JP4112309B2 - 後付け防犯サムターン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉の施解錠操作に用いられる既存のサムターンを覆う後付け防犯サムターンに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば扉に設けられる施錠装置は、屋外側に表出させたシリンダー錠の鍵孔に、合鍵(キー)を挿入して回動操作することにより、扉の木口より進退させたデッドボルトを扉枠に設けたストライクに係合・係合解除して施解錠を行うとともに、屋内側からは、サムターンの摘みを回動操作するのみで、デッドボルトを進退させて、扉の施解錠を簡便に行えるようにしている。
【0003】
ところが、近年、ポスト口や、機械工具によって開けた小さな穴から針金等を挿入し、回転操作の容易なサムターンに係止して回転させ、施錠装置を解錠する不正解錠が増えている。このようなサムターンに針金等を係止して回転させることを防止するものに例えば実公平4−40362号公報に開示されるサムターン用防犯カバーがある。
【0004】
この防犯カバー1は、図3,図4に示すように、サムターン2が嵌入する嵌入孔3が形成されているとともに、回転時に円状軌跡2bを描くサムターン2の外面2aを覆う部分が、円状軌跡に沿う円形状に形成されている。そして、嵌入孔3内に螺入してサムターン2の側面に当接し、両側から挟持するセットスクリュー4,4が設けられている。
このような構成からなる防犯カバー1は、嵌入孔3にサムターン2を挿入することで、サムターン2に防犯カバー1を覆うように被せる。その後セットスクリュー4,4を螺入させて締め付けることで、防犯カバー1をサムターン2に固定する。従って、サムターン2に被せた防犯カバー1によって、針金等を係止させて回転させることが難しくなる。
【0005】
また、上記した防犯カバーの別態様として、図5に示すように、防犯カバー1を、取付部5及び本体部6から構成したものが開示されている。取付部5は、上記の防犯カバー1の外形を手での操作が容易となるように形成し、本体部6が係止する係止突部5aを設けている。取付部5は、サムターン2に被せた状態で、サムターン2を容易に回転させることができる。また、本体部6は、係止突部5aに係止可能な係止部6aを有している。このようにすることで、係止作業という簡単な作業で、防犯カバー1の着脱が行える。さらに係止部6aで本体部6が空転することにより、針金等を係止させて回転させることが不可能となる。
【0006】
さらに、上記した防犯カバーの別態様として、図6に示すように、係止部6a内に、係止突部5aとの間にバネ部材8を設け、本体部6側の外周縁に複数の係合凹部5bと、この係合凹部5bに係合可能な係合凸部6bとを設けたものが開示されている。
このような構成とすれば、本体部6を常に取り付けたままとしておくことができる。すなわち、常時は係止突部5aと係止部6aとで本体部6が空転し、サムターン2を回転させたいときは、本体部6を手で押圧し、係合凸部6bを取付部5の係合凹部5bに係合させ、この係合状態のまま本体部6を回転させることにより、サムターン2を回転させることができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3,図4に示された防犯カバーは、外形が円筒体形状であるため、サムターンに被せた場合、本来小判形状であることからその回転位置によって視認できたサムターンの施錠状態又は非施錠状態を視認不能にしてしまい、施解錠の操作性を低下させる問題があった。
【0008】
また、図5に示された防犯カバーは、サムターンを回転操作可能にする取付部と、この取付部に対し空転しかつ着脱可能となる本体部とから構成されているため、脱着した本体部の保管管理が煩雑となり、本体部を紛失する虞もあった。
【0009】
さらに、図6に示された防犯カバーは、本体部を常に取り付けたままとできるので、本体部の紛失はなくなるが、サムターンの回転操作時には本体部を手で押圧しながら回転させなければならないため、操作性を低下させた。
【0010】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第一の目的は、針金や棒等によるサムターンの回転を阻止できるとともに、着脱部材を不要にし、しかも、従来同様の回転のみによる操作が可能となる後付け防犯サムターンを提供し、もって、防犯性、操作性の向上を図ることにある。また、その第二の目的は、サムターンの回転位置が容易に視認できる後付け防犯サムターンを提供し、もって、操作性の向上を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の後付け防犯サムターン21は、扉の屋内面に取り付けられた既存サムターン23の摘み27を覆う後付け防犯サムターン21であって、
前記摘み27を挿入する嵌入穴41aを後面41bに有し該嵌入穴41aに挿入した前記摘み27を包囲して被着される略円柱形状の回動体41と、
該回動体41の外周面41cに、前記既存サムターン23の軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝45と、
該凹溝45の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝45の溝開口より突出して装着され、該凹溝45に対して回動自在な軸状コロ47と、
を具備したことを特徴とする。
【0012】
この後付け防犯サムターン21では、既存サムターン23の摘み27が回動体41によって覆われ、摘み27が回動体41によって操作可能となり、回動体41は、略円柱形状とされ、その外周面41cに複数の軸状コロ47が回動自在に配置される。従って、針金や棒等を用いても回動体外周面41cの滑りにより、また、軸状コロ47の空回りにより係止を不可能として既存サムターン23の回動を行うことが不可能となる。そして、摘み27の操作時には、軸状コロ47とともに回動体41を摘み持つことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。
【0013】
請求項2記載の後付けサムターン21は、扉の屋内面に取り付けられ、回転軸25に対して摘み27の一側端29が延設される形状の既存サムターン23の前記摘み27を覆う後付け防犯サムターン21であって、
前記摘み27を挿入する嵌入穴41aを後面41bに有し該嵌入穴41aに挿入した前記摘み27を包囲して被着される略円柱形状の回動体41と、
前記既存サムターン23の一側端29側となる前記回動体41の外周面41cの少なくとも略半部に、前記既存サムターン23の軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝45と、
該凹溝45の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝45の溝開口より突出して装着され、該凹溝45に対して回動自在な軸状コロ47と、
を具備したことを特徴とする。
【0014】
この後付け防犯サムターン21では、一側端29が延出した摘み27に対して設けられ、この一側端29側となる回動体41の略半部に軸状コロ47を設けた構成としたので、既存サムターン23を回動させる際にその回動力が最も大きく受ける位置である周囲に位置して軸状コロ47が配置していることとなり、その位置に対して針金等にて不正に操作を行おうとしても各軸状コロ47が空転することとなって、回動体41及び摘み27を回動させることができない。
【0015】
請求項3記載の後付け防犯サムターン21は、扉の屋内面に取り付けられた既存サムターン23の摘み27を覆う後付け防犯サムターン21であって、
前記摘み27を挿入する嵌入穴41aを後面41bに有し該嵌入穴41aに挿入した前記摘み27を包囲して被着される略円錐台形状の回動体41と、
該回動体41のテーパ状外周面41cに、前記既存サムターン23の軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝45と、
該凹溝45の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝45の溝開口より突出して装着され、該凹溝45に対して回動自在な軸状コロ47と、
を具備したことを特徴とする。
【0016】
この後付け防犯サムターン21では、既存サムターン23の摘み27が回動体41によって覆われ、摘み27が回動体41によって操作可能となり、回動体41は、略円錐台形状とされ、その外周面41cに複数の軸状コロ47が回動自在に配置される。従って、針金や棒等を用いても回動体外周面41cの周方向及びテーパ方向の滑りにより、また、軸状コロ47の空回りにより係止を不可能として既存サムターン23の回動を行うことが不可能となる。そして、摘み27の操作時には、軸状コロ47とともに回動体41を摘み持つことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。
【0017】
請求項4記載の後付け防犯サムターン21は、扉の屋内面に取り付けられ、回転軸25に対して摘み27の一側端29が延設される形状の既存サムターン23の前記摘み27を覆う後付け防犯サムターン21であって、
前記摘み27を挿入する嵌入穴41aを後面41bに有し該嵌入穴41aに挿入した前記摘み27を包囲して被着される略円錐台形状の回動体41と、
前記既存サムターン23の一側端29側となる前記回動体41のテーパ状外周面41cの少なくとも略半部に、前記既存サムターン23の軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝45と、
該凹溝45の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝45の溝開口より突出して装着され、該凹溝45に対して回動自在な軸状コロ47と、
を具備したことを特徴とする。
【0018】
この後付け防犯サムターン21では、一側端29が延出した摘み27に対して設けられ、この一側端29側となる回動体41の略半部に軸状コロ47を設けた構成としたので、既存サムターン23を回動させる際にその回動力が最も大きく受ける位置である周囲に位置して軸状コロ47が配置していることとなり、その位置に対して針金等にて不正に操作を行おうとしても各軸状コロ47が空転することとなって、回動体41及び摘み27を回動させることができない。
【0019】
請求項5記載の後付け防犯サムターン21は、前記回動体41には、螺着手段が備えられ、該螺着手段により前記摘み27に対し前記回動体41が取り付けられることを特徴とする。
【0020】
この後付けサムターン21では、螺着手段により、回動体41の摘み27への脱着が容易に行え、すなわち既存サムターン23への取り付け、及び取り外しを簡単に行うことが可能となる。
【0021】
請求項6記載の後付け防犯サムターン21は、前記各凹溝45は、その端部が前記回動体41の後面41bに開口して形成され、該後面41bに対して脱着自在な蓋板53を備えることを特徴とする。
【0022】
この後付け防犯サムターン21では、回動体41の後面41b側に開口した凹溝45の端部から軸状コロ47を装着することが可能となり、そして、各凹溝45の後面41b側開口部分を閉塞する構成としたので、回動体41に対して各軸状コロ47を組み付け易くでき、かつ、この蓋体53を脱着自在とすることで、軸状コロ47が汚損したり、摩耗した際などに、メンテナンスを行い易い構成となる。
【0023】
請求項7記載の後付け防犯サムターン21は、前記回動体41の先端面には、回転位置表示手段が設けられていることを特徴とする。
【0024】
この後付け防犯サムターン21では、回動体41に覆われることで視認できなくなった摘み27の回転位置を、回転位置表示手段を介して知ることができ、施錠及び解除の操作性を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る後付け防犯サムターンの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る後付け防犯サムターンの分解斜視図、図2の(a)は同後付け防犯サムターンの正面図、(b)は同後付け防犯サムターンを既存サムターンと共に表した縦断面図である。
【0026】
まず、本実施の形態による後付け防犯サムターン21の説明に先立ち、後付け防犯サムターン21によって覆われることとなる既存サムターン23について説明する。
図示しないが、扉には錠箱が設けられ、この錠箱にはラッチボルト,デッドボルト,及びこれらを扉の木口から進退させる錠箱機構部を内設している。
扉は屋内側の面である屋内面に既存サムターン23を突設している。上記した錠箱のデッドボルトは、扉の屋外側の面に設けたシリンダー錠をキーによって、又はこの既存サムターン23の摘み27を回動することによって扉の木口から進退可能となる。
【0027】
既存サムターン23は、図1に示すように、回転軸としてのサムターン軸25と、サムターン軸25と相対回転不能に連結、若しくはこのサムターン軸25と一体に形成される摘み27とで大略構成される。なお、この既存サムターン23は、図示しないが、扉の屋内面に対して、略円錐形状の化粧リングを介して設けられる構成や、化粧板であるエスカチオンを介して設けられる構成、或いは、屋内面にサムターン軸25が直接挿着されて摘み27のみ突出した構成などとされて、扉内の錠箱機構部に連結される。
【0028】
サムターン軸25は、基端部31が図示しない錠箱機構部の入力軸に連結される。サムターン軸25は、図示しないEリングなどの移動規制部材が中途部に取り付けられて、錠箱機構部側に対して抜脱が規制され、回動自在に支持される。サムターン軸25の先端部は、屋内面から突出する摘み27に相対回転不能に連結される。従って、既存サムターン23は、摘み27が回動されることで、サムターン軸25を介して錠箱機構部内を操作し、デッドボルトが扉の木口から進退するようになっている。
【0029】
また、摘み27は、本実施の形態では、図1,2に示すように、サムターン軸25に対して一側端29が略レバー状にやや延設される形状とされ、すなわち、サムターン軸25に対して摘み27がやや偏芯した形状とされる。
【0030】
本実施の形態による後付け防犯サムターン21は、この既存サムターン23に後付けすることができる。
後付け防犯サムターン21は、摘み27を挿入する嵌入穴41aを後面41bに有し、嵌入穴41aに挿入した摘み27を螺着手段によって固定して摘み27を包囲して被着される回動体41と、回動体41の外周面41cに形成される複数の凹溝45に装着される軸状コロ47とを備えている。
【0031】
回動体41は、後面41bに形成される嵌入穴41aの形状を、摘み27の外形、好ましくは扉の屋内面から突出している摘み27部分の外形状の全ての形状と同等な凹状となるように形成される。本実施の形態では、摘み27の基端部分でありサムターン軸25との境となるフランジ部26に対応する凹状段部41dを有し、この凹状段部41d及びこの凹状段部に41dに連続して形成され長穴状に形成される嵌入穴41aにより、既存サムターン23の屋内面より表出する部分である摘み27とフランジ部26を収容するように挿入となる。
【0032】
また、回動体41の側面には半径方向に螺着手段であるネジ孔41eが形成され、ネジ孔41eは嵌入穴41aに通じている。このネジ孔41eには螺着手段である固定用ネジ43が螺合される。すなわち、回動体41は、嵌入穴41aに摘み27を挿入し、ネジ孔41eに螺合した固定用ネジ43を締め付けることで、固定用ネジ43の先端を摘み27側面に圧接して摘み27に取り付け固定できるようになっている。つまり、回動体41は、摘み27と一体回転するように取り付けられる。
【0033】
回動体41の外形は、略円錐台形状に形成されており、屋内を向く前端面41fが略平滑に形成され、外周面はテーパ状外周面41cとされて、このテーパ状外周面41cに凹溝45が複数形成されている。本実施の形態では、既存サムターン23の摘み27が一側端29の延出した形状であることから、図2に示すように、回動体41の外形が楕円形状の後面41bと前端面41fとをテーパ状外周面41cにて形作られている錐台形状とされている。また、回動体41の外周面における摘み27の一側端29側に対応した部分となる略半部には、凹溝45が複数形成される。各凹溝45は、奥拡がりな断面円弧状とされ、テーパ状外周面41cのテーパに沿って所定間隔毎に、すなわち各凹溝45と外周面41cの一部とが交互になって複数形成されている。
【0034】
本実施の形態では、各凹溝45は、回動体41の前端面41fを貫通せず、後面41b側に溝端が開口するよう形成される。そして、この後面41bには、各凹溝45の開口部分を塞ぐ蓋板53がネジなどの固定手段55にて取り付けられている。
【0035】
各凹溝45に装着される軸状コロ47は、真直な軸部材よりなる。なお、各軸状コロ47は、好ましくは、それぞれの両端を切削或いは研削,研磨などの処理を行い、滑らかに形成されており、さらに、装着される凹溝45の位置に合せて端部近傍の外周面にテーパ面を形成し、装着された状態での回動体外周面41cに沿う形状とされる。そして、これら軸状コロ47は、各凹溝45に装着され、この凹溝45内にて回動自在とされる。各凹溝45に装着された各軸状コロ37は、軸線方向に沿う外周面の一部が、各凹溝45の溝開口よりも突出しており、テーパ状外周面41cに対して一部が表出し突出するようになる。
【0036】
各軸状コロ37は、各凹溝45に対して回動体41の後面41bから軸線方向に挿入するように装着される。そして、各凹溝45に各軸状コロ37が装着された後に、蓋板53にて凹溝45の後面41b側の開口部分を閉塞する。
なお、これら軸状コロ47の直径は、それぞれ同一な外径とされて構成されても良く、或いは装着される位置に応じ、細径と大径とを組み合わせ、構成しても良い。
【0037】
次に本実施の形態の動作について説明する。
まず、屋内側から施錠する場合について説明する。
操作者は、回動体41のテーパ状外周面41cを、既存サムターン23の摘み27を摘む際と同様に摘む。このとき、摘んだ手指は、軸状コロ47も同時に摘むこととなる。
【0038】
摘んだ手を捻って回動体41を例えば時計回りに回転させると、摘み27もそれに伴って回動する。そして、例えば90度回動されると、サムターン軸25を介し錠箱機構部内が操作され、デッドボルトが扉の木口に進出する。
【0039】
これにより屋内側から扉が施錠されることとなる。
【0040】
次に、施錠状態から解錠するときは、上記施錠時と同様に、回動体41のテーパ状外周面41cを、軸状コロ47とともに摘む。回動体41を反時計回り方向に回転させると、サムターン軸25もそれに伴って回転する。回動体41が90度回動されると、サムターン軸25を介し錠箱機構部内が操作され、扉の木口に進出しているデットボルトが扉の木口から後退させられる。
【0041】
これにより屋内側から扉が解錠される。
【0042】
また、施錠時において、扉等に設けられた小窓を割り、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れて、外部より後付け防犯サムターン21を不正に操作しようとする場合、回動体41に係止しようとしてもその外形が略円錐台形状であるために係止することができす、針金はテーパ状外周面を滑る、すなわち外周面の周方向及びテーパ面である傾斜方向の先端方向に滑ることとなる。
【0043】
また、針金は、回動体外周面41cにおいて、回動体41に対して軸状コロ47が回動自在とされていることから、この軸状コロ47が空転することでさらに係止が困難となり、回動体41及び摘み27を回動させることができず、デッドボルトも進退しないこととなる。従って、不正解錠を防止することができる。
【0044】
このように、上記の後付け防犯サムターン21によれば、既存サムターン23の摘み27が回動体41によって覆われ、摘み27が回動体41によって操作可能となり、回動体41は、略円錐台形状とされその外周面41cに複数の軸状コロ47が回動自在に配置される。従って、針金や棒等を用いても回動体外周面41cの滑りにより、また、軸状コロ47の空回りによって係止を不可能として既存サムターン23の回動を行うことが不可能となる。そして、摘み27の操作時には、軸状コロ47とともに回動体41を摘み持つことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。
【0045】
また、各軸状コロ47の配置位置が、所定間隔毎であることから、回動体外周面41cの一部が各軸状コロ47間毎に位置することとなって、操作者が回動体を摘む際に、指が滑る、或いは軸状コロ47の空転にて滑ることなく回動操作を行うことができ、その操作に違和感なく、施解錠の操作を良好にすることができる。
【0046】
特に、上述した実施の形態では、この後付け防犯サムターン21は、一側端29が延出した摘み27に対して設けられ、この一側端29側となる回動体41の略半部に軸状コロ47を設けた構成としたので、既存サムターン23を回動させる際にその回動力が最も大きく受ける位置である周囲に位置して軸状コロ47が配置していることとなり、その位置に対して上記のような針金等にて不正に操作を行おうとしても各軸状コロ47が空転することとなって、回動体41及び摘み27を回動させることができない。従って、デッドボルトが進退せず、不正解錠が防止されることとなる。
【0047】
また、回動体41の後面41bに蓋体53を取り付け、各凹溝45の後面41b側開口部分を閉塞する構成としたので、回動体41に対して各軸状コロ47を組み付け易くでき、かつ、この蓋体53を脱着自在とすることで、軸状コロ47が汚損したり、摩耗した際などに、メンテナンスを行い易い構成となる。
【0048】
さらに、既存サムターン23の摘み27に対して回動体41を取り付ける手段として、固定用ネジ43とネジ孔41eよりなる螺着手段にて構成したので、この螺着手段によれば、摘み27に対して回動体41を容易に脱着自在な構成とすることが可能であり、例えばメンテナンスや既存サムターン23を含む錠箱機構部の交換時などに対し有効な構成となる。
【0049】
なお、上述した実施の形態では、既存サムターン23の摘み27の形状が一側端29が延出した形状であり、回動体41の形状がやや楕円形状となる錐台形状とされた例としたが、既存サムターン23の形状が、サムターン軸25に対して摘み27の形状が左右に均等な延出長さとされる構成とされた場合には、回動体41の形状を略真円形の円錐台形状として構成でき、テーパ状外周面41cの全体に対して軸状コロ47を設ける構成とすることが可能となり、そして、上記と同様に効果を得ることができる。この円錐台形状の回動体として構成した場合には、前端面が略真円状の円形となることから、この前端面に、回転位置表示手段を設けることとする。この回転位置表示手段は、微小な凹凸による標示、印刷や刻印、或いは部分的な着色による色分けなどとされ、例えば、解錠時では縦長状となり施錠時には横長状となる長丸形状とし、解錠時と施錠時とが容易に識別できるようにすることで、この防犯サムターンにて覆われることで視認できなくなった既存サムターン23の摘みの回転位置を確実に識別可能とすることができ、操作性を向上させることができる。
【0050】
また、上述した実施の形態では、回動体41の形状を、略円錐台形状とし、外周面をテーパ状に形成される面として構成した例について述べたが、この回動体の形状を略円柱形状に形成し構成しても上記同様の効果を得られる。この略円柱形状の回動体とした場合においても、上記実施の形態と同様に外周面に既存サムターン23の軸線方向に沿う凹溝を複数設け、各凹溝に軸状コロを装着して構成される。また同様に、既存サムターン23の形状が、摘み27が略レバー状に形成される構成とされた場合であっても、回動体の外周面における摘み27の延出した一側端29に対応した位置となる略半部に軸状コロを設けた構成とすることで、上記同様の効果が得られるものである。
【0051】
さらに、上述した実施の形態では、既存サムターン23の摘み27に対して回動体41を取り付ける手段として、固定用ネジ43とネジ孔41eよりなる螺着手段にて脱着自在な構成とした例について述べたが、この脱着自在な構成としてはこれに限定されることがなく、例えば爪片同士を係合させるような構成としてもよく、また、摘み27に対して被着する手段としては、脱着自在な構成に限定されることはなく、例えば両面テープによる貼り付けにて取り付ける構成や、接着剤を用いて取り付ける構成としてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の後付け防犯サムターンによれば、既存サムターンの摘みが回動体によって覆われ、摘みが回動体によって操作可能となり、回動体は、略円柱形状とされ、その外周面に複数の軸状コロが回動自在に配置される。従って、針金や棒等を用いても回動体外周面の滑りにより、また、軸状コロの空回りにより係止を不可能として既存サムターンの回動を行うことが不可能となる。そして、摘みの操作時には、軸状コロとともに回動体を摘み持つことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。
【0053】
請求項2記載の後付け防犯サムターンによれば、一側端がやや延出した摘みに対して設けられ、この一側端側となる回動体の略半部に軸状コロを設けた構成としたので、既存サムターンを回動させる際にその回動力が最も大きく受ける位置である周囲に位置して軸状コロが配置していることとなり、その位置に対して針金等にて不正に操作を行おうとしても各軸状コロが空転することとなって、回動体及び摘みを回動させることができない。
【0054】
請求項3記載の後付け防犯サムターンによれば、既存サムターンの摘みが回動体によって覆われ、摘みが回動体によって操作可能となり、回動体は、略円錐台形状とされ、その外周面に複数の軸状コロが回動自在に配置される。従って、針金や棒等を用いても回動体外周面の周方向及びテーパ方向の滑りにより、また、軸状コロの空回りにより係止を不可能として既存サムターンの回動を行うことが不可能となる。そして、摘みの操作時には、軸状コロとともに回動体を摘み持つことで、従来同様の回転操作のみにより施解錠操作することが可能となる。この結果、着脱部材を不要にし、防犯性、操作性を向上させることができる。
【0055】
請求項4記載の後付け防犯サムターンによれば、一側端が延出した摘みに対して設けられ、この一側端側となる回動体の略半部に軸状コロを設けた構成としたので、既存サムターンを回動させる際にその回動力が最も大きく受ける位置である周囲に位置して軸状コロが配置していることとなり、その位置に対して針金等にて不正に操作を行おうとしても各軸状コロが空転することとなって、回動体及び摘みを回動させることができない。従って、デッドボルトが進退せず、不正解錠が防止されることとなる。
【0056】
請求項5記載の後付け防犯サムターンによれば、回動体に設けた螺着手段により、既存のサムターンに対しての取り付けが容易に行えるとともに、交換などを行う場合であっても取り外しが容易である。
【0057】
請求項6記載の後付け防犯サムターンによれば、回動体の後面に蓋体を取り付け、各凹溝の後面側開口部分を閉塞する構成としたので、回動体に対して各軸状コロを組み付け易くでき、かつ、この蓋体を脱着自在とすることで、軸状コロが汚損したり、摩耗した際などに、メンテナンスを行い易い構成となる。
【0058】
請求項7記載の後付け防犯サムターンによれば、先端面に回転位置表示手段を設けたので、回動体に覆われることで視認できなくなった摘みの回転位置を、回転位置表示手段を介して知ることができ、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る後付け防犯サムターンの分解斜視図である。
【図2】(a)同後付け防犯サムターンの正面図である。
(b)同後付け防犯サムターンを既存サムターンとともに表した縦断面図である。
【図3】従来の防犯カバーの扉への取り付け状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示した防犯カバーの内部状態を表す断面図である。
【図5】図3に示した防犯カバーの別態様を表す部分破断側面図である。
【図6】図3に示した防犯カバーのさらに別態様を表す部分破断側面図である。
【符号の説明】
21…後付け防犯サムターン
23…既存サムターン
25…回転軸(サムターン軸)
27…摘み
29…一側端
41…回動体
41a…嵌入穴
41b…後面
41c…外周面
45…凹溝
47…軸状コロ

Claims (7)

  1. 扉の屋内面に取り付けられた既存サムターンの摘みを覆う後付け防犯サムターンであって、
    前記摘みを挿入する嵌入穴を後面に有し該嵌入穴に挿入した前記摘みを包囲して被着される略円柱形状の回動体と、
    該回動体の外周面に、前記既存サムターンの軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝と、
    該凹溝の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝の溝開口より突出して装着され、該凹溝に対して回動自在な軸状コロと、
    を具備したことを特徴とする後付け防犯サムターン。
  2. 扉の屋内面に取り付けられ、回転軸に対して摘みの一側端が延設される形状の既存サムターンの前記摘みを覆う後付け防犯サムターンであって、
    前記摘みを挿入する嵌入穴を後面に有し該嵌入穴に挿入した前記摘みを包囲して被着される略円柱形状の回動体と、
    前記既存サムターンの一側端側となる前記回動体の外周面の少なくとも略半部に、前記既存サムターンの軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝と、
    該凹溝の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝の溝開口より突出して装着され、該凹溝に対して回動自在な軸状コロと、
    を具備したことを特徴とする後付け防犯サムターン。
  3. 扉の屋内面に取り付けられた既存サムターンの摘みを覆う後付け防犯サムターンであって、
    前記摘みを挿入する嵌入穴を後面に有し該嵌入穴に挿入した前記摘みを包囲して被着される略円錐台形状の回動体と、
    該回動体のテーパ状外周面に、前記既存サムターンの軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝と、
    該凹溝の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝の溝開口より突出して装着され、該凹溝に対して回動自在な軸状コロと、
    を具備したことを特徴とする後付け防犯サムターン。
  4. 扉の屋内面に取り付けられ、回転軸に対して摘みの一側端が延設される形状の既存サムターンの前記摘みを覆う後付け防犯サムターンであって、
    前記摘みを挿入する嵌入穴を後面に有し該嵌入穴に挿入した前記摘みを包囲して被着される略円錐台形状の回動体と、
    前記既存サムターンの一側端側となる前記回動体のテーパ状外周面の少なくとも略半部に、前記既存サムターンの軸線方向に略沿って設けられ、断面形状が奥拡がりに形成される複数の凹溝と、
    該凹溝の長手方向を軸線方向とし、該軸線方向に沿う外周面の一部が前記凹溝の溝開口より突出して装着され、該凹溝に対して回動自在な軸状コロと、
    を具備したことを特徴とする後付け防犯サムターン。
  5. 前記回動体には、螺着手段が備えられ、該螺着手段により前記摘みに対し前記回動体が取り付けられることを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の後付け防犯サムターン。
  6. 前記各凹溝は、その端部が前記回動体の後面に開口して形成され、該後面に対して脱着自在な蓋板を備えることを特徴とする請求項1,2,3,4,5のいずれか1つに記載の後付け防犯サムターン。
  7. 前記回動体の先端面には、回転位置表示手段が設けられていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6のいずれか1つに記載の後付け防犯サムターン。
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