JP4119625B2 - 現金支払システム,現金支払方法,現金支払機および現金入金支払システム - Google Patents

現金支払システム,現金支払方法,現金支払機および現金入金支払システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行等の金融機関によって展開される、現金支払システムおよび現金入金支払システムや、これらの現金支払システムおよび現金入金支払システムに適用される現金支払方法のほか、例えばコンビニエンスストア等の店舗内に設置され顧客による現金の入金や引き出しが可能なATM(Automated Teller Machine;現金自動預け払い機)として用いて好適な現金支払機に関する。
【0002】
【従来の技術】
顧客が自由にその預金(現金)を引き出したり入金したりすることが可能な現金自動支払機やATM(Automated Teller Machine;現金自動預け払い機)は、従来、銀行等の金融機関の本店や支店を中心に設置・展開されていたが、近年においては、コンビニエンスストア等を中心に、小売店の店舗内やショッピングセンタ等の特定の場所にも設置されるようになってきている。これにより、現金自動支払機の利用態様は、利用客が、わざわざ金融機関へ出向いて預金を引き出した後に消費地(店舗等)へ行って物品やサービスを購入するという従来の形態から、近年では、利用客が消費地へ行く途中で預金を引き出すという形態に変わってきている。このような現金自動支払機の増加によって、利用客は、金融機関に出向くための時間や交通費等の浪費から解放された。
【0003】
ところで、小売店側にとっては、「現金の手持ちがないから今は買えない」という顧客の状態は販売機会の損失を意味する。又、「消費者が現金を引き出してから小売店に来る」までの過程が無駄であるともいえる。
上述のような販売機会の損失を無くし、利用客が十分な現金を手元に所持していない場合でも買物できるようにするために、小売店側において、クレジットカードやデビットカードを用いたシステムを導入することも考えられるが、このようなシステムの利用にあたっては、小売店側が手数料を負担しなければならない。
【0004】
そこで、小売店の店舗内等に、図17を参照しながら後述する現金自動支払システムに属する現金自動支払機を設置し、利用客がその現金自動支払機を用いて自身の口座から預金を引き出せるようにすることにより、小売側は、手数料を負担する必要が無くなるだけでなく、顧客への販売機会を損失することもなくなる。
【0005】
図17は一般的な現金自動支払システムのハードウェア構成を模式的に示す図である。この図17に示すように、現金自動支払システム200は、専用回線202を介してホストコンピュータ201と現金自動支払機203とを互いに通信可能に接続することにより構成されている。
ホストコンピュータ201は、例えば金融機関によって管理され、利用客の口座を管理するものであり、現金自動支払機203は、例えば銀行の本店や支店の他、小売店の店舗内等に設置され、利用客の支払要求に応じて現金を支払うものである。
【0006】
顧客が、現金自動支払機203において、金額を指定して現金の支払要求を行なうと、その情報が専用回線202を介してホストコンピュータ201に送信される。そして、このホストコンピュータ201において、顧客の口座からその支払要求金額が出金処理されるとともに、現金自動支払装置203からその支払要求金額の現金が支払われるようになっている。
【0007】
また、ATMにおいては、上述した現金自動支払機203が有する現金の支払機能に加えて、顧客が金融機関口座等に現金を預け入れる(入金する)こともできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した現金自動支払システム200において、従来、現金自動支払機203(もしくはATM)の中に入っている現金の所有権は、金融機関や運用会社が有しているので、現金自動支払機203やATMが店舗内に設置されていても、小売店の従業員や管理者等は、その現金自動支払機203やATMに現金を補充・装填することができず、又、現金自動支払機203やATM内において、例えば紙幣の搬送不良等の不具合が生じた場合においても、不具合の原因となった紙幣を取り扱うことができない。
【0009】
従って、小売店側は金融機関や運用会社に紙幣装填や警備を含めて運用を委託する必要があり、そのために多額の費用がかかるという課題がある。又、現金自動支払機203やATM内で紙幣の搬送不良などの不具合が発生した場合、上述した如く小売店の従業員や管理者がその不具合に対処することはできず、運用を委託された係員(例えば、警備会社の係員等)が到着するまで待たねばならないので、復旧までに時間がかかり、利用客や小売店が多大な迷惑を受けるという課題もある。
【0010】
また、小売店においては、一日の商取引によって生じた売上金は、店舗内に設置されたPOS(Point Of Sales;販売時点情報管理)のレジ端末内等に貯まっていくのであるが、このような売上金を狙った犯罪が発生するおそれがあり、釣り銭以外の現金が店舗内に貯まっていることは望ましくない。そこで、店舗内に、図18を参照しながら後述する入金システムに属する入金機を設置し、その入金機に売上金を入金することにより、入金した売上金を警送会社を経由して銀行口座へ入金したものと同様にする手法が知られている。
【0011】
図18は入金機を用いた一般的な入金システムの機能構成を示すブロック図である。この図18に示すように、入金システム400は、ホストシステム401,入金処理システム402および入金端末(入金機)403をそなえて構成されている。
入金端末403は、例えば小売店の店舗内等に設置され、その内部に店舗管理者が売上金を入金することができるようになっており、入金処理システム402に通信可能に接続されている。そして、この入金端末403の金銭投入口に店舗管理者が売上金を投入すると、その金額等の情報(入金情報)が、入金処理システム402に送信されるようになっている。
【0012】
入金処理システム402は、例えば警備会社,運用会社等の集金業務会社によって管理され、入金端末403から送信された入金情報に基づいて、ホストシステム401に振り込み依頼を行なうようになっている。
ホストシステム401は、例えば金融機関によって管理され、入金端末403の設置場所の管理者(店舗管理者等)の金融機関口座を管理するものであって、入金処理システム402に通信可能に接続されている。このホストシステム401は、入金処理システム402からの振り込み依頼に基づいて、その入金端末403に入力された現金と同額の金額の入金処理を店舗管理者の金融機関口座に対して行なうようになっている。そして、店舗内に設置された入金端末403内の現金の所有権は、集金業務会社が有することになる。
【0013】
しかしながら、このような入金システムにおいても、上述した現金自動支払機やATMと同様に、入金端末403の中に入っている現金は、集金業務会社の所有物であるので、小売店側は入金端末403の中の現金を取り扱うことができない。
従って、その運用のために多大な金銭的負担が生じ、又、入金端末403内において紙幣の搬送不良等の不具合が発生した場合でも、これらの不具合を小売店側で解決することができず、集金業務会社による処理を待たなければならず、不具合発生時の復旧作業に時間がかかるという課題がある。
【0014】
一方、上述した現金自動支払システム200や入金システム400においては、使用することができない資産(現金)が、各店舗内に設置された現金自動支払機203や入金端末403内に滞留していることになるので、金融機関や集金業務会社にとっては、資産を効果的に運用することができないという課題もある。
本発明は、これらのような課題に鑑み創案されたもので、装置内における紙幣の搬送不良等の不具合が発生した場合においても、かかる不具合の解決を金融機関や運用会社等に委託することなく、小売店側が解消することができ、又、店舗内に現金をそのまま置いておくことなく、防犯上安全な現金支払システム,現金支払方法,現金支払機および現金入金支払システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の現金支払システム(請求項1)は、顧客の要求に応じてこの顧客に現金を支払う現金支払機と、金融機関における口座を管理する口座管理部とをそなえ、現金支払機に、現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金が、顧客に対する支払用現金として装填され、顧客により現金の支払要求が行なわれると、口座管理部が顧客の口座の残高確認を行ない、現金支払機において、支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、紙幣放出口の蓋を開放して支払金額の現金を放出する直前に、口座管理部が、現金支払機による顧客への支払金額と同額の入金処理を、管理者の口座に対して行なうことにより、現金支払機内における顧客への支払金額と同額の支払用現金の所有権の移転を行ない、顧客への現金支払時に現金支払機内で不具合が発生した場合に、口座管理部が該入金処理を取り消すことにより、移転した支払用現金の所有権を現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴としている。
【0016】
また、本発明の現金支払方法(請求項5)は、現金支払機に、この現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金を、顧客に対する支払用現金として装填し、顧客により現金の支払要求が行なわれると、顧客の口座の残高確認を行ない、現金支払機において、支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、紙幣放出口の蓋を開放して支払金額の現金を放出する直前に、現金支払機による顧客への支払金額と同額の入金処理を、管理者の口座に対して行なうことにより、現金支払機内における顧客への支払金額と同額の支払用現金の所有権の移転を行なってから、現金支払機により、支払金額分の支払用現金を顧客に支払い、顧客への現金支払時に現金支払機内で不具合が発生した場合には、入金処理を取り消すことにより、移転した支払用現金の所有権を現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴としている。
【0017】
さらに、本発明の現金支払機(請求項6)は、顧客の要求に応じてこの顧客に現金を支払う現金支払機であって、この現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金を、顧客に対する支払用現金として装填されるとともに、顧客により現金の支払要求が行なわれると、顧客の口座の残高確認を行ない、現金支払機において、支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、紙幣放出口の蓋を開放して支払金額の現金を放出する直前に、現金支払機による顧客への支払金額と同額の入金処理を、管理者の口座に対して行なわせることにより、現金支払機内における顧客への支払金額と同額の支払用現金の所有権の移転を行ない、管理者の口座に対する、顧客への支払金額と同額の入金処理の完了に応じて、支払金額分の支払用現金を顧客に支払い、顧客への現金支払時に現金支払機内で不具合が発生した場合に、入金処理を取り消させることにより、移転した支払用現金の所有権を現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴としている。
【0018】
上述の構成により、顧客への支払金額と同額の入金処理が完了するまでは、支払金額と同額の現金の所有権は、現金支払機の設置場所の管理者にあり、上記入金処理を完了した時点で、その所有権が、現金支払機の設置場所の管理者から金融機関へ移転されたのと同様になる。
なお、口座管理部が、出金元口座から、支払金額と同額を出金してもよく、これにより、出金元口座からこの支払金額が支払われたことと同様になる(請求項2)。
【0019】
また、現金支払機から該支払金額の現金を放出する直前に、口座管理部が入金処理を行なうことにより、現金支払機から支払金額の現金が放出される直前まで、支払金額と同額の現金の所有権は、現金支払機の設置場所の管理者にある(請求項)。
なお、該現金支払機が、該不具合の発生時に当該不具合の内容を該顧客に通知する通知部を有してもよく(請求項3)、該現金支払機が、該支払用現金の鑑別を行なう鑑別部を有してもよい(請求項4)。
【0022】
そして、本発明の現金入金支払システム(請求項7)は、顧客の要求に応じてこの顧客に現金を支払い、又、顧客が現金を入金する現金入金支払機と、金融機関における口座を管理する口座管理部とをそなえ、現金入金支払機に、現金入金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金が、顧客に対する支払用現金として装填され、顧客により現金の支払要求が行なわれると、口座管理部が顧客の口座の残高確認を行ない、現金入金支払機において、支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、紙幣放出口の蓋を開放して支払金額の現金を放出する直前に、口座管理部が、現金入金支払機による顧客への支払金額と同額の入金処理を、管理者の口座に対して行なうことにより、現金入金支払機内における顧客への支払金額と同額の支払用現金の所有権の移転を行ない、口座管理部が、現金入金支払機における顧客による入金時に、入金金額と同額の出金処理を、現金入金支払機の設置場所の管理者の口座に対して行なうとともに、顧客への現金支払時に現金入金支払機内で不具合が発生した場合に、その入金処理を取り消すことにより、移転した支払用現金の所有権を現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴としている。
【0023】
上述の構成により、現金支払時には、顧客への支払金額と同額の入金処理が完了するまでは、支払金額と同額の現金の所有権は、現金入金支払機の設置場所の管理者にあり、上記入金処理を完了した時点で、その所有権が、現金入金支払機の設置場所の管理者から金融機関へ移転されたのと同様になる。一方、現金入金時には、顧客による入金金額と同額の出金処理を現金入金支払機の設置場所の管理者の口座に対して行なった時点で、現金入金支払機に入金された現金の所有権は、現金入金支払機の設置場所の管理者にある。
なお、該口座管理部が、該入金金額と同額の入金処理を入金先口座に対して行なってもよく(請求項8)、前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、該口座管理部が該入金処理および該出金処理を取り消してもよく(請求項9)、又、前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、その原因に関する情報を該顧客に通知する通知部を有してもよい(請求項10)。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態としての現金預金支払システム(現金支払システム)の機能構成を示すブロック図、図2は本第1実施形態の現金預金支払システムにおける現金支払機の外観を模式的に示す斜視図である。
【0025】
図1に示すように、第1実施形態の現金預金支払システム1aは、預金管理部(口座管理部,金融機関センタ)10,中継センタ(支払取引センタ)20,現金支払機30およびネットワーク40a,40bをそなえて構成されている。この現金預金支払システム1aにおいて、預金管理部10と現金支払機30とは、中継センタ20およびネットワーク40a,40bを介して互いに通信可能に接続されている。
【0026】
現金支払機30は、例えば小売店の店舗内等に設置され、利用客(顧客)の要求に応じて、出金先口座(本実施形態では利用客の口座)から出金した現金をこの利用客に支払うものである。なお、本実施形態においては、利用客に支払う支払用現金として紙幣を取り扱う場合について説明する。
先ず、図2を参照して、現金支払機30のハードウェア構成を説明する。現金支払機30は、表示/入力部31,カード挿入口32,レシート放出口33および紙幣放出口34をそなえて構成されている。
【0027】
表示/入力部31は、例えばタッチパネルによって構成されていて、利用客に対する種々の情報とともに、キーボード,ボタン等が表示されるようになっており、利用客が、この表示/入力部31に表示される情報に基づいて種々の入力操作を行なうことができるようになっている。例えば、利用客は、この表示/入力部31から支払いを請求する金額や、自身の口座に設定されたパスワード等を入力するようになっている。
【0028】
なお、本実施形態においては、表示/入力部31をタッチパネルによって構成することにより、表示と入力との両方を行なうようになっているが、これに限定されるものではなく、表示を行なう表示部(例えばディスプレイ)と入力操作を行なうための入力部(例えばキーボード)とを別々にそなえて構成してもよい。カード挿入口32は、キャッシュカードやクレジットカード等の利用客の金融機関の口座を識別するための媒体(例えば、磁気カードやICカード;以下、単にカードという)を挿入されるもので、カード挿入口32から挿入されたカードに登録された内容は、後述するカードリード部303(図1参照)によって読み取られるようになっている。又、このカード挿入口32は、支払処理の終了後にカードを外部に排出する排出機能もそなえている。
【0029】
紙幣放出口34は、後述する紙幣搬送部306(図1参照)によって搬送されてきた支払金額の紙幣(現金)を外部に放出するものであって、例えば図示しない蓋をそなえており、この蓋を開放することによって紙幣が放出され、利用者が紙幣を受け取ることができるようになっている。レシート放出口33は取引内容を印刷したレシートを外部に放出するものである。
【0030】
紙幣収納部307には、例えば、図示しないカセット(ユニット)に紙幣をつめて、このカセットを紙幣収納部307にセットすることにより、現金支払機30の設置場所の管理者(以下、管理者という)に所有権のある紙幣(現金)が、利用客に対する支払用現金として装填されるようになっている。
なお、現金支払機30への紙幣の装填方法は、これに限定されるものではなく、例えば、現金装填口(図2では図示省略;例えば、図1の紙幣入出金口35参照)から1枚ずつもしくは所定枚数まとめて挿入し、この挿入された紙幣を紙幣搬送部306によって紙幣収納部307まで搬送して装填してもよい。
【0031】
次に、現金支払機30の機能構成について説明する。現金支払機30は、図1に示すように、主制御部301,通信制御部302,カードリード部303,紙幣計数出金部304および顧客操作部308をそなえて構成されている。
主制御部301は、中継センタ20からの指示により、通信制御部302,カードリード部303,紙幣計数出金部304および顧客操作部308を制御するものであり、例えば、コンピュータシステムにおけるCPU(Central Processing Unit)によって実現される。
【0032】
通信制御部302は、中継センタ20と通信し、種々の情報を送受信するためのものであり、例えば、LAN(Local Area Network)カードによって実現される。カードリード部303は、カード挿入口32から挿入された利用客のキャッシュカードに登録された内容を読み取るためのものである。
紙幣計数出金部304は、紙幣を収納し払い出しを行なうものであって、ユニット制御部305,紙幣搬送部306および紙幣収納部307をそなえて構成されている。紙幣収納部307は、管理者によって装填された支払用現金を収納するものである。紙幣搬送部306は、現金支払機30内において紙幣を搬送するもので、支払処理時には紙幣を紙幣収納部307から紙幣放出口34まで搬送するようになっている。ユニット制御部305は紙幣搬送部306および紙幣収納部307の制御を行なうものである。
【0033】
顧客操作部308は、図2に示す表示/入力部31に対応し、利用客が入力・操作を行なうためのものであって、画面表示部309およびキー入力部310をそなえて構成されている。画面表示部309は利用客に対する種々の情報を表示することにより、利用客に対して取引案内を行なうものであり、キー入力部310は、利用客が画面表示部309に表示される画面に従って選択入力を行うためのものである。
【0034】
また、現金支払機30においては、利用客に対する支払い時に、何らかの不具合が生じた場合には、その不具合の内容を、表示/入力部31に表示したり、図示しないスピーカからアナウンスしたり、レシート放出口33から印刷したレシートを出力したりすることによって、利用客に通知するようになっており、これらの表示/入力部31やスピーカ,レシート放出口33が、不具合の内容を利用客に通知する通知部として機能するようになっている。
【0035】
本システムにおいては、利用客に対する支払い時に取引不可となる場合として、利用客の口座における残高不足等、利用客の責によって生じる不具合と、管理者の口座に対する入金処理において生じた、利用客以外の責によって生じる不具合とがある。これらの不具合が生じた場合に、利用客が混乱しないように、支払い不可時においてはその理由を表示/入力部31に表示する。
【0036】
一方、預金管理部10は、金融機関によって管理されるものであって、金融機関における口座(すなわち、利用客や管理者の預金)を管理し、これらの口座に対して入金処理や出金処理を行なうものである。
また、預金管理部10は、現金支払機30により支払用現金を利用客に支払う前に、現金支払機30による利用客への支払金額と同額の入金処理を、管理者の口座(以下、店舗口座)に対して行なうようになっている。
【0037】
なお、この店舗口座は、管理者の名義であってもよく、店舗もしくは小売店の名義であってもよい。
本実施形態では、上述したように管理者に所有権のある支払用現金を現金支払機30に装填するようになっているが、一般に、利用客が現金支払機30を操作して自分の預金を引き出す際には、現金支払機30内の紙幣は金融機関から払い出される必要がある。
【0038】
利用客が現金支払機30を操作して払い出しを行なう際に、預金管理部10が、現金支払機30内に装填された紙幣の内、支払金額と同額の入金処理を店舗口座に対して行なうことにより、この現金支払機30内に装填された紙幣の内、支払金額と同額分については、その所有権が管理者から金融機関に移転され、金融機関の資産となるのである。
【0039】
この場合、管理者にとっては、一部の現金の保管場所が現金支払機30内から金融機関の自分の口座に移ったことと同じであり、その資金の総額に変わりはない。又、金融機関側にとっても、手持ちの資金のうち、支払金額分だけが自行の金庫内から現金支払機30内に移動したことと同じであり、その資金の総額に変わりはない。
【0040】
さらに、預金管理部10は、現金支払機30において、利用客により現金の支払いが要求されると、この利用客の口座(出金元口座;以下、利用客口座という)から、支払金額と同額を出金するようになっている。
なお、厳密には、利用客口座から支払金額と同額の出金処理が行なわれた時点で、現金支払機30内における支払金額と同額の紙幣の所有権は利用客にあるが、この状態では、金融機関がその紙幣を利用客に受け渡す責務を負っているので、本実施形態中においては、便宜上、その所有権は金融機関にあるとして説明する。
【0041】
また、預金管理部10は、利用客への現金支払時に現金支払機30内で不具合が発生した場合には、上述の如く店舗口座に対して行なった入金処理や、利用客口座に対して行なった出金処理を取り消すようになっている。これにより、現金支払機30内に入っている全ての現金の所有権は管理者に戻るので、支払時に、紙幣搬送部306において紙幣の搬送不良が生じた場合においても、管理者が紙幣の除去等の処理を行なうことができる。
【0042】
さらに、預金管理部10は、現金支払時に取引不可となった場合に、現金支払機30に対してその理由を通知するようになっている。
中継センタ20は、預金管理部10と現金支払機30との間を中継し、現金支払機30で行なわれる種々の取引に応じて、上述した種々の処理を預金管理部10に行なわせるものであって、現金支払機30から送信される取引電文を受け、預金管理部10と連携しながら中継処理を行なうようになっている。
【0043】
この中継センタ20は、預金管理部10にネットワーク40aを介して通信可能に接続されるとともに、現金支払機30にネットワーク40bを介して通信可能に接続されている。
ここで、本第1実施形態の現金預金支払システム1aにおける中継センタ20の処理を、図3に示すフローチャート(ステップA10〜ステップA60)に従って説明する。
【0044】
現金支払機30において、顧客が支払い要求金額やパスワード等の情報を入力して現金の支払いを要求すると、現金支払機30は、中継センタ20と交信し、これらの情報を中継センタ20に送信する。中継センタ20は、金融機関の預金管理部10と交信し、この預金管理部10に対して利用客口座の残高の確認を要求し(ステップA10)、預金管理部10は、利用客口座の残高確認を行ない、中継センタ20にその結果を通知する。
【0045】
中継センタ20は、預金管理部10からの残高確認の結果に基づいて、支払要求金額を引き落とした場合に利用客口座が残高不足になるか否かを判断する(ステップA20)。ここで、利用客口座が残高不足になる場合には(ステップA20のNOルート参照)、中継センタ20は、その結果を現金支払機30に対して通知する(ステップA60)。ここでは、中継センタ20は、現金支払機30に対して支払いが不可能である旨を通知する。
【0046】
また、利用客口座が残高不足にならない場合には(ステップA20のYESルート参照)、中継センタ20は、預金管理部10と交信し、この預金管理部10に、利用客への支払金額と同額の入金処理(取引金額相当額の入金処理)を店舗口座に対して行なわせる(ステップA30)。この入金処理により、現金支払機30内に装填された紙幣の内、この支払金額と同額の分の紙幣については、その所有権が管理者から金融機関に移行する。
【0047】
中継センタ20は、店舗口座に対する入金処理を行なうことができたか否かを確認して(ステップA40)、入金処理を行なうことができなかった場合には(ステップA40のNOルート参照)、ステップA60に移行して、店舗口座に対する入金処理を行なうことができないので利用客に支払いを行なえない旨を現金支払機30に通知する。
【0048】
店舗口座に対する入金処理を行なうことができた場合には(ステップA40のYESルート参照)、中継センタ20は、預金管理部10に、利用客口座から支払金額と同額の出金処理を行なわせた後(ステップA50)、ステップA60に移行して、現金支払機30に対して、利用客に支払いを行なうことができる旨を通知する。現金支払機30は、紙幣放出口34から紙幣を放出し、利用客はこの紙幣を受け取る。
【0049】
次に、本第1実施形態の現金預金支払システム1aの現金支払機30において、不具合が発生した場合の中継センタ20の処理を、図4に示すフローチャート(ステップB10およびB20)に従って説明する。
現金支払機30において、中継センタ20を介して預金管理部10と交信した後に、例えば、紙幣搬送部306による紙幣の搬送不良や紙幣収納部307における紙幣の不足等、何らかの不具合が発生した場合には、その旨が現金支払機30から中継センタ20へ通知され、中継センタ20は、預金管理部10に、店舗口座に対して行なった入金処理を取り消させた後に(ステップB10)、利用客口座からの出金処理を取り消させる(ステップB20)。
【0050】
ステップB10において、店舗口座に対して行なった入金処理を取り消すことにより、上述したステップA30において金融機関に移行していた現金支払機30内の現金の所有権は管理者に戻る。これにより、管理者が現金支払機30内の紙幣について処理することができ、管理者もしくはその代理人が現金支払機30内の紙幣を除去する等の運用・保守作業を行なうことができる。
【0051】
次に、上述の如く構成された本発明の第1実施形態の現金支払機30の処理を、図5に示すフローチャート(ステップC10〜C110)に従って説明する。
現金支払機30において、利用客が表示/入力部31から現金の支払いを行なう旨を選択し(ステップC10)、利用客がカードをカード挿入口32に挿入すると、カードリード部303がこのカードに登録された情報(例えば、口座番号等)を読み取る(ステップC20)。
【0052】
利用客は、表示/入力部31に表示された指示に従って、表示/入力部31から暗証番号を入力した後(ステップC30)、支払いを希望する金額を表示/入力部31を用いて入力する(ステップC40)。
現金支払機30は、中継センタ20と交信して、ステップC20〜ステップC40において取得した情報(利用客の口座番号,暗証番号,支払金額等)とともに、支払要求の取引電文を中継センタ20に送信する(ステップC50)。
【0053】
現金支払機30は、中継センタ20から送信された情報(図3のステップA60参照)を参照して、利用客に対する現金の支払いが可能であるか否かを判断し(ステップC60)、支払いが不可能である場合には(ステップC60のNOルート参照)、その理由を表示/入力部31に表示させたり、図示しないスピーカからアナウンスしたりすること等によって、利用客に通知するとともに、カードを利用客に返却して(ステップC90)、処理を終了する。
【0054】
一方、利用客に対する現金の支払いが可能である場合には(ステップC60のYESルート参照)、利用客にカードを返却するとともに(ステップC70)、紙幣収納部307に装填されている紙幣を支払金額になるまで計数して、その支払金額分の紙幣を紙幣搬送部306によって搬送し、紙幣放出口34から放出する(ステップC80)。利用客はこの紙幣放出口34から放出された現金を受け取る。
【0055】
現金支払機30は、支払いが正常に終了したか否かを判断する(ステップC100)。例えば、現金支払機30は、紙幣搬送部306による紙幣の搬送不良等、何らかの不具合が生じていないか等を判断し、不具合が生じておらず支払いが行なわれた場合には(ステップC100のYESルート参照)、処理を終了する。
【0056】
また、ここで何らかの不具合が生じて支払いが行なわれなかった場合には(ステップC100のNOルート参照)、中継センタ20と交信して、中継センタ20に対して支払いが行なわれなかった旨を通知する(ステップC110)。ここで、中継センタ20が、店舗口座に対して行なった入金処理や利用客口座からの出金処理を預金管理部10に取り消させることにより(図4のステップB10およびB20参照)、現金支払機30内の紙幣の所有権は管理者に戻るので、管理者もしくはその代理人が現金支払機30内の紙幣を除去したりすることができる。
【0057】
このように、本発明の第1実施形態の現金預金支払システム1aによれば、現金支払機30内に、管理者に所有権のある紙幣を装填するようになっているので、現金支払機30内の紙幣に関して管理者(もしくはこの管理者に委託されたもの(例えば小売店の従業員等))が保守作業を行なうことができる。
例えば、現金支払機30内の紙幣が不足した場合においても、紙幣の補充を管理者が行なうことができ、金融機関や運用会社へ依頼したり、金融機関や運用機関がその補充のために到着するのを待ったりする必要がない。これにより、利用客や管理者の利便性が向上する。又、金融機関や運用機関に依頼する処理を減らすことができるので、金融機関や運用機関に対して支払う手数料(運用コスト)を低減することができる。
【0058】
また、現金支払機30内の紙幣の所有権は管理者にあるので、管理者は、夜間や店舗が休業状態の時等の任意の時間に現金支払機30内の紙幣を回収することができる。これにより、夜間に店舗内(現金支払機30内)に多額の現金が存在することを回避でき、盗難等を未然に防止することができるので、防犯上安全である。
【0059】
さらに、現金支払機30内の紙幣の所有権は管理者にあるので、これらの紙幣を自由に使用することができる。例えば、管理者は、必要に応じて現金支払機30内の紙幣を取り出して取引業者等への支払いなどに用いることができ、利便性が向上する。
また、現金支払機30により支払用紙幣を顧客に支払う前に、現金支払機30による顧客への支払金額と同額の入金処理を、管理者の口座に対して行なうことにより、紙幣を顧客に支払う際には、現金支払機30内に装填されている紙幣のうち、支払金額と同額の紙幣についての所有権が金融機関等に移転されるので、法的に何らの瑕疵なく支払処理を行なうことができる。
【0060】
さらに、利用客への現金支払時に現金支払機30内で不具合が発生した場合には、預金管理部10により店舗口座に対する入金処理が取り消され、現金支払機30内に装填されている紙幣の所有権は管理者に戻るので、管理者が現金支払機30内で発生した不具合に対処することができ、利便性が向上する。
これにより、現金支払機30による支払時に紙幣の搬送不良等が生じた場合においても、金融機関や運用会社へ依頼する必要がなく、金融機関や運用会社から係員等が不具合の解消のために到着するのを待つ必要がないので、利用客や管理者の利便性が向上する。又、これによっても、金融機関や運用会社に依頼する処理を減らすことができるので、金融機関や運用会社に対して支払う手数料(運用コスト)を低減することができる。
【0061】
また、不具合の発生時には、その不具合の内容が表示/入力部31やスピーカを通じて利用客に通知されるので、利用客はその不具合の内容を知ることができ、利用客の利便性が向上する。
一方、金融機関にとっては、店舗内に設置された現金支払機30内に、使用することができない資産(紙幣)が滞留することが無くなり、資産を効率的に運用することができる。
【0062】
(B)第2実施形態の説明
本発明の第2実施形態としての現金預金支払システム1bは、図1に示した第1実施形態の現金預金支払システム1aと同様のハードウェア構成をそなえている(図1参照)。本第2実施形態の現金預金支払システム1bにおいては、現金支払機30から支払金額の紙幣を放出する直前に、預金管理部(口座管理部)10が店舗口座に対して入金処理を行なうようになっており、この点において、第1実施形態の現金預金支払システム1aと異なる。
【0063】
本第2実施形態の現金預金支払システム1bにおいては、現金支払機30が現金を紙幣放出口34から紙幣を放出する直前、より具体的には現金が紙幣放出口34に搬送され、紙幣放出口34を覆う蓋が解放される直前に、預金管理部10が店舗口座に対する入金処理を行なう。すなわち、預金管理部10は、現金支払機30内における紙幣の搬送不良等の不具合が発生するおそれが無くなった状態になってから、店舗口座に対する支払金額と同額の入金処理や、利用客口座からの出金処理を行なうようになっている。
【0064】
ここで、本第2実施形態の現金預金支払システム1bにおける中継センタ20の処理を、図6に示すフローチャート(ステップD10〜ステップD50)に従って説明する。
現金支払機30において、顧客が支払い要求金額やパスワード等の情報を入力して紙幣の支払いを要求すると、現金支払機30は、中継センタ20と交信し、これらの情報を中継センタ20に送信する。中継センタ20は、金融機関の預金管理部10と交信して、この預金管理部10に対して利用客口座の残高の確認を要求し(ステップD10)、預金管理部10は、利用客口座の残高確認を行ない、中継センタ20にその結果を通知する。
【0065】
中継センタ20は、預金管理部10からの残高確認の結果に基づいて、利用客口座が残高不足ではないか否か、つまり支払要求金額の支払いが可能か否かを判断する(ステップD20)。その後、中継センタ20は、その判断結果を現金支払機30に対して通知する(ステップD30)。現金支払機30においては、中継センタ20から支払可能である旨の通知を受けた場合、紙幣収納部307に装填されている紙幣を、支払金額になるまで計数して、その支払金額分の紙幣を紙幣搬送部306によって紙幣放出口34まで搬送する。なお、中継センタ20から支払不能(残高不足)である旨が通知された場合、現金支払機30においては、図7のステップC90による処理、つまり、図5のステップC90と同様の処理が行なわれる。
【0066】
紙幣搬送部306による紙幣の搬送途中においては、現金支払機30内の現金の所有権は管理者にある。従って、この搬送中に搬送不良等の不具合が生じた場合には、管理者がその不具合に対処することができる。
さて、紙幣搬送部306において、特に不具合なく正常な状態で紙幣放出口34まで紙幣が搬送され、現金預金支払システム1bにおいては、紙幣放出口34から利用客に現金を受け渡す直前(例えば、紙幣放出口34の蓋を開いて利用客に紙幣を渡す前)になると、現金支払機30は、中継センタ20に対して、紙幣の搬送が正常に終了した旨を通知する。この通知を受けた中継センタ20は、預金管理部10に、利用客への支払金額と同額の入金処理を店舗口座に対して行なわせる(ステップD40)。この入金処理により、現金支払機30内に装填された紙幣のうち、この支払金額と同額の分の紙幣については、その所有権が金融機関に移行する。
【0067】
また、中継センタ20は、預金管理部10に、利用客口座から支払金額と同額を出金させた後(ステップD50)、現金支払機30に、利用客に対する支払いを行なうことができる旨を通知する。この通知(交信結果)を受けた現金支払機30は、紙幣放出口34から紙幣を放出し、利用客はこの紙幣を受け取る。
図7は、本発明の第2実施形態の現金支払機30の処理を説明するためのフローチャート(ステップC10〜C70,C80′,C90,C100′,C110′,C120)である。
【0068】
この図7に示す本第2実施形態の現金支払機30の処理フローは、図5に示した第1実施形態の現金預金支払システム1aによる処理のステップC80に代えてステップC80′をそなえるほか、ステップC100に代えてステップC100′をそなえ、ステップC110に代えてステップC110′をそなえ、更に、新たなステップC120が追加されたものである。そして、図7中、既述の符号と同一の符号を付されたステップは、同一もしくは略同一の処理を行なうステップであるので、その詳細な説明は省略する。
【0069】
図6のステップD30により中継センタ20から支払可能通知を受けると、カード返却後(ステップC70)、ステップC80′において、現金支払機30は、紙幣収納部307に装填されている紙幣を支払金額になるまで計数して、その支払金額分の紙幣を紙幣搬送部306によって紙幣放出口34まで搬送する。その後、この搬送処理が正常に行なわれたか否かを判断する(C100′)。
【0070】
例えば、現金支払機30は、紙幣搬送部306による紙幣の搬送不良等の不具合が生じていないか等を判断し、何らかの不具合が生じて、紙幣の搬送処理が正常に行なわれなかった場合には(ステップC100′のNOルート参照)、処理を終了し、例えば、表示/入力部31にその旨を表示する。
利用客は、この表示/入力部31に表示された指示に基づいて管理者に通知する。この紙幣搬送部306による紙幣の搬送途中においては、現金支払機30内の紙幣の所有権は管理者にあるので、管理者がその不具合に対処することができる。
【0071】
また、不具合が生じていない場合には(ステップC100′のYESルート参照)、現金支払機30は、中継センタ20に対し不具合が発生していない旨を通知する(ステップC110′)。
そして、現金支払機30から支払い金額の紙幣を放出する直前に、中継センタ20は、預金管理部10に、店舗口座に対して現金支払機30による利用客への支払金額と同額の入金処理を行なわせるとともに、利用客口座から支払金額と同額を出金させる(図6のステップD40およびD50参照)。
【0072】
そして、中継センタ20からステップD40およびD50による処理の終了通知を受けた現金支払機30は、紙幣放出口34の蓋を開放する等によって、紙幣を放出して利用客に渡し(ステップC120)、処理を終了する。
このように、本発明の第2実施形態としての現金預金支払システム1bによれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、現金支払機30から支払い金額の紙幣を放出する直前に、預金管理部10が、店舗口座に対する入金処理や、利用客口座からの出金処理を行なうので、現金放出直前まで、放出されるべき現金の所有権が管理者にある。従って、万一、利用客への支払時に不具合が発生しても、現金放出直前まで管理者が対処することができるので、紙幣の搬送不良等の不具合に伴う預金管理部10による取消処理がほとんど不要になり、第1実施形態の現金預金支払システム1aに比べて、預金管理部10の負荷が軽減されるとともに、現金支払機30と預金管理部10および中継センタ20との間で送受信される通信回数およびデータ量を軽減することができ、ネットワーク40a,40bのトラフィックを軽減することができる。
【0073】
(C)第3実施形態の説明
本発明の第3実施形態としての現金預金支払システム1cも、図1に示した第1実施形態の現金預金支払システム1aと同様の構成をそなえており、本第3実施形態の現金預金支払システム1cにおいては、現金支払機30が、利用客に対して、紙幣を単位金額毎に(例えば1万円ずつ)支払うようになっていて、この点において、第1実施形態の現金預金支払システム1aと異なる。
【0074】
この単位金額は予め任意に設定することができ、特に、1万円毎,千円毎,5千円毎,2千円毎のような、1枚の紙幣で支払うことができる金額を単位金額として設定することが望ましい。
また、本第3実施形態の現金預金支払システム1cにおいては、利用客に対して単位金額毎の支払いを行なうに際して、預金管理部10は、この単位金額毎に、店舗口座に対する入金処理と利用客口座からの出金処理とを行なうようになっている。
【0075】
さらに、本第3実施形態の現金預金支払システム1cにおいては、店舗口座への入金処理や利用客口座からの出金処理を、上述した第2実施形態の現金預金支払システム1bのように、現金支払機30の紙幣放出口34から支払金額の紙幣を放出する直前に行なうようになっている。
なお、かかる店舗口座に対する入金処理や利用客口座からの出金処理は、上述した第1実施形態の現金預金支払システム1aのように、預金管理部10が利用客口座の残高を確認した直後に行なってもよく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0076】
次に、本発明の第3実施形態の現金支払機30の処理を、図8に示すフローチャート(ステップE10〜E140)に従って説明する。
現金支払機30において、利用客が表示/入力部31から現金の支払いを行なう旨を選択し(ステップE10)、利用客がカードをカード挿入口32に挿入すると、カードリード部303がこのカードに登録された情報(例えば、口座番号等)を読み取る(ステップE20)。
【0077】
利用客は、表示/入力部31に表示された指示に従って、表示/入力部31から暗証番号を入力した後(ステップE30)、支払いを希望する金額を表示/入力部31を用いて入力する(ステップE40)。
現金支払機30は、中継センタ20と交信して、ステップE20〜ステップE40において取得した情報(利用客の口座番号,暗証番号,支払金額等)とともに、支払要求の取引電文を中継センタ20に送信する(ステップE50)。
【0078】
現金支払機30は、中継センタ20から送信された情報(図6のステップD30参照)を参照して、利用客に対する現金の支払いが可能であるか否かを判断し(ステップE60)、支払いが不可能である場合には(ステップE60のNOルート参照)、その理由を表示/入力部31に表示させたり、図示しないスピーカからアナウンスしたりすること等によって、利用客に通知するとともに、カードを利用客に返却して(ステップE80)、処理を終了する。
【0079】
一方、利用客に対する現金の支払いが可能である場合には(ステップE60のYESルート参照)、利用客にカードを返却するとともに(ステップE70)、紙幣収納部307に装填されている紙幣を計数して、単位枚数(本実施形態では1枚)の現金を紙幣搬送部306によって紙幣放出口34まで搬送する(ステップE90)。
【0080】
その後、現金支払機30は、搬送処理が正常に終了したか否かを判断する(ステップE100)。例えば、現金支払機30は、紙幣搬送部306による搬送不良等の不具合が生じていないか等を判断する。
不具合が生じていない場合には(ステップE100のYESルート参照)、現金支払機30は、中継センタ20に対し不具合が発生していない旨を通知する(ステップE110)。
【0081】
そして、現金支払機30から支払い金額の現金を放出する直前に、中継センタ20は、預金管理部10に、店舗口座に対して現金支払機30による利用客へ支払う単位金額と同額の入金処理を行なわせるとともに、利用客口座からこの単位金額と同額を出金させる(図6のステップD40およびD50参照)。この後、現金支払機30は、中継センタ20からステップD40およびD50による処理の終了通知を受けると、紙幣放出口34から単位金額の紙幣を放出し利用客に渡す(ステップE120)。
【0082】
ついで、現金支払機30は、利用客に支払いを行なった総額を算出して、その総額がステップE40において入力された利用客が希望する支払金額に達したか否かを判断する(ステップE130)。支払総額が支払希望金額に達した場合には(ステップE130のYESルート参照)、処理を終了し、又、支払いを行なった総額が支払希望金額に達していない場合には(ステップE130のNOルート参照)、ステップE90に戻る。
【0083】
なお、紙幣搬送部306による搬送不良等の何らかの不具合が生じて、搬送処理が正常に行なわれなかった場合(ステップE100のNOルート参照)、現金支払機30は、表示/入力部31に、不具合が生じるまでに利用客に対して支払われた単位金額の総額を表示するとともに、出金が途中までしか行なわれていない旨を、その理由とともに表示/入力部31に表示する(ステップE140)。
【0084】
利用客は、この表示/入力部31に表示された指示に基づいて管理者に通知する。紙幣搬送部306による紙幣の搬送途中においては、現金支払機30内の現金の所有権は管理者にあるので、管理者がその不具合に対処することができる。
このように、本発明の第3実施形態の現金預金支払システム1cによれば、上述した第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、現金支払機30から利用客に対して単位金額毎に支払うようになっているので、出金処理中に何らかの不具合が生じた場合においても、どこまで出金処理が行なわれたか等の経過が明確になり、取引の信頼性を向上させることができる。
【0085】
(D)現金支払機の第1変形例の説明
図9は、上述した各実施形態の現金預金支払システム1a,1b,1cにおける現金支払機の第1変形例を説明するための図であって、その紙幣搬送部306の構成を模式的に示す図である。
本第1変形例の現金支払機30aにおいては、上述した第1実施形態の現金支払機30と同様に、例えば、図示しないカセット(ユニット)に紙幣をつめて、このカセットを紙幣収納部307にセットすることにより、紙幣収納部307に、現金支払機30aの設置場所の管理者(以下、管理者という)に所有権のある紙幣(現金)が、利用客に対する支払用現金として装填されるようになっている。
【0086】
なお、現金支払機30aへの紙幣の装填方法は、これに限定されるものではなく、例えば、現金装填口(図2では図示省略;例えば、図11の紙幣入出金口35参照)から1枚ずつもしくは所定枚数まとめて挿入し、この挿入された紙幣を紙幣搬送部306によって紙幣収納部307まで搬送して装填してもよい。
本第1変形例の現金支払機30aは、図9に示すように、第1実施形態〜第3実施形態の現金支払機30の紙幣搬送部306に、鑑識部320およびリジェクト部321をそなえて構成されている。紙幣搬送部306は、紙幣収納部307に装填されている紙幣を1枚ずつ取り出して下流側に送り出す繰出機構部322と、この繰出機構部322によって送り出された紙幣を紙幣放出口34まで搬送する複数組(図9では4組)の搬送ローラ対323とをそなえて構成されている。
【0087】
搬送ローラ対323をなす2つの搬送ローラ323aと搬送ローラ323bとは、紙幣の搬送路を挟んで対向するように配設されており、又、これらの搬送ローラ323a,323bのうち少なくとも一方が図示しないモータによって回転駆動されるようになっている。これにより、各搬送ローラ対323を成す搬送ローラ323a,323bが協働して、紙幣を紙幣放出口34まで搬送するようになっている。
【0088】
鑑別部320は、紙幣収納部307と紙幣放出口34との間において、紙幣搬送部306による紙幣搬送経路上に配置されており、現金支払機30aにおける支払用現金の鑑別を行なうものである。この鑑別部320は、出金時に紙幣搬送部306によって紙幣収納部307から搬送されてくる紙幣を一枚ずつ鑑別し、正常でない紙幣(例えば白紙等、以下エラー紙幣という)があった場合には、そのエラー紙幣をリジェクト部321に搬送するようになっている。リジェクト部321は、鑑別部320によって鑑別されたエラー紙幣を収納するものであり、このリジェクト部321に収納されたエラー紙幣は、管理者等によって排除される。鑑別部320によって正常な紙幣であると鑑別された紙幣は、紙幣搬送部306によって紙幣放出口34まで搬送されるようになっている。
【0089】
上述の如く構成された本第1変形例としての現金支払機30aにおける支払処理を、図10に示すフローチャート(ステップF10〜F70)に従って説明する。
支払時において、紙幣計数出金部304(図1参照;図9では図示省略)が紙幣の計数を開始すると、繰出機構部322が紙幣収納部307から紙幣を1枚ずつ繰り出し(ステップF10)、この紙幣を、紙幣搬送部306の搬送ローラ対323が鑑別部320まで搬送する(ステップF20)。鑑別部320は、紙幣収納部307から搬送された紙幣を1枚ずつ鑑別して、それぞれ正常な紙幣であるかを調べる(ステップF30)。
【0090】
そして、この。鑑別部320による鑑別の結果、エラー紙幣であった場合には(ステップF30の"異常"ルート参照)、そのエラー紙幣がリジェクト部321に搬送され(ステップF70)、ステップF10に戻る。又、鑑別部320による鑑別の結果、正常な紙幣であった場合には(ステップF30の"正常"ルート参照)、その紙幣を紙幣放出口34まで搬送し(ステップF40)、紙幣放出口34において、利用客によって紙幣が抜き取られるのを待つ(ステップF50)。
【0091】
その後、出金を終了するか否か、つまり支払要求金額分の紙幣を放出したか否かを判断して(ステップF60)、支払要求金額分の紙幣の放出を完了した場合には(ステップF60のYESルート参照)、処理を終了する一方、まだ支払要求金額分の紙幣を放出していない場合には(ステップF60のNOルート参照)、ステップF10に戻る。
【0092】
このように、本第1変形例としての現金支払機30aによれば、紙幣収納部307に装填された紙幣中にエラー紙幣が含まれている場合においても、支払う際に鑑別部320がそのエラー紙幣を鑑別してリジェクト部321に排除するので、エラー紙幣が紙幣として利用客に手渡されることがなく、信頼性を向上させることができる。
【0093】
上述した各実施形態の現金預金支払システム1a,1b,1cにおいては、現金支払機30を管理者が管理する設置場所に配置し、管理者が所有する現金(紙幣)をこの現金支払機30に装填するようになっているので、管理者によって装填された紙幣中にエラー紙幣が含まれている可能性もあるが、本第1変形例としての現金支払機30aを用いることにより、このようなエラー紙幣が利用客に支払われるのを確実に防止することができ、信頼性を向上させることができる。
【0094】
(E)現金支払機の第2変形例の説明
図11は、上述した本発明の各実施形態の現金預金支払システム1a,1b,1cにおける現金支払機の第2変形例を説明するための図であって、その紙幣搬送部の構成を模式的に示す図である。
本第2変形例の現金支払機30bも、図9に示した現金支払機30aとほぼ同様に構成されているが、この現金支払機30bでは、図11に示すように、紙幣放出口34に代えて紙幣入出金口35をそなえるほか、鑑別部320に代えて鑑別部320′を、又、リジェクト部321に代えてリジェクト部321′を、更に、紙幣搬送部306に代えて紙幣搬送部306′をそなえて構成されている。なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0095】
紙幣入出金口35は、利用客に対して紙幣を放出する他、管理者が現金支払機30bに紙幣を装填すべく現金を挿入するためのものであり、管理者が、紙幣を1枚ずつもしくは所定枚数まとめて挿入することができるようになっている。
紙幣搬送部306′は現金支払機30b内において紙幣を搬送するためのものであり、紙幣の装填時に、紙幣入出金口35に挿入された紙幣を鑑別部320′に搬送した後、紙幣収納部307まで搬送するようになっており、又、支払いの際に、紙幣収納部307に装填された紙幣を紙幣入出金口35まで搬送するようになっている。
【0096】
鑑別部320′は、紙幣収納部307と紙幣入出金口35との間において、紙幣搬送部306′による紙幣搬送経路上に配置されており、現金支払機30bに装填される支払用紙幣(支払用現金)の鑑別を行なうものであって、支払用紙幣の装填時に紙幣搬送部306′によって紙幣入出金口35から搬送されてくる紙幣を一枚ずつ鑑別し、エラー紙幣があった場合には、そのエラー紙幣をリジェクト部321′に搬送するようになっている。
【0097】
また、鑑別部320′によって正常な紙幣であると鑑別された紙幣は、紙幣搬送部306′によって紙幣収納部307まで搬送されるようになっている。
リジェクト部321′は、鑑別部320′によって鑑別されたエラー紙幣を収納するものであり、このリジェクト部321′に収納されたエラー紙幣は、紙幣入出金口35に挿入された紙幣が無くなった後に、この紙幣入出金口35に搬送され、管理者に返却されるようになっている。
【0098】
上述の如く構成された本第2変形例としての現金支払機30bにおける紙幣装填時の処理を図12に示すフローチャート(ステップG10〜G80)に従って説明する。
管理者が現金支払機30bの紙幣入出金口35に紙幣を挿入すると(ステップG10)、紙幣搬送部306′の搬送ローラ対323が、この紙幣を鑑別部320′まで搬送する(ステップG20)。鑑別部320′は、紙幣入出金口35から搬送された紙幣を1枚ずつ鑑別して、それぞれ正常な紙幣であるかを調べる(ステップG30)。
【0099】
そして、鑑別部320′による鑑別の結果、エラー紙幣であった場合には(ステップG30の"異常"ルート参照)、そのエラー紙幣がリジェクト部321′に搬送され(ステップG70)、後述するステップG50に移行する。又、鑑別部320′による鑑別の結果、正常な紙幣であった場合には(ステップG30の"正常"ルート参照)、紙幣搬送部306′が、その紙幣を紙幣収納部307まで搬送し装填する(ステップG40)。
【0100】
ここで、現金支払機30bは、例えば、紙幣入出金口35に紙幣が残っていないか否かを確認したり、管理者によって表示/入力部31から入力される装填終了の指示等に基づいて、紙幣の装填を終了するか否かを判断する(ステップG50)。更に紙幣の装填を行なう場合には(ステップG50のNOルート参照)、ステップG10に戻る。
【0101】
また、紙幣の装填を終了する場合には(ステップG50のYESルート参照)、リジェクト部321′にエラー紙幣が格納されているか否かを確認して(ステップG60)、リジェクト部321′にエラー紙幣が格納されている場合には(ステップG60のYESルート参照)、リジェクト部321′に格納されているエラー紙幣を紙幣入出金口35に搬送して管理者に返却して(ステップG80)、処理を終了する。リジェクト部321′にエラー紙幣が格納されていない場合には(ステップG60のNOルート参照)、そのまま処理を終了する。
【0102】
このように、本第2変形例としての現金支払機30bによれば、第1変形例と同様の作用効果を得ることができる他、支払用紙幣を装填する際に紙幣の鑑別を行なうので、現金支払機30b内にエラー紙幣が装填されることがなく、現金支払機30b内には正常な紙幣のみが装填され、信頼性を向上させることができる。
【0103】
(F)第4実施形態の説明
図13は本発明の第4実施形態としての現金預金支払システム(現金入金システム,現金入金支払システム)の機能構成を示すブロック図、図14は本第4実施形態の現金預金支払システムにおける現金預金支払機(現金入金支払機,現金入金機)の外観を模式的に示す斜視図である。
【0104】
図13に示すように、第4実施形態の現金預金支払システム1dは、第1実施形態の現金預金支払システム1aの現金支払機30に代えて、図11に示した現金預金支払機30cをそなえて構成されている。
現金預金支払機30cは、例えば小売店の店舗内等に設置され、利用客(顧客)の要求に応じてこの利用客に現金を支払い、又、利用客が現金を入金するものであり、図1および図2に示した現金支払機30としての機能に加えて、利用客が現金を入金するための機能をそなえている。
【0105】
なお、本第4実施形態の現金預金支払システム1dにおいて、顧客に対する現金の支払処理については、上述した各実施形態の現金預金支払システム1a,1b,1cと同様であるのでその説明は省略し、以下、利用客による現金の入金処理について説明する。又、本第4実施形態においては、利用客が紙幣を入金する場合について説明する。更に、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0106】
現金預金支払機30cは、図14に示すように、表示/入力部31,カード挿入口32,レシート放出口33,紙幣入出金口35および硬貨入出金口36をそなえて構成されている。
紙幣入出金口35は、紙幣搬送部316(図13参照)によって搬送されてきた支払金額の紙幣(現金)を外部に放出したり、管理者や利用客が紙幣を挿入するものである。又、この紙幣入出金口35は、例えば図示しない蓋をそなえており、この蓋を開放することによって、紙幣が放出されて利用者が紙幣を受け取ったり、管理者が紙幣を挿入して装填したり、利用客が紙幣を挿入して入金を行なったりすることができるようになっている。
【0107】
そして、この紙幣入出金口35に挿入された紙幣は、紙幣搬送部316によって鑑別部320′(図11参照)に搬送され、この鑑別部320′において鑑別された後、紙幣収納部317まで搬送されるようになっている。又、この鑑別部320′において、エラー紙幣と判断された紙幣はリジェクト部321′(図11参照)に搬送されるようになっている。
【0108】
硬貨入出金口36は、硬貨搬送部318(図13参照)によって搬送されてきた支払金額の硬貨(現金)を外部に放出したり、利用客が硬貨を挿入するものである。又、この硬貨入出金口36は、例えば図示しない蓋をそなえており、この蓋を開放することによって、硬貨が放出されて利用者が硬貨を受け取ったり、利用客が硬貨を挿入して入金を行なったりすることができるようになっている。
【0109】
そして、この硬貨入出金口36に挿入された硬貨は、硬貨搬送部318によって硬貨鑑別部(図示省略)に搬送され、この硬貨鑑別部において鑑別された後、図示しない硬貨収納部まで搬送されるようになっている。又、この硬貨鑑別部において、エラー硬貨と判断された硬貨はリジェクト部321′に搬送されるようになっている。
【0110】
また、図13に示すように、現金預金支払機30cは、図1に示す現金支払機30の紙幣計数出金部304に代えて、計数入出金部314をそなえて構成されている。
計数入出金部314は、紙幣や硬貨を収納し、必要に応じて紙幣や硬貨の入金や払い出しを行なったりするものであって、ユニット制御部315,紙幣搬送部316,紙幣収納部317,硬貨搬送部318および硬貨収納部319をそなえて構成されている。
【0111】
紙幣収納部317は、管理者によって装填された支払用紙幣や利用客によって入金された紙幣を収納するものである。紙幣搬送部316は、現金預金支払機30c内において紙幣を搬送するものであって、支払処理時には紙幣を紙幣収納部316から紙幣入出金口35まで搬送し、入金処理時には紙幣入出金口35から入金された紙幣を紙幣収納部317まで搬送するようになっている。
【0112】
硬貨収納部319は、管理者によって装填された支払用硬貨や利用客によって入金された硬貨を収納するものである。硬貨搬送部318は、現金預金支払機30c内において硬貨を搬送するもので、支払処理時には硬貨を硬貨収納部319から硬貨入出金口36まで搬送し、入金処理時には硬貨入出金口36から入金された硬貨を硬貨収納部319まで搬送するようになっている。
【0113】
ユニット制御部315は紙幣搬送部316,硬貨搬送部318,紙幣収納部317および硬貨収納部319の制御を行なうものである。
そして、本第4実施形態の預金管理部10は、現金預金支払機30cにおける利用客による入金時に、利用客による入金金額と同額の出金処理を、管理者の口座(以下、店舗口座)に対して行なうとともに、その入金金額と同額の入金処理を利用客の口座(入金先口座)に対して行なうようになっている。なお、この店舗口座は、管理者の名義であってもよく、店舗もしくは小売店の名義であってもよい。
【0114】
利用客が現金預金支払機30cを操作して入金先口座に入金を行なう際に、預金管理部10が、利用客による入金金額と同額の出金処理を、店舗口座に対して行なうことにより、この現金預金支払機30c内に入金された現金の所有権は利用客から管理者に移転するのである。
この場合、管理者にとっては、一部の現金の保管場所が金融機関の自分の口座から現金預金支払機30c内に移ったことと同じであり、その資金の総額に変わりはない。
【0115】
また、現金預金支払機30cにおいては、利用客による入金時に、その入金処理を行なうことができなかった場合(何らかの不具合が生じた場合)には、その原因に関する情報、例えば、その原因が利用客側に起因するものであるのか店舗側に起因するものであるのか等の情報を、表示/入力部31に表示したり、図示しないスピーカからアナウンスしたり、レシート放出口33から印刷したレシートを出力したりすることによって、利用客に通知するようになっている。すなわち、これらの表示/入力部31やスピーカ,レシート放出口33が、入金処理ができなかった原因に関する情報を利用客に通知する通知部として機能するようになっている。
【0116】
本現金預金支払システム1dにおいては、利用客による入金処理ができない場合として、利用客側に原因(例えば、口座が無いもしくは凍結されている等)があって利用客の口座に入金処理を行なうことができない場合と、利用客以外(例えば、管理者や金融機関)が原因(例えば、管理者口座の残高不足)で管理者の口座からの出金処理ができない場合とがある。入金処理ができなかった場合に、利用客が混乱しないように、その原因に関する情報(例えば、その原因が利用者側に起因するものなのか利用者以外に起因するものなのかや、その原因等の情報)を表示/入力部31に表示するようになっている。
【0117】
また、預金管理部10は、利用客による現金入金時に、現金預金支払機30c内で不具合が発生したり、何らかの理由で店舗口座に対する出金処理や利用客の口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合には、これらの店舗口座に対して行なった出金処理や、利用客口座に対して行なった入金処理を取り消すようになっている。
【0118】
店舗口座に対して行なった出金処理の取り消し方法としては、例えば、この出金処理自体を取り消してもよく、又、店舗口座に対してこの出金処理と同額の入金処理を行なってもよい。更に、利用客口座に対して行なった入金処理の取り消し方法としては、例えば、この入金処理自体を取り消してもよく、又、利用客口座に対してこの入金処理と同額の出金処理を行なってもよい。これらの取り消し処理により、利用客によって現金預金支払機30c内に入金された現金の所有権が管理者から利用客に戻るので、現金預金支払機30cにおいて、その紙幣搬送部316において紙幣の搬送不良が生じた場合においても、管理者が紙幣の除去等の処理を行なうことができる。
【0119】
さらに、預金管理部10は、現金の入金処理を行なうことができなかった(取引不可となった)場合に、前述したように、現金預金支払機30cに対してその原因(理由)を通知するようになっている。
また、預金管理部10は、店舗口座の残高が所定金額以下になると、その旨を現金預金支払機30cに通知するようになっており、この通知を受けた現金預金支払機30cは、現金の入金を停止する縮退運用を行なうようになっている。そして、この縮退運用において、利用客によって行なわれる現金の出金(支払)により、店舗口座の残高が所定金額以上になると、縮退運用を停止し、現金の入金を再開するようになっている。
【0120】
さらに、現金預金支払機30cは、現金預金支払機30c内の現金の残高が所定金額以下になると、現金の出金(支払)を停止する縮退運用を行なうようになっている。そして、この縮退運用において、利用客によって行なわれる現金の入金により、現金預金支払機30c内の残高が所定金額以上になると、縮退運用を停止し、現金の出金を再開するようになっている。
【0121】
中継センタ20は、預金管理部10と現金預金支払機30cとの間を中継し、現金預金支払機30cで行なわれる種々の取引に応じて、上述した種々の処理を預金管理部10に行なわせるものであって、現金預金支払機30cから送信される取引電文を受け、預金管理部10と連携しながら中継処理を行なうようになっている。
【0122】
ここで、本第4実施形態の現金預金支払システム1dにおける中継センタ20の処理を、図15に示すフローチャート(ステップH10〜ステップH70)に従って説明する。
現金預金支払機30cにおいて、顧客がキャッシュカードや通帳等を用いて入金を行なうと、現金預金支払機30cは、挿入された紙幣を鑑別部320′によって鑑別した後、中継センタ20と交信し、入金金額や利用客の口座番号,現金預金支払機30cを特定するための情報,店舗を特定するための情報(もしくは店舗口座の口座番号)等を中継センタ20に送信する。中継センタ20は、金融機関の預金管理部10と交信し、この預金管理部10に対して店舗口座の残高の確認を要求し(ステップH10)、預金管理部10は、店舗口座の残高確認を行ない、中継センタ20にその結果を通知する。
【0123】
中継センタ20は、預金管理部10からの残高確認の結果に基づいて、入金金額と同額の出金処理を行なった場合に店舗口座が残高不足になるか否かを判断する(ステップH20)。ここで、店舗口座が残高不足になる場合には(ステップH20のNOルート参照)、中継センタ20は、その結果を現金預金支払機30cに対して通知する(ステップH70)。ここでは、中継センタ20は、現金預金支払機30cに対して支払いが不可能である旨を通知する。
【0124】
また、店舗口座が残高不足にならない場合には(ステップH20のYESルート参照)、中継センタ20は、預金管理部10と交信し、この預金管理部10に、利用客による入金金額と同額の出金処理(取引金額相当額の出金処理)を店舗口座に対して行なわせる(ステップH30)。この出金処理により、現金預金支払機30cに入金された紙幣の所有権は利用客から管理者に移転する。
【0125】
さらに、中継センタ20は、預金管理部10に、利用客による入金金額と同額の入金処理を利用客口座に対して行なわせる(ステップH40)。この入金処理により利用者口座に現金が入金される。
中継センタ20は、店舗口座からの出金処理や、利用客口座に対する入金処理を行なうことができたか否かを確認する(ステップH50)。例えば、店舗口座からの出金処理を行なうことができなかった場合には(ステップH50のNOルート参照)、かかる出金処理を取り消した後(ステップH60)、ステップH70に移行して、店舗口座からの出金処理を行なうことができないので入金処理を行なえない旨を現金預金支払機30cに通知する。
【0126】
また、かかるステップH50において、利用客口座に対して入金処理を行なうことができなかった場合には(ステップH50のNOルート参照)、かかる入金処理を取り消した後(ステップH60)、ステップH70に移行して、利用客口座に対する入金処理を行なうことができないので入金処理を行なえない旨を現金預金支払機30cに通知する。
【0127】
入金処理を行なうことができた場合には(ステップH50のYESルート参照)、中継センタ20は、ステップH70に移行して、現金預金支払機30cに対して、入金処理を行なうことができる旨を通知する。現金預金支払機30cは、紙幣入出金口35に挿入された紙幣を紙幣搬送部316によって紙幣収納部317に搬送し、この紙幣搬送部316に収納する。
【0128】
次に、上述の如く構成された本発明の第4実施形態の現金預金支払機30cの処理を、図16に示すフローチャート(ステップI10〜I120)に従って説明する。
現金預金支払機30cにおいて、利用客が表示/入力部31から現金の入金を行なう旨を選択し(ステップI10)、利用客がカードをカード挿入口32に挿入すると、カードリード部303がこのカードに登録された情報(例えば、口座番号等)を読み取る(ステップI20)。
【0129】
利用客は、表示/入力部31に表示された指示に従って、紙幣入出金口35から入金する金額(入金金額)の紙幣を挿入する(ステップI30)。現金預金支払機30cは、計数入出金部314によって、挿入された紙幣を計数して入金金額を算出するとともに(ステップI40)、入金された紙幣をその鑑別部320′によって鑑別する。現金預金支払機30cは、その表示/入力部31に算出した入金金額を表示して、利用客に確認する(ステップI50)。
【0130】
現金預金支払機30cは、中継センタ20と交信して、ステップI20〜ステップI50において取得した情報(利用客の口座番号,入金金額等)とともに、入金要求の取引電文や、その現金預金支払機30cを特定するための情報を中継センタ20に送信する(ステップI60)。
現金預金支払機30cは、中継センタ20から送信された情報(図15のステップH70参照)を参照して、店舗口座に対して利用客による入金金額と同額の入金処理を行なうことができるか否かを判断する(ステップI70)。ここで、入金処理を行なうことができる場合には(ステップI70のYESルート参照)、現金預金支払機30cは、取引内容を印刷したレシートを印刷してレシート放出口33から放出して(ステップI80)、挿入された紙幣を紙幣搬送部316によって紙幣収納部317まで搬送して、この紙幣収納部317に収納する(ステップI90)。
【0131】
そして、現金預金支払機30cは、入金処理を正常に終了させることができたか否かを判断する(ステップI110)。例えば、現金預金支払機30cは、紙幣搬送部316による紙幣の搬送不良等、何らかの不具合が生じていないか等を判断し、不具合が生じて入金処理を正常に終了することができない場合には(ステップI110のNOルート参照)、その旨のアラームを表示/入力部31や管理者用のディスプレイ(図示省略)等に表示させることにより利用者や管理者等に通知して(ステップI120)、処理を終了する。なお、この時点において、現金預金支払機30c内の紙幣の所有権は管理者にあるので、管理者もしくはその代理人が現金預金支払機30c内の紙幣を除去したりすることができる。又、処理を正常に終了させることができた場合には(ステップI110のYESルート参照)、そのまま処理を終了する。
【0132】
一方、入金処理を行なうことができない場合には(ステップI70のNOルート参照)、その入金処理を取り消すとともに、その理由を表示/入力部31に表示させたり、図示しないスピーカからアナウンスしたりすること等によって利用客や管理者等に通知する。更に、現金預金支払機30cは、挿入された紙幣を計数して、紙幣搬送部316によって紙幣入出金口35まで搬送して利用客に返却するとともに、挿入されたカードをカード挿入口32から出して利用客に返却した後(ステップI100)、ステップI110に移行する。
【0133】
このように、本発明の第4実施形態の現金預金支払システム1dによれば、前述した各実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、現金預金支払機30cにおける利用客による入金時に、預金管理部10が、入金金額と同額の出金処理を、店舗口座に対して行なうので、かかる出金処理を行なった後には、現金預金支払機30c内における利用者によって入金された現金の所有権が管理者にあり、現金預金支払機30c内の紙幣に関して管理者(もしくはこの管理者に委託されたもの(例えば小売店の従業員等))が現金の回収や保守作業を行なうことができる。
【0134】
また、預金管理部10が、かかる出金処理を行なう前においては、現金預金支払機30c内における利用者によって入金された現金の所有権は利用者にあるので、この利用客の了解を得た管理者(もしくはこの管理者に委託されたもの(例えば小売店の従業員等))が現金の回収や保守作業を行なうことができる。
従って、例えば、現金預金支払機30cにおいて、現金の入金を行なうに際して、現金の搬送不良等の何らかの不具合が発生した場合においても、その不具合を解消するために金融機関や運用会社へ依頼したり、又、金融機関や運用機関がその補充のために到着するのを待ったりする必要がない。これにより、利用客や管理者の利便性が向上する。又、金融機関や運用機関に依頼する処理を減らすことができるので、金融機関や運用機関に対して支払う手数料(運用コスト)を低減することができる。
【0135】
また、利用客による現金の入金時に現金預金支払機30c内で不具合が発生した場合には、預金管理部10により店舗口座からの出金処理や利用客口座に対する入金処理が取り消され、現金預金支払機30cに利用者によって挿入された現金の所有権は利用者に戻るので、この利用者の了解を得た管理者が現金預金支払機30c内で発生した不具合に対処することができ、利便性が向上する。
【0136】
これにより、現金預金支払機30cにおける入金時に紙幣の搬送不良等が生じた場合においても、金融機関や運用会社へ依頼する必要がなく、金融機関や運用会社から係員等が不具合の解消のために到着するのを待つ必要がないので、利用客や管理者の利便性が向上する。又、これによっても、金融機関や運用会社に依頼する処理を減らすことができるので、金融機関や運用会社に対して支払う手数料(運用コスト)を低減することができる。
【0137】
また、入金処理を行なうことができなかった場合には、その原因に関する情報、例えば、その原因が利用客側に起因するものであるのか店舗側に起因するものであるのか等が表示/入力部31やスピーカを通じて利用客や管理者に通知されるので、利用客や管理者はその不具合の内容を知ることができ、利便性が向上する。
【0138】
(G)その他
なお、上述した実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した第1〜第3の各実施形態およびそれらの各変形例においては、支払用現金として現金支払機30,30a,30b内に紙幣が装填され、これらの現金支払機30,30a,30bによって紙幣が支払われる場合について説明しているが、それに限定されるものではなく、支払用現金として硬貨を支払ってもよい。又、これらの紙幣や硬貨以外に、現金の代替として利用可能な金券等を支払ってもよい。
【0139】
また、上述した各実施形態および各変形例においては、中継センタ20が、現金支払機30,30a,30bもしくは現金預金支払機30cと預金管理部10との間で中継を行なうようになっているが、これに限定されるものではなく、上述した中継センタ20としての機能を現金支払機30,30a,30bや現金預金支払機30cにもたせ、現金支払機30,30a,30bや現金預金支払機30cが、直接、預金管理部10に上述のような処理や出金処理および入金処理を実行させるように構成してもよい。
【0140】
さらに、上述した第1〜第3の各実施形態およびそれらの各変形例においては、現金支払機30,30a,30bをそなえて構成されているが、それに限定されるものではなく、第4実施形態の現金預金支払機(現金入金支払機)30cをそなえてもよい。
そして、上述した第1変形例の現金支払機30aにおいては、支払(出金)時に紙幣の鑑別を行なっているが、これに限定されるものではなく、現金支払機30aに紙幣を装填する際に、一旦、紙幣収納部307に格納した紙幣を、紙幣搬送部306によって鑑別部320に搬送するとともに、この鑑別部320によって紙幣の鑑別を行ない、この鑑別の結果、正常であると判断された紙幣のみを紙幣収納部307に紙幣搬送部306によって搬送して装填してもよい。
【0141】
また、上述した第4実施形態においては、利用客が現金預金支払機30cに紙幣を入金する場合について説明しているが、それに限定されるものではなく、硬貨を入金してもよく、又、これらの紙幣や硬貨以外に、現金の代替として利用可能な金券等を入金してもよい。
さらに、上述した第4実施形態においては、現金預金支払機30cにおいて利用客が現金の支払と入金との両方の処理を行なうことができるようになっているが、これに限定されるものではなく、現金預金支払機30cに代えて現金の入金のみを行なう現金入金機をそなえてもよい。
【0142】
また、上述した第4実施形態においては、入金先口座が利用客の口座(利用客口座)であって、利用客が自らの口座に現金を入金する場合について説明しているが、それに限定されるものではなく、例えば、入金先口座が利用客以外(例えばクレジット会社等)の口座であってもよい。
なお、本発明の各実施形態が開示されていれば、当業者によって製造することが可能である。
【0143】
(H)付記
(付記1)顧客の要求に応じて該顧客に現金を支払う現金支払機と、
金融機関における口座を管理する口座管理部とをそなえ、
該現金支払機に、該現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金が、該顧客に対する支払用現金として装填され、
該現金支払機により該支払用現金を該顧客に支払う前に、該口座管理部が、該現金支払機による該顧客への支払金額と同額の入金処理を、該管理者の口座に対して行なうことを特徴とする、現金支払システム。
【0144】
(付記2) 該口座管理部が、出金元口座から、該支払金額と同額を出金することを特徴とする、付記1記載の現金支払システム。
(付記3) 該現金支払機から該支払金額の現金を放出する直前に、該口座管理部が該入金処理を行なうことを特徴とする、付記1または付記2に記載の現金支払システム。
【0145】
(付記4) 該顧客への現金支払時に該現金支払機内で不具合が発生した場合、該口座管理部が該入金処理を取り消すことを特徴とする、付記1〜付記3のいずれか1項に記載の現金支払システム。
(付記5) 該現金支払機が、該不具合の発生時に、該不具合の内容を該顧客に通知する通知部を有していることを特徴とする、付記4記載の現金支払システム。
【0146】
(付記6) 該現金支払機が、該支払用現金の鑑別を行なう鑑別部を有していることを特徴とする、付記1又は付記2記載の現金支払システム。
(付記7) 該鑑別部が、該支払用現金を該顧客に支払う際に、該支払用現金の鑑別を行なうことを特徴とする、付記6記載の現金支払システム。
(付記8) 該鑑別部が、該支払用現金を該現金支払機に装填する際に、該支払用現金の鑑別を行なうことを特徴とする、付記6記載の現金支払システム。
【0147】
(付記9) 該現金支払機が、該支払用現金を単位金額毎に支払うことを特徴とする、付記1〜付記8のいずれか1項に記載の現金支払システム。
(付記10) 該口座管理部が、該単位金額毎に該入金処理を行なうことを特徴とする、付記9記載の現金支払システム。
(付記11) 現金支払機に、該現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金を、顧客に対する支払用現金として装填し、
該現金支払機による該顧客への支払金額と同額の入金処理を、該管理者の口座に対して行なってから、
該現金支払機により、該支払金額分の支払用現金を該顧客に支払うことを特徴とする、現金支払方法。
【0148】
(付記12) 出金元口座から、該支払金額と同額を出金することを特徴とする、付記11記載の現金支払方法。
(付記13) 該現金支払機から該支払金額の現金を放出する直前に、該入金処理を行なうことを特徴とする、付記11または付記12に記載の現金支払方法。
【0149】
(付記14) 該顧客への現金支払時に該現金支払機内で不具合が発生した場合、該入金処理を取り消すことを特徴とする、付記11〜付記13のいずれか1項に記載の現金支払方法。
(付記15) 顧客の要求に応じて該顧客に現金を支払う現金支払機であって、
該現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金を、該顧客に対する支払用現金として装填されるとともに、
該管理者の口座に対する、該顧客への支払金額と同額の入金処理の完了に応じて、該支払金額分の支払用現金を該顧客に支払うことを特徴とする、現金支払機。
【0150】
(付記16) 該顧客への現金支払時に不具合が発生した場合、該不具合の内容を該顧客に通知する通知部を有していることを特徴とする、付記15記載の現金支払機。
(付記17) 該支払用現金の鑑別を行なう鑑別部を有していることを特徴とする、付記15又は付記16記載の現金支払機。
【0151】
(付記18) 該鑑別部が、該支払用現金を該顧客に支払う際に、該支払用現金の鑑別を行なうことを特徴とする、付記17記載の現金支払機。
(付記19) 該鑑別部が、該支払用現金の装填時に、該支払用現金の鑑別を行なうことを特徴とする、付記17記載の現金支払機。
(付記20) 該支払用現金を単位金額毎に支払うことを特徴とする、付記15〜付記18のいずれか1項に記載の現金支払機。
【0152】
(付記21) 顧客が現金を入金する現金入金機と、
金融機関における口座を管理する口座管理部とをそなえ、
該現金入金機における該顧客による入金時に、該口座管理部が、入金金額と同額の出金処理を、該現金入金機の設置場所の管理者の口座に対して行なうことを特徴とする、現金入金システム。
【0153】
(付記22) 該口座管理部が、該入金金額と同額の入金処理を入金先口座に対して行なうことを特徴とする、付記21記載の現金入金システム。
(付記23) 前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、その原因に関する情報を該顧客に通知する通知部を有していることを特徴とする、付記22記載の現金入金システム。
【0154】
(付記24) 前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、該口座管理部が該入金処理および該出金処理を取り消すことを特徴とする、付記22又は付記23に記載の現金入金システム。
(付記25) 該現金入金機が、前記顧客によって入金された現金の鑑別を行なう鑑別部を有していることを特徴とする、付記21〜付記24のいずれか1項に記載の現金入金システム。
【0155】
(付記26) 顧客が現金入金機に現金を入金し、
該顧客による入金金額と同額の出金処理を該現金入金機の設置場所の管理者の口座に対して行なうことを特徴とする、現金入金方法。
(付記27) 前記入金金額と同額の入金処理を入金先口座に対して行なうことを特徴とする、付記26記載の現金入金方法。
【0156】
(付記28) 該前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、その原因に関する情報を該顧客に通知することを特徴とする、付記27記載の現金入金方法。
(付記29) 前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、該入金処理および該出金処理を取り消すことを特徴とする、付記27又は付記28記載の現金入金方法。
【0157】
(付記30) 顧客の要求に応じて該顧客に現金を支払い、又、該顧客が現金を入金する現金入金支払機と、
金融機関における口座を管理する口座管理部とをそなえ、
該現金入金支払機に、該現金入金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金が、該顧客に対する支払用現金として装填され、
該現金入金支払機により該支払用現金を該顧客に支払う前に、該口座管理部が、該現金入金支払機による該顧客への支払金額と同額の入金処理を、該管理者の口座に対して行ない、
該現金入金支払機における該顧客による入金時に、該口座管理部が、入金金額と同額の出金処理を、該現金入金支払機の設置場所の管理者の口座に対して行なうことを特徴とする、現金入金支払システム。
【0158】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の現金支払システム,現金支払方法,現金支払機および現金預金支払システムによれば、以下の効果ないし利点がある。
(1)現金支払機(現金入金支払機)に、この現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金を、顧客に対する支払用現金として装填することにより、現金支払機内の現金に関して管理者が保守作業を行なうことができ、利便性が向上し、又、運用コストを低減することができる。
【0159】
(2)現金支払機内の現金の所有権は管理者にあるので、管理者は夜間や休業状態の時等の任意の時間に現金支払機内の現金を回収することができ、夜間等に現金支払機内に多額の現金が存在することを回避して、盗難等を未然に防止することができるので防犯上安全である。
【0160】
(3)現金支払機(現金入金支払機)により支払用現金を顧客に支払う前に、現金支払機による顧客への支払金額と同額の入金処理を、管理者の口座に対して行なうことにより、現金を顧客に支払う際には、現金支払機(現金入金支払機)内に装填されている現金のうち、支払金額と同額の現金についての所有権が金融機関等に移転されるので、法的に何らの瑕疵なく支払処理を行なうことができる。
【0161】
(4)現金支払機(現金入金支払機)において、支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、紙幣放出口の蓋を開放して支払金額の現金を放出する直前に入金処理を行なうことにより、支払金額の現金を放出する直前までは、現金支払機(現金入金支払機)内の現金の所有権は管理者にあるので、現金支払機(現金入金支払機)内における現金の搬送過程において何らかの不具合が発生した場合においても、管理者がその不具合に対処することができ、利便性が向上する。
【0162】
(5)顧客への現金支払時に現金支払機(現金入金支払機)内で不具合が発生した場合に、入金処理を取り消すことにより、移転した現金支払機(現金入金支払機)内の現金の所有権が金融機関から管理者に戻るので、現金支払機(現金入金支払機)内における現金の搬送過程において何らかの不具合が発生した場合においても、管理者がその不具合に対処することができ、利便性が向上する。
【0163】
(6)不具合の発生時に、その不具合の内容を顧客に通知することにより、顧客が不具合の内容を知ることができ、顧客の利便性が向上する。
(7)支払用現金の鑑別を行なうことにより、支払用現金に正常でない現金が混入していた場合においても、顧客に支払う前にその正常でない現金を除去することができ、信頼性を向上させることができる。
【0164】
(8)支払用現金を現金支払機に装填する際に、支払用現金の鑑別を行なうことにより、現金支払機に装填される現金から正常でない現金が除去され、現金支払機には正常な現金のみが装填され、信頼性を向上させることができる。
(9)支払用現金を単位金額毎に支払うことにより、現金の支払時に不具合等が生じた場合においても、どこまで処理が行なわれたかを明確に知ることができ、その運用についての利便性が向上する。
【0165】
(10)現金入金支払機における顧客による入金時に、口座管理部が、入金金額と同額の出金処理を、現金入金支払機の設置場所の管理者の口座に対して行なうことにより、現金入金支払機内の顧客によって入金された現金の所有権が管理者にあるので、現金入金支払機内の現金に関して管理者が保守作業を行なうことができ、利便性が向上し、又、運用コストを低減することができるほか、管理者は夜間や休業状態の時等の任意の時間に現金入金支払機内の現金を回収することができ、夜間等に現金入金支払機内に多額の現金が存在することを回避して、盗難等を未然に防止することができるので防犯上安全である。
【0166】
(11)入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、その原因に関する情報を顧客に通知することにより、顧客が不具合の内容を知ることができ、顧客の利便性が向上する。
(12)入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、入金先口座に対する入金処理および管理者の口座からの出金処理を取り消すことにより、現金入金支払機内の現金の所有権が管理者から顧客に戻るので、現金入金支払機内における現金の搬送過程において何らかの不具合が発生した場合においても、管理者が顧客の了解を得ることによりその不具合に対処することができ、利便性が向上する。
【0167】
(13)現金入金機が、前記顧客によって入金された現金の鑑別を行なうことにより、現金支払機に入金される現金から正常でない現金が除去され、現金支払機には正常な現金のみが入金され、信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての現金預金支払システム(現金支払システム)の機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態としての現金預金支払システムにおける現金支払機の外観を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の現金預金支払システムにおける中継センタの処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態の現金預金支払システムの現金支払機において、不具合が発生した場合の中継センタの処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態の現金支払機の処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態の現金預金支払システムにおける中継センタの処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態の現金支払機の処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施形態の現金支払機の処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の各実施形態の現金預金支払システムにおける現金支払機の第1変形例を説明するための図である。
【図10】本発明の各実施形態の現金預金支払システムにおける現金支払機の第1変形例における出金処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の各実施形態の現金預金支払システムにおける現金支払機の第2変形例を説明するための図である。
【図12】本発明の各実施形態の現金預金支払システムにおける現金支払機の第2変形例における紙幣装填時の処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の第4実施形態としての現金預金支払システム(現金入金システム,現金入金支払システム)の機能構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第4実施形態の現金預金支払システムにおける現金預金支払機(現金入金支払機,現金入金機)の外観を模式的に示す斜視図である。
【図15】本発明の第4実施形態の現金預金支払システムにおける中継センタの処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】本発明の第4実施形態の現金預金支払機の処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】一般的な現金自動支払システムのハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図18】一般的な入金システムの機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 現金預金支払システム(現金支払システム)
1d 現金預金支払システム(現金支払システム,現金入金支払システム)
10 預金管理部(口座管理部、金融機関センタ)
20 中継センタ
30,30a,30b 現金支払機
30c 現金預金支払機(現金入金機,現金入金支払機)
31 表示/入力部
32 カード挿入口
33 レシート放出口
34 紙幣放出口
35 紙幣入出金口
36 硬貨入出金口
40a,40b ネットワーク
301 主制御部
302 通信制御部
303 カードリード部
304 紙幣計数出金部
305,315 ユニット制御部
306,306′,316 紙幣搬送部
307,317 紙幣収納部
308 顧客操作部
309 画面表示部
308 キー入力部
314 計数入出金部
318 硬貨搬送部
319 硬貨収納部
320,320′ 鑑別部
321,321′ リジェクト部
323 搬送ローラ対
323a,323b 搬送ローラ

Claims (10)

  1. 顧客の要求に応じて該顧客に現金を支払う現金支払機と、
    金融機関における口座を管理する口座管理部とをそなえ、
    該現金支払機に、該現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金が、該顧客に対する支払用現金として装填され、
    該顧客により現金の支払要求が行なわれると、該口座管理部が該顧客の口座の残高確認を行ない、
    該現金支払機において、該支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、該紙幣放出口の蓋を開放して前記支払金額の現金を放出する直前に、該口座管理部が、該現金支払機による該顧客への支払金額と同額の入金処理を、該管理者の口座に対して行なうことにより、該現金支払機内における前記顧客への支払金額と同額の該支払用現金の所有権の移転を行ない、
    該顧客への現金支払時に該現金支払機内で不具合が発生した場合に、該口座管理部が該入金処理を取り消すことにより、前記移転した支払用現金の所有権を前記現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴とする、現金支払システム。
  2. 該口座管理部が、出金元口座から、該支払金額と同額を出金することを特徴とする、請求項1記載の現金支払システム。
  3. 該現金支払機が、該不具合の発生時に当該不具合の内容を該顧客に通知する通知部を有していることを特徴とする、請求項1または請求項2記載の現金支払システム。
  4. 該現金支払機が、該支払用現金の鑑別を行なう鑑別部を有していることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の現金支払システム。
  5. 現金支払機に、該現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金を、該顧客に対する支払用現金として装填し、
    該顧客により現金の支払要求が行なわれると、該顧客の口座の残高確認を行ない、
    該現金支払機において、該支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、該紙幣放出口の蓋を開放して前記支払金額の現金を放出する直前に、該現金支払機による該顧客への支払金額と同額の入金処理を、該管理者の口座に対して行なうことにより、該現金支払機内における前記顧客への支払金額と同額の該支払用現金の所有権の移転を行なってから、該現金支払機により、該支払金額分の支払用現金を該顧客に支払い、
    該顧客への現金支払時に該現金支払機内で不具合が発生した場合には、該入金処理を取り消すことにより、前記移転した支払用現金の所有権を前記現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴とする、現金支払方法。
  6. 顧客の要求に応じて該顧客に現金を支払う現金支払機であって、
    該現金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金を、該顧客に対する支払用現金として装填されるとともに、
    該顧客により現金の支払要求が行なわれると、該顧客の口座の残高確認を行ない、
    該現金支払機において、該支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、該紙幣放出口の蓋を開放して前記支払金額の現金を放出する直前に、該現金支払機による該顧客への支払金額と同額の入金処理を、該管理者の口座に対して行なわせることにより、該現金支払機内における前記顧客への支払金額と同額の該支払用現金の所有権の移転を行ない、
    該管理者の口座に対する、該顧客への支払金額と同額の入金処理の完了に応じて、該支払金額分の支払用現金を該顧客に支払い、
    該顧客への現金支払時に当該現金支払機内で不具合が発生した場合に、該入金処理を取り消させることにより、前記移転した支払用現金の所有権を前記現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴とする、現金支払機。
  7. 顧客の要求に応じて該顧客に現金を支払い、又、該顧客が現金を入金する現金入金支払機と、
    金融機関における口座を管理する口座管理部とをそなえ、
    該現金入金支払機に、該現金入金支払機の設置場所の管理者に所有権のある現金が、該顧客に対する支払用現金として装填され、
    該顧客により現金の支払要求が行なわれると、該口座管理部が該顧客の口座の残高確認を行ない、
    該現金入金支払機において、該支払金額の現金の現金収納部から紙幣放出口への搬送が完了した後、該紙幣放出口の蓋を開放して前記支払金額の現金を放出する直前に、該口座管理部が、該現金入金支払機による該顧客への支払金額と同額の入金処理を、該管理者の口座に対して行なうことにより、該現金入金支払機内における前記顧客への支払金額と同額の該支払用現金の所有権の移転を行ない、
    該口座管理部が、該現金入金支払機における該顧客による入金時に、入金金額と同額の出金処理を、該現金入金支払機の設置場所の管理者の口座に対して行なうとともに、該顧客への現金支払時に該現金入金支払機内で不具合が発生した場合に、該入金処理を取り消すことにより、前記移転した支払用現金の所有権を前記現金支払機の設置場所の管理者に戻すことを特徴とする、現金入金支払システム。
  8. 該口座管理部が、該入金金額と同額の入金処理を入金先口座に対して行なうことを特徴とする、請求項7記載の現金入金支払システム。
  9. 前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、該口座管理部が該入金処理および該出金処理を取り消すことを特徴とする、請求項7又は請求項8に記載の現金入金支払システム。
  10. 前記入金先口座に対する入金処理を行なうことができなかった場合に、その原因に関する情報を該顧客に通知する通知部を有していることを特徴とする、請求項9記載の現金入金支払システム。
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