいし、リアルタイムにその時点の基準値Bから開度低下量Qを差し引いて求めてもよい。換言すれば、目標開度演算部179では、クラッチ接続判定部178から接続制御時間Ts及び開度低下量Qが供給されたときは、制御開始タイミングであることを認識し、その後、接続制御時間Tsが経過するまで、スロットル目標開度Thを基準値Bよりも開度低下量Qだけ低い値としてDBW156に供給することになる。接続制御時間Tsの経過後にはスロットル目標開度Thを基準値Bに復帰させる。
また、クラッチ接続判定部178においては、中間回転数Ncと入力回転速度Niに基づいてCVT42の変速比を求め、これらの情報をモード制御部170等に供給する。
目標開度演算部179により求められる基準値Bは、基本的には、エンジン走行モードにおいてアクセル操作量Accに対して比例的に求められ、負圧センサ73から得られる負圧Pb及びその他のパラメータにより補正される。また、EV走行モード時においてはエンジン32を停止させていることから、基準値B及びスロットル目標開度Thは0である。基準値B及びスロットル目標開度Thは、吸気管路71における実開度で表してもよいし、スロットルバルブ72の傾動角等で表してもよい。また、基準値B及びスロットル目標開度Thの算出に用いるパラメータはハイブリッド車両10の設計条件により適宜選定され、例えば負圧Pbは用いなくてもよい。これにより負圧センサ73が省略され、部品点数の低減を図ることができる。
ECU158は、主たる制御部としてのCPU(Central Processing Unit)と、記憶部としてのRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)及びドライバ等を有しており、上記の各機能部は、CPUがプログラムを読み込み、記憶部等と協動しながらソフトウェア処理を実行することにより実現される。
次に、このように構成される動力切替制御装置150の作用について、図8〜図10Dを参照しながら説明する。以下、ハイブリッド車両10の搭乗者がアクセルを操作して加速を行い、低負荷走行から高負荷走行に移行する状況を例として説明し、このときバッテリ160は十分に充電されているものとする。また、理解を容易にするため、走行モードはEV走行モード及びエンジン走行モードの2つのモードについて考慮し、他の走行モードについては省略する。図8に示す処理は、主にECU158のプログラム処理によって実現され、微小時間毎に連続的に実行される。
先ず、図8のステップS1において、モード制御部170によりその時点の走行モードが判断され、走行負荷が小さいときにはEV走行モードが選択され、ステップS2へ移り、走行負荷が大きいときにはエンジン走行モードが選択され、ステップS3へ移る。具体的には、アクセル操作量Acc及び車速V等のパラメータを参照し、図9Aに示すように、アクセル操作量Acc及び車速Vが低いときには走行負荷が小さいと判断してEV走行モードが選択され、アクセル操作量Acc及び車速Vが上昇したとき(図9Aにおける時刻t1)にはエンジン走行モードが選択される。
ステップS2(EV走行モード)においては、モータトルク演算部174により必要な走行トルクが演算され、第2インバータ154を介して駆動モータ34を稼動する。ステップS2の処理後、図8における今回の処理を終了する。
ステップS3(エンジン走行モード)においては、スタータモータ制御部172の作用下に第1インバータ153を介してスタータモータ36を駆動してエンジン32を始動させる。このステップS3の処理は、EV走行モードからエンジン走行モードに移行した直後に実行され、所定のタイマ手段又はエンジン始動確認手段によりエンジン32が始動したと判断された後にはスタータモータ36を停止させる。また、この後、エンジン走行モードにおいては、インジェクタ制御部176の作用下にインジェクタ74を駆動して、走行状況やエンジン回転数N0等に応じた適切な燃料噴射を行う。
ステップS4において、目標開度演算部179は、アクセル操作量Acc等に基づいて基準値Bを求める。
ステップS5において、ワンウェイクラッチ44が接続される前であるか、接続された後であるかが接続判定フラグFに基づいて判断され、F=0であるときには接続前であると判断されてステップS6へ移り、F=1であるときには接続後であると判断されてステップS16へ移る。接続判定フラグFは、EV走行モードにおいてF←0にリセットされている。
ステップS6において、前記ステップS2と同様に走行トルクが演算され、第2インバータ154を介して駆動モータ34を稼動する。つまり、エンジン走行モードにおいても、ワンウェイクラッチ44が接続されるまでの間は、エンジン32の動力が後輪WRに伝達されないことから、駆動モータ34による走行を継続する(図9E参照)。
ステップS7(ワンウェイクラッチ接続前)において、遠心クラッチ速度差算出部180により、遠心クラッチ40が接続される前であるか接続された後であるかが判断され、接続前であると判断されるときにはステップS16へ移り、接続後であると判断されるときにはステップS8へ移る。遠心クラッチ速度差算出部180では、エンジン回転数N0と中間回転数Ncとの速度差ΔN0が略0となったときに遠心クラッチ40が接続されていると判断することができる。
遠心クラッチ40が接続された時刻t2の後、図9Bに示すように、入力回転速度Niは上昇することになる。
ステップS8(遠心クラッチ接続後)において、ワンウェイクラッチ速度差算出部182は、出力回転速度Noから入力回転速度Niを差し引いた速度差ΔN1を求め、変化量算出部184は、該速度差ΔN1の変化率Rを求める。
ステップS9において、閾値判断部186は、速度差ΔN1と閾値Aとを比較し、ΔN1>AであればステップS16へ移り、ΔN1≦AであればステップS10へ移る。つまり、ΔN1>Aであればワンウェイクラッチ44はしばらくの間接続されない状況であると判断されてそれまでの処理を継続することになり、ΔN1≦Aであればワンウェイクラッチ44の接続直前であると判断されて、対応するステップS10〜S15の処理を実行することになる。
ステップS10において、ΔN1>Aの状態からΔN1≦Aの状態に切り換わった初回であるか否かを確認し、初回である場合、つまり制御開始タイミング(図9Bにおける時間t3)である場合にはステップS11へ移り、2回目以降である場合にはステップS13へ移る。
ステップS11において、接続制御時間算出部188及びスロットル変化率算出部190は、変化率Rに基づいて接続制御時間Ts及び開度低下量Qを求めて目標開度演算部179に供給する。
ステップS12において、目標開度演算部179は、ステップS4で求めた制御出力バッファ値Cを基準値Bから開度低下量Qを差し引いた値として求める。
ステップS13において、制御開始タイミングから接続制御時間Tsが経過したか否かを確認するとともにワンウェイクラッチ44の接続状態を確認する。接続制御時間Tsの経過後(図8Cにおける時刻t4)であればワンウェイクラッチ44が接続されていると判断されて、接続判定フラグFをF←1とセットし(ステップS14)、ステップS16へ移る。また、ワンウェイクラッチ44の接続状態に基づき接続完了時においても接続判定フラグFをF←1とセットし(ステップS14)、ステップS16へ移る。つまり、接続制御時間Tsの経過、若しくはワンウェイクラッチ44の接続完了時のいずれか早い一方の時間にステップS14へ移り、それ以外の、接続制御時間Tsが未経過、且つワンウェイクラッチ44未接続時にはステップS15へ移る。
ワンウェイクラッチ44の接続状態は、入力回転速度Niと出力回転速度Noとの速度差ΔN1に基づいて判断され、ΔN1=0であるときに接続、ΔN1>0であるときに未接続と判断される。接続判断の確実を期すために、ΔN1=0の状態が所定時間継続したときに接続と判断してもよく、また厳密にΔN1=0でなくても計測誤差を考慮した多少の幅をもって判断を行ってもよい。
この場合、ワンウェイクラッチ44の接続状態は、入力回転速度Niと出力回転速度Noに基づいて判断可能であり、専用の付加的な検出手段が不要であることはもちろんである。ワンウェイクラッチ44の接続完了は、変化量算出部184から伝達される信号Xに基づいて判断可能である。
ステップS15において、スロットル目標開度ThをTh←Cとセットし、この後ステップS17へ移る。つまり、接続制御時間Tsの間で、且つワンウェイクラッチ44の未接続時においては、スロットル目標開度Thは基準値Bよりも開度低下量Qだけ小さい値となる。ここで、基準値Bは走行状況に応じて変化する値であるのに対して制御出力バッファ値Cは固定値としているが、接続制御時間Tsは短時間であるためこの間の基準値Bの変化は少ない。したがって、スロットル目標開度Thは基準値Bよりも実質的に開度低下量Qだけ小さい値となっている。
ステップS16においては、スロットル目標開度ThをTh←Bとセットする。つまり、エンジン走行モードに移行した時刻t1から制御開始タイミングの時刻t3までの間と、接続制御時間Tsの経過後、又はワンウェイクラッチ44の接続完了後においては、ステップS2で求めた基準値Bがそのままスロットル目標開度Thにセットされることになる。
ステップS17においては、ステップS15又はS16でセットされたスロットル目標開度ThをDBW156に供給し、該DBW156はスロットルバルブ72の回動角がスロットル目標開度Thとなるように制御を行う。このステップS17の後、図8に示す今回の処理を終了する。
なお、前記のステップS9において、ΔN1>Aであると判断された場合には接続判定フラグFをF←0とリセットしてもよい。これにより、エンジン走行モードで走行中に走行状況に応じてワンウェイクラッチ44の接続が一時的に解除された後、再度ワンウェイクラッチ44を接続する場合にステップS10〜S15が再実行され接続音の低減を図ることができる。
また、ステップS9においては、速度差ΔN1に基づく判断に代えて、速度差ΔN1の変化率R等から求められるワンウェイクラッチ44の接続予想時間に基づいて分岐判断を行ってもよい。つまり、接続予想時間が所定閾値以下となったときを制御開始タイミングとしてステップS10へ移り、接続予想時間が所定値を超えるときにはステップS16へ移るようにしてもよい。この場合、接続制御時間Tsが過度に長く設定されることがなく、走行モードの移行がスムーズに行われる。接続予想時間は、例えば、速度差ΔN1を変化率Rで割ることにより求められる。
上述したように本実施の形態に係る動力切替制御装置150では、ワンウェイクラッチ44が接続される直前の制御開始タイミングから接続制御時間Tsの間で且つワンウェイクラッチ44の未接続時において、スロットル目標開度Thを基準値Bよりも開度低下量Qだけ低い値に設定するため、エンジン32の出力が抑制されてエンジン回転数N0の上昇率が緩和される。
仮に、接続制御時間Tsの間で且つワンウェイクラッチ44の未接続時において、スロットル目標開度Thを基準値Bと等しい値に設定すると、図9Dにおける仮想線で示すエンジン回転数N0′のように上昇率は抑制されることなく、大きなオーバシュートを示すことになる。この場合、入力回転速度NiもCVT42のその時点の変速比に応じてエンジン回転数N0′と同じ傾向を示し(図9Bにおける入力回転速度Ni′)、ワンウェイクラッチ44は速度差ΔN1の変化率Rが大きい状態でインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aが接続されることになる。したがって、エンジン32の出力が急激に後輪WRに伝達され、瞬間的に多少の接続音が発生する(図9Aにおける車速V′参照)。
これに対して、本実施の形態に係る動力切替制御装置150によれば、ワンウェイクラッチ44が接続されるときに、エンジン32の出力が抑制されてエンジン回転数N0の上昇率が緩和されるため、速度差ΔN1の変化率Rが小さい状態となり、ワンウェイクラッチ44はスムーズに接続される。したがって、図9A及び図9Dに示すように、エンジン回転数N0のオーバシュート及び車速Vの変化はほとんどなく、接続音の発生を十分に抑制することができる。
また、エンジン走行モードに移行した時刻t1から制御開始タイミングである時刻t3までの間は、基準値Bをそのままスロットル目標開度Thとして設定するため、エンジン回転数N0及び入力回転速度Niは短時間に上昇し、迅速なモード移行が可能であり、いわゆるレスポンス性能の向上が図られる。
さらに、接続制御時間Tsの経過後又はワンウェイクラッチ44の接続完了後には、スロットル目標開度Thは基準値Bと同じ値に復帰するので通常の走行フィーリングが確保される。
一方、図10A〜図10Dに示すように、アクセル操作量Accが急速に変化するような急加速時においては、エンジン回転数N0、入力回転速度Niは急速に上昇し、これにともない速度差ΔN1の変化率Rは大きい値を示すことになる。この場合、接続制御時間算出部188の作用によって接続制御時間Tsはより短く設定されて、急加速に対応した短い時間だけスロットル目標開度Thが低下することとなりレスポンス性能が低下することがない。また、スロットル変化率算出部190の作用によって、変化率Rが大きくなるにしたがって開度低下量Qも大きく設定されるため、エンジン32の出力は十分に抑制され、ワンウェイクラッチ44が接続されるまでには変化率Rが小さい状態となる。したがって、急加速時においてもワンウェイクラッチ44はスムーズに接続されて接続音の発生が抑制されるとともに、車速Vの変化はほとんどない。
すなわち、ワンウェイクラッチ44の接続時に発生する接続音は変化率Rに応じて変化すると考えられることから、走行状況に応じて事前に求められた変化率Rに基づいた処理を行うことにより、接続音を低減するための適度な開度低下量Qを設定することができる。これにより、接続音を十分低減させるとともに、エンジン32の出力を過度に低下させることがなく、迅速な動力切替が可能となる。
さらに、動力切替制御装置150によれば、ワンウェイクラッチ44の入力側及び出力側にそれぞれトルクセンサが不要であることから廉価に構成可能であるとともに、入力側及び出力側のトルクを一致させるための煩雑な制御が不要である。さらにまた、動力切替制御装置150で用いられる遠心クラッチ40及びワンウェイクラッチ44は自律的に接続が行われるクラッチであり、電磁クラッチのように接続を行うためのアクチュエータや接続制御手段が不要である。
本発明に係る動力切替制御装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
動力切替制御装置が搭載されるハイブリッド車両の側面図である。 パワーユニットの断面平面図である。 パワーユニットにおけるCVT及びその周辺の拡大断面図である。 外周部に被検知体が環状配置された従動側固定プーリ半体の側面図である。 本実施の形態に係る動力切替制御装置のブロック構成図である。 ECUの概略機能を示すブロック構成図である。 速度差の変化率に対して設定される開度低下量の関係を示すグラフである。 ワンウェイクラッチが接続される際の動力切替制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 図9Aは、緩加速時における車速及びアクセル操作量を示すタイムチャートであり、図9Bは、緩加速時における出力回転速度及び入力回転数を示すタイムチャートであり、図9Cは、緩加速時における目標スロットル開度値を示すタイムチャートであり、図9Dは、緩加速時におけるエンジン回転数を示すタイムチャートであり、図9Eは、緩加速時におけるモータトルク指令を示すタイムチャートである。 図10Aは、急加速時における車速及びアクセル操作量を示すタイムチャートであり、図10Bは、急加速時における出力回転速度及び入力回転数を示すタイムチャートであり、図10Cは、急加速時における目標スロットル開度値を示すタイムチャートであり、図10Dは、急加速時におけるエンジン回転数を示すタイムチャートである。
符号の説明
10…ハイブリッド車両 24…パワーユニット
32…エンジン 36…スタータモータ
40…遠心クラッチ 44…ワンウェイクラッチ
108a、110a、116a、118a…ロータセンサ
150…動力切替制御装置 156…DBW(制御部)
158…ECU(制御部) 174…モータトルク演算部
178…クラッチ接続判定部 179…目標開度演算部
180…遠心クラッチ速度差算出部
182…ワンウェイクラッチ速度差算出部
184…変化量算出部 186…閾値判断部
188…接続制御時間算出部 190…スロットル変化率算出部
A…閾値 Acc…アクセル操作量
B…基準値 Ni…入力回転速度
No…出力回転速度 R…変化率
Th…スロットル目標開度 Ts…接続制御時間
V…車速 Q…開度低下量
ΔN0、ΔN1…速度差

Claims (5)

  1. 走行駆動力を発生するエンジン及び駆動モータと、
    入力側が前記エンジンに接続され、出力側が前記駆動モータに接続されたワンウェイクラッチと、
    アクセル操作量を検出するアクセルセンサと、
    スロットルモータの作用下にスロットル開度を調整するスロットルバルブと、
    を有するハイブリッド車両における動力切替制御装置であって、
    前記アクセルセンサから前記アクセル操作量を読み込み、該アクセル操作量に基づいて前記スロットル開度の目標開度を求め、前記スロットル開度が前記目標開度と一致するように前記スロットルモータを駆動する制御部と、
    前記ワンウェイクラッチの入力回転速度を検出して前記制御部へ供給する入力回転センサと、
    前記ワンウェイクラッチの出力回転速度を検出して前記制御部へ供給する出力回転センサと、
    を備え、
    前記制御部は、前記入力回転速度と前記出力回転速度との速度差を求め、該速度差が所定値内であるときに、前記目標開度を前記アクセル操作量に基づいて求められる基準値よりも低い値として設定し、その低下量は前記速度差の変化率が大きいほど大きく調整されることを特徴とする動力切替制御装置。
  2. 請求項1記載の動力切替制御装置において、
    前記制御部は、所定の接続制御時間の経過後、前記目標開度を前記基準値に復帰させることを特徴とする動力切替制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の動力切替制御装置において、
    前記制御部は、前記速度差の変化率に基づいて前記ワンウェイクラッチが接続するまでの接続予想時間を求め、該接続予想時間に応じて前記スロットル開度の制御を行うことを特徴とする動力切替制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力切替制御装置において、
    クランク軸の回転を無段階に変速するCVTを備え、
    前記エンジン、前記CVT、前記ワンウェイクラッチ及び前記駆動モータが順に直列接続されていることを特徴とする動力切替制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の動力切替制御装置において、
    前記駆動モータの駆動力のみで走行するEV走行モードから前記エンジンの駆動力のみで走行するエンジン走行モードに切替えるときに、前記基準値を低下させることを特徴とする動力切替制御装置。
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