JP4084969B2 - パターン検査装置及びパターン検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプリント基板、半導体パッケージ、フラットパネルディスプレイ等におけるパターンの欠陥を外観検査するパターン検査装置及びパターン検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のパターン検査装置では、プリント基板等における被検査パターン(例えば、配線パターンやパッド等。)の撮像データに基づき生成した濃淡画像(2値化画像若しくは多値画像)から所定の検出アルゴリズムを用いて前記パターン上の断線や短絡等の欠陥を検出するようにしている。そして、その際における検出アルゴリズムには、従来から、特徴抽出アルゴリズム(デザインルールチェック(DRC)法ともいう。)とパターンマッチング(完全比較法ともいう。)とが用いられている。
【0003】
特徴抽出アルゴリズムは、被検査パターンの濃淡画像について所定の処理領域内で局所的なウィンドウ処理を行うことで被検査パターンにおける欠陥部分を特異点として抽出するものである。また、パターンの配線幅や間隔等の測定結果を基準となる対象と比較し、当該基準対象と相違していれば、その相違部分は欠陥であると判定するものである。一方、パターンマッチングは基準となる良品パターンと被検査パターンとの形状を直接比較するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年プリント基板等における配線パターン等は、複雑かつ高密度化の傾向にあり、特に、配線パターンや、配線パターン間の間隔等の幅が場所により変化するように形成されるものも少なくない。そして、このような配線パターンを有するプリント基板を検査する際、特徴抽出アルゴリズムを用いたパターン検査の場合には次のような問題があった。
【0005】
即ち、このように線幅が変化するパターンについて線幅検査する場合、画一的なパターン幅に基づく手法では本来欠陥でない部分も欠陥と認識してしまい、適切な検査を実施することができなかった。つまり、検査対象であるプリント基板上に細い配線パターンと太い配線パターンとが混在している場合、それぞれのパターンにおける許容差を独立に設定することができず、配線パターンの太さに応じた最適なパターン検査が困難であった。パターン検査における一般の線幅については、例えば基準線幅の2/3以上4/3以下であれば許容するようにしている。しかしながら、特徴抽出を用いた最小線幅のみのパターン検査では線幅によって許容差が変化するような比率による比較は困難であり、また、パターンマッチングを用いたパターン検査ではアルゴリズムの性格上、配線形状のみの比較しかできず線幅そのものの検査ができなかった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、その目的は、高密度で場所によって線幅やパターン間隔の異なる複雑な形状を有するパターンであっても、誤検出が発生しにくく、比較的容易な欠陥検査を可能とするパターン検査装置及びパターン検査方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被検査パターンが設けられた検査対象物を所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの濃淡画像に基づき前記被検査パターンの欠陥を検出するパターン検査装置において、前記濃淡画像における一つの被検査パターンについて、認識する画素数が互いに異なる複数の特徴抽出フィルタごとに、パターン寸法を同一の測定位置において回転角度を変更させて複数測定し、それらすべてのパターン寸法のうち、最も狭いパターン寸法が前記測定位置におけるパターン寸法とする幅測定手段と、比較基準となる良品パターンの濃淡画像における前記測定位置のパターン寸法と対応する基準位置でのパターン寸法に係る基準データを記憶した基準データ記憶手段と、前記被検査パターンに関して前記幅測定手段の測定結果から得られた測定データと前記基準データ記憶手段に記憶された基準データとを比較する比較手段と、当該比較手段の比較結果に基づいて前記被検査パターンにおける欠陥の有無を判定する欠陥判定手段とを具えたことを要旨とした。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパターン検査装置において、前記基準データ記憶手段は、前記基準データを前記良品パターンが被検査パターンとされた場合の測定結果に基づいて自動生成する基準データ生成手段を具えたことを要旨とした。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のパターン検査装置において、前記基準データ記憶手段は、前記良品パターンの濃淡画像における所定領域中の一つの位置での所定方向寸法に係る基準データと共に、当該基準データとデータ値が同一となる複数の基準データを、前記所定領域中で前記一つの位置の付近に位置する他の複数位置での各基準データとして記憶することを要旨とした。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のパターン検査装置において、前記欠陥判定手段は、前記比較手段の比較結果が、前記被検査パターンについて欠陥無しと判定するために予め設定された所定の許容条件範囲を外れた場合に欠陥有りと判定することを要旨とした。
【0011】
一方、パターン検査方法に係る請求項5に記載の発明は、被検査パターンが設けられた検査対象物を所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの濃淡画像における一つの被検査パターンについて、認識する画素数が互いに異なる複数の特徴抽出フィルタごとに、パターン寸法を同一の測定位置において回転角度を変更させて複数測定し、それらすべてのパターン寸法のうち、最も狭いパターン寸法が前記測定位置におけるパターン寸法とした後、当該パターン寸法に係る測定データと、比較基準となる良品パターンの濃淡画像における前記測定位置と対応する基準位置でのパターン寸法に係る基準データとを比較し、その後、比較した結果に基づいて前記被検査パターンにおける欠陥の有無を判定することを要旨とした。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をプリント基板のパターン検査装置に具体化した一実施形態を図1〜図10に従って説明する。
【0013】
図1に示すように本実施形態に係るパターン検査装置1は、CCD2、前処理回路3、幅測定回路4、切替回路5、膨張処理回路6、基準画像メモリ7、比較回路8、許容誤差メモリ9、判定回路10を備えている。
【0014】
CCD2では、検査対象物であるプリント基板上に形成された被検査パターンとしての配線パターンが所定形状(本実施形態では矩形状)の撮像範囲で撮影される。撮影して得られた撮像データは、前処理回路3に送られる。前処理回路3は、図示しないA/D変換器及び2値化回路を含んで構成されている。A/D変換器では、CCD2から出力された撮像データがディジタル信号に変換される。そして、ディジタル変換された撮像データは2値化回路により所定の閾値で2値化処理が行われ、各画素の設定値(画素値)が0と1とからなる濃淡画像の一種である2値化画像データが生成される。
【0015】
幅測定手段及び基準データ生成手段としての幅測定回路4では、2値化画像データの全領域において特徴抽出フィルタを用いてパターン寸法としての配線幅が測定される。切替回路5では、基準配線幅生成時と配線幅検査実行時とで配線幅測定データを送信する回路が切替えられる。即ち、配線幅測定データは、基準配線幅生成時には基準データ生成手段としての膨張処理回路6へ送信され、配線幅検査実行時には比較手段としての比較回路8へ送信される。膨張処理回路6では、基準配線幅生成時において、前記幅測定回路4から出力された配線幅測定データが所定領域まで膨張される。
【0016】
基準データ記憶手段としての基準画像メモリ7には、膨張された配線幅測定データが基準データとして記憶される。比較回路8では、配線幅検査実行時に、前記基準データと2値化画像データの配線パターンにおける当該基準データに対応する位置の配線幅とが比較される。比較される際には、予め許容誤差メモリ9に設定されている許容誤差情報が参照される。欠陥判定手段としての判定回路10では、前記比較回路8において比較された結果に基づいて欠陥の有無が判定される。
【0017】
次に、以上のように構成された本実施形態におけるパターン検査装置を使用してパターン検査を実施する方法を説明する。パターン検査は、基準データを自動生成する行程と、配線パターンの線幅検査を実施する行程とからなる。まず、基準データを自動生成する行程について説明する。
【0018】
CCD2により撮像された、比較基準となる良品パターンのプリント基板上の配線パターンに関する撮像データは前処理回路3に送られ、図示しない前記A/D変換器によって多値8ビット(256階調)にディジタル変換される。そして、このディジタル変換された撮像データから、2値化回路において所定の閾値(本実施形態では128)によって、配線パターン領域とその他の領域とに分離された2値化画像データが生成される。図2は良品パターンを撮像して得られた2値化画像データの一部であって配線パターン21〜23が配置されている領域を拡大した2値化画像Bである。なお本実施形態では、配線パターン21〜23における配線パターン領域21a〜23aの画素値は1であり、その他の領域24の画素値は0となっている。そして生成された2値化画像データは、幅測定回路4に送られる。
【0019】
幅測定回路4では、特徴抽出フィルタを用いて前記配線パターン21〜23の配線幅が測定される。以下に、幅測定回路4における特徴抽出フィルタを用いた配線幅の測定方法について説明する。図3は本実施形態における3種類の特徴抽出フィルタ(第1〜第3の特徴抽出フィルタ31〜33)の形状を示したものである。各特徴抽出フィルタ31〜33は前記2値化画像Bにおける配線パターン領域21a〜23aを検出するための配線検出部31a〜33aとその他の領域24を検出するための非配線検出部31b〜33bとをそれぞれ備えている。
【0020】
第1の特徴抽出フィルタ31は3〜5画素の配線幅を認識するためのフィルタであり、第1配線検出部31aと、一対の第1非配線検出部31bとから構成されている。第1配線検出部31aは、2値化画像Bにおける単位画素30が特定方向(図3では上下方向)に3画素分連続配置された形状であり、第1非配線検出部31bは単位画素30が前記特定方向と直交する方向(図3では左右方向)に3画素分連続配置された形状となっている。また、前記第1配線検出部31aの長手方向両端部と前記一対の第1非配線検出部31bの各中央部とは同一直線上に位置するよう形成されており、更に両者の間は認識させる配線幅に幅を持たせる(3〜5画素)ため1画素分だけ離れた配置構成となるように形成されている。
【0021】
そして、前記第1の特徴抽出フィルタ31は、前記第1配線検出部31aと対応する位置における2値化画像データの画素値が1(配線パターン領域21a〜23a)の場合に出力コードとして1を出力し、画素値が0(その他の領域24)の場合に出力コードとして0を出力する。また、前記一対の第1非配線検出部31bと対応する位置における2値化画像データの画素値が0(その他の領域24)の場合に出力コードとして1を出力し、画素値が1(配線パターン領域21a〜23a)の場合に出力コードとして0を出力する。そして、前記第1配線検出部31aの出力コード及び一対の第1非配線検出部31bの出力コードの全ての出力コードが1になったときのみ、当該第1の特徴抽出フィルタ31の出力結果が1となる。
【0022】
また、第2の特徴抽出フィルタ32は5〜7画素の配線幅を認識するためのフィルタで、第2配線検出部32aと、一対の第2非配線検出部32bとから構成されている。第2配線検出部32aは、2値化画像Bにおける単位画素30が特定方向(図3では上下方向)に5画素分連続配置された形状であり、また、第2非配線検出部32bは単位画素30が前記特定方向と直交する方向(図3では左右方向)に3画素分連続配置された形状となっている。また、前記第2配線検出部32aの長手方向両端部と前記一対の第2非配線検出部32bの各中央部とは同一直線上に位置するよう形成されており、更に両者の間は認識させる配線幅に幅を持たせる(5〜7画素)ため1画素分だけ離れた配置構成となるように形成されている。
【0023】
また、第3の特徴抽出フィルタ33は7〜9画素の配線幅を認識するためのフィルタで、第3配線検出部33aと、一対の第3非配線検出部33bとから構成されている。第3配線検出部33aは、2値化画像Bにおける単位画素30が特定方向(図3では上下方向)に7画素分連続配置された形状であり、第3非配線検出部33bは単位画素30が前記特定方向と直交する方向(図3では左右方向)に3画素分連続配置された形状となっている。また、前記第3配線検出部33aの長手方向両端部と前記一対の第3非配線検出部33bの各中央部とは同一直線上に位置するよう形成されており、更に両者の間は認識させる配線幅に幅を持たせる(7〜9画素)ため1画素分だけ離れた配置構成となるように形成されている。なお、前記第2の特徴抽出フィルタ32及び第3の特徴抽出フィルタ33からの各出力結果の条件は、第1の特徴抽出フィルタ31と同じである。
【0024】
更に、これらの特徴抽出フィルタ31〜33を所定角度回転(例えば、図3に示す特徴抽出フィルタ31〜33を基準(0度)として、22.5度,45度,67.5度,90度,112.5度,135度,157.5度)させたものを用意し、これらの特徴抽出フィルタを用いた幅測定についても同時に実施される。これにより、様々な方向に向かって配置された配線パターンの線幅を測定することが可能となる。従って、2値化画像Bの各画素毎に、3種類の特徴抽出フィルタ31〜33のそれぞれについて22.5度刻みで回転したフィルタが8パターン用意され、計24通りのフィルタリングが実施されることになる。
【0025】
例えば、2値化画像B上のある測定位置において第2の特徴抽出フィルタ32の出力結果のみが1となった場合には、その測定位置における配線パターン幅は6であることがわかる。また、ある測定位置において第2の特徴抽出フィルタ32及び第3の特徴抽出フィルタ33の出力結果が1となった場合、その測定位置における配線パターン幅は7であることがわかる。なお、全ての特徴抽出フィルタ31〜33の出力結果が0、即ち配線幅が検出できなかった場合、その測定位置で検出されたものは、これらの特徴抽出フィルタの測定範囲を超えるか配線パターンでないと判断される。
【0026】
そして、各特徴抽出フィルタ31〜33ごとに、同一の測定位置において回転角度が異なるだけの同一形状・大きさからなる前記各パターンの特徴抽出フィルタにより得られた配線パターンの幅(以下、配線幅ともいう)のうち、最も狭い配線幅が当該測定位置における配線幅となる。なお、全ての特徴抽出フィルタ31〜33の、全ての回転角度における出力結果が0、即ち配線幅が検出できなかった場合、その位置で検出されたものは、これらの特徴抽出フィルタの測定範囲を超えるか配線パターンでないと判断される。このようにして特徴抽出フィルタ31〜33の出力結果から得られた前記配線幅は、数値化コード25として、図4に示すように配線パターン21〜23の中心部に相当する位置に沿って出力される。図5は図4の点線で囲み表示したP部を拡大した図である。配線パターン23の幅方向中心部に対応する位置に、3〜5の各配線幅を表す各数値化コード25が出力されている。
【0027】
基準配線幅生成時には、幅測定回路4で生成された数値化コード25は切替回路5を介して接続されている膨張処理回路6に送られる。膨張処理回路6では、検査時における位置ずれを想定し、数値化コード25を周辺位置まで膨張させる処理が実行される。このときの膨張範囲は任意でよく、想定される位置ずれ量に基づいた適当な範囲で拡張される。図6は膨張処理した結果である。そして、図7は図6の点線で囲み表示したQ部を拡大した図である。本実施形態では、同図に示すように配線パターン23の左右の幅方向に3画素ずつ膨張させている。そして、このようにして生成された数値化コード25、及びその周辺領域まで膨張されて当該数値化コード25とデータ値が同一となる数値化コード26とが、その位置情報とともに基準データとして基準画像メモリ7に記憶される。
【0028】
次に、配線パターンの線幅検査を実施する行程について説明する。なお、2値化画像Bを生成する方法については上述したものと同一であるため、ここでは省略する。図8は、被検査パターンが設けられた検査対象物であるプリント基板上を撮像し2値化処理することにより生成された2値化画像データの一部を拡大した2値化画像Bの図である。同図中の各配線パターン41〜43における配線パターン領域41a〜43aには点線44で囲み表示した部分にピンホールが、点線45で囲み表示した部分に欠けが、そして点線46で囲み表示した部分に突起が存在している。
【0029】
幅測定回路4では、各配線パターン41〜43における配線幅が2値化画像Bにおける全ての配線パターン領域41a〜43aの全ての位置について、先に述べた方法により計測される。配線幅検査実行時に幅測定回路4で生成された数値化コード(以下、測定データともいう)は切替回路5を介して接続されている比較回路8に送られる。比較回路8では、基準画像メモリ7に記憶されている基準データと当該基準データに対応する位置の測定データとが比較される。なお、比較される際には許容誤差メモリ9に設定されている許容誤差情報が参照される。即ち、誤差の許容条件範囲を予め設定しておき、当該許容条件範囲を加味した基準データに測定データが一致するか否か判定される。これは、基準データと測定データとを比較する際に、常に同一の配線幅でなければ欠陥であると判断することは誤検出が頻発することになり、実用上好ましくなくいためである。
【0030】
誤差の許容条件範囲は、想定される基準データの配線幅毎に許容誤差メモリ9内に予め記憶させておく。本実施形態では、基準データの配線幅が3画素以下の場合、2〜4画素を許容範囲とし、配線幅が4〜7画素の場合、3画素以上であってかつ基準データの1/2画素以上を許容範囲とする。また、基準データの配線幅が8画素以上の場合は基準データの2/3画素以上かつ4/3画素以下を許容範囲とする。このように、配線幅毎に適当な許容誤差を与えることで、最適な許容範囲を設定することができる。このようにして得られた比較結果は判定回路10に送られる。
【0031】
図9は基準データと測定データとが比較された結果を示すものである。配線パターン41における点線44で囲み表示した部分では、ピンホールが存在していることにより測定された配線幅が2箇所存在し、何れの幅も基準データに比べて短くなっている。また、配線パターン42における点線45で囲み表示した部分では、欠けが存在していることにより測定された配線幅が基準データより短くなっている。そして、配線パターン43における点線46で囲み表示した部分では突起が存在していることにより測定された配線幅が基準データより長くなっている。
【0032】
判定回路10では欠陥の有無が判断される。判定回路10において、測定データが許容誤差の範囲よりも小さい場合(図9における点線44,45の部分)にはその位置において欠け若しくはピンホールがあると判定され、また、許容誤差の範囲よりも大きい場合(図9における点線46の部分)にはその位置に突起があると判定される。一方、許容誤差の範囲内であれば、その位置には欠陥がないと判定される。そして、このようにして得られた判定結果はテレビモニタ等の外部出力装置に出力される。このとき、図10に示すように、欠陥位置付近に所定形状の目印(図10では×印)を付加表示することで、容易に欠陥及び欠陥位置を認識することができる。
【0033】
従って、本実施形態では上記のようにパターン検査装置を構成したことにより次のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、被検査パターンの配線パターン41〜43と良品パターンの配線パターン21〜23の全ての位置毎に線幅を測定し、逐次比較する方式を採用した。従って、高密度で複雑な形状を有する配線パターンが形成されたプリント基板であっても比較的容易で確実に、誤検出が発生しにくい線幅検査に基づく欠陥検出を行うことができる。
【0034】
(2)本実施形態では、幅測定回路4において良品パターンの線幅を測定し、当該測定したデータを基準データとして切替回路5及び膨張処理回路6を介して基準画像メモリ7に記憶させておくことができる。即ち、基準データを自動作成することができる。
【0035】
(3)本実施形態では、膨張処理回路6において良品パターンの基準データをその周辺領域にも膨張させることにより、当該基準データと被検査パターンに係る測定データとを比較する際に若干のずれが生じた場合であっても、正確な線幅検査ができる。
【0036】
(4)本実施形態では、測定データに対して所定幅若しくは所定比率の許容誤差範囲を設けたことで、判定回路10における過剰な欠陥検出を抑えることができる。
【0037】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では2値化画像Bを例に説明したが、これに限らず、濃淡画像である多値画像(例えば、8ビット256階調の画像)についてもパターン検査を実施してよい。この場合、前処理回路3は2値化回路を含まずに構成される。即ち、前処理回路3は図示しないA/D変換器を備えており、CCD2から出力された撮像データが当該A/D変換器によりディジタル信号に変換され、多値画像データが生成される。
【0038】
○上記実施形態では被検査パターンとして配線パターン21〜23を例に説明したが、これに限らず、配線パターンの端点である所定形状のパッド、及び配線パターン間の間隔を被検査パターンに加えてもよい。
【0039】
○上記実施形態では2値化画像Bにおける配線パターン領域21a〜23a(41a〜43a)の全ての位置(測定位置)において線幅測定を行ったが、パターン形成方向等における所定の範囲を限定して線幅測定してもよい。
【0040】
○上記実施形態では3種類の特徴抽出フィルタ31〜33を用いたが、これに限られることはなく想定される配線パターンの最小幅及び最大幅を検出することができるフィルタを必要な数だけ用いるのが望ましい。また、特徴抽出フィルタ31〜33は本実施形態及び図面に記載された形状に限られるものではなく、線幅を測定するために適当な所定形状を採用してよい。
【0041】
○上記実施形態では膨張処理回路6で良品パターンに係る基準データを自動生成したが、その都度、図示しないキーボード等の入力装置から入力するようにしてもよい。また、予め設定しておいてもよい。
【0042】
○上記実施形態では良品パターンに係る基準データを生成する場合、比較基準となる良品パターンのプリント基板をCCD2により撮像したが、CADデータを用いて基準データを生成してもよい。
【0043】
○上記実施形態では、許容誤差メモリ9内に許容誤差を予め記憶させておいたが、演算により許容誤差を算出するようにしてもよい。例えば、基準データから一定画素(例えば2画素)以内のずれを許容誤差とする方法(加算による例)や、測定データと基準データとの比を求め、一定比率(例えば80%〜120%)以内のずれを許容誤差とする方法(比率による例)がある。更には一定画素かつ一定比率(例えば、2画素以内のずれで、かつ基準データの80%〜120%)以内のずれと規定してもよい。
【0044】
○上記実施形態では膨張処理回路6において数値化コード25を周辺位置まで膨張させる処理が実行されたが、この処理は省略してもよい。即ち、幅測定回路4で生成された数値化コード25を直接、基準画像メモリ7に送信してもよい。
【0045】
○上記実施形態では許容誤差メモリ9に設定されている許容誤差情報に基づいて欠陥の有無が判断されたが、許容誤差を設定することなく欠陥を判断してもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、高密度で場所によって線幅やパターン間隔の異なる複雑な形状を有する配線パターンであっても誤検出が発生しにくく、比較的容易に欠陥検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態におけるパターン検査装置のシステム構成図。
【図2】 基準データの2値化画像の説明図。
【図3】 特徴抽出フィルタの説明図。
【図4】 配線幅測定時の説明図。
【図5】 配線幅測定時の説明図。
【図6】 膨張処理の説明図。
【図7】 膨張処理の説明図。
【図8】 被検査パターンの2値化画像の説明図。
【図9】 欠陥検査時の説明図。
【図10】 欠陥位置表示例の説明図。
【符号の説明】
4 幅測定手段及び基準データ生成手段としての幅測定回路
6 基準データ生成手段としての膨張処理回路
7 基準データ記憶手段としての基準画像メモリ
8 比較手段としての比較回路
9 欠陥判定手段としての判定回路

Claims (5)

  1. 被検査パターンが設けられた検査対象物を所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの濃淡画像に基づき前記被検査パターンの欠陥を検出するパターン検査装置において、
    前記濃淡画像における一つの被検査パターンについて、認識する画素数が互いに異なる複数の特徴抽出フィルタごとに、パターン寸法を同一の測定位置において回転角度を変更させて複数測定し、それらすべてのパターン寸法のうち、最も狭いパターン寸法が前記測定位置におけるパターン寸法とする幅測定手段と、
    比較基準となる良品パターンの濃淡画像における前記測定位置のパターン寸法と対応する基準位置でのパターン寸法に係る基準データを記憶した基準データ記憶手段と、
    前記被検査パターンに関して前記幅測定手段の測定結果から得られた測定データと前記基準データ記憶手段に記憶された基準データとを比較する比較手段と、
    当該比較手段の比較結果に基づいて前記被検査パターンにおける欠陥の有無を判定する欠陥判定手段と
    を具えたことを特徴とするパターン検査装置。
  2. 前記基準データ記憶手段は、前記基準データを前記良品パターンが被検査パターンとされた場合の測定結果に基づいて自動生成する基準データ生成手段を具えたことを特徴とする請求項1に記載のパターン検査装置。
  3. 前記基準データ記憶手段は、前記良品パターンの濃淡画像における所定領域中の一つの位置での所定方向寸法に係る基準データと共に、当該基準データとデータ値が同一となる複数の基準データを、前記所定領域中で前記一つの位置の付近に位置する他の複数位置での各基準データとして記憶することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパターン検査装置。
  4. 前記欠陥判定手段は、前記比較手段の比較結果が、前記被検査パターンについて欠陥無しと判定するために予め設定された所定の許容条件範囲を外れた場合に欠陥有りと判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のパターン検査装置。
  5. 被検査パターンが設けられた検査対象物を所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの濃淡画像における一つの被検査パターンについて、認識する画素数が互いに異なる複数の特徴抽出フィルタごとに、パターン寸法を同一の測定位置において回転角度を変更させて複数測定し、それらすべてのパターン寸法のうち、最も狭いパターン寸法が前記測定位置におけるパターン寸法とした後、
    当該パターン寸法に係る測定データと、比較基準となる良品パターンの濃淡画像における前記測定位置と対応する基準位置でのパターン寸法に係る基準データとを比較し、
    その後、比較した結果に基づいて前記被検査パターンにおける欠陥の有無を判定するパターン検査方法。
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