JP4230962B2 - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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Description

この発明は、処理画像中の低輝度領域抽出処理を用いた画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関するものである。
従来、道路監視や侵入監視に用いられる画像処理においては、例えば背景画像を用いて処理対象画像との差分を行い、輝度変化が大きい画素に注目して対象物の検出を行っている。このように背景画像との輝度変化に注目する手法にあっては、物体表面における輝度のちらつきの影響を受け易く、特に明かり部においては輝度変動が大きく、計測対象物以外の領域を計測対象物の領域として誤検出する可能性が高くなる。また、太陽光の反射によって計測対象物の輪郭が見えなくなり、物体の輪郭を検出することが困難になる場合もある。
従来手法は、影の部分を適切に抽出できるものではないとして、画像処理を行うことが特許文献1に記載されている。
特開平11−313202号公報(0013欄等)
本発明の課題は、画像におけるちらつきや反射など輝度変化の影響を受け難く、例えば道路監視に用いた場合には車両や落下物等の計測対象物体を安定して検出可能な処理により画像処理を行う画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供することである。
本発明に係る画像処理装置は、処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接し、n×nマトリックスに含まれる周囲画素群であって注目画素から複数方向のそれぞれに存在する方向毎のN画素からなる周囲画素群の輝度情報にそれぞれパラメータを乗じる演算を行い、N画素中において所定個の画素についての演算結果に負の符号を付し他の演算結果と加算する演算を複数方向毎に行って方向毎の演算値を求め、該方向毎の演算値比較し、最小変化である方向の演算値を求め、この求めた演算値を前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る輝度補正手段と、前記輝度補正画像とこの輝度補正画像についての背景画像との差分演算を行って背景差分画像を得る背景差分手段と、前記背景差分手段により得られる背景差分画像を2値化して検出対象物の領域を検出する領域検出手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、複数種のパラメータを有しており、選択入力に応じて対応するパラメータを選択して前記輝度補正手段による処理に用いることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記輝度補正手段による処理に先立って、処理画像に対してノイズを除去する平滑化を行う平滑化手段が具備されていることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記輝度補正手段では、変換により得られた輝度補正画像について輝度値の最大値を超える値を最大値または0に変換することを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接し、n×nマトリックスに含まれる周囲画素群であって注目画素から複数方向のそれぞれに存在する方向毎のN画素からなる周囲画素群の輝度情報にそれぞれパラメータを乗じる演算を行い、N画素中において所定個の画素についての演算結果に負の符号を付し他の演算結果と加算する演算を複数方向毎に行って方向毎の演算値を求め、該方向毎の演算値比較し、最小変化である方向の演算値を求め、この求めた演算値を前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る輝度補正ステップと、前記輝度補正画像とこの輝度補正画像についての背景画像との差分演算を行って背景差分画像を得る背景差分ステップと、前記背景差分手段により得られる背景差分画像を2値化して検出対象物の領域を検出する領域検出ステップとを具備することを特徴としている。
本発明に係る画像処理方法は、複数種のパラメータを有しており、選択入力に応じて対応するパラメータを選択して前記輝度補正ステップによる処理に用いることを特徴としている。
本発明に係る画像処理方法では、前記輝度補正ステップによる処理に先立って、処理画像に対してノイズを除去する平滑化を行う平滑化ステップを具備することを特徴としている。
本発明に係る画像処理方法は、前記輝度補正ステップでは、変換により得られた輝度補正画像について輝度値の最大値を超える値を最大値または0に変換することを特徴としている。
本発明に係る画像処理プログラムは、画像処理を行うコンピュータを、処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接し、n×nマトリックスに含まれる周囲画素群であって注目画素から複数方向のそれぞれに存在する方向毎のN画素からなる周囲画素群の輝度情報にそれぞれパラメータを乗じる演算を行い、N画素中において所定個の画素についての演算結果に負の符号を付し他の演算結果と加算する演算を複数方向毎に行って方向毎の演算値を求め、該方向毎の演算値比較し、最小変化である方向の演算値を求め、この求めた演算値を前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る輝度補正手段と、前記輝度補正画像とこの輝度補正画像についての背景画像との差分演算を行って背景差分画像を得る背景差分手段と、前記背景差分手段により得られる背景差分画像を2値化して検出対象物の領域を検出する領域検出手段として機能させることを特徴とする。
本発明に係る画像処理プログラムは、複数種のパラメータを有したプログラムであって、コンピュータに対する選択入力に応じて対応するパラメータを選択して前記輝度補正手段による処理に用いることを特徴とする。
本発明に係る画像処理プログラムは、前記コンピュータを更に、前記輝度補正手段による処理に先立って、処理画像に対してノイズを除去する平滑化を行う平滑化手段として機能させることを特徴とする。
本発明に係る画像処理プログラムは、前記輝度補正手段では、変換により得られた輝度補正画像について輝度値の最大値を超える値を最大値または0に変換することを特徴としている。
本発明によれば、処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接し、n×nマトリックスに含まれる周囲画素群であって注目画素から複数方向のそれぞれに存在する方向毎のN画素からなる周囲画素群の輝度情報にそれぞれパラメータを乗じる演算を行い、N画素中において所定個の画素についての演算結果に負の符号を付し他の演算結果と加算する演算を複数方向毎に行って方向毎の演算値を求め、該方向毎の演算値比較し、最小変化である方向の演算値を求め、この求めた演算値を前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る処理を行うことにより、高輝度な画素の輝度が飽和され、低輝度な画素が強調された輝度補正画像が得られ、計測対象物を適切に検出可能となる。また、パラメータを複数備えているので、適切なパラメータを適用することにより、輝度が緩やかに変化している領域について適切に検出が可能となる。
物体表面における輝度のちらつきの影響を受け難く、また、太陽光の反射によって計測対象物の輪郭が見えなくなるなどの不具合を解消し、計測対象物を適切に検出するという目的を、処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接する周囲画素群の輝度情報にパラメータを適用して得た各周囲画素群毎の演算結果を比較し、周囲画素群の輝度情報にパラメータを適用した値の中において最小の値を、前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る処理にて容易に実現したものである。以下添付図面を参照して、本発明係る画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを説明する。各図において、同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図1には、本発明係る画像処理装置の実施例の構成が示されている。本発明係る画像処理装置は、画像入力部1、平滑手段2、輝度補正手段3、選択入力部4、背景差分手段5、領域検出手段6を具備している。画像入力部1は、カメラにより撮像された監視対象の画像信号、或いは記録されている処理対象画像信号を取り込む(読み込む)ための構成であり、画像信号がディジタル化されていなければ、画素対応の輝度情報へ変換するディジタル化を行う構成を備えるものである。
平滑手段2は、処理画像に対してノイズを除去する平滑化を行うものであり、雑音により劣化されていることが多い入力画像に対し単に輪郭・模様強調を行う処理を行うと、処理結果の画像に偽りの輪郭検出が行われる可能性を除去するものである。係る平滑化は、光学的には焦点をはずして画像をぼかすことにより実現でき、これと同じ効果は処理対象の画素の周囲に窓と称される領域を設け、この窓に入っている画素の平均輝度で上記処理対象画素の輝度を置き換える処理により得られる。
輝度補正手段3は、処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接する周囲画素群の輝度情報にパラメータを適用して得た各周囲画素群毎の演算結果を比較し、周囲画素群の輝度情報にパラメータを適用した値の中において最小の値を、上記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得るものである。
輝度補正手段3は、複数種のパラメータを保持したパラメータ保持部3Aを備えており、選択入力部4からの選択入力に応じて対応するパラメータを選択して輝度補正の処理に用いる。
背景差分手段5は、上記輝度補正手段3により得られた輝度補正画像と、この輝度補正画像についての背景画像との差分演算を行って背景差分画像を得るものである。
領域検出手段6は、背景差分手段5により得られる背景差分画像を2値化して検出対象物の領域を検出するものである。領域検出手段6により検出された結果は、画像認識装置7へ送られる。画像認識装置7には、輝度補正手段3による処理行う前の処理対象画像等も与えられる。
上記画像処理装置は、図2に示されるような構成に係るワークステーション、パーソナルコンピュータ、その他の計算機として構築される。すなわち、図2の計算機は、装置を統括制御するCPU51を有し、このCPU51に上記CPU51が用いるプログラム及びデータ等の情報が記憶される主記憶装置52が接続されている。更に、CPU51には、システムバス53を介してキーボード制御部54、表示制御部55、プリンタ制御部56、インタフェース57、マウス制御部58、磁気ディスク制御部59が接続されている。キーボード制御部54には各種情報をキー入力可能なキーボード入力装置60が接続され、表示制御部55には情報を表示するためのCRT表示装置61が接続され、プリンタ制御部56には情報を印字出力するためのプリンタ装置62が接続され、インタフェース57には回線を介してカメラから画像信号の取り込みを行うための通信処理部63が接続され、マウス制御部58にはポインティングディバイスであるマウス64が接続され、磁気ディスク制御部59には補助記憶装置である磁気ディスク装置65が接続されている。なお、インタフェース57においてはA/D変換等が行われ、CPU51による処理が可能な画像データとされる。また、必要に応じてフレキシブルディスクドライブ、磁気カード或いはICカードリーダ、MO(光磁気ディスク)ドライブ等が設けられる。なお、処理対象画像は、磁気ディスク装置65、フレキシブルディスク、磁気カード或いはICカード、MO等により投入しても良い。
上記構成に係る計算機においては、図3に示されるフローチャートに対応する画像処理プログラムを例えば、主記憶装置52に備えており、このプログラムを実行することにより図1の各手段を実現するので、このフローチャートに基づき画像処理装置の動作を説明する。まず、処理対象に係る画像の入力(取り込み)を行う(S1)。カメラから得られた画像信号の場合には、インタフェース57においてはA/D変換等が行われ、CPU51へ送られる。ディジタル化された画像情報を磁気ディスク装置65等から取り込む場合には、取り込んだ画像情報を処理する。
次に、CPU51は、ノイズを除去する平滑化を行う(S2)。具体的には、図4に例示する3×3のパラメータを各画素に適用して、図5に示されるように窓を移動させて全画素について次の(式1)に例示される演算で平滑化を行う。ここで、(i,j)は、処理対象画像中の画素を示すインデックスであり、iは0〜319、jは0〜239である。また、I(i,j)は処理対象画像であり、Ismooth(i,j)は平滑化後の処理対象画像である。
処理対象画像が例えば図6(a)に示されるような画像であるとき、上記平滑化により、図6(b)に示される平滑化画像が得られる。この平滑化のステップが終了すると、平滑化画像に対して輝度補正を行う(S3)。このステップでは、処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素(n×nのマトリックス中心に位置する画素)に直接または間接に隣接する周囲画素群の輝度情報にパラメータを適用して得た各周囲画素群毎の演算結果を比較し、周囲画素群の輝度情報にパラメータを適用した値の中において最小の値を、上記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る。
具体的には、輝度補正処理に用いるオペレ−タが例えば主記憶装置52に複数種(ここでは、3種)備えられており、操作者による選択入力に応じて3種のいずれか1種が選択される。これら3種のパラメータは処理対象画像の低コントラストから高コントラストに対応するために用意されている。これは、低コントラストの画像の場合、注目画素と近傍の画素の輝度差が小さい場合が多い。係る場合には注目画素と輝度を比較する対象画素との距離を大きくとることで輝度変化を強調でき得ると考えられる。そこで、対象画素との距離に応じて図7〜図9に示される3種のパラメータを備えている。図7は3×3の大きさを持つ高コントラストの画像に採用されるべきパラメータを示し、図8は5×5の大きさを持つ中程度のコントラストの画像に採用されるべきパラメータを示し、図9は7×7の大きさを持つ低コントラストの画像に採用されるべきパラメータを示している。
図7に示す3×3の大きさを持つ高コントラストの画像に採用されるべきパラメータを説明すると、0度から315度までの8方向のパラメータ値からなる。物体の輪郭部や、特徴的な模様部分にはエッジが存在し、エッジ部分とその周囲の画素では大きな輝度差が発生していると推定される。エッジは様々な方向を向いているので、エッジの方向を意識した処理を行うため、上記8方向のパラメータ値を用いている。図8に示すパラメータと図9に示すパラメータについても同様に8方向のパラメータ値を持っている。
そして、輝度補正処理では、平滑化後の画像をI(i,j)とし、k(k:1〜8)方向別の輝度補正後の輝度をIdir-k (i,j)とするとき、図7に示すパラメータを用いることにより、次に示す(式2)により、輝度補正画像Inlt (i,j)を得る。
ただし、Inlt (i,j)において、最大輝度255より大きくなる場合には、輝度を255とする(つまり、演算結果に係る各画素の輝度が0〜255の範囲に収まるように計算する。これをタイプ1とする。)。或いは、Inlt (i,j)において、最大輝度255より大きくなる場合には、輝度を0とする(これをタイプ2とする。)。係る演算処理によって、8方向における隣接した3つの画素の組において、それらの輝度の関係は図10(a)〜図10(c)に示されるように類型化される。図10(a)は、中心の画素(係数「−3」を掛ける画素)の輝度が両端の画素(係数「3」を掛ける画素)の輝度より大きい場合であり、図10(b)や図10(c)は、中心の画素の輝度と両端の画素の輝度との差が小さい場合である。式2により、図10(b)や図10(c)の状態にある画素の組を検出し、注目画素(中央に位置する画素)の輝度に置き換えることで、平滑化画像中における低輝度な画素の数が増加し、低輝度な画素が強調された輝度補正画像が得られる。この輝度補正画像は、処理対象画像を複数の小領域に分割したときに、各画素が小領域の周囲の画素と比べてどの程度強調して見えるべきかを規定する基準画像(輝度に関する基準)ということができる。
別の説明をすると、図11に示すように物体の輪郭或いは模様の境界に係る線分Lが画像中に存在し、線分L上の例示した画素P1〜P4についてその周辺の輝度が上に凸の曲線K1〜K4にて示すように変化しているとする。つまり、曲線K1〜K4は、物体の輪郭或いは模様の境界に係る線分Lに近付くほど輝度が黒に近い輝度となっていることを示す。係る場合に、輝度補正処理によって、線分Lの近傍がより黒に近い輝度へと置き換えられる上記輝度補正処理がなされ、エッジが明瞭化されることになる。上記演算処理による処理前の平滑化画像の例を図12(a)に示し、輝度補正処理後の輝度補正画像(タイプ1)を図12(b)に示し、輝度補正処理後の輝度補正画像(タイプ2)を図12(c)に示す。
図8に示す5×5の大きさを持つ中コントラストの画像に採用されるべきパラメータを説明すると、中心の注目画像に対して間接的に隣接した、0度から315度までの8方向のパラメータ値からなる。そして、輝度補正処理では、平滑化後の画像をI(i,j)とし、k(k:1〜8)方向別の強調後の輝度をIdir-k (i,j)とするとき、図8に示すパラメータを用いることにより、次に示す(式3)により、輝度補正画像Inlt (i,j)を得る。
ただし、Inlt (i,j)において、最大輝度255より大きくなる場合には、輝度を255とする(つまり、演算結果に係る各画素の輝度が0〜255の範囲に収まるように計算する。これをタイプ1とする。)。或いは、Inlt (i,j)において、最大輝度255より大きくなる場合には、輝度を0とする(これをタイプ2とする。)。上記中コントラストの画像に採用されるべきパラメータを用いた演算処理による処理前の平滑化画像の例を図13(a)に示し、輝度補正処理後の輝度補正画像(タイプ1)を図13(b)に示し、輝度補正処理後の輝度補正画像(タイプ2)を図13(c)に示す。
図9に示す7×7の大きさを持つ低コントラストの画像に採用されるべきパラメータを説明すると、中心の注目画像に対して間接的に隣接した、0度から315度までの8方向のパラメータ値からなる。そして、輝度補正処理では、平滑化後の画像をI(i,j)とし、k(k:1〜8)方向別の強調後の輝度をIdir-k (i,j)とするとき、図9に示すパラメータを用いることにより、次に示す(式4)により、輝度補正画像Inlt (i,j)を得る。
ただし、Inlt (i,j)において、最大輝度255より大きくなる場合には、輝度を255とする(つまり、演算結果に係る各画素の輝度が0〜255の範囲に収まるように計算する。これをタイプ1とする。)。或いは、Inlt (i,j)において、最大輝度255より大きくなる場合には、輝度を0とする(これをタイプ2とする。)。上記低コントラストの画像に採用されるべきパラメータを用いた演算処理による処理前の平滑化画像の例を図14(a)に示し、輝度補正処理後の輝度補正画像(タイプ1)を図14(b)に示し、輝度補正処理後の輝度補正画像(タイプ2)を図14(c)に示す。
上記ステップS3において輝度補正画像が得られると、複数枚の入力画像を基にして作成した背景画像に対し、ノイズ除去及び輝度補正を行い背景画像を取得する背景画像取得ステップ(S4)が実行される。この背景画像取得により例えば図15(b)に示すような輝度補正画像の背景画像を得る。
次に、処理対象画像における計測対象物を抽出するため、輝度補正画像と上記ステップS4において求めた輝度補正画像の背景画像との差分演算が行われる(S5)。この差分演算の結果、定常状態とは輝度が異なる領域の抽出がなされる。ただし、低コントラストの画像について差分画像を取得しても、計測対象物の領域における輝度とその他の領域における輝度とに差がなく、定常状態とは輝度が異なる領域の輝度が強調されない場合が多い。係る場合に備えて、輝度が小さい差分画像の輝度を補正し、輝度変化を検出しやすいように以下に示す(式5)を用いることにより、差分画像Diff (i,j)を得る。次の(式5)においては、処理対象画像をI(i,j)とし、輝度補正画像をInlt (i,j)とし、輝度補正処理を行った背景画像をInlt_BG(i,j)とするとき、
ここに、(i,j)は処理対象画像における画素のインデックスを示し、例えば、i=0〜319、j=0〜239であり、Magは差分画像の強調係数であり、Mag=(256)/(差分画像の平均輝度)により得られる値である。上記タイプ1による輝度補正画像と、タイプ1による輝度補正画像についての背景画像とを用いた差分処理を図15(a)〜(c)に示す。この画像を用いた差分処理により図15(c)に示す差分画像が得られる。更に、タイプ2による輝度補正画像と、タイプ2による輝度補正画像についての背景画像とを用いた差分処理を図16(a)〜(c)に示す。この画像を用いた差分処理により図16(c)に示す如くの差分画像が得られる。
ステップS6は、上記ステップS5において得られる差分画像について輝度レンジの補正を行うステップであり、差分画像の強調係数Magを用いて、輝度レンジを上げ(または下げ)る。このステップS6に次いで、輝度レンジ補正を行った差分画像を2値化する際に用いる2値化閾値を設定する(S7)。この2値化閾値の決定は、例えば、本願発明者が既に提案した特願2004−68178号に記載の手法を用いることができる。
ステップS7において2値化閾値の設定を行った後には、多値化差分画像を上記2値化閾値を用いて2値化する(S8)。例えば、i=0〜319、j=0〜239である処理対象画像における画素のインデックスを(i,j)とし、差分画像をDiff (i,j)とし、2値化閾値をthreshold とし、算出の結果である2値化画像をBin(i,j)とするとき、次の(式6)により2値化が行われる。
これにより、図17(a)に示される差分画像から図17(b)に示されるような2値化画像が得られる。そして、2値化画像についてラベリングを行う(S9)。ラベリングを行った領域について、例えば大きさや形状のマッチングを行って計測対象物の領域を求める(S10)。
以上の画像処理における流れについて画像を用いてまとめると、図18に示すように、図18(a)に示す処理対象画像を平滑化して図18(a)に示す平滑化画像を得て、この平滑化画像についてパラメータを用いた輝度補正を行って図18(c)に示す輝度補正画像を得る。入力(処理対象)画像の数フレーム分から図18(d)に示す輝度補正を行った背景画像を得て、図18(c)に示す輝度補正画像との差分演算を行い、図18(e)に示す差分画像を得る。図18(e)に示す差分画像について、2値化閾値threshold を用いて(式6)により2値化を行い、2値化画像を得るのである。
斯して、本実施例に係る画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムにおける輝度補正処理では、陰影が明瞭な画素の組で注目画素の輝度を置き換える処理を行うことによって、処理対象画像中において、隣接画素との比較では輝度差は大きくないが検出したい陰影が存在する画素でも、影の領域を膨張させた輝度補正画像を得ることができ、係る処理を行うことにより適切な画像処理が確保される効果をあげている。
図19に、上記の本発明に係る画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムにおける処理と他の手法との差を明らかにする。処理対象画像が図19(a)のようであるとき、本発明に係る画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムにおける処理を施して得たタイプ1の輝度補正画像を図19(b)に示し、タイプ2の輝度補正画像を図19(c)に示す。
更に、図19(d)は、処理対象画像中における低輝度の画素を抽出することを目的として、入力画像に対して単純に輝度の2値化を行った画像である。ここでは、輝度が50より小さい画素を白画素、その他を黒画素で表現している。図19(e)は、処理対象画像の輝度を3倍して、最大輝度である255以上となった画素の輝度を255に変換する飽和演算を行った画像である。図19(f)は、処理対象画像の輝度を3倍して、最大輝度である255以上となった画素の輝度を0に変換することにより得た画像である。
上記の画像を参照すると、図19(d)にあっては、低輝度の画像を検出できているものの、低輝度と判定する閾値を最適に設定することが困難であり、明かり部やその他の部位へ適用することは困難である。また、図19(f)は、図19(c)と比較すると、本来検出して欲しい領域の一部(道路の縁等の低輝度な画素)が抽出されていないことがわかる。
本発明に係る画像処理装置の実施例を示す構成図。 本発明に係る画像処理装置を実現する計算機(コンピュータ)の構成図。 本発明に係る画像処理方法を示すまたは画像処理プログラムによる動作を示すフローチャート。 本発明に係る画像処理装置において用いる平滑化パラメータの一例を示す図。 図4に示す平滑化パラメータを用いた画素変換動作を説明するための図。 本発明に係る画像処理装置において平滑化した前後の画像を示す図。 本発明に係る画像処理装置において用いる輝度補正パラメータ(3×3)の一例を示す図。 本発明に係る画像処理装置において用いる輝度補正パラメータ(5×5)の一例を示す図。 本発明に係る画像処理装置において用いる輝度補正パラメータ(7×7)の一例を示す図。 本発明に係る画像処理装置において用いる輝度補正処理の効果を説明するための図。 本発明に係る輝度補正パラメータに関し、3つの画素に関し輝度関係を類型化して示した図。 輝度補正パラメータ(3×3)を用いて輝度補正処理を行った前後の画像を示す図。 輝度補正パラメータ(5×5)を用いて輝度補正処理を行った前後の画像を示す図。 輝度補正パラメータ(7×7)を用いて輝度補正処理を行った前後の画像を示す図。 本発明に係る画像処理装置における差分画像取得処理についての画像(タイプ1)を示す図。 本発明に係る画像処理装置における差分画像取得処理についての画像(タイプ1)を示す図。 本発明に係る画像処理装置における2値化処理の画像を示す図。 本発明に係る画像処理装置における処理フローチャートを、画像によって示す図。 本発明による画像処理と、他の手法による画像処理結果の画像を示す図。
符号の説明
1 画像入力部
2 平滑化手段
3 輝度補正手段
3A パラメータ保持部
4 選択入力部
5 背景差分手段
6 領域検出手段
7 画像認識装置

Claims (12)

  1. 各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接し、n×nマトリックスに含まれる周囲画素群であって注目画素から複数方向のそれぞれに存在する方向毎のN画素からなる周囲画素群の輝度情報にそれぞれパラメータを乗じる演算を行い、N画素中において所定個の画素についての演算結果に負の符号を付し他の演算結果と加算する演算を複数方向毎に行って方向毎の演算値を求め、該方向毎の演算値比較し、最小変化である方向の演算値を求め、この求めた演算値を前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る輝度補正手段と、
    前記輝度補正画像とこの輝度補正画像についての背景画像との差分演算を行って背景差分画像を得る背景差分手段と、
    前記背景差分手段により得られる背景差分画像を2値化して検出対象物の領域を検出する領域検出手段と
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 複数種のパラメータを有しており、選択入力に応じて対応するパラメータを選択して前記輝度補正手段による処理に用いることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記輝度補正手段による処理に先立って、処理画像に対してノイズを除去する平滑化を行う平滑化手段が具備されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記輝度補正手段では、変換により得られた輝度補正画像について輝度値の最大値を超える値を最大値または0に変換することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接し、n×nマトリックスに含まれる周囲画素群であって注目画素から複数方向のそれぞれに存在する方向毎のN画素からなる周囲画素群の輝度情報にそれぞれパラメータを乗じる演算を行い、N画素中において所定個の画素についての演算結果に負の符号を付し他の演算結果と加算する演算を複数方向毎に行って方向毎の演算値を求め、該方向毎の演算値比較し、最小変化である方向の演算値を求め、この求めた演算値を前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る輝度補正ステップと、
    前記輝度補正画像とこの輝度補正画像についての背景画像との差分演算を行って背景差分画像を得る背景差分ステップと、
    前記背景差分手段により得られる背景差分画像を2値化して検出対象物の領域を検出する領域検出ステップと
    を具備することを特徴とする画像処理方法。
  6. 複数種のパラメータを有しており、選択入力に応じて対応するパラメータを選択して前記輝度補正手段による処理に用いることを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 前記輝度補正手段による処理に先立って、処理画像に対してノイズを除去する平滑化を行う平滑化ステップが具備されていることを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理方法。
  8. 前記輝度補正ステップでは、変換により得られた輝度補正画像について輝度値の最大値を超える値を最大値または0に変換することを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  9. 画像処理を行うコンピュータを、
    処理対象画像を構成する各画素の輝度情報について、注目画素に直接または間接に隣接し、n×nマトリックスに含まれる周囲画素群であって注目画素から複数方向のそれぞれに存在する方向毎のN画素からなる周囲画素群の輝度情報にそれぞれパラメータを乗じる演算を行い、N画素中において所定個の画素についての演算結果に負の符号を付し他の演算結果と加算する演算を複数方向毎に行って方向毎の演算値を求め、該方向毎の演算値比較し、最小変化である方向の演算値を求め、この求めた演算値を前記注目画素の輝度値と変換することにより処理対象画像の低輝度化を図った輝度補正画像を得る輝度補正手段と、
    前記輝度補正画像とこの輝度補正画像についての背景画像との差分演算を行って背景差分画像を得る背景差分手段と、
    前記背景差分手段により得られる背景差分画像を2値化して検出対象物の領域を検出する領域検出手段と
    として機能させるための画像処理プログラム。
  10. 複数種のパラメータを有したプログラムであって、コンピュータに対する選択入力に応じて対応するパラメータを選択して前記輝度補正手段による処理に用いることを特徴とする請求項9に記載の画像処理プログラム。
  11. 前記コンピュータを更に、
    前記輝度補正手段による処理に先立って、処理画像に対してノイズを除去する平滑化を行う平滑化手段
    として機能させることを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理プログラム。
  12. 前記輝度補正手段では、変換により得られた輝度補正画像について輝度値の最大値を超える値を最大値または0に変換することを特徴とする請求項9に記載の画像処理プログラム。
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