JP4006585B2 - Rfid用トランスポンダのアンテナコイル構造及び共振周波数の調整方法 - Google Patents

Rfid用トランスポンダのアンテナコイル構造及び共振周波数の調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、共振回路を構成するアンテナコイルの構造及び該アンテナコイルを用いた共振周波数の調整方法に関し、特に、実装されたICチップに対して非接触でデータの読み書きを行うことを特徴とするRFID(Radio Frequency Identification)用トラスポンダのアンテナコイルの構造及び該アンテナコイルを用いた共振周波数の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICチップを備えたトランスポンダとリーダ/ライタ(又はリーダ)との間でデータの交信を行うRFIDシステムが普及している。このRFIDシステムは、トランスポンダ及びリーダ/ライタの各々に備えたアンテナを用いてデータの交信を行うため、トランスポンダをリーダ/ライタから数cm乃至数十cm離しても通信可能であり、また、汚れや静電気等に強いという長所から、工場の生産管理、物流の管理、入退室管理等の様々な分野に利用されるようになってきている。
【0003】
このRFIDシステムでデータの通信を行う場合、リーダ/ライタ、トランスポンダの双方のアンテナの共振周波数をある程度の精度で送信するキャリア周波数に合わせ込む必要がある。ここで、アンテナの共振周波数f0は、アンテナコイルのインダクタンスLとコンデンサの容量Cとを用いて次式のように表される。
【0004】
Figure 0004006585
【0005】
式(1)より、アンテナコイルのインダクタンスL又はコンデンサの容量Cのいずれかを増減させることにより共振周波数f0を所望の値に調整することができ、リーダ/ライタのアンテナやサイズの大きいトランスポンダの場合は、通常、アンテナに実装したトリマコンデンサなどにより調整が行われている。
【0006】
一方、サイズの小さいトランスポンダ、特に、シート状やラベル状の様な厚さ数100μm程度のトランスポンダの場合は、トリマコンデンサを実装することが困難な場合もあり、ラベル上に作製されたフィルムコンデンサをトリミングすることにより容量を変化させて共振周波数を調整している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
フィルムコンデンサのトリミングにより容量を変化させるためには、トランスポンダ内に大きな面積のフィルムコンデンサを形成する必要がある。特に、小型トランスポンダの場合は、アンテナコイルが小さくインダクタンスが小さくなることから、所望の共振周波数を得るためには大型のトランスポンダより大きなコンデンサ容量を必要とし、一定の容量変化率を得るためのフィルムコンデンサの面積は更に大きくなってしまい、トランスポンダの小型化の障害となってしまう。
【0008】
ここで、従来のトランスポンダの構造について、図及び図10を参照して説明する。図は、従来のRFID用トランスポンダの基本構成を示す回路図であり、図10は、小型のシート(ラベル)状トランスポンダにおける共振回路のアンテナコイルとフィルムコンデンサとの位置関係を示す平面図である。
【0009】
に示すように、トランスポンダ2は、共振回路を構成するアンテナコイル5及びコンデンサ14と、データの記憶、演算を行うICチップ13とからなり、大型のトランスポンダ2の場合は部品の取り付けスペースが大きいことから、コンデンサ14を固定容量を形成するコンデンサ14aと容量の調整が可能なトリマコンデンサ14bとで構成し、トリマコンデンサ14bを増減させることにより共振周波数の調整を行っていた。
【0010】
しかしながら、図10に示すようなシート(ラベル)状のトランスポンダ2の場合は、トリマコンデンサ14bを設けることは困難であるため、アンテナコイル5と同一平面状にフィルムコンデンサ14cを形成しているが、図10(a)に示すように、アンテナコイル5の内部にフィルムコンデンサ14cを形成する場合は、面積の制限から容量変化量は限定的であり、また渦電流損による損失の増加によりQ値が低下する原因となる。
【0011】
また、図10(b)に示すように、アンテナコイル5の外部にフィルムコンデンサ14cを形成する場合、その分の面積増加を招いてしまう。そして、一定共振周波数を維持する場合、トランスポンダ2の微小化に伴ってインダクタンスが減少することにより、共振用コンデンサの容量は増加し、容量に一定の変化率を与えるためのトリミング用フィルムコンデンサ14cの面積の増加比率は無視できないほど大きくなり、トランスポンダ2のサイズはフィルムコンデンサ14c(トリミング部分を含む)の面積に律則されてしまう。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、共振周波数を簡単かつ正確に調整することができるRFID用トランスポンダのアンテナコイルの構造及び該アンテナコイルを用いた共振周波数の調整方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のRFID用トランスポンダは、アンテナコイルとコンデンサとからなる共振回路を備えたRFID用トランスポンダにおいて、前記アンテナコイルは、互いに接続される2つのアンテナパターンにより構成され、前記2つのアンテナパターンは、前記トランスポンダの基材の一方の面に形成されるアンテナパターンと、該アンテナパターン上に所定の位置及び角度で配置されるブリッジパターンとにより構成され、かしめ構造により、前記アンテナパターンと前記ブリッジパターンとが接続されるものである。
【0019】
本発明においては、前記アンテナパターンに対して前記ブリッジパターンの接続位置及び接続角度を調整することにより、前記共振周波数が調整される構成とすることができる。
【0021】
また、本発明の共振周波数の調整方法は、アンテナコイルとコンデンサとからなる共振回路を備えたRFID用トランスポンダにおける共振周波数の調整方法であって、前記アンテナコイルを、2つのアンテナパターンを相互に接続して形成し、前記2つのアンテナパターンを、前記トランスポンダの基材の一方の面に形成されるアンテナパターンと、該アンテナパターン上に所定の位置及び角度で配置されるブリッジパターンとにより構成し、前記2つのアンテナパターンをかしめる方法を用いて、前記アンテナパターンに対して前記ブリッジパターンの接続位置、接続角度及びアンテナコイルの経路長を調整することにより、前記アンテナコイルのインダクタンスを調整するものである。
【0024】
このように、本発明では、トランスポンダの共振周波数の調整をコンデンサの容量ではなく、アンテナコイルのインダクタンスにより行うため、トリミング用に形成されていた従来のフィルムコンデンサ部分の面積を省略することができ、トランスポンダ全体の面積の縮小化を図ることができる。
【0025】
また、本発明では、アンテナコイルのインダクタンスの調整を、アンテナコイルに設けた複数の経路を順次トリミングするのではなく、基材の表裏面に設けたアンテナパターンの接合位置又はアンテナパターンとブリッジサーキットの接続位置を調整することにより行うため、微調整が可能となり、簡単かつ確実に共振周波数を所望の値に正確に合わせ込むことができる。
【0026】
更に、このようなアンテナコイルのインダクタンス調整機構を備えたトランスポンダを用いることにより、リーダ/ライタ用アンテナとトランスポンダ用アンテナの共振周波数を正確に一致させることができ、一定距離離れてもトランスポンダによるリーダ/ライタのアンテナの反射係数変化を持続させることができる。これによりリーダ/ライタ受信部の、フィルタ、増幅器、コンパレータなどの複雑な回路構成を省略することができるという効果も得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明に係るRFID用トランスポンダは、その好ましい一実施の形態において、フィルムや基板等の基材の表裏面に形成された2つのアンテナパターン又は片側の面に形成されたアンテナパターンとブリッジサーキットの接続位置を可変することにより共振周波数を調整するものであり、アンテナコイルのインダクタンスにより共振周波数の調整を行うため、フィルムコンデンサ部分の面積を省略してトランスポンダ全体の面積の縮小化を図ることができる。また、アンテナコイルに予め設けた経路を順次トリミングする必要がないため、インダクタンスの調整作業を簡単に行うことができると共に、アンテナの電気的中心位置のずれによる結合係数の変化や渦電流の発生を防止することができる。また、トランスポンダの共振周波数の正確な調整を可能とすることにより、リーダ/ライタの反射係数を大きくすることができ、これによりリーダ/ライタ受信部の構成を簡略化することができる。
【0028】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について説明する。
【0029】
[実施例1]
まず、本発明の第1の実施例に係るRFID用トランスポンダのアンテナコイル構造及び該アンテナコイルを用いた共振周波数の調整方法について、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、RFIDシステムの全体構成を模式的に示す図であり、図2及び図3は、第1の実施例に係るRFID用トランスポンダの構造の一例を示す平面図である。
【0030】
図1に示すように、RFIDシステム1は、リーダ/ライタ用アンテナ4を用いてデータの交信を行うリーダ/ライタ3と、ラベル型、シート型、スティック型等の種々の形状のトランスポンダ2とからなり、リーダ/ライタ3には、送受信信号を変換するための受信回路3a及び送信回路3bと、送受信信号をデコードするためのCPU3cとを備え、トランスポンダ2のアンテナの共振周波数とリーダ/ライタ用アンテナ4の共振周波数をキャリア周波数に合わせることによりデータの交信が行われる。
【0031】
ここで、従来技術で示したように、トランスポンダ2の共振周波数fは式(1)で決まり、共振周波数を微調整するためには、アンテナコイル5のインダクタンスか、コンデンサの容量を変化させる必要があり、従来の大型のトランスポンダ2では、トリマコンデンサ14bによりfの調整を行っていた。
【0032】
しかしながら、シート(ラベル)状のトランスポンダ2の場合、サイズの制限からトリマコンデンサ14bを設けることができず、アンテナコイル5と同一平面状にフィルムコンデンサ14cを設けることになるが、図10(a)のようにアンテナコイル5の内部にフィルムコンデンサ14cを形成すると、渦電流損による損失の増加によりQ値低下の原因となる。また、図10(b)のようにアンテナコイル5外部にフィルムコンデンサ14cを形成する場合、その分の面積増加を招き、一定共振周波数を維持する場合、トランスポンダの微小化に伴ってLが減少することで、面積の増加比率は無視できないほど大きくなる。
【0033】
そこで、本願出願人は先願(特願2002−22742号)において、トランスポンダ2の共振周波数の調整をコンデンサ14の容量ではなく、アンテナコイル5のインダクタンスを調整することにより実現する方法を開示している。具体的には、図に示すように、アンテナコイル5の最内周のループに経路を短絡する複数のトリミングライン12aを設けたり、アンテナコイルの最外周のループに経路を迂回する複数のトリミングラインを設け、トリミングライン12aを順位切断することにより、アンテナコイル5のインダクタンスを調整して共振周波数を所望の値に合わせ込むことを可能にしている。
【0034】
このように、上記公報では、トランスポンダ2の共振周波数の調整をアンテナコイル5のインダクタンスにより行うため、トリミング用に形成されていた従来のフィルムコンデンサ14c部分の面積を省略することができ、トランスポンダ2全体の面積の縮小化が可能となるが、複数ターンで構成されるアンテナコイル5の1ターンに短絡経路を設けてトリミングする場合、その1ターンと他のターンのコイルの電気的中心が離れてしまい、その結果、結合係数が大きく変わることになる。また、複数の短絡経路を設ける構造の場合、短絡経路部分がループとなり渦電流が発生してしまうため、トリミング後に不要な短絡経路はカットしなければならない。
【0035】
そこで、本発明では、簡単かつ確実にインダクタンスを調整する方法として、予め設けた短絡経路を選択して順次トリミングするのではなく、アンテナコイル5を2つのアンテナパターン又はアンテナパターンとブリッジサーキットで構成し、基材の表裏面に形成したアンテナパターン又は一方の面に形成したアンテナパターンとブリッジサーキットの接続位置を適宜調整することにより、アンテナコイル5のインダクタンスを変化させて共振周波数の調整を行っている。
【0036】
具体的に説明すると、図2に示すように、本実施例のトランスポンダ2は、PETシート、ポリエチレンシート、ポリイミドシート等の絶縁性シートやPCB等の基板等からなる基材7と、その表裏面に形成されるアンテナパターン5a、5b(ブリッジサーキットを用いる場合は一方のアンテナパターンとブリッジサーキット)とにより構成されるアンテナコイル5と、チップコンデンサ及びデータの記憶、演算処理を行うICチップ(図ではこれらを合わせてICチップ/コンデンサ6と記載している。これらはパターン上の任意の位置に配置され、アンテナパターンの表側面、裏側面又はブリッジサーキットのどちらに位置してもかまわない。)とが設けられ、アンテナパターンの少なくとも一端は基材7を挟んで略平行に対向して形成されている。
【0037】
なお、図では、アンテナコイル5は1ターンのループで構成しているが、ループの数は任意に設定することができる。また、インダクタンス調整領域8aの位置、長さも図の構成に限定されず、トランスポンダ2の形状、インダクタンスの調整幅、ICチップ/コンデンサ6の実装位置等を勘案して適宜設定することができる。また、ICチップ/コンデンサ6は基材7のどちら側にあっても問題なく、両面パターンの場合は表側または裏側、ブリッジサーキットの場合はアンテナコイルパターン側またはブリッジサーキット側のいずれかに配設される。
【0038】
このような構造のアンテナコイル5では、実線のパターンと点線のパターンを最低a、bの2ヶ所で導通をとる必要がある。本発明ではその内の少なくとも一方(図ではb側)の接続位置8を可変できるようにパターンを形成している。導通をとる方法として、例えば、基材7がシートなどの場合はかしめる方法、PCBのような基板の場合はスルーホールを介して接続する方法を用いることができる。
【0039】
そして、線路長を長く(図のA方向)するようにかしめた場合、アンテナコイル5のインダクタンスが増加してトランスポンダ2の共振周波数は低くなり、線路長を短く(図のB方向)するにつれてアンテナコイル5のインダクタンスが減少してトランスポンダ2の共振周波数は高くなる。この線路長の調整に際してインダクタンス調整領域8aに目盛りを設けてもよく、目盛りを参照することにより調整を容易に行うことができる。
【0040】
このように本実施例の方法では、先願に記載した複数の短絡経路を順次トリミングする方法に比べて簡単に共振周波数を調整することができ、余分なループを形成しないことにより渦電流の発生を防止することもできる。また、アンテナコイル5を複数ターンで構成する場合に、接続位置が変化してもコイルの電気的中心はほとんど変化しないため、リーダ/ライタ用アンテナ4とトランスポンダ2間の結合係数が変化するという問題も回避することができる。
【0041】
なお、図2では表裏面の2つのアンテナパターン(ブリッジサーキットの場合は一方のアンテナパターンとブリッジサーキット)の一端を略平行に配置したが、図3に示すように、一方のアンテナパターン(図では表面側のアンテナパターン5a)をジグザグ状、波型、階段状等に形成し、両者の交点でかしめる構成としても良い。この構成の場合は、図2のように接続位置を無段階に調整することはできないが、接続位置8がわかりやすく、パターンの形状を調整することにより各々の交点での共振周波数の変化量を規定することができるため、それほど細かい調整が必要ない場合などには有効である。
【0042】
[実施例2]
次に、本発明の第2の実施例に係るRFID用トランスポンダのアンテナコイル構造及び該アンテナコイルを用いた共振周波数の調整方法について、図4乃至図6を参照して説明する。図4乃至図6は、第2の実施例に係るRFID用トランスポンダの構造の一例を示す平面図である。
【0043】
前記した第1の実施例では、各々のアンテナパターンの端部を連続する一本の線で構成して両者を接続位置8で接続する構成としたが、例えば、図4に示すように、一方のアンテナパターン(図では表面側のアンテナパターン5a)の端部に櫛歯状の複数の分岐経路5dを設け、分岐経路5dの先端部で裏面側のアンテナパターン5bと交差するようにし、任意の分岐経路5dでかしめることによりコイルを形成しインダクタンス値を変化させることもできる。この構造の場合、複数の分岐経路5dは他方のアンテナパターンに接続されていないため、接続位置8以外の分岐経路5dによって不要なループが形成されることはなく、後でカットを行う必要はない。また、共振周波数調整で2点以上かしめた場合も、その後の不要ループのカットは最小限にすることができる。
【0044】
また、本願発明の接続位置8の調整による方法では、共振周波数を高い方向へのみ調整できるが、先願記載の短絡経路を選択する方法を組み合わせることにより、接続位置8の調整と短絡経路のトリミングにより共振周波数をある程度自由に調整することが可能となる。例えば、図5に示すように一方のアンテナパターン(図では表面側のアンテナパターン5a)に複数の短絡経路5eを設けておき、所定の接続位置8で裏面のアンテナパターン5bに接続した後、不要な短絡経路5eをトリミングすることによってインダクタンス(すなわち共振周波数)の調整範囲を広げることができる。
【0045】
また、2つのアンテナパターンによりアンテナコイル5を形成する構造の場合は、基材7により両パターン間に容量が形成されるため、この容量を利用して共振周波数を微調節することもでき、両面パターンでは基材7の材料により誘電率、電極間幅が決まるので電極面積を調節することにより共振周波数を調整することができる。具体的には、例えば、図6に示すように表裏面のアンテナパターン5a、5bに容量調整用電極5fを形成しておき、基材7の材質、厚さと、接続位置8以外に形成された電極の形状、配置を調整(トリミング)することにより、インダクタンスのみならず容量も調整することができ、共振周波数の調整範囲をより広げることができる。
【0046】
なお、図4の櫛歯状の分岐経路5d、図5の短絡経路5e、図6の櫛歯状の容量調整用電極5fの形状は例示であり、図の形状に限定されるものではなく、それぞれの機能を果たすことができる任意の形状とすることができる。
【0047】
[実施例3]
次に、本発明の第3の実施例に係るRFID用トランスポンダのアンテナコイル構造及び該アンテナコイルを用いた共振周波数の調整方法について、図7を参照して説明する。図7は、第3の実施例に係るRFID用トランスポンダの構造の一例を示す平面図である。
【0048】
前記した第1及び第2の実施例では、予め表裏面にアンテナパターン5a、5bが形成されている場合を基本として説明したが、ブリッジサーキットの場合は、ブリッジサーキットの付け方(角度や位置)を変えることによって、インダクタンス値を変えることができ、共振周波数を調節することができる。
【0049】
例えば、図7に示すように、基材7の片面(図では表面)にブリッジサーキット5cが接続しやすいように予め所定の間隔をあけたアンテナパターン5aを形成しておき、その後、ICチップ/コンデンサ6を含むブリッジサーキット5cを角度や位置を調整しながらかしめる。例えば、図の構成ではブリッジサーキット5cを右下がりに接続するとアンテナコイル5のインダクタンスが減少し、右上がりに接続するとインダクタンスは増加する。このような方法によっても共振周波数を調整することが可能となる。
【0050】
なお、上記各実施例では、RFID用トランスポンダに形成される共振回路の共振周波数の調整方法について記載したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、任意のコイルの構造及びそのコイルを用いたインダクタンスの調整に適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のRFID用アンテナコイルの構造及び該アンテナコイルを用いた共振周波数の調整方法によれば、下記記載の効果を奏する。
【0062】
本発明の第1の効果は、トランスポンダのQ値の損失や面積の増加を招くことなく、共振周波数の微調整を実現することができるということである。
【0063】
その理由は、基材の表裏面のアンテナパターンの端部に接続位置を可変できる機構を設けたり、基材の片側に設けたアンテナパターンに自在にブリッジサーキットを接続できる機構を設けることにより、インダクタンス、すなわち共振周波数を調整することができ、従来のように面積の大きいフィルムコンデンサを設ける必要がないからである。
【0064】
また、本発明の第2の効果は、結合係数の変化や渦電流の発生を招くことなく、簡単かつ確実に共振周波数を調整することができるということである。
【0065】
その理由は、本発明の構成では、アンテナコイルに複数設けた短絡経路をトリミングする方法のように、トリミングする位置によりアンテナコイルの電気的中心がずれて結合係数が変化することがなく、又、不要なループを形成しないために渦電流が発生することがないからである。
【0066】
また、本発明の第3の効果は、リーダ/ライタ受信部の回路構成を簡略化することができるということである。
【0067】
その理由は、本発明のような周波数調整機能を備えたトランスポンダを用いることにより、トランスポンダとリーダ/ライタの共振周波数を正確に合わせ込むことができるため、アンテナ端電圧波形の最大値と最小値で規定される変調度を大きくすることができ、複雑な処理回路を設ける必要がなくなるからである。これにより、実装部品点数を減少させることができ、回路基板の縮小、消費電力の低下が図られ、その結果、コンパクトでバッテリ駆動に適したリーダ/ライタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 RFIDシステムの全体構成を模式的に示す図である。
【図2】 本発明の第1の実施例に係るトランスポンダの構成を示す平面図である。
【図3】 本発明の第1の実施例に係るトランスポンダの他の構成を示す平面図である。
【図4】 本発明の第2の実施例に係るトランスポンダの構成を示す平面図である。
【図5】 本発明の第2の実施例に係るトランスポンダの他の構成を示す平面図である。
【図6】 本発明の第2の実施例に係るトランスポンダの他の構成を示す平面図である。
【図7】 本発明の第3の実施例に係るトランスポンダの構成を示す平面図である。
【図8】 先願に係るトランスポンダの構成を示す平面図である。
【図9】 従来のトランスポンダの構成を示す回路図である。
【図10】 従来のトランスポンダのアンテナコイル及びフィルムコンデンサの位置関係を示す平面図である。
【符号の説明】
1 RFID用システム
2 トランスポンダ
3 リーダ/ライタ
3a 受信回路
3b 送信回路
3c CPU
4 リーダ/ライタ用アンテナ
5 アンテナコイル
5a アンテナパターン(表面側):実線
5b アンテナパターン(裏面側):破線
5c ブリッジサーキット
5d 分岐経路
5e 短絡経路
5f 容量調整電極
6 ICチップ/コンデンサ
7 基材
8 接続位置
12a トリミングライン
12b トリミング位置
13 ICチップ
14、14a コンデンサ
14b トリマコンデンサ
14c フィルムコンデンサ

Claims (3)

  1. アンテナコイルとコンデンサとからなる共振回路を備えたRFID用トランスポンダにおいて、
    前記アンテナコイルは、互いに接続される2つのアンテナパターンにより構成され、
    前記2つのアンテナパターンは、前記トランスポンダの基材の一方の面に形成されるアンテナパターンと、該アンテナパターン上に所定の位置及び角度で配置されるブリッジパターンとにより構成され、かしめ構造により、前記アンテナパターンと前記ブリッジパターンとが接続されることを特徴とするRFID用トランスポンダ。
  2. 前記アンテナパターンに対して前記ブリッジパターンの接続位置及び接続角度を調整することにより、前記共振周波数が調整されることを特徴とする請求項記載のRFID用トランスポンダ。
  3. アンテナコイルとコンデンサとからなる共振回路を備えたRFID用トランスポンダにおける共振周波数の調整方法であって、
    前記アンテナコイルを、2つのアンテナパターンを相互に接続して形成し、
    前記2つのアンテナパターンを、前記トランスポンダの基材の一方の面に形成されるアンテナパターンと、該アンテナパターン上に所定の位置及び角度で配置されるブリッジパターンとにより構成し、前記2つのアンテナパターンをかしめる方法を用いて、前記アンテナパターンに対して前記ブリッジパターンの接続位置、接続角度及びアンテナコイルの経路長を調整することにより、前記アンテナコイルのインダクタンスを調整することを特徴とする共振周波数の調整方法。
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