JP4066290B2 - アクチュエータ制御装置及びアクチュエータ制御方法 - Google Patents

アクチュエータ制御装置及びアクチュエータ制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアクチュエータ制御装置及びその方法に関し、例えば家庭内において趣味や娯楽に用いるエンタテインメントロボットの関節部分に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、関節部分を持つロボット装置においては、関節部分を回動するためにモータや減速機等からなるアクチュエータが設けられており、これにより滑らかな動きを実現している。一方、エンタテインメントロボットにおいては、家庭内で飼う犬や猫等に良く似た四足動物の形状を有し、登載されたプログラムに基づいて自律的に行動するようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成のエンタテインメントロボットにおいては、足等を曲げたときに関節部分の角度が狭くなり、このとき何らかの異物を挟み込むと、当該異物が障害となって目的とする動きが妨げられる問題があった。
【0004】
かかる問題点を解決するための一つの方法としてエンタテインメントロボットでは、関節部分の近傍にセンサーを設けて異物を挟み込む前に関節部分の動きを停止する方法が考えられているが、複数存在する関節部分の全てにセンサーを設けると部品点数や配線の増加につながって構成が複雑になるという問題があり、解決策としては未だ不十分であった。
【0005】
またエンタテインメントロボットにおいては、関節部分に異物を挟み込んだ場合に過大なトルクが減速機に与えられギヤ破損を生じるという問題があった。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成及び方法で関節部近傍の可動部における異物の挟み込みを検出し、挟み込まれた異物を速やかに解放し得るアクチュエータ制御装置及びその方法を提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、可動部を動作させるアクチュエータに対して供給される可動部の目標可動位置情報と、可動部が動作したときの実位置情報とに基づいてアクチュエータにより可動部を動作させる際のアクチュエータを制御する場合、目標可動位置情報と実位置情報との偏差を算出し、当該偏差の積算値を算出する際、現在の偏差と1サンプリング前の積算結果である積算値との加算結果に対して、「1」以下の減衰係数を乗算することにより積算値を算出し、積算値が所定の閾値を超えたことを判別したとき、アクチュエータを介して可動部の動作を停止させるようにする。
【0008】
これにより、偏差が継続して発生し続けるときにはサンプリング毎に積算値が増加し、その増加する積算値がいずれ閾値を超えたときには異常が発生しているとして可動部の動作を停止することが出来る一方、「1」以下の減衰係数を乗算することにより積算値を算出するようにしたことにより、偏差が一瞬だけ発生するときや、目標可動位置に対する実位置が僅かな時間遅れを持って追従している通常動作時には、積算値が「0」に収束し閾値を超えることがないので、誤って可動部の動作を停止することを確実に回避することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0010】
図1において、1は全体としてエンタテインメントロボットの外観構成を示し、当該エンタテインメントロボット1は全体の縦及び横の寸法が約数十[cm]、その重量が約数[Kg]でなる四足歩行型ロボットである。このエンタテインメントロボット1は、胴体部2の所定位置に頭部3が取り付けられ、当該頭部3が首部31を支点として上下左右に回動するようになされている。
【0011】
エンタテインメントロボット1は、胴体部2の下部に左前脚4、左後脚5、右前脚及び右後脚(図示せず)が取り付けられている。左前脚4は、付根部41、上脚部42及び下脚部43によって構成され、それぞれの内部にはモータやギヤ等からなるアクチュエータが設けられている。
【0012】
付根部41は胴体部2に固定されており、左前脚4全体の動作を制御するための駆動回路を内蔵している。上脚部42は、関節部44において前後方向にそれぞれ 120度ずつ回動すると共に、内側に15度及び外側に90度回動し得るようになされている。また下脚部43においても、関節部45で前後方向にそれぞれ 120度ずつ回動し得るようになされている。
【0013】
同様に左後脚5も、付根部51、上脚部52及び下脚部53によって構成され、それぞれの内部にモータやギヤ等からなるアクチュエータが設けられている。
【0014】
左後脚5の付根部51は胴体部2に固定されており、左後脚5全体の動作を制御するための駆動回路を内蔵している。上脚部52は、関節部54において前後方向にそれぞれ 120度ずつ回動すると共に、内側に15度及び外側に90度回動し得るようになされている。また下脚部53においても、関節部55で前後方向にそれぞれ 120度ずつ回動し得るようになされている。
【0015】
続いて左前脚4の内部構造を図2及び図3を用いて詳細に説明する。ここで左後脚5、右前脚及び右後脚(図示せず)については、左前脚4の内部構造とほぼ同様の構成であるため説明を省略する。
【0016】
付根部41は、ケース410内に上脚部42を駆動するためのモータ411を有しており、当該モータ411の回転速度を複数枚のギヤからなる減速機412によって減速して関節部44の軸441(図3)に伝達することにより、軸441の先端に固定された上脚部42を前後方向にそれぞれ 120度の範囲で回動し得るようになされている。このとき付根部41は、上脚部42が回動したときの前後方向における回動角度をポテンショメータでなる位置検出器413によって検出するようになされている。
【0017】
上脚部42は、ケース420内にモータ421を有しており、当該モータ421の回転速度を複数枚のギヤからなる減速機422によって減速してギヤ424に伝達する。このギヤ424は、ケース420に対して回動可能な状態でかつ軸424aが関節部44の軸441に固定されており、これにより上脚部42が開脚方向及び閉脚方向に回動し得るようになされている。このとき上脚部42は、開脚方向及び閉脚方向に回動したときの回動角度をポテンショメータでなる位置検出器423によって検出するようになされている。
【0018】
下脚部43は、ケース430内にモータ431を有しており、当該モータ431の回転速度を複数枚のギヤからなる減速機432によって減速して関節部45のギヤ451に伝達する。このギヤ451は、上脚部42のケース420に対して固定されると共に、軸451aを介してケース430に回動自在に取り付けられている。これにより下脚部43は、軸451aを中心にして前後方向に回動し得るようになされている。このとき下脚部43は、前後方向に回動したときの回動角度をポテンショメータでなる位置検出器433によって検出するようになされている。
【0019】
また付根部41は、ケース410内に基板46を有し、当該基板46上に駆動回路47が登載されている。駆動回路47は、コネクタ48を介して制御部(図示せず)から送られてくる位置指令信号を受け、当該位置指令信号に基づいてモータ411、421及び431を駆動制御する。
【0020】
このような内部構造を持つ左前脚4の動作状態について、次の図4を用いて説明する。左前脚4においては、図4(A)に示すように下脚部43のみを関節部45を支点として後方に90度回動することができると共に、図4(B)に示すように下脚部43を関節部45を支点として後方に90度回動した状態でかつ上脚部42を関節部44を支点として後方に所定角度回動することができる。
【0021】
このようにエンタテインメントロボット1は、胴体部2に内蔵された制御部(図示せず)により左前脚4の動きを制御するように、頭部3、左後脚5、右前脚及び右後脚(図示せず)についてもその動きを制御することができ、あたかも実際の動物であるように行動させることができる。
【0022】
ところで、このように関節部44及び45を回動したときに、何らかの異常が付根部41と上脚部42及び下脚部43との間で挟まれる可能性があるが、本発明のエンタテインメントロボット1においては異物に対する挟み込みを停止して当該異物を速やかに開放し得るようにアクチュエータを制御するようになされている。
【0023】
図5に示すように、エンタテインメントロボット1においては胴体部2に本発明によるアクチュエータ制御装置としての挟み込み解除装置100を内蔵しており、マイクロプロセッサでなる動作生成部101によって各回路102〜105を制御するようになされている。
【0024】
動作生成部101は、上脚部42を所望角度に回動させるための指示信号S1を演算部102に送出する。演算部102は、付根部41の位置検出器423によって検出された上脚部42の現在の回動角度を表す現在位置信号S2を入力しており、当該現在位置信号S2と指示信号S1との偏差を算出し、これを誤差信号S3として電力増幅部103及び積算部104に送出する。
【0025】
電力増幅部103は、誤差信号S3に応じて増幅した駆動信号S4をモータ411に送出することにより、モータ411を回転駆動する。このとき付根部41の位置検出器423は、モータ411の回転によって回動した上脚部42の現在の回動角度を現在位置信号S2として演算部102にフィードバックする。このように挟み込み解除装置100は、フィードバックループを繰り返すことにより目標位置情報としての指示信号S1と実位置情報としての現在位置信号S2との偏差を「0」にするように制御し、上脚部42を最終的に所望角度に動かすようになされている。
【0026】
積算部104は、誤差信号S3すなわち指示信号S1と現在位置信号S2との偏差Cをサンプリング毎に積算することにより積算値Sn を算出するようになされており、当該積算値Sn は、次式
【0027】
【数1】
Figure 0004066290
【0028】
によって表される。なお積算値Sn-1 は、1サンプリング前の積算結果である。
【0029】
ここで積算部104では、減衰係数Kdを次式
【0030】
【数2】
Figure 0004066290
【0031】
となるように設定しており、例えば図6に示すように偏差Cが「1」で減衰係数Kd=1であった場合、積算値Sn が減衰することはないが、減衰係数Kd=0.9 、0.8 及び0.7 等のように(2)式を満たしていた場合に積算値Sn が「0」に収束するようになされている。
【0032】
すなわち積算部104は、減衰係数Kdが(2)式を満たすように設定した場合、異物が挟み込まれて偏差Cが所定時間以上継続して発生し続けるときにはサンプリングを行う毎に積算値Sn が増加するが、一方で異物が挟み込まれたとしても瞬間的に自然と解放されるような偏差Cが一瞬だけ発生するときには、積算値Sn が「0」に収束する。そして積算部104は、(1)式に基づいて算出した積算値Sn を積算結果S5として比較部105に送出する。
【0033】
比較部105は、予め設定しておいた閾値Ksと積算結果S5である積算値Sn とを比較し、当該積算値Sn が閾値Ksを越えていた場合に、このことは何らかの異物が挟み困れた状態であると認識し、停止信号S6を電力増幅部103及び動作生成部101に送出する。
【0034】
電力増幅部103は、停止信号S6に基づいて電源をオフ状態に設定するようになされており、このときアクチュエータを構成するモータ411への駆動信号S4の供給が停止されて上脚部42に対してトルクが与えられなくなり、これにより挟み込まれた異物が解放される。
【0035】
また動作生成部101は、停止信号S6が与えられると電力増幅部103の電源をオン状態にしたときに異物を挟み込む状態に再び戻らないようにするため、指示信号S1の指示内容をそれまで動作していた方向とは逆方向に動作するように変更すると共に、積算部104にリセット信号R1を送出して積算値Sn を「0」にリセットする。
【0036】
そして動作生成部101は、挟み込み状態が解除された後に電力増幅部103に開始信号S7を送出することにより、再び上脚部42を所望角度に動かす制御を再開するようになされている。
【0037】
実際上図7に示すように、挟み込み解除装置100は異物の挟み込みが生じていない場合、指示値に対して上脚部42の現在値が僅かな時間遅れの後に追従している。この場合挟み込み解除装置100は、少しの時間遅れによって生じる僅かな偏差Cに応じた積算値Sn を一時的に発生するが、偏差Cは指示値の変化点で僅かに生じるだけであり所定時間以上継続して発生するわけではないので積算値Sn は「0」に収束していく。
【0038】
これに対して図8に示すように、挟み込み解除装置100は異物の挟み込みが生じた場合、指示値と上脚部42の現在値との偏差Cが大きくかつ偏差Cが所定時間以上継続して発生し続けるため、サンプリングを行う毎に積算値Sn が増加し、積算値Sn が閾値Ksを越えたときに異物が挟み込まれた状態であると判断し、このとき停止信号S6を出力する。
【0039】
このような挟み込み解除装置100における挟み込み解除の処理手順を図9のフローチャートを用いて説明する。動作生成部101は、RT1の開始ステップから入ってステップSP1に移る。ステップSP1において動作生成部101は、演算部102によって指示信号S1と現在位置信号S2とに基づく偏差Cを算出し、次のステップSP2に移る。
【0040】
ステップSP2において動作生成部101は、積算部104によって積算値Sn を算出し、次のステップSP3に移る。ステップSP3において動作生成部101は、比較部105によって積算値Sn が閾値Ksを越えているか否かを判定する。
【0041】
ここで否定結果が得られると、このことは積算値Sn が閾値Ksを越えていないので瞬間的に異物が挟み込まれたものか、あるいは指示信号S1に対して現在位置信号S2が所定の時間遅れを持って追従する通常動作時のいずれかであることを表しており、このとき動作生成部101はステップSP1に戻って上述の処理を繰り返す。これに対して肯定結果が得られると、このことは積算値Sn が閾値Ksを越えたこと、すなわち異物が挟み込まれたものと認識し、このとき動作生成部101は次のステップSP4に移る。
【0042】
ステップSP4において動作生成部101は、異物が挟み込まれた状態であるので、挟み込み状態を解除するために電力増幅部103の電源をオフ状態に設定してアクチュエータを構成しているモータ411の回転を停止させ、次のステップSP5に移る。
【0043】
ステップSP5において動作生成部101は、電力増幅部103の電源がオン状態になったときに再度挟み込みが発生しないための挟み込み防止姿勢の措置として、指示信号S1の指示内容をそれまで上脚部42が動作していた方向とは逆方向に動作するように変更し、次のステップSP6に移る。
【0044】
ステップSP6において動作生成部101は、挟み込み状態を解除したので積算部105に対してリセット信号R1を供給することにより積算値Sn を「0」にリセットし、次のステップSP7に移る。
【0045】
ステップSP7において動作生成部101は、電力増幅部103の電源をオン状態にして、再び上脚部42を所望角度に動かすアクチュエータの制御を再開し、再度ステップSP1に戻って上述の処理を繰り返す。
【0046】
以上の構成において、エンタテインメントロボット1に内蔵された挟み込み解除装置100は、動作生成部101によって左前脚4の上脚部42を関節部44を支点として所望角度に回動するために出力された指示値と、実際に上脚部42を回動したときの回転角度を表す現在値との偏差Cを基に積算値Sn を算出し、当該積算値Sn に基づいて挟み込み状態を検出すると共に、アクチュエータを構成しているモータ411の駆動を停止して上脚部42の動作を中止することにより、異物の挟み込みを停止して当該異物を解放する。これにより挟み込み解除装置100は、モータ411の駆動力を伝達する減速機412に対して過大なトルクを与えずに済むのでギヤ破損を防止することができる。
【0047】
続いて挟み込み解除装置100は、動作生成部101によってモータ411の駆動を停止した後、再度モータ411を駆動する際に、再び挟み込みが生じないために指示信号S1の指示内容をそれまで動作していた方向とは逆方向に動作するように変更すると共に、積算部104の積算値Sn を「0」にリセットする。
【0048】
その後挟み込み解除装置100は、電力増幅部103に対して電源がオン状態に設定された場合でも、挟み込みが生じたときのような上脚部42の曲げ動作を再度行わないための措置がとられたので、開始信号S7を電力増幅部103に送出して通常の動作を再開する。
【0049】
また挟み込み解除装置100は、挟み込みが生じない通常動作時にも時間遅れによる指示値と現在値との僅かな偏差Cが一時的に発生するが、偏差Cが所定時間以上継続して存在しないときには積算値Sn が「0」に収束するように(2)式を満たすような減衰係数Kdを設定することにより、一時的に発生する偏差Cによって積算値Sn がサンプリングする度に増加することを防止する。これにより挟み込み解除装置100は、通常動作時に挟み込みが生じたと誤判断することを防ぎ、アクチュエータの誤動作を防止することができる。
【0050】
以上の構成によれば、挟み込み解除装置100は関節部で上脚部42を曲げるときのアクチュエータに対する指示値と、実際に曲げたときの現在値との偏差Cを基に算出した積算値Sn に基づいてアクチュエータを制御することにより、挟み込み状態を確実に検出し、挟み込まれた異物を速やかに解放することができる。
【0051】
なお上述の実施の形態においては、挟み込みが生じた場合に停止信号S6を電力増幅部103に送出して電源をオフ状態に設定し、電力増幅部103の電源を再度オン状態にしたときに挟み込みが生じないように挟み込み防止姿勢への措置をとるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、挟み込みが生じた場合に電力増幅部103の電源をオフ状態に設定するのではなくモータ411を駆動する駆動力を低減して上脚部42のトルクを弱くするようにしても良い。
【0052】
また上述の実施の形態においては、左前脚4の動きを制御するために本発明の挟み込み解除装置100を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、関節部分であれば左後脚5、右前脚及び右後脚においても挟み込み解除装置100を用いるようにしても良い。
【0053】
さらに上述の実施の形態においては、算出手段としての演算部102、制御手段としての電力増幅部103、積算部104、比較部105及び動作生成部101によってアクチュエータ制御装置としての挟み込み解除装置100を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、演算部102、電力増幅部103、積算部104及び比較部105によって行う処理を動作生成部101によって全てソフトウェア的に行うようにしても良い。この場合、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
さらに上述の実施の形態においては、挟み込み解除装置100によって偏差Cを基に算出した積算値Sn が閾値Ksを越えていた場合に異物が挟み込まれた状態であることを認識するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、偏差Cが所定時間以上継続して存在する場合に異物が挟み込まれた状態であることを検出するようにしても良い。この場合挟み込み解除装置100は複雑な演算処理を実行することなく挟み込まれた状態であることを容易に認識し短時間で挟み込み状態を解除することができる。
【0055】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、偏差が継続して発生し続けるときにはサンプリング毎に積算値が増加し、その増加する積算値がいずれ閾値を超えたときには異常が発生しているとして可動部の動作を停止することが出来る一方、「1」以下の減衰係数を乗算することにより積算値を算出するようにしたことにより、偏差が一瞬だけ発生するときや、目標可動位置に対する実位置が僅かな時間遅れを持って追従している通常動作時には、積算値が「0」に収束し閾値を超えることがないので、誤って可動部の動作を停止することを確実に回避することができ、かくして簡易な構成及び方法で関節部近傍の可動部における異物の挟み込みを検出し、挟み込まれた異物を速やかに解放し得るアクチュエータ制御装置及びアクチュエータ制御方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンタテインメントロボットの外観を示す略線的概略図である。
【図2】左前脚の側面内部構造を示す略線図である。
【図3】左前脚の正面内部構造を示す略線図である。
【図4】左前脚の動作状態を示す略線図である。
【図5】本発明による挟み込み解除装置の構成を示すブロック図である。
【図6】減衰係数による積算値の変化を示す特性曲線図である。
【図7】挟み込みが生じていない場合の説明に供する特性曲線図である。
【図8】挟み込みが生じた場合の説明に供する特性曲線図である。
【図9】挟み込み解除の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1……エンタテインメントロボット、4……左前脚、5……右前脚、41……付根部、42……上脚部、43……下脚部、45……関節部、411……モータ、423……位置検出器、100……挟み込み解除装置、101……動作生成部、102……演算部、103……電力増幅部、104……積算部、105……比較部。

Claims (3)

  1. 可動部を動作させるアクチュエータに対して供給される上記可動部の目標可動位置情報と、上記可動部が動作したときの実位置情報とに基づいて上記アクチュエータにより上記可動部を動作させるの上記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置において、
    上記目標可動位置情報と上記実位置情報との偏差を算出する偏差算出手段と、
    上記偏差の積算値を算出する際、現在の上記偏差と1サンプリング前の積算結果である上記積算値との加算結果に対して、「1」以下の減衰係数を乗算することにより上記積算値を算出する積算値算出手段と、
    上記積算値が所定の閾値を超えたとき上記アクチュエータを介して上記可動部の動作を停止させる制御手段と
    を具えることを特徴とするアクチュエータ制御装置。
  2. 可動部を動作させるアクチュエータに対して供給される上記可動部の目標可動位置情報と、上記可動部が動作したときの実位置情報とに基づいて上記アクチュエータにより上記可動部を動作させる際の上記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御方法において、
    上記目標可動位置情報と上記実位置情報との偏差を偏差算出手段によって算出する偏差算出ステップと、
    所定の積算値算出手段により上記偏差の積算値を算出する際、現在の上記偏差と1サンプリング前の積算結果である上記積算値との加算結果に対して、「1」以下の減衰係数を乗算することにより上記積算値を算出する積算値算出ステップと、
    上記積算値が所定の閾値を超えたことを制御手段が判別したとき、上記アクチュエータを介して上記可動部の動作を停止させるアクチュエータ制御ステップと
    を具えることを特徴とするアクチュエータ制御方法。
  3. 四足歩行型ロボットにおける脚部を関節部で回動させるための可動部を動作させるアクチュエータに対して供給される上記可動部の目標可動位置情報と、上記可動部が動作したときの実位置情報とに基づいて上記アクチュエータにより上記可動部を動作させる際の上記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置において、
    上記目標可動位置情報と上記実位置情報との偏差を算出する偏差算出手段と、
    上記偏差の積算値を算出する際、現在の上記偏差と1サンプリング前の積算結果である上記積算値との加算結果に対して、「1」以下の減衰係数を乗算することにより上記積算値を算出する積算値算出手段と、
    上記積算値が所定の閾値を超えたとき上記アクチュエータを介して上記可動部の動作を停止させる制御手段と
    を具えることを特徴とするアクチュエータ制御装置。
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