JP3983618B2 - 床下施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物における床下施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、木造建築物等の建築物については、基礎で囲まれた床下部分の地盤から建築物に這い上がった白蟻により、食害を受けることが多い。そこで、これらの被害を低減するため、床下部分に防蟻シートを敷設し、白蟻が地盤から建築物に這い上がることを防止している。また、防蟻シートを敷設する方法として、特公平6−92680号公報により、次の内容が公開されている。
【0003】
なお、以下の説明における「内側」とは、基礎を基準にして、床下部分に向けての方向のことを示す。
【0004】
布基礎の内側面に沿って地盤を掘り下げて溝部を形成することにより、布基礎内側面を地盤から露出させ、この布基礎内側面に、基礎用防蟻シートの端部を沿わせることにより、基礎用防蟻シートを仮設置する。その後、溝部に土砂等の充填物を充填して前記の基礎用防蟻シート端部を仮止めし、それ以外の部分を地盤表面に折り返すことにより、あらかじめ、床下部分の基礎近傍を除く部分、すなわち土間部分の地盤表面に敷設された土間用防蟻シートと接続する。最後に、前記の折り返した部分の根元と布基礎内側面とを防蟻剤を混入した接着剤で接着することにより、防蟻シートの敷設を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年は、床下防蟻構造の敷設作業の負担軽減及び施工費用の削減のため、長期間の防蟻効果を保持する床下防蟻構造の需要が高まってきている。しかし、従来の構造は、基礎用防蟻シートと布基礎内側面とを接着剤により接着しているため、長期間にわたって使用する場合、接着剤が劣化して基礎用防蟻シートと布基礎内側面が剥離する可能性があり、長期間の防蟻効果を保持する上での課題を持っていた。
【0006】
また、前記の構造を施工する場合、まず型枠にコンクリートを打設して布基礎を完成させておき、その後に基礎用防蟻シートと布基礎内側面とを接着剤で接着するという工程を経る必要があった。したがって、より工程数を減少できる、すなわち作業効率を向上させた床下施工方法の提供が求められていた。
【0007】
よって、本発明は、長期間防蟻効果を保持させることが出来る床下防蟻構造少ない工数で施工して作業効率を向上させることができる施工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、地盤を掘り下げて形成した溝部底面に基礎を立設するため、基礎内側面を形成する内側面型枠と基礎外側面を形成する外側面型枠とを立設する工程と、内側面型枠と外側面型枠との間に流動状態のコンクリートを導入して固化することにより基礎を構築する工程と、内側面型枠と外側面型枠とを取り除き、前記溝部を埋め戻す工程とを有する床下施工方法において、内側面型枠を立設する工程では、この内側面型枠の外側面に基礎用防蟻シートを沿わせ、かつ、この基礎用防蟻シートのうち地盤表面よりも下側に位置する部分の少なくとも一部を、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートと固着する状態にし、地盤表面よりも上側に位置する部分は、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートから剥離する状態にし、さらに、前記溝部を埋め戻す工程の後に、その埋め戻した地盤の表面に土間用防蟻シートを敷設する工程と、地盤から露出した基礎用防蟻シートを基礎内側面から剥離させて地盤表面に折り返し、基礎近傍部分の地盤表面に敷設する工程と、折り返した前記基礎用防蟻シートと前記土間用防蟻シートとを連続させる工程とを含むものである。
【0009】
また本発明は、地盤を掘り下げて形成した溝部底面に基礎を立設するため、基礎内側面を形成する内側面型枠と基礎外側面を形成する外側面型枠とを立設する工程と、内側面型枠と外側面型枠との間に流動状態のコンクリートを導入して固化することにより基礎を構 築する工程と、内側面型枠と外側面型枠とを取り除き、前記溝部を埋め戻す工程とを有する床下施工方法において、内側面型枠を立設する工程では、この内側面型枠の外側面に基礎用防蟻シートを沿わせ、かつ、このシートのうち地盤表面よりも上側に位置する部分の少なくとも一部を、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートと固着する状態にし、地盤表面よりも下側に位置する部分は、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートから剥離する状態にし、さらに、前記溝部を埋め戻す工程の前に、地盤より下に位置する基礎用防蟻シートを前記コンクリートから剥離させて地盤より上の位置にめくり上げる工程を含み、前記溝部を埋め戻す工程の後に、その埋め戻した地盤の表面に土間用防蟻シートを敷設する工程と、前記地盤より上の位置にめくり上げた部分を地盤表面の基礎近傍部分に敷設する工程と、めくり上げた前記基礎用防蟻シートと前記土間用防蟻シートとを連続させる工程とを含むものである。
【0010】
以上の方法により施工された構造では、前記基礎用防蟻シートの一部が、基礎を構成するコンクリートと一体に固化されることで基礎内側面に固着されるので、コンクリート又は基礎用防蟻シートが劣化しない限り前記基礎用防蟻シートと前記基礎内側面との接着性が保持される。したがって、接着剤の接着力に依存する従来技術に比べ、長期間安定した接着性が得られる。よって、長期間の防蟻効果を保持することができる。
【0011】
そして、前記の方法では、コンクリートを流入して固化する作業により、基礎の立設と同時に、その基礎内側面に基礎用防蟻シートの少なくとも一部を固着することが出来る。よって、従来は別工程で行われていた基礎立設作業と基礎用防蟻シートの固着作業を一工程で行うことが出来、施工作業の効率を向上させることが出来る。
【0012】
また、床下部分では、土間用防蟻シートと前記基礎用防蟻シートとが連続するため、防蟻効果をより向上させることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1〜図6によって説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されることはない。
【0014】
第1実施形態(図1〜図3参照)
図1は本実施形態における構造の概要図を示すものである。本図において、地盤41に基礎31が設置され、その上に建築物10が設置されている。
【0015】
基礎31は、前記建築物10の床下部分(本図においては基礎31の右側部分。図2以降においても同様とする。)を取り囲むようにして地盤41に設置され、床下部分の地盤41は、基礎用防蟻シート11と土間用防蟻シート21とで完全に覆われている。したがって、図示の構造は、白蟻が地盤41から基礎31を経て建築物10へ這い上がることを防止し、建築物10に食害を与えない防蟻構造となっている。
【0016】
なお、本実施形態の説明で以下に記載される「内側」とは、基礎31を基準にして、床下部分に向けての方向(本図においては右方向。図2以降においても同様とする。)のことを示す。
【0017】
基礎31は、基礎底面に設置されたフーチング33と、その上に立直する基礎立直部32とを備えており、共にコンクリート製であり、一体に成形されている。さらに、基礎立直部32の内側面(基礎内側面)の、地盤41に埋まっている部分については、その下端部に、基礎用防蟻シート11の端部に設けられた固着部13が固着されており、基礎用防蟻シート11のうち固着部13以外の部分は、基礎立直部32の内側面に沿って略密着するように設置されている。また、基礎用防蟻シート11のうち地盤41の表面に露出した部分は地盤41の表面に沿うように折り返されて設置されている。
【0018】
土間用防蟻シート21は、床下部分のうち、基礎31の近傍を除いた地盤41の表面、すなわち土間部分を覆い、シートの外端は基礎用防蟻シート11のうち、地盤41の表面に設置された部分の端部(内側端部)と重ねられることにより、基礎用防蟻シート11と連続するよう設置されている。
【0019】
また、図示はされていないが、基礎用防蟻シート11及び土間用防蟻シート21は、各々複数枚設置されており、それぞれのシート同士は連続している。ただし、本発明にかかる両シートは必ずしも複数枚設置する必要はなく、各々一枚にして設置することも可能である。
【0020】
次に、図2(a)〜(f)を用いて、前記構造の施工方法を説明する。
【0021】
工程(図2(a)参照) まず、地盤41を掘り下げて形成した溝部底面にフーチング33を設置する。次に、フーチング33の上面に、基礎立直部32の内側面を形成するための内側面型枠51を立設し、その型枠51より外側(本図では左側)に基礎立直部32の外側面を形成するための外側面型枠52を内側面型枠51と略平行になるよう立設する。さらに、基礎用防蟻シート11を内側面型枠51の外側面に沿わせて設置する。
【0022】
ここで、基礎用防蟻シート11について図3を用いて説明する。基礎用防蟻シート11は、シート基材12の表面に、固着部13と剥離部14とが構成されている。固着部13は、シート基材12の表面の片側端部に、流動状態のコンクリートと接触した状態でコンクリートを固化することによりコンクリートと一体に固化されるように構成されている。例えば、シート基材12の表面に凹凸をつけた構成等が考えられる。さらに、剥離部14は、固着部13以外のシート基材12の表面部分に、流動状態のコンクリートと接触した状態でコンクリートを固化させてもコンクリートから剥離が可能なように構成されている。
【0023】
シート基材12の素材は、主に合成樹脂素材が用いられる。具体的にはEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)及び低密度ポリエチレン等のポリエチレン及びポリプロピレン及びエチレン−αオレフィン共重合体等に代表されるオレフィン系素材、PVC(ポリ塩化ビニル)、ABS樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0024】
このうち、EVA、低密度ポリエチレン、軟質PVC等の柔軟性がある素材を用いるほうが、設置作業の際、折り曲げたりすることが簡単であるため、作業性向上の点から好ましい。
【0025】
さらに、EVA、低密度ポリエチレン等のように、コンクリートを固化させてもコンクリートに固着しにくい素材を用いると、特別な加工を施さなくても剥離部14を構成することが可能となる。したがって、基礎用防蟻シート11の製造工程を低減させることができ、シートの製造作業を向上させることが出来るため、好ましい。
【0026】
また、防蟻効果をあげるために、シート基材12にピレスロイド様殺虫剤やピレスロイド系殺虫剤や有機リン系殺虫剤等に代表される防蟻剤を練り込んでもよい。なお、土間用防蟻シート21についても、通常は基材にシート基材12と同様の素材が用いられる。
【0027】
ここで再び図2(a)に戻り、基礎用防蟻シート11を内側面型枠51の外側面に設置する状況について説明する。基礎用防蟻シート11は、固着部13を下端にして設置され、かつ、外側に向けて設置される。
【0028】
工程(図2(b)参照) 内側面型枠51と外側面型枠52との間に、流動状態のコンクリートを導入する。この場合、固着部13と剥離部14とがコンクリートに直接接触し、コンクリートが固着部13の凹凸のみに含浸する。さらに、コンクリートが固化することにより、基礎立直部32が立設されると共に、固着部13がコンクリートと一体に固化し、基礎立直部32の内側面に固着される。
【0029】
工程(図3(c)参照) 内側面型枠51と外側面型枠52とをフーチング33の上面から取り除く。
【0030】
工程(図3(d)参照) 地盤41に形成した溝部を埋め戻す。
【0031】
工程(図3(e)参照) 床下部分の地盤41の表面に土間用防蟻シート21を基礎31の近傍を除いて敷設する。
【0032】
工程(図3(f)参照) 基礎用防蟻シート11のうち、地盤41の表面から露出した部分を基礎立直部32から剥離する。その後、剥離した部分を、地盤41の表面に折り返して土間用防蟻シート21に一部重なるよう基礎31近傍の地盤41に敷設することにより、基礎用防蟻シート11と土間用防蟻シート21とを接続させる。
【0033】
この場合、コンクリートを導入する前に、基礎用防蟻シート11を内側面型枠51に沿わせて設置し、かつ、内側面型枠51と外側面型枠52との間に流動状態のコンクリートを導入したときに固着部13と剥離部14とがコンクリートに直接接触するよう設置されている。したがって、コンクリートを導入し、固化させると、基礎用防蟻シート11のうち固着部13のみがコンクリートと一体に固化される。よって、コンクリートを導入し、固化させるだけで、基礎立直部32を立設できるだけでなく、基礎立直部32の内側面に固着部13のみを固着することも出来る。ゆえに、本来別の工程となる作業を一つの工程で行うことが可能となり、施工作業の効率を向上させることが出来る。
【0034】
さらに、基礎用防蟻シート11の固着部13は基礎立直部32のコンクリートと一体に固化されることにより、基礎立直部32の内側面に固着される。したがって、コンクリート又は基礎用防蟻シート11の固着部13が劣化しない限りは固着部13と基礎立直部32との接着性を保つことが出来る。よって、接着剤によって接着した場合のように、接着剤の劣化による接着性の低下が見られることがなく、長期間安定した接着性が得られる。ゆえに長期間の防蟻効果を保持することが可能となる。
【0035】
また、凹凸をつけて固着部13を形成しているため、コンクリートを導入したとき、コンクリートが固着部13の凹凸に含浸する。したがって、コンクリートが固化したとき、凹凸がないときと比較して固着部13と基礎立直部32との間の接着力が強力となり、防蟻効果を向上させることが可能となる。
【0036】
そのうえ、基礎用防蟻シート11に剥離部14が構成されているため、前記の施工方法において、コンクリートを導入する前に、剥離部14に該当する部分についてコンクリートを導入したときに直接防蟻シート11と接触しないように予め基礎用防蟻シート11に剥離材を設置する等の特別な施工方法をとらなくても、基礎用防蟻シート11を基礎立直部32から剥離することが可能となる。よって、施工作業の効率を向上させることが出来る。
【0037】
また、土間用防蟻シート21は、土間部分を被覆し、かつ基礎用防蟻シート11の内側端部と連続するよう敷設されているため、床下部分全面が基礎用防蟻シート11と土間用シート21で覆うことになるため、防蟻効果をより向上させることが可能となる。
【0038】
また、工程について、内側面型枠51に基礎用防蟻シート11を設置する作業については、必ずしも内側面型枠51をフーチング31の上面に立設した後に行う必要はない。例えば、内側面型枠51に基礎用防蟻シート11を設置した後に、内側面型枠51をフーチング33の上に立設する工程を採ってもよい。さらに、工程については、必ずしも工程の順序で行う必要はなく、任意の工程順序で行ってもよい。
【0039】
さらに、必ずしもフーチング33は工程で設置する必要はない。例えば、内側面形枠51及び外側面形枠52の形状を基礎立直部32だけでなくフーチング33をも同時に立設できる形状にして溝部底面に設置し、工程で流動状態のコンクリートを導入して固化したとき、基礎立直部32と同時に立設されるようにしてもよい。また、固着部13は必ずしも基礎立直部32の下端に固着する必要はなく、基礎31のうち地盤41の高さより下側であれば任意の位置で固着することも出来る。
【0040】
しかも、基礎31は必ずしもフーチング33と基礎立直部32からなる凸型断面形状にする必要はなく、長方形断面等に代表される任意の形状をとることが出来る。
【0041】
なお、固着部13は、必ずしも基礎用防蟻シート11の端部に設ける必要はなくその近傍部分、すなわち少なくとも地盤41の高さより下側の内側面形枠51の外側面に固着部13が設置できる位置であるならば、特に限定されない。また、シート基材12にエンボス加工等を施してシート基材12の表面のみならず裏面にも凹凸を設けること等により固着部13を形成することも可能である。こうすれば、基礎用防蟻シート11を内側面型枠51に設置するとき、シートの設置面を意識しないで設置することが可能となり、施工するときの負担を低減することが可能である。
【0042】
さらに、図1に示した通り、地盤41の表面に敷設された基礎用防蟻シート11及び土間用防蟻シート21の上に土間コンクリート61を設置し、これらのシートが地盤41から容易にめくれあがらないようにすることも可能である。
【0043】
第2実施形態(図4、図5参照)
以下の実施形態において、第1実施形態と同一の部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0044】
図4は本実施形態における構造の概要図を示すものである。本図においては、基礎立直部32の内側面(基礎内側面)のうち、地盤41より上の部分について、基礎用防蟻シート11がその内側面に沿って配置されており、そして、その端部に設けられた固着部13が基礎内側面に固着されている。また、基礎用防蟻シート11のうち地盤41の表面に接することが可能な部分については、地盤41の表面に沿うように折り返されて設置されている。
【0045】
次に、図5(a)〜(f)を用いて、前記構造の施工方法を説明する。
【0046】
工程(図5(a)参照) まず、地盤41を掘り下げて形成した溝部底面にフーチング33を設置する。そして第1実施形態の場合と同様、内側面型枠51及び外側面型枠52を立設し、基礎用防蟻シート11を内側面型枠51の外側面に沿わせて設置する。なお、このとき、基礎用防蟻シート11は固着部13が上端となるように設置する。
【0047】
工程(図5(b)参照) 第1実施形態の場合と同様、内側面型枠51と外側面型枠52との間に、流動状態のコンクリートを導入することにより、基礎立直部32が立設されると共に、固着部13がコンクリートと一体に固化し、基礎立直部32の内側面に固着される。
【0048】
工程(図5(c)参照) 内側面型枠51と外側面型枠52とをフーチング33の上面から取り除く。
【0049】
工程(図5(d)参照) 基礎用防蟻シート11のうち、地盤41の表面より下部に該当する部分を基礎立直部32から剥離して、地盤41より上の位置にめくり上げ、その端部をテープ15で仮止めすることにより、上記めくり上げた部分が地盤41より上の位置で保持されるようにする。
【0050】
工程(図5(e)参照) 地盤41に形成した溝部を埋め戻す。床下部分の地盤41の表面に土間用防蟻シート21を基礎31の近傍を除いて敷設する。
【0051】
工程(図5(f)参照) テープ15を剥離し、基礎用防蟻シート11のうち工程でめくり上げた部分を、土間用防蟻シート21の一部に重なるよう基礎31近傍の地盤41に敷設することにより、基礎用防蟻シート11と土間用防蟻シート21とを接続させる。
【0052】
上述のような実施形態を採っても、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0053】
なお、固着部13は、必ずしも第1実施形態と同様、基礎用防蟻シート11の端部に設ける必要はなくその近傍部分であれば特に限定されない。また、シート基材12の両面に固着部13を設けることも可能である。さらに、地盤41の表面に敷設された基礎用防蟻シート11及び土間用防蟻シート21の上に土間コンクリート61を設置することも可能である。
【0054】
第3実施形態(図6、図7参照)
シート基材12について、その表面に固着材としてポリエステル等の繊維による不織布を用いることにより固着部13を構成したものである。こうすれば、シート基材12にエンボス加工を施して凹凸を設けるよりも含浸性が向上するため、コンクリートとの固着力を向上させることが可能である。
【0055】
この場合、不織布とシート基材12との接着は、熱融着、両面テープ(ブチルゴム、ゴムアスファルト、アクリル樹脂、ホットメルト等)、接着剤、及び、不織布をシート基材12に含浸させること等が考えられるが、接着強度及び耐久性の点で熱融着が好ましい。特に、不織布の片面表面にポリエチレンやポリプロピレン等を貼合した熱融着用不織布を用いて熱融着させると、接着強度及び耐久性の点で好ましい。なお、防蟻性を高めるため、不織布にシート素材12と同質の防蟻剤を含浸させてもよい。さらに、固着部13に使用する固着材は不織布に限定されず、合成樹脂製のメッシュ、凹凸を設けた樹脂板等を用いても不織布と同様の効果を得ることが可能である。
【0056】
なお、図6に示した基礎用防蟻シート11については、必ずしも固着材13の接着面全面をシート基材12に接着させる必要はなく、図7のように固着材13の接着面の一部をシート基材12の表面に接着して固着部13を構成することも可能である。また、第1実施形態で示した通り、必ずしも固着部13を基礎用防蟻シート11の端部に設ける必要はなく、その近傍部分に設置してもよい。
【0057】
また、図8のようにシート基材12の表面全面に固着部13を構成する固着材を接着し、その固着材の上に固着部13となる部分以外に剥離部14となる剥離層を設けることにより、固着部13及び剥離部14を構成してもよい。
【0058】
第4実施形態(図9参照)
基礎用防蟻シート11において、シート基材12に流動状態のコンクリートと接触した状態でコンクリートを固化したとき、下記のようなコンクリートに固着しやすい素材を用い、固着部13となる部分以外のシート基材12の表面に、コンクリートに固着しにくくした剥離層を設けることにより、剥離部14を構成したものである。
【0059】
基礎用防蟻シート11の素材は、コンクリートを固化した際に固着するものであれば特に限定されないが、不織布、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂、表面に凹凸をつけた前記の合成樹脂を含む合成樹脂全般等が考えられる。剥離層の材質は、コンクリートを固化したとき、コンクリートと固着しないものであればとくに問題がなく、例えば、EVA、低密度ポリエチレン等が挙げられる。また、剥離層の形成は塗布、圧着、融着等で行うことが可能である。さらに、剥離層の表面については、コンクリートに固着しない状態であれば特に問題ないが、より固着しにくくするため、平滑であることが好ましい。
【0060】
こうすれば、シート基材12について、コンクリートを固化したときにコンクリートに固着する素材を選定した場合についても、確実に剥離部14をコンクリートから剥離を行うことが出来る。しかし、シート基材12の略全面に剥離層を設ける必要があり、シート基材12にコンクリートに固着しにくい素材を用いた場合と比較して、製造の手間がかかる。したがって前記の説明から、シート基材12にコンクリートに固化しにくい素材を用い、不織布等の固着材を使用して固着部13を設けるほうが、製造の手間をかけずに剥離部14を構成しつつも高い接着性を持った固着部13を構成することができるため好適である。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明に従えば、基礎用防蟻シートと基礎内側面とは、基礎を構成するコンクリートにより一体に固化されるため、コンクリート又は基礎用防蟻シートが劣化しない限りは接着性を保つことが出来、接着剤の接着力に依存する従来技術に比べ、長期間安定した接着性が得られる。したがって、長期間の防蟻効果を保持することが出来る。
【0062】
さらに、コンクリートを流入する前に、内側面型枠の外側面に基礎用防蟻シートを沿わせ、かつ、このシートのうち少なくとも一部を、その部分が流動状態のコンクリートと接触させて当該コンクリートを固化したときに当該コンクリートと固着する状態にし、それ以外の部分は、流動状態のコンクリートと接触させて当該コンクリートを固化したときに当該コンクリートから剥離する状態にしているため、コンクリートを流入して固化する作業により、基礎の立設と同時に、その基礎内側面に基礎用防蟻シートの一部を固着することが出来る。よって、本来別工程となる作業を一工程で行うことが出来、施工作業の効率を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る床下防蟻構造の実施形態を示した概略図である。
【図2】 (a)〜(f)については、前記第1実施形態に係る床下防蟻構造の施工方法及び手順を示したものである。
【図3】 前記第1実施形態に係る床下防蟻構造に使用する基礎用防蟻シートを示したものである。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る床下防蟻構造の実施形態を示した概略図である。
【図5】 (a)〜(f)については、前記第2実施形態に係る床下防蟻構造の施工方法及び手順を示したものである。
【図6】 本発明の第3実施形態に係る床下防蟻構造に使用する基礎用防蟻シートの実施形態の一つを示したものである。
【図7】 本発明の第3実施形態に係る床下防蟻構造に使用する基礎用防蟻シートの変形例の一つを示したものである。
【図8】 本発明の第3実施形態に係る床下防蟻構造に使用する基礎用防蟻シートの変形例の一つを示したものである。
【図9】 本発明の第4実施形態に係る床下防蟻構造に使用する基礎用防蟻シートを示したものである。
【符号の説明】
11 基礎用防蟻シート
12 シート基材
13 固着部
14 剥離部
21 土間用防蟻シート
31 基礎
32 基礎立直部(内側面が基礎内側面)
41 地盤
51 内側面型枠
52 外側面型枠

Claims (2)

  1. 地盤を掘り下げて形成した溝部底面に基礎を立設するため、
    基礎内側面を形成する内側面型枠と基礎外側面を形成する外側面型枠とを立設する工程と、
    内側面型枠と外側面型枠との間に流動状態のコンクリートを導入して固化することにより基礎を構築する工程と、
    内側面型枠と外側面型枠とを取り除き、前記溝部を埋め戻す工程とを有する
    床下施工方法において、
    内側面型枠を立設する工程では、この内側面型枠の外側面に基礎用防蟻シートを沿わせ、かつ、この基礎用防蟻シートのうち地盤表面よりも下側に位置する部分の少なくとも一部を、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートと固着する状態にし、地盤表面よりも上側に位置する部分は、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートから剥離する状態にし、
    さらに、前記溝部を埋め戻す工程の後に、その埋め戻した地盤の表面に土間用防蟻シートを敷設する工程と、地盤から露出した基礎用防蟻シートを基礎内側面から剥離させて地盤表面に折り返し、基礎近傍部分の地盤表面に敷設する工程と、折り返した前記基礎用防蟻シートと前記土間用防蟻シートとを連続させる工程とを含む
    ことを特徴とする床下施工方法
  2. 地盤を掘り下げて形成した溝部底面に基礎を立設するため、
    基礎内側面を形成する内側面型枠と基礎外側面を形成する外側面型枠とを立設する工程と、
    内側面型枠と外側面型枠との間に流動状態のコンクリートを導入して固化することにより基礎を構築する工程と、
    内側面型枠と外側面型枠とを取り除き、前記溝部を埋め戻す工程とを有する
    床下施工方法において、
    内側面型枠を立設する工程では、この内側面型枠の外側面に基礎用防蟻シートを沿わせ、かつ、このシートのうち地盤表面よりも上側に位置する部分の少なくとも一部を、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートと固着する状態にし、地盤表面よりも下側に位置する部分は、その部分が流動状態のコンクリートと接触しながら当該コンクリートが固化したときに当該コンクリートから剥離する状態にし、
    さらに、前記溝部を埋め戻す工程の前に、地盤より下に位置する基礎用防蟻シートを前記コンクリートから剥離させて地盤より上の位置にめくり上げる工程を含み、
    前記溝部を埋め戻す工程の後に、その埋め戻した地盤の表面に土間用防蟻シートを敷設する工程と、前記地盤より上の位置にめくり上げた部分を地盤表面の基礎近傍部分に敷設する工程と、めくり上げた前記基礎用防蟻シートと前記土間用防蟻シートとを連続させる工程とを含む
    ことを特徴とする床下施工方法
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