JP4225197B2 - 血液透析装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は血液処理装置に関し、特に血液透析の際に生じ易い過剰な除水や逆の除水不足を防止するように除水条件、除水速度をコントロールすることが可能な血液透析装置に関する。
背景技術
腎機能が損なわれた患者の治療のため、従来から半透膜を介した透析・濾過によって血液を浄化する治療が行われてきた。この装置では、安全で効果的な血液浄化を行うため、患者の体内循環血液量を適正に維持することが重要である。急激あるいは過度の水分除去は患者の循環血液量を過剰に減少させ、それによって血圧低下、ショック等を引き起こす恐れがある。しかし、逆に水分除去が遅いと血液浄化に長時間を要し、十分な除水ができないと高血圧や心不全等を引き起こす恐れがある。そのため、患者の血液状態を監視しながら除水を行う血液透析装置が開発されている。例えば、特公平6−83723号公報には、ヘマトクリットメーターによって体液状態を推定する推定器と、その推定器の出力によって血液ポンプや限外圧を制御する制御装置が記載されている。この装置では、計測した体液状態によってダイレクトに除水が制御されるために便利であるが、その反面、計測値によって除水が直接制御されるため、計測手段の結果が正確でなかった場合、あるいは異常をきたすと大きな問題になる。そのため、このようなフィードフォアード制御では、制御ラインとは別に独立したラインを設け、そのラインに安全機構を装着するのが一般的である。しかし、独立したラインや安全機構を設けると装置が複雑になり、操作が面倒である。また、装置がコストアップになってしまう。そこで、特開平9−149935号に記載されたような簡易な装置も考案された。即ち、患者の血液状態を監視しながら、状態によっては警報を鳴らし、除水ポンプを停止するようにしたものである。しかし、この装置は透析開始前に測定した血液濃度と比較することによって、透析開始時の制御条件で除水制御が行われているかどうかを認識するだけであり、各患者に適応した除水を行うことはできず、また条件通りに除水が行われていない場合、従事者がその都度、除水量や補液量を調整しなくてはならない。そのため、安全ではあるが、面倒で人的負担が大きかった。さらに、上記装置は血液回路の静脈液側ラインに血液状態を測定する手段を設けているため、血液処理器(ダイアライザー)を通った後の血液状態が計測されることになり、患者のダイレクトな血液状態を反映しない恐れがある。
上記問題を解消した血液処理装置を提供するため、すなわち、各患者の血液状態を監視しながら、経時的に各患者に適応した血液処理が可能でありながら、使用する際に従事者の負担が少なく、かつ、血液処理装置をより簡易な構成とすることによって、使い易く、コストの安い装置を提供するために、本発明者は、血液パラメータを計測する血液計測手段と、血液処理を行う実働部と、所定の血液処理条件で血液処理を行うように実働部を制御する制御部とからなる血液透析装置において、前記血液計測手段から得られる患者の血液指標値に対して予め規定された血液指標領域を設定し、該血液指標領域における経時的な前記血液指標値の推移に対応して、制御部が実働部に血液処理条件の変更を指示することを特徴とする血液処理装置(特開平11−22175)を提案している。さらに、本発明者は前記血液処理装置(特開平11−22175)を改善し、各患者の血液状態を監視しながら、経時的に各患者に適応した血液透析の条件設定、特に除水速度を容易に変更、設定できる血液処理装置(特開2001−540)を提案している。前記血液処理装置(特開2001−540)は、血液パラメータを計測する血液計測手段(A)と、血液処理を行う実働部(B)と、所定の血液処理条件で血液処理を行うように実働部を制御する制御部(C)とを少なくとも有して構成される血液透析装置において、制御部(C)が患者のサンプリングから得られる血液指標値を血液計測手段(A)から取り込み、予め設定された血液指標値範囲(以下、設定血液指標値範囲とも言う)内で推移するか否かを監視し、かつ該監視対象の血液指標値が前記設定範囲を逸脱した場合には予め設定された除水速度変化率で実働部(B)の除水速度を変更できる除水速度制御機能を有することを特徴とする血液透析装置である。
上記の血液透析装置は血液透析処理中の各時点において、確実に血液指標値を管理することができたが、各時点において目標とする血液指標値の領域をそれぞれ設定する必要があるため、面倒であった。また、設定する血液指標値は範囲として指定されるため、設定範囲内に血液指標値が存在している限り、設定範囲ギリギリの箇所にあっても血液透析装置の制御機構が作動しない。そのため、実際に計測された血液指標値が目標に対して微妙にズレている場合に、制御が遅れてしまう懸念があった。また、前記装置には各領域において細かな設定がなされており、それに従って制御されるため、各患者に適合した生理的な除水が行われ難かった。逆に生体に緩い除水を行おうとすると当初設定した除水量が達成できないということがあった。
発明の開示
本発明の目的は、
(1)制御機構がシンプルであり、誤操作や暴走の危険性が少ない。
(2)複雑な設定や余計な操作が不要なため、施術者が操作し易く、楽である。
(3)制御が迅速に、しかも精細に行われるため、血液透析中において、血液量を適性に推移させることができる、と言う効果を得ることができる血液透析装置を提供することにある。
本発明は、血液量またはその変化量を指標値(以下、血液指標値ともいう)として計測または算出し、該血液指標値に基づいて透析条件を制御して血液透析処理を行う血液透析装置であって、目標とすべき前記血液指標値の経時的進路を目標制御線として設定し、透析操作前半において前記目標制御線を利用して体内循環血液量を標準血液量(BVst)に近づける除水の制御を行い(以下、透析操作前半の制御ともいう)、前記透析操作前半の除水により体内循環血液量が標準血液量(BVst)になった時点で透析操作後半に移行し、該透析操作後半では前記標準血液量(BVst)を実質的に維持しながら除水操作を行うよう制御する(以下、透析操作後半の制御手段ともいう)ことを特徴とする血液透析装置を提供することにより前記技術課題を解決することができた。
前記血液指標値としては、患者に循環する血液量を示すものであれば任意のものを採用し得るが、例えば、BV値(Blood Volume)値、%BV、ヘマトリクリット値によって導き出されるΔBV、%ΔBV等が挙げられる。これらパラメータの定義、およびその算出式については後に詳述する。
前記目標制御線を利用した血液透析装透析操作前半の除水速度の制御は、各計測時点で計測した血液指標値と、各計測時点の次の計測時点における前記目標制御線より示される目標血液指標値を利用して行われる。
また、前記前記目標制御線を利用した血液透析装透析操作前半の除水速度の制御は、隣接した2つの計測時点の各血液指標値と、前記両計測時点間で実施された除水速度と、透析開始時の血液指標値と、前記両計測時点の次の計測時点における前記目標制御線によって決定される目標血液指標値とを基に算出することもできる。
前記制御は、具体的には下式(n)を利用して行うことができる。
BV{−(%ΔBVn−1′−%ΔBVn′)+(%ΔBVn′−%ΔBVn+1)}+UFR×T=UFRn+1×T・・・・・・・・・・(n)
[BVは透析開始時の血液量(初期血液量ともいう)、%ΔBVn′は透析操作前半の選択された任意の計測ポイントnにおける血液変化量の割合、%ΔBVn−1′は透析操作前半の選択された計測ポイントnの1つ前の計測ポイントにおける血液変化量の割合、%ΔBVn+1は計測ポイントnの次の計測ポイントn+1における前記目標制御線によって決定される血液変化量の割合、Tは計測時間、UFRnは透析操作前半の選択された計測ポイントにおける除水速度、UFRn+1は計測ポイントnから次の計測ポイントn+1の目標となる血液指標値に到達するため、実働部に対し制御をかける際に設定される除水速度、をそれぞれ意味する。]
前記(n)式は以下のようにして算出される。
透析開始時におけるBV値をBV(初期血液量)とすると、透析操作前半の各計測時点には、例えば、第1と第2計測時点におけるBV値、PRRおよびUFRとの間には以下に示すような関係式が成立する。
第1の計測時点
BV{(100%−%ΔBV)−(100%−%ΔBV)}=PRR−UFRBV(−%ΔBV1′+%ΔBV2′)/T=PRR−UFR……(1)
第2の計測時点
BV(−%ΔBV2′+%ΔBV)/T=PRR−UFR……(2)
ここで、BV、%ΔBV1′、%ΔBV2′、T、はそれぞれ、透析開始時のBV値、第1または第2計測時点でのBV変化量の割合、透析経過時間を表す。また、%ΔBVは目標制御線によって決定される。
同様な関係は、以下の関係式に示すように、任意の(n−1)または(n)の各計測時点においても成立する。
第(n−1)計測時点
BV(−%ΔBVn−1′+%ΔBVn′)/T=PRRn−1−UFRn−1
第(n)計測時点
BV(−%ΔBVn′+%ΔBVn+1)/T=PRR−UFR
前記(1)式から(2)式を引くと、以下に示す(3)式が得られる。
BV{(%ΔBV1′−%ΔBV2′)−(%ΔBV2′−%ΔBV)}/T=PRR−PRR+UFR−UFR………(3)
ここでPRRとPRRとの間に差が無かった仮定すると、即ち各計測時点における患者のPRRに実質的な変化が生じない程度に、計測時点間の間隔を短くとった場合には、右辺の第1項および第2項は消去される。そして、下式(4)が成立する。
BV{−(%ΔBV1′−%ΔBV2′)+(%ΔBV2′−%ΔBV)}/T+UFR=UFR・・・・・・・・・・・(4)
この式で、%ΔBVが次の計測時点での目標値であり、制御によって、血液指標値をそれに近づけたい値である。また、UFRは次の計測時点の血液指標値を上記目標値に近づけるために、設定すべき除水速度である。ここで、BV、%ΔBV1′、%ΔBV2′、T、はそれぞれ、透析開始時のBV値、第1または第2計測時点でのBV変化量の割合、透析経過時間として既知であり、UFRも第1から第2計測時点までの除水速度として既知である。そうすると、目標となるBV変化量の割合である%ΔBVを指定すれば、(4)式によって透析条件である除水速度は算出できる。BV目標値は目標制御線によって、計測時点によって決められる。逆に、その除水速度で血液透析処理を行うと、次の計測時点におけるBV値を目標とする値、即ち目標制御線に近づけることができる。
上式を任意の計測時点nについて記載すると、以下のような(n)式で表わされ、上述のように、2つの計測時点におけるBV変化量、2つの計測時点の間における除水速度、透析時間Tの計測値、および前記血液指標値の目標制御線に基づいて決定される前記両計測時点の次の計測時点の設定された血液指標値に基づいて、次の時点で血液指標値を目標に近づけるために設定すべき除水速度が定まる。
BV{−(%ΔBVn−1′−%ΔBVn′)+(%ΔBVn′−%ΔBVn+1)}/T+UFR=UFRn+1・・・・・・・・・・(n)
前式において、BVは透析開始時の血液量、%ΔBVn′は透析操作前半の選択された任意の計測ポイントnにおける血液変化量の割合、%ΔBVn−1′は透析操作前半の選択された任意の計測ポイントnよりひとつ前の計測ポイントにおける血液変化量の割合、%ΔBVn+1はフィードフォワード制御をかけるべき透析操作前半の計測ポイント(計測ポイントnの次の計測ポイント)における設定された血液変化量の割合、Tは計測時間、UFRnは透析操作前半の選択された計測ポイントにおける除水速度、UFRn+1は透析操作前半の選択されたn計測ポイントから次の計測ポイントにおいて、目標となる血液指標値に到達するため、実働部に対し制御をかける際に設定される除水速度、をそれぞれ意味する。但し、前記(4)式や(n)式が成立するためには、これらの式を導出するために仮定した「各計測時点におけるPRRに差が無い」という条件が前提であり、その条件を満たすためには、PRRに差が無い程度に各計測時点の間隔(ΔT)を短くすることが重要となる。さらに、この制御方法では、透析開始時BVの誤差、制御遅れ、その他の要因によって、制御に誤差が生じる可能性があるが、実際の制御においては、各時点(計測時点)毎に除水速度を設定しなおすことで、制御を確実なものとしている。
すなわち、前記透析操作前半の除水動作は、上述のように各計測時点の間隔を短くして、その都度、除水速度を設定するため、生じる誤差は実質的に問題にならない。
前記のような制御手段で除水速度を制御しながら除水を行い、体内循環血液量が標準血液量に近づいた時点で透析操作後半の透析操作に移行させる。透析操作後半の透析操作に移行させた時点で、目標とする除水量の残り除水量を計測または算出し、該除水量が目標除水時間で除水が終了するように除水速度を再計算して、該除水速度で透析操作後半の除水を実施することができる。
本発明の血液透析装置の除水操作は、透析操作の前半および透析操作の後半にそれぞれ別個にあらかじめ最大除水速度を設定しておき、前記透析操作の前半あるいは後半で算出された除水速度が前記最大除水速度を超えた場合には、該最大除水速度で除水を行うように制御することが好ましい。
本発明の血液透析装置における除水操作の制御は、前記目標制御線の下方に血液指標値の経時的変化を所定の範囲に制限するための逸脱制御線(警報線)を前記透析操作の前半および後半で別個に設け、前記血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)を超えた場合には、該血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)以上に回復するための透析条件が実行されるように血液透析処理を行う実働手段を制御して行うことが好ましい。
前記血液指標値を前記逸脱制御線(警報線)以上に回復するための手段として、除水手段を一時的に停止する手段がある。
透析操作前半において、血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)以上に回復するための手段を実施した結果、血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)以上に回復した時点で、透析操作前半の制御に基づいて透析操作を再び開始する。また、透析操作後半において、血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)以上に回復するための手段を実施した結果、血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)以上に回復した時点で、その時点での残り除水量が目標除水時間で終了するように除水速度を再計算し、該除水速度で透析操作後半の透析操作を再び開始する。
さらに、本発明の血液透析装置における除水操作の制御は、特に透析操作後半において、前記逸脱制御線(警報線)の下方に設定し、血液指標値がさらに該緊急補液線を超えて下方に到達した場合、前記のように血液処理を行う実働手段を一時的に停止させるだけでなく、さらに体内に補液を注入するための補液手段を併用して、血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)以上に速やかに回復させるように制御可能なものが好ましい。
また、本発明者らは前記目標制御線を使用した除水速度の制御において、除水速度の変更に対して血液量の変化が遅れて現れることがあること(特に目標制御線が急激に変化する時点で生じること)、また、このような現象を無視して前記フィードフォワード制御を実施した場合には、制御が安定しないという問題が生じることを見出し、この課題を解決するために、前記制御遅れを考慮することで前記制御遅れによって生じる問題を解決することを提案しているが(特願2002−19447)、該提案の手段例えば前記目標制御線を使用した除水速度の制御方法において次の目標の血液指標値(血液変化量)に到達するために必要な透析条件の予測を制御遅れの時間が経過した時点における血液指標値に基づいて算出する手段は、本発明の前記目標制御線を使用した除水速度の制御方法において前記のような制御遅れの問題が生じた場合には採用しても良い。
以下、本発明の血液透析装置で用いる血液指標値、および血液に関するパラメータについて以下具体的に説明する。
1.初期血液量(BV
透析操作前半における制御要素の1つとして、患者固有の初期血液量を利用するのが好ましい。この患者固有の初期血液量は、例えば、以下の2つの方法によって算出することができる。
(1)初期血液量(BV)の第1の算出法
初期血液量(BV)の第1の算出法を図3に基づいて説明する。
透析開始時は、血液量が不安定であるので除水は行わず、体外循環のみ行い、血液量が安定するまで、体外循環を続けると、細胞内の膨圧が十分高く水分が細胞から溢れ、細胞間質へまで溜まっている場合、増加した体外循環血液量(体外スペース)に相当する体液(図3に示す細胞からの流入量)が細胞から血管へ移動すると考えられる。したがって、その時の増加した体外循環血液量(体外スペース)と%ΔBVから、下式(I)に基づいて、各患者の初期血液量(BV)を求めることが可能となる。
初期血液量(BV0)=増加した体外循環血液量(体外スペース)/%ΔBV・・・・・・・・・・・・・・・・・・(I)
(%ΔBVは除水を行わず体外循環のみ行った際の血液変化量の割合)
(2)初期血液量(BV)の第2の算出法
各患者の初期血液量(BV)は、以下のような方法によっても求めることが可能である。この第2の算出法を図4に基づいて説明する。
血液指標値に基づいて透析条件を制御する血液透析装置を使用して、図4に示すように透析開始時に除水を行わず体外循環のみ行い、血液量(BV)値が安定するまで前記体外循環を続け、血液量(BV)値が安定したら、除水を伴う透析を開始し、該透析開始と同時に、一定時間ΔT(PRRが変化しない時間内)、一定除水速度(除水速度A)で除水を行い、そのBV値の変化量であるΔBVを算出し、次に、前記一定時間ΔTと同じ時間だけ、異なる除水速度(除水速度B)で除水を行い、そのBV値の変化量であるΔBVを算出し、前記ΔBVと前記ΔBVおよび除水速度Aと除水速度Bを利用して算出することができる。
前記第2の方法による各患者の初期血液量(BV)の算出は、具体的には、下式(II)に基づいて算出することができる。
BV=(除水速度A−除水速度B)/(−ΔBV%+ΔBV%)×ΔT・・・(II)
前式は以下のようにして算出することができる。その算出方法を図4に基づいて説明する。
ΔBV/ΔT=PRR−UFR
−ΔBV/ΔT+ΔBV/ΔT=除水速度A−除水速度B
ΔBV=BV・%ΔBV
ΔBV=BV・%ΔBV
BV/ΔT(−%ΔBV+%ΔBV)=除水速度A−除水速度B
BV/ΔT=(除水速度A−除水速度B)/(−%ΔBV+%ΔBV
本発明の血液透析装置は、上述のようにして算出した各患者の初期血液量(BV)と医師等によってあらかじめ設定された標準血液量(BVst)から下式に基づいて目標BV%を自動算出し、それにより血液指標値による制御を可能にした構成のものが好ましい。
目標BV%=標準血液量(BVst)/初期血液量(BV)×100
なお、前記標準血液量(BVst)とは、人体の血液量に影響を与える要因、例えば患者の年齢、性別、身長等を考慮して、その患者が健常者であるならば有するであろう血液量(BVst)をあらかじめ医師等が決定した値である。
なお、本発明の前記初期血液量(BV)の算出法は、その算出法から明らかなように、透析操作を前半と後半に分けて除水操作を制御する血液透析装置に限らず、血液量またはその変化量を血液指標値として計測または算出し、該血液指標値に基づいて透析条件を制御して血液透析処理を行う血液透析装置であれば広く採用可能である。
2.血液量、またはその変化量である血液指標値の定義と算出式
(1)BV値
BV値Blood Volume値の略であり、各患者における循環血液量の状態をチェックするための指標値である循環血液量指数を意味する。
(2)ΔBV値
BV変化量を意味し、下式に基づいて算出される。
ΔBV〔BV変化量〕=(透析開始時のHt/計測時のHt)−1
前記Htとは、全血における赤血球の容積率を示すヘマトクリットの略である。
(3)%ΔBV
BV変化量の割合を意味し、下式に示すように、測定時のΔBV値を透析開始時のBVで除し、それを百分率で表したものである。
ΔBV%=ΔBV/BV×100
(4)BV%
測定時のBV値を透析開始時のBVで除し、それを百分率で表したものである。
BV%=測定時のBV値/BV×100
3.その他の血液に関するパラメータの定義と算出式
(1)PRRの定義
PRRはPlasma Refilling Rateの略称で、血漿が体内から血管に再補充される速度と定義され、各時点における患者の除水能を示すものである。
(2)PRRの算出式
PRRは下式によって算出されるものである。
PRRn−UFRn=ΔBVn/Tn
[PRRnは選択された任意の計測ポイントnでのPlasma Refilling Rate、UFRnは選択された任意の計測ポイントnでの除水速度、ΔBVnは選択された任意の計測ポイントnにおける血液変化量、Tnは選択された任意の計測ポイントnまでの経過時間、UFRは除水速度をそれぞれ意味する。]
以下、本発明の血液透析装置で用いる目標制御線、実測値線および予測制御線について説明する。
図2の縦軸は%ΔBV値であって、横軸は透析開始からの経過時間を示す。
1.目標制御線
図1では透析前半および図2においては斜め線Aとして示され、また、透析後半においては水平線Dとして示される。この図1の目標制御線にしたがって、透析操作前半においては血液量を生体に無理なく減少させる透析操作、たとえば除水を行い、透析操作後半においては、目標制御線に従って各患者に適した標準血液量を維持、即ち実質的に血液量が一定に保持できるように透析操作、たとえば除水が実施される。したがって、この目標制御線は血液指標値の経時的進路または経時的目標値の目安となるものである。なお、該目標制御線の設定は透析前に医師等によって設定され、その傾斜角度は目標除水量との関係で決定される。
2.実測値線および予測制御線
図1および2に基づいて説明する。実測値線Bは%ΔBV1′、%ΔBV2′等の血液指標値の実測値で構成される血液変化量の割合である。目標制御線Aの傍の予測制御線は、計測時点(制御時点)のBV、ΔBVあるいは%ΔBV等の計測値に基づく血液指標値と次の計測時点(制御時点)における前記目標制御線Aにより示される目標血液指標値とから次の計測時点(制御時点)における目標血液指標値に到達するための透析条件(例えば、除水速度)を算出し、この算出した透析条件(例えば除水速度)によって、次の計測時点(制御時点)に到達するための血液透析処理を行った結果、目標制御線Aから外れてしまいがちな実測値線Bは、計測時点(制御時点)の度に新たに設定された透析条件によって修正を受け、前記目標制御線Aに沿って推移する予測制御線Cになる。
3.逸脱制御線(警報線)および緊急補液線
図1の透析操作操作前半においては目標制御線の下方に右下がりの斜め線、また、透析操作後半においては水平線として示されるのが、逸脱制御線(警報線)として機能するための逸脱制御線(警報線)Eである。さらに、透析操作後半において、逸脱制御線(警報線)Eの下方に水平線として設定されたものが緊急補液線Fである。
本発明の血液透析装置の制御により透析操作を実施した場合において、透析操作前半および後半で実測した血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)Eを超えるような場合には、非常時制御を採用するのが好ましく、例えば透析操作前半では前記の目標制御線を使用したフィードフォワード制御方法とは異なる非常時制御を採用するのが好ましい。例えば図1のグラフに示されるように、実測値の推移を示す実測値線が警報線Eの下方に逸脱した場合、フィードフォワードによる制御が行われる前に、除水ポンプ等の除水手段の停止、或いは実測値線が緊急補液線Fの下方に逸脱した場合、必要であれば補液ポンプによる患者への補液が優先的に行われる。
前記のように、本実施態様の血液透析装置は、血液指標値を目標に近づける機能だけでなく、(血液指標値が)危険な領域に逸脱した場合に、非常時制御を優先的に作動させることによって、患者の安全性も確保することができる。また、設定された除水速度は図1のグラフ中の下半分に示されている。
本実施態様の血液透析装置は、透析操作後半においても、前記のように前記逸脱制御線(警報線)Eあるいは緊急補液ラインFを利用して除水ポンプ等の除水手段の停止、或いは必要であれば補液ポンプによる患者への補液が優先的に行われる。したがって、本実施態様の血液透析装置は、透析操作前半における血液透析の血液指標値を簡単に目標に近づける、あるいは標準血液量に近づける機能だけでなく、透析操作前半および/または透析操作後半において、(血液指標値が)危険な領域に逸脱した場合に、非常時制御を優先的に作動させることによって患者の安全性も確保することができる。
透析操作後半は、透析操作前半で予定していた除水量を除水した時点で、透析操作後半の除水制御に移行する。この移行の時点で残り除水量が目標除水時間で終了するように、除水速度を計算して、該除水速度で除水を行うが、この除水速度が透析操作後半に設定した最大除水速度ラインを上回った場合には、透析操作前半の場合と同様に最大除水速度で血液透析が実施される。
産業上の利用可能性
本発明の血液透析装置によって、以下(1)〜(3)に示すような優れた効果を得ることができた。
(1)制御機構がシンプルであり、誤操作や暴走の危険性が少ない。
(2)複雑な設定や余計な操作が不要なため、施術者が操作し易く、楽である。
(3)制御が迅速に、しかも精細に行われるため、血液透析中において、血液量を適性に推移させることができる。
発明を実施するための最良の形態
1.実施の形態1
初期血液量(BV)の第1の算出法を図3に基づいて説明する。
透析開始時はBV値が不安定であるので、透析開始時は除水を行わず(除水速度は0)、体外循環だけ行った。血液量値は次第に上昇し、一定時間後に血液量は一定上限値で安定した。この時点で透析装置をリセットし、除水を伴う透析操作を開始した。上記BVの上限値と増加した体外血液量であるn%BV値から各患者の初期血液量(BV)を前式(I)により求め、また、この各患者の初期血液量(BV)と前記したようなあらかじめ医師等によって設定されている標準血液量(BVst)から、目標BV%を自動計算した。
2.実施の形態2
初期血液量(BV)の第2の算出法を図4に基づいて説明する。
実施の形態1と同様に、透析開始時は血液量が不安定であるので、透析開始時は除水を行わず(除水速度は0)体外循環だけ行った。血液量は次第に上昇し、一定時間後に血液量は一定上限値で安定した。この時点で、一定時間(PRRが変化しない時間内)、一定除水速度(除水速度A)で除水を行い、そのBV値の変化量の割合である%ΔBVを算出し、次に、前記一定時間と同じ時間だけ、異なる除水速度(除水速度B)で除水を行い、そのBV値の変化量の割合である%ΔBVを算出し、前記%ΔBVと前記%ΔBVおよび除水速度Aと除水速度Bを利用して、前式(II)に基づいて患者固有の初期血液量(BV)を簡単に求めることができた。前記の実施の態様1と同様にして、目標BV%を自動計算した。
実施の形態3
透析操作の制御態様
本発明の血液透析装置における透析操作の制御態様を図1に基づいて説明する。図1の下半分に設定された除水速度が示されている。
図1に示すように透析操作前半および後半で最大除水速度線GおよびHを設け、除水操作をさらに、図1の下半分には、透析操作前半および後半に設定された除水速度(または履歴)が示されている。
透析操作前半
(1)透析スタート時
透析スタート時は、BV値が不安定であるので、透析開始時は除水を行わずに(除水速度は0)体外循環だけを行い、BV値が安定する時間間隔(期間a)が経過するまで待つ。
(2)測定開始時
BV値が安定した後、血液透析装置をリセットし、計測を再開始した。その際図1における除水開始時の除水期間bにおいて、前記実施の形態2によって患者の初期血液量(BV)を求めた。また、この患者の初期血液量(BV)は前記(1)の透析スタート時においてBV値が安定した後、前記体外循環における血液指標値の変動値と増加した体外循環血液量から前記実施の形態1によって求めることもできる。
前記実施の形態2で初期血液量を求める際に採用した除水速度とその際に生じた各%ΔBVに基づいて前記目標制御線に基づくフィードフォワード制御による除水手段の制御を開始した。前記制御方法で決定した透析操作前半の除水速度c〜iの内、透析操作前半において除水速度dおよびhは、最大除水速度線Gを超えているので、最大除水速度を採用する。なお、このように、除水速度が最大除水速度線を超えた場合、該除水速度としては、最大除水速度を採用するのが最も好ましいが、最大除水速度以下の除水速度であってもよい。また、除水速度fの透析時における血液量または血液変化量の実測値が警報線より低くなったので、除水速度f=0とする(すなわち、除水を行わない)。
(3)除水の再スタート
透析操作前半において、血液量または血液変化量が警報値より低くなった場合、除水の停止を行うが(除水速度f=0)、除水の停止の結果、血液量または血液変化量が制御線以上となった時点で除水の再スタートを行う。再スタート時の制御の初期除水速度は、前記の方法により予測した除水速度で除水を行う。透析操作前半で予定していた除水量を除水し標準血液量に近づいた時点、または血液量比率(%BV)が目的血液量比率(目的%BV)となった時点で透析操作後半の除水制御に移行する。
(4)透析操作後半
残り除水量が目標除水時間で終了するように、除水速度を計算して、該除水速度で除水を行う。この除水速度で除水を行った結果、血液量または血液変化量が前記警報値より下になった場合、除水を停止する。血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)の下方に設定された緊急補液線を超えて下方に到達した場合、前記のように血液処理を行う実働手段を一時的に停止させるだけでなく、さらに体内に補液を注入するための補液手段を併用して、血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)以上に速やかに回復させた。例えば除水速度jで除水を行ったところ、血液量または血液変化量が前記警報値より下になった。そこで、次の制御時における除水は停止し、その除水速度kを0とした。
また、前記除水の停止の結果、実際の血液変化量ΔBV値が前記警報値以上に回復したので、その時点の制御時の残り除水量が目標除水時間で終了するように除水速度を計算し(決定除水量)、該決定除水速度1で除水を行う。該決定除水速度1で除水を行ったところ、再び実際のΔBV値が前記警報値より低下した。そこで、次の制御時における除水は停止し、その除水速度mを0とした。さらに、前記除水の停止の結果、実際のΔBV値が制御線以上に回復したので、その時点の制御時の残り除水量が目標除水時間で終了するように除水速度を計算し(決定除水量)、該決定除水速度nで除水を行う。ただし、前記決定除水速度の除水速度nは、最大除水速度線Hを超えているので、実際の除水速度としては、最大除水速度を採用した。目標除水時間が完了しても目標除水量が達成されなかったので、最後に最大除水速度で目標除水量まで除水を行い、透析を完了した。
【図面の簡単な説明】
図1は血液処理装置の除水操作全体の制御方法を説明した図であり、図2は血液処理装置の除水操作の前半における制御を示した図である。図1において、aは除水を行わず体外循環のみを行う期間、bは除水開始時の除水期間、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、oおよびpは相当する期間内に行われる前記目標制御線、警報線Eおよび最大除水線GあるいはHを使用して決定した除水速度を表す。図2において%ΔBV1′、%ΔBV2′、%ΔBV3′、%ΔBV4′および%ΔBV5′は計測ポイント1、2、3,4および5における測定された血液変化量の割合、%ΔBV、%ΔBV、%ΔBV、%ΔBVおよび%ΔBVは計測ポイント1、2、3,4および5において目標制御線によって決定される血液変化量の割合であり、また、ΔTは各計測ポイント間の計測時間間隔である。また、Aは制御線(前半)、Bは実測値線、Cは予測制御線、Dは制御線(後半)、Eは逸脱制御線(警報線)、Fは緊急補液線、Gは最大除水速度線、Hは最大除水速度線をそれぞれ示す。図3は初期血液量(BV)の算出法の第1の方法を説明した図であり、図4は初期血液量(BV)の算出法の第2の方法を説明した図である。

Claims (7)

  1. 血液量またはその変化量を血液指標値として計測または算出し、該血液指標値に基づいて除水速度を制御して血液透析処理を行う血液透析装置であって、前記除水速度の制御が、透析操作前半の除水操作を前記血液指標値で構成され、かつ継時的に右下がり斜線状の進路である目標制御線に従ってフィードフォワード制御で行い、前記透析操作前半の除水により体内循環血液量が標準血液量(BVst)、目的%BVあるいは%ΔBVになった時点で透析操作後半に移行し、該透析操作後半では前記血液指標値の一定値で構成される水平線状の目標制御線に従って前記標準血液量(BVst)を実質的に維持しながら除水操作を行うよう制御するものであることを特徴とする血液透析装置。
  2. 透析前半の目標制御線を利用した除水速度のフィードフォワード制御が、前記目標制御線の隣接した2つの計測ポイントにおける血液指標値と、前記両計測ポイント間で実施された除水速度と、透析開始時の血液と、前記両計測ポイントの次の計測ポイントにおける前記目標制御線によって決定される目標血液指標値とを利用して、次の計測ポイントの目標血液指標値に到達すように除水速度を制御するものであることを特徴とする請求項1記載の血液透析装置。
  3. 前記透析前半の目標制御線を利用したフィードフォワード制御が、下式(n)を利用して行われることを特徴とする請求項2記載の血液透析装置。
    BV0{−(%ΔBVn-1'−%ΔBVn')+(%ΔBVn'−%ΔBVn+1)}/T+UFRn=UFRn+1・・・(n)
    (BV0は透析開始時の血液量、%△BVn'は透析操作前半の選択された任意の計測ポイントnにおける血液変化量の割合、%△BVn-1'は透析操作前半の選択された計測ポイントnの1つ前の計測ポイントにおける血液変化量の割合、%△BVn+1は計測ポイントnの次の計測ポイントn+1における前記目標制御線によって決定される血液変化量の割合、Tは計測時間、UFRnは透析操作前半の選択された計測ポイントにおける除水速度、UFRn+1は計測ポイントnから次の計測ポイントn+1の目標となる血液指標値に到達するため実働部に対し制御をかける際に設定される除水速度をそれぞれ意味する。また、前記各計測ポイントの間隔、各ポイントにおける患者のPRRに実質的な差が無い程度に短く設定されたものである)
  4. 前記除水速度の制御が、透析操作後半に移行した時点で、残り除水量が目標除水時間で終了するように、除水速度を再計算して、該除水速度で除水を行うように制御するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の血液透析装置。
  5. 前記除水速度の制御が、透析操作の前半および透析操作の後半にそれぞれ別個にあらかじめ一定値の最大除水速度を設定しておき、除水速度が前記最大除水速度を超えた場合には、前記最大除水速度で除水を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の血液透析装置。
  6. 前記除水速度の制御が、透析操作の前半においては各計測ポイントの血液指標が前記目標制御線の血液指標値より小さい血液指標値で構成される継時的に右下がり斜線状の進路である逸脱制御線(警報線)、また透析操作の後半においては各計測ポイントの血液指標が前記水平線条の目標制御線の血液指標値より小さい一定値の血液指標値で構成される水平線条の逸脱制御線(警報線)に従って除水速度を制御し、各計測ポイントにおいて計測された血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)で特定される血液指標値を下方に超えた場合には、該血液指標値が前記逸脱制御線(警報線)で特定される血液指標値より上方に超えるように制御するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の記載の血液透析装置。
  7. 前記除水速度の制御が、透析操作後半の前記逸脱制御線(警報線)の下方に前記逸脱制御線(警報線)で特定される血液指標値より小さい血液指標値で構成される継時的に右下がりに斜線状の緊急補液線を設定し、前記血液指標値が前記緊急補液線を越えて下方に到達した場合、除水操作を一時的に停止させ、かつ体内に補液を注入するための補液手段を併用して、前記血液指標値を前記逸脱制御線(警報線)以上に回復させるよう除水操作を制御するものであることを特徴とする請求項6に記載の血液透析装置。
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